Huaweiの新年ツイートはiPhoneからだった――最悪のタイミングで大ミス

われれが予想したとおり 、発信元OSを表示するTwitterの新機能はiOS対Android戦争を再燃させただけでなく、両陣営のブランドにもダメージを与えた。

LGが後援する韓国の人気バンドがiPhoneから、Apple MusicのスタッフがAndoroidからツイートしたことが暴露された後、Huaweiが最新の被害者となった。大晦日の夜の新年を祝うメッセージがiPhoneからツイートされていたことがわかった。

その後削除されたHuaweiのツイートにはクライアントがTwitter for iPhoneと表示されており、iPhoneから発信された動かぬ証拠となった。その後同じメッセージがTwitter Media Studioという別のクライアントから改めてアップされている。こちらは手強いライバルのスマートフォンをサポートしていない。しかしHuaweiのブランド・イメージが傷ついたことは間違いない。.

インターネットの定石どおり、大勢がミスに気づき、スクリーンショットが保存され、画像付きで矛盾を指摘するツイートが相次いだ。ことに中国のSNS、微博(Weibo)にはこのミスを揶揄する投稿が溢れた

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失態に気づいたHuaweiではツイートを差し替えると同時に、Reutersによれば、責任者を処分したという。

Reutersが入手したメモによれば、この失敗の責任者2名が 5000元(730ドル)の制裁金を課された。2名のうち1名はHuaweiのデジタル・マーケティング・ディレクターで、向こう1年間の昇給停止処分も受けた。われわれは給与の正確が内訳を知らないので730ドルの罰金というのがどの程度の処罰なのかわからない。iPhoneの値段より安いのではないかと思うが、痛いことは痛いだろう。Huaweiの上級副社長、Chen Lifangは「ブランドに打撃を与えた」と述べたが、皮肉なことに、Huaweiが直接犯したミスではなかった。

Reutersによれば、外注先のエラーだった。

Huaweiのメモによれば、同社がSNS投稿処理を外注していた代理店、SapientでVPNに障害が起き、デスクトップ・パソコンが使えなかったため、新年が始まる真夜中に間に合わせるためにiPhoneを使ったのだという。

中国政府の規制強化により、Appleは中国のApp StoreからVPNアプリをほぼ全面的に排除している。つまり、皮肉なことに、中国国内からTwitterにアクセスするならiPhoneよりAndroidを使ったほうが楽だったはずだ。ところがSapientは中国政府の監視網、グレート・ファイアウォールを潜り抜けようとしてわざわざ香港製のSIMを入手した。これが上述の失態の直接の原因だという。

メーカーがライバルの製品を使って失敗するというのはよくある笑い話だが、今回の事件はHuaweiにとって最悪のタイミングで起きた。

創業者の娘であるCFOはカナダで逮捕されて保釈中だが、アメリカから引き渡し要請が出ている。容疑となっている金融詐欺は有罪なら最高30年の刑だ。しかも本業のビジネス自体が強い逆風にさらされている。

一般にはHuaweiはスマートフォン・メーカーとして知られており、IDCによれば、2018年第3四半期に世界で2位、14.6%のシェアを獲得している。しかし事業の最大の柱はテレコム機器だ。ところが安全保障上のリスクを理由としてこの事業の将来に不透明さが増している。.ファイブ・アイズと呼ばれるオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、イギリス、アメリカ、5ヵ国情報機関のトップはZTEとHuaweiのテレコム機器を禁止することで合意した。この動きには日本のような同盟国も加わると報じられている。

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滑川海彦@Facebook Google+

Appleサポートを騙るボイスメールにご注意――コールバック先はフィッシングサイト

iPhoneユーザーを騙そうとするボイスメールを使った巧妙なフィッシングの手口が発見された。発信者をAppleサポートのように見せかけており、コールバックさせるのが狙いだった。

今日(米国時間1/4)、セキュリティ専門家のBrian Krebsが報じたところによれば、同じくセキュリティー専門家でiPhoneユーザーのJody WestbyがApple Supportを発信者とするボイスメールを受け取った。内容はいくつかのIPアドレスがハッキングされことに対処するためコールバックしてほしいというものだった。メール履歴を表示すると発信者はApple Inc.のように見えたが、その1-866(フリーダイヤル番号)は完全なニセモノだった。

KrebsOnSecurityではWestbyがかけた番号 (866-277-7794)に電話してみた。

自動応答システムが「Apple Supportを呼び出すので1分30秒ほど待つよう」告げた。1分後にインド訛りの男が電話に出て電話した理由を尋ねた。

騙された一般人のふりをして「Appleからボイスメールが来て情報漏えいに対処するためにコールバックしてほしいと言われたからだ」と答えた。男は少し待つよう告げた後、接続が切れた。

これは明らかに用心が足りないユーザーから財政状況などを含めた個人情報を聞き出そうとする試みだ。もしかするとサポート料金と偽って金を騙し取ろうという策略だったかもしれない。重要な点はApple(回線はAT&T)デバイス上で受けたにもかかわらず、一見して真正なAppleサポートと偽サイトの区別がつかなかったことだ。どうしてそんなことが可能だったのか?

このフィッシングでは、ボイスメール発信者が他人になりすまして身元を隠せたことだ。簡単にいえば発信者は検索結果をごまかし、偽の電話番号を本当のものと勘違いさせた。Westbyが電話するよういわれた番号は、実際にはフィッシング・サイトだった。どこからでもいいが「お前のコンピューターはこわれている」などという電話がかかってきたら嘘をついてる思っていい。メーカーにせよ金融機関にせよサポートが自分から電話してくることはない。こちらからの電話に(運がよければ)答えるだけだ。

〔日本版〕KrebsOnSecurityの記事によれば、Westbyは本来のAppleサポートの番号をウェブ検索で調べ、電話してフィッシングであることを確認したという。テキストメールであれボイスメールであれ、Google検索などで独自に確認した番号以外返信しないのが賢明。

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滑川海彦@Facebook Google+

Klipschの新型ワイヤレスイヤホンは、充電ケースがZippoライター風

Bluetoothイヤホンの出現以来、充電ケースといえば良く言って実用的だ。理解できる。ケースの外見でイヤホンを買う人はもしいたとしてもごくわずかだと私は想像する。しかし多くの人にとって、イヤホンはスマートフォン(とおそらくウェアブル)共に、必ず一緒に外出する電子機器のひとつだ。

デザインは悪くさえなければ無難だ。たとえばAirPods。Glideのデンタルフロスを思い出させることを除いて、十分よくできていて不快感のないデザインだ。そして少し違うことに挑戦したKlipschに拍手を送りたい(もうひとつの明確な例外であるSennheiserの高価なMomentumと共に)。T5のサウンド品質やバッテリー寿命について私には何も言えないが(来週CESで初めて披露される)、魅力的なケースに入っていることだけは間違いない。

GizmodoがZippoライターと比較しているのは実に的を射ている。そして正直に話せば、生涯ノンスモーカーの私は人生のある時期(「高校時代」と呼んでおこう)Zippoをアクセサリーとして持ち歩いていた。キャップを片手で開く小技もいくつか身につけた。自慢ではない。

ともあれ、T5の価格は199ドルで、現在のBluetoothイヤホンの中ではバイエンドの部類に入る。Klipsch製品の音質は概して堅実なので、安心できるだろう。発売は今年の夏を予定している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleの売上減少で米株式市場急落

Appleの悪いニュース海外および国内市場の成長鈍化によって、木曜日(米国時間1/3)の株価はあらゆる主要市場で急落した。

投資家たちはAppleだけで750億ドルの価値を失った。株価の下落はほとんどがAppleのニュースによるもので、NASDAQが3%、202.44ポイント、Dow Jones工業平均は2.8%、660.02ポイント下がった。

Appleは昨日午後取引を一時停止し、来季の利益予測を下方修正した

昨日遅くにAppleが発表した中国での売上急落のために予想利益が数十億ドル減少するというニュースは大量の売りを呼び、年末の取引で得た上昇(近年で最大の1日の株価値上がり)を消し去った。

Appleの中国での苦難にはさまざまな要因が考えられる、とD.A. Davidsonの上級アナリストTom Foreteは言う。中国経済の弱体化、中国消費者の愛国心の過熱、あるいは国内メーカーの優れた選択肢など、すべてが要因になりうる。

売上の伸び悩みは中国だけではないとForteは指摘する。インド、ロシア、ブラジル、およびトルコでも新型iPhoneモデルの売上は鈍化しているという

投資家の懸念はAppleの弱さだけではない。12月の中国の製造は成長から縮小へと転じており、現地のアナリストらは少なくとも今年前半は苦しみが続くと予想している。

「今年前半にはさらに減速が悪化すると予想している。その後都市不動産市場の規制撤廃を中心した本腰を入れたせいぶの緩和・刺激策が実施され、今年後半には安定あるいは小規模な反発もあるかもしれない」と香港Nomuraのチーフ中国エコノミストTing Luが、Financial Timesに掲載されたレポートで語った。

米国の製造業も、The Institute for Supply Management[ISM:サプライマネジメント協会]の発行した工業指標によると好調とはいえない。同協会のインデックスは最近2年間で最低を記録した。

「あらゆる部分で不確定要素が多く、ビジネスは停滞している」とISMの製造調査委員会のTimothy Fiore委員長がBloombergに言った。「どこを見ても何をとっても混沌状態だ。ビジネスは混沌の中ではやっていけない。これはそれらの問題のいくつかを解決する必要があるという警告だ」

インデックスはまだ米国産業の深刻な縮小を示す閾値より上にあるが、製造業調査における前月から5.2ポイントの下落は、10年前の金融危機と2001年9月11日の同時多発テロ後の不況以来最悪の数字だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleよ、これほどまでに機種変を遅らせたことをお詫びしたい

Apple今夜(米国時間1月2日夜)悪いニュースを発表した 。実際のところ、Appleは、11月に出した四半期決算報告書の予想を下回るだろうという悪いニュースを発表しながら、しばらくのあいだ株式の時間外取引を停止しなければならなかった。その発表で、Appleはアジア、特に中国の売り上げの不調を原因だとしたが、その不調の原因の一部は私に向けることもできるのではないかと思う。

ご存知の通り、私もその問題の一部だったのだ。良い方向に考えれば、今週私は遂に私のiPhoneをアップグレードした。私は3年以上前の古いiPhone 6を使っていた。それはバッテリ寿命のせいで不機嫌になり、充電ケーブルは色々注意深く扱わないと上手く動作してくれなかった。携帯電話はテーブルの上に平らに置かれていなければならず、コードに軽く触れたり、よそ見をしたりするとしばしば接続されていない状態になった。

私は数ヶ月の間アップグレードを考えてはいたが、率直に言えば新しい電話に1000ドルを払うという考えが私の気持ちをげんなりさせていたし、なにより私の忠実な6は、ずいぶん昔に一括払い済みだったのだ。その活力の最後の1ビットまで絞り尽くすつもりだったのに、ああ全く!

結局、古い電話に対する大いなる欲求不満を抱えていたところを、200ドル分のクレジットを提供するという手で絡み取られ、電話を替えることになった。元日である昨日、私は最も近いApple Storeに向かい、ついにAppleの期待に応えた。

私は古い6を買い替えたが、だがそのやりかたは、おそらく無数に重ねられる傷の1つとして、Appleを死に近付けるようなものだったかもしれない。告白すると、私はもっと高価なXSを買おうと思って店に入ったのだが、結局もっと安価なXRを手にして店を出たのだ。私は2台の電話機を見比べたが、256GBの記憶容量を持つ電話に1000ドルを超える支出をすることは正当化できなかった。私は6よりも長いバッテリ寿命、優れたディスプレイとカメラを求めていたのだが、XRがそれを与えてくれたからだ。もちろん、さらに優れた電話機を手に入れることはできたが、結局のところ、私にとってはXRで十分で、これまで使っていたものに比べれば大幅なアップグレードだったのだ。

明らかに、世界中の多くの人びとが同様の考えを持っていて、そのことが他のことにつながり、あっという間に株式取引の一時停止と悪いニュースがやってきたのだ。この記事を書いている時点で株価が7パーセント以上下がっている(日本版翻訳時点では一時9%以上下げている)。

なので、大変申し訳ないがAppleよ、新しい携帯電話のコストという点を考えたときには、ある転換点があるように思える。これらの機器が私たちの生活に欠かせないものになっていることと同時に、世界中の多くの消費者たちにとって、新しい携帯電話に1000ドル以上を支払うことを正当化することは本当に困難なことなのだ。Appleはそれを認める必要がある。

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(翻訳:sako)

Apple株価引き続き下落、90日で38%――主因は米中貿易戦争

Appleの株価は一晩で9%以上ダウンした。実際、同社の株価は昨年の10月以来、トータルで38%も下落している。昨日(米国時間1/2)、Appleが収入の低下を警告する異例のガイダンス修正を発表する際、.株式売買は一時中断された。iPhoneをアップグレードする需要が失速したことが同社の収入、ひいては株価に大きな影響を与えたものとみられる。

10月3日の株価は232.07ドルだった。その後市場は乱調で全体として下落傾向だ。Appple株もここ数ヶ月ダウンを続け10月の高値と比べて87ドルも値下がりしている。

 

昨日の午後、Appleはガイダンスの下方修正による混乱を避けるため株式売買を一時停止したが、このときの株価は157.92ドルだった。今朝、この記事の執筆時点の株価は8.19%ダウンの144.981ドルだ。.

D.A. Davidsonのシニア・アナリスト、Tom Forteは昨日のガイダンス修正について、「Appleの経営は盤石と思われていた。なるほどiPhoneの売上台数は軟化していたが、これほど深刻だったことには驚かされた」と述べた。

Forteは昨日の発表でいちばん重要だったのはAppleが売上の20%を得ていた中国市場の問題だと考えている。長期化が予想される米中貿易戦争は売上に大きな影響を与えるだろう。貿易戦争は中国経済を全体として減速させるし、愛国心の高まりからiPhoneに代えて中国製スマートフォンを買う動きも起きるはずだ。

しかもすでにApple自身がインド、ロシア、ブラジル、トルコなど中国を除く市場でもiPhone売上が低下することを予想していた。しかしForteはやはり中国市場の問題がいちばん大きいと考えている。

Forteは「iPhoneのパフォーマンスが低下している一方、他のプロダクトは19%も成長していることは将来に向けて明るいニュースだ」という。しかもAppleの資金は潤沢であり、株式買い戻しのために1000億ドルを用意している。「株式買い戻しプログラムもあるし、決算は好調でキャッシュフローも巨額だ。つまり市場で投資家が株を買わないのならApple自身が買えばよい」とForteは説明した。

Canaccord Genuityの今朝発表してレポートでアナリストは、「昨日のガイダンス修正にもかかわらず、Appleのファンダメンタルズは良好であり、引き続きわれわれはApple株式についてBUY格付けを維持する」としている。

Forteは「ただし米中貿易戦争の将来は大きな疑問符だ。他のプロダクトの販売は好調であるものの、貿易戦争の状況が流動的である間は収入予想を上方修正することはないだろう」とみている。

〔日本版〕日本時間1月4日7:40AMにおけるApple株式は上の記事からさらに2ドルダウンして142.50ドル(時間外取引)。前日からほぼ10%のダウンとなっている。

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滑川海彦@Facebook Google+

Apple、Q1売上高見通しを下方修正ーー中国との貿易摩擦に言及

AppleのCEO、Tim Cookは今日、同社の第1四半期決算のガイダンス(利益予想)を修正する手紙を発表した。手紙では、売上高を当初予想の890億ドル〜930億ドルから840億ドルに引き下げている。この下方修正のいくつかの要因も強調しているが、おそらくもっとも響いているのが新興マーケットでの伸び悩みだ。

「主要な新興マーケットでいくらか困難に直面するだろうと予想していたものの、大きな経済減速、特に中華圏でのこれほどの減速は予見していなかった」とCookは手紙で述べている。「事実、ガイダンスの数字に届かなかった分のほとんど、そしてワールドワイドでの前年同期比売上の減少の100%超は、中華圏でのiPhone、Mac、iPad販売によるものだ」。

Appleは、将来の成長のために中国のようなマーケットにかなり投資してきた。そして一連の要因により不本意な結果となっている。要因の中でも、経済の減速と中国・米国間の摩擦は、多くの人が貿易戦争につながると考えている関税によって引き起こされた。3月、Cookはプレスに対し、米国・中国間の問題を直接トランプ大統領との対話の中で取り上げた、と述べた。しかしながら、Appleにとって問題となっている新興マーケットでは中国だけではないー同社はインドでも苦戦している。

しかし、それはここではパズルの1ピースにすぎない。Cookが手紙で述べているように、予想していたよりiPhoneのアップグレード買い替えが少なかった。ただ、iPhone以外のカテゴリー(Mac、Apple Watch、iPadを含む)では19%成長した、とも記している。しかし、iPhoneが長らくAppleの成長を牽引してきたことを考えると、iPhoneへの向かい風はAppleの決算に相当の影響を及ぼしうる。

2018年はスマホ販売台数に大きなブレーキがかかった。2月、Gartnerはスマホ販売台数の統計を取り始めて以来、初めて前年割れを記録した。好調を維持してきたiPhoneですら、その大きな流れから逃れられなかった。価格は上昇していて、スマホの質は向上し、新機能だけでは消費者のアップグレードサイクルを短くすることはできなかった。産業全体が、次の大きな家庭用電化製品のトレンドを決めるのに格闘している。停滞しているウェアラブル業界の中でAppleは珍しく輝かしい存在であったが、Watchだけでは全体を押し上げることはできない。

「売上の下方修正という点では中国が大きな理由だったかもしれないが、現実にはほとんど全てのスマホ市場で買い替えサイクルの長期化がみられ、これは新たな常態となると考えるべきだ」とCreative StrategiesのBen BajarinはTechCrunchに対し語る。「消費者がいまのスマホに満足していて、また最新モデルに搭載されるプレミアムな機能にも興味がないため、たとえiPhoneの価格が上がっていなかったとしても、iPhoneの販売台数は低調だっただろう」。

手紙からは、いつになくCookの陰気な調子が見て取れる。Cookはまた、サプライチェーンの制約や、製品リリースサイクルのシフト、強い米ドルなどを非難している。

しかしCookははっきりと、Appleがこれまでもタフな時代を経験している、と述べている。「大変な四半期だが、ビジネスの基盤の強さという点ではこれまで同様に自信を持っている。我々はAppleを長期的に経営していて、Appleはこれまで常に逆境を、我々のアプローチを検証したりフレキシビリティ、適応性、創造性という我々のカルチャーをいかしたり、より良い結果を引き出すのに活用してきた」。

アナリストのPatrick Moorheadは、停滞は意外なものでもなければ、投資家がパニックになるものでもない、と指摘する。「Appleはサービスや“他の”カテゴリーを成長させている。ただ、全体の売上の成長につながるほど十分ではない」とTechCrunchに対し述べた。「私はAppleのことを心配してはいない。しかし、投資家はおそらく売上2桁成長への道が見えてくるまでは、以前のような価値をAppleに見出さないだろう」。

イメージクレジット: BERND THISSEN/AFP

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(翻訳:Mizoguchi)

新しいiPad Proが1位、2位を独占(2018年11月ランキング)

2018年にアクセス数の多かった記事を月別に紹介していく年末企画。11月は、iPad Pro記事が1位と2位にランクインした。

2018年にはiPad Proがフルモデルチェンジ。マイクロソフトのSurfaceのようなスレートデザインとなり、純正キーボードのデザインも改良。もはや本体とキーボードをセットで使うことが前提といえるスタイルとなった。しかも、新iPad Proが搭載するプロセッサー(SoC)であるApple A12 Bionicは、同時期に発売されたMacBook Airが搭載するインテル社の第8世代Coreプロセッサーを凌駕するなど、すでに性能面ではノートPC超えだ。ちなみに純正キーボード(iPad Pro用Smart Keyboard Folio)やスタイラス(Apple Pencil)オプションをそろえると、価格もMacBook Airや13インチMacBook Proを超える。

2位もiPad Proの記事だが、こちらは日本のマジシャンが超絶テクニックをTwitter上で披露しているという動画。しかも、Apple表参道の前で。

1位 新iPad Proは成熟の予兆を見せ始めた
2位 日本のマジシャンがiPad Proで超絶トリックを披露
3位 ラズベリーパイより簡単にIoT電子工作ができる「obniz」
4位 MacBook Airは12インチMacBookよりいい買い物
5位 Amazonが社内エンジニア教育に使っている機械学習コースを無料提供

iPhoneの将来を勝手に心配した記事がダントツ(2018年10月ランキング)

2018年にアクセス数の多かった記事を月別に紹介していく年末企画。10月は、iPhoneの今後がどうなるかを書いたコラムがダントツのアクセスを集めた。

具体的には、アップルの共同創業者で前CEOの故・スティーブ・ジョブズ氏の命日に合わせて公開した記事だ。あくまでも個人の見解として、iPhoneをはじめとするスマートフォンのイノベーションはそろそろ限界で、新しいプロダクトが必要だという内容。その可能性を秘めるデバイスはAirPodsの進化形かもしれないと紹介している。AirPodsの進化形には、長らくウワサされているアップル製アイウェア「Apple Glass」などがあるとし、今後はARやVRを進化させたデバイスの登場が期待される。それにはARやVRに最適化したOS、UI/UXの開発も急務だとも述べている。

アップルに限って言えば、スマートフォンの次のイノベーションになるかも(なっているかも)しれないスマートスピーカーで、グーグルやアマゾンに大幅に出遅れているという事実もある。Siriは便利な音声アシスタントだが、同機能を搭載したアップル製スマートスピーカーの「HomePod」は一部地域での販売に留まるのみで売上も伸び悩んでいる。スマートフォン市場はあと数年iPhoneが牽引していくと思われるが、そろそろ次のワクワク、ドキドキを体験したいところだ。

2位に入ったカオスマップ記事もTechCrunchでは鉄板。スタートアップ業界を中心に、さまざまな分野に参入している企業の関係性や立ち位置などがよくわかる内容だ。2018年はこの副業系のほかに、RPA、ライブコマース、インバウンド、AIなどのカオスマップを紹介した。

1位 iPhoneはもうすぐ日本で売れなくなる、アップルはどうするのか?
2位 副業系サービスをまとめたカオスマップの2018年度版が公開
3位 任天堂Switchのベストゲームはスーパー マリオパーティだ!
4位 カシオのオールメタルG-SHOCKが設定やアラームをBluetooth化
5位 ポケモンGOにシンオウ地方のモンスターが登場する

iPhoneがランキングを席巻、売れているのはiPhone 8(2018年9月ランキング)

2018年にアクセス数の多かった記事を月別に紹介していく年末企画。9月はiPhone関連記事がトップ5を席巻した。

2018年の新モデルはiPhone XS、XS Max、XRだったが、スマートフォンの売上ランキングで上位を占めたのは2017年に登場したiPhone 8。XSシリーズよりも安価なiPhone XR、1世代前のiPhone Xもランキング上位に入ったがiPhone 8には及ばなかった。XSシリーズはトップ10の下位にときどき顔を出すものの、ファーウェイの低価格機の後塵を拝すなど売上台数はイマイチの模様。とはいえ全体を見ると2018年もiPhone人気は揺るぎなかった。

日本国内でも躍進が続いているファーウェイ。米中の貿易摩擦で中国メーカーである同社の印象が今後どうなるか気になるところだが、アップルと戦えるのは同社しかいないのが現状だ。スマートフォンは機能やデザインの陳腐化が始まっており、そろそろほかのデバイスや分野に主戦場を移さないと各社とも立場が苦しくなるかもしれない。

1位 iPhone SEは後にも先にもアップルの最高傑作だった
2位 iPhone XS、XR、XS Maxを比較
3位 iPhone XRは「買い」
4位 AppleはiPhone XRで3D Touchが失敗であることを認めた
5位 iPhone XS、XS Max、XRの価格

アメリカでスマートスピーカーは2018年に臨界質量に達した(世帯普及率41%)

今年は、Alexaにとって良いクリスマスだった。そのアプリはApp Storeで連日トップだったし、Alexaを動かすサービスが新しいユーザーの殺到で一時的にクラッシュしたほどだ。でもAlexaにとっては、Google Homeなどそのほかのスマートスピーカーデバイスと共に、ホリデーシーズンだけでなく今年全体が良い年だった。アメリカのスマートスピーカーの世帯普及率は2018年に41%に達し、2017年の21.5%に比べて倍近い増加だ。

RBC Capital Marketsのアナリストたちが12月にリリースした一連のレポートによると、アメリカにおける世帯普及率の倍近い増加は主にAlexaとGoogle Homeデバイスによるものであり、AppleのHomePodの貢献は小さい。

アナリストたちによると、スマートスピーカー全体の普及率41%のうちその約3/4、31%はAlexa対応デバイスが占める。ただし1世帯複数保有もあるので、Google Homeデバイス等=(41-31)=10%とはならない…後述。

彼らの予測では、2021年のAlexa関連の売上は180ないし190億ドルで、Amazonの全売上の5%近くに達する。‘Alexa関連’というのは、デバイスの売上だけでなく、音声によるショッピングやそのほかのプラットホームの売上も含む。今アメリカでは、各家庭等にインストールされているAlexaデバイスは1億台を突破しており、レポートはそのことを指して、Alexaは‘臨界質量’に達した、と言っている。

RBCはAlexaの開発におけるAmazonの進歩にも触れている。取り上げられているのは、夜間の侵入者検出や、煙(初期火災)の検知機能、インターネットがダウンしたときのローカルな音声コントロール、位置対応のリマインダー、高度なルーチン、メールの統合、拡張通話機能などだ。

Alexaのサードパーティアプリのエコシステムも2018年に前年比150%成長し、スキルの総数は6万を超えた。それは5月には4万、2017Q3には25000、2年前にはわずか5000だった。

Google Homeも2018年には勢いをつけ、Googleデバイスの保有率は2017年の8%から23%に増えた。1世帯の保有デバイス台数は1.7台となり、これによりアメリカにおけるGoogle Homeのインストールベースは約4300万台、アメリカ以外が約900万台となる。

しかし今後数年間の売上ではGoogle HomeはAlexaの後塵を拝することになり、Google Home関連の売上は今年が34億ドル、2021年が82億ドル、とされている。

でもPixelやNest、Chromecastなどを含めたGoogleのハードウェア全体の売上は、2018年が88億ドル、2021年が196億ドルと予想されている。

AppleのHomePodがRBCの調査対象になったのは今年が初めてだが、同社の推計によるとアメリカのスマートスピーカー市場でそのシェアは小さく、Amazonの66%、Googleの29%に対してHomePodは5%とされている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アップルの初売り、2019年も1月2日に実施。当日限り

eng-logo-2015アップルが2019年の初売り実施を予告しました。開催は例年どおりの1月2日、当日限り。

 

初売りの予告はapple.comに掲載されたものの、現在は紅白の水引でできたアップルロゴと、

1月2日に福来たる。

もうすぐ一日限りのAppleの初売りがやってきます。欲しいものリストの準備をお忘れなく。

だけ。具体的な内容や対象になる製品など、詳細はありません。

アップルの初売りといえば、かつては福袋(Lucky Bag)を売っていたこともありましたが、昨年2017年・今年2018年は対象の商品を購入するとApple Storeで使えるギフトカードが貰える内容でした。

【本日開催】アップルの初売りが超お得!MacBook・iPad Pro購入で還元1万円オーバー(2018年の初売り時)

2018年にはたとえば、Macを買って1万8000円分、iPad Proで1万2000円分など。

2018年の初売りでは、開店前のアップル表参道に100人近くの行列が。

従来はアップルの直営ストア店頭とオンラインでの実施でした。

直営のApple Storeは、どの店舗も1月1日はお休み。初売りの1月2日から、通常どおり朝10時に開店です。1月2日は通常より早く20時に閉店する店舗が多いことに注意。詳しくはお使いのストアのページで確認してください。

Engadget 日本版からの転載。

私は今でもヘッドホンジャックが欲しい

2年前、Appleはヘッドホンジャックを葬った。私はこのことでまだ彼らを許していない。

AppleがiPhone 7にはヘッドホンジャックがつかないと発表したとき、私はすぐにいら立った。それでも数カ月で慣れるだろうと思った。そうではなかった。状況はもっと悪くなると悟った私は、プラットフォームを切り替えた。すると他のメーカーが揃って先例に倣った。

これはもちろん、私にとった新たないら立ちではない。私は携帯電話のヘッドホンアダプターを、ここ、このサイトで「二〇〇九年」から嫌い続けている。それでもなんとか我慢してきた。

今や世界はドングルやヘンテコな独自オーディオジャックでいっぱいだ。Sony EricssonはFastPortを作った。NokiaはPop-Portを作った。Samsungは10種類だかのジャックを作り誰も見向きもしなかった。どこの端末メーカーも支配したと宣言していないので、どのジャックも標準になっていないが、あらゆるメーカーが「自分たちの」ジャックが「ザ・ジャック」になることを望んでいる。標準化されたオーディオジャックを備えていた端末でさえ、ほとんどが小さな2.5 mmジャックを採用していたため、結局アダプターが必要だった。

そして、オリジナルiPhoneが3.5 mmヘッドホンジャックと共に登場した。それはいやらしく埋め込まれた3.5 mmジャックで、ほとんどのヘッドホンは使えなかったが、それでも3.5 mmジャックだった。AppleはiPodの成功に便乗し、この噂のデバイスは発表される前からiPod Phoneと呼ばれていた。そんな製品にヘッドホンジャックが「ない」ことなど考えられなかった。

iPhoneは急激に売れた。2007年に数百万台。2008年に約1200万台。2009年は2000万台だった。潮流は動き始めた。Appleの小さなガラス片がスマートフォンの世界を支配するにつれ、他のメーカーはAppleがなぜそんなにうまくいっているのかを探ろうとした。かつてちゃちなボタンで覆われたプラスチックの獣たち(これはスライドする! こっちは回転する!)でいっぱいだったスマートフォン市場が統一された。新製品がでるたびに、あらゆる端末がiPhoneに似てきた。小さなガラス板。高級な材質。最小限の物理的ボタン。そして、もちろん、ヘッドホンジャック。

数年のうちに、標準ヘッドホンジャックはセールスポイントではなくなった——必須だった。私たちは、自分のヘッドホンを使いたいときはいつでも使える素晴らしい世界に突入した。

そして2016年9月7日、Appleは「勇気」をもって3.5 mmジャックの廃止を発表した(ああ、そうそう、あの新しい150ドルのワイヤレスヘッドホンもお忘れなく!)

ヘッドホンジャックをやめたのはAppleが最初ではない——しかし、それを採用する決断と同じく、削除する決断もまた潮流を変えた。ジャックのないiPhone 7が発表された数カ月後、XiaomiがMi 6のジャックをなくした。そしてGoogleはフラグシップAndroid端末Pixel 3からジャックを消した。Appleの判断を風刺していたSamsungさえもジャックの廃止を検討しているらしい。リーク情報によると、次期Galaxy S10にはヘッドホンジャックが付くらしいが、ミッドレンジのA8ラインからは今年すでになくなっている。2016年をAppleがヘッドホンジャックに剣を突きつけた年とするなら、2018年はとどめを刺した年だった。

そして私は今も怒っている。

テクノロジーは移り変わるものであり、Appleでも常に起きている。ノートパソコンからCDドライブをなくす? それは問題ない——CDは廃れていたしそもそもひどかった。Flashを排除? Flashは終わっていた。USBポートを別のタイプに切り替えた? 「いいだろう」と私は思う。新しいUSBはあらゆる面で良くなっている。最低でも、上下を間違えてひっくり返したら最初が正しかったと気づくことはない。

しかしヘッドホンジャック? あれは「よかった」。100年の長きにわたってテストに耐えてきた。それには理由があった。とにかく、使える。

私は、なぜヘッドホンジャックの廃止が、他のあっさりと捨てられたポート以上に私を悩ませるのかを考えてみた。それはヘッドホンジャックがほぼいつでも〈私を喜ばせることしかなかった〉からだと思う。ヘッドホンジャックを使うことは、大好きなアルバムを聞くことを意味していた。あるいは、空き時間を使って見逃した番組を見ること、あるいは友だちにイヤホンを貸して新曲を一緒に聞くことだった。幸せな時間を作り、決して邪魔をしなかった。

いまはヘッドホンを使いたいときはいつも、いらいらする自分がいる。

Bluetooth? おっと、充電し忘れた。あるいは、おっと、リュックの中のノートパソコンとペアリングしようとしている!

