アップルが中国の国営メディアに批判されたクラウドソーシング地図アプリをApp Storeから削除

【抄訳】
Apple(アップル)がHKmapをApp Storeに載せて中国の国営メディアに批判されてからまだ1日も経たないが、同社はそのクラウドソースで作られた地図アプリを削除した。そのアプリの配信を拒否するという最初の決定をアップルがひるがえしてから1週間足らずで、今度は削除を決めた。その地図は、民主化運動のデモをしている人たちや、道路閉鎖、警官の行動などの場所を示していた。なお、HKmapのウェブサイトは健在だ。

アップルがHKmapをApp Storeで許可すると、中国共産党がオーナーである新聞China Dailyの記事が同社を批判。そのアプリは「暴徒が暴力行為に赴くことを可能にした」と述べ、さらに「企業は政治に介入すべきでない。アップルはその無分別で無責任な決定を反省すべきだ」と言った。

中国政府は抗議に参加している人たちを暴力的と呼び、ソーシャルメディア上で組織的なキャンペーンを展開しているが、アムネスティインターナショナルのような人権団体は、抗議者たちに対する警官の暴行の複数の事例を記録している。

HKmapの作者は、アップルがこのアプリを警察と住民を危険にさらすと主張しているが「その説には同意しない」とツイートした。

HKmap.live 領域のリアルタイム地図 HKmapアプリが香港の警察と住民を危険にさらしているというAppleと香港警察の主張には同意しない。

アップルはTechCrunch宛ての声明で「香港の警察と住民を危険にさらしていることがアプリを削除した理由だ」と明言した。

その声明には「App Storeはアプリを見つけるための安全で信頼に足る場所である。私たちが知ったことによると、HKmap.liveアプリは香港の警察と住民を危険にさらすようなやり方で使われてきた。香港の多くの心配している顧客がこのアプリに関して私たちにコンタクトしてきたので、私たちは早急にその調査を始めた。そのアプリは警官の所在を表示し、私たちに対するHong Kong Cybersecurity and Technology Crime Bureau(CSTCB, 香港サイバーセキュリティ・テクノロジー犯罪局)からの立証によると、アプリは警官を狙って待ち伏せ攻撃するために利用されており、警官の安全を脅かし、また犯罪者たちがそれを利用して警察がいない場所を知り、それらの地区の住民を犯罪の被害者にしている。このアプリは私たちのガイドラインと当地の法律に違反しているのでApp Storeから削除した」。

アプリのデベロッパーはこの理由付けを疑問視している。彼らは、「香港のCSTCBのHKmapアプリが、警官に対する待ち伏せ攻撃や警官の安全性の毀損のために使われ、犯罪者が警官のいない場所を知って犯行に利用しているという説には証拠がまったくない」と主張し、「Wazeなどそのほかのアプリにもクラウドソースの情報や投稿があり、通勤者が交通カメラや警官を避けるためなどに利用しているが、それらのアプリは今でもApp Storeにある」とコメントしている。

【中略】

これは民主派の人々を心配させ、同社の3つ目に大きい市場である中国の政府を慰撫するためと思われるアップルのいくつかの決定の最新版だ。2年前に同社は、中国のApp StoreからVPNアプリを削除し、そして先週は香港のiOSキーボードから台湾の旗の絵文字を削除した。また香港のApp Storeからは、ニュースサイトであるQuartzのアプリを削除した。噂では同サイトが香港の抗議活動を報じているからだそうだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

MITが米商務省のブラックリストに載った中国のAI企業SenseTimeとの関係を見直す

マサチューセッツ工科大学(MIT)によると、同大は現在、中国のムスリム系少数民族に対する人権侵犯の疑いで米商務省のエンティティリストに載せられた8つの中国企業のひとつであるSenseTimeとの関係を見直している。

MITのスポークスパーソンはBloomberg(ブルームバーグ)に次のように語っている。「MITには長年、堅固な輸出管理機能があり、輸出管理に関する規制やコンプライアンスを常時注視している。MITは合衆国商務省のエンティティリストに加えられた団体とのすべての既存の関係を見直し、必要に応じてその関係のあり方を変更する」。

SenseTimeの代表者はBloombergに対し「合衆国商務省のこの決定には深く失望している。すべての関係当局と密接に協働して、状況を完全に理解し解決したい」とコメントしている。

ブラックリストに載ったいくつかの企業は、ウイグル族などのムスリム少数民族を迫害するために中国政府が使ったと思われる大量監視システムにソフトウェアを供給した、中国の技術的にも業績的にも上位のAI企業である。

現在100万人以上のウイグル族が収容所に拘置されていると信じられている。人権監視活動家の報告によると、彼らは強制労働や拷問に苦しめられている。

SenseTimeは時価総額が世界最大のAI企業で、CCTVカメラなどを使用する中国政府の国営監視システムにソフトウェアを提供した。同社は昨年ローンチしたMITのIntelligence Quest構想に最初に参加した企業で、それは「世界の大きな課題に直面する可能性のあるAIに技術的突破口を開くこと」を目標としている。この計画はこれまで、MITの研究者たちによる27のプロジェクトに資金を提供した。

今年の初めにMITは、経済制裁に違反したとされるファーウェイとZTEとの業務関係を終了した

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ムスリム少数民族に対する人権侵犯に加担した8つの中国企業が米商務省の禁止リストに載る

SenseTimeやMegviiなど、中国のテクノロジー企業8社が、ウイグル族など中国の少数民族に対する人権侵犯に加担しているとして、合衆国政府のエンティティリストに載せられた。米商務省の発表によると、これらの企業を含む、多くが中国政府の政府機関である28の組織は、新絳(シンジャン)ウイグル自治区における「ウイグル族やカザフ人などムスリムの少数民族に対する弾圧や不法拘禁、ハイテクによる監視などの実施に」関与している。

国連によると、新絳地区のムスリム住民の最大12人に1人、すなわちおよそ100万人が抑留所に拘置され、強制労働や拷問の対象になっている。

エンティティリストに載った企業は、米国のサプライヤーから製品を購入するためには新たに許可証を申請しなければならない。しかし承認を得るのは困難で、実質的には米企業とのビジネスを禁じられた形になる。今年始めにエンティティリストに載ったファーウェイの創業者でCEOのRen Zhengfei(レン・ツェンフェイ、任正非)氏は、そのほかの財務的影響に加え、同社は300億ドルを失うことになると述べた

米国時間10月7日にエンティティリストに置かれた政府機関は、新絳ウイグル自治区人民政府公安局とその関連機関だ。テクノロジー企業はビデオ監視メーカーDahua TechnologyとHikvision、AIのYitu、Megvii、SenseTime、およびiFlyTek、デジタル鑑識企業Meiya PicoとYixin Technology Companyだ。

時価総額が世界最大のAIスタートアップSense Timeは、中国政府に国の監視システムのためのソフトウェアを供給した。そのシステムは、CCTVカメラや警官が装着するスマートグラスなどから成る。

Face++のメーカーMegviiとYitu Technologyはともに、顔認識技術に特化し、監視社会的な大量監視システムで使用するソフトウェアに関して中国政府と協働した。The New York Timesによると、Hikvisionは 少数民族を見つけるシステムを作ったが、昨年それを徐々に廃棄し始めた。

Human Rights Watchの2017年の報告書によると、音声認識技術のiFlyTekは新絳省の警察局に声紋技術を供給した。それは、大量監視のためのバイオメトリクスデータベースの構築に使われた。

ブラックリストに載ったことの影響の大きさは、各社の米企業との関わりの深浅にもよるが、しかし貿易戦争以降、米国の技術への依存を減らし始めた中国企業が多い。例えば、鑑識技術のMeiya Picoは中国の国営誌Chinese Securities Journalで、売上の大半は国内企業向けであり、海外は1%に満たない、と言っている。

TechCrunchは8社にコメントを求めたところ、Hikvisionのスポークスパーソンは声明で次のように述べた。「Hikvisionは本日の米政府の決定に強力に反対する。その決定は世界中で人権を改善しようとするグローバル企業の取り組みを妨害するであろう。セキュリティ産業のグローバルなリーダーであるHikvisionは人権を尊重し、米国と世界の人民を真剣に保護すべき責任を担う。Hikvisionは過去12か月政府職員たちと関わってきたがそれは、会社に関する誤解を解消し、彼らの懸念に応えるためであった」。

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サムスンが中国におけるスマートフォンの生産を停止

ロイターが確認しているところによると、Samsung(サムスン)は米国時間10月2日、中国におけるハンドセットの生産を停止したという。このところ、世界最大のスマートフォン市場で同社の苦戦が続いたことの結果だ。

中国のスマートフォン市場については8月に詳しく報じたが、そこでは韓国のハードウェア大手はひと桁の下の方のマーケットシェア(約1%)をかろうじて維持しているにすぎなかった。それはもちろんサムスンだけの話ではない。Apple(アップル)もまた、Huawei(ファーウェイ)やVivo(ヴィーヴォ)、Oppo(オッポ)、Xiaomi(シャオミ)などの国産勢で占められている市場で苦戦していた。

中国勢の売上には、価格だけでなく特に世界市場で苦しんでいるファーウェイの場合は愛国心も寄与していると思われる。

サムスンは昨年から一部の工場を休止するなど、中国での生産を減らしてきた。そして、結局は全面撤退という結論になった。同じく中国で不調なソニーも中国での生産をやめている。一方アップルは、今のところ同国での生産を続けている。

最近のサムスンはインドやベトナムなど、ほかの国に目を向けて、生産コストを中国におけるよりも下げようとしている。スマートフォンの販売は中国でも続けているが、製造はもっと安い場所に移したいのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

自撮りビデオをスターの顔に変えてしまうZaoをWeChatが制限

中国で先週末クチコミで広まったZaoは、ビデオの顔を他人の顔にリアルに変えてしまうアプリだが、そのポリシーをめぐる騒動のあとWeChatは、同社のメッセージングプラットホームの上でそのアプリの使用を禁じてしまった

中国で人気最高のデートアプリであるMomoの開発元が作ったZaoは、ユーザーがアップロードするセルフィービデオ(自撮りビデオ)の顔を、人気映画や音楽ビデオなどの中のセレブの顔に変えてしまう。

今は中国でしか利用できないアプリだが、ユーザーがWeChatやそのほかのソーシャルメディアでビデオをシェアすることによってどんどん広まり、同時にディープフェイク技術の悪用に関する懸念から論争も広まった。現在は削除されているZaoの最初の利用規約では「アップロードされたビデオの所有権やその他の権利がすべて永久にZaoにある」とされていたので論争にいっそう火がついた。

急速に広まったのと、セルフィーが1つだけあれば使える気安さから、ディープフェイク技術に対する関心が高まり、また、誤った情報やいじめなどの拡散も懸念された。なお、この顔変えアプリは元のセルフィーが複数あったほうが結果がいいそうだ。

今現在、Zaoで作ったビデオはWeChatにアップロードできるが、アプリをダウンロードしたり、リンクをほかのWeChatユーザーに送ろうとすると、「このウェブページは何度も報告されており、セキュリティリスクを含んでいる。安全なオンライン環境を維持するためにこのページへのアクセスをブロックした」というメッセージが表示される。

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App Annieによると、Zaoは先週金曜日の8月30日にリリースされたあと、急速に中国の無料iOSアプリのトップになった。9月1日にZaoのWeiboアカウントにポストされた声明によると、「プライバシーに関する皆さまのご心配を十分理解している。この問題は私たちも認識しており、解決方法を考えている。あと少し、お時間をいただきたい」とある。そして今の利用規約では、ユーザーが作ったコンテンツはアプリを改良するためにのみ使用し、削除されたコンテンツはサーバーからも削除される、となっている。

今TechCrunchはZaoにコメントを求めている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

iPhoneハッキングは中国政府によるウイグルのムスリム攻撃の疑い

この2年半、iPhoneをハッキングするために多数の多数の悪意あるウェブサイトが作られてきたと Googleが発表したことをTechCrunchは先週報じた。

この問題に詳しい情報源はこうしたサイトの一部はウイグルのムスリムをターゲットとしており、国家的背景があったと考えていることをTechchCrunchはつかんだ。おそらくは新疆ウイグル自治区のムスリムコミュニティに対する中国政府の攻撃の一環だという。

そうであれば、近年繰り返されてきた中国政府によるムスリムマイノリティ迫害の新たな例だ。国連人権理事会が「ウイグルで100万人以上のムスリム住民が不当に拘束されている」として北京政府に強く抗議したことを先週 WSJが報じたところだ。

iPhoneをハッキングするための悪意あるサイトを発見したのはGoogleのセキュリティ専門家だが、これまで誰をターゲットとしているのか明らかでなかった。

Googleが発見したサイトは訪問してページを開くだけでサーバーが訪問者のデバイスをハッキングし、ユーザーの活動をモニタリングを行うマルウェアを埋め込むブービートラップ式攻撃を行うという。ひとたび感染するとiPhoneのソフトウェアに無制限のアクセスが可能となり、攻撃者はユーザーのメッセージ、パスワード、位置情報などをほとんどリアルタイムで知ることができるようになる。

この攻撃を可能にしたiOSの脆弱性についてGoogleがAppleに密かに警告したため、 同社はiOS 12.1.4のアップデートで修正したという。この攻撃が行われたのは今年2月だったが、明らかになったのは先週だ。

こうした悪意あるウェブサイトへの訪問者は「少なくとも2年間にわたって毎週数千人いた」とGoogleは述べている

米国時間9月1日、Forbes(フォーブス)も我々の記事を受けて、 このハッキングの事実を確認した。iPhoneだけでなく、AndroidやWindowsのユーザーもターゲットだったという。この攻撃は当初Googleが発表したよりはるかに広範にウイグルの住民をターゲットとしたものとフォーブスの記事は示唆している。

被害者は悪意あるサイトへのリンクを開くよう誘い込まれる。サイトがユーザーのデバイスに読み込まれるとマルウェアに感染してしまう。これはスパイウェアを仕込むためによく用いられるテクニックだ。

TechCrunchが取材した情報源によれば、マルウェアを含むサイトはGoogleにインデクシングされるため、ウイグル住民だけでなく、Google検索から偶然サイトを開いたユーザーのデバイスにも感染するという。このためFBIはGoogleにこうした悪意あるサイトを検索結果の表示から削除するよう要請した。

Googleの広報担当者は公表された事実以上のコメントを避けた。 FBIの広報も報道に対して「肯定も否定もしない」方針だと述べた。

これらのサイトは訪問しただけで無差別にユーザーが被害を受ける「ウォーターホール攻撃」であるため危険度が高かった。ブログ記事を公開した後、Googleは「なぜサイト名などの詳細を発表しなかったのか?」と一部から批判された。またGoogleはこの攻撃を行った容疑者についても沈黙している。

Appleはこの件についてコメントを避けた。ニューヨーク市の中国領事館に対してメールでコメントを求めたがこれにも回答がない。

アップデート:フォーブスの記事を受けて関連する部分を補足した。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

米企業130社以上のファーウェイへの販売申請がすべて却下

トランプ米大統領は7月に「米国のサプライヤーの一部はブラックリストに載っていてもファーウェイに売ってもいい」と発言したが、今のところそれを許されたベンダーはいない。ロイターの記事では、ファーウェイとの取り引きを申請している企業は130社あまりいるが、商務省は1社も承認していない。

ファーウェイは、米国と中国の貿易戦争で重要な取り引き材料にされている。その貿易戦争は、中国が750億ドル(約8兆円)の報復関税をかけ、それに対して先週トランプ大統領が5500億ドル(約58兆円)の追加関税を宣言するなど激しさを増している。先週末のG7ではトランプ大統領の好悪両様のメッセージによりウォール街に混乱が生じた

6月のG20でトランプ大統領は中国の習近平主席に「商務省のエンティティリストに載っている米企業の一部にファーウェイに売ることを許可する」と伝えた。そして、米商務長官のウィルバー・ロス氏は、申請の受付を再開するとコメントした。その際企業は、ファーウェイに売ろうとする技術が国の安全を脅かさないことを証明しなければならない。

しかし本日まで1も許可されていない理由のひとつは、商務省自身が明確明快で具体的な認可基準を持っていないことにもある。要するに省は、何をどうしていいか分からないのだ。以前商務省の職員だったウィリアム・ラインシュ氏はロイターに「省の上部に、トランプ大統領が何を望むのかわかってる者がいない。そしてそれを知らないまま決定することを全員が恐れている」と語った。

Qualcomm(クアルコム)、Intel(インテル)、Micron(マイクロン)など米国のテクノロジー企業にとってファーウェイは、通信機器をはじめ製品の重要な顧客だ。ファーウェイは昨年700億ドル(約7兆4200億円)の部品を購入しているが、そのうち110億ドル(約11600億円)は米国のサプライヤーの売上だ。ファーウェイは国のセキュリティリスクだと米国は主張しているが、これまで同社は何度もその嫌疑を否定している。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

世界のスマートスピーカー市場でグーグルはバイドゥに抜かれて3位に後退

Canalysの最新の調査報告書によると、世界のスマートスピーカーの市場は今年の第2四半期に55.4%成長し、2610万台が出荷された。トップは変わらずAmazon(アマゾン)で、この四半期に660万台を出荷した。しかしGoogle(グーグル)は、中国のBaidu(バイドゥ)に抜かれて3位に後退した。BaiduのQ2の成長率は3700%と大きく、450万台を出荷してGoogleの430万台を抜いた。

中国の市場は全体として倍増し、同四半期に1260万台が出荷され、アメリカの合計610万台の2倍になった。米国市場は全体として前四半期よりも2.4%とわずかに減少した。

Baiduの同四半期の成長は、積極的なマーケティングと売出しキャンペーンに依るところが大きい。中でもとくにスマートディスプレイの人気が高く、全売上の45%を占めた。

CanalysのリサーチアナリストCynthia Chen(シンシア・チェン)氏はこう述べている。「ローカルネットワークのオペレーターたちが最近この種のデバイスに強い関心を持つようになっている。スマートディスプレイで競合他社の少ないBaiduにとってこのことが大きく幸いし、オペレーターたちの市場をほぼ独占した」。

一方、GoogleはQ2にNestのブランド変更をしたことがマイナス要因になった、とCanalysは言っている。

Googleが消費者の関心を再燃させるためにはスマートスピーカー製品群の刷新が必要、とこの調査報告書は示唆している。そういえばGoogle Homeデバイスはローンチ以来一度もアップデートされず、2016年当時の空気清浄機のようなスタイルに今でも満足している。そしてGoogle Home miniは、色が変わったことが話題になった程度だ。

むしろGoogleの最近の関心は、デバイスのメーカーによるGoogle Assistantの技術の統合より容易にすることに向けられ、またスマートディスプレイへのフォーカスが増していた。

対してAmazonはEcho系列のスピーカーをこれまで何度もアップデートし、Alexa対応デバイスをEcho SpotやEcho Showなど画面のあるデバイスにも拡張し、また従来からの声だけの製品もEcho Plus、Echo Dot、Echo Autoなどと多様化してきた。時計や電子レンジにもEchoが載った。まるでそれは、音声コンピューティングの公開実験みたいだ。

それでもAmazonとGoogleはどちらも、Q2には焦点を米国以外の市場に移してきた、と報告書は言っている。たしかに、Amazonのスマートスピーカーの出荷は50%がアメリカ以外であり、それは前年同期に比べて32%増えている。Googleはアメリカ以外への出荷が全体の55%で、前年同期比42%の増だ。

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3位までを占めるAmazonとBaiduとGoogle以外でトップ5に残るのは、Alibabaの410万台とXiaomiの280万台だ。そしてApple(アップル)のHomePodを含むその他大勢は計370万台だ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Twitterは国がコントロールしているメディアの広告出稿をブロック

Twitter(ツイッター)は今、同プラットホーム上における国営メディアを広告出稿を禁じている

この新しいポリシーは同社が、中国と結びついた数百ものアカウントが関与している情報操作を見つけてから数時間後という早さで発表された。それらの情報操作は、香港で数週間続いている抗議活動に続くさまざまな出来事をめぐって「政治的不和」を撒き散らそうとする努力の一環だ。週末には100万を超える香港住民が、彼らが中国政府による権利の侵害と見なすものに対して通りに出て抗議運動を展開した。

関連記事
Twitter says accounts linked to China tried to ‘sow political discord’ in Hong Kong(中国と結びついている複数のアカウントが香港の政治抗争を煽っている、未訳)
Twitter is blocked in China, but its state news agency is buying promoted tweets to portray Hong Kong protestors as violent(Twitterがブロックされている中国で国営通信が香港の抗議運動は暴力と主張するツイートによる広告を展開、未訳)

Twitterは今回の声明で、国が資金を提供していて、言論機関として政府から独立していないメディア企業による同プラットホーム上の広告出稿を禁ずる、と言っている。BBCのDave Lee(デイブ・リー)記者によると、同じように国が資金を出していても、Associated Press(AP)やBritish Broadcasting Corp.(BBC)、Public Broadcasting Service(PBS)、そしてNational Public Radio(NPR))などは今回の規制対象にならない。

Twitterの声明によると、規制対象となるアカウントはTwitterの利用はできるが、同社の広告プロダクトにはアクセスできない。

声明では「あなたがフォローすることを選んだアカウントとの会話に参加することと、フォローしていないアカウントからの広告上でコンテンツを目にすることとは異なる。どちらに対しても弊社のポリシーはあるが、とくに広告主対してはより厳しい基準を設定している」とも記載されている。

そのより厳しい基準が今回適用される対象は、その財務や編集を国がコントロールしているメディアだ。Twitterによると、そのポリシーの適用はメディアのメディアとしての自由や独立性を基準にしている。とりわけ、記事やビデオに対して編集的コントロールが及んでいたり、出版物に対して財務的所有権を有していたり、政府が編集者や放送者やジャーナリストに影響力や妨害を揮っていたり、出版や流通に政治的圧力が及んでいたりするメディアは広告出稿を禁じられる。

また、エンターテインメントやスポーツ、旅行などの広告は規制を免れるが、その中にニュースがある場合には、その広告へのアクセスをTwitterはブロックする。

規制対象となるメディアは本日から30日以内にそれらの広告を取り去ること。それをしなかった場合は、Twitterが現在行われている広告キャンペーンを停止する。

国営メディアは相当前から、偽情報の源として非難されてきたし、2016年の大統領選ではロシアが行った主に民主党を非難する広告キャンペーンが問題になった。Twitterは、前にも国が金を出しているニュース企業を追放したことがある。2017年10月には同社プラットホーム上におけるRussia TodayとSputnik紙の広告出稿を禁じた。しかしRussia Todayは、Twitterは選挙前には同紙に広告出稿を強力に売り込んだと言っている。

関連記事: Twitter bans Russia Today and Sputnik from advertising on its service(Twitterがロシアの有力メディアの広告出稿を禁止、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

テック企業はトランプ大統領による追加関税を猶予された

ドナルド・トランプ大統領と米国通商代表部(USTR)は、テック企業に対し一時的な追加関税の猶予を発表した。大統領と貿易担当者は、コンピューター、携帯電話、ノートパソコン、ビデオゲーム機、コンピューターモニター、衣類、靴などの価格をクリスマス前に引き上げたくないので、中国の輸入品に追加関税を課すことを控えている。

大統領はまた、現在進行系の貿易戦争が世界的な景気後退を引き起こし、2020年の大統領選再戦の可能性にも影響することを懸念したことも想定される。

理由はどうであれ、10%の追加関税を一部の輸入品目に課さないというこのニュースは投資家を集め、火曜日(8月13日)の株式市場を上昇させた。

Dow Jones Industrial AverageとS&P500指数は、ともにこの日に1.4%上昇、Nasdaq指数も1.9%上昇した。これは主に、Apple(アップル)株の急騰によるものだ。同社の株価は8.49ドル(4.2%)上昇し、208.97ドルの終値をつけた。

今月はじめ、トランプ大統領が3000億ドル(約32兆円)相当の中国製品に10%の関税を課すと発言たことで市場は急落した。その後、中国元のわずかな切り下げは、市場が回復する前にさらなる追い打ちとなった。

そして8月13日のニュースは、これらの値下げを消し去った。米国と中国が貿易戦争で合意に達するまでは、恐怖と動揺、非合理的な熱狂のさなかで、市場のゆらぎが終わることはない。

これに先立ち、Steven Mnuchin(スティーブン・ムヌチン)米財務長官とRobert Lighthizer(ロバート・ライトサイザー)米通商代表部代表は、中国の劉鶴副総裁や鐘山商務部長と会談し、貿易摩擦について話しあった。2人の中国当局代表は、9月に実施される予定の関税策について抗議した。2人の通商代表は2週間後に別の会談を予定している。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

中国最大のQ&Aプラットホームが450億円超を調達

中国で最大のQ&AプラットホームであるZhihu(知乎)が、シリーズFで4億3400万ドルを調達した。これは同社の2011年ローンチ以来最大のラウンドであるだけでなく、中国のインターネット文化およびエンターテインメント企業が調達した額としては過去2年間で最大である。この投資でファイナンシャルアドバイザーを務めたChina Renaissanceがそう言っている。

このシリーズFはビデオとライブストリーミングのアプリを作っているBeijing Kuaishouがリードし、Baiduが参加した。既存投資家であるTencentとCapitalTodayも加わった今回の投資は、主に技術開発と製品開発に使われる。中国のGoogleと呼ばれるBaiduがBloombergに語っているところによると、同社はZhihuのポスト1億件をメインのアプリに加える。

ZhihuはIPOの噂を否定しているが、昨年はCFOを雇用し、リストラを行った。その気は十分にあるようだ。

Zhihuのユーザーは教育水準と収入が比較的高く、また同社はテクノロジーやマーケティング、教育など専門分野のエキスパートを回答者に揃えているという評判だ。QuoraなどそのほかのQ&Aプラットホーム同様Zhihuも基本はユーザーがテキストでポストした質問に答えるという方式だが、ほかにディスカッションフォーラムや、パブリシングプラットホーム、企業がリアルタイムで質問に答えるためのライブのビデオなど多様なQ&A方式を揃えている。そして同社のストリーミングビデオのZhihu Liveはユーザーをエキスパートや企業に限定して、Douyinなどの競合他社と差別化している。DouyinはTikTokのローカルバージョンだが、TikTokの親会社ByteDanceはZhihuに投資している。ただし今回のラウンドには、参加しなかった。

Zhihuウェブページで創業者でCEOのVictor Zhou(ビクター・シュウ)氏は「中国のメディアとインターネット環境の急速な変化に乗り遅れないようにしたい」とコメント。彼によると「これまでの8年間でインターネットは単純な娯楽から生活や仕事上の問題解決の場へと変わってきた。そのため競争の焦点も、トラフィックの量ではなく質へと移っている」とのこと。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

自動操縦エアタクシーよる公共交通ネットワークでEHangと広州市が協力

自動操縦の旅客用および貨物用低空飛行航空機、貨客積載ドローンを作っているEHangが、そのエアタクシーの初の実用ネットワークを広州市に構築する。同社の発表によると広州市は、その全市的展開パイロット事業の主催団体になる。

パイロット事業は、低空を回転翼で飛ぶ航空機が都市の交通機関としてふさわしいことを示すだけでなく、そのネットワーク全体を中央的な交通管制ハブから自動的に運用管理できることを実証する。その交通管制ハブは、EHangと広州市の共同開発になる。

EHangは今年の初めに中国の民間航空局から自動操縦旅客航空機サービスの唯一のパイロット企業として認められ、すでに今年初めウィーンでEHang 184に乗客を乗せて飛行をデモし、また2018年には広州市でも数回の飛行を行った。

交通管制システムにより自動操縦航空機ネットワークの安全な運用を確保するだけでなく、EHangは広州市と共同で、そのネットワークの運用に必要なインフラストラクチャも構築している。たとえば自動操縦は、その初期的段階だけでなく、その運用をサポートする垂直離着陸場Vertiportの使用についても試験される。また都市交通機関として定着するために必要な、商用パートナーとの協働も行われる。

都市の公共交通機関のこのような新しい技術によるネットワークは、成長著しく交通量の増大も激しい広州市のような都市にふさわしい。しかもこの低空飛行航空機のネットワークは、過密都市において自動運転車などの陸上車に比べてアドバンテージが大きいだろう。自動運転車は、従来の一般車両や歩行者、自転車などとの争いや折り合いが運用の難点だが、都市上空の低空域は完全に空いている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a.hiwa

スマートフォンの近未来巨大市場はアフリカと中東、そしてほぼ中国の独壇場

アフリカの携帯電話産業はこのところ、深圳のTranssion(トランシッション)が支配している。アフリカ以外ではほとんど知名度のない企業だが、近く中国の市場でIPOを目指している。そして今度は中国の同業者Vivoがこの、成長著しい新興市場に低価格機を持ち込み、二匹目のどじょうを狙っている。

世界で5番目に大きなスマートフォンメーカーであるVivoの今週の発表によると、同社は懐に優しい機種であるYシリーズのスマートフォンをナイジェリアとケニアとエジプトの市場に近く投入し、モロッコでは一部がすでに市販されているという。

中国ではスマートフォンの売上が鈍化しているから、Vivoが自国以外に市場を拡大しようとするのは当然だ。世界的な市場落ち込みの中でアフリカだけは昨年、2015年以来初めてスマートフォンの出荷台数が増加した。調査会社のIDCによるとそれは、エントリーレベルの製品が市場に氾濫しているせいでもある。

アフリカ市場というパイのひと切れを狙うスマートフォンメーカーにとっては、価格が安いことが何よりも重要だ。Transsionがこの大陸でトップになったのも、フィーチャーフォンを20ドル未満で売っているからだ。VivoのYシリーズスマートフォンは170ドルという安値で、TranssionとSamsung(サムスン)とHuawei(ファーウェイ)に次ぐ座を狙っている。ちなみにこれら上位3社の昨年のアフリカにおけるシェアはそれぞれ、34.3%、22.6%、9.9%だった。

Vivoは並行して中東市場への進出も狙っているが、こちらは最近スマートフォンが伸び悩んでいる。Yシリーズには、画面本体比89%とか、AI駆動の3カメラ機などさまざまな機種があり、現在はアラブ首長国連邦で売っているが、近々にサウジアラビアとバーレーンでも発売する予定だ。

Vivoの国際進出の数か月前には、同じくBBK傘下の姉妹企業のOppoが、同様に中東とアフリカへ手を伸ばし、ドバイに支社のようなものまで作った。

Vivoの上級副社長Spark Ni氏は声明で「国際市場への参入を始めた2014年以来弊社は一貫して、詳細な調査により消費者のニーズの理解に努め、革新的な製品とサービスをライフスタイルのニーズの変化に合わせて提供してきた」とコメントしている。

そしてさらに「中東とアフリカは弊社の重要な市場であり、消費者のニーズをつねに心に置きながらこの市場へのアプローチを調整してきた。Yシリーズのローンチは、その始まりにすぎない。今後はYシリーズをさらに超えた人気製品を早期に中東とアフリカに投入したい」という。

関連記事:The intensifying battle for Africa’s burgeoning tech landscape(次にテクノロジー産業が栄えるのはアフリカだ、未訳)

画像クレジット:Vivo

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

グローバル化を目指すTencentがクラウドサービスで日本進出

世界最大のビデオゲーム企業が、自国の外に成長の機会を求めている。メッセージングアプリWeChatのオーナーで、大ヒットしたゲームも多い中国のインターネット大手Tencent(テンセント)が7月26日に、同社の2019年の国際進出の一環としてそのクラウドサービスを日本で展開すると発表した。

この発表よりも前に、Tencent Cloudは日本の顧客にサービスを提供していたが、このように初めて公式に発表するのはグローバル展開を急ぎたいという同社の意思の表れだろう。しかもこの時期、Tencentの国内事業は、ゲームに対する中国政府の規制に圧迫されている。

逆にTencentのクラウドコンピューティング部門は今年売上の5倍増を掲げており、Tencent Cloudの副社長Da Zhiqian氏によると、日本もその重要市場のひとつだ。

調査企業IDCのデータによると、Tencentのクラウド事業はマーケットシェア11%で国内第2位だ。すなわちこの深圳の企業は、クラウドの国内マーケットシェア43%のAlibaba(アリババ)の背中を見ながら走っている。しかし中国の外ではクラウドコンピューティングは競争がなお一層熾烈で、Canalysの調査データによるとAWS、Microsoft Azure、Google Cloudなどの大手がそれぞれ、シェア31.7%、16.8%、および8.5%で先頭集団にいる。

しかしTencentは大手のやり方、すなわちクラウドの利用から学ぼうとしている小規模なゲーム企業にとって、ホスティングのソリューションとして魅力があるだろう。中国の外でHonor of Kingsの成功を再現しようとした試みは失敗に終わったが、しかしすぐにギアを入れ替え、Steam的なゲームプラットホームWeGame Xをローンチして、海外市場をねらう中国のゲームデベロッパーに訴求した。また、モバイルのPlayersUnknown Battlegroundはグローバルに成功し売上増に貢献した。

またTencentには、世界中にポートフォリオのネットワークがある。中国でゲームのライブストリーマーとして上位にいるHuyaとDouyuはどちらもTencent系で最近では国際的にも伸びており、ビデオのレイテンシーを避けるためには強力なクラウドコンピューティングの支援が必要だろう。同じことが、やはりTencent系のショートビデオアプリKuaishouについても言える。こちらは、中国の中でも外でもTikTokの好敵手だ。

Tencentのゲーム用クラウドエンジンには、チームメート間のコミュニケーションを円滑にするための仕組みがいろいろある。それらは、マルチプレーヤーの音声チャット、音声による3D位置決め、音声メッセージング、そして音声からのテキスト認識などだ。同社は世界の25か国にクラウドインフラストラクチャサービスを提供しており、5月現在で世界中に展開しているサーバーの台数は100万台を超えている。Tencentによると、今後はゲーム以外にも、日本ではeコマースやビデオストリーミング、モバイルのモビリティクライアントなど向けに調製されたクラウドソリューションを提供していきたい。日本での既存のパートナーとして、ゲーム企業のPitayaやIT企業E-businessがいる。

画像クレジット: Calvin Chan Wai Meng

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

中国版NASDAQが始動、テック企業25社が上場

中国の新しいNASDAQ型の証券取引所の取引が米国時間7月22日に始まり、上海株式市場が運営する科創板(Science and technology innovation board)に、25社のテック系企業が上場した。「STAR Market」 と呼ばれる同証券市場はガバナンスに関する懸念に対処することで、より多くの中国のテック企業が国内で上場することを奨励する、政府による取り組みだ。

トレーダーたちは、投資家が株式を購入し取引するために、当初の相場が不安定になる可能性を指摘している。そしてこの警告は、大量の買い注文がサーキットブレーカーを発動させ、いくつかの企業が取り引きを停止したことで裏付けられた。

STAR Marketは、中国政府が資本市場の改革に着手し、収益性の要件を緩和して中国本土での上場をハイテク企業によってより魅力的なものにするための取り組みとして、昨年11月に発表された。AlibabaやTencent、Xiaomi、JD.com、Pinduoduoなどの中国企業による大型IPOはニューヨークや香港で行われたものであり、STAR Marketは中国国内での株式上場を促進する可能性がある。また、中国と米国の貿易戦争においても、大きな意味を持つことが期待される。

しかし、CNBCは中国が2つの市場を立ち上げた(2009年のChiNextと2013年のNew Third Board)のにもかかわらず、上海と深圳の主要市場ほどは注目が集められていないことから、STAR市場の成功は決して確実なものではないと指摘している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

宇宙空間で1000日以上運用された中国の宇宙ステーション実験機「天宮2号」が役目を終える

中国の宇宙ステーション実験機ことTiangong-2が正式に運用を終了し、大気圏へと再突入してその使命を終えた。プラットフォームは軌道を外れて米国時間7月19日の午前9時に予定どおりに焼却し、南太平洋上に落下したことが、中国の宇宙機関により正式に確認された。

宇宙ステーションの大気圏突入時の重量は約9トンだが、大気圏再突入時にはほぼすべてが燃え尽きる計算だ。Tiangong-2は宇宙ステーション(ISSと比べた場合)としては比較的に小型で、ちょうど2人の宇宙飛行士が滞在できるだけのスペースを備えた研究用モジュールで構成される。

宇宙空間で1000日以上運用され、予定運用期間を超えたTiangong-2は、もともと大気圏に計画的に再突入する予定だった(対象的に、Tiangong-1の再突入は計画的なものではなかった。最終的に、地上へのリスクはなかったが)。これらの実験モジュールや間もなく登場するTiangong-3は、コアモジュールが打ち上げられ2020年からからミッションが始まる中国の本物の宇宙ステーションこと「天宮」のための、主要技術をテストするために設計された暫定的な実験ステーションだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

米国企業は商務省の認可を得ればファーウェイに売ってもよいことに

ファーウェイ(Huawei)が米商務省のエンティティリスト(Entity List、米製品輸出禁止対象企業リスト)に載ってから2カ月経った今、この中国の通信機器とスマートフォンの大手は米国のサプライヤーと再びビジネスができることになった。ただしそのためにはサプライヤー企業が米政府の認可を得なければならない。Wilbur Ross(ウィルバー・ロス)商務長官の発表によると、その認可を得るためには企業が、その技術をファーウェイに売っても国にとってリスクがないことを証明しなければならない。

しかしファーウェイはエンティティリストに残り、認可の申請は「原則として不許可」の方針のもとに審査されるので、承認されない企業が多くなるだろう。

先月、G20サミットで二人が日本にいたとき、ドナルド・トランプ大統領は中国の習近平国家主席に、米企業が製品をファーウェイに再び売れるようにすると言ったが、しかしその漠然とした口約束は具体性を欠いていた。そして商務省はスタッフに、ブラックリストがまだある前提で行動するよう命じている。世界最大の通信機器メーカーで、スマートフォンのメーカーとしては世界で2番目に大きいファーウェイは、米国と中国が繰り広げている貿易戦争における一種の切り札だ。

ファーウェイがエンティティリストに載ってからはQualcomm(クアルコム)Intel(インテル)、Google(グーグル)などの重要なサプライヤーとの関係が断ち切られ、それによってファーウェイに生じた損害は約300億ドルと言われる。米国のリスクになることはないと繰り返し主張しているファーウェイの創業者でCEOの任正非(ニン・セイヒ)氏はその後、CNBCのインタビューで損失額を下方修正したが、損失は重要な顧客を失う米企業にも生ずることを忘れてはならない。昨年のファーウェイの部品購入額700億ドルのうち、110億ドルがQualcommやIntel、Micron(マイクロン)などの米企業からだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

中国では顔認識にも美顔フィルターを搭載へ、自分の顔が醜いと利用を拒否

中国の顔認識ソフトウェアは、正確なだけではダメなのだ。Alibaba(アリババ)傘下でQRコード決済サービスなどを展開しているAlipayは最近、ユーザーの外見がソフトウェアの成功の鍵であることを証明した。

米国時間7月2日、Alipayは中国語のソーシャルメディアであるWeibo(微博、ウェイボー)で、その決済アプリの「あなたのお顔で払いましょう」システムにビューティーフィルター(美顔フィルター)を加えたと発表した。1週間後には、Alipayの顔スキャンシステムを装備している小売店全店に、その機能が行き渡る。

AlipayはWeiboにこう書いている。「あなたは(自撮りアプリの)ビューティーカメラで撮ったのよりもずっと美しくなります。あなたご自身も感動されるでしょう」。

この新しい機能は、顔認識マシンは人の顔を醜くするという苦情への対応だ。ニュースポータルであるSina Technologyが行った調査によると、回答者の60%以上がこの決済方法では自分の顔がふつうのカメラよりも醜くなる、と答えている。美容を気にする人々は、スーパーマーケットの混みあったレジでコンピューターの大きな画面に自分の無愛想な顔が映ったらとっても嫌だろう。

中国では美容意識の高まりにより、香港に上場した美顔セルフィーアプリのMeitu(美图、メイツー)を捨てて、最近Nasdaqに上場して1億8000万ドルを獲得した整形手術のマーケットプレイスのSo-Young(ソヨン、新氧)へ行く人も増えている。

メッセージングの大手WeChatの決済アプリWeChat Payも、Alipayに追随して美顔認識を採用するだろうか?ビューティーフィルターは企業にとって、必須ではないが競争上無視できないツールだ。スマートフォンメーカーのXiaomi(シャオミ)も最近Meituをマネて、セルフィーやステッカーやグラフィクスを重視した新機種を発売した。

Alipayの月間アクティブユーザーは10億を超えている。WeChatの決済アプリはそこまで行っていないが、3月には1日に処理するトランザクションが10億を超えたと発表した。

画像クレジット: Alipay via Weibo

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

アップルはMac Proの組み立てを中国に移転か

2013年にApple(アップル)は、同社のハイエンドのデスクトップを米国で組み立てると発表した。当時製造はほとんど国外で行われていたので、同社はテキサス州の工場におけるMac Proの生産を大きなPR機会として利用した。

そして今月初めのWWDCでは、待望のその話の続編が発表され、多くの人がAppleはオースチンに戻るのかといぶかった。そのとき具体的な計画は発表されなかったが、米国時間6月28日のThe Wall Street Journalによると、そのデスクトップはQuanta Computer(クアンタ・コンピュータ)の上海郊外のプラントで製造される。

そのいわゆる「近い筋」からの情報をAppleは否定しなかった。コメントを求めると、スポークスパーソンは製造工程のほかの部分に話をずらした。「弊社のすべての製品と同様、新しいMac Proは米国カリフォルニアで企画設計され、米国を含む複数の国の部品を使っている。弊社の製造施設が米国の30の州にあることは弊社の誇りであり、昨年はアメリカの9000社以上のサプライヤーに600億ドルあまりを支払った。弊社の投資とイノベーションは200万のアメリカの雇用を支えている。最終組み立て工程は製造工程のごく一部にすぎない」。

この記事が登場したタイミングは、トランプが貿易戦争をますますあおり、米国と中国の関係がとりわけ厳しくなっている時期と一致する。Appleはずいぶん前から、部品と国際的な売上に対するに対する関税がもたらす将来的インパクトを気にしていた。昨年CEOのTim Cook(ティム・クック)氏は、大統領に会って関税は「間違っている」と諭したという。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

巨大EMS企業フォックスコン会長が台湾の總統選に出馬

Terry Gou(テリー・ゴウ、郭台銘)氏は自分が会長兼社長を務める巨大電子製品企業Foxconn(フォックスコン、鴻海科技集団、Hon Hai Precision Industry)の今年の総会で6月21日、会社を辞めて台湾の總統選挙への立候補の準備をすると発表した。彼はフォックスコンを45年前に創業。現在は最大の株主で、退社後も同社の取締役会に留まる。同社の半導体事業のトップYoung Liu(劉揚偉)氏が会長職を継ぎ、またこれを機に会社の経営形態を委員会方式に変えるという。

ゴウ氏は最初4月に、会長を辞めて野党Kuomintang(国民党)からの總統候補に指名されるための選挙戦に集中すると公式に発表した。彼が高雄市の市長韓國瑜(ハン・グオ・ユ)氏など国民党の他の候補を破ることができれば、1月に行われる總統選で与党民進党の現總統蔡英文(ツァイ・イン・ウェン)氏に挑戦することになる。

アップル(Apple)の最大のサプライヤーであるフォックスコンは中国最大の私企業であり、一方国民党は台湾と中国政府の友好関係を支持している。しかし当の中国は現在の台湾を、不正を行っている一地方と位置づけている。選挙戦では彼と中国との関係が問題視されるだろう。蔡と民進党は台湾の国家主権を主張している。この問題は最近香港で、犯罪容疑者の中国への引き渡しを認める法に反対する大規模なデモが起きて以降なお一層緊迫している

先月は行政院大陸委員会のトップChen Ming-Tung(チェン・ミン-トン)氏が、ゴウ氏が台湾は中国の一部だと言った、と主張した。殺到した批判をかわすためにゴウ氏は、彼はまだ政治家としての事務所を一度も持ったことはないが、自分は中国の習近平国家主席と会うつもりはないと言って人々をなだめようとした。ゴウ氏はまた、最近のドナルド・トランプ氏との会談で「三国の関係を改善するために協力してほしい」と表明した。

ゴウ氏の選挙戦はさらに別の騒動からも傷ついている。例えば彼は、妻のDelia Tseng(デリア・ツェン)氏が彼の立候補に反対したとき「女は政治に介入すべきでない」」とコメントした。のちにゴウ氏は、その発言を謝罪した。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa