NextNavが高層ビル内でのポジショニング技術を展開するために132億円を調達

NextNavは、デバイスの位置をGPSなしで特定できる屋内ポジショニングシステムを商用展開するために、1億2000万ドル(約132億円)を株式と融資によって調達した。同社が開発したのは、メトロポリタンビーコンシステム(MBS)と呼ばれるもので、GPSやその他の衛星位置信号を確実に受信できない屋内や都市部で、スマートフォン、ドローン、IoT製品、さらには自動運転車などのデバイスの場所を見つけることができる。シカゴのループ地区でUberまたは Lyft を呼ぼうとした人なら誰でも、不安定なGPS信号を経験していることだろう。

MBSのインフラストラクチャは、基本的に携帯電話の基地局に設置される。このポジショニングシステムは、GPSのような衛星からの直接到達信号ではなく、携帯電話の信号を利用する。このシステムは、デバイスの「高度」の決定に焦点を当てているのだと、CEO兼共同創業者のGanesh Pattabiraman(ガネーシュ・パタビラマン)氏はTechCrunchに語った。

GPSは、スマートフォンまたはIoTデバイスの水平位置を提供することができる。さらに、Wi-FiやBluetoothの介入によって、屋内での水平方向の位置決めを実現することができる。NextNavによれば、MBSはこの水平位置決めシステムに、垂直(あるいは「Z軸」)を追加したものだという。これが意味しているのは、MBSはビルの中の複数の階から、3m未満の精度でデバイスのいる階数を決定できるということだ。

これは、特定のフロアにいる人数といった重要な情報を、緊急サービスに提供できるようなシステムなのだ。NextNavが現在力を入れているのは、この特定のユースケースだ。昨年、連邦通信委員会(FCC)は、無線通信事業者向けの新しい911緊急要件を発表した。これは救助隊などが高層ビル内で人を見つけるのを支援するために、デバイスの垂直位置を決定する機能を義務付けるものだ。

現在、MBSはベイエリアとワシントンDCに展開されている。同社は新しいFCC要件に対応するために、今回の新しい調達資金を使ってネットワークを米国の最大50の市場に拡大する予定である。

この技術には他の応用もある。たとえば、このいわゆるZ軸は、ドローンの位置を特定するのに役立つ。昨年NASAは、バージニア州ハンプトンにあるラングレー研究センターの自律統合航法施設にある、レンジテストのための都市環境の一部として、NextNavのMBSネットワークを使用すると述べている。

今回のラウンドは、Fortress Investment Groupの参加社が管理するファンドによって主導された。これまでの投資家であるExisting investors Columbia Capital、Future Fund、Telcom Ventures、Goldman Sachs Asset Management管理下のファンド、NEA 、そしてOak Investment Partnersも参加している。

カリフォルニア州サニーベールを拠点とするNextNavのエグゼクティブチェアマンを務めるのは、XM Satellite Radio の創業者であるGary Parsons(ゲイリー・パーソンズ)氏だ。

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(翻訳:sako)

月でもGPSを使いたい、NASAが研究中

オレゴン州ポートランドからカリフォルニア州マーセドまで車で行くなら、自分の位置を知るためにはGPSを使うだろう。しかし、月を走っていて嵐の大洋から静かの海まで行くときは?実はやっぱりGPSが使える。ただしNASAのこの研究が成功すればの話だ。

宇宙で自分のいる位置を正確に知ることは、他の天体を利用しても簡単ではない。幸い、星の位置は固定されているので、星やその他の目印を使って三角測量すれば、宇宙船は自分の位置をかなり正確に割り出すことができる。

しかし、それは結構手間のかかるな作業だ!地球では、かなり前から使うのをやめて、今は数メートル精度で位置を教えてくれるGPSに(おそらく過剰に)頼っている。

独自の恒星(対地同期軌道衛星)を作り、決められた信号を定常的に発信させることによって、われわれの端末はこれらの信号を受信して直ちに自分の位置を決定できる。

月でもGPSが使えれば便利なことは間違いないが、40万キロという距離は、超精密なタイミングで信号を測定するシステムにとっては、大きな違いを生む。それでも、理論的にはGPS信号を月面で測定するのを妨げるものはない。実際すでにNASAは、数年前のMMSミッションでその約半分の距離でテストしている。

「NASAは高高度GPS技術を何年も前から研究している」とMMSのシステムアーキテクトであるLuke Winternitz氏(ルーク・ウィンターニッツ)がNASAのニュースリリースで言った。「月のGPSはネクスト・フロンティアだ」。

宇宙飛行士は自分の携帯電話を持っていってももちろん使えない。われわれが使っている端末は、自分たちの上空で一定の距離以内にあることがわかっている衛星から信号を受信して計算している。軌道から信号が届くまでの時間は1秒の何分の一かだが、月の近くでは1.5秒ほどかかる。大したことではないと思うかもしれないが、GPSの受信・処理システムの作り方に根本的な影響を与える。

navcube 0NASAゴダード宇宙飛行センターの研究チームがやっているのがまさにそれだ。特殊な高利得アンテナや超精密時計を使い、従来の宇宙GPSシステムである NavCubeや、一般の携帯電話用GPSシステムに改善を加えることで新しいナビゲーション・コンピューターを作ろうとしている。

目的は、NASAの地上と衛星測定システムとを結ぶネットワークの代わりにGPSを使うことだ。従来の方法は宇宙船とデータを交換しなてくはならないため、貴重な通信帯域と電力を消費していた。そうしたシステムの負荷を軽減することで、GPS対応衛星の通信能力を科学実験やその他の優先度の高いデータ通信に割り当てることができる。

チームは年末までに月面探査用のNavCubeハードウェアを完成し、月へのフライトを見つけてできるだけ早くテストしたがっている。幸いなことに、アルテミス計画が注目を浴びていることから、候補探しに困ることはなさそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GPSの「2000年問題」が終了、週番号ロールオーバーを迎えた

GPSの1つの時代が終わり、次の時代が始まろうとしている。これは時刻と位置をGPSから得ている(古い)デバイスやサービスに影響を与える可能性がある。ほとんどのシステムはUTC(協定世界時)から時刻を取得している。しかしGPS衛星搭載の原子時計はこれとは別の独自の0GPS時刻で作動している。しかしこのタイミング信号は非常に正確で世界中あらゆる場所で利用できるため、多くのシステムで時刻と周波数の基準としてGPSが利用されている。

当初、GPSが実装されたとき、日付フィールドには10ビットが割当てられた。グレゴリオ暦の年/月/日という形式を利用する一般のシステムとは異なり、GPSの日付はWN(週番号)が用いられている。つまり年、月が存在しない。GPSからブロードキャストされる日付データは毎週1ずつ増加する。そのフィールドが10ビットなので1024週ごとにゼロにリセットされる。これがGPSロールオーバーだ。

GPS週は1980年1月6日にスタートし、1999年8月21日深夜0時にWNはゼロに戻った。これが最初のロールオーバーだった。グリニッジ標準時4月7日の0時(日本時間4月7日午前8時59分41~42秒)にWNは2度目のリセットを迎えた。これはレガシーシステムに問題を起こす可能性がある。携帯網を含めて各種のインフラはGPSデータを利用している。たとえばアメリカの電力網はGPSのタイムスタンプを利用している。エネルギー省によれば、「電力システムの各種コンポーネントが協調動作することを可能にするグリッド機能はGPSのデータに依存している」という。

ファームウェアが書かれた日時によってWNロールオーバーの影響が異なる可能性がある点が問題だ。

日付のリセットといえば21世紀の開始時に、Y2K(2000年問題)が起きることが懸念された。GPSロールオーバーは「GPSのY2K」と説明されることがある。デバイスのGPS受信ソフトによっては位置データの破損などの問題が引き起される可能性はある。アメリカの国土安全保障省はGPSのWNロールオーバーはUTCの信頼性を損なう可能性があると警告している。ただし同省は「最新のIS-GPS-200に準拠してUTCを提供するGPSデバイスは影響を受けない」としている。【略】

最新のソフトウェアを搭載した新しいデバイスは影響を受けないはずだ。しかし、ソフトウェアが最新の状態にアップデートされていることを確認しておくほうがよい。

米海軍天文台 は、GPS WNのロールオーバーの影響を受けていると気づいた場合、GPS受信システムの製造元に連絡するよう勧告している。 GPS Worldには主要なGPSレシーバーのメーカーが掲載されている。

新しいGPSでは日付を格納する変数の桁を増やしてロールオーバー問題を根本的に回避している。新システムでは日付フィールドは13ビットとなったので8192週が経過するまでロールオーバーは起きない。これが起きるのは2137年だ。

画像:Rudolf Ammann / Flickr under a CC BY 2.0 license.

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

プライバシーに税金を

モバイルデバイスを追跡することによるデータ収集は大きなビジネスであり、政府がこうしたデータを収益化するのを手助けする企業の可能性には莫大なものがある。消費者にとっては、誰が、何のために、どこでデータを流通させているのか、ということに対して自衛するのは、ほんの初歩的なものに過ぎない。現在の問題は、あなたのデータが、新しい税金、料金、債務として、あなたにお金の負担を強いていないことを、どうやって確かめるのか、ということにある。特に、このデータから恩恵を受けるのが政府だった場合は問題だ。それを保護する役割を担っているのも政府なのだから。

個人データ収集の発達は、プライバシーを擁護しようとする人にとって、大きな悩みのタネになってきている。そのほとんどの懸念は、どんなタイプのデータが収集されているのか、それを誰が見ているのか、そしてそのデータが誰に売られているのか、という点に集約されている。しかし、より深刻な問題は、その同じデータが、監査やコンプライアンスの料金という名目で金儲けに使われる可能性があるということなのだ。

実のところ、もはや企業や消費者を追跡して課税するために、大規模なインフラは必要ない。州政府と自治体にも、それが分かっている。

その結果、モバイル追跡技術を利用した年間数十億ドル規模のビジネスが、毎年指数関数的に成長することになった。

スマートシティ(あるいは州)の課税や料金徴収を手助けしている企業にとって、収益の上昇傾向は重要だが、それは矛盾をはらみ、複雑さに満ちたものとなっている。最終的には、そうした会社が採用しているビジネスモデルや、そうした会社に多額の投資を行っている投資家にとって深刻な問題を引き起こす可能性がある。

写真提供:Getty Images/chombosan

プライバシーの擁護者が、モバイルデータの収集に関して懸念を表明する際の、最も一般的な論点は、消費者がほとんどすべての場合にオプトアウトする権限を持っているか、ということ。しかしながら、政府がこのデータを利用するとき、必ずしも常にそのオプションが用意されているとは限らない。そしてその結果は、消費者のプライバシーを税金や、何らかの料金として収益化することにつながる。今は、カリフォルニアや、その他の州が、市民のプライバシーと承諾の積極的な擁護者であると自認しているような時代だ。そのため、こうした状況は、控えめに言っても、関係する人すべてをやっかいな立場に置くことになる。

スマートシティと次世代の位置情報追跡アプリの結び付きは、より一般的なものになりつつある。AI、常に稼働しているデータフロー、センサーネットワーク、および接続されたデバイスは、持続可能で公正な都市の名のもとに、新しい収益を生むものとして、すべて政府によって利用されている。

ニューヨークロスアンジェルス、およびシアトルは、最終的には何らかの形で個人データから収益を得ることになるような、一種の通行料制度を実施している。あるいは、実施しようとしている。1919年に最初のガソリン税を導入したオレゴン州では、2年前からOreGoと呼ばれるプログラムを始めた。それは、走行した距離のデータを利用して、運転者に料金を請求するというもの。一般道や高速道路のインフラ整備の問題に対処するためだ。

画像提供:Shutterstock

さらに多くの州政府や地方自治体が、同じような政策の採用を検討しているので、こうしたデータから収穫を得ようとしている企業や投資家にとっての収益機会は確かなものとなっている。Populus(ポートフォリオ会社)は、都市がモビリティを管理するのを補佐するデータプラットフォームだ。UberやLyftのような会社の車両からデータを取得し、都市が政策を制定して料金を徴収するのを支援する。

同様に、ClearRoadは「ロード・プライシング・トランザクション・プロセッサ」であり、自動車からのデータを活用して、政府が道路の利用状況を把握し、新しい収入源とすることを補佐する。一方、Safegraphは、アプリ、API、あるいはその他の配信情報を利用して、スマートフォンから毎日何百万もの追跡情報を収集している会社だ。多くの場合、それを開示する仕事はサードパーティに任せている。このようなデータは、スマートシティのアプリケーションへの道を切り開くものだ。その影響は、不動産市場からギグ経済まで、さまざまな業界に及ぶだろう。

「位置情報、3Dスキャン、センサートラッキング、その他の技術を利用している企業はたくさんあります。つまり、サービスの有効性を向上し、政府が新たな収入源を見つけるための機会もそれだけ多いのです」とClearRoadのCOO、Paul Salamaは述べている。「制定された法律ではなく、コンピュータによる規制を信頼できれば、もっとダイナミックな統制を認めることができます。それは自動車だけでなく、騒音公害、微粒子の排出、臨時の標識など、多くの領域に及ぶでしょう」。

こうしたプラットフォームやテクノロジーのほとんどは、善良な政策と持続可能な都市の基盤を生み出すことで、公共の利益に貢献しようとしているものの、個人のプライバシーと、差別の可能性についても懸念を投げかけている。それは本質的に矛盾をはらんでいる。というのも、州政府は、表面的には過剰なデータ収集を抑制するような任を負いながら、時には消費者による同意も選択肢もなしに、その同じデータを利用して州の財政を潤すという側面も持っているからだ。

画像提供:Bryce Durbin

「人々は自分のプライバシーを気にかけているので、徹底的な議論を要する側面もあります」と、Salamaは言う。「しかし、われわれは、そのデータの統括管理に関する多くの未知の部分について話をしているのです。ある時点で、ある種の展望がきっと得られるはずですが、それにはまだ時間がかかるでしょう」。

政策立案者や一般の人が、携帯電話の追跡と、それにともなう、ほぼまったく規制されていないデータ収集について意識するようになるにつれて、この分野の企業が直面する課題が明らかになってきた。それは、かなり深刻なプライバシーに関する懸念とのバランスを取りながら、どうやって社会的に有益なデータを抽出し尽くすか、ということだ。

「選択肢を用意すべきでしょう」と、Salamaは続ける。「その例が、ユタ州の方法です。来年から電気自動車は(ガソリン税に代えて)定額を支払うか、距離に応じて支払うかを選べるようになります。距離に応じた支払いはGPSによるものですが、その他の手法も用意されています。いずれにしても、実際の使用状況に応じた支払いとなるのです」。

結局のところ、政府にとって、規制と透明性を両立できるものが、今後最も有望な方法となるだろう。

画像提供:Getty Images

ほとんどの場合、消費者または納税者にアクセスする方法は、彼らが共有するエコノミービークル(自動車、スクーター、自転車など)か、彼らが使っているモバイルデバイスのいずれかを通したものとなる。車両に対する課税は間接的なものであり、政府がそうしたデータから収益を得ることに対する言い訳を与える余地も含んでいる。それに対し、モバイルアプリを通じて収集されたデータを利用して市民に直接課税することを言い訳することはできない。

政府にとって、そうした本質的な矛盾を回避するための最善のシナリオは、何らかのメリットと引き換えに自発的な利用を促すか、ユタ州のガソリン税に代わる道路使用料の支払い方法の選択肢のように、課金方法のオプションを用意することだろう。特に個人のデータを精査しようとしているのが政府であれば、それによってプライバシーに関する懸念がすべて払拭されるわけではないとしても、少なくとも選択という方策と、分かりやすいメリットを提示できる。

もし、データの収集と共有が、依然として主にB2Bビジネスやグローバル企業だけの特権だとしたら、おそらくデータ収集の方法や利用に対する抗議の高まりは、もっと目立たないままだっただろう。しかし、データの利用が日常生活のさまざまな部分に浸透し、スマートシティや政府によって全国規模で採用されるにつれて、プライバシーに関する疑問が厳しいものになることは避けられない。特に、市民たる消費者が、財布の中身の危険を察した場合にはなおさらだ。

人々の意識が高まり、本質的な矛盾があらわになるにつれて、規制が確実に追加されるはずだ。それに対応できないビジネスは、その収益を脅かすようなビジネスモデルの根本的な危機に直面することになるだろう。

画像クレジット:nolifebeforecoffeeFlickrCC BY 2.0ライセンスによる)

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

What3wordsは世界をフレーズに分割する

もし///joins.slides.predict を訪れたなら、///history.writing.closets に行ってみよう。お金に余裕があれば ///cattle.excuse.luggage の Bananas Fosterもいい。もちろん、帰る前に ///plotting.nest.reshape に寄るのを忘れずに。

もし世界がwhat3wordsの考える通りになったら、それが未来の案内方法だ。ミュージシャンのChris Sheldrickとケンブリッジ大学の数学者Mohan Ganesalingamが設立したこの会社は、世界を3つの単語からなる名前で識別できる3メートル四方のブロックに分けた。ブルックリンのTotonno’s Pizzeriaなら ///cats.lots.dame、ホワイトハウスは///kicks.mirror.tops。3つの単語だけなので、簡単に見つけられて住所も面倒な緯度経度も必要がない。

世界を57兆個の小さな区画に分割してそれぞれにユニークな名前をつけたwhat3wordsに投資が殺到

チームがこのシステムを作ったのは、旅行者が人里離れた場所を見つけのはほぼ不可能だと知ったからだ。たとえば東京は住所を頼りに移動するのが著しく困難なことで知られているし、アラスカでユルト(移動テント)を借りるときのように、住所が絶えず代わってGPS座標が役にたたないケースもある。代わりに、///else.impuls.broom と運転手に言うだけで済む。

同チームは4000万ポンドの資金を調達し、現在産業界や旅行会社向けのマッピングAPIを開発している。ここで地図を見ることができる

「私は世界中で音楽イベントを運営していた。会場の多くが郊外だ。楽器もミュージシャンもゲストも迷子になった。GPS座標を教えようとしたこともあるが、正確に覚えて伝えるのは不可能だった」とSheldrickは言った。「これは、音声のために作られた唯一のアドレス・ソリューションであり、英数字のコードではなく単語を使う唯一のシステムだ」

もちろん、これには慣れが必要だ。単語の発音を間違えておかしな結果を生むこともあるかもしれないが、ポストモダン時代を生きていくための良い方法の一つとは言えるだろう。それに、場所によっては詩的に聞こえる名前もあるし、気に入らなければいつでも ///drills.dandelions.bounds に行くことができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GPS戦争勃発

あなたはどこにいるのか? これは、単なる純正哲学的な問ではなく、地政学的にますます重要な問題となってきた。それによって、AppleやAlphabetのようなIT系の大企業が厳しい立場に追いやられようとしている。

中国、日本、インド、イギリス、そして欧州連合を含む世界中の国々が、独自の測位システムを構築するための研究、実験を行い、実際に衛星を打ち上げている。

これは、ここ何十年もの間、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)によって、物体の位置を測定する機能を実質的に独占してきたアメリカにとって、とてつもなく大きな変化となる。GPSは、冷戦時代にアメリカ空軍 が軍事目的で開発し、2000年の半ばに民生用にも開放された(GPSの簡単な歴史については、この記事を、詳しい歴史が知りたければ、一冊の本となった情報もここにある)。

GPSを支配することには、多くの利点がある。その中で、第一の、そしてもっとも重要なことは、軍用、商用に関わらず、世界中のユーザーがアメリカ政府が提供するサービスに依存するということだ。いわば、ペンタゴンの慈悲によって位置を決めさせてもらっているわけだ。この技術の開発と測位衛星の打ち上げが、宇宙産業に利益をもたらす波及効果もある。

現在のところ、そのシステムに対する代替手段となるのは、世界規模では唯一ロシアのGLONASSだけだ。これは、ロシア大統領ウラジミール・プーチンの肝入で進められたアグレッシブなプログラムによって、数年前に全球をカバーするようになった。ソビエト連邦の崩壊後に衰退していたものを再構築したものだ。

今では、他にも多くの国々が、米国への依存度を下げ、独自の経済的な利益を得たいと考えている。おそらく、それがもっとも顕著なのは、GPSに代わる世界的なシステムの構築を国家の最優先事項としている中国だ。そのBeidou(北斗−「Big Dipper」)ナビゲーションシステムは、2000年以降ゆっくりと構築されてきており、主にアジアでのサービス提供に焦点を当てている。

しかしこのところ中国は、Beidou衛星の打ち上げを加速し、世界規模の測位サービスの提供をもくろんでいるFinancial Times紙の数週間前の記事によれば、中国は今年だけで11個のBeidou衛星を打ち上げた。それは、そのネットワーク全体のほぼ半分に当たる数であり、2020年までには、さらに十数個の衛星を追加する計画だという。完成の暁には、世界でもっとも規模の大きなシステムの1つとなるだろう。

2017年11月5日、中国は西昌の衛星打ち上げセンターから発射されるLong March-3B型の打ち上げロケット。第24号と第25号のBeidouナビゲーション衛星を搭載している。写真は、Getty Imagesから、Wang Yulei /中国通信社/VCGによるもの。

中国は、衛星を軌道に乗せるだけでなく、自国のスマートフォンメーカーに、Beidouに対応した測位チップを各社のデバイスに搭載するよう要求している。すでに、HuaweiやXiaomiといった大手メーカー数社のデバイスは、GPSとロシアのGLONASSに加えて、Beidouのシステムに対応している。

それはAlphabetや、とりわけAppleのようなアメリカのスマートフォンのリーダーを苦境に陥れる。たった1種類に統合されたiPhoneデバイスを世界中に供給していることを誇りにしているAppleにとって、GPSに関する独占の崩壊は頭の痛い問題だ。中国市場にだけBeidouに対応した独特なデバイスを供給することになるのか。あるいは、世界市場向けの携帯電話にもBeidouチップを搭載するのか。それによって、米国の国家安全保障当局とトラブルになるのではないか?

やっかいな問題は、それだけではない。GPSに代わるシステムを立ち上げることに、もっとも積極的なのは中国で、世界中を網羅することに強気の姿勢を見せているが、独自のシステムを追求しているのは中国だけではないのだ。

日本は、宇宙開発を、中国に対抗し、経済を回復させるための国家的な優先事項と位置づけており、そのプログラムのもっとも重要な要素の1つとなっているのが、ポジショニングシステムの構築だ。そのQuasi-Zenith Satellite System(準天頂衛星システム)には、現在までに1200億円(10億8000万ドル)の費用をつぎ込んでいる。GPSを補強して、日本国内のカバー範囲を拡大するように設計されたものだ。それによって、推定2兆4000億円(2155億8000万ドル)の経済効果を見込んでいる。

この新しいシステムを利用するには多大なコストがかかる。生産規模が小さいためだ。Nikkei Asian Reviewの数週間前の記事は、「受信機の価格が高いことがハードルになる。三菱電機が木曜日に発売した受信機は、誤差が数センチ以内という精度を持っているが、その価格は1台が数百万円、つまり何万ドルもするのだ。」と指摘している。自律走行車には、日本国内でのより高い位置精度が必要なのかもしれないが、その技術を車に取り入れたいのであれば、自動車メーカーは直ちにコストを下げる必要がある。

日本と同様に、インドもGPSを補完するIRNSSというシステムの実現を目指している。すでに7つの衛星を打ち上げ、インド亜大陸でのカバー範囲を拡張している。一方、Brexitをめぐる国民投票の結果、3月に欧州連合から脱退することになっている英国は、EUのGalileo測位システムにアクセスできなくなる可能性がかなり高い。そのため、独自のシステムの立ち上げを計画している。そのGalileoは、2019年には完全な運用状態になると期待されている。

かいつまんで言えば、世界は1つのシステム(GPS)から、おそらく7つのシステムに移行したのだ。中国のメーカーは、GPS、GLONASS、そしてBeidouを1つのチップに実装することを促進しているが、それは中国という国家規模でしか成立しないだろう。たとえば日本では、スマートフォン市場は飽和状態にあり、人口は中国の10分の1にも満たない。そのため、価格を下げるために必要な量産効果は見いだせない。同じ理由で、英国ではさらに厳しいだろいう。

理論的には、1つの測位チップを、それらのさまざまなシステムすべてに対応するように設計することは可能だ。しかし、特にGLONASSとBeidouに関しては、米国の国家安全保障法に抵触する可能性がある。つまり、インターネットが異質な極に分断されているのと同様に、スマートフォンの測位チップも、そうした地域ごとの市場に対応するため、細分化を余儀なくされることが、すぐに明らかになるだろう。それは最終的には、消費者にとって、より高い価格を意味し、製造業者にとっては、より厳しいサプライチェーンを意味することになるのだ。

画像クレジット:AFP/Getty Images

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

VCたちはどれだけ稼いでいるか

ベンチャーキャピタルは不透明な業界と思われているので、われわれの多くが、平均的なVCの年収などを知らなくても当然だ。

しかし、ベンチャー企業の報酬に関するJ. Thelander Consultingの調査報告書を見ると、やはりVCたちは大金を稼いでいる。

では、どれだけ? そう、VCたち204名のうち(男172女32)、平均的なゼネラルパートナー(GP)の今年の予想年収は63万4000ドルだ。この中には2017年の業績に対するボーナスも含まれる。

VC企業の規模によって、平均年収に差がある。たとえば運用資産残高(AUM)が2億5000万ドル未満のVC企業のVCたちは、それより大きなVC企業のVCよりも年収が低い。

[VCたちの2018年平均総報酬]

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VC企業でランクのトップにいるGPたちは、報酬パッケージも最大だ。彼らの年額ボーナスの平均は、アソシエイトパートナーやエントリーレベルの投資家たちの平均基本給より大きい。

この調査は、Sequoias, NEAs, Kleiner Perkinsといった、AUM 数十億ドルクラスの世界的VC企業を調べていない。しかし上の結果を外挿すれば、彼らはもっと稼いでいるだろう。

注記: 実際の年収は、上記にVC企業の運用益の分け前、いわゆるcarried interestを加えた額である。

〔訳注: VCといえば個人のVC、VC firmといえばVC企業のこと。〕

[あるミーティングでVCたちの真実を垣間見た](未訳)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

友人や家族にリアルタイムな現在地をシェア ― WhatsAppがロケーション・シェアリング機能をテスト中

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Facebookの本家アプリからはロケーション・シェアリング機能がなくなるかもしれないが、Facebookが所有するWhatsAppにはそれと同じような機能が加わるようだ。その新機能はWhatsAppのベータ版で発見された。この機能は、アプリに友達として登録されている人たちとリアルタイムにロケーションを共有できる機能だ。

新機能は今週、Fortune@WABetaInfo(Twitterアカウント)によって発見された。

この新機能はベータ版の中で「Live Location Tracking」と呼ばれており、現在のところAndroid(Ver. 1.16.399)とiOS版(ver. 2.17.3.28)のアプリで提供されている。現状、ユーザー自身が指定した時間分だけLive Location Trackingを有効化する仕様になっている。時間指定のオプションとして、1、2、5分間が用意されている。その時間のあいだ、指定された相手はこの機能を利用するユーザーの現在地をリアルタイムでトラッキングできるようになっている。

「Enabled Indefinitely(無期限に有効)」というオプションも利用可能だ。

混雑する場所で複数の友人と待ち合わせをする場合は、このオプションを利用してもいいだろう。もしくは、家族でこの機能を有効にしておいて、有料で提供されている家族向けのロケーション追跡サービスの代わりに利用してもいいだろう。

このローケーション・シェアリング機能は、ユーザーのプライバシーを保護しながら利用できるようにデザインされている。当然のことながら、デフォルトではこの機能は無効化されており、ユーザーは現在地をシェアする時間をみずから指定することができる。

iMessageにも「Share My Location」という名前のロケーション・シェアリング機能が用意されている。しかし、指定できる時間のオプションはわずかに異なっており、1時間、1日間、無期限が選択できる。

ベータ版の機能が必ずしも正式に採用されるとは限らない。しかし、WhatsAppがロケーション・シェアリング機能を複数のプラットフォーム上でテスト中だという事実は、同社がこの機能の正式採用に動いていることを表しているだろう。

先日、WhatsAppに「バックドア」が見つかったとのニュースが伝えられるという騒動があったが、それによって同アプリへのプライバシーに対する懸念が高まっていた。その状況のなかでWhatsAppが同機能のテストに踏み切ったことは注目に値する。しかし、このニュースは誤報だった。同社は、ある安全性に関する決断、しかし最悪の場合アプリの脆弱性につながるトーレドオフをする決断をした。WhatsAppは政府にバックドアを提供しなかったのだ。また同社は、バックドアを求める政府とこれからも闘っていくという声明も出している。

しかしこの種の話で問題なのは、たとえその話が真実でなくとも、いったん噂が出回ってしまうと企業はプライバシーに関わる機能を追加しにくくなってしまうという点だ。なぜなら、ユーザーは噂が出回った時点でWhatsAppのプライバシー保全性に疑いの目を向けてしまうからである。

また、この新機能の追加は、Facebookが「Nearby Friends」を通して提供していたロケーション・シェアリング機能を廃止したタイミングと重なっている。Nearby Friendsとは、自分の現在地を一時的に、または恒久的にマップ上に表示できる機能だった。しかし現在では、同機能は友人がいる場所と自分がいる場所のあいだのおおよその距離を表示するだけにとどまっている。

この機能がFacebookに導入された当時、このSNSはどこか「気持ち悪い」ものになってしまった。無期限のシェア機能を無効化するのを忘れていた場合はなおさらだ。だからこそ、詳細な現在地を表示するこの機能が、Facebook傘下のWhatsAppに追加されたのは奇妙な話ではある。おそらく、巨大でオープンなFacebookと比べてクローズドなWhatsAppでは、プライバシーが保護されやすいだろうということだろうか?

ロケーション・シェアリング機能はWhatsAppがテスト中の新機能の1つにすぎない。この他にも、未読のメッセージを編集したり削除したりする機能、ユーザーのステータスにコメントをする機能、そしてスマートフォンを「シェイク」することでWhatsAppのサポートチームにアプリの不具合を知らせる機能などがテストされている最中だ。

「将来的なプロダクトに関するコメントは控えさせていただきます」という言葉を除いて、WhatsAppから新機能についてのコメントを得ることはできなかった。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

合衆国空軍がGPS用の新しい人工衛星を打ち上げ、精度が1mから42cmにアップ

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今朝(米国時間2/5)United Launch Alliance(ULA)が、合衆国空軍Global Positioning System(GPS)(全世界位置測定システム)用Boeing製人工衛星の、軌道上への打ち上げに成功した。

最新のGPSシリーズはBlock IIFと呼ばれる人工衛星を12使うが、今回打ち上げられた1億3100万ドルの衛星はその最後のものだ。

GPS衛星は空軍が運用し、グローバルな位置測定やナビゲーションおよび時間計測サービスを、軍と民間の両ユーザーに提供している。この‘星’たちがあるおかげで、誰もがスマートフォンからGPSを利用できる。

 

1978年に最初のGPS衛星が軌道へ打ち上げられた。その後空軍は衛星の設計を改良し、複数のブロックから成るニューバージョンのGPS衛星をリリースした。最初がBlock I、次がBlock IIA、Block IIR、Block IIR-Mと続き、今日はBlock IIFシリーズの打ち上げを完了した。

今運用されているGPS衛星は30基のみだが、これまでに総計50基が打ち上げられている。最新のグループであるBlock IIFは、2010年の5月から今日までかかって打ち上げられた。

合衆国空軍Global Positioning System DirectorateのディレクターSteve Whitney大佐によると、この最後の部分の打ち上げは過去20年間でもっとも厳しいスケジュールだった、という。合計7基のBlock IIF衛星が、わずか21か月あまりで打ち上げられた。

Image courtesy of Boeing

GPS衛星Block IIFは、GPSの精度を高めるために打ち上げられた。Whitney大佐によると、Block IIFシリーズの前は、GPSの精度が1メートルだった。新衛星Block IIFによって、誤差は42センチに縮まる。

それぐらいの変化は平均的民間人には関係ないかもしれないが、GPSを使って弾薬の照準を合わせる軍にとっては、生か死かの違いを意味することもある。

今日の衛星のためのスペースを作るために空軍は、1990年に打ち上げられた古いBlock IIA衛星の一つを移動する。おもしろいことに、その衛星は今後もバックアップ衛星として、GPS星座の一員としての奉仕を続ける。

これでBlock IIFが使えるようになったので、これからの空軍はGPS-3星座用のBlock III衛星に力を入れる。Block III衛星は精度と信頼性がさらに向上するとともに、軍用信号のためのジャミング防止やセキュリティの能力もアップグレードする。

完全に機能するGPSを最新の状態にメンテナンスすることは、国のセキュリティの必須の要件だ。そのためには、打ち上げを行う企業の選定も重要だ。次の衛星ブロックを打ち上げる企業の選定をめぐって、ULAかSpaceXかという議論が最近あった。まだ決定は行われていない。

GPS-3用の衛星の打ち上げは、2018年からの予定だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleマップ、オフラインのナビと検索を一般公開―プロダクト責任者の説明でじっくり試してみた

2015-11-11-googlemaps

読者が地下駐車場で車に乗り込んだとしよう。これから地理不案内の場所に出かけねばならないのだがGoogleマップにアクセスできない。地下駐車場にはWi-Fがきていないのだ。これまでなら車を外に出してスマートフォンが電波をつかむのを待ったところだ。

しかしもうその必要はない。今日(米国時間11/10)のアップデートで、Googleマップのナビと検索がオフラインでも使えるようになる。当初はAndroid版がサポートされるが、近くiOS版も提供される。この機能が5月に開催された Google I/Oでデモされたものだが、最高に便利だ。この機能が一般公開されるのはたいへんありがたい。

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私はGoogleマップのオフライン機能について、先週、プロダクト・マネージャーのAmanda Bishopに話を聞くことができた。Bishopによると、オフライン機能の公開に特に力を入れたのは、途上国で特に接続が遅くデータ通信が高価であることに対処するためだったという。なんといっても世界の人口の60%にはまだインターネット接続の恩恵が届いていない状態だ。アメリカでさえ僻地の道路を走っているとインターネットがないか、接続がひどく遅くなるデッドスポットにでくわすのだから困ったものだ。

Drew setup

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Bishopは非常に印象的なデモを見せてくれた。ユーザーはダウンロードしてオフラインで利用したい地域を指定する。当然ながらダウンロードしたデータでナビを実行する場合、リアルタイムの交通状況などは分からない。しかし従来のデータに基づく平均速度や公共交通機関の乗り換え情報などは利用できる。そのため目的地への推定到着時間は表示される。

データのダウンロードは巧妙だ。通常のナビや目的地検索に使う場合、マップの情報のほとんどは必要ない。そもそもサンノゼ方面に行きたいのにイースト・ベイ〔サンフランシスコ湾の東側地域〕の情報をダウンロードしても意味がない。ダウンロードした地図は必要ならユーザーがカスタマイズできる。

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Bishopのデモによると、新しいマップはシームレスにオフラインとオフラインを往復できる点が特長だ。走行中に電波を見失っても Android版Googleマップは他のオンライン・マップのようにそのままフリーズせず、自動的にオフライン・モードに切り替わる。Bishopによるとこれを実現するのはGoogleにとっても非常に難しかったという。ユーザーはオンラインであるかオフラインであるか気にせずにナビを続け、途中で立ち寄る必要のある場所を検索したりできる。

考えてみると、こうしたオンライン・オフライン自動切り替え機能はGoogleが開発している自動走行車にとって必須の機能だ。道路を走行中になんらかの理由で電波をつかめなくなっても自動車は安全に目的地まで走れなければならない。Googleマップのオフライン機能はわれわれ人間のドライバーにとっても便利だが、自動走行車にとってはそれ以上の重要性がありそうだ。

Drew  How it works

オフライン・モードになるとGoogleマップは車の上に大きなシートが降ってきて電波を邪魔していることを教えてくれる…というのは冗談だが、ともかくユーザーに対して現在オフラインであることを知らせる控えめな注意が表示される。

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電波を発見すればただちにオンライン・モードに戻る。

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オフラインになったときGoogleマップは目的地までのいちばん常識的なルートをダウンロードするようユーザーに促す。そこでBishopに「自分が普段使っているルートや何度か通ったことがあるルートをダウンロードできるようにできないだろうか?」と尋ねてみた。なんといってもGoogleはわれわれが許可すれば、これまでに使われたルートは全部知ることができるはずだ。Bishopは「ダウンロード地域をユーザーが選択できるようにするのは次の課題として検討する」と答えた。

マップが常識的ルートをダウンロードするのは、おそらくGoogleがユーザーのデータ通信契約の状況を知らないからだろう。データ通信量に上限がある場合、マップをダウンロードしようとしてその上限まで使い果たしてしまうのは明らかに得策ではない。

Bishopは「オフライン機能のサポートでGoogleマップのユーザー体験は劇的に改善されたはず」と説明した。これはまったく正しい。私は先日ベルリンに出張したときに、オフラインのマップでナビを利用し、ホテル、オフィス、デモ会場などの場所を確認した。コーヒーショップも検索した。これらの情報を出発前にすべてダウンロードしていったことで、おそらく数百ドルのデータ通信量の節約になったはずだ。なぜ知っているかといえば、その前の出張では実際にその額を支払わねばならなかったからだ。私の懐にこの出費は非常に痛かった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Garmin、スマートフォンとの連携も強化した安価なワークアウト用腕時計のForerunner 25をアナウンス

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スマートウォッチが気になってしょうがないという方。Garminはいかがだろう? 新たにForerunner 25というモデル発表された。ワークアウト用の安価なデバイスなれど、カラーバリエーションは豊富で、心拍、速度、距離などの履歴を記録しておくことができる。歩数もカウントし、スマートフォンと連動してワークアウト中にも必要な通知を送ってくれる。

今回のモデルは、従来のエントリーモデルであるForerunner 15にかわるものだ。50メートル防水で、前モデルよりも薄くなっている。胸に装着するリモートバンド(別売りのモデルもある)にて心拍も記録でき、またGPSを利用してランニングのペースなどを記録することもできる。

夏のオリンピックを目指してトレーニングをするという人には物足りない面があるのだろうが、5Kイベントへの参加を考えていたりする人にはとても良いだろうし、何より手軽に使い始められるのが良い。明るいカラーで、大画面にシンプルな情報を表示するのはとてもわかりやすい。もちろんイブニングドレスとあわせるなどということはできないが、ふつうの時計サイズにさまざまな機能が詰め込まれているのは嬉しい。バッテリーはトレーニングモードで10時間、時計モードなら10週間もつのだそうだ。すくなくともこの面ではApple Watchを圧倒的に凌駕している。

訳注:出荷はQ3予定で、価格はハートレートモニタ同梱モデルが199.99ドル、別売りモデルが169.99ドルであるとのこと。

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(翻訳:Maeda, H

DJI、操作性に優れ撮影性能を高めた新型ドローンのPhantom 3 Standardを発表

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DJIは「空飛ぶインテリジェントカメラ」を標榜するDJI Phantom 3 Standardを発表した。HDビデオカメラを搭載し、1度の充電で25分間の飛行を楽しむことができる。また撮影対象を指定して追跡撮影するモードも備えている。

カメラは12メガピクセルで、2.7K HDビデオを撮影できる。またジンバルも搭載しており、安定した撮影を行うことができる。撮影するビデオは、ほぼリアルタイムでスマートフォンにストリーミングすることができ、フリック動作ひとつで保存することができる。GPSおよびWi-Fiも内蔵している。

このモデルは、基本的にはより簡単に快適な飛行を楽しみたいという人に向けたものだ。Phantomシリーズはいずれも操作性の良さが評判だが、Standardモデルでは操作方法や機体の反応を向上させて、障害物と衝突してしまうような事態を防ぐようになっている。価格は10万8000円だ。

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(翻訳:Maeda, H

標識などを瞬時に訳してくれるGoogle Translateが、対応言語を27ヵ国語に拡大

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自国語の通じない国を旅行したことはおありだろうか。最近ではそうした際に利用できるツールがいろいろと登場してきている。しかしそんな中でも、Google Translateが、No.1ツールとしての地位を獲得しているのではなかろうか。

手軽さでいってもナンバーワンで、6ヶ月前からはインスタント翻訳の機能も備えるようになった。これは、買収したWord Lensの機能を利用したもので、標識などにカメラを向けると、直ちに(かつ驚くほど正確に)内容を翻訳してくれるというものだ。

その機能はこれまで7ヵ国語で利用できるものだったが、このたび27ヵ国語に拡大されたのだ。これにより利用可能な言語は英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語、ブルガリア語、カタロニア語、クロアチア語、チェコ語、デンマーク語、オランダ語、フィリピン語、フィンランド語、ハンガリー語、インドネシア語、リトアニア語、ノルウェイ語、ポーランド語、ルーマニア語、スロバキア語、スウェーデン語、トルコ語、そしてウクライナ語となった。iPad版およびAndroid版の双方で、アップデートの提供を開始したところだ。

インスタント翻訳および音声翻訳のスピードはニューラルネットワークを活用することで実現しているのだそうだ。仕組みについてはGoogle TranslateのソフトウェアエンジニアであるOtavio Goodがブログで説明している。なかなか難しい内容だが、テクノロジーに興味のある人には面白い内容だろう。

個人的には、ついには他言語を学ぶことなく、テクノロジーの力により理解できる時代になってきたのかと感慨深く思う。これはたとえばGPSに似ているだろうか。そちらの方も仕組みはよくわからないものの、手放せないツールとなっている。ついには外国語も「理解せずとも使える」段階になりつつあるのかもしれない。

(訳注:原文にはこの後、Google TranslateのプロダクトマネージャーであるJulie Cattiauへのインタビューが掲載されています)

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(翻訳:Maeda, H

Garminの新しいアクションカメラは、様々な行動データを画面にオーバーレイ表示する

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今日(米国時間4/13)GarminのアクションカメラVIRBシリーズが一新され、新たにXおよびXEモデルが追加された。様々なセンサーから集めたデータを使ってグラフィックオーバーレイを作り出し、あなたの登山活動がいかに素晴らしかったかを見せてくれる。

どちらのカメラも50メートル防水で保護ケースなしで水中撮影が可能、すばやい設定のための1インチ画面を備え、1080pビデオを60フレーム/秒で撮影した時のバッテリー寿命は最大2時間。しかし、おそらく最も興味深い機能はG-Metrixシステムで、GPS、加速度計、ジャイロスコープ、および対応するワイヤレスセンサーからデータを取得し、撮影したビデオの上にグラフィックオーバーレイすることによって、スキー走行のスタートとフィニッシュの高度を表示したり、どれだけ車のエンジンを激しく回しているかを見せてくれる。

399ドルのVIRB XEは上位モデルで、1440p、30fpsビデオと12メガピクセル静止画の連写が可能。299ドルのXはややレベルが下がり、1020p、30fpsあるいは720p、60fpsのビデオを撮影できる。どちらのカメラも今年の夏に発売予定で、2台以上購入すれば、ワイヤレス通信によって完全に同期したタイムスタンプが作られ、後の編集で利用できる。

Garminの新型カメラによるビデオ映像を下に貼った:

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Android WearがWi-Fiとジェスチャーを導入してApple Watchに対抗

Android Wearは次のアップデートで、AppleのApple Watchがいきなり獲得したウェアラブルにおける大きなアドバンテージ…とくに入力と接続性の方面…に追いつくつもりだ。The Vergeの記事によると、Googleが次のAndroid Wearに導入を予定しているのは、ジェスチャーコントロールとWiFiのサポート、そして、音声コマンドや多段構造のメニューに頼らなくても簡単にアプリが見つかるための、UIの変更だ。

この記事についてGoogleはコメントを拒否し、チームが今、“刻苦勉励している(hard at work)”としか言わなかったが、公式情報は乏しくても、リークのタイミングが月曜日のAppleのイベントを意識したものであることは、誰の目にも自明だ。リークの内容によると、今後のAndroid Wearデバイスは、(Apple Watchと同じく)WiFiに接続できるようになり、(やはりApple Watchと同じく)指が画面の邪魔をすることなくリストや通知を閲覧でき、また、(これまたApple Watchと同じく)ウォッチにインストールされているアプリに簡単にアクセスできるようになる。

実際のアップデートのタイミングは、5月のGoogle I/Oになるのかもしれない。Googleは最初からこのOSのことを、“漸進的な実験”と呼んでいるから、こうやって少しずつ機能が増えていくのも、まさしく‘漸進的’であり、Googleらしいやり方だ。Googleは、全世界を自分の実験室にしている。Android Wearはすでに製品を作っているOEMも多いが、彼らにとってもそれは学習の過程であり、ソフトウェアのカスタマイゼーションやGPSのサポートなども、通常のアップデートの中で段階的に行われている。Appleのように、満を持して完全な製品を一挙にばっと出す、というやり方ではない。徐々に、進むのだ。

とはいえ、Wi-FiはすでにMoto 360やSony SmartWatch 3などが勝手に実装していて、通知やGoogle NowなどがBluetoothなしでも使えるようにしている。Apple WatchのWiFiは、同じWiFi LAN上のiPhoneと通信できる機能であり、Bluetoothの圈域とは関係ない。

Apple WatchのDigital Crownは、人間が指で画面を隠すことなく大量のコンテンツをスクロールできるための仕組みだ〔crown==時計用語で“竜頭”〕。 一方Android Wearはもっぱらタッチインタフェイスで、製品によってはボタンなどの物理的なUIがまったくないものもある。でも次回のアップデートではジェスチャーが加わるそうだから、Apple WatchのDigital Crownに負けない便利なインタフェイスになるかもしれない。実物を使ってみないと、なんとも言えないけど。

Apple Watchが4月24日に発売されたら、ウェアラブルの機能競争や便利競争はますます激しくなるだろう。Android Wearのアップデートが、さらに頻繁、かつ、さらに冒険的な内容になることを期待したいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


位置情報ベースのモバイル広告を展開するAdNearが1900万ドルを調達–国内からはグローバル・ブレインが出資

グローバル・ブレインは10月15日、同社が運営するグローバル・ブレイン5号投資事業有限責任組合を通じて、シンガポールおよびインド・バンガロールに拠点を置くAdNear Pte. Ltd.への出資を実施したと発表した。Adnearはスマートフォンの位置情報をベースとしたモバイル広告配信プラットフォームを提供している。

グローバル・ブレインの投資額は非開示。今回のラウンドでAdNearは、オーストラリア最大の通信事業者であるTelstraのほか、既存株主のSequoia Capital、Canaan Partnersからも資金を調達。その総額は1900万ドルとなっている。日本ではあまり知られていないAdNearだが、同社は2012年にインドでスタート。同年にはSequoia Capital とCanaan Partnersから630万ドルの資金を調達している。

同社が手がけるのは、スマートフォンの位置情報をベースとしたモバイル広告配信プラットフォーム。スマートフォンの位置情報をもとにユーザーの職業や年収、趣味・趣向などを推定し、特定の属性に限定して広告を配信したり、ジオフェンスを用いた広告配信(地図上に仮想的な境界線を設定して、そのエリア内に入ったユーザーに対して広告を配信する)をしたりしている。

Adnearの発表によると、同社では現在5億3000万人のユーザープロファイルを保有しているそうだ。特定の時間毎に位置情報を取得することでユーザーの属性を推定するのが特徴で、すごく大ざっぱに言えば、例えば朝は住宅地にいて、平日昼間は大学のエリアにいる、週末には住宅地や都心部にいるようなユーザーであれば「週末は都心部で遊ぶこともある大学生」だと判断するというような仕組みだそうで、20日もあればかなり精度の高いプロファイルがつくられるのだそうだ。

事業を展開するのはアジア太平洋地域。これまでにP&GやAudi、Unilever、BMW、Vodafoneなどのグローバル企業や、トヨタ自動車、ソニーなどの日本企業がクライアントになっているという。グローバル・ブレインでは今後、AdNearの日本進出支援も進めるとしている。


位置測定精度数センチの正確なGPSチップを低コストで作るSwift Navigationが$2.6Mを調達

今やGPSは至るところにある。携帯電話にも、車にも、そしてますます多くの工業製品にも。でも、これまでのGPSは、あまり正確ではない。従来のGPSモジュールの精度は約15フィートで、ナビなどには十分でも、たとえば無人機の航行制御システムにとっては不満だ。

Swift Navigationは、GPSの精度をセンチメートル級にまで高めて、アプリケーションの幅を広げようとしている。しかも同社が開発したGPSモジュールは、従来の同じ精度の競合製品より相当安いので、農業機械、無人機(ドローン)、建設機械などさまざまな応用機器のコストを目立って高くすることがない。

同社はこのほど、260万ドルを調達して、その低価格GPSモジュールが組み込まれる機器の種類をなお一層広げようとしている。この投資を仕切ったのはFirst Round Capitalで、Fall Line CapitalとFelicis Ventures、Kal Vepuri、Lemnos Labs、Qualcomm Ventures、それにVegasTechFundが参加した。

Swift NavigationのCEO Tim Harrisによると、同社のPiksiモジュールは使用部品が安い一般市販品なので、競合製品よりも相当に安くできた。同製品がとくに優れているのはその内部のソフトウェアで、リアルタイムの運動力学技術(real-time kinematic technology)を利用してGPSの測定精度を上げている。

そのGPSチップのサイズは1.5″ x 1.5″で既存のモジュールと変わらないが、精度は相当に高い。そしてこれまでの高精度GPSチップが1万ドルぐらいしたのに対して、Swift Navigationのチップの売価は約500ドルだ。携帯電話など一般消費者製品に使えるほど安いとは言えないが、農業の自動化やドローンの航行などでは新しいアプリケーションの可能性が一挙に広がる安さだ。

同社はそのチップを昨年Kickstarterの資金募集で公開し、その後、数ロットの生産を行った。初期の支援者の多くがUAV(無人機)のファンたちで、彼らはドローンの航行をより正確にしたい、と望んでいた。

しかし今では、顧客は多岐にわたり、中にはFortune 100企業もいる。Harrisによると、そのチップは、これまでお金がかかりすぎてできないと思われていたさまざまな分野、たとえば自動化農業や鉱業でお役に立てる。

これまで約1000のモジュールが300あまりの顧客に売れ、これからは急激に増えることが想定される。得られた資金は新規の雇用と、製品の種類の拡大に充てられる。たとえば近く、そのチップのヘビーデューティー(高耐久性)バージョンを発売する予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GPS時刻補正機能付き機械式腕時計のOx One

機械式時計の欠点をひとつあげるならば、おそらく正確性ということになろう。数多くのパーツを必要とし、どのように細かな調整を行っても多少の狂いがでるのは必然ともいえる。もちろん、クオーツ化すれば正確性についての問題は解決する。これにより時計は正確な時刻を刻むようにはなるが、しかしやや面白みのないメカになってしまうことは否めない。しかし正確性と面白さをともに満たす方法は他にもある。それを実現したのがVCXOだ。

産みだされたプロダクトは名前をOx Oneという。機械式のムーブメントをもちながら、「マジックボタン」(実際にそういう名前だ)を押すことで、GPS衛星を利用して時刻調整を行うのだ。内蔵バッテリーは、機械のネジを巻くのに使うオモリを使って発電するようになっている。竜頭は備えておらず、時刻調整は「マジックボタン」で行う。GPSにつながらない場合には、内部クロックによる調整を行うそうだ。

この腕時計を開発したAdrian Pedrozoは、機能の詳細については詳しく教えてくれなかった。機械式ムーブメントにはSwiss Technotime SAのTT-738を用いている。

詳細についてはこちらに写真などが掲載されている。但しビデオはゴジラ風のサウンドトラックを利用しているので再生には注意が必要だ。また価格も、心の準備をしてから確認した方がいい。なんの覚悟もなしに見てしまっては心臓に負担を掛けることになってしまうかもしれない。桁を間違えないようにしてもらいたいが、価格は41,000ドルとなっている。

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(翻訳:Maeda, H


GPS生みの親、Roger Eastonが93歳で亡くなっていた

BusinessWireの記事によると、GPSの生みの親であり、現代のナビゲーションシステムに多大な影響を与えたRoger Lee Easton(Sr.)が、5月8日にニューハンプシャーの自宅にて亡くなっていたのだそうだ。

Middlebury CollegeおよびUniversity of Michiganを卒業した後、Eastonは1943年からワシントンD.C.のアメリカ海軍研究所(U.S. Naval Research Lab)で職についた。以来、37年間をそこで暮らすこととなった。

1955年には国際地球観測年のVanguard Projectに向けて、衛星利用に関するプロポーザルの一部を執筆した。また衛星のデザインチームにも所属していた。この流れから、地球上空の軌道を周回する衛星の記録を担うMinitrackの設計を行った。

このMinitrackの設計の中で、正確なタイミング同期ができていないことによるトラッキングの困難にぶつかった。そこでそれぞれに精確な時計を積みこむことで、タイミングを同期しつつお互いの位置関係をきちんと把握するためのシステムを作り上げていったのだ。

この仕組みは当初Timationと呼ばれていた。Time-Navigationの略だ。ここにアメリカ国防総省(Department of Defense)がさまざまな機能を加え、1970年代初頭にこれをグローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System:GPS)と改名した。

Eastonが獲得している米国特許の数は11にのぼる。American Philosophical Societyのメンバーであり、2004年にはアメリカ国家技術賞(National Medal of Technology)を受賞。そして2010年にはNational Inventor’s Hall of Fameにも選ばれている。

Space Applicaton部門の長を務めていたアメリカ海軍研究所を1980年に辞し、ニューハンプシャーのカナーン(Canaan)に移り住んだ。ここでもGPS技術の発展に寄与し続けていた。尚、ニューハンプシャー議会に2期在籍し、1986年には市長職のための予備選挙にも出馬した(結局は敗退)。

位置情報以外にも、Eastonのおかげといえる現代技術もある。ご冥福をお祈りしたい。もたらしてくれたすべてに感謝をこめて。

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(翻訳:Maeda, H


小企業(お店など)にGPSよりも使いやすい道順案内を提供するPOcode

台北のような都市を探検すると、楽しいことがいっぱいある。その一つが、多くの路地や裏通りが入り組んだ迷路だ。そこには小さなお店や、お線香の煙と匂いに満ちたお寺、木々の葉繁る公園がある。しかし困るのは、こんな謎のようなアドレスが多いことだ: 台北市南港區八德路四段768巷1弄18號B1之1 (B1-1, No. 18, Alley 1, Lane 768, Bade Rd Sec 4, Nangang District, Taipei City)。

位置コード(positioning code)を意味するPOcodeは、どのお店にもある、このような複雑怪奇なアドレスが外国人観光客などの足を遠ざける原因にならないように、あるいは彼らが迷子になるのを防ぐために、新しいサービスを作り出した。

そのWebアプリケーションを利用すると、個々のアドレスに対して8桁から12桁ぐらいの英数字文字列を教えてくれるので、ユーザがそのコードを入力すると、そのお店の地図や、道順、お店の案内などのあるWebページを見られる。そのページには位置の座標がいくつかのフォーマット(数値、DMS、UTM、GPS)とQRコード、そしてMicrosoftのタグで載っている(その例をここで見よう)。

このサービスを作って立ち上げたマレーシアのMark LeeとPhil Fooによると、住所がローマ字アルファベット以外の文字で書かれているときには、GPSのようなナビゲーションツールは使いづらいことが多い。競合相手としてアドレス短縮サービスやGoogle Placesもあるが、お店は自店のWebページを簡単に作れるPOcodeの方を使ってくれるだろう、と言う。文字がローマ字アルファベットではない国、すなわち中国、ロシア、韓国、日本、アラビア語圈、などに売っていくつもりだ。主なユーザは、観光客などの外国人にも来てほしいと思っているレストランやお店、それに、ゲストに迷子になってほしくないと願っているパーティーのホストたちだ。

LeeがPOcodeを思いついたのは、クアラルンプールの郊外にある彼のメディアプロダクション企業への道順を、クライアントに教えようとして苦労したときだ。GPSが教える道順が何人もの人を迷子にしてしまうので、Leeは地図と、彼のビルをいろんな角度から撮った画像、4種類の座標、QRコード、それにMicrosoft Tagのあるサイトを作った。

POcodeがうまく伸びていけば、ビューワーの情報などの分かる分析ダッシュボードや、メッセージングボックス(ページを見た人と店がコミュニケーションする)などもそれぞれの“自店ページ”に加えたい。今後は今の共通フォーマットのページだけでなく、有料のカスタムページを提供し、それを収益源にしたい。位置コードそのものも、中国人のラッキーナンバーである8とか、覚えやすいコードなどは、有料ページ用に使いたい。

今、資金といえばLeeとFooの貯金だけだが、ほかに彼らのオンライン雑誌The Asian Anglerからの売上もある。こちらは、両人が二人共フライフィッシングが好きなところから生まれた、コンテンツだ。

〔訳注: 記事からはいまいち、サービスの動作手順や、ユーザ(外国の観光客)からの使い方が分からない。関心を持たれた読者は、OPcodeのサイトへ直接、問い合わせてください。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))