Uberがスキャンダルで低迷、ライバルのLyftは売上が三倍増

Lyftにとっては、Uberの苦難の一年が大きな商機になったようだ。

The Informationの記事によると、この、アメリカにおけるUberのライバル企業は、売上が前年に比べて三倍に増加した。すなわち2017年前半のLyftの売上は4億8300万ドル、前年同期では約1億5000万ドルだった。

利益も改善されて、損失が2億8300万ドルから2億600万ドルに減少した。一乗車当たりに換算すると、損失額は4ドルから1ドル20セントに減った。

一方Uberは、損失が加速している。最近の四半期(2017Q3)の決算報告によると、同社の損失はおよそ15億ドルとなり、前年同期の10億6000万ドルから急騰した。

本年前半に関しては、フードデリバリーサービスUberEATSを含めると、30億の売上に対して20億ドルの損失となった。

訴訟があり、同社の企業文化に対する社会的非難〔←被害者手記〕があり、Uberの今年1年はスキャンダルまみれだった。その結果6月には創業者CEOのTravis Kalanickが退き、8月に元ExpediaのCEO Dara Khosrowshahiが引き継いだ。

両社とも今はさらなる資金獲得により、事業を加速しようとしている。

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Lyft、10億ドルのラウンドに続いてさらに5億ドル調達へ

Lyftは先月、Alphabetのベンチャー投資部門、CaptialGから10億ドルの資金を調達したばかりだが、現在さらに5億ドルのラウンドを準備しているという。同社がAxiosに語ったところでは、この5億ドルは前回のラウンドの延長という形になる。まだこのラウンドは完了していないということだが、資金調達が完了すれば(つまりポストマネーで)Lyftの会社評価額は115億ドルに上るとみられる。

Axiosによれば、Lyftは新たな資金で乗客、ドライバー双方の体験を向上するプロダクトを開発するという。この時期はLyftにとってきわめて重要な意味を持つ。12月にはは初の国外進出を果たし、カナダのトロントとハミルトンで運営を開始するという。

Lyftは目一杯アクセルを踏んで規模拡大に突っ走っている。現在アメリカの人口の95%をカバーしているが、2017年には 新しい運営地域を100箇所加えた。創立以来5億回運行され、この数字はさらに伸びている。自動運転テクノロジーにも本腰を入れており、テスト・プロジェクトを実行中だ。われわれも報じたが、同社は最近カリフォルニア州当局から自動運転車を公道で実験する許可を得ている。

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自動運転車のLiDARの能力限界を機械学習で補う方法をAppleが開発

コーネル大学の研究文献目録arXivに最近上程されたAppleのペーパーは、LiDARの配列が集めた原始点群データを、機械学習を利用して、そのほかのセンサーデータを必要とせずに自転車や歩行者などの3Dオブジェクトの検出に翻訳する方法を記述している。

Appleの自動運転技術の開発努力に関して、これほど明快な文献を目にする機会は数少ない。Appleがそれをやってることが分かるのは、カリフォルニア州自動車局に自動運転のテストの許可を申請したことによって同社がそれを認めたからであり、そしてまた、そのテストカーがときどき目撃されたからだ。

しかし同時にまたAppleはこれまで、同社の機械学習の取り組みについては、ややオープンだった。自社のブログに研究を紹介するペーパーが載ったこともあるし、そして今ではより広い研究コミュニティとの共有も行っている。こうやってペーパーなどを公刊する行為は、その分野のトップタレントにとって重要であることが多く、彼らは会社を超えた広いコミュニティと協働して、全般的な機械学習技術を前進させたいのだ。

上の画像に写っているものは、Appleの研究者、とくにペーパーの著者Yin ZhouとOncel Tuzelが作ったVoxelNetと呼ばれる装置で、LiDARの配列が捉えた点の集合からオブジェクトを外挿し推断する。基本的にLiDARはその周囲にレーザーを放射して個々の点の高解像度のマップを作り、オブジェクトに当たって反射された結果を記録する。

しかしこの研究がおもしろいのは、これによってLiDARが、自分が属する自動運転システムの中でより効果的に働けることだ。通常は、LiDARのデータは、光学カメラやレーダー、そのほかのセンサーなどのデータと対照融合されて完全な像を作り、オブジェクトの検出を実行する。しかし、Appleのこの方法のように、信頼性の高いLiDARだけを使えば、路上で実用化される〔量産量販の〕自動運転車の、今後の製造とコンピューティングの効率が上がるだろう。

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カリフォルニア州、Lyftに公道での自動運転のテスト許可

カリフォルニアの公道で自動運転車のテストの許可を得る会社は急速に数を増している。Axiosによれば、このほどカリフォルニア州自動車局のリストにLyftが加わえられた 。これは今年に入ってLyftが自動運転テクノロジー開発センターを開設したことを受けた動きだろう。開設時の声明によれば、このセンターは独自の自動運転テクノロジーの開発と同時に自動車メーカーその他のパートナーとの提携も探っていくということだった。

Lyftがカリフォルニア州当局から自動運転車の公道テストの許可を得たということは、同社が自社車両で自動運転のテストを間もなく開始することを意味するのだろう。Lyftはこれ以前、自動運転テクノロジーを有するいくつかのパートナーと共に独自の自動運転プラットフォームを立ち上げるためのパイロット・プロジェクトをを開始することを示唆していた。このパートナーにはすでにカリフォルニア州で公道テストの許可を得ているDrive.aiなどが含まれている。

しかしLyft自身が許可を得たことは、今後自動運転テクノロジーにさらに積極的に関与していくことを意味するようだ。

カリフォルニア州でテストの許可を得た会社はライバルのUber、ライバルかつパートナーのWaymo(Alphabetグループ)、メーカーではメルセデス・ベンツ、Tesla、フォードなど多数。

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Uber、自動運転車のベースにVolvo XC90を2万4000台発注

ライドシェアリングの大手、Uberは2万4000台のSUV、XC90を購入することでメーカーのVolvoと合意した。Bloomberg NewsによればUberは2019年から2021年にかけて自動運転車によるフリートを構築するという。XC90はUberの新世代自動運転車のプロトタイプのベースとなっている。UberはXC90を購入後、独自にセンサーやコンピューターなど自動運転に必要な装備を取り付けている。

Financial Timesによれば、この契約は14億ドル相当と推定されている。アメリカではXC90の一般消費者向け最低価格は4万6900ドルだ。Uberは以前からXC90をアリゾナ州、サンフランシスコ、ピッツバーグでテストしている。このテストでは運転席に人間のドライバーが着座して万一に備えると同時にソフトウェアの改善のための情報を収集している。UberとVolvoは昨年、共同で自動運転車の開発を行うことで合意していた。

Uberの新しいXC90フリーとは現行のプロトタイプ車以上に機能を備えるという。複数系統のブレーキ、ステアリングによって安全性を高め、人間の補助なしで運用できることを狙っている。2万4000台のCX90はUberの要求によってメーカーでカスタマイズされる。またこの契約はVolvoに自動運転車フリート構築のための車両供給の独占権を与えるものではなく、Uberは必要に応じて他のメーカーに発注する権利を保有するという。

自動運転車のライバル、AlphabetのWaymoは最近独自の一般向け自動運転タクシー・サービスを開始すると発表した。この動きがUberの自動運転車プロジェクトを加速させる要因になったかもしれない。ただし両社とも具体的なスケジュールについては明かしていない。テストやプロトタイプではなく、われわれが町中で普通にこうしたサービスを受けられるようになる日時はまだ不明だ。

Uberの広報担当者は2万4000台の契約に関して「概ねそのとおりだ」と認めたが、具体的な確定発注台数については言及を避けた。

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Tesla、全電気トレーラー、Semiを発表――ジャックナイフ事故を防ぐ新技術も

Teslaは昨日のプレスイベントで全電動トレーラー・トラクター、Semiを発表した。このトラクターヘッドはバッテリーと電気モーターで駆動されるという以外にもいくつか革命的なテクノロジーを採用していた。その一つはSemiがトレーラーにとってもっとも危険な事故を自動的に回避する仕組みを採用した点だ。

トレーラーの重大事故の一つは「ジャックナイフ」と呼ばれる現象から起きる。名前だけでも何やら不安をそそるが、実際ひどい被害をもたらすことで悪名高い。「ジャックナイフ」という名前を知らなくても、それがどういう事故であるかはアメリカのドライバーにはよく知られている。トレーラー・トラックが急激にハンドルを切るとトラクターヘッドはその方向に曲がるが、重く長いトレーラーは追随できずそのまま直進してしまう。トラクターヘッドとトレーラーのバランスが崩れてトレーラーは急激に折れ曲がっていき、最後には転覆してしまう。こうして高速道路の全レーンが塞がれて起きた大渋滞に遭遇したドライバーは多いだろう。

Tesla Semiにはこの種の事故を積極的に防止する仕組みが搭載されている。これは全電気自動車であるという特色と密接に関連する。つまりSemiではそれぞれの駆動輪ごとに独立の電気モーターが取り付けられている。Semiはセンサーでそれぞれの車輪ごとの荷重を感知し、最大限の安定を得るためモーター出力とブレーキをコントロールする。荷重移動の変化からオーバーステアが起きそうになっていることを感知すると即座に修正がかかる。

ドライバーがいちいち介入する必要なしに、トレーラー自身がジャックナイフが起きるのを防止するわけだ。これは牽引しているトレーラーのモデル、サイズ、重量とは関係なしにトラターヘッドだけで行われる。イーロン・マスクは発表会の壇上で「トレーラーという仕組からしてジャックナイフ現象を完全にゼロにすることは不可能だ」と述べた。

Tesla Semiのこうした安全性とはドライバーにとっても魅力的だろうが、ロジスティクスを実行する会社側にも、自社の車両、人員、そして搭載している貨物がさらに高度に守られていることを意味するわけだ。

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【以上】

フライングカーは輸送の未来か?それとも膨れ上がっただけの夢か?

【編集部注】著者のValery KomissarovはSkolkovo Foundationのポートフォリオマネージャーである。そこで彼は航空宇宙産業やドローンのスタートアップたちのビジネス開発と資金調達をサポートしている。またロシアの宇宙機関であるRoscosmosの、次世代宇宙技術に関する顧問を勤めている。

いよいよフライングカーのスタートアップたちが、Twitterのようなお馴染みのテクノロジー企業としてみなされるようになり始めたようだ。EUを拠点とし、オール電化の自律フライングタクシーを手がけるスタートアップのLiliumは、Tencentが主導し、多くの著名なVCたち(Atomicoを含む)が参加したシリーズBで、9000万ドルを調達した。フライングカーが魅力的なコンセプトから成熟したテクノロジーへと変化し有望な投資対象になりつつあることは明らかだ。

しかし、私たちは世界でフライングカーを見ることになるのだろうか?そして、市場環境はどのように進化して行くのだろうか?

これらの質問に答えるために、まず現在のフライングカーのエコシステムを眺めてみよう。

会社名

創立年


調達額
( 単位:100万ドル)

代表的な投資家

Lilium Aviation

ドイツ

2014

101.4

Tencent, Atomico, e42 Ventures, Obvious Ventures

Volocopter

ドイツ

2012

29.5

Daimler

Ehang

中国

2014

52

GGV Capital, GP Capital, ZhenFund, LeBox Capital

Joby Aviation

米国

2009

15.5

8VC、Capricorn Venture Partners

AeroMobil

ハンガリー

2010

3.2

LRJ Capital, InfraPartners Management

Moller

米国

1983

N/A

N/A

Zee.Aero

米国

2010

100

ラリー・ページ

Kitty Hawk

米国

2015

N/A

ラリー・ページ

Terrafugia

米国

2006

6.56

Haiyin Capital, Transcendent Holdings

PAL-V

オランダ

2001

N/A

N/A

Cartivator

日本

N/A

N/A

トヨタ自動車

Neva Aerospace

イギリス

2013

2.53

Schübeler Technologies GmBH

Hoversurf

ロシア

2014

N/A

N/A

Malloy

イギリス

N/A

N/A

N/A

Aerofex

米国

N/A

N/A

N/A

出典:Crunchbase、PitchBook、Bloomberg、各企業のプレスリリース

ここから分かることをいくつか挙げてみよう:

エコシステムは成熟している。すでに15のスタートアップが、異なるコンセプトのフライングカー(ホバーバイクを含む)に取り組んでいる。そしてさらに多くの企業が極秘裏に、あるいは初期段階として取り組んでいる筈だ。これに加えて、エアバストヨタなどの複数の大手企業も、この技術を開発している。

地理的に言えば、3分の1程度の企業が米国に拠点を置いている。しかし、最近フライングカー業界最大のニュースとなった、LiliumとVolocopterという2つの巨額調達スタートアップを含む、EU系企業の存在感も強い。

資金調達の詳細を見ると、フライングカーのスタートアップたちはこれまでに、ベンチャーキャピタルエコシステムから3億1070万ドルの資金を調達している。その構成は通常のVC(Atomicoなど)、企業(Daimler、トヨタ、Tencent)、そして有名エンジェル(ラリー・ページ)などだ。今年2017年には、この領域で最大の資金調達が行われたことに言及しておくことには、意味があるだろう。これは主に巨額なLilium(9000万ドル)とVolocopter (2950万ドル)のラウンドによりもたらされたものだ。

このデータを要約すると、フライングカーのスタートアップの数は多く、投資家からこの分野への注目が集まっていて、それが今年大幅に増加したということである。

この背後にある力学は何だろう?何故いまそれが起きたのだろう?以下では、この分野を推進する主な2つの要因について概説したい、すなわち大いなるマーケティングの勢いと、必要とされる技術の成熟だ。

まず最初のポイントを解説すると、フライングカーのコンセプトは、近年大手の企業たちの目に留まってきている。例えばUber(Elevateプロジェクト)やUAE政府(初の公共フライングタクシーのテスト)などだ。このことは、特に航空宇宙に着目しているわけではない投資家、例えばAtomicoやTencentを引き寄せている。

もう1つの側面は、ドローン関連技術の急速な発展だ。この技術はビジネス上の価値を証明し、消費者向けの玩具から変貌し、建設農業などのさまざまな産業で利用される有益なツールとなった。同じようなプロセスが、現在はフライングカーの世界でも起きている。配送業務や、緊急業務アプリケーションなどにとどまらず、モビリティ業界全体を混乱させるほどの勢いを持ちつつあるのだ。

実際、フライングカーに必要な技術が、ついに出揃ったのだ。最大の課題――安全で効率的な垂直離着陸(VTOL)機(ヘリコプターと飛行機を組み合わせたようなもの)を作ること――は、航空機デザインの革新によって解決されつつある(詳細に関しては分散推進コンセプトを参照)、そして自律フライトと電動モーターとバッテリーに関する最近の進化は、ソーラーパワーで飛行する自律フライングカーが、都市や田園地帯の上空を飛び回る幻想的な未来を描かせる。

しかし、技術の準備が整い、業界と投資家の双方から大きな関心が寄せられているにもかかわらず、まだいくつかの障壁が残されている。その中でも最も大きくて最も難しいものは、フライングカー(とドローン)を、公共の領空に統合することだ。これは様々な観点を含む大変に複雑な問題である。規制という意味でも(フライングカーは人間によって遠隔操作されるべきか、あるいは自律的に運行することを許されるべきか?)、必要とされるインフラストラクチャという意味でも(どのように無数の無人フライングカーを追跡し管制すべきか、そしてこれらのサイバーフィジカル資産をどのように保護すべきか?)、そしてテクノロジーという意味でも(何千もの飛行経路をリアルタイムで調整し、衝突回避を行なうには?)。

政府機関と大企業の両方がこうした課題に取り組んでいる(例えば米国では、Google、Intel、Verizonなどの支援を受けてNASAによって推進されている);こうしたシステムは、世界的にはまだ国を挙げて実施されているとはとても言えない。

フライングカーは間違いなく関心の的になりつつある。市場環境がこの先どのように進化するかについての見通しを、示すことにしよう。

  1. フライングカーを大衆市場で見るようになるには10年から15年かかるだろう、これは公共領空への統合問題の解決と、人びとにこれはICOやVRゲーム以上におかしな考えではないのだ、と納得させるのに必要な時間なのだ。
  2. フライングカーは興味深い投資機会を提供しており、さらに多くの戦略的投資家やVCたちが、この分野に資金を提供することになるだろう。さらに、多くの企業がフライングカーに関心を寄せていることを考えると、さらに多くのM&Aも行われることだろう。例えば自律飛行を可能にするテクノロジーに取り組むAuroraを、ボーイングが買収したように。

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(翻訳:Sako)

FEATURED IMAGE: CURVABEZI/GETTY IMAGES

自動運転シャトルバスがラスベガスでテスト開始直後に軽微な事故

ラスベガスのダウンタウンで運行を開始した自動運転のシャトルバスが、発車から一時間足らずで軽微な事故に遭遇した、と地元のニュースサイト(NBC系列のKSNV)が報じている。自動運転車としては、ちょっと幸先が良くなかったようだ。

たまご型で8人乗りのシャトルバスNavyaは、AAAとKeolisが運行している。それはFremont Eastの“Innovation District”における半マイル(800メートル)の試験運行で、LVの繁華街ではないのが幸運だった。

その事故はロボカーくんの落ち度ではなくて、運転手のいるセミトレーラーがバックしてきて接触したのだ。軽い接触であり、負傷者はいない。

路上で試験運行するほどの自動運転車には、障害物を避(よ)けたり、必要なら緊急停止する能力が必ずある。今回は、20トントラックがバックしてきたとき、ちょっと動いて避けるということが、できなかったようだ。

KSNVがインタビューした乗客は、不満を述べている:

シャトルがじっとしてるから、‘おいおい!当たるぜ!当たるぜ!’と思った。次の瞬間、実際に当たった。そのシャトルには、自分もバックする能力がなかった。じっと、止まってただけみたいだね。

シャトルの設計者が事前に想定していない状況って、そんなにたくさんあるのだろうか? 自分の方に向かってくる車があるとき、それを避けるなんて、かなり基本的なことだと思うが。

ラスベガス市が発表した声明では、“シャトルの行動は想定どおりである。そのセンサーはトラックを感知し、シャトルは事故を避(さ)けるために停止した”、と言っている。

こんな言い訳も: “トラックにシャトルと同じような感知装置があれば、事故は避けられたであろう”。

そのシャトルは、本当に正しく反応したのか。試験は続行されるが、そんなとき、ただ止まるだけではない、ということが実証されるまでは、乗りたくないね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Alphabetのスマートシティ子会社Sidewalk Labsはトロントのパイロット事業にやる気満々

Alphabetのスマートシティ部門子会社Sidewalk Labsは、トロント市と協力して新しいコミュニティの企画を手伝っているが、現時点ではまだ何も決まっていない。まず12か月の準備期間中にプロジェクトを練り、関係部門全員の合意のもとにスタートする。ただしそれは、Sidewalkの具体的な起用/利用法が決まるまで指をくわえて1年待つ、という意味ではない。

今日(米国時間11/2)トロントで行われたGoogle主催のGo Northカンファレンスで、Sidewalk LabsのCEO Dan Doctoroffが説明したところによると、トロント市のウォーターフロントQuayside(‘波止場’)地区にスマートシティのモデルを作る計画は準備段階だが、Sidewalkが今ただちに同地区に実装を開始できることもいくつかある。

Sidewalkはそれらの実装をもっと早めたいとして市と協議中で、それらには渋滞緩和策や、ニューヨーク市にオープンしたばかりのパイロット的診療所をモデルとするヘルスケア施設/サービスの実験などがある。Doctoroffによると、渋滞対策の方は同じくウォーターフロントの一部であるQueens Quay地区が対象になる。

またDoctoroffによると、同社が開発した“交通流量のモデル作りのための新しいコンセプト”は、行政の公共交通担当部門にとって今すぐにでも有益であり、トロントでも比較的早く実装可能、という。

しかしこういったアイデアはすべて、トロントのPort Lands区画内のQuaysideと呼ばれる12エーカーの土地片の、長期的な開発計画だけに固有のものではない。むしろDoctoroff自身は、これらの比較的小規模なパイロット事業のタイミングに言及して、“これらは今すぐにでも着手できる”、あるいは少なくとも、“比較的早期に開始できる”、と言っている。

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ニューヨークのテロ容疑者はUberのドライバーだった…採用審査に疑問符が

ニューヨークのテロ容疑者Sayfullo SaipovがUberのドライバーであったことを、同社は確認した。彼の容疑は、火曜日(米国時間10/31)にマンハッタンのワールド・トレード・センターの近くでトラックを運転して群衆に突っ込み、少なくとも8名を殺害、11名を負傷させたことである。

“この愚かしい暴力行為に驚愕している。私たちの心は被害者とその家族と共にある。私たちは警察と接触して、できるかぎりの協力を提供している”、とUberのスポークスパーソンは語った。

UberによるとSaipovはこれまで半年間、ニュージャージーでドライバーだった。彼は1400回あまりの旅客搬送を担当した。

29歳のSaipovは経歴審査に合格し、事故歴の記録はない。Uberは今この事件に関してFBIと接触しており、容疑者をUberアプリから排除した。

Uberのドライバーが殺人で告発されるのは、これが初めてではない。昨年はミシガンのUberドライバーが6人を殺してその間も乗客を拾っていたとして告訴された。

今度の事件は、Uberが行う経歴審査に疑問を投げかけるかもしれない。同社によると、現状では犯罪履歴と交通違反を調べている

乗客はドライバーを5段階評価で格付けできるが、これなら同社は問題行動を見逃さずにすむ可能性がある。

Uberによると、同社のドライバーは今、世界全体で200万名あまりいる。

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トヨタのジャパンタクシーは注目の的――ハイブリッドでタクシー専用車のスタンダードを目指す

日本から新しいタクシーの国際標準が登場するかもしれない。トヨタが(適切にも)ジャパンタクシーと名付けたモデル(屋根の上のサインボードにJpn Taxiと書かれている)はすでに路上を走っている。デザインは有名なロンドン・タクシーに多少似ている。ロンドンといえばあの黒いタクシー、ニューヨークといえばイェローキャブを思い浮かべるが、トヨタの新しいタクシーのデザインもそれと並んで東京を代表するアイコンとなることを目指している。また高齢化が急速に進む日本の社会状況も考慮に入れられているということだ。

ジャパンタクシーはオリンピックが開催される予定の2020年には東京の街を多数走ることになる。万人向けの交通手段であると同時に高齢者や運動能力にハンディキャップを持つ人々の便宜を考えている。このモデルのチーフエンジニア、粥川宏氏は「バリアフリーを目指している」と説明している。

新しいタクシーのもうひとつの目的は環境にフレンドリーであることで、パワートレインはハイブリッド電気モーターだ。また乗客の快適さにも高い優先順位が与えられており、乗降がしやすく室内空間も広い。また驚異的に耐久性が高い。

ジャパンタクシーのデザインの特長としてフロアが低くフラットなことが挙げられる。乗客が主として乗り降りする左側ドアはスライド式で、ドライバーがリモート操作できる。これならスーツケースを持っていても簡単に乗り込める。またリアのスペースは車椅子を載せられるよう簡単にアレンジを変更できる。

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コクピットはこれまでのタクシー車にくらべてはるかにドライバー・フレンドリーだ。Aピラーの改善により視界はきわめて良い。ハイブリッド専用LPGエンジンは燃費に優れておりCO2排出量も従来車にくらべて大きく低減している。

ジャパンタクシーの特徴的なインディゴ・ブルーのカラーは日本語で「こいあい」(濃藍)と呼ばれる。日本では天然の藍を用いた染の技術が長年にわたって伝えられてきたという。これが「高品質かつフォーマルでありながら手頃でもある」という感覚をもたらすという。東京オリンピックのシンボルカラーも「濃藍」だ。

トヨタによれば現在日本で運用されているトヨタのタクシーの70から80%はタクシー専用車として開発されたコンフォートないしクラウンのセダンだという。ジャパンタクシーはコンフォート・スタイルの後継車となる。これいよりコンフォート・タクシーは22年にわたる歴史に幕を下ろすことになる。

トヨタによれば、オリンピックが開催される2020年に東京だけで1万台のタクシーが走っているはずという。

情報開示:私の東京モーターショー取材に際してトヨタは交通・宿泊費を提供した。

〔日本版〕トヨタのジャパンタクシー専用サイトはこちら。日産もタクシー専用車、NV200を販売中。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Peter Thielは投資対象としての自動運転技術に半信半疑、「自動車など要らない世界が良い」説

億万長者の投資家Peter Thielは、トレンドに投資するのは嫌いだ、とよく言う。今週サウジアラビアのリヤドで行われた投資フォーラムFuture Investment Initiativeで、ジャーナリストのMaria Bartiromoと共にステージに立った彼は、同じ言葉を繰り返した。

今の主な投資対象を聞かれた彼は、シリコンバレーの外に着目していることが多いが、SaaSソフトウェアや仮想コンピューティング、拡張現実、人工知能といった“バズワード”はあまり重視しない、と答えた。“そのような投資のトレンドは、実際にトレンドだったとしても危険だ”、と彼は言う。そしてむしろ、“バズワードが聞こえてきたら、そこからできるだけ早く逃げ出すべきだ”、と。逃げ遅れたら、“その種の多くの企業と多くの競合相手”に対処しなければならなくなる。

そこで当然ながらThielは、自動運転技術に対しても同じことを感じている。彼のベンチャー企業Founders Fundが投資しているライドシェア企業Lyftは、その未来が、ある時点で自動運転企業になれることにかかっている、と思われるにもかかわらず、だ。

しかしThielによると、その彼自身のルールにも一つだけ例外がある。それは、“まだ誰のレーダーにも映っていない”トレンドには積極的に着目することだ。

つまり彼が示唆するトレンドとは、ぱっと見ても視界内に存在しないが、今日それに向けられている(希薄な)関心よりも、はるかに大きなメリットを持つテーマだ。人がそれに注意を向けないのは、自動運転車や空飛ぶタクシーほどセクシーでないからだろう。その、彼が秘かに着目しているトレンドとは、誰もが知ってる遠隔通勤(telecommuting, テレコミューティング)、その、これからの不可避な増大によって世界が変わることだ。

むしろ交通運輸の未来について聞かれたThielは、交通運輸にはあまりニーズがないかもしれない、と言いたげだった。少なくとも、職場に出かける個人からのニーズは…。

Thielは語る:

確かに、UberやLyftのような企業へのシフトは、私も投資していますけど、それ自体は大きな変化です。自動運転車というトレンドも、経済にとって重要なトレンドです。それは、消費者の行動を大きく変えるでしょう。自動運転車があれば、車内でも仕事ができるから、通勤時間が今よりもっと長くてもよいでしょう。

でも私は、それが良い投資であるという確信は持てません [強調: 本誌]。大量の企業が、自動運転車という同じような技術をやっているけど、彼らの差別化要因はよく分からないのです。

運輸交通関連の技術で自動運転車よりも関心があるのは、破綻に瀕してている私たちの交通システムの迂回策/回避策はないか、ということです。そしてそのITバージョンこそが、人びとが何十年も前から話題にしていたテレコミューティングなのです。

つまり、交通運輸なんてまったく要らない、と言えるやり方はないのか。リモートで十分に仕事ができれば、それでいいじゃないか。30〜40年前には、いろんな理由でそれはダメだったけど、家にいたら仕事に集中できないとか、人と人の出会いから良い仕事が生まれる、といった精神論みたいな理由もありましたね。

でも、シリコンバレーなどでは現にテレコミューティングが増えているのではないですか。そんなところでは、シリコンバレーの外に人びとがデベロッパーの小さなチームを見つけています。世界中のいろんな場所のいろんな人びとを、ひとつの仕事に割り当てる方法がいくつもあるのです。

ですから . . . テレコミューティングは、もっと探究すべき価値のあるトレンドです。それはこれまで、過小評価されていました。

CB Insightsのデータによると、自動車関連のスタートアップには、今年の前半だけでも、16億ドルという過去最高の投資が行われている。

ThielとBartiromoのチャットの詳細は、ここにある。

しかし、状況からして無理だったかもしれないが、彼のトランプ政権との関係は、話題にならなかった。その関係がずっと続いているために、今年のThielは何度もニュースのタイトルや見出しに登場した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

イーロン・マスクのThe Boring Co.にメリーランド州からトンネル掘削許可

イーロン・マスクはこのところ好調だ。Rick & Mortyのファウンダーに賞賛されたし、メリーランド州でもトンネル掘削の許可を得るのに成功した。The Boring Companyは本社付近のカリフォルニア州ホーソーン市ではすでに許可を得ている

メリーランド州で建設予定の新しいトンネルは全長16.5kmで、州政府が所有するボルティモア-ワシントン・パークウェイの地下を利用するルートだ。メリーランド州のトンネルはワシトンとニューヨークを結ぶ一大トンネル・ネットワークの出発点として構想されている。 LA Timesの記事によればこのネットワークはボルティモア、フィラデルフィアの都市中心部にも乗降施設を設けるという。

マスクのBoring Companyは2基目のシールド掘削システムを導入してさらに勢いを増している。新システムはいつでもモグラのように地下を進む用意ができているということだ。メリーランド州は「現段階では資金面での援助は行わない」という条件付きで掘削を認めた。もっともこの条件はマスクにとってさして不利益をもたらすものではないだろう。もともと短いトンネルではあるし、この程度の建設資金はアミューズメント施設として観光客を集めることでまかなえるのではないか。

メリーランド州交通局長のPete RahnはLA Timesのインタビューに答えて、「イーロン・マスクの今回の申請は公共インフラを施設するためにトンネル掘削とほぼ同様のものだった。われわれはこうした掘削計画にひんぱんに許可を与えてきたので、〔その審査は〕そう困難なものではなかった。とはいえ、今後州を横断する本格的なHyperloop
Oneトンネルを実現するとなれば各種の手続きをクリアするためにかなりの作業が必要だろう」と述べた。

一方でマスクが火星植民のための大型宇宙ロケット開発の努力を続けていることもよく知られている。〔独立戦争のとき、教会の塔のカンテラが〕「一つなら敵は陸から、二つなら海から来る」と取り決めた話は有名だが、この流儀でいくとわれわれは「二つなら地下トンネルで、三つなら宇宙船で旅する」ことになるのかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Lyft、評価額11億ドルで10億ドル調達――AlphabetのCapitalGがリード

ライドシェアリングの有力企業、Lyftが新たに10億ドルの資金を調達した。これにより同社の資金調達後後評価額は110億ドルとなった。このラウンドをリードしたのはGoogleの親会社、AlphabetのCapitalGだった。グロース投資に特化したベンチャーファンド、CapitalGのパートナー、David LaweeはLyftの取締役会に加わる。

Lyftはこのニュースを公式ブログで発表し、これまでに 5億回の営業走行を達成しており、アメリカでは人口の95%をカバーするようになったと述べた。カバー地域は今年の始めには54%に過ぎなかったという。

Lyftは今年4月に75億ドルの評価額で6億ドルを調達している。投資パートナーにはカナダの公務員年金基金が含まれる。また9月にはAlphabetが関係する投資家から10億ドルを調達することを明らかにしていた。

興味深いことにAlphabetのグロース投資ファンドはUberに対する初期の投資家の一つでもあった。 しかしその後Alphabetグループの自動運転車企業、WaymoはLiDARテクノロジーに関する企業秘密を不当に利用したとしてUberを訴えている。こうしたことが原因となってAlphabetとUberの関係は緊張したものに変わったようだ。

LyftもWaymoと提携したことを去る5月に発表している。これはLyftの自動運転テクノロジーに関するオープン・プラットフォームの一環とみられる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Hyperloop One、Virginグループ入り――高速ポッド輸送システムはVirgin Hyperloop Oneに改名

Virginグループはイーロン・マスクのHyperloop Oneに大規模な投資を行った。投資額は明らかにされていないが、真空トンネル内を高速で移動するポッドのネットワークを世界各地に張り巡らそうとしているスタートアップの名称を変更させる額であったことは間違いない。Virgin Hyperloop Oneが新しい名称jだ。

Virgin Hyperloop Oneが誕生した原動力はVirginグループのファウンダー、リチャード・ブランソンのハイテク高速輸送システム愛好だろう。ブランソンはこれまでもVirgin Galacticを始め宇宙飛行のための会社を創立してきた。 Virginグループに加わったことでHyperloop Oneが目指す次世代輸送システムは実現に向けて一歩前進した。Hyperloopは最新のテクノロジーを用いて準真空チューブ内に高速でポッドを走らせ、これまで数時間かかっていた距離を数十分で走破させようという野心的なプロジェクトだ。

Hyperloop OneとVirginとの関係は単に金だけではない。Hyperloopのエンジニアリング担当プレジデント、Josh Giegelは、以前はVirginグループのエンジニアだった。ブランソンはブログで「私はこの夏、Hyperloop Oneを訪問し、 ネバダ州ラスベガス近郊のDevLoopテストコースでこのテクノロジーを直接見てきた」と書いている〔トップ写真中央がブランソン〕。

Hyperloop One(正しくはVirgin Hyperloop Oneだった。長い名前なので慣れるのに苦労しそうだ)は最適な建設ルートを決定するためのコンペのファイナリストを決定し、またプロジェクトの実現可能性を研究する提携先として企業や政府を選定したことを発表している。

当面、Hyperloop Oneのビジネスは改名も含めて順調に進んでいるようだ。スピード好きのビリオネアが親しい友人であるというのは次世代の高速地上輸送システムの実現を目指しているイーロン・マスクにとって大いに役立つことになったようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Airbusは空飛ぶ電動タクシーを2018年に供用開始する、最初は人間が操縦

Airbusは空飛ぶタクシーを来年実用化する、CityAirbusのチーフエンジニアMarius Bebeselが今週、それを確認した。今のところスケジュールは順調で、CityAirbusは、この乗り物の推進力となる電力系の地上テストに成功した。

CityAirbusの航空機は垂直離着陸型で、回転翼を4つ使用し、混みあった都市空間の短距離飛行で最大4名を運ぶ。駅や空港など、主要な交通ハブに接続することがねらいである。最初のうちはパイロットが操縦するが、技術が完成次第、完全な自動操縦へ移行する。

CNBCの報道によると、Airbusはこの航空機を固定ルートで運用するつもりで、最高速度は時速80マイル(ほぼ130キロメートル)とする。地上の交通渋滞による遅れがなくなるだけでなく、理論的には渋滞を軽減する可能性もある。

電池駆動の電動乗り物にとっては、短距離飛行が理想的な形だ。短期的には、完全電動による長距離航続はほぼ不可能だ。また、電池交換や充電が自動化されれば、完全な自動飛行の未来へ一歩近づくだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

NvidiaがスマートシティプラットホームMetropolis AIでAlibabaやHuaweiとパートナー

NvidiaのスマートシティプラットホームMetropolis AIは、まるでDC Comicsのスーパーマンの漫画にあったような名前だが、実際にはそれはGPUを使用するインテリジェントなモニタリングツールで、渋滞の解消とか、行政サービスの適正配分、迷子の老人や子どもの発見など、さまざまな業務を助ける。このほど同社は、Mtropolisの本格的な普及を目指してAlibabaおよびHuaweiとパートナーし、またMetropolisの一般供用バージョンにはそのSDK、DeepStreamを含めることになった。

Metropolisはビデオを使用し、2020年までには10億台以上の、インターネットに接続されたカメラを世界中の都市に据え付けて、警察や都市計画などあらゆる行政サービスをアシストするデータ分析AIアプリケーションを稼働させる。

Nvidiaは今日北京で行われた同社のGTXカンファレンスで、そんなアプリケーションの一端を紹介した。たとえば中国のHikvision Research Instituteのプロジェクトは、Jetson, Tesla P4, DGX-1といったNvidia製品〔主にディープラーニング関連〕を組み合わせて、顔画像と個人プロフィール情報のマッチングを90%の確度で行う。

こういった監視システムにはオーウェルの‘ビッグブラザー’的な気色悪さがつきまとうが、円滑で安全な都市交通ネットワークのための自動化情報システムが実現するためには、それが必要な第一歩だろう。たとえばAlibabaが考えているのは、都市計画部門における行政サービスの改善だ。またHuaweiなどは、もっぱら警察用アプリケーションに注力している。後者はそれこそ、ビッグブラザー問題を内包するかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Uber、ロンドンにおける営業免許を失う

ロンドン市運輸局(TfL)は同市内におけるUberの営業免許更新の申請をさきほど拒絶した。この決定はイギリスのUberにとって大打撃となる。

TfLは声明を発表し、Uberは「ハイヤー業の免許を受けるのに適さない」として以下のように述べた。

ロンドンにおけるタクシーおよびハイヤー業の営業に関するTfLの規則は乗客の安全をを図るために設けられている。ハイヤー事業運営者は免許を更新するあたってこの厳正な規則を遵守する必要があり、またそうしてきたことをTfLに対して実証する必要がある。また事業運営者は免許を受け、保持することに適していることをTfLに証明する必要がある。

TfLはまた「Uberの事業運営に関する方法は公衆の安全を脅かすおそれのある事態〔の防止〕に関して十分な企業責任を果たしていないことを示すものだ」と述べた、次のような点を挙げた。

  • 重大犯罪の報告
  • 運転者の健康診断書の取得過程の説明
  • 重大犯罪歴がないことを確認するためのDBS(Enhanced Disclosure and Barring Service)条項による運転者の前歴調査
  • ロンドンにおけるGreyballアプリの使用( このソフトウェアは運輸当局が正しい情報を得て規制を実施することを妨害するために用いられる可能性がある)

TfLは1998年ハイヤー(ロンドン)規制法( Private Hire Vehicles (London) Act 1998)には「事業者が決定を不服とする場合には21日以内に訴訟を起こすことが可能であり、Uberは不服申し立ての手段が尽きるまで運営を続けることができる」と述べている。

Uberはただちに訴えを起こすものとみられる。

アップデート: ロンドンにおけるUberのゼネラルマネジャー、Tom Elvidgeが声明を発表した。

350万人のロンドン圏市民がわれわれのアプリを利用している。また4万人以上の免許を持ったドライバーがUberによって生計を立てている。こうした人々は今回の決定に驚愕している。

ロンドン市長とロンドン運輸局は少数の人々の権益を守るためにUberの運営を禁止し、市民から選択の自由を奪おうとしている。【略】

TfLは今回の決定に関してこれ以上のコメントは行わないという。サディク・カーン・ロンドン市長はTfLの決定を全面的に擁護する声明を発表した。【略】

カーン市長のTfLの決定を擁護する声明はFacebookページに掲載されたが、これに対してはUberのドライバーと名乗る多数の投稿者から「後ろ向き」、「4万人から生計の道を奪う」などとして激しい非難のコメントが寄せられている。「この決定は安く手軽にロンドン市内を移動する手段を市民から奪うものだ」としている。

ただし一方ではUberが現在のような安い料金を維持できるのはベンチャーキャピタルによる巨額の投資があるためだとする意見もある。つまり利益を上げるべきだとする株主の圧力が強まればUberの料金は大きく上昇するはずだという。

ドライバーに対する待遇や税の適正な処理に関してUberを批判するコメントも見られた〔下のツイートのコメント〕

【略】

原文には、超党派の議員がUberの免許更新に反対する書簡をTfLに送ったこと、労働組合、特にタクシー運転手組合が長らくUberの免許剥奪を主張しており、TfLの決定に全面的に賛成していること、逆に独立労働者のハイヤー運転手組合がTfLの決定を非難していること、などが紹介されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

TeslaがEV用バッテリーの移動式交換装置で特許を出願、当面Model S, X用

Teslaは今でも、車のバッテリー交換をもっと簡単迅速にできる方法を探求している。5月に同社が出願したこの特許は、専門技師がバッテリーパックを15分未満で交換できる方法を示している。

このようなアイデアは、前からある。2014年にTeslaは、Model Sのバッテリーパックを90秒未満で入れ替える自動化システムをトライした(下図)が、Superchargerネットワークの展開によりお蔵入りになったようだ。

この特許に説明されているシステムは、サービスステーションや移動サービス車に装備できる。Model SやXはそこで台に乗り上げるか、つり上げられ、作業員がバッテリーパック交換機を操作する。

出願書には、これはModel SとModel X用だけれど、汎用化できる、と書かれている。Elon Muskは以前、Teslaが移動サービス車方式のバッテリー交換を探究するなら、トラックなどの業務用車両もサポートすることになる、と語ったことがある。

[2014年の自動化システム]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Hyperloop Oneが最も有力なHyperloopの10ルートを発表

Hyperloop Oneは、実際に運行されるHyperloopを建設したいと考えているが、それを現実のものとするためには産業や行政を横断した強力なパートナーが必要だ。それが、同社が国際ルート申請プロポーザルコンペを開催した理由の1つだ。コンペの優勝者たちがついに発表され、結果のルートは米国、英国、メキシコ、インド、そしてカナダに及ぶものになった。

Hypeloop Oneは、世界中のチームから寄せられた何百もの提案書を、インフラ、テクノロジー、規制環境、輸送上の懸念の観点から評価した。その結果、以下のルートが最も有力な候補者として選ばれた。

米国

  • シャイアン – デンバー – プエルボ(580km)
  • シカゴ – コロンバス – ピッツバーグ(785km)
  • マイアミ – オーランド(414km)
  • ダラス – ヒューストン(1030km)

イギリス

  • エディンバラ – ロンドン(666km)
  • グラスゴー – リバプール(546km)

メキシコ

  • メキシコシティ – グアダラハラ(853km)

インド

  • ベンガルール – チェンナイ(335km)
  • Mumbai – チェンナイ(1102km)

カナダ

  • トロント – モントリオール(644km)

個人的にはトロントからモントリオールへのルートに惹かれるが、勝ち残ったそれぞれのチームは次のステップとしてHypeloop Oneが実施する検証プロセスの下でそれぞれのルートの詳細な分析を行なう。そして利用者数の予想やそれぞれのビジネスケースを完全に作り上げる。Hyperloop Oneは、このプロセスを支援するために各国でワークショップを開催し、ステークホルダーたちと会って、必要なパートナーシップを確立する予定だ。

Hyperloop Oneはこれらの優勝チームがカバーする人口が、およそ1億5000万人であることを指摘している。そのルートは世界の53の都市中心部をつなぎ、敷設距離は6632キロに及ぶ。同社の目標は、Elon Muskが最初に提案した技術コンセプトに従い、超低気圧の密閉チューブと磁気浮上で軌道を移動するポッドを使って、人間と貨物のための輸送ネットワークを構築することだ。

Hyperloop Oneは他の11のファイナリストたちとも提案書に従った建設の検討を続ける予定だ。今回のコンペの結果、同社はコロラド州交通局と、より正式な官民パートナーシップを提携し、シャイアン-デンバー-プエルボルートの実現可能性調査を実施することになった。

実際に運行されるHypeloopを手に入れるという意味では、2021年までに商用レベルの3つのルートを手に入れるということがHypeloop Oneの目標だ。なので今回のコンペはそれを達成するためのの重要なステップの1つなのだ。

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(翻訳:Sako)