FacebookがGoogleフォトへの書き出しツールを米国とカナダで提供開始、日本でも利用可能

米国時間4月30日、Facebook(フェイスブック)は米国とカナダのユーザーを対象に、フェイスブックの写真とビデオをGoogleフォトに書き出すツールを公開した。このデータ転送ツールは2019年12月にアイルランドで初めて公開され、その後、他の国へとサービスを広げてきた(日本でも利用できる)。

この機能を使うには、「設定」の「あなたのFacebook情報」で「写真または動画のコピーを転送」を選択する。すると本人確認のためにパスワードを求められる。その次の画面で「転送先を選択」ドロップダウンメニューから「Googleフォト」を選択する。この後、転送前にGoogleアカウントの認証を求められる。

このツールは、フェイスブックが「Data Transfer Project(データ転送プロジェクト)」に参加したことから生まれた。このプロジェクトは、テック大手のApple(アップル)、Google(グーグル)、Microsoft(マイクロソフト)、Twitterそしてフェイスブックが連携して、オンラインサービス間でのデータ転送の方法を共通化しようとするものだ。

もちろん、これらのテック大手企業が規制の恐れを回避するためでもある。このようなツールは、ユーザーを人質に取っているわけではないと証明する手段になるからだ。満足していないユーザーは自分のデータを引き上げてサービスの利用を止めることができるんですよ、と。

フェイスブックのプライバシーおよび公共政策担当責任者のSteve Satterfield(スティーブ・サターフィールド)氏は米国時間4月30日のロイターのインタビューで、このツールはェイスブックユーザーへのサービスというよりも、政策立案者や規制当局への対策の意味合いが強いと事実上認めた。

サターフィールド氏はロイターに対し「独占禁止や不当競争の規制を加速させるような懸念への対処は、実に重要だ」と述べた。

9月22日にはデータのポータビリティに関する連邦取引委員会の公聴会が予定されており、それに先行してこのサービスが開始されたのも好都合だ。フェイスブックは要請があればこの公聴会に出席すると述べたとロイターは伝えている。

2019年にこのツールを初めて公開したとき、フェイスブックは「近い将来」にGoogleフォト以外にもサービスを拡張する予定であると発表していた。

フェイスブックからデータを取り出す方法は、この転送ツールだけではない。2010年から「個人データをダウンロード」機能も提供している。しかしデータを入手したところで、それ以上はできることは特にない。Myspace、FriendFeed、Friendsterといった古いソーシャルネットワークがなくなり、Google+も失敗してからは、フェイスブックには大きな規模のライバルはいない。

写真転送ツールは米国とカナダのほか、ヨーロッパやラテンアメリカなどの市場でも提供されている。

画像クレジット:Adam Berry / Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)

Flickrの新しいビジネスモデルでCreative Commonsの作品は消されるのか

昨日(米国時間11/2)は Flickrの改革プランについて、新オーナーのSmugMugから一連の発表があったが、それにより重要な懸念も生じた: 無料のアカウントの写真の点数を1000に制限すると、Creative Commonsから利用できる写真の数も制限されるのではないか?。

アメリカの非営利団体Creative Commonsは、写真などのクリエイティブな作品にいくつかのタイプの著作権ライセンスを設け、作者が自分の作品をどんな形で共有したいか、設定できるようにしている。たとえば多くのクリエイターたちは自分たちの写真を、彼らの名前とプロフィールやオリジナル作品へのリンクをつけてなら無料で使ってよい、としている。〔クリエイティブ・コモンズ・ジャパン。〕

Flickrは長年Creative Commonsのパートナーで、今では何百万枚もの写真を、さまざまなタイプのライセンスで提供している。

しかしFlickrのストレージ削減プランのもとでは、これらの、合法的に無料で使える貴重な写真集は今後どうなるのか。

Creative CommonsのCEO Ryan Merkleyがブログにこう書いている: “無料アカウントの容量制限によってCCの何百万枚もの写真が削除されることを、多くのユーザーが心配している。今後について多くの人から質問を受けたが、私は解が見つかると確信している。人間の善意と、共同的クリエイティビティーの重要性が理解されることを、私は信じたい”。

彼によると、この非営利団体はすでに今、Flickrとその親会社SmugMugとの話し合いを開始している。それにより、Commonsとその将来の成長を保護し確保するつもりだ。

“ユーザーが自分たちの作品を共有し、永続的にオンラインで可利用にすることが、彼ら自身のすばらしい体験でもあることを、私たちは確証したい”、とMerkleyは語る。

SmugMugの新しいオーナーたちと同様彼もまた、買収前のFlickrのビジネスモデルは破綻していた、と考えている。大量の無料のストレージとその利用に伴う帯域を、Flickrほどの規模(写真点数数十億)で提供すれば、その費用も膨大だ。彼は、Flickrが存続するためには別のオプションを探究すべき、と理解している。

Flickrもまさに今それを、アカウントプランの変革でやろうとしている。無料アカウントのユーザーは、最大1000枚の写真を保存できるが、容量無制限のストレージは年額50ドルになる。

では、Creative Commonsは一体どうなるのだろうか。Merkleyによると同団体は、Creative Commonsの作品が削除されそうになったら、新しいFlickrのやり方に介入する最初のユーザーになるだろう、という。

また彼は、Flickrの新しいオーナーたちにはこの前会ったが、感触は良い、とも言っている。

しかしFlickrがCreative Commonsのサポートを続けるとしたら、CC側としてはそれをどのように支援するのか。同団体はそれを今模索中であり、答はやがて得られるだろう、と言っている。

SmugMugはまだ何もコメントをくれないが、得られ次第この記事をアップデートしよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Instagram、投稿した写真を非公開にする「アーカイブ」機能を公開

先月本誌はInstagramが 「アーカイブ」という新機能をテストしていることを報じた。ユーザーが自分の投稿を誰にも見られなくする機能だ ―― 永久にも一時的にも。今日(米国時間6/13)、同サービスは全ユーザーにこの機能を公開した。今すぐ写真を隠すことができる。

自分のプロファイルにあるどの写真もビデオも、画面右上にある “…” 3つのドットをタップして、「アーカイブ」(archive)することができる。

アーカイブされた投稿は、プロフィール画面の右上に用意された専用セクションに移動される。

このアーカイブページとその中の全投稿は本人にしか見えない。いずれ写真をアーカイブから出してプロフィールに表示することも、そのまま永久に自分だけの記録にしておくこともできる。

ところで、なぜ写真をアーカイブするのか?

例えば、あまりいいね!をもらえなかったけど、その瞬間を覚えておきたいので、カメラロールにある何万枚もの写真の中に埋もれさせたくないとき。あるいは、友達とけんかをしたり、交際相手と別れたり、しばらく会いたくないけれども永久に削除するのはためらわれるときなど。

もしかしたら、ソーシャルメディアを完全休養して、しばらくの間自分の写真を全部アーカイブしたくなることもあるかもしれない。

この機能はSnapchatのMemoriesセクションをやや彷彿させる。後世に残したいが、ストーリーの中で友達に見せたいとは思わない写真やビデオを保存しておくSnapchatの機能だ。

唯一の違いは、Instagramアーカイブフォルダーには直接投稿できないことだ ―― つまり、写真は少なくとも一瞬は公開しなくてはならず、その後アーカイブに移動することができる。このため、この新機能がパーソナルなギャラリーとして使われることは稀で、文字通りのアーカイブセクションとして、将来公開するかどうか本当にわからない写真を置く場所になるだろう。

注目すべきは、いずれInstagramが最初から非公開に写真を保存する機能を提供するかどうかだ。 ――組み込みの “finstagram” のようなもの。finstagramとは、一部のユーザーが作る秘密の “fake” Instagramアカウントのことで、個人的写真、あるいは家族やごく親しい友達とだけシェアする写真を保管しておく場所として使われている。

“archive” 機能は本日(米国時間6/13)全ユーザーに公開される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

写真フィルターのPrismaに便利な‘ストア’ができた、スタイルの自作機能も新設

写真のフィルターを提供しているPrismaが、今週のアップデートで、同サイトの新しい閲覧方法を発表している。また一部のユーザーは、自分独自のスタイルを作ることができる。

新しい閲覧インタフェイスのことを同社は“ストア”と呼んでいるが、ユーザーがそこでお金を払うわけではない。このストアはむしろ、新しい閲覧方法のことで、とくにPrismaが次々の新たに加えていくスタイルが、分かりやすい。

同社によると、“今あるスタイルは44種だけど、これを全部スクロールして見ていくのはユーザーにとって、ちょっときつい。好きなのを見つけるために、嫌いなのをたくさん見なければならない。でもこれからは、本当に好きなスタイルだけをダウンロードできる”、のだ。

また、非常にアクティブなユーザーには、自分独自のスタイルを作るためのデスクトップツールを提供する。使い方は、まず新しいスタイルにしたい写真をアップロードし、それからそこに、コンテンツやスタイルのさまざまな“重み”を加えていく。本誌TechCrunchのライターNatasha Lomasの体験によると、アップロードして処理して結果を検討する過程は、けっこう時間がかかるそうだ。でも同社は、“まあ1時間ぐらいだよ”、と軽く言っている。

上のビデオで、Prismaの新しい機能を見ることができる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google、3D写真撮影に使うCardboard CameraのiOS版をリリース(共有機能も追加)

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Googleが新しいiOSアプリケーションをリリースした。「Cardboard Camera」というもので、スマートフォンを使って360度の3D写真を撮影するためのものだ。2015年の発表以来、Android版のみが提供されていた。今回のiOS版提供開始にともなって、Android版もアップデートされてている。

Cardboard Cameraで3D写真をとるには、記録開始用のボタンをタップして、パノラマ写真を撮るようにぐるりと一周回って撮影する。Googleによるアナウンスはこちらで見ることができる。

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なお、撮影の方法はパノラマ写真と同様ではあるが、写真に奥行きをもたせることで3Dを実現している。写真上に距離感が生まれ、近くのものは近くに、そして遠くのものは遠くに見えるようになるのだ。これは、左右の目にほんの少し異なる画像を見せ、3D効果を感じさせることで実現している。

もちろん本当の3D画像のように、裏側に回って見るようなことはできない。しかしそれでも従来の写真にはなかった面白い効果を感じることができるだろう。また、音も記録することができるので、没入感をもって写真を眺めることができるようになる。

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iOS版のデビューおよびAndroid版のアップグレードに伴い、双方でVR写真を共有する機能も提供開始となった。

共有するには、目的の写真(複数でもOK)を選択して「Share」ボタンをタップするだけでいい。アプリケーションでリンクが生成されるので、それをメッセージングアプリケーションやメールで送れば良いのだ。もちろんウェブなどで公開して、広く公開することもできる。リンクをたどる人たちは、自身のVRビュワーを使って閲覧することとなる。当然ながらビュワーを持たない人は、3D画像を見ることはできない。

Googleによると、Cardboard CameraのAndroid版をリリースして以来、500万の3D写真が制作されているのだとのこと。

iOS版はこちらから無料でダウンロードすることができる。

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(翻訳:Maeda, H

Googleフォト、共有アルバムを強化してFacebook Momentsに対抗

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今週、Facebook MomentsがEUとカナダでも提供されたのに続き、Googleは同社の写真共有サービス、Google Photosに新たな機能を追加し、Momentsとの競争力を高めると共にソーシャル性も高めようとしている。Googleは、コメントおよび “suggested addtions”[追加の推奨]機能を追加する。後者の機能は、ユーザーが友達から受け取った共有アルバムに、自分の写真を追加しやすくするものだと、Googleは説明している。

これは、Google Photosがアルバムに写真を追加するようユーザーを促すときに、「スマートな推奨」をするしくみだ。日時や場所等の要素に基づき、追加すべき写真を推奨する(Momentsと異なり、顔認識は使用しない)。

これによって写真の追加が簡単になる ― 特に、イベントが終ったずっと後にアルバムを見ているとき。自分のアップロードした写真を遡って見たり、友達とシェアしたい写真を探したりする必要がなくなる。代わりに、薦められた写真をすぐに追加することができる。

この機能によってGoogleの共有アルバムは、Facebookのプライベート写真共有アプリ、Momentsに少し近づく。

どちらのアプリもその目的は、複数のユーザーが同じ時間と場所で撮った写真を、一つのアルバムにまとめやすくすることだ。Momentsは、写真の日付、時刻、場所、および多くの地域では顔認識を利用して、写真に誰が写っているかを識別する。そしてユーザーがアプリを開いた時に、友達とシェアする写真を自動的に推奨する。

一方、Google Photosでは、写真を誰に送るべきか言われるのを待つのではなく、ユーザーが共有アルバムを作る。アルバムを作ったら、そこに写真を追加して欲しい人にリンクを送ることができる。共有アルバムをアクセスできるユーザーは、自分のライブラリーに写真を保存することもできる。

2番目の新機能は共有アルバムへのコメントだ。ユーザーは、写真、あるいはアルバム全体に対してコメントを付けられるようになり、アルバムがよりソーシャルになる。

コメント機能は、Android、iOS、およびウェブで今日から公開される。追加の推奨は昨日から公開されていたが、今日正式に発表された。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Flickr、Gear VRで360度パノラマ写真体験を提供

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Flickrに置かれた150億枚の写真を、私たちはいつでも見ることができるが、ただ静止した写真を見る以上の、世界に飛び込んでいくような体験のアップグレードは何年も行われていなかった。

今日(米国時間12/9)、YahooはOculusのSamsung Gear VRを使った新たなFlickr体験を発表した。チームによると、ユーザーがここ数年の間にアップロードした「何万枚もの」360度写真を、今日からは完全没入型VR体験で見ることができる。

ホリデーシーズンに向けて、SamsungのGear VRの販売を促すアプリの数々に、嬉しい仲間が加わった。

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Samsung Gear VRで初めてFlicrアプリを開くと、Flickrの360度写真トップコレクションが一覧表示される。好きな画像を選べば、あなたはすぐに知らない場所と時間に移動できる。フィンランドの輝く夜空のオーロラから、アリゾナ州コロラド川のホースシューベンドまで、初めてFlickrの360度写真を見た人は、Samsung Gear VRを外したくなくなる。

雰囲気はこんな感じ…だが、専用ギアを付ければ顔を動かして周囲を見られる:

今すぐOculusストアに行ってGear VRを買いに、Flicrアプリをインストールして試してみよう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleフォトの編集機能が強化される―人気のFly Labsを買収

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今日(米国時間11/6)、 Googleは画像処理スタートアップのFly Labsを買収した。同社はGoogleの写真チームに加わる。Fly Labsはスマートフォン上で簡単に写真や動画が編集できるようになることを目指していた。アプリは過去18ヶ月で300万回ダウンロードされるなど人気を集めてきた。

Fly Labsがこれまでに発表したアプリ3種類((TempoFlyCrop)は向こう3ヶ月は従来どおり利用できる。しかしFly Labsから独自アプリは今後提供されない。

〔われわれは、大いに興奮しているが、Googleに買収されたところだ。詳しいことはリンク先の告知で〕

Googleフォトのプロダクト責任者、David Liebはこの買収について次のように述べた。

〔彼らが作ったビデオ・アプリは人々の記憶を鮮明にするうえで大いに役立つ。Googleフォトの機械学習と連携すればますますそうなるだろう。新プロダクトに期待を!〕

Google+から独立して自立したプロダクトとなった Googleフォトは、最近、1億ユーザーの大台に乗った。.ユーザーはすでに 500億の写真とビデオをアップロードしているという。.

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

NASA、冥王星についての新データを着々と取得・解析中

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惑星としての地位は失っていても、それでも冥王星は興味深い星だ。

探査機のニューホライズンズが冥王星のフライバイを成し遂げたのが今月14日のことだった。それからNASAはデータの解析にかかりっきりになっている。これまでのところ入手したデータは5%に過ぎないものの、それでもこれまでに誰も見たことのないようなデータや画像が満載であるのだそうだ。

たとえば下の写真はニューホライズンズが冥王星から遠ざかり際に撮影したものだ。ここに映っている大気層も大いに注目を集めている(そもそも冥王星の大気をクリアに見ることができたのはこれが初めてだ)。

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ニューホライズンズチームのMichael Summersは次のように言っている。

写真にある大気の存在が、冥王星において複雑な炭化水素化合物を構成する原因のひとつとなっているのでしょう。おかげで冥王星の表面は赤っぽい色になっています。

また、Summersは冥王星の大気や天候についてはいちから考え直す必要もあると述べてもいる。

科学者たちは、上空20マイル(30キロメートル)以上の高度で大気が存在するには、冥王星の温度は高すぎると考えていました。しかしニューホライズンズの写真によると、大気は80マイル(130キロメートル)の上空まで存在しています。どうしてこうなっているのか、そしてこれが何を意味するのかについて研究していく必要があります。

冥王星の表面の様子を示す精細な写真も掲載しておこう。

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NASAのニューホライズンズ専用ツイッターアカウントでもいろいろな情報を入手できるかもしれない。

もちろんNASAは、ニューホライズンズ・プロジェクト専用のページも開設している。

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(翻訳:Maeda, H

Yahoo、写真関連サービスを展開してきたCoolirisを買収

写真関連のアプリケーションを扱ってきたCoolirisがYahooに買収されることとなった。

振り返ってみれば、ずいぶんと長い歴史を持つようにもなっていた。設立は2006年で、当初は写真などを3D wall風に表示するものだった。

Adjitsuという、モバイル向け広告プラットフォームも開発したが、こちらについては昨年SingtelのAmobeeディビジョンに売却している。

最近のCoolirisはFacebook、Flickr、そしてDropboxなどの画像を横断的に閲覧できるモバイルアプリケーション(名前はCoolirisのままで、また以前の3D wallと同様のインタフェースをもってもいる)に注力してきていた。昨年の話ではRenren、Yandex、およびBaiduなどとのパートナーシップにより、とくにアジア圏にて急速に成長しているという話もあった。

今年の夏には、写真を中心に据えたメッセージングアプリケーションであるBeamItもリリースしていた。

これまでにKleiner Perkins Caufield & Byers、Deutsche TelekomのT-Venture、Westly Group、およびDAG Venturesなどから総額で2760万ドルの資金を調達している。

Coolirisのサイトには次のような文章が掲示されている。

Yahooは、より直感的で誰もが簡単に利用できるモバイル環境の構築を、一貫して求め続けています。

その点から考えて、CoolirisにとってもYahooが最高のパートナーとなり得ると判断しました。世界を相手にプロダクトを問うていく体制が整ったというわけです。

Yahoo CEOのMarissa Mayerはモバイル重視をことあるごとに強調しているし、先月にもメッセージングアプリケーションのMessageMeを買収してもいる。

ちなみに買収発表の案内の中に、これからCoolirisのプロダクトをどう扱っていくのかという記述は見当たらないようだ。人材獲得目的の買収である可能性もあるが、とりあえず今のところはCooliris for MobileおよびBeamIt Messengerの公開を停止する予定はないらしい。

Update:Yahooからの発表があった。

魅力的なアプリケーションを世に出してエンゲージメントを高め、そして収益も増やしていくというのは、私たちの目的のひとつです。そしてこの分野で協力してくれるベストの人材を獲得するためにCoolirisを買収することとなりました。私たちは買収によって、検索、コミュニケーション、デジタルマガジン、およびビデオといった成長の見込まれる分野における活躍を見込んでいます。そのような中、Coolirisの17名を、私たちのコミュニケーションチームが拠点とするサニーベールに迎えることを大変嬉しく思っています。現在リリース済のCoolirisプロダクトについて、直ちに何らかの変更を加えるということは考えていません。

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(翻訳:Maeda, H


Pryntは、スマートフォンをポラロイドカメラに変えるケース


先週Haxlr8rのデモデーでデビューしたばかりのハードウェアスタートアップ、Pryntが、TechCrunch本社オフィスに立ち寄り、彼らのスマートフォンケースの最新プロトタイプを披露してくれた。ケースはプリンターを内蔵しているので、友達と撮ったセルフィーをその場でプリントできる。

このフランスの小さなスタートアップは、スマートフォンをミニ・ポラロイドカメラに変えようと1月から開発を進めてきた。多くの時間は、深圳(シンセン)を訪れて部品を調達し、Bluetoothで写真を送り感熱紙に印刷するシンプルなデザインの試作を繰り返すのに費された。

現在のバージョンは写真1枚のプリントに約50秒を要し、1回に1枚しか用紙を保持できないが、製品版では用紙を10~30枚内蔵し、印刷時間は30秒以下になる予定で、これはハードウェアの改善およびケースと端末を直接つなぐことによる。

PryntのCEO Clément Perrotは、ケースは来年初めにKickstarterで、わずか99ドルで販売する予定だと言っている。当初は画面サイズ4インチ台の主要機種をサポートする。現在Galaxy NoteやiPhone 6 Plusなどのファブレットに対応するマウントを開発中とのこと。

Pryntケースの魅力を増すかもしれない一つの機能は、カメラアプリに組み込まれた拡張現実機能だ。Pryntアプリで写真を撮ると、シャッターを押す前後のビデオが撮られクラウドに送られる。プリントした写真をアプリのカメラで見ると、写真の上にPlayボタンが現れ、ビデオが再生される。

まるでSnapchatに、ビデオを見るための物理的キーが加わったような感じだ。セキュリティーを高めるために、隠しピクセル等のしかけを使い、写真の写真ではビデオが見えないようにすることも考えている。実際に見ると実に楽しい。将来は、例えばネコの写真を撮り、それをアプリで見ると別のビデオが流れる方法も検討している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


FlicとCleenは、iPhoneのカメラロールを簡単に管理できるアプリ


iPhoneユーザーがカメラロールの写真を整理するのを速く、かつおそらく楽しくするアプリを2つ紹介する。iPhoneの写真を簡単に削除できるようにすることでストレージ容量を空けることができる。Flicと、公開されたばかりのCleenは、どちらも「カメラロールのためのTinder」と言ってもよいだろう。人気の出会い系アプリと同しように、ユーザーは写真を左か右(Cleenでは上か下)にスワイプして削除あるいは保存する。

2つのアプリは非常によく似ている。どちらもシンプルなデザインで、殆ど設定の必要がなく使い方も簡単だ。

Flicの使用体験はTinderに似ている。アプリを開いて写真へのアクセスを許可すると、メイン画面に写真が1枚ずつ表示される。その写真をごみ箱に捨てたければ左にスワイプする。とっておきたければ右にスワイプする。間違えた時のための「Undo」ボタンもある。

処理した写真が増えると、「ごみ箱」が一杯になってくる。ごみ箱を空にして写真を端末から削除するとどれだけスペースが増えるかも表示される ― 削除前にごみ箱の写真を見直すこともできる。

今日公開された新しいアプリのCleenは、Tapsbook.comの共同ファウンダー、Sherwood Yaoの作品で、やや異なる体験を提供する。左右にスワイプして削除または保存する代わりに、こちらは上にスワイプするとお気に入り、下にスワイプすると削除だ。ごみ箱の中の写真はいつでも確認できる。

Cleenでは、表示される写真がライバルのFlicよりやや小さいため、細かい部分を見て削除するかどうか決めたい時には少々不便だが、追加機能がいくつかある。「お気に入り」オプションを使うことによって、iOSの「お気に入り」アルバムに写真を追加することができる。これはiOSの写真アプリでハートアイコンを一つづつタップするよりずっと早い。さらに「あとで」機能は、お気に入りにするか削除するかすぐには決められない写真を後回しにできる。

シンプルなツールではあるが、FlicやCleenのようなアプリは、今やめったにデスクトップやノートパソコンに端末を繋がなくなったiOSの世界では、非常に重要な役割を果たす。パソコン上ではどのファイルがストレージを占めているかをもっと詳しく知ることができる。

覚えておいでだろうが、iOS 8が公開された時、多くのiPhoneユーザーがアップグレードを控えたのは、WiFi経由のインストールに多くのスペースが必要なためだった。アプリや写真を削除すてスペースを空けるユーザーも多くなったが、よく状況もわからずにやっていることもある。これらの写真管理アプリを使えば、削除した写真がどれだけのスペースを空けてくれるのを簡単に知ることができる。

ああ、誰かアプリ用にも作ってくれれば…

Flic(1.99ドル)とCleen(無料)はiTunesでダウンロードできる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


「流出」を気にせず気軽に写真を共有できるXim、Microsoftより登場

誰かにスマートフォンの写真を見せてもらうとき、不適切なものが見えてしまわないかという確認にやけに時間がかかってしまうということを経験した人も多いだろう。あるいは気軽に見せてもらったものの、意図しなかったものが見えてしまい気まずくなってしまったりしたことがある人もいるかもしれない。Microsoftのリサーチ部門が、こうした面倒をなくそうとするアプリケーションをリリースした。名前をXimという。

アプリケーションはWindows Phone版、iOS版、そしてAndroid版があり、いずれも無料となっている(訳注:現在のところ、日本では未公開のようです)。見せてもらう側にはアプリケーションも必要なく、また何らかのサービスにログインする必要もない。アプリケーションは公開する側にのみ必要で、アドレス帳から公開相手を選んだり、あるいはメールアドレスないし電話番号などを入力して相手を追加するようになっている。そして公開開始をすれば完了だ。閲覧者側に送られるのはリンク情報で、XimをインストールしていればXim上で閲覧できるし、インストールしていない場合はブラウザで閲覧することになる。

どの写真を公開するのかについては、当然ながら公開者側が完全にコントロールすることができる。すぐ近くの人と同じ写真を見ながら会話を楽しむような場合にも利用できるし、あるいは遠く離れた人と写真を共有するのにも利用できる。閲覧者側もXimをインストールしているのなら、自分から写真を加えたりすることもできる。さらに閲覧者側のアプリケーションと画面をシンクロナイズして、同時に写真を見ていくような使い方もできる。なお、写真には短い説明などを加えることもできるようになっている。

スマートフォンで写真を撮ることが一般的となっている現在、自分の撮った写真を人に見せたくなることも多くなった。しかしいろいろな写真が入っているもので、なかなか気軽に見せるということができにくいこともあるだろう。そうした問題に対処するためのアプリケーションであるわけだ。余分な機能を削って軽量化していて、また共有した写真は一定時間の後には見えなくもなる。写真を共有するのに容量を気にする必要もなく、あるいは知らないうちに流出してしまうようなリスクも軽減されている。

Microsoftによるこの無料ツールは、日常で具体的に困っていることを解決してくれる。今後もこのジャンルでの活躍を期待したい。

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(翻訳:Maeda, H


スマートフォンを渡して写真を見てもらうときの「心配」を軽減するOverswipe

iPhoneで撮影した、いわゆる「プライベート」な写真を隠しておくために、「シークレットフォルダ」を作るためのアプリケーションがたくさんある。便利なのかもしれないが、有効に使うためには、まず撮影した写真をきちんと管理する必要がある。アプリケーションに「シークレット」指定するための写真を読み込み、そしてオリジナルのフォトストリームから該当の写真を削除しておくなどといった手間が必要になるのだ。そうした面倒に、逆転の発想で対処しようとするのがOverswipeというアプリケーションだ。隠したいものを管理しておくのではなく、その場で相手に見せたい写真の方を選ぶようになっている。

Overswipeの共同ファウンダーであり、Hotel EngineクリエイティブディレクターでもあるJonathan Hughesは、プライベートな写真を隠そうとする仕組みを、別の方法で実現できないかと考えたのだそうだ。そして、標準アプリケーションで、見せるためのアルバムを作っておくよりも簡単に管理することのできるアプリケーションができたのだそうだ。

「私はテック寄りの人間です」と彼は言う。「しかしiPhoneで撮影した写真をフォルダ毎に分けて管理するなんてことはしていません。95%の人はそんなことをしていないはずだと断言します。カメラが身近になったことで写真を撮る機会も増えました。そうして撮影した写真をいちいち仕分け管理するなどということができるわけがありません」。

そうした人々の振る舞いを前提にOverswipeを作ったのだとのこと。「プライベート」な写真を秘密のフォルダに隠しておくのではなく、写真を人に見せるときに、その場で表示する写真を選ぶ方がはるかに簡単であると考えたわけだ。仕事仲間やクライアントには、仕事に関連した写真のみを見せようとするのが普通だ。とくに秘する「プライベート」ではなくても、週末のパーティー写真などを見せる必要はない。

「スマートフォンで写真を見せるときに、頼むからスワイプしないでくれなどという、無用な緊張をしなくて済むようにしたかったのです」とHughesは言う。「Overswipeの場合、アプリケーションを開いて、相手に見せたい写真を選びます。そして相手に見てもらうようにすれば、間違っておかしな写真を見られることもなくなります」。

難しいことなど何もない。ただ見せたい写真を選んで「Display」をタップするだけだ。すると普通にフォトストリームを表示するように、画面上に写真が表示される。

もちろん、ホーム画面に戻ってから、標準の写真アプリケーションを立ち上げようとする人の前には無力だ。見てみてくださいとスマートフォンを受け取り、見終えたら素直に返却するというケースを想定しているものだ(多少深刻なケースに対応するため、パスコードオプションも実装してはいる)。

Mike Haleyと共同で、自己資金をもちよってアプリケーションを作り上げ、4月から市場に提供し始めている。マーケティングを開始したのは6月になってからだとのこと。現在では1万2000名の利用者がいるのだとのことだ。Hughesによると、機能追加の計画もあるのだとのこと。但し現在のところは、もう少し多くの人に使ってもらうための活動を行なっているところなのだそうだ。

OverswipeはiTunesにて無料でダウンロードすることができる。

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(翻訳:Maeda, H


老朽化FlickrがPhotoDriveの天才Jeff Bargmannをスカウト、ついに本格的な化粧直し(インタフェイスの現代化)が始まる

Flickrを利用するすばらしい写真アップロードサービスPhotoDriveが、閉鎖される。でもそれは、ファウンダのJeff Bargmannが当のFlickrに移籍するからだった。

この社員兼社長一人だけのスタートアップがわれわれの目と心にとまったのは、彼のモバイルアプリと、その後の写真アップロードサービスPhotoDriveを見てからだ。サービスはややDropboxに似ていて(というかDropboxが最近買収したLoomに)、ユーザに“無限のカメラロール”を提供するのだ。しかもPhotoDriveはストレージを自分で持たず、Flickrが無料で提供する1TBのストレージを利用する。

PhotoDriveが私のレーダーに映ったのは、まだベータだった1月だ。そのとき彼は、一般公開は春、と言っていた。でも3月が近づくと彼は、もうちょっと手直ししないと一般公開はできない、と言った。 だから厳密に言うとPhotoDriveは、Yahooが(==Flickrが)彼をつまみ上げたとき、まだテスト中だったのだ。

今は世の中の至るところにデジタル写真が氾濫しているが、それらと消費者との対話的な関係をBargmannほど徹底的に考えぬいた人物は、あまりいないだろう。本誌TechCrunchも、彼の初期のモバイルアプリPhotofulPhotoSocialを二つとも取り上げている。ユーザ数は、二つ合わせて20万を超えた…BargmannはPhotoDriveのWebサイトに掲載したお別れメッセージの中で、そう言っている。

そしてPhotoDriveサービスそのものは閉鎖されるが、そのメッセージは、今後のもっと良いものをほのめかしている。

“一人の人間の全人生の写真を管理することは、たいへんな仕事だ。でもYahooの規模と人材があれば、そのでかい仕事に取り組めるのではないか、とワクワクしている。これまでのぼくのプロダクトを気に入ってくれたなら、次のプロダクトもきっと気に入ってくれると思う”、と彼は書いている。

何か、PhotoDrive–のようなもの–が、Flickrのプロダクトになるのか? 楽しみだね。

PhotoDriveは、Flickrの大量の無料ストレージをうまく利用しているからグレートだったわけではない。アップロードした写真の整理や発見のためのインタフェイスが優れていたのだ。Flickrにも整理ツールはあるが、それは古生代(スマートフォン以前の時代)の遺物みたいで、写真の集合とかコレクションとかを、自分の手作業で作らなければならないのだ。

PhotoDriveでは、そのWebサイトの説明によると、日付や場所、カテゴリー(“私の犬の写真”とか)で検索できる。iOSのアプリ上で行った変更は、Mac上のPhotoDriveフォルダにシンクする。またMacからファイルをアップロードしたら、それをまたiOSアプリにアップロードする二度手間は必要ない。

本誌が理解しているところによると、YahooはPhotoDriveの技術を買収したわけではないから、Bargmannがそのサービスを閉鎖する必要はなかった。閉鎖は、あくまでも彼の選択だ。Yahooも、そのことを認めた。でも今は、FlickrのPhotoDriveみたいなものの開発が進行中らしい。それが、今のFlickrのアップローダー(率直に言ってやや老朽化している)に置き換わるのだろう。

この件に関してYahooは、“将来のビジネスプランについてはコメントしない”、と木で鼻だ。

これからのBargmannは、FlickrのプロマネVP Bernardo Hernandezの部下、という形になる。このVPは、前任のMarkus SpieringがスタートアップEyeEmを作るために退社したその後釜だ。

そのHernandezはYahooのブログで、Bargmannの才能とビジョンに感動した、と述べている:

“Jeffは、プログラミングもデザインも事業化も、何もかも彼一人でやった。この三つのどれもが、完璧だった。彼の才能とスキルには独特の深さがあることに、気づかない人はいないだろう。彼がFlickrのチームに来てくれたことに、感激している。彼のビジョンを、われわれが愛してやまないプロダクトに、どんどん取り入れていきたい”。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))
 


タイムマシンの楽しみを感じさせてくれるTimehop、待望のAndroid版がついに登場

過去にFacebook、Instagram、Foursquare、そしてTwitterなどに投稿した記事や写真を、Timehopで楽しんでいるという人も多いことだろう。このTimehopについにAndroid版が登場した。

ご存じない方のために説明しておくと、Timehopは1年前や2年前、あるいはさらにその前の今日(同じ日)に、自分がいったいどのような投稿をしたのかを見せてくれるサービスだ。自分自身の投稿で振り返る「今日は何の日」風のアプリケーションだと言えばわかりやすいだろうか。

Timehopは昨年夏に、従来に引き続いてSpark Capitalの主導により300万ドルを追加調達しており、Android版の開発にはその資金も役立てられている。

iOS版の方はこれまでに100万回以上ダウンロードされており、エンゲージメント率も非常に高いアプリケーションとなっているそうだ。TimehopのファウンダーだるJonathan Wegenerによれば、40%の人が、毎日アプリケーションを起動しているらしい。ユーザー数の増加率などについての詳細は教えてもらえなかったが、アメリカのアプリケーションストアでは、Top 200内に位置している。

写真共有を目的とするソーシャルアプリケーションは数多くあるが、Timehopはそうしたものを活用しつつ、自分自身の過去を振り返るためのユニークで頭の良い方法を生み出したといえるのだろう。

スマートフォンの普及とともに、写真は印刷してアルバムにおさめ、家族や友人と何度も振り返ってみるというものではなくなりつつある。体験をリアルタイムでシェアして、そしてそのまま忘れ去られるものとなってきているのだ。

忘れ去るのはプリントしないからという理由だけではなく、非常に多くの写真を撮るようになったということも関係している。おかげで撮った写真をすべて記憶に残しておいたり、または何度も繰り返してみるという行為が非現実的なものともなってきているのだ。

実のところ、Instagramなどもこうした動きの中でこそ、人気を集めることになったアプリケーションだということもできよう。撮りっぱなしの写真をそのままそこらに投稿しておしまいにするのではなく、写真に適したフィルタを適用するなどすることで、写真に対する思い入れを強めているわけだ。

Timehopも「思い出」を大事にするわけだが、こちらはInstagramとは違ったアプローチをとっている。数年前のこの日に、自分がどこにいて何をしていたのか、いわゆるタイムトラベルを体験させることで、利用者のノスタルジーを満たそうとしているのだ。懐かしい友だちを思い出し、思い出のバカンスをついこの間のことのように感じつつパーティーやイベントを再体験したり、あるいは子供の成長を振り返ったりすることができる。

「作ったコンテンツというのは、時の流れの中で輝きを強めるものだと思うのです。年月を経るにつれ、撮影した写真への思いが大きくなるということもあるはずです」とWegenerは言っている。「多くの人が、ソーシャルメディア上に数年分の思い出を蓄積するにいたっています。そうした人が過去を味わい楽しむためのツールとして、Timehopを利用してくれればと思っているのです」。

Timehopの利用者は、今のところ高校や大学に通う女性が多いのだそうだ。しかしより幅広い層に利用されるAndroid版をリリースしたことで、利用者の年齢構成なども変わってくることになるのだろう。

アプリケーションは無料で、Google Playよりダウンロードできる。
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(翻訳:Maeda, H


Twitter、写真のタグ付けと複数写真のシェアを追加

Twitterは今日(米国時間3/27)、画像機能の追加をいくつか発表した。貴重な文字数を割くことなく写真に最高10人までダグ付けする機能もある。また、1件のツイートに4枚まで写真を添付できるようになり、Twitterが自動的にコラージュまで作ってくれる。

人物タグ付け機能によって、Twitterのソーシャルグラフが拡大することは間違いない。人々を特定の写真に結びつけることによって、Twitterはその写真に関する情報を得るだけでなく、ユーザー間の新たな関係も知ることができる。

文字数を食うことなくタグ付けできることで、この機能を使うユーザーが多くなることは明らかだ。これはTwitterが、各ツイートに含まれるメタデータの「目に見えない」荷台を使って追加データを運搬する方法の一例だ。古いユーザーなら、かつてTwitterが「ノート」フィールドを提供しようとしたことを覚えているだろう。このメタデータを使っていたであろう機能だが、代わりにTwitterは、現在写真を含むマルチメディア機能の中核をなすCards機能を作った。

なお、タグ付けされたユーザーには通知が送られるため、アプリの設定にはこれをオフにする機能が追加されている。Twitter社の誰かには、ツイートに付加されるメタデータがユーザー名の格納場所にも最適であることに気付いてくれることを私は熱望する。あれがツイートの文字数を食う正当な理由は見当たらない。もしこれがうまくいけば、いずれはそれも実現するかもしれない。

顔のタグ付け ― つまり人物のタグ付け ― は、Instagramの主要機能の一つだ。Facebookがこの写真アプリを買収したのは、Facebook自身よりもはるかに保存写真数を増やしていたからだ。

複数写真のサポートは嬉しいし、実装方法の見た目もいいい。これでTwitter上でシェアされる写真の数は劇的に増えるだろう。Twitterでニュースを発信する人にも役立つ。Twitterにとって、より多くの人々がより多くの写真をシェアすることは何の問題もない。

タグ付けは、Twitterがユーザーを維持し、頻繁にアプリを開いてチェックするよう仕向けるという意味でも重要なアップデートだ。あなたがタグ付けされれば、それはTwitterがアプリを開かせるためにあなたの肩をたたく、より「正当」な理由になる。同様の試みに、フォローしている人がテレビやその他のイベントについて話している時の通知がある。
Twitterはこれらの機能をAndroidのベータアプリで実験してきたが、その結果に満足したとみえ、今回全ユーザーに提供を開始した。

新機能は、はじめにAndroidおよびiOSアプリで提供される。いずれはウェブにもやってくるに違いない。また、TwitterのDevアカウントによると、これらの機能はテベロッパーや、サードパーティーアプリのユーザーも利用可能になるようだ ― このところしばらく起きていなかったことだ。

Image Credit: Joshberglund19

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


GoogleのiOS/AndroidアプリPhotowallはChromecast+TVでグループスライドショウを楽しめる

Googleが、iOSやAndroidデバイス上の写真をChromecastからテレビに送り込む、というアプリPhotowallをリリースした。個人の写真だけでなく、ネットワークにつながっているお友だちなどからの写真も表示できる。写真の上にいたずら書きやメッセージを書くためのツールもついている。また、複数の写真からフォトモンタージュを作って、それをYouTube上で共有することもできる。詳しい紹介記事が9to5Macに載っている。

参加するお友だちや仲間は、このアプリを持っていなくてもよい。写真の提供は、Webからできるし、彼らもいたずら書きやメッセージを写真中に書ける。昔懐かしいスライドに、参加性というかソーシャル性を加えたようなアプリで、けっこう楽しく盛り上がるかもしれない。

Chromecastはインターネット上のコンテンツをテレビにストリーミングするためのGoogle製のドングルで、35ドルで売っている。最近ヨーロッパの主要国でも使えるようになったから、ユーザ人口も増えそうだ。サードパーティからの強力なAPIもあるが、こうやってGoogle自身が、同社お気に入りのこのメディアプロジェクトのために、ファーストパーティとしてのアプリを作り続けているのは、なかなか良いことだね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、iPhoneのカメラでフル解像度毎秒30枚の撮影ができるアプリのスタートアップ、SnappyLabsを買収

Appleはファウンダーがたった1人で運営しているカメラ・テクノロジーのスタートアップ、 SnappyLabsを買収したという情報が入った[アップデート:2014/ 1/5 太平洋時間9:15am:Appleはこの買収を確認した] 。

SnappyLabsのファウンダー、John Papandriopoulosはめるボルン大学から電気工学の博士号を得た技術者で、彼の発明したテクノロジーにより、SnappyCamはフル解像度でiPhoneのカメラで毎秒20コマから30コマの画像をフル解像度で撮影することができる。

私がSnappyLabsに何か異変があるのに気づいたのは「SnappyCamが突然App Storeから消えSnappyLabs‘のすべてのウェブサイトが停止した」という通報を受けたためだ。この情報源はその後「SnappyLabsはAppleに買収された」と報じてきた。情報源によれば、同社に関心を寄せていたのはAppleだけではなかったもようだ。買収の金額などの詳細はまだ分からないが、Appleに問い合わせ中だ。

[アップデート:2014/ 1/5 太平洋時間9:15am:AppleはSnappyLabsを買収したというこの記事の内容を確認した。Appleは声明で次のように付け加えている。「Appleは時折小規模なテクノロジー企業を買収してきた。 通例、われわれはこうした買収の目的や将来計画について説明しない」

SnappyLabsの価値はPapandriopoulosの撮影テクノロジーのブレークスルーにあるはずだ。このようにハードなテクノロジーを持つ非常にリーンなチーム(たった1人だ)を買収するのはAppleのこれまでの戦略に合致している。

PapandriopoulosはiPhoneのカメラで静止画の高速連写を可能にするSnappyCamをApp Storeで1ドルで販売してきた。私が7月に紹介記事を書いた後、Papandriopoulosは「SnappyCamは9カ国で有料アプリのトップにランクインした」と知らせてきた。この売上のおかでPapandriopoulosはベンチャーキャピタルに頼ることなく運営を続けることができたものと思われる。

Papandriopoulosは7月、私の取材に応えて「離散コサイン変換に関してインスピレーションが閃いた。それによってJPG画像フォーマットを事実上まったく新しいものに改良できた」と語った。現在は削除されているブログ記事でPapandriopoulosはこう説明している。

まずわれわれは高速な離散コサイン変換(DCT)のアルゴリズムを研究した。次いでARMのNEON SIMD コ・プロセッサのアーキテクチャに最適化された新しいアルゴリズムの開発に成功した。最終プロダクトは1万行の手動で最適化されたアセンブリー・コードと2万行の低レベルCコードとなった。ちなみにSnappyCamのアプリは5万行弱のObjective Cコードからなる。

JPEG圧縮は(上記の)DCTと ハフマン・ロスレス圧縮という2つの部分からなる。われわれは素晴らしく高速なDCTの実装に成功したが、するとハフマン圧縮がボトルネックとなった。のの部分については、われわれはARMプロセッサのアーキテクチャに最適化され、高度にチューンされたセンブリー言語のプログラムを書いた。

Papandriopoulosを会社ごとスカウトすることに成功したのでAppleはこのテクノロジーをiPhoneだけでなく、iPad、Mac、MacBookのカメラに自由に組み込むことができるようになった。カメラはスマートフォンにとってもっとも重要な機能の一つだから、フル解像度で高速バースト撮影モードが提供できることはライバルに対して大きな強みとなる。.

ちなみにPapandriopoulosは以前サンフランシスコで行われたあるパレードでiPhoneに扮装したことがある。Appleにとってまさに適材といえるだろう。

SnappyLabsについては私の紹介記事を参照

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


過去へのタイムトラベル気分を味わえるPic A Moment(Instagramの指定日時検索)

過去のある時点、とある場所に、いったい何があったのかを見てみたくなることがある。新しいシンプルなPic A Momentというモバイルアプリケーションが、それを可能にしてくれる。具体的にはInstagramの写真を検索するもので、都市名や店舗名などの場所と日付を指定して検索すると、指定した時期にその場所で撮影された写真を表示する。

場所の様子を見たいだけなら、Foursquareのチェックイン写真などを見るのが良いだろう。このPic A Momentは、コンサートやスポーツイベント、あるいは何らかの大事件等、その場所で過去発生したイベントの様子などを見るのに便利な感じだ。

使い方も簡単だ。スライダーを動かして、見てみたい日を指定する(本日、1日前、1週間前、1ヵ月前などを選択することができ、また特定の日付を入力することもできる)。但し、今のところはすべての日程を検索できるわけではなく、過去数ヶ月間に限定されている。日付の指定が終われば場所の名前を検索して、検索結果から見たい場所を選択する。場所が特定できる特定の店舗や都市名ではなく、たとえば「Starbucks」などメジャーな場所を検索した場合には、現在地に近い場所から順に表示されるようにもなっている。

指定した日時の結果を表示しつつ、画面上部のWolfram Alphaティッカーには、同じ日に起きた他の場所での事件やイベントが表示される。また画面下部のウィジェットには、その日の天候も表示される。写真をタップすれば拡大表示され、そこに表示されるユーザー名をタップすればInstagramのプロフィールページが開かれる。

Pic A Momentの共同制作者であるJose Azanza Ariasは、ジャーナリストやマーケッターにとっても便利に使える可能性があるツールだと述べている。「近くの人や同じ場所にいったことのある人を発見して、それらの人とInstagram上で交流するという使い方もあるでしょう」とのこと。

アプリケーションの開発はWunderman Buenos Airesというデジタルエージェンシーのクリエイティブおよび開発者たちが行ったものだ。2013年に、サイドプロジェクトとしてアプリケーションの開発に着手した。ちなみに以前にも迷子の犬を探すためのBack2getherというアプリケーションをリリースしている。

Ariasによれば、日々、世界中から集められた数多くの写真を目にしながら、その写真の意味するところやコンテクストなどを充分に理解しているとはいえないのではないかと考えるうちに、Pic A Momentのコンセプトを思いついたのだそうだ。こうしたコンセプトに基づき、さらに写真にまつわる情報を活用する機能を追加していく予定であるとも述べている。

位置情報に基づくInstagramの検索ツールは他にもある。たとえばInstalookGramoryなどを思い出す人もいるだろう。あるいは写真を使ったタイムトラベルということであれば、個人で撮影した写真を対象としている点が異なるがMemoirTimehopといったものもある。

Pic A Momentは後発であるだけに、iOS 7フレンドリーなインタフェースを持ち、そして詳細な住所の入力なども必要なく、簡単かつ素早く操作できるというメリットもある。

アプリケーションのリリースは2013年12月。iTunes App Storeに登録されていて、英語およびスペイン語で動作する。

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(翻訳:Maeda, H