Facebookのゲーム専用アプリがAndroidで2カ月前倒しで公開、iOS版もまもなく

Facebook(フェイスブック)のゲーム専用アプリGamingが、6月リリースの予定を前倒ししてAndroidで使えるようになった。新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックで多くの人が自宅に閉じこもり、エンターテインメントの選択肢を渇望している中で、予定よりも2カ月早く公開された。

ニューヨークタイムズ紙が週末に特ダネとしてこのアプリのリリースを報じた。そこには、Facebookがゲーム開発にかなり投資し、同社のユーザー25億人のうちプラットフォームでゲームをする月間ユーザー数は7億人超に達したと書かれている。ゲーム専用アプリの立ち上げは、これまで専用タブで展開されてきたコンテンツの次なるステップだ。

多くのユーザー獲得が目的であり(当然だ)、ほどなくiOSバージョンも加わる見込みだ(Appleの承認待ち)。「ただ『消費』するだけではなく、インタラクティブで人々をつなげるエンターテインメントだ」とアプリの責任者Fidji Simo (フィドジ・シーモ)氏は話し、「このところの外出禁止でゲームの利用は急増している」とも付け加えた。

Go Liveストリーミング機能があるこのアプリにとって、最大のライバルはTwitchとYouTubeだ。FacebookはすでにLive機能の中に巨大プラッフォームを持っている。Live機能は新型コロナウイルスによる外出禁止が続く中、人とつながる方法を模索する隔離されたユーザーにかなり利用されている。Go Liveでユーザーはゲームを直接自分のFacebookページにストリームして共有することができる。

ライブストリーミングはこのアプリの最大の目玉機能だ。その他にも、友人のアクティビティやカテゴリー別を通じてゲームを探すことができ、チャットプラットフォームも備えている。

このアプリは南米や東南アジアなどでの1年半にわたるテストを経て公開された。差し当たっては広告なしで提供されるが、閲覧者がストリーマーに贈る寄付「スター」の手数料を取ることで収益を上げる計画だ、と同社はニューヨークタイムズ紙に語った。

TwitchやYouTube方式が、Words With Friendなどのカジュアルなゲームによりフォーカスしている従来型のプラットフォームにいかに合わせるかはまだはっきりしていない。専門アプリとして機能を切り離すFacebookの試みのすべてが成功しているわけではないが、世界中で外出が禁止される中でユーザーは新たな形のコンテンツや社会とのつながりを探していて、リリースを早めたことは利用増につながるかもしれない。

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(翻訳:Mizoguchi

Facebookが新しいリアクション「care」をメインアプリとメッセンジャーに追加

多くの人が家に閉じこもりがちな今、Facebookは友だちや家族や近所人たちが新型コロナ・パンデミックの中でどうしているかをチェックする一番の道具になっている。今日(米国時間4/17)同社は、応援する気持ちと自分の存在を示す方法の一つとして、新しいリアクション、”care” を追加することを発表した。エモジの顔がハートを抱いていたり、ハートが鼓動していたりする。新しいリアクションのエモジは、これまでの「いいね!」「超いいね!」「うけるね!」「すごいね!」「悲しいね」「ひどいね」のエモジと並んで表示される。

この “care” は、2015年にそれまで「いいね!」だけだったリアクションの種類を増やしてして感情を素早く表せるようにして以来の新規追加だ。

“care”ボタンは来週からFacebookのメインアプリ(ハートを抱いているエモジの顔)に追加され、Messengerのリアクション(鼓動するハート)は今日から追加される。新しいハートは既存のリアクションを押して変更することも、新しいリアクションで出すこともできる。

[Messengerは鼓動するハートのリアクションを今日追加して、友だちや家族に特別の愛と気遣いを表現できるようになった。
リアクションを変更するには元のハートを長押しして新しいハートを表示させる。元に戻すにはもう一度新しいハートを押せばよい]

「新しいリアクションが#COVID19新型コロナ・パンデミックの中で誰かを気にかける気持ちを表す新たな方法になることを願っています」と広報担当者が ツイートした。「この不安な時期に、人々が友だちや家族のことを思っている気持ちを表すことで励まし合ってほしい」

今日に先立ち、Facebookのプロダクトデザイナー、Pedja Ristic氏は自身の投稿で新しいリアクションを試していたようで、これもヒントになった。

これは言ってしまえばごく小さなジェスチャーにすぎない。投稿への反応にエモジを送っても食べ物が届くわけでも、誰かの収入を保証できるわけでもない。新型コロナの偽情報を防ぐことも、最善の対応策を教えることもないし、この恐ろしい病気にかかってしまった人を治療することもできない。

しかし、Facebookが多くの人々の支援ネットワークの中心となり、一人で暮らす人たちにとってはいっそう重要や役割を果たしている今、新しいリアクションはFacebookをもっと役立つように、私たちがたった今必要としている気持ちに沿うようにする一つの方法だ。

Facebookは現在の健康危機に役立つためにさまざまなレベルの仕事をしている。誤情報を削除し、良いニュースを報じている地域メディアに支援金を提供し、中小企業にも支援の手を差しのべ重要なお知らせを広く伝達して公共保健機関を助け、他の多くの人たちと同じく必要としている人にマスクを寄付した。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookが新型コロナ関連の有害誤報に反応したユーザーに警告、ファクトチェックも実施

Facebook(フェイスブック)は米国時間4月16日の朝、現在進行中の新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックに関する誤報の拡散に対処する最新の対策を発表した。その中でも重要なのは、このウイルスに関する虚偽のコンテンツにコメントしたり、反応したり、気に入ったりしたユーザーをターゲットにした新しいメッセージだ。

Facebookは、世界保健機関(WHO)からのメッセージをポップアップ表示し、リンクを共有するか、あるいはWHOの新型コロナウイルスの関連サイトを訪問するかを選択できる。「我々は、ウイルスに関する有害な誤報に接した可能性のある人々を、信頼できる情報源からの真実と結びつけたいと考えている」と同社は投稿に記している。

このポップアップは、今後数週間のうちに表示される。またリストには次の情報が含まれる。

  • 5Gモバイルネットワークは新型コロナウイルスを拡散しない
  • 体を日光や25°C以上の温度にさらしても、新型コロナウイルスを予防することはできない
  • 新型コロナウイルスからの回復は可能。感染したからといって、それが生涯続くわけではない
  • 咳や不快感を感じずに10秒以上息を止められても、新型コロナウイルスやその他の肺疾患がないことは意味しない
  • 飲酒は新型コロナウイルスを予防せず、むしろ危険な場合がある
  • 新型コロナウイルスは高温多湿の気候の地域でも伝播しうる
  • 寒さや雪では新型コロナウイルスは予防できない。
  • 熱い風呂に入っても新型コロナウイルスは予防できない
  • 新型コロナウイルスは蚊に刺されても伝染しない

おそらくほとんどの情報は周知されているだろうが、Facebookでは常にそうというわけではない。念には念を入れるのが無難だ。また同サイトには「Get the Facts」という新しいページも追加されており、メディアのファクトチェックなど正確な情報が収集されている。この情報は近々、Facebook Newsにも掲載される。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Facebookがバーチャルリアリティー会議を「バーチャルのみ」で開催

毎年春に行われているテック、デベロッパー向けカンファレンスが、新型コロナのために中止を余儀なくされていることはすでに明らかだが、テック各社は2020年後半のイベントからも撤退を始めている。

本日(米国時間4/16)Facebook(フェイスブック)は、バーチャルリアリティーに特化した同社のOculus Connect 7(オキュラス・コネクト7)カンファレンスのリアル部分を新型コロナのために中止し、デジタル方式のみとすることを発表した。Facebookはイベントの日付をまだ発表していないが、例年9月か10月始めに開催されている。

「新型コロナによる公衆衛生危機の広がりを鑑み、今年後半に開催予定のOculus Connect 7をデジタル方式に転換することを決定した」と同社のブログに書かれている。「苦渋の決断だったが、われわれは当社のデベロッパー、従業員はじめOC7カンファレンスに関わる全員の健康と安全を優先する必要があった」

今週、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は、観衆を伴うスポーツイベントがこの夏に戻ってくることは「ありそうにない」と語った。主要なテック企業は春と夏のデベロッパーカンファレンスのリアル部分をすでに中止しているが、知事によるこの中止要請は、春から秋へとスケジュール変更されたテックイベントの日程がどれほど現実的であるかに疑問を投げかけた。

この種のカンファレンスはインディーゲーム業界にとって従来から非常に重要な存在であり、小さなゲーム会社はこうした集まりをパブリッシャーとの関係構築に利用している。ここ数年バーチャルリアリティー界の主要イベントが、誇大流行の衰えとともに次々と終了する中、Oculus ConnectはVRデベロッパーの間でおそらく最も重要な年次イベントとなっている。

F8カンファレンスのリアル部分中止の際と同様、Facebookは「サンノゼ地域住民に貢献している組織を重点的に」50万ドル(5500万円)を寄付すると言っている。

画像クレジット:GABRIELLE LURIE

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookが親しい人とだけつながれるApple Watchアプリを試験展開

Facebook(フェイスブック)内のR&Dグループが米国時間4月14日、Apple Watchを通じて仲の良い友達とつながれる新しいアプリを発表した。このアプリはKit(Keep in Touch)という名称で、QRコードそしてFacebookがすでに展開しているMessengerサービスと一緒に使用する。

App Storeにある説明によると、使うにはまずApple WatchのQRコードを最初にスキャンするか、fb.com/devicesでアクセスコードを入力する。そして、Kitを使ってつながりたい人をMessengerの連絡先から選ぶ。

するとワンタップであらゆる種類のメッセージを送ることができるようになる。音声録音、絵文字、位置情報共有、走り書き、そして口述メモなども含まれる。Apple WatchからiMessageを使うのに似ている。しかしこれらのメッセージはSMSやiMessageではなくFacebookのMessengerサービス上で送信される。

新しいアプリではまた、通知を受け取ったり、送られてきたメッセージを読んだりすることもできる。

アプリの目的はユーザーがスマホを手にしなくても人とつながれるようにすること、とApp Storeの説明にはある。

FacebookのMessengerは既にApple Watchをサポートしているが、Kitは親友や家族といったかなり親しい人とつながることにフォーカスしている。そのため、小さなスクリーン上でメッセージを読んだり返信したりするApple WatchのMessengerとは異なるユーザーインターフェースや体験になる。

Kitは、FacebookのR&D部門であるNPE Teamが手がけた最新のアプリだ。NPE Teamは新しいアプリのコンセプトをテストしており、これまでにミームクリエイターのWhale、会話アプリのBump、音楽アプリのAux、ビデオアプリのHobbi、そして最新のものではカップル向けのアプリTunedなど、さまざまな新しいソーシャルアプリを生み出してきた。しかしユーザーを引きつけられないアプリはすぐに停止するとFacebookが以前語っていたように、それらのアプリの中で今日まで残っているのはわずかしかない。

これまでにNPE Teamが手がけた新しいソーシャル体験ができるアプリはFacebookの既存のプロダクトとつながっていなかった。KitはMessengerとつながっている。Messengerの10億を超えるユーザーにアピールするものであり、さらなるオーディエンスを取り込むことになるかもしれない。加えてKitは、新型コロナウイルス(COVID-19)により、人々が公共スペースにいるときや手袋をはめているときにスマホを触らないようにしている現在、極めて役立つものであると証明できるかもしれない。Kitではスマホを使わなくても親友や家族からの大事なメッセージに答えることができる。

Kitはまた、NPE TeamがApple Watchで展開する初のアプリという点でも特筆すべきものだ。

Facebookは通常NPE Teamの実験についてコメントせず、利用可能になったことを発表する。

Apptopiaのデータによると、Kitはまだ新しくApp Storeランキングに入っていない。現時点ではカナダでしか利用できないようだ。

無料でダウンロードできるiOSアプリだが、Apple Watchでのみ使える。

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(翻訳:Mizoguchi

WhatsAppが誤情報の拡散を遅らせるためにメッセージの転送回数を制限

Facebook傘下のインスタントメッセージングサービスのWhatsAppは、誤った情報の拡散を減らす取り組みとして、新たにメッセージの共有回数に制限を課す。

米国時間4月7日、WhatsAppはすでに5回以上転送されたメッセージには制限がかかり、一度に1つのチャット(連絡先)にしか転送できなくなると発表した。

WhatsAppの広報担当者はTechCrunchに対し、同日中にこの変更を世界中のユーザーに適用すると述べた。

この対策は、一度に5人を超えるユーザーへのメッセージの転送を制限するという2018年以降の取り組みを発展させたものだ。WhatsAppのユーザー数は20億人を超えており、この取り組みにより全世界で転送されるメッセージの量を25%減らせたという。

WhatsAppのメッセージはエンド・ツー・エンドで暗号化されているので、内容を読み取ることはできない(暗号化に関して同社はいくつかの市場で闘っている)。そのため、メッセージのメタデータでどの程度拡散しているかを測定する。

WhatsAppはブログに次のように書いている。「転送はすべて悪いことか? もちろんそうではない。しかし転送の量が大幅に増え、ユーザーからは、圧倒されてしまうし誤った情報の拡散を助長しかねないという声が出ている。我々は、誤ったメッセージの拡散スピードを抑え、WhatsAppを個人の対話の場にしておくことが重要だと考えている」。

ここ数年、Facebook社のサービス上で誤情報が拡散したことに関連する死者が少なくとも十数人出ており、その一部はWhatsAppの最大の市場であるインドで発生している。

世界中が新型コロナウイルスのパンデミックに取り組む中、Facebookもここ数週間でいくつかの動きを見せている。3月にはCOVID-19と闘うためにMessenger用の無料のデベロッパーツールを発表した。また、ニュースフィードの最上部に情報センターを置き、信頼できる情報を目立つように表示している。

さらに同社はWHO(世界保健機関)などの非営利団体と連携してヘルプラインを構築し、多額の寄付も表明した。MessengerとWhatsApp上で展開されているWHOのヘルプラインは、開始後数日で1000万人以上がアクセスできるようになった。インド政府は3月に、WhatsApp上にヘルプデスクのボットを開設した。

しかしFacebookの広大なリーチは、詐欺師たちにとっても魅力だ。Messenger担当副社長のStan Chudnovsky(スタン・チュドノフスキー)氏は同社のサイトで「残念なことだが、詐欺師は現在の状況での人々のもろさと寛大さを悪用しようとするかもしれない」と書いている

WhatsAppはAndroidアプリのベータ版で、ユーザーが受信したメッセージのテキストやビデオをウェブで検索する機能もテストしている。

画像クレジット:@shrinivassg

WhatsAppの広報担当者は、この機能を近い将来に公開する予定だと語った。

トップ画像:Yucel Moran / Unsplash

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(翻訳:Kaori Koyama)

レビュー要員不足か?Facebookが新型コロナの偽情報広告を見過ごす

Facebookの広告チェックシステムは、新型コロナウイルスの偽情報が自分たちのユーザーをターゲットするのを防げなかったことがConsumer Reports(コンシューマー・レポート誌)の調査でわかった。

非営利の消費者擁護団体である同誌は、Facebookのシステムを試すために、Self Perservation Societyという架空組織のFacebookページを設定し、新型コロナウイルスに関する偽情報や誤解を招く情報を載せた広告を作った。30歳以下の人は「安全」であるという嘘や、新型コロナウイルスは「デマ」だといったメッセージだ。

ほかにも、漂白剤を「毎日少しずつ摂取して健康を維持する」よう人々を促すデマ広告もつくったと同誌は報告している。

実験結果はどうだったのか? Facebookのシステムはこれらの広告をすべて見逃し、問題も害を及ぼす可能性も見つけられなかった。「Facebookはすべて承認した」、とConsumer Reportsは言う。「問題の広告はFacebookから警告を受けることなく一週間以上配信予定になったままだった」

もちろん同誌は実際に配信される前に広告を取り下げ、Facebookユーザーが誤情報などにさらされることがないことを確認した。しかしこのテストによって、新型コロナ・パンデミックを狙った有害広告の発見、防止するためのFacebookの広告チェックシステムに、多くの抜け穴があることが露呈した。

この実験でFacebookが拒否した唯一の広告は、使用していた画像が理由で、人工呼吸式フェイスマスクのストック写真が用いられていたためだった。画像を「似たような別の写真」と置き換えたところ、Facebookはこの広告も承認した。

先月Facebookは、新型コロナのもたらす脅威を受けて、全世界のコンテンツ・レビュワーを「後日指示するまで」自宅待機としたことを発表し、その結果自動レビューシステムへの依存が高くなると語った。

「自動システムへの依存が高くなるため、間違いが起きる可能性がある」と発表文に書かれていた。

Consumer Reportの調査は、AI監視への高い依存によるこうした過ちがいかに深刻であるかを浮き彫りにした。Facebookは、家を出るな、ソーシャルディスタンスを保て、という公共の指示を無視するようユーザーを促したり、「安全」のために有毒物を飲むよう薦めたりする明らかに有害なメッセージを見過ごしていた。

Consumer Reportsの記事に対してFacebookは、同社が新型コロナウイルスに関連するポリシーに違反した広告を「何百万件」も削除してきたことを挙げて自らを弁護した。一方で、新型コロナウイルスに関する偽情報の排除は完璧にはほど遠いことも認めた。

「当社は新型コロナウイルスに関連するポリシーに違反する広告や商品掲載を数百万件削除してきたが、この非常時に関する有害な偽情報が当社サービスに拡散されることを防ぐべく、常にシステムの改善と強化に努めている」とFacebookの広報担当者、Devon Kearns氏がConsumer Reportsに話した。

Facebookのある広報担当者は、新型コロナ禍の中で何人の人間が広告チェックを行っているかを本誌が尋ねたとき、回答を拒んだ。しかし、同社は、現在「数千人」のチェック担当者が、在宅で作業可能であることをConsumer Reportsに伝えている。

さる2018年、Facebookは約1万5000人がコンテンツのレビューのために雇用されていると報告した。

(ユーザー)コンテンツのレビューと広告のレビューをそれぞれ担当している人の割合はわかっていない。しかし「数千」と1万5000を比べると、広告をチェックする目の数が著しく減っている可能性は高い(新型コロナ以前、Facebookは、世界で3万5000人以上が「安全およびセキュリティーチーム」で働いていて、その中にレビュワーが1万5000人いることにもよく言及していた)。

Facebookのコンテンツ・レビューチームは新型コロナに関連する打撃の結果著しく減っていることは明らかだ。現在何人の人間がコンテンツをレビューしているのか、Facebookは正確な数字の発表を拒んでいる。

Facebook広告のようなプラットフォーム(簡単に使えて、安価に偽情報を拡散できる)が害をもたらすリスクが、パンデミックの最中ほど高くなることはほかにない。市民の安全を守るために、政府や保険期間は必要な事実や行動規範を伝えなくてはならないときにだ。

Facebookが偽情報や誤解を招く情報の温床になることは、非常事態の公衆衛生を低下させる恐れがある。

先月同社は、新型コロナ関連の正統なニュースやウェブサイトのリンクをブロックしたことを公表した。AI手動の管理に切り替えた後のことだ。

先月末Facebookは、新型コロナ用マスクの広告を排除することに失敗し、公約を果たせなかった

同時にFacebookプラットフォームは、ユーザーが生み出す新型コロナ関連偽情報の温床でもある。塩水でうがいをしてウイルスを殺すといった偽の民間療法(殺せない!)や、「インフルエンザと同じ」(嘘!)などといって新型コロナの深刻さを軽視するような記事を、数多くのユーザーがシェアして拡散している。

画像クレジット:Muhammed Selim Korkutata/Anadolu Agency / Getty Images(画像加工済み)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Zoomの株主が同社のセキュリティ対策の「誇張」で提訴

Zoom(ズーム)が別の訴訟を起こされた。今度は株主によるものだ。この株主は、同社がセキュリティについて「誇張」したために株価暴落につながり、損を被ったと主張している。

ビデオ会議大手のZoomは、1000万人だった毎日のユーザー数が新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、2億人に急増した。パンデミックにより世界中の多くの人が外出を控え、自宅から働いている。人気が高まるにつれ、Zoomはセキュリティ問題やプライバシー問題の増加に直面するようになった。そこには、発表していたようにはZoomはエンド・ツー・エンドで暗号化されていなかったというものも含まれる。

Zoomは後に暗号化していなかったことを認め、これを受けて同社の株価は20%ほど下落した。

4月7日にカリフォルニアの連邦裁判所に訴状を出した株主のMichael Drieu(マイケル・ドリュ)氏は、彼自身そしてその他の人も結果として「かなりの損害を被った」と述べた。訴えによると、ドリュ氏は149.50ドル(約1万6000円)で50株を購入したが、その1週間後に1株あたり120.50ドル(約1万3000円)で売却したときに損失を出した。

Zoomはコメントの求めに応じなかった。

ここ数週間、Zoomを相手取った訴訟が起こされていて、今回のものが最新となる。Zoomは2020年3月、ZoomのiOSアプリがFacebook(フェイスブック)とデータを共有していた(ユーザーがFacebookアカウントを持っていなくてもだ)ことが明らかになった後に訴訟を起こされた。

Zoomは先週、暗号化の改善を約束したり、トロールや侵入者が許可なくZoomコールにアクセスする「Zoombombing」を防ぐためにデフォルト設定を変更したりと、同社のイメージ改善作業に追われた。セキュリティ問題によりニューヨーク市は学校にZoomの使用禁止を命じ、Microsoft Teamsを推奨することになった。台湾行政院もまた政府機関のZoom使用を禁じた。

そして米国時間4月8日、Facebookの元最高セキュリティ責任者Alex Stamos(アレックス・ステイモス)氏がアドバイザーとしてZoomに加わったと明らかにした。Zoomもまた、同社のセキュリティ戦略にアドバイスするセキュリティ専門家やリーダーに加わってもらう、と述べた。

画像クレジット: Olivier Douliery / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

パンデミックは我々が築き上げてきたテクノロジーに何を語るのか

機能不全は新しい日常ではない

チャットアプリで何度も繰り返しシェアされているジョーク*がある。そのジョークは選択式の質問になっていて、次のように問う。

「 職場のデジタルトランスフォーメーションの主役は誰か?」

正解は「A.CEO」でもなく「B.CTO」でもなく「C.COVID-19」だ。

この皮肉を裏付ける事実が少なからず存在する。新型コロナウイルス(COVID-19)は現在比喩的な意味で数多くのボタンを押している。世界中の多くの区域の人々が自宅軟禁にも似た隔離生活に直面している。これは人々や産業に対し多くの「一時停止」ボタンが押された状態だ。オフラインでのほとんどの社会活動および経済活動は突如として手の届かないものになった。

現代のライフスタイルにおけるこのような大規模な一時停止は、時間の経過とともに、物事の在りようを完全にリセットしてしまう可能性がある。今までは、通勤や気ままな旅行熱のために地球にかかる負荷は顧みられることなく、人々の移動は当たり前に受け取られていた。今までのこうした在り方が今後「平常通り」に戻ることはないだろう。

これを機会に世界のリーダーたちが立ち上がったとしたら、新型コロナウイルスによる危機は、二酸化炭素の排出を抑える方向へと舵を切るにはどう社会や経済を築くべきなのかを再考させてくれるきっかけとなるだろう。デジタル接続が利用可能で、またそれが信頼のおけるものである場合に、実際に会って行う必要がある会議はどれほどあるだろうか? 何百万ものオフィスワーカーが在宅勤務するようになりつつある現在、物理的な会議を行う必要性はほとんどなくなっているように思われる。

より多くの活動がオンラインで行われるようになっているなか、新型コロナウイルスは、ブロードバンドサービスを公益事業にするという主張を明らかに後押しする形になっている。全国的な危機に見舞われ、ごく近所の人にもリモートな手段を通じてしか会うことのできない現在、ソーシャルメディアでさえ、本当の意味で公共性のあるものに見える。

外出できない人々がデジタルな広場で思いのままにしゃべるために、再びFacebookに押し寄せているという報告がある。実際の目抜き通りが立ち入り禁止である今、年季の入ったソーシャルネットワークが新たな盛り上がりを見せている。

Facebookは当然この種の高度な社会的目的をすでに理解している。それゆえにFacebookは、自然災害、大事故、テロ攻撃などの異常事態の発生時に、ユーザーが自らを「無事だとマーク」するように誘導する機能を積極的に構築している(あるいは、それこそが民主主義を犠牲にしてでも、Facebookが政治家にそのデータプラットフォームを利用することを説得したそもそもの根拠である)。

平穏な時には、Facebookの「目的」は「暇つぶし」にくくることができるかもしれない。しかし、アテンションエコノミーに対する悪いイメージが増えている現在、Facebookの機能は、猛烈で持続的な攻撃にさらされている。

長期間に渡り、この大手のテック企業は、競合製品に対しスパイ行為買収を行ったり、あるいはクローン製品を作るなどといったエンジニアリング的手段を用い、社会的構造の頂点に立ち戻るように対応してきた。10年以上の間、Facebookはあらゆる手段を用いてこのやり方を成功させてきた。とはいえ、今回の利用の増加はFacebookの功績ではない。人々をだますダークパターンがパンデミックによって自然発生したからである。

ウイルスが蔓延する現在、最も興味深いのは、過去20年間にオンラインで構築されてきたデジタルテクノロジーのどれだけが、このようなディストピアを生き抜くためにうまく設計されてきたかである。

このレンズを通してみると、VRは決定的瞬間を迎えている。実際に目で見ることのできるものを、自ら選択するデジタルアドベンチャーと置き換えて、自宅にいながらにして仮想世界を探索させてくれるフェイスコンピューターはどうだろう。VRをもっと使えるようにするためにどんな工夫がされているか。パンデミック封鎖のためのロックダウンによる概念的な限界が、実際にはどのように影響しているか。

非常に特殊なニッチ的な用途以外では、バーチャルリアリティは豊かで質感のある現実の世界に匹敵する、説得力のある世界にはなれなかった。しかし突如として、我々は全員パンデミックに遭遇した。視野は劇的に狭まり、現実を伝えるニュースは常に悲惨だ。そこで、また皮肉たっぷりのジョークの登場となる。「次の休暇の行き先は?  A.ステイケーション(自宅や近場で過ごす)、B.(自宅の)空き部屋、C.VRによる逃避」

しかし、本当に脚光を浴びているのはビデオ会議だ。パンデミックの力を持ってしてもVRを普及させることはできないことがわかった。その代わりに、しばらく疎遠になっていた友情がZoomのグループチャットやGoogleのハングアウトを通じて再燃している。また、ビデオチャットアプリのHousepartyのダウンロード数が急増している。これはバーが閉まった今、毎晩飲み歩いていた人が別のナイトライフを探し求めているためだ。

関連記事:ビデオ会議アプリのダウンロードが新型コロナ需要で過去最多の週6200万回

退屈した有名人はTikTokアプリで楽しんでいる。InstagramやFacebookライブを通じて即席コンサートがリビングルームからライブストリーミングされている。あらゆる種類の人々が、社会的距離戦略や1人で(または家族とともに)家にこもらなければならないストレスを、リモートな手段による交流で紛らわせている。リモートブッククラブに入会したり、 バーチャルディスコに参加したり、エクササイズセッションにベッドルームから参加する人もいる。友人と過ごす静かなパブでの憩いの時間は、ボトル持参のグループビデオチャットにすんなり変わった。

これは決して通常ではないが、驚くべきことでもない。我々は未曾有の時を生きている。オンラインで人のぬくもりを求めることは、大量破壊と物理的分離(毎日数千人が亡くなるという、現在進行形の公衆衛生における緊急事態というトラウマはいうまでもなく)に対する人間の反応として、それが動くピクセルに過ぎなくても、当然の反応であるように感じられる。物理的接触のない交流でも、まったくないよりはましである。

しかし、これらのツールがすでに存在し、人々がログオンしストリーミングを開始できるよう準備を整えて待機しているという事実は、背筋を寒くさせる。

このことは、消費者向けテクノロジーが、招かれざる第三者の利益を追求する形で、我々の個別の、あるいはグループでの相互の交わり方を作り変えるよう、強力に設計されていることをはっきりと示している。

新型コロナウイルスに見舞われる前は、ソーシャルメディアの持つ、ユーザーを惹きつけフィード消費を受動的な形で行わせてしまう機能、つまり本当の人との付き合いを相手の生活を覗き見的に確認するという形に置き換えてしまう能力が、主な懸念の対象であった。複数の研究により、テクノロジーと孤独やうつ病との関連が明らかになっている。外出し、友人に会うことが文字通りできなくなった今、人との接触の喪失は現実的かつ深刻な問題である。従って、パンデミックの最中にオンライン上で人気が出たとしても、実際にはなんの成功の指標にもならない

関連記事:隔離中だからこそ、メディアが真に「ソーシャル」な存在に

例えば、Housepartyは自らを「対面のソーシャルネットワーク」と謳っているが、それは実際には正反対である。 アプリを通し仮想的に集まるということは、対面での接触を見合わせているということだからである。

Facebookへのアクセスが新型コロナウイルスの流行で急増しているという事実は、同社のビジネスモデルが社会の混乱や悲惨さの中でこそ成功するものであることを示唆している。正直にいえば、我々は既にこのことに気付いていた。データ駆動型の広告テクノロジーとは、人々が何をしているかをこっそりスパイし、広告を見せて購買欲求を掻き立てるよう仕向ける技術と言い換えることができる。コロナウイルスはただ問題の核心をはっきりさせただけである。

デジタルに繋がりを持つためのハイテクツールがこんなにも豊富に存在しているという事実は、この危機にあってはすばらしい偶然の発見のように感じられる。恐ろしい世界的トラウマへの対処を可能にするフリーミアムの大鉱脈を探り当てたというわけだ。しかし気前よく差し出されたこれらのツールは実にいやらしい裏面を持っている。感染性があり、油断ならない狡猾さをもっているのがアテンションエコノミーだ。「普通の生活」が突然中断される前は、この汚れたテクノロジーに付けられていたラベルは「平常時用」というラベルであり、「世界的緊急事態用」ではなかった。

人々の関心(アテンション)を貪るこれらのアプリやサービスの設計が今ほどはっきりしたことはない。つまり、我々を混乱させ収益化の対象とする。人間味を欠くような方法でさりげなく我々の友情や人間関係に入り込んでくる。感情と関係性の在り方をつなぎ替える。直接的な交流を、バーチャルな交流に変えるよう我々に指示する。そしてこのバーチャルな交流の場は、求められてもいないのに我々のプライバシーや社会生活に入り込んできた先ほどの第三者により、データマイニングおよび収益化のために設計されたものだ。

人との繋がりは、このように取り込まれ編集し直され、一連の希薄で無意味な電子的処理に成り下がる。これらのプラットフォームは、個人の犠牲を省みることなく、多数のエンジニアを擁して様々な手段を用いて広告の機会を最大化している。

また今までよりも広大で侵襲的な監視資本主義が出現しているのも偶然ではない。新型コロナウイルスによる緊急事態によって、平常時にはこれらのビジネスモデルを大勢の目から隔てるのに使用される難読化装置が一部取り外されているからである。データを漁るトラッカーたちはこの機会を逃すまいと殺到している。

テクノロジーおよび広告の大手企業は新型コロナウイルスを追跡するためのデータやアプリの提供に関与しようと熱心に取り組んでいる。政府は、命を救うためのツールとリソースを大いに求めている。その中で、すでに大衆を監視するビジネスに関与している大量データ産業のロビイストたちは、現在のパンデミックを絶好の機会として、人々はプライバシーにそれほど関心がないという嘘を押し通そうとしている。

まず、人々を追跡するプラットフォームは人々への攻撃を「関連広告」として潤色し、実際よりも美しく見せた。今や、データ産業複合体は、パンデミックを撲滅する企業の社会的責任として、警察国家並の大量監視を急回転させている。その回転のなんと早いことか。

しかし、プラットフォームは自らの行き先に気を付けるべきである。家に軟禁され自分の携帯電話がスパイ道具にされていることに気が付いた人々は、この奇妙な前例のない時期に親しみやすいビデオチャットにサインアップしたのと同じくらいあっという間に、ハイテク企業を急に非難し始めるかもしれない。

それと、Zoom (そしてその他のビデオチャットアプリ)に忠告。 多くの人が君の「プライバシーポリシー」を実際に読んでいるかもしれない。今人々はオンラインに費やす時間がたっぷりあるのだ。これは相当な危機ではないのか。

Zoomについて、プライバシー、セキュリティに関する新たなホラーストーリーを毎日目にする。なぜ今一時にこうしたことが起こっているのだろう?

答えは簡単。問題は別に新しいものではない。突然皆がZoomを使うよう強制されたからである。そのため、より多くの人が問題に気が付き、オプトアウトができないために、さらにフラストレーションを感じるようになる。

はっきり言おう。 Zoomはマルウェアなのだ。

*ソースは個人のTwitterアカウント「@MBA_ish」

画像クレジット:Bryce Durbin

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(翻訳: Dragonfly)

Facebookがカップル向けの新アプリを密かにリリース

米国時間4月7日、Facebook(フェイスブック)は、カップル向けの新しいアプリを密かに公開した。Tuned(テューンド)と名付けられた新プロダクトは、大切なパートナーとのコミュニケーションを支援するアプリだ。

アプリは米国とカナダでダウンロードが可能で、Senosr Tower(センサー・タワー)によると、TunedはFacebookのNew Product Experimentation(NPE、新製品実験)チームが開発した。この部門は(名前から想像できるだろうが)実験色が強く、そのためプロダクトが受け入れられなかったときに引き上げるのが少々早い。

Tunedは世のカップルたちにとって実に興味深い時に登場した。一緒に住むカップルは、隔離状態の中起きている時間のすべてを共有しており、今ほどこの種のアプリを必要としない時はおそらくない。一緒に住んでいないカップルにはアピールするだろう。未曾有の事態である現在、人々はデジタルツールを使ってパートナーに寄り添うことが推奨されている。

このアプリはあらゆる意味で単なるメッセージングアプリであり、1人の相手だけにメッセージやスタンプを送ることに特化している。ユーザーはアプリをSpotify(スポティファイ)と連携させて楽曲を共有したり、専用ウィジェットを使って今の気持ちや計画していることを伝えられる。同社はこのアプリのフィードを「スクラップブックスタイル」と呼んでいる。

同社の出会いプラットフォームであるFacebook Dating(フェイスブック・デーティング)とは連携していない。そう、このアプリの最も興味深い特徴は、Facebookとの抱き合わせが皆無なことだ。

ここ数年、Messenger(メッセンジャー)がFacebookのソーシャルな関心事の実験台だったが、Messengerが重要になりすぎた今、ユーザーは普段使っているアプリに小さな変更が頻繁に加えることを喜ばなくなった。問題は、Facebookにはもはやデフォルトの実験アプリがないことであり、こうしたNPEチーム製品を使って少ないユーザーデータを元に新機能の成否を判断せざるをえなくなった。果たしてこの戦略がどこまでうまくいっているのかはまだ不明だ。NPEチームの別製品で唯一今も存在しているのが、Pinterest(ピンタレスト)のライバルであるHobbiというアプリで、2カ月前にリリースされて以来、App Storeでついたレビューは1つだけ、星はひとつだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookとカーネギーメロン大学が新型コロナ感染マップ作成のためのアンケートを実施

米国時間4月6日から米国の一部のFacebookユーザーは、画面上の小さなポップアップメッセージにより、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するアンケート調査への協力を求められる。カーネギーメロン大学のデルフィ疫学研究センターが行うこの調査は、新型コロナウイルスの世界的な広がりを予測するためのマッピングプロジェクトの一環となる。

どんな調査でも標本の質と量が重要となるが、この疾病地図の場合、多数の回答者による十分に大きな標本を得て、統計学的に有意なマップを作れることが必要だ。カーネギーメロン大学の調査はFacebookから大きな協力を得ることができた。今回の調査がうまくいけば、Facebookは今後、世界のさまざまな地域で同様のアンケートを行っていくかもしれない。

このような調査はユーザーにアプリをダウンロードさせたり、ウェブ上の怪しげなポータルにユーザーを誘導するものが多いが、Facebookの協力が得られれば、世界最大のソーシャルネットワークのユーザーに簡単にアクセスできる。Facebookはその数を明かさないが、米国のユーザーを18歳以上と限定しても、その数は相当なものになる。

2020年3月に新型コロナウイルスが爆発して以来、米国では多くの調査が行われている。例えばPinterestの共同創業者による新しいアプリハーバードやニューヨークのWeill Cornell Medicineなどの研究機関も調査を行なっている。それらのアイデアはいずれも、現在得られる限られた数の検査データを症状に関する自己申告で補っており、地理的な洞察を提供できるというものだ。

これまでの数多くの例に見られるように、ユーザーのプライバシーを大事にしないことが多いFacebookを利用して行われるアンケート調査に、うんざりしているユーザーも多いと思われるが、今回、大学が得るデータにはユーザーの名前などの個人情報はまったく含まれていないし、それらは必要ない。Facebookの発表によると、アンケート調査で得られたデータは、今後の保健医療施設の地理的配置計画に役に立ち、さらにまた外出禁止などの禁令を解除してもよい地域を見つけるためにも役に立つという。

Facebookはこのアンケート調査を同社の疾病予防地図作成というより大きな取り組みのひとつだと位置づけており、同社はその膨大な地図集合をいずれ、「Data for Good」プロジェクトの中で研究者たちに提供していくだろう。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

不況を生き延びたいならプラットフォームフォーマーを目指せ!

世界で最も成功している企業たちを眺めてみると、それらは皆1つの単純なサービスではない。その代わりに、彼らは様々なサービスを持つプラットフォームを提供しており、外部のパートナーや開発者が、それに接続して、提供されているベース機能を拡張できるようにしている。

プラットフォームを目指すことと、実際にプラットフォームの構築に成功することは同じではない。すべてのスタートアップは、おそらく最終的にはプラットフォームとして振る舞いたいと思っているだろうが、実際それを実現することは困難だ。しかし、もしあなたが成功して、提供する一連のサービスが誰かのビジネスワークフローの不可欠な一部となったとしたら、あなたの会社は、最も楽観的な創業者でさえも想像できなかったほどに大きくなり、成功する可能性がある。

Microsoft(マイクロソフト)、Oracle(オラクル)、Facebook(フェイスブック)、Google(グーグル)、そして Amazon(アマゾン)を見て欲しい。どれもみな、リッチで複雑なサービスプラットフォームを提供している。それらはみな、例えサードパーティが宣伝のためにその会社の人気を利用するにしても、サードパーティがプラグインしてプラットフォームのサービスを使う方法を提供する。

The Business of Platforms』(プラットフォームのビジネス)という本を書いたMichael A. Cusumano(マイケル・A・クスマノ)氏、David B. Yoffie(デビッド・B・ヨフィー)氏、そしてAnnabelle Gawer(アナベル・ガワー)氏たちは、MIT Sloan Reviewに「The Future of Platforms(プラットフォームの未来)」という記事を書いた。その中で彼らは単にプラットフォームになるだけではスタートアップの成功は約束されていないと述べている。

「すべての企業と同様に、プラットフォームは最終的に競合他社よりも優れたパフォーマンスを発揮する必要があるためです。さらに、プラットフォームを長期的に存続させるには、政治的および社会的にタフである必要があります。そうでない場合には、プラットフォームは政府の規制や社会的反対運動、および発生する可能性のある大規模な債務によって押しつぶされるリスクがあるのです」と彼らは記している。

つまり、成功するプラットフォームを構築するのは安上がりでも簡単でもないが、成功したときに得られる報酬は莫大だということだ。クスマノ、ヨフィそしてガワーらは彼らの研究が次のことを見出したと指摘している。「……プラットフォーム企業は、(成功した非プラットフォーム企業の)半分の従業員数で同じ売上を達成しています。さらに従来の競合相手よりも、プラットフォーム企業の利益率は2倍、成長速度も2倍そして2倍以上の価値を達成しています」。

企業の観点から、Salesforceのような企業を見てみよう。同社は(特に初期の段階の)比較的少数のエンジニアチームでは、顧客の要求に応じたすべてのサービスを構築することが不可能であることを、ずっと以前から知っていた。

最終的にSalesforceはAPIを開発し、次に一連の開発ツール全体を開発し、API上に構築されるアドオンを共有するための市場を開設した。FinancialForce、VlocityそしてVeevaのような、Salesforceが提供するサービス上で企業全体を構築するスタートアップも存在している。

2014年にBoxWorksのベンチャーキャピタリストのパネルディスカッションで講演した、Scale Venture PartnersのパートナーであるRory O’Driscoll(ロリー・オドリスコル)氏は、多くのスタートアップがプラットフォームを目指しているが、それは傍目で見るよりも難しいと語っている。「狙ってプラットフォームを作れるわけではありません。サードパーティの開発者が関与してくるのは、十分なユーザー数を獲得した場合のみです。そのためには何か他のことをしなければならず、それからプラットフォームになる必要があるのです。プラットフォームとして最初から完成形で登場できるわけではありません」と彼はそのときに語っている。

もし深刻な経済危機の最中にそのような会社を設立する方法を考えているなら、Microsoftが不況の真っ只中である1975年に立ち上げられたことを考えて欲しい。GoogleとSalesforceはどちらも、ドットコムクラッシュの直前の1990年代後半に起業し、Facebookは2008年の大不況の4年前となる2008年に開始した。すべてが途方もなく成功した企業になった。

こうした成功には多くの場合、莫大な支出と販売とマーケティングへの取り組みが必要だが、成功した場合の見返りは莫大なものだ。成功への道が簡単であることを期待してはいけない。

関連記事:How Salesforce paved the way for the SaaS platform approach(未訳)

画像クレジット:Jon Feingersh Photography Inc/Getty Images

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(翻訳:sako)

フェイスブックは新型コロナの感染爆発に対応してコミュニティヘルプ機能をグローバルに拡大

Facebook(フェイスブック)が「コミュニティヘルプ」を開始したのは2017年。危機的事件の影響下にある人たちに、利用者が支援を提供したり、または援助を探したり受けたりできるようにする機能だ。以来これは、テロ攻撃や気象災害など、人為的、偶発的または天然の災厄の後にフェイスブック利用者を結び付けてきた。そして3月31日、フェイスブックはコミュニティヘルプを新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応して機能を拡大する。新設された「COVID-19コミュニティヘルプハブ」は、新型コロナウイルスのアウトブレイクで被害を受けた人々が助けを求めたり、支援を申し出たりできるようになる。非営利の資金調達活動への寄付もできる。

フェイスブックが世界規模でコミュニティヘルプを展開するのは、今回が初めてだ。伝染病のパンデミックに使われるのも初めてとなる。

この機能はまず米国、カナダ、フランス、英国、オーストラリアで開始されるとFacebookは話している。

これと似たような機能は、フェイスブックのライバルである地域型SNSのNextdoor(ネクストドア)が、Help Map(ヘルプマップ)という形で最近導入しているが、まだ広く受け入れられてはいない。その原因にNextdoorがこの新機能を目立たせようとしていない点がある。現在それは「More」タブの中に埋もれていて、アプリの重要な機能としての扱いを受けていない。しかもHelp Mapは、支援を提供できる、または支援を必要としていることを利用者がリストに記入するだけのものだ。

それに対してフェイスブックのコミュニティヘルプハブは、フェイスブックが以前から取り組んでいる「クライシスレスポンス」の上に構築されていて、さまざまなツールが1箇所で使えるようになっている。

COVID-19コミュニティヘルプ機能は、Facebookで30カ国以上に展開されている「新型コロナウイルス(COVID-19)情報センター」の中にある。

3月初めに登場した新型コロナウイルス情報センターは、現在ニュースフィードのトップに表示され、世界の医療専門機関からの信頼できる医療情報にアクセスできるようになっている。また政治家、ジャーナリスト、その他の公的な人々の精査された投稿も読める。

提供開始以来、10億人を超える人たちが情報センターでシェアされた医療専門家の情報にアクセスし、フェイスブックやInstagramの教育的ポップアップを見ているとFacebookは話している。情報源の詳しい情報を学びたいと1億人以上の人がクリックスルーしたという。

本日の公式発表に先立って、新型コロナウイルス情報センターは、アメリカの一部の州でコミュニティヘルプの試験を行った。そこでは、各地域の利用者からの援助の要求があった。例えば病院でマスクを求めている、または食料品を配達するボランティアを募集しているなどだ。また、無償支援を申し出る人もいた。仕事を失ったパートタイマーに無料で食事を届けたい、ジムに通えなくなった人たちにバーチャル・ワークアウトを無料で指導したい、などといった内容だ。

これが今、対象市場全体にコミュニティーハブとして継続されるようになった。だが、今後はFacebookが主体的な目的を示す存在となる。資金調達がそのひとつだ。また食料品、赤ちゃん用品、洗面化粧品、事業支援といったカテゴリーも追加される。事業支援では各地域の企業が助けを求めたり、支援の申し出に対応できるようになる。

フェイスブックでは利用者は支援の申し出に関する投稿に対して、個人利用者として、あるいはフェイスブックページとして、投稿したりコメントしたりできると約束している。また個人でもフェイスブックページでも、助けを求める投稿をシェアして広めることができる。

さらに、COVID-19コミュニティヘルプハブは、国連財団とWHOによるCOVID-19 Solidarity Response Fund(COVID-19連帯対応資金)と、疾病管理予防センターによるCombat CoronavirusキャンペーンのためのFacebook募金という2つの新型コロナウイルス感染症のための募金活動を開始する(どちらも米国内のみ)。フェイスブックはそこで、それぞれ最大1000万ドル(約10億8000万円)の寄付金のマッチングを行う。まだスタートしていないが、間もなく、各地の非営利の募金活動を探して募金できるようになるとフェイスブックは話している。

フェイスブックによれば、今後数週間以内により多くの国々で新型コロナウイルスコミュニティヘルプハブが利用できるようになるという。まずは、リスクの高いヨーロッパとアジア太平洋地域の国々だ。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:金井哲夫)

フェイスブックが新型コロナ被害を受ける地元報道機関に約110億円を支援

Facebook(フェイスブック)は米国時間3月30日の朝、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックについて報道を行いながらも、収益においても大きな打撃を受けている地元の報道機関に対して、さらに1億ドル(約110億円)相当の支援を行うことを発表した。

フェイスブックによると今回の資金調達の内訳は、地元の報道機関に対する2500万ドル(約27億円)の補助金と、世界中の報道機関に対する7500万ドル(約81億円)のマーケティング費用だという。

フェイスブックのグローバルニュースパートナーシップ担当バイスプレジデントを務めるCampbell Brown(キャンベル・ブラウン)氏はブログ投稿の中で「ローカルジャーナリズムが重要な公共サービスであることを示す証拠がより必要なことを、まさに人々は今実感している」と述べた。さらに「ほとんどすべての企業が今回の危機による財政的な悪影響に直面しているが、我々はほとんどの企業よりも恵まれた立場にあることを認識しており、他社を支援したいと考えている」と記している。

フェイスブックは3月初めに、パンデミックに関する報道に対する助成金の最初の100万ドル(約1億1000万円)を発表し、現在は米国とカナダの50の報道機関を支援している。サウスカロライナ州のPost and Courier(この資金により農村部への取材を拡大するために必要な旅費と、リモートワークを支援)、Southeastern Missourian(高齢の読者にニュースを配信するためのリモートワークと、緊急対応のために資金を利用)、El Paso Matters(フリーランスの記者と翻訳者を雇用)などへの支援がその例となる。

今回の資金調達は、フェイスブックが2019年ローカルニュースに投じた3億ドル(約320億円)と、3月初めに発表した新型コロナウイルスの影響を受けた中小企業への1億ドル(約110億円)の補助金に続くものだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

デスクトップの「新しいFacebookに切り替え」が一般公開、ダークモードも使える

米国時間3月19日、Facebookはタブデザインのホーム画面、新しいプロフィール画面などレイアウトを大きく変えた新しいデスクトップを公式リリースした。デスクトップでダークモードも利用できるようになった。

TechCrunchの取材に対してFacebookは「本日からFacebookの大部分のユーザーが新しいデスクトップデザインにアクセスできるようになる」と確認した。新デザインは昨年のF8カンファレンスで発表されたものだ。今年後半にすべてのユーザーに対してデフォルトになるが、現在は新デザインはオプトインで提供される。

新デザインを利用するにはトップバー右端の下向き三角アイコンを開き、ドロップダウンメニューの下から2番め位の「新しいFacebookデザインに切り替える」を選択する。新デザインのトップ右端のメニューから「クラシックFacebookに切り替え」を選べば現行デザインに戻せる。

Facebookは昨年10月に公開ベータテストを開始したが、好意的なフィードバック多く、今日の公開につながったようだ。数週間前、Facebookは企業やチャットボットからのメッセージを目立たなくさせるためにMessengerのDiscoverタブを削除した抜本的に新しくデザインされたMessengerを提供し始めている。Facebookでは当初は10年にわたってアプリを複雑化し続けた後、2年前、スリム化にすることを約束し、努力を始めた。

新デザインのデスクトップでは、ホーム画面最上部のタブ領域にホーム、Watch、グループ、Gamingなどアイコンが並びナビゲーションの合理化が図られている。右端の「+」アイコンからグループ作成やMarketplaceへの出品などがワンクリックで可能になった。この簡素化によりホームページの読み込みも速くなっている。フォントサイズも大きくなり、レイアウトが改良されたため視認性がアップしたと思う。

イベント、ページ、グループ、広告の作成などが簡単になっただけでなく、実際に公開する前にモバイルアプリでどのように見えるかをプレビューすることもできるようになった。

新デザインで特に目立つのはダークモードだろう。これは、新デザインに切り替えた上でトップ画面右端の「+」からプルダウンメニューを開くとオン、オフを切り替えるスイッチがある。 コントラストを維持しつつ画面のまぶしさを最小限に抑えるようデザインされているので暗い部屋でFacebookを開いたとき真っ白な背景で目が痛くなるようなことはなくなった。

Facebookはスタート以後16年たっているが、トップクラスのソーシャルメディアとしての地位を守り続けるという困難な課題に挑んでいる。この間Facebookは一部のユーザーへのアピールを狙った機能を追加し続けてきたため、デスクトップには、いわば、膨大なゴミが溜まってしまった。

もともと表示面積が限られているモバイル・アプリでは利用頻度の少ない機能はすべて下部のナビゲーション・ドロワーに押し込まれている。しかし デスクトップでは、すべてがレイアウト中に表示されてしまうため、デザインとしてうるさく感じられる可能性が出てきた。現在、Facebookの利用はモバイルがメインになっているが、ソーシャルネットワークに向けて大量のコンテンツを投稿するハードな使い方をするユーザーにとってはやはりデスクトップがメインだ。こうしたユーザーを満足させることはエンゲージメントや広告ビューなどFacebookの今後のビジネスにとって極めて重要だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Facebookが新型コロナウィルス情報センターをニュースフィードの上に設置

新型コロナウイルス(COVID-19)に関する信頼できる医療情報を広めるために、Facebook(フェイスブック)は独自のコロナウィルス情報センターを開設する。巨大ソーシャルネットワークの中央ハブとして、CDC(米疾病対策センター)やWHO(世界保健機関)などから集めた情報を掲載する。

「これを全メンバーのニュースフィードの最上部に配置する」とFacebook CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏が新機能を発表した電話会見で語った。

情報センターは、今後24時間以内に米国の多数の地域およびヨーロッパの一部で公開され、数日のうちにさらに世界中に展開していく。

ザッカーバーグ氏は、信頼できる医療情報を「当社サービスを利用する全員の目の前に」提供することが目標だと語った。情報センターには、世界の医療専門家へのリンクを中心に、有名人、政治家、ジャーナリストらの投稿も掲載して、十分に吟味された役立つ情報をできるだけ多くの人々に拡散できるようにする。

「日々の変化に対応できるように設計している」とザッカーバーグ氏は言った。提供すべき情報は場所ごとに異なる。国や地域によって方針が異なるためだ。Facebookでは各地の政府・自治体と連携して情報を選択していると同氏は説明した。

これまでにもFacebookは、災害支援のためのメッセージ機能やツールを多数追加してきたが、新型コロナウィルスはさらに大きな難題をもたらしているという。「今回のような規模でやる必要があったことはかつてなかった」とザッカーバーグ氏は言った。

Facebook傘下のサービスで、偽情報の追跡が困難なことで悪名高いWhatsApp(ワッツアップ)も、独自の新型コロナウィルス情報ハブを設置した。

新型コロナウイルスに関する誤情報監視の取り組みとあわせて、Facebookは医療用マスクの広告やリスト掲載を禁止した。医療用マスクは最前線に立つ医療従事者に不可欠な保護器具であり、世界的な品不足の危機に貧している。それでも、世界最大のソーシャルネットワークには監視をすり抜ける楽観主義者がいる。

Facebookは、Microsoft(マイクロソフト)に続いて事務所閉鎖の影響を受け生活の危機を感じている非正規社員への給与支払を約束した。

新型コロナウィルスは世界経済を一変させ、ビジネス界に大規模な混沌を生み出している。テクノロジー業界のなかでも最も対応能力があり資源も豊富な巨人でさえ例外ではない。FacebookのF8デベロッパーカンファレンスを含めあらゆる主要テックイベントが中止あるいはオンライン開催になり、この年は業界の誰もが予想しえなかった様相を呈すことになるだろう。

画像クレジット:dowell / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フェイスブックが新型コロナで零細企業向けに支援金107億円を用意

新型コロナウイルス(COVID-19)の拡大が今後どのようになるかに関わらず、すでに事態は零細企業に厳しいものとなっている。一部の企業は公共の安全のために閉鎖を余儀なくされ、また別の企業は売上高や信用がもろにダメージを受けている。

Facebook(フェイスブック)は3月17日、零細企業向けに1億ドル(約107億円)の支援金を用意すると発表した。申し込み受付はまだ始まっていないが、この支援には広告クレジットと、従業員への給与支払いや家賃支払いなどの操業費用に当てられる現金の両方が含まれるという。同社がサービスを展開する30カ国超の最大3万社が利用できる見込みだ。

同社はまた、感染拡大の中で生き残ろうとしている企業向けのヒントやリソースを提供するBusiness Hubも立ち上げた。

「さらに多くの取り組みを展開したい」とCOOのSheryl Sandberg(シェリル・サンドバーグ)氏はFacebookへの投稿で述べた。「社内チームが企業のサポートに毎日取り組んでいる。ヴァーチャルトレーニングをホストするさらなる方法を検討している。今後数週間のうちに情報を共有する。我々の無料eラーニングトレーニングプログラムであるBlueprintを通じて、人々がつながり、テクノロジーの使い方を学習するさらなる方法を模索している」

加えて同社は、パンデミックを正しく伝えるのにリソースを必要とする米国とカナダのニュースルームに計100万ドル(約1億700万円)の支援金を提供するために、Lenfest Institute for JournalismやLocal Media Associationと提携すると発表した。個々への支援金は最大5000ドル(約54万円)となる。

画像クレジット: Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

Facebookが正しい新型コロナウイルス情報へのリンクもブロック

Facebook(フェイスブック)のニュースフィードのスパムフィルターにバグがあり、MediumやBuzzfeed、USA Todayのような正しいウェブサイトの記事やコメントがブロックされている。一部の新型コロナウイルス関連コンテンツが共有をブロックされ、そのほかのリンクも、ブロックされるものとされないものがまちまちになっている。フィルターの不具合の原因は、よくわからない。Facebookはこれまでずっと、この感染拡大に関する誤報と戦ってきたが、ある種のやりすぎや技術的エラーが起きたのかもしれない。

情報筋はブロックされたリンクの例をたくさん提供してくれたが、Facebookのスポークスパーソンは「目下この問題を調査中なので、できるかぎり早く情報を共有したい。現在言えるのは調査中ということだけで、一体何が起きたのかについてはまだ何も言えない」と答えている。

その後、FacebookのGuy Rosen(ガイ・ローゼン)氏は次のようにツイートしている。 「今調査中だ。これはスパム対策システムのバグであり、コンテンツモデレーターが変わったこととは無関係だ。現在、ブロックされた記事を回復する作業をしている」

Facebookは、今週コンテンツモデレーターを在宅勤務とし、人工知能システムをより多く利用するようになっており、間違いが増えるかもしれないと警告している

実際に特定のリンクを共有しようとすると「あなたのポストはスパムに対するコミュニティ規定に違反している」と警告が表示される。そして「誰もあなたの投稿を見ることができません。偽の広告や詐欺、セキュリティの侵犯を防ぐために、基準を設けています」と説明が続く。

今週初めにFacebookは、価格の高騰を防ぐためにマスクの広告を禁じた。またFacebookはInstagramのホーム画面で感染予防情報を共有し、誤報をファクトチェッカーに送って確認させ、また研究者たちにデータを提供している。

関連記事:ザッカーバーグ氏がFacebookによる新型コロナウイルス感染症への取り組みを詳しく説明

現在のFacebookは、コミュニケーションのための公共施設のようなものなので、COVID-19のような危機下において特に重要なサービスになっている。Facebookで、ニュースメディアは救命方法を共有し、非営利団体は長期隔離で困窮するアーチストや企業のための募金を行っている。Facebookが正しい情報の流れを維持することは、これまで以上に重要なことなのだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

米政府はハイテク企業と協議し新型コロナとの戦いに位置情報を活す作戦を練る

Washington Postの最新報道によると、米国政府関係者は現在、携帯電話からのデータを新型コロナウイルスのパンデミック対策に活かす方法はないか、Facebook(フェイスブック)やGoogle(グーグル)を含む複数のハイテク企業と検討しているという。この会談では、医療の専門家によるパンデミックと伝播を監視する可能性も話し合われている。携帯電話のデータを有効活用する有望な方法として集約し匿名化した位置情報の利用があると、その記事の情報筋は伝えている。

米国人の携帯電話から回収した位置情報は、公衆衛生の専門家が大まかな感染の広がり具合を監視しマッピングするときの役に立つ。専門家グループはすでにそれを理論化しているものの、当然のことながらあらゆる位置情報が追跡されると考えると、人々の反感は避けられない。特にそれが大規模に実施され、政府と業務提携をしている民間企業のみならず、政府の人間も含まれるとなればなおさらだ。

だがこれらの試みは、米疾病予防管理センター(CDC)による感染パターンの概要把握という目的のみに厳格に用途を絞ったもので、個々の携帯電話利用者は対象にしていない。Washington Postの情報筋は、いかなるかたちであれ、そこから政府のデータベースが構築されることはないと強調している。あくまで匿名化され集約されたデータからCOVID-19の伝播と拡散のモデルを知るためだけに限定される。

すでに、新型コロナウイルスのパンデミックに関連する問題で、世界の最大手級のハイテク企業が前例のない共同研究を開始している。情報を広めるための製品を扱う事実上すべての大手ハイテク企業は、3月16日に会合を開き、ウイルスに関するデマや誤情報の拡散に対処するため緊密に連携するとの声明を発表した。

ホワイトハウスも、ウイルスと米国の対応についてハイテク企業に助言をもらってきた。先週、Amazon(アマゾン)、Apple(アップル)、Facebook、Google、Microsoft(マイクロソフト)、Twitter(ツイッター)が参加した会合もそのひとつだ。AmazonのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)CEOは、現政権と定期的に接触している。Amazonは隔離、社会的距離の確保、収容さらには自宅待機命令に関する実質的な国際的指針に人々が対処する上で中心的な役割を果たし、ますます重要性が高まっているからだ。

今週初めに疫学者、企業幹部、医師、学会関係者が数多く署名した公開書簡が発表されたが、そこでもハイテク企業が貢献できるCOVID-19のパンデミック対策の概要が示された。そのひとつに(特にモバイル用OSを提供するAppleとGoogleに向けられているが)、ウイルス感染者と接触した可能性のある個人のために「本人の了承を得た上で、プライバシーを保護するOSの機能を接触者追跡に役立てる」といった提案がある。

もちろん、乱用を否定する保証があるなしに関わらず、広範に個人情報を収集しようという試みに警戒心を抱くのは自然なことだ。個人の自由か保護かの究極の選択を迫られ、その駆け引きが結果的に暴走するという歴史的な事例を見れば、なおさらそう感じる。New York Timesも今週伝えているが、これまで秘密にされてきたが実在していたイスラエルの携帯電話事業者とその利用者の携帯電話の自撮り写真などの個人情報データベースを使って、ウイルス感染者の位置情報を追跡しようという動きすらある。

それでも、プライバシーを保護しながらハイテク企業が持つ情報を活用する方法を探ろうという考えを、今すぐ止めさせるべきではない相応な理由はある。特に現在実施されている社会的距離を保つ措置による影響を知る上でも、そこには大きな恩恵が得られる可能性があるように思えるからだ。

画像クレジットAmin Yusifov / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

FacebookがCOVID-19と戦うWHOなどに21.6億円を寄付

Facebook(フェイスブック)は米国時間3月13日に、新型コロナウイルス感染症の全世界的救援努力を支援するため、その四半期利益のごく一部である2000万ドル(約21億6000万円)を寄付すると発表した。

この超巨大ソーシャルネットワークのCEO Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏によると、1000万ドル(約10億8000万円)をUnited Nations Foundation(国連財団、UNF)とWHO(世界保健機構)のCOVID-19 Solidarity Response Fund(COVID-19連帯対応資金)に寄付し、さらに1000万ドル(約10億8000万円)を米国の疾病管理予防センター(CDC)の基金であるCDC Foundation(CDC財団)に寄付する。後者は数週間後に寄付受け入れ機関であるFacebook Fundraiserを立ち上げる。

ザッカーバーグ氏は、寄付に続きがあることを匂わせて「近くそのほかの寄付も発表する」と述べた。同社は今週、いくつかの理由で一部の契約社員は在宅勤務ができないと声明を出している

また3月13日には中国のライドシェア大手DiDi Chuxing(ディディチューシン、滴滴出行)は、同社の国際市場におけるドライバーと配達員のために特別救援金1000万ドル(約10億8000万円)を寄付すると発表した。

Josh Constine(ジョシュ・コンスティン)

中国のテック大手Alibabaの創業者がアメリカに50万の検査キットと100万のマスクを贈る。新型コロナウイルスは世界を統一する『インデペンデンス・デイ(独立記念日)』のイベントか?

Jack Ma Foundation(ジャック・マ財団)

50万の検査キットと100万のマスクを寄付することにより、私たちはこの難局でアメリカの人たちと手をつなぐ。

シアトルの二大テク企業Microsoft(マイクロソフト)とAmazon(アマゾン)は今週、それぞれCOVID-19 Response Fundへの100万ドル(約1億1000万円)の寄付を申し出た。それらもまた彼らの四半期利益のほんのひとかけらにすぎない。Google(グーグル)のチャリティ部門Google.orgとGoogleの社員たちは救援努力に100万ドル(約1億1000万円)あまりを寄付し、この検索大手は2500万ドル(約27億円)分の広告クレジットを世界保健機構と政府機関に寄付すると発表した。

先週はFacebookも、より多くの人びとがウイルスに関する正しい情報にアクセスできるために、世界保健機構に無料広告を提供すると発表している。

世界中の国々がこの新しいウイルスとその症状や拡散状況を知ろうと務めている。現在、このウイルスは全世界で13万2000名以上に感染している

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa