ジェフ・ベゾス氏がホワイトハウスと新型コロナ対策で密に連絡

米国時間3月16日のホワイトハウスのブリーフィングで、政権の新型コロナウイルス対策タスクフォースと、CDC(米疾病予防管理センター)からの公衆衛生に関する新しい勧告について、詳細が語られた。その中でトランプ大統領は、ホワイトハウスがAmazon(アマゾン)のCEOJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏とCOVID-19の流行に関して「毎日」のように連絡をとっているという報道について、報道陣から真偽をたずねられた。

トランプ氏の答えは、それを明確に確認するものではなかったものの、アマゾンの創立者兼最高経営責任者とホワイトハウスが、状況の変化に応じて一定程度協力していることを示すもののように思われた。明確な答えを求めたTechCrunchに対して、アマゾンの広報担当者は、新型コロナウイルスの流行に関して「ジェフ・ベゾスはホワイトハウスと連絡を取り合っています」と明かしている。

「まあ、それは本当だと聞いているよ」と、トランプ氏もブリーフィング中に語っている。「ホントかどうかはわからないが、我々のスタッフがアマゾン、あるいはベゾス氏本人と関わっていると、私は理解しているよ。素晴らしいことじゃないか。我々は多くの人達から多大なサポートを受けているんだ。彼もその1人だと思っているよ」

先週Fox Businessは、ウイルスを封じ込める対策にについて話し合うため、ホワイトハウスは大手IT企業と会合を持つことになるだろうと報じた。その対象としては、Facebook(フェイスッブック)、Google(グーグル)、アマゾン、Twitter(ツイッター)、Apple(アップル)、Microsoft(マイクソフト)が挙げられていた。

ベゾス氏が、どの程度ホワイトハウスと協力し、コロナウイルスのパンデミックに対処するのかは、まだよくわからない。とはいえ、アマゾンとしても世界的なウイルスの流行によって大きな影響を受けていることは確かだ。その証拠にアマゾンは、米国内で10万人の雇用を追加して、倉庫と配送に配備することを模索している。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

ジェフ・ベゾス氏が1.1兆円の気候変動対策基金を発表

世界で最も富裕な人間の1人であるAmazonのファウンダーJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が、気候変動問題に取り組むために100億ドル(約1兆1000億円)の基金創設を、世界最大のソーシャルメディアプラットフォームの1つInstagramで発表した。

米国時間2月17日朝の投稿でベゾス氏は、Bezos Earth Fund(ベゾス・アース基金)が「科学者や活動家、NGOなどの自然を守り、保護するための真剣な取り組み」に資金を提供すると明らかにした。

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Today, I’m thrilled to announce I am launching the Bezos Earth Fund.⁣⁣⁣ ⁣⁣⁣ Climate change is the biggest threat to our planet. I want to work alongside others both to amplify known ways and to explore new ways of fighting the devastating impact of climate change on this planet we all share. This global initiative will fund scientists, activists, NGOs — any effort that offers a real possibility to help preserve and protect the natural world. We can save Earth. It’s going to take collective action from big companies, small companies, nation states, global organizations, and individuals. ⁣⁣⁣ ⁣⁣⁣ I’m committing $10 billion to start and will begin issuing grants this summer. Earth is the one thing we all have in common — let’s protect it, together.⁣⁣⁣ ⁣⁣⁣ – Jeff

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ベゾス氏はすでにBreakthrough Energy Venturesに出資している。これは、気候変動を抑制し、化石燃料の使用やエネルギー生産、食糧生産、製造などの産業分野での二酸化炭素排出量を減らすテクノロジーの開発に資金を提供することをミッションとしているファンドだ。

新しい基金がAmazonと関係するのかについては触れられていない。同社の広報によると、資金はベゾス氏の個人資産から出されており、ベゾス氏がすでに設立している基金とは別のものとなる。

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(翻訳:Mizoguchi

ベゾス氏へのハッキングにサウジ関与か、国連が調査を要求

サウジアラビア当局が「かなりの確率」でNSO グループが開発したハッキングツールを使ってAmazon(アマゾン)創業者であるJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏の携帯電話をハッキングしたとする捜査報告書を受け、国連の専門家は調査を要求している。

米国時間1月22日に国連の人権専門家が出した声明は、サウジ政府が最初にスパイウェアを入手してから約6カ月後の2018年5月にベゾス氏の携帯電話からデータを流出させるためにモバイルスパイウェアが使われた可能性が高い、としている。

この声明の前日には、ベゾス氏の携帯電話からデータを流出させたマルウェアはサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子の電話番号から送られていたという、この件を捜査した専門家の報告書を引用する報道があった。FTI Consultingがまとめた報告書には、携帯電話のハッキングはベゾス氏の電話にWhatsApp経由で送られた悪意のあるビデオが引き金になったのは「大いにあり得る」とある。ビデオを受け取って数時間してベゾス氏の携帯電話からかなりの量のデータが流出し始めた。

報告書のコピーが渡された国連の専門家Agnes Callamard(アニエス・カラマール)氏とDavie Kaye(デイヴィ・ケイ)氏は、ベゾス氏の携帯電話のハッキングは想定される敵対者やサウジ当局にかなりの影響力を持つ人物による標的型監視の一部だと述べた。

しかし報告書では、他のモバイルスパイウェアメーカーが開発したテクノロジーが使われた可能性も否定していない。サウジ政府はこの主張を「馬鹿げている」と一蹴した。

NSOグループは声明文の中で、同社のテクノロジーは「米国の電話番号では使用できない」と述べ、「この件でも使用されていない」とした。同社は憶測は中傷的であり、法的措置を取ると述べた。

専門家は、ベゾス氏が昨年のNational Enquirerによる恐喝を告発した後にベゾス氏の携帯電話の捜査を開始したとされている。すべてをさらけ出したMediumへの投稿の中で、ベゾス氏は自身の携帯電話からプライベートのテキストメッセージや写真を入手して公開したタブロイド紙にいかに標的にされたか詳細を明らかにし、リークの調査をすぐさま開始した。

TechCrunchはまだ確認していないが、その後の捜査報告書ではハッキングの1カ月前の2018年4月にベゾス氏とムハンマド皇太子が電話番号を交換した後、最初の情報流出が始まったと主張している。

この報告書ではまた、サウジの反体制や政治活動家を含む何人かの有名な人物の携帯電話もベゾス氏の携帯電話ハッキングと同時期に同じモバイルマルウェアに感染したと指摘している。電話がマルウェアに感染した人の中には、著名なサウジ批評家でワシントンポスト紙でコラムニストを務めていたJamal Khashoggi(ジャマル・カショギ)氏に近い人物も含まれていた。ワシントンポスト紙はベゾス氏が所有していて、カショギ氏はデータ流出から5カ月後の2018年10月に殺害された。

米諜報機関は、サルマン皇太子がカショギ氏殺害を命じたと結論づけた。

「我々が受け取った情報は、サウジについてのワシントンポスト紙の報道を黙らせるためにサルマン皇太子がベゾス氏の監視に関与した可能性があることを示している」と国連の専門家は述べた。

専門家はまた、サウジがマルウェアのPegasusを購入し、このマルウェアをベゾス氏の携帯電話に送り込む方法としてWhatsAppを使ったとも指摘した。

Facebookが所有するWhatsAppは、脆弱性を食い物にしたマルウェアをプラットフォーム内で使用したとしてNSOグループを相手取って訴訟を起こした。ひとたびマルウェアが仕込まれると、ターゲットとなった人が認識しないままオペレーターはユーザーのデバイスからデータをダウンロードできる。マルウェアは1400台超の端末に送られたとFacebookは語った。

国連の専門家は、ジャーナリストや人権擁護家、メディアオーナーをターゲットとするのに使われる「監視産業の役割の高まり」について引き続き調査すると述べた。

Amazonからの即座のコメントはなかった。

画像クレジット: David Ryder / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

Amazonがインドの小企業のデジタル化促進のため約1100億円を投資

インドは今週、Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏を反トラストの調査で迎えた。さらにまた、ふだんは互いに競争している小規模商業主たちが全国から何千人も集まって、eコマースの巨人の搾取的と言われるやり方に抗議した。しかし、Amazon(アマゾン)の創業者でありCEOのベゾス氏は、同社にとって最も重要な海外市場への愛をそんなことでは失わなかった。

1月15日のカンファレンスでベゾス氏とAmazon IndiaのトップであるAmit Agarwal(アミット・アガルワル)氏は、この米国の巨人が中小企業のデジタル化を促進するためにインドに10億ドル(約1100億円)を注入すると発表した。アマゾンはこれまでインドに約55億ドルを投資している。

ベゾス氏によると、同社はまたインドの生産品の輸出にも着目している。それはニューデリーのMake in India(地産地売)キャンペーンへの協賛でもある。Amazonが扱う量は、2025年に100億ドルと彼は想定している。

同氏は「今後の5年間で、Amazonは累計10億ドルをインド全域の市町村の零細企業に投資し、これまでなかったほど多くの顧客増大をみなさんのために実現したい」と語った。そして「この計画では、現在のアマゾンのグローバルな展開を利用して、2025年までにインドからの100億ドルの輸出を作り出したい。この投資によって何百万という多くの人々が未来のインドの繁栄に与れるようにし、それと同時にインドの豊かで多様な文化を表している『Make in India』製品を、全世界に紹介したい」と続けた。

インドでは最近の10年間で5億近い人々がインターネットに接続した。しかし、全国の何万もの都市や町や村に散在する小規模な企業はまだオフラインだ。GoogleやFacebook、Microsoftなども近年はこれら小企業がウェブ上に出店してデジタル決済を受け入れるよう、支援しツールを提供している。

Amazonが主催した「Amazon SMBhav」カンファレンスは、SMBが中小企業(Small and Medium Business)を表しているとともに、smbhavはヒンズー語で「できる、可能」という意味だ。開会時に上映されたビデオでは、インドの貧しい商人や職人たちがアマゾンのeコマースプラットホームに参加して事業を拡大する様子が映し出されていた。

同社の役員の一人によると、アマゾンはインドで50万社を超える売り手を集めておら、その中の数千の業者が世界中の12カ国のAmazonのマーケットプレースで商品を販売している。

しかし、カンファレンスの会場からわずか10マイル(16km)離れたところでは、多く業務がアマゾンを違った目で見ていた。

インドの業者が多数集まってアマゾンの搾取的なやり方に抗議(画像提供:Manish Singh / TechCrunch)

この国の6000万を超える販売業者を代表する業界団体であるConfederation of All India Traders(CAIT、全インド商業者連盟)によると、抗議活動をインドの300都市で組織した。連盟の代表によると、同団体はアマゾンとFlipkartが採用している搾取的な価格設定と反競争的な行為を世の中に知らしめたいという。

ベゾス氏とアガルワル氏は、抗議活動や反トラストの調査に言及しなかった。ここには、世界最大の途上国市場の将来がかかっている。NasscomとPwC Indiaの報道によると、インドのeコマース市場は今後3年間で1500億ドル成長すると言われている。

ベゾス氏もカンファレンスで「21世紀はインドの世紀だと私は予言したい。最も重要な同盟関係はインドと米国の関係だと思う。それは、世界最古の民主主義と世界最大の民主主義の関係だ」と語る。

1月13日にインドのCompetition Commission(競争委員会)は、アマゾンとウォルマートが保有するFlipkartに対する反トラスト調査を開始し、eコマースの二大大手がスマートフォンのベンダーと組んで排他的な協定を結び、一部の売り手を優遇していないか調べることになった。

その調査はアマゾンとFlipkartにとって最新の規制による逆風であり、特にFlipkartは2018年にインドでウォルマートに過半数の株を160億ドルで売却している。昨年、米国上院議員は外国企業が自分の子会社から在庫を売ることを禁じているニューデリーを批判した。その禁制によってAアマゾンとFlipkartは突然、そのマーケットプレースから数十万品目を取り去ることになった。

CAITのスポークスパーソンはTechCrunchに「会員の商業者たちはインドの反トラスト監視当局による調査を歓迎している」と述べた。今日の新しい抗議活動は、近年この業界団体が組織した複数の活動の1つにすぎない。先月は数千名の抗議者が、eコマースの担い手たちへの同様の懸念を表明した。

本日、一部の抗議者は「アマゾンとジェフ・ベゾスとフリップカートは帰れ!」と声を上げた。CAITの全国レベルの理事長Sumit Agarwal(スミット・アガルワル)氏はTechCrunchのインタビューで「Amazonの大幅値引きが小規模商業者の成長を妨げているので、政府の介入が緊急に必要だ」と述べた。

業界の推計では、eコマースはこの国の小売業の売上の約3%を占める。

画像クレジット:Anindito Mukherjee/Bloomberg/Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Blue Originの準軌道打ち上げ機「New Shepard」が12回目の打ち上げで有人宇宙飛行の未来に少し近づく

Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が創業したBlue Originが、準軌道打ち上げ機であるNew Shepardのミッションに再度成功した。それは、人間の宇宙飛行のための宇宙船を目指す前段階として重要なステップだ。それはまた、この再利用型ブースターの6度目の飛行であり、同社の多段ロケットの信頼性と回収可能性の実証という点でBlue Originの新記録でもある。

Blue OriginがNew Shepardで商用荷重を運んだのはこれが9度目で、そのシステムは毎回少しずつ、実際にクルーを乗せられるレベルへと近づいていることが、デモンストレーションされた。今回の打ち上げは研究用の実験機器や、児童生徒たちの勉強で使われる教材を運んだ。それにまた、世界中の児童生徒たちが書いた数千枚のハガキも運んだ。それらの宛先は、Blue Originが学校と児童生徒たちに宇宙教育教材を提供する非営利団体として今年の初めに創ったClub for the Futureだ。

最終的にBlue Originは、New Shepardに有料の宇宙旅客を乗せて飛ばすつもりだ。ただしそれには、民間の宇宙飛行士が研究などの目的で同乗する。New Shepardの上部に搭載するBlue Originのカプセルは旅客定員が6名だが、テストにせよ商用のフライトにせよ、実際に人を乗せるのがいつになるかは、まだわからない。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

マッケンジー・ベゾスが離婚発効をツイート、ジェフにAmazon株の75%を渡す

米国時間4月4日、マッケンジー・ベゾス氏はこの日をもってAmazonのCEO、ジェフ・ベゾス氏との26年間の結婚が正式に終了したとツイートした。マッケンジーはジェフが個人として所有するニュースメディアであるワシントン・ポスト紙、民間宇宙企業、Blue Originに関する権利をすべて元夫に引き渡すと付け加えた。

またこの離婚調停は両氏が共同所有するAmazon株式の75%、およびマッケンジー氏の元に残される25%の株式の議決権をジェフに引き渡すという。この取り決めについてマッケンジーは「(Amazonグループの)素晴らしい会社の発展にジェフが引き続き力を尽くせるようにするため」とツイートしている。

マッケンジーは離婚手続きが最終的に決着したことを「喜ばしい」としたうえで「人生の次のページに向けて私自身の道を歩むことができることとなった」と述べた。マッケンジー・ベゾス氏自身、2005年に「The Testing of Luther Albright」(ルーサー・オルブライトの試練) でデビューした作家でもある。この作品はAmerican Book Awardを受賞している。

3カ月前にTwitterで離婚手続き中であることを発表したのはジェフ・ベゾス氏だった。夫妻は試験別居に進んだものの「今後も良き友人であり続ける」としていた。

Amazon株は現在1813.02ドルで取引されており、2人の持ち株は1430億ドル(16兆円)の価値がある。単純計算で、今後のジェフ氏の持ち分は1074億ドル(12兆円)、マッケンジー氏の持ち分は356億ドル(3.9兆円)ということになる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ジェフ・ベゾスのメッセージ暴露、サウジが関与を否定

Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)は、先週行なった極めて稀なMediumへの投稿で、アメリカン・メディア(AMI)が“強要行為と脅迫”をしていると非難したが、その際Bezosは Lauren Sanchezと交わした私的なメッセージが明るみに出たことにサウジアラビアの関与があるかもしれないことを匂わせた(しかし明記はしていない)。それについて、サウジの外務大臣Adel al-JubeirはCBSの番組“Face the Nation”でのインタビューで、サウジ政府は“全く無関係”と述べ、関与を否定した。

先月、National Enquirerは元妻MacKenzie Bezosと離婚したBezosとSanchezの間で交わされたテキストメッセージを報道した。先週木曜日のMediumへの投稿でBezosは、National Enquirerの発行元AMIがテキストメッセージのリーク元の調査をやめなければ私的な写真を含むメッセージを暴露すると脅した、と主張した。また、AMIが“政治的な動機があるか、政治の影響を受けている”とも指摘した。Bezosは、大統領ドナルド・トランプに近い人物といわれるAMIのCEO、David Peckerの神経に「サウジ関係のことが特に触ったようだ」と書き込んだ。

Daily Beastは今日、Lauren Sanchezの兄(弟)のMichael Sanchezがメッセージの元々のソースだったと報じた。Michael SanchezはトランプのアドバイザーRoger Stoneと親しい友人関係にある。

“Face the Nation”でのインタビューでal-Jubeirは「私には“昼ドラ”のように聞こえる。この件についてはテレビで目にしているし、新聞でも読んでいる。これは2者間のことであり、我々は関係していない」。

Bezosは、サウジアラビアがメッセージ暴露に関わっていると直接非難はしていない。しかし、AMIとPecker、トランプ、サウジアラビアのクモの巣的なつながりについて記している。Bezosはワシントンポスト紙を所有していて、同紙はムハンマド・ビン・サルマン皇太子とJamal Khashoggi殺人のつながりを広範にわたって報道してきた。Khashoggi氏は昨年10月に殺害される前、サウジアラビアの体制に反対し、ビン・サルマン皇太子に批判的な記事をポスト紙に書いていた。米中央情報局(CIA)はビン・サルマン皇太子が殺害を命令したと結論づけたが、トランプは繰り返し皇太子の関与を軽視してきた。

「私にとってワシントンポスト紙の所有は、事を複雑にするものだ。ワシントンポスト紙に報じられたことのある権力を持つ一部の人が、Bezosは敵だと誤って結論づけるのは避けがたい」とBezosは書いている。さらに「トランプ大統領はそうした人々の一人だ。それは彼のツイートから明らかだ。また、コラムニストJamal Khashoggi氏殺害の件についてのポスト紙の断固とした報道は、特定の人々の間では間違いなく不人気だ」と続けている。

そしてBezosは「数日前、AMIの弁護士から、Pecker氏が我々の調査について“立腹している”との連絡を受けた。これはサウジ関係のことが神経に触ったようだ」とも付け加えた。

AMIは、トランプと不倫関係を持ったとされているKaren McDougalに口止め料を支払った件で昨年12月に連邦検察と追訴免除の司法取引した。もしBezosが主張する脅迫と強要行為が事実なら、司法取引はなかったものになる可能性がある。

Peckerの弁護士Elkan Abramowitzは、Daily BeastがNational Enquirerのネタ元はMichael Sanchezだと報道する前、ABCの日曜番組“This Week”で「これは絶対に強要行為や脅迫ではない。National Enquirerのネタ元は信頼のおけるソースで、今回の報道の7年前からNational Enquirerに情報を提供してきた。ネタ元はBezos氏とLauren Sanchez氏がよく知っている人だ」と話していた。

イメージクレジット: Phillip Faraone / Getty Images

原文へ 翻訳:Mizoguchi)

AMIがJeff Bezosと“信義のもとに交渉している”と主張、しかし“脅迫問題を調べる”とも

一夜明け、AMI(アメリカン・メディア)にとって退っ引きならぬ事態になった。

それもかなり深刻だ。AMIはAmazonのCEO、Jeff Bezosとのやりとりについて短い声明文を出したが、もはやダメージコントロールモードになっているのは明らかだ。これに先立ってJeff Bezosは、AMIがBezosのテキストメッセージやヌード写真を盾にしたメールを脅迫の証拠として公開している

AMIは今日、反論の意を表明した。Bezosについての報道は「合法的に行なった」と主張し、Bezosとは“信義のもとに交渉中”だ、としている。それでも、そうした主張にもかかわらず、この件について調査を開始した、と述べた。

声明文は以下の通りだ。

American Mediaは、Bezos氏についてのニュース報道は合法的に行なったと固く信じている。さらに、Bezos氏が最近主張を行なった時点では、彼にかかる全ての問題を解決するために信義のもとに交渉を行なっていた。それでもなお、Bezos氏が公開した主張の性質を考慮して取締役会が召集され、彼の主張を素早くそして徹底的に調査することを決定した。調査が終わるのを待って、取締役会は必要に応じて適切な対応をとる。

National Enquirerの発行元のAMIは、Bezosが木曜日に公開した爆弾投稿の中で、脅迫したと非難されている。投稿の中で、AmazonのCEOはAMIが持ちかけてきた“取引”の詳細を明らかにした。その取引とは、Bezos所有のワシントンポスト紙が行なっている、AMIとサウジアラビアとのつながり、さらにはトランプ大統領との関係についての調査をやめれば、Bezosの新パートナーに送られた裸の自撮り写真を公開するのをやめる、というものだ。

このバトルはすぐには収まりそうにない。今後のアップデートをお見逃しなく。

イメージクレジット: Drew Angerer / Getty Images

原文へ 翻訳:Mizoguchi)

Jeff Bezos、「タブロイド紙の脅迫」を公開して非難

AmazonのCEO、Jeff Bezosは自身のヌード写真を盾にAMIから脅迫を受けていることを明らかにした。AMIはタブロイド紙National Enquirerの発行元であり、伝えられるところによれば政治的スパイの動きをしていて、トランプ大統領の名声を守る役を担っているとされている。こうした一連の動きは、奇妙な力が作用してアレンジされた“テックエリートvs大統領”の縮図のようだ。

ドラマティックで衆目を集めた離婚で最近ニュースになっていたBezosは、Mediumにブログを投稿し、自身がどのようにAMIのターゲットとなってきたかその過程の詳細を明らかにした。

事の始まりは、Bezosがプライベートセキュリティプロバイダーに委託し、調査者のGavin de Beckerが、どのようにNational EnquirerがBezosのプライベートなテキストメッセージや写真を入手(そして出版)したのかを調べたことだった。この調査には、Bezosが所有するワンシントンポスト紙への潜在的干渉とサウジアラビアとの関連性についても含まれている。

調査は、明らかにAMIのCEOで会長であるDavid Peckerには不都合だっただろう。

数日前、我々はAMIのリーダーから、我々が行なっている調査についてPecker氏が“カンカンに怒っている”とアドバイスされた。その理由として考えられるのは、サウジ関係のことが特に神経に触ったということだ。彼らは、もし我々が調査をやめなければ私のテキストメッセージや写真を掲載する、と言った。

彼らはBezosに「AMIの報道に政治的な意図や政治の影響があると思わせるものは見受けられなかった」と公に明らかにすることを要求した。これはまったく真実ではない、とBezosはブログに書いていて、彼は要求に屈するのではなく脅しを全て公開することにした。

AMIはBezos側に送ったメールで、AMIが入手した写真がどのようなものなのか詳細を描写している。BezosはAMIが仕掛けてきた攻撃をかわすために、描写された写真のリストをブログで公開したと思われる。写真はまさに個人的で読者の皆さんが想像するようなもので、その中にはBezosが付き合っていると報道されている女性が写っているものも含まれているようだ。

明らかにAMIは、Amazonの株主にBezosの判断力は劣るものだと示すために写真を公開することができる、と言っている。もちろんBezosが納得するはずがない。自身やポスト紙が脅しに妥協することよりも、自身の醜聞をさらすことを選んだ。

細かな点だが、Bezosは新聞は自身にとって“事を複雑にするもの”であると記しているが、彼は完全に打ち込んでいる。「ポスト紙での私の任務、そしてポスト紙の使命のサポート(これは今後も変わらないだろう)については、私が90歳になって人生を振り返る時に最も誇らしく思うだろう」と書いている。

とりわけ、Bezosはこうした脅しの情報をワシントンポスト紙とのつながりの元で(たとえば、同紙のオーナーとして、あるいは同紙の弁護士と連名の手紙というスタイルで)明らかにしないことを選択した。これはBezosが今回の件はかなり個人的な問題であり、AMIのお粗末なジャーナリズムプラクティス(AMIが悪意ある目的をジャーナリズムのように見せかけているのは事実だ)を非難していることを考慮してのことだろう。どのみちBezosにとっては、ワシントンポスト紙を乱用しているとの非難を受けることがないよう、十分な距離を保っていた方がいい。

おそらく読者の中には、写真についてはどうなるのか、AMIはそうした写真は合法的に入手したと主張できるか、と思う人もいるだろう。Bezosが公開したメールには次のように書かれている。

あなたのクライアントを含む問題に関する我々のニュース収集や報道は、あなたのクライアントの“プライベートな写真”の使用を含め、これまでも、そしてこれからも法に則っていることを、お知りおくよう。承知かと思うが、「コピーによる複写での使用を含め、著作物の公正使用は…批判、コメント、報道といった目的であれば…著作権侵害にはあたらない」と米国著作権法107条にある。

私には想像もつかない写真を公開することが“公正使用”となるかどうかは法的手段が伴われることになるだろうが、これは裁判所で判断される必要があるだろう。一方、AMIとNational Enquirerのこれまでのビジネス展開を考えたとき、彼らがこの手のことについて熟知しているのは確かだ。

この件は進行形であり、アップデートを随時チェックしてほしい。

イメージクレジット: Drew Angerer

原文へ 翻訳:Mizoguchi)

AmazonのファウンダーJeff Bezosと彼の妻で作家のMacKenzieが離婚

Bezos夫妻JeffとMacKenzieは、25年間の結婚生活に終止符を打ち離婚することになった。

Amazonのファウンダーと、小説家で受賞歴もある彼の妻は、ソーシャルメディア上の共同ポストでそのニュースを発表した。それによると、離婚の決定の前には別居生活があり、そして今後は“友だちとして”人生の共有を続けていきたい、という。

[訳略(形式的な発表声明文なので)]

二人は90年代に、共にヘッジファンドD.E.Shawの社員だったとき出会い、その後MacKenzieはAmazonの初期の社員の一人になった。

彼女の最初の小説、“The Testing of Luther Albright,”は2005年に出版され、翌年、American Book Awardを受賞した。

Forbes誌の2018年富裕者リストによると、世界でもっともリッチな人物Bezosの総資産額は推定1120億ドル。彼女は、そんな彼の下(もと)を去る。

(Bloombergより)

画像クレジット: Matthew Staver/Bloomberg

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazonがアメリカの社員の最低賃金を15ドルにアップ、国が定める最低賃金の倍以上

Amazonが、アメリカの従業員の最低賃金を11月1日から15ドルに上げる、と発表した。〔これまでは13ドル。〕

Whole Foodsなどの子会社の社員も対象となり、また季節雇用や一時雇用の労働者にも適用される。Amazonによると、対象となる正社員は25万人、季節雇用者は10万人である。

Amazonはこのところ日増しに、その低賃金を各方面から批判されていた。たとえばBernie Sanders上院議員は、彼が(政府による)“企業優遇策”と呼ぶものを終わらせるための法案を最近提出した。それが、誰をねらっているかは明らかだ。法案のタイトルは、こうなっている: Stop Bad Employers by Zeroing Out Subsidies(BEZOS)(補助金をゼロにして悪質な雇用者を根絶やしに(BEZOS))。

一方、Whole Foodsの従業員グループは組合の結成を呼びかけ、最低賃金15ドルなどの要求を提示した。

賃上げの発表声明でAmazonのCEO Jeff Bezosはこう述べている: “批判を聴いて、何をすべきかを真剣に考えた。そして、私たちは追随者ではなくリーダーでありたい、と決心した。今回の変更をたいへん嬉しく思っており、競合他社のみなさまや、そのほかの大規模な雇用者たちが、私たちの仲間に加わることを奨励したい”。

Amazonによると、これまでの福利厚生は変らないが、時間制のフルフィルメントとカスタマーサービスの社員にはRSU(譲渡制限付株式)の交付を全廃する。それに代わり、直接的な株式購入プランが提供されるが、その理由はおそらく、これらの従業員が“RSUよりも金額が明確ですぐに現金化できるもの”を求めているためだ。

また、同社の誓約によると、同社の政策チームが、国の7ドル25セントの最低賃金を上げるよう、ロビー活動を行なう。目標額は提示されていないが、“7ドル25セントは低すぎる。われわれは議会に働きかけて、新しいより高い国の最低賃金を決めてもらう”、と言っている。

[サンダース上院議員: Amazonの社員にとって重要であるだけでなく、世界が耳を傾けるべきだ。企業のリーダーたちがBezos氏のリードに続くことを促したい。]
[Dave Clark–Amazon世界展開とカスタマーサービス担当SVP: 南カルフォルニアのFCで15ドルの最低賃金を共有した。全員が拍手をした。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazonの‘搾取’に対抗してWhole Foodsの社員たちが組合の結成に向かう

Whole Foods Marketの労働者の一部が、この今やAmazonがオーナーである企業の85000名あまりの全従業員のために、組合を作ろうとしている。

Whole Foodsの社員に宛てた書簡でそのグループ…Whole Foodsの全地域的委員会…は、Amazon傘下のWhole Foodsの“方向性に懸念がある”、としている。書簡は、全社員を対象とする15ドルの最低賃金、企業年金制度、有給の産休〜育児休暇、健康保険控除額の減額、などの要求も述べている。

曰く: “Amazonがチームメンバーの全面的な価値を認めることなく、北米の小売業界の業態の全体を作り変えようとすることは認められない。Amazon[とWhole Foods]の成功は、われわれの献身を搾取し、われわれの経済的安定性を損なうことによって、得られるべきではない”。

この食料品チェーンを1年前にAmazonが137億ドルで買収し、eコマースとオフラインの一般小売業界の両方に衝撃波が広がった。これまでの12か月でeコマースの巨人は、この食料品チェーンの500近い店舗にさまざまな変化を導入した。一部の店ではAmazon Echoが売られ、amazon.comの商品受け取りと返品受付を担当するAmazonロッカーも登場した。

[Whole FoodsのAmazon化、その1年](未訳)

書簡はJeff BezosとWhole FoodsのCEO John Mackeyを名指しして、“2019年以降もレイオフが続き、Amazonはわれわれの労働力を積極的に切り詰め、その後、新しいテクノロジーと労働モデルによって成長していく気だ”、と言っている。

Amazonの買収以降、数百名のWhole Foods社員がレイオフされ、Amazonはそれに代えて“Whole Foodsに効率的なデータドリブンの社風を吹き込んだ”、とThe Wall Street Journalは書いている。しかし買い物客は、この改革によって数百万ドルを節約したとされる。

本誌TechCrunchがもらったWhole Foodsの声明には、“チームメンバーの個人の権利は尊重する”、とある。

声明は曰く: “わが社のオープンドアポリシー (門戸開放主義)により、チームメンバーは自分たちの意見や疑問、および懸念を、チームリーダーに直接申告することが奨励されている。この直接性が、わが社の従業員のニーズを理解して対応し、オープンなコミュニケーションと権利の実現を促進する雰囲気を作りだすための、もっとも効率的な方法と信じている。わが社は他社に負けない賃金と福利厚生を提供しており、わが社のチームメンバーの成長と成功にコミットしている”。

Amazonもこれとほとんど同じ声明をくれたが、社員の待遇に懸念のある者は同社のフルフィルメントセンターを見学するよう、勧めている。

以下は、New Food Economyが取得した書簡の全文だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

“ベゾスへの補助金をゼロにせよ”法案、サンダース上院議員が提出

Bernie Sandersは、言葉を濁すタイプではない。過去数週間、バーモント選出の孤高の議員は世界一大きく、金持ちといえる企業に接近してきた。約束通り、2016年の大統領選の候補だったSandersは、彼が考えるところの“企業福祉”に終止符を打つ法案を提出した。

Ro Khanna議員(民主、カリフォルニア選出)とともに、Stop Bad Employers by Zeroing Out Subsidies (BEZOS)という名称の法案を提案した。Sandersは今日ワシントンで記者会見し、彼が考える”今日の米国における大きな経済危機”に的を絞った法案を発表した。

「失業者率は低いものの、何百万という国民が家族を十分に養うことができないような低賃金で働く事態に終止符を打つ」。Sandersは記者団に対しこう述べた。「今日、米国には下50%よりも多い富を持つ最も裕福な人が3人いる」。

この法案は”従業員が500人以上の企業に、低い賃金で働く従業員が受け取っている連邦補助金と同じ額を課税する”ためのものだ。

法案名、そして最近のSandersの言葉からもわかるように、Sandersは特にAmazonのトップ、Jeff Bezosを標的にしている。

「Amazonの創業者Jeff Bezosは地球上で最も裕福だ。今年の初めから、彼の資産は毎日2億6000万ドルずつ増えている」とSanders事務所が出したリリースにはこう書かれている。「一方で、何千というAmazonの労働者は賃金があまりにも安く、フードスタンプ(食料品購入のための公的補助)に頼っている」。

これについて、AmazonはSandersの主張が「不正確で人々の誤解を招く」とし、「Sanders議員が策を弄する間に、我々はキャリアチョイスプログラムを通じて従業員のスキルアップを図るのに実際にお金を費やしている」と反論した。

今回の件についてAmazonはコメントを拒否している。

イメージクレジット: Alex Wong / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

ジェフ・ベゾスのBlue Originの打ち上げテスト成功――カプセル、ブースターとも予定どおり無事回収

今日(米国時間7/18)、ジェフ・ベゾスの宇宙企業、Blue Originはテキサスの基地でこれまででもっとも重要な発射実験の一つを実施した。今回のテストでは上空で乗員カプセルの脱出用ロケットが点火され、カプセル、ブースター双方を無事回収することに成功した。ブースターからの切り離し直後に乗員カプセルのロケットが予定どおりのタイミングで点火され、カプセルはこれまでで最高の高度を達成した。

このテストの成功はジェフ・ベゾスの宇宙企業にとって非常に大きな意味がある。Blue Originでは、このテストが成功すれば今年中に最初の有人飛行に進めるとしていた。

今日のテストはBlue Originとしては9回目、New Shepardロケットとしては3回目の打ち上げだった。2万人以上がYouTubeでのライブ中継を見た。Blue Originによるハイライトを下にエンベッドしてある。回収されたカプセル、ブースターとも再利用を前提にデザインされているという。

ブースターのロケットは2分半程度作動し、噴射停止直後にカプセルの脱出モーターが作動し、カプセルはさらに上昇した。ブースターは降下し、着陸脚を展開し、逆噴射によって降下速度にブレーキをかけ、着陸パッドにタッチダウンした。一方、カプセルは3基のメイン・パラシュートを展開して地上に戻った。ビデオを見るかぎり、双方とも理想的な状態で作動したようだ。

テストは全体で11分程度かかり、カプセルは最高時速3600キロ、高度は宇宙との境界とされる100キロを超えて118.8キロを達成した。

今回のテストでは情報収集のためにSkywalkerと呼ばれるダミー人形がカプセルに搭載された。 Blue Originでは近い将来、人間の宇宙飛行を予定している。ビデオストリーミングでガイドを務めたAriane
Cornelは「[ダミーは] 最大で10G程度を経験するかもしれない。しかしこれは十分人間が耐えられる範囲内だ。ことに今回のようにごく短時間であり、リクライニングシートに着座してうればまったく問題ない。われわれは乗員を無事に帰還させることを最大の目的としている」と述べている。乗員カプセルの脱出用ロケットは静止状態から宇宙空間まであらゆる状況で作動するようデザインされているという。今回のテストの大きな目的は高高度で脱出ロケットが正常に作動し、カプセルを安全に地上に戻せるこを確認するところにあった。

Blue Originでは早ければ今年末には有人飛行を開始する。商用飛行の開始についてはまだスケジュールが発表されていないが、「皆さんを宇宙にご案内するのが待ちきれない」とCornellは付け加えた。

下はテストのストリーミング中継の録画〔7:00ごろから中継が始まる。全50分程度〕。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazon Primeの会員が全世界で1億を超えた、巨大市場インドが貢献か

Amazonが今日(米国時間4/18)リリースした例年の株主宛て書簡でJeff Bezosは、自画自賛の大盤振る舞いをしているが、それも無理からぬことだ。そこにはありとあらゆる大きな数字が並んでいるが、たぶんその中でいちばん目立つ数字は‘1億’だ。AmazonのPrime会員の数が全世界でこの数を超えたのだ。その送料無料サービスが始まってから、今年で13年になる。

でも、それは意外ではない。最近料金の値上げはあったが、同社はこのサービスのインセンティブを今でもコンスタントに増やし続けている。そのリストの中には、ビデオや音楽、Kindleの本、そしてBezosが所有するWashington Post紙の6か月無料購読、等へのアクセスがある。様子から察するに、もうすぐWhole Foodsのお買い得も加わるのだろう。ひとつひとつはささやかでも、これだけ集まれば強い!

Bezosによると、Prime商品の全世界の売上は2017年に50億点を超えた。最近Primeを始めたインドは、今のところAmazonにとって最大の成長市場であり、書簡によると初年度の入会会員数は、“Amazonの歴史上これまでのどの地域よりも多い”。最近の同社はインドへの投資を増やしており、2月には音楽サービスを開始、そして今週は、同社のAndroid向けブラウザーの“軽量バージョン”をリリースした。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

郵便とAmazonの関係を非難したTrumpは米郵政公社の徹底調査を命令

大統領は昨晩(米国時間4/12)おそく、郵政公社(U.S. Postal Service, USPS)の評価を目的とする大統領令を発行した。その命令は、郵便サービスを“財政的に持続不可能”、と呼び、“特別調査団によるUSPSの財務と運営の徹底的な評価”を求めている。

Trumpはかねてから、郵便を標的にしてきた。その最初の攻撃的ツイートは2013年にさかのぼり、そのとき彼は、土曜日の郵便配達を廃止する計画を嘆いた。しかし最近では、郵便サービスは彼のAmazonに対するひたすらな攻撃の砲火を浴びてきたようだ。

12月にTrumpは、再びUSPSをTwitterで攻撃し、“1年に数十億ドルを失っているのに、Amazonなどに請求する荷物の送料があまりにも安く、Amazonをより裕福にし、郵便局をますます貧しく無力にしている”、と述べた。

ただしもちろん、AmazonとUSPSの関係は、それほど単純明快ではない

The New York Times言っているように、この大統領令はAmazonを名指ししてはいないが、しかしTrumpはこれまで、このオンラインリテールの巨人への攻撃を日に日に強めてきた。その怒りの多くはファウンダーのJeff Bezosに当てられたもののようで、彼はたまたまThe Washington Post紙のオーナーでもある。同紙はこれまで、大統領をおだてるような記事をあまり書いていない。

6月に彼は、Bezosをやっつけるときの二つのお気に入りの標的をくっつけたキャメルケース*のハッシュタグを作り、こう書いた: “ときどき、インターネット税を払わない(払うべきだ)Amazonの守護神と呼ばれる#AmazonWashingtonPostは、フェイクニュースだ!”。〔*: camel-case, 大文字小文字が入り混じって駱駝の背のこぶのようになっている綴り。〕

率直に言って、例をもっとたくさん挙げることは可能だが、でも先日本誌でTaylor Hatmakerが書いた記事のリンクをここに載せる方が簡単だ。この記事はTrumpのJeff Bezos攻撃ツイートを、すべて集めている。長いリストだから、のんびりくつろいでいるときにお読みいただきたい。ところで、大統領令の全文はここにある

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon、JPモルガン、バークシャー・ハサウェイがヘルスケアへ――当面社員向けの福利厚生サービス

企業が非常にビッグになると従業員の医療でさえ既存の健康保険企業を頼る必要を感じなくなるらしい。すくなくともAmazon、Berkshire Hathaway、JPMorgan Chaseはそう考えたようだ。3社は共同して従業員のための新しいまったく独立の健康保険を立ち上げることにした。この会社は3社の従業員と家族向けにあらゆる医療とヘルスケアを提供していくという。

Wall Street Journalによれば、新企業設立の目的は社員の福利厚生の増進であり、「〔一般の保険会社と異なり〕利益追求の必要がないため長期的計画に基づいたサービスが提供できる」ことが特長だという。社員のヘルスケアにおいて損益計算書に利益を計上することを主たる目的とする外部の営利企業によるサービスを利用する必要を一切なくすくのが3社の最終的な目的だ。

新企業の設立を発表した声明で、Amazonのファウンダー、ジェフ・ベゾスは、「〔パートナーの3社は〕ヘルスケア市場に参入して自らサービスを提供することの困難さを十分認識している。最終的に、経済システムにおけるヘルスケアの負担を軽減し、従業員と家族に優れたサービスを提供することによってこの努力が報われるものとしたい」と述べた。

Berkshire HathawayのCEO、ウォーレン・バフェットはこれに加えて「ヘルスケアのコストの際限ない膨張はアメリカ経済に対して貪欲な寄生虫のような影響を与えている」と述べ、JPMorgan ChaseのCEO、ジェイミー・ダイモンも「アメリカにおけるわれわれの従業員と家族に優れたヘルスケア・サービスを提供し、ひいてはアメリカ全体に利益を与えたい」と付け加えた。

現在のところ新会社については、こうした理念と目的以外に詳しいことは分かっていない。しかしパートナーの3社は新会社設立にきわめて真剣だ。プレスリリースによれば、まだ「準備の初期段階」だというが、各社のトップを含む暫定経営陣が発表されている。近く長期的視野に立った組織が発足し、新本社も開設されるはずだ。

新会社の目的は、当然ながら、ヘルスケア・システムに最新のテクノロジーを導入することでサービスの質を向上させながら大幅にコストを下げるところにある。しかしダイモンのコメントにもあるように、もしこの新しいヘルスケア・システムが順調に機能すると見極めがついた場合には、3社連合は従業員と家族だけでなく、さらに広い範囲にサービスを拡大する意図があるかもしれない。

画像:JASON REDMOND/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ブラックフライデーがAmazon CEO Jeff Bezosの総資産を1000億ドルに押し上げる

しかし世界でいちばんお金持ちでも、まだ足りないものがある。

ブラックフライデーでAmazonの株価が上がり、ファウンダーでCEOのJeff Bezosの総資産額はBloombergの推計によると1003億ドルになった。

今年Amazonの株価は急上昇し、それによりBezosは326億ドルの利益を得た。2017年だけで、だ。

彼はこの金で、何をする気か?

Bezosは、提案を求めている。この夏彼は、Twitterのツイートでアイデアを募った。彼によると、彼が求めるものは、“今すぐにでもできる短期的な人道主義的活動で、緊急のニーズに奉仕すると同時に持続的効果もあるもの”、だ。

12桁というとてつもない額に達したのは、彼が初めてではない。Microsoftの協同ファウンダーBill Gatesは、1999年にこの大台に到達した。

Gatesはその後、投資家のWarren Buffettと共にThe Giving Pledgeを開始し、彼の資産の半分以上を慈善的努力に捧げる、と約束した。彼はまた、全世界の貧困を減らすためのBill & Melinda Gates Foundationも創設した。

Bezosは先月、Gatesを抜いて世界でもっともお金持ちの人物になった。Buffettは789億ドルで第三位と推定されている。

今年のAmazonは、投資家たちがeコマースのトップとして他との差をさらに拡大する、と読んだために、株価が急騰した。同社は、音声アシスタントAlexaなどのハードウェアデバイスでも成功している。

さらに加えてAmazonは、同社のクラウドサービス事業Amazon Web Services(AWS)が成長している。そしてまた、そのほかの分野にも進出しようとしている。たとえば食料品に関しては、今年の早い時期にWhole Foodsを買収した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

イーロン・マスク、「スタートレック:ディスカバリー」で宇宙のパイオニアに認定される

Elon Muskはライト兄弟や人類に光速ワープをもたらした科学者と肩を並べた。Star Trek: Discoveryによる。昨夜CBSの All-Accessで、ジェイソン・アイザックス扮するキャプテン・ガブリアル・ロアカが、ライト兄弟や架空の動力発明家ゼフラム・コクレーンと共に、宇宙飛行技術革新の立役者としてMuskの名前を挙げた。

SFファンとしてよく知られるMuskは、この比較と名前の言及に興奮したことだろう。SpaceXのファウンダーは人類を惑星間生物種にする野望をもっており、最初のターゲットは火星に植民地を作ることだ。MuskのSpaceXは、再利用可能ロケットの改善にも取り組んでおり、宇宙での作業方法にパラダイムシフトを起こす可能性をもっている。

この言及でもうひとつ興味深いのは、AmazonとBlue OriginのファウンダーであるJeff Bezosの名前がないことだ。このもう一人の宇宙起業家はスタートレックの大ファンで、スタートレックBeyondへのゲスト出演を買って出てエイリアン役で登場することに成功したが、ロアカに宇宙飛行の英雄として取り上げられることはなかった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ゲイツ、ザック、ベゾスらがVillage Globalを支援――スタートアップ育成のシード・ファンドがスタート

Y Combinator出身のスタートアップ紹介サイト、Product Huntの社員1号、Erik Torenbergは有望なスタートアップを見つけて世界に紹介するだけでなく、自ら投資しようとしている。今日(米国時間9/26)、静かにスタートしたVillage Globalは、シード資金とプレ・シード資金を最初期段階のスタートアップに投資することを目的とするベンチャーファンドだ。

このファンドは起業家に資金を提供するだけでなく、起業家と世界的に有名なメンターとを結びつけようとしている。Facebookのマーク・ザッカーバーグ、Amazonのジェフ・ベゾス、LinkedInのリード・ホフマン、Googleのエリック・シュミット、Yahooのマリッサ・メイヤー、Microsoftのビル・ゲイツといったスーパースターがリミッテッド・パートナー(LP)として、またアドバイザーとしてVillage Globalに加わっている。

Village Globalのパッケージ、Erik Torenberg

SEC〔アメリカ証券取引委員会〕の規則によりベンチャーキャピタリストは資金調達中のファンドについて公に論ずることを禁じられているためTorenbergはわれわれの取材に答えることを控えた。Village Global自体はファンドの規模について明らかにしなかったものの、同社が規則に従って6月にSECへ提出した書類をTechCrunchが調べところによれば、調達目標とする金額は5000万ドルだ。ただし、資金調達が完了していないため、実際に集まった資金の総額はまだ分からない。

上に挙げた以外にも前ニューヨーク市長、マイク・ブルームバーグ、VMWareのファウンダー、ダイアン・グリーン、DisneyのCEO、ボブ・アイガーなど数多くの著名人がこのファンドに加わろうとしている。皆大富豪だから、目的は利益ではなさそうだ。Village Globalは事業を紹介するリリースで「こうしたイノベーターたちはスタートアップ・ゲームへの関心を失っていない。彼らは自らの企業運営の経験からさまざまな知恵を起業家に伝えたいと考えている。同時に次世代の起業家たちとの交流を通して新たな洞察を得ようとしている」と書いている。

実際、ここに名前を挙げたテクノロジー界の巨人たちがVillage Globalに信頼を置く理由は、TorenbergがProduct Huntを通じて「草の根」的に次世代の起業家を熟知しているからだろう。

ホフマンと共著でスタートアップの戦略の教科書、スタートアップ シリコンバレー流成功する自己実現の秘訣(日経BP)(The Startup of You)を書いた後、ホフマンの側近としてLinkedInに加わったベン・カスノーカがVillage Globalのチームに加わった。またパートナーには IACの事業開発担当幹部、500 StartupsのIR部門の責任者、Queensbridgeのパートナーを歴任したAdam Corey、Cheggの最高ビジネス責任者、Harvard Business Schoolの客員起業家、Anne Dwane、SuccessFactorsの前副社長でCanaanのパートナー、Ross Fubiniなどが含まれる。

最初期のスタートアップへの投資を目的とするため、Village Globalはさほど巨額の資金を集めたりAndreessen HorowitzやGV(以前のGoogle Ventures)のような大規模な組織なしに意味のある影響を与えることができる。人材獲得や組織のデザインの面でも負担が軽いはずだ。その代わり、Village Globalはテクノロジー界のスターをアドバイザーとして網羅しようとしている。 【略】

Village Globalでは一般のベンチャーキャピタルのように少数の中心的メンバーがすべての投資の決定を行うのではなく、幅広いスカウトのネットワークを通じて行おうとしている。この「スカウト・ネットワーク」のリーダーにはYouTubeのVRの責任者、Erin Teague、Quoraの副社長、Sarah Smith、Dropboxの社員1号、Aston Motes、Target、Hilton、 Verizon[TechCrunchの親会社]の取締役を務めるMel Healeyなどがいる。

Village Globalのビジネスモデルはスタートアップの起業は投資家にとって二極化―大成功を収めるかゼロになるかで、その中間が少ない―という現実を前提としている。Village Globalはスタートアップのスカウトに有利な条件を示しているが、これはいくつかの大成功ですべての投資の元を取ろうという戦略だろう。

上場や買収などにより現金化に成功し資産を築いたファウンダーなど富裕な個人が続々と初期段階のスタートアップへの投資に参入してくる現状なのでこの分野は今後激しい競争にさらされるはずだ。しかし幅広いネットワークとテクノロジー界のスターをメンターに擁することでVillage Globalから次のユニコーン〔企業価値10億ドル以上のスタートアップ〕が生まれるなら、健全なエコシステムを築くことができるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+