TikTokの子どものデータの安全な取り扱いを英政府も調査開始

TikTok(ティックトック)は、未成年ユーザーの安全性と個人データの扱いに関して、英国でも調べられている。The Guardian(ガーディアン)紙によると、英国の個人情報保護監督機関であるICOの長官を務めるElizabeth Denham(エリザベス・デンハム)氏が「米国の連邦取引委員会(FTC)が児童のプライバシーに関する法律違反でTikTokに570万ドルの罰金を課した直後の2月に、その調査は始まった」と委員会で述べたそうだ。

デンハム氏はガーディアン紙に、今調べているのはTikTokのプライバシーデータの集め方であり、特にオープンなメッセージングシステムは大人のユーザーが子どもに接触できる点で懸念がある、と述べている。彼女は曰く「我々は子どもたちに情報の防御服がないことを懸念している。メッセージングシステムが完全にオープンであることにも着目している。子どもたちがオンラインで集めたり共有したりしているビデオも調べている。目下、TikTokに対する積極的な調査をしているので、しばらく見守っていただきたい」。

調査は、TikTokの運営元であるByteDanceが保有するこの人気アプリが、EUの一般データ保護規則(GDPR)に違反していないかも調べている。EUのこの規則は、企業が未成年ユーザーに対する特別の保護策をとっていることと、彼らには大人向けとは異なる別のサービスを提供することを要求している。

FTCの調査は、TikTokがまだMusical.lyという名前だったころに始まり、その結果、13歳未満の子どもが名前やメールアドレスなどの個人情報を入力する前に親の同意を求めるなどの、児童オンラインプライバシー保護法(Children’s Online Privacy Protection Act)の規定に違反していると判定した。この判定の結果アプリには年齢制限が加えられ、13歳未満のユーザーによるビデオの撮影や投稿が禁じられた。

ByteDanceは評価額が750億ドルに達し、ガーディアン紙への声明ではこう述べている。「ICOのような機関とは協力して弊社のプロダクトに関する適切な情報を提供し彼らの仕事を支援している。データの保護という原則を堅持することはTikTokの最上位のプライオリティである」。

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AWSがBackupをローンチ、完全な管理を伴うバックアップサービスだ

AmazonのクラウドコンピューティングサービスAWSが今日(米国時間1/16)、AWSのサービスからはもちろんオンプレミスのアプリケーションからも容易にデータをバックアップできるツールBackupをローンチした。それは今すでにAWSのユーザーなら誰もが利用でき、最初はバックアップのポリシーをセットアップする。それらはたとえば、Amazon EBSのボリュームやRDSデータベース、DynamoDBのテーブル、EFSファイルシステム、AWS Storage Gatewayのボリュームなどのためのポリシーだ。これら以外のそのほかのサービスも今後サポートされる。オンプレミスのデータをバックアップするためには、AWS Storage Gatewayを使用する。

このサービスによりユーザーは、さまざまなバックアップポリシーやリテンションポリシーを定義できる。たとえば、(EFSなどの)バックアップをコールドストレージに移せるようにするのか、一定の時間後に完全に削除するのか、など。デフォルトでは、データはAmazon S3のバケットに保存される。

サポートされているサービスの多くは、EFSファイルシステムを除き、すでにスナップショットを作る機能がある。基本的にBackupのやることは、その工程の自動化であり、またそのためのルールを設けることだ。というわけでBackupの利用料金は、スナップショット機能の使用料と同じだ(ファイルシステムのバックアップのみGB単位の課金となる)。なお、EFSファイルシステムや、DynamoDBのバックアップからのデータのリストアも、GB単位の課金だ。

現在、BackupはAWSのひとつのリージョンに限定されているが、同社によると年内には複数のリージョンにまたがるバックアップもできるようにする。

AWSでストレージとオートメーションと管理サービスを担当しているVP Bill Vassはこう言う: “クラウドは今や、どんな規模の企業でもデフォルトだから、二つの異なるタイプのビルダーを惹きつけている。ひとつは“いじくり屋”(tinkerers)で、AWSのサービスの全体をいじくり微調整して求めるアーキテクチャを実現する。もうひとつは、やはりAWSの機能性の幅広さと深さに惹かれるのだが、サービスの粒度の一部を犠牲にして、より高い抽象化層でスタートする。それによりビルドがもっと速くなることすらある。AWSのBackupは、後者のタイプのビルダーが対象であり、かねてから彼らは、個々のサービスごとにバックアップをするのではなく、一箇所でバックアップしたい、という要望を寄せていた”。

AWS BackupのアーリーアドプターはState Street Corporation, Smile Brands, そしてRackspaceだが、アドミンの仕事を楽にしてくれるから、ユーザーはとても多くなるだろう。しかしAWSにはバックアップやストレージ関連のパートナーがかなりいるから、AWSのこの市場への進出を喜ばない人たちもいるはずだ。彼らには、AWSのBackupよりも幅広い機能性(クロスリージョンやオフサイトバックアップなど)があることが多いのだから。

画像クレジット: TechCrunch

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AmazonのComprehend Medicalサービスは機械学習を利用して患者の記録から有意な医療データを取り出す

【抄訳】
Amazonが、機械学習を利用して患者の記録から重要なデータを取り出し、病院などのヘルスケアプロバイダーや研究者たちの費用節約や治療方針の決定、臨床試験(治験)の管理などを助ける新しいサービスを立ち上げた。AmazonがAmazon Comprehend Medicalとよぶこのサービスの発表は、火曜日(米国時間11/27)に、The Wall Street Journalがそれを報じた直後に行われた。

このクラウドソフトウェアはテキスト分析と機械学習を組み合わせて、処方や注記、面談の音声、検査の結果、などから成る患者の記録を読む。これらの記録がデジタイズされてComprehend Medicalにアップロードされると、診断や処置、薬の処方、そして症状などに関する情報が拾い上げられてまとめられる。

〔参考記事: Amazon Comprehendとは…「Amazon Comprehendでは機械学習の技術とは無縁なデベロッパーでも専門用語で自然言語処理モデルを訓練できる」〕

Amazonの最近のヘルスケアへの進出としては、オンラインの処方箋サービスPillPackを10億ドル近くで買収したことや、Amazonの社員のヘルスケアを改善するための、Berkshire HathawayとJP Morgan Chaseとのジョイントベンチャーが挙げられる。これらにより同社は、最近ますますヘルスケアにフォーカスしているそのほかの大手テクノロジー企業の仲間入りをしている。

たとえば今年初めにAppleは、iPhoneのユーザーが自分の病院の医療記録を見られるための機能をiPhone上に導入した。またGoogleは最近、大手医療法人Geisingerの前CEODavid Feinbergを雇用して、検索やGoogle Brain, Google Fit, Nestなど多岐にわたるGoogleの各事業部門が抱えるヘルスケア企画の、一元化と全体的な指揮を彼に委ねた。

今日の発表声明の中でAmazonはこう言っている: “これまでは、この情報を見つけるために長時間の手作業を要し、しかもそのために、高度な技能を持つ医療エキスパートによるデータ入力や、情報を自動的に取り出すためにデベロッパーのチームがカスタムのコードとルールを書く必要があった”。そして同社の主張によるとComprehend Medicalは、患者の記録の中に“医療の状態、解剖学的専門用語、医療検査の詳細、治療内容、処置”、などを正確に見つける。一方、患者は、このサービスを利用して自分の治療のさまざまな側面を管理し、通院のスケジュールや薬の処方、保険の適用の判断などを明確に把握できる。

【後略】
●データは暗号化され、どこにも保存・利用されないのでプライバシーの問題はない。
●すでにいくつかの大手製薬企業や医学研究所がComprehend Medicalを試験的に導入し、とくに治験の適正な実施に必要な膨大な量のデータ作業の省力化や迅速化などに貢献している。“これまで数時間を要したデータ作業が数秒で終わる”そうである。

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Twitter、モバイルアプリに「データセーバー」モードを追加。Twitter Liteに似てきた

Twitterモバイルアプリの最新版には、ユーザーが通信量を制御できる機能が追加された——新興国市場向けに作られた Twitter Liteアプリと同様だ。これで、データ消費量を制限したり、さまざまな設定を手動で設定するために別アプリをダウンロードしなくても、標準アプリの設定で「データセーバー」(データ節約モード)を選べるようになった。

これまでTwitterは、データセーバーをWindows版Twitter、Twitter Liteおよびモバイルウェブサイトで提供していた。一部のユーザーはiOSやAndroidアプリやTwitterのデスクトップサイトでもデータセーバーオプションを見たことがあるかもしれないが、それはTwitterが同機能をテストしていたからだ。

デスクトップWebのテストでは、トレンドを「おすすめユーザー」の下に持ってきたり、「夜間モード」を見やすい位置に動かすなど、部品を移動する機能も追加されていた。

しかし今日からは、iOSとAndroidの全ユーザーがデータセーバー機能を利用できるようになったことを広報担当者が正式に発表した。

データセーバー機能を利用するには、iOS・Androidアプリの「データ利用の設定」に行き、オプションのオン・オフを切り替える。有効になると画像は低画質で読み込まれビデオは自動再生されなくなる。Twitterを見ていて画像を高解像度で見たい時は、メニューから「高画質でロード」を選んでそのコンテンツに限って設定を変えることができる。

アップデートされたバージョンではほかにもグループチャットのメンバー管理、ボイスオーバを使った投票、一部の広告タイプのラベルなどが変更された、とApp Storeの説明文に書いてある。

ただし、本気で節約したい人には今でもTwitter Liteのほうが良い選択だ。データセーバーを有効にすればデータ利用量は減るが、Twitter Liteは端末上に占めるストレージ量も少ない。

新しいTwitterアプリはすでに公開されているが、新機能自体は段階的に展開されている。

@TwitterSupportアカウントが今日中にデータセーバーの公開についてツイートする予定だとTwitterは言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

進歩系擁護団体がFTCに要求。Facebookを民主主義にとって安全な場に

MoveOnとDemand Progressを始めとする進歩主義的擁護団体のチームが、連邦取引委員会(FTC)に対して、Facebookを民主主義にとって安全な場にするよう要求した。Axiosによると、Freedom From Facebookと名付けられたこの運動は、月曜日(米国時間5/21)に10万ドル規模の広告キャンペーンをFacebook、Instagram、Twitterなどのプラットフォームで展開する。

ほかに、Citizens Against Monopoly、Content Creators Coalition、Jewish Voice for Peace、Mpower Change、Open Markets Institute、およびSumOfUsらの保護団体がキャンペーンを支持している。彼らは団結してFTCに「Facebookの独占を解体する」ために、Instagram、WhatsApp、およびMessengerを分離して競合会社にするよう求めている。また、相互運用性を必須にしてライバルのSNS間での連絡を可能にして、プライバシー規制を強化することを要求している。

Freedom From Facebookのサイトにはオンライン嘆願書のほか、プライバシーガイドと関連サイトへのリンク、Facebookのオンライン追跡をブロックするためのブラウザー拡張機能などが用意されている。

FTCでは、トランプ大統領の指名によりJoseph Simonsが今月新委員長に就任した。Simonsは反トラスト法弁護士でMicrosoft、Sonyなどの巨大IT企の業の代理人を務めた。現在FTCは、Cambridge Analyticaが同委員会と過去に結んだ法的取り決めに違反した件にFacebookが関与していたかどうかを調査しているが、先月Facebook CEO Mark Zuckerbergが議会で聴聞を受けた際、多くの議員がソーシャルメディアのしくみを理解できなかったことから、FTCを始めとする当局がIT企業を規制できるのかどうか、疑問視する向きも多い。

プライバシーと規制の問題にも関わらず、Facebookの財務状態は依然として好調だ。同社の第1四半期決算は、ユーザー成長、売上ともにウォール街の予測を上回った。

TechCrunchは、Freedom From FacebookおよびFacebookにコメントを求めている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

企業はネットのインフラをどうやって買うのか、シードで$3Mを調達したInflectがそのための正しいデータを提供

企業が自社のためのインターネットのインフラストラクチャをもっと容易に買えるようにするサービスInflectが、300万ドルのシード資金を獲得した。そのサービスはまだプレビューだが、企業がデータセンターのための場所や、ネットワークサービス、エクスチェンジプロバイダーなどを買おうとしているとき、購買の意思決定をするために必要なデータを揃えてあげることが、メインのお仕事だ。

シードラウンドの投資家は、Greenpoint TechnologiesのJon Buccola Sr, WeeblyのCTO Chris Fanini, Server CentralのCEO Jordan Lowe, Global Communications NetworkのCEO Chris Palermo, そしてやや意外ながらCruise AutomationのCTO Kyle Vogt(Twitchの元CEO)だ。

Inflectの協同ファウンダーでCEOのMike Nguyenは、声明文の中でこう言っている: “この業界の買う側と売る側の両方をよく知っている方々からご投資いただいたことは、まことに幸運である。彼らは、コロケーションやマネージドサービス、ネットワークサービスなどを買うことの難しさを、熟知しておられる。業界のインサイダーである彼らは、正しいソリューションを得るために必要な正しいデータと、適正なサービスプロバイダーへのコンタクトが、欠落していたことに由来する失敗と損失を、全員が経験しておられる”。

Inflectはまだしばらくプレビューだが、しかしそこには、世界中の40あまりのサービスプロバイダーや約4000のデータセンターから得た検証済みのデータがある。同社の推計によると、これはグローバルに可利用でパブリックなインフラストラクチャの約80%に相当する。

なお、このようなデータの収集は難事業であり、それを集めたからといってAPIで他へ公開しようとする企業はあまりいない(Cruise AutomationのKyle Vogtは、この業界は“腹立たしいほど不透明だ”、と言う)。データサービスや通信サービスは手作業的に買うのが従来のやり方だったが、しかし、インフラストラクチャのベテランたちが創業したInflectは、それを変えようとしている。目下、データの収集が主な仕事だが、今後はユーザーが同社のカタログから直接、サービスを購買できるようになるだろう。

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Google Trendsが調べる検索ソースを多様化、検索頻度のソース別分類が可能に

今、世界でもっとも多くググられている語は何か。そのトレンドを現時点と時系列に関して知ることのできるGoogle Trendsサービスが、拡張される。これからは、Googleの本来の検索だけでなく、Google News(ニュース), Shopping(ショッピング), Images(画像検索)、そしてYouTube上でユーザーが行う検索も拾い上げる。

今、人びとがGoogle検索でキーワードをタイプする以外にも、さまざまなところで、さまざまな形で検索が行われているので、今度の拡張はとても有意義だ。今では、Google検索の結果ページの上にも、そのほかの検索結果がいろいろ載っている。Webリンクのほかに、ビデオや画像やニュース記事なども結果に含まれている。Universal Searchの導入以降、検索はこのように多様化してきた。

Googleのブログ記事に、Google Trendsの変様が説明されている。それによりユーザーは、従来よりも多面的に検索結果を調べることができる、という。

たとえば人気スター“Taylor Swift”の検索についてGoogle Trendsで調べると、本来のWeb検索だけでなく、画像やニュース、ショッピング、YouTubeなどでの検索頻度を知ることができる。〔下図のドロップダウンメニュー〕

使い方は、キーワードをGoogle Trendsの検索ボックスにタイプするのは前と同じだが、そのあと、自動補完機能からの提案により、何らかのトピックを指定できる。たとえばTaylor Swiftの検索動向について知りたい場合は、“singer-songwriter”というトピックを指定するとよいだろう。

Google Trendsで分かる検索の動向は、地域別や時期別に絞り込むことができる。また逆に、検索のソースを、画像検索、ニュース、YouTubeなどと限定することもできる。

関連トピックの検索動向についても、知ることができる。上図では、Taylor Swiftの関連トピックとして、特定のテレビ番組などの検索頻度がアップしたことが分かる。同じく、YouTubeや画像検索でも、検索が増えている。

そして通常のWeb検索以外の検索ソース(YouTube、画像など)でも、地域別の動向を知ることができる。

Google Trendsは研究者やジャーナリストが、世界各地で今何が問題/話題になっているかを知るためにも、よく利用されている。またAdWordsのアドバタイザーズに提供されるInsideなどよりも、深くて粒度の細かい話題やキーワード情報を得られる。

以上のような新しいフィルタリング機能は、Google TrendsのWebサイトで今日から利用できる。

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AdobeのProject Lincolnはユーザーにデザインの自由度を与えるデータ視覚化ツール

Adobeは毎年のMAXカンファレンスで、製品化がまだ決まってないようなプロダクトのおもしろいプロトタイプを二つほど見せる。今年もその例外ではなく、今日(米国時間10/19)は同社研究開発部門の11のプロジェクトが紹介された。その中のProject Lincolnは、データの視覚化をやったことのある人なら誰もが大歓迎しそうなツールだ。

その考え方はこうだ: これから、簡単な棒グラフを描きたい、としよう。すると、まず棒を描き、そのコピーを何度も作ってスプレッドシートのカラムに貼り付ける。それで視覚化完了だ。さらにもっとデータを加えて、別のタイプのグラフや色を変えてもよい。線グラフや円グラフ、バブルチャートなど、思いつくかぎりのものを描いていく。なにしろ、長さや径や色のあるものなら、何でも視覚化に利用できる。

よくあるやり方としては、まずデータを作成して、それから、それらの視覚化をやり始めるだろう。Project Lincolnでは、まず視覚化の方法を決めて、それからそこに、データを作りながら入れていく。棒の長さなどは自動的に決まる。

Adobeによると、今ある既存のツールはどれも、複雑過ぎたり制約が多すぎる。とくに、自分の創造力を生かせないデザイナーには、評判が悪い。そして視覚化をカスタム化するためには、Illustratorのようなツールを作って自分で作図したり、あるいはプログラミングのやり方を勉強しなければならない。

あなた自身も含め、もっと自由度のある簡易なデータ視覚化ツールを求めていた先輩や同僚をご存知なら、このプロジェクトを教えてあげよう。きっと、大喜びするだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

常時接続時代の選挙報道が招いた「選挙疲れ」?!

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モバイル分析ファームのFlurryの新たなレポートによれば、アメリカでは「選挙疲れ」が蔓延し、選挙関連ニュースのみならず、広くニュースに対する興味を失ってしまったらしい。最近ではニュースを入手するのにモバイルデバイスを利用することが多いが、この選挙期間中にモバイルデバイスを使った読者数の伸びに陰りがみられたようなのだ。第二回および第三回の公開討論会の後にその傾向が顕著に見られるとのこと。

ニュースアプリケーションを使ったセッションの実数でいえば、討論会のたびに伸びてはいる。ただし回を重ねるごとに、その伸び率が低下したようなのだ。1度目の公開討論会の直後には、ニュースアプリケーションの利用数は12%の伸びを示した。しかし2回目の後は10%となり、そして3度目の公開討論会直後にいたってはわずか3%となり、伸びがほとんど見られない状況となったのだそうだ。

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政治を主題としたニュースへの関心が第一回公開討論から下がり続けるように見える中、トランプ氏(次期大統領)のセックストークテープのリークや、クリントンのメール問題の再調査開始といったスキャンダルのみが一般の関心を支えることになった。

実際、テープがリークされたときには、モバイルニュースを閲覧するセッション数は18%の伸びを示しており、これが選挙期間を通してもっとも高い伸びを示したことになる。しかし選挙期間全体を通してみれば、一般のニュースに対する興味も低くなってしまったようで、選挙期間中に大きな伸びを示したのは、10月2日のシカゴカブズ優勝のニュースが流れたときのみとなっている。このときの伸び率は10%ということになっている。

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こうした傾向に付きFlurryは、アメリカ国民が「選挙疲れ」の状況に陥ったのだろうと判断している。確かに、ソーシャルメディアにそうしたことを書き込む人も多かったようだ。そしてこの「選挙疲れ」が、ニュース全般への関心すら低下させてしまったようであるとのこと。前回の選挙のときと比べても、公開討論会を生で視聴しようとしたり、ニュース解説を読もうとしたり、一般の反応を入手してみたり、あるいは討論の内容を細かくチェックしたりするような人も減ってしまったのではないかとしている。

Flurryは「選挙報道に疲れてしまった人たちは、スマートフォンのニュースアプリケーションを開くことすらしなくなってしまったようです」と述べている。

また、今回の選挙においては関連ニュースに対する興味は、48時間ほどで消滅してしまう傾向があったとも述べている。すなわち第一報に対して興味はもつものの、すぐに関心を失うという傾向が見えたらしい。すなわち続報や解説記事などを読みたがる人が少なかったのだそうだ。

Charts: source, Flurry Analytics

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(翻訳:Maeda, H

IBMのDataWorksはApache Sparkによるビッグデータ分析に人工知能Watsonが企業向け利用インタフェイスをまとわせる

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マシンインテリジェンスの分野は、研究開発が盛んであるだけでなく、より影響力の強い応用現場でも新しいトレンドが生まれつつある。それを好機としてApache Sparkのようなオープンソースのフレームワークは、データサイエンティストのニーズに応えるだけでなく、企業の事業開発にもデータ分析を持ち込もうとしている。

IBMがこのほど立ち上げたProject DataWorksは、SparkとIBM Watsonを組み合わせて、分析の堅実性を維持しつつそのスピードと使い勝手を向上しようとする。わかりやすく言えばDataWorksは、データ分析のためのGoogle Docsだ。今多くの企業は大量のデータを、いろんなところにばらばらに保存している。IBMのこの新製品は企業のすべてのデータを食べて、それを一箇所のアクセスしやすい場所に置く。

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データに、それを必要とする者が迅速簡単にアクセスできるために、IBMはダッシュボードを提供し、そこにデータのアクセス状態や、利用しているユーザー、カテゴリー関連の各種測度などを収めて表示する。IBMはその技術を、データをカタログに仕分け分類すること、と呼ぶ。検索は自然言語で行い、ユーザーはカタログに整理された情報を、これまでよりもずっと素早く取り出すことができる。また、データの取り入れ速度は、IBMによると、50〜100Gbpsである。

データの視覚化は、PixiedustやBrunelなどのコードを使って、わずか1行のコードで作り出される。視覚化によりもちろん、データ間の関連性や分類がよりわかりやすくなり、ふつうの社員でも、ひと目でインサイトを得ることができる。

大企業も中小企業も、IBMのクラウドプラットホームBluemixからDataWorksツールにアクセスできる。近く料金体系が確立すれば、ユーザー企業はこのシステムを数時間〜数日〜数か月と、長期間(または常時的に)稼働させられる。またIBMの構想では、データ分析を携帯キャリアのデータプランからも提供し、それを定額の月額制にすることもできる。

IBMのデータ分析担当VP Rob Thomasによると、企業はこのツールを活用することによって、人件費を大幅に節約できる。またデータ分析に関して、企業の特定部門の人間を教育訓練する苦労もなくなる。さしあたり、リテールや金融、通信などの分野が主な顧客層になるが、しかしThomasによると、中小企業のうち‘中’の方の企業も今すでにこのシステムに関心を示している。

DataWorksの動力となっているIBM Watsonは、これまでも同社の成長と売上を支えてきた。このたび新しいユースケースが増えることによって、Watsonはますます自分を改良していくだろう。そしてDataWorksの主要部分は、IBMが今年初めに買収したThe Weather Companyの技術を利用している。その買収の目的は不定形データの分析にあったが、今ではお天気情報ばかりでなく、Watsonの助力も得て、企業のデータ分析方面に新たな市場を開拓しつつある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleの透明性報告を見ると各国政府がリクエストした個人情報の件数が分かる(2015年後半は記録的な多さ)

FILE - This Oct. 20, 2015, file photo, shows a sign outside Google headquarters in Mountain View, Calif. Google unveils its vision for phones, cars, virtual reality and more during its annual conference for software developers, beginning Wednesday, May 18, 2016. (AP Photo/Marcio Jose Sanchez, File)

Googleは2015年の後半に世界各国の法執行機関から、初めて40000件を超える記録破りのデータリクエストを受け取った。その年の前半には35365件、前年同期には30140件だった。Googleの最新の透明性報告(transparency report)が、そう報告している。

Googleの透明性報告は、それを見ると、各国の政府や州が私たちのデータを利用しアクセスしようとしている様子が分かるから、重要なリソースだ。また、常時大量のインターネットデータを保有しているGoogleが、どれだけそのリクエストに応じているかが分かる点でも重要だ。その詳細はかなり専門的だが、それは私たちの知る権利の端緒であり、Twitter, Facebook, Lineなど、ユーザーの機密データを扱うこともあるそのほかの消費者テク企業も、同様の報告を発表している。

“これらの報告を公開する義務を積極的に引き受けていることは、Googleの誇りである。それによって政府の国民監視法やその実践を全世界的に知ることができる”、とGoogleのブログ記事は述べている。

国別でデータリクエストがいちばん多いのはアメリカである。アメリカ政府は27157名のGoogleユーザーに関し12523件のデータをリクエストし、Googleはその79%に対して何らかのデータを提供している。リクエスト総数は2015年前半では12002件だった。

リクエスト数の次位から5位までは、

(以下、2015前半→後半)
・ドイツ(3903→7419)
・フランス(3489→4174)
・イギリス(3146→3497)
・インド(3087→3265)

下のスライドの3枚目の図が示すように、リクエスト総数に対するデータ提供件数の比率は、近年、下降気味である。

  1. screenshot-2016-07-19-19-33-11.png

  2. screenshot-2016-07-19-19-33-01.png

  3. screenshot-2016-07-19-19-32-53.png

国別の分類はここで見られる。報告にはHTTPSサイトの詳細と、安全なWeb閲覧やメール利用の詳報も記述されている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Twitterの投票(二択質問)機能はとってもひどいアイデアだ

If you use this photo, please link to www.CGPGrey.com for attribution.

ついにやった。Twitterがその掟(おきて)を破った。新しいCEOが、ではない。違う。それは、ユーザが関心を持つであろうコンテンツを配布するための、新しい方法でもない。

それは、投票だ。

そのまだ未完成な機能が多くのTwitter社員とアーリーアダプターたちのストリームを襲った。例を一つここに埋め込んでもよいが、長すぎる。画像にしよう:

Screen Shot 2015-09-25 at 9.43.25 AM

Twitterの良いところは、Jack Dorseyや創業者チームがこれまで何度も言ってきたように、人びとが自分の考えを共有し、自分の想いを語り、そのすべてをリアルタイムで行うことだ。投票以上に、これと対極のものはほかにない。実情は、Twitterはお金儲けをするために(統計的に扱いやすい)定型データが欲しいのだ。大量の定型データが欲しい。Facebookが、ずっとずっと昔に思いついたことだ。3億のユーザの140文字の物思いをスキャンして感情や兆候を知る代わりに、彼らは投票機能を展開することにした。

Do you like me? Y/N

私を好きですか? Y/N

ぼくもTwitterで、素敵なフォロワーのみなさまに、質問をしたことはある(今、あらためてお詫びしたい)。そのときは、すばらしい答が得られた。答がすばらしかった唯一の理由は、答を一つとか二つとか三つとか四つとかに制限しなかったからだ。答、といっても、140文字しか書けないし、その中にはユーザ名もある。にもかかわらずすばらしいから、まるで奇跡だった。

でも、こいつはどう?

Screen Shot 2015-09-25 at 9.50.56 AM
[質問訳: オプションが二つしかなくて、本当にいいですか?]

奇跡もクソもない。

投票でも、自分の考えを答えることはできるが、そのためなら、投票は最適の方法ではない。投票の答には、ツイートのほかの要素(テキスト、写真、…)をほとんど付けられないから、人が考えを表す最適の方法ではない。こんなものを、ユーザが求めたのか? これでTwitterの新規ユーザがぐっと増えるのか?

ありえないね。

ブランド(〜企業)やメディアやスポーツチームなどは、昔から二択の質問が好きだ。BuzzFeedもこのクソを埋め込んだし、それに来年は大統領選挙がある! でも、あなたが誰かに投票をぶつけたら、その人の本当の声を聞くことはできない。そんなの、心理学のイロハのイだ。しかし、Twitterは考えた: Twitterユーザの言葉は信用できない、Twitterは彼らに何もしてやれない(それは難しすぎる)、ツイートの構造を工夫すべきだ、コンテンツからお金を得るためにも…。

Screen Shot 2015-09-25 at 10.03.03 AM

これがいつ、Twitterの正式機能になるのか、その発表はない。上に書いたようなテストを今やってる、ということは、いずれ正式機能になるのだ。Twitterにコメントを求めたら、“Twitter上でユーザに投票を求める新しい方法を実験中である”、という答が返ってきた。

Screen Shot 2015-09-25 at 11.42.50 AM

やれやれ(ため息)。

こんなものより、バカな人たちからのいじめ(ハラスメント)がなくなって、もっと多くの人が、もっとたくさん自分の心を語れる方法でも考えろ。TwitterをかつてのMyspaceのQ&Aウィジェットみたいにしてしまったら、ユーザが増えるどころか、近寄らない人が増える。(投票ツイートをポストする人や企業の)うそっぽいプロフィールなんか、見たくもないね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アプリのプロモーション(販売直結型の広告キャンペーン)の効果の大きい曜日は何曜日か?

今日(米国時間4/3)発表された調査報告書によると、どのカテゴリーのアプリでも、デベロッパがそれらをローンチしたり宣伝するための最良の日は、ウィークエンドだ。ダウンロード数がふつうのウィークデイに減らないアプリでも、広告キャンペーンなどはウィークエンドがよい、ということだ。

この調査は、今年の1月から3月までの3ヶ月間、iOSアプリの売上と推定ダウンロード数を記録した結果だ。

調査を行ったサンフランシスコのSensor Towerは、モバイルアプリの最適化サービスを提供しているスタートアップで、とくにアプリストアで検索に引っかかりやすくなるためのキーワードの改良アイデアなどを、分析結果に基づいてアドバイスしている。

同社によると、顧客からアプリをリリースするタイミングについて訊(き)かれることが多いが、それはカテゴリーによっても違うので、そういう質問に対するもっと網羅的な答を用意しておきたい、と思った。そこで合衆国のアプリストアにおけるすべてのアプリの各日のダウンロード数と売上を推計し、一週間を100とした場合の各曜日の比率を求めた。比率の高い曜日が、キャンペーンをぶつのに適した曜日だ、と言える。

とくにこのデータは、新しいアプリのローンチと並行して広告キャンペーンを展開するデベロッパにとって、参考になるだろう。また一部には、広告を予告広告のような形で週日に配信し、実際の購入やダウンロードはその週のウィークエンドから、という立ち上げ方もある。

今回の調査は、アプリストアのカテゴリーによって宣伝をするベストの日が異なる、と示唆している。一般的にウィークエンドがベストだろうと誰もが思いがちだが、広告からの購入とダウンロードでは最良の曜日が異なる場合もある。

以下はiOS App Storeにおける各カテゴリーの、売上とダウンロード数のベストの曜日の一覧だ:

  • 本アプリ: 日曜日(売上); ウィークエンド(ダウンロード)
  • ビジネス: 週半ば–水曜または木曜(売上); 火曜または木曜(ダウンロード)
  • カタログ: ウィークエンド(売上); ウィークエンド〜月曜(ダウンロード)
  • 教育: ウィークエンド(売上とダウンロード)
  • エンタテインメント: 土曜日(売上); 土曜または日曜日(ダウンロード)
  • 金融財務: 日曜日(売上); ウィークデイ(ダウンロード – ダウンロードはウィークデイ、プレイと購入はウィークエンド)
  • 食品と飲料: 日曜日(売上); 土曜または日曜日(ダウンロード)
  • ゲーム: ウィークエンド(売上とダウンロード, 土曜がやや高)
  • 健康とフィットネス: ウィークエンドと週の初め, 金曜は不可(売上とダウンロード)
  • ライフスタイル: ウィークエンド, 月曜と水曜もやや良い(売上とダウンロード)
  • 医療: 水曜、木曜、または日曜日; 土曜日は不可(売上); 日曜日(ダウンロード)
  • 音楽: 火曜日を除くすべての曜日; 土曜日が爆発的(売上); ウィークエンド(ダウンロード)
  • ナビゲーション: ウィークエンド, 金曜も良い(売上); ウィークエンドのみ(ダウンロード)
  • ニュース: ウィークエンド, 火曜日は不可(売上); ウィークエンド, ウィークデイもやや良い(ダウンロード)
  • ニューススタンド: 土曜日, 火曜は不可(売上); ウィークエンド(ダウンロード)
  • 写真とビデオ: ウィークエンド(売上とダウンロード)
  • 生産性アプリ: 何曜日でも良い(売上とダウンロード)
  • 参考資料: ウィークエンド, 月と火もやや良い(売上); ウィークエンド(ダウンロード)
  • ソーシャルネットワーク: ウィークエンド(売上とダウンロード)
  • スポーツ: ウィークエンドが圧倒的に多い(売上とダウンロード)
  • 旅行: ウィークエンド(売上とダウンロード)
  • ユーティリティ: ウィークエンド, 火曜は不可(売上とダウンロード)
  • 天気予報: 日曜日(売上とダウンロード)

上のリストでお分かりのように、広告販売は一般的にウィークエンドがベストだが、例外もある。ビジネスアプリは、当然かもしれないが、みんながお仕事をしているウィークデイがベストだ。一方、生産性アプリ(Microsoft Officeなど)は意外にも曜日による差がない。報告書は、“生産性は毎日高い方がいいからね”、とジョークを言っている。

医療アプリもやや例外的で、一部のウィークデイが広告販売のベストの曜日だ。

そのほかのレジャー関連のアプリ(食べたり飲んだり楽しんだりソーシャルしたり…)は、当然ながら、十分なひまのあるウィークエンドがベストだ。

もっと詳しい情報や図表が、Sensor Towerのサイトにある

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Microsoftがユーザ情報の政府リクエストの実態を開示…正規ルートのみ

Microsoftが今日(米国時間9/26)、2014年の前半における、各国政府から来た、ユーザデータとアカウント情報のリクエストに関するデータを開示した。リクエストの総数と対象アカウントの数は、2103年の後半とほぼ同じだ。

すなわち今年の1月から6月までMicrosoftには、58676のアカウントに関連する34494件の情報リクエストがあった。その前の6か月では、アカウント58676に関する35083件のリクエストだった。リクエストが多かった上位の国は、合衆国、ドイツ、フランス、トルコだった。

Microsoftのデータ供与数は減っている:

法の執行に関わるリクエストのうち、顧客のコンテンツデータの開示に至ったのは3%未満であり、一方、リクエストの約75%が“ノンコンテンツ”のデータの開示に至った。これらに対し、22%は法を根拠として、あるいはデータが見つからないために、開示の拒絶に至った。その前の6か月では、拒絶の率は18%だった。

また、FISAに基づく開示命令は、その種別により、最少はゼロ件、最多は999件だった。これらに関わるアカウントの数は、最少が18000、最多が18999だった。

もちろん上記のデータは、各国の政府が当人の許可なく勝手に取り出しているデータ取得行為の、氷山の一角にすぎない。過去一年半にわたり、われわれ地球市民は、政府の過剰なデータ収集に関して多くを知った。それは主に、元NSAの契約職員Edward Snowdenによるリークがきっかけであり、その後、一般公民からだけでなく、政府機関の一部からも改革を求める声が上がった。

テクノロジ企業がこのような情報を開示するのも、たいへんな努力だろうとは思うが、それで十分ではない。

Microsoftは政府に、海外ユーザのデータを自国民のそれと同じように求めるな、と抗議している。しかしまだ同社は、法廷で勝っていない。もちろん、今後も抗議し続けるだろうが。

なお、年2回開示されるこれらのデータは、正規のチャネルからのリクエストのみであり、NSAのMUSCULARのような、個々の特別事業による情報収集は含まれていない。そういう意味でも、この開示には限界がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


世界50か国のインターネット産業を総覧した「インターネットの殿堂」がWorld Startup Reportから

3月に本誌TechCrunchは、 World Startup Reportの最初のリリースの一つを紹介した。今回この組織は、世界50か国の150の企業からの情報を集めて、さまざまな市場の起業家たちをガイドするという、意欲的なプロジェクトに着手した。

World Startup ReportのファウンダBowei Gaiは、2011年にLinkedInに買収されたCardMuncherを作った人物で、彼のStartup Genomeの最新のコンテンツが“インターネットの殿堂: 世界50か国のインターネット企業から学ぶこと”だ。

インターネットの殿堂には、50か国それぞれの三大インターネット企業から集めた貴重な情報もある。データのソースは、インターネット、株式市場、企業情報、そして各国のスタートアップで働いている人たちだ。

完読をおすすめしたいが、ここでは一部のおもしろい情報をご紹介しよう:

  • 時価総額10億ドル以上のインターネット企業が1社以上ある国は50社中29か国。 Googleの4100億ドルや、Alibaba Groupの2000億ドルは、どなたもご存知だろう。合衆国であまり知られていない企業の中には、ロシアの検索エンジンYandex(158億ドル)、イスラエルのセキュリティソフトメーカーCheckpoint(136億ドル)、韓国の検索ポータルNaver(280億ドル)、南アフリカのメディア企業Naspers(460億ドル)などがある。

  • インターネット業界でいちばん業績の良い業種はコミュニケーションで、平均時価総額が200億近い。これに対してメディアは、約50億ドルだ。
  • 調査した150社中、公開企業は平均時価総額が250億ドルで、対して非公開企業は40億ドル。しかしこれは、買収時の評価額の10倍である。
  • 検索企業の多くは2000年よりも前に創業しており、ゲーム企業は2001年創業が多く、両者はインターネット産業のなかでもっとも“成熟度”の高い業種だ。一方2006年前後にローンチした企業の中ではB2B関連がいちばん多く、World Startup Report saysは、B2Bは“いちばん早くリッチになれる”スタートアップだ、と言っている。
  • おもしろいことに、インターネット企業の世界のトップテンの中にヨーロッパの企業は一社もいない。しかし11位から20位までの中にはヨーロッパ企業が8社もいる。報告書は、“ヨーロッパは合衆国や中国の大きなインターネット企業に比べて市場が小さいが、どの国にも時価総額が10億ドルぐらいの企業がいる。規模を拡大したいヨーロッパ企業は、小さなローカル市場での成功をてこにしてグローバルに進出している企業の多いオーストラリアに学ぶべきだ”、と述べている。
  • 企業を10億ドル以上に育てるのに要している時間は、平均で7〜10年である。

詳しい情報とインフォグラフィックは、Internet Hall of Fame here(インターネットの殿堂)にある。

画像: FlickrユーザAlexander KaiserCreative Commons 2.0のライセンスによる

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


有料アプリは終わった, わずかな例外を除いては

モバイルの有料アプリはもう終わったのか? 最近では一般的にそう考えられており、アプリストアには“十分に良質な”無料アプリがあふれている。またメジャーなパブリッシャーたちも無料のアプリでチャートを賑わし、それらがアプリ内購入などで何百万ドルも稼ぐことによって、その後のユーザ獲得努力に惜しみなくお金を注ぎ込んでいる。このところ新顔のパブリッシャーたちにとって、Apple App Storeの上位進出が相当な難関になっているのも、そんなサイクルが定着しているせいだ。

今週末に掲載された一連のブログ記事やオンラインのディスカッションも、アプリの無料化という傾向を再び明らかにしている。これらの議論はすべて、事態を何とかしようとあがいている現役のデベロッパからのものだ。でも彼らが使っているデータは、かなり恣意的だ。アプリデベロッパのDavid Smithと彼の妻も、そのことを語っている。別のところでは、InstapaperのファウンダMarco Armentが、自分の新作アプリOvercastの適切なビジネスモデルを決めようとしたときの苦労について、書いている。

でもこれらの談話は、これまで何か月も連綿と報告されている客観的なデータが示していることを、個人的な体験として語っているにすぎない。そしてそのデータの方には、見過ごせない細かいニュアンスがいくつかある。とくにそれは、競争のゆるいニッチで利益を上げようと努力している有料アプリのデベロッパにとって、見逃せないだろう。たしかに、アプリは全体として無料化の傾向にあり、App Storeで多数を占めるのは無料アプリだが、しかしそれでも、少なくとも今のところは、有料アプリが成り立つ分野がいくつかある。

無料への移行

数か月前を振り返ると、分析企業Flurryの7月の報告書が、そのころにおけるアプリの無料化の様相を記述している。2010年から2012年にかけて、App Storeの無料アプリの比率は80%から84%に増えたが、しかし2013年の初めにはそれが90%に成長した(下図水色の部分)。そして有料アプリ10%の内の6%は、価格が99セント以下だった(下図こげ茶の部分)。

その報告書の中でFlurryは、人びとは(有料アプリを買って)広告を避けるよりも無料のコンテンツを求めることに熱心だ、と書いている。また、コンテンツが高品質であることよりも、無料であることが優先する、と。

Flurryの調査部長Mary Ellen Gordon, PhD.によると、無料への移行が決定的であることを示す最強の証拠は、デベロッパが行うA/Bテストの結果だ。彼らは数か月かけて、いろんな価格レベルでA/Bテストを行い、そして最終的に、無料という結論に達するのだ。アプリを無料にして、アプリ内購入で稼ぐ、という道を彼らは選ぶ。

彼女が本誌に語ったところによると、“デベロッパは、誰もがそうしているから、あるいは、そうすべきだから、アプリを無料にしているのではない。自分でいろんな価格設定をA/Bテストしてみて、無料しかないという結論に達しているのだ”、ということ(下図)。“このままいくと、来年の無料アプリの比率は91から93%ぐらいになり、今よりは大きいけど100%にはならない。有料化できる特殊なアプリが、必ずあるからだ”。

有料アプリで行けるのはどこ?

では、有料アプリが今でも通用するのはどこだろう? 言い換えると、有料アプリが今でも売れているカテゴリーは何か? アプリ分析企業のDistimoに話を聞いてみた。同社はApp Storeのダウンロード数のランク表を集計し分析して、有料アプリが健在な分野を調べた。

そして同社の発見によると、以下のカテゴリーでは、ダウンロードされているアプリのトップテンの、少なくとも半数が有料アプリだ: 生産性(OA)、医療、ビジネス(仕事)、健康とフィットネス、ナビ、カタログ、ライフスタイル、写真とビデオ、旅行、天気予報。一部の有料アプリは、アプリ内購入を併用して売上を上げようとしている。

[ビジネス(仕事)10位まで]

[天気予報 10位まで]

これらのリストを見ておもしろいのは、有料アプリのほとんどが、いわゆる「実用ソフト」であることだ。これらのアプリは、特定の仕事をちゃんとやってくれる…旅の予約、健康対策、明日の天気を知る、仕事をする、写真を編集する…いずれも、ユーザが毎日のようにする仕事なので、お金を払っても機能や性能が優秀な方がよい。無料アプリを、不満を感じながら使い続けるよりは。

逆に不在が目立つのは、App Storeの常連ビッグカテゴリーであるゲームやソーシャルネットワーキングだ。上位の中では、Minecraftが唯一の有料ゲームアプリ、Grindr Xtraが唯一のソーシャルアプリだ。また、収益の大きい本やニューススタンドのカテゴリーも、無料アプリの世界だ。

しかし一般的にDistimoのデータは、多くのカテゴリーで無料アプリケーションが優勢というFlurryのデータを再確認している。そこではアプリ内購入が主な収益源であり、とりわけゲームでその傾向が著しい。さらに、すべてのカテゴリーのトップテンを全部集めたものの67%が、今ではアプリ内購入を利用している。

有料アプリはまだ生き残っている、とDistimoは言うが、有料アプリが売れるためにはいくつかの条件に依存する…ターゲットとするオーディエンスのタイプ、カテゴリー、競合の状態など。ほかのビジネスと同じだ。

でもDistimoの分析対象は各カテゴリーのトップテンだけだから、もっと下の方の状態は分からない。上位進出は往々にしてマーケティング努力の結果だったりするから、データとしても偏りがあるだろう。

しかし少なくともApp Storeのチャートの上位の分析は、ダウンロード数を見るためには有意義だ。この夏の別のデータによると、トップテンに入るためには有料アプリで4000、無料アプリで70000のダウンロードが必要だ。トップ50に入るためなら、有料アプリは950ダウンロードでよい。無料アプリは23000だ。これらの数字の一部は今月再確認され、よく知られているデベロッパReaddleの報告によれば、3500から3800ダウンロードぐらいでApp Storeの有料アプリのトップテンに入ることができたという。

有料アプリはますます狭き門に直面しつつあるが、でも、あくまでも有料で行くと決めたデベロッパの参考になるような、サクセスストーリーがわずかながらある。ただし、途中のアップグレードで有料化を導入する際には、それまでのユーザベースを疎外しない努力が重要だ。Clearはそれをやろうとしたが、あとから方針を変えざるをえなくなった。

今後も有料アプリは、競争のあまりないニッチで、独自性の高い優れた製品を提供しているかぎり、ビジネスとして成立し持続するだろう。平凡な製品なら、消費者は無料アプリに向かう。

デベロッパたちはこの傾向を嘆き、“認めたくない事実ではあるが”有料アプリもそのほとんどはがらくただ、と言う。デベロッパのFlorian Kuglerが最近書いたこの嘆き節は、Hacker Newsの上で広く共有された。

しかしユーザにとって、アプリにお金を払うだけの価値があるか否かは問題ではない。問題なのは、長期的に、その支払額が巨額になることだ。今消費者は、ほとんど100万近くのアプリから選ばなければならない。お金を払ったけどがらくただった、という経験を毎日繰り返すわけにはいかない。だからモバイルアプリの主流が無料アプリになってきたのも、この‘あまりにも多すぎるアプリ’の時代における、当然、というか、必然的な流れなのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


間もなく開幕のGoogle I/O。会場では数百台のArduinoを使って騒音レベルや空気汚染度などの環境データを測定予定

間もなくGoogle I/Oが開幕となる。参加するのであれば、自動的にGoogle Cloud Platform Developer Relationsチームによる実験に参加することにもなる。Google I/Oの開催されるMoscone Center周辺の環境情報を種々吸い上げてみようとするプランがあるようなのだ。

Developer Programs EngineerのMichael Manoochehriによるブログ記事によると、Arduinoを使った環境情報取得センサーをあちこちに配置する予定なのだとのこと。そしてリアルタイムで温度、騒音、湿度、空気汚染度などの情報を取得するのだそうだ。そもそもの目的は、カンファレンス会場のどこが最も人気のエリアとなっているのかなどを知るためのものだ。得られたデータをGoogleがどのように分析するのかはなかなか楽しみだ。

気味が悪いと感じる人もいるかもしれない。しかしこれは施設内の温度に応じて空調の調整を行うのとさほど変わらない意味しかない。将来、屋内でのエンタテインメントやビジネスについて役立つ情報を集めるための準備をしておくという、いかにもGoogleらしいプロダクトのひとつだと言える。

各種情報収集センサーをネットワーク化することにより、ロジスティクス、都市設計、その他コンシューマープロダクトの開発などに革命をもたらす可能性もあるのです。今回のデータ収集の成果は、Data Sensing LabでGoogle I/O出席者の皆さんと共有していこうと思っています。Google Cloud Platformと、オープンなハードウェアを組み合わせることで、誰にでも利用可能で有効なコンピューティング環境が構築できることを示したいと考えているのです。

オープンハードウェアとGoogleのCloud Platformを使ってデータが収集できるというのはわかった。しかし具体的にはどのような形でビジネスに役立つのだろう。たとえばどの洋服店では来客数や商品を見て回った人のカウントができるようになりそうだ。また、店舗内のどこに人が集まるのかも測定できる。店内のディスプレイの状況により、どういう動きが生まれるのかを確認するのに使えるかもしれない。言ってみればリアル世界での広告トラッキングシステムのような使い方ができるかもしれないわけだ。あくまでも将来的な可能性ではあるが、いろいろと面白いアイデアが生まれてきそうだ。

ちなみに、こういう環境データ的なものは、個別に見ていてはほとんど意味を持たず、全体を把握してこそ判断の役に立つものとなってくる。

騒音のレベルを測定する機器もあれば、また付近での足音数をカウントするものもあります。こうしたデータを総合して、測定場所での動向を把握したいと考えているのです。

こうした情報が個人情報とタグ付けされることはない。足音や、他の日常的な振る舞いを統合してデータとして活用するというアイデアは、多少の気味悪さはあるものの、確かに面白さは感じる。

もしこうして収集したデータを、簡単かつわかりやすい形でデータ提供を行えるとなると、多くのビジネスがセンサー導入に積極的になるだろう。そうした際に必要とされるのは安価に提供されるプラットフォームであり、そのプラットフォーム上にデータが集約されていくことになる。Googleはもちろんプラットフォーム提供者としての成功を目指していくことになるわけだ。

データの収集を行いつつ、Data Sensing Labと名付けたワークショップも開催されることとなっている。周囲の環境データを読み込んでどのような解析を行なっているのかに興味があれば、ぜひ参加してみると良いだろう。また、会場内に設置するモニターでも、収集したデータをリアルタイムで表示することになっている。

Googleに追尾されつつ、Google I/Oの様子はいろいろと伝えて行きたいと思っている。

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(翻訳:Maeda, H)


AppleはSiriの音声データを匿名化して最大2年保存する

AppleのiOSデバイス上の音声アシスタントSiriは、情報を捨てずに保存し、それらを、同社がリモートのサーバ上で行っている分析処理の結果をより正確にするために利用している。同社はこれまで、Siriとぼくのやりとりをいつまで保存するのか、それをどのように利用しているのかを明かさなかったが、このほどWired誌がAppleに取材をして、Siriのデータの保存のされ方を突き止めた。

Appleによると、Siriが集めた音声ファイルには識別子としてユーザのアカウントではなく乱数を付ける。それによってデータは匿名化される。メールアドレスなどユーザを識別できる情報は、いっさい付けない。乱数とデータの結びつきは6か月続き、そのあと削除される。音声ファイルそのものは、まだ残る。そして識別子を失った音声ファイルはAppleのサーバ上にさらに最大で18か月残り、Siriの改良や新製品のテストに利用される。ただしユーザがSiriを完全にoffにすると、データも識別子もすべて即座に削除される。

口述型のアプリケーションやサービスをめぐるプライバシーの懸念という問題は、前からある。Siriのための音声認識ソフトウェアを作ったNuanceは、2009年にiPhone用のDragon Dictationをローンチしたとき、プライバシーを心配する人びとに対して自分を擁護しなければならなかった。Nuanceは、そのアプリの会話の書き起こしを同社のサーバに保存して、自社技術の改良に役立てていた。Googleが個人化〜ターゲティングやGoogle Nowの正しい動作のために集めている情報にも、まったく同様の問題がある。

American Civil Liberties Unionの弁護士Nicole Ozerはプライバシー評論家としても有名だが、今回Wired誌にAppleを調べさせたのも彼だ。彼は、Appleが、ユーザの個人データの保存ポリシーを、ユーザに分かりやすい形でどこにも明記していないことを、問題にしている。SiriのFAQにもない。どんな情報をどんな形で保存し利用しているか、それを消費者に正しく伝えることはAppleの義務だ、と彼は主張している。

原則として、アプリやサービスがデータの収集を必要とするときには、個人の情報が内部的にあっちへ行ったりこっちへ来たりを激しく繰り返すことはほぼ間違いない。プライバシーを重視するユーザは、そのような状況に対して用心すべきだ。Siriに関するAppleのポリシーは、ほかと比べてかなりひどいかもしれないが、今回それを明確に具体的に述べてくれたことは、ありがたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))