プログラミングなしで業務自動化を実現するTonkeanが約26億円調達

新型コロナウイルスによる危機でリモートワークを強いられ、ワークフローに困難が生じている会社が増えている。こうした中、多数のスタートアップが業務プロセスの効率化を助けるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を提供するビジネスに乗り出している。

Tonkeanは業務自動化プラットフォームを専門とするサンフランシスコのスタートアップで、まとまった額のシリーズAラウンドを成功させたという幸運に恵まれている。

同社はTechCrunchに対し「Lightspeed Venture Partnersがリードする2400万ドル(26億円)のラウンドを完了した」と述べた。これを機にLightspeedのパートナー、Raviraj Jain(ラビラジ・ジャイン)氏がTonkeanの取締役に就任している。同社はこれまでに3100万ドル(34億円)を調達している。

同社のプロダクトは顧客が自由にカスタマイズできる業務のオートメーションとデータ、ソフトウェアの管理プラットフォームだ。システムは多様なデータソースと統合でき、運用の柔軟性が高い。 カスタマイズによりタスクを適切な担当者に振り分け、フォローアップを自動化し、システム間でデータを移動するなどが容易にできるようになる。Tonkeanのソフトウェアは、広汎なカスタマイズを可能にしているが、その焦点は、チームのワークフローから繰り返しの多い定形業務をできるかぎり自動化すること、人間の作業を必要とするタスクの前処理を行うことにあるようだ。

Tonkeanの共同創業者でCEOのSagi Eliyahu(サギ・エリヤフ)氏はTechCrunchの取材に対し、「エンタープライズソフトウェアの将来は多様な業務への適応性とパーソナル化だ」と語った。

同社のテクノロジーは「人間をループ内に含む業務のロボット化」と要約されるという。重点はプログラミングせず、コードを書かずにプラットフォーム上にタスクを構築してコンピュータに自動的に実行させるオートメーション化だ。業務プロセスの作成には一見して明らかなドラッグ・アンド・ドロップが用いられ、誰でも容易にワークフローを構築できるのがセールスポイントだ。ユーザーは他のユーザーがアップロードした業務テンプレートを利用して同種の業務を簡単に自動化することができる。

RPAは最近非常にホットな分野だ。この分野の有力企業、Automation AnywhereUIPathなどがとてつもない会社評価額を得ている。 ただし業界大手が大型クライアントの獲得に力を入れているのに対してTonkeanは業務ワークフローの自動化に焦点を絞っている。今のような未知の要素を抱えた世界ではこのアプローチが成功への近道かもしれない。

画像:Andrey Suslov / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Windows 10でニュースティッカー機能のテストがスタート

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間4月8日、Windows 10の最新プレビュービルドを発表した。さらに最近では恒例となっているが、同社は今回の発表と同時に、Windows 10デバイスなら誰でも試せる新しいベータ版を本日ローンチした。Microsoft News Barは、Microsoft Newsネットワーク内の4500社のパブリッシャーからのニュースを集約し、画面の片側に半永続的なバーとして表示する。

Windows 10には以前からMicrosoft Newsアプリがあったが、これはよりフル機能のニュース閲覧アプリだ(存在を忘れていたが)。一方でNews Barの目的は、常に表示されるか、あるいは自由に隠すことができる、ニュースティッカーをユーザーに提供することだ。ユーザーはNews Barを2時間後か8時間後に表示するか、あるいはニュースに飽きたら表示しないようにするかを選ぶことができる。

今のところ機能は必要最低限で、外国のニュースを閲覧する機能はない。閲覧したいトピックをいくつか選択することができ、今後は天気やスポーツのオプションも追加される。News Barに最新ニュースが表示されるのは便利だが、今のところアップデートにタイムスタンプは表示されない。

Windows Active DesktopやPointCast、Wiredといった(一部で)有名なPush機能によるカバーストーリーを覚えている人がいるかもしれない。マイクロソフトのNews Barは、なぜかそれら少し思い起こさせる。ただ、2020年にデスクトップに動くティッカーが表示されるのは、少し古風な感じだ。しかしもし気に入れば、Microsoft Storeからアプリケーションをダウンロードして、この新しい機能を試すことができる。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

Firefoxの最新バージョンはアドレスバーの刷新が目玉

Mozilla(モジラ)は米国時間4月7日、Firefoxブラウザバージョン75をローンチした。いつものように、ウェブアプリを作成する開発者のためのバグ修正や変更点はたくさんあるが、今回のアップデートの目玉は、アドレスバーの刷新となる。最近ではURLバーというよりも検索バーとして使われることの方が多いが、その使用頻度を考えると、どのブラウザでも最も重要な場所であり、ユーザーがすぐに変更に気付く機能だ。

今日のアップデートでは、Firefoxのアドレスバーに3つの大きな変更が加えられた。すぐにわかるのは、アドレスバーをクリックすると、最も多く訪問したサイトのリストが表示されることだ。そのサイトをすでにタブで開いている場合、リストの中でハイライトされ、ショートカットでそのタブにジャンプできる(これはプレビューリリースでは存在しなかった)。最も訪問回数の多いサイトのリストは、Firefoxの新しいタブページに表示されるものと同じで、そこで管理できる。

そしてアドレスバーで検索を開始すると、自動補完されるクエリが読みやすくなった。小さな変化だが、歓迎すべき変更だ。

今回のデザイン変更では、アドレスバーの外観も多少新しくなった。若干そのサイズが大きくなっていることに気づくだろうが、根本的な変化ではない。

Firefoxチームが米国時間4月7日に発表したところによると、Mozillaは新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行にもかかわらず、当面は2020年のリリーススケジュールを変更する必要はないと考えている。Google(グーグル)はChromeブラウザのリリーススケジュールでバージョンのスキップを決定したが、MozillaのFirefoxのリリーススケジュールに変更はなさそうだ。また、Mozillaのチームはユーザーがブラウザーで何をしているかに注目し、例えばブラウザー内のビデオ会議システムの問題を優先的に解決してきた。

「今後、すべての新機能と予定されている変更について、下位互換性とユーザーが直面する潜在的な問題に対する可能性に、細心の注意を払い検討を進める」とMozillaのチームは記している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

DataStaxがCassandraデータベースのためのKubernetesオペレーターをローンチ

米国時間3月31日、オープンソースのApache Cassandraプロジェクトを支える商用企業DataStaxが、データベースのクラウドネイティブバージョンを動かすために同社が開発したKubernetesオペレーターをオープンソースで発表した。

DataStaxの最高戦略責任者である Sam Ramji(サム・ラムジ)氏が2019年にGoogleから来て最初に取り組んだのが、KubernetesとCassandraに関して顧客、パートナー、コミュニティメンバーの動向をつかむことだったが、そこでわかったのはサポートが驚くほど限定的だったことだった。

一部の企業はKubernetesのサポートを自分たちで構築していたが、DataStaxには自社サポートと呼べるものがなかった。KubernetesはGoogleで生まれ、そして現在、DataStaxはコンテナ化を熱心に推進している。そこでラムジ氏は、顧客がKubernetesの利用を始めやすくするためのオペレーターがDataStaxにあるべきだと考えた。

「オプションとしてコミュニティに提供しているKubeオペレーターの特別な点は、オペレーターをCassandra向けに一般化して、どこでそれを実装しても使えるようにしたことだ」とラムジ氏はいう。

ラムジ氏によると、多くの企業が独自にKubernetesを運用している企業の多くは、それらは各社の固有の要求に向けて独自化されている。それはそれで結構だが、同社がCassandra上に構築しているため、幅広いユースケースにアピールできる一般的なバージョンを開発したいと考えていたという。

Kubernetesでは、オペレーターはDevOpsチームによるパッケージングの仕方、アプリケーションの管理とデプロイの仕方、それを正しく動かすために必要なインストラクションなどの指示を与える。DataStaxが今回作ったオペレーターは、Cassandraを幅広い前提条件で実行するために特別に作成ししたものだ。

Cassandraは強力なデータベースで、他のデータベースがダウンしても動き続ける。そこでAppleやeBay、Netflixなども主要なサービスを実行するために使っている。この新しいKubernetesの実装により、コンテナ化したアプリケーションとしてCassandraを動かしたいという人は誰でも利用できるようになり、Cassandraをモダンな開発領域へと押し上げられるようになる。

同社はまた、新型コロナウイルス(COVID-19)のためデータベースの利用が増えて苦労している技術者を助ける無料のヘルプサービスを発表した。彼らはそのプログラムを「Keep calm and Cassandra on(落ち着いて、Cassandraを動かそう)」と呼んでいる。Cassandraのようなシステムの稼働の維持を任されている技術者をサイトリライアビリティエンジニア(SREs、サイトの信頼性を維持するエンジニア)と呼ぶ。

ラムジ氏の説明によると「この新しいサービスは完全無料のSRE間のサポート通話だ。我々のSREたちは世界中どこからのApache Cassandraユーザーからの電話に対応する。需要増に対応しようとしているCassandraのバージョンは何でもよい」という。

DataStaxは2010に創業され、PitchBookのデータによるとこれまで1億9000万ドル(約206億円)を調達している。

関連記事:DataStax Lands $106M In Series E Funding(未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

長時間の在宅で2020年第1四半期のアプリの売上は史上最高を記録

新型コロナウイルスの感染拡大で家にいる時間が長くなり、買い物や資産管理、新しいエクササイズ探し、在宅勤務、エンターテインメントなど、モバイルアプリを使う時間が急激に長くなっている、米国時間4月2日にApp Annieが発表した最新のデータによると、2020年第1四半期のアプリの売上は史上最高になった。またAndroidデバイスの分析では、全世界での週あたりのアプリとゲームの平均使用時間も、前年同期比で20%増えている。

これらの要因は、アプリストアの記録的な売上増につながっている。

App Annieによると、2020年第1四半期には全世界のアプリストアの売上は234億ドル(約2兆5400億円)で、四半期としてはこれまでで最高となった。

このうち、iOSが150億ドル(約1兆6300億円)、Google Playが83億ドル(約9000億円)だ。両方ともそれぞれのプラットフォームで、前年より5%増えている。

ゲーム以外のアプリの売上は、iOSで35%、Google Playで15%を占めている。一方、この四半期にユーザーはゲームに167億ドル(約1兆8100億円)以上を支払った。

国別に見ると、iOSでは米国と中国、Google Playでは米国、日本、韓国の売上が大きい。

Androidではゲーム、ソーシャル、エンターテインメントアプリの売上が大きい。特にDisney+とTwitchがこの大きな要因となっている。

一方iOSでは、ゲーム、エンターテインメント、写真とビデオのアプリが売上のトップ3となっている。この四半期は、iOSの売上でTikTokがTinderとYouTubeに次ぐ第3位となっている点が目を引く。

2020年第1四半期のアプリのダウンロード数は310億回

2020年第1四半期には、アプリが新たに310億回ダウンロードされた。これは2019年第4四半期から15%の増加だ。第4四半期は通常、年末商戦で新しいスマートフォンが売れてアプリのインストール数が大きく加速するが、今年の第1四半期はそれを上回った。

Google Playのダウンロード数は前年比の5%増で225億回、iOSは前年比の15%増で90億回以上だった。

ゲーム以外のアプリは、Google Playでは全体のダウンロード数の55%、iOSでは65%だった。これは、人々が単にアプリで気晴らしをするだけでなく、仕事も家でするような新しい生活を送ったためにさまざまなモバイルアプリを求めていたことを示している。

Google Playのダウンロード数で最大の市場はインドとブラジルだ。これは人口が多いことと、安価なAndroidデバイスが多く使われていることによる。iOSのダウンロード数では中国と米国が2大市場で、この四半期の成長も中国と米国が主に牽引している。

カテゴリー別のダウンロード数は、Google Playではモバイルゲーム、ツール、エンターテインメントがトップ3で、iOSではゲーム、写真とビデオ、エンターテインメントだった。

Google PlayでもiOSでも、ゲームの成長が大きい。

2020年第1四半期では、モバイルゲームのダウンロード数が前年同期比20%増で130億回を超えた。前四半期との比較では30%増えている。

Google Playではゲームのダウンロードが前年比25%増で100億回近くに達した。iOSでも25%増えて30億回以上を記録した。

この四半期でダウンロード数が多かったのはパズル、シミュレーション、アクション、アーケードゲームだったが、売上ではロールプレイ、アクション、ストラテジーゲームが多くを占めている。これはいつものことだ。

ゲーム以外のカテゴリーでは、どちらのプラットフォームでも、ヘルス&フィットネス、教育、ビジネスのアプリが多くダウンロードされた。ヘルス&フィットネスは前四半期比でGoogle Playでは40%、iOSでは30%増えた。教育はGoogle Playで35%、iOSでは40%増となり、ビジネスはGoogle Playで30%、iOSでは35%増となった。

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(翻訳:Kaori Koyama)

iPhoneやiPadのPrime Videoアプリ内からコンテンツの購入とレンタルが可能に

Amazon(アマゾン)が行った最近のアップデートにより、iPhoneやiPad、Apple TVのPrime Video(プライムビデオ)アプリ内からの映画の購入またはレンタルがより簡単にできるようになった。これまでPrime Videoアプリを使用しているユーザーは、視聴のためにはあらかじめアマゾンウェブサイト、またはFire TV、Roku、Androidなどの別のデバイス上のPrime Videoアプリを使って、映画を購入またはレンタルしておく必要があった。しかし、今回のアップデートで、Prime Videoユーザーはアプリから直接購入できるようになる。

この変更は正式には発表されなかったが、有効になった直後にすぐに発見された。

アマゾンはコメントを拒否したものの、TechCrunchに対して、米国、英国、ドイツの顧客向けに、現在この機能が提供されていることは認めた。

この変更によって、Prime Videoユーザーは、アマゾンの膨大なビデオカタログからタイトルをレンタルまたは購入できるようになる。カタログには、新作リリースの映画、テレビ番組、クラシック映画、受賞歴のあるもの、オスカーにノミネートされた映画などが含まれている。

これは 、iOS/iPadOS 12.2以降を実行しているiPhone、iPad、iPod touchをはじめとして、Apple TV HDやApple TV 4Kを含むほとんどのApple(アップル)デバイスでサポートされる。

アマゾンは何年もの間、ユーザーがアップルデバイス上のPrime Videoアプリから、映画やテレビ番組を直接購入できないようにしてきた。これは、アップルがそのプラットフォーム上で行われるすべてのアプリ内購入の30%を手数料として徴収することが理由だ。こうした手数料を回避するために、アマゾンだけでなく、NetflixTinderSpotifyを始めとする多くのアプリが、ユーザーをウェブサイトにリダイレクトすることによって、アップルのプラットフォームからの手数料を逃れてきた。

このニュースが報じられて以来、アマゾンがアップルと何らかの契約を結び、今回の変更を可能にしたのではないかと、多くの人が疑問の声を挙げている。特にアマゾンが30%のコストをカバーするためにレンタルまたはサブスクリプションの料金を引き上げなかったことで、その声は大きくなっている。

結局のところ、その種のことが行われているのだ。

AppleはTechCrunchに、サブスクリプションビデオエンターテインメントプロバイダーのサポートを目的としたプログラムを提供していると述べた。

「Appleは、利用者の利便性を図るために、プレミアムサブスクリプションビデオエンターテインメントプロバイダー向けのプログラムを提供しています。Apple TVアプリ、AirPlay 2サポート、tvOSアプリ、ユニバーサルな検索、Siriサポートと統合し、適用可能な場合にはシングルサインインまたはゼロサインインを行っていただけます」とAppleの広報担当者は説明した。「Prime Video、Altice One、Canal+といった、対象となるプレミアムビデオエンターテインメントアプリでは、既存のビデオサブスクリプションに関連付けられた支払い手段を使用して、映画やテレビ番組を購入またはレンタルすることができます」と広報担当者は語った。

逆にアマゾンが、AmaozonのFire TV上のApple TVアプリ内で、Appleの顧客が映画を直接買ったりレンタルできるような相互的な拡張をするかどうかはわからない。

現在が、特にApple TV+に相当するPrime Videoや、Apple TVに相当するFire TVのような競合製品やサービスを持っている会社を、アップルが競争を阻害しているのではないかという疑いの下にますます厳しく調査されているタイミングであることを考えると、アマゾンがこのプログラムを採用したことは注目に値する。

アマゾンは、Prime Videoアプリの初回起動時に、フルスクリーンポップアップで「Movie night just got better」(ムービーナイトがますます快適に)という表示を出すことで、この新機能への注意を引いている。また、ホーム画面のバナーを介して直接購入する、より簡単なオプションも提供している。

【Japan編集部注】本文中にもあるように、この機能は現在のところ米、英、独に限定されている。

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(翻訳:sako)

一般ユーザー向けMicrosoft Teamsが登場するが用途がカブるSkypeは継続

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間3月30日、2020年の後半にMicrosoft Teams(以下、Teams)の一般ユーザー向けともいえるバージョンをリリースすると発表した。Slackなどと同様にテキスト、オーディオ、ビデオによるチャットが可能なアプリとなる。マイクロソフトは、これを個人の生活に密着したTeamsと位置付けようとしている。家族や小グループがイベントを調整し、情報を共有し、ビデオ通話も可能にするなど、多くのツールを備えている。

画像クレジット:Jeenah Moon / Getty Images / Getty Images

Google(グーグル)が長い間実証してきたように、メッセージングアプリが、これでもう十分だという状態になることはない。それでも、マイクロソフトがTeamsをこの方向に発展させようとしているのは興味深いことだ。というのも同社は、ずっとSkypeを、個人ユーザー向けのチャット、および音声、ビデオ通話用として推奨してきたからだ。マイクロソフトのモダンライフ、検索、デバイス担当副社長のYusuf Mehdi(ユスフ・メディ)氏は、Skypeがなくなるわけではない、と私に語っている。同氏によれば、現在では実際に5億人以上が、Skypeのようなツールを使っているという。

Skypeの将来について尋ねると「Skypeは続けます」と、同氏は答えた。「私たちは、Skypeに注力し続けます。今日Skypeは、月間ベースで1億人が利用しています。私としては、Skypeは今日の個人向けのソリューションとして、非常に優れていると考えています。多くの放送局も利用しています。一方のTeamsはより堅牢なサービスです。チャットやビデオ通話機能だけでなく、リッチなコミュニケーション機能やテンプレートも用意しています。ダッシュボードのようなものもあるので、さらに豊富なツールを導入することも可能です」。

つまり、より個人向けのTeamsが2020年後半にリリースされるというだけで、Skypeは当面の間、マイクロソフトとしてメインの一般ユーザー向けチャットサービスであり続ける。実際、現在毎日約4000万人がSkypeを使っている。その背景には、新型コロナウイルスのパンデミックもある。Skype間の通話時間は、220%ほど増加していると同社は見ている。

マイクロソフトでは、この新しい個人向けのTeamsを、別のブランドにすることも考えていた。しかし同社は、Teamsがすでにかなり幅広いブランド認知度を獲得していると判断した。また今回のアップデートは、仕事と家庭生活のギャップを埋めることにかなりの重点が置かれたものとなっている。というわけで、企業向けと個人向けの両機能を、同じアプリケーションに統合するというのは理にかなったことだといえる。

関連記事:Microsoft brings Teams to consumers and launches Microsoft 365 personal and family plans

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Microsoft Edgeにスマートコピー、バーティカルタブなどの新機能が追加

米国時間3月30日、Microsoft(マイクロソフト)は、同社の生産性向上アプリの新機能を大量に発表したが、合わせてChromiumベースとなった同社のウェブブラウザであるEdgeに近々搭載予定の新機能も披露した。

新機能のほとんどは、モバイル版に2020年採用予定となっているブックマーク機能の「コレクション」など、予想できるものだったが、ちょっとした驚きの機能もある。Edgeのバーティカル(縦型)タブがその1つだ。これまでにも多くのブラウザーがこの機能を試してきたが、ほとんどが上級ユーザー向けのニッチな機能と見られてきた。Microsoftがそうは思っていないのは明らかだ。ただし、使ってみるまでには少々待たなくてはならない。プレビューチャンネルで公開されるのは数カ月後の予定だ(今すぐバーティカルタブの雰囲気を味わいたければ、Vivaldiで試してみることもできる。同製品には他にも数多くの高度なタブ管理機能がある)。

今お使いのEdgeブラウザに数ヵ月以内にやってくるのがSmart Copy(スマートコピー)だ。ウェブサイトの表をコピー&ペーストしたことのある人なら、いつも思い通りの結果ならないことをご存知だろう。Smart Copyは、表を文書に貼り付けたときに元のフォーマットが維持される。Edgeインサイダーチャンネルには4月に登場する予定だ。

これも数カ月以内にやってくるのがEdgeのPassword Monitor(パスワード・モニター)で、Microsoftがいちから作り上げた機能だ。他のブラウザやGoogleの拡張機能であるPassword Checkup(パスワード・チェックアップ)と同様に、Password Monitorはあなたの個人認証情報が盗まれていないかどうかウェブを常時監視する。気が利いているのは、何かあったときに通知を出すだけでなく、該当するサービスに連れて行ってくれるのでその場でパスワードを変更できることだ。

MicrosoftがEdgeのコレクション機能に大きな期待を寄せていることはよくわかる。これは関連するサイトや画像、さらにはテキストの断片をブックマークするためのツールだと思えばよい。旅行を計画しているときや、ディナーの予定、何かをネットで調べているときなどに便利そうな機能だ。ブックマークよりもやや短期的で、たくさんのタブを開いたままにしておくよりも永続的だ。Microsoftが今日発表したところによると、コレクション機能はモバイル版のEdgeにも搭載され、異なるデバイス間でコレクションを同期することもできる。

関連記事:
Microsoft brings Teams to consumers and launches Microsoft 365 personal and family plans
Microsoft Teams is coming to consumers — but Skype is here to stay

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ウォーレン上院議員が大統領選挙用ツールをオープンソース化

民主党のElizabeth Warren(エリザベス・ウォーレン)上院議員は、2020年大統領選挙からは離脱したが、その選挙戦を支えた技術は今後も生き続ける。

ウォーレン上院議員の選挙スタッフは、民主党の大統領候補指名を勝ち取るために開発したアプリやデジタルツールを一般公開すると発表した。

「今回の取り組みで、私たちはオープンソース技術から非常に多くのことを学びました。そして、オープンソース・コミュニティーへの恩返しをしたいと考えました。エリザベス・ウォーレンの選挙戦でもっとも重要な役割を果たしたプロジェクトをオープンソース化して、誰にでも使えるようにします」とWarren for President Tech Team(ウォーレンを大統領に技術チーム)は語った。

Mediumの記事の中で、最高技術戦略責任者であるMike Conlow(マイク・コンロウ)氏と最高技術責任者のNikki Sutton(ニッキー・サットン)氏率いるこのチームのメンバーは、彼らが公開する技術のプレビューを行い、その理由を説明している。

「私たちの望みは、他の民主党候補や進歩的な運動が、私たちが開発したアイデアやコードを利用して選挙戦を有利に進め、民主党に勝利をもたらすことです」と記事の中で述べられている。ウォーレン氏の技術チームは、GitHubを通じてオープンソースの世界に提供するツールのリストを公開している。

そのひとつに、ピアツーピアのメッセージアプリSpoke(スポーク)がある。もともとMoveOnが開発したもので、ウォーレン氏の選挙戦では、大量のメッセージを市販のアプリの数分の1のコストでさばくことができた。彼らは、スーパーチューズデーの1日だけでも、そのアプリを使い400万通のSMSメッセージを送信した。

Pollaris(ポラリス)は位置検索ツールだ。ウォーレン氏の公式選挙戦ウェブサイト上で直接使えて、支持者に正しい投票場所を知らせることができるよう、APIも作られている。

エリサベス・ウォーレン氏の大統領選挙戦で使われたアプリのひとつ、代議員の集計のために作られたCaucus(画像の無断転載禁止)

ウォーレン氏の技術チームは、予備選が行われる州でのボランティアの募集と組織化のためのアプリSwitchboard(スイッチボード)も、フロントエンドバックエンドの両方をオープンソース化する。また、代議員の集計と報告のためのツールであるCaucus(コーカス)もオープンソース化される。

選挙戦用のRedhook ツールは、リアルタイムでウェブフックのデータを取り込むもの。ダウンタイムは発生しなかった。「これをオープンソース化した目的は、選挙戦が遭遇する問題の中には、市販のツールを使わなくても解決できるものがある。ちょっとしたコードで効率化できるものがあることを示したかったからです」と技術チームは話している。

ウォーレン氏は予備選に勝てず、3月4日、2020年大統領選挙戦からの撤退を決めた。マサチューセッツ州選出上院議員であるウォーレン氏の公約は数多くあるが、その中に、Google、Facebook、Amazonなどの巨大ハイテク企業の分割も含まれていた。

しかし彼女の戦いは、これまで使ってきたツールをオープンソース・チャンネルを通じて公開するという形で継続される。

「この選挙戦で私たちがどのようにテクノロジーを活用してきたか、数週間以内にすべてをお話ししたいと思います」とチームは述べている。

関連記事:巨大ハイテク企業の宿敵エリザベス・ウォーレン氏が大統領選を離脱(未訳)

画像クレジット:Erin Kirkland/Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

在宅勤務の効率を下げるサイトをブロックするChromeプラグイン「Motion」

Y Combinatorの今回のクラスは、中途半端に終わってしまった。アクセラレーターのバーチャルデモデーの真っ最中に、新型コロナウイルスの影響が世界中に及んだからだ。クラスに参加していたスタートアップはパンデミックの時期に船出することになるとは予想していなかったと思われるが、この新しい環境で他社よりも成功に一歩近い会社もあるようだ。

参考記事
新型コロナ対策でY Combinatorもデモデーをオンライン化
Y Combinatorがデモデーを3月16日に1週間前倒し、ビデオプレゼンはなしに

ここ数週間、筆者はこのクラスに参加していたあるスタートアップのツールを試用していた。Motionという無料のChromeプラグインで、仕事のプラスにならないと思われるサイトを見ないようにするためのものだ。最初は便利なツールだなという程度だった。しかし在宅で延々、常に、永遠に仕事をする生活になってからは、仕事でブラウズするサイトと夕方6時以降に暇つぶしに見るサイトを分けるありがたいツールになった。

訪れたくないウェブサイトをブロックするプラグインは、革命的ではない。そのようなプラグインは、すでにたくさんある。しかし、どのソフトウェアでもそうだが、ユーザーエクスペリエンスの進歩が大きな差になることがある。Motionを差別化しているのはプロダクトの根底にある行動科学で、ブラックリストとホワイトリストに重きをおくのではなく、OSレベルのスクリーンタイムアプリのようなアイデアをさらに推進しようとしている。

Motionをインストールした後、就業時間を設定し、仕事の役に立つサイトと邪魔になるサイトを指定する。例えば筆者は、仕事中はReddit、Facebook、YouTubeを見ないようにしたいと考えた。すると、避けたいサイトのURLを入力したときに、プラグインによってページ全体にアラートが表示され、そのサイトのブラウズをやめたり一時的に制限を解除したりすることができる。

1分間だけ見る必要があるというボタンを押すと、画面にカウントダウンのタイマーが表示され、FacebookやRedditの「必要」なことだけを見るようにと仕向けられる。1分間が過ぎたら、息抜きを延長するか、タブを閉じて仕事に戻るかを選択できる。このユーザーエクスペリエンスは、例外を認めつつ避けたいサイトを見る時間を短くするようにユーザーに働きかけている。これは、例外を認めない厳しい方法とは大きな違いだ。

Motionの優れた機能のひとつは、その日に初めてブラウザを開いたときにブラウズの習慣に関する分析が表示されることだ。この画面には前日にそれぞれのサイトを見ていた時間が示されるので、このツールによって特定のサイトを見る時間を減らせたかどうかを確認し、ブロックした方がいいURLがほかにないかをつきとめることができる。

プロダクトとしてのMotionは進化の初期段階にあり、筆者が使っている数週間でも多くの改善が見られた。筆者が最も関心を持っているのは、創業者チームがこのプロダクトをどのようにしてビジネスとして成功させるかということだ。サービスモデルとしての無料のChromeプラグインはまだ確立されていないが、創業者チームはコアプロダクトをもう少し充実させたら、その後は有料での利用やエンタープライズ向けプロダクトを構築していきたいと目標を立てている。

Motionの共同創業者。Omid Rooholfada(オミッド・ルホルファダ)氏、Ethan Yu(イーサン・ユー)氏、Harry Qi(ハリー・チー)氏

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(翻訳:Kaori Koyama)

Mammoth Mediaが最新ニュースとトレンドを要約するCatchUpアプリを公開

最新のニュース、ポッドキャスト、Netflixの番組情報を追いかける方法はないかと探している人には「CatchUp」という新しいアプリが役に立つかもしれない。

CatchUpは、チャット小説アプリの「Yarn」やソーシャル投票アプリの「Wishbone」を提供するスタートアップのMammoth Mediaがリリースした、最新のアプリだ。Mammoth Mediaの創業者でCEOのBenoit Vatere(ベノワ・バテレ)氏は筆者に対し、CatchUpは「Booknotes」という本の要約アプリからスタートしたが、初期ユーザーから「本以外の要約はないの?」との声が常に寄せられたと語る。

まさにその声に応えたのが、最新のニュースとエンターテインメントのトピックをまとめるCatchUpだ。要約は、モバイルソーシャルアプリでビデオを見たことのある人にはおなじみのかたちで提供される。縦長のスライドが数ページあり、テキストのキャプションが添えられていて、ほんの数分で見ることができる。

トピックはMammothのアプリや幅広いソーシャルメディアのトレンドから選ばれるとバテレ氏は説明した。例えば、筆者が米国時間3月25日の朝にCatchUpを開いたときには、誰もが重大な関心を持っている新型コロナウイルス流行の基本情報を示したビデオが表示された。もう少し軽いものとしては、現在公開されているストリーミングサービスを紹介するビデオもある。

CatchUpチームの動きは速いようだ。バテレ氏は、チームはトレンドに対応してわずか1〜2日で新しいビデオを作っていると述べた。さらに、このアプリでは時間が経つと消えるニュース性の高いビデオ(「コンテンツが多すぎるとアプリのリテンションが犠牲になる」とのこと)と、しばらく残るコンテンツを混在させていくとも語った。

バテレ氏は、このアプリはまだ初期バージョンで、CatchUpのチームはユーザーの反応を見てイテレーションをしていく計画だと強調した。現在は英語のみだが、いずれほかの言語が追加されるかもしれない。Mammoth Mediaは、今後は収益化を図り、広告を取り入れて、ゆくゆくはアプリ内購入やサブスクリプションを追加することも計画している。

同氏は、CatchUpの要約は独立したものであるべきだが、さらに深いエンゲージメントを喚起する可能性があることも示唆する。

「みんなが『Love is Blind』(Netflixの人気番組)のことを話しているけどそれって何だろうと思ったら、2分間聞けば何がどうなっているかを知ることができる。それが本当に面白そうだったら番組を見るし、それほど面白そうでなくても何の話かは理解できるようになる」(バテレ氏)。

画像クレジット:Mammoth Media

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(翻訳:Kaori Koyama)

Duolingoが新型コロナの影響を受け子供向け英語リテラシーアプリを無償公開

これまでDuolingoは語学教育に重点を置いてきたが、米国時間3月26日、3歳から6歳までの子供を対象にした英語リテラシーアプリ「Duolingo ABC」の無償提供を開始した。当初、同社はこのアプリを今年後半に発表する予定だったが、新型コロナウイルス(COVID-19)の流行に伴い、急遽ホームスクールに通うことになった子供を持つ親を支援するために、早期のローンチとなった。

この広告なしのアプリは現在、米国や英国、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド向けに提供されている。アプリには基本的な読み書きのスキルを教える300以上の短いレッスンが含まれている。今のところ、アプリは英語版かつiOS版のみが利用可能だが、Duolingoは将来ほかのプラットフォームもサポートする予定だ。

「我々は非識字という世界的な問題に取り組むために、Duolingo ABCを作成した」と、Duolingoの同業社兼CEOのLuis von Ahn(ルイス・フォン・アン)氏は語る。「読み書きを教えることで、人生を変えることができる。人々がどのように言語を学ぶのか、ゲーミフィケーションで学習者のモチベーションを保つ方法について、私たちが知っていることをすべて取り入れることによって、世界的な識字率の向上に貢献できると信じている」。

Duolingoが新しい言語を学びたい人への注力から手を広げているのは、興味深い。ABCはネイティブ・スピーカーだけでなく、他のコースよりもずっと若いユーザーにも焦点を当てている。これがDuolingoの幅広い教育分野への進出のきっかけになるのか、それとも単発のアプリになるのかが、注目される。

 

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

一時停止していたChromeとChrome OSのリリースが再開

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを受けて、Google(グーグル)は「作業スケジュールの調整のため」に、ChromeとChrome OSのリリースを一時停止すると発表したのはわずか1週間前のことだった。しかし米国時間3月26日の本日、同社は両ソフトウェアのリリースを再開すると発表した。

ブラウザが矢継ぎ早にリリースされる時代において、新しいリリーススケジュールの正確な詳細は、実際にはそれほど重要ではない。

ほとんどのChromeユーザーは、自分が実際にどのバージョンを使っているのかわからないだろう。しかし、ここで最も注目すべき変更点はバージョン82がキャンセルされたことだ。バージョン80は安定版としてリリースされており、バージョン81はベータ版の段階だ。そして4月7日頃にはバージョン81が安定版となり、その後にバージョン83が数週間前倒しされ5月中旬にリリースされ、バージョン82はなかったことになる。Chromeの詳細なリリーススケジュールはここで確認できる。

結局重要なニュースは、ChromeとChrome OSのリリースが非常に短い更新の休止から復帰したことだ。先週のグーグルの発表では、セキュリティアップデートを除いてより長い休止期間をが設けられるように見えたので、少し驚きだ。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

アップルがLogicとFinal Cutの無料試用期間を30日から90日に延長

Apple(アップル)は米国時間3月26日、Final Cut Pro XとLogic Pro Xの無料試用期間を一時的に30日から90日に延長すると発表した。在宅を強いられている見込み客に、より長い試用時間を提供するためだ。

アップルのスポークスパーソンによると、同社はこの販促企画が「クリエイティブなMacユーザーの大きな利益になり、とくに新しい環境で創作と学習をする学生たちの助けになることを期待している」という。

新型コロナウイルス危機に際して無料試用期間を延長しているソフトウェア企業は、ほかにも多い。それらの中でアップルは特に、サブスクリプションが無料のため、これらのビデオ・オーディオ編集ソフトウェアを使い続けたい人は価格の全額を払うことになる。

Logic Pro Xの小売価格は199.99ドル、Final Cut Pro Xは299.99ドル。アップルによると、Final Cur Pro Xの無料試用期間の延長はすでに始まっているので、最近のダウンロードから延長になる。Logic Pro Xの無料試用期間延長は、数日後からだ。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

お互いの画面を操作できる画面共有ツール「Screen」を無料で試せる

どのアプリでもGoogleドキュメントのように共同作業ができる。Screenは無料で使えるインタラクティブな画面共有アプリで、利用者それぞれのカーソルがあるので、ボイスチャットやビデオチャットをしながら、別の人のアプリ内で操作をしたり図を描いたりコードを入力したりすることができる。デザインの共同制作、ペアプログラミング、コードレビュー、共同でのデバッグなどが簡単にできるほか、先生から生徒への指導にも使える。

Jahanzeb Sherwani(ジャハンゼブ・シェルバニ)氏はかつて画面共有ツールのScreenheroをSlackに売却したが、十分に使える形でSlackアプリに組み込まれることはなかった。それから5年経った米国時間3月24日、同氏はScreenを急きょ、無料で公開した。新型コロナウイルスの影響で仕事が滞っている人々を支援するためだ。

シェルバニ氏によれば、Screenは「ほかの画面共有ツールのエンド・ツー・エンドのレイテンシーが100ms~150msであるのに対し、Screenは30ms~50msで、2~5倍高速だ」という。Screenには驚くほど幅広い機能があり、どれもきびきびと動き直観的に使える。Screenを作っているのはわずか2人のチームだ。シェルバニ氏は「資金提供を受けずに、100%自分たちだけでやってきた。これからもそうしていきたい」と語る。だから、投資家からエグジットを迫られることなく、自分の行き先を決められるわけだ。

Screenには、以下のような機能がある。

  • 小さいウインドウでオーディオ通話やビデオ通話をしながら、Mac、Windows、Linusのデスクトップから画面を共有する。あるいは、通話に参加しながらブラウザまたはモバイルから画面を見る
  • 自分のカーソルを使ってほかの人が共有している画面を操作し、自分のコンピュータを操作するのと同様にほかの人のコンピュータを操作したり入力したりする
  • 共有された画面上に線などを描いて「綴りが違う」とか「これをこっちに移動して」などと注釈をつけられる。描いたものは数秒後に消えるが、マウスのボタンを押したままにするか、Caps lockキーを押した状態にしている間は消えない
  • 自動ですぐに消えるテキストでコメントを投稿できるので、声を出せない場所にいても共同作業ができる
  • SlackからScreenのミーティングを起動したり、ミーティングのスケジュールをGoogleカレンダーと統合したりすることができる
  • ログインする必要がない人や社内の人に招待用のリンクを共有できる。ほかの人があなたの画面を操作できるので注意が必要

Screenを使う場合、通常、ミーティングへの参加は無料で、ミーティングを主催する場合には1カ月10ドル(約1100円)、エンタープライズでは1人あたり1カ月20ドル(約2200円)の費用がかかる。しかし現在は、シェルバニ氏によれば「新型コロナウイルスが流行していても、健康と生産性を維持してほしい」として、ミーティングの主催も無料だ。ただし「有料ユーザーが我々のランニングコストをまかなえる程度の数になるだろうという期待を持って実験している」(シェルバニ氏)とのことなので、利用料金を支払える状況にあるなら支払いをしよう。

ScreenはZoomなどビデオ通話大手の買収のターゲットになるかもしれないが、シェルバニ氏は今回は売却したくない模様だ。2013年に立ち上げたScreenheroは、その当時としてはきわめてパワフルで、現在のScreenにあるツールの一部はすでに実現されていた。しかしScreenheroは180万ドル(約2億円)を調達した後でSlackに買収されたものの、その後、その性能を活かした統合とはならなかった

シェルバニ氏は「買収から3年近く経ってようやくインタラクティブな画面共有が公開されたが、Screenheroのように高性能なものではなく、結局2019年には削除されてしまった。Slackユーザーのごく一部にしか使われず、高額な維持費がかかるため、Slackとしては妥当な判断だった」と述べる。そしてScreenのように独立して運営される企業の利点を、同氏はこのように説明する。「複雑なソフトウェアを別のソフトウェアに組み込もうとすると、多くの制限があり、費用がかかる。1つだけで便利に使えるスタンドアロンのアプリケーションにする方がはるかに容易だ」。

確かにScreenには、多くの便利な機能がある。筆者は妻と一緒に試してみたが、レイテンシーは少なく柔軟で、この記事を楽しく共同制作することができた。もし若者がScreenを手に入れたら、ソーシャルな使い方がたくさん出てくるであろうことは想像に難くない。画面共有という概念は、Squadなどのアプリや、インスタグラムが米国時間3月24日に公開したCo-Watchingという新機能などで、広く知られつつある。

インスタグラムのCo-Watching機能は画面共有に似ている

Screenは、将来的にはバーチャルオフィス機能を公開して同僚とすぐにミーティングができるようにしたいと考えている。これが実現すれば、いつでも会話を始めることができ、同じ室内で仕事をしている感覚になるかもしれない。Screenは、マネージャーがしゃべるトップダウンのブロードキャストのようなミーティングを、誰もが発言できるジャムセッションに変えることで、リモートワークの風景を民主化することになるかもしれない。

シェルバニ氏は「一緒に働くときは、みんなが席についていることが必要だ」と結論づけている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Mozillaが広告不要のサブスク「Scroll」との提携を拡大

Mozilla(モジラ) は、Firefoxブラウザに組み込まれたトラッキング保護機能と、Scrollによって提供される広告のないブラウジング体験を組み合わせた、Firefox Better Web with Scrollと呼ばれる新しい取り組みを発表した。

昨年、Firefoxはすべてのユーザーに対してEnhanced Tracking Protectionと呼ばれる機能をデフォルトでオンにし、サードパーティーによるCookieや暗号通貨のマイニングをブロックした。一方Scrollは、BuzzFeed NewsやBusiness Insider、Salon、Slate、Voxのようなサイトを広告なしで読めるサブスクリプションサービスを最近開始したスタートアップで、収益は訪問されたパブリッシャー間で分配される。

MozillaはすでにScrollと協力して、このアプローチに関するフィードバックを少数のFirefoxユーザーから集めている。同社の調査結果は以下のようにまとめられている。

  • ユーザーは広告を気が散るものとしてみており、オンライン体験が壊れるといっている(テック業界ではこれを破壊と呼ぶ)。
  • ユーザーはジャーナリズムをサポートすることに大きな関心を持っている。多くのユーザーは、パブリッシャーに与える影響を考慮して、意図的に広告ブロッカーをインストールしないようにしている。
  • ユーザーが Mozillaを支持したいと思うのは、我々が非営利団体であり、Firefoxを提供しユーザーを第一に考えているからだ。

この機能は米国にて提供され、FirefoxのアカウントにサインアップしBetter Web with Scrollの拡張機能をインストールすることで利用できる。Scrollの月額利用料は2.49ドル(約280円)だが、最終的には4.99ドル(約560円)までアップする予定だ。

Scrollはブログ記事の中で、広告よりも多くの資金をパブリッシャーにもたらすという約束をローンチ以来果たしていると述べている。実際、パブリッシャーはScrollの訪問者から平均30ドルから40ドルのRPM(1000ページビューあたりの収益)を得ている。

「このモデルはうまく機能しており、Firefoxの過去最高のプライベートブラウジング体験と組み合わせることで、より良いウェブをより多くの人に提供できる」とMozillaは述べている。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

中国テンセントが新型コロナ対策に約110億円のファンドを立ち上げ

Tencent(テンセント)は今週、新型コロナウイルス(COVID-19)の壊滅的な蔓延を抑えるための、1億ドル(約110億円)の取り組みである「Global Anti-Pandemic Fund」を立ち上げたと発表した。このニュースは、Netflix(ネットフリックス)やFacebook(フェイスブック)といった他のテック企業による1億ドルの基金の立ち上げに続くものだ。

深センを拠点とするテンセントの場合、当初この資金は病院や医療機関の救急隊員のための防護服やその他の製品を含む、実用的で極めて重要な医療品の寄付に当てられる。

テンセントは、この取り組みは同社にとって最新のものにすぎないと述べている。テンセントは以前、中国本土の医療従事者を支援するためにパンデミック対策基金を設立し、その取り組みの一環として約2億1100万ドル(約230億円)が割り当てられている。

「新型コロナウイルスは世界中の人々に大きな影響を与えている」と、テンセント社長のMarin Lau(マリン・ラウ)氏はプレスリリースで述べた。「我々は共にこの課題に直面しており、テンセントは国際的な緊急対応を支援することを約束する。中国での経験と世界中の病院から集められたフィードバックに基づき、特にパンデミックの発生時には、従来の供給ルートでは突然のニーズに対応できない場合、PPEやその他の医薬品への緊急のニーズがあることを認識している」。

今のところ、最も適切な寄付は間違いなく医療用品であり、世界中でマスクや人工呼吸器などの重要な機器が大量に不足している。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

GoogleポッドキャストがついにiOSでも利用可能に

ちょうど我々が家にこもっている間、Google(グーグル)はデザインを刷新した「ポッドキャスト」アプリを発表した。 刷新されたアプリでは、中心のポッドキャストの発見を中心とした、3つの主要なタブに分割されている。

アプリには現在のフィードを表示する 「Home」や、人気番組やキュレーション番組を提供する「Explore」がある。「Activity」は、リスニングの習慣をより深く掘り下げるものだ。しかし正直なところ、重要なのはこのアプリがついにiOSのApp Storeに登場したことだろう。

昨年夏にローンチされたこのアプリは、グーグルがリリースしたこともあり、たちまちAndroidのトップポッドキャストアプリとなった。また、ブラウザを介したクロスプラットフォームでの利用には制限があった。当然ながらネイティブアプリでのサポートは、Apple(アップル)純正のポッドキャストアプリの代わりを探しているiPhoneとiPadのオーナーにとって、はるかに魅力的だ。

アプリ上でのユーザーのリスニング情報は、Google Podcasts for Webを介してプラットフォーム間で同期が可能になる。なお、iOS版は米国時間3月25日からダウンロードが始まる。一方、Android版のアップデートは今週中に配布される予定だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

目に見えず簡単に消せない「透かし」を入れてウェブ画像を追跡するImatag

Imatagを紹介しよう。画像のウォーターマーク(透かし)に取り組んでいるフランスのスタートアップだ。デジタル画像のウォーターマーク自体は新しいものではない。しかしこの会社は、サイズを変更したり、トリミングしたり、さらに編集を加えたり圧縮したりしても検出可能なウォーターマークを開発した。

多くの写真家やブランドは写真にウォーターマークを入れている。それにより、写真がウェブやソーシャルネットワークに再アップロードされても、元のソースを確認することができる。しかし、それだけでは完璧ではない。例えば隅に小さなロゴを配置した場合、写真をトリミングすることでロゴを除外できてしまうのだ。

Getty Images(ゲッティイメージズ)やShutterstock(シャッターストック)といったオンラインの写真データベースは、写真の真ん中に巨大なロゴを配置することで、適切なライセンスを取得しない限り、実質的に使えないようにしている。

Imatagのアプローチは、少々違っている。写真にマークを入れる際には、画像全域に渡って個々のピクセルが変更される。オリジナルの写真と見比べても、違いに気づかないような巧妙な方法で。その写真を編集しても、一部のピクセルは変更されるが、すべてではない。そのため、その後でもウォーターマークを検出できるのだ。

「ピクセルの色を直接変更するのは、よい方法とは言えません。グレースケールの分析から始めるべきでしょう。私たちはそうしています」と共同創立者でCEOのMathieu Desoubeaux(マシュー・デサウボース)氏は述べている。「心理視覚的なマスクを適用しています。これは人間の目では見えません」。

Imatagは、個々の写真を処理してシグネチャを​​割り振ることができる。同じプロセスを適用することで、複数の写真のシグネチャを比較し、それらのソースが同じかどうかを確認できる。

同社はさらに一歩進んで、さまざまなユースケースに対してサービスを提供できるようにしている。Imatag Monitorというツールを使えば、ユーザーの写真がウェブ上のどこに出現したのかを監視することも可能だ。

ストック写真のエージェンシーのように、不正な使用に対抗するために利用するクライアントもいる。一方ブランドは製品のショットが、どこのソーシャルネットワークに表示されたのかといったことを確認できる。ブランドは人々にどんどん写真を共有して欲しいが、同時に新製品に対する反応を監視したいとも思っている。

またImatagは、スマホや自動車のメーカーとも協力している。公式発表の前にリークがあれば、それを特定できるようするためだ。スマホの新製品の写真をさまざまな小売業者に送信する際に、Imatagでタグ付けしておけばいい。それにより製品のショットがリークされた場合、その漏洩源を追跡できるようになる。

Imatagでは、大量の写真を扱う場合でもそのワークフローの中に、同社のウォーターマーク機能を統合する方法を提供している。それほど数が多くない場合には、Imatagのウェブサイトを利用すれば、画像にウォーターマークを付けるのも簡単だ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

アップルが各OSをアップデート、iPadOS 13.4はトラックパッドをサポート

 

AppleはiPhone、iPad、Apple Watch、Apple TV、Mac用のOSアップデートをリリースした。最大の変更があったのはiPadだ。新しいiPadOSではマウスないしトラックパッドをiPadとペアリングし、ディスプレイ上のカーソルを動かせるようになった。

Appleは先週、新しいiPad Proを発表 したとき、iPadOSのトラックパッドサポートを発表した。またAppleはトラックパッドを内蔵した新しいMagic Keyboardの売り込みを図っているが、ユーザーは新しいiPadやアクセサリを買わなくてもトラックパッドを使うことができる。

トラックパッドをペアリングすると、画面に新デザインの丸いカーソルが表示される。カーソルを載せた対象によってカーソル形状が変化する(上のスクリーンショット参照)。ボタンをクリックしようとする場合、カーソルは消えてボタンがハイライト表示になる。Apple TVでアイコンを動かすときのような感じだ。

テキストカーソルは垂直のバーになる。Pagesドキュメントでテキスト領域のサイズを変更する場合は、背中合わせの矢印になる。トラックパッドを使用している場合、iPadOSはジェスチャーをサポートしており、アプリの切り替え、スイッチャーの起動、Dockやコントロールセンターのアクティブ化を行うことができる。

今回リリースされたiOSおよびiPadOS 13.4には、トラックパッドのサポート以外にもいくつかの機能が追加されている。iCloud Driveフォルダは他のiCloudユーザーと共有できるようになった。これはDropboxの共有フォルダとほぼ同様の機能だ。

Memojiステッカーに9種類の絵文字が追加された。ハートつきの笑顔、つないだ手、パーティーの顔などが登場している。メールアプリのアーカイブ/削除、移動、返信、作成、メール送信などを行うためのボタンのデザインが微調整された。

またAppleは、iOSだけでなくMac App Storeを含むすべてのApp Storeで単一アプリのバイナリをリリースする機能を追加した。つまりデベロッパーはMacとiPhoneの双方で有料アプリをリリースできるようになった。このアプリはどれか1つのストアで購入すれば他のデバイスでも利用できる。

また、macOS 10.15.4には利用時間を制限する機能が追加されている。これは、iOSにすでに存在する機能と同様で、 メッセージとFaceTime通話に時間の上限を設定できる。

watchOS 6.2ではチリ、ニュージーランド、トルコのユーザー向けに心電図機能のサポートが追加された。またApple Watchアプリのデベロッパーはアプリ内購入が設定できるようになっている。

アップデートにはバグの修正とセキュリティパッチが含まれる。ソフトウェアのアップデートを自動にしていない場合は、デバイスの設定を開いて手動でOSのアップデートを行うことができる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook