パ・リーグ6球団とメルカリが共同でNFT事業に参入、2022年めどにブロックチェーン活用サービス提供など検討

パ・リーグ6球団とメルカリが共同でNFT事業に参入、2022年めどにブロックチェーン活用サービス提供など検討

パ・リーグ6球団およびパシフィックリーグマーケティング(PLM)とメルカリは12月16日、2021年12月(予定)より、パ・リーグ6球団として初めてNFT事業で連携し、パ・リーグ6球団の名場面やメモリアルシーンをコレクションできる「パ・リーグ Exciting Moments β」の提供を開始すると発表した。試合映像を使ったNFT事業にスポーツリーグが参入するのは日本初の試み。まずは販売のみの機能提供となるが、2022年めどにブロックチェーンを活用したサービスの提供やコレクションの再販機能の提供など、ファン同士のコミュニティ活性化を目的としたマーケットプレイスの構築も検討する予定。パ・リーグ6球団とメルカリが共同でNFT事業に参入、2022年めどにブロックチェーン活用サービス提供など検討

パ・リーグ Exciting Moments βは、パ・リーグ6球団の記憶に残る名場面やメモリアルシーンを捉えた動画コンテンツを自分だけのコレクションとして保有できるパ・リーグ6球団公式のサービス。

初期ラインナップ「Series 1 – ’21 Season Best Players」は、2021シーズンで特に活躍した選手を中心に計18プレーを収録予定。シーンや選手に応じて、★の個数でレアリティが付いており、専用ウェブサイトで購入できる。通常の試合の公式映像は、ダウンロードなどは禁止されているが、購入したコンテンツの場合は、ダウンロードして購入者が自身で保有したり、サービス内機能を活用時のみSNSなどでシェアすることも可能。

パ・リーグ6球団とメルカリが共同でNFT事業に参入、2022年めどにブロックチェーン活用サービス提供など検討

初期ラインナップ「Series 1 – ’21 Season Best Players」の計18選手(予定)。かっこ内は初期限定販売数。初期販売においては、★1つの販売はない

昨今のコロナ災禍などにより、各球団は、主要な収益ポイントとなっているチケット販売・飲食販売・グッズ販売などの機会が大きく減少し、前年比半減近い売上となった球団があるなど、業界全体で厳しい事業環境が継続しているという。また、より中長期的な課題として、球場にファンが訪れることで生まれていた直接的なコミュニケーションの機会が失われることによるファンの減少などの可能性もある。

またメルカリは、2021年4月にメルコインを設立し、暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発を行ってきた。

そこで今回、パ・リーグ6球団およびPLMとメルカリが連携することで、プロ野球ファンに対して、自分の好きなシーンを購入し、いつでも視聴でき、自分だけのコレクションとして保有できるサービスをスタートする。今後は、メルカリがフリマアプリ「メルカリ」で培ったマーケットプレイスの知見を活かし、2022年をめどにブロックチェーンを活用したサービスの提供やコレクションの再販機能の提供など、ファン同士のコミュニティ活性化を目的としたマーケットプレイスの構築も検討する予定。

パ・リーグ6球団およびPLMが持つ豊富で貴重なコンテンツとメルカリが持つマーケットプレイスの知見と技術力を融合し、新たなスポーツビジネス、ファンコミュニケーションの形を構築する。パ・リーグ6球団とメルカリが共同でNFT事業に参入、2022年めどにブロックチェーン活用サービス提供など検討

スカウト受領でトークンがもらえる、Web3エンジニア向け採用サービスGuildersが事前登録を受付開始

スカウト受領でトークンがもらえる、Web3エンジニア向け採用サービスGuildersが事前登録受付開始エンジニア特化型人材サービスやシステム開発受託を行うBranding Engineerは、ブロックチェーン、暗号資産といったWeb 3.0(Web3)に関するプロダクトの開発に携わるエンジニア向けの採用プラットフォーム「Guilders(α版)」の事前登録受付を開始すると発表した。サービス自体にもブロックチェーンやNFTの技術を活用するという。同社は2013年10月に設立し、2020年7月にマザーズに上場している。

採用コストが高いブロックチェーン業界エンジニア

スカウト受領でトークンがもらえる、Web3エンジニア向け採用サービスGuildersが事前登録受付開始ブロックチェーン関連のニュースは今も非常に多く、プロジェクトも新設され続け、Web3エンジニアへの需要は高まっている。しかし、プロジェクトの多さやエンジニアのスキル判断者不足から、Web3のプロダクト開発企業とエンジニア同士のマッチングには、工数がかかりがちだ。Guildersでは、求職者が職を探す、採用企業側が優秀なエンジニアを選ぶ、エンジニア同士のコミュニケーションが継続するという3フェーズに分けて、Web3エンジニアの採用を支える。

まず、求職者向けには、数あるプロジェクトの中でも、成長性の高いものや、著名VCから出資を受けているものなど、一定の信頼のおけるプロジェクトを中心に掲載することで、リサーチコストを削減することを目指す。

次に、採用企業側へは、エンジニアのスキルを可視化し採用工数を減らせるように、TOEICなど各種語学検定のような、エンジニアの検定・資格制度を導入していく予定であるという。現在、エンジニアの採用においては、開発チームが自らTwitterなどのSNS上で人材を探してくることが少なくない。さらに、経験年数よりもスキルが物を言う職種であるためプロフィールだけでは判断ができず、開発チームが自ら面談やコーディングテストを行い、本来の業務である開発の時間が奪われるという課題があった。採用・人事部門でもスキルチェックできるようになれば、既存の開発チームの負荷を減らすことができるという狙い。

プラットフォーム内でNFTを流通させコミュニティ化も

Guildersでは、これらのほかに、NFTによる資格証明書の発行や、エンジニアが同プラットフォーム上でスカウトを受けることで、独自トークンがもらえる仕組みを検討しているという。代表取締役の河端保志氏によれば「従来は、優秀な人ほどスカウトが過剰にくることを嫌ってサービスを積極的に利用せず、転職に困っている人ほどプロフィールの充実化を図る傾向がありました。これに対し、Guildersでは、優秀なエンジニアでもスカウトサービスを利用するモチベーションになるよう、エンジニアがスカウトを受けると、インセンティブとして独自トークンをもらえるように設計しようと考えております」とのこと。このほかに、プラットフォーム上でのトークンの流通、運営のDAO(自律分散型組織)化など、Web3に根ざしたコミュニティ化を進め、メタバース領域へも事業展開を考えているという。

同社初のグローバル展開へ

Branding Engineerはこれまで日本国内で事業展開をしてきたが、Guildersは日本国内に限らず、グローバルな展開を視野に入れているという。Web3のトレンドにあわせ、優秀なエンジニアと秀逸なプロダクトをマッチングするボーダレスな世界を生み出すことを見据えている。リモートワークによる就業機会の拡大をとらえ、既存のサービス利用者に対しても、新たな働き方の提供を目指す。

NFTサービスとブロックチェーン開発基盤を手がけるKyuzanが2.6億円のシリーズA調達

NFTサービスとブロックチェーン開発基盤を手がけるKyuzanが2.6億円のシリーズA調達

NFTサービスとブロックチェーン開発基盤を手がける「Kyuzan」は12月10日、シリーズAラウンドにおいて総額2億6000万円の資金調達を発表した。同ラウンドより新たにZ Venture Capital、ANRIを引受先としている。

2018年4月設立のKyuzanは、ブロックチェーンとNFTを活用したサービスと技術基盤を開発。GameWithと共同開発しているNFTゲーム「EGGRYPTO」(エグリプト)は、モバイルネイティブのNFTゲームとして2020年4月にサービスを開始した。MAUは1年で5倍と急成長し、直近の新規ユーザーの比率において日本よりも海外のユーザー比率が高くなっているという。

また、2021年4月からNFT開発プラットフォーム「Mint」(ミント)の提供も行っている。Mintは、独自のブランドの世界観を表現可能なオリジナルのNFTショップを構築できる。

調達した資金は、EGGRYPTOとMintの成長に向けて、プロダクト開発と人材採用に投資する予定。EGGRYPTOは、グローバルに急成長するNFTゲームになることを目指し、新たにPlay-to-Earnのゲームモードの開発と、マーケティングを強化する。Mintは、ブランドやコンテンツホルダー企業によるNFT導入支援を強化するため、プラットフォームの機能開発と導入サポート体制を強化する。これにより、日本をはじめとして、グローバルで利用されるNFT発行プラットフォームを目指す。

Kickstarter、クラウドファンディングプラットフォームをブロックチェーンに移行する計画

クラウドファンディングプラットフォームであるKickstarterが、今後の基本プロトコルとしてブロックチェーンを採用し、「基本的にKickstarterの中核的な機能性の分散バージョンを作ることになる」オープンソースのプロトコルを作る計画を発表した。同社によるとその目標は、Kickstarter.comを含め複数のプラットフォームがそのプロトコルを採用するようになることだ。

KickstarterはKickstarter PBCと呼ばれる新しい組織を立ち上げ、そこがプロトコル開発を行う。資金はKickstarterが提供し、組織の最初の取締役会を任命、そして自らがそのプロトコル上の最初のプラットフォームの1つになる。ただしその移行の日程は未発表だ。同社はまた「独立のガバナンス研究所」を設立し、そこがプロトコルのガバナンスに関わる研究調査を公開して、コミュニティと連携していく。

これは、Kickstarterにとって興味深い道筋だ。同社にはもともと、考え方としてブロックチェーンと共通するものがあり、同じく消費者がプロジェクトをサポートでき、それらを軸にコミュニティを築き、プロダクトの成功に対し株主のような所有権を持つ。もちろんKickstarterでは、それは株ではなく完成した物理的あるいはデジタルのプロダクトであり、今後のブロックチェーンによるクラウドファンディングプラットフォームは、プロダクトの成熟とともに価値を増すプロジェクトに結びついたトークンをユーザーに与えて、その権利分有モデルを強化する。そのやり方には法的に不透明な部分もあるが、ユーザーの売り買いの実体を隠す方法は他にもたくさんある。

現状ではKickstarterは、そのプロトコルがユーザー体験に与える影響に配慮して、ゆっくり進めるようだ。「1人のユーザーとしては、これまで使い慣れてきたKickstarter体験は今後も変わらないだろう。しかし、その改良からは利益を得るだろう」と同社ブログにはある。

Web3の技術は技術者やアマチュア、そしてプロの投資家に大きな興奮をもたらしたが、主流的なユーザーの大多数は、BitcoinやEthereumなど人気の高いネットワークのエネルギー利用をめぐる議論のせいで二の足を踏んでいる。Kickstarterはこれらの懸念を、新しい業態をCeloブロックチェーンの上に置くことによって、避けて通るつもりだ。Celoはあまりエネルギー集約的ではないコンセンサスメカニズムを使っており、チームはそれを「カーボンネガティブ」と称している。そのプロトコルがCeloを使うこと以外では、KickstarterがKickstarter PBCの開発に関して提供している具体的な詳細は乏しい。

オープンソースのプロトコルを開発して、それを自分のプラットフォームも使う、という方針を目指しているテクノロジー大手は、Kickstarterばかりではない。Twitterのblueskyは、ソーシャルメディアの分散プロトコルを開発する取り組みだ。

関連記事:Twitterが描く分散化の未来、包括的なオープンスタンダードに向けた展望はインターネット極右を追い詰めるか

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(文:Lucas Matney、翻訳:Hiroshi Iwatani)

グーグルが100万台のWindowsマシンに感染したロシアのボットネットを破壊

Googleが2人のロシア人を、高度なボットネットを使って世界中の100万以上のWindowsマシンに侵入したとして訴えている。

ニューヨーク南部地区米国地裁に提出された訴状で、Googleはロシア国籍のDmitry Starovikov(ドミトリー・スタロヴィコフ)氏とAlexander Filippov(アレクセイ・フィリポフ)氏の2人をGluptebaボットネットの主な運用者としている。そのGmailとGoogle Workspaceのアカウントは、彼らの犯行計画のために作られたとGoogleは主張している。

Googleの主張では、被告たちはボットネットのネットワークを使って「現代的で国境のない組織犯罪集団を構成」し、Googleユーザーのログイン情報やアカウント情報を盗み、それらを無認証で使用するなど不法な目的に利用した。訴えは両人による損害賠償金の支払いと、Googleのサービスの永久使用禁止を求めている。

Googleは2020年からGluptebaを追っているが、同社によると、これまで世界中のおよそ100万のWindowsマシンに感染し、現在でも1日に数千台のペースで広がり続けている。その主な手口は、ユーザーを騙してサードパーティーの「無料ダウンロードサイト」からマルウェアをダウンロードさせるものだ。するとボットネットはユーザーの認証情報やデータを盗み、秘かに暗号資産の採掘をしたり、プロキシをセットアップして他の人のインターネットトラフィックを感染したマシンやルーターに取り込んだりする。

「いかなるときでも、Gluptebaボットネットは強力なランサムウェア攻撃やDDOS攻撃に利用される可能性がある」とGoogleは訴状にある。

そして同社は、Gluptebaボットネットは、ブロックチェーンを利用して自分が妨害されることを防ぐなど「技術的に高度」なので、従来型のボットネットとの違いが際立つ、ともいう。

Gluptebaボットネットに対する訴訟に加えてGoogleのThreat Analysis Group(TAG、脅威分析グループ)は、ボットネットが米国とインドとブラジル、ベトナム、そして東南アジアの被害者を狙っていることを突き止め、インターネットホスティングプロバイダーたちと協力して、ボットネットの基幹であるコマンドとコントロール(C2)のインフラストラクチャを破壊したと発表した。これにより犯行者はボットネットをコントロールできなくなるが、しかしGluptebaは自己回復の仕組みとしてブロックチェーンの技術を使っているから復帰のおそれがある、とGoogleは警告している。

「Gluptebaボットネットは、従来のボットネットのように既存のウェブドメインだけを使ってその生存を確保しようとはしません。むしろ、ボットネットのC2サーバーが妨害されるとGluptebaのマルウェアは、Glupteba Enterpriseがコントロールしている3つの特定のBitcoinアドレスをはじめとして、公開されているBitcoinブロックチェーンを『探す』ようハードコードされており、それらとのトランザクションを行います。したがってそのブロックチェーンベースのインフラストラクチャを無効にしないかぎり、Gluptebaボットネットを完全に根絶することはできません」とGoogleの訴状にはある。

Googleがボットネットの犯行に対抗するのはこれが初めてだが、それが行われた日は、米国と他の28カ国の政府や人権団体を狙う、中国に支援されたハッカーたちが使っていた悪質なウェブサイトのコントロールを奪ったことを、Microsoftが公表した日の翌日だ。

関連記事:マイクロソフトが中国が支援するハッカーたちのウェブサイトを掌握

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Carly Page、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ブロックチェーンサービス開発プラットフォームのGincoが5.7億円調達、組織体制・プラットフォーム強化

Gincoは11月30日、第三者割当増資による総額約5億7000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はみやこキャピタル、DBJキャピタル、三菱UFJキャピタル。調達した資金は採用・組織体制の強化およびブロックチェーン開発プラットフォーム構築にあてる。

Gincoの提供するブロックチェーンサービス開発プラットフォームは、インフラストラクチャ構築の複雑さとコストを軽減し、急速に拡大しているブロックチェーン市場へのアクセスを簡易化するという。

昨今、価値流通のデジタル化を背景として、暗号資産・NFT・セキュリティトークンといったデジタル資産市場が急成長していると同時に、ブロックチェーン技術の活用需要も増加傾向にある。だが需要が高まる一方で、ブロックチェーンサービスの開発では技術の複雑性や要求されるセキュリティ水準が参入の障壁であるうえ、参入後も企業がサービスの企画運営に集中できない要因となっている。こうした問題を解決するのがGincoのサービスとしている。

さらに同社は、開発プラットフォームだけではなくそれぞれのビジネス領域で求められる業務用システムパッケージの提供も行っている。このパッケージはセキュリティと利便性を高水準で両立したエンタープライズ品質を有し、暗号資産交換業者などに提供する業務用暗号資産ウォレットの分野では高い実績を挙げているそうだ。これらにより開発リソースに悩む企業でも迅速なサービス開始と業務体制構築が可能となるという。

2017年12月設立のGincoは、価値流通に革命を起こすブロックチェーン技術の社会実装を推進し、価値や権利を自由にやり取りできる「めぐりのよい経済」の実現に取り組むスタートアップ。創業以前より培ったブロックチェーン技術への知見、業務との親和性を高めたプロセス設計力、複数のシステム間の簡易接続や簡易な機能追加を可能とするシステム設計力を駆使して、暗号資産やデジタル証券、NFTなどのデジタルアセット活用に取り組む事業者を支援している。

メガバンク3行など参加のデジタル通貨フォーラムが「プログラムを書き込める」円建てデジタル通貨DCJPY(仮称)概要公開

メガバンク3行など参加のデジタル通貨フォーラムが「プログラムを書き込める」円建てデジタル通貨「DCJPY」(仮称)概要公開

Matteo Colombo via Getty Images

メガバンク3行やNTT・KDDIら通信企業、JR東日本、関西電力、ヤマトホールディングスなど国内74の企業および団体が参加する「デジタル通貨フォーラム」が、ブロックチェーン技術を使った日本円連動型デジタル通貨「DCJPY」(ディーシージェイピーワイ。仮称)の概要(ホワイトペーパー)を公開しました。

デジタル通貨フォーラムは「民間預金との競合といった問題を回避することができ、また、これにより民間主導のイノベーションを促し、コスト削減や効率化に貢献できる」とそのメリットを説明しています。一方でBitcoinやEthereumなどのいわゆる暗号通貨が銀行との関連を持たない独立した「暗号資産」であるのに対し、DCJPYは民間銀行が発行する「デジタルな通貨」だという点には注意が必要です。

具体的には、DCJPYは「預金(つまり銀行の債務)という形をとることで円建てでの価値を安定化し、共通領域を通じた相互運用性の確保、付加価値領域を通じたさまざまなニーズへの対応」を実現することを想定しているとのこと。共通領域とは、デジタル通貨DCJPYの発行や償却といったやりとりが行われる領域のこと。各銀行は現実の預金口座にひも付けられた共通領域口座を用意し、預金口座から処理に必要な金額を引き落として、共通領域の口座に入金します。そして共通領域内にある他の顧客の口座へと送金処理を行うことで決済処理を完了します。

一方、付加価値領域とは「決済と物流・商流等とのリンクや、モノやサービスと資金との同時受け渡しなど」といったニーズに対応するためにカスタマイズした「プログラムの書き込みを可能とする」領域と説明されます。たとえば企業が特定のサービスのために専用の送金プラットフォームを用意でき、ユーザーは付加価値領域上の口座で取り引きを行います。付加価値領域口座は共通領域の口座と対応しており、実際には付加価値領域で送金の指図が発行されると、それに同期して共通領域でDCJPYによる送金が処理される格好になるとのことです。そのため「付加領域における移転の記録は、共通領域内に存在する付加領域用口座のDCJPYの移転を行うための指図の記録」を意味することになります。

と、ここまで力を振り絞って難解な説明を読んでいただいた読者の方々には感謝しかありませんが、とりあえず、このデジタル通貨がすぐにもわれわれの日常生活での買い物などに関わってくるかといえば、そうでもなさそうです。

DCJPYはどちらかといえば企業間、銀行間の決済をよりスムーズかつ円滑化、低コスト化するためのシステムと言えます。年度内に概念実証実験を開始し、早ければ2022年度のうちにも実用化と伝えられているものの、その実証実験は、まずは電力取引などを対象に行うとされています。

ただ将来のDCJPYの利用シーンとしては、産業流通における決済から、電子マネー連携、地域通貨への活用、サプライチェーンでの活用、エンタメ領域との連携などといったアイデアが出ているとのことなので、いずれはわれわれ一般市民にも関わりが増えてくるかもしれません。

ちなみにDCJPYは民間銀行が発行するデジタル通貨ではあるものの、フォーラムのオブザーバーには金融庁、総務省、財務省、経済産業省、そして日本銀行が参加しています。

また日本銀行は2020年10月9日付の中央銀行デジタル通貨(CDBC)の取り組みに関する公表資料において「CDBC発行の計画はないが、今後のさまざまな環境変化に的確に対応できるようしっかり準備しておくことが重要」とし、その上で「一般利用型CBDCを発行する場合、中央銀行と民間部門による決済システムの二層構造(「間接型」発行形態)を維持することが適当」と述べていました。さらに「システム的な実験環境を構築しCBDCの基本機能を検証する」概念実証実験についても「2021年度の早い時期の開始を目指す」としています。メガバンク3行など参加のデジタル通貨フォーラムが「プログラムを書き込める」円建てデジタル通貨「DCJPY」(仮称)概要公開

(Source:DCJPY(仮称)ホワイトペーパーデジタル通貨フォーラムプログレスレポート。Coverage:日本銀行Engadget日本版より転載)

「ブロックチェーン技術拡大のためのサービス」を展開するAlchemy、半年で評価額7倍の3990億円に

共同創業者でCEOのニキル・ヴィスワナサン氏とCTOのジョー・ラウ氏(画像クレジット:Alchemy)

半年前に5億500万ドル(約575億円)の評価額で8000万ドル(約91億円)を調達したSaaS(Software as a Service、サービスとしてのソフトウェア)スタートアップ企業、「Alchemy(アルケミー)」。ブロックチェーンおよびWeb3の開発を手がける同社は、このたびシリーズC資金調達ラウンドで2億5000万ドル(約285億円)を調達し、評価額は35億ドル(約3990億円)となった。

詳細を知る関係筋によると、Andreessen Horowitz (アンドリーセン・ホロウィッツ、a16z)が主導したこの資金調達には、多数の大手ベンチャー企業がラウンドに参加するだけでなく、主導することを求めて群がり、非常に競争の激しいものとなった。

今回の資金調達は、Alchemyの評価額が半年間で7倍という驚異的な伸びを示したことの他にも、いくつかの点で注目を集めている。1つは、a16zがこれまでに実施したWeb3 / ブロックチェーン関連の投資の中でも最大規模のものであること。a16zは、2021年6月に22億ドル(約2500億円)の暗号化ファンドを発表し、この分野に本格的に取り組んでいることを示した。参考までに、Web3とはブロックチェーンを中心とした一連のプロトコルのことで、インターネットのバックエンド機能に改革を起こすことを意図するものである。

さらに興味深いのは、Alchemyが多くのスタートアップ企業にとってなかなか実現できないもの、つまり収益性を達成したことである。

AlchemyのCEOで共同設立者のNikil Viswanathan(ニキル・ヴィスワナサン)氏によると、同社は「実際に非常に収益性が高い」という。この数カ月間で、同社の提供するサービスに対する需要が爆発的に増加し、前回4月の資金調達時と比べて収益が15倍になったことで高い収益性を実現できたそうだ。CTOで共同設立者のJoe Lau(ジョー・ラウ)氏は「シリーズBラウンドで調達した8000万ドル(約91億円)には手をつけていない」と話す。

「(シリーズBの)資金はすべて銀行に残っています」とラウ氏。「資金は必要ではありませんでしたが、私たちは、ブロックチェーンの分野で深い技術的専門知識を備えたチームを所有するホロウィッツ氏のようなすばらしいパートナーと手を組むことに価値があると考えました」。

簡単に説明すると、AlchemyはAWS(Amazon Web Services)がインターネットで実現したものを、ブロックチェーン / Web3で実現したいと考えている。Alchemyの目標は、ブロックチェーン上のサービスを検討している開発者のスタート地点となること、すなわちブロックチェーンアプリケーションのメインストリームになることである。Alchemyの開発者ツールは「必須の」開発者ツールを使ってアプリケーションを改良することで、インフラ構築の複雑さを解消し、コストを下げることを目指している。Alchemyは2020年8月にサービスの提供を開始した。

現在、Alchemyは、金融機関、取引所、1000億円規模の分散型金融プロジェクト、ユニセフを含む多国籍組織など、ほぼすべての業界におけるブロックチェーンのさまざまな取引を強力にバックアップしている。同社のテクノロジーはMakersPlace(メーカーズプレイス)、OpenSea(オープンシー)、Nifty Gateway(ニフティゲートウェイ)、SuperRare(スーパーレア)、CryptoPunks(クリプトパンクス)など、あらゆる主要なNFTプラットフォームを支える技術としても急速に普及している。その他にも、Dapper Labs(ダッパーラボズ)、Axie Infinity(アクシーインフィニティ)、最近契約したAdobe(アドビ)のようなブロックチェーン上に(サービスを)構築しているフォーチュン500企業、PricewaterhouseCoopers(プライスウォーターハウスクーパース)などが顧客として名を連ね「DeFi(Decentralized Finance、分散型金融)の大部分」にもサービスを提供している。

4月の増資時は300億ドル(約3兆4100億円)であったAlchemyと世界中の企業との取引は、現在450億ドル(約5兆1200億円)以上に増加。同社がサポートするブロックチェーンの数も拡大している。

「私たちのプラットフォームは、多少なりともEthereum(イーサリアム)に絞って対象としていましたが、多くの需要に支えられ、ポリゴン、アービトラム、オプティミズム、フローにまで拡大しています」とラウ氏は話す。

画像クレジット:Alchemy

ヴィスワナサン氏は新しい開発者も増えている、と指摘する。

同氏は次のように続ける。「Alchemyに参加するチームや企業が増え、チームや企業ごとに多くの開発者が私たちのプラットフォームを利用するようになりました」「つまり、すべての方面で成長しているのです」。

爆発的な成長にもかかわらず、Alchemyはまだ小規模なチームである。現在の従業員数は37名、本社をサンフランシスコに置き、ニューヨークオフィスの他、世界各地でリモートスタッフが業務にあたっている。

Alchemyは、新たな資本のほとんどを、ブロックチェーンを中心としたコミュニティの構築への投資に利用する予定である。同社の幹部は、市場がまだ小さく、この分野が持つチャンスが不透明だった2017年という適切な時期に事業をスタートさせることができた、と考えている。

ラウ氏は次のように話す。「私たちの究極の目標は、ブロックチェーンが持つ可能性を実現することです」「リソースを増やして、開発者がこの分野に参入し、より効果的かつ迅速にブロックチェーン上のサービスを構築できるようにすることで、これを実現したいと考えています」。

ヴィスワナサン氏は「Alchemyは近年のブロックチェーンの盛り上がりと人気に重要な役割を果たしている」と考えている。

同氏はTechCrunchの取材に対し、次のように話す。「ブロックチェーンの成長とともにAlchemyが成長しただけではありません。私たちはブロックチェーンのエコシステムの成長にも貢献しています」「私たちが良いツールを提供すれば、開発者はもっとサービスを作りやすくなります。それをより多くのユーザーが利用し、さらに多くの開発者がサービスを開発し、私たちはさらにツールを改良する……好循環ですね。Alchemyはこのサイクルの回転を支援している、と考えています」。

画像クレジット:Alchemy

a16zのジェネラルパートナーであるAli Yahya(アリ・ヤヒヤ)氏は、Alchemyをブロックチェーン / Web3の成長における「重要な推進者である」と表現し、AlchemyはすでにWeb3の「事実上(デファクト)の開発者プラットフォーム」であると話す。

ヤヒヤ氏はメールに「Microsoft(マイクロソフト)やAWSがコンピューターやインターネット業界をサポートするプラットフォームを構築したように、Alchemyのプラットフォームは、世界中で何百万、何千万もの人々が利用するブロックチェーンサービスの構築を可能にします」と記し、Alchemyの成長は関連するすべての指標で「驚異的」だと付け加えた。

Alchemyの前回のラウンドに投資した、Google(グーグル)の会長であり元スタンフォード大学学長のJohn L. Hennessy(ジョン・L・ヘネシー)氏は、ヤヒヤ氏の意見に同意し、さらにもう1つ、注目すべき比較を行った。

ヘネシー氏は「Alchemyは、AWSがクラウドを実現したのと同じように、ブロックチェーン業界の成長を後押ししています」「Alchemyのテクノロジーに対する興奮を見ていると、Googleの初期の頃を思い出します」とメールに記す。

シリーズC資金調達ラウンドには、Lightspeed Venture Partners(ライトスピードベンチャーパートナーズ)とRedpoint(レッドポイント)も新たな投資家として参加した。すでに投資を行ってきたCootue(クートゥー)、Lee Fixel’s Addition(リー・フィックセルアディション)、DFJ(ディーフェフジェー)、Pantera Capital(パンテラキャピタル)は、Alchemyへの投資を倍増させた。Alchemyは2017年の設立以来、合計で約3億4500万ドル(約393億円)を調達したことになる。

Alchemyにはこれまで、Chainsmokers(チェインスモーカーズ)のMantis(マンティス)ファンド、俳優のJared Leto(ジャレッド・レト)、Glazer family(グレイザー家、タンパベイ・バッカニアーズやマンチェスター・ユナイテッドFCのオーナー)、ヤフーの共同設立者で元CEOのJerry Yang(ジェリー・ヤン)、Coinbase(コインベース)、SignalFire(シングルファイヤー)、Samsung(サムスン)、スタンフォード大学、Charles Schwab(チャールズ・シュワブ)、LinkedInの共同設立者Reid Hoffman(リード・ホフマン)などが出資を行ってきた。

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(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:Dragonfly)

【コラム】不安定化が進む気候環境における分散型保険の重要性

「一生に一度」のような気象現象が毎年発生するようになっている状況は、経済、政府、地域社会にとってどのような意味を持つだろうか。

世界中でまったく新しい規模の自然災害が見られるようになっている。これまでは、新興経済諸国が誘発的な気候災害の打撃にさらされてきたが、現在では地球のどの地域に住んでいても、気候変動による壊滅的な影響を無視することはできない。

カリフォルニアにおける山火事は、毎年数千人と報告されている大気汚染による死亡者数に拍車をかけている。一方、ドイツでは2021年、記録的な洪水のために数百人が命を失った。このような極端かつ危険な気象条件への準備は、今や私たちすべてにとっての優先事項である。

このような異常気象の増加により浮かび上がる多くの疑問の1つは、誰が費用を負担するのかということだ。AON(エーオン)の報告によると、2021年上半期の自然災害による経済的損失の総額は約930億ドル(約10兆6000億円)と推定されている。2021年の国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)が開催され、気候変動がもたらす経済的意味合いは、解決すべき多くの問題の中に重くのしかかっている。

気候変動は世界経済にとって最大のリスク要因であり、2050年までに経済価値全体が10%下落すると予測されている。これまでと同様、マレーシア、タイ、インド、フィリピン、インドネシアといった国々を含む新興経済圏が最も経済的にマイナスの影響を受けるとされており、2050年までに世界経済はGDPの18%を失うことになるという。

気候変動の影響を緩和するための代替アプローチを評価する時期にきている。新興経済国に住む何十億人もの経済的に疎外された人々は、これらの破壊的な影響にどのように対処しているのだろうか。

ブロックチェーンの善用

暗号資産と非代替性トークン(NFT)は、エネルギー消費に関して相応の精査を受けているものの、多くの未解決の領域が依然として注意と解決を必要としている。しかし、これらのユースケースの先に目を向けると、気候変動により不当に影響を受ける人々を保護するために特別に設計された、ブロックチェーンベースのソリューションが現れつつあることが見えてくる。

関連記事:【コラム】暗号資産とエネルギー消費をめぐる議論

ブロックチェーンは、環境再生型農業(リジェネラティブ農業)の促進から意識的な消費の促進まで、すでに建設的な役割を担っている。急成長を遂げている別の領域として、分散型パラメトリック保険が挙げられる。この保険は世界経済フォーラムでも注目されており、異常気象による混乱が一層深刻化している、伝統的にサービスが行き届いていない地域社会にライフラインを提供する手段として認識されている。

分散型パラメトリック保険の優れた点は、そのシンプルさにある。それは、スマート契約を通じて自動的に実行される「if/then(もし〜ならば〜する)」方程式として理解できる。例えば、ある地域で24時間以内に5インチ(127mm)の雨が降った場合、保険加入者である農業者は、合意済みの洪水関連損害賠償契約に従って直ちに支払いを受ける。実にシンプルである。

高額な保険評価プロセスを排除し、これを自動支払いプロセスにおける有意なイノベーションと組み合わせることで、パラメトリック保険は取引コストと請求サイクルを大幅に削減している。パラメトリック保険の請求はネットワーク接続された基本的なスマートフォンを介して行えるため、遠隔地にいる人や、おそらく意外なことに、基本的なテクノロジーにしかアクセスできない人でも、ブロックチェーン方式の保険を利用することができる。

世界的な食物連鎖の保護

気候変動が近い将来、食料価格を上昇させ、多くの人々の特定の食料を購入する能力を損なうことはほぼ確実である。天候リスクに対する作物保護のケースでは、パラメトリック保険により、通常は従来の保険商品にアクセスできない農家に対して追加の保護レイヤーが提供される。

農作物の収穫量の運命は、農家自身の過失ではなく、二酸化炭素排出量の増加と絡み合っている。これは、世界の食料安全保障と小規模農家の雇用保障に重大な脅威をもたらす。5ヘクタール(5万㎡)未満の土地を所有する小規模農家が世界の食料生産の平均50%を担っていることを考えると、世界の食料供給の観点から保護措置を講じることは必要不可欠である。

今日の新興経済諸国においては、2億7000万もの小規模農家が十分な保険に加入しておらず、農業保険を利用できるのはわずか20%である。この数字は、サハラ以南アフリカでは3%にも満たない。

世界の人口は2050年までに100億人近くに達すると予測され、新興経済国の農業者が直面する危機とも相まり、小自作農産業は保護強化に向けた新たなアイデアを切実に必要としている。分散型パラメトリック保険のような、ブロックチェーンを利用したデータ駆動型のイノベーションは、多方面にわたる解決策として機能する。厳しい気象条件に苦しむ人々を救済し、意識的な消費を奨励するとともに、大規模な資本を気候変動適応策に導き、小規模農家と世界規模の食糧生産に利益をもたらす。

ユースケースと投資家の拡大

地球の気候の不安定化が進む中、破壊的な事象を管理し、その影響の規模を縮小する取り組みにおいて、技術的なイノベーションが果たす役割は大きくなっている。

海面上昇により洪水の危険にさらされている人々の保護を強化する必要性については、英国をはじめとする複数の国がすでに報告書を委託している。洪水リスクの評価と保険料の計算方法を再考し、再構築するオポチュニティが生まれているのである。洪水の深さの報告と正確でタイムリーな支払いを行うための十分に根拠のあるデータが、パラメトリック契約を通じて保険会社に備わることになるだろう。

分散型保険は、保険適用の恩恵を受けている人々にとってより包括的であるだけではなく、リスク資本の定義を再定義し得るまったく新しいタイプの投資家にも保険に関するオポチュニティをもたらす。この形態の保険ははるかにオープンであり、従来の市場における高資本投資家の閉鎖的な場所に留まらず、より幅広い投資家グループの関与を可能にする。

さらに、ブロックチェーンはクラウドファンディングと保険の媒体として機能するポテンシャルを有しており、善意の社会的および環境的影響の名の下に交差する。CSR(企業の社会的責任)やESG(環境・社会・ガバナンス)への投資意欲は高まっている。

ESGファンドは、2020年に500億ドル(約5兆7000億円)を超える新規資金を獲得した。これは前年の2倍以上である。加えて、米国のESGファンドの数は2020年400近くに増加しており、2019年から30%の伸びとなっている。

今すぐ行動し、後から話そう

世界のリーダーたちがCOP26に集結し、国内および国際レベルで気候変動に取り組むための長期的な戦略とアプローチを決定しようとする中で、世界中の何百万もの人々が、長年にわたる無行動と現実的な変化の遅れがもたらした結果に目下苦しんでいる。

現在、分散型パラメトリック保険などのブロックチェーンソリューションは、気候変動の影響を最も受ける人々への圧力を軽減する上で目に見える進歩を遂げている。結束したグローバルなアプローチへの政治的合意が待たれる一方で、ブロックチェーンは、最も必要としている人々を支援するための、容易に実装できるソリューションを提示しているのである。

編集部注:本記事の執筆者Michiel Berende(ミシエル・ベレンデ)氏はEtheriscのチーフ・インクルーシブ・オフィサー。インクルーシブ保険を通じて、最も金融サービスを必要としている人々に、より良い金融サービスへのアクセスを提供したいと考えている。

画像クレジット:Peter Dazeley / Getty Images

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(文:Michiel Berende、翻訳:Dragonfly)

東京都八王子市と町田市においてAI配車システムを用いた紙おむつの効率的回収事業が開始

白井グループは11月18日、凸版印刷が受託した東京都モデル事業「家庭用紙おむつの効果的回収と完結型リサイクル事業」に参画し、八王子市と町田市において紙おむつリサイクルの低炭素型回収コースをAI配車システムを用いて最適化すると発表した。

現在、家庭から廃棄される紙おむつは可燃ごみとして回収されている。これに対して同事業では、紙おむつの素材であるパルプとプラスチックを再生原料にリサイクルするため、従来の可燃ごみとは別の車両で回収し、再生工場まで運搬するという。八王子市と町田市は、同事業において紙おむつ回収のモデル地区をそれぞれ設定し、従来の可燃ごみと紙おむつを両市の委託企業が回収する。

白井グループは、両市において、紙おむつのみを選択的に回収した場合の最短ルートを、2014年から実用しているAI配車システムで計算。これらの結果を総合して、両市をまたぐ広域回収のシミュレーションを行うとともに、両市が各々全域に適用した場合の必要車両台数を試算する。

なお、白井グループのAI配車システムは、これまで約2000の排出事業者が回収依頼する可燃ごみ、不燃ごみ・資源物を、排出曜日ごとに異なる約150コースをAI配車システムで計算し、2014年から手作業に比べ10%以上の削減効果を出しているという。廃棄物ビジネスの革新を目指す白井グループが八王子市と町田市においてAI配車システムを用いた紙おむつの効率的回収事業を開始

一般に、全国の自治体では、リサイクル推進のため廃棄物を種類ごとに分別排出する取り組みが進められている。この実効性を高る方法としては「一括回収後に再度分別する」「種類ごとに車両を配車」の2つがあり、それぞれ実態としてはさらなる経済性の向上が重要になっているという。今回の取り組みのような「種類ごとに車両を配車」の分別回収ケースでは、最も経済的なコースで回収することで、追加の車両や重複ルートを省くことが可能となる。またこのため、移動に伴う二酸化炭素排出量を削減できるとしている。

白井グループは、1933年創業で家庭系廃棄物(東京都23区委託)と事業系廃棄物の両事業をカバーする数少ない企業。「都市の静脈インフラを再構築する」ことをミッションとして掲げ、ITやAIなどを積極的に活用し廃棄物ビジネスの革新を目指しているそうだ。具体的には、廃棄物処理を受け付ける情報プラットフォーム事業や、配車台数を削減するAI配車システムなどを事業化しており、今回は、社会として廃棄物量を削減するためのサーキュラーエコノミー事業にあたるという。

また廃棄物処理依頼の電子化、RFIDとブロックチェーンを用いたトレーサビリティ検証を進めており、それらの成果を統合して、2022年度からは静脈物流のさらなるDX化を加速するとしている。

Pocket RDが4.5億円調達、メタバース向け3Dアバターの自動生成・編集システムやNFT 3DCGマーケットプレイス開発強化

PocketRDが3DCGデータの二次流通・二次創作が可能なブロックチェーン活用サービスのβ版公開

Pocket RDは、シードBラウンドにおいて、第三者割当増資による4億5000万円の資金調達を発表した。引受先は、リード投資家のKDDI Open Innovation Fund 3号(グローバル・ブレイン)、また講談社、大日本印刷(DNP)、SMBCベンチャーキャピタルが運営するSMBCベンチャーキャピタル6号投資事業有限責任組合。これにより、同社の資本業務提携先はスクウェア・エニックス、KDDI、講談社、大日本印刷の計4社となった。

調達した資金は、アバターの自動生成・編集システム「AVATARIUM」と、ブロックチェーン技術を活用したNFT 3DCGマーケットプレイス「Pocket Collection」の開発強化にあてる。また、資本提携先のKDDI、講談社、大日本印刷との業務提携による事業推進強化を行う。

すでにKDDIとは事業連携を開始しており、AVATARIUMスキャナーをGINZA456 powered by KDDIやau Style SHIBUYA MODIなどへ設置、オリジナルアバターと「バーチャル渋谷」が連携させた。「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス 2021 ~Fun for Good~」においてコラボレーションを行い、ユーザー自身をデフォルメしたアバターや、有名キャラクターの衣装を提供し、オリジナルアバターでバーチャルハロウィーンを楽しめるようにした。

今後は、アバター生成技術やブロックチェーンを活用したマーケットプレイスをau版メタバースで活用してもらい、リアルとバーチャルが連携した「バーチャルシティ」でユーザーだけのオリジナルアバターで楽しめる体験や、生活者自身のデジタルデータを両社で協力し生み出すという。

アバターの自動生成・編集システム「AVATARIUM」

AVATARIUMは、撮影から用途に合わせたアバターをすべて同時に自動生成することを可能とし、外部環境へもシームレスなエクスポートを実現するという。エクスポート時の対応ファイル形式は、OBJ、FBX、PLY、glTF、VRMを実装。特殊なアバターを活用するメタバースの対応も完了しており、今後も業界ニーズに合わせて順次機能追加するとしている。Pocket RDが4.5億円調達、メタバース向け3Dアバターの自動生成・編集システムやNFT 3DCGマーケットプレイス開発強化

ブロックチェーン技術活用のNFT 3DCGマーケットプレイス「Pocket Collection」

Pocket Collectionは、ブロックチェーンを活用し、3D技術を活用したアートワークなど、デジタル創作物全般の大量保存・2次創作・2次流通・販売が可能なサービス。作品の2次創作・2次流通においても権利を管理し、利益分配を行える。クリエイターの創作活動における中心的なプラットフォームとなれるように大容量ストレージ機能によるポートフォリオ掲載機能、プロジェクトマネジメント機能によるグループによる制作活動、マーケットプレイス機能による購入・販売も可能にし、創作活動を全面的に支援するとしている。Pocket RDが4.5億円調達、メタバース向け3Dアバターの自動生成・編集システムやNFT 3DCGマーケットプレイス開発強化Pocket RDが4.5億円調達、メタバース向け3Dアバターの自動生成・編集システムやNFT 3DCGマーケットプレイス開発強化

モバイルゲームの巨人ZyngaのCEOが広告危機への対応とブロックチェーンゲーミング部門について語る

ウォール街と自身のガイダンスを上回る実績を上げたZynga(ジンガ)は、第3四半期決算で売上7億500万ドル(約804億円)、前年同期比40%を記録し、月間アクティブユーザー数1億8300万人、前年同期比120%増でモバイルユーザー数は過去最大に達した。

第2四半期にはApple(アップル)のプライバシーポリシー変更の深刻な影響を受け、8月5日から11月4日の間に持ち株の30%を売却するという劇的な出来事があったにも関わらず、予測を超えるユーザー数を獲得し、好調のうちに年を終える見込みが立ったことを伝える米国時間11月10日のニュースを受け、Zyngaの株価は急騰した。

ZyngaのCEOであるFrank Gibeau(フランク・ジボー)氏(画像クレジット:Zynga)

TechCrunchはZyngaのCEOであるFrank Gibeau(フランク・ジボー)氏をインタビューし、モバイルゲームの巨人がどうやって広告危機を乗り越えながら、クロスプラットフォームの拡大とブロックチェーンへの進出という転換ができているのかを尋ねた。

嵐を乗り切る

4月26日、Apple(アップル)はIDFA(広告識別子)を変更し、デベロッパーにATT(アプリ追跡透明性)ツールを使ってユーザーがiOSアプリを横断して追跡されることからオプトアウトできるようにすることを要求し、モバイル広告エコシステムを震撼させた。ロックダウン中に獲得した新規ユーザーは、パンデミックによる制約が解除されると一気に離脱し、獲得コストは急増した。企業は次々と15~20%の売上減少を報告し始めた、とConsumer Acquisitionは伝えている。中でも最も影響が大きかったのが、Snapchat(スナップチャット)のような広告プラットフォームや広告主のPeloton(ペロトン)、広告プラットフォームでも広告主でもあるZyngaなどだ。

「2021年の中間点は大変でした」とジボー氏がTechCrunchに語った。「当社はIDFAと大きな再開需要の問題の重なりから最初に立ち直った企業の1つです。進路を正すために、広告出費を抑え、新しいツールと技術の実験を開始して、9月には平常状態に戻りはじめました」。

ジボー氏は、「FarmVille 3」の公開を成長速度が回復するまで待ったことを話し、11月4日の発売後、この新作ゲームがiPadとiPhoneのApp Storeでそれぞれ第1位と第2位になったことを大いに喜んでいた。

「最悪の状態を脱したことを実感し、第4四半期に向けて新規ゲームへの投資を拡大できることを喜んでいます。この時期を乗り越えるための鍵は、当社のファーストパーティーデータ(自社で収集したデータ)をChartboost(チャートブースト)プラットフォームでどう使うかです」と、Zyngaが2021年買収した広告ネットワークに言及した。

「プレイヤーが当社のゲームにやってきた時に起きることやプレイしたイベント、当社の既存サービスで広告主が何をしているかなどに関して、私たちは大量のデータを持っています。ファーストパーティーデータを活用することで、会社にとって有益なリターンやオークションを予測するためのモデルを構築することができます」と同氏は語った。

Zyngaは、Unity(ユニティ)、Google(グーグル)、Iron Source(アイアンソース)とも提携して、プレイヤーをターゲットするよりよい方法を見つけようとしている。

「この問題には多くの賢い人が取り組んでいます。これはどちらかというと時間の問題で、答えがないわけではありません。長期的に見て、Appleは健全な広告市場を支える有効なプラットフォームを作ると同時に、プレイヤーのプライバシーを守ろうとしているので、私たちは喜んで協力しています」と同氏は語った。

ハイパーカジュアルを使いこなす

Zyngaのビジネスの80%はサブスクリプションとアプリ内購入の少額決済だが、売上の5分の1は広告によるものだ。ハイパーカジュアルゲームと呼ばれる、シンプルなインターフェースで通常30秒以内にプレイが終わるゲームの人気が広告を支えている。

第3四半期、Zyngaは広告売上を前年同期の2倍近くに伸ばした、とジボー氏はいう。この成功に寄与したのは、Zyngaが1年前に買収したトルコ拠点のゲームメーカーRollic(ロリック)で、Zyngaが同カテゴリーのトップ3パブリッシャーになるきっかけとなった。

「アプリストアのインストール数を見ると、ハイパーカジュアルは最大のカテゴリーです。非常に安上がりのゲームで膨大なオーディエンスにリーチできるので、広告を主要な収益方法として利用しています。当社にとって非常に実入りの良い分野であり、私たちのネットワークにユーザーを誘う理想的な入口です。このネットワークは、2022年以降に当社の成長を支える大規模なパブリッショングと広告のプラットフォームを作るという私たちの野心的計画につながっています」とジボー氏は言った。

すべての道はメタバースに続く

Zyngaが次にリリースする大型ゲームは、「Star Wars:Hunters」で、Androidの一部市場で2021年11月中旬に限定公開し、iOSとSwitchで2022年にテストを開始するとジボー氏はいう。これは同社にとってゲーム専用機で動く最初のクロスプラットフォームゲームであり、「Farmville 3」は、macOSで公開された最初のクロスプラットフォームゲームだった。

ジボー氏は、Zyngaのモバイルゲームを他のプラットフォームでプレイできるようにすることへの関心について話した。

「FarmVilleファンとStar Warsファンはどこにでもいるので、プラットフォーム無依存にして私たちの体験をできるだけ多くの場所に提供するのは至極当然のことです」と彼はいう。「結局私たちは、ゲームは1人より一緒にプレイするほうが楽しいと信じているソーシャルゲーム会社です。だから、革新を起こして新しいことを試すことは会社カルチャーの一部なのです」。

2020年以来、ZyngaはSnapchatGoogle Nest、およびAmazon Alexaでゲームを提供してきた。そしてつい最近、TikTokで同社初のゲーム、Disco Loco 3Dを公開した。これは無料でプレイできる音楽とダンスのチャレンジだ。

関連記事:TikTokがモバイルゲームに挑戦、まずはZyngaとの提携で

「ゲーミングの世界では、次のプラットフォームを逃すと窮地に追い込まれます。そこで失敗すると、非常に痛い目にあいます。だから、さまざまなソーシャルプラットフォーム向けに体験を開発して、チャンスがあるかどうかを見ることは非常に重要だと思いました。Snapchatとの提携では、彼らのエコシステムでゲーミングの存在を大きくするに方法を協力して考え、いくつか良い結果を得ていますが、まだ始まったばかりです」とジボー氏はいい、それらのゲームは概念証明が目的であり収益を生むためではないことを強調した。

Netflix Gaming(ネットフリックス・ゲーミング)は11月2日に公開され、Zyngaの元最高クリエイティブ責任者であるMike Verdu(マイク・バードゥ)氏が指揮をとった、とジボー氏は語った。「Netflixにとって、このビジネスのサブスクリプション部分にどうアプローチしたいのか、ユーザーはゲームをどのような操作するのかなど、検討すべきことがまだたくさんあるので、彼らがサードパーティーコンテンツを受け入れる準備ができているのかどうか私にはわかりませんが、将来どこかの時点で話をするのはとても有意義だと思います」。

さらにジボー氏はこう付け加えた「それがNetflixでもRobloxでもEpicでもValveでも、そこにプラットフォームがあり、私たちのコンテンツがそこにあって聴衆に届けることが理に適っているなら、私たちは間違いなく追究していきます」。

しかし、おそらくZyngaにとって今後最大の冒険は、元EA(エレクトロニック・アーツ)幹部のMatt Wolf(マット・ウルフ)氏を新設のブロックチェーンゲーミング部門の責任者として迎えたことにかかっている。NFT(非代替性トークン)の狂乱がゲーミング業界に吹き荒れ、ブロックチェーンのスタートアップ、Mythical Games(ミシカル・ゲームズ)やAnimoca(アモニカ)やForte(フォーテ)の評価額は過去数カ月で10億ドル(約1140億円)に達し、デベロッパーがゲームを横断して使える永久収集アイテムを作る後押しをした。

「この分野には多くの資金と人材が流れ込んでいます」とジボー氏は言い、決断のタイミングを説明した。「当社のファンダーで会長のMark Pincus(マーク・ピンカス)氏と、長年取締役を務めているBing Gordon(ビン・ゴードン)氏がこの分野に非常に熱心なので、ブロックチェーンは長期的にゲーミングの一部になると私たちは信じています。

ウルフ氏が現在最適な道筋を見極めるための専門部隊を立ち上げているところで、FarmVilleで農場を所有することでエンゲージメントや定着率が向上するかどうかなどを調べる予定だとジボー氏は語った。

「私たちはZyngaのスピードで動くつもりなので、数カ月のうちには何かをお見せできると思います」と同氏は語る。

画像クレジット:Zynga

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(文:Martine Paris、翻訳:Nob Takahashi / facebook

ツイッターが暗号技術チーム「Twitter Crypto」設立、ブロックチェーンとWeb3の研究拠点を目指す

Twitter(ツイッター)がNFTを無料で配布したり、ビットコインによる投げ銭を可能にしたことを覚えているだろうか?創業者兼CEOのJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏のTwitterプロフィールが文字通り「#bitcoin」であることを考えれば、同社が暗号資産やその他の分散型技術に関心を持っていることは驚くことではない。米国時間11月10日、Twitterは暗号技術チームを正式に立ち上げると発表した。このチームは「ブロックチェーンとWeb3に関するあらゆることの中核的研究拠点」になることを目指していると、同社はTechCrunchに語った。

このチームは当初、暗号支払い(ビットコインによる投げ銭、チケット制スペースの暗号支払い)、クリエイターの収益化の機会(NFTツール構築)、ソーシャルメディアの分散化(web3に向けた一般的な動きの一部)を検討する。このチームのリーダーに指名されたエンジニア、Tess Rinearson(テス・リネアーソン)氏のTwitterスレッドによると、Twitter Cryptoは「アイデンティティ、コミュニティ、所有権などで可能なことの限界を押し広げる手助けをしたい」と考えているという。

短期的には暗号支払いやNFTギャラリーが最も低いハードルだが、今回の動きは、Twitterがソーシャルメディアの分散化に向けてより広範囲に推進していることを示している。それにより、ネットワークはAmazon Web Services(AWS)のような企業がホストするサーバーではなく、ブロックチェーン上で独立して運営されることが可能になる。しかし、一部の研究者は、これらの分散型システムが、特に過激な政治的コンテンツに関連したコンテンツモデレーションの問題にどのように対処するかを懸念している

Twitter Cryptoは、「分散型ソーシャルメディアのオープン標準」を構築することを目的とした「bluesky(ブルースカイ)」という、Twitterが出資している初期段階のイニシアティブと密接に連携していく。ビットコインやイーサリアムなどの暗号通貨をコントロールする銀行がないのと同じように、blueskyプロトコルの開発はTwitterが主導しているが、1つのソーシャルネットワークがblueskyプロトコルをコントロールすることはないだろう。

ブロックチェーン技術を模索している主要なソーシャルプラットフォームは、Twitterだけではない。つい2日前の米国時間11月8日、Discord(ディスコード)の創業者兼CEOであるJason Citron(ジェイソン・シトロン)氏は、Discordが人気の暗号資産ウォレットサービスであるMetaMaskとの統合に取り組んでいることをツイートで示唆した。一方、Reddit(レディット)はNFTプラットフォームのエンジニアを募集している。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Aya Nakazato)

ブロックチェーン・NFT活用したマンガのファンコミュニティーサービス「GANMA!コミュニティ」正式版が提供開始

GaudiyがNFTや分散型IDなどブロックチェーンを活用しファン体験を統合する新規ゲームIPパートナーを募集

ブロックチェーンとエンターテインメントを結び付け、ファンコミュニティー事業を展開するGaudiy(ガウディ)は11月9日、コミックスマートと共同でブロックチェーンを活用したファンコミュニティーサービス「GANMA!コミュニティ」(ガンマ!コミュニティ)正式版の提供開始を発表した。

Gaudiyは、マンガアプリ「GANMA!」(Android版iOS版)を介しマンガ家の育成やマンガコンテンツの配信などを行うコミックスマートと共同で、ファンが自主的にマンガ作者や作品を応援できる共創型のファンコミュニティーサービス「GANMA!コミュニティ」ベータ版の開発と提供を行ってきた。そこでは、「漫画の新たな楽しみ方やファンと漫画の新しい関係性を、ファン主体で創っていくコミュニティ」として、ファン同士の交流や創作活動を促進すると同時に、新しいオークション方式による作品関連のデジタルアイテム(NFT)の販売といったファン体験の実験も行われた。

一般にNFTの販売では、設定価格から値段を下げてゆく「ダッ・チオークション」方式(競り下げ方式)が主流だが、わかりづらいなどの問題が多い。そこでGANMA!コミュニティでは、値段を競り上げてゆく方式をベースに、慶應義塾大学経済学部の坂井豊貴教授との共同研究で生まれた「Gaudiy-Sakai方式」を採用した。これは、事前入札期間を設け、参加者の需要に応じてNFTアイテムの発行枚数を決めるというというもの。価格と発行枚数を適切に調整できる「公正でユーザーフレンドリーな」方式だという。実際にGaudiy-Sakai方式のオークションでは、NFTになじみの薄い中高生も多く参加し、「作品のファンを楽しませる新しい体験を提供」できたとGaudiyでは話している。

ブロックチェーン・NFT活用したマンガのファンコミュニティーサービス「GANMA!コミュニティ」正式版が提供開始ブロックチェーン・NFT活用したマンガのファンコミュニティーサービス「GANMA!コミュニティ」正式版が提供開始

そうした取り組みにより、新規ファンの増加、ファン同士の自発的なコミュニケーションの創出・活性化が見られ、「コミュニティ醸成における一定の成果」が確認されたことから、GANMA!コミュニティ正式版のリリースとなった。Gaudiyとコミックスマートは、今後も「マンガ業界の課題解決と新しいファン体験の創出」に務めてゆくとのことだ。

Riot Gamesの元同僚二人が設立した新しい投資会社Patronが約103億円確保

Axie Infinityからのワンシーン(画像クレジット:Yield Guild Games)

テック関連のニュースを追っている人なら、ブロックチェーンベースの「遊んで稼ぐ」トレンドに関する記事が増えていることにおそらくお気づきだろう。これは個人が暗号資産によるゲームをし、そのゲームの中で資産やトークンを稼ぎ、それを「現実」のお金に替えて生計を立てることができるものだ。

「Axie Infinity」と呼ばれるベトナムの会社が、この動きを推進している。同社は非常に人気があるため、フィリピンには「Axie Infinity」でゲームを始めたい人向けにお金を貸すためだけに存在しているスタートアップがあるほどである(ゲームを始めるにはまずデジタルクリーチャーを購入する必要がある)。このお金の貸し手も、ゲームの背後にある会社も、どちらも現在Andreessen Horowitzから資金援助を受けている。

このトレンドは一過性のものではないと、Patronと呼ばれるアーリーステージ専門の新しい投資会社を創設したある共同創設者2人はいう。彼らは「Axie」のようなゲームが分散型「Web 3」と呼ばれる時代の最大の消費者になると信じている。

私たちは、先にPatronの創設者たちにもっと詳しく話を聞くためにメールをした。彼らのうちの1人、Brian Cho(ブライアン・チャオ)氏は、過去7年間Riot Gamesで過ごし、ビジネスおよび企業開発のグローバル責任者を務めた(また、彼は2012年からアンドリーセンホロウィッツに2年間勤務している)。共同創設者であるJason Yeh(ジェイソン・イェ)氏は、過去4年間、ドイツのベルリンで自ら投資会社を立ち上げ運営していた。またそれ以前はEU Esportsの責任者としての業務も含め、8年間Riot Gamesで働いていた。

2人には多くの共通の知り合いがおり、そうした人々がPatronの新しい投資家層を形成している。その中には、Andreessen Horowitzのパートナー数人や、Union Square VenturesのFred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏、 Initialized CapitalのGarry Tan(ギャリー・タン)氏、GGV CapitalのHans Tung(ハンス・タング)氏などが含まれる。2人は、Patronの今度の道筋についても語ってくれた。

TC:お2人はRiot Gamesで知り合ったのですよね。ご自身の会社を立ち上げるために、いつ頃独立する決心したのですか?

BC:私たちはRiot Gamesで同僚として知り合い、過去10年ほどにわたってさまざまな取引に共同で投資する中で、次第に関係を深めて行きました。Patronのコンセプト自体は長い間温めてきたのですが、ごく最近になるまで、私たちがもともと思い描いていた種類の会社を作ることができるようなマーケットニーズがありませんでした。

TC:Patronには著名な多くのVCが投資していますね。最初に投資してくれたのはどこですか?

BC:私たちは、ゲームに個人的に関与し、私たちの会社がシリーズAを順調に達成できるよう支援したいと考えてくれている投資家を引き入れることに意図的に力を入れました。また、これは予期していなかったのですが、私たちの初期のLPが、全体的な資金調達と市場で最も競争力のあるシード取引を勝ち取ることに非常に大きな影響を及ぼしたようです。結果的に 4カ月で9000万ドル(約103億円)を集めることができました。

LPの多くは、過去10年ほ多くの期間、同僚や共同投資家として親しい関係にあった人々です。したがって彼らに最初に関わってもらうという判断は理にかなったものでした。最初に資金提供してくれたのは、私たちのボスでメンターだったa16zのChris Dixon(クリス・ディクソン)氏やMarc Andreessen(マーク・アンドリーセン)氏、FirstMarkのRick  Heitzmann(リック・ヘイツマン)氏やAmish Jani(アミッシュ・ジャニ)氏といった人々、そしてRiot Gamesの創設者です。個人からの資金提供額平均は40万ドル(約4600万円)を超えており、多くの方々が個人的に多額の資金援助をしてくれました。

TC:機関投資家は関与していないのですか?Riot Gamesはどうでしょう?

JY:Horsley Bridge PartnersとInvesco が当社の最も重要な機関投資家です。Riot Gamesは当社には出資していません。というのも、私たちは資金を提供するための戦略よりも個人や機関を優先したいと考えていたからです。

TC:「遊んで稼ぐ」は「Axie」のおかげで今突如としてトレンドになっていますね。お2人はこのトレンドにどれくらいの期間注目してきたのですか?そして興味深いスタートアップは他にもありますか?そしてそれはなぜですか?

BC:私は約4年前にRiot Gamesを退社して、Cryptokittiesの発売に合わせてNFTゲーム関連の会社を立ち上げました。残念なことに、当時は消費者や投資家の関心が高くなかったので、タイミングがよくありませんでした。2018年に市場の景気は底を打った後は特にです。それでも、過去1年間で私たちにとって最も重要なシグナルだったのは「AxieInfinity」や「 NBATop Shot」など非暗号ユーザーをプラットフォームにオンボーディングできる製品に関するものでした。

さらに、BAYCやPunksといった暗号資産ベースの製品がメインストリームになってきました。Coinbase NFTマーケットプレイスでの230万件のウェイティングリストと、AAAおよびWeb 2ゲーム開発者がこの分野で会社を立ち上げるために現在の勤め先を退社するという流れは、すべてすばらしい兆候でした。

TC:現在までにいくつ投資を行いましたか?

JY:発表はまだされていませんが、いままでのところ4つの投資を行いました。

TC:トークンや株式を買うために資金を使う予定ですか?これらの異なる投資のモードについてどうお考えですか、そしてこれについて御社のLPはどのように考えているのでしょうか?

JY:はい、その予定です。私たちの最初の取引の1つは純粋なトークン取引です。私たちはこれらを1つ1つ評価しています。またこのトークン取引が、創設者が構築しようとしているスタートアップや製品のタイプに適した配慮の行き届いたものであるべきだ、と考えています。私たちはLPに対し、ゲームとWeb 3の強力な融合を考えると、Web 3やトークンに資金の相当な部分を使うことになると伝えてあります。それが、彼らがPatronでの投資活動に興奮している理由の1つです。

TC:投資の対象を考えたとき、ロサンゼルスに拠点があるということは、なにか特別な利点があると思われますか?

JY:はい。ロサンゼルスには現在アート、創作、ゲーム、エンターテインメント、暗号資産が色濃く交差しています。そうはいっても、私たちは仮想的な性質をもった会社であり、ロサンゼルスやシリコンバレーで存在感を発揮する一方、サービス提供は国際的なものになるでしょうし、取引の約半分はアメリカ国外のものになると予想しています。

私は過去10年間のほとんどをベルリンで過ごし、最近ロサンゼルスに戻ってきたところです。そしてブライアンも私もRiot Gamesでは、東アジアや東南アジアにおけるビジネスチャンスのために働いていました。私たちは、こうした地域のどこからでも世界的な消費者ビジネスを構築できると信じています

TC:出資の額面についてですが、あなたが投資する際の最低出資額、そして上限については、どのようにお考えですか?

JY:私たちは高い信念と集中型ポートフォリオモデルを持っています。つまり、私たちは量よりも質を重視し、シードステージでの機会を主導または、共同で主導することを目指しています。これは、私たちが活動するステージにおいて、主要投資家として早い時期に高い割合でオーナーシップを持つことを目標に100万ドルから400万ドル(約1億円から4億6000万円)の間で投資することを意味しています。

TC:興味深いプロジェクトをどこで見出すのですか?

JY:私たちのLPは私たちの取引の流れ、そして競争の厳しい取引を勝ち取るための最善のソースです。また、もちろん、TwitterやDiscordが私たちにとって創設者たちと繋がるのに自然な場所になるでしょう。また私たちはDAOsや緊密に結びついたエンジェルシンジケート(私たちもその一部ですが)といった新しい領域が私たちの取引の流れの重要なソースになることを期待しています。

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(文:Connie Loizos、翻訳:Dragonfly)

「日本のスタートアップも積極検討」暗号資産取引所クラーケンCVCが狙う投資領域

編集部注:この原稿は千野剛司氏による寄稿である。千野氏は、暗号資産交換業者(取引所)Kraken(クラーケン)の日本法人クラーケン・ジャパン(関東財務局長第00022号)の代表を務めている。Krakenは、米国において2011年に設立された老舗にあたり、Bitcoin(ビットコイン)を対象とした信用取引(レバレッジ取引)を提供した最初の取引所のひとつとしても知られる。

9月22日、ソフトバンクのビジョン・ファンド2が主導する資金調達ラウンドで、ブロックチェーンのインフラ企業ブロックデーモン(Blockdaemon)が1億5500万ドル(約170億円)の資金調達を行いました。ブロックデーモンは、暗号資産の新たな運用方法であるステーキングなどに必要なインフラを機関投資家向けに整備する企業です。出資者は、ソフトバンクの他、ゴールドマンサックスやボールドスタート・ベンチャーズなどの大手金融やハイテク企業が名を連ねており、暗号資産業界からは取引所のクラーケンが入っています。

本稿では、なぜ暗号資産取引所のクラーケンが、クラーケン・ベンチャーズというCVCを擁しているのか?どんな分野を投資先として注目しているのか?クラーケン・ベンチャーズ代表であるブランドン・ガスのコメントとともに解説します。

クラーケン・ベンチャーズ

クラーケン・ベンチャーズは、暗号資産とフィンテック領域におけるスタートアップ企業やプロトコルを対象にした独立した投資ファンドです。投資先には、フィンテックや暗号資産企業・プロトコル、分散型金融(DeFi)、AIや機械学習・ディープラーニング、レグテック(RegTech。Regulation+Technology)、サイバーセキュリティーが含まれます。

テキサス州のオースティンやベルリン、香港、ロンドン、ニューヨーク、サンフランシスコに拠点を構え、暗号資産業界における次のイノベーションを支えるために開発者などに対して必要なリソースや専門知識の提供を行います。

投資額は、25万ドル~300万ドル(約2750万円~約3億3000万円)の範囲です。加えて、暗号資産とフィンテック業界での数十年にわたる経験を持つクラーケンのチームによってコンサルティングとリソース提供を行なっています。この中には、企業がプロジェクトに代わり宣伝広告を行ったり顧客や投資家を紹介したりすることも含まれます。また、クラーケンの既存サービスとコラボすることもあります。例えば、後述するロケット・ダラーの顧客は、クラーケンの口座を使って暗号資産を購入し、ロケット・ダラーの年金口座で資産形成が行えます。

ブランドン・ガスは、今後の投資テーマとして、「フィンテックと暗号資産の領域が融合し始めている」という見解を示し、以下のように述べました。

「人々は暗号資産業界におけるエンジニアリングとプロダクトイノベーションの凄さを過小評価しています。そして、それがすべての金融サービス分野に波及することを十分理解していません」

これまでの投資先

クラーケン・ベンチャーズのこれまでの投資先は、ブロックチェーン分析企業のメサーリ、退職後の資金積み立てプラットフォームを手がけるロケット・ダラー、そしてブロックデーモンです。

メサーリ(Messari)

8月5日、メサーリは、ポイント72ベンチャーズが率いたシリーズAの資金調達ラウンドで2100万ドル(約23億円)を調達したと発表しました。ポイント72ベンチャーズは、著名投資家スティーブ・コーエン氏率いるヘッジファンド運営会社ポイント72アセット・マネジメントのベンチャーキャピタル部門です。メサーリは、調達した資金をプロダクトのグローバル展開や人員拡大に充てる予定です。

メサーリは、暗号資産市場に関するデータ分析やコラム執筆で有名な企業です。また創業者のライアン・セルキス氏は、ブロックチェーン関連投資で有名なデジタル・カレンシー・グループの創業メンバーであり、米国仮想通貨メディア「コインデスク」が手がけるカンファレンス「コンセンサス」を立ち上げた人物です。最近では米国の規制強化方針に反発し、2024年の米議会上院の選挙に出馬して政治家として暗号資産業界の規制方針に対抗する構えをみせるなど、精力的に動いています。

メサーリは、暗号資産の分野に特化した企業です。このため、クラーケンの他、コインベースやFTX、ジェミナイなど、クラーケン・ベンチャーズ同様の暗号資産取引所系CVCの名前が目立ちます。ブランドン・ガスは、出資を決めた理由として「メサーリのチームを長年知っていたこと」に加えて、DeFi(分散型金融)関連のデータ分析ツールやリサーチに「感心した」ことを挙げています。

ロケット・ダラー(Rocket Dollar)

9月9日、ロケット・ダラーは、パーク・ウエスト・アセット・マネジメントが率いる資金調達ラウンドで800万ドル(約8億8000万円)を調達したと発表しました。ロケット・ダラーは、メサーリと異なり金融系の新興企業です。個人退職勘定(IRA)や個人向けの確定拠出年金(ソロ401K)といった年金制度において、暗号資産など、株や債券など伝統的な資産以外のオールターナティブ・インベストメントを支援するサービスを手がけています。

ブランドン・ガスは、ロケット・ダラーについて以下のようにコメントしています。

「伝統的な年金、とりわけ雇用主が設定する年金口座は、投資オプションが限定的で掛金が低いのが一般的です。しかしミレニアル世代やZ世代は、暗号資産や不動産、未上場企業など幅広い資産への投資に高い関心を持っています。さまざま資産クラスに投資してベストなリターンを獲得する機会を提供するロケットダラーは、個人の自由と選ぶ権利に貢献しているという点で魅力的です」

ブロックデーモン(Blockdaemon)

9月22日、ブロックデーモンは、ソフトバンクグループのビジョン・ファンド2が主導したシリーズBの資金調達ラウンドで1億5500万ドル(約170億円)を集め、企業価値が10億ドルを超えるユニコーン企業と評価されました。

ブロックデーモンは先述の通り、仮想通貨のインフラ企業です。次世代イーサリアム(イーサリアム2.0)やビットコイン、ソラナ、テラ、カルダノ、ポルカドット、ライトニング・ネットワークを含む40余りのブロックチェーン(分散型デジタル台帳)ネットワークをサポートしています。

日本のスタートアップも出資対象

クラーケン・ベンチャーズは、北米、アジア、ヨーロッパのスタートアップ企業を投資対象にしており、日本のスタートアップにも大きな期待を寄せています。ブランドン・ガスは「日本から素晴らしい企業がたくさん出てきているのを知っている」とし、「日本企業への出資も積極的に検討する」と述べました。

ブランドン・ガスによると、投資先の選定基準として「プロダクトに関する知識と経験」「技術的な優位性」「そしてスケール可能性が高いビジネスモデル」を挙げています。本質的に重要なのは、結局のところ「3つのP(People、Product、Potential)」であるという見方です。

クラーケン・ベンチャーズによる出資に興味がある企業やプロジェクトは、以下の連絡先からお問い合わせください。

https://www.krakenventures.com/contact-us


画像クレジット: Markus Winkler on Unsplash

UPDATER(旧みんな電力)が総額37.2億円のシリーズC調達、独自トレーサビリティシステムの高速化などに投資

日本初、アーティストの発電所から再エネ電気が買える「アーティスト電力」をみんな電気が始動

再生可能エネルギー事業「みんな電力」などを手がけるUPDATER(2021年10月1日にみんな電力より社名変更)は10月29日、第三者割当増資などにより新たに総額10.7億円の資金調達を実施したと発表した。

これにより、プレシリーズCラウンド15億円、シリーズCラウンド ファーストクローズ11.5億円とあわせ、シリーズCラウンド総額37.2億円の資金調達を完了した。また今回の資金調達により、累計資金調達額は約52.2億円となった。

引受先および借入先は、以下の通り。
・TBSイノベーション・パートナーズ2号投資事業組合(TBSホールディングスCVCのTBSイノベーション・パートナーズ)
・TIS
・ヒューリック
・プロトベンチャーズ2号投資事業有限責任組合(プロトコーポレーションCVCのプロトベンチャーズ)
・SuMi TRUSTイノベーションファンド(三井住友信託銀行とSBIインベストメントが共同設立したプライベートファンド)
・みずほ成長支援第4号投資事業有限責任組合(みずほキャピタル)
・W ventures
・進和テック
・日本政策金融公庫

調達した資金および事業パートナーとの連携により、主に以下の分野に注力する。
・ブロックチェーン(Stellar)技術を活用した、同社独自のトレーサビリティシステム「ENECTION2020」の書き込み機能の高速化・低コスト化・各事業への最適化
・ウェルビーイングを実現するエアテック事業「みんなエアー」のサービス開発
・SDGsの達成をはじめとした社会課題解決のための新規事業創出
・人材採用の強化

デジタル証券の第二取引市場を目指す投資プラットフォームRepublicが171億円超を追加調達

スタートアップの世界では、デジタル資産が米国証券取引委員会にとって、いつ有価証券と見なされるか否かについて、山ほど不満が募っている。

多くの人々が規制の暗雲を感じる分野で、創業5年のニューヨーク拠点の投資プラットフォームであるRepublic (リパブリック)が機会を伺っている。多くの企業が特定のデジタル資産と距離を置くべきかどうか悩んでいる中、Republic(CEOのKendrick Ngyueyn[ケンドリック・グエン]氏はGoodwin Procterでの証券訴訟が最初の仕事だった)は「compliant tokenization(規則に準拠したトークン化)」とグエン氏が呼ぶものの第1人者になることを創業時から目指してきた。

そして今同社は、すでに構築したデジタル「証券」の購入と再販のためのコンプライアンスを重視したマーケットプレイスを拡大する大きな野望をほのめかしている。

関連記事:厳選されたスタートアップ投資機会を提供するRepublicのCEOケンドリック・グエン氏のTC Tokyo2021登壇決定

グエン氏は先週TechCrunchとの電話で「米国内の主要な取引所でデジタル証券トークンを扱っているところはありません」と語った。つまり、製品やサービスに利用できるユーティリティトークンではなく、その価値が不動産のような外部の取引可能な資産に連動しているトークンのことだ。

扱わない理由の1つは、SECが、Ripple Labs(リップル・ラブズ)が開発した暗号資産であるXRPを、(通貨ではなく)Coinbaseなどの取引所が販売していない「証券」とみなしていることを極めて明確に示したからだ。

グエン氏は、Republicは「有能で良いカスタマーサービスを提供し、米国で証券とデジタル証券の第二の活発な市場を可能にする」取引所があれば「今すぐ提携する」意志があると語った。しかし、そんな取引所は存在しないため「あと1年ソリューションが見つからなければ、Republicはデジタル証券の二次的取引所に投資するか関連会社を通じて直接設立するつもりだ」と語った。

これはRepublicが運営している中で最も野心的なサービスであり、100万人以上のユーザーを集め、大規模な資金調達も行っている。

本日、米国時間10月20日、同社は1億5000万ドル(約171億円)のシリーズBラウンドをValor Equity Partnersのリードで完了したことを発表した。これは2021年3月に発表したGalaxy Interactive、Motley Fool Ventures、HOF Capital、Tribe Capital、およびCoinFundらが参加した3600万ドル(約41億円)のシリーズAラウンドに続くものだ(なお、これらの既存投資家は今回も参加し、Pillar VC、Brevan Howard、Golden Tree、およびAtreidesが新たに加わった)。

現在Republicの従業員は200名で、最新ラウンドの前に、新株発行で5000万ドル(約57億円)以上を、トークンの販売で2000万ドル(約23億円)以上を調達している。

会社はさまざまな調整に忙しく動いている。Republicはすでにいくつかの事業部門からなっており、10ドル(約1140円)から始められる人気の個人投資プラットフォームや、10億ドル(約1141億円)近い資産を管理し、認定投資家をふるいにかけてスタートアップに紹介する民間資本部門から、技術、財務、流通、およびトークン化サービスを提供するブロックチェーンコンサルタント部門まである。

さらにRepubliには、現在スタートアップや暗号資産プロジェクトに資金を配分するクローズドエンド型投資ファンドが2件ある他、Republic Realm(リパブリック・レルム)の名前で運用しているメタバース(仮想空間)とNFT(非代替性トークン)に特化したデジタル投資部門もある。

Republicがどうやってすべてをコントロールしているのかを聞かれたグエン氏は「異なるプラットフォームがあるとは考えていません」として、関心事や預金残高に関わらずあらゆる人にサービスを提供できる会社と考えていると語った。「もし億万長者がRepublicにやっきてきて、100ドル投資するのに時間を使うより10万ドルを配分したいというなら、我々はその機会を提供します。もしあなたが20歳で、20ドルをビデオゲームか不動産か女性起業家に投資したいなら、そのための機会もあります」。

目指しているのは「全人口」の要求に応えることだと彼は述べ、Republicなら培った技術力を駆使して成功できると強く思っている。そこにはある基本理念がある。それは「DeFiとNFTを含めほとんどのトークンは証券である」というRepublicの強い信念だ。その結果「私たちはRepublicのやっていることのすべて、触れるものすべてをなんらかの証券として扱い、米国証券法の既存の枠組みに適合させています」と彼は言った。

他の投資プラットフォームがSECに抵抗したいのならもちろんそれは彼らの権利です。Republicとしては「自分たちの仕事をするために新しいルールや規制を求めません。私たちのやり方は既存の法律、強固な法的根拠に基づいています」。

画像クレジット:Kendrick Nguyen / Republic

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(文:Connie Loizos、翻訳:Nob Takahashi / facebook

暗号化チャットアプリSignal開発者がNFTの潜在的な脆弱性にスポットライト、購入すると「ウ〇コ絵文字」に変わるNFT公開

暗号化チャットアプリSignal開発者がNFTの潜在的な脆弱性にスポットライト、購入すると「ウ〇コ絵文字」に変わるNFT公開

TBA via Getty Images

セキュアなメッセージングアプリ「Signal」の創業者で暗号化技術のエキスパート、モクシー・マーリンスパイク氏が、表示するプラットフォームによって紐付けられた画像データの見え方が変わってしまうNFTをリリースしました。また、そのNFTは購入したのウォレットにウ〇コの絵文字( )を表示するとのこと。

NFTは、アート作品や貴重なメディアデータのオリジナル性と所有権を証明するためにブロックチェーン上に保存されるトークンのこと。デジタル鑑定書とでも言えばわかりやすいかもしれません。

しかし、マーリンスパイク氏がリリースしたNFT「At my whim, #1」は、他の誰かがそれを購入した際にデジタルウォレット内にウ〇コの絵文字が表示されます。さらにNFTプラットフォームのOpenSeaと、NFT販売所のRaribleそれぞれで、紐付けられたはずの画像の見え方が異なるとのこと。

マーリンスパイク氏はこのNFTを使った悪戯について、紐付けられたものの所有権を証明するはずのNFTが持つ脆弱性にスポットライトを当てることが目的だとしています。

NFTは技術的にはブロックチェーン上に保存されるユニークなデジタルトークンです。しかしほとんどの場合、実際にそこに保存されるのは記録だけで、アート作品などのデータは別のどこかに保管されることになります。

つまり、NFTに高額の代金を支払ってオリジナルデータとされる画像を購入したつもりでも、肝心のオリジナルデータはブロックチェーンとは異なるところにあり、保存先のなすがままに「いつでもNFTの画像を別のものに差し替えられる」可能性があるということです。

マーリンスパイク氏はOpenSeaおよびRaribleの説明書きに「あなたはこのファンクションコール」を所有しているかもしれませんが、私はファンクションそのものを所有しています」と記しています。

(Source:Moxie Marlinspike(Twitter)Engadget日本版より転載)

【コラム】NFT、メタバース、ゲームの親和性が持つ魅力と高まる関心における間違い

ゲームが普及するスピードは、そのエコシステムにあふれる新しいバズワードのペースに並び他に類を見ない。マーケターやディシジョンメーカーは、ゲーム業界でのビジネスチャンスについて、すでにFOMO(Fear Of Missing Out、取り残されることへの恐れ)に陥っており、常にキャッチアップしているだけでは事足りず、ゲームにおけるブロックチェーンの活用や「メタバース(インターネット上の仮想世界)」などの話題性のあるトレンドに食いつき、さらに先取りをしようとしている。

ブロックチェーン、メタバース、ゲームの親和性が持つ魅力は明らかだ。ゲームは常にデジタル所有権(ゲームプラットフォームであるSteamの功績により、ゲームや、おそらく映画などの他のメディアにおけるこの概念が標準化されたといえる)の最前線にある。また、メタバースのビジョンが、分散化されたデジタル所有権を有するゲームに共通する仮想環境に依存していることも多くが認めるところだ。

デジタル所有権とメタバースのそれぞれをどう見るかはさておき、筆者はこの2つがゲームの未来に相互作用を発揮すると考えている。しかし、この流行りの話題が成功するかどうかは、現時点では見過ごされている重要なステップにかかっている。

まず、ブロックチェーン、もっと具体的にはNFT(非代替トークン)の例を見てみよう。多くのゲームでは、希少性が高く、多くの場合あちこちに隠された、さまざまなアイテムを集めることで、モンスターを倒し、強力な武器を手に入れ、さらに強いモンスターを倒し、もっと強力な武器を手に入れたりといった中核となる「ループ」が形成されている。また「スキン」(ゲームキャラクターのさまざまな衣装やアバターアイテム)を集めることは、ゲームにおけるマイクロトランザクションの定番の1つだ。

現在、NFTは、不変で追跡可能でありオープンな価値を持つさまざまなレアアイテムと自然に調和するものとして位置づけられている。最近発売された「Loot(for Adventurers)」では、NFTをファンタジーを呼び起こすための仕かけと簡単に説明し、他のクリエイターが世界を構築するためのツールとして提供するという斬新なアプローチをとっている。Lootのように、NFTアイテムを中心としたゲームが開発されることは想像に難くない。

関連記事:NFTを使った新プロジェクト、まだルールも存在しないが価値を生み出す「Loot」に熱中するのか?

同様のことは以前にも行われたことがある。上記のような「Loot式のループ」を持つゲームの開発者は、ゲームの利用規約に反しゲーム通貨やアイテムを取得して他のプレイヤーにリアルマネーで販売する「ゴールドファーマー」の問題を長年抱えてきた。そして、その解決策として、ゲーム内に「オークションハウス」を導入することで、プレイヤー同士がリアルマネーでアイテムを購入できるようにしたのだ。

ところが、これには望ましくない副作用があった。著名なゲーム心理学者であるJamie Madigan(ジェイミー・マディガン)氏によると、人の脳は、思いがけない有益な報酬に特別な注意を払うように進化しているという。ゲームの楽しさの多くは、予想外の報酬をランダムに獲得できることにあるが、あけすけな報酬がリアルマネーで簡単に手に入ることになると、ゲームのそういった楽しさが奪われてしまうことになる。

ゲームに関連して、現在議論されているNFTの用法は、ゲームの核となるループを経済的な近道によって潰してしまうといった罠に陥る危険性が高いといえる。この現象の最も極端な例では、ゲームにおける最大の罪を犯している。つまり「Pay to Win(金を払って勝つ)」という類のゲームでは、大きな資金を持つプレイヤーが、対戦ゲームの用具における優位性を獲得できるのだ。

Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)のようなブロックチェーンゲームは「Play to Earn(遊んで稼ぐ)」というコンセプトのもとで急速に熱を帯びている。これはブロックチェーンゲームの環境でトークン化したリソースやキャラクターを獲得し、それを売却することで、プレイヤーが収益を得られるというものだ。これが「金を払って勝つ」とほとんど同じシナリオじゃないかといわれれば、それはその通りだろう。

それが今の状況下で重要であるかどうかは、あまりはっきりしていない。NFTの潜在的な市場価値やプレイによる収入の可能性ではなく、ゲームのコアそのものに関心を持つ人はいるのだろうか。より本質的にいえば、実世界での収益がポイントである場合、それは本当にゲームなのだろうか、それとも、上記のような「ゴールドファーミング」が不正な行為ではなく、むしろゲームの中核的メカニズムであるような、ゲーム化されたミクロ経済に過ぎないのだろうか。

ブロックチェーンを中心とするテクノロジーや文化は、ごく少数の人が関心を持つような非常に難しい問題を解決する力を高めてきた。テクノロジーにおける多くの問題と同様、そのソリューションには、より人道的なアプローチからの再評価が必要だ。ゲームの場合、これらのテクノロジーが主流の推進力になる前に、根本的なゲームの楽しさやゲーム心理の問題に取り組む必要がある。

これに関連する例として、メタバースに目を向けてみよう。ゲームに興味がない人でも、Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏がFacebook(フェイスブック)の将来を賭けたこのコンセプトについては、耳にした人もいるだろう。しかし、盛り上がってはいるものの、根本的な問題は、それが単に存在しないということだ。最も近いものとしては、「Fortnite(フォートナイト)」のような巨大なデジタルゲーム空間かRoblox(ロブロックス)のようなサンドボックスだ。また、多くのブランドやマーケターは、ゲームを理解することに取り組まずに、いつまで経っても実現しない可能性のあるチャンスをつかもうと近道を探している。

ゲームは、メタバースの補助輪と見ることができる。仮想空間についてのコミュニケーション、ナビゲート、思考の方法は、すべてゲームを基盤とするメカニズムやシステムに基づいている。極言すれば「メタバース」を最初に実現するのは、こうしたスキルに磨きをかけ、バーチャルな環境に身を寄せることを楽しんでいるゲーマーたちかもしれない。

そろそろパターンが見えてきたのではないだろうか。ゲームの「今」という視点をあまり持たずに、ゲームの「未来」のアプリケーションに対する関心が高まっている。社会学から医学に至る広い分野でゲームが思考に与える影響について認識されたため、学術の世界では2000年代初頭からゲームの研究が急速に盛んになったが、ビジネスの世界では最近まであまり感心が持たれていなかった。

その結果、マーケターやディシジョンメーカーは、なぜそのようなものが重要なのか、そのようなものを手に入れたときに何をすべきなのかといった当たり前の背景を知らずに、新しい大きな話題を追いかけることに全力を尽くしているのだ。ゲームの発展は大きな可能性を生み出しているが、その可能性をめぐる議論は、関心の方向性が間違っていることもあって、まだ十分に洗練されていない。

この死角から抜け出すためには「金を払って勝つ」のような近道はない。勝つためには労力を惜しんではならない。

編集部注:Jonathan Stringfield(ジョナサン・ストリングフィールド)博士は、Activision Blizzard Media and Esportsのビジネスマーケティング、計測、インサイト部門のVP兼グローバルヘッド。

画像クレジット:Gunes Ozcan / Getty Images

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(文:Jonathan Stringfield、翻訳:Dragonfly)