クラウドソースの100語をTwitterでミュートするMute

政治やスポーツ、世界の出来事などに興味がないのなら、ソーシャルメディアは鬱陶しいだけの存在かもしれない。

しかしそれでも、友だちとつながるのにソーシャルメディアを使いたいと考える人もいることだろう。そんな人のために、Twitterから無用なツイートを消し去ってしまうサービスが登場した。名前もそのままMuteというものだ。Twitterのタイムラインから、インターネット上の賢人たち(クラウドソース)が挙げた排除ワードを含むツイートを消し去ってくれるのだ。

もちろん、Twitter本体にもミュート機能は備わっている。しかしMuteを使えば、簡単にミュート効果を感じることができる。Mute.lifeのウェブサイトには、100個の排除ワードリストと、排除ワードのランキングを決定している投稿状況が掲載されている。Google Chromeにブックマークレットをインストールすることで、100位までの排除ワードを自動的に「ミュートするキーワード」に追加してくれるのだ。

利用するには、まずMute.lifeにアクセスする。すると画面左に説明が記されている。もちろん語句をひとつひとつミュート・キーワードに登録していくことも可能だ。しかしリストのワードをひとつひとつコピー・ペーストするのは面倒な話だ。無用なワードを排除したいと考えているのなら、まず100個を登録して、しかるのちに必要な語をミュート・キーワードのリストから削除したほうが良いのだろう。ミュートする語を選ぶのではなく、まずは一気にミュートするところから始めようとする発想になっているわけだ。

Muteの開発はノマド・プログラマーのPieter Levelsだ。操作は簡単で、導入してまもなく100個の排除ワードの設定が完了する。

もちろんマイナスもある。私のような立場にあれば、トップ100にある単語の中に、本当に排除したいワードはほとんどないのだ。

トップ100にあるワードをミュートすると、タイムラインがすかすかになってしまう。

もちろんこのマイナスはMuteのサービス自体にあるわけでなく、私がそもそもこのサービスの対象ではないということを意味するのだろう。ミュートしたことを忘れて、ツイッター上に情報が流れないのはなぜかと悩んでしまいそうだ。しかし、Twitterに備わるミュート機能の効果を強く感じてみたいという人には、わかりやすいサービスなのではないだろうか。

Product Huntにて、LevelsはFacebook版のMuteの実現を考えているところなのだと語っている。なるほど、FacebookにはMute機能を待ちわびる人も多いかもしれない。サービスの今後を見守ってみよう。

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(翻訳:Maeda, H

Facebook、「うっかりクリック」は広告として課金しない方針を発表

FacebookはAudience Networkでユーザーが「うっかりクリックした広告」に対し広告料金を課金しないこととした。

われわれは別のページを開こうとしてタップしたりスクロールしたりスワイプしたりする拍子にうっかり広告を開いてしまうことがある(私の場合、意図して開くというよりこうして偶然に開いた広告の方が多いと思う)。

そこでプロダクト・マーケティング担当マネージャーのBrett Vogelは「FacebookはAudience Network(Facebookが自社以外のアプリに広告を配信するサービス)において意図しない広告クリックについては広告主に課金せず、広告メトリックスからも除外する」と発表した。

Facebookではユーザーが広告を開いてから2秒以下で閉じたり遷移したりした場合は「意図しない動作」とみなすことにした。ともあれ、ユーザーが広告を開いて2秒以下で戻ってしまったのではその広告が気に入られなかったことは確かだ。

Vogelは2秒以下という時間に関して「とりあえずこれでスタートするが必要があれば調整する」としている。

Facebookからの広告配信を受けて掲載しているサイトの運営者は収入の減少を心配するかもしれないが、Vogelは「大多数のサイトでは意図的でないクリックの数は少ないためほとんど影響を受けないはず」としている。Vogelはこの変更はエコシステムの改善を目的としているとして、「非意図的な広告クリックに頼るようなサイト運営は長期的にみて不健全だ」と付け加えた。

Facebookではこれに加えて新しい広告メトリックスを導入している(われわれの記事)。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

YouTubeアプリが動画共有とチャット機能公開――メッセンジャーに進化

今日(米国時間8/7)、YouTubeはこれまで一部のユーザーを対象にテストをしてきたモバイルアプリにおける共有機能を一般公開する。この新機能はユーザーがモバイル・アプリ内の新しいタブから動画を他のユーザーと共有してチャットができるようにするものだ。これによりYouTubeは一種の動画のメッセンジャーの役割を果たすようになる。

YouTubeは昨年半ばからこの機能のテスト」を始めており、2017年に入るとカナダのユーザーに公開していた。YouTubeによれば、対象はその後アメリカのユーザーの一部にも拡大されていたという。

この長期にわたるベータテストから得られたフィードバックによりYouTubeは一般公開に踏み切る準備ができたと考えたようだ。動画メッセンジャー機能の公開は今日からスタートするが、世界の全ユーザーに行き渡るには数日を必要とする。つまり読者のYouTubeアプリで動画共有機能が有効になっていない場合でもあわてる必要はない。何日か待てばよいだけだ。

テストを始めて以後、チャット機能を開いたとき、下にスクロールしてもビデオが画面トップに固定されるなどYouTubeではユーザー・インタフェースや共有機能に少しずつ変更を加えてきた。またユーザーがビデオを見ている途中でチャットを始めたり答えたりできるようにした。これによりリアルタイム感が増したという。ただしYouTube Uptimeという実験で導入されているビデオを共同視聴したり絵文字を投稿したりする機能は今回は追加されていない。

しかしYouTubeでは「今後も新しい機能の追加を続ける」としている。

今回の新機能の追加はYouTubeビデオをテーマに他のソーシャルメディアで交換されているやりとりの一部をYouTube内に取り戻そうとする試みだ。他のメッセージアプリ上でYouTubeにビデオのリンクを共有したりそれに関してチャットしたりすることが盛んだが、YouTubeではそうした活動の一部をYouTube内に取り戻そうと考えている。これが目論見どおりに成功するかどうかは注目だ。それぞれのユーザーのソーシャルグラフのあり方に応じてお気に入りのメッセンジャーはすでに固定している傾向が強い。YouTubeの試みが成功するためには、友達や家族を含むソーシャル・ネットワークをYouTube上でゼロから作る必要がある。

新機能自体の使い方は簡単だが、少しオープン過ぎるかもしれない。YouTubeはチャットや共有の相手を電話帳の連絡先リストから選択できるようにしてる。しかし現在、ここで検索されないようにすることができない。つまりよく知らない相手からのチャットのリクエストを目立たないようにブロックする方法がない。もちろんリクエストを拒否することはできるが、名前やアドレスが簡単に探せてしまうのは問題だろう。私はベータテスト中にこの機能を利用する機会があったが、知らない相手からのチャット・リクエストが殺到した。ベータ中でもそうだったから本番公開後はもっとひどくなるに違いない。

ビデオの共有とチャット機能に加えて、YouTubeユーザーは共有されたビデオに対して別のビデオで回答することができる。また最高30人までのグループに対してビデオを共有することができる。

新機能はiOSとAndroidで世界のユーザーに公開される。

https://www.youtube.com/watch?v=feBF_IY-HI8

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleは昨年300億ドルでSnapchat買収を試みた――報道を受けてSnapの株価アップ

Googleがソーシャルメディアで失敗を繰り返してきたことはよく知られている。今回は同社がSnapchatの買収を試みていたことが報じられた。2016年にGoogleはSnapが最後の最後のベンチャー資金を調達する前(もちろん今年の株式上場以前だ)に同社と話し合いを行い、300億ドルという買収金額が示唆されたという。Business Insiderの Alex Heathのスクープによれば、この買収申し出はSnap社内では「公然の秘密」だったという。

しかし独立心が強いことで悪名高いSnapのCEO、Evan SpiegelはGoogleであろうと誰であろうと売却にまったく興味を示さなかったようだ。Snapは上場当初の5月に時価総額300億ドルとなったものの、その後株価は下落を続けて、現在は150億ドル程度に下がっている。

しかしGoogleがSnapに興味を抱いていたというニュースはSnapの株価を2.3%アップさせた。SnapchatクローンのInstagram Storiesの成功に加え、Snap関係者の株売却を禁じたロックアップ期間が 7月で満了し大口の売りが出る可能性が警戒されたことなどからSnapの株価はこのところ下落を続けていた。

Business Insiderの記事に対してGoogleはコメントを避けた。SnapはTechCrunchの取材に対して「噂は真実ではない」と答えた。GoogleのSnap買収の試みがごく予備的な段階であり、Snapのトップにまで達していなかったという可能性はある。

写真はSnapのCEO、Evan Spiegel(左)、Googleの会長、Eric Schmidt(右)

2016年の買収交渉が実を結ばなかった後でGoogleはグロース・ステージ投資組織、CapitalGから200億ドルの会社評価額でSnapに投資を行った。GoogleのEric SchmidtはSnapのSpiegelと以前から親しく、Snapのアドバイサーを務めていた。一方SnapはGoogleのクラウドツールを利用する他、Snapchatが向こう5年間に20億ドルをGoogle Cloudの使用料金として支払う契約を結んでいる。

2016年5月の段階ではSnapにはInstagram Storiesという強敵は現れていなかった。しかし昨年8月2日にStoriesがリリースされ、あっという間に普及し始め、これ以後Snapに対する市場の見方は完全に変化した。

GoogleがSnapを買収できれば、Google+、Buzz、Waveの失敗の後できわめて大きなメリットを得ただろう。Snapの膨大なユーザーの行動データを得て有効なソーシャルグラフを構築する役に立ったはずだ。またSnapも資金力豊富な親会社の下にあれば世界のソーシャルメディアの買収や巨額の投資を必要するARテクノロジーの開発にも有利だったはずだ。人工知能視覚やGoogle検索はSnapのビジネスを改善するために重要な役割を果たしただろう。

両者が力を合わせれば、ハードウェアではGoogle GlassとSnap Spectaclesを統合し、強力かつ魅力的なARデバイスを普及させることができたかもしれない。またGoogleの広告システムはSnapの収益化にとって有益だったはずだ。しかし逆に両者の全く異なる企業文化が破壊的な衝突を起こした可能性もある。

いずれにせよ買収が現実となることはなかった。結局Spiegelがつまづきの石だった。Spiegelと共同ファウンダーのBobby MurphyはSnapの議決権を完全にコントロールできるように会社を組織しており、他の株主の発言権は一切認めていない。つまり当時他の大株主がこぞって300億ドルを受け取ってGoogleグループに加わるべきだと望んでいたとしてもそれをSpiegelたちに強いる方法はなかった。Spiegelはそもそもマーク・ザッカーバーグの買収提案を蹴ったことで有名だ。

われわれがSnapの上場前に書いた記事のとおり、Snapに賭けることは良かれ悪しかれSpiegelに賭けることを意味する。Spiegelは外部の意見を聞かず、自らの第六感に従って行動することで知られている。この第六感は「消えるチャット」という驚くべきプロダクトを生み出した。また買収にも冴えをみせ、Snap BitmojiやAR顔フィルターを実現させている。しかしFacebookという巨人の攻勢にあってSnapが溺れそうな現在でもSpiegelは浮輪につかまることを拒んでいるようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Instagram Stories、1周年を迎えてトップに立つ――チャットサービスのDAU数でSnapchatを超える

Instagram Storiesは去年の8月2日にスタートしたときはSnapchatのクローンなどと評されたものの、1年目の誕生日 を迎えてオンライン・ビジュアル・コミュニケーションの分野で世界最大のサービスとなった。Instagramに登録している企業の半数は先月Storiesにも投稿している。Storiesアプリについては、25歳未満のユーザーの1日あたり利用時間は32分、25歳以上のユーザーでは24分と大幅に利用時間が伸びている。

SnapにストップをかけるというFacebookの戦略が成功したのは、主としてInstagram Storiesの功績だ。SnapchatのMAU〔月間アクティブ・ユーザー〕の成長率は四半期あたり17.2%からわずか5%へと急落した。これに伴ってSnapの株価も上場売り出し価格の17ドルから現在の13ドルまで落ちている。

Instagram StorieのDAU〔1日当たりアクティブ・ユーザー〕は2億5000万人であるのに対してSnapchatは1億6600万人だ。1日当たりの利用時間についても、 Instagramは「平均30分以上」としたSnapchatを上回っているようだ。Snapの上場申請書によれば25歳以上の利用時間は20分ということだが、この点でもInstagramが勝っている。

[アップデート:InstagramのDAUがSnapchatを抜いたというニュースはSnapの株価をさらに下げ、12.67ドルの新安値がついた。

ユーザーがInstagramに集まる理由はわかりやすい。もともと大きなユーザーベースがある上にSnapの主要な特長と人気の機能をコピーしたからだ。
Instagramでいちばん人気がある拡張現実による顔フィルターは子犬の耳だが、これはSnapのものとほぼ同様だ。 Instagramの顔フィルターで3番人気はウサギ耳、5番人気はコアラ耳だが、これもSnapの犬の顔フィルターからヒントを得たのは間違いない。一方でInstagramは着実に新機能を追加し続けている(下の画像はInstagram Storiesの最初の誕生日を祝うスタンプ)。

InstagramはまたSnapchatのコピーも能率的だ。InstagramがStories自体を開発するには3年近くかかったものの、Snapchatで人気の「スタンプを自作できる」キットを作るにはわずか4ヶ月しかかからなかった。

InstagramはSnapchatのコピーするばかりでなくStoriesの機能を拡張するのも素早かった。Snapchatの「消えるメッセージ」の対抗策として出発したInstagram Directはフル機能のメッセージ・システムに成長した。 Instagram DirectはDAU〔月間アクティブ・ユーザー〕は3億7500万人に達している。Snapは逆にInstagramのチャット機能にスポットライトを当てる結果となり、InstaramはWhatsApp、Messenger、WeChatに次ぐ世界有数のチャットサービスとなっている。企業がInstagram Storiesに投稿するメッセージの5通に1通はDirect Messageを通じて返事を受け取っているという。つまり顧客と非公開でメッセージのやり取りをしたい企業にとってInstagramは非常に魅力的だ。【略】

ありとあらゆることを投稿できるアプリの氾濫は一部のユーザーにある種の「投稿疲れ」を引き起こしている(少なくとも私はそうだ)。何種類ものアプリとそれぞれのユーザーに生活の一部始終を投稿するのというのは面倒な作業だ。私などは「こんなことに時間をかける価値があるのだろうか?」と思ってしまう。FacebookがInstagramでStoriesフォーマットをさらに拡大していくならある種のオープン化を図るかもしれない。ユーザーがチャットに嫌気がさすにせよオープン化されるにせよ、Facebookに対するSnapの脅威は取り除かれることになる。

右はSnapchatを象徴する「花輪の顔フィルター」、左はInstagramによる大変よくできたコピー

今後Snapがユーザー数の増加を取り戻し、四半期決算の内容を劇的に改善するのでないかぎり、株式市場はSnapの将来をTwitterと比較し始めるだろう。しかしInstagramはSnapの復活を妨げるためにあらゆる手段を使うはずだ。

わずか1年前、Snapchatはソーシャルメディアの新たな王者となる途上にあるように見えた。Snapchatのフルスクリーンの共有窓は友達の生活をありのままに実感するのにこの上ないチャンネルだった。これを打ち負かすのは不可能だと思われた。しかしFacebookとInstagramは打ち負かそうなどとは考えなかった。単にSnapchatをコピーしたのだ。後はInstagramという年齢によらず誰もが使っていて馴染みのある場所にその新機能を付加するだけでよかった。

Featured Image: Bryce Durbin/TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、ビデオチャット・デバイス開発中――スマートスピーカーは一時棚上げか?

Facebookはノートサイズのディスプレイを備えたビデオチャット専用ハードウェアの開発を行っているという。Bloombergの記事によれば、Facebookのハードウェア開発事業部、Building 8からの初の本格的製品となる。記事によれば、このハードウェアは物理的に離れた場所にいる友達が同じ空間を共有しているように感じて親しく会話できるようにすることを目指している。

BloombergはまたBuilding 8ではAmazon EchoやGoogle Homeのライバルになる音声認識機能を備えたスマートスピーカーも開発しているとしている。FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグ自身が自分の家庭のために映画『アイアンマン』のじゃーヴィスのような音声認識で作動するホーム・アシスタントを開発したことがある。これはザッカーバーグ恒例の「今年の目標」の2016年版だった。

Facebookのハードウェア開発に関するニュースは初耳ではない。先週はDigiTimesがFacebookのサプライチェーン関係者の話として15インチ・ディスプレイを備えたデバイスの開発が順調に進んでおり、早ければ2018年の第1四半期にもリリースされると報じていた。

こうした情報を総合すると、Facebookのスマートスピーカーと15インチ・ディスプレイは実は別々のプロダクトのようだ。15インチのスクリーンはノートパソコン・サイズのデバイスにちょうどよい大きさで、ビデオチャットに向いている。チャット・デバイスの価格は Bloombergによれば「数百ドル」になるという。もしFacebookが当面ビデオチャット・デバイスに集中するなら、スタンドアローンのスマートスピーカー製品は一時棚上げになるのかもしれない。スマートスピーカーの価格は100ドル台を目標としていた。

Bloombergによればビデオチャット用デバイスはマイクと広角カメラを内臓し、人工知能によってオーディオを最適化し、人間の顔を認識してズームする機能などを備えるという。テストではディスプレイを支えるために薄型のスタンドが用いられた。Facebookでは13インチから15インチ程度のサイズを考えているという。OSはインハウスの専用OSではなくAndroidが用いられるようだ。

またFacebookはこのデバイスに360°カメラを装備することも検討している。これが実現すればデバイスの全周を撮影することが可能となり非常にリアルなテレプレゼンスをもたらすはずだ。ただし最初にリリースされるバージョンには間に合わないようだ。

Facebookがビデオチャット・デバイスを販売することは理にかなっている。ユーザーがビデオチャットを利用する際のハードルを下げ、利用を大きく増加させるだろう。現在パソコンやタブレットなど汎用コンピューターでビデオチャットを行うにはプラットフォームにログインしたり、アプリにカメラのアクセスを許可したりするなどの手間がかかる。Facebookのビデオチャット・デバイスはFacebook Messengerをデフォルトでサポートするはずだ。これはMessengerを一層普及させ、コマースや金融などのトランザクションのプラットフォームとしての地位を確立することを助けるだろう。

記事執筆に協力: Josh Constine.

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ロックアップ期間終了はSnapの株価に悪いニュースか

ここ数ヶ月不安定な値動きを見せてきたSnapだが、いよいよ7月31日から一部関係者の株の売却が可能になった。

これはロックアップ期間と呼ばれる仕組みで、社員や初期からの投資家は上場後一定期間、保有する株式の売却を禁じられる。この禁止期間は上場ごとに異なるが、Snapの場合、最初の公募売り出しに関しては上場後150日がロックアップ期間と定められた。第2回の売り出しは8月に予定されている。

Snapchatの運営会社の株価はこのところ急降下しているが、その理由の一つがロックアップ期間の終了だ。ただし社員などの関係者の株式が売却可能になったからといって実際に売却されるとは限らない。

Stifel NicholasのアナリストScott Devittは市場の反応は大げさだと考えている。7月始めにDevittはレポートで「投資家の反応は過剰」と述べ、関係者は株を売らないと予想した。その結果、DevittはSnap株を「買い」推奨に格上げした。Morgan Stanleyは逆にイコール・ウェイト〔投資判断中立〕に格下げした。

新規に上場した企業にとってよくあることだが、Snapも長期の投資に適した企業だと市場を納得させるのに苦労している。一部の投資家はSnapは第2のFacebookだと考えているが、別の投資家はTwitterのような不安定な投資対象になるのではないかと懸念している。

なるほどSnapchatは短期間に1億6600万人の1日あたりアクティブ・ユーザーを集めることに成功した。しかしFacebookのクローン、Instagram StoriesはあっさりSnapchatを追い抜いた

Snapの先週の終値は13.81ドルだが、3月初めの上場時の株価は17ドルだった〔高値は3月3日の27.09ドル〕。

画像: Bryce Durbin/TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

第2四半期の成長頭打ちにTwitter株12%ダウン

今日(米国時間7/26)、Twitterは 第2四半期の決算を発表したが、きわめて不満足な内容だった。その結果、株価は一気に12%もダウンした―ツイートするのにかっこうの話題だったといえなくもない。

下に株価のチャートを掲げる。残念ながらこれが事態を要領よく表していると思う

今日の急落でTwitterは最近得た値上がりをほぼ帳消しにしてしまった。Twitterの前期の決算は同社にしては珍しくポジティブなもので、MAU〔月間アクティブ・ユーザー〕が予測を超えて伸びていた。それ以外の数字もアナリストの期待以上だった。しかし今期の決算では、ユーザー数は頭打ち、広告売上も不調というTwitterの病がぶり返し、市場は同社の将来に一段と強い疑念を抱くこととなった。

Twitterの株価は多かれ少なかれMAUの伸びに比例している。Twitterは最近メインのサービス以外に各種のプラットフォームを提供し、特にライブビデオに力を入れているため同社のサービスを実際に利用しているオーディエンスの数をMAUから正確に測ることは難しい。そのためTwitterではMAUの数字から距離を置こうと務めていた。広告をメインとするビジネスはどうしてもFacebookなど他の同種サービスとMAUの数字を比較されてしまうからだ。

株価急落は同社に長期計画の根本的な見直しを迫っているが、短期的な悪影響も大きい。Twitterは報酬体系がストックオプションに依存することを改めようとしているものの、株価を維持できなければストックオプションの価値は失われる。これは社員の士気を下げ、人材の獲得にも悪影響を及ぼす。そこでTwitterはハラスメントの防止やツイートの選択のアルゴリズムの改善などユーザー体験を改良するプロダクトを次々に公開してきた。

市場のMAU万能主義に対してTwitterはDAU〔1日当たりアクティブユーザー〕が重要であるというスタンスを取った。これは、Snapchatを運営するSnapもFacebookに対抗するために採用した戦略だ。目的は株式市場の目をDAUに向けさせ、これこそがサービスの価値を生む源泉だと納得させることにある。DAUの大きさはエンゲージメントの母数であり、現実に広告を見るユーザーの数だ。Twitterのユーザーは毎日何回もTwitterを開くので広告の価値はさらに高くなる。より大きなエンゲージメントはより高価な広告料金を意味する。これがTwitterが出直しに際して取った戦略だったが、うまくいくためにはもちろんDAUが伸びていなければならない。

ところがTwitterは未だにDAUの実数を公表しない。その代わりに、いかにもテクノロジー企業らしいが、成長率やら縦軸にラベルがないグラフやらを見せてきた。透明性は今後高まるのかもしれない。しかし現在の秘密主義はTwitterには広告メディアとして巨大な可能性があるという同社の主張を裏付ける助けにはならない。

画像: Bryce Durbin

〔日本版〕Twitterは2014年1月に69ドルの高値をつけたが、2016年5月に14ドル台まで下落。今年に入ってやや持ち直し、先月は20ドルまで回復していた。現在の株価は16.84ドル。

TechCrunch記事に掲載されたTwitter作成のDAU成長率(棒グラフにY軸がない)。

同じくMAUの四半期推移。対前年比5%の成長。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazon、ショッピングSNS、Sparkをリリース――フォーマットはInstagram Srtoris的、当面米国のみ

今日(米国時間7/18)、Amazonは購入できる商品写真を配信するAmazon Sparkをリリースした。これは通販における商品の発見を改善するサービスで、一見したところFacebookのInstagram Storiesに似ている。Storiesと同様、Amazon Sparkもレビュー、アイデイア、写真などユーザーからの投稿をベースにしたサービスだ。

ユーザーが自分のお気に入りの商品の写真を投稿すると他のユーザーがコメントや「いいね!」のような反応を返す。AmazonではFavoriteという独自の「いいね!」ボタンを用意している。

Amazonはこれまで数ヶ月、アメリカの一部ユーザーを対象にAmazon Sparkのベータ版をテストしていた。Sparkは他のソーシャル・メディアに流れていたプロダクトの購入をめぐるやり取りの一部をAmazon自身に取り戻そうとするのが狙いだ。Sparkであれば気に入ったプロダクトを見つけた場合、ユーザーは他のサイトに移ることなくその場で購入ができる。

つまりAmazon SparkはいくぶんかPinterestのライバルでもある。ただSparkのサービス・フォーマットはフィードの配信であり、その点ではInstagramに近い。

Amazon Sparkが使えるのはAmazonのモバイル・アプリ(当面iOS版)のみで、 デスクトップには対応していない。

Sparkに参加するにはハンバーガー・メニューのPrograms & Features〔プログラムと機能〕からサブメニューを開く。ユーザーは関心のあるカテゴリーを少なくとも5つ選ぶ必要がある。このデータをベースにAmazon Sparkはユーザー別のカスタム・フィードを作成し、関連あるプロダクト、画像、利用法のアイデアなどが配信される。

5つ以上のカテゴリーを選択することもできるが、最低5つ選択しないと先に進めない。

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このカテゴリーは多数あるが、基本的にはAmazonで人気ある商品の分類に対応している。たとえば「本」、「スタイル&ファッション」、「テクノロジー」、「インテリア」、「音楽」、「フィットネス」、「オモチャとゲーム」といった具合だ。しかし「ネコ」、「IoT」、「バーベキュー」といった範囲を狭めたカテゴリーもある。

最後にユーザー名や通知設定を入力すると商品画像を中心にしたニュースフィードの配信が始まる。一部の投稿は商品レビューに近く、使い勝手、機能、体験などを詳しく書いた記事だ。

またファッション・カテゴリーの場合、Instagramでよく見かける美しい画像で商品があまり目立たないもの配信されるようだ。

投稿された商品がAmazonで販売されている場合、ショッピングバッグのアイコンが記事の右下端に表示される。アイコンにはこの写真からジャンプしてAmazonでその商品が購入された回数が表示される。

たとえば帽子をかぶった女性がヨセミテで夕暮れのハーフドームを眺めている写真をクリックすると、女性がかぶっている帽子のページにジャンプして詳細を知ることができる。

こうしたライフスタイル的な画像以外にも商品そのものの写真、記事、リンク、アンケートなどが投稿できる。【略】

ある意味でAmazon Sparkはプロダクト・レビューに新しい領域を切り開くものかもしれない。Amazon本体では大量の商品レビューを投稿するユーザーが「トップ・レビュワー」として優遇されてきたが、Sparkはむしろあるプロダクトに熱中するユーザーがエンスージアストとして優遇されるサービスのようだ。

エンスージアストと認定されると投稿にバッジが表示されるようになる。

Spark投稿者は誰でもエンスージアストになれる―ただし投稿するためにはまずAmazon Primeのメンバーでなければならない。プライム会員でないユーザーはSparkのフィードを閲覧することはできるが、記事やコメントを投稿できない。【略】

近くAmazonはSparkのコンテンツをさらに強化する予定だ。たとえば7月30日以降、ユーザーはSparkのプロフィールに以前投稿したプロダクト・レビューを含めることができるようになる。

Amazon Sparkは今日からアメリカでスタートする(当面iPhoneアプリのみ)。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Jayden K. Smithというハッカーはいない

私は公共へのサービスの一環として、ご両親が、「あなたのFacebookアカウントとシステムを接続している」“Jayden K. Smith”というハッカーに関するメッセージを受け取ったとき、あなたが十分に検討されたニュース記事を見せて強く反論できるようにと、この記事を投稿している。

Jayden K. Smithメッセージは悪質なイタズラだ。 あなたのFacebookアカウントに接続した「システムを持っている」ハッカーなど存在しないし、もしこのイタズラの指示に従って連絡先全員にメッセージを送れば犯人のわなにかかってしまう。やってはいけない。今すぐやめること。

繰り返すが、Jayden K. Smithなるハッカーは存在しない。あなたのFacebookに侵入することもない。たとえごくわずかでも危険なJayden Smithがいるとすれば、 それは「インプラクティカル・ジョーカーズ」のサル・ヴァルカーノの臀部に描かれたこのJaden Smithのタトゥーだが、これさえも爽やかに感じる。

Jayden K. Smithメッセージを送ってきた人には、遠慮なくこれを転送されたい。世界中が感謝するだろう。

【日本語版注:Jayden K. Smithメッセージの日本語版はこちら】

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

SoundCloudが深刻な危機に――ユーザー生成音楽のストリーミング事業に残された時間は50日

ユーザーが生成した音楽をストリーミング配信するサービスの大手、SoundCloudは深刻な状況を迎えている。昨日(米国時間7/11)、同社では全社員集会を開き、先週突然に40%の社員のレイオフを行った理由を説明した。

残留組はなぜ事前に経営悪化に関して何も知らせがなかったのか、またこのコスト削減がSoundCloudの経営を長期にわたって保証するものなのか知りたがっていた。

しかしベルリン本社からビデオキャストが放映される際、世界中のSoundCloudの会議室には警備員が溢れており、社員は望んでいた答えが得られそうな状況ではないと悟ったようだ。SoundCloud社員の一部はTechCrunchに対し、共同ファウンダーのAlex LjungとEric Wahlforssは「レイオフはコストを減らすことで第4四半期まで時間を稼ぐためだった」と告白したと述べた。しかし第4四半期までわずか50日しかない。

Ljungはレイオフの発表に当って、「長期的計画を練り直し厳しい決定をすることになった」という声明を発表していた。しかし手持ち資金が尽きるのがそれほど差し迫っていることにはまったく触れていない。

TechCrunchが取材した別のSoundCloud社員は、別のオフィスで全社員ミーティングのビデオを見たが、「(その際の雰囲気は)ひどいものだった。優秀な人間はみな辞めると思う。Eric
[Wahlforss]はSoundCloudのファミリーがどうとか言ったが、そこで部屋中に失笑が起きた。たった今173人も首にしておいて何がファミリーだ?」と述べた。

SoundCloudの共同ファウンダー、CTOのEric Wahlforss

SoundCloudは音楽ストリーミング・サービスの中でも独特の位置を占めてきた。楽曲はセミプロ・ミュージシャンであるユーザーが製作してアップロードしたものだ。この中には非公式のカバー曲、長時間のDJパフォーマンスなどSpotifyやAppleなどメインストリームの音楽サービスでは配信されないような楽曲が多数含まれていた。こうした楽曲はSoundCloundの人気を支える一方で著作権問題に付きまとわれる原因となっていた。

【略】

クラウド上の楽曲はどうなる?

創立後10年間に2億ドルの資金を集めながらSoundCloudは「音楽のYouTube」となることに失敗した。SoundCloudの経営はもやは多少の経費削減くらいではどうにもならないところに来ているようだ。SoundCloudが生き延びるためには維持可能なビジネスモデルを構築することができる買い手を探すしかないだろう。たしかにYouTubeはストリーミング・ビデオの世界で巨大な存在となったが、初期の段階でGoogleの傘下に入らなかったらそれが達成できたかは疑わしい。SoundCloudには大きな力のある援助者が必要だ。【略】

ホームメイド・リミックスやガレージ・バンドの楽曲の世界最大のコレクションは危機に瀕している。もしSoundCloudがこのまま運営を停止するならそれでなくても綱渡りを強いられているインディー・ミュージシャンたちにとって深刻な打撃となるだろう。

それだけにSoundCloudの社員がTechCrunchに語った一言が重く感じられる―「戦略がゼロだった」 。

〔日本版〕SoundCloudはTechCrunchでもSony Musicとの契約が成立したという記事やビジネスモデルを解説した投稿を掲載していた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、Messengerでディスプレイ広告を世界で実験中

今やモバイルの中心はメッセージ・サービスだ。そこでFacebookはメッセージでもできるだけ多くの広告を表示したい。Facebook Messengerにディスプレイ広告を表示する試みはオーストラリアとタイで「有望な結果をもたらした」という。

FacebookではMessgerにおけるディスプレイ広告のベータ・テスト世界に拡大する。広告主はMessengerにスペースを買うことができるようになる。今月末から、一部のユーザーはMessengerアプリのホーム画面に広告が表示されるのを見るだろう。

TechCrunchの取材に対し、FacebookはMessenger広告の表示は「ユーザーが用いるモバイルデバイスのディスプレイのサイズ、精細度、また開くスレッドの数などによって変化する」と述べた。

来月までかけてFacebookは徐々にMessenger広告を世界に拡張する計画だ。広告はAds ManagerまたはPower Editorから購入できる。これらのサービスでMessengerはFacebook本体、Instagram、Audience Network参加サイトと並んでモバイル広告を自動的に配信するメインの媒体の一つとなる。広告はユーザーが書いたメッセージ内容とは連動せず、通常のFacebook広告と同様のターゲティングを受ける。また視認性を確保するため広告はディスプレイのピクセルの50%以上を占める必要がある。

FacebookはMessengerでディスプレイ広告のテストを始めたのはこの1月からだが、表示デザインはその後変化している。当初は水平に移動させるカルーセル・デザインだったが、その後、単純な1枚のページに変わった。これは最近Messengerのデザインが改良され、ユーザーがスワイプできるようになったことに対応している。つまりうっかり広告もスワイプしてしまうことを防ごうしたもののようだ。【略】

昨年の4月、Facebookは企業によるスポンサード・メッセージの送信を可能にすべての企業がMessengerでの広告を利用できるようになった。 Facebook本体のニュースフィード広告をクリックしたユーザーがMessangerで企業と会話を続けることができる仕組みは2015年から導入されている。

Messengerのディスプレイ広告は通常のウェブページで、アプリの内部ブラウザでレンダリングされる。またクリックしてメッセージへという広告(Click To Message)と同様、ユーザーがディスプレイ広告をクリックすると企業はメッセージでユーザーと会話し、さらにプロモーションを続けることができる。こうしてユーザーが企業と会話することを選ぶと、企業は将来ユーザーにスポンサーード・メッセージを送信することが可能になる。

Facebook広告の専門家でBlitzMetricsのCTO、Dennis Yuによれば、「Facebookの場合はこうした新機能の導入を徐々に行うのが普通だが、購入と支払いを統合できるのがMessengerプラットフォームが特に優れた点だ。またMessengerにFacebookのAIアシスタント、Mが導入された。FacebookとAmazonはフリクションのないコマースを実現するという点で競争関係にある。FacebookはMsessengerの利点をできるだけ活かそうとするだろう」と述べた。

YuによればMessengerにはP2Pの送金に利用されているアプリ内支払機能があるため、FacebookではMessengerでユーザーが直接プロダクトを購入できるようにしていくだろうという。M AIアシスタントはユーザーのメッセージを分析して何かを購入しそうとだと判断するば関連するプロダクトを推薦できる。

一部のユーザーにとって、Messenger広告は私的に会話に割り込んできて狭いスペースを占領する邪魔者だ。Messenger広告を 完全にオフにする方法はない。しかし画面下部の下向矢印をタップすれば非表示やスパムを報告するなどのオプションが現れる。

いずれにせよディスプレイ広告は、スポンサード・メッセージのように広告であるにもかかわらず通常のメッセージと紛らわしいというようなことはない。ディスプレイ広告は、表示される頻度によるが、受信トレイに入り込む頻度があまり多くないのであれば、FacebookはMessengerのユーザー体験をあまり悪化させることなく収益化することが可能になるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Snap株価、初めて上場価格を割る

いやはや。

Snapchatを運営する企業、Sapは株式市場でいささか苦しい状況にある。今日(米国時間7/10)の終値は16.99ドルだった。つまり上場価格17ドルを初めて公式に割り込んだことになる。

これは重大だ。なぜなら3月の上場以後、市場でSnapを買った投資家は全員が損失を被ったことになるからだ。 「損をさせられた」という評判はきわめて具合が悪い。

しかし社員や上場以前の投資家にはまだ希望がある。希釈後の時価総額は依然として238億ドルほどある。これは上場前のSnapの希釈後の会社評価額200億ドルより上だ(ここで希釈後というのはストックオプションを含めた発行済全株式という意味)。

Snapのロックアップ期間は150日だった。つまり社員や投資家は7月31日から株式の売却を始めることができる。しかし投資家の一部には投げ売りによってますます株価が下がるのを恐れる声もある。

Snapの最初の四半期決算は5月に行われたが、投資家には不満を抱かせる内容だった。次の四半期決算は8月の予定だが、その内容は株価に大きな影響を与えそうだ。

最近上場したテクノロジー企業で株価が低迷しているのはSnapだけではない。Blue Apronも先月末に上場したものの、株価は上場価格を下回っている

7月にはテクノロジー企業の上場はあまりなさそうだ。Redfinが唯一の上場となるかもしれない。

画像: Bryce Durbin/TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Twitter、荒らしを防ぐ新オプションを公開――フォローしてないユーザーをミュートできる

トロルが無作法なユーザー名を使って悪意あるリプライを通知タイムラインに割り込ませるようなことが続けば普通のユーザーはTwitterの利用そのものを止めてしまう可能性がある。そこで今日(米国時間7/10)、Twitterでは通知をコントロールする詳細フィルターを強化した。

新しいオプションでは、フォローしていないアカウント一般、フォローしておらず最近登録されたアカウント、フォローしてもフォローされてもいないアカウント等からのリプライを表示させないよう設定できる。下のアニメのように、ミュートしたい相手を「設定」メニューの「詳細設定」から選べる(クオリティフィルターをオンにしてあること)。

これらは3月にTwitterが公開した特定の相手からの通知をミュートできるオプションに追加された。このオプションでこれまでも有効なメールアドレスや電話番号を登録していない相手、プロフィール画像を登録していない相手からのリプライをミュートできた。Twitterは最近、フォローしていないユーザーからダイレクト・メッセージをそのまま表示せず、「リクエスト」フォルダーにまとめるようにしている。

Twitterはユーザーがトロル〔荒らし〕を報告するよう以前から勧めてきた。しかし最近のTwitterのトロルへの対策は、こうした不愉快なユーザーのアカウントを停止し積極的に根絶を図るというより、ミュートすることによって被害者を守る方向にあるようだ。

今日追加されたオプションは正当なユーザーに嫌がらせや脅迫をするようなトロルを追放する役には立たない。しかしトロルは他のユーザーを攻撃する場合新しいアカウントを登録するのが普通だ。またトロルは被害者をフォローすることは少ない。ましてフォローし返されることはまずない。そこでそうしたユーザーからのリプライをミュートできれば被害を局限することはできる。

しかしTwitterがユーザー数、影響力を現在のレベル以上に成長させたいなら、インターネットのごく普通のユーザーが使いやすく、また受け入れられるものにする必要がある。こうした普通のユーザーはメニューの奥深い層に埋め込まれたオプションを探し出して適切に設定したりしないし、ユーザーインターフェイス特有の専門用語も知らない。しかしトロルのリプライは見ればそれと分かるし、そんなサービスには長く我慢していないだろう。

それでもTwitterの本質は世界のさまざまな分野の最新情報をそれぞれの専門家が短くわかりやすい言葉で伝え、また誰もが会話に加われるメディアだ。この目的を達成する上でTwitterは使い方をシンプルに保ちながら安全性を高めねばならない。その間、長年のTwittrユーザーの反感を買う危険性もある。またスパム・ボットやトロルを追い出しつつ、ユーザー数を増やしていいくという.難しい舵取りを求められるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、アルゴリズム改訂でスパムコンテンツの表示順位低下を狙う

Facebookは、あるユーザーが1日に50件以上の偽ニュースや扇情的なコンテンツ、クリックベイト(釣り記事)をシェアしていたとしても、厳密にはその人のアカウントを削除することはできない。というのも、同社は人々の”シェアする権利”を尊重したいと考えているのだ。しかしそのようなコンテンツをニュースフィードの下の方に埋めておき、ほとんどの人の目に入らないようにすることならばできる。

Facebookはまさにそれをするために、ニュースフィードのアルゴリズムをアップデートしたと先週発表した。新たなアルゴリズムは、スパマーだと思われるユーザーがシェアしたリンクを検知し、その表示順位を下げるような仕組みになっている。Facebookの調査によれば、このようなリンクは「クリックベイトや扇情的な記事、偽ニュースといった低品質なコンテンツとの関連性が高い」とされており、新アルゴリズムを活用することで、リンク先のコンテンツを個別に分析しなくてもプラットフォーム上のスパムコンテンツを浄化することができるのだ。

単に投稿数が多いだけのユーザーであれば、今回の変更の影響は受けないだろう。また、対象は個人のアカウントに限られているため、Facebookページもこれまで通り好きな数だけコンテンツを投稿でき、トラフィックを増やすためにスパマーを活用しているFacebookページのリーチにのみ影響が及ぶことになるとFacebookは言う。

ニュースフィード担当VPのAdam Mosseriはその背景について、同社がターゲットにしているのは「意図的に低品質なコンテンツを1日あたり50件以上シェアしているユーザー。統計的に見れば、これはかなり例外的な数だ。並外れた影響力を持つ彼らは、何かしらの目的のためにニュースフィード上に有害なコンテンツを垂れ流している」と語った。

「まさかあの人がレッドカーペット上で転ぶとは……」と題されたクリックベイトの例

Facebookとクリックベイトの戦いは2014年に始まり、まず同社は移動先での滞在時間が短いリンクの優先順位を下げるという施策をとった。それ以降もアルゴリズムに改変を加え、捏造記事がなるべく表示されないようにしたり、クリックベイトやスパムを根絶するためAIにトレーニングを施したりしていた。それ以外にも、通報オプションの導入やファクトチェッカーとの協力で偽ニュースに対抗し、広告で埋め尽くされたサイトに飛ぶリンクの表示優先順位を下げたり、クリックベイト対策を9言語に展開したりしていた。

数十種類におよぶアルゴリズムの改訂履歴の詳細については、こちらの記事を参照してほしい。

「プラットフォームから偽ニュースやクリックベイト、扇情的なコンテンツを駆逐するために、私たちは最大限の努力をしている」とMosseriは語る。「Facebookは人々にストーリーを共有する力を提供しようとしているため、スパマーはグレーエリアにいると言える。彼らは不要なコンテンツを垂れ流している一方で、私たちのポリシーに反しているわけではないため、これはスパマー対策としてはふさわしいアプローチだと考えている」

もしもFacebookの試みがうまくいけば、ユーザーはもっと時間をかけてコンテンツに目を通すようになり、リンクをクリックするのに不安を感じることもなくなってくるだろう。そうすれば、Facebookも「世界のつながりをより密に」という新しいミッションステートメントに沿ったサービスを提供できるようになる。露骨な偽ニュースが人々の注目を集めている一方で、これはFacebook上でシェアされている劣悪なコンテンツの一部に過ぎない。実は社会の分断につながるような扇情的でバイアスのかかったコンテンツの方が、人目にはつきにくいものの大きな影響力を持っているのだ。そのようなコンテンツの表示順位を下げることができれば、リベラル派と保守派も建設的な議論ができるようになるだろう。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Facebook、「Wi-Fiを検索」機能を全世界で提供開始

Facebookは、モバイルユーザーがWi-Fiネットワークを探すための新機能を正式提供する。同社は昨年、近くにある無料の公開Wi-Fiネットワークを見つける “Find Wi-Fi”[Wi-Fiを検索]機能のテストを開始した。当時利用できたのは一部の国のiOSユーザーだけでテスト的な運用だった。今日(米国時間6/30)Facebookは、近々全世界のiOSおよびAndroid端末で “Find Wi-Fi” が使えるようになると発表した。

同社は、この機能が追加されることで、旅行中、とくに携帯電波が入りにくい場所での利用が便利になる説明した。

米国をはじめとする先進国では、遠隔地や農村地帯での利用を意味するかもしれないが、データプランの制限が厳しく、一般に対応地域の狭い途上国では、さらに強力なツールになる。

新しい機能は、その他の新機能と同じくFacebookモバイルアプリの「その他」タブにある。「Wi-Fiを検索」を開くと「機能をオンにする」ボタンを押すように言われる。オンにすると近くのWi-Fiスポットとサービス提供者の説明が載った地図が表示される。
[日本語版注:位置情報サービスの設定変更が必要になる場合もある]

これは、月間20億人を超えたFacebookユーザーを常時接続状態にしてアプリで過ごす時間を増やす(Facebookの収支に直結する)だけでなく、地域の店舗を見つける新たな方法でもある。つまり、ユーザーはWi-Fiを使える近くのコーヒーショップを見つけるのに、GoogleマップではなくFacebookを使うようになるかもしれない。

But the feature isn’t as of yet as reliable as it should be, we found – though it easily picked up Wi-Fi hotspots at nearby restaurants and malls, for example, it didn’t include the closest Starbucks or McDonald’s in our list of suggestions. (Your mileage may vary.)

ただ、われわれが使ってみた限り、この機能はまだ十分に信頼できるとは言えない。近くのレストランやモールのWi-Fiスポットはすぐに見つけてくれるが、近くのスターバックスやマクドナルドは候補リストに載っていなかった。

This is because, for the feature to work, a business must first claim their Wi-Fi network by navigating to their “Edit Page Info” on their Facebook Page. Or, more simply put, it’s an opt-in setting. That being said, the feature has seen good adoption during the tests starting last year. And now that businesses know it’s a globally available feature, that adoption may increase.

その理由は、このしくみが機能するためには、まず店舗が自分のFacebookページへ行き「ページ情報の編集」でWi-Fiネットワークを登録する必要があるからだ。つまり「オプトイン」方式をとっている。それでも昨年始めたテストでの利用状況は良好だった。今回全世界で公開されたことで、利用者はさらに増えるだろう。

Wi-Fiネットワーク一覧を見るためのツールは、 モバイルユーザーの接続を改善しようとするFacebookの大きな取り組みの一つにすぎない。Internet.orgを通じての途上国でのモバイル接続の拡大、世界各地でのインフラストラクチャーへの投資、さらにはソーラー電力ドローンの活用計画もある。

“Find Wi-Fi”[Wi-Fiを検索]機能は、iPhoneおよびAndroidアプリで世界中に提供を開始したとFacebookは言っている。


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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AIでヘイトコメント問題に取り組むInstagram

Instagramは、敵意があったり、攻撃したり、あるいは嫌がらせをするようなコメントを自動的に検出し、人びとがそれらを見ないようにする仕掛けを導入しようとしている。この新しいシステムはFacebookとInstagramがDeepTextを使って行った成果に基づくものだ。なおDeepTextとは、スパムと戦うために言葉を文脈の中で解釈するテキスト分類エンジンだ。

Wiredが最初に報告したように、Instagramのシステムは、Facebookがスパム対策に上手く適用できた技術を、昨年10月から取り込んでいる。どのようスパムを識別すべきかを人間の入力によって教える訓練を経て、チームは満足できる結果を得ることができた。ただしこのことによって、対策前に比べて正確にはどれ位の効果が出たのかについては発表されていない。

このシステムの成功に基づいて、チームは更により強烈な問題に適用できるかを探りたいと思っていた。すなわち敵意に満ち、嫌悪感むき出しで、嫌がらせを狙ったコメントを識別するということだ。さて、おそらく読者はインターネットには詳しいと思う。もしそうなら、インターネットという場所が、その最終的な効果をほとんど考慮しない、言いっ放しの、傷つける罵りや攻撃が、大量に拡散される手段となっていることに気がついているだろう。

Wiredによれば、DeepTextの訓練を請け負った評価者たちは、ネガティブなコメントを識別して、それらを「いじめ、人種差別、性的嫌がらせ」のような幅広いカテゴリーに分類するような訓練を行った。評価者たちは、現在の公開に至る前に、少なくとも計200万件のコメントを分析したと言われており、分類の正しさを確実にするために、それぞれのコメントは最低2回評価された。

レポートによれば今日(米国時間6月29日)からシステムは稼働し、今後は敵対的なコメントを入力してもただ消されることになる(ただしそのコメントを投稿した人には表示され続ける。これは表示されるまで投稿を繰り返すような、フィルターをすり抜ける努力をさせないためだ)。このフィルタは、最初は英語のみに適用されるが、このプロジェクトのために雇われた評価者たちは皆少なくともバイリンガルであり、Instagramはそのスパムフィルターを他言語にも広げつつある。よって他の地域にこのツールが展開されるのも時間の問題だろう。

個人的には、Instagramは既に多くの友人がやってくるソーシャルネットワークになっていると思う。なぜなら大部分のインターネットソーシャルフォーラムよりもより親しみやすいものだからだ。もし今回のシステムが効果的だということが分かったら、長期的には利用者を長く留める避難所になることもできるだろう。

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(翻訳:Sako)

LiveLikeで、Facebookの友人たちと一緒にスポーツのVR観戦が可能に

スポーツ放送事業者と提携して、VR視聴体験を作成し提供するサービスLiveLikeが、ソーシャル機能を備えることになった。

念のため言っておくと、LiveLikeのVR体験とは「仮想スイートルーム」を提供するもので、その中では様々なカメラアングルを選択したり、スイートルームの中を見回したり、事前制作されたコンテンツを視聴したりすることなどが可能なものだ。以前体験した時には、単に視聴者たちにゲームを見るための空中に浮かんだスクリーンを提供するだけのものよりも、遥かにリッチなVRソリューションが提供されていると思った。

そして今度は友人と一緒にこの体験をすることができるのだ。来週のCONCACAFサッカーゴールドカップを手始めに、(LiveLike製の)Fox Sports VR Appのユーザーたちは、友人たちと一緒にゲームを見ることができるようになる。

アプリを開くと、ユーザーはFacebookに接続し、アプリを既にダウンロード済みのFacebookの友人たちや、ランダムオプションによって、さらに3人の他の視聴者たちと同じ部屋に入ることができる。

アプリ内では、あなたは頭上に名前が表示されたアバター(基本的なものだが、少しカスタマイズ可能)として登場し、ゲームを見ながらあなたの友人の方を向いて話しかけるこが可能だ。LiveLikeは3Dオーディオを使用していると説明している。つまりあなたが友人の方を見れば友人の声は大きくなり、前に向き直ればまた小さくなると言った具合だ。このことで多少ともリアルな感じが出ることになる。

そして誰でもアクセスしやすくするために、アプリを使用するためにヘッドセットを用意する必要さえない。ユーザーは携帯電話やタブレットにアプリをダウンロードして、ヘッドセット不要のスリムダウン版を体験することができる。基本的には実際にVRに入れば見えるものをすべてを、スクロールやパンをして見ることができるようになっている。

LiveLikeはこの先、全ての展開にこのソーシャル機能を組み込む予定だが、一部のパートナーは、ブロードキャストではその機能を取り込まない可能性があるという注意を促している。しかしそれ以外では、LiveLikeはこれらのソーシャル機能をプラットフォームの未来と見なしている。

結局のところLiveLikeは、例えばあなたが贔屓しているチーム以外のファンたちとも、同じ仮想ルームの中で試合を見ることができるような、コミュニティに焦点を当てた機能を組み込みたいと思っているのだ。そして、このコミュニティの側面は、ファンたちにVR内で費やす時間を増やすことを促すことができるかもしれない。特にテレビを一人で見ている人に対しては、単に物珍しいものではなく、従来のテレビよりも好ましい体験だと思わせるように、意識を変えて行くことが可能かも知れないからだ。

下に示したビデオは現在LiveLike体験がどのようなものかを伝えるものだ(なお新しいソーシャル機能は入っていない)。

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(翻訳:Sako)

Googleフォト、人工知能でスマート共有――被写体を解読して推薦、共有できるライブラリー機能など追加

今日(米国時間6/28)、GoogleはGoogleフォトの新しい共有機能の公開を開始する。 その内容は先月I/Oデベロッパー・カンファレンスで発表されていた。特に重要なのはAIを利用した共有先の推薦と共有ライブラリだ。どちらの機能もGoogleフォトを単なる写真置き場から本格的なソーシャルメディアに近づける狙いがある。

ユーザーが友達といっしょにいるところをスマートフォンで撮影した写真をどのように利用すべきかGoogleは長年研究を続けてきた。

初期の試みにはFlock(Googleが買収したスタートアップ)のようにたとえ異なるユーザーが異なるデバイスで撮影した写真でも、場所が同じなら相互に関連づけるサービスがあった。BundleClusterも写真を自動的にアルバムにまとめようとするサービスで、写真の共有を促進することが期待された。その他さまざまな方法が研究されたが、実のところどれもこれというほどの成果を挙げておらず中止されたプロジェクトも多かった。

この分野でもっとも効果を挙げているのはやはりFacebookとGoogleだろう。これらのグループはAIによる顔認識と巨大なユーザーベースを結びつけることができため、ゼロからソーシャルネットワークを作り直す必要はなかった。

たとえばFacebookのMomentsアプリはユーザーの撮った写真をスキャンしてFacebookの友達が写っていると判断すると、送信して共有をすることを勧める。

GoogleのGoogleフォトはFacebookとは違ってもともとは写真のバックアップとストレージのためのサービスだが、やはり強力なバーチャル・アシスタントを持っている。このアシスタントは関連ある写真を集めてコラージュやアニメーションを作ったり、フィルターを適用して雰囲気の異なる写真を作成したりする。また過去の写真振り返って記憶を新たにする機能もある。

今回GoogleはSuggested Sharing〔共有のお勧め〕機能でスマートフォンで撮った写真を共有することを提案する。機械学習と顔認識を用いいて写真に写っている友達を同定し、共有を勧めるなどができる。

またアルバムにまとめて共有する前に同一場所で撮った写真からベストショットを選び出す能力もあるようだ(これはブレ、ボケ、露出不足などで不鮮明な写真を除外する)。アルバムはさらにユーザーが編集することもできる。アプリの提案どおりの相手と共有することできるし、共有を中止したり別の相手と共有することも可能だ。

相手がGoogleフォトを利用していない場合でもメッセージやメールでリンクを送ることができる。

こうした共有オプションはアプリの新しいタブにまとめられている。【略】

Shared Librariesと呼ばれるライブラリーの共有は家族や親密な関係のカップルが利用することを想定しているようだ。

このオプションはユーザーが保存しているの一部またはそのように選択すれ全写真を一括して相手と共有できる。たとえば「子供の写真」をライブラリーとしてまとめて共有するなどの利用法が考えられる。子供写真の一括共有はいちばん可能性の高いユースケースだろう。このように設定すると、両親のどちらが撮った写真でも双方が見ることができる。【略】

今回のアップデートはiOS、Android、ウェブで公開される。全ユーザーに行きわたるには今週の末ないし来週の始めまでかかるようだ。

Google I/Oで発表されたGoogleフォトの新機能にはPhoto Booksもあるが、これはすでにアメリカで公開されている。カメラで撮った写真を解読して「たこ焼きの看板」も翻訳してくれるGoogle Lensは今年後半に公開される予定。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook Messenger、チャットボット発見プラットフォーム、Discoverを公開

Facebookはチャットボットをまだ諦めていない。今日(米国時間6/28)同社は、メッセージを送りたくなるような面白いチャットボットを見つけるためのハブ、DiscoverをMessengerの中に作った。

これはFacebookが F8カンファレンスで発表したもので、このたび米国ユーザーに公開された。Facebookはこれをユーザーが企業やブランドともっと便利にやり取りする新しい機会と位置付けている。Discoverは、面白そうなチャットボットを見つけるための場所だ。カテゴリー別にロボットを眺めて機能を調べ、最近使ったボットを確認することもできる。

ボットを見つけやすくなることは確かだが、この機能はむしろチャットボットというメディアを改めて宣伝するためであるように思える。

Messengerは、新機能に関して「とにかくやってみる」という手法で知られている。更新頻度はFacebookのメインアプリ以上で、昨年は約2週間ごとだった。そしてMessengerではチャットボットを強く推している。チャットボットの基本となる考えは非常に興味深いが、あまりにも賢くないので使っている人が多いようには見えない。

友達とのメッセージスレッドの中にこの機能が入ることで、これが音声アシスタント型ロボットというよりも、便利なツールとして扱われることをFacebookは期待している。

すでにFacebookは、AIアシスタント「M」によってMessengerにDNAレベルでチャットボット風機能を実現しているが、ユーザーと企業が自動的に対話できる環境を作ろうとしている。Facebookページをブランドの標準ホームページとして推進するとともに、Messengerを企業との標準コミュニケーション手段にしたいとFacebookは考えている。

Discoverという新しいプラットフォームが導入されることで、チャットボットへの関心が高まることは間違いない。果たしてデベロッパーはこれに乗るのか、それともトレンドは消えてしまうのか今後に注目したい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook