Apple、新製品iPhone SEを発表

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最新世代の機能を備え、昔のモデルみたいに手に収まるサイズのiPhoneが欲しいと思っていたなら朗報だ。

Appleはついにお待ちかねのiPhone SEを発表した。

デザイン

このiPhoneはiPhone 5Sと同じように、4インチディスプレイを搭載していて、サイズも一緒だ。見た目のデザインも角のある、端が面になっているiPhone 5sとほとんど同じだ。iPhone 5sとの唯一の違いは、端がマット加工されていることだ。

このiPhoneは、スペースグレー、シルバー、ゴールド、ローズ・ゴールドの色展開がある。

見た目は似ているが、iPhone SEの中身はiPhone 5sとは全く異なる。

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スペック

小型の新iPhoneはApple Pay用のNFCチップを内蔵し、より早いA9プロセッサとM9モーション・コプロセッサも搭載している。つまり、このiPhoneはiPhone 6sとほぼ同じ処理スピードを持ち、さらに常時起動の「Hey Siri」機能が付いている。

Appleによると、前世代よりLTEの速度を50%速めることを達成したとしている。

カメラ

カメラもアップグレードされ、12メガピクセルセンサーを搭載し、4K動画の撮影も可能だ。これはiPhone 6sと6s Plusに搭載されているのと同じカメラだ。

このカメラでは、AppleのGIF風の写真Live Photoを撮影することができる。写真を撮影する前と後の数秒も撮影してて、ちょっと動く動画のような写真が撮れる。

噂では、新iPhoneにはiPhone 6sにある前面のフラッシュ機能は付かないだろうと言われていたが、そうではなかった。AppleはSEにも同じLED機能を搭載したので、この小型モデルでも適切な光量でセルフィーを撮影することができる。

3D Touchはなし

SEには前面のフラッシュが搭載されないだろうという情報が9to5Macに伝わったのは、フラッシュ機能を搭載するには、iPhone 6sに搭載されている最新のデジスプレイ技術を必要とするからだという。そこで気になるのが3D touchだ。

iPhone 6sとiPhone 6s Plusのフラグシップモデルでは強めのタップや長いタップで、様々なアプリとインタラクションをもたらす3D Touchだが、iPhone SEには搭載されない。

ソフトウェア

本日からiOS 9.2が展開され、小型iPhone SEもこのソフトウェアを搭載する。これには夕方/夜や早朝にスマホを使う場合も目に最適なディスプレイの明るさや色味を変更するNight Modeが加わった。また、パスワード(Touch ID)で守られたメモ、Health内でのアプリ提案、そしてよりカスタマイズ可能となったNewsなどが含まれている。

CarPlayでは、機能連携できる自動車会社が増えた。

価格と発売時期

iPhone SEは16GBと64GBの2モデル展開で、価格はそれぞれ399ドルと499ドルだ。もしiPhone Upgradeプログラムを利用しているなら、価格は月々17ドルからとなる。

新iPhoneは3月31日から発売され、5月までには100カ国で入可能となる。



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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

SonyのPlayStation VRヘッドセットは必要アイテム込みで500ドル、3月22日から予約開始

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今週早くSonyは、PlayStation VRを399ドルという低価格で発売する、と発表した。競合するVRヘッドセット、たとえばOculusなどは、それより少なくとも200ドル以上は高いから、この価格はみんなの心を踊らせた。そしてArs Technicaによると、PlayStationのカメラのAmazonでの売れ行きは3000%アップ、Moveコントローラーは1000%アップとなった。

その発表のあとにMoveコントローラーやCameraに関心が向かうのは、実は当然なのだ。PlayStation VRヘッドセットで主なゲームをプレイするには、それらのアイテムが必要だ、とSonyが言ったからだ。

今朝(米国時間3/18)Sonyは、VRヘッドセットとCameraとMoveコントローラーの同梱パッケージ(+ミニゲーム集VR World)の価格は500ドル、と発表した。Sonyの説明では、Cameraは位置追跡のために必要、またほとんどのゲームは、プレイするためにMoveワンドが必要なのだ。

CameraのMSRP(メーカー希望小売価格)60ドル、Moveコントローラーは50ドルだ。しかしAmazonの価格はCameraが44ドル、Moveワンドが24ドルだ。だからPlayStationバンドル(同梱製品)の価格は、アイテムを個別に買う場合とほぼ同じだ。

しかしそれでも、Oculus Riftの599ドルから、HTC Viveの799ドルから、などに比べると、SonyのVRヘッドセットは安い。ただしPlayStation本体も要るから、それも買う人はさらに数百ドルを払うことになる。

予約は、3月22日から受け付ける。

[出典: Ars Technica]

〔参考記事: Sony’s Playstation VR Costs More Than Expected(未訳)〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

あくまでもメッセージの秘密を維持するConfideが計$3.6Mのシード資金を獲得、有料機能「メッセージの撤回」をローンチ

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あらゆるものを秘密にするメッセージングプラットホームConfideが今日(米国時間3/10)、160万ドルの拡張シードラウンドの完了を発表し、総調達額は360万ドルになった。投資家は最初からの投資家、WGI Group, First Round Capital, SV Angel, CrunchFund, Marker, Howard Lermanなどなどだ。

Confideではユーザーがお互いにメッセージを送り合い、指でメッセージをドラッグするとメッセージを読める。指が触っているところのメッセージしか表示されないので、誰かが肩越しに全文を読むことはできない。

受信者がそのメッセージを出たり、返事を開始したら、元のメッセージは破壊される。

Confideは今回のシードまでに3年を要している。今ではアプリのデスクトップバージョンもあり、指でドラッグする同じやり方で写真や文書も送れるから、全体が一度に表示されることはない。

しかし今日Confideは、メッセージの撤回(取り消し)という有料の機能を導入した。

料金はまだ検討中だが(月額$1.99〜$3.99ぐらい)、メッセージの送り手が、相手がそれを読む前に取り戻すことができる。

メッセージの秘密性と自己破壊性を備えたプラットホームだから、メッセージの撤回は要らないだろう、と思うかもしれないけど、ファウンダーでCEOのJon Brodによれば、それは要望の多かった機能であり、テストした結果、出来栄えもとても良いそうだ。

今後の有料機能についてBrodは具体的に語らないが、真剣に考えているのは、消滅するビデオや音声チャットなど、使用するメディアの多様化だ。

Confideについて詳しく知りたい人は、ここへ

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

拡張現実(AR)検索エンジンのBlipparがシリーズDで$54Mを調達–現実世界の物なら何でもリアルタイム対応を目指す

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Blipparは、スマートフォンで何かのオブジェクトを指すだけで、いろんなリッチなコンテンツを見せてくれるAR応用企業だ。その同社が今日(米国時間3/1)、シリーズDで5400万ドルの資金調達ラウンドを完了した、と発表した。このラウンドをリードしたのは、マレーシア政府の戦略的投資部門Khazanah Nasional Berhadで、これまでの投資家たちも参加した。

Blipparがローンチしたのは2012年で、そのミッションは、拡張現実を日常的なオブジェクトに持ち込んで、企業やアドバタイザー、パブリッシャーなどに貢献する、というものだ。雑誌のページでもケチャップの瓶でも、オブジェクトをBlippする(スマホをかざす)だけで、Blipparは消費者にいろんな関連コンテンツを見せる。

でも、4年間で大きく成長したBlipparは、単純に企業やパブリッシャーがARのコンテンツを利用するだけ、というサービスではなくなってきた。今では同社は、植物や動物、皿の上の食べ物など、さまざまな現実世界のオブジェクトに、リアルタイムでARコンテンツを提供する。

大企業などはBlipparの機械学習プラットホームを利用して自分たちの製品をインデクシングし、たとえばユーザーがNikeの靴をスキャンしたら、その値段や入手方法などの情報を即座に見せられる。

Blipparの協同ファウンダーでCEOのRish Mitraはこう語る: “インターネットで検索というものを初めて見たとき、その真価が一瞬にして分かった。今では誰もが、検索なしには生きられない。ただし問題は、テキストによる検索には限界があることだ。言葉で物事を説明するのは、本当に難しいからね。Blipparは、システムに言葉ではなく物そのものを見せるから、この問題を解決したと思う。ユーザーがおもしろそうな物を見たとき、すぐに結果が分かるからね”。

新たな資金は、今サンフランシスコに60名いる技術者チームの増員と、リアルタイムのAR検索に必要な機械学習および人工知能技術の増強に充てられる。

Blipparについて詳しく知りたい人は、ここへ

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

「GIFアニメのGoogle」、Giphyは評価額3億ドルで5500万ドルのラウンド完了

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GiphyはいわばGIFアニメの世界のGoogleだ。今日(米国時間2/16)、Giphyは5500万ドルのシリーズCラウンドを完了した。資金調達後(post-money)の会社評価額は3億ドルに上った。

今回のラウンドをリードしたのはLightspeed Venture Partnersで、General Catalyst Partners、RRE、Betaworks、Lerer Hippeau Ventures、CAA他、既存のGiphyへの投資家も参加した。

Giphyが正式にローンチしたのは2013年で、その目標は、Google風に表現すれば「世界中のすべてのGIFファイルを検索し、発見し、共有する」ことだった。実際、Giphyは多くの点でGoogleを見習っており、このシステムではユーザーはタグを付してGIFファイルをウェブにアップロードすることでGiphyから検索可能になる。またGiphyには検索機能をもつネーティブ・モバイル・アプリも存在する。

Giphyはスタート以來、飛躍的に成長してきた。これにはGiphyがメディア、サイトの運営者向けに提供する「ライブGIF化」ツールの力も大きい。このツールを使えば独自のコンテンツを簡単にアニメにできる。メディアではライブ中継(グラミー賞、エミー賞など)の際にリアルタイムで共有可能なGIF画像を作るなどしてきた。このような大イベントで検索可能なGIF画像ライブラリーを生成するにあたってはGiphyチームの全員が協力したという。

しかしなんといっても最大の話題はGiphyがSlackやFacebook Messengerといった主要なチャット・プラットフォームにアニメ化テクノロジーを提供したことだろう。

驚いたことに、 Giphyはまだ収益化されていない。それでもビジネスの現状をみれば3億ドルの評価額は納得できる。Giphyには多額の収入を産み出すに足るさまざまな技術とユーザーベースがある。

いちばん明白な収益化の道はアニメの「アドワーズ」となることだろう。Giphyで検索するとアニメ化ファイルが発見されると同時にスポンサーの広告も表示されるシステムだ。われわれはファウンダー、CEOのAlex Chungに電話でインタビューしたが、「Googleが〔アドワーズで〕あれほどうまくやっているなら、Giphyでもうまく行かないはずはないというのがChungの考えだった。Giphyが収益化に路線を切り替えたとき、この検索連動広告が売上の大きな部分を占めることになりそうだ。

しかしGiphyはさらに革新的な収益化の方法をいくつも考えている。

たとえば、もともと収益化が難しいメッセージ・アプリの世界でGiphyが初めて収益化に成功する企業になるかもしれない。

Giphyは現在SlackにTranslateツールを提供しており、Slack,で /giphy (プラス、キーワード)と入力すると驚くようなGIFファイルを発見できる。そこで、たとえば“/giphy hungry”とタイプしてメッセージを共有するとMcDonaldのハンバーガーのGIFのCMが表示される、あるいは“/giphy monday morning”で Starbucksのアニメが表示されるというような応用が考えられる。

こうした手法はGiphyにとって収益化のひとつの手段であるだけでなく、SlackやFacebookにとってもメッセージ・アプリの面白さを高め、利用を増やすという効果があるだろう。ここでGiphyが追求してきたユーザー制作になるGIFファイルを検索可能にするテクノロジーが生きるかもしれない。

Giphy Camは同社として最初のGIF生成アプリだが、たとえばStar Wars、Zoolander、 X-Filesなどの人気ブランドは簡単に多数のGIFアニメを制作してアプリに追加できるようになる。現在のところGiphyはこうした方面から収益を上げようとはしておらず、できるだけ多数の有力なパートナーを得て足元を固めようとしている。

しかしあらゆる人気ブランドにGiphyによるアニメと生成されたアニメを簡単に共有できるフィルターが装備されるようになれば、これをベースにGiphyがなんらかの方法で多額のキャッシュを得るようになるというシナリオは想像に難くない。

Giphyの今回の資金調達は数ヶ月後に予想される収益化の準備のために重要な役割を果たすことになりそうだ。ただしでChungは、われわれとのインタビューでも具体的なスケジュールを明らかにすることは避けた。

Giphyのサイトはこちら

〔日本版〕現在Giphyでhungryを検索すると腹ペコだったり何かを食べていたりするGIFアニメが即座に表示される。こちらはmonday morningで苦しんでいるありさま。GIFが動かない場合、マウスオーバーで再開すると思われる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ソイレントのキャップシールは、CDケース以来の剥がしやすさ

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私はSoylent信者である。個人的に私を知っている人には、理解しがたいことだろう。なにしろ、好物はパンとチーズであり、Crunchiesアワードの最優秀スタートアップはSeamless[*] が毎年永遠に受賞すべきだと思っているような人間だから。[* レストラン料理の宅配サービス]

私のSoylentへの愛 ― その味と私のメンタル、フィジカルのエネルギーに対する総合的効果の両方 ― は、この新しい食品がどれだけ革命的であるかの証拠になるだろう。〈私〉が毎日一食をSoylent 2.0の1瓶で置き換えられるなら、〈誰でも〉できるだろう。

しかし、当初私がSoylentに興味を引かれたのは、味でも効能でもない。それは、利便性だった。

利便性はSoylentの大きなセールスポイントだ。食べ物を買い、料理をし、レストランへ行き、あるいは食事をする代わりに、Soylentをちびちび飲むだけでいい。日々の仕事をこなすように。

これは、仕事をしながらの朝食や昼食に最適だと私は思う。体謝を高め、満腹になっても眠気に襲われず、脳を活気づかせてくれる。それでいてデスクの上ではコーヒーカップほどの場所もとらない。

しかもSoylentを買うのもこの上なく便利だ。ネットで注文、配達を受け取り、箱を開ける。

それだけ効率と利便性を追究した商品なら、Soylentのボトルを開けるのも効率よく便利だと思うだろう。しかし、不条理ながら、それが違うのだ。

ボトルのフタに被さっているプラスチックは、Nesquikミルクのボトルを覆っていたプラスチックを彷彿させるが、あんなに良いデザインではない。このプラスチックカバーは、切り取り線通りに破れない。

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プラスチックを手でほんの少しずつ剥がしていかなくてはならず、Seamlessで料理を注文すればよかったと思うほど時間がかかる。

最近私は、フタごと回せば、プラスチックカバーをつけたまま、フタとカバーを一緒に外せることを発見した。しかし、この手のどうでもよいことに執着する気持ちが私の1/100でもある人なら、外したフタからプラスチックを外そうと苦悩している自分に気付くだろう。

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ちょっと待った!まだある!

剥がしてフタを外した後、〈もう一つ〉除去すべくプラスチックの層が待っている。

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私は物を新鮮に保ち、食品が損われないよう万全を期している。おそらく、こいつのプラスチックが、古いCD以上に剥がしにくい理由もそこにあるのだろう。

しかし、Soylentにとってデザインが重要であることもまた明白である。この瓶を見てほしい。実にシンプル、実にエレガントだ。

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ではなぜこのボトルのユーザー体験はこれほど困難なのか? まともな切り取り線を付けたプラスチックは使えないのか?内側のプラスチックには簡単なポップタブは付けられないのか?

私が細かすぎることは承知している。しかしこの便利なテクノロジーと新たに開発された食品でいっぱいの素晴らしき新世界は、当然のように私を幼児化し甘やかした。こんな私にしたのた、Soylent、あなたなのだ。

というわけで、お願いだから、全顧客と私のために、Soylentのボトルを開けやすくしてほしい。それを買って、飲んで、消化するのと同じくらい簡単に。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Starryはまったく新しい無線インターネット―Aereoのファウンダーが既存ISPに挑戦

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スタートアップはインターネットを使ってありとあらゆる産業を変革中だ。しかし誰もインターネットそのものの構造に手を触れようとしていないのは不可解だ。

なるほどインターネット接続サービスは巨額の費用を必要とするビジネスだ。そして日毎に増大するビデオのトラフィックによる輻輳を理由としてますます料金を吊り上げることが可能となっている。決まり文句のように聞こえたらお許しいただきたいが、これこそまさに変革を必要とする状況ではないだろうか。

そこでStarry Internetが登場する。

計算

テレビの無料中継というサービスに失敗したAereoだが、ファウンダーのChet Kanojiaは現在新しいインターネット接続サービスであるStarryを立ち上げ中だ。

Starryはミリ波の無線テクノロジーを利用することにより、ブロードバンド接続のインターネット・サービスのあらゆる側面をカバーできるとしている。つまり各家庭に最大1GBpsの接続をワイヤレスで提供できるとしている。

われわれはKanojiaに電話でインタビューし、このビッグ・プロジェクトについて取材した。Kanojiaは次のように説明した。

既存のISPの場合、家庭にインターネット回線を施設するごとに2500ドル程度のコストがかかる。コストだけでなく、さまざまな規制がさらにスピードを遅らせている。Starryなら各家庭にわずか25ドルでブロードバンド接続を提供できる。しかも当局の規制による遅れはゼロだ。

Kanojiaは実際のユーザーへの課金の詳細については明らかにしなかったが、接続速度(最高1Gbps)に応じた各種のプランを用意しているようだ。KanojiaによればComcastやTime Warner Cableなど、現在のアメリカのISPの料金体系に比べて、「家庭の負担は一桁以上少ない」という。

Starryはまた「転送量の月当たり上限」などは決して設けないという。Kanojiaによれば、この「データ転送量の上限」は既存ISPにとって今後ますます大きな問題になってくるはずだという。

テクノロジー

Starryの作動の仕組みはこうだ。

このサービスはミリ波帯におけるアクティブ・フェーズドアレイと呼ばれるテクノロジーに基いている。そう聞くと難解だが、なんとかわかりやすく説明しみたい。

Starryは各都市の建物の屋上に無線ノードを設置する(Starry Beamと呼ばれる)。このノードはStarryが接続をカバーする人口密集地に置かれ、現在未使用の30GHz以上の波長の電波を用いる。

Starry Beamは多数の方向にミリ波を発信する(アクティブ・フェーズドアレイ)。この電波はビル壁などに反射し、最後にStarry Pointと呼ばれるユーザーのノードに達する。

Starry Pointはユーザーの家庭の窓外に置かれ、Starry Stationと呼ばれる室内の革新的なWiFiルーターと有線接続される(この点についてはすぐに詳しく説明する)。

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WiFiインターネット接続はかなり以前から実用化されているが、通常は見通し範囲でのみ作動し、最大速度もケーブルモデムなどと同等だ。無線接続は戸毎にに配線するとコストが高くなる田園地帯などでISPに利用されている。.

Starryのテクノロジーは、これと逆に、人口が密集した都市部を対象としており、アクティブ・フェーズドアレイ・テクノロジーを利用するため、接続に中継無線タワーが見通せることを必要としない。

ビジネス

しかしStarryがユニークなのはテクノロジー面だけではないとKanojiaは言う。Starryはルーターやらモデムやら配線やらのややこしいテクノロジーを一切廃している。そのためインストールに専門家は必要ない。簡単な英語さえ読めればいいのだという。

Starryとブロードバンド接続の契約をしたときにユーザーが受け取るパッケージにはStarru Beamと接続できるStarry Point送受信機が入っている。これは窓の外の適当な場所に設置するだけで終わりだ。専門知識は必要ない。

価格349ドルのStarry Stationはこれまでのインターネット・ルーターの常識を覆すものだとKanojiaは説明する。

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パッケージにはインストールと設定を容易にする3.6インチ・スクリーンのAndroidデバイスが含まれる。Starry StationにはInternet Health Scorと呼ばれるソフトウェアが付属し、 スピードテストの大手Ooklaによるインターネット接続のモニタリングが常時行われる。

Starry Stationにはデバイス探索ソフト、ネットワーク・マップ、時間と内容を規制できるペアレンタルコントロールなどのソフトウェアと、利用のためのアプリがバンドルされている。

なおユーザーは349ドルのStarry Stationを必ずしも購入しなくてもよい。.

歴史

ファウンダー、CEOであるKanojiaは、Starryには既存のISPに比べて3つの大きなな優位性があるとしている。 その1と2はコストに関連するもので、回線開設のためのコスト、その後の運用と維持のコストがStarryの場合、格段に安いという。

3番目の優位性はビデオに関するものだが、これはKanojiaのこれまでの苦闘に深く関連している。

Kanojiaの前回のスタートアップ、Aereoは画期的な集合アンテナにより、テレビ信号を家庭のコンピュータなどに配信するサービスを提供して大成功を収めかけたが、全国をネットするキー局に訴えられ、法廷で完膚なきまでに打ちのめされた

Aereoがテレビ局にとってかくまで脅威だったのはわれわれのビデオの視聴方法と深く関連する。つまり現在のビデオ視聴は断固として既得権にしがみつく構えの既存のケーブルネットワークごとに寸断されている。ところが視聴者はコード・カッターという新語ができたことでも分かるように、徐々にかつ不可逆的にケーブルテレビから去りつつある。

「バンドルの魅力は薄れてきた」とKanojiaは言う。バンドルとは多くの既存ISPがケーブルテレビとインターネット接続をパッケージにしてユーザーに提供している現状を指している。

Aereoはケーブルテレビに関する前例からいえば合法的なはずだったが、訴訟は最高裁まで持ち込まれ、そこで「〔Aereoは〕あまりにもケーブルテレビの事業に似ている〔ので違法だ〕」と認定されてしまった( こちらで全記録を読める)。

要するにAereoも新しい無線テクノロジーでインターネットに変革をもたらそうとしていたが、その対象はテレビ番組の配信に限られていた。

Aereoチームのメンバーを多数含むStarryは、今回、インターネットのブロードバンド接続という全く新しい武器を手にしている。

Starry Internetは2月5日にボストンで運用を開始する。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

古いがらくたを売ってくれるサービスGoneがシアトルとベイエリアへ展開、粗利300万ドルを目指す

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古い携帯とかラップトップとか、必要ないものがどんどんたまってしまう。しかもそんなガラクタを始末するのは、意外と容易じゃない。そんなごみを売ってくれるサービスGoneがこのほど、シアトルとベイエリアの両地で同社コンシエルジュサービスのフル展開を開始した。

Goneとは何か?

この単純なコンセプトのサービスは昨年6月に、オースチンでローンチした。ユーザは、自分が売りたい物の写真を撮るだけでよい。あとはすべて、Goneがやってくれる。Gone Concierge(コンシエルジュ)と呼ばれる担当者がうちまでやってきて品物を受け取り、それを梱包し、売り、発送する。めでたく売れたら、メールで通知が来る。

Goneは事業の拡大を早めるために、包装資材と発送用ラベルをユーザに送り、荷造りと発送をユーザにやらせる方式を新たに導入した。

でも、家にコンシエルジュがやってくることが、Goneの最大の魅力だった。郵便局で行列に並ぶなんて、誰もしたくない。

Goneは最初、オースチンとサンフランシスコでは正しくコンシエルジュサービスをやっていたが、しかし今日の発表では、シアトルとベイエリア全域ではコンシエルジュサービスがオンデマンドになる。

同社は今年の粗利益額300万ドルを目指して、年内にニューヨーク、ボストン、LA、マイアミ、シカゴなど10の都市にサービスを拡張する予定だ。

Goneによると、これまでのユーザ一人あたりの売上額は約250ドル、一人のユーザが平均4つのアイテムを売っている。

Goneのことが気になる人は、このホームページへ行ってみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Apple、Q1のiPhoneは前年比わずか0.4%増の7500万台

A customer tries out the new Apple iPhone 6S at an Apple store on Chicago's Magnificent Mile, Friday, Sept. 25, 2015, in Chicago. (AP Photo/Kiichiro Sato)

Appleは今日(米国時間1/26)のQ1決算発表で、iPhone 7480万台、iPad 1610万台、Mac 530万台を販売したことを報告した。

Appleの第1四半期は2015年12月末締めで、ホリデーシーズンを含んでいる。これは同社にとって年間最高の四半期になるはずであることを意味している。加えて、iPhone 6sとiPhone 6s Plus9月25日に発売されたことから、Appleの次世代旗艦端末が同四半期フルに販売されたことになる。

昨年の同時期、Appleは7500万台近くのiPhoneを売り、対前年比57%の売上成長を示した。今期のiPhone販売7480万台は、年間売上成長でわずか1%、販売台数ではわずか0.4%の成長だった。

対前四半期比でみると、Appleは前期の4800万台より56%多くのiPhoneを販売した。

Appleは第1四半期に7500万台以上のiPhoneを売ると予測されていた。これは四半期中アナリストらが特に注目してきた数字だった。多くの人々は、8年近い連続成長を続けてきた iPhoneがついに下り始めることを恐れていた。

一方、AppleはiPad製品ラインの育成ではさらに苦労している。同社は第1四半期に1610万台のiPadを販売し、対前年比25%減だったが、前四半期からは63%増だった。

ちなみにAppleは新製品のiPad Proを11月11日に発売しており、四半期の約半分の期間販売された。

Appleのタブレット端末の販売は下降が続いている ― 昨年同期、AppleはiPadを2100万台販売しており、対前年比18%の減少だった。

今はPC業界全体が下降を続けているが、Appleも例外ではない。

Macの販売台数は530万台で、前年から4%減少した。

今期のiPhoneは絶好調とは言えなかったが、Appleの財務状況は依然として卓越しており、単一四半期で760億ドルの売上を記録した

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Vine、3歳の誕生日を記念して昨年中の人気ビデオを発表

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6秒間ループビデオを投稿・シェアするVineも3歳となった。

月々の閲覧者は2億人(モバイルおよびウェブ版を含む)に達しているとのことだ。それほど多くの人が、いったいVineの何に注目しているのだろうか。

誕生日を迎えたことを記念して、Vineはこれまでに最も閲覧された(ループ)ビデオを発表した。

やはり「変なもの」ものは人気だ(訳注:ぜひ音声ありでご覧ください)。

テロの瞬間を映したものもある。

テレビ画面を映したものにも人気のものが多い。

ただ、やはり鉄板な人気といえば子供たちがおかしなことをしたり、あるいは痛い思いをしているものだ。

Vineはもともと短いビデオをシェアするためのアプリケーションとして登場してきたが、いろいろと新しい機能を追加してホットな人気を集め続けている(Vine MusicRemixなど)。

いまやVine発の流行も生まれるまでになっている。Vineは新しいカルチャーの担い手となっており、間もなく人気ビデオを掲載するサイトも公開する予定なのだそうだ。

去年、おおいに人気を集めたVine投稿を以下にリストしておこう。

What Are Those?
Why You Always Lying?
Duck Army
John Cena
Iridocyclitis

人気Vineを元に、下のようなビデオが制作されたりもしている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

NetflixがYouTubeのスターMiranda Singsと契約して台本のある連続番組を制作

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NetflixがYouTubeのスターMiranda Singsと契約して、同社としては初めての、ソーシャルメディアのスターによる、台本のある連続番組を始めることになった。

Miranda SingsはYouTube上のフォロワーが500万あまりおり、1ビデオあたりの平均ビュー数は約150万だ。ただしWhere My Baes At?のよううな大ヒット作は、今現在で1700万あまりのビューを稼いでいる。

Miranda Singsの中にいる本物の人間Colleen Ballinger-Evansは、Jerry Seinfeldの”Comedians In Cars Getting Coffee”に出たこともある。

これまでにもYouTubeのスターがよりメジャーな機会をつかむ例はいくつかあったが、台本のある連続番組は珍しい。たとえばGrace Helbigの場合は、E!のトークショウのホストを務めた。

ともあれMiranda Singsは、全部で8本の連作に出演する。プロデューサーと脚本家はFriendsのときの人たちだ。Varietyによると、番組のタイトルはHaters Back Offだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

WayUp、学生がスマホで就職活動できるiPhoneアプリをローンチ

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大学生はスマホが大好きだ。

それがWayUp、以前の名前はCampus Jobが今日iPhoneアプリのリリースに至った理由だ。学生はスマホから仕事に直接応募できるようになる。

当初Campus JobとしてローンチしたWayUpは、雇用主が採用情報を掲載し、学生はプロフィールをアップロードして、学期中でも夏休み中でも仕事探しができるマーケットプレイスを展開している。

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このプラットフォームは2014年9月からウェブで運営しているが、「ユーザー数は何十万人単位になりました」とLiz Wesselは話す。シリーズAラウンドで780万ドルの資金調達の発表に続いて、WayUpは昨年4月時点のユーザー数は15万人と発表していた。

Wesselは、新しい学期が始まってから毎週1万人の学生が新規にサインアップしていると話す。

この新しいアプリは数ヶ月前から入手することができたが、今日からWayUpの全ユーザーベースの学生に広める予定だという。Wesselによると、アプリからの方がデスクトップより34%多くの応募があるという。WayUpの全ユーザー数と比較するとアプリのユーザー数はまだ小さいことから、ユーザーが仕事の応募でデスクトップよりアプリを好むかどうかは明言できない。

だがこのアプリはデスクトップにはない機能も提供するという。例えば、雇用主がユーザーのプロフィールを閲覧した時にプッシュ通知を送るなどだ。デスクトップでは、メール通知に頼っている。

WayUpの新しいアプリはここからダウンロードできる。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Android版Googleマップ、さらに専用カーナビに近づく―自宅や勤務先を記憶

2016-01-14-googlenavi

最近、Uberが私の行動パターンに関心を持っているのに気づいた。たとえばUberの車を呼ぼうとしてアプリを開くと、目的地として私の自宅や勤務先が真っ先に表示される。

今日(米国時間1/13)、こうした例にならって、GoogleもAndroid版マップのナビに同様の機能を付け加えた

Googoleマップを運転モードにすると、最初に自宅、勤務先、それに最近訪れた場所の履歴が行き先の候補として表示される。これに最初に気づいたのはAndroid Policeだった。 Google Nowに似ているが、マップのナビ・モードはきわめて「プロアクティブ」で、つまりユーザーの現在位置付近の交通状況や可能性のある行き先への経路を予め調べて表示してくれる。

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もちろんユーザーは今まででおり行き先を住所で入力することもできる。しかしGoogleマップはその週、その日、その時間などにおけるユーザーの行動パターンから可能性の高い行き先を候補して挙げてくる。Googleの予見能力のおかげでユーザーは大いに便利になった。

たとえば、ユーザーがウィークデーには必ず会社の帰りにジムに寄っていくとしよう。会社の駐車場でAndroidのGoogleマップをナビ・モードで開くと、Googleは日頃の行動パターンからユーザーの行動を予知し、ジムが行き先の第一候補として選ばれている。

ユーザーはマップを開いてカーナビ・モードに入ってもいいし、カーナビ・モードのアイコンを別にショートカットとして作ってホーム画面に配置してもよい。

過去何十年もの間、多くのソフトウェアがユーザーから出来る限り多くの情報を集めようとしてきた。検索精度などの改善に役立つからだ。しかし最近になってGoogleその他の企業は、単にデータを集めるだけでなく、ユーザーの生活を積極的に改善するような形で集めたデータを処理して提供するようになってきた。

いわば「ユーザーが質問する前にGoogleは答えを知っている」状態だ。

今回の改良はAndroid版Googleマップにとって小さな一歩かもしれないが、Google Nowに最初に現れたトレンドの一部であることは間違いない。この方向への改良はさらに続くに違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

世界初のバーチャルリアリティー・ジェットコースターで宇宙へ行こう

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先週ラスベガスで行われたCESを終え、VRはITおよびゲーム業界全員の脳裏に焼きついている。しかし、バーチャルリアリティーはこれまでに知られているどのエンターテイメント形式よりも没頭性が高いものの、五感すべてを同時に操作することはまだできていない。

Alton Towers Resortは、VR体験をもっと真に迫ったものにする方法を開発した。VRヘッドセットを着用したまま、体をジェットコースターに固定する。

これは、宇宙空間に飛び出す体験を、目と耳だけでなく、体全体で感じようというアイデアだ。

そのジェットコースターの名前はGalacticaと言い、英国のアミューズメントパーク、Alton Towers Resortの中で4月にオープンする予定だ。

その名が示す通り、これは宇宙旅行会社、Galacticaの最初の顧客として宇宙を旅する物語だ。3分間にわたり、ライダーは宇宙へ飛び出し、新たな銀河に続くワープトンネルを通って様々な惑星やワームホールを旅行する。

このコースターは元々Alton Towersの「エア」ローラーコースターで、VRヘッドセット加えるという単純な方法によって再利用している。

同リゾートによると、特別なショルダーストラップを付加することでライダーの頭の動きを制限し、乗り物酔いになることを防いでいるという。

Engadgetの説明によると、これによってシステムはジェットコースターの位置だけを追跡すればよくなり、ライダーの体の動きを考慮しなくて済むという。ヘッドセットは、位置がずれないための耐汗性ストラップも備えている。

ジェットコースターにリアルなリアリティーで乗りたい人のために、「非バーチャル」オプションも用意しているとAlton Towersは言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

CESの本誌主催Hardware Battlefield: Nima, Carbon, IdentiLock, Wiivvの4社がファイナリストに

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本誌がCESでHardware Battlefield(ハードウェア・コンペ)をやるのは今年で三度目だけど、そろそろ結論を迎える。14社がラスベガスのSands Expoのステージに上がり、それぞれ6分ずつ、売り込みを行った。

彼らが心を掴まなければならないのは、会場を填めるオーディエンスだけではない。審査員のエキスパートたち、FitbitのJames Park、FirstMark CapitalのMatt Turck、GVのLo Toneyの三名が、舞台の袖で、これらのハードウェアスタートアップたちを待ち伏せしているのだ。

そして、途中をはしょると、ついに4社のファイナリストが決定し、あす行われる決勝でトロフィーと5万ドルの賞金を争う。

そのファイナリストたちは:

6SensorLab – Nima

6SensorLabの製品Nimaは、ポータブルなセンサと使い捨ての容器を使って、食品に含まれるグルテンを、微量でも、チェックする。

 

Carbon Robotics

Carbonが作ったロボットアームKatia(“Kick Ass Trainable Intelligent Arm”(強力で訓練可能なインテリジェントアーム))はわずか2000ドルだが、専門家でなくても誰でも使えるし、訓練次第でいろんなことをさせられる。

 

Sentinl Inc. – IdentiLock

IdentiLockはピストルなど小火器の引き金用のスマートロックで、持った人の指紋を超高速で読み、オーナーの指紋だったらロックを解除する。ほかの人のために解除することは、絶対にないそうだ。

 

Wiivv

Wiivvは、足の写真を数枚送るだけで、オーダーメイドのインソール(靴の中敷き)を作ってくれる。本格的で高価な矯正具と、一般市販のインソールの、両方の市場を盗むだろう。

 

決勝の審査員は、本誌のシニアエディタMatt Burns、CyPhy WorksのCEOでファウンダのHelen Granier、IntelのCEO Brian Krazanich、Highway1のVP Brady Forrestだ。

TechCrunch Hardware Battlefield at CES 2016の決勝は、明日(米国時間1/8)の太平洋時間午後2時に始まる。

CES 2016

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

AmpMeは曲をみんなのデバイスにシンクして大きなスピーカーシステムを作る

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ユーザが持つ複数のデバイスをシンクしてサラウンドサウンドのスピーカーシステムにする、というサービスはたくさんある。

でも、3か月前にモントリオールからローンチしたAmpMeは、iOSとAndroidの両方のデバイスに対応するのはうちだけだ、と主張している。

同社を創ったMartin-Luc Archambaultは多様な起業履歴を持ち、エンジェル投資家でもある。彼の最新作AmpMeは、3か月で100万回以上ダウンロードされた。

“このアプリは本質的にヴァイラルなんだ。友だちが使ってないと、意味ないからね”、とArchambaultは語る。

その使い方はこうだ:

アプリをダウンロードしたらホストに登録し、友だちにコードを教える。彼らがそのコードをアプリに入力すると、音楽は複数のデバイス間で自動的にシンクされる(全員のデバイスで一斉に鳴りだす)。スマートフォンやタブレットでもよいし、それらを大音量のサウンドシステムにつないでもよい。

“ポータブルなSonosになりたいんだ”、Archambaultは述べる。

音楽はデバイスへダウンロードしたファイルでもよいし、SoundCloudの曲やSongzaのプレイリストでもよい。

今後は、SpotifyやApple Musicもサポートしたい、と同社は言っている。

AmpMe – Be The Speakers, 作: Martin-Luc Archambault, 提供: Vimeo

〔曲はMetricのThe Shade〕

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2015年にもっとも話題になったテクノロジ記事を、あらためて回顧しよう、良き未来のために

時代は自動運転車や仮想現実ヘッドセットへとハンドルを切ったようだが、そこに来るまでの道のりを振り返って見るのも悪くない。

2015年には、何がいちばん話題になっただろうか。しかもそれは、どんな未来を志向していることの表れか。

以下は、昨年の人気記事のリストだ。

〔訳注: 原文では、もっと大きな写真を見られます(ただし原文記事には日本語ページへのリンクはありません)。〕


【1月】

合衆国のマリファナ産業が巨大なポテンシャルを見せ始めた。
  

このニセモノのスマホ充電器はユーザがタイプするすべてのキーを記録する。
  

WhatsAppがデスクトップにやってきた。
  

Google Earth Proが無料になった。
  

【2月】

これも無料。スーパーボウルのNBCのライブストリーミング。
  

Samsungの盗み聞きするスマートテレビがプライバシーの懸念を喚起。
  

MicrosoftがカレンダーアプリSunriseを1億ドル以上で買収。
  

【3月】

Appleがすべてのポートに死を宣告。
  

そして次に右クリックを殺した。
  

さらにAppleはApple Watchをお披露目。
  

Y Combinatorが2015冬学期を開始。
  

【4月】

テクノロジ企業のエイプリルフールの楽しみ方。
  

Snapchatが友だちを絵文字で表す。
  

Game Of Thrones Season 5の最初の4つのエピソードがリーク。
  

Secretが閉鎖。
  

【5月】

“ネットの女王”Mary Meekerが2015年のテクノロジトレンドリポートを発表。
  

Google I/Oで盛り上がる。
  

Teslaがバッテリーの不具合を直す。
  

Apple WWDCも盛り上がる。
  

Twitter、Dick Costoloが降りてJack Dorseyが暫定CEOに。
  

【6月】

カリフォルニア州労働委員会はUberのドライバーはUberの社員と裁定。
  

Taylor SwiftとAppleが喧嘩をしてすぐに仲直り。
  

【7月】

Amazonが私設祝日Prime Dayを制定。
  

MicrosoftがNokiaの買収を80億ドル近く償却(簿価下げ)。
  

Redditの協同ファウンダSteve HuffmanがEllen Paoに代わりCEOに。
  

ニューヨーク市長Bill De BlasioがUberとの戦争をギブアップ。
  

MicrosoftをWindows 10を発表。
  

【8月】

AmazonのけったいなけったいなDashボタン。〔けったい(大阪弁)==奇態〕
  

Time誌がVRを表紙に、OculusのファウンダPalmer Luckeyもこれまたけったい。
  

Y Combinatorの2015夏学期始まる。
  

Googleが構造改革、親会社(持株会社)Alphabetを作り、その傘下に。
  

FacebookがパーソナルアシスタントMをローンチ。
  

【9月】

Appleが新型iPhoneを発表。
  

iPhone以外にも盛りだくさんの発表会。
  

SnapchatがLensをローンチ、リプレイに課金。
  

GoogleがNexus 5XとNexus 6Pを発表。
  

TeslaがSUVのModel Xを披露。
  

【10月】

MicrosoftがSurface Bookなど大量のハードウェアを発表。
  

Jack Dorseyが正式にTwitterのCEOに就任。
  

Dellがテク業界史上最高額の買収を敢行。
  

SquareがIPOを申請。
  

【11月】

みんなスターウォーズの話ばっかり。
  

YouTube Redがローンチ。
  

Rdioが閉鎖、Pandoraがその資産を7500万ドルで買う。
  

【12月】

パパになったMark ZuckerbergがFacebookの持ち株の99%を手放す。
  

DropboxがMailboxを閉鎖。
  

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Samsungは来月のCESで‘スマートベルト’など奇抜な新製品3種を披露

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CESは、昔のモーターショーにやや似ている。当時の自動車メーカーは、実際に売るための製品というより、技術力を誇示するための新奇な製品ばかりを、自慢気に展示していた。それと似てSamsungは、来週から行われるCES 2016で、三つの新(珍)製品を披露するようだ。

中でももっとも奇抜なのは、WELTと呼ばれる‘ヘルスケアのためのスマートベルト’(smart wearable healthcare belt)WELTだ。

WELTだって*。〔*: weltには別の意味がある。〕

(長い沈黙)

ベルトとしてはふつうのベルトに見えるけど、(きっと)ユーザのウェストサイズを測ったり、食生活をチェックしたり、一日にやるべきエクササイズなどを指示したり、椅子に座っていた時間を計ったりするのだ。そしてそれらのデータがアプリへ行き、健康改善のためのアドバイスが作られる。

次の製品はVRヘッドセット用のハンドモーションコントローラ(hand-motion controller, 手の動きでVRをコントロールする)だ。VRのゲームで、Wiiのような対話をする。たとえば手の動きだけで、実際にテニスをプレイしている仮想現実(VR)を体験できる(下図)。

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最後の三つ目の製品は、スマートフォンやスマートウォッチに付ける不思議なストラップ(ひも)だ。これをデバイスに接続しておくと、下図のように、自分の指を耳に当てるだけで、スマホ(など)からの音が聞こえる。シークレットサービスが盗聴用に使うとよいね。

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いずれの製品も好奇心をそそることはそそるから、CESで実際に体験したら結果をご報告しよう。

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SamsungのスマートテレビがSmartThingsを統合化、テレビがホームオートメーションのハブになる

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SamsungとSmartThingsの提携で、テレビから家の中のいろんなものをコントロールできるようになる。

今やインターネットに接続されたデバイスが世の中に氾濫している。標準的なセキュリティシステムもあれば、“電脳照明”があり、やかんまでネットに接続されている。でも現状ではまだ、これらの“電脳XXX”を一箇所でコントロールできる共通の統一言語がない。製品ごとに、機種ごとに、それぞれ専用の制御インタフェイスを使わざるをえない。そんな現状の中でSmartThingsは、ホームオートメーションないしホームインテリジェンスのインタフェイスの統一化・共通化を目指している。最初はまずAmazon Echoとパートナーし、そして次はSamsungのスマートテレビ(Smart TV)が、そのSmartThingsをサポートする。

今回のパートナーシップにより、2016年製以降のSamsung SUHD TVから、今およそ200あまりあるSmartThings対応デバイスをコントロールできる。

この統合により、SmartThingsのアプリケーションには両社が共同開発したテレビ用のインタフェイスが存在することになり、テレビ画面上のそのインタフェイスから、部屋の明かりのon/off、ホームシアターのコントロール、屋外に設置したセキュリティカメラからの信号の受信や表示、などなどができるようになる。

IoTの今の最大の問題は、完成度の高い製品種類が少ないことではない。インタフェイス言語が統一されていないから、いろんなIoT製品〜ホームオートメーション製品を買うたびに、別々のコントロールアプリを使うことだ。一つ二つなら我慢できるが、五つ十となると、もう人間の手にも頭にも負えない。またSmartThingsのような統一言語でも、家の中の対応機種のコントロールは一箇所から簡単にできることが望ましい。たとえばAmazon Echoから、あるいはスマートテレビから…。

Amazon EchoがSmartThingsを統合したことによって、さまざまなデバイスを音声でコントロールできるようになったが、でもテレビは依然としてアメリカの家庭の中心的な存在だから、スマートテレビとの統合によってホームオートメーション/ホームインテリジェンスのコントロールはなお一層便利になるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

新年のプレゼントに本物のホバーボードはいかが? ―ただし超巨大で予価2万ドル

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平均的で正常な人間がホバーボードの試作品に乗ってみたいと思うかどうかは疑わしいが、インターネットにはぜひとも乗ってみたいと考える変人が大勢いるらしい。そういう人々を惹きつけてきたのは本物に見紛うほどよくできた製品から、違う種類(かつ危険な)のデバイスに恥ずかしげもな誤解を招く名前をつけた製品までさまざまだ。しかしArcaという会社がウェブサイトで本物のホバーボードの予約を募っている。

ArcaBoardはかなり巨大だ。怠惰の極致といえそうな大人一人を空中に浮揚させる動力とメカニズムを収容するためにはやはりこの大きさが必要だったようだ。それだけに機能については広告に偽りなく作動するものと期待したい。

このガジェットにはビデオに見られるように、35基の強力な電動ダクテッドファンが組み込まれている。トータルの推力は430ポンド(195kg)だという。ArcaBoardには自動安定化ソフトが組み込まれており、専用のスマートフォン・アプリが用意される。ユーザーはこのアプリでホバーボードを操縦する。アプリをオフにして体重移動で進路をコントロールすることも可能だという。

Arca Space Corporationはルーマニアの企業で、同国政府や欧州宇宙機関のために成層圏まで上昇する気球やロケットなど航空宇宙関係のデバイスを各種供給してきた。GizMagによれば、同社はこの経験を生かしてドローンその他の飛行デバイスを手がけてきたという。つまりArcaのエンジニアはプロであり、飛行マニアだということだ。

そのためか、この製品の仕様は人を驚かせるようなものではない。 能力は控え目で、最高速度は時速12.5マイル(20km/h)に過ぎず、バッテリー駆動時間は体重の軽いユーザーで6分、240lbs(108kg)以上のユーザーの場合、3分以下となる。

とはいえ、Arcaではこのボードはコンクリート、水面、砂を含むどんな地形でも1フィート(30cm)程度の高度を飛行できることを保証している。

ArcaBoardはかなり分厚く、初期の大型フラットテレビくらいのサイズだ。運ぶには大人が2人必要だ。明るい方に目を向けるとバッテリーの充電には35分しかかからない。

ArcaBoardはインターネットで大評判になっているが、誰かがこのデバイスをテストしたという確実な記事はまだ発見できないことを付け加えておこう。それでもぜひ一番乗りで所有したいのであれば予約はこちらからできる。予価は1万9900ドルだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+