Googleから約7.5万円のChromebook最新版Pixelbook Goが登場

Googleは、毎年恒例のハードウェアイベントで、米国時間10月15日、純正Chromebookシリーズの最新版、Pixelbook Goを発売すると発表した。価格は649ドル(約7万500円)から。昨年の180度開くヒンジを備えたPixelbookや、2in1のPixel Slateの後を受けたモデルは、ノーマルなラップトップ型に戻った。

Goは、16:9で13.3インチのタッチスクリーンを備え、HDまたは4Kのいずれかの解像度のディスプレイを搭載するモデルを用意する。USB-Cポートを2つ備え、Titan-Cのセキュリティチップも内蔵する。メモリは最大16GBのRAMと、最大256GBのストレージを実装可能。CPUは、インテルのCoreシリーズで、ローエンドがm3、ハイエンドがi7を搭載する。本体の色は黒と「非ピンク」の2種類。予約注文はすでに始まっているが、今のところ選べるのは、黒だけとなっている。「非ピンク」も、近々入手可能となる予定。

底面は波打つような仕上げで握りやすい。従来のPixelbookシリーズよりも静かだとされる「Hush Keys」と呼ばれるキーボードを備える。音について言えば、Goは「オーケーGoogle」に応えるための遠距離用マイクを内蔵している。

「私たちは、薄くて軽くて、しかもけっこう速く、バッテリーも1日中持つようなラップトップを作りたいと思っていました。それはもちろん、見ても触っても美しいものでなければなりません」と、Googleのアイビー・ロス(Ivy Ross)氏は、イベントの発表で述べた。ロス氏はまた、Pixelbook Goは大容量のバッテリーを内蔵するにも関わらず、ボディをマグネシウム製にすることで、軽量化できたと強調した。

MicrosoftのSurfaceシリーズとは異なり、これまでのGoogle製のラップトップは、常にChromebookシリーズのハイエンドを定義する、野心的なデバイスのように思えるものだった。しかし649ドルのPixelbook Goは、この分野におけるこれまでの同社の取り組みとは異なり、明らかに手頃な価格の路線を狙ったもの。やはり、もう少し売れるものにしたいと考えているようだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Googleは2020年春発売予定の完全ワイヤレスイヤフォンPixel Budsをチラ見せ

Google(グーグル)は、噂されていた次世代のPixel Budsについて、ちょっとだけヒントをくれた。すでに同社は、左右がケーブルでつながれたワイヤレスイヤフォンを発売していたが、期待が高かっただけにこれにはかえってがっかりさせられた。今度は完全なワイヤレスとなる。その新しいイヤフォンは、見た目もなかなかいい。Pixelのスマホ本体にも採用されているような、パステルカラーのスキームを取り入れている。

ただし、発売までにはまだ間があって予定では来年の春だ。Googleとしては、このカテゴリに対する興味をまだ失っていないことを世界に知らしめたかったに違いない。ただ、その市場はすでに、Apple(アップル)、Samsung(サムスン)、ソニーといったメーカーに、ほとんど押さえられてしまっているのが実情だ。このイヤフォンは、ロングレンジのBluetoothを採用していて、屋内なら最大3部屋離れても使える。また屋外では、フットボール場全体をカバーできるほどの距離でも動作する。

Pixel Budsの内蔵マイクは、周囲の環境に応じて自動的に調整される、適応的な音声入力を可能にする。電話で会話する際には、マイクは話者の声に焦点を合わせ、風の音など、周囲の雑音を除去できる。バッテリーの充電には5時間かかるが、付属のバッテリーケースと合わせて24時間使える。そのケースは、アップルのAirPodsに付属するものをさらにスリムにしたような感じで、当然ながらBeatsのケースのようにかさばるものではない。

この新しいPixel Budsは、来年には179ドル(約1万9400円)で販売される。今回のGoogleのハードウェアイベントで、かなり曖昧ながら示されたことが本当に実現されるなら、それほど高い感じはしない。やはりGoogleは、この製品でもソフトウェア機能に注力している。その点は、Microsoft(マイクロソフト)が最近発表したSurfaceイヤフォンとは異なった部分だ。そもそも、イヤフォンで使える機能としては、Googleのマップや翻訳といったものの方が、オフィスに比べてはるかに便利だろう。

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これは、おそらく2度目の正直といったものになる。実際のところ、ワイヤレスイヤホン市場は、初代のPixel Budsが登場したときに比べて、ずっと成熟したものとなっている。それに応じて、Googleが使える技術的な基盤も進化した。もちろん、それと同時に競争も激化している。特に、Android版のAirPodsを目指すなら、なおさらだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

GoogleはPixel 4のカメラでハードと画像処理AI/MLを融合、写真の新しい水準を実現

Google(グーグル)が発表した新しいPixel 4に写真機能の強化だけでも大量のテクノロジーが投入されている。こGoogle Researchでカメラ開発の指揮をとってきたMark Levoy(マーク・レヴォイ)教授が登壇してこの点を詳しく解説してくれた。この記事では広角から望遠まで高解像度で撮影するスーパーハイブリッドズーム、HDRをライブでプレビューするテクノロジーを含め、カメラの新機能を紹介する。

被写体、照明、レンズ、ソフト

レヴォイ教授はフォトグラファーの間に以前から伝わる格言から説明を始めた。つまり良い写真と撮るために必要なのは、まず被写体、 次に照明、つぎにレンズ、カメラボディーの順序となる。教授は「我々はこの格言には多少の修正が必要だと気づいた。つまりカメラボディには処理ソフトを含めて考えねばならない」と語った。

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もちろんレンズは依然として重要であり、Pixel 4では現行広角レンズに加えて望遠レンズを加えた。レヴォイ氏は「通常望遠のほうが広角より役立つ」と指摘したが、これはApple(アップル)がiPhone 11 Proに超広角レンズを加えてカメラ3台のアレイを構成したことに対する批判だろう。

Google Pixel 4 Camera

このコンテキストで説明するなら、Googleの「コンピュテーショナルフォトグラフィー」というコンセプトはスマートフォンの筐体に収まる小さい撮像素子(貧弱な画像しか撮影できない場合が多い)に対して強力な処理を加えることによって驚くべき高品質の画像を生み出すテクノロジーといっていいだろう。

レヴォイ氏によればPiexl 4に搭載されているのは「ソフトウェアによって定義されたカメラ」だという。つまり常時複数の画像を撮影し、それらのデータをコンピュータがバックグラウンドで合成することによってユーザーに複雑な操作を要求せずに優れた最終画像を得る仕組みだ。

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Pixel 4でどこが新しくなったのか?

コンピュテーショナルフォトグラフィーにより、Pixel 4ではいくつかの重要な機能が利用できるようになった。ひとつはライブHDRプレビューとデュアル露出コントロールだ。これにより、ユーザーはリアルタイムでHDR(広ダイナミックレンジ)処理を適用した写真をプレビューすることができる。これまではHDR写真を撮影する前のプレビューは撮影後の実画像とかけ離れているのが普通だった。Pixel 4では画像の高輝度領域と低輝度領域をリアルタイムで常に別個に調整することが可能になった。ユーザーは作画意図によって被写体をシルエット化したり逆光でも明るく描写したりできる。

機械学習によるスマートホワイトバランス機能はて適切なホワイトバランスの取得という問題を扱う。 レヴォイ氏によれば、Googleは現行Pixel 3で夜景モードを導入したとき、低照度条件でホワイトバランスを得る方法を開発したという。 Pixel 4ではこの機能が強化され、夜景モードだけでなくあらゆる条件で作動するようになった。逆光などの困難な撮影条件ではホワイトバランスがオレンジやイエロー側に振れる現象が起きやすいが、スマート・ホワイトバランスは白いものは白く描写できる。

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新しいポートレート・モードでは背景に加えるボケなどをいっそう正確にコントロールできるようになった。これは2つの撮像素子から得られるデュアルピクセル画像を処理することで奥行き情報を得て人物と背景の距離差を検出し、人物のみを鮮明に描写する。これにより人物がかなり離れた場所にいても人物に焦点を合わせ、背景をやわらかくボケさせることが可能になったという。人物の描写で髪の毛の一筋一筋や毛皮の衣服などデジタル一眼でも撮影が難しい対象を鮮明に描写できる。

複数カメラの採用により、当然ながら夜景モードも根本的なアップデートを受けた。新しい星空モードを利用すれば夜空を撮影して星や月を見たままに近く描写できる。星空モードが提供する夜の空は非常に魅力的だ。このモードでは数分にわたって撮影を続けることができるが、星の動きの追跡も含めて合成処理は処理はコンピュテーショナルフォトグラフィーが行うのでユーザー側で煩瑣な設定をする必要はない。

google pixel 4 sample images

さらに…

GoogleはPixel 4はスマートフォンの小型センサーに内在するさまざまな限界を打ち破ったカメラだとしている。写真界における世界的な巨匠であるAnnie Leibovitz(アニー・リーボヴィッツ)氏との共同撮影プロジェクトを続行中だ。レイボヴィッツ氏も登壇し、Pixel 3とPixel 4で撮影した写真を何枚か披露した。ただしとりあえずインターネット記事にフィードされる写真と最終成果物の写真集の写真とはかなり違うだろう。


レヴォイ氏はPixel 4の撮影能力はハードウェアのリリース後もカメラソフトウェアのアップデートによって引き続き改良されていくと述べた。つまりPixel 4のカメラはまだ始まったばかりということだ。現行Pixel 3のカメラはスマートフォンとしてトップクラスだが、ステージで披露されたデモ写真を見ただけでもPixel 4の写真はこれを上回っていた。今後実機を手にしてAppleのiPhone 11のカメラと比較してみるのが楽しみだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Pixel 4に搭載されるGoogleの最新録音アプリはリアルタイムで自動文字起こし可能

米国時間10月15日に開催されたハードウェアイベントで、GoogleはAndroid用の新しいボイスレコーダーアプリを発表した。これは、リアルタイムの音声処理、音声認識、AIといった最新技術を利用して、人が話している最中に音声を聞き取ったテキストをリアルタイムで自動生成するもの。このような進化によって、スマホの録音機能がさらに便利に活用できるようになる。インターネットに接続していない状態でも録音をテキストに変換できる点にも注目だ。

この機能は、Otter.aiReason8、あるいはTrintなど、同様にAIを活用した文字起こし機能を提供する他社と、新たに競合することになる。Googleが説明したように、このアプリのすべての機能は、デバイス上で直接実行される。つまり、機内モードで使っている際にも、音声とともに正確な文字情報を記録することができる。

「会議、講演、インタビュー、その他保存したいものなら何でも、文字起こしできるわけです」と、Googleのプロダクトマネージメント担当副社長であるSabrina Ellis(サブリナ・エリス)氏は述べた。

このRecorderアプリは、今回のイベントでは、ステージ上でライブでデモされた。画面に表示された内容から見る限り、まったくエラーのないテキスト生成を実現していた。一般的な文字起こしアプリは、現実の環境では、バックグラウンドのノイズや、バンド幅の問題によってエラーを発生することが多い。このイベントのデモでは、おそらく音源に直接接続されていたものと思われるが、そうでない場合、つまりテーブルの上にスマホを置いた状態やノイズが多い環境で、Recorderアプリがどのように機能するか、そのあたりはわからない。

同アプリは、音声、単語、フレーズなどで検索できる高度な検索機能も備えている。検索結果は、検索条件に合致するすべての部分が再生バーの上でハイライト表示される。その部分をタップすれば、直ちに必要な部分の実際の音声を再生できるというわけだ。

現状では、Recorderが認識するのは英語のみだが、Googleによれば将来的にはさらに多くの言語のサポートを追加する予定だという。

このボイスレコーダーアプリも、Googleが音声処理とリアルタイムの文字起こしに関して、最近成し遂げた多くの成果のうちの1つに数えられる。同社はすでにこの春、オフラインで迅速に動作する新たな音声認識システムを導入していた。同社のスマートフォンであるPixel用のキーボードアプリ、Gboardとしてリリースされたものだ。またGoogle I/Oでは、アクセシビリティの改善策として、Androidでライブの文字起こしと字幕表示ができるアプリを発表していた。ボイスレコーダーアプリに同様の機能が追加されたのも、当然の流れだったと言える。

同アプリは、ほかのいくつかの新機能とともにGoogleの新しいスマートフォンであるPixel 4に導入される。なお、このアプリをそれ以外のデバイスに導入する予定についてGoogleは何も触れなかった。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

GoogleのクラウドゲームStadiaは11月19日提供開始

Googleは、米国時間10月15日のMade by Googleイベントで、オンデマンドのクラウドゲームストリーミングサービスのStadiaを11月19日に提供開始すると発表した。

Stadiaは、ビデオゲームの仕組みを変えようとするGoogleの試みだ。コンソールやパワフルなローカルPCでレンダリングするのではなく、Stadiaのゲームはクラウドでレンダリングされた映像がChromecastやスマホ、ブラウザに映し出される。

Googleはすでに、月10ドルのこのサービスでサポートする数十のゲームを発表していて、その一覧はこちらのリストでチェックできる。

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(翻訳:Mizoguchi)

Googleがハードウェアイベントで発表したプロダクトまとめ

今朝GoogleはニューヨークでMade By Google 2019イベントを開催し、最新のハードウェアを多数発表した。TechCrunchでは現地からリアルタイムでカバーしたが、全部見る時間がなかった読者のために以下に簡単な要約を作った。

Stadiaがスタート

Googleはゲームのストリーミング・プラットフォーム、Stadiaを11月19日にスタートさせる。

Pixel Buds

Google Pixel budsGoogleはAppleのAirPodsに対抗するためにまったく新しいワイヤレスイヤフォンを準備中だ。リリースは「2020年の春」になるという。こPixel Budsは179ドルからで、フル充電で少なくとも5時間作動するという。充電ケースからさらに24時間分の充電が可能だ。内蔵マイクが環境音を聞き取ってノイズキャンセリングを行うと同時にボリュームを自動的に調整する。

Pixelbook Go

Google Pixelbook GoGoogleがハイエンドのChrome OSノートパソコンをアップデートするのはしばらくぶりとなる。今回のPixelbook Goはこれまでとはかなり異なった路線となった。ディスプレイは13.3インチ、16GBのメモリー、256GBのストレージを内蔵し、バッテリー駆動時間は12時間だ。重量は1kg弱、649ドルから。

Nest Aware

スマートホーム・デバイス関連のサービスでは新しいNest Awareが登場した。これまでNestカメラの映像をクラウドに録画するためには1台ごとに数ドルの料金が必要だったが、新モデルでは台数にかかわらず月6ドルの定額となった。これで30日間の「イベントを録画、検索できる。イベントというのは映像に何らかの動きが記録されているシーンを指す。月額12ドルなら過去60日分のイベントまたは10日分の全映像記録が検索できる。

Nest AwareではまたNest Mini/Nest Hubをセキュリティ・モードで作動させることができる。この聴音モードに設定すると煙探知器その他の警報音、犬の吠え声など警戒を必要とする事象を認識してユーザーに通報する。新料金は「2020年初頭」からの適用となる。

Nest Wifi

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噂どおり、GoogleはGoogle WifiとGoogle Homeスピーカーを統合してきた。新しいNest Wifiはルーターとスマートスピーカーの機能を兼ね備えたデバイスとなっている。出荷はら11月4日から、2台セットが269ドル、3台セットが349ドルだ。

Nest Mini

Google Nest Mini
これまでのGoogle Home Miniが Nest Miniに生まれ変わった。変わったのは名前だけでなく、新しい機械学習チップが搭載され、筐体もアダプターなしで壁掛で使えるようになった。雑音が多い環境でも音声を聞き取れるようマイクが改良された。10月22日出荷で49ドル。

Pixel 4

Google Pixel 4

数々のリークの後、GoogleのAndroidスマートフォンのフラグシップ機Piexl 4が発表された。 Pixel 4は 5.7インチ、 2800mAhのバッテリーの標準モデルと、6.3インチ、3700mAhのバッテリーのPixel 4 XLの2シリーズとなった。チップセットはどちらもSnapdragon 855で、6GBのメモリーを搭載する。 Soli用の低出力レーダーチップを内蔵し指によるジェスチャーによって操作できる(日本では端末発売時には対応しないが「近く対応する」と発表)。

大きなアップデートはもちろん撮影機能だ。デュアルカメラが採用され、人工知能、機械学習などのソフトウェアとハードウェアの高度な融合が図られた。HDRのライブプレビューやAIによるスマートホワイトバランスなどの新機能に加えて既存の夜景モードもさらに強化され、星空も撮影できる感度となった。

両モデルともリアカメラは1220万画素、f/1.7の広角カメラと1600万画素でf/2.4の望遠カメラの2台を装備する。フロントのセルフィーカメラは1台で800万画素だ。カメラについてはPixel4紹介記事でも触れており、 Pixel 4のカメラ記事ではさらに詳細に紹介している。出荷は10月24日、799ドルから。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Google Pixel 4のカメラはAIと機械学習で圧倒的、ハイブリッドズームも可能に

これが長らく噂になっていたGooglePixel 4だ。Googleのハードウェアイベントで実機に触ることができたのでご紹介しよう。現場で撮影した写真も何枚か掲載した。

Googleの日頃の水準からしても新しいスマートフォンに関する情報は大量にリークされていた。このリークは頭打ちのスマートフォン需要を喚起するためにGoogleが意識的に情報を流していたのだと一部では推測している。いずれにせよ新Pixel 4の出荷は1024日、799ドルから(日本での公式発表は間もなくの予定)となる。.

新デバイスのフロント側の見た目はさほど大きく変わってはいない。標準のPixel 4には従来どおりかなりの幅のベゼルが天地にある。フロントカメラは流行の切り欠きやスクリーン透過式で設置されてはいない。

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しかしリアは大きく進化している。ここ2世代ほど単一カメラで来たGoogleだが、ついにトレンドのカメラアレイを採用した。 iPhone 11に似た四角い枠の中に2台のカメラが設置されている。

水平に並んだ2台のカメラの上にセンサー、下にフラッシュがある。カメラは広角と望遠で、それぞれ12メガピクセルと16メガピクセルだという。 撮影した写真は下を見ていただきたい。ほとんど理想を実現したカメラだと感じた。本格的レビューは落ち着いてテストができるようになってからとなるが、とりあえずの印象はお伝えできるかと思う。

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正直、このカメラには興奮させられた。Googleは(いつものとおり)人工知能、機械学習には圧倒的な力を発揮した。単一カメラでもソフトウェアによって高い撮影能力を実現していたが、今回デュアルカメラに進化したことで現在の市場で最高水準のカメラに仕上がっているようだ。

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詳しくはカメラのレビューを中心とした記事に譲るが、撮影能力はあらゆる面で進化してる。現行モデルでも非常に優れている夜景モード、ポートレートがさらに改良され、AIを活用したハイブリッドズーム機能が加わった。これは新しい望遠レンズによる物理的ズーム画像とデジタル処理によるズームをAIによって最適に組合わるものだという。今日のイベントにはエリザベス女王のポートレートを撮影したことでよく知られている世界的写真家のアニー・レイボヴィッツ氏が登壇してGoogleと共同でPixel 4を使った撮影プロジェクトを進めていると語った。レイボヴィッツ氏に十分ならもちろん私にも十分以上だ。

 
 

録音機能も進化しており、特に我々のようにインタビューを仕事の重要な一部としているジャーナリストには大きな期待を抱かせるものだった。正直、今回は周囲があまりに騒がしく十分なテストができなかったが、これも後日、ちゃんとレビューする予定だ。ともあれ、いちいちクラウドにアップせずにデバイス内で音声の文字起こしができるようになったのは大進歩だと思う。

これによりレスポンスが速くなったのはもちろんだが、機密性の高いインタビューの場合でもプライバシーがはるかによく守られるようになることが大きい。録音をスタートさせると、録音中を示す灰色の帯が音声を探知するとブルーに変わる。ここで「文字起こし」(transcript)をタップすればその場で結果が表示される。その後はソーシャルメディアに投稿してもいいし、Googleドライブに保存してもいい。

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Googleがマイクロジェスチャー認識とデバイスを握ることで反応するアクティブエッジ機能したのは興味深い。他のメーカーも各種試みたもののあまり成功していない分野だ。Googleが採用したレーダー処理チップが指のジェスチャー認識の向上にどの程度の効果を発揮するのか検証してみたい。

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Googleはマイクロジェスチャーを認識するSoli機能を普及させるためにピカチューに手を振る、指差すなどの動作をすると応えてくれるポケモンゲームを作っている。正直言って私はそれらの効果にやや懐疑的だ。指のジェスチャーを高精度で認識できるというのは画期的テクノロジーだが、ユーザーに新しいインプット方式を学習させるのは容易なことではない。

ただしデバイスを取り上げて覗きこめばアンロックされる機能は便利だし、ユーザー側で新しい動作を学ぶ必要はない。ここでもPiexl 4内蔵のレーダーがユーザーの顔の認識精度のアップにひと役買っているという。

Piexl 4の出荷は1024日から、価格は799ドルからだ。準備ができしだいもっと本格的なレビューをお届けする。

Japan編集部追記】 Pixel 4他の新ハードウェアに関してはGoogleストアで間もなく(1016朝)公開の予定。ジェスチャーを認識するSoli機能は端末発売時には日本はカバーされないものの「近日対応」とのこと。小出力レーダーが日本の技適をクリアしていないためという情報がある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

グーグルが最新スマートフォンPixel 4イベントのライブ配信を実施

Google(グーグル)は新型スマートフォンのPixel 4とPixel 4 XLをまもなく発表する。Androidスマートフォンのファンならご存知のように、Pixelスマートフォンは余計なアプリが搭載されていないOSと、いくつかの素晴らしいカメラ機能のおかげで最も面白いAndroidスマートフォンのうちのひとつだ。

Googleのカンファレンスは米国東部時間午前10時(日本時間で午後11時)から始まり、下のYouTube動画でライブ配信される。

によれば、Googleが発表するのは新型スマートフォンだけではない。新型Pixelbook、新型Pixel Buds、また音声アシスタント対応の新型デバイスの登場も期待できる。Google Home Miniが大いに成功をおさめているなか、Google HomeシリーズはGoogle Nestへと名称がアップデートされつつある。

TechCrunchはイベントにチームを送り、新型デバイスについてのニュースやハンズオンをお届けする予定だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

GoogleはTitanセキュリティキーのUSB-C版を発売へ

 画像クレジット:Google

Google(グーグル)は、USB-Cポートに直接接続可能な最新のTitanセキュリティキーを発表した。

Titanキーの最新版は、この市場でのライバル関係にあるYubico(ユビコ)が、USB-CとLightningポートのいずれでも使えるキーを発売してから数週間後の発表となった。実はYubicoは、Googleのセキュリティキーの製造元でもあり、USB-C専用のキーはほぼ2年前に発売している。

こうしたセキュリティキーは、フィッシング詐欺から国家規模の攻撃に至るまでオンラインアカウントに対するさまざまな脅威に対して、ほぼ完璧なセキュリティを提供する。アカウントにログインする際に、デバイスにキーを差し込むことで認証できるようになる。ほとんどの人は、セキュリティキーなど必要ないだろう。しかし、敵対する国によって頻繁に攻撃の標的とされるようなジャーナリスト、政治家、活動家など、特にリスクの高いユーザーには有効だ。

Googleが独自に調べたところによると、スマホにテキストメッセージを送信するといったほかの手法に比べて、セキュリティキーはずっと強力だという。

Coinbase、Dropbox、Facebook、Twitter、そしてもちろんGoogleなど、多くの企業は、セキュリティキーをサポートしている。こうした企業の数は膨大なものではないが、セキュリティキーの利用が増えるにつれて、サポートする企業の数も増え続けている。

Googleによれば、Titanの最新版は米国時間の10月15日から、40ドル(約4330円)で販売を開始するという。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Googleの新スマホPixel 4がBest Buyの予約ページに一時出現

Pixel 4は米国時間10月15日のイベントで発表される。そして、公式情報と非公式なリークのおかげで、さらに多くの詳細が知られている(昨日までの噂まとめはこちら)。そのうちどれが意図したものなのかはわからないが、Google(グーグル)は大げさな宣伝については気にしていないようだ。

そして現地時間10月14日、カナダのBest Buy(ベストバイ)から、発売日の3日前にして大きなリーク情報が登場した。Pixel 4の予約ページが掲載されたのだ。ページは削除されたが、9to5Googleがいくつかのスクリーンショットの撮影に成功している。

予約ページの内容は、噂どおりだ。標準モデルとXLモデルが存在し、それぞれの画面サイズは5.7インチと6.3インチだ。どちらのモデルもSnapdradon 855と6GBメモリー、64GBストレージを搭載し、新しいFace Unlock(顔認証)機能を採用している。またどちらにも、iPhone 11風の1200万画素と1600万画素のデュアルカメラが搭載されている。

前面には800万画素カメラが搭載され、Pixel 4とPixel 4 XLにはそれぞれ2800mAhと3700mAhのバッテリーが採用されている。その他にも、以前にも似たものは存在したが、手の動きを利用してデバイスを操作する「Quick Gestures」(クイックジェスチャー)が追加されることが期待されている。

一方で、予想されている「Oh So Orange(オー・ソー・オレンジ)」のカラーバリエーションは確認できなかった。これは予約注文に限ったものなのか、あるいはBest Buy CanadianではJust Black(ジジャスト・ブラック)かClearly White(クリアリー・ホワイト)を選択しなければならないのかもしれない。おそらく、Googleは現地時間10月15日のイベントのためにいくつかのサプライズを用意しているのだろう。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Pixel 4やPiexbook Goの登場は確実か、来週のGoogle新製品発表イベント予測まとめ

米国ニューヨークでは紅葉も始まり、すっかり秋の気配。つまり新ハードウェアがお披露目される季節だ。マンハッタンでは来週水曜の10月15日(日本では10月16日)にハードウェアイベントを予定している。

例年どおり、メインとなるのは同社のハードウェアのフラグシップであるPixelシリーズだが、Google Nest(Google Home)のアップデートも多数登場するだろう。スマートディスプレイ、Google Nest Hubが発表されたのは昨年のこのイベントだった。

Google(グーグル)の新しいハードウェアについての予測や噂はしばらく前から渦巻いている。Pixelシリーズに加えてPixelbookシリーズがアップデートされるだろう。Pixel Budsの新製品も発表されるかもしれない。現在判明していることをことをまとめてみた。まずはメインテーマから見ていこう。

最新スマートフォンのPixel 4とPixel 4 XLが発表されるのは間違いない。 グーグル自身が上のビデオのように新製品を予告している。この間のリーク写真で一貫しているのはiPhoneに似た四角い枠の中に2台のカメラを水平に並べた三角形のアレイというデザインが採用されていることだろう。Evan Brassの新たなリーク写真でもカメラが2台になっていることがわかる。

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グーグルはこれまでの「カメラは1台で十分」という方針を捨ててメインカメラ2台方式とした、Pixel 3ではカメラは1台だったがAI画像処理ソフトが駆使され夜景モードなど非常に高い画質を実現していた。今回はソニー製の1600万画素で望遠レンズ搭載のカメラが追加されており、写真性能が驚異的なものになっているのではないかと期待されている。

赤外線ビームにより撮影した画像の各ピクセルごとに光の反射時間を計測して一挙に3次元マップを生成できるToF(Time of Flight)センサーについてはまだ情報が少ない。ユーザーの顔でロックを自動解除する機能や手のジェスチャーで楽曲をスキップしたりボリュームを下げたしする3D認識機能が追加されることも予想されている。

OSはAndroid 10がプリインストールされる。5Gモデルも以前から噂に上っているが、今回登場する確率は低い。録音の自動文字起こし機能も噂されており、実現すれば私のようにインタビューを職業の一部としている記者にとってはこのうえなくありがたい。

まとめると、Pixelは5.6インチ標準サイズと、縦長6.3インチのXLの2シリーズとなる。カラーバリエーションにはホワイト、ブラックに新しくオレンジが加わる。

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ChromeOS搭載デバイスではプレムアムモデルとして新しいPixelbook Goが発表されるはずだ。 9to5Googleの記事によれば、これは現行Pixlebookのアップデートというよりまったくの新製品と考えたほうがいい。ストレートなノートパソコンというより、軽量化や携帯性に重点を置いたMacbook Air的な製品となるようだ。

GoogleはPixelbookシリーズの今後の展開について詳しいことは明かしていないが、Chromebookカテゴリーの製品が全体として大きな成功を収めている以上、なにか計画していることは間違いない。高性能化して低価格化するというのが順当な方向だが、そうなるとライバルと同程度の価格帯になるかもしれない。

リーク情報によれば13.3インチ、4Kのタッチスクリーン、ポートはUSB-Cが左右に設置される。ポート数が少なすぎるというのが前モデルに対する最大の不満だったから、2基のまま変化なしというのはやや不満が残る。

新しいスマートイヤフォン、Pixel Budsは出るだろうか?出てもいいはずだ。オリジナルのGoogle Budsは市場では空振り気味だった。しかしアップルやBeats(ビーツ)、Samsung(サムスン)、ソニーなどライバルがそろってスマートイヤフォンに力を入れているのだからグーグルが単に眺めているということはないだろう。同社のソフトウェア能力をもってすれば、他社と差別化できるような製品を開発できるのではないか?

来週のイベントにはGoogle Nest/Homeシリーズの製品が多数登場するはずだ。長くベストセラーを続けているGoogle Home Miniもとうとうアップされるらしい。Google Home MiniもNestファミリーのメンバーになったのだから、それらしい製品名に変える必要もある。音質を改善しカラーバリエーションを増やすなどが考えられる。本質的な部分に大きな変化はないだろうが、あの低価格なら気にすることはない。

もうひとつ以前から期待されているのがGoogle Wifiのアップデートだ。これもHomeからNestに分類が変わるはず。噂によればGoogleはスマートハウス、スマートディスプレイなどNestシリーズの各製品とのスマートシナジーを期待しているというのだが、どんなものだろう。

TechCrunchはGoogleのイベントをライブ(日本時間10月15日午後11時から)でカバーする。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ライフサイエンス企業Verilyが遺伝子テストのColorと提携

遺伝子テストのColor Genomics(カラー・ゲノミクス)がヘルスケアデータ分析サービスのVerily Life Sciences(ベリーリー・ライフ・サイエンス)と提携し、遺伝子テスト結果のデータはVerilyが運営するBaseline Health Studyの参加者に提供される。VerilyはGoogle(グーグル)の親会社であるAlphabet(アルファベット)のグループに属する商用ライフサイエンス企業だ。両社はこの提携により、各社の製品・サービスの実用度が上がることを期待している。

遺伝子分析は、かかりやすい疾病や先祖に関する情報を教えてくれるなど一般の想像力を強くかき立てるテクノロジーだが、医療の現場で診断に役立てることができるほどの正確さを欠いている場合が多い。またテスト結果が複雑であるため受診者が内容を正しく解釈するのも難しかった。

今回の提携でProject Baseline Healthの参加メンバーは、Colorによる医師の監督による遺伝子テストにアクセスできるだけでなく、Colorが認定した遺伝子専門家の薬剤師、カウンセラーから遺伝子テストの結果について説明を受けられる。これにより、メンバーはガンや心臓疾患などの重大な疾病に関するリスク、薬剤に対する感受性、副作用の可能性などについて正しい知識を得ることができる。

Colorとの提携で同社の遺伝子情報テストが利用可能になったことで、VerilyはBaselineサービスの魅力を高め、メンバーを広く集めるために役立つはずだ。Verilyは現在米国居住者を対象にサービスを提供しているが、世界の人々のヘルスケア情報を広く集め、最新のデータサイエンスによって分析した結果を提供することを目的としている。

Baselineのメンバーは、オンラインで自宅からColorの遺伝子テストを受けられる。具体的には、自宅でサンプルを採取し、Colorに送付すれば数週間でテスト結果が得られるのだ。さらに電話でカウンセリングを受けることもできる。

Colorが提供するカウンセリングは、Baselineプロジェクトのメンバーが遺伝子検査の結果を正しく解釈するために大いに役立つものとVerilyでは期待している。また遺伝子テスト結果はBaselineを共同運営する大学などの研究機関でも利用される。

画像:TEK IMAGE/SCIENCE PHOTO LIBRARY / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Googleの初心者向けコーディングクラスのGrasshopperがデスクトップ向けにも登場

Google(グーグル)は米国時間10月8日、初心者にプログラミングを教えるためのツールのGrasshopperがウェブベースのアプリとして、デスクトップでも利用できるようになったと発表した。Grasshopperは2018年にArea120からAndroidとiOS向けのモバイルアプリとしてローンチされ、それ以来数百万人によりダウンロードされたという。

デスクトップの大画面かつキーボードから利用できるようになったことで、デスクトップアプリによるコードの学習は、モバイルアプリよりもずっと簡単になった。例えば、デスクトップアプリではインストラクションやコードエディタ、結果のエリアを並べて表示できる。

Googleはさらに、Grasshopperに変数、演算子、ループなどの基本的なトピックの基本クラスに、2つの新しいクラスを追加した。新しいクラスは 「Using a Code Editor」 と 「Intro to Webpages」 で、HTMLやCSS、JavaScriptについてさらに学べる。

なぜ「Using a Code Editor」のクラスが有用なのかというと、最初のコースでのコーディング作業のほとんどは手作業でコードを入力するよりも、短いコードをクリックして正しい順序に並べることが多いからだ。

すべてのコースを修了すると、ユーザーは簡単なWebページを作成できるようになり、さらにCodecademyなどの他のプラットフォームでより難しいコースを受講できるようになる。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Googleがスピーカーやスクリーン間で動画や音楽の移動を容易にする機能を発表

Google(グーグル)は米国時間10月8日、Google アシスタントとスマートホームデバイス間で、いろいろな部屋を歩き回りながら音楽や動画を簡単に持ち運べる、細かいが気のきいた機能を発表した。

Stream transferでは、Google アシスタントに音楽を別のスピーカーに移動させるように指示したり、 スピーカーグループが適切に設定されていれば、そのスピーカーとテレビへと移動させられる。使い方は「ヘイグーグル、寝室のスピーカーに音楽を移動させてくれ」というだけだ。またボイスコマンドのほかにも、Google HomeのアプリやNest Home Hubのタッチスクリーンも利用できる。

これは、Chromecast対応のスピーカーやディスプレイで再生できる、あらゆるメディアで動作する。

Googleがこのような機能を導入するのに、これほど時間がかかったのは驚きだ。しかし、同社は家庭に十分なデバイスが存在するのを待つ必要があったのかもしれない。「たくさんのユーザーが複数のテレビ、スマートスピーカー、およびスマートディスプレイを所有しているので、部屋から部屋へ移動する際にメディアを簡単にコントロールできるようにしたいと考えていた」と、Googleは発表の中で伝えている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Operaのデスクトップブラウザーがユーザー追跡に対する保護機能を内蔵

ブラウザーメーカーのOperaは米国時間10月7日、その主力製品であるデスクトップブラウザーのバージョン68を発表した。今回の注目は、広告主などがウェブを閲覧しているユーザーを追跡しにくくするトラッカーブロッカー(Tracker Blocker、追跡者をブロックする)を加えたことだ。それには、ブラウザーの利用をスピードアップする余禄もある。Opera自身も追跡保護と前から内蔵の広告ブロッカーによりページのロードが最大で23%速くなることを公表している。

今Operaにある広告ブロッカーと同じく、今回の追跡(トラッキング)に対する保護も、デフォルトでは無効だ。追跡保護の機能は、ここ数年広く出回るようになったEasyPrivacy Tracking Protection Listを利用している。

OperaのPC製品のプロダクトマネージャーであるJoanna Czajka(ジョアンナ・ツァイカ)氏は「トラッカーブロッカーをブラウザーの標準機能にしたかった。しかし私たちのブラウザーはすでにたくさんのプライバシー機能があり、プライバシー保護を強化したいと思ったユーザーは誰でも簡単にそれができる」とコメントしている。

追跡保護は今では広くブラウザーの標準機能になりつつあり、GoogleやそのChromeブラウザーにとっては圧力になりつつあるが、Operaは今回、スクリーンショット機能も導入した。こちらももはや珍しい機能ではないが、Operaのは完全な機能の実装になっていて、ページの一部をぼかしたり、スクリーンショットの上に文字などを描くこともできる。

opera screenshot

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

GoogleがマップとYouTube、そしてアシスタント向けにプライバシー強化機能を追加

Google(グーグル)は米国時間10月2日、消費者向けのいくつかのプライバシー機能を新たに発表した。対象となるのは、Googleマップ、YouTube、Googleアシスタントなどの特に使用頻度の高いアプリだ。これらの機能は、そうしたサービスを利用するユーザーからGoogleが収集するデータを、ユーザー自身がコントロールし、自ら管理して削除もできるようにするためのもの。場合よっては、そもそもGoogleがデータを収集できないように設定することもできる。

Googleマップでは、以前からChromeブラウザーに搭載され、その後YouTubeでも利用可能となったシークレットモードが使えるようになった。

基本的な考え方としては、特定の場所を検索したり、町をぶらついたりするとき、Googleにマップの利用状況を追跡されたくないこともあるだろう、という状況に対応するもの。

マップで追跡されることをオプトアウトしたくなる理由には、いろいろ考えられる。例えば、パーソナライズされたお勧め情報を関係ないデータで乱したくないという場合もあるだろう。あるいは、自分のすべての検索と、正確な位置情報を、1つの会社がずっと追跡しているのは、あまりに不気味で気に入らない、という人もいる。

マップアプリで、プロフィール写真をタップすると表示されるメニューから、シークレットモードを有効にできる。この機能は今月にはAndroidでリリースされ、その後iOSでも利用可能となる。

一方YouTubeアプリには、YouTubeの履歴を自動削除する機能を提供する。これによりユーザーは、YouTubeの履歴を保持しておく期間を、たとえば3カ月、あるいは18カ月のように設定可能となる。その期間を超えた履歴は、自動的に削除される。ユーザーが、特定の履歴を選んで手動で削除することも可能だ。

そしてGoogleは、ついにGoogleアシスタントでのプライバシー問題にも取り組んでいる。

「オーケーグーグル、どうやって私のデータを安全に保存してくれるの?」と言って、詳しいことを尋ねてみてもいいかもしれない。しかしほとんどの消費者が、このようなコマンドを実際に口に出すとは考えにくい。

それよりも、音声コマンドを使ってアシスタントのアクティビティを削除できる新機能の方が役に立つ。今後数週間のうちにも追加されるはず。

たとえば、「オーケーグーグル、今言ったことを削除して」とか「オーケーグーグル、先週言ったことは全部削除して」と言うことができる。

1週間より以前に言ったことを削除したい場合、アシスタントはユーザーをアカウント設定ページに移行させるので、そこで実行できる。これはちょっと面倒だが、少なくとも以前よりは少ないステップで実現できるようになった。

ボイスアシスタント機能が収集したデータの扱いについて、最近ちょっとした騒ぎになっていた。そうしたアシスタント機能は、完全には無人化されていないことを、ニュースメディアが消費者に警告したからだ。実際には、録音された音声ファイルを人間がレビューし、アシスタント機能の反応や応答を調整したり、改善したりするために利用していたのだ。

Googleアシスタント、Alexa(アレクサ)、さらにはApple(アップル)のSiriも、この新しい分野におけるプライバシーの保護に注意を払っていなかったことを非難されるに至った。そして3社とも、それぞれ対策を余儀なくされた。

たとえばAmazonは、Alexaの録音を人間がレビューすることを、ユーザー自身がオプトアウトできるようにした。Appleは、Siriの応答グレーディングプログラムを世界中で停止した。これは、将来のソフトウェアアップデートで、プライバシーコントロールの問題に対処できるようになるまでの措置、としている。

Googleによれば、アシスタントのデータを削除するための新たな音声コマンドは、数週間以内に利用可能になるという。まずは今週、英語について使えるようになり、来月には、他のすべての言語でも有効になるとしている。

また別のセキュリティ関連の機能強化として、GoogleはパスワードマネージャにPassword Checkup(パスワード チェックアップ)と呼ばれる新機能を導入することを発表した。ユーザーのパスワードが弱いものだったり、複数のサイトで使い回していたり、あるいは漏洩してしまったことをGoogleが検出した場合に、通知してくれる。

こうした機能は、ほとんどのサードパーティのパスワード管理アプリでは標準的なものであり、それを今Googleが取り込むことにも意味がある。

Password Checkupは、すでにパスワードマネージャを開けば利用できる。今年後半にはChromeに直接組み込まれる予定となっている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

GoogleがYouTube Musicに3種類の公式プレイリストを追加

Google(グーグル)は新しいYouTube MusicでSpotifyやApple Musicに対する巻き返しを図っている。YouTubeの最高プロダクト責任者、Neal Mohan(ニール・モーハン)氏は米国時間10月2日、米国サンフランシスコで開幕したTechCrunch Disruptに登壇し、Discover Mix、New Release Mix、Your Mixというプレイリストを提供することを発表した。この3種類のプレイリストによりYouTube Musicの音楽ストリーミングは高度にパーソナライズされる。

Discover MixはSpotifyのDiscover WeeklyのYouTube Music版だ。これは9月に一部のユーザー向けにベータ版が公開されていることが報じられていた。ただし今後は全てのユーザーが利用できるようになる。他の2つのプレイリストはまだまったく公開されていない。 モーハン氏は次のように述べた。

YouTube Music自体が最初にリリースされたのは数年前だが、その後我々はサブスクリプションサービスのYouTube Premiumを71カ国でスタートさせた。その結果、ユーザーから多数の貴重なフィードバックを得ることができた。

ここで繰り返し教えられたことのひとつは、音楽を愛好する人間と機械学習のコンビによる音楽の発見や推薦をユーザーは大変気に入っているということだった。そこで我々はこの機能をYouTube Musicアプリの中心に据えることにした。

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プレイリストの編成にあたってはYouTube Musicにおけるユーザーのリスニング履歴がベースとなる。

モーハン氏によれば、Discover Mixはユーザーの好みに合う新しいアーティストや楽曲を発見することを助ける。一度も聞いたことがないアーティストの楽曲はもちろん、好みのアーティストであってもあまり知られていない楽曲が推薦されることがあるという。

New Release Mixは、SpotifyのYour Release RadarのYouTube Music版で、好みのアーティストの最新の楽曲をチェックし、推薦する。

Your Mixでは、お気にリの楽曲に加えてリスニング傾向に基づいてユーザーの好みに合いそうなまだ聞いていない楽曲もリスト化される。

これらのプレイリストは世界のユーザーをカバーし、毎週アップデートされる。表示するにはホーム画面ならMixed for Youのタグを開く。別の場所から検索することもできる。

なお、今月中に利用可能になるというが、正確な日時はまだ発表されていない。

プレイリストの提供はGoogleが音楽ストリーミングをYouTube MusicとGoogle Play Musicの2本立てからYouTube Musicに一本化しようとする動きの一環だ。YouTube MusicはまだGoogle Play Musicを完全には置き換えておらず、Play Musicアプリもまだ稼働している。しかし今後出荷されるAndroidデバイスではPlay MusicではなくYouTube Musicがデフォルトとなる。

Googleはこれにより、音楽ストリーミングでSpotify、Apple Music、Amazon Music、Pandoraなどのサービスに対する巻き返しを図ろうとしている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Googleとリーバイスのコラボで生まれたデニムジャケットの第二弾

2015年のことだが、GoogleのATAPチームは、Google I/Oで新タイプのウェアラブル技術を披露した。機能性ファブリックと導電性の糸を使用して、ユーザーが衣服とやり取りできるようにするというもの。最終的にはポケットに入れたスマホを操作できる。同社は、その後2017年に、リーバイスと共同でジャケットを発売したが、値段は350ドル(約3万7800円)と高価で、ヒット商品になることはなかった。そして今、そのJacquard(ジャカード)が帰ってきた。2、3週間前には、Saint Laurent(サン・ローラン)が、Jacquardをサポートしたバックパックを発売した。しかし値段は1000ドル(約10万8000円)とかなりの贅沢品だ。今回、Googleとリーバイスが最新のコラボレーションとして発表したのは、Jacqurdをサポートするリーバイスのトラッカージャケットだ。

このジャケットには、今のところ2種類のスタイルが用意されている。1つはクラシックトラッカー、もう1つはシェルパトラッカーだ。それぞれ男性用と女性用がある。値段はクラシックトラッカーが198ドル(約2万1400円)、シェルパトラッカーが248ドル(2万6800円)となっている。米国に加えて、オーストラリア、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国でも発売予定だ。

考え方はシンプルで最初に発売されたものと変わってない。ジャケットの袖口に仕込まれたドングルが、ジャケットの導電性糸に接続されている。ユーザーが、袖の部分をスワイプしたり、タップしたり、手で覆うようにしたりすることでコマンドをスマホに送る。iOSとAndroidの両方に用意されたJacquardアプリを使って、さまざまなジェスチャーに対して機能を割り振ることができる。コマンドには、現在の位置情報を保存、Googleアシスタントを起動してヘッドフォンにつなぐ、音楽再生を次の曲にスキップ、カメラをコントロールして自撮り、あるいはその日に出先で飲んだコーヒーの杯数など、単純なカウンター機能といったものがある。もしBose製のノイズキャンセリングヘッドフォンを持っていれば、このアプリを使ってノイズキャンセリング機能をジェスチャーでオン、オフすることも可能だ。現状で、合計19種類の機能が使える。またこのドングル自体には、通知用のバイブレーション機能が内蔵されている。

ただ、むしろ最も重要なのは、今回の(再)発売に際して、Jacquardが以前よりもモジュール化された技術として登場したことの方だろう。Googleと、そのパートナーとなった企業は、今後数カ月から数年の間にJacquardの仕組みを利用して、もっといろいろな製品を出してくることも考えられる。

「リーバイスと組んで最初の製品を2017年の末に発売して以来、1つの製品として実現した技術を抜き出し、他のさまざまなブランドとも協力しながら、別の製品にも応用できるような、真の技術プラットフォームを創出するにはどうすればいいか、ということを考え続け、真剣に取り組んできました」と、GoogleのJacquardの責任者、Ivan Poupyrev氏は語った。彼に言わせれば、Jacquardのようなプロジェクトの基本的な考え方は、その技術をバックパック、ジャケット、靴など、私たちが日常的に使っているものに応用して、より便利なものにすることだという。彼によれば、これまでのところ、私たちが毎日使っているようなものに対して、このような技術が応用されたことは、ほとんどなかった。彼はリーバイスのような企業と協力して、「人々がすでに持っていて、毎日使っているようなものを通して、デジタルライフへの新たな接点が得られるようにしたい」と考えている。

Jacquard 2.0にとって、もう1つ重要なのは、服から服へと、ドングルを使い回すことが可能だということ。オリジナルのジャケットの場合、ドングルはその特定のタイプのジャケットでしか機能しない。しかしこれからは、ドングルだけを持ち出して、他の衣料品にセットして利用することも可能となる。ドングル自体も、かなり小型、かつ強力なものとなった。さらに、複数の製品をサポートするために必要なメモリ容量も増えた。それでいて、私自身がテストした範囲では、たまに使うだけなら、待機時間がかなり長くてもバッテリーは数日間も持続した。

またPoupyrev氏は、チームがコスト削減に注力していることにも明らかにした。「消費者にとってより魅力的な価格帯の製品に、この技術を導入するため」だという。ソフトウェアにも多くの変更が加えられている。その変更は、デバイス上で動くソフトウェアだけでなく、より重要なクラウド上のソフトウェアにも及んでいる。それによって、Jacquardが装着された製品ごとに、自動的に設定を変更したり、今後チームが新たに開発した機能を、容易にデバイスにインストールしたりできるようになる。これからは、このジャケットのソフトウェアを最後にアップデートしたのはいつだっけ、というようなことが話題になるかもしれない。

彼が望んでいるのは、時間が経つにつれて、Googleがこれに絡んでいたということを、人々がむしろ忘れてしまうこと。技術は裏方のものとなってもらいたいと考えているのだ。一方のリーバイスは、この技術によって、新しい市場に手を伸ばすことができることに期待を膨らませている。2017バージョンは、リーバイスのコミュータートラッカージャケットのみだった。今後同社は、他のさまざまなスタイルの製品にも拡げていくつもりだ。

「私たちの服を着て通勤する人のニーズを満たすことを強く意識して、この技術を応用した製品を開発してきました。都会のサイクリストに焦点を合わせたリーバイスのコレクションです」と、同社のグローバルプロダクトイノベーション担当副社長であるポール・ディリンジャー(Paul Dillinger)氏は、最初のJacquard製品に対する会社の取り組みについて、私の質問に答えていた。しかし彼によれば、サイクリストのコミュニティ以外からも、多くの関心が寄せられたという。最初の製品に組み込まれた機能は、自転車通勤という特定のニーズを強く意識したものであって、それ以外の人のライフスタイルには、それほど関係ないものが多かったにもかかわらずだ。最初のジャケットは、やはり、かなり高価なものだった。「このテクノロジーによって、もっと多くのことが可能となり、もっと使いやすいものになって欲しい、という欲求がありました」と、彼は言う。そして、その結果誕生したのが、今回新たに発表されたジャケットというわけだ。

またディリンジャー氏は、今回の変更によって、リーバイスと消費者との関係も変わってくるとも述べている。というのも、購入された後の製品のテクノロジー部分をアップグレードできるようになったからだ。「これは、まったく新しい体験です」と、彼は説明する。「ファッションというものに対する、まったく異なるアプローチなのです。通常のファッションの世界では、他の会社は、半年後にはまた別のものを消費者に売り込もうとします。リーバイスは、長く着続けることのできる、流行に左右されない価値を創造していることにプライドを持っています。さらに、すでに消費者のクローゼットに入っている衣服の価値を、実際に高めることまでできるようになったのです」。

今回の発売前に、シェルパジャケットを着て1週間ほど過ごしてみた。もちろん、仕様通りの機能を発揮してくれた。スマホとジャケットのペアリングには1分もかからず、両者の接続は、ずっと安定していた。ジェスチャの認識は、まったく良好で、期待を上回るものだった。装備する機能の範囲では、うまく動作する。そして開発チームが、その機能の範囲をむやみに拡げなかったことは高く評価できる。

とはいえ、Jacquardが実際に自分に合った製品かどうかは、各自のライフスタイルによって異なるだろう。理想的なユーザーは、外を出歩くことが多く、いつもヘッドフォンを着けているような人だろう。やはり音楽のコントロールが、メインの機能だからだ。ただし、Jacquardの価値を引き出すために、わざわざヘッドフォンを着けなければならない、というわけでもない。私自身、公共の場でヘッドフォンを使うことはめったにない。しかし、駐車した場所を簡単に記録したりできるのは重宝した。ヘッドフォンを着けている場合には、ジャケットの袖の操作によって、ヘッドフォンに直接触るよりも簡単に、次の曲に飛ばしたりできることも確認した。使用頻度は、人によってかなり違うものになるかもしれない。こうした製品を利用することで、スマホを取り出す頻度が減るのはありがたい。そのうえで言えば、この時点で、これを使う必要がどれほどあるのか、もう少し具体的には、Jacquardでできることで、普通のヘッドフォンでは直接コントロールできないことがあるのか、疑問に思わざるを得ないのも確かだ。Googleは、Jacquardを単なるギミック以上のものにしたいと考えているのは間違いない。しかし今の段階では、それ以外の何者でもない。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

YouTube TVがアマゾンのFire TVデバイスに対応

2019年4月、Google(グーグル)とAmazon(アマゾン)は、競争を抑止し消費者を無視した長年にわたる争いの末に、それぞれのストリーミングビデオアプリをお互いのプラットフォームに対応させることで合意に達した。まずFire TVデバイス向けのYouTube公式アプリが登場し、プライム・ビデオがChromecastとAndroid TVで見られるようになった。そして米国時間9月30日、AmazonはYouTube TVがFire TV対応テレビを含むFire TVデバイスに対応したと発表した。

Amazonはブログで、Fire TV Stick(第2世代)、Fire TV Stick 4K、新しいFire TV Cube、さらにFire TVに対応した東芝、Insignia、Element、Westinghouseのスマートテレビ向けのYouTube TV公式アプリを公開すると発表した。Fire TV Cube(第1世代)、Fire TV(第2世代)、Fire TV(第3世代、ペンダントデザイン)など、一部の旧世代のFire TVデバイスにも対応する。

YouTube TV公式アプリは、第1世代のFire TVやFire TV Stickでは動作しない。

YouTube TVはGoogleのライブTVストリーミングサービスで、Sling TV、Hulu Live TV、PlayStation Vue、DirecTV Now(8月に「AT&T TV NOW」と名称変更)などと競合している。ディスカバリーチャンネル、TNT、CNN、ESPN、FXやオンデマンドの番組など70以上のチャンネルがあり、無制限でクラウドDVR(デジタルビデオレコーダー)に録画もできる。今年はMLBの試合の一部も独占放送された。

AmazonとGoogleは長年にわたって争いを続け、エンドユーザーに不便を強いてきた。AmazonのショッピングサイトではGoogleのハードウェアがほとんど排除されていた。2017年にはAmazonがGoogleに許可を得ずにEcho ShowにYouTubeプレーヤーを実装したことでも争いになった。YouTubeはAmazonからのアクセスを拒否し、AmazonはEchoのユーザーにYouTubeのホームページを送信することでこの問題を回避した。

両社が争えば、消費者は不利益を被る。そしてAmazonとGoogleのような企業の場合、顧客層が重なっている。Chromecastのユーザーはプライム・ビデオを見たいし、AmazonからGoogle製品を購入したい。Fire TVのユーザーはYouTubeを見たい。

こうした成り行きから、米国では中立的なRokuが最も人気のストリーミングプラットフォームになった。

AmazonとGoogleは合意に達した時点で、将来的にはYouTube KidsなどのYouTubeのサービスがFire TVで利用できるようになると述べていた。今回の対応で、Fire TVで利用できないYouTubeのビデオアプリは、YouTube Kidsだけになった。YouTubeはすでにAmazonのハードウェアで利用でき、YouTube TVも米国時間9月30日から公開が開始されている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

GoogleがYouTube Musicを今後出荷のAndroid 9/10端末にプリインストールへ

ストリーミングが音楽マーケットの主流になってきた現在、Google(グーグル)はすべてのAndroidデバイスに音楽アプリをプリインストールすることで一気にライバルに追いつこうとしている。これがYouTube Musicをめぐる動きだ。

米国時間9月28日、Googleは同社のPixelシリーズを含め、今後発売されるAndroid 10とAndroid 9スマートフォンにYouTube Musicプリインストールすると発表した

実際、Googleの音楽戦略は根本的な再編成を必要としていた。2015年11月にYouTube Musicをスタートさせて以後、Googleの音楽サービスは2本立てになっていた。一方は2011年開始のGoogle Play Musicだ。さらに事態をわかりにくくさせていたのは、YouTubeが有料のサブスクリプション、YouTube Premiumも始めたことだ。このサービスはGoogle Play MusicとYouTube Musichの双方にアクセスできる。逆にGoogle Playの有料サブスクリプションメンバーはYouTube Premiumもカバーしている。さらにややこしいことに、今年5月にはYouTube Musicのみのサブスクリプションも始まっている。

Googleの音楽サブスクリプションの全体像は飲み込めただろうか?Googleのチャットアプリの現状は混乱を極めているが、音楽サービスもわかりやすいとはいえない。

4月にGoogleは、Google Play MusicをYouTube Musicに1本化するつもりであることをとうとう認めた。これはGoogle PlayのArtist Hubをシャットダウンするのはもっと大きな音楽サービスの再編の一環なのだという説明だった。

しかしYouTube Musicが今後発売されるAndroidにプレインストールされるという本日の発表の後でもGoogle Play Musicはまだ健在だ。

ただし新しいAndroid 10デバイスにGoogle Play Musicはプリインストールされず、必要とするユーザーはアプリをPlay Storeからダウンロードしなければならな。逆にYouTube MusicがプリインストールされていないAndroidデバイスのユーザーも、Play Storeからダウンロードすることになる。

YouTubeの音楽ストリーミングはApple MusicやSpotifyといった市場リーダーと比較してもそこそこ充実したサービスだ。ユーザーの視聴傾向から新しい音楽を推薦する機能もあり、これには楽曲だけでなくアルバムやライブ、リミックスも含まれる。サブスクリプションであればYouTube Musicは広告が入らないし、オフライン再生もできる。最近はSpotifyの毎週のお勧め、Discover Weeklyに対抗して、Discover Mixもスタートしている。

しかしYouTube Musicはユーザーがダウンロードしなければならないため、iOSのApple Musicのようなプリインストールサービスに比べて不利だった。さらにGoogle Play Musicのユーザーは長年かけて蓄積したプレイリストをYouTube Musicにインポートインポートできないのも痛かった。

5月にYouTube Musicは、有料定期購入者が1500万人に達していた。一方Spotifyの発表によれば、6月末の時点でのSpotifyの月間アクティブユーザー2億3200人うち、1億800万人が有料定期購入者のアカウントだという。Apple Musicの有料定期購入者は6月に6000万人の大台に載せた

Googleによれば、Google Play MusicのYouTube Musicへの統合は作業中だという。つまりまだ実現していない。

YouTubeの広報担当者はTechCrunchの取材に対し、「以前発表したとおり、我々は最終的にはGoogle Play MusicをYouTube Musicで置き換える。この再編の一環としてYouTube MusicがAndroid Q以降のデバイスにプリインストールされる」と確認した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook