GoogleのPixelスマートフォン、今年中に‘2’が出ることは確実

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GoogleのPixelスマートフォンは、昨年同社がモバイルのハードウェアに関して行った、抜本的な再編成を表していた。それは、一般消費者と評論家たちの両方から大いに賞賛された。そして、さらに良いニュースが: Googleのハードウェア担当SVP Rick Osterlohが今年のMWCでAndroid Pitに語ったところによると、Pixelの後継機が年内に出る。

Osterlohによると、どうやらそのPixel 2は、同機の“プレミアム”(高級機)という位置づけをそのまま継承するようだ。彼によると、同社には低価格機を提供する意思がない。そちらは、そのほかのハードウェアパートナーたちの担当分野にしたい、と。

ハードウェアの1年というリリースサイクルはふつうだから、Googleが今年スマートフォンを出すことは前から予想されていた。でもOsterlohの談話には、これまで明らかにされなかった同社の戦略のようなものが、見え隠れしている。

第一に、GoogleはPixelで打ち出した新しい戦略コースを外れない。それによって、さらに直接的に、iPhoneとの競合を目指す。

第二として、ミッドレンジやローエンドを同時に追うことによって、同社の集中力を分割弱小化しない。

Googleのスマートフォン戦略としては、きわめて妥当だろう。初代のPixelは今でも最良のAndroidスマートフォンだから、その路線が継続されるのは嬉しいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

iPhoneプレミアムモデルは曲面OLEDを採用(全モデルでポートはUSB-Cに)

CUPERTINO, CA - SEPTEMBER 09:  Apple CEO Tim Cook models the new iPhone 6 and the Apple Watch during an Apple special event at the Flint Center for the Performing Arts on September 9, 2014 in Cupertino, California. Apple unveiled the Apple Watch wearable tech and two new iPhones, the iPhone 6 and iPhone 6 Plus.  (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

iPhoneが登場して10周年を迎えた今年、iPhoneには特別モデルが用意されるだろうという話が広がっている。それにともないさまざまが流れている。そうした中、WSJに詳細な記事が掲載されている。記事のもととなった匿名の情報源によれば、プレミアムモデルは他のモデルとハードウェア的にずいぶん違ったものになるとのこと。

記事によれば、iPhoneのプレミアムモデルでは、SamsungのGalaxy S7 edge同様の曲面OLEDスクリーンを搭載するそうだ。曲面ディスプレイはSamsungが製造するものとなるらしい。

このハイエンドモデルの価格は、1000ドルが見込まれている。iPhone 8ないしiPhone 8 Plusとは別の特別モデルとして販売されることになる。

尚、すべてのモデルではライトニングポートを廃してUSB-Cを搭載することになるようだ。もしこれが本当なら、iPhoneとして初めて独自規格を捨ててAndroidなどのライバル機種と同じ標準規格を採用することになる。これは最新のMacBook Proなどをみれば、たしかにありそうな話だ。

USB-Cは電力、データ、音楽、ビデオなどを、LightningないしUSB 3規格よりもはるかに高速に転送することができる。MacBook Proでも、この規格の優位性を認めたからこそ、MacBook Proにおける唯一のI/OインタフェースとしてUSB-Cを採用したわけだ。しかしこのせいでiPhoneをMacBook Proと直接つなぐことができなくなったのは問題ではあった。USB-CとLightningを変換するケーブルが必要だたのだ。iPhone側にもUSB-Cを搭載することで、こうした状況が変化することとなる。

話を戻して、WSJのレポートが実現するのなら、iPhoneには従来と異なる新たなエコシステムが生まれることとなる。iPhone 8およびiPhone 8 Plusとは別に用意されるという噂のiPhone Xだが、ハードウェア的な仕様も異なるものとなるわけだ。このプレミアムモデルの登場で混乱する消費者も生じることだろう。しかしプレミアムモデルの販売は、たしかにAppleを潤すこととなるのだろう。
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(翻訳:Maeda, H

Apple、iPhone 6sの突発シャットダウン問題はiOS 10.2.1で80%減少したと発表

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過去何世代かのiPhoneで、「突然」シャットダウンするという苦情が出ている。iPhone 6、6 Plus、および6s、6s Plus各機種の一部で、突然画面が真っ暗になり電源アダプターにつないで再び電源を入れなくてはならなくなる問題が起きている。

Appleはこの非常に厄介なバグの解決に取り組んできたが、このほど大多数のiPhone 6/6sの問題を軽減するであろう修正にたどりついた。実はこの修正はiOS 10.2.1をインストールした人にはすでに適用されている ― iOSユーザーの約50%がインストール済み。修正がある程度浸透した今、Appleは問題がどれほど解決したかというデータを公表した。iPhone 6sで80%、iPhone 6では70%、問題が減少したという。

今のところiPhone 7はこの問題の影響を受けていない。なお、昨年末一部のデバイスでバッテリー交換のリコールがあった問題でも、同じく突然シャットダウンする症状が起こりよく似ているが、本件とは問題も解決方法も異なるので注意されたい。

今日AppleからTechCrunchに送られてきたコメントは以下の通り。

iOS 10.2.1で、Appleは少数のiPhoneユーザーが経験している突発的シャットダウンの頻度を減らす改善を実施した。iOS 10.2.1はアクティブなiOS端末の50%以上にインストールされており、アップグレードしたユーザーから受け取った診断データによると、問題を経験しているこのわずかな割合のユーザーのうち、iPhone 6sで80%以上、iPhone 6では70%以上の端末で突然のシャットダウンが減少していることがわかった。

突然のシャットダウンに遭遇した場合に、電源につながなくても再起動するしくみも追加した。一連の突発的シャットダウンが安全に関わる問題でないことは指摘しておくべきだが、不便をかけていることは理解しておりできるだけ、早く問題を修正したかった。使用中の端末に問題のあるユーザーはAppleCareに連絡してほしい。

何が起きたのか私に理解できる範囲で書くと、Appleは突然大電力を消費する瞬間現象が起きることを突き止めた。ある程度疲労した古いバッテリーはこの影響を受け電力の供給が不均等になり、端末の緊急シャットダウンを招いた。新品のバッテリーは影響を受けないが、ほとんどのバッテリーは充電サイクルを繰り返すことで能力が低下しているため(リチウムイオン技術の副作用としてよく知られている問題であり、もっといいものが出てきたらすぐにでも乗り換えたいと誰もが思っている)この種の瞬間現象の影響を受けやすい。

Appleは電源管理システムに何らかの細工をしてシャットダウンを大幅に減らした ― しかし完全に取り除いてはいない。突然のシャットダウンに遭遇したとき、iPhone 6sと6s Plusはアダプターにつながなくても再起動できるようになった。

もう一つ私の理解では、iOSの新しいベータ版では、iPhone 6と6 Plusでも自動再起動するはずだ。

ある時点でバッテリーの疲労が著しくなり交換が必要になることは、Appleが公式サイトで説明している。iOS 10.2.1 の設定アプリのバッテリー情報には、新たに「バッテリーの交換が必要です」というメッセージが今後数日のうちに加わる予定だ。Appleが必要と判断した場合にのみ表示される ― これはバッテリーがどの程度疲労するとAppleは交換すべきと考えるのかという人々の疑問に多少の透明性を与えるものだ。バッテリー交換が必要であると判断する正確な基準は不透明のままだが、Appleは最大充電回数と寿命についていくつかのヒントを公開している

問題が完全に解決したわけではないが、トラブルに悩まされているユーザーには何らかの安心感を与えたことだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AirPodsのカラーバリエーションを提供するColorWare(日本にも出荷可)

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白のAirPodsが悪いというわけではない。ただ、少々たいくつな感じがするのは否めないと思う。そんな人むけのサービスがColorWareで、AirPodsのカラーバリエーションを提供してくれる。色の種類も豊富に用意されている。さらに追加料金を支払えばケースにも色を塗ってくれる。

ちなみにColorWareは2000年代から、こうしたサービスの提供を行なっている。Appleプロダクトのカラーバリエーションの提供を主力サービスとして提供している。iPodのカラーバリエーションを最初に提供したサービスのひとつでもある。

もちろん費用はかかる。AirPodsを好きな色に変更する価格は289ドルよりとなっている。AirPods本体も含んでの価格なので、カラーリングの価格は130ドル程度よりということになるわけだ。色は58色から選ぶことができ、ソリッド塗装だけでなくメタリック塗装を選ぶこともできる。ケースの塗装は30ドルだ。

現時点では、注文の処理には6週間ほどかかるとのこと(訳注:現在サイトではシッピングまで10-12週間かかると記されています)。AirPodsを好きな色に染めるのに、コストなどあまり意識しないという人も大勢いるようだ。もちろんこうした人の存在にはAppleも注目していることだろう。おそらくは、Appleも自社製品としてカラーバリエーションを提供してくると睨んでいるのだが、果たしてどうだろうか。

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(翻訳:Maeda, H

複数のトラックが互いに通信し隊列を組んで燃費を節約するPeloton Technologyの車上システム

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セミトラックは隊列で走った方が良い、とかねてから言われている。燃料効率が良いし、安全だし、運転も楽だ。そしてこれからは、そんな隊列が至るところで見られるようになるかもしれない。運航自動化ソフトウェアのPeloton Technologyが、車両管理サービスのOmnitracsとパートナーして、今年からその隊列化技術を提供する。

Pelotonはまず同社の、最大級(Class 8)のトラック用の隊列化システムの予約を年内にこなしていく。それによって2台のセミトラックが、車両間通信とレーダーを使って隊列化し、一台が他の後ろを走る形になる(上図)。そのシステムは、レーダーを使った巡航システムの強化バージョンのようで、トラック自身が位置や運転に関する基本的な情報を共有する。

ただしそれは、いわゆる自動運転技術ではない。運転は100%、人間運転手が行い、路面路上の状況にも注意を払わなければならない。このシステムは適応型巡航コントロールシステムのように、緊急時の自動ブレーキ機能はあるが、しかし車両間通信により、前のトラックのブレーキが踏まれると、1/10秒位内に後ろのトラックのブレーキも自動的に入る。Peloton Technologyによると、これはSAEの定義によるLevel 1の自動化基準を満たしている。

隊列は今のところ2台のみなので、長蛇のように何マイルも連なる大隊列に出会うことはない。またPletonのシステムはクラウドサービスなので、特別に指定された条件の良い道路でしか使われない。今の多くの準自動化システムがそうであるように、面倒な状況では人間が完全にコントロールを握る。

Peloton Technologyの計算によると、いちばん顕著な利点は燃費だ。この2台の隊列では、先行のトラックの燃料費は4.5%節約され、後続車は10%節約される。Omnitracsを利用している運送会社でトラックにPelotonのシステムを搭載しているところは、そのシステムを利用できる指定道路をなるべく走るようにしている。

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ミズーリ州カンザスシティにスマートシティの初期的な実装例を見る…GoogleやCiscoなど企業の協力が鍵

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9か月前にミズーリ州カンザスシティは、総額1500万ドルを投じるCiscoとのパートナーシップにより、同市の2マイルにおよぶ、路面電車の走るメインストリートを、IoTなどによりスマート化(電脳化)する、と発表した。同市は今日(米国時間2/1)、このプロジェクトに関する最初のデータを、他の都市や政府省庁と共有した。

4年前にカンザスシティは、Google Fiberで住民をインターネットにつないだ。今では同市はダウンタウンの50の市街ブロックに無料の公共Wi-Fiを敷設し、人間の活動に反応するLED街灯を125基設置した。

その路面電車通りには(現時点で)12のキオスクがあり、携帯電話を持っていない人でも、交通案内や行政サービス、地域のエンターテインメントなどについて知ることができる。キオスクはまた、災害や緊急事態のときには、市民に情報を提供する。

カンザスシティは運輸省のスマートシティ計画の候補都市だったが、結局その補助事業はオハイオ州コロンバスへ行った。そこでカンザスシティはCiscoとのパートナーシップを選び、同社が約1200万ドルを出すことになった。市は今後10年間で380万ドルを支出する。

まだ若いプロジェクトなので、ビッグデータはまだ十分にビッグでない。でも今すでにXaqtのライブマップにより、市内を走る電車の正確な位置を知ることができる。また市内の駐車場の空き情報や、道路の渋滞状況も知ることができる。

これらの情報やデータはカンザスシティの住民の活動や安全を支えるだけでなく、NISTとの協働で、ビッグデータの利用と個人のプライバシー保護を両立させるための技術規格の策定に役立てていく。

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Googleが衛星画像事業Terra BellaをPlanet Labsに売却、Earthの画像はライセンスにより継続

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本誌TechCrunchが1月25日に報じたように、Googleは、SkySat Earthの画像衛星群を含むTerra Bellaの事業をPlanet Labsに売却することを、金曜日(米国時間2/3)に確認した。しかし売却の条件に複数年のライセンス条項が含まれているので、Google Earthなどの宇宙から地表を見た画像は、従来どおり提供される。

Planet LabsのWill MarshallInが、買収を発表するブログ記事で、SkySatの高解像度の画像衛星を7基入手できたことは“たいへんありがたい”、と言っている。中解像度の画像衛星を、同社は60基保有している。中解像度というのは3〜5メートルの精度、という意味で、Googleの衛星なら1メートル弱の精度を提供できる。だからGoogle EarthやGoogle Mapsの画像は、上図のように非常にくっきりしている。

PlanetはTerra Bellaの能力を宣伝して顧客層を広げたい。今でも同社の事業は順調だが、高解像度の画像を提供できれば、顧客企業が抱える消費者製品の増客にも貢献するだろう。そういう新市場開拓の形はまさに今、Googleへのライセンス提供、という形ですでに一つ実現している。

Terra Bellaも元々はGoogleによる買収の成果で、2014年に5億ドルで取得したSkybox Imagingがその原型だ。Googleは最近、包括的な親会社Alphabetを創設するなど、機構の合理化に取り組んでおり、衛星画像に関しても、機械設備の自社保有よりも専門企業からのライセンス購入の方が合理的、と判断されたのだ。

買収の価額等は公表されていないが、本誌の前の記事では、もうひとつの買い手候補Climate Corporationの予定価額が3億ドルとされていた。

金曜日の朝Planetは、キュビスト(cubist)と呼ばれる小型で低コストの衛星を、新たに88基打ち上げる計画を発表した。一度に打ち上げる人工衛星の数としては新記録であり、打ち上げは2月14日を予定している。

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米運輸省、2023年までに全新規車両の「車-車間通信」を義務化

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幹線道路交通安全局 (NHTSA)が最近公開した規定案は、全新規車両にV2V(車-車間)通信機能の塔載を義務付けている。これはまだ正式な要件ではないが、もし2019年(この種の規則でよくある期限)に発効すれば、自動車メーカーは今後数年をかけて自社車両にシステムを組み込み、新車がすべて通信可能にならなければならない2023年までに準備を整えることができる。

規則が要求しているのはシステムを塔載することだけではない。車同士でやり取りするメッセージも標準化している。そしてみんなが期待している通り、規則には山ほどの略語が使われている。路上の各車両は専用狭域通信(DSRC)ユニットを備え、基本安全メッセージ(BSM)を送信する。

BSMは文字通り基本的で、速度、ブレーキ状態、方向等のデータからなる。プライベートな情報はなく、規定案には「NHTSAはプライバシーの懸念を軽減するために一部のデータ要素を意図的に不要としている」と明確に書かれている。システムの目的は全車両が同じ言語を用い短いメッセージをやりとりすることにある。

規定案には、セキュリティーおよびソフトウェアのアップデートを無線で受けられるという要求も盛り込まれている。ただし「消費者の同意があり…適切である場合」だ。さらにNHTSAは、車両のV2Vモジュールと他の通信機能との間にファイアウォールを設置し、ろくでなしが他のシステムをアクセスすることを防いでいる。

これはV2Vが単独で動くという意味ではない。車両は受信した情報を他の車載センサーや緊急自動ブレーキ等の安全システムで利用すべきであることを、規則は明確に謳っている。NHTSAは車両が集団で通信することで、各車のセンサーやDSRCメッセージの能力を越えて助け合うことの利益も強調している。

テクノロジーが既にその方向に進んでいるとき、なぜ公式規則を作る必要があるのか?政府はV2Vテクノロジーが十分速く進展していないと考えているからだ。「政府の行動がなければ、様々な障壁が、将来有望な安全技術が広く普及して多くの利益を生むことを妨げる恐れがある」と規定案に書かれている。

またNHTSAは、生命を救うかもしれないこの安全技術を義務化しなけれは、車の購入者は導入しないかもしれないと指摘する。V2Vから受ける安全の恩恵が、十分多くの人々が買わなければ受けられないなら、消費者は自分も買わないかもしれない。だからNHTSAは全員を安全にしようとしている。好むと好まざるによらず。

V2Vの専門知識がありこの話題について強い意見を持っている人は、2017年4月12日までに規定案に対して意見を述べられる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

車のシャシーとショックアブソーバーをソフトウェア駆動のアクチュエータに代えて車内安定性を高めるClearMotionが$100Mを調達

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ClearMotionは、自動車メーカーのために代替シャシーを作っている。それは、従来の物理的なショックアブソーバーに代わって、ソフトウェアが駆動するデジタルの適応型アクチュエータだ。同社はこのほどシリーズCで1億ドルを調達したが、主な投資者はJ.P. Morganの資産管理部門のアドバイスによるクライアントのグループで、それにNEA, Qualcomm Venturesなども参加した。

同社は“世界初のデジタルシャシーを作った”と主張するが、それは従来のショックアブソーバーとは全然違い、また一部のハイエンドのスポーツカーに見られるドライバーが調節できるサスペンションシステムとも違って、自動車が道路の状態をモニタしてリアルタイムで適応することによって、最適な快適性と走行性能を提供する。ClearMotionによると、それを実現するアルゴリズムは同社独自のもので、使用する車載システムは自動運転や運転者支援システムと、直接の関係はない。

しかしClearMotionの技術は、自動運転機能にとっても便利かもしれない。同社によると、その技術は、自動運転車の乗車体験をより楽しくする、という目標の実現に役立つだろう。また車の中で仕事をしても、道路の凸凹の影響が及ばないので、生産性が向上する、という。

昔ながらの物理的サスペンションにも、ソフトウェアのバグがないなどの利点はあるが、でもClearMotionの技術は、車内の安定性がより重視される未来には重宝されるだろう。車内の空間というものが、今後はますます、ふつうの生活空間の延長と見なされるようになるし、それだけでなく、運転中に大好きなホットコーヒーを飲もうとして、自分の膝をびしょ濡れにしたくはないからね。

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Udacityがディープラーニングのナノ学位基礎コースを立ち上げ、399ドルで志願者全員入学

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コンピューターの計算能力と効率がこのところ大幅に向上したため、至るところでディープラーニング(deep learning, 深層学習, 多段ニューラルネットワーク)が利用されるようになった。ディープラーニングは今では、自動運転車やコンビニエンスストア、それに病院などでも使われている。しかしこの分野は技術者の人材がまだ豊富でないため、優秀な人材が希少財として奪い合いになり、そのことが、応用分野を広げ、難しい問題を解決していくためのボトルネックになっている。そこでオンライン学習サイトUdacityは、この前導入したAIコースに加え、このほどYouTubeのスターSiraj Ravalとパートナーして、ディープラーニングのナノ学位*を付与する基礎コースを開始する。〔*: ‘ナノ学位’の簡単な説明はこの記事の冒頭訳注に。基礎コースは、ナノ学位のさらに初等コースで、Udacityの新企画。〕

Udacityは今後、このような単科の基礎コース(Foundation Programs)を重視していく意向だ。これは完全なナノ学位コースの受講がまだ無理な段階の初学者の、階段の一段目をとにかく上がりたい、という学習ニーズに応える。この新しいコースは、17週で多くを学ぶが、時間は毎週3〜4時間程度で、とにかくディープラーニングを利用していろんな問題を解くために必要十分な知識を習得する。Ravelはそれを、技術というより、考え方の習得だ、と説明する。

Ravalには、短時間で大量の情報を人に伝えた経験が豊富にある。YouTubeのコースでは期間が最大で2か月だが、彼自身が感心するほど、生徒たちの達成度は高い。

“最後に生徒たちは自分のGitHubアカウント上に5つのプロジェクトを与えられるが、その最終プロジェクトはGenerative Adversarial Networks*、この分野の最先端の技術だ”、とRavalは語る。“基礎とは言っても相当本格的だから、雇う側も安心できるだろう”。〔*: Generative Adversarial Networks, 仮訳: 生成的対立的ネットワーク, 参考記事

Ravalが考える理想の生徒とは、Pythonができて代数の基礎が分かること。プログラミングをまったくやったことのない人は、対象外。むしろ、現役のプログラマーがディープラーニングのスキルを身につけることが目的だ。

多くの人に‘入学’してもらいたいUdacityは、この基礎コースの特典として卒業後「自動運転車」や「人工知能」ナノ学位コースに無条件で入学を認め、100ドルの助成金を進呈する。これらのナノ・コースは、入学志願者の数%(自動運転は16%、AIは4.5%)しか入れない、競争率の高い狭き門だ。

“これはUdacityにとっても新しい展開であり、今年はナノ学位基礎コース(Nanodegree Foundation programs)をもっと増やしていく、とUdacityのCMO(chief marketing officer)Shernaz Daverは語る。

ディープラーニング基礎コースの授業料は399ドル*、入学志願の受け付けは今日(米国時間1/13)から1月20日まで。授業は20日に始まり、6ヶ月のコースを完了した者が卒業資格を得る。〔*: 基礎コースは全員入学。志願書提出時に399ドルを払う。〕

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Samsungの次世代EVバッテリーは、20分の充電で約500キロの走行が可能

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Samsungのバッテリー製造子会社、SDIが発表した新しい電気自動車用バッテリーは、1回の充電で最大372マイル(526 km)の走行が可能で、わずか20分間の充電で310マイル走れる。北米国際自動車ショウで初めて紹介されたこの新バッテリーは、現在Samsung SDIが製造しているバッテリー製品と比べて、必要なユニット数と重量が10%減るという。

量産は2021年以降の予定だが、同じ頃各メーカーから出てくると思われる自動運転車への塔載には間に合いそうだ。EVと自動運転車は相互に密接な関係を持っている。Fordをはじめとする各自動車メーカーが計画している、オンデマンド相乗りサービスにとって、どちらも決定的に重要な役割を担っている。

20分の充電でそれだけの距離を走れるようになることは、EVがもっと多くのドライバーにとって実用的になる上で大きな意味がある。トイレに行ってコーヒーかお菓子を食べる程度の時間だ。対してTeslaのスーパーチャージャーは、30分の充電で約170マイルなので、Samsungが計画中の技術はおよそ2倍の性能を提供することになる。

TeslaのCTO JB Straubelがスーパーチャージャーを最初に披露した時の話によると、Teslaの長期的目標は充電時間を5~10分にすることで、同社は充電ステーションの理論的最大出力を秘かに強化している(ただしTesla車のバッテリーが受入れられる電力量は今も120 kWhに制限されている)。

Teslaは自社のバッテリーをパナソニックと提携して製造しており、最新世代のバッテリー工場をネバダ州に建設中だ。一方Samsungの新しい2万1700シリンダーセルモデルは、「複数の米国自動車スタートアップ」がEVに使用しているとSamsung SDIは言っている。その中の一社で新しいEV会社のLucid Motorsには、元Teslaの社員が数多く在籍している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

3Dプリンターでセラミックの精密プリントができる…Formlabsがそのための実験システムとツールを開発

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Formlabsの3Dプリンターは、まるで射出成形で作ったような、しっかりした滑らかなオブジェクトを作る。しかし今回彼らは、改良された素材をいくつか加え、その中には、完全にマットで、最適なプリントを得るために配合を変えられるグレーの素材や、あとでふつうに焼成できるセラミックの素材がある。

さらに同社は、メイカーやエンジニアのための実験的なツールキットForm Xをローンチした。

“3Dプリントと弊社のForm 2でどこまでのことができるかを探求し、即興で作ったりできるために、斬新な素材と研究用ツールを用意したい”、と協同ファウンダーのDavid Lakatosは語る。“セラミックのレジンはその好例だ。今の3Dプリントでは、セラミックは、科学的に探究すべき素材の中でもっとも新奇なものの一つだ。セラミックを3Dプリントできれば、これまでのセラミック製造技術ではできなかったような構造や複雑な形が可能になる”。

上のビデオでは、Davidが新しいレジンとシステムについて語り、プリントしたパーツの一部を見せてくれる。

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アメリカの一般消費者の見解: 「自動運転車は人間運転者よりも優秀」

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企業向けのさまざまなサービス日本)を提供しているPwCが、自動車技術の未来に関する最新のアンケート調査の結果を発表した。そしてそれによると、アメリカ人は、自動運転車や配車サービス(ride hailing, 流している車を呼ぶこと)、カーシェアリングサービスなどの概念を、徐々に受け入れつつある。たとえば回答者の66%が、自動運転車は平均的な人間運転者よりも優秀だ、と考えている。

その調査は、アメリカ国内で16歳以上の1584名に対して行われ、交通の未来について質問をした。それによると、新しいテクノロジーの受容は年齢よりもその人のテクノロジー観に依るところが大きく、また人びとは、派手な宣伝文句などよりも実用的な技術を求めている。

21歳から49歳までをカバーするジェネレーションXとジェネレーションYの人たちがいちばん、新しい自動車技術に熱心な関心を持っている。50歳以上と20歳以下の層は、自動車技術にそれほど関心を持っていない。

興味深いのは、お金を払ってでも利用したいと考えている技術の上位三つがどれも、事故や犯罪や災害など緊急事態に関連していることだ。全体で2/3以上の回答が集まったそれら三つは、完全で網羅的な車両追跡、車両の遠隔停止、そして運転者制御(運転者の運転権を奪う)システムだ。これらに比べると、ジェスチャーによる制御や、スマートフォンの完全な統合などは、ずっと下位である。

Uberのようなライドシェアリング*の利用は、徐々に普及が進んでおり、回答者の37%が、一度以上は利用したことがある、と答えている。一度も使ったことがない、と答えた回答者も、その55%は、試してみたい、と答えている。でもUberさん、気をつけた方がいいよ。回答者の74%が、“ライドシェアリングは経済を阻害しない”、と答えているが、しかし72%が、その業界には“規制が必要”、としている。カーシェアリングは、これらと趣(おもむき)がやや異なり、Zipcarやcar2goなどの利用経験者はわずかに23%、“試してみたい”もわずかに37%だ。〔*: ride-share == ‘便’の共用、相乗り…しかし実態は一人/一グループの利用が多いので、ride hailing(車を呼ぶこと、配車をリクエストすること)が言葉として定着しつつある。car-share == 車本体の共用、運転は利用者自身がする。インスタント・レンタカー、みたいなもの。〕

自動運転車に関しては、もっぱら安全性が心配されている。車がハックされる、という懸念もある。しかし一方では肯定的な見方も多くて、自動運転車は高齢者には好適で、高齢者本人が運転するより事故が少ない、と期待されている。つまり自動運転車は安全性が心配だけれども、法規の遵守や衝突事故の少なさでは優(まさ)っているだろう、と見なされている。

自動運転車には何も利点がない、という回答は13%ある。また、自動運転車の中で拡張現実のディスプレイなどのハイテク機能を利用するとき、プライバシーの一部を放棄してもよいか、という問いには、60%がノーだ。安全性が心配と答えた回答者のうち、全回答者の53%に相当する人びとが、“自動運転車は怖い”、と答えている。われらがロボットの君主たちには、まだまだ克服すべき課題が多いようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

そこらの観光案内等にはない詳細な都市情報をAPIで提供するSpatial、誰もがそこの住民なみの物知りに

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民族誌学者のLyden Foustは、企業のために世界中を旅している。一つの都市で数か月生活し、いろんなことを知り、それを彼を雇った人たちに報告する。“人びとは、研究者としてのぼくに語るよりもずっと多くのことをソーシャルメディアで語っていることに、気づいた”、とFoustは言う。そこで彼は、ジェットエンジンのソフトウェアエンジニアとして大量のデータを扱い慣れていた友だちのWill Kiesslingとパートナーし、Spatialを創った。

Spatialは“大量のソーシャルソース”からデータを拾う、とFoustは言う。それらのデータをすべて使って、ユーザーが都市を、そこの住人と同じぐらい知ってるようにする。今Spatialは30あまりのソースからデータを取り出している: Instagram, Twitter, Facebook, Flickr, Tinderなどなど。いろんなアプリ/アプリケーションも見ていく。たとえばStravaでは、人びとがどこで自転車に乗っているか、暑い日、雨の日、雪の日などにはどうしているか、などが分かる。Focusは言う: “「理解」はできないけど、それらのデータを全体として見れば、雨の日にはInstagramがどんな傾向になるか、分かる。そこから、人びとの行動も分かる”。

Foustによると、人びとをA地点からB地点へ連れて行くアプリは山ほどある、車のナビゲーションシステムもそうだし、YelpのようなWebサイトもだ〔広義の旅行サイトも〕。“その市場はエンドレスだ”、と彼は言う。だからそれ的なアプリをまた一つ作ってもしょうがない。そこでSpatialは、アプリのメーカーや自動車企業などがライセンスを買って利用するAPIだ。2016年にSpatialは、Techstars Mobility Acceleratorプログラムに参加し、そのデモデーに、Fordとの契約を発表した。

“中華料理店はどこにある?なんて質問に答えられるアプリなら、たくさんある。でも、もっといろんな条件のつく質問なら、Googleを相手に1時間を過ごさなければならない”、とFoustは言う。Spatialは何十ものソースからデータを取り出して、海の向こうに沈む夕日を見られるバーはどこか、クリスマスのライトアップがいちばん美しい地域はどこか、といった質問にも答えられる。

Spatialはデトロイトの企業だが、“テクノロジー企業が資金を調達しにくい都市だ”、とFoustは言う。そこで、サービスやアプリケーションではなく、APIで企業に直接売ることにした。今のところ、それはうまくいっているようだ。最大の顧客であるFordは、同社のお客様歴がすでに9か月にもなる。Spatialは来週、200万ドルのシードラウンドの完了を予定している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

電動トラックのCharge、カーレースに挑戦

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英国オックスフォード拠点の電気自動車メーカー、Chargeは、最も伝統的なやり方でプロトタイプをテストしている。カーレースだ。

自動車時代の夜明け以来、発明家や製造メーカーは自分たちの作った車の能力を試すためにコースへ繰り出した。ただしこのトラックはレースで走るのではない。電気自動車のレースシリーズFormula Eの、公式サポート車両として参加する。Formula Eは、Chargeにとってとりわけ都合が良い。このシリーズでは専用コースではなく公道を使用する。Chargeが市場に出た時に走るのと全く同じ環境だ。

Chargeは小型の配達用車両と、大型のフルサイズトラックを製造して様々なニーズに答えようとしている。車の説明にはプラグインハイブリッドと思われる記載がある。このトラックは最初の100マイルを完全排出ゼロで走るが、エンジンでバッテリーを再充電する「デュアルモード」で最長500マイルまで距離を延ばせる。

トラックはモジュラー設計で作られているので、1台を組み立てるのに1人で4時間しかからないとChargeは言っている。同社の計算によれば、10人が1日2シフトで働けば年間1万台のトラックを作れる。これはChargeにとって、製造・運用のスケーリングが容易であることを意味する。英国のハブで生産して世界に配送するのではなく、販売場所に近い現地の小さな設備で組み立てられるからだ。同じアイデアは、Local MotorsOXも探っている。

Chargeのレースへの関りは、レースコース周辺に物を運ぶことだけでは終らない。同社は来シーズンから本格的に始まる自立サポートレース、Roboraceにも関与する。ChargeはRobocarの電源回路やモーターの開発全般に協力している。

Chargeの最初の工場は2017年に本社近くに竣工の予定で、電動(あるいはハイブリッド)トラックを「一般的トラックと同等の」価格で作ることを目標に置いている。

下のビデオで、ChargeのDHL配達トラックがFormula Eのレーシングカーを載せているところが見られる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

古いおんぼろ車でも簡単に多機能なインターネット接続カーになるDashbot、安価なオープンハードウェアとして登場

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今とてもクールな車を持ってるのに、誰がスマートカーなんか必要とするの? Dashbotは49ドルの車載用アクセサリで、運転中にスマートフォンやAlexaでインターネットと対話できる。手が空くから、髪をポマードで塗り固めた悪党をやっつけたり、頭上でヘリコプターが爆発する前に罪なき人びとを救える*。この製品はBluetoothスピーカー+αで、αの部分にたくさんの機能がつまっている。Alexa専用デバイスと入れ替えれば、あなたのスマートフォンに手を触れずに容易に対話ができるようになる。〔*: 30年前の電脳カー、ナイトライダーのエピソード。〕

システムは車のライター(煙草用)とステレオのAuxジャックかBluetoothで接続する。スマートフォンを車に近づけるたびにインターネットに接続し、また、完全なコンピューターなのでワイヤレスのOBD-IIセンサーにアクセスして車のセンサーデータをリアルタイムで読む。

DashbotはコンピューターボードとしてC.H.I.P. Proを使っている。それは、Raspberry Pi的な、超小型シングルボードコンピューターだ。その上でLinuxが動き、すべてが完全にオープンソースなので自由なハッキングを楽しめる。

開発チームは曰く:

DashbotはC.H.I.P. Proを使っているから、ユーザーが新しい機能を教えることができる。使っているOSのGadget OSは、Linuxベースの高速ブート型オペレーティングシステムで、わが社の主軸製品だ。Next Thing Co.のそのほかの製品もすべてそうだが、Dashbotもオープンハードウェアであり、そのソフトウェアはオープンソースだ。そしてもちろん、DashbotはAPIを公開している。

 

実はDashbotのチームはC.H.I.P. Proをリリースしたチームと同じチームで、ハードウェアスタートアップのためのアクセラレータHAXの卒業生だ。Kickstarterの締め切りまでまだ20日あるが、すでに目標額を大きく超えている。古い車でもワンタッチでスマート(電脳)になるから、きっと楽しい製品だろう、とぼくは思う。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

いろんなDIYプロジェクトを容易にIoT化するR.Pi IoTの接続性シールドファミリー

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世界をグリーンな世界にしていくためには、いろんなものが必要だけど、いちばん重要なのはネットワークとそれへの接続だ。だから、R.Pi IoTのファミリー(製品群)はいかしてる。あの便利なTinyLabを作ったチームが、今度は、ハードウェア・マニアやメイカーたちが、自分のプロジェクトにワイヤレスの接続性を持たせるためのいろんなシールド(GPRS, GPS, XBee, LTEなど…上図)を、揃えたのだ。

Raspberry Piの世界ではアドオンカードのことをシールド(shield(s))と呼ぶけど、R.Pi IoTのIoT用シールドは、19ドルから、LTE/4Gの99ドルまでのお値段だ。これらすべてを扱える統一的なIDE(開発環境)と、共通のユーザーインタフェイスを提供しているから、どれかをRaspberry Piに接続したらすぐに、プログラミングを開始できる。たとえば19ドルのGPRSシールドは、Kindle的なシンプルな接続性を、あなたのプロジェクトに加える。

同社のファウンダーは、Todd LydigとTaha ArvasとCTOのSait Borlakだ。トルコでTinyLabを作ったあと、ニューヨークへ移って、このプロジェクトを始めた。

Arvasはこう説明する: “われわれが設計したRaspberry Pi用IoTシールド・ファミリーは、ほかのLTEシールドに比べて相当安いし、もっと重要なのは、すごく使いやすいことだ。コンピューターとのインタフェイスやサンプルアプリケーション、全プロジェクトのオープンソースコードを最初から提供しているから、まったくの無経験者でもIoTの世界へ入れる。だからとにかく、うちのシールドは超使いやすいと言える。箱から出したらすぐに接続性を実現できるように、ベストを尽くしたんだ”。

もちろん、若干の配線とかプログラミングとか要るけど、これでドローンの部品を作ったり、ロケットや、自転車の盗難防止装置なんか、簡単に作れそうだ。ぼくなら、宇宙からインターネットへ通信できるコーヒーメーカーを、作ってみたいね。そんな夢のようなことも、十分に可能だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

これが実際に「Spectacles」を自販機で買っているところ

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今日はスペクタクルデーだ。今日(米国時間11/10)Snapchatは、LAのベニスビーチに同社のカメラ付サングラス、Spectaclesの自動販売機を設置して人々を驚かせた。このマシンは24時間しかそこにいないが、すでに長蛇の列が作られている。

本誌は実際にこのマシンを使ってSpectaclesを買った Jameson Detweilerのビデオを入手したので以下に紹介する。

自販機にはスクリーンと大きなボタン3つ(それぞれがサングラスの色に対応している)とクレジットカードを通すスロットがある。そしてもちろん、買ったSpectaclesが出てくる口も。

ビデオで見るとわかるように、スクリーンでは拡張現実を利用してサングラスを試着できる ― 画面上の自分の顔にバーチャルサングラスが表示される。SnapchatアプリにあるAR「レンズ」機能に似ている。

もう1本、購入プロセスをもっと遠くから写したビデオがこちら。

実はJamesonが列に並んでいる間にサングラスが品切れになってしまったのだが、Snapchatが来て在庫を補充していった。マシンの後方にトラックが横付けされたが、白いカーテンが全体を包んでいたのでマシンで何が起きているのかを見ることはできなかった。

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現在、商品を開封してSpectalesを使っているところの動画を入手すべく手配中だが、Spectaclesの使い方を知りたい人は、この記事をご覧あれ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

光に頼らないOryxのナノアンテナは自動運転車の視界能力を大幅に高める

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写真和訳: [自動運転の視覚の欠陥/今の技術はソフトウェア脳の要件レベル3以上に対応できない/視界カメラ(単眼/立体),ライダー,レーダー,超音波…センサー群/小動物・都市の混雑・夜の視界・まばゆい日射し・霧,雪,雨・高速時視程/ソフトウェア脳の処理能力]

Oryx VisionのCEO Rani Wellingsteinによると、同社は、自動運転車の奥行き知覚を改善するコヒーレントな光学レーダーシステム(coherent optical radar system, 仮訳: 可干渉光学レーダーシステム)を開発した。イスラエルの同社は、シリーズAの資金調達を契機にステルスを脱し、既存のライダーシステムに挑戦する技術、と自らを位置づけている。

Wellingsteinが指摘するのは、これまでのライダーが光電子センサーで光を、すなわち光のエネルギーを検出することだ。しかしOryx Visionは、同社がナノアンテナ(nano antennas)と呼ぶものを利用して、電磁波を検出することにより、もっと多くの情報にアクセスする。

そのアドバンテージは、自動運転車の視程と感度の増加であり、それにより、自分のまわりの物や動きをより正確に知ることができる。Oryxのアンテナは10ミクロンの波長で動作し、ライダーと違って、霧を透視でき、また強い陽光で盲目化することもない。

Oryxの技術者たちがライダーの欠陥の克服、という課題に着手したのは、およそ6年前だ。プロトタイプの完成までに1年半を要し、ようやく、実用レベルの撮像能力に達することができた。

Oryxによると、同社のアンテナは、今の最高性能の自動運転車に使われているライダーシステムよりも安価である。同社のシステムが使っている撮像機構のコストは、スマートフォンのカメラと同じぐらいだ。そしたさらに同社は、“地球上で最も安価な最も平凡なレーザー”を使用している。そのシステムは光学系がきわめてシンプルで、操舵、回転などの要素がなく、また光線をいっさい利用しない。

Oryxの社員は20名ほどだが、資金調達を機にイスラエルとシリコンバレーとドイツに人を増やし、自動車メーカーや自動運転技術の革新的スタートアップたちの需要に応じていく。将来的には、今多用されている人間運転者をアシストするシステムではなく、完全な自動運転車への採用を目指したい、とWellingsteinは語る。

“AppleやGoogleなど、これまでこの分野に意欲的に取り組んできた選手たちが、今や撤退しつつある。技術の完成度が、まだ十分ではない、と私は思う。自動運転は視覚と意思決定に関する技術だ。しかし現状では、この二つのもののあいだに、空隙がある。そのギャップを埋めるためには、別の技術、ライダーではない別のセンサーが必要だ、でも今の選手たちの多くが、“別の技術”に無関心だ。しかしわが社が志向するものは、まさにそれなのだ”、とWellingsteinは抱負を語った。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

幽霊が出そうな青く光るサイクリングロードは、太陽光を吸収する素材でポーランドのスタートアップが作ったのだ

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ポーランドではこんなクールなことができる。上の不思議な写真は、プルシュクフという町のクールなサイクリングロードだ。道路に発光素材を敷き詰め、昼間の太陽光で蓄光すると、暗い中で10時間光り、サイクリストを、心を落ち着かせる青い光に浸す。

これを作ったTPA sp. z o.oは、未来的技術が売りのエンジニアリング企業だ。ハイウェイのような大きなプロジェクトに使いたいのだが、まだテスト中の素材なのでサイクリングロードで我慢している。首都のワルシャワでも近くやる予定だが、そのときは複数の色で光るようにする、という。

この素材は発光団(luminophore(s))と呼ばれ、光を吸収する性質があるので夜のサイクリングロードを光らせる。青を選んだのは、湖の多いマズーリ地方の景観に合うからだ。ポーランド語を読める人は、Gazeta Wyborczaへどうぞ。実際にポーランドの奥深い森林地帯へ旅して、光るサイクリングロードの冷たい美しさを満喫するのも、よいだろうね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))