アダプター? おっと、職場のヘッドホンに刺したままだった。あるいは、どこかに落として、またひとつ買わなくては。

私は山ほどアダプターを買い込み、全部のヘッドホンに差し込んだ! 誰かに借りるときのために余分のアダプターをバッグに入れてある。現時点でアダプターが5つということになる。問題解決だ! おっとちょっと待て:寝ながら音楽を聞きたいけど、明日のためにiPhoneを充電しなくてはいけない。それは別のもっと高価な分岐アダプターだ(その多くができの悪いゴミだ)。

どれをとっても大した話ではない。ヘッドホンくらい充電しろよ、Greg。アダプターをなくすのをやめよう。問題は、かつて〈ただ〉使えていて〈ただ〉私を幸せにしていたものが取り上げられて、代わりに〈ただ〉わたしを苦しめ続けていることだ。友だちからYouTubeのリンクが送られてきてまわりの人に迷惑をかけずに見たいと思ったら、たまたまカバンの中にあったどんな安物の使い古したヘッドホンでも使うことができた。今は、山ほどの障壁のあるプロセスを経なくてはならない。

「でも、防水になったじゃないか!」 防水携帯電話はずっと前から存在していて、その多くにヘッドホンジャックがついていた。最近の例では、SamsungのGalaxy S9はIP68規格の防水だ(iPhone Xsと同等)。

「でももっと薄くできる!」 だれもそんなこと頼んでない。

「でも内蔵バッテリーを大きくできる!」 バッテリー容量は6sから8の間にほとんど増えいていない——1715 mAhから1821 mAh。バッテリー容量が大きく増えたのはiPhone Xで本体が幅広く縦に長くなってからだ。

この記事で何かが変わるかって? もちろん違う。Appleは、ヘッドホンジャックはなくてもよい、と高らかに宣言しだれもがそれに従った。翌年——そしてその翌年も——Appleは2億台以上の端末を売った。その時点でAppleは、ヘッドホンジャックアダプターを同梱することさえやめた。Appleの決心は固まったのだ。

しかし、もしあなたが悩んでいて、”なぜAppleはヘッドホンジャックをなくしたのか”をググってこの記事にたどり着いたのなら、これだけは知ってほしい。あなたはひとりじゃない。2年が過ぎ、今も私はこれを決めた誰かに腹を立てている——それに倣った人たち全員にも。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

2019年に注目すべきスマートフォンのトップトレンド

今年は、スマートフォンにとって良い年ではなかった。なにしろ、とどまるところを知らないと見られていた成長に、初めて陰りが見られたのだ。

まず2月には、Gartnerの調査がこのカテゴリを扱うようになってから初めて、前年比での減少を記録するという、幸先の悪いスタートとなった。強大なAppleでさえ、そのトレンドから逃れられなかった。そして先週には、影響力の強いアナリストMing-Chi Kuoが2019年の売上予想を引き下げたため、株価も打撃を受けた。

人々は、以前ほど頻繁には買い替えたがらなくなっただけだ。これは、フラグシップモデルのできが、どのメーカーのものを見ても、かなり良くなっていることと無関係ではない。多くのメーカーがしのぎを削って戦い続けてきた結果、自分で自分の首を締めることになったとも言える。継続的に買い換えなければならないような差し迫った理由は、もはやなくなってしまった。

もちろん、だからと言って、メーカーは戦いを止めるわけにはいかない。来年には、カメラのような、いわば通常のアップグレードに加えて、スマートフォンの「形状」に対する根本的な発想の転換、さらには5Gへの最初の試みも、いくらかは期待できそうだ。

もし運が良ければ、さらにいくつかの驚きもあるかもしれないが、以下に挙げるトレンドは、2019年の既定路線と考えていいだろう。

5G

中国広州−12月6日:2018年12月6日に、中国は広東省広州のPoly Worldトレードセンター展示ホールで開催されたChina Mobile Global Partner Conference 2018のQualcommのブースで、5G携帯電話を注視する参加者。3日間のカンファレンスは、5Gネットワークをテーマにして、木曜日に始まった。(写真は、Getty Images上のVCG/VCGによるもの)

これについては、しばらく放って置く方がいいかもしれない。ちょっと変な話ではあるが、多くの出版物が、2019年は「5Gの年」であると言いたがっている。しかしそれらはみんなフライングだ。とはいえ、来年には5G携帯電話の最初の波を見ることになるのは確かだ。

OnePlusとLGは、5G携帯電話を約束した。Samsungは、やはりSamsungらしく、その後その2社に追従することを発表した。さらにVerizonも5GのMiFiを確約し、HTCとSprintも、何だこれは、というものを発表した。

他社は、特に目立つのはAppleだが、それらの列に加わっていない。この会社は、2020年までに5G携帯電話を発売することはないと見られている。それでは、進化から取り残されてしまうと思われるかもしれないが、実は5Gというのは、マーケティング上の戦略としてこの世に登場したのだ。5Gが完全に機能するようになれば、スマートフォンや、それに続くものに対して、革新的な素晴らしい技術となる潜在能力を持っている。そして、いくつかのキャリアは、来年初めにも米国内で5Gのサービスを開始すると発表しているものの(AT&Tでさえ、フライングしている)、実際にユーザーが使う携帯電話は、より多くの時間、4Gで接続されることになりそうだ。

つまり、5Gのカバーエリアが広がるまでは、ほとんど利用しない機能ために、高額の利用料金を支払うことになる。もちろん、だからといって、ハードウェアメーカー、コンポーネントの製造会社、それと手を組むキャリアが、そうしたデバイスをできるだけ早く市場に投入するのを止めようとするはずはない。余計な出費をする前に、自分のキャリアのカバーエリアの地図を確認した方がいいだろう。

折りたたみ式


これまでに、2機種が発表された。しかし実際には1つ半といったところだろう。スマートフォンメーカーは、次の目玉を見つけ出そうと躍起になっているので、さらに何機種かを見ることになるのは間違いない。何年も待たされたあげく、これまでに登場した折りたたみ式の携帯電話は、がっかりさせられるようなものだった。

Royoleは魅力的だが、その実用化にはまだ足りないものがある。Samsungのプロトタイプは、当分の間、やはりプロトタイプに過ぎない。同社は、それを最近の開発者会議の中心に据えていたが、具体的な製品化を明らかにすることはできなかった。なぜなら、まだ完成した製品を発表するための準備ができていないからだ。

長年期待を集めてきた技術が、ようやく消費者向けとしての準備を整えた今、いくつかの会社が、さまざまな形状の製品を模索していることに期待してもいいだろう。状況から考えて、GoogleがSamsungと協力して、その形状に合わせたAndroidのバージョンを開発したことは間違いない。ちょうどAndroid Pieがディスプレイ上部のノッチに対応したのと同様だ。

もちろん、5Gと同じように、こうした折りたたみ式の製品にも特別高い価格が付けられるだろう。しかし初期の目新しさがなくなったとき、そうした製品が人生に不可欠であると消費者に納得させることは、かなり難しい課題となる。

ピンホール


ベゼルは忌み嫌われている。良かれ悪しかれ、ノッチはフラグシップのスマートフォンの主流となっている。実際に誰もが(Samsungを除いて)、エッジ・トゥ・エッジを実現するために、その切り欠きを採用している。Googleでさえ、それをAndroidに取り込んだ(世の中にノッチを普及させておきながら、Pixel 3 XLは一段と高いところから見下ろしているようだが)。

Oppoのポップアップカメラのような、巧妙な代替策も登場しているし、さらにいくつかが続くだろう。Huawei Nova 4のように、ディスプレイにピンホールを開けたデザインは、大多数のカメラメーカーにとって、より合理的な選択肢のように見える。

埋め込み指紋認証


全面ディスプレイへの競争の側面には、指紋認証をどうするかという問題もある。いくつかの会社は、それを背面に移動した。また別の会社、たとえばAppleは、顔認証を採用することで、指紋認証は廃止した。もちろん、そうした技術は、顔の完全な3Dデータを登録できない限り、かなり簡単にごまかすことができる。そのため、指紋認識がすぐに廃れてしまうことはない。

OnePlusの6Tは、ディスプレイ内蔵の指紋認証を市場に投入した最初の製品となった。それは非常にうまく機能している。その技術の仕組みは以下の通りだ(数ヶ月前の私自身の記事から引用)。

画面がロックされると、どこを押すべきかを示す指紋アイコンがポップアップ表示される。指が正しい位置に置かれると、AMOLEDディスプレイが強く発光し、指の表面からの反射光によってスキャンする。メーカーは、0.3秒ほどでスキャンが完了するとしているが、私自身のテストでは1秒近くかかった。親指を適切な位置まで動かす時間を含めれば、もっとかかることもあった。

2月ごろに発売される予定のSamsungのS10も、その技術を採用すると言われている。そして、他の多くのメーカーがそれに追従したとしても、まったく驚くには値しない。

カメラ、カメラ、カメラ(そして、カメラ)


背面カメラの合理的な最大数はいくつだろうか? 2つ? 3つ? 数ヶ月前にリークされたNokiaのモデルが搭載する5台のカメラというのはどうだろう? 電話機が脇役になって、カメラが主役になるのはいつなのだろうか? このまま多くのメーカーが写真で差別化しようとし続ければ、やがて存続の危機に対処しなければならないような事態にもなりかねない。

最近のスマートフォンのカメラは、どこを見渡しても非常に優れているので、シンプルな解決策は、単純に数を増やす、ということになる。LGの最新モデルは、数を増やすことがどれだけ効果的であるかを示す、好例となっている。そのV40 ThinQは、前面カメラを2つ、背面カメラを3つ備えている。背面の3つは、標準、超広角、そして2倍の光学ズームレンズとなっている。スマートフォンは薄いので、1種類のカメラでは十分な光学ズーム性能を実現し難いが、3種類用意して、それぞれ異なるなるタイプの画像を撮影しようというわけだ。

それとは反対に、既存の部品を使いながら、よりよい写真が撮れるようなソフトウェアの開発に、それなりの投資をしている会社もある。AppleとGoogleは、ちょっとしたAIと機械学習の採用でも、写真撮影をどれほど向上させられるかを、いずれも最新のモデルで実証した。そうした技術は、特に非常に暗い場所での撮影と、ズーム機能に大きな効果を発揮する。

画像クレジット:Otto Steininger/Getty Images

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

AppleのAI責任者が、エグゼクティブチームのメンバーに加わった

Appleは、元Googleの機械学習専門家で、この4月にAppleに入社したJohn Giannandreaが、Tim Cook、Jony Ive、Eddy Cue、Angela Ahrendtsなどと同様に、同社のエグゼクティブチームに加わったことを発表した。

エグゼクティブチームにおける彼の役割は、「機械学習と人工知能戦略のシニアバイスプレジデント」であり、この先のAppleの戦略にAIと機械学習が如何に重要な位置を占めるかを示している。
Giannandreaは、以前は2つの独立したチームだったAppleのSiriとCore MLのチームを、自らリーダとなって数ヶ月にわたって率いてきた。

Appleに入社する前には、GiannandreaはGoogleでAIの利用を8年にわたって推進していた。また2016年の時点では同時に検索チームも率いていた。

私たちはTechCrunch Disruptで、Googleを離れる直前のGiannandreaに話を聞いていた。以下にそのときのビデオを示す(YouTubeなので右下に並ぶアイコンのうち一番左のものをクリックすることで字幕を出すことができる)。

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(翻訳:sako)

AppleのApp Storeではアプリ内購入をギフトにできるようになる

今週見つかったApp Store Review Guidelinesによると、近い将来、iOSのユーザーはアプリだけでなくアプリ内購入をギフトにできるようだ。デベロッパーはこれからのアプリに、ユーザーが仮想グッズや、あるいはサブスクリプションさえもそのアプリから買って、それをほかの人へのギフトにできるツールを作りこむだろう。

ガイドラインの変わった部分を水曜日(米国時間12/19)に最初に発見したのは、MacRumorsだ。そこには、変更前と後の文言が引用されている:

前: “アプリはアプリ内購入のコンテンツや機能、消費されるアイテムなどを直接にも間接にもほかの人たちへギフトできるようにしてはならない。”

後: “アプリはアプリ内購入の対象となるアイテムをほかの人たちへのギフトにできるようにしてもよい。そのようなギフトの返金は最初の購入者に対してのみ行われ、他のアイテムと交換することはできない。”

デベロッパーから見ると、知りたいのはこの変更がどう実装されるのか、だ。デベロッパーがどう対応すべきか、その詳しい情報はいずれAppleがデベロッパーコミュニティと共有するだろう。

アプリの収益化の方法が近年、有料アプリからアプリ内購入や、より最近ではサブスクリプションへ大きくシフトしているから、この方針変更は理にかなっている。

ゲーマーたちは、アプリ内通貨やそのほかの仮想グッズを、ギフトとして受け取りたいだろう。一方サブスクリプションはとても人気があるから、iOSとAndroidの両方で来年は収益に大きく貢献するだろう。両者を合わせると、アプリストア(iOS+Android)における2019年の消費者支出は1220億ドルを超える、とApp Annieは予想している。

しかしながら、一部のアプリはサブスクリプションという仕組みを悪用して、無料アプリがあるのにそれを使いづらくしたり、無料の試用版が数日後には勝手に有料アカウントになってる、などの被害が報告されている。サブスクリプションのアプリ内ギフト化を広めるためには、悪者たちに対するAppleの適切な対応が必要だ。

画像クレジット: TechCrunch

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

一部のiPad Proは曲がった状態で出荷されている

Appleは、一部のiPad Proが製造過程の問題により、箱から出した際わずかに歪んでいたことをThe Vergeの取材で認めた。Appleによると、これはiPadの性能に何ら影響を与えないという。

しかし、新しいiPad Proを買った人は、数週間以内に交換したければ、曲がっているかどうかをすぐ確認したほうがよい。返却期間が過ぎたあと、曲がったiPadをAppleが修理する予定があるかどうかは不明だ。

問題の始まりはMacRumorsの長いフォーラムスレッドに曲がったiPadの不満を訴える人が集まったことからだった。多くの人が思ったこととは異なり、これは不適切な使い方のせいではない。これは製造中の冷却過程のためだとAppleがThe Vergeに伝えた。

iPadが薄い硝子板とアルミニウムと電子部品から成っていることは事実だ。半分に折り曲げようと思えばできる。しかし、はじめから曲がったiPadがあることはちょっと驚きだ。

これは、iPadをテーブルに置こうとして安定しなかったとき特に苛立たしい。Bwrin1がMacRumorsのフォーラムに投稿した写真を下に貼っておく。

Smart KeyboardやSmart Folioを使う場合にも問題が起こるのではないか想像している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、スヌーピーとピーナッツの仲間たちのコンテンツを制作

AppleはカナダのDHX Mediaと提携し、スヌーピー、チャーリー・ブラウンなどピーナッツのキャラクターが登場する新番組やスペシャル、短編映画など制作する。宇宙飛行士スヌーピーが主演するApple独占の短編コンテンツは、STEMに関心のある子供たちをターゲットにしている。

ピーナッツの作者チャールズ・シュルツは、1950年から50年にわたりこの人気マンガシリーズを描き続けた。キャラクターたちは1960年の “A Charlie Brown Christmas” でテレビに登場し、その後数多くのスペシャルが作られた。そして最近コンピューター・アニメーションの “Peanuts Movie”(『I LOVE スヌーピー — THE PEANUTS MOVIE』)で銀幕に戻り、全世界で2.46億ドルを売り上げた。

DHXは昨年Peanutsの支配株主になった(残る20%は今もシュルツ一族が保有している)。

最近Appleは、来たるストリーミングサービスに備えて、数多くのファミリー向けコンテンツを揃えている。Sesame Workshopとの提携によるオリジナル番組制作もその一つだ(Sesame Streetではない、同番組は最近HBOに移った)。

ところで、Peanutsをスヌーピーのぬいぐるみなどの二次商品でしか知らない人は、初期の漫画を読んでみることをお薦めする(Fantagraphicsが印刷用に復元した)。そこではシュルツの絵だけでなく、いつも見通しが暗くて傷心つづきのチャーリー・ブラウンが語る忘れられないジョークの数々を生んだ彼の才能を見ることができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

影響力の強いAppleアナリストMing-Chi Kuoが来年のiPhoneの販売台数を低めに予想

TF International Securitiesの著名なAppleアナリストMing-Chi Kuoが今週、iPhoneに関するあまり芳しくない予測を発表した。タイトルもずばり、“2019 iPhone shipments likely to be under 190 million units”(2019年のiPhoneの販売台数は1億9000万台に達しない)、この書簡によると来年のAppleのハンドセットの売上は、先にアナリストたちが予測していた2億2100万台をかなり下回る。

KuoのApple予測は株価などへの影響力が大きいことで知られていて、とくに売上の台数や今後の新製品に関してはよく当たる。それには、彼とAppleのサプライヤーたちとの特別な関係も原因している、といわれる。前四半期も、彼の予測で株価が動いた。〔今回もAppleの株価下げを起因…12/15現在〕。

“iPhoneの旧機種の受注増は季節要因が弱いためXRとXSシリーズの減少をオフセットしない”、とKuoは書いている。低価格製品だから伸びる、と一般的に期待されたXRに対しても否定的なのが、彼独特の見方だ。

でもそれは、Appleだけの話ではない。今年はスマートフォン全体が落ち込んでいる。数年間爆発的な成長を続けたあと、多くの企業でペースは鈍っている。2月にGartnerは、スマートフォンに関しては初めて、前年比の減少を指摘した。強力な魅力を持つアップグレード要因がないことも、低迷に貢献している。

でも5Gは、また新たな起爆剤になるかもしれない。来年は少数の企業が5Gのハンドセットを出すが、Appleの5Gハンドセットは2020年と予想されている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Tempow、AirPodsクローン用Bluetoothプロファイルを発表――複数スピーカー駆動が可能

TempowはBluetoothの利用範囲を拡大するソフトウェアを開発してきた。このフランスのスタートアップがTrue Wireless BluetoothとよばれるBluetoothプロファイルを発表した。これによりAppleのAirPodsのクローンを作ることが誰でもできるようになる。

多くの企業が左右のイアフォンをケーブルで接続しないイアフォンを作ろうとしてきたが、どれもAppleのAirPodsほどの優秀さを達成できていない。理由はAppleが独自のチップとソフトウェアを搭載しているためだ。そのため他のメーカーはAirPods同様の体験を再現できずにいる。

左右のイアフォンを魔法のように接続している点を別にすれば、AirPodsの使い勝手の良さは通常のBluetoothオーディオ(A2DP)規格を利用しているところにある。標準的規格の採用により、iPhoneばかりでなく、Androidや古いWindowsノーPCとも接続が可能になっている。

しかしA2DPは通常、一つのデバイスと一組のイアフォンしか接続できない。この点はAirPodsでも同様だ。AirPodsをあるデバイスとペアリングした場合、BluetoothはAirPodsの片方と接続する。反対側のイアフォンはこの最初のリンクを利用する。

他のメーカーもワイヤレス・イアフォンを作ろうとしてきたがハードルが高かった。たとえばNFMI(Near Field Magnetic Induction)テクノロジーは左右のイアフォンを接続することできるがバッテリー消費量が大きくレイテンシーの問題が発生する。

今回Tempowが提供を始めたマルチ・ストリーミング・オーディオは新しいBluetoothプロファイルであり、これを利用すると通常のBluetoothチップセットを搭載したデバイスで複数のスピーカーを駆動できる。さまざまな応用範囲が考えられるが、まず完全ワイヤレスなイヤフォンの製造に使われそうだ。。

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滑川海彦@Facebook Google+