英国はファーウェイを5Gサプライヤーにすることに難色

【抄訳】
中国の通信機器ベンダーの関与が国のセキュリティにリスクをもたらすとの懸念にもかかわらず、イギリスの政府は、同国の5Gネットワークの一部の中核的でない部分に関してファーウェイ(Huawei)をサプライヤーとして認めることになった。しかし政府の記者発表によれば、ネットワークの中核的な部分からは除外される。

米国時間4月23日の国家安全保障会議の会合における英国メイ首相の決定を今朝のテレグラフ紙が報じた。同紙によると、複数の閣僚が彼女のアプローチに懸念を表明した。それらは、内務大臣と外務大臣、防衛大臣、通商大臣、国際開発大臣である。

FT(フィナンシャル・タイムズ)は、英国の5Gネットワークへのファーウェイの関与に厳しい制約を課すのは、閣僚たちが提起した懸念のレベルが高いことを反映している、と報じている。

5Gによる次世代ネットワークの構築にファーウェイの部分的関与を許すというメイ首相の黃信号的決定の1か月前には、英国監督機関がこの中国企業のセキュリティへのアプローチを評価して厳しい報告書を提出したばかりだ。

ファーウェイ・サイバーセキュリティ評価センター監督委員会(Huawei Cyber Security Evaluation Centre Oversight Board)の第5次年次報告書は、同社のソフトウェアエンジニアリングとサイバーセキュリティの能力には「深刻かつ意図的な欠陥がある」と酷評している。

監督委員会はしかし全面的な禁令を促すことはせず、「英国の重要なネットワークへのファーウェイの関与が国のセキュリティにもたらすすべてのリスクは、長期的には十分に軽減できる、という限定的な確証しか提供できない」と言うにとどめている。

しかし2月にブリュッセルで行われたサイバーセキュリティカンファレンスで英国の国家サイバーセキュリティセンター(National Cyber Security Centre, NCSC)のCEOを務めるCiaran Martin氏は、ファーウェイがもたらすいかなるリスクでも英当局は軽減できる、と確信を述べた。

【中略】

オックスフォード大学のサイバーセキュリティ専門家Lukasz Olejnik博士はこう言う。「これ(ファーウェイの部分的認可)は、そろそろファーウェイ問題にけりをつけたいと願っている政府の、とりあえずまあまあの落とし所だから、別に意外ではない」。

【中略】

しかし、ファーウェイには手を出させない、ネットワークの中核的部分とは何なのか、その定義が難しそうだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

米国がドイツに通告「5Gでファーウェイ機器採用なら情報共有を制限」

米国政府は「ドイツの5Gネットワーク構築においてファーウェイが契約を得ることになれば情報機関における機密共有のレベルを下げる」と通告した。

これがRichard Grenel駐独米大使がPeter Altmaier連邦経済エネルギー省大臣に渡した文書の概要だ。Grenel氏は昨年トランプ大統領によって駐独大使に任命されている。Wall Street Journal(ウォールストリートジャーナル)の報道によれば、大使は「中国のスパイ行為の恐れがあるため従来どおりの機密情報の共有はできなくなる」と述べたという。

この通告は数日前にドイツの情報セキュリティ担当官庁、BSI(Bundesamt für Sicherheit in der Informationstechnik)が 5Gモバイル・ネットワーク構築にあたって必要なセキュリティ要件を発表したことを受けている。この要件には入札からファーウェイを排除する明示的条項は含まれていなかった。

さほど衝撃的なエスカレーションではないものの、この通告は米国としてファーウェイ排除に向けた強い姿勢を再確認するステップだ。トランプ政権はファーウェイの中国人民解放軍との密接な関係を脅威として、同社製品を5G網構築に使用しないよう同盟諸国に引き続き圧力をかけ続けるものと見られる。

米国の反ファーウェイの圧力はすでに、カナダオーストラリアニュージーランド日本ヨーロッパ諸国の大部分にファーウェイの機器の使用を避けさせることに成功している。当初は各国政府、モバイル・プロバイダーともファーウェイの機器は安価で信頼性も高いと述べていた。これらの点は 5Gネット構築にあたって重要な考慮点となる。

しかしドイツ政府は(英国も同様だが)、中国政府がこれまでスパイ行為の意図をもってファーウェイを操作したという確実な証拠はないと結論していた。ただし、ファーウェイの機器、テクノロジーが5G網の中枢部分を占めるようになった場合、セキュリティ上の脅威となる可能性はある。

連邦経済エネルギー省のKorbinian Wagner報道官は文書の受領を認めたものの、コメントは控えた。米国国務省からもコメントは得られていない。

NSAなどの米国情報機関がドイツのアンゲラ・メルケル首相の電話を盗聴していたことをエドワード・スノーデンがリークして以来、米国とドイツの情報機関の関係は緊張していた。しかしドイツはこれまで米国の情報コミュニティーから大量のシギント(通信諜報)の提供を受けていた。ドイツを含むNATO加盟国、フォーティーン・アイズと通称される西側諸国は大量の機密情報をプールしてテロ対策のために役立てている。ドイツはこの2年間だけでもISを支持すると称するイスラム過激派、クルド過激派などから数回にわたって攻撃を受けている。

報道によれば、ここ数週間のうちに欧州委員会はファーウェイ機器の採用を全面的に禁止する規則を制定する可能性がある。

一方、ドイツは早ければ来週にも5Gネットワークの構築に向けて具体的に動き出すものと見られる。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ファーウェイが米政府を提訴、自社機器に対する禁則は「憲法違反」と主張

ファーウェイは、スパイ行為と米国のイランに対する制裁と関連した銀行詐欺の嫌疑から身を護るために、米国政府に対する訴訟に踏み切った。米国時間3月6日の夜に行われた記者会見でファーウェイは、米国政府を訴訟したことを発表し、同社の製品の使用を連邦政府機関とその契約企業に対して禁ずることは「適正な司法手続きを欠いており憲法違反だ」と主張した。

同社は世界最大の通信機器メーカーで、またスマートフォン市場ではApple(アップル)に対する脅威を日に日に増している。ファーウェイの米本社のあるテキサス州で提出された訴状の中核にあるものは、National Defense Authorization Act(国防権限法)に2018年8月に追加された第889条が憲法違反だとする、同社の主張だ。

第889条には、連邦政府機関がファーウェイの機器やサービスを調達したり、ファーウェイの機器やサービスを使っている契約企業と協働したり、あるいはファーウェイ製品の調達に使われる補助金や政府融資に支出することを防ぐ規定がある。

3月6日の記者会見でファーウェイの輪番会長を務める郭平(Guo Ping)氏は「米議会はその規定を支持する証拠を提供していないし、ファーウェイへの禁則ための適正な司法手続きを行っていない」と言った。同社は、その規定に対する終局的差止め命令を求めている。

郭氏はこう語る。「これまでの30年間、弊社製品のセキュリティにはまったく問題がなかった。ファーウェイがバックドアをインストールしたことはないし、他社がわれわれの機器にバックドアをインストールすることも絶対に許さない。米国政府はわれわれのサービスを脅威と決めつけているが、その非難を正しいとする証拠を示したことは一度もない。米国政府は証拠提出の努力もせずに、一方的に企業に汚名を着せているだけである。さらにひどいのは、われわれを他の国でもブロックしていることだ」。

米国の政府職員たちはかなり前から、国内企業と他国の政府がファーウェイの機器を使わないよう警告していた。「中国がそれらの機器を使って諜報活動をしているおそれがある」とされた。2017年に成立した中国の法律は、「すべての団体と市民が法に即した国の諜報努力を支持し、援助し、協力することおよび、彼らが知っている国の諜報活動の秘密を保護すること」を要求している。

ファーウェイの法的行為は、ライバルのZTEと米国政府の間で昨年到達した和解と対照的である。ZTEが10億ドルの罰金を払うことに同意したあと7月に、米国はZTEが米国のサプライヤーに販売できないようにしている禁則を解除する、と発表した。それまでの捜査では、その中国の通信機器メーカー(ZTE)が、イランおよび北朝鮮と取り引きすることにより、米国の制裁に違反している、とされていた。

肥大する脅威

ファーウェイに関する懸念は、同社が5Gの技術における中心的な中国企業へと成長したことにより、一層エスカレートしている。5Gは、自動運転車や遠隔手術などの未来的な通信技術を支えるネットワーク技術だ。その背景には、世界全体の5G化をリードしたいとする中国の野心がある。そのため中国政府は5Gの商用ライセンスの発行を急ぎ、消費者の関心を喚起しようとしている。

今年の初めに米国司法省はファーウェイと同社の財務担当役員Meng Wanzhou(孟晩舟)氏を、米国のイランに対する制裁を回避する事業行為により刑事告訴した。孟氏は今週、彼女の権利を侵犯したとしてカナダ政府と警察を告訴した。その権利侵犯とは、彼らが12月に米国政府のために彼女をカナダ国内で拘留したことを指している。

ふだんはあまり人前で話すことのないファウンダーのRen Zhengfei(任正非)氏をはじめファーウェイの役員たちは、同社の機器にバックドアがあることを断固否定した。最近任氏は、米国が彼の会社の進路を妨害することはできない、と宣言し、彼の娘である孟氏の逮捕を、“政治的動機に基づく許しがたい行為”と呼んだ。

このファーウェイ騒動は、米国と中国の貿易紛争が長引いている間に生じた。世界の二大経済圏の間で緊張がこれ以上増せば、イノベーションを扼殺するとの論評もある。世界中の国が今では、投資とサプライチェーンのリソースと技能労働者をますます中国に依存するようになっている。しかし同時にその多くは、セキュリティで米国との連合に依存している。

【アップデート】ZTEの件と貿易戦争について米国時間3月7日に加筆。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

OPPOのOnePlusもMWCで5Gプロトタイプをデモ、今夏発売へ

2019年に入って、中国のスマートフォンメーカー、OnePlusは5Gハンドセットを近く発表すると予告していた。今週バルセロナで開催されているMWCカンファレンスで同社は約束を半分だけ果たした。MWCではLG始め5Gデバイスのラッシュが続いているが、OnePlusのデバイスはプロトタイプで、内容の詳細はまだ明かされなかった。

今年のMWCでのOnePlusはクローズドな招待オンリーのイベントが主だったため、デモ機が展示されたのはQualcommのブースだった。QualcommからするとAndroidの大群の中で自社のチップがいかに広く使われているかを示す好機だったのだろう。

同社は次のように説明している。

OnePlusは、われわれのチップを利用して、未来的な5Gクラウドゲームをシミュレートした。プレイするためにはこのスマートフォンとゲームパッドしか必要としない。5Gの高スループットと高速な応答性により、強力なクラウド処理能力を利用することでプレーヤーは大規模なゲームをオンラインでプレイできる。これまでこうした大規模なゲームはパソコンにアプリケーションをダウンロードしなければプレイできなかった。Snapdragonの比類ないゲーム能力と最適化を利用して、プレイヤーはこれまでにない高精細度、低レイテンシーのクラウドゲームを体験することができる。

これまでのリリースの例からすると、5G OnePlusは夏のアップデートで正式に登場することになりそうだ。過去のリリース・サイクルが参考になるなら、さらにその後一回程度のアップデートが行われるかもしれない。ただしOnePlusは急速な規模の拡大に伴って親会社のOPPOとの差別化を含め、市場のメインストリームに食い込むために製品のシフトを進めている。

デモされたデバイスはOnePlus 7と呼ばれることになるはずだが、第2四半期に発売されるだろう。残念ながら5Gバージョンはアメリカでは発売されない

一方、今年5Gへのアップデートが行われることで、OnePlusが既存のテクノロジーを使ってデバイスの価格を引き下げるより、最新のテクノロジーをいち早く採用する方向に動いたことが判明した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

LGの5Gフラグシップ機は、機種名世界最長を更新

名前が2文字のLGという会社にとって、面倒な商品名をつけることは大きな楽しみだ。過大補償の一形態なのかもしれない? それはともかく、LG携帯の名前が長くなるのはこの世界では稀な不変の出来事であり、同社初の5G端末もトレンドを守ってLG V50 ThinQ 5G と名付けられたことに驚きはない。

新製品はVerizonとSprintから「今年夏」に発売される。価格に関しては、「一般的LG携帯より高価」とだけ言っておこう。

デザインには高級感があり、6.4インチOLEDディスプレイ、Snapdragon 855、大容量4000 mAhバッテリーを備える。5Gがバッテリー消費に与える影響について同社は何も言っていないが、影響があることはほぼ間違いない。もっとも、2019年に5G端末を手にする人の大部分は、ほとんどの時間LTEのレールを走り続けるであろうことは明るい話題だ。。

対応する米国キャリアはいずれ追加される見込み。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

KDDIら、一般公道で5G活用した複数台の遠隔監視型自動運転の実証実験へ

アイサンテクノロジー、KDDI、KDDI総合研究所、損保ジャパン日本興亜、ティアフォー、岡谷鋼機、名古屋大学は2月9日、愛知県一宮市で、愛知県による「平成30年度自動運転実証推進事業」における自動運転の実証実験を実施する。

同実験では国内で初めて一般公道において5Gを活用した複数車両の遠隔監視型自動運転を行う計画だ。

実験で使用する2台の自動運転車のうち、1台に5Gを搭載。運転席を無人の状態としたうえで自動走行を行う。自動走行を行うにあたり、遠隔にいる1名の運転手が2台を同時に監視し、緊急時には制御を行う。

同実験における各社の主な役割は以下の通りだ。

KDDI:5G自動運転車の開発・提供、4G LTE通信ネットワークの提供および5Gエリアの構築・評価、車載通信機および遠隔管制卓とクラウドシステムをつなぐ通信システムの提供

KDDI総合研究所:5G自動運転車の開発・提供、5Gを活用した遠隔自動運転実現のためのシステム設計の検討と実装のサポート

アイサンテクノロジー:高精度3Dマップ更新・作成、アプリケーション作成、自動運転の実証、報告書作成

ティアフォー:自動運転ソフトウェア「Autoware」の提供、自動運転に係る技術支援と助言

損保ジャパン日本興亜:自動運転に係るリスクアセスメント、自動運転専用保険・サービスの開発検討

岡谷鋼機:自動運転事業の実用化検証支援

名古屋大学:モニター調査および取り纏め

KDDIは「将来の移動手段を確保するために自動運転技術や5GといったICTの利活用が注目されています。自動運転の高度化により、買い物難民やバス・タクシー運転手不足に対する市民の移動手段としての活用や観光促進や車産業振興にもつながることが期待されます」とコメントしている。

スマートフォンはますます面白くなろうとしているが、成長を維持できるほど十分に面白いだろうか?

売上が停滞する中、折り畳み可能携帯と5Gは救世主となれるのか?

スマートフォンの売上は落ちている 。2018年には、世界の出荷台数は3%減少した。長く待たれてきた5Gの到来によって、その数字が再びに上向きになることも期待できるものの、IDCの予想によれば、仮にそうだとしても成長は1桁台の低いものに留まりそうだ。

わずかな例外を除いて、各携帯電話メーカーは様々な影響によって、停滞の痛みを感じ始めている。中国では経済成長が鈍化しており、国際的には、買い替え需要サイクルの長期化や、高価格化が進み、迫り来る貿易戦争による関税も課される。

しかし多くの消費者たちにとっては、結局気になることはシンプルな1つの点だけなのだ。それは買い替えに値するほど十分に魅力的なものなのか。現在のほとんどの携帯電話は、既に十分に優れたものであるために、製造業者たちはそれらを、毎年あるいは2年に一回買い替えさせるための、説得力のある理由の捻出に苦しんでいる。だが前述の多くの外部要因とは異なり、この問題は電話メーカー自身が実際に何かを行うことができる部分だ。

もちろん、今年こそがその変化の年なのかもしれない。長年のマイナーアップグレードや、古びたコンセプトデザイン、そして収益の減少によって追い詰められて、携帯電話メーカーたちは強気の攻めに出ている。2019年になって1ヶ月も経たないうちに、今年はスマートフォンにとって近年稀に見る革新の年になりそうな勢いだ。

Samsung、Huawei、Xiaomi、そしてRoyoleは、みな折り畳み式の携帯電話に取り組んでおり、おそらくMotorolaもその一群に、新しいRazrで加わろうとしている。一方Googleは、Androidへのアップデートを行うことで、新しい流行である折り畳み式に対応することを約束している。そして5G携帯電話も、今年から少しずつ始まる予定だ。

そして今週は、MeizuVivoが、それぞれ業界の動向(ワイヤレス充電、Bluetoothヘッドフォンなど)に沿う形で、ポートを全く持っていないハンドセットを発表した。そして、それが何かはまだわからないが、このLGの新製品がある

全てが素晴らしいとも、そしてヒットが保証されているとも限らないが、Mobile World Congressを1ヶ月後に控えて、2019年は既に、興味深いデバイスやコンセプトの年だと言っても過言ではなさそうだ。売り上げが伸び悩んでいるため、各企業は目立つように奮闘を続けている ―― HTCでさえもExodus Oneを使ってブロックチェーン携帯に取り組んでいる。

これら全てが、私の仕事をより面白くしてくれる筈だ。しかし、こうした斬新なコンセプトが、本当に成長を助けてくれるのだろうか?折り畳み型は既に混沌とした様相を示している。たとえば長年期待されてきた折り畳み型スクリーンを、最初に現実のものにした会社として注目をあびるために、方針転換をしたRoyoleについてみてみよう。作られた製品は最終的に、ある種望まれていたものにはなった。しかしながら、 Xiaomiが垣間見せた三連折り畳み式のようなデバイスが、この世界の可能性に対するさらなる期待を高めてくれた。

一方5Gは、それ自身の長引いた誇大宣伝サイクルで苦労することになりそうだ。業界に注意を向けている人なら、その最終的な可能性について、何年もの間聞かされている。主流メディアは、その間の話題を、CESでの展示や、携帯電話メーカーやキャリアなどからの口約束でつないできた。

しかし、キャリアはすでに5Gの定義に多くの暗雲を投げかけてきた。例えばAT&Tの5G Evolutionを見てみると良いだろう。キャリアはそれを「5Gへの道への第一歩」と呼んでいるが、実のところそれは高性能化したLTEなのだ。それはキャリア間の分断をもたらし、既に曖昧になっている技術のための水をさらに濁ったものにしてしまう。年末までには多くの5Gデバイスが市場に出回ることになるだろう。しかし使っているキャリアによって自分の街がカバーされるかどうかは全く別の問題だ。

価格も大きな要因になるだろう。これまでOnePlusのような企業が、安価な携帯電話がどれだけ素晴らしいものかを示してきたが、一方高級機の価格は上がり続けている。SamsungとAppleのモデルは現在、1000ドル前後から価格が始まるのが普通になっている。そして折り畳み型の平均価格は1500ドルを超えるものになると思われる。そのような価格では、お金を惜しみなくつぎ込めるアーリーアダプター以外の人たちを引き寄せるのは難しくなってしまう。本当の主流への採用のためには、より低い価格と、製品を純然たる目新しさ以上に真に使いやすい機能セットが備わっていることが大切だ。

モバイル業界は岐路に立っている。それは成熟し、一部の市場では飽和している。この世界はまだ活力を失わないのか、それとも家電製品の次のヒット作を待ちながら停滞が続くのか。2019年はこの先のスマートフォンの運命を決定する重要な年になるだろう。

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(翻訳:sako)

Canadaの通信大手Telusが信頼できるパートナーと呼び反Huaweiの壁に風穴

Huaweiをめぐるアメリカと中国の緊張関係で世界中の通信企業が岐路に立たされているが、先週、ある一社が声を上げた。カナダの大手電話企業のひとつであるTelusが、セキュリティへの懸念で全世界からの逆風にさらされている同社の中国のパートナーHuaweiに対する、支持を表明した。

Globe and Mailが入手したTelusの役員の署名入り内部メモはこう言っている: “Huaweiが、世界のトップに位置するイノベーションと包括的なセキュリティ技術、およびソフトウェアの最新アップグレード等により、カナダの通信業界の有能で信頼に足る一員たりうることは火を見るよりも明らかである”。

バンクーバーに本社のある同社を含めカナダの通信企業数社が、Huwaeiの技術により5Gのシステムを構築する気だった。5Gは、モバイルの通信を高速化するだけでなく、応答性の良い自動運転技術や8Kのビデオストリーミングなどにも欠かせない重要な通信技術だ。本誌TechCrunchは今Telusにコメントを求めているので、得られ次第この記事をアップデートしたい。

アメリカは前から、この中国の通信機器メーカーが中国政府の子飼いであり、したがって政府の諜報活動に関わっていると懸念してきた。その懸念の高まりにより大統領のDonald Trumpは今年、HuaweiとZTEのボイコットを発議した、と言われる。またThe Wall Street Journalは先週、アメリカの連邦検事たちが企業秘密の窃盗罪でHuaweiの告訴を準備中、と報じた。

オーストラリアニュージーランドは共に、国内のプロバイダーがHuawei製品を使うことを禁じた。イギリスはHuawaiを公式に禁じてはいないが、当局はその態度を決めるよう圧力を受けていると言われる。

Canadaは、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、およびアメリカと共に諜報共有ネットワークFive Eyesに加わっており、5G展開の前のセキュリティレビューを今行っているが、アメリカから、次世代技術の構築にあたってはHuaweiを排除するよう迫られている。

関連記事: 米、政府内でのHuaweiやZTEの機器使用を新国防法で禁止

中国はこれまでの数か月一貫して、同国の至宝的テクノロジー企業に対するスパイ容疑に反論してきた。先週は、在カナダ大使Lu Shayeが、世界最大の通信機器メーカーをブロックしたらその反動が起きる、と警告した。

Luは記者会見でこう述べた: “カナダがアメリカやオーストラリア、ニュージーランドと同じ決定をすることをつねに懸念してきた。このような決定は、その非難に根拠がないので公正ではない。Huaweiを5Gのネットワークから排除した場合の結果について具体的な想定はできないが、何らかの結果が生ずることを確信している”。

先週はまた、HuaweiのCEO Ren Zhengfeiが珍しくも国際的なメディアのインタビューに登場して、彼が1987年に創業した企業に対するセキュリティ関連の非難を否定した。そして中国企業を排除したらアメリカの非都市地域における高速ネットワークの整備が後れるだろう、と警告した。

“Huaweiがそれに関わることができなければ、地方における通信費用が非常に高いものになるだろう”、とRenは主張した。“これからは多くの国がHuaweiに対し、5G製品を禁ずるのではなく売るよう、自ら進んで求めるだろう”。

Huaweiをめぐる騒動は、アメリカと中国の間の貿易戦争とその硬直化の一環でもある。それによって、国防をアメリカに依存している国と、安いだけでなく技術的にますます優秀になりつつある中国からの投資に経済を依存している国の両方に、影響が生じている。

カナダは、アメリカ当局からの要望に応じて、Renの娘でもあるHuaweiのCFO Meng Wanzhouを拘束したため、係争当事者であるニ大国の板挟みになっている。ホワイトハウスにとっては、今月末という容疑者引き渡し期限が迫っている。一方、カナダの首相Justin TrudeauとTrump は中国政府に、Mengの拘束速直後に拘留した二人のカナダ人の釈放を求めている。

画像クレジット: Huawei

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AT&Tが5Gのマーケティングで嘘をついている

最近アップデートしたAT&Tのスマートフォンは、一部に5G Eのアイコンがある。このアイコンは、現在4Gで動いていることを示すアイコンをリプレースして(なくして)いる。しかし、問題はそこだ: そのスマートフォンはまだ4Gのネットワーク上にある。AT&Tは、前にも同じことをした。

このナンセンスはAT&Tのマーケティングの策略だ。その5G Eなるものは5G Evolutionと呼ばれ、改良版の4Gネットワークであって本物の5Gではない。5Gが一般消費者の手に届くのは、もっと先の話だ。以前はLTEに関しても、AT&Tは同じ欺瞞を使った。

このマーケティング的嘘があるのは、限られた市場の限られた機種だけだ。でも同社は今年、この愚行をもっと多くの機種と市場で展開する気だろう。

情報開示: 本誌TechCrunchはVerizon Mediaの企業である。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

2019年に注目すべきスマートフォンのトップトレンド

今年は、スマートフォンにとって良い年ではなかった。なにしろ、とどまるところを知らないと見られていた成長に、初めて陰りが見られたのだ。

まず2月には、Gartnerの調査がこのカテゴリを扱うようになってから初めて、前年比での減少を記録するという、幸先の悪いスタートとなった。強大なAppleでさえ、そのトレンドから逃れられなかった。そして先週には、影響力の強いアナリストMing-Chi Kuoが2019年の売上予想を引き下げたため、株価も打撃を受けた。

人々は、以前ほど頻繁には買い替えたがらなくなっただけだ。これは、フラグシップモデルのできが、どのメーカーのものを見ても、かなり良くなっていることと無関係ではない。多くのメーカーがしのぎを削って戦い続けてきた結果、自分で自分の首を締めることになったとも言える。継続的に買い換えなければならないような差し迫った理由は、もはやなくなってしまった。

もちろん、だからと言って、メーカーは戦いを止めるわけにはいかない。来年には、カメラのような、いわば通常のアップグレードに加えて、スマートフォンの「形状」に対する根本的な発想の転換、さらには5Gへの最初の試みも、いくらかは期待できそうだ。

もし運が良ければ、さらにいくつかの驚きもあるかもしれないが、以下に挙げるトレンドは、2019年の既定路線と考えていいだろう。

5G

中国広州−12月6日:2018年12月6日に、中国は広東省広州のPoly Worldトレードセンター展示ホールで開催されたChina Mobile Global Partner Conference 2018のQualcommのブースで、5G携帯電話を注視する参加者。3日間のカンファレンスは、5Gネットワークをテーマにして、木曜日に始まった。(写真は、Getty Images上のVCG/VCGによるもの)

これについては、しばらく放って置く方がいいかもしれない。ちょっと変な話ではあるが、多くの出版物が、2019年は「5Gの年」であると言いたがっている。しかしそれらはみんなフライングだ。とはいえ、来年には5G携帯電話の最初の波を見ることになるのは確かだ。

OnePlusとLGは、5G携帯電話を約束した。Samsungは、やはりSamsungらしく、その後その2社に追従することを発表した。さらにVerizonも5GのMiFiを確約し、HTCとSprintも、何だこれは、というものを発表した。

他社は、特に目立つのはAppleだが、それらの列に加わっていない。この会社は、2020年までに5G携帯電話を発売することはないと見られている。それでは、進化から取り残されてしまうと思われるかもしれないが、実は5Gというのは、マーケティング上の戦略としてこの世に登場したのだ。5Gが完全に機能するようになれば、スマートフォンや、それに続くものに対して、革新的な素晴らしい技術となる潜在能力を持っている。そして、いくつかのキャリアは、来年初めにも米国内で5Gのサービスを開始すると発表しているものの(AT&Tでさえ、フライングしている)、実際にユーザーが使う携帯電話は、より多くの時間、4Gで接続されることになりそうだ。

つまり、5Gのカバーエリアが広がるまでは、ほとんど利用しない機能ために、高額の利用料金を支払うことになる。もちろん、だからといって、ハードウェアメーカー、コンポーネントの製造会社、それと手を組むキャリアが、そうしたデバイスをできるだけ早く市場に投入するのを止めようとするはずはない。余計な出費をする前に、自分のキャリアのカバーエリアの地図を確認した方がいいだろう。

折りたたみ式


これまでに、2機種が発表された。しかし実際には1つ半といったところだろう。スマートフォンメーカーは、次の目玉を見つけ出そうと躍起になっているので、さらに何機種かを見ることになるのは間違いない。何年も待たされたあげく、これまでに登場した折りたたみ式の携帯電話は、がっかりさせられるようなものだった。

Royoleは魅力的だが、その実用化にはまだ足りないものがある。Samsungのプロトタイプは、当分の間、やはりプロトタイプに過ぎない。同社は、それを最近の開発者会議の中心に据えていたが、具体的な製品化を明らかにすることはできなかった。なぜなら、まだ完成した製品を発表するための準備ができていないからだ。

長年期待を集めてきた技術が、ようやく消費者向けとしての準備を整えた今、いくつかの会社が、さまざまな形状の製品を模索していることに期待してもいいだろう。状況から考えて、GoogleがSamsungと協力して、その形状に合わせたAndroidのバージョンを開発したことは間違いない。ちょうどAndroid Pieがディスプレイ上部のノッチに対応したのと同様だ。

もちろん、5Gと同じように、こうした折りたたみ式の製品にも特別高い価格が付けられるだろう。しかし初期の目新しさがなくなったとき、そうした製品が人生に不可欠であると消費者に納得させることは、かなり難しい課題となる。

ピンホール


ベゼルは忌み嫌われている。良かれ悪しかれ、ノッチはフラグシップのスマートフォンの主流となっている。実際に誰もが(Samsungを除いて)、エッジ・トゥ・エッジを実現するために、その切り欠きを採用している。Googleでさえ、それをAndroidに取り込んだ(世の中にノッチを普及させておきながら、Pixel 3 XLは一段と高いところから見下ろしているようだが)。

Oppoのポップアップカメラのような、巧妙な代替策も登場しているし、さらにいくつかが続くだろう。Huawei Nova 4のように、ディスプレイにピンホールを開けたデザインは、大多数のカメラメーカーにとって、より合理的な選択肢のように見える。

埋め込み指紋認証


全面ディスプレイへの競争の側面には、指紋認証をどうするかという問題もある。いくつかの会社は、それを背面に移動した。また別の会社、たとえばAppleは、顔認証を採用することで、指紋認証は廃止した。もちろん、そうした技術は、顔の完全な3Dデータを登録できない限り、かなり簡単にごまかすことができる。そのため、指紋認識がすぐに廃れてしまうことはない。

OnePlusの6Tは、ディスプレイ内蔵の指紋認証を市場に投入した最初の製品となった。それは非常にうまく機能している。その技術の仕組みは以下の通りだ(数ヶ月前の私自身の記事から引用)。

画面がロックされると、どこを押すべきかを示す指紋アイコンがポップアップ表示される。指が正しい位置に置かれると、AMOLEDディスプレイが強く発光し、指の表面からの反射光によってスキャンする。メーカーは、0.3秒ほどでスキャンが完了するとしているが、私自身のテストでは1秒近くかかった。親指を適切な位置まで動かす時間を含めれば、もっとかかることもあった。

2月ごろに発売される予定のSamsungのS10も、その技術を採用すると言われている。そして、他の多くのメーカーがそれに追従したとしても、まったく驚くには値しない。

カメラ、カメラ、カメラ(そして、カメラ)


背面カメラの合理的な最大数はいくつだろうか? 2つ? 3つ? 数ヶ月前にリークされたNokiaのモデルが搭載する5台のカメラというのはどうだろう? 電話機が脇役になって、カメラが主役になるのはいつなのだろうか? このまま多くのメーカーが写真で差別化しようとし続ければ、やがて存続の危機に対処しなければならないような事態にもなりかねない。

最近のスマートフォンのカメラは、どこを見渡しても非常に優れているので、シンプルな解決策は、単純に数を増やす、ということになる。LGの最新モデルは、数を増やすことがどれだけ効果的であるかを示す、好例となっている。そのV40 ThinQは、前面カメラを2つ、背面カメラを3つ備えている。背面の3つは、標準、超広角、そして2倍の光学ズームレンズとなっている。スマートフォンは薄いので、1種類のカメラでは十分な光学ズーム性能を実現し難いが、3種類用意して、それぞれ異なるなるタイプの画像を撮影しようというわけだ。

それとは反対に、既存の部品を使いながら、よりよい写真が撮れるようなソフトウェアの開発に、それなりの投資をしている会社もある。AppleとGoogleは、ちょっとしたAIと機械学習の採用でも、写真撮影をどれほど向上させられるかを、いずれも最新のモデルで実証した。そうした技術は、特に非常に暗い場所での撮影と、ズーム機能に大きな効果を発揮する。

画像クレジット:Otto Steininger/Getty Images

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

QualcommがSnapdragon 855と新しいアンダーディスプレイ指紋センサーを発表

今週Qualcommは、マウイで今年のSnapdragon Summitを開催して、プレスやアナリストたちももてなしている。残念ながら行けなかったわれわれにも、Qualcommは2週間前にそのニュースのプレビューをくれている。その三日間を同社は、5Gへのフォーカスで幕開けすることに決め、また新製品Snapdragon 855モバイルプラットホームのプレビューもあった。そのほか同社は、ディスプレイの裏に実装する超音波利用の指紋判読センサーの発表も行った。

おたくのご近所に5Gのタワーが出現するのはまだ先の話だと思うが、その話題は数年前から過熱しているから、そろそろ5Gが現実になる、と言っても過言ではないだろう。AT&TとVerizonは今週マウイで5Gのネットワークをデモしている。Qualcommによるとそのイベントは、“5Gのお披露目パーティー”だそうだ。今後数か月間はたくさんの参入企業が、これと同じ言葉を使うだろうね。

短期的にそれよりおもしろいと思われるのは、同社が同じく今日(米国時間12/3)発表した新たなフラグシップ、855モバイルプラットホームだ。記者やアナリストたちに詳細は提供されなかったが、同社は855が“世界初のマルチギガビット5Gをサポートする商用のモバイルプラットホームだ”、と強調した。

また855は新しいマルチコアAIエンジンも目玉で、前のモバイルプラットホームに比べ3倍のAIパフォーマンスを提供、さらにまた、コンピュータービジョン専用シリコンにより、高性能なコンピューテーショナルフォトグラフィー(GoogleのNight Light的なもの)やビデオキャプチャーがサポートされる。

この新しいプラットホームはゲーム用に最適化されている、と同社は言う。そのプロダクト名
は“Snapdragon Elite Gaming,”だが、詳細は不明。さらにARの追究も継続し、Qualcommはそれを“extended reality”という独自のブランドで呼んでいる。

でも今回いちばんおもしろいのは、ニュースの最後に登場した脇役かもしれない。すなわち指紋センサーが今やスタンダードになり、中級機のスマートフォンにも載る。その新しい3D Sonic SensorsでQualcommは、ディスプレイの裏に鎮座する高性能超音波指紋ソリューションを約束する。ある意味でこれは、Qualcommの既存のディスプレイ直下型センサーの新しいブランド名だが、新しい技術もある。そこで今回の売りは、指紋スキャナーが、汚れたディスプレイや、ユーザーが画面保護膜を使っていても、十分に機能するという点だ。目の前に迫っているMobile World Congressには、この新しい指紋スキャナーを搭載した新しいフラグシップスマートフォンが、かなりの数、登場するのかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Verizonと並びAT&TもSamsungの5G機を来年前半にリリース、もうひとつ別の5G機も

Samsungは昨日(米国時間12/3)、来年の前半に5Gの携帯を市場に投入すると発表し、キャリアとしてVerizonの名を挙げていた。しかし今朝はAT&Tが慌(あわ)ただしく、まだ名前のないそのスマートフォンを2019年の前半に提供開始する、と声明した

翌日版となったそのプレスリリースでAT&Tは、Verizonと同じく、ハンドセットに関する情報よりも、二社が関与したことに関する自画自賛を強調している。AT&Tは5Gの、“まだ誰も見たことのないような技術”を訴え、“顧客には最良のテクノロジーとイノベーションを提供する”と誓っている。

同社はまた、Samsungの無名機は同社が最初に計画していた5Gデバイスではない、と急いで加筆している。その名前は同社が10月に発表したモバイルのホットスポットの名前でもあるらしい。そのリリースの日程は発表されていないが、それもまた2019年の前半と見るのが、妥当なところだろう。

昨日も書いたように、OnePlusやMotorolaも来年の同じ時期に5Gハンドセットをリリースする、とすでに約束している。一方AppleのiPhoneが5Gに対応するのは、2020年だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

5G対応iPhoneは2020年までは見送り?アップルとクアルコムの不仲も一因とのうわさ

eng-logo-2015アップルは少なくとも2020年までは、次世代移動通信「5G」対応iPhoneの発売を延期するとの噂が報じられています。

米メディアBloombergの匿名情報筋によると、アップルはこれ以前のモバイル通信3Gや4Gと同じく、5Gネットワークへの参入も遅らせるとのこと。すでに米国の通信大手ベライゾンが5G対応のサムスン製スマートフォンを2019年前半に発売すると発表していますが、今回の報道が正しければアップルは1年遅れとなります。

アップルが新世代の通信規格への対応を遅らせるのは「いつものこと」と言えます。たとえばアメリカでLTEがサービス開始されたのは2010年後半でしたが、LTEに対応したiPhone 5が登場したのは2012年9月のこと。Bloombergは「導入初期には電波がカバーされる範囲に問題があると正確に予測していたからだ」といった分析をしています。

しかし、5Gは以前の世代よりもはるかに高速化しているため「4Gから5Gへの飛躍」は新型スマートフォンの主要なセールスポイントになるほど重要との見方もあります。さらにはIoTに対応する超多接続性など、モバイルコンピューティングの新境地が開かれる可能性も指摘されています。

その一方でアップルの競合他社は、2019年内に5G対応スマホを投入すると噂されています。冒頭で紹介したサムスンのほか、中国のOppoファーウェイもそろそろ具体的な動きを起こす気配があります。

遅れをとるリスクがありながら、なぜアップルは5G対応を1年遅らせるのでしょうか。Bloombergはひとつの要因として、2020年に5G版iPhoneをリリースすれば、スーパーサイクル(iPhoneの買い替え特需)を引き起こせるという予測を示しています。iPhoneが高価になり、アップグレード周期が全体的に遅くなっていることを考えれば、今から2年後の5G採用はiPhone XやiPhone XSユーザーに買い替えの動機を与えるうえでちょうどいいというわけです。

別の見方としては、5G対応チップのリーダーと言えるクアルコムとアップルの不仲が関係するかもしれないと指摘しています。iPhoneのための莫大な量の5Gモデムチップを確保するために、和解を拒否して法廷で争うライバルから調達するわけにはいかないということでしょう。ただ、片方の手で握手をしながらもう片方で殴り合うのはある意味アップルの伝統芸かもしれません

IT分野の調査・助言を行う企業ガートナーのアナリストMark Hung氏は「アップルはいつも携帯電話の技術で遅れを取っている」「過去には影響はなかったが、5Gははるかに市場に普及しやすいだろう。2020年を過ぎると、その影響が出てくると思う」と語っています。

さらにIT調査会社のIDCによると、世界的なスマートフォン市場は4四半期連続で減少しているなか、iPhoneはアップルの収益の約60%を占めているとのこと。「今後のアップルはハードよりサービス」との声もありますが、音楽、動画ストリーミング、クラウドストレージの基礎となるiPhoneは依然として重要なはず。他社の5G攻勢に対して、アップルがどのような対策を取るか見守りたいところです。

Engadget 日本版からの転載。

Samsungは2019年に5G携帯電話をリリース

Samsungが、2019年のロードマップにおける重要な手の内をまた1つ明らかにした。数週間前に、折り畳み可能携帯電話について発表したときのように、同社は今週マウイ島で開催されるQualcomm Snapdragon年次サミットで、再びコンセプト実証モデルを披露する。

SamsungとモバイルパートナーのVerizonは、来年前半でのリリースを狙っているものの、製品仕様などに関する詳細は、今回も深くは触れられないだろう。ここではQualcommがキーハードウェアパートナーを務めている。Snapdragon X50 5G NRモデムとアンテナモジュールを、Snapdragon Mobile Platformを介して供給するのだ。

この発表によりSamsungは、OnePlusやMotorolaのような、2019年に5Gを提供することを約束している幾つかの企業の1つとなったわけだが、Samsung以外の企業はこれを、Moto Mod(Motorolaの提供する拡張モジュール)を用いて提供する予定だ。一方、Samsungの主要な競争相手であるAppleは、最新の噂によれば2020年までこの技術を採用する予定はないようだ。

Samsungは既にこの技術を取り込み済で、Mobile World Congress 2017では5Gの家庭向けルータを展示していた。一方、当社TechCrunchの親会社であるVerizonの上司たちは、家庭用5Gサービスのデモンストレーションを、ヒューストン、インディアナポリス、ロサンゼルス、そしてサクラメントなどのいくつかの都市で行っている。

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(翻訳:sako)

Toyotaの人型ロボットT-HR3はDocomoの5Gで遅延のないリモコンができる

ToyotaがT-HR3を世界に披露したのは、昨年のちょうど今ごろだ。このヒューマノイドロボット(人型ロボット)は、“Pacific Rim”など、いろんなSFシリーズに出てくる半電動の人の動きを模倣できる。このロボットはこれまでの1年間でいくつかの新しい芸を学んだが、中でもすごいのは、コントローラーをケーブルでつながずに、5Gからコントロールできることだ。

その次世代ワイヤレス技術を使って操縦者は、最大10キロメートルの遠距離からロボットをリモコンできる。ただしプレスリリースとその画像ではそうだが、デモはケーブルを付けたロボットで行われた。しかし日本のキャリアDocomoの5Gを使うと、遠距離からこのロボットを、低いレイテンシでコントロールできる。

でもこんなロボットが、小さな怪獣をやっつけること以外の、何の役に立つのだろうか? Toyotaがねらっているのは、家庭用とヘルスケアだ。同社は、“モビリティによってより豊かになる社会”をビジョンしている。

しかしこれは、ロボット本体だけでなく、次世代ワイヤレス技術‘5Gで何ができるか’のデモとしても優れている。今や世界中のネットワーキング企業が、スマートフォンやコンピューターを超える、5Gならではの新しい技術機会を探している。来年初めに東京で行われるDocomoのイベントには、このロボットも当然‘出演’する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iPhone、5G採用は2020年か(Fast Company報道)

初の5G携帯電話は来年登場しそうだ。Motorolaは次世代通信をMoto Z3のModを通じて提供する計画であり、LGとOnePlusは2019年中に新技術を端末に取り込むことを約束している。iPhoneユーザーは、もう少し待つことになりそうだ。

もちろんこれはAppleにとって(他の誰にとっても)不可欠なテクノロジーなので、問題は時期だけだ。Fast Companyの最新記事(via the Verge)によると時期は1年半ほど先だという。

「Appleの計画に詳しい筋」によると、5G iPhoneは2020年のどこかに登場し、テクノロジーはIntelが提供するという。AppleとIntelは最近ちょっとしたトラブルに見舞われている。5GモデムチップXMM 8060の熱/バッテリー問題のためだ。もちろん、再びQualcommの戸をノックするほど深刻ではない。

現在両社間で起きている問題を踏まえるとQualcommという選択肢は考えにくい。代わりにAppleはIntelの8161チップに期待している。5GはIntelにとって、前回Qualcommに譲った大きな市場を取り戻す絶好の機会だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Moto Z3はModを使って5Gに対応

モトローラのMod(機能拡張モジュール)ラインについての意見は色々出されているが、モトローラ自身は地道な努力を続けている。同社は現在、17種類のModを提供しているが、ほどなく18番目が登場する。そしてそれは最も興味深い応用例の1つとなる。

モトローラは、新しいMoto Z3ハンドセットと同時に、新しいModを発表した。これはVerizonの新しいネットワークを介して、ライン全体に5Gの接続性を提供する。価格は発表されていないが来年の早い時期に出荷が予定されているこのModは、携帯電話に次世代ネットワークを導入する際の苦労に対して、面白い回避策を提示している。

このバックドアアプローチによって、モトローラはZ3を8月16日から販売開始することができ、5G開始に向けてさらに半年の間作業を進めることが可能になるのだ。おそらくVerizonの5Gカバレッジマップは、それまでにはもう少し高密度になるだろうが、現在のところ、ヒューストン、ロサンゼルス、そして奇妙なことにサクラメントの3都市だけが対象として発表されている。まだ明かされていない4番目の都市は、今年の末までにはカバーされる準備が整う。

少なくともモトローラは、この技術を米国の顧客に導入する、(初めてではないにせよ)最初のグループの1つであることを強く訴えている。同社はまた、この技術を電話機に直接搭載することの方が、modとその内蔵バッテリを挿入するよりも、より多くのリソースを消費することになると主張している。

どれくらいの価格が適正なものかはわからないが、いずれにせよこの方式は携帯電話機のコストを下げる。新しいZ3はアンロックされた状態で480ドルである。同社はユーザーのためのお得プランに長年注力しており、これもそのやり方の一環である。高性能だが最終世代のSnapdragon 835のようなチップを利用することもそうだ。

モトローラも、多くのユーザーがこの初期の段階で5G電話機に飛び込むシナリオは想定していない。携帯電話自体は、最近発売されたMoto Z3 Playとほとんど同じように見える。6インチのディスプレイ、3000mAhのバッテリー、そしてデプスセンシングとGoogleレンズ機能が内蔵されたデュアルカメラが搭載されている。Verizonが最終的にその新しいModに電話機をバンドルするかどうかについてはまだ発表されていない。

情報開示:VerizonはOathを所有しており、OathはTechCrunchを所有している。

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(翻訳:sako)

Verizon、2019年にロサンゼルスに5G導入へ――CEOがテレビ番組で明らかに

今朝(米国時間5/15)CNBCの番組で、TechCrunchの親会社の親会社、VerizonのCEOがアメリカで新たに5Gサービスを展開する4都市の2番目の地域としてロサンゼルスを選定したと語った

VerizonのCEO、Lowell McAdamはアメリカにおける5Gネットワークの建設について「実現は一般に考えられているよりずっと近い。今年われわれは4都市を選んだ」と述べた。

McAdamはまたロサンゼルスはVerizonがアメリカで5Gネットワークを建設する4都市のうち2番めの都市になると述べた。「われわれは光ファイバーケーブルを5700万キロメートル分も買った。セルタワーに大量のデータを流すのに十分な量だ。5Gの多様なサービスに対応する帯域幅も確保していく」という。

また「Verizonは国際基準に合致したセルタワーを1000基建設する」とも語った。

McAdamは新しいネットワーク・テクノロジーを導入するにあたってもっとも熱心で協力的な自治体のリーダーとしてボストン市長の名前を挙げた。

Verizonは今年に入って5Gネットワーク建設をスタートさせることを明らかにし、カリフォルニア州の州都、サクラメントが最初の都市になるとした。

McAdamの発言からすると、5Gネットワークの導入は厳密なスケジュールに従って実施され、来年、2019年の第1四半期にはモバイル向けに先立って家庭内の固定デバイス向け5Gサービスが開始される。

この2月にAT&Tは5Gを導入することを決めた12都市のうち、アトランタ、ダラス、ウェイコの3都市が最初になると発表している。一方、Sprintが5Gを建設するのはカンサスシティー、フェニックス、ニューヨークの3都市からだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

T-MobileとSprint、合併で最終合意――最大の課題はアメリカ政府の承認

SprintとT-Mobileはアメリカ最大級となる携帯電話キャリヤを実現させるべく長年交渉を繰り返してきたが、今朝(米国時間4/29)、両者はついに合併に最終的に合意したことを発表した。合併はすべて株式交換によって行われる。今後は規制当局による審査をクリアできるかが最大の課題となる。

これはアメリカ携帯キャリヤとして第3位と第4位の企業が合併するというだけでなく、両者を外国資本がコントロールしているためだ。日本のSoftBankがSprint株式の過半数を、ドイツのDeutsche TelekomがT-Mobile株式の相当部分を握っている。大型買収に関しては、BroadcomのQualcomm買収をアメリカ政府がストップさせたことを考えると、今回の合併に対してどのような態度が表明されるか予測は難しい。

Bloombergの報道によれば合併後の新T-Mobileの42%をDeutsche Telekomが、27%をSoftBankが所有するという。

予想どおり5Gネットワーク建設がいよいよ目前となったことが合併を加速させたようだ。T-Mobileは発表中で、この合併は、次世代5Gネットワークの提供が始まる中、AT&TとVerizonという巨大テレコム企業との競争力を保持していくために必要だったと述べた。同時に「アメリカの消費者にネットワークの選択の自由を与えるものとなる」としている。

T-Mobileのプレスリリースは.「新T-Mobileはアメリカ全土に5Gを迅速に提供するために十分な能力を備えることになる。4Gネットワークの普及にあたってアメリカ企業と起業家が果たしたリーダーとしての役割を来るべき5G時代においても果たそうとしている。新会社はそれぞれ単独で対処するのに比べてはるかに迅速かつ広域的に5Gネットワークの建設に当たることができる。かつてT-MobileはLTEネットワークの全国展開においてVerizonの2倍、AT&Tの3倍のスピードだった。合併後の新会社は5Gネットワークの建設において必要とされる多様な能力とネットワーク容量を備えることになる」と述べている。

両社は先週金曜に合併に最終合意したものとみられる。このとき両社の評価額を決定し、今朝の発表の準備を始めたようだ。これによると、Sprintの企業価値は590億ドルと評価されたもようで、合併後のT-Mobileの価値は1460億ドル前後となる。日曜時点でのAT&Tの時価総額は2140億ドル、Verizonは2130億ドルだ。

T-MobileとSprintの合併を報告できることを欣快とする。両社は親会社を作ることで合意に達した。より大きく、より強力な新会社の誕生はアメリカのすべての消費者、企業に好ましい影響を与えるだろう! クリックして詳細を知ることができる。

この合併は今後規制当局の審査を受けるわけだが、プレスリリースによれば、「2019年上半期中に」結論が出るはずだという。

情報開示:VerizonはOathの親会社で、OathはTechCrunchの親会社

画像:Michael Loccisano

〔日本版〕T-MobineのCEO、John Legereの発音はジョン・レジャーに近い。CNBCビデオの32秒あたりなど。学生時代はマラソン選手で2004年にはチャリティーの一環としてボストン・マラソンを走っている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+