Appleがトーキング・バービー人形の音声テクノロジー企業PullStringを買収

Appleはこのほど、SiriやHomePodなど同社の一連の音声製品のお仲間に、お話をするおもちゃ(トーキングトイ)を加えるためのタレントを獲得した。というのも、AxiosのDan PrimackとIna FriedによるとAppleは、PullString、またの名ToyTalkを買収したのだ。同社は、音声体験の設計ツール、それらの体験を実現するための人工知能、そしてMattelとのパートナーシップにより、トーキング・バービー(talking Barbie)や、きかんしゃトーマスの玩具なども作っている。2011年にPixarの役員たちが創業したPullStringは、これまでに4400万ドルを調達している。

AppleのSiriは、Amazon AlexaやGoogle Assistantに比べると伸び悩んでいるが、それは音声認識やユーティリティのせいだけではなく、デベロッパーのエコシステムも原因だ。GoogleとAmazonには、さまざまな音声アプリメーカーが作ったスキルを配布流通するプラットホームがある。その中には、お話やクイズ、ゲームなど子ども向けのものも少なくない。AppleがSiriやHomePodでコネクテッドリビングルームの主役に躍り出たいのなら、そこで時間を過ごす子どもたちと仲良くしなければならない。PullStringを買収したことによってAppleは、音声で動かす子どものための玩具に向けてスタートを切り、また音声デベロッパーのためのツールも揃えて行けるだろう。

PullStringは2015年に“子どもをスパイするデバイス”と非難されたが、Hello Barbie製品が内蔵しているセキュリティ機能を詳しく説明することによって反論した。そして、これまでに一度も、ハックされて子どもの声やそのほかの機密情報を盗まれたことはない、と述べた。しかし今では、プライバシーの規準が変わってしまって、いつでも耳をそばだてているEchoやGoogle Homeのような製品を、多くの人が平気で買っている。

2016年にPullStringに社名変更した同社は、会話をビジュアルにマッピングするデベロッパーツールに力を入れるようになり、また最終製品をGoogleやAmazonのプラットホームにも提供した。SiriKitの複雑性と機能の少なさに対してPullStringのConverseプラットホームなら、多くのデベロッパーにとって、Appleデバイスのための音声製品を作る道が拓けるだろう。

買収後もPullStringやToyTalkのオリジナル製品がそのまま入手できるのか、目下両社に問い合わせ中だ。

PullString/ToyTalkにこれまで投資した投資家は、Khosla Ventures、CRV、Greylock、First Round、True Venturesなどだ。PitchBookによると、最後の資金調達となった2016年のシリーズDでは、同社の評価額が1億6000万ドルだった。近年、音声テクノロジーの分野は爆発的に伸びているが、まだまだ音声体験のデベロッパーは、具体的な製品がないとお金を稼ぐのが難しい。しかも多くの企業は、PullStringが提供しているようなツールで、一体何を作ればよいのか迷っている。そこで同社はAppleと一緒の方が未来は明るいと判断し、いちばん多く普及しているのに、多くの人びとにいちばん嫌われている音声アシスタントの、テコ入れをしていくことになったのだ。

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コーディング不要でスプレッドシートから簡単にモバイルアプリを作れるGlide

Y Combinatorの2019冬季クラスを受けているGlideのファウンダーたちは、一般企業がモバイルアプリを作ることの難しさを痛感している。そこで彼らは、そのプロセスをスプレッドシートから始めて、そのコンテンツを自動的に、すっきりしたモバイルアプリに変える方法を考えた。

GlideのCEOで協同ファウンダーのDavid Siegelは、他の協同ファウンダーJason Smith、Mark Probst、Antonio Garcia Apreaらと共にXamarinにいた。そこは、Microsoftが2016年に5億ドルで買収したクロスプラットホームなモバイル開発企業だ。彼らはそこで、一般企業がモバイルアプリを作るときに直面するさまざまな困難をとても具体的に見てきた。Microsoftに2年いた4人のファウンダーは、その問題を解決するスタートアップを作ろうと決心した。

Siegelはこう語る: “今では世界最大の企業でさえ、モバイル戦略を持とうと必死だ。そしてしかも、彼らにとっては、モバイルアプリの開発がきわめて困難で高価についている。スマートフォンがデビューして10年になるが、未だに何一つ進歩していない”。

彼らはまず、‘コードを書かなくてもよい’と称するノーコードツールを100種類近くも調べあげた。どれにも、満足できなかった。そこで次に彼らは、古臭いスプレッドシートに目をつけた。それは、今でも多くの人たちが情報の追跡に使っているビジネスツールだ。スプレッドシートをモバイルアプリビルダーのベースにすることを決めた彼らは、まずGoogle Sheetsから始めた。

Siegelは曰く、“スプレッドシートはこれまででもっとも成功したプログラミングモデルだと言われているし、そしてスマートフォンはこれまででもっとも成功したコンピューターだ。だからGlideを始めるにあたって考えたのは、これらの二つの力を組み合わせることができたら、何かとても価値あるものを作れるのではないか、ということだった。それによって個人も企業も、毎日Xamarinの顧客たちが作ってるようなアプリを、もっと早く作れるのではないか”。

そこで彼らは、Glideを開発した。ユーザーが情報をGoogle Sheetのスプレッドシートに加えると、Glideがそのコンテンツからすぐにアプリを作る。コーディングは要らない。“洗練されたデータドリブンのアプリを容易に組み立てられて、ユーザーはそれをカスタマイズでき、徐々に進歩していくWebアプリとしてシェアできる。それは、アプリをダウンロードしなくてもブラウザーにロードできるし、Glideのアプリをネイティブアプリとしてアプリストアにパブリッシュできる”、とSiegelは説明する。しかも、アプリとスプレッドシートの間には双方向の接続があるので、情報をどちらかに加えると他方もアップデートされる。

ファウンダーたちは、元XamarinのCEOで現在はGitHubのCEO Nat Friedmanと相談して、Y Combinatorの受講を決めた。彼やそのほかのアドバイザーたちは、会社を初めて作るファウンダーが指導を受ける場所としてはYCがベスト、と推薦した。YCの広大なネットワークも利用できる。

そこでSiegelらが学んだ最大のことは、顧客たちの間に入り込んで彼らの仕事の現場から学ぶことだ。ツールを作ることにのめり込んでしまってはいけない。それは、スタートアップにとって罠になる。そこでGlideも、自分たちのツールを使ってYCの同級企業たちのためのモバイルアプリをいくつも作った。

Glideは今日(米国時間2/12)すでの操業しており、人びとは自分のスプレッドシートのデータを使ってアプリを作れる。テンプレートも豊富に用意されているので、そこからスタートしてもよい。試用のための無料アカウントも作れる。

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モニタリングとアナリティクスのDatadogがAIによるWebアプリケーションテストのMadumbo を買収

モニタリングとアナリティクスの人気プラットホームDatadogが今日(米国時間2/12)、AIを利用してアプリケーションのテスティングを行なうMadumboを買収したことを発表した。

DatadogのCEO Olivier Pomelは次のように述べている: “MadumboのチームがDatadogに加わることは、とても喜ばしい。彼らが作った高度なAIプラットホームは、Webアプリケーションの異状を素早く見つけることができる。彼らの中核的技術がわれわれのプラットホームを強化し、われわれの顧客に、さらに多くのデジタル体験のモニタリングを可能にするものと信ずる”。

パリで生まれたMadumboは、Station Fで孵化し、2017年にローンチした。同社を利用するとユーザーは自分のWebアプリケーションを、コードをいっさい書かずにテストできる。デベロッパーはMadumboのテストレコーダーを使って、サイトと対話しながらテストでき。メールやパスワード、データなどのテストもオンザフライで行える。Madumboのシステムはユーザーのサイトをウォッチし、その後加えられた変更も、確実にチェックする。このボットはJavaScriptのエラーや警告もウォッチし、その利用をデプロイスクリプトの中へ統合できる。

そのチームはDatadogのパリのオフィスに参加し、新製品の開発も行なう。その発表は、今年後半だそうだ。Madumboのプラットホームは、今後の数か月内で撤去される。

MadumboのCEO Gabriel-James Safarは次のように述べている: “Datadogに加わってMadumboのAIによるテスト技術を同社のプラットホームへ持ち込むことは、すばらしい機会だ。われわれは長年、Datadogとそのリーダーシップを賞賛してきた。Datadogのそのほかのプロダクトと密接に統合することにより、われわれの既存の技術のスコープを拡張できることを、心から期待している”。

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Raspberry Piのストアが開店Apple Storeよりもクールかな

Raspberry Pi Foundationが今日(米国時間2/7)、最新のプロジェクトを披露した。それはなんと、本物のお店だ。イギリスのケンブリッジに住んでる人は、甘くておいしいラズベリーパイをたくさん買って、いろんなクールなものを作れるぞ。

Raspberry Piは最初からずっと、子どもも含め誰もが気軽にプログラミングができることをねらっていた。だから、こういう実物店があることは理想的だ。同ファウンデーションは、ARMのプロセッサーを使った、いろんなI/Oポートのある、Wi-FiもBluetoothもある、とっても安いコンピューターをいろいろ作ってきた。

最新の主力機種Raspberry Pi 3 Model B+は、わずか35ドルだ。もっと小さくて安いのが必要なら、いろんなニーズに合うそのほかの機種もある。

たとえば今のあなたは、何かの物のインターネット(Internet-of-Things, IoT)プロジェクトのための小さなコンピューターが必要かもしれない。それなら、25ドルのRaspberry Pi 3 Model A+がいいだろう。RAMとポートはやや少ないが、性能はほかのRaspberry Piと変らない。省エネが重要なら、10ドル以下で買えるRaspberry Pi Zeroがある。

Raspberry Piにストアができるなんて、考えたこともなかった。でも上の紹介ビデオを見ると、こんなストアが欲しかった、と思ってしまう。今では機種も多様化しているから、自分のプロジェクトにあった機種をお店の人に尋ねられるのが、とてもいい。

このストアは、ショウルームとしても使う気だ。マグカップやおもちゃなど、関連グッズも買える。白と赤のキーボードやマウス(下図)も、クールだね。

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GoogleはコンフィデンシャルコンピューティングのフレームワークAsyloに注力

昨年の5月にGoogleは、コンフィデンシャルコンピューティング(confidential computing, 機密計算)のためのオープンソースのフレームワークAsylo導入したクラウドの大手ベンダーの多くが歓迎しているこのテクニックは、システムのそのほかの…たぶん信頼性が低い…部分から隔離された、信頼性の高い実行環境をセットアップする。ワークロードとそれらのデータも信頼性の高い特別な領域に置かれるので、ネットワークやオペレーティングシステムの脆弱性に対するさらなる保護層が加わる。

とくに新しいコンセプトではないが、Googleによると、実際に採用することはきわめて困難だった。Google CloudのエンジニアリングディレクターJason GarmsとシニアプロダクトマネージャーNelly Porterが、今日のブログ記事で述べている: “このような利点にもかかわらず、この新興技術の採用は(1)特定のハードウェアへの依存、(2)複雑で難しい、(3)コンフィデンシャルコンピューティングの環境で使えるアプリケーション開発ツールがない、などにより阻まれていた”。そしてAsyloフレームワークの約束は、これらの言葉からも分かるように、コンフィデンシャルコンピューティングを容易にすることだ。

Asyloを使うと、これらの隔離された領域(enclave(s))で動くアプリケーションを容易に作れて、IntelのSGXなどさまざまなハードウェア/ソフトウェアベースのセキュリティバックエンドを使えるようになる。アプリケーションが移植されてAsyloをサポートするようになると、そのコードはAsyloがサポートする他のどんな隔離領域でも動く。

ただし現状では、コンフィデンシャルコンピューティングを取り巻く技術や実践の多くが流動的だ。Googleによると、まず、Asylo APIを使ってアプリケーションを作り、さまざまな隔離領域で動かすための、確立したデザインパターンがない。またハードウェアも、メーカーによって仕様が一定でないので、ハードウェアのレベルでの技術の相互運用性が保証されない。

“業界と協力して、コンフィデンシャルコンピューティングのアプリケーションをサポートするもっと透明で相互運用性のあるサービスを作っていきたい。そしてそれによって、(正しい互換性の)証明文書の検査や、複数の隔離領域間の通信プロトコル、複数の隔離領域にまたがる連邦的アイデンティティシステムなどを、分かりやすいものにしていきたい”、とGarmsとPorterは書いている。

そしてそのためにGoogleは今日(米国時間2/6)、Confidential Computing Challenge(C3)〔一種の懸賞企画〕というものを立ち上げた。それは、デベロッパーがコンフィデンシャルコンピューティングの新しいユースケースを作れるようにし、また、その技術を前進させていくことが目的だ。このチャレンジに入賞したら、賞金15000ドルと、Google Cloud Platformの使用クレジット5000ドルぶんがもらえる。賞品としてハードウェアもあるが、機種等は不明だ(PixelbookやPixelスマートフォンじゃないかな)。

また、Asyloのツールを使ってアプリケーションを作るやり方を学べるハンズオンラボが、3つ用意される。それらは、Googleのブログにあるコードを利用するなら、最初の1か月は無料だ。

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Firefoxも自動再生ビデオをデフォルトで無音化

Webのビデオやオーディオの自動再生よりもひどいものは、世の中にたくさんある。なんといっても、世界はひどい場所だ。でも、Webを閲覧してると突然大音量でビデオの再生が始まるのはまったく興ざめだ。GoogleのChromeブラウザーとMicrosoft Edgeには、この迷惑行為を無効にするツールがあるが、MozillaのFirefoxブラウザーも、3月ニューバージョンでそれが提供される。

たとえば、新しいサイトを訪ねても、デフォルトでは、“play”ボタンをクリックしなければオーディオやビデオの(オーディオの)再生は始まらない。無音のビデオは再生されるが、これも迷惑だし帯域を食う。でも音がなければ、仕事の邪魔にはならないだろう。

Mozillaの技術者Chris Pearceによると、この新しい機能はFirefox 66から搭載される。ただし、サイトによっては、“自動再生有効”をユーザーが指定できる。自動再生のビデオやオーディオをブロックしたときには、FirefoxのURLバーに下図のようなアイコンがポップアップするから、それをクリックすれば“自動再生on”にできる。

ただし、ユーザーがカメラやマイクロフォンへのアクセスを許しているサイトでは、自動再生が行われる。それはビデオ会議のサイトだったりすることが多いから、ビデオ再生onの方が合理的だ。

これは確かに、Firefoxのユーザーにとっては朗報だ。でもビデオの自動再生をやってるサイトを作ったデベロッパーは、悔い改めてやり方を変えた方が良いね。

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GoogleがNoSQLデータベースCloud Firestoreの一般供用を開始

Googleが今日、同社のモバイルとWebとIoT用のサーバーレスNoSQLドキュメントデータベースCloud Firestoreの一般供用を発表した。Googleはまた、10の新しいリージョンに、いくつかの新しい機能を導入してこのサービスを提供しようとしている。

今回のローンチでGoogleはデベロッパーに、データベースを単一のリージョンで動かすオプションを与える。ベータの間はデベロッパーはマルチリージョンのインスタンスを使っていたが、それはレジリエンスの点では有利でも、料金が高くなり、また複数のリージョンを必要としないアプリケーションも少なからずある。

GoogleのプロダクトマネージャーDan McGrathはこう語る: “マルチリージョンによって可能になる信頼性や耐久性を、必要としないユーザーもいる。そういう人たちにとっては、費用効率の良い単一リージョンのインスタンスが好ましい。またCloud Firestoreデータベースに関しては、データをユーザーのなるべく近くに置ける‘データのローカル性’が確保される”。

新しい単一リージョンのインスタンスは、料金が現在のマルチクラウドインスタンスよりも最大で50%安くなる。ただしGoogleがユーザーに与えるSLAの保証は、使用するソリューションによって異なる。単一リージョンのインスタンスもそのリージョン内で複数のゾーンへ複製されるが、データはすべて一定の地理的領域内にとどまる。したがってGoogleは、マルチリージョンのインスタンスには99.999%の可用性を約束し、リージョン限定のインスタンスには99.99%の可用性を約束している。

そしてCloud Firestoreは、全世界で10の新しいリージョンで利用できる。Firestoreはローンチ時には一箇所でローンチしたが、ベータのときはさらに二つ増えた。そして今では、Firestoreは13の場所で利用できる(そのうち、North AmericaとEuropeはマルチリージョンだ)。McGrathによると、Googleは現在、今後の配置について検討中だが、現状でも十分に全世界をカバーできる、という。

また今回のリリースで、Google CloudのモニタリングサービスStackdriverとより深く統合され、リード、ライト、デリートをリアルタイムに近い素早さでモニタできる。McGrathによると、今後の計画では複数のコレクションにまたがってドキュメントをクエリできるようになり、また、データベースの値の加増(インクリメント)をトランザクション不要でできるようになる。

なお、Cloud FirestoreはモバイルのデベロッパーにフォーカスしたGoogle Firebaseブランドに属するが、Firestore自身はCompute EngineやKubernetes Engineのアプリケーション用の、通常のクライアントサイドライブラリをすべて提供する。

McGrathは曰く、“従来のNoSQLドキュメントデータベース製品は、管理に関するデベロッパーの負担が大きい。しかしCloud Firestoreなら、データベースの管理はいっさい不要だ。しかもFirebase SDKと一緒に使えば総合的なBaaS(back-end as a service)にもなり、認証なども扱えるようになる”。

Firestoreのアドバンテージのひとつが、オフラインサポートが充実していることだ。それはモバイルのデベロッパーにとって便利だが、IoTにも向いている。Googleがこれを、Google CloudとFirebaseの両方のユーザーのツールと位置づけているのも、当然だ。

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サーバーレスアプリケーションのリアルタイムモニタリングを視覚化するLumigoがシードで$8Mを調達

イスラエルのLumigoが今日(米国時間1/22)、800万ドルという大きなシードラウンドを発表し、ステルスを脱して企業によるサーバーレスアーキテクチャのモニタリングを助けていくことになった。投資家はPitango Venture Capital、Grove Ventures、そしてMeron Capitalである。

同社は、Checkpointの役員だったErez BerknerとAviad Morが創業した。彼らは、デベロッパーたちがサーバーレス環境への移行に際して、とくにモニタリングの部分で経験している問題を、自分たちのスタートアップで解決してやろう、と決意した。

サーバーレスコンピューティングではデベロッパーが、下層のインフラストラクチャのことを気にせずにコードを書ける。AWS LambdaやAzure Function、Google Cloud Functionなどのサービスは、アプリケーションをいかなるときでも動かせるだけの十分なインフラストラクチャを提供している。それはデベロッパーにとって、迅速な開発のできる、きわめて便利な仕組みだが、そのアプリケーションを管理しモニタしようとするオペレーションのチームにとっては難題が降りかかる。

そこで、そんなOpsたちを助けるために、Lumigoはビジュアルなマップ(下図)を使って、アプリケーションの中で起きていることをオペレーションの連中に見せる。オペレーションのチームはそのマップの上で、すべてのリクエストを見て理解し、問題の原因を突き止める。トレースはサーバーレスのインフラストラクチャからだけではなく、データベースやストレージなど関連のサービスからも行なう。

Lumigoのサーバーレスモニタリングマップ

同社がサポートしているのは今のところAWSだけだが、今後はそのほかのクラウドプラットホームもサポートする予定だ。またモニタリングの対象を、サーバーレス以外にも広げたい。今計画しているのは、コンテナと、TwilioやStripeのようなAPIサービスのモニタリングだ。

同社はまだ、きわめて初期の段階だが、すでに社員は8名、顧客は10数社いる。今回得た資金でエンジニアを増員し、製品開発により力を入れたい、と考えている。

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GoogleがSony Pictures ImageworksとパートナーしてオープンソースのVFXレンダーマネージャーをローンチ

Googleが今日(米国時間1/24)、Sonyの視覚効果やアニメーションのスタジオSony Pictures Imageworksとの提携により、オープンソースのレンダーマネージャーOpenCueを発表した。OpenCueは実際のレンダリングをせず、そのさまざまなツールでレンダリング工程を各ステップに分解し、スケジューリングと管理を行なう。ローカルとクラウド両様の、大規模なレンダリングファームが使用するツールセットだ。

Googleはもちろん、そんなワークロードをクラウドに持ち込むことに関心があり、ハリウッドのスタジオに同社のCloud Platformを使わせる努力を続けてきた。たとえば昨年はそのためにロサンゼルスにクラウドのリージョンを立ち上げ、また2014年にはクラウド上のレンダラーZync買収した。さらに同社は、Academy Software Foundationの創立メンバーでもある。それは映画産業のためのツールに特化したオープンソースのファウンデーションだ。Sony Pictures Entertainment/Imageworksは創立メンバーではなかったが、創設から数か月後に参加した

Cue 3は元々、Imageworksがおよそ15年前から社内で使っていたキューイングシステム(タスクの待ち行列の作成〜発進〜管理を行なうシステム)だ。Googleは同社と協働して、そのシステムをオープンソースにした。それは両社協働により、最大コア数15万にまでスケールアップした。

今日の発表声明でGoogleのプロダクトマネージャーTodd Privesはこう述べている: “コンテンツのプロダクションが全世界的かつ継続的に加速している中で、視覚効果のスタジオは高品質なコンテンツの需要に対応するためにますますクラウドに目を向けるようになっている。オンプレミスのレンダーファームは今でも重用されているが、クラウドが提供するスケーラビリティとセキュリティはスタジオに、今日のハイペースでグローバルなプロダクションスケジュールに対応できるための、必要なツールを与える”。

なお、Sonyがオープンソースに手を出すのはこれが初めてではない。同社はこれまでにも、OpenColorIOAlembicなどのツールをオープンソースでコントリビュートしている。

画像クレジット: Sony Pictures Imageworks

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MLのモデルをチューニングするオープンソースのツールNeo-AIをAWSがローンチ

AWSはどちらかというとオープンソースとは縁の薄い企業と思われているが、それが変わりそうな兆しもある。この、Amazonのクラウドコンピューティング部門は今日(米国時間1/24)、Neo-AIのローンチを発表したがそれは、Apache Software Licensetheによるオープンソースのプロジェクトだ。この新しいツールは、同社が機械学習サービスSageMaker Neoのために開発して使っている技術の一部を、オープンソースのエコシステムに持参した(お返しした)ものだ。

その主な目的は、機械学習のモデルを複数のプラットホームで使うために行なう最適化を、もっと容易にすることだ。そしてAWSの文脈では、その複数のプラットホームとは多くの場合、これらのモデルをエッジで動かすマシンのことだ。

今日の発表声明でAWSのSukwon KimとVin Sharmaがこう書いている: “通常、機械学習のモデルを複数のハードウェアプラットホームのために最適化することは、プラットホームのハードウェアやソフトウェアの構成に合わせて手作業でモデルを調整しなければならないから難しい。とくに難しいのが、エッジデバイスの場合だ。コンピューターのパワーやストレージが限られていることが多いからだ”。

Neo-AIは、TensorFlowやMXNet、PyTorch、ONNX、XGBoostなどのモデルを最適化できる。AWSによると、Neo-AIがこれらのモデルのスピードを、精度の損失なく最初の倍ぐらいに上げてしまうことも多い。ハードウェアに関しては、IntelとARMとNvidiaのチップをサポートし、Xilinx、Cadence、そしてQualcommにも近く対応する。Nvidiaを除きこれらの企業のすべてが、このプロジェクトに寄与貢献している。

IntelのArtificial Intelligence Products GroupのトップNaveen Raoはこう語る: “AIが価値をもたらすためには、ディープラーニングのモデルがデータセンターでもクラウドでも、そしてエッジのデバイスでも、等しく容易にデプロイできなければならない。IntelがNeo-AIに寄与貢献することによって、nGraphで始めたイニシアチブを拡張できたことは、きわめて喜ばしい。Neoを使えば、デバイスのメーカーとシステムのベンダーが、オールIntelのコンピュートプラットホーム上の、ほとんどどんなフレームワークで開発されたモデルでもパフォーマンスをアップできる”。

このツールはモデルの最適化に加え、それらを新しいフォーマットに変換して、モデルが実際に実行されるデバイス上の互換性と、ローカルなランタイムの問題を防ぐ。

AWSによると、Neo-AIコンパイラーの開発の一部はワシントン大学のTVMTreeliteのプロジェクトで始まった。“本日、AWSのコードをNeo-AIプロジェクトとしてオープンソースにお返しすることにより、だれもがプロダクション級のNeoコンパイラーでイノベーションを追究できる”、とAWSは言っている。AWSはオープンソースのプロジェクトを自分のクラウドサービスに利用するだけ、という世評もあったが、今度からはお返しもするようになったのだから、めでたい。

Amazonのオープンソースへの取り組みとしては、同社のFirecrackerハイパーバイザーを挙げておくべきだ。これは今ではOpenStack FoundationのKata Containersプロジェクトをサポートしている。そのFirecrackerもオープンソースだから、いずれOpenStack Foundationに寄贈されたとしても、意外ではない。

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AWSがモバイルのイントラネットに容易にアクセスできるサービスWorkLinkをローンチ

会社がVPNやモバイルデバイスの管理サービスを使っているときには、イントラネットや社内のWebアプリケーションへのアクセスが、とても面倒なことになる。そこでAWSは今日(米国時間1/23)、Amazon WorkLinkという新しいプロダクトをローンチした。そのアクセスがずっと容易になる、と約束している。

AWSが完全な管理を提供するサービスWorkLinkは、ユーザー一人あたり月額5ドルで、社員に内部的サイトへのワンクリックアクセスを提供する。そのアクセスはITアドミンがコントロールでき、サイトはAWS上になくてもよい。

WorkLinkをスマートフォンにインストールしたら、社員は自分の好きなブラウザーを使って社内のWebサイトにアクセスできる。そのほかのソリューションは、あまり出来の良くないプロプライエタリなブラウザーの使用を強制されるものが多い。WorkLinkは仕事を開始し、目的サイトを安全にリクエストして…そしてここが賢いところだが…WorkLinkの安全なコンテナがサイトを対話的なベクターグラフィックに換えてスマートフォンへ送り返す。スマートフォン上には何も保存されずキャッシュもされない。またデバイス上の個人のアクティビティをWorkLinkが知ることもない。会社のデータも残らないから、スマートフォンをなくしたり盗まれたりしても、それらをリモートで消す必要もない。

ITはVPNを使ってAWSのVirtual Private Cloudからオンプレミスのサーバーに接続したり、またはAWSのDirect Connectを使ってVPNをバイパスすることもできる。このサービスは、OktaやPing IdentityなどSAML 2.0対応のアイデンティティサービスと一緒に使える(今企業で使われているアイデンティティサービスのほとんどがSAML 2.0だ)。完全なマネージドサービスなので、スケーリングやアップデートはバックグラウンドで行われる。

AWSの生産性アプリケーション担当VP Peter Hillはこう語る: “社員たちが内部的なコンテンツに容易かつ安全にアクセスできない、と不満を述べる顧客がとても多い。つまり彼らの社員は、時間を浪費したり、彼らの生産性を高めるコンテンツへのアクセスを最初からあきらめたりしている。AmazonのWorkLinkを使えば、会社のファイヤーウォールの外にいる人たちでもそんなコンテンツを利用でき、生産性を高めることができる。しかもそれはITの管理者やセキュリティのチームにとって使いやすいし、また社員たちも進んで使いたくなるだろう”。

WorkLinkはAndroidとiOSで使える‘予定’だが、現状はiOS(12より上)のみだ。しかもブラウザーはSafariのみで、数週間後にChromeがサポートされる。そして供用地域はヨーロッパと北アメリカのみで、その他の地域は今年の後半になる。

今のところ、クラウドでAWSの宿敵であるGoogleとMicrosoftには、WorkLink相当のサービスがない。GoogleはVPNに代わるものとしてCloud Identity-Aware Proxyを、BeyondCorpセキュリティ事業の一環として提供しているが、それはかなり目的が違う。一方Microsoftは、もっと従来的なモバイルデバイス管理ソリューションを提供している

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SQLツールの古参IderaがTravis CIを買収して継続的インテグレーションをメニューに加える

オープンソースの継続的インテグレーションサービスTravis CIは、ベルリン生まれだが世界的にも人気が高い。その同社がこのほど、オンプレミスとクラウドアプリケーション向けにさまざまなSQLデータベース管理ツールを提供しているIdera買収された。この買収は、Circle CIなどそのほかのCIサービスがTravis CIにマーケットシェアを奪われつつあったまさにこの時期に行われた。

プライベートエクイティ企業TA AssociatesがオーナーであるIderaによると、Travisは同社の試験ツール事業を補完し、現在の顧客の利益にもなる。IderaのTesting Tools部門に現在あるのは、TestRail、Ranorex、Kiuwanなどのツールだ。IderaでTravis CIを担当することになるゼネラルマネージャーのSuhail Malhotraは、こう語っている: “Travis CIから得られる事業価値はすばらしい。もっと多くの顧客が、もっと良い結果を迅速に得られるよう、努力していきたい”。

Ideraは明らかに、DevOpsビジネスへとレパートリーを広げていきたいのだと思われる。継続的インテグレーションは言うまでもなく、そのための重要なビルディングブロックだ。それでもなおIderaは…多少は知られているとしても…今日の最先端の技術で知られている企業ではないだけに、やや違和感はある。しかしTravis CIは70万のユーザーをIderaに持参し、その中にはIBMやZendeskもいる。買収の価額は不明だが、これは確かに、CIのエコシステムにおける大きな商談だ。

Travis CIのファウンダーKonstantin Haaseは今日の発表声明で次のように述べている: “Ideraのチームと共に成長の次のステップに進めることは喜ばしい。弊社の顧客とパートナーがIderaの豊富なポートフォリオを利用できることになり、そのソフトウェアビジネスを次のレベルへとスケールアップできるだろう。弊社の目標はできるかぎり多くのユーザーをTravis CIに惹きつけるとともに、そのオープンソースのルーツとコミュニティにとどまることだ”。

これはかなり定型的な声明文だが、今後果たしてIderaは、Travis CIを同社の稼ぎ頭のひとつへと、育てていけるだろうか。お手並みを拝見したい。

Haaseのブログによると、Travis CIのユーザーにとっては何も変らない。“新しいパートナーからのサポートにより、弊社のコアプロダクトの拡張と改良のための投資ができ、Travis CIは世界最良の継続的インテグレーションと開発のソリューションになるだろう”、と彼は書いている。そしてまたTravis CIはオープンソースの世界にとどまり続ける: “それがわれわれの本質であり、成功の源泉だったのだから”。

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AWSがBackupをローンチ、完全な管理を伴うバックアップサービスだ

AmazonのクラウドコンピューティングサービスAWSが今日(米国時間1/16)、AWSのサービスからはもちろんオンプレミスのアプリケーションからも容易にデータをバックアップできるツールBackupをローンチした。それは今すでにAWSのユーザーなら誰もが利用でき、最初はバックアップのポリシーをセットアップする。それらはたとえば、Amazon EBSのボリュームやRDSデータベース、DynamoDBのテーブル、EFSファイルシステム、AWS Storage Gatewayのボリュームなどのためのポリシーだ。これら以外のそのほかのサービスも今後サポートされる。オンプレミスのデータをバックアップするためには、AWS Storage Gatewayを使用する。

このサービスによりユーザーは、さまざまなバックアップポリシーやリテンションポリシーを定義できる。たとえば、(EFSなどの)バックアップをコールドストレージに移せるようにするのか、一定の時間後に完全に削除するのか、など。デフォルトでは、データはAmazon S3のバケットに保存される。

サポートされているサービスの多くは、EFSファイルシステムを除き、すでにスナップショットを作る機能がある。基本的にBackupのやることは、その工程の自動化であり、またそのためのルールを設けることだ。というわけでBackupの利用料金は、スナップショット機能の使用料と同じだ(ファイルシステムのバックアップのみGB単位の課金となる)。なお、EFSファイルシステムや、DynamoDBのバックアップからのデータのリストアも、GB単位の課金だ。

現在、BackupはAWSのひとつのリージョンに限定されているが、同社によると年内には複数のリージョンにまたがるバックアップもできるようにする。

AWSでストレージとオートメーションと管理サービスを担当しているVP Bill Vassはこう言う: “クラウドは今や、どんな規模の企業でもデフォルトだから、二つの異なるタイプのビルダーを惹きつけている。ひとつは“いじくり屋”(tinkerers)で、AWSのサービスの全体をいじくり微調整して求めるアーキテクチャを実現する。もうひとつは、やはりAWSの機能性の幅広さと深さに惹かれるのだが、サービスの粒度の一部を犠牲にして、より高い抽象化層でスタートする。それによりビルドがもっと速くなることすらある。AWSのBackupは、後者のタイプのビルダーが対象であり、かねてから彼らは、個々のサービスごとにバックアップをするのではなく、一箇所でバックアップしたい、という要望を寄せていた”。

AWS BackupのアーリーアドプターはState Street Corporation, Smile Brands, そしてRackspaceだが、アドミンの仕事を楽にしてくれるから、ユーザーはとても多くなるだろう。しかしAWSにはバックアップやストレージ関連のパートナーがかなりいるから、AWSのこの市場への進出を喜ばない人たちもいるはずだ。彼らには、AWSのBackupよりも幅広い機能性(クロスリージョンやオフサイトバックアップなど)があることが多いのだから。

画像クレジット: TechCrunch

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Firefoxのための実験工房Test PilotをMozillaが閉鎖へ、今後はMoz本体として新機能の実験を増やす

Mozillaが今日(米国時間1/15)、Firefox Test Pilot事業の閉鎖を発表した。これまでの3年間、Test PilotはMozilla Firefoxの実験的な機能を、志願したユーザーグループと共に試用する場だった。たとえばユーザーをユーザー追跡から護る繭のようなContainers機能は、のちにFirefox Facebook Containerエクステンションとして実現した。そのほか、スクリーンショットを撮るPage Shotや、最初のFirefoxとは無関係のテストとなったiOS用Lockboxアプリなどが、その例だ。

Test Pilotは消えゆくが、実験的機能のテストは今後も続ける、とMozillaは約束している。同団体の説明によると: “Firefox Monitorのようなプロダクトに導いたイノベーションは今後はひとにぎりの個人たちの担当とはせず、全組織の課題とする。Firefoxが築いてきた実験的精神は、誰もが担わなければならない。そういうテクニックやツールはわれわれのDNAでありアイデンティティだ。だから今度の、全組織浸透化はめでたいことである”。

Mozillaのもうひとつの約束は、Test Pilotという事業がなくなっても、これまでの参加ユーザーが使っているものを無効にはしないこと。その多くはmozilla.orgにおける正規のアドオンになるようだ。また、Mozilla Labsは継続して、Firefox for VRなどのプロジェクトを進めてゆく。

それでもなお、Test Pilotがなくなることは残念だ。それは小さなグループが、新しい便利な機能を低いリスクで試せる場所だった。サイドバー上のタブという、マイナーな機能も、そうやって実験された。今後実験はむしろ増える、とMozillaは言っているが、Test Pilot亡きあと、果たしてどうだろうか。

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Baidu Cloudがエッジコンピューティングのためのプラットホームをオープンソースで立ち上げ

中国のテクノロジー大手BaiduがCESで、オープンソースのエッジコンピューティングプラットホームOpenEdgeを発表した。それは同社の既存の商用プロダクトBaidu Intelligent Edge(BIE)のローカルパッケージ部位で、当然ながらそのサービス部位との相性は良く、共にエッジのノードやアプリケーションの管理を行なう。

これは言うまでもなくデベロッパー向けの発表だから、Baiduがそのリリースの場として、消費者製品の大会であるCESを選んだ理由はよく分からないが、でも中国のテクノロジー大企業が今やオープンソースの手練になってることは、疑う余地がない。それらBaidu, Alibaba, Tencentなどの企業はLinux Foundationの会員であることも多く、多くの堅固なプロジェクトを育てている。また主要なオープンソース企業たちも、今では中国を成長市場と見なしている。だからその中国で今、自分のプロジェクトをオープンソースにする企業が増えているのも、自然な成り行きなのだ。

Baidu CloudのVPでGMのWatson Yinは次のように述べる: “エッジコンピューティングはBaiduのABC(AI, Big Data, Cloud Computing)の重要な部位である。コンピュートをデータソースの近くに移すことによって、レイテンシーを大幅に減らし、帯域の無駄遣いもなくなり、エンドユーザーにリアルタイムで没入的な体験を届けることができる。またそれをオープンソースのプラットホームにすれば、デベロッパーが自分独自のエッジコンピューティングアプリケーションを作る過程が、大幅に単純化される”。

また同社のスポークスパーソンによると、そのオープンソースプラットホームにはデータ収集、メッセージ配布、AIの推論などの機能が含まれ、クラウドとシンクするためのツールもある。

Baiduは今日(米国時間1/9)さらに、同社がIntelとパートナーしてBIE-AI-Boxをローンチ、またNXP SemiconductorsとパートナーしてBIE-AI-Boardをローンチすることを発表した。Boxは車載ビデオの分析用、一方Boardはカメラやドローン、ロボットなどのアプリケーションで使える小型のボードだ。

CES 2019 coverage - TechCrunch

画像クレジット: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

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AWSがMongoDB互換データベースを提供、オープンソースに独自の異議申し立て

AWSが今日(米国時間1/9)、MongoDBのAPIと互換性のあるデータベースDocumentDBローンチした。同社はDocumentDBのことを、“既存のMongoDBアプリケーションやツールと互換性のある、高速でスケーラブルで高可用性のドキュメントデータベース”、と説明している。実質的にそれは、MongoDBをリプレースするためにAWSがホストするドロップインで、MongoDBのコードはまったく使っていない。

AWSによると、MongoDBは基本機能は良いが、そのオープンソースのプラットホームでは、数テラバイトもの、しかも毎秒数百から数千のリード/ライトがあるような規模にもスケールできる、高速で可用性の高いアプリケーションの構築が難しいことを、顧客は体験している。そこで同社がやったのは、自社独自のドキュメントデータベースを作り、それに、オープンソースのApache 2.0 MongoDB 3.6のAPIとの互換性を持たせることだ。

最近の数か月のオープンソースの政治学をフォローしてきた読者なら、これがあまり歓迎されない動向であることを、理解されるだろう。しかも、誰もが知っているように、AWSはオープンソースプロジェクトの良いとこ取りをして、それらの再利用と名称変えをしながら、コミュニティには何も還元していない、と長年非難されている。

しかも選りに選ってMongoDBは、それをやめさせようとした最初の企業のひとつだ。同社は、同社のオープンソースツールのライセンス規約を変えて、そういうことをしたい企業は商用ライセンスを買え、とした。ほかのオープンソース企業も、それに倣った。

MongoDBのCEOで社長のDev Ittycheriaはこう言っている: “模倣はいちばん正直な形の追従だ。だからAmazonがそうやって、MongoDBのドキュメントモデルの人気と勢いに乗っかろうとするのも意外ではない。でも、十分な技術力のあるデベロッパーなら、本物とお粗末な模倣の違いをすぐに見分けるだろう。MongoDBは今後も引き続き、市場に存在するどんな‘そっくりさん’にも勝る性能を維持するだろう”。

これはかなり戦闘的なコメントだが、昨年11月にIttycheriaは、本誌のRon Millerの取材に対して、AWSはドキュメントDBで大量のリソースを消費するMongoDBを愛しているはずだ、と言った。そのインタビューで彼は、“最近の5年間、顧客たちは、自分を大型ベンダーの束縛から解き放とうと努力してきた。彼らが絶対にやりたくないのは、同じ映画をリプレイすることだ”、と語った。〔次の5年間も同じ努力で苦しみたくない。〕

MongoDBの協同ファウンダーでCTOのEliot Horowitzも、同じことを言う: “デベロッパーに彼らが望むものを与えるためにAWSは2年前から、MongoDBのコードをベースとするMongoDBサービスの模倣を提供せざるをえなくなった。わが社は、その全体が一つのことにフォーカスしている。それは、デベロッパーにデータを処理するための最良の方法を与え、またそれをどこで動かしてもよい自由を与えることだ。今後どんな模造品が登場してきたとしても、このたった一つのミッションへのわが社の献身こそが、本物のMongoDBをそれらと差別化する要因だ”。

そして同社のスポークスパーソンによると、AmazonのDocumentDBが互換性を保証しているMongoDB 3.6は2年前の古いバージョンであり、ACIDトランザクションやグローバルクラスター、モバイルのシンクなど、多くの最新機能を欠いている。

しかしAWSも最近ではオープンソースに、ある意味で前よりも熱心になっており、デベロッパーの要望にも応えようと努力している。たしかに、MongoDB自身がホストするサービスに満足していないデベロッパーもいる。MongoDBのライセンスをバイパスしてAPIレベルの互換性を選んだことは、MongoDBがなぜ今のようなライセンス方式にしたかをAWSが知ってるからであり、それはつねに論争の元であったし、同社がオープンソースのコミュニティに愛されない理由でもあった。〔訳注: MongoDB社によるオープンソースソフトウェアの商用化(有料化)ライセンス方式については、この記事を参照してください。〕

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APIの提供企業がAPIの使われ方を知るツールMoesifがシードで$3.5Mを調達

今日のデベロッパーは、各社が提供しているAPIを呼び出して自分のアプリからいろんなサービスを利用できる。しかしAPIを提供する側は、自分のAPIがどんな使われ方をしているか、知りたいだろう。そこでサンフランシスコのMoesifは、APIの提供企業がAPIの使われ方を知るためのサービスを提供する。本日(米国時間1/4)同社は、350万ドルのシードラウンドを発表した。

この投資をリードしたのはMerus Capitalで、これにHeavybit, Fresco Capital, そしてZach Coeliusらが参加した。なおCoeliusは、2016年にGMが10億ドルで買収したCruise Automationにも投資していた。

Moesifの協同ファウンダーでCEOのDerric Gillingによると、MoesifはMixpanelやGoogle Analyticsに近いが、WebやモバイルのアナリティクスではなくAPIの使われ方を見る。“APIを作って提供する企業や、それらを利用する企業がますます増えているから、API利用の顧客であるデベロッパーがどんな使い方をしているのか、彼らは何かの問題に遭遇していないか、デベロッパーチャーン(developer churn, 他社API利用への移行…浮気)をどうやって減らせばよいか、等々を知る必要性が生じている”。

APIを使った地域別ヒートマップ。スクリーンショット提供: Moesif

同社が対象とするのは、二つのタイプのユーザーだ。まず、APIに問題があったらAPIのモニタリング機能を利用できるデベロッパー。彼らは主に、Moesifの無料ティアにアクセスしている。

一方企業ユーザーの場合は、企業の各部門、プロダクト管理や営業、マーケティングなどが、Moesifのツールを使ってAPIの利用者や利用頻度などを知り、また使い方のパターンから、機械学習により、どこがプロダクトの使用をやめそうか、などを知ることができる。そのツールはMailchimpやCRMツールなどそのほかのビジネスシステムと統合できるので、自分たちのAPIの使われ方に関する、より完全な知見が得られる。

Moesifのツールがリリースされたのは昨年だが、Gillingによると、すでに2000社/名のユーザーがいて、無料または有料のティアを使っている。とくにうまくいっているのが、SaaS企業とフィンテック企業だ。どちらもAPIを多用しており、Moesifの顧客にはPowerSchoolやSchwab、DHLなどもいる。

同社は今、二人のファウンダーと社員一人だが、今度のシード資金で半年以内に約10名を雇う予定だ。エンジニアリング担当VPやデベロッパーの増員、そして営業とマーケティングも必要だ。

Moesifは2016年の晩くに創業され、ファウンダーたちは昨年Alchemist Acceleratorを卒業した。

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コラボレーションできるデータサイエンス視覚化ツールDataikuが$101Mを調達

Dataikuは、うわついた流行(はや)り言葉を実際のサービスに変えたい。同社は、世間がビッグデータやデータサイエンスや機械学習で騒ぎ始める前から長年、データツールを作っている。

その同社がこのほど、Iconiq Capitalがリードするラウンドで1億100万ドルを調達した。Alven Capital, Battery Ventures, Dawn Capital, そしてFirstMark Capitalがこれに参加した。

Dataikuは、常時大量のデータを生成している企業や団体を顧客にして、それらのデータ集合に隠されている意味を見つける。まず顧客は、Dataikuに接続して自分のストレージにデータをインポートする。Dataikuのプラットホームは非常に多種類のデータベースのフォーマットとデータソースをサポートしている。Hadoopでも、NoSQLでも、画像でも、なんでもよい。

Dataikuは、それらのデータを視覚化したり、データ集合を掃除したり、それらのデータから機械学習のモデルを作ったりする。機械学習システムのデプロイも行なう。また、ビジュアルなコーディングツールも提供しているが、モデル作りにはユーザーが自作のコードを使ってもよい。

しかしDataikuは、単なるデータサイエンティストのためのツールではない。ビジネスアナリストのような人でも、Dataikuから直接、データを取り出して視覚化できる。しかもそれはSaaSだから、複数のデータサイエンティストやデータアナリストから成るチームがDataikuの上でコラボレーションできる。

またユーザー企業は、Dataikuを使って変動を追ったり、詐欺を検出したり、需要予測をしたり、製品〜商品のライフタイムを最適化したりできる。現在の同社の顧客には、General Electric, Sephora, Unilever, KUKA, FOX, BNP Paribasなどがいる。

同社が今回の資金でやりたいことは、スタッフの倍増だ。現在200名の社員がニューヨークとパリとロンドンにいる。シンガポールとシドニーにもオフィスを開く予定だ。

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GoogleのCloud Spannerデータベースに新しい機能とリージョンが加わる

Googleのグローバルな分散リレーショナルデータベースCloud Spannerが今日(米国時間12/19)、新しいリージョンと、複数のリージョンにまたがる構成をセットアップする方法により、さらにその分散性を高めた。またデベロッパーがリソースをもっとも消費するクエリを調べる方法も、加わった。

このアップデートでCloud Spannerの最新のデータセンターとしてHong Kong(asia-east2)が加わる。これによりCloud Spannerを、Google Cloud Platform(GCP)の18のリージョンのうち14で使えるようになる。そのうち7つは、今年加えたリージョンだ。今後の新しいGCPのリージョンでも、それらがオンラインになり次第、Cloud Spannerを可利用にしていく予定だ。

リージョンに関連したそのほかのニュースとして、マルチリージョンをカバーするための二つの新しい構成がある。ひとつはeur3と呼ばれ、欧州連合(European Union, EU)を対象とする。言うまでもなくこの地域の顧客にサービスを提供するユーザーが対象だ。もうひとつはnam6と呼ばれ、北米(North America)が対象で、データセンターはオレゴン、ロサンゼルス、サウスカロライナ、アイオワに置かれる。これまでのマルチリージョン構成は、三つのリージョンにまたがる北米地区と、北米、ヨーロッパ、アジアにまたがるグローバルな構成だけだった。

Cloud Spannerはもちろんグローバルなデプロイメントを想定しているが、これらの新たな構成により、特定の市場だけを対象とするサービス用にも利用できる

クエリに関する新しい機能としては、Cloud Spannerはデベロッパーがクエリを見る、調べる、そしてデバッグできるようになる。その目的は主に、デベロッパーが頻度の高い高価なクエリ詳しく調べられるようになることだ。その結果、それらをもっと安価なクエリに変えられるかもしれない。

Cloud Spanner以外のニュースでは、Google Cloudは今日、Cloud Dataproc Hadoop とSparkサービスが新たにR言語をサポートすることを発表した。ほかにはApp Engineが前から、Python 3.7をサポートしている。

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問題のある継続的デリバリーのビルドを自動的にロールバックするHarnessの新しいツール

CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー, continuous integration/continuous delivery)に移行すると、デプロイしたビルドのモニタリングや問題解決が忙しくなる。次のデリバリーマイルストーンに行ったあとに問題に対応するには、どうしたらいいのか?。昨年、AppDynamicsのファウンダーJyoti Bansalが立ち上げたスタートアップHarnessはそれを、24×7 Service Guardと呼ばれるツールで解決しようとする。

このツールは、すべてのビルドを、それらがいつローンチされたものであってもモニタすることによって、継続的デリバリーの工程を支える。そのためにはAIと機械学習を利用して、問題のあるビルドを自動化でうまくいっていたビルドに遡及(後戻り)させ、デベロッパーとオペレーションが心配なく仕事を続けられるようにする。

同社は昨年、継続的デリバリーのビルドがデプロイされたことを検証(verify)するContinuous Verificationというツールをローンチした。今日(米国時間12/13)の発表でBansalは、同社はそれをレベルアップすることによって、デプロイ後に何が起きたのかを理解するためのツールに仕立てた、と言っている。

そのツールは毎回のビルドを、デプロイから数日経ったものであってもウォッチし、そしてAppDynamicsやNew Relic, Elastic, Splunkなどのツールからのデータを利用、さらにAIと機械学習を使って問題を特定し、人間の介入なしでそれらを実動状態に戻す。さらにまた、ユーザーのチームは、さまざまなモニタリングツールやロギングツールのデータから得られた、各回のビルドのパフォーマンスとクォリティの統一的なビューを取得できる。

Bansalはこう説明する: “みんな継続的デリバリーで苦戦している。これまでも彼らは、AIを使ったOpsツールでプロダクションに入ったものをウォッチし、問題を究明しようとしてきた。でもうちのやり方では、CD段階のウォッチにAIを使うことによって、プロダクションの段階には問題がないようにする”。

24×7 Service Guardのコンソール。スクリーンショット提供: Harness

彼によると、このプロダクトを商用化したのは、CI/CDで苦戦している企業をたくさん見てきたからだ。彼は言う: 速く動くことによって問題の露呈を早くする、というCI/CDの初期の教えはエンタープライズに通用しない。彼らに必要なのは、ミッションクリティカルなアプリケーションが継続的ビルド(その定義はさておき)でも動き続けることだ。

“デベロッパーは速く動いてしかも会社の業務がその影響を受けないようにしたいのだ。だから、あの初期の教えでは不十分なんだよ”、と彼は語る。

どんなプロダクトにもアップタイムの絶対的な保証はできないがこのツールは、CI/CDに価値を見出しているがアプリケーションは動かし続けたい、という企業の役に立つ。デプロイしてから修復するというワンパターンを、繰り返したくない。このツールが本当に役に立てば、CI/CDを前進させるだろう。とくにそれは、開発工程を迅速化したいけど、アプリケーションが壊れないという確証がほしい、問題の修復は自動化したい、という大企業に向いている。

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