Google Cloudがメインフレーム移行サービスのCornerstoneを買収

Google(グーグル)は米国時間2月19日、企業のレガシーワークロードをメインフレームからパブリッククラウドへ移行するのを支援する、オランダのCornerstone(コーナーストーン)を買収したと発表した。Cornerstoneは、実践的な移行支援と、Google Cloudのmainframe-to-GCPへのソリューションのベースを提供する。

この動きは、既存企業がレガシーワークロードをクラウドに移行(最初からクラウドネイティブなソリューションとして、新しいプロジェクトを始めることができる)するのを支援するのに焦点を当てている、Google Cloudの企業戦略と明確に一致する。

Google Cloudのカスタマーエクスペリエンス担当ヴァイスプレジデントを務めるJohn Jester(ジョン・ジェスター)氏は、「これはエンタープライズ顧客がクラウドに移行する際にインフラストラクチャとアプリケーションを近代化するのを、Google Cloudがどのように支援しているかを示す例だ」と述べた。「Premiumサポートの導入、我々のCustomer Successとの連携強化、Google Cloudでのビジネスを容易にするための契約プロセスの簡素化、パートナーリレーションシップの拡大など、我々はエンタープライズ顧客により良いサービスを提供するために、大きく前進してきた」。

多くの企業は依然として、ミッションクリティカルなワークロードをメインフレームに依存している。クラウドへの移行は非常に複雑な作業であることが多く、Cornerstoneや同様のベンダーがそこに参入している。なお、これらのメインフレームアプリケーションの多くは、Cobol、PL/1、またはassemblyで作成されている。Cornerstoneの技術は、これらのプロセスを自動的にクラウドネイティブなサービスに分解し、コンテナ化された環境内で管理できる。また、必要に応じてデータベースを移行することもできる。

Google Cloudは最近、同社のクラウドでIBM Power Systemsをサポートした。これはまた、企業がレガシーシステムをクラウドに移行するのを支援する動きでもある。Cornerstoneによって、Google Cloudはその上にさらにもう1つのレイヤを追加し、レガシーアプリケーションの全てを再構築する必要なく、徐々にシステム全体を近代化したい顧客のために、より実践的な移行支援を提供する。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

凧で風力エネルギーを得るMakaniにAlphabetが終結宣言

Alphabet(アルファベット)は米国時間2月18日、同社の風力エネルギー用凧であるMakaniの開発を中断すると発表した。凧を開発するMakaniは2006年に創業し、7年前にGoogle XのプロジェクトとしてGoogle/Alphabetの事業になった。2019年にX(エックス)の手を離れて、Alphabet傘下の独立企業になったが、Alphabetの「その他の事業」としてのMakaniの寿命もこれで終わりになる。しかし同社は、初期のパートナーの1つであるShellの協力を求めて、その技術の新たな用途を探ろうとしている。

Makaniの取締役会の会長Astro Teller(アストロ・テラー)氏は声明で「Makaniの商用化への道のりは、期待していたよりも長く険しいと思われるため、Alphabet傘下の企業であり続けることは困難である」と述べている。なおテラー氏は、Alphabetの「その他の事業」を統括していない。

「気候変動関連のアイデアは何でも投資に値すると思いがちだが、偉大なるアイデアのすべてにリソースを割きつづけることが良いビジネスなわけではない。気候変動と同じくらい緊急の対応を要する危機ではその考えは不可欠だ」とテラー氏は言っている。

X/AlphabetでMakaniのチームは、20kWのデモプロジェクトに成功し、最大出力600kWの拡張ユニットも作った。しかし、それでもAlphabetはMakaniを、十分な長期的商用化の可能性のあるプロジェクトとは認めなかった。

2015年にXでMakaniのリーダーになったFort Felker(フォート・フェルカー)氏は 「まったく新しい種類の風力エネルギー技術を生み出すことは、ビジネスとしてのチャレンジであると同時に、エンジニアリングのチャレンジでもある。技術開発は強力に進んだが、商用化への道のりは思った以上に長くてリスクも大きいので、本日をもってAlphabetにおけるMakaniの時間は終わりを迎える」と記している。

GoogleがMakaniを買収した当時は、事業としての可能性を真剣に検討しなかったと思われる。しかし、Googleのそんな自由気ままな社風は今や過去のものだ。前衛的であっても良さそうな「その他の事業」も、これからは個々の独立企業としての将来性を厳しく問われるだろう。

関連記事: Google X Acquires Makani Power And Its Airborne Wind Turbines…Google XがMakani Powerとその浮揚型風力タービンを買収(未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleはスパイツールとされるアプリ「ToTok」のストア削除を認める

2019年12月のThe New York Timesの報道によれば、人気のメッセージングアプリのToTokは、アラブ首長国連邦(UAE)の政府がユーザーの会話や位置情報、ソーシャル上の繋がりを追跡するために使用しているスパイツールだという。同アプリはGoogle(グーグル)の調査により12月にGoogle Play ストアから削除されたが、2020年1月初めに復活した。そして同社は今回、同アプリを再び削除したことを認めたが、その理由についてはコメントを避けた。

なお、海外テックサイトの9to5Googleは米国時間2月14日の金曜日に、ToTokが再びGoogle Playから削除されたことを初めて報じた。

グーグルは質問に対し、Google Playから同アプリを削除したことを認めた。さらに同社は、このアクションは外部からの指示や要請に応じたものではないと述べた。つまり、アメリカ政府はこの問題に関与しておらず、グーグル自身がアプリ自体を削除することを選択したのである。これは、ポリシー違反の可能性が高い。

The New York Timesの最初の記事によると、ToTokはローンチから数カ月で、中東からヨーロッパ、アジア、アフリカ、北米にてApple(アップル)とグーグルのアプリストアから何百万回もダウンロードされた。匿名の情報筋よれば、このアプリはユーザーの「すべての会話、行動、関係、アポイントメント、サウンド、イメージ」を追跡するために使われたという。

ToTokが削除された時点で、グーグルは同アプリがGoogle Playのポリシー(詳細は不明)に違反していると述べていた。アプリ調査会社のSensor Towerによると、アプリはこれまでに1000万回以上インストールされていたという。

1月にToToTokのウェブサイトは、アプリが再びダウンロード可能になったと発表していた。

Viceによると、Google Playに提出されたアップデート版のアプリには、ユーザーの連絡先リストへのアクセスと同期を許可するための、新しいダイアログが設けられていた。

奇妙なことに、アップデート版のToTokはGoogle Playのチャートに2度とランクインしなかった。

通常、App AnnieやSensor Towerのようなサードパーティーのアプリ調査会社は、非常にランキングの低いアプリも確認できる。例えばApp Annieのチャートは、どのカテゴリーでも1750位までのランキングを追跡している。しかし復活後のToTokは、自国のUAEのストアでさえランクインすることはなかった。

しかし、アプリはダウンロード可能だった。グーグルはこのアプリを先週金曜日の2月14日にPlayストアから削除したことを認めた。

現在、ToTokのウェブサイトには、サードパーティーによるAndroid向けアプリストアにあるアプリのリストが掲載されているが、Google Playは登録されていない。なお、サイトでは直接ダウンロードできるAPKファイルが提供されている。

また、ToTokはiOSでは引き続き利用できなくなっている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Googleがインドの駅や僻地で提供してきた無料Wi-Fiプログラムを終了させる

Google(グーグル)は米国時間2月17日に、多くのパートナーたちと協力してインド国内の400以上の駅や多数の僻地の公共の場所に、無料Wi-Fiを提供してきたGoogle Stationプログラムを、この先縮小すると発表した。

グーグルのPayments and Next Billion Users(支払いならびに次の10億ユーザー)担当副社長のCaesar Sengupta(シーザー・セングプタ)氏は、2015年に開始されたこのプログラムは、何百万人ものユーザーがインターネットサーフィンするために役立ち、多くの人が消費するデータ量を気にしなくても良いようにした初めてのものだと語る。しかし、インドを含む多くの市場でモバイルデータ通信の価格が安くなったため、Google Stationはもはや必要ではなくなったのだと彼は言う。同社は2020年中にプログラムを中止する予定だ。

さらに、グーグルはプログラムを拡張するための持続可能なビジネスモデルを見つけることが困難になっていると述べている。最近ではStationプログラムはインドネシア、メキシコ、タイ、ナイジェリア、フィリピン、ブラジル、ベトナムへと拡大していた。同社が南アフリカで同プログラムを開始したのはわずか3カ月前だ。

長年にわたり、グーグルはGoogle Stationプログラムを収益化する方法も模索していた。たとえば同社は、ユーザーがインターネットサービスに接続するためにサインインする際の、広告表示を開始していた。

2019年初めのインタビューで、インドにおいてグーグルの接続性への取り組みを率いているGulzar Azad(ガルザー・アザド)氏は、同社はStationをより多くの市場に拡大する方法を考えていると語っていたが、インドの鉄道駅への展開に関しては、(400の鉄道駅にサービスを提供する)という目標を達成したと語っていた。

グーグルがインドで無料のWi-Fiを提供する取り組みを発表した1年後、同国で最も裕福な男性Mukesh Ambani(ムケシュ・アンバニ)氏が、通信ネットワークReliance Jioを立ち上げた。Jioは、長期間にわたって無料で大量の4Gデータ通信を顧客に提供し、他の通信事業者たちが、請求額を下げざるをえないようにした。

この動きによって、膨大な数のインド人がインターネットにアクセスし始めた。多くの人にとって当初のアクセス料金が高すぎたからだ。別のインタビューで、私はアザド氏に対して、Reliance Jioの参入によってGoogle Stationの意義がいくらかでも低下したかと尋ねている。その時の彼の答えは、多くの人が今でもJioのプログラムにサインアップを続けている段階であり、さらに大量データを消費したいという大きな意欲も見せ続けているというものだった。

グーグルは多くの企業と協力して、公共の場所でユーザーたちが無料のWi-Fiを使えるようにしている。たとえばインドでは、グーグルがソフトウェアスタックを構築し、国有の通信インフラプロバイダーであるRailTel(レイルテル)が無料のインターネット回線を提供している。

RailTelは5600以上の鉄道駅でWi-Fiを提供し、長年にわたって独自のソフトウェアスタックを提供する能力を開発してきた。「私たちはパートナーと協力して既存のサイトへ移行し、コミュニティにとって有用なリソースを維持できるようにします」とセングプタ氏は述る。

TechCrunchはRailTelの広報担当者に連絡をとり、グーグルと連携してきた400余りの鉄道駅で、Wi-Fiを提供し続ける予定かどうかを確認した。RailTelからの回答によれば、すべての鉄道駅で無料Wi-Fiサービスは継続されるとのことだ。「この年月にグーグルから受けたサポートを心から評価しています」と、広報担当者は付け加えた。

「各国のパートナー間における、異なる技術的要件とインフラストラクチャは、パートナーたちにとってStationプログラムを拡大し持続可能にしておくことを困難にしました。そして、将来本当に影響を与えられるのはどこかを評価したとき、次なる10億人のユーザー市場に向けて、より役立つように調整された製品や機能を構築することに、さらに大きなニーズと大きな機会があると考えたのです」とセングプタ氏は語る。

開発途上市場のユーザーたちに、無料のインターネットを提供するために取り組んできた技術大手はグーグルだけではない。Facebookの後継組織Internet.org2017年に同国内で始められている(だが同プログラムはインド国内でのネット中立性規則に違反したために禁止されている)。

トップ画像クレジット: PUNIT PARANJPE / AFP / Getty Images

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(翻訳:sako)

2019年のスマートスピーカー出荷量は70%アップの1億4690万台で新記録

2019年の世界のスマートスピーカー市場は対前年比70%拡大し、1億4690万台の出荷だったとStrategy Analyticsが発表した。アメリカでは依然Amazonが大きくリードしているものの、世界では中国メーカーの進出が目立った。

もちろん世界市場でもトップはAmazon Echoであり、2019年のシェアは26.2%だった。ただしこれは2018年の33.7%というシェアからはダウンしている。Amazonがダウンした分をGoogleが奪ったというわけではなく、Googleも2018年の25.9%というシェアを2019年には20.3%に落としていた。

このようなトレンドはあるものの、AmazonとGoogleが北米、ヨーロッパ市場のリーダーである状況は変わっておらず、合計シェアは4分の3を超えている。

3位から5位は中国のBaidu、Alibaba、Xiaomiで、それぞれシェアを拡大している。Appleは 4.7%という低いシェアで引き続き6位にとどまった。

統計数値を眺めるとやはり第4四半期の成績が良かったが、これはクリスマス商戦でメーカーが入門機の価格を大きく引き下げたためだ。首位のAmazonは1580万台、2位のGoogleが1390万台を出荷している。中国のBaiduが590万台で3位だった。

第4四半期におけるスマートスピーカーの出荷は合計5570万台と過去最高を記録した。この好調さはアメリカとヨーロッパのクリスマス商戦が追い風となっている。またレポートによれば、Googleは新製品の投入、部品供給が軌道に乘ったこと、マーケティングの成功などによりスマートスピーカービジネスが大きく改善されたという。

Strategy Analyticsのディレクター、David Watkins(デビッド・ワトキンス)氏はレポートを発表した際の声明で「スマートスピーカーに対する消費者の需要は2019年第4四半期でもまったく減少を見せず、クリスマス商戦に新たに投入された新機種も好調だった。新機能が追加され、音質も改善されたことと合わせ、出荷は新記録を達成した。世界中の消費者はGoogle、Amazon、Baidu、Alibabaなどの主要ブランドが競って提供した『お得なセールス』に魅了された。中でもGoogleはYouTubeやSpotifyなどのサービスと提携してデバイスを無料配布するという大胆なプロモーションを展開した」と述べている。

現在、新型コロナウィルス感染症が需要、供給の双方に陰を落としているものの、Strategy Analyticsは2020年も通年でスマートスピーカーが記録を更新するだろうとみている。

レポート全文はこちらから

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滑川海彦@Facebook

Googleが開発を中止した自律動作する運搬用電動6輪車ロボ、スピンオフのCartkenから復活へ

短命に終わったGoogle Bookbot(グーグル・ブックボット)を開発したチームが、後継ロボットを復活させようとしている。BookbotはGoogleのインキュベーター制度であるArea 120(エリア120)で開発されていた実験的プロダクトだった。Googleはグループの収益性を改善するため赤字のプロジェクトを多数閉鎖した。このため開発を行っていたエンジニアはスピンオフして独自に宅配ロボットの開発を始めた。

2019年創立のステルススタートアップであるCartken(カートケン)が開発したのは歩道を進む宅配ロボットだ。同社共同創業者にはBookbotを開発したエンジニアに加えて、現在Googleショッピングとして提供されているサービスの運営責任者だったロジスティックス専門家も加わった。

Area 120は有名なGoogle Xプログラムなど、ムーンショットと呼ばれる野心的事業に比べれば地味だったが、小人数のチームが短期間で新しいプロダクトを開発する場所として作られた。2016年からArea 120ではクラウドソースの乗り換えアプリ、教育向けビデオプラットフォーム、スモールビジネス向けバーチャル顧客サポート、絵文字利用ゲームなど10数件のアプリやサービスが生まれている

BookbotはArea120から最初に生まれたプロダクトで、2018年に自立的に作動する電動6輪車の開発を始めた。2018年後半、地元のマウンテンビューではGoogleと協力して配送プログラムの実験を開始することとした。Area120のBookbotは2019年の2月から週1回マウンテンビュー市図書館で書籍の処理を行った。

書籍運搬に加えてBookbotはAmazon(アマゾン)やStarship Technologiesなどの同様の各種配送業務ができた。下の写真がこのGoogle Bookbotだが、高さ82センチで各種のセンセーを備え、自立作動に加えて必要な場合は人間による遠隔操縦も可能だった。積載重量は22キロ、歩道を最大時速7.2キロ程度で進むことができた。

Bookbot image from website

Google Bookbot(写真:Google)

ユーザーが図書館のウェブサイトから本を返却したいと知らせるとBookbotはユーザーの家まで自立走行し、家に到着するとチャットで着いたと知らせることができた。ユーザーがBookbotの荷物棚の蓋を開き、本を入れるとロボットは図書館に戻りそこで図書館の職員が内容をチェックした。

Googleの開発チームのリーダー、Christian Bersch(クリスチャン・バーシュ)氏が、当時、SilconValley.comの語ったところによると、パイロットプログラムは9カ月続くはずだった。「我々はこのロボットが現実の環境でどのように動くのか確かめているところだ。どんな問題があるるかをチェックした」ということだった。

マウンテンビュー市の図書館システムの責任者、Tracy Gray(トレイシー・グレイ)氏がTechCrunch に語ったところによると、Bookbotが歩道に姿を現したとき人々は大喜びしたと言う 。「(Bookbotを)見た人はみんなクールだと思ってカメラを取り出して写し始めた。これという事故もなかったし、技術的な問題もなければいたずらで壊されるというようなこともなかった」という。

最大の問題はユーザーの反応でもなく技術的な課題でもなく、Googleそのものだった。Bookbotの実験は当初の9カ月の予定を大幅に下回った。パイロットプログラムは6月の終わりにあっけなく幕を閉じた。4カ月も経っていなかった。Bookbotロボットがマウンテンビュー市で実際に稼働したのはわずか12日に過ぎなかった。ロボットは100回近く走行し、36人のユーザーにサービスを提供したという。

Bookbotは図書館システムにとってもユーザーにとっても大変役に立っていにも関わらず、グレイ氏はArea 120がなぜBookbotプロジェクトを中止したのか、まったく理由を告げられなかった。今もGoogleこの件についてコメントしようとしない。

しかしBookbotプロジェクトが葬られたたのはGoogleの戦略変更の時期と一致していた。Bookbotが放棄される1月前、Googleはオンライン・マーケットプレイスと宅配サービスのGoogle ExpressをGoogle Shoppingに統合した。つまりリテール分野ではAmazonやWalmart(ウォルマート)のような巨人に対抗できないことを認めたわけだ。リテール分野への熱意が薄れるにつれ、Googleはロボット配送システムに対する興味も失った。

しかしこれがBookbotの最期ではなかった。 Linkedinの記録をチェックすると、Bookbotプロジェクトが棚上げされた翌月の7月にバーシュ氏はJake Stelman(ジェイク・ステルマン)氏をはじめとするArea 120でロボットを開発していたエンジニアとともにGoogleを去ったことがわかる。10月にははCartkenが創立された。チームには、Amazon、Google Expressでリテールビジネスのマネージャーを務めていたRyan Quinlan(ライアン・クィンラン)氏も加わった。

Cartkenの運営は現在でもステルスモードであり、Googleと同様に同社はこの記事へのコメントは避けている。しかし同社は韓国のシリコンバレー視察団に対し「AI利用により自動走行可能な宅配ロボットを開発した」と語っている

Cartkenのサイトには「自動走行宅配ロボットを低価格で提供できる」とあり、初期バージョンは商品の戸口ヘの配送、いわゆる「ラストワンマイル」をターゲットにしたものだ。ステルス企業らしく、一部しか写っていないが、マットブラックのBookbotタイプの車輪移動ロボットには蓋があり前後にライトが装備されているようだ。

今のところGoogle、CartkenともにGoogleがスタートアップを支援しているのか、Area 120由来のテクノロジーが利用されているのかなどについて明らかにしていない。

GoogleはWaymo(ウェイモ)のように自動走行車メーカーをグループ内の企業として独立させている一方、Googleの自動走行プロジェクトの元責任者Chris Urmson(クリス・アー、ムソン)氏らがGoogleを離れて立ち上げたAurora(オーロラ)は今や25億ドル(約2746億円)に評価される企業となっている。ソフトバンクが支援する宅配ロボットのNuroは先週、公道を走行することを許可されて注目を集めているが、これもGoogleのエンジニア2人が創立した会社だ。

ただしGoogleから独立したチームがすべて順調というわけではない。2016年にGoogleを離れて独自の自動走行ロボットによるロジスティクスの改革を目指したAnthony Levandowski(アンソニー・レバンドフスキー)氏は創立したOttoをUberに買収させたものの、企業秘密をめぐる歴史的な法律紛争に巻き込まれ現在も訴訟が続いている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

高速ロード機能で発展途上市場でのカジュアルなオンラインゲームの普及を目指すグーグルのGameSnacksプロジェクト

GameSnacks(ゲームスナック)と呼ばれる新しいプロジェクトが、米国時間2月13日よりGoogleの社内インキュベーターであるArea 120から提供が開始される。これは、開発途上市場のユーザーに高速ロード可能で、カジュアルなオンラインゲームを提供することを目的としている。何十億 もの人々が、モバイルデバイスを介してオンラインアクセスを行っている。しかし、それらは多くの場合、メモリの少ないデバイスに高価なデータプランが組み合わさったもので、ネットワーク接続の信頼性低さに苦労させられている。ゲームはこうした制約に対して最適化されてはいないため、ゲームにアクセスすることが多くの人にとって難しくなっている。

現在、モバイルウェブサイトの訪問者の 半数以上が、読み込みに3秒以上かかるとページを離れてしまうというのに、メモリの少ないデバイスや2Gまたは3Gネットワークでは、通常のウェブゲームの読み込みはさらに遅い。3倍4倍どころかさらに長くかかる可能性もある。

GameSnacksのアイデアは、最初にロードされるHTMLページのサイズを縮小し、スクリプト、画像、音楽などの追加のアセットを圧縮し、それらが必要になるまでロード遅らせることで、ウェブゲームのロード時間とパフォーマンスを高速化することだ。

GameSnacksによれば、こうすることで、500 Kbps程度の遅いネットワーク接続でもゲームを数秒でロードできるようになるという。

例えば、TowerというGameSnacksタイトルは、3G接続を介した内蔵メモリー1GBのデバイス上で、わずか数秒でプレイできるようになる。これまでは同じデバイス上での、典型的なウェブゲームの場合には、12秒程度かかっていたと同社は主張している。

さらに、GameSnacksのゲームは、プレイ時間数分程度のシンプルでカジュアルなゲームだ。例えば、行列に並んでいるとき、バス停で待っているとき、病院の待合室で待っているときなどの、ちょっとした手持ち無沙汰の時間を埋めることを目的としているということだ。また、各ゲームは自明なルールを持つようにデザインされているため、説明なしで遊ぶことができる。

モバイルが主要なプラットフォームではあるものの、GameSnacksのゲームは、キーボードとマウスを備えたデスクトップコンピューターを含む、あらゆるウェブ対応デバイスからアクセスできる。モバイル版では、iOSとAndroidの両方がサポートされている。

開始にあたりGameSnacksは、GoGamesサービスを通じてエコシステムに新しいゲームをもたらしている東南アジアの主要テクノロジープラットフォームであるGojekと提携している。当初、このパートナーシップは、東南アジアの他の場所に拡大する前に、インドネシアのユーザーにゲームを配信することに焦点を合わせていた。

現在、GameSnacksはFamobi、Inlogic Games、Black Moon Design、Geek Games、そしてEnclave Gamesなどの開発企業と協力している。自社のタイトルが、GameSnacksカタログに掲載される意味があると考えるHTML5ゲーム開発者には、手を伸ばしてみることをお勧めしたい。

GameSnacksのビジネスモデルには最終的に、他の開発者がGameSnacksのゲームを自分のアプリに埋め込むことを可能にする、別のパートナーシップが含まれている。

Ani Mohan(アニ・モーハン)氏とNeel Rao(ニール・ラオ)氏によって始められたGameSnacksは、GoogleのArea 120の中で働く6人のチームだ。なおArena 120とは、ソーシャルネットワーキング動画広告教育移動ビジネスその他を含む、Google社内のさまざまな実験的アイデアの拠点だ。

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(翻訳:sako)

Googleがデータ分析スタートアップのLookerを約2860億円で買収完了

Google(グーグル)がデータアナリティクスのスタートアップであるLooker(ルッカー)を26億ドル(約2860億円)で買収するとの発表は、二重の意味でインパクトがあった。金額が大きかったことと、Thomas Kurian(トーマス・キュリアン)氏がリーダーになって最初の大規模な取引だったことだ。2月13日、Lookerは取引が正式に完了したことを発表し、Google Cloud Platformの一部となった。

キュリアン氏はLookerが正式にGoogleファミリーの一員になったことを歓迎すると発表したが、ブログ投稿で同社がGoogle以外の複数のクラウドベンダーを引き続きサポートしていくと表明した。

「Google CloudとLookerは、オープンソリューションを提供し、顧客の場所を問わずサポートするという哲学を共有している。Google Cloud、ほかのパブリッククラウド、オンプレミスかを問わない。多くの組織がマルチクラウド戦略を採用する中で、Lookerの顧客やパートナーは、Amazon Redshift、Azure SQL、Snowflake、Oracle、Microsoft SQL Server、Teradataなどを含むすべてのクラウドデータ管理システムに関して継続的なサポートを期待できる」とキュリアン氏はブログ投稿に書いている。

今回のような買収取引に典型的なことだが、LookerのCEOであるFrank Bien(フランク・ビエン)氏は、自社よりはるかに大きいGoogleの経営資源を利用すればより速く成長できるとみている。「Google Cloudと一緒になれば、幅広い顧客へのリーチや経営資源の強化が可能になるだけでなく、アナリティクスとクラウドインフラストラクチャーの両面で最高の頭脳を結集して、顧客とパートナーのためにエキサイティングな道を築くことができる。 Lookerが7年前に目指したミッションに対して、本日重要な一歩を踏み出す」と、ビエン氏はブログ投稿に書いた

買収が公表された6月、Lookerはデータを処理、理解、分析、視覚化するプロセスを描いたスライドの中で、同社の「Smart Analytics Platform」の立ち位置を示した。Lookerは、他のクラウドのサポートも継続するが、スライドでは視覚化の領域に収まっている。

スライド: Google

Lookerは2011年創業で、Crunchbaseによるとこれまで2億8000万ドル(約310億円)以上を調達した。既存投資家には、Redpoint、Meritech Capital Partners、First Round Capital、Kleiner Perkins、CapitalG、PremjiInvestなどが名を連ねる。買収前の最後の資金調達は2018年12月のシリーズEで、16億ドル(約1760億円)のバリュエーションで1億300万ドル(約110億円)を調達した。

画像クレジット:Google

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(翻訳:Mizoguchi

GoogleのGboardキーボードのEmoji Kitchenで絵文字のマッシュアップができる

自分の気持ちを正しく表す絵文字がない、とお嘆きのあなた、米国時間2月12日からニューバージョンが使えるGoogleのGboardキーボードはどうかな。Android用の新しいGboardには「絵文字キッチン」(Emoji Kitchen)という機能があって、ユーザーはいろんな絵文字をマッシュアップしてメッセージのステッカーとして使える。

ステッカーは、Gmail、GoogleのMessages、Messenger、Snapchat、Telegram、WhatsAppなど、いろんなアプリで使える。

例えば、さまざまなスマイルの絵文字に眼鏡をつけたり、ゴーストにカウボーイハットをかぶせたり、ロボットが涙を流したり、サボテンを猿の顔にしたり(でもこれはどうかな)、ハッピープープ(おもしろウンチ)にハートをつけて愛を表現したりなど、何でもできる。

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ただし、できるのはGoogleがサポートしている絵文字のみで、その多くはスマイリー系だ。つまり絵文字のマッシュアップは、どんな絵文字でもAIがリアルタイムでマッシュアップするのではなくて、Gboardがあらかじめ用意しているものだけなのだ。

使い方は、どれかのスマイリー絵文字をタップするとEmoji Kitchenが、使えるマッシュアップを教えてくれる。

GoogleのGboardは、新しい自己表現の方法を探求する実験的なアプリで、かなり前からある。たとえば、自分用の絵文字を自作できるEmoji Minisがあり、落書き絵文字モールス信号絵文字の提案やGIF画像などもある。

その結果このアプリは、何年も前からあるのに今だにAndroidユーザーの評判が良い。今でもツールカテゴリーの上位50位内にいるし、世界中で10億回以上ダウンロードされている。GoogleのPixelスマートフォンなど、一部のAndroidデバイスではデフォルトのキーボードだ。

でもGoogleのGboardに関するより大きな目標は、Googleの検索などと同じく、すべてのユーザーの常駐アプリになることだ。今や検索はデスクトップよりもモバイルの方が多いから、当然、キーボードの使用頻度も高い。そこを、完全にGoogle化したい。でも、モバイルの検索はGoogleにとって高くつく。モバイルデバイスのメーカー、たとえばApple(アップル)などと、デフォルトの検索エンジンにしてもらうことを契約しなければならないからだ。

GboardはGoogleにとって、その契約のための戦略になる。ユーザーはブラウザーアプリからGoogleを使わなくても、いきなりキーボードだけを使えばいい。

Googleによると、Emoji Kitchenは本日からAndroidユーザーに提供される。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleマップがクラウドソースの交通情報を拡張、新ナビゲーションバーも追加

Google(グーグル)はAndroid版およびiOS版のGoogleマップのアップデートにより下部のタブバーを刷新し、新しいアイコンといくつかの新機能を追加した。特に、同社はユーザー生成コンテンツとレコメンデーション(おすすめ)に力を入れている。

アプリの下部には、Explore、Commute、Saved、Contribute、Updatesの5つのアイコンが表示される。これまでも場所を保存したり、Googleマップのリストに情報を追加したりすることはできたが、これらの機能がより見やすくなり、サイドメニューには表示されなくなった。

「Saved」 タブでは保存した場所、リスト、およびマップに簡単にアクセスできる。同じメニューからは過去のアクティビティの履歴にアクセスすることもできるが、Googleアカウントの設定で位置履歴を無効にすることも可能だ。

「Contribute」のタブでは、過去のすべてのコントリビューション(ReviewsやPhotos)を表示でき、メニューからコンテンツを直接追加することもできる。ReviewsやPhotosにくわえて、場所を検索して追加したり編集したりする代わりに、メニューから直接編集したり、場所を追加したりできるようになる。

最後に、Updatesタブは2つの既存の機能である、推薦フィード(For You)と企業からのメッセージのビューに統合している。Googleは2018年11月に企業にメッセージを送る機能を追加したが、その受信箱は見つけにくかった。

クラウドソースの交通データに関しては、Googleは交通データを混雑度レポート以外にも拡張しようとしている。Googleマップでは、旅行の最後にバスや電車に乗ったときの詳しい情報を入力するようユーザーは促される。

ユーザーは室温、アクセシビリティ、防犯カメラや警備員の存在についての質問を受け取ることになる。地域によっては、女性専用コーナーがあるかどうかも報告できる。日本では、Googleマップでより多くの車両が用意されるルートを選ぶことができる。これらの機能は3月に公開される予定だ。

同社はまた、拡張現実(AR)を使ってルートを確認できる 「Live View」 機能の改善も発表した。例えば、目的地のピンが表示されることで、目的地をより正確に把握できる。

最後に、GoogleはGoogle Mapsのロゴをアップデートした。よりミニマリズムな、Googleカラーのピンだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Google Glassはエンタープライズ用のバージョン2で生き残りを目指す

Google Glassの登場は時期尚早だった。もちろん外でそれを身に着けていたら、イカれた人物として目立ちすぎるというのはあるが、まだ世の中はウェアラブルの拡張現実を受け入れるほど成熟していなかったのだ。しかし、この珍品はEpson(エプソン)やMicrosoft(マイクロソフト)などのおかげでエンタープライズアプリケーションの世界に蘇っている。

Googleもその波に乗る気だ。昨年5月に同社は、GlassのEnterprise Editionのv2を発表した。そして米国時間2月4日、同社はデベロッパーがヘッドセットを数社から入手できるようにした。昨年Google Xを卒業したこのAndroidデバイスは、ちょっとだけデザインをすっきりさせたが、Glassの最初期のバージョンにとてもよく似ている。

関連記事:ハードウェアをアップデートしたGoogle Glassの新モデルが登場

最初のモデルから7年が経ち、今やそのGlass Enterprise 2は決して安くない。パートナーのサイトでは1000ドル(約11万円)で販売されている。また、カードのテキスト表示や画像、QRスキャナーなどのアプリケーションもある。

上の記事で筆者のLucas(ルーカス)が書いているように、Glassのシステムは最近のHoloLensなどに比べると貧弱だ。HoloLensとは異なり、XRを楽しむようにはできていない。使い勝手はいかにも軽いので、それが求められる用途もあるだろう。例えば、土木建設の現場などでは、その場に応じた情報を現場作業員に伝えることができる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleアシスタントが忘れ物防止タグ「Tile」と統合、なくした物を声で見つけてくれる

Googleアシスタントが米国時間2月3日から、TileのBluetoothトラッカーをサポートし、鍵や財布やリモコンなど、どこかに置き忘れた物を見つけてくれる。今回の統合でGoogleアシスタントのユーザーは、Nestデバイスに「Hey Google, where is my purse?」(ねえグーグル、財布の場所を教えて)などと質問できる。音を鳴らせたかったら、「Hey Google, make my backpack ring」(ねえグーグル、バックパックを鳴らして)などと言えばいい。

関連記事
Tile|Googleアシスタント
TileとGoogleアシスタントの統合で忘れ物を探せるようになる

コマンドは「Where is」や「Make ring」のほかに、「Hey Google, find my〜」や「Hey Google, ring my〜」でもいい。

アイテムの場所を尋ねることもできる。それが家の中にあれば、アシスタントはTileのBluetooth機能を使って正しい場所を返す。例えば、「Your keys were last seen today at 9 PM near the Kitchen speaker」(鍵は午後9時にキッチンのスピーカーのそばにあった)のように。Bluetoothの圏外なら、Tileの位置サービスを使ってその品物が最後にあった場所を返す。

Tileは専用アプリのユーザーの大きなネットワークをクラウドファインディングのプラットホームとして利用してアイテムを見つける。Google(グーグル)によると、現在、Tileデバイスは全世界で2200万あまり売れていて、230か国で1日に500万以上のアイテムを見つけている。

グーグルとTileがパートナーになったのは去年9月で、そのときこの機能は年内(2019年)にローンチすると発表された。そのパートナーシップは、Tileのビジネスにとって重要な時期に締結された。Apple(アップル)はTileと競合するAirTagsという機能を、iOSに統合された形でローンチすると言われている。著名なアップルアナリストMing-Chi Kuo(ミンーチ・クオ)氏の最近の予測によると、その機能は2020年の前半に導入されるそうだ。ただしそれはTileと違って帯域がとても大きいタグで、Bluetooth LEやWi-Fiよりも高い精度が約束されている。

アップルのそのタグの証拠は、iOS 13のコードにすでに見つかっている。アップルがTileの事業に参入する計画は、同社の反競争的行為をめぐる最近の議会のヒアリングでも、そんな行為の1つの例として取り上げられた。そのヒアリングでは、Tileの法務部長であるKirsten Daru(クリステン・ダル)氏が「アップルとの競合は極めてて厳しい」とコメントした。

「自分のチームがどれだけ最強でも、相手は競技場とボールとスタジアムと、そしてリーグ全体のオーナーだ。だからゲームのルールをいつでも好きなように変えられる」と同氏は述べた。

だからTileがGoogleとパートナーにしたのは、自分の事業の拡張ではなく、むしろ自衛行為だ。この新しい機能を使うには、TileとGoogle Homeアプリとの同期をセットアップする必要がある。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleの実験プロジェクトから手作り系ショートビデオアプリが登場

Googleの社内インキュベーター、Area 120から新たなアプリがリリースされた。手作りに関するショートビデオで新たな発見を得るためのアプリだ。米国時間1月29日にリリースされたこのショートビデオプラットフォームの名前は「Tangi」。現在はWebとiOSで利用でき、自作好きの人々が手芸、ペインティング、料理、ファッション、ビューティーなどに関するハウツービデオを共有できる。

TikTokや最近登場したByteはエンターテインメントを主眼としているが、これに対してTangiは人々の学びを支援する。

Tangiを作ったCoco Mao(ココ・マオ)氏は「我々は手作りやクリエイティブなコンテンツに焦点を絞っている。このプラットフォームは、人々が手芸、料理、創作を1分ほどの短いビデオで学べることを目指している。ユーザーが高品質なハウツービデオをたくさん見つけられるようにTangiを設計した」と説明する。

マオ氏は上海に住む両親のもとを訪れたときにTangiを思いついた。両親はスマートフォンでペインティングや写真撮影のハウツービデオをたくさん見ていた。両親にとってスマートフォンは難しいと思っていたにもかかわらず、だ。

マオ氏は次のように述べている。「私の母はこれまでも手作りが好きだった。母が短いハウツービデオのニッチなコミュニティのおかげで油絵を描くようになったことに私は驚いた。私も料理やファッションのビデオを作る魅力的なクリエイティブコミュニティにいくつか参加してみた。そしてショートビデオには魔法のようなものがあると気づいた。文章と画像では習得するのに長い時間がかかるようなことでも、ビデオなら要点をすぐに理解できる」。

Tangiの縦長ビデオは最長1分間で、45秒ほどのものが多い。これは、YouTubeなどで公開されているように複雑なレシピをワンステップずつ説明する場ではないことを表している。Tangiにあるのは、ちょっとした料理のコツを紹介したり、キッチンで試せる新しいアイデアのヒントをくれたりするようなビデオだ。

Tangiとほかのショートビデオアプリとの違いがもうひとつある。それは「Try It」(試してみた)という機能があることだ。これはユーザーがビデオを見て自分でやってみたことをアップロードするように促す機能で、このようにしてコミュニティのメンバーと交流できるとマオ氏は言う。

最も真似されているビデオのひとつは、アボカドの皮を器にしてアボカドペーストを作るものだ。

クリエイターが手順を一つひとつ細かく見せられない場合は、コメントにレシピを書き込んでいることもある(そしておそらく、ほかのレシピサイトよりもTangiのほうがずっと見やすい。ほかのサイトでは広告やSEOのための「パーソナルストーリー」が氾濫している)。

すでに多くのクリエイターがTangiに参加している。手芸&ライフスタイルブロガーのHolly Grace、ポートレートアーティストのRachel Faye Carter、パン職人でフードクリエイターのPaola D Yee、ビューティー系ビデオブロガーのSew Wigged Out、アート&手芸のTheArtGe、料理&手芸のJonathanBlogsなどだ。

ほかのソーシャルビデオアプリとは異なり、Tangiへのアップロードは現在は申請した一部のクリエイターに限られている。こうすることで、Tangiには創作活動に限定したビデオのみが公開されるようになっている。

Tangiを見るには、知りたいことを検索したり、アートや料理、手芸、ファッション&ビューティー、ライフスタイルといったカテゴリーで絞り込んだりする。ホーム画面をただスクロールして興味をひかれるものを見つけてもよい。ビデオを保存したりクリエイターを応援したりするには、ハートのアイコンをタップする。すると自分のプロフィールにお気に入りとして保存される。

Tangiはこうしたコンテンツを扱っているため、使っていくうちにPinterestっぽい雰囲気になる。

リリースの段階では、TangiはEUを除く各国で、WebとiOSアプリで利用できる。アプリのダウンロードは無料で広告はなく、現時点では何らかの方法での収益化はされていない。

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(翻訳:Kaori Koyama)

インドのInterviewBitがGAFA就職を可能にする高度なコンピューターサイエンスコースをオンライン提供

インド南部、バンガロールのInterviewBitは、一般の大学卒業者や若いプロフェッショナルの技術者に高度なコンピューターサイエンスコースをオンラインで提供している。同社がこのほどシリーズAのラウンドで調達した2000万ドル(約22億円)は、インドにおける教育系スタートアップへの投資としては最大の部類となる。

創業5年のスタートアップのシリーズAをリードしたのは、Sequoia IndiaとTiger GlobalおよびGlobal Founders Capitalらだ。同社はこれを機に、オンラインプログラミングコースの名前を InterviewBit AcademyからScaler Academyに変える。

InterviewBitは9カ月前に、収益モデルを所得分配方式に変えた。これにより学生は、授業料の多くの部分を就職後に払えるようになった。この方式は人間資本契約(human capital contract)と呼ばれており、何十年も前から存在するが、最近また見直されている

現在まで、同社の6カ月のコースを受講した者は2000名を超えている。これまで7回期を開講し、その1つはアメリカでの開講になり20万人を超える応募者があった。そして卒業者のうち数百名が、GoogleやAmazon、Microsoftなどのテクノロジー企業に就職した。

Scaler Academyに入学した学生にはメンターが付き、先輩技術者や現在、実際にGoogleやFacebook、Twitter、Netflixなどで仕事をしている各分野のエキスパートが教える。協力企業は600社以上ある。

同社は今もSequoia Indiaのアクセラレーター事業、Surgeに参加しており、今回の資金は入学者数の増員と新市場の開拓に充てられる。同社のカリキュラムやライブの授業のノウハウをプロダクトにする計画もある。

このラウンドはインドの新聞であるTimes of Indiaが2019年初めて報道し、その際のInterviewBitの評価額は1億ドル(約110億円)以上だ、と書いていた。

InterviewBitの共同創業者Abhimanyu Saxena(アブヒマニュ・サクセナ)氏は、「Scaler Academyは短期間で学生たちの能力を大幅に向上させた。彼らはオンラインとライブの授業を1日に4〜5時間受けている。実際に我々の仕事は、学生たちのキャリアアップに大きく貢献している。そのことが、特に喜ばしい。コースの名前をScaler Academyと変えたのも、プログラミングのより上のスキルを目指すという意味合いからだ」と語る。

最近発表された報告書、National Employability Report Engineers 2019(エンジニアの雇用状況)によると、インドの技術者の被雇用率は各年20%と横ばいで低迷している。「そのことを念頭に置いたScaler Academyの細部まで配慮が行き届いた6カ月のオンラインコースは、最新技術に触れることを中心とする今日的なカリキュラムによって、プロフェッショナルたちのコーディングスキルの強化、向上を目指している」と同社はいっている。

画像クレジット: Sattish Bate/Hindustan Times/Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleのモバイル検索をはじめとしたお気に入りツールの劣化に腹が立つ

時間がテクノロジーを発展させる、ということになっている。簡単な原理だ。時間が経てば、人間は新しいより良い技術を生み出し、我々の生活は向上する。ただし、それは反対のことが起こる場合を除く。

Google(グーグル)がそのいい例だ。筆者は最近この問題で文句を垂れた。Googleのモバイル検索を最近使ったことがないのなら言っておくが、これはひどい。新しいYahoo(ヤフー)とオリジナルのBing(ビング)を足して2で割ったような感じで、何か入力するとたいてい膨大な量のゴミを吐き出す。

今朝、「Metallica」とモバイル検索した結果がこれだ。

グーグルのモバイル検索のインターフェースが今よりシンプルで使いやすかった頃を覚えているだろうか。あの頃は、文字どおり、あらゆるユーザーに対してあらゆることを一度に行おうとはしていなかった。

目を背けて木々と話す方法でも学びたくなるようなインターフェースだけではない。広告とユーザーの検索結果との区別を、Googleが事実上放棄したことを今や誰もが知っている(Googleはまさかそれを互換性があるなどと考えているのだろうか)。TechCrunchのNatasha Lomas(ナターシャ・ロマス)は、同社による検索結果デザインの最近の変更を取り上げ、(ユーザーフレンドリーではなく)「ユーザーに敵対的」と表現し、その変更を「ダークパターン(ユーザーを欺くデザイン)の最新事例」だと総括した。

かつてGoogleは、極めて簡潔なデザインと検索結果の高速表示に熱心だったが、現在、ユーザーのためにモバイルで試みていることは度が過ぎている。

Chromeも散々で、しかもさらに悪くなっており、ユーザーを欺いている。だが、これは周知の事実だ。もちろん、これらすべての問題が創業者が去ったのとほぼ同じ時期に持ち上がったのは、まあ驚くにはあたらない。

TweetDeck(ツイートデック)もここに加えたい。むちゃくちゃ遅いし、タイムラグは生じるし、メモリを食う。Twitter(ツイッター)はパワーユーザーが良いコードに値しない馬鹿だと決めつけたようなものだ。ああ、その上、Twitterはユーザーに提供していたクールなフォロワー分析機能をやめてしまう。

ChromeとTweetDeckに続くのは、Slack(スラック)のようなアプリだ。そうしたアプリも時間の経過とともに動きが重くなる。あらゆる開発者は自分が64000(64ではない)ギガバイトのメモリを搭載したコンピューターでコードを書いているから、他人のメモリも同じように多少無駄使いしても構わないと思っているのではないだろうか。筆者の仕事用マシンのショボい16ギガバイトのメモリなんか、神様が許さない。使っているコンピューターの動作も重くなり、よくクラッシュするようになる。どいつもこいつも、すばらしい仕事をしてくれる!

モバイルアプリも糞食らえだ。筆者はスマートフォンを2台持っている。2020年にもなればそれくらい必要だ。その結果、どう使えばよいかわからないアプリにあふれ、息もできない。当然、パスワードマネージャーは2つだ(Oktaともう1つ)。使えるツールがありすぎて、すべての機能を止めてしまいたい。ほっといて欲しい! それができないなら、必要なものだけを見せてくれ。すべてを一度にではなくだ!

とにかく、ゲームはまだかなりいい。バトルロイヤルもの、マイクロペイメントを採用しているもの、あとEAとか、そのあたりを避ければ、だ。

画像クレジットJorg Greuel

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(翻訳:Mizoguchi)

Huaweiに売れないと米企業も困る、ペンタゴンと財務省が制裁に「待った」

(ファーウェイ)は米国時間1月24日、もっとも予想していなかった場所に味方を見つけたのかもしれない。The Wall Street Journalの最新記事によると、アメリカ国防総省と財務省の両方が、現在、米国が敵対している中国のハードウェア大手からの販売に対する商務省の禁令に、待ったをかけた。

これにより商務省の職員たちは、米国の企業がファーウェイと協働することを一層困難にする提議を引っ込めたと言われる。

国防長官のMark Esper(マーク・エスパー)氏がWSJ紙に語っている現実面に重点を置いた談話では、「我々はこれらのテクノロジー企業とイノベーターたちの、サプライチェーンの維持に配慮する必要がある。均衡の達成が目的だ」という。

関連記事: ファーウェイが同社製品購入の禁止は「違憲」として米通信委を提訴

Huaweiはすでに、他国に対する制裁を無視したとして訴追されていたが、今ではトランプのホワイトハウスと中国との煮えたぎる貿易戦争の主役だ。このスマートフォンメーカーは、中国政府との密接な関係に対する懸念により、5Gのネットワーキング機器を売ることができない。

一方、2019年に米国政府は、Googleなどの米国企業のソフトウェアやコンポーネントを、Huaweiが利用することを禁じた。Huaweiは今後のホワイトハウスにおける議論で、再度、中心的な論点になるだろう。政権は、Huaweiのパートナーである米国企業におよぶ反動と制裁行為の効果とを秤にかけなければならないからだ。

商務省はまだ、この記事に対する公式の発表を出していない。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleが広告のようになった検索結果のデザイン変更を撤回

米国時間1月24日の朝、Googleは検索結果の表示が広告みたいになった、という政治家や消費者やマスコミからの圧倒的な批判を受けて、最近行った検索結果のデザイン変更をさらに変更すると発表した

検索のユーザーが広告をクリックするとGoogleにお金が入る。誰も広告費を払ってない検索結果をクリックしても、Googleの収入にはならない。そこで、広告をいつもの検索結果のように見せればGoogleの収入は増えるだろう。

しかしそれは、企業としてかなり悪質な、少なくとも不道徳なやり方だ。しかもGoogleは昔から「悪を為すなかれ(Don’t be evil)」を社是として掲げてきた (最近、引っ込めたようだが)。

関連記事: Google’s latest user-hostile design change makes ads and search results look identical…ユーザーを敵視するGoogleの最近のデザイン変更は広告と検索結果を同じ外見にした(未訳)

ユーザーは先週、検索結果の変化に気づき始め、今週初めにはそれを告げるツイートも登場した。

Google検索の最近のデザイン変更は、何もかも広告みたいで、なんか変だね。

Googleは、何かを意図したが、その結果が逆になってしまったデザイン変更について、奥歯にモノが挟まったような表現で釈明している。

「2019年、モバイルの検索結果を新しいデザインにした。それを今週からはデスクトップの検索結果にも適用して、サイトのドメインネームとブランドのアイコンを目立たせ、広告には太字で「Ad」(広告)のラベルを付けた」。

Mark Warner(マーク・ワーナー)上院議員(民主党・バージニア州)は、大統領弾劾裁判の審理を休んで、The Washington Post紙に、検索の新しいデザインは悪質だ、と語った。

「Googleは最近の数年間で何度もデザイン変更を行い、そのたびに有料の広告と自然な検索結果がますます区別できなくなっている。これは、プラットホームがその独占力を悪用して商業的利益を上げる典型的な例だ。消費者や広告費を出せない小さな企業が、その犠牲になる」。

Googleはすでに、すべての州で反トラスト嫌疑で調査されているにも関わらず、検索結果のデザインを変えた。

関連記事: 全米50の州と領域の司法長官がGoogleに対する反トラスト法違反の捜査で合意

Googleにとって、理由はシンプルだ。同社の広告収入は近年伸びが鈍っているし、中核的ビジネスも精彩を欠いている。数字を上げようとすると、ダークパターン(いかがわしい操作)の誘惑に駆られてしまう。

実際のところGoogleは、初期にも検索サービスのトップになるために同じ手口を使っている。同社が最初に検索サービスを立ち上げたときには、検索結果と広告ははっきり区別されていた。しかし時が経つにつれて、広告とそうでないものとの区別が、ますます曖昧になっていった。

Googleの広告ラベルの変遷と曖昧化

ユーザー体験のエキスパートで監視Webサイトdarkpatterns.orgの創業者であるHarry Brignull(ハリー・ブリグナル)氏は、Google初期の検索結果について次のように語っている。

「検索結果は即座に表示され、それはリンクと要約を集めたページにすぎなかった。何も加える必要がなく、何かを取り去る必要もないという意味で、それは完全なページだった。しかし彼らが導入したバックプロパゲーション・アルゴリズムは、それまでWebをインデクシングするために一度も使われたことがなかった。これによって競合他社は、後方に置いてきぼりにされてしまった。それは、スーツを着た重役たちがいなくても、技術者だけでWebのルールを壊せることの証拠だった。ごみをすべて捨てて、1つのことだけに集中し、それをとびきり上手にやるのだ」。

ブリグナル氏は、さらに「Googleの野望が変わるにつれて、広告を収める色つきボックスが消え始めた。今では、完全になくなっている」と付け加えた。

Googleは最新の発表で、実験がやり過ぎだったことを認め、結果の表示方法については「今後もさらに実験を続ける」と述べている。

今回はユーザーフィードバックを尊重して実験を撤回した、というGoogleの言い訳

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

大量の一般公開データセットを検索できるGoogle Dataset Searchがベータから公式リリースへ

Google(グーグル)は米国時間1月23日、Dataset Searchのベータ終了を発表した。この一般に公開されている2500万近いデータの集合を検索できるサービスは、2018年の9月にローンチした

研究者たちが利用できるこれらのデータセットは、オランダに2010年から2018年まで猫が何匹いたかといった小さなものから、自分たちの仮説をチェックしたり機械学習のモデルを訓練およびテストするための、注釈入りのオーディオと画像の大型集合までいろいろだ。このツールは現在、約600万のテーブルを索引データ化している。

今回のリリースからDataset Searchにはモバイルバージョンが加わり、新機能も追加された。まず第一に、テーブル、画像、テキストなどデータのタイプを指定するフィルターだ。もちろんこれで求めるデータが見つけやすくなる。また、データセットに関する情報が増え、その出どころも明記された。

検索インデックスの中のデータの多くは、政府の省庁が出どころだ。現在インデックス中のデータとしては、米国政府のデータセットが約2百万件ある。ただしGoogleのKaggleも頻繁に姿を見せるし、そのほかの公共および民間の団体もデータを提供している。

Googleによれば、面白いデータセットを持ってる人は誰でも、それを提供して索引データ化してもらえる。そのプロセスには、データを詳しく説明できるschema.orgの標準マークアップが使われる。

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Google Cloudに秘密データを管理するSecret Managerが登場

米国時間1月22日、Google CloudはSecret Manager発表した。これを利用してユーザーは、APIのキーやパスワード、証明などのデータを安全に保存できる。これによりGoogle Cloudは、ユーザーが単一のツールでこの種のデータを管理し一元化できる場所を提供する。それは高度なIT部門のあるエンタープライズですら往々にして欠けている機能だ。

Googleのデベロッパーアドボケイト(サードパーティーの開発者を支援する役職)のSeth Vargo(セス・バルゴ)氏とプロダクトマネージャーのMatt Driscoll(マット・ドリスコ)氏は本日の発表声明で「多くのアプリケーションが、データベースやAPIキーへのアクセスに本人証明情報を要求している。しかし企業にはデータの複雑怪奇な拡散現象や可視性の邪魔、そして統合化の欠如があるので、秘密データの保護が難しい」と語る。

Googleはすでに秘密情報を管理するオープンソースのコマンドラインツールBerglasを提供している。Secret ManagerとBerglasは相性がいいので、ユーザーは秘密情報をオープンソースのツールであるBerglasからSecret Managerに移し、Berglasを使ってクラウドベースのツールであるSecret Managerからのデータを作ったりアクセスしたりできる。

またGoogleは、暗号鍵を管理するKMSで、管理の完全な鍵管理システムを(他のクラウドサービスと同様)提供している。BerglasとKMSは、互いに補い合う関係だ。Googleも言っているが、KMSは秘密データを保存しない。ユーザーがどこかに保存した秘密データを暗号化するだけだ。そしてGoogle Cloudへの秘密データの保存と管理は、Secret Managerが行う。

Secret Managerには、達等エバ秘密データのバージョンを管理したり監査ログを取るツールもある。Secret Managerにある秘密データは、プロジェクトのグローバルリソースでもあるとGoogleは強調している。競合するツールは、1つのリージョンの秘密データを管理することが多い。

この新しいツールは現在ベータで、Google Cloudのすべての顧客が利用できる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleのスマホ使いすぎ防止用新アプリは「紙の封筒」を使う?

2019年10月、Googleはデジタル生活改善を目的とした実験アプリ群を公開し、通知受信箱や端末をアンロックするまでの時間を測定するツール、さらにはスマートフォン上の必要な情報を印刷してそれ以上端末を見なくてすむためのツールなどを紹介した。今回披露された ユニークなアプリ3種は、スクリーンタイムを監視する「スクリーン・ストップウォッチ」、スマートフォンの使用時間をバブルで視覚化、そして「スマートフォンを封筒に入れる」。ちょっと待て、なんだそれは?

Envelope(封筒)はジョークではない。ロンドン拠点のデザインスタジオであるSpecial Projectsが作った最新の創作だ。彼らはすでにスマートフォンの情報を印刷するアプリ、Paper Phoneを開発していて、昨年GoogleがDigital Wellbeing Experimentsプラットフォームを公開した際に発表した。

同社の新作アプリ、Envelopeは、通話を発信、受信したり、カメラで撮影するなどスマホの基本機能だけを使うためのツールだ。ただし、それをそのカスタムデザインされた紙の封筒で実現している。Google Pixel 3a端末用の PDFをダウンロードして印刷し、切り抜いて折ってのり付けする。端末を入れると前面にテンキーがあるので、必要なら電話をかけることはできる。専用アプリがボタンを光らせて紙の上から見えるようにしている。

Envelopeは、どちらかというとデザイン実験であって実用ツールではない。タッチスクリーンは紙越しでも使えるが、端末を1日中紙で包んでおくのは間違いなくものごとを複雑にする。例えば、誰かの電話番号を調べたい時(昨今誰も番号を覚えていないので!)や道順を調べたいときなどなど。しかし、これを使えば封筒を破るまでどれだけ我慢できるかのチャレンジができると思う。

別の新アプリであるActivity Bubblesは、その日にスマホをアンロックするたびに新しいバブルを作る。バブルは端末を使う時間が長ければ長いほど大きくなる。バブルはライブ壁紙に設定できるので、スクリーンタイムをリアルタイムで監視できる。

Screen Stopwatch(スクリーン・ストップウォッチ)は、アンロックするたびにその日どれだけスマホを使ったかを時、分、秒で表示する。これもライブ壁紙にできるので、利用時間が増えていく様子を1日中見ていることができる。

あとの2つのアプリはGoogle Creative Labが開発した。昨秋公開された多数のアプリも同様だ

当時Googleは、Digital Wellbeing Experiments(スマホ使いすぎを防ぐ実験)の目標はデザイナーやデベロッパーが技術を開発する際、常に健全な利用を念頭に置いてもらうことだと説明していた。実験の一部は「かなり独特」(スマホを入れる封筒など)だが、全体としての目的はこれをメインストリームのアプリにすることではなく、スマホやスマホ中毒について人々に真剣に考えてもらうことだ。Googleをはじめとする大手IT企業の多くがこの分野で改善できることを見つけようと力を入れている。「ひと休みしたら」と声をかけて、フィードに「熱中しすぎた」人に注意を促す機能や、スクリーンタイムを減らすためのアプリ、気を散らされる通知を停止したりする機能などだ。

Digital Wellbeing Experimentsプラットフォームは、作品の投稿を受け付けているがサイトに追加される前にレビューがあり数週間かかることがある。アプリは最近のAndroid端末で動作する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook