グーグルがポーランドに新しいクラウドリージョン開設

Google(グーグル)は米国時間9月28日、ポーランドのワルシャワにクラウドの新たなリージョンを開設し、中欧と東欧の顧客へのサービスを充実させると発表した

Googleはこれまでもデータセンターの物理的な供用域の拡大に努めており、今回の動きもその一環だ。数日前に同社は、今後2年間でヨーロッパだけでもそのデータセンターのプレゼンスに33億ドル(約3600億円)を支出すると発表したばかりだ。

Google Cloudには現在、20のリージョン(各地域で独立したクラウド領域)と61のアベイラビリティーゾーン(リージョン内で独立したクラウド領域)がある。Googleのそのほかのリージョンとほぼ同様に、ワルシャワには3つのアベイラビリティーゾーンがあり、Google Cloudの標準的コアサービスのすべてをローンチする。それらは、Compute Engine、App Engine、Google Kubernetes Engine、Cloud Bigtable、Cloud Spanner、そしてBigQueryだ。

ポーランドに新しいリージョンを立ち上げるために同社は、Domestic Cloud Provider(DCP)をパートナーとする。この地元のクラウドプロバイダーはChmury Krajowejとも呼ばれ、Polish Development FundとPKO Bank Polskiのジョイントベンチャーだ。DCPはこの国におけるGoogle Cloudの販売代理店になり、Googleのインフラストラクチャを利用するマネージドサービスを構築する。

Google CloudのCEOであるThomas Kurian(トーマス・クリアン)氏は「ポーランドは今急ピッチでデジタル化を加速しており、今やソフトウェアエンジニアリングの国際的なハブだ。DCPとの戦略的パートナーシップおよびGoogle Cloudのワルシャワ新リージョンはともに、ポーランドのデジタル経済振興に向けての我々の積極的関与を表しており、ポーランドの企業にとって可用性の高い有意義なアプリケーションを顧客のために作っていくことが、なお一層容易になる」と語る。

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屋内外のあらゆる物を低帯域長距離無線で結ぶAmazon Sidewalkプロトコル

シアトルで行われた例年のハードウェアイベントでAmazon(アマゾン)は米国時間9月25日、低帯域で長距離の新しいワイヤレスプロトコルとしてSidewalkを発表した。家の中や外のすべてのIoTデバイスを接続することが、その狙いだ。

アマゾンの主張では、BluetoothやWi-Fiは到達距離が十分でない。一方5Gは電力消費が大きくしかも複雑すぎる。

同社のデバイス部のトップを務めるDave Limp(デイヴ・リンプ)氏は「そこで私たちはSidewalkというものを考えたのです。それは帯域幅の低い新しいネットワークであり、既存の900MHzスペクトルの、自由に使えるOTAを使用します。それは、物をリアルタイムで追跡するのに適していると考えています。しかしもっと重要なのは、シンプルで安価で使いやすいさまざまなデバイスを長距離でコントロールできることです」とコメントしている。

技術の説明としてはちょっと漠然としているが、アマゾンが言いたいのは基地局とデバイスの位置関係次第では1マイル(1.6km)先のデバイスでも接続できることだ・

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Amazonはすでに700台のテストデバイスをロサンゼルスの世帯に配ってアクセスポイントをテストしている。アクセスポイントがたくさんあれば、かなり広い領域をカバーできるだろう。

Amazonはこのプロトコルを一般公開すると言っているので、そのほかのデバイスメーカーも自分のデバイスをこのネットワークに加えられる。

Sidewalkを利用する最初の製品は何だろう?それは犬の迷子札だ。犬が一定距離を超えたらアラートが来るので行方不明になる迷い犬が相当減るだろう。Ring Fetchと呼ばれるこの迷子札は、来年発売される。

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Googleが10月15日にPixel 4発表へ、そのほかのハード新製品も登場か

Googleは10月15日にニューヨークで行われるイベントで次期Pixelを詳しく紹介する。同社は米国時間9月16日、メディア各社に送った招待状でそのことを確認した。GoogleはすでにPixel 4の画像や機能の詳細を公表しているが、招待状には「新しいMade by Googleがたくさん」とあるから、もっといろいろあるのだろう。

Pixel 4についてわかってることは、そのすべてだ。というか、すでに多くのことがわかっている。たとえ、GoogleのクールなSoliレーダーによる、顔認識めのアンロックやモーションコントロール。次々と出てくるリークの中には、単色単一テクスチャの背面、カメラがワイド、標準、ズームと3つあるような背面の盛り上がり、XLのOLEDディスプレイは3040×1440ドット、アニメーションとスクロールを滑らかにする90Hzモードなどがある。

unnamedGoogleが送った2019ハードウェアイベントへのアニメーションによる招待状

上部と下部のベゼルが大きいのは、今どきのスマートフォンにしては珍しい。でもGoogleは、スクリーンの中にノッチがあるよりまし、と判断したのだろう。また顔でアンロック用のSoliの技術とドットプロジェクター用には、上部にスペースが欲ほしいのだ。

そのほかの噂のハードウェアとしては、ChromeOS搭載のPixelbookやGoogle Hhiwaomeスマートスピーカーの新製品がある。11月に立ち上げたクラウドゲームサービスであるStadiaも、何かの発表があるだろう。そして、さらなるサプライズとしては、Chromecastのアップデートとか、新たに認証されたWi-Fi 6スタンダードによるGoogle Wifiがあるかも。

要するに、Pixel 4がネタとして安定しすぎていても、そのほかのサプライズがたくさんあるということだ。10月15日にはTechCrunchも頑張って、それらすべてをお伝えしよう。

関連記事: Google Pixel 4は顔認証とレーダー利用の「モーションセンス」を搭載

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悪質ウェブサイトを利用して数年間もiPhoneが秘かにハックされていたことが判明

Googleのセキュリティ研究者たちは、ユーザーが訪問すると、これまで公表されていなかったソフトウェアの欠陥を悪用してユーザーのiPhoneをこっそりハックする悪質なウェブサイトを複数見つけた。

GoogleのProject Zeroが米国時間8月29日の午後発表したブログ記事によると、それらのウェブサイトはこれまで何も知らぬ被害者たちが毎週何千人も訪れて「無差別攻撃」にやられている。

Project Zeroのセキュリティ研究家Ian Beer(イアン・ビア)氏は「ただそのサイトを訪れるだけで、悪者サーバーが訪問者のデバイスを攻撃し、攻撃に成功したらモニタリングを行うプログラム片を埋め込む」とコメントしている。

彼によると、それらのウェブサイトはこれまで「少なくとも2年以上」iPhoneをハッキングしていた。

研究者たちが見つけた悪行の連鎖は5種類あり、それらは12のセキュリティ欠陥を利用していた。そのうち7つは、iPhone内蔵のウェブブラウザーであるSafariと関係があった。その5種類の攻撃連鎖により犯人は、最高のアクセスと特権のレベルである「root」アクセスを入手した。そうすると犯人は、一般ユーザーには近づけない特殊な機能にもすべてアクセスできるようになり、悪質なアプリをインストールして、所有者への通知も同意もないままiPhoneを制御できた。

Googleの分析によると、アプリのセキュリティ欠陥、いわゆる脆弱性を利用して犯人は、ユーザーの写真やメッセージを盗み、ユーザーの位置をほぼリアルタイムで追跡できた。その埋め込まれた悪質なプログラムは、デバイス上にユーザーが保存しているパスワードのリストにもアクセスできた。

実害があったのはiOS 10から現在のiOS 12までのバージョンだ。

Googleは2月にAppleにこの脆弱性を教え、被害がひどく、しかも長期にわたっているから、できるだけ短期間で修復しユーザーにアップデートを提供すべきだと推奨した。通常この種の被害ではソフトウェアデベロッパーに90日間の猶予が与えられるが、Appleは事態が深刻なため1週間という期限を設けた。

そしてAppleは6日後に、iPhone 5sとiPad Air以降のiOS 12.1.4のアップデートを発行した。

ビア氏によると、今現在、別のハッキング作戦が展開されていることもありえる。

iPhoneとiPadのメーカーは、セキュリティとプライバシーに関してきれいな話ばかりしてきた。最近ではiPhoneのroot特権を密かに奪うようなバグの発見者への報奨金を100万ドルに増額した。年内に発効するこの新しい報奨金ルールによると、Googleはさしずめ数百万ドルぐらいもらえるかもしれない。

Appleのスポークスパーソンはまだコメントをくれない。

関連記事:アップルがバグ報奨金プログラムを拡大し最大1億円に

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バックアップした写真の中から目的の顔を見つけ出せる顔認識APIをIDriveがローンチ

この発表を初めて見たときには、思わず二度見してしまった。クラウド上でストレージとバックアップのサービスを提供しているIDriveは米国時間8月23日、AWSRekognitionなどと競合する顔認識APIを立ち上げた。

しかし、バックアップサービスと顔認識なんて、どんな関係があるのだろうか。実際のところ、IDriveはここしばらく顔認識技術に首を突っ込んでいた。昨年同社はIDrive Peopleというサービスを立ち上げており、バックアップしている写真に写っている自分や友人の顔をユーザーが見つけられるようにした。しかし今回のサービスでIDriveは、APIビジネスという新しいビジネスの分野に踏み込んだ。

そのAPIサービスはIDrive Faceと呼ばれ、静止画像の中に複数の顔を見つけたり分析したりする標準的なツールが含まれている。顔認識APIなら必ずあるような機能だ。そのためにAPIは、通常のバウンディングボックス(境界ボックス)とすべての顔のメタデータを提供している。また顔や性や年齢や顔に表れている気分などで人を特定するための、比較や検証の機能もある。気分の検出は、このAPIの独自の機能だ。APIへのリクエストはすべて暗号化され、またAPIの使い方はかなり単純明快なようだ。

IDriveは、そのツールの精度と性能がAWS Rekognition並みであるが安くなると約束している。料金はデベロッパープランでは月額49.5ドル。1トランザクションあたり0.0001ドル、最大毎分75トランザクションまで、ストレージ容量は無制限だ。ビジネスプランは月額124.5ドル。1トランザクションあたり0.0001ドル最大毎分500トランザクションまでだ。オーダー規格のエンタープライズプランもあり、また無料で試用もできる。

AWSの料金体系は例によって複雑だが、月額料金はない。また、人の顔しか認識できないIDriveと違って、テキストやオブジェクト、風景、セレブの人たちなど、いろんなものを認識するRekognitionのほうを、高くても使うユーザーもいるだろう。

GenderAge Detection

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データ分析大手のSplunkがクラウドモニタリングのSignalFxを1100億円超で買収

データ処理とアナリティクスを専業とする上場企業Splunk(スプランク)は米国時間8月21日、クラウドモニタリングのスタートアップであるSignalFxを約10億5000万ドル(約1120億円)で買収したことを発表した。そのほぼ60%はキャッシュ、40%はSplunkの普通株で支払われる。買収の完了は2020年の後半と予想されている。

2015年にステルスを脱したSignalFxは、リアルタイムのクラウドモニタリングや予測分析などのサービスを提供している。Splunkによると、今回の買収で同社は「企業のクラウド利用のすべての段階に対する観察とアプリケーションパフォーマンス管理で業界のリーダーになり、クラウドネイティブからオンプレミスの内製アプリケーションに至るまでその全環境をカバーできる」という。

確かにこの買収でSplunkはクラウド分野でより強力なプレーヤーになり、そのサポートをクラウドネイティブのアプリケーションと、それらが依存する現代的なインフラストラクチャとアーキテクチャにまで広げるだろう。

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Crunchbaseによれば、この買収の前までSignalFxはトータルで1億7850万ドルを調達し、最近はシリーズEを終えたばかりだった。主な投資家は、General Catalyst、Tiger Global Management、Andreessen Horowitz、そしてCRVなどだ。顧客には、AthenaHealth、Change.org、Kayak、NBCUniversal、Yelpなどがいる。

Splunkの社長でCEOのDoug Merritt(ドグ・メリット)氏は本日の発表声明で「現代のビジネスはデータが燃料であり、SignalFxを獲得したことによってSplunkは、大規模なモニタリングとシステム観察における業界のリーダーになるだろう。弊社は長年顧客に、単一のプラットホームでエンタープライズアプリケーションの全ライフサイクルをモニタできる環境を提供してきたが、SignalFxはそれをさらに強化する。SignalFxのチームとリーダーシップにも感銘を受けている。その専門的能力とプロ精神は、Splunkファミリーにとって強力な支えになるだろう」とコメントしている。

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DigitalOceanがPostgreSQLに続いてMySQLとRedisのマネージドデータベースサービスをローンチ

半年前にPostgreSQLのマネージドサービスをローンチしたばかりの、新進のホスティングおよびクラウドサービスプラットホームDigitalOceanは米国時間8月20日、MySQLとRedisのマネージドデータベースサービスのローンチを発表した

これも含め同社の最近のリリースは、低価格なホスティングサービスというルーツを脱して本格的なクラウドプロバイダーになろうとするDigitalOceanの意欲の表れだ。データベースのマネージドサービスと同社のコアであるホスティングおよびインフラストラクチャに加えて、今や同社はオブジェクトとブロック単位のストレージとKubernetesエンジンも提供しており、とくに後者は今日の現代的なクラウドインフラストラクチャならどれの上でも利用ができ、動かせる。ハイパークラウドと呼ばれる連中に追いつくのはまだかなり先だと思われるが、市場の競争がより激しくなるのは良いことだ。

DigitalOceanのプロダクト担当上級副社長Shiven Ramji(シヴァン・ラムジ)氏は、次のように述べている。「MySQLとRedisを加えたことによって、DigitalOceanは今やもっとも要望の多い3つのデータベースをサポートしている。しかもデベロッパーは、それらの面倒な管理で悩むことなく、アプリケーションを構築し動かすことができる。デベロッパーはDigitalOceanのDNAであるだけでなく、その成功の大きな要因でもある。私たちはこの成功を足がかりとしてさらにデベロッパーのサポートを拡充し、彼らのよりシンプルなアプリケーション開発を可能にしていかなければならない」。

マネージドデータベースサービスの料金体系は、どれを選んでも前と同じだ。

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新しいマネージドデータベースサービスは当面、同社のニューヨークとフランクフルト、サンフランシスコのデータセンターで提供される。そのほかのデータベースエンジンのサポートも、目下開発中だ。2番目3番目としてMySQLとRedisを選んだのはデベロッパーの要望が多いからだが、そのほかのエンジンについても、同じくデベロッパーの要望の多さが選択のベースになるだろう。ただしDigitalOceanの2019年のロードマップに載っているデータベースはMySQLとRedisだけだから、年内に次のサポートが発表されることはないだろう。

関連記事:DigitalOcean launches its managed database service(DigitalOceanがマネージドデータベースサービスをローンチ、未訳)

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VMwareがかつて同社をスピンアウトしたPivotalを買収か

米国時間8月14日、VMwareがソフトウェア開発プラットホームPivotal Softwareを買収する話し合いに入っていることを確認した。Pivotalは、オープンソースのCloud Foundryプラットホームを商用化したサービスで最もよく知られている。買収の提案ではVMwareがPivotalの既発行クラスA株式のすべてを1株あたり15ドルで取得するとなっており、Pivotalの現在の株価よりも相当大きな上げ幅となる(この発表で株価は上がったが)。

Pivotalの株価は、2018年4月のIPO以来低迷している。同社はの起源はEMC Corporation(今のDellEMC)とVMwareからの2012年のスピンアウトで、Cloud Foundryにフォーカスしたサービスを提供することが目的だった。Cloud Foundryはオープンソースのソフトウェア開発プラットホームで、今やFortune 500社の多くが採用している。そしてこれらの企業の多くが、PivotalにCloud Foundryのサポートを任せている。Dell自身もVMwareとPivotalの大株主であり、またVMwareにもこれまですでにPivotalの所有権があって、Pivotalのサービスを顧客に売っている。というわけで今回の買収劇には、ウロボロスのような趣きがある。

Pivotalのメインプロダクトは一貫してCloud Foundryサービスだが、関連するコンサルティングサービスも提供している。上場以来業績はやや回復したが、Pivotalはこの前の四半期でも3170万ドルの損失を計上した。株価はIPO時の半分近くに下がっているが、VMwareが申し出た1株15ドルは、同社のIPO価格と同額だ。

VMwareの買収でPivotalの旅は終わるが、それはPivotal自身が期待した旅ではない。しかしVMwareはPivotalやDellEMC、IBM、SAP、SuseなどとともにCloud Foundry Foundationのプラチナ会員なので、Pivotalのプラットホームの背後にあるオープンソースのエコシステムに対するVMwareのサポートに大きな変化はないだろう。

しかし、この買収が実際に実現するのかという疑問もある。VMwareは両社が話し合いに入っていることは認めるが、同時にこうも言っている。「話し合いが合意に達する保証はない。また最終的な合意に達するまではVMwareはこの件に関してこれ以上情報を提供する意思がない」。これはいかにも弁護士が書いた文章だが、ここまで来たら買収が成立しない方がむしろ意外だ。

最近のVMwareは買収を熱心に進めているが、その全体的な構図の中にPivotalはうまく収まる。今年初めにはアプリケーションパッケージャーのBitnamiを買収し、昨年はHeptioを買収した。後者は、Kubernetesを作った3人のうち2人が立ち上げたスタートアップで、Kubernetesは今やエンタープライズのクラウドデプロイメントの新たな基盤だ。そういう積み上げの上に今回のPivotal Cloud Foundryの買収案件がある。

画像クレジット: Pivotal

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Googleの旅行支援アプリ「Trips」のサポートが終了

Googleは、旅の予定や計画を立てることをサポートするモバイルのTripsアプリを閉鎖するが、その機能の多くはマップ(Maps)や検索に組み入れられると発表した。Tripsアプリのサポートは8月5日で終わるが、そこにユーザーが書き込んだ情報や保存した場所などは、そのユーザーが自分のGoogleアカウントでサインインしていれば検索で得られる。

その地域の人気スポットやアトラクション、イベントなどは「my trips」で検索するか、Googleの新たに改良されたTravelページで見つかる。

GoogleはTravelサイトの変更を2018年9月に発表したが、その機能の多くはTripsアプリに分類されて入っていた。なのでこれからは、ユーザーはTravelに戻されることになり、またもっと多くの機能が、Googleが強い地図やナビゲーションのアプリに含まれることになる。

関連記事:Google、新しい旅行プランツールを公開

ユーザーはGoogle Tripsに書いたノートをブラウザーのTravelセクションに加えて編集したり、今後のまたは過去の旅行の保存したアトラクションや、フライト、ホテルなどを見つけられる。

マップ(Maps)で目的地や名所旧跡、ガイドリスト、イベント、レストランなどを検索するには、アプリの「Explore」タブをスワイプすればいい。

メニューのアイコンをタップすると、ユーザーが「Your Places」に保存した場所に行ける。そして、近く地図アプリでは予約情報が個々の旅ごとに整理されて提供される。予約情報はオフラインで見られるから、ダウンロードしなくてもいい。

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画像クレジット: Google Tripsのライセンスによる

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巨額買収を完了したIBMはRed Hatの翼で飛翔する

IBMの340億ドル(約3.6兆円)という巨額なRed Hatの買収は数週間前に完了し、米国時間8月1日に両社はその最初の成果を発表した。今日の発表の大部分は、あらゆるパブリックおよびプライベートクラウドにプロダクトを持ち込みたいとするIBMの野心の拡大の表れだ。そもそもIBMがRed Hatを買った理由がそれだから何も意外ではないが、多くの業界ウォッチャーにとって意外だったのはその実現の早さだ。

具体的には、IBMはそのソフトウェアポートフォリオをRed Hat OpenShiftに持ち込む。それはRed HatのKubernetesをベースとするコンテナプラットホームで、顧客がRed Hat Enterprise Linuxを使用するかぎりどんなクラウドでもそれを使える。

IBMはすでに100製品を超えるプロダクトをOpenShift向けに最適化し、それらを同社がCloud Paksと呼んでいるものにバンドルした。そのPaksなるものは現在5つあり、それらはCloud Pak for Data、Cloud Pak for Application、Cloud Pak for Integration、Cloud Pak for Automation、そしてCloud Pak for Multicloud Managerだ。これらの技術をIBMの顧客は、AWS、Azure、Google Cloud Platform、そしてほかでもないIBM自身のクラウドで利用でき、そこにはDB2やWebSphere、API Connect、Watson Studio、 Cognos Analyticsなどが含まれている。

今日の発表声明でRed HatのCEO Jim Whitehurst(ジム・ホワイトハースト)氏は「Red HatはコンテナやKubernetesなども含むLinuxベースの技術でイノベーションを駆動しており、それはハイブリッドクラウド環境の基盤的ビルディングブロックになっている。ハイブリッドクラウドのためのこのオープンな基盤により、「any app, anywhere, anytime」(どのアプリケーションもどこでもいつでも動く)というビジョンが実現可能になる。それがIBMの強力な専門的能力と結びつき、意欲的なデベロッパーやパートナーから成る巨大なエコシステムにサポートされれば、顧客は自ら選んだ技術で現代的なアプリケーションを作り、オンプレミスでも複数のパブリッククラウドにまたがるものでも、そのアプリケーションにとって最良の環境でデプロイする柔軟性を持つことができる」と述べている。

IBMは、クラウド上の初期のイノベーションの多くは現代的で顧客志向のアプリケーションを市場化することにあり、主にベーシックなクラウドインフラストラクチャにフォーカスしていた、と主張している。しかしながら今日では、エンタープライズは自分たちのミッションクリティカルなアプリケーションをクラウドで動かすことにも関心がある。そのために彼らは、複数のクラウドにまたがって使えるオープンなスタックを求めているのだ。

さらにIBMは今日、完全な管理を伴うマネージドなRed Hat OpenShiftサービスを自身のパブリッククラウド上でローンチする、と発表した。そのほかに同時に、IBM ZやLinuxONEメインフレームなどIBM Systems上のOpenShiftと、Red Hatに関するコンサルティングおよび技術的サービスの立ち上げも発表された。

関連記事: With $34B Red Hat deal closed, IBM needs to execute now(IBMが340億ドルのRed Hat買収を完了し次は執行だ、未訳)

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Google CloudがVMwareのレガシーアプリケーションをクラウド上に共存させるツールを発表

Googleが米国時間7月29日に発表したVMwareとの新たなパートナーシップにより、VMwareのワークロードをGoogle Cloud上で容易に動かせるようになる。具体的には、ハイブリッドクラウドをデプロイし動かすためのシステムVMware Cloud FoundationをGoogle Cloudがサポートする。Googleはこのソリューションを開発したCloudSimpleと組んで、高品質なサービスを提供していく。

Googleにとっては、すべてのエンタープライズがコンテナに移行し、同社のAnthosハイブリッドクラウドサービスを使ってくれると好都合だが、多くの大企業は現在VMwareを使っている。そういうワークロードをパブリッククラウドに移したい意思はあっても、長年使い慣れたツールを手放す気はない。今度VMwareと提携したことによって、Googleは新しいものや革新的なものを何も提供しないが、Googleとしてはこれによって企業顧客が他のクラウドに移る理由がなくなれば万々歳だ。

Googleは発表声明で「顧客はVMwareの広範なサポートをかねてから求めていたが、今回CloudSimpleのGoogle Cloud VMware Solutionを使って、顧客はVMwareのvSphereベースのワークロードをGCPで動かせるようになった。これにより顧客には、VMwareのワークロードをハイブリッドのデプロイメントで動かすための選択肢が広がり、Anthosによる現代的なコンテナ化アプリケーションとVMwareによるVMベースアプリケーションのどちらでも、GCPで動かせるようになる」とコメントしている。

この新しいソリューションは、vCenter、vSAN、NSX-Tなどを含むVMwareのスタックのすべてをサポートする。VMwareのCOOでカスタマーオペレーション担当のSanjay Poonen(サンジェイ・プーネン)氏は、次のように語っている。「弊社とGoogle Cloudのパートナーシップは常に顧客のニーズに応えることが目的であり、今回はそのパートナーシップをさらに拡張して、お互いの顧客がVMwareのワークロードをVMware Cloud Foundationを使ってGoogle Cloud Platformで動かせるようになる。Google Cloud PlatformでVMwareが使えれば、顧客はクラウドに移行しても従来から使い慣れているVMwareのツールや教育訓練の結果をそのまま生かせるので、これまでの投資を無駄にすることがない。新しいサービスを市場に出す場合にも、それらをハイブリッドクラウド環境でシームレスに、より安全に運用できるようになる」。

Googleの発表はVMwareとの長い縁を強調しているが、今回の技術的な主人公はむしろCloudSimpleだ。しかもVMwareとの長いご縁といえば、GCPのコンペティターAWSやMicrosoft Azure負けてはいない。どちらも、VMwareのワークロードをそのクラウドで動かすためのツールを提供している。

関連記事:Googleクラウドの年間予測売上が80億ドルを突破

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AWSがSlackなどにシステムアラート用チャットボットを提供

AmazonのクラウドコンピューティングサービスAWSは米国時間7月25日、AWS Chatbotのベータローンチを発表した。それはSlackやAmazon Chimeなどのチャンネルに忍び込んで、ユーザーのAWSリソースに問題が起きたことを伝える小さなお喋り屋さんだ。

いまどきのDevOpsチームは、たいていSlackなどのツールを使っているから、前からチャットボットを構築できるすべてのツールを提供していたAWSがそのようなサービスをローンチしなかったことがむしろ意外だ。

ボットはAmazon Simple Notification Service(SNS)につながり、ユーザーはそれをそのほかのAWSサービスに統合する。今そのリストに載っているのは、Amazon CloudWatch、AWS Health、Budgets、Security Hub、GuardDuty、そしてCloudFormationだ。AWSのサービスだったら何でもとはいかないが、ユーザーのAWSデプロイメントをウォッチする機能がほとんど揃っている。

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AWSのプロダクトマネージャーであるIlya Bezdelev(イリア・ベズデレヴ)氏が、今日の発表声明にこう書いている。「DevOpsのチームはコミュニケーションのハブとしてチャットルームをよく使っている。チーム内の会話だけでなく、彼らが運用しているシステムとの対話にもチャットが利用される。ボットはそのような対話のための便宜を提供し、重要な通知の配布や、ユーザーからシステムへのコマンドのリレーに利用されている。オペレーションレベルのイベントや通知さえも、チャットルームから来るようにしているチームが多く、それらがチームの全員に見えて次のステップを議論できるというチャットルームの特徴が好まれている」。

ここでもしかしAWSの流儀に漏れず、AWSのチャットボットが動くようになるためには、セットアップに多少の手間を要する

しかし当面は、すべてのコミュニケーションが一方通行のようだ。Slackにアラートが来ても、少なくとも現状のベータでは、AWSへのコマンドをプッシュバックすることはできない。このチャットボットは、お喋りは好きだけど、聴くのは苦手らしい。でも一般公開されるころには、もっと成長しているかもしれない。

画像クレジット: Thomas Cloer/Flickr CC BY-SA 2.0のライセンスによる

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プロバイダーの業界団体がMozillaをインターネットの悪党と非難

インターネットサービスプロバイダーの業界団体がFirefoxブラウザーの開発元であるMozillaを、DNSのセキュリティ規格をサポートしているために「インターネットの悪党だ」と決めつけた。

イギリスのインターネットサービスプロバイダーの業者団体であるInternet Services Providers’ Association(ISPA)が名指ししたのは、Mozillaがブラウザーへの実装を計画しているセキュリティ機能だ。彼らによるとそれは、ユーザーに「英国のフィルタリング義務やペアレンタルコントロールをバイパスすることを許し、英国におけるインターネットの安全性基準を毀損する」からだ。

Mozillaは昨年に「少数のユーザーを対象にDNS-over-HTTPS日本語解説)をテストする」と発表した。ウェブサイトを訪ねるときは常に、それがHTTPSのサイトであってもウェブのアドレスをコンピューターが理解できるIPアドレスに変換する。DNSのクエリは通常暗号化されていない。しかしその問題のセキュリティ規格はアプリケーションのレベルで実装され、MozillaはDNS-over-HTTPSを使用する初のブラウザーメーカーになる。

それはDNSのクエリを暗号化することによってDNSリクエストを中間者攻撃から護り、リクエストをハイジャックして被害者を悪質なページに誘うことができないようにする。DNS-over-HTTPSには、パフォーマンスを上げる効果もあり、DNSクエリや全体的なブラウジング体験を高速化する。

しかしISPAは、DNS-over-HTTPSが英国の現在のウェブサイトブロック体制に即していない、と見ている。英国の法律では、著作権や商標権を侵害していたり、テロリストの素材や児童虐待の画像を含むウェブサイトはブロックされるとしている。ISPAの主張では、DNSクエリを暗号化するとインターネットプロバイダーが利用者のインターネットアクセスをフィルターすることがより困難になる。

ISPAだけでなく英国の諜報機関GCHQや、英国のインターネットブロックリストを管理しているInternet Watch Foundationも、ブラウザーがDNSの暗号化を実装することを批判している。

ISPAがMozillaを名指ししたことはたちまち、セキュリティコミュニティからの怒りに火をつけた。しかしソーシャルメディア上の反発の嵐の中でISPAは、その立場に強く固執した。同団体は「DNS-over-HTTPSをデフォルトにすることはオンラインの安全性とサイバーセキュリティと消費者の選択にとって有害である」と主張する一方で「さらなる議論を歓迎する」とも言った。

Mozillaには味方もいる。インターネットプロバイダーのAndrews & Arnoldは、非営利事業/団体支援の一環としてMozillaに2940ポンド(約40万円)寄付し、こうツイートした。「この金額は、弊社がISPAの会員だったら払うであろう会費と同額である」。

MozillaのスポークスパーソンであるJustin O’Kelly(ジャスティン・オーケリー)氏はTechCrunchに対し「 ISPの業界団体が、インターネットのインフラストラクチャの古くからの欠陥に対する改善措置を誤解していることは意外でもあり、失望している」とコメントした。

「彼らの主張とは逆に、DNSをよりプライベートにすることはコンテンツのフィルタリングやペアレンタルコントロールを妨害しない。DNS-over-HTTPS(DoH)は英国市民に真のセキュリティを提供する。私たちの目標はより安全なインターネットを構築することであり、私たちは今後もそのやり方に関して、イギリスの信頼性ある利害関係者らとの真剣で建設的な会話を継続していく」とオーケリー氏。

彼は「当面英国でDNS-over-HTTPSをデフォルトにする計画はないが、ヨーロッパにおけるDNS-over-HTTPSのパートナーを探して、この重要なセキュリティ機能をそのほかのヨーロッパの人びとに幅広く提供していきたい」とも語る。

DNS-over-HTTPSの展開はMozillaが初めてではない。昨年、CDNなど各種インターネットインフラサービスを提供しているCloudflareが、プライバシーにフォーカスしたDNSサービス1.1.1.1のモバイルバージョンをリリースし、そこにDNS-over-HTTPSを含めた。それより前にはGoogle傘下のJigsawが検閲撃退アプリInfraをリリースし、DNSの外部からの操作を防ごうとしている。

Mozillaは、FirefoxにおけるDNS-over-HTTPSの全面展開の日程をまだ決めていない。

関連記事:CloudflareのプライバシーとスピードをアップしたDNSサービス1.1.1.1がモバイルアプリに

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エンタープライズセキュリティサービスのChronicleがGoogle Cloudに統合へ

米国時間6月27日のGoogle Cloudの発表によると、Googleの親会社Alphabetがそのムーンショットファクトリー(MoonshotFactory、未来的なプロジェクトのインキュベーター)Xで育成したエンタープライズセキュリティ企業であるChronicleがGoogle Cloudへ移行し、Googleのセキュリティ関連プロダクトの仲間に加わる。

Chronicleは2018年1月にXから正式にローンチし、Alphabet傘下の独立企業になった。それまでセキュリティ企業SymantecのCOOだったStephen Gillett氏が同社のCEOになった。

ChronicleをGoogle Cloudに置かずにスピンアウトさせたことは、いつも謎だ。おそらく同社のプロダクト、マルウェアとウィルスをスキャンするVirusTotalや、エンタープライズ向けセキュリティインテリジェンスとアナリティクスのプラットホームが独立企業に向いている、と判断されたのだろう。その時点でChronicleがマーケットでどうだったか、それはよく分からないが、Googleはクラウド事業の成長にフォーカスしているから、ChronicleのGoogle Cloudへの統合も論理的な流れかもしれない。

Google CloudのCEO Thomas Kurian氏はこう書いている。「Chronicleのプロダクトと技術チームはGoogle Cloudの提供物を補完する。ChronicleのマルウェアインテリジェンスサービスVirusTotalは、Google Cloudの提供物に通知される脅威データのプールをより強力に充実する。それにより、われわれのプラットホーム上で動くアプリケーションのサポートを、継続することになるだろう」。

彼によると、ChronicleとGoogle Cloudはすでに両者が同じ種類のソリューションへと収束していく過程にあった、という。ChronicleのセキュリティツールがGoogle Cloudに完全に統合されるのは、今年の秋の予定だ。

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Google Cloudでリソースの容量能力を予約でき確約利用割引の対象を拡大

Google Cloudが2つの重要な料金改定を行った。ただし残念ながらそれは、よくあるコンピュートとストレージの値下げではなくて、最初のは確約利用割引の拡大だ。GPUsや、Cloud TPU Pods、ローカルSSDなどを一定量、1〜3年契約で利用しているユーザーは、その長期的ロックインの代償として料金がオンデマンド料金の55%引きになる。

もうひとつはCompute Engineの(VMの)容量予約システムで、ユーザーが特定のゾーンにリソースを予約しておくと、あとで本当に必要になったときに確実にそれを使える。

一見すると、容量予約はクラウドらしくないコンセプトだ。なぜならリソースの縮小拡大はランタイムに必要に応じて自動的に為されるはずであり、その可用性をユーザーがいちいち気にするするべきものではない。

では一体、予約システムは何のためにあるのか?Googleの上級プロダクトマネージャーであるManish Dalwadi氏はこう語る。「想定ユースケースは災害復旧やそんなときのための安心感だが、ブラックフライデーやサイバーマンデーのような一時的で特殊な特売イベントのサポートも対象になる」。

つまり、その日には絶対的に必要なリソースが確実に利用できる、ということ。Googleのようなクラウドサービスの大手なら仮想マシンはいくらでもある、と思いがちだが、しかし一部のマシンタイプは特定の可用性ゾーンでないと使えないこともある。仮想マシンというリソースは、その点がその他のリソースとは異なる。

ユーザーは予約をいつでも作ったり取り消したりできるし、既存の割引が自動的に適用される(継続利用割引と確約利用割引)。

確約利用割引に関しては、かなりの柔軟性がある。たとえばユーザーは特定のマシンタイプを3年確約するのではなくて、CPUコアやメモリーなどの数量を確約すればいい。

GoogleのプロダクトディレクターPaul Nash氏は「顧客たちからよく聞くのは、他社の確約モデルには柔軟性がないことと、利用率が60%、70%ととても低いことだ。だからうちの確約割引の設計目標は、自分たちの容量計画を参考にして、ユーザーに十分なお得感があるような割引率にした。気楽に利用できて厳密な管理が要らないことも、目標とした」と説明する。

確約利用割引の拡大と、新たなCompute Engineの容量予約システムは、どちらもGoogle Cloud上ですでに利用できる。

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Googleの旅行プランニング機能がGmailと統合されて便利になった

Googleは米国時間5月14日、ウェブ上の旅行プランツールの重要な改良を発表した。昨年モバイルで同様のツール集をローンチした同社は本日、ウェブ上のgoogle.com/travelで、過去のすべての旅の情報を見られるほか、検索をフライト、ホテル、パッケージの3つのどれかに容易に切り替えられるようになったことを発表した。

これでやっと、Googleの各種旅行サービスがひとつの傘の下に収まることになる。GoogleがITAを買収したのは9年前だから、もっと早くてもよかったという気はするけどね。

Google Tripsが、新しいサイトのランディングページになり、ユーザーの現在の予約情報や目的地に関する情報がまとめて表示される。その情報をGoogleの検索やマップに持ち込むこともできる。そのためにGoogle.com/travel(略してGoogle Travelと呼ぼう!)は、ユーザーのGmailの受信トレイから確認のメールや受領通知などをもらって、ユーザーの旅のタイムラインを作る。

これでウェブとモバイルの両方で機能がそろったから、どんなデバイスからでも自分の旅のプランにアクセスできる。ただし前と同じく、Googleのサービスの上で予約はできないので、ここからさらにエアラインやホテルの予約システムへ行って予約を完了することになる。

フライトやホテルの検索エンジンは前と同じだが、前はフライトとホテルのパッケージを買うこともできた。ただしそれは、うまく隠されていた。今度からは最初に料金表が出て、ホテルやフライトの検索へ行く。

発表声明では「目標は旅行のプランニングを単純化することで、そのために必要な情報を早く見つけられるようにし、別のデバイスの上で何をどこまでやったかも、正確に分かるようにした。今後はGoogleマップとGoogle検索とgoogle.com/travelを全部合わせて、旅行の計画や実行を支援していきたい」と言っている。

残念なことにGoogleは、今はなきInboxの便利な機能であるTrip Bundlesを、Inboxの閉鎖時に約束していたのにまだGmailに移植していない。それが実現するまでは、今回大改造されたGoogle Travelで十分間に合うと思うけどね。

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GitHubがパッケージレジストリを提供、主要なパッケージマネージャーと互換性あり

GitHubは米国時間5月10日、GitHub Package Registryを非公開ベータでローンチした。このパッケージ管理サービスによりデベロッパーは、ソースコードと並んでパッケージをパブリックまたはプライベートで発行できる。

ただしそれはnpmやRubyGemsなどのツールと競合するものではない。GitHubのパッケージレジストリサービスはこれらのツールと互換性があり、デベロッパーは自分のパッケージを、コードのときと同じGitHubのインターフェイスを使って発行したり見つけたりできる。このサービスは現在、JavaScript(npm)、Java(Maven)、Ruby(RubyGems)、.NET(NuGet)、およびDockerイメージと互換性があり、他の言語やツールも今後サポートされる。

GitHubのプロダクト管理部長Simina Pasat氏はこう語る。「GitHub Package Registryは広く使われているさまざまなパッケージ管理クライアントと互換性があるので、自分が選んだツールでパッケージを発行できる。タイプの異なる複数のパッケージを、ひとつのレポジトリーに収めることもできる。そしてウェブフックやGitHub Actionsを利用すれば、パッケージの発行と発行後のワークフローを完全にカスタマイズできる」。

企業は社員たちに単一の認証情報を提供して、彼らのコードとパッケージの両方を管理させられる。そしてこの新しい機能により、承認済みのパッケージセットを容易に作れる。また、利用統計をダウンロードでき、GitHub上のパッケージ操作の完全な履歴にもアクセスできる。

オープンソースのパッケージの多くが、すでにGitHubを使ってコードを開発し、その後それをパブリックなレジストリへ発行している。GitHubの主張によると、そんなデベロッパーたちもこれからはGitHub Package Registryを使って、リリース前のバージョンを発表できる。

また、すでにGitHubを利用してプライベートなリポジトリをホストしているデベロッパーも少なくない。要するに、パッケージとコードは同じ場所にあったほうが便利だ。GitHubが今回行ったことは、そのような慣行を公式化してひとつのプロダクトに仕立てたものとも言える。

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マイクロソフトが発表したHoloLens 2 Development Editionは約39万円

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間5月2日の午後というやや奇妙な時間帯に、Buildデベロッパーカンファレンスの予告記者発表を行った。

そしてその中には、HoloLens 2 Development Editionの発表もあった。同社は、大幅に改良されたHoloLens 2を2月のMWCバルセロナで発表したが、まだデベロッパーの手には渡っていない。今のところ最短で今年後半と言われているが、Development Editionは通常のHoloLens 2と同時ローンチになるようだ。

Development Editionは、買えば3500ドル(約39万円)、借りれば月額99ドル(約1.1万円)だ。いずれも本体のみだが500ドル(約5.6万万円)のAzureクレジットがつき、Unity ProUnity PiXYZ pluginの3カ月無料試用もある。ゆえに開発時のレンダリングはUnityを使える。

Development Editionを入手したい人は、Microsoft Mixed Reality Developer Programに参加しなければならない。標準エディションを予約した人も、今年後半になればオーダーを変えられる。

HoloLensのニュースにしては、ちょいとわびしいね。Azureのクレジットは誰でももらえる(通常は200ドル)し、Unity Proの無料試用も30日までなら誰でもできる。

おかしなことに、通常のHoloLens 2も3500ドルになるらしい。通常版がもっと安くなるのか、クレジットなしで同額か、そもそもなぜMicrosoftはそんなことをするのか、全然わからない。これを特別に「Development Edition」と呼ぶこと自体、マーケティングの小細工と思えてくる。今日の発表をHoloLensバイザーの未来的な魔力で盛り上げたいのかもしれない。

でも、Unityの連中は大喜びだ。Unityの業務部門のゼネラルマネジャーであるTim McDonough氏が、今日の声明でこう言っている。「HoloLens 2とUnityのリアルタイム3D開発プラットホームがペアを組めば、企業はイノベーションを加速でき、没入的な体験を作り、産業界の顧客をもっと対話的なやり方で取り込める。Unity ProとPiXYZ PluginがHoloLens 2のDevelopment Editionに加われば、企業はリアルタイムの2Dや3D、VR、ARなどの対話的な体験をすぐに作れるようになり、デザインデータをインポートして準備するだけでリアルタイムの体験を作れる」。

Microsoftは今日の話の中で、Unreal Engine 4のHoloLens 2サポートは5月末に利用可能になると述べた。

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AWSのマネージドブロックチェーンサービスが一般に公開

昨年マネージドブロックチェーンサービスの立ち上げを発表したAmazon Web Servicesが今日(米国時間4/30)、そのサービスの一般供用を開始した

AWSのCEO Andy Jassy氏が、これまでの同社の、ブロックチェーンの技術を無視する姿勢を改め、Hyperledger FabricやEthereumのようなオープンソースのフレームワークをベースに新しいサービスを展開する、と述べたのはわずか5か月前だ。

関連記事: AWS launches a managed blockchain service…AWSがマネージドブロックチェーンサービスを立ち上げる(未訳)

AWSでAmazon Managed Blockchainを担当することになったゼネラルマネージャーRahul Pathak氏は、声明でこう述べている。「顧客はHyperledger FabricやEthereumなどのブロックチェーンフレームワークを使ってブロックチェーンネットワークを作り、トランザクションのイミュータブルな記録を作りながら事業を迅速に運びたい、ただし管理権限は一点に集中したい、と考えている。しかしながら彼らにとっては、そういうフレームワークのインストールも構成も管理も難しい。Amazon Managed Blockchainは、ノードのプロビジョニングや証明の管理とセキュリティ、そしてネットワークのスケーリングのお世話をする。顧客はすぐ使えるブロックチェーンネットワークを迅速かつ容易にセットアップでき、ブロックチェーンネットワークの運用に時間を取られずにアプリケーション開発に専念できる」。

すでにAT&T BusinessやNestlé、シンガポール証券取引所などが同社のサービスの登録ユーザーになっている。

この発表でAWSは、マイクロソフトのAzureやIBMなどのエンタープライズ大手と共に、BaaS(Blockchain as a Service)のゲーム仲間になる。

関連記事: Microsoft wants to make blockchain networks enterprise-ready with its new Coco Framework…マイクロソフトのエンタープライズ向けブロックチェーンネットワークを作るCoco Framework(未訳)

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ディープラーニングを企業が使いやすい形で提供するSkymind、アジア市場開拓を目指す

Y Combinatorで孵化したAIプラットホームSkymindは、ディープラーニングをエンタープライズにとってアクセスしやすくすることがミッションだ。同社は米国時間3月20日、TransLink CapitalがリードするシリーズAのラウンドで1150万ドル(約12.7億円)を調達したことを発表した。これには、ServiceNow、住友のPresidio Ventures、UpHonest Capital、およびGovTech Fundが参加した。また初期の投資家であるY CombinatorやTencent、Mandra Capital、Hemi Ventures、そしてGMO Venturesらも参加した。これで、同社の調達総額は1790万ドルになる。

TransLink Capitalの存在が、今回の資金調達の目的を示唆している。TransLinkの得意技は、起業家のアジア市場開拓を助けることだ。Skymindもアジア市場に大きな機会があると信じているので、TransLinkのリードは理にかなっている。Skymindは、今度の資金で北アメリカにもチームを作り、顧客を獲得していきたいと考えている。

SkymindのCEOクリス・ニコルソン氏(Chris Nicholson)は、次のように語った。「TransLinkはこのラウンドのリードとして完璧だ。彼らは、北アメリカとアジアの間のコネクションの作り方を知っている。そこは世界でもっとも大きく成長している地域だ。そして、さまざまなシナジーの可能性もある。ServiceNowのような戦略的投資家の参加と、住友のPresidio Venturesが初めてわれわれを支援してくれたことも、すごく嬉しい。ServiceNowとはすでにコラボレーションしており、そこではSkymindのソフトウェアが、彼らが展開する強力で新しい技術の一部になっている」。

今では誰もが知っているように、エンタープライズはAIを何らかの形で採用しなければならないことを分かっているが、そのやり方が分からない。Skymindのツール、とくにそのコアプロダクトであるSKIL frameworkを利用すれば、データの取り入れ、洗浄、モデルの訓練、その実稼働までのワークフローを、データサイエンティストがこなせるようになる。つまりここでの同社の約束は、SkymindのツールがデータサイエンティストとITとの間にあるあるギャップをなくすことだ。

ニコルソン氏は語る。「AIにとって二つの大きな機会は、顧客体験の改善と効率の向上だ。そしてどちらもその源泉は、データに関するスマートな意思決定だ。それを、AIが行う。エンタープライズにとって重要なデータは、その多くがテキストと時系列データだ。前者の典型が企業や各部署のブログ、後者の例は会計経理のデータなどだ。したがってそこには自然言語処理と、ログのようなデータストリームに基づく意思決定の、膨大な量の需要がある」。

現在のSkymindの顧客は、前掲のServiceNowや、Orangeのような通信企業だ。またCiscoやSoftBankなど一部のテクノロジー系パートナーは、Skymindのサービスを自分たちのポートフォリオに統合している。

また、忘れてならないのは、Javaで書かれたオープンソースのAI/ディープラーニングライブラリとしていちばん多く使われているDeeplearning4jの作者が、Skymindであることだ。またPythonによるディープラーニングフレームワークKerasにも、同社が大きく寄与貢献している。

関連記事: Javaによるディープラーニングライブラリをオープンソースで提供するSkymind$3Mを調達

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