これがTesla Model SとModel Xの新しい内装だ!操縦桿のようなハンドル、17インチの横型ディスプレイ採用

2021年、Tesla Model S(テスラ・モデルS)は内装に大きな変更がいくつか加えられる。数ヶ月の間ウワサされていたが、米国時間1月28日午後に行われる予定の四半期報告会に先立ち、Teslaはついにその修正内容を、数枚の画像とともに披露した。

横型スクリーンディスプレイの採用といったModel 3の内装から取り入れたものもいくつかあるが、その他はまったく新しいものだ。

またSUVのModel X(モデルX)にも、同様の変更が行われている。

これまでに私たちが気がついた点を紹介しよう。

画像クレジット:Tesla

標準的な丸いハンドルの代わりに、飛行機の操縦桿のような「ヨーク型」(2頭の雄牛をつなぐ「くびき」型)のハンドルが採用されている(Taslaの新型Roadsterのプロトタイプで見られたものに似ている)。

画像クレジット:Tesla

前面中央にある画面は、17インチの縦型 / ポートレートディスプレイではなく、17インチの横型 / ランドスケープディスプレイになった。一方、解像度は1900×1200から2200×1300にアップしている。

画像クレジット:Tesla

ハンドルの奥に見える運転手用の12.3インチディスプレイに加えて、後部座席の前には8インチのディスプレイも備えられた(見たところ、後部座席の人がより簡単に車載ゲームを楽しめるようにするためのもののようだ)。

画像クレジット:Tesla

テスラの四半期報告会は米国時間1月28日太平洋標準時の午後3時30分からの予定だ。もし内装について何か別の情報が手に入ったときには、この記事を更新する。

カテゴリー:モビリティ
タグ:TeslaModel SModel X

画像クレジット:Tesla

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(翻訳:sako)

モデルナが既存の新型コロナワクチンも変異株に効果ありと発表

Moderna(モデルナ)が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を引き起こす新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異型に対しても、同社のワクチンが引き続き有効であるようにするために、行っているステップの詳細を説明した。そこで説明されている内容は、既存の新型コロナワクチンを使って、3回の接種でどのようにブースター効果を得るかの検証方法や、英国と南アフリカで初めて確認された新しい変異ウイルスの、スパイクタンパク質を標的とするようにデザインされた、系統特異的なワクチンの開発についてだ。

Modernaはプレスリリースの中で、こうした手段を「念には念を入れて」追求していると語っている。なぜなら初期の研究では、既存のワクチンがこうした新しい系統に対しても(南アフリカで確認されたB.1.351系統に対しては多少有効性は損なわれるものの)、変わらず有効であることが示されているからだ。とはいえ、同社がウイルスの変異に対して迅速に対応していることは心強い。なぜなら今後、現在のパンデミックが一度収束したとしても、新型コロナウイルスを長期的に制御下に置き続けるためには、すばやい対応を続けていくことが必要になるからだ。

さらにModernaは、同社の次のワクチン候補や既存のワクチンが、市場に出回っている「すべての主要なワクチン候補」と組み合わせて使用されることによって、追加の免疫導入能力を提供できるのではと述べている。つまり、同社は自社のワクチンを、オックスフォードやPfizer / BioNTech(ファイザー / ビオンテック)のワクチンと組み合わせて、免疫力を高めるために使用することができると考えているということだ。このことによって自社もしくは他社のワクチンが不足した際に、ブースター効果をタイミングよく与えるための緊急需要を満たすことができる。

もちろん、この中で最もすばらしいニュースは、Modernaが現在世界中の人々に提供しているmRNAベースのワクチンが、この先もSARS-CoV-2ひいては新型コロナウイルスに対する保護を、引き続き提供できることを示唆する証拠が出てきたことだ。特に英国の変異株に対しては、ワクチン接種を受けた患者の免疫力の低下は見られないという研究データが出されている。南アフリカの変異株については、その有効性の低下は、主に注射によって提供される免疫がより早く減衰していることに起因している可能性がある。つまり、単に追加の注射を、予定されていた期間よりも短い間隔で行えば良いだけなのかもしれない。とはいえ少なくとも初期段階では、これは世界的なワクチン接種アプローチに大きな変更を強いるものではないだろう。

カテゴリー:バイオテック
タグ:Moderna新型コロナウイルスワクチン

画像クレジット:ADEK MICA/AFP / Getty Images

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(翻訳:sako)

VCと創業者たちの2021年に対する見方の違い

スタートアップとマーケットの週刊ニュースレター「The TechCrunch Exchange」へようこそ。準備はOK?ここではお金の話、スタートアップの話、IPOの噂話などをお伝えする。

今週は、いつものようにバラバラなセクションを並べるのではなく、一連の大きなテーマやニュースに焦点を当ててお話ししよう。なぜかって?いつものフォーマットに収まりきらないものが多すぎたからだ。オリジナルレイアウトのファンだった方、来週は元に戻るのでご安心を。

今回は、Coinbase(コインベース)の成長、Juked.gg(ジュークドgg)がクラウドファンディングをいかに利用したのか、a16z(アンドリーセン・ホロウィッツ)のメディアゲームの話、Talkspace(トークスペース)のSPAC、VCや創業者の2021年の予測、そして会社を設立するのに適した場所はどこか、といった話題を取り上げる。

では、詳しく見ていこう。

IPOを控えたコインベースへの入金額が拡大

消費者の支出に関するデータを提供するCardify(カーディファイ)の親会社であるDrop(ドロップ)の、Kazim Rizvi(カジム・リズヴィ)氏のおかげで、米国の暗号通貨プラットフォームCoinbase(コインベース)の入金が、どれほど急速に拡大したのかを知ることができた。Coinbaseが株式公開を申請し、最終的なS-1の申請が期待されている中で、Coinbaseが人びとに対して購入支援を行っている資産への興味が、どれほど急速に高まっているのかについての方向性を知ることができたことには興奮を抑えられない。

それは急速に拡大している。2019年1月の第1週を基準にすると、2020年12月の最終週には、Coinbaseからの入出金額が1回あたり12倍以上になっていた。これは驚異的な成長であり、データは週毎に多少変動があるものの(私たちはそれを正確な数字ではなく、方向性を示すものとして扱っている)、これはBitcoin(ビットコイン)が再びブームとなって、その取引への関心と消費者の需要が高まる中で、Coinbaseのような企業がどれだけうまくいっているかを強調している。

Cardify提供

Cardifyのデータはまた、同時期におけるCoinbaseの新規顧客獲得が大幅に増加し、ビットコインの価格と並行して入金が拡大していることを示している。最近Bitcoinが3万ドル(約311万円)台を突破し、ここしばらくの四半期よりもさらに急激に上昇していることから、この価格上昇がCoinbaseの2020年第4四半期の堅調な推移を助けただけでなく、おそらく2021年第1四半期も、同様に熱狂的な道へと導いたのだろう。

このデータを見るまでの私たちのCoinbaseのS-1に対する興奮度を100とするなら、いまやその興奮度は120だ。

eスポーツのコンテンツに、エクイティクラウドファンディングで100万ドル(約1億円)を調達

eスポーツは超カッコいいし、同意できないというならそれは間違いだ。だがその設問の答えに対して、どちらが正しいのかはここでは関係がない。市場はほぼ、対戦ゲームは時間と注意と投資家のお金を投入する価値があると判断しているからだ。

eスポーツリーグやゲームなどの急増は、バラバラで無秩序な状態へと陥っている。これは伝統的スポーツの世界でESPNが提供してきたような、中央のハブのようなものを欠いているからだ。

しかし心配は無用だ。Juked.ggが、eスポーツのためのコンテンツハブを提供するために、資金調達を行った。これにより、私のような年寄りでもいつトーナメントが開催されるかを知ることができ、インターネット上で日時を探し回ることなく、「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」や「Starcraft 2(スタークラフト2)」のプロプレイを楽しむことができる。

Juked.ggは500 Startupsの卒業生だ(そのクラスについての詳細はこちら)。Republicプラットフォームで100万ドル(約1億円)を少し超える資金を調達したJuked.ggは、大きな計画を練っている最中だ。

Exchangeは、Juked.ggの共同創業者でCEOであるBen Goldhaber(ベン・ゴールドハーバー)氏に、同社のこれまでの業績についての話を聞いた。ゴールドハーバー氏によれば、Jukedのユーザー数は2019年後半のローンチ時の500人から、2020年12月には5万人にまで増加しているという。この先Jukedはジャーナリズム、ソーシャル機能、ユーザーが作成したコンテンツなどにさらなる投資を行うかもしれない。Jukedは現在2524人の投資家から100万ドル以上の資金を得たが、そのビジョンが実現していくにつれて、私たちもよりたくさんのものを目にすることになるだろう。投資家の一人ひとりが、分散しながらも成長するエンターテイメントカテゴリーを統一するのに役立つ適切な製品を、Jukedが開発してくれることに期待しているのだ。

A16zによるメディアプッシュ

ここで長々と話すつもりはないが、VCがコンテンツを作ることは新しいことではない。First Round Review(ファーストラウンドレビュー)が世に出たのはいつのことだったろうか?A16zが考えているように見えるものは、規模は違うものの、内容に違いはない。もし興味があるなら、私たちがEquityポッドキャストでこの件について話している。

Talkspaceのおそらく無謀ではないSPAC

少なくとも新進企業と関わることの多いSPAC(特別買収目的会社)をからかうことは楽しいが(12345)、SPACによるデビューがすべて愚かしいものというわけではない。期日の迫ったTalkspaceの取引に関してはここから読むことができる。

重要なのは、このチャートだ。

よく見てほしい!歴史的な収益拡大!粗利率の改善!粗利の上昇!

おそらく、Hudson Executive Investment Corpとの合併後の同社は、14億ドル(約1453億円)もの企業価値は持っていないのではと考える向きもあるだろう。だが、まあ、それは少なくとも本当のビジネスだ。

VCと創業者たちは2021年をどう見ているのか

シードVCのNFXが、先日VCと創業者たちにアンケートをお願いしたが、その中に紹介したいと思うものがあった。興味があればここで全文を読むことができる。

ここでは2つの点を取り上げる。

  1. VCは創業者たちよりも経済に対して強気で、創業者たちの約30%が個人消費は横ばいまたは減少すると予想しているのに対し、これに同意したVCは約17%に止まっている。
  2. そして、ベイエリアを離れるというテーマに対しても、これまた同様に、創業者の35%が考えることがあるとしているのに対して、投資家では20%だけが同じような傾向を示している。これは、投資家はベイエリアに家を持っているのに対し、ほとんどの創業者たちは家を持っていないからだと思う。しかし、金も才能もすべてが去っていくという懸念は和らげてくれるだろう。そうではなさそうだ。

どこで起業すべきか

Initialized Capitalは、創業者が会社を設立するのに最適だと考えている場所についてのデータをまとめた。2020年には、調査対象となった創業者の42%近くがベイエリアだと答えている。2021年にはこの数字は28%強にまで落ち込み、42%が分散型企業を選ぶべきだと答えている。

これはアーリーステージの創業者からよく耳にする話だ。彼らはしばしば、私がマイクロマルチナショナル(零細多国籍)と呼んでいるかたちのものを作ろうとしている。小さな企業が、ある国に数人、そして他の国にまた数人という具合に従業員を抱えていくのだ。このセットアップでうまくやっていけることが、人事ソフトのホットスポットになると思う。

それとは関係なく、ベイエリアでの創業要件は厳しい。そこで創業するメリットはこれからも長く続くだろう。

次回予告

来週のExchangeで紹介するのは:新しい5000万ドル(約52億円)ARR(経常収益)シリーズの最初のエントリーとしてAssembly(アセンブリー)、SimpleNexus(シンプルネクサス)、Picsart(ピクスアート)、OwnBackup(オウンバックアップ)などのインタビューを掲載予定だ、また1億ドル(約104億円)ARRのインタビューもいくつかお届けする。

では、今週はこのあたりで。

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:BitcoinIPO

画像クレジット:Nigel Sussman

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(翻訳:sako)

サムスンGalaxy S21 Ultraレビュー、カメラの洗練もすばらしいが価格引き下げにも注目

Galaxy S21 Ultra(ギャラクシーS21ウルトラ)は戦車だ。大きくて重い(前機種の218gに対して228g)鈍器のような電話だ。これは典型的なSamsung(サムスン)の携帯電話である。つまり全部盛りでもまだ満足できないときに買うようなハンドセットなのだ。実際、おそらく同社の2つのフラッグシップライン間の最大の差別化要因となっているかもしれないS Penの機能まで採用されている。

その点をはじめとしたS21のアップデートは、製品ラインの論理的な延長線上にある。今回Samsungは、型破りなことはしていないが、同社にとってそれは必ずしも必要なことではない。型破りではなくても、この製品は普通に手に入る最高のAndroid(アンドロイド)端末の1つであることに変わりはないからだ。同社はその点に磨きをかけようとしていて、それはより実験的なGalaxy Zラインに投入されている基本的な変更とは一線を画している。

Samsungが早い段階で5Gに全力投球したのは、もちろん評価に値する。同社は次世代ワイヤレスに対する対応という意味で先行しており、そのフラッグシップライン全体への採用を真っ先に行った。5Gは驚くべきスピードで実用化が進んだ機能だ。そこにはQualcomm(クアルコム)が中位のチップに対して強力な推進を行ったことが大きく影響している。実際、iPhone 12は、5Gへの対応を主要なセールスポイントとして使用しても許された、最後の主要フラッグシップになるだろう。

この対応が一巡したことで、スマートフォンメーカーたちは、戦うためのおなじみの場所に戻りつつある、特に画像処理が主戦場だ。UltraのS Pen機能はさておき、この世代の最大のアップグレードのほとんどは、カメラ側に加えられたものだ。もちろん、そこに驚きはない。カメラは常にSamsungが注力してきたものの1つだ。まあその変更は、いまや多くのメーカー同様に、大部分がソフトウェアによるものなのだが。

画像クレジット:Brian Heater

とはいえ、注目すべきハードウェアの変更点もいくつかある。新しいSモデルは、最近覚えている限りの変更の中でも、最も大きな外観上の変更が加えられている。私が最初この製品について書いたときは、歯切れの悪い表現をしていたが、それは2020年から2021年にかけてガジェットブログでずっと苦労している問題のせいだ。つまり実際に手にとって触ってみることができなかったからだ。私はやっとこの製品をニューヨークの街中で数日持ち歩くことができたので、いまやほぼ確信をもって、それがまずますの製品だということができる。

最も目立つのは、大きく出っ張ったカメラハウジングだ。前回「ブルータリスト」という形容を行ったのは間違いではなかった。製品を実際に使ってみての感想は、かなり良いものだ。デザインの選択には何というか……工業的なものを感じる。そしてそれは、4つのカメラホールと、レーザーオートフォーカスセンサーと、フラッシュを搭載したUltraのデザインに顕著に表れている。それは驚くほど分厚い金属で作られた、大きくて立派なカメラ部の突起だ。これは一部には「折り畳み式」の望遠レンズのせいでもあるのではと思っている。

Samsungから送られて来たのはPhantom Black(ファントムブラック)モデルだ。このカラーは、同社が発表時に驚くほど長い発表時間を割いていたものだ。それはApple以外では滅多に見ることがないような、色へのこだわりだった。気になる場合はここに長い動画がある。どういえばいいかわからないが、とにかく良いつや消しの黒だ。私は新しいメタリックバックが気に入っている。たとえガラス美術館のコーニングが味方になってくれたとしても、ガラスバックはいつか事故が起きるような気がしてならないのだ。

曲面を描くディスプレイは、いつものように角が丸くなっているのがいいアクセントになっている。画面自体はすばらしい、まあSamsungのディスプレイはいつもそうなのだが。S21、S21+、S21 Ultraの画面サイズは、それぞれ6.2インチ、6.7インチ、6.8インチだ。不思議なことに前のバージョンよりも0.1インチ小さくなったUltraを除くと、他の画面サイズは変わっていない。Ultraの画面サイズの件は実際には気がつくことはないが、これまでずっと、ディスプレイに関してはともかく大きい方が良いと主張してきた会社としては、奇妙な選択だ。

Eye Comfort Shield(アイ・コンフォート・シールド)はありがたい機能だ。時間帯や自分の使い方に応じて、画面の色温度を調整してくれるというものだ。これまでナイトシフト機能やそれに似たものを使ったことがあるならそれが何かはおわかりだろう。これはスクリーンのホワイトバランスをゆっくりと黄色の方向に向かってシフトさせる機能で、ブルーライトを削減し、体内時計が乱れるのを防ぐ。この機能はデフォルトではオフになっているので、設定を変更する必要がある。

また、使用しているアプリに応じて46Hzと120Hzの間でリフレッシュレートが入れ替わるDynamic Refresh Rate(ダイナミックリフレッシュレート)機能を導入している。これは、バッテリーをいくらかでも節約するために導入された機能だ(5Gと一緒に120Hzを使うと、かなりの電力消費量になる可能性がある)。切り替えによる視覚的効果は気がつきにくい。実際私は、使っている最中にそれに気がついたとはいえない。もちろん、少しでも多くの果汁を絞り出すための、新しい手段開発への努力には称賛を惜しまない。

Samsungの新時代が捨て去ってしまったものも、同様に注目される。今回の新Sモデルでは、同社はついに拡張可能なストレージを放棄し、一時代の終わりを告げることになった(Zラインの動きを踏襲したものだ)。まあそれは理解できる。これらのデバイスは、128から512GBの容量で提供されている。大多数のユーザーにとって、microSDスロットは無駄なものだったのだ。確かに私が使う必要は一度もなかった。同社によれば「消費者が利用できるストレージの選択肢を広げてきたために、スマートフォンでのSDカードの利用が著しく落ち込んでいました」ということだ。

もちろん大きな内蔵メモリにはコストがかかる。とはいえ、大抵の場合、長年連れ添った差別化要素との別れはちょっぴり辛いものだ。同社はまた、ヘッドフォンと電源アダプタの同梱を止めたが、最近同じようなことをしてきたAppleを揶揄するいくつかの広告は削除している。ヘッドフォンジャックのときと同じだ。

画像クレジット:Brian Heater

同社は最近の声明の中で、持続可能性に関してAppleに似た説明を行った。「私たちは、より多くのGalaxyユーザーのみなさまが、すでにお持ちのアクセサリを再利用し、より良いリサイクル習慣を促進するために、日常生活の中で持続可能な選択をなさっていることに気がつきました」。この結果、箱の厚みはそれ以前のSラインのものと比べて半分近くになった。

前述したように、カメラはいくつかの重要な違いがあるが、これまでのものと極めてよく似ている。S20 Ultraは1億800万画素広角レンズ(f/1.8)、1200万画素超広角レンズ(f/2.2)、4800万画素(f/3.5)望遠(4倍ズーム)レンズを搭載していたが、一方S21 Ultraは1億800万画素広角レンズ(f/1.8)、1200万画素超広角レンズ(f/2.2)、1000万画素(f/2.4)望遠(3倍ズーム)レンズ、1000万画素(f/4.9)望遠(10倍ズーム)レンズを搭載している。最大の差別化ポイントはデュアル望遠レンズだ。

画像クレジット:Brian Heater

どれだけズームしたかによって、デバイスが望遠レンズを切り替えてくれる。このデバイスは10倍の望遠を必要とする距離では、多くの競合よりもはるかに良い仕事をしてくれるだろう。しかし、100倍までズームアップできる機能は、理屈の上ではすばらしいものだが、高い倍率では実際の画像は急速に劣化する。ある倍率以降に画像は印象派のスタイルをとり始めるが、これは大抵の場合特に役立つものではない。

もしSamsung(でも誰でも良い)が、そうしたノイズをちゃんとした画像に変換できるようなコードを書くことができたなら、それは真に画期的なことになるだろう。それでもZoom Lock(ズーム・ロック)機能は、ズーム中の手ブレを最小限に抑えるのに役立つ良い追加機能だ。画像を拡大するほど、偶発的な動きが急速に増える傾向があるからだ。Super Steady(スーパー・ステディ)機能も動画撮影用に改良されている。

ポートレートモードが改善された。複雑な形状では問題が発生する傾向があるものの、これはどんなものを使っていてもほぼ必ず遭遇する問題だ。Samsungは、異なるボケレベルから焦点の調整やその他の効果までを含んだ、たくさんのポートレート後編集機能を提供することで、そうした問題に対応しようとしている。カメラソフトの多くがそうであるように、遊べるポイントはたくさんある。

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  3. 3F9DFC3E-4574-4B6F-878F-81C3FE4DF6D0

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その他の主要な追加機能としては、8Kビデオの1フレームから高解像度の画像を引き出すことができる、すてきな追加機能8Kスナップがある。正面と背面の撮影を同時に行うVlogger(ブロガー)モードもある。誰かがこれのためにソーシャルな利用法を見つけることは間違いないだろうが、少々ギミックな感じがする。まあ大部分のユーザーが存在を忘れてしまう機能だろう。オプションの追加は一般的には良いことだが、カメラのソフトウェアは、ナビゲートするためのメニューが膨大なものになってしまった。

ほとんどのユーザーは、すばやく写真や動画を撮影することを望んでいるのだと思う。S21の下位機種はその目的にはぴったりだ。そのハードウェアは、最小限の努力ですばらしいショットを撮らせてくれるくらいにはちゃんとしている。一方、サードパーティ製のアプリの力を借りることなく、ひたすら機能を掘り下げて、デバイス上で最高の画像を得ることを本当に追求したい人にはUltraがお勧めだ。このハイエンドデバイスは、手当り次第といってよいほどすべての選択肢を取り込んでいる。

画像クレジット:Brian Heater

S Pen機能の追加は、おそらくUltraが採用したものの中でも、最も注目すべき興味深いものだ。これは同社の2つのフラッグシップの間の境界線を、実質的に曖昧にしていく動きの中でも、最も目立つもののように思える。おそらくこの先Samsungは、次のNoteをさらに差別化するための動きをするか、あるいは単に時間をかけて両ラインを融合させようとするかのどちらかだろう。

もちろん、1つの大きな違いはある。S21にはペンスロットがないのだ。つまりそれが意味するのは、

  1. スタイラスは別売
  2. もしペンをなくしたくないと思っているのなら、S Penホルダーつきのケースを買う必要がある(当然別売だ)

ということだ。

画像クレジット:Brian Heater

たまたまNoteのS Penが手元にあったので使ってみたが、使用感はかなり滑らかだった。私自身はスタイラス派ではないことは、これまでも表明してきたが、Samsungは長年にわたるソフトウェアの改善に良い成果を積み上げてきた。S Penは、何世代にもわたってアップデートされてきたおかげで、驚くほど汎用性の高いツールとなっている。でも正直なところ、もしS Penが重要ならNoteを買うことをお勧めする。

各部品はSamsungのハイエンド機器に期待できるものとなっている。これには、新製品のSnapdragon 888(少なくとも一部の市場では提供)や、Ultraでは12GBまたは16GBのRAMと、128GB、256GBまたは512GBのストレージが提供されることも含まれている。バッテリーは2020年と変わらず5000mAhだ。5Gでリフレッシュレートが高いにもかかわらず、1回の充電で1日半以上の適度な使用を続けることができた。

結局、S21はS20に比べて大きく変化はしてはいない。どちらかといえばより洗練されたといったところだ。しかし、Samsungにとっては大きな変化を意味している。なにしろ今回の製品ライン全体を、これまでよりも200ドル(約2万1000円)安い価格で実現したのだ。S21は799ドル(約8万3000円)、S21+は999ドル(約10万4000円)、S21 Ultraは1199ドル(約12万4000円)からだ。どれも決して安いとはいえないものの、この200ドル(約2万1000円)の違いは、エントリーレベルの機種を買う際の衝撃を和らげるためにせよ、ハイエンド機種を選ぶ際の痛みを取り除くためにせよ、決して小さいものとはいえない。

これは、新型コロナウイルスの流行の中でさらに絶望的に落ち込んだ、ここ数年のスマホ販売の低迷を明らかに反映したものだ。企業がそうした課題をしっかりと受け止め、スマートフォンに1000ドル(約10万4000円)以上の費用を支払うことを気にかけて、単にフラッグシップの「lite(ライト)」バージョンを提供する以上のステップに踏み出す様子を見ることができたのは好ましい。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungGalaxyレビュー

画像クレジット:Brian Heater

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(翻訳:sako)

Amazonに大打撃を与えるインドRelianceによるFutureの資産買収を同国証券取引所が承認

インドの証券取引所は、インド時間1月20日午後、同国の小売大手であるReliance Retail(リライアンス・リテイル)による、Future Group(フューチャー・グループ)の34億ドル(約3521億円)の資産買収を承認した。これはAmazon(アマゾン)にとって大いなる打撃となる。Amazonはこれまで世界第2位のインターネットマーケットであるインドに対して65億ドル(約6731億円)を投資しており、前述の大手2社間の買収を阻止しようとしていた。

ボンベイ証券取引所(BSE)は通知の中で、インドの市場規制当局であるインド証券取引委員会(SEBI)と協議をしたが、この買収についての反対や異論は特に出されなかったと述べている。

この1月20日の通達は、インドの2大小売チェーンであるFuture GroupとReliance Retail間の数十億ドル(数千億円)規模の買収を阻止しようと、SEBIとインド公正取引委員会に嘆願を行っていたAmazonにとっては、最も新しい打撃となった。2020年、インドの公正取引委員会(Competition Commission of India、CCI)は両社の買収合意にゴーサインを出していた

今回の通知には「当証券取引所はここに、上場規定内での上場 / 上場廃止/ 上場継続要件に関係する事項に照らして、特に反対意見はなかったことをここに通知し、同社がNCLT(会社法裁判所)へ申請を行うことを認める」と書かれている。SEBIはFutureに対して、現在進行中のAmazonとの訴訟のさまざまな情報を、取引の承認を保留しているNCLTに提出するように助言した。

Amazonは2019年に、当時1億ドル(約103億4000万円)以上と評価された取引で、Future傘下の未上場企業1社の株式の49%を購入していた。その取引の一環として、Futureはライバル企業に資産を売却することはできないことになったはずだと、Amazonは法廷で主張してきた。

Future Groupの最高経営責任者であり創業者のKishore Biyani (キショア・ビヤニ)氏が、最近のオンライン仮想会議で、事態が変わったのは、2020年の新型コロナウイルスパンデミックが、Futureを現金不足に追い込んでからだと語っている。2020年8月にFuture Groupは、インド最大の小売チェーンを運営するAmbani(アンバニ)氏のReliance Industriesとの間で小売、卸売、物流、倉庫事業を34億ドル(約3521億円)で売却することで合意したことを発表した。

Amazonはこの取引に対して、シンガポールの仲裁人を介して抗議を行い、裁判所に対してこのインドの小売大手の間の取引を阻止するように求めた。Amazonは2020年10月下旬に、シンガポールの仲裁裁判所から、Future Grpupの売却を一時的に阻止する緊急命令を得た

仲違いした両社は、2020年にデリー高等裁判所で争ったが、そこではFutureとRelianceの間の取引に対して、Amazonが規制当局や他の公的期間に懸念や撤回を求める要請を出すことを一時的に差し止めてほしいとする、Futureからの嘆願が拒絶された。これは米国の大企業Amazonにとってのかすかな希望となった。

Amazonの広報担当者は、同社は法的救済措置を追求し続けるとTechCrunchに語っている。「BSEとNSEが発行した書簡には『調停の草案』(提案された取引)に対するSEBIのコメントが、現在進行中の仲裁やその他の法的手続きの結果に従うべきであると明記されています。私たちは、私たちの権利を行使するための法的救済措置を引き続き追求していきます」と広報担当者は述べている。

ここで争われているのはインドの小売市場だ。コンサルタント会社BCGと地元の取引グループであるインド小売業協会によれば、インドの小売市場は2019年の7000億ドル(約72兆3000億円)から2025年には1兆3000億ドル(約134兆4000億円)に膨れ上がると推定されている。オンラインショッピングは、インドの小売業全体の約3%を占めているに過ぎない。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:AmazonReliance RetailFuture Group買収インド

画像クレジット:Noah Seelam / AFP / Getty Images

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(翻訳:sako)

ユーチューバー向け高品質フリーミアム音楽プラットフォームUppbeatがサービス提供開始

新しい音楽プラットフォームUppbeat(アップビート)は、YouTuber(ユーチューバー)やその他のコンテンツ制作者たちが、制作する動画に使用できる高品質の無料音楽を、簡単に見つけられるようにすることを狙っている。このシステムは、アーティストに公平な補償を行いながら、複雑な著作権処理を行えるようにデザインされている。既存の無料音楽プラットフォーム、たとえばYouTube(ユーチューブ)のオーディオ ライブラリやクリエイティブコモンズから提供される動画用音楽などに代わるものを提供することが目的だ。

このスタートアップのアイデアは、約6年前から運営されているまた別の音楽ライセンス企業である英Music Vine(ミュージックヴァイン)の共同創業者であるLewis Foster (ルイス・フォスター)氏とMatt Russell(マット・ラッセル)氏によるものだ。

2020年、2人の創業者たちは、これまでとは毛色の少し違うクリエイタースペース製品に取り組む機会が増えていることに気づいた。

「私たちはYouTuber、ストリーマー、ポッドキャスターといったクリエイタースペースが巨大化していることに気がついたのですが、こうしたタイプのユーザーのために、良い仕事をしている音楽プラットフォームがなかったのです」とフォスター氏はいう。「そこで私たちは、クリエイターにとって完璧な音楽リソースとはどのようなものかをじっくり考えてみたのです。それがUppbeatを作るきっかけになりました」。

彼らは2020年9月からUppbeatのウェブサイトの開発に着手し、英国時間1月11日に公開した。

クリエイター側の視点でみた場合、Uppbeatが重視しているのは、特にYouTubeを中心とした著作権処理に対する面倒を取り除くことだ。

現在は、もしあるYouTuberが動画の中の音楽に対して著作権を主張されると、収入が失われる原因となり得る。YouTubeは、この問題に対処するために、何年にもわたってコンテンツIDマッチシステムへの新機能追加や変更を行ってきたが、依然として問題は残されている。

「もしあるYouTuberが著作権の主張を受けたら、(YouTubeは)そのYouTuberの動画の収益を停止することが可能です。そして、YouTubeの問題処理システムを通して解決を行った場合には、最長で30日もかかることがあるのです。これがYouTuberにとって、かなり大きな不満なのです」とフォスター氏はいう。

だがUppbeatの音楽を使えば、ほぼ瞬時に著作権処理が行われる。

画像クレジット:Uppbeat

Spotify(スポティファイ)と同様に、Uppbeatのウェブサイトはフリーミアムモデルを活用している。クリエイターは、まず無料アカウントを手に入れることができる。このアカウントでは、およそ1000曲ほどのカタログの約半分にアクセスが可能で、毎月10回までダウンロードを行うことができる。一方、有料プランでは、カタログへのフルアクセスが可能で、ダウンロード制限もない。

無料ユーザーはYouTube動画の概要説明にクレジットを追加するだけで、著作権処理主張をクリアすることができる、一方、有料ユーザーは承認済みリスト(ホワイトリスト)に追加されるので、この余計なステップを省くことが可能だ。

無許諾使用を撃退するために、音楽トラックはフィンガープリントを取られているため、著作権の主張は継続して可能だ。しかし同社によれば、その解決は何日も何週間もかかるものではなく、5分程度で処理が行えるものだという。Uppbeatシステムは、動画の説明文をチェックして必要なクレジットを確認したり、その有料ユーザーのリストと照合することで、権利請求をクリアする。これはすべて自動化されていて、それもスピードアップにつながっている。

画像クレジット:Uppbeat

一方、アーティストに対しては、彼らの音楽が利用された場合には、たとえそれが無料ユーザーによる利用でもUppbeatが支払いを行う。

有料サブスクリプションや、もうすぐ始まる広告からの収入は、個別のダウンロード数に比例して、毎月アーティスト間で分配される。

「アーティスト側の視点から見ると、平均的には、有料側のトラックから無料側のトラックと同じ金額を稼ぐことになります」とルイス氏はいう。「つまり無料で利用されていても、お金がもらえるということです」と付け加えた。

また、トラックを閲覧したり、音楽を聴いたりする際に再生される音声広告で収益化も行う(とはいえ、これは有料プランを推進するための時限的な措置だ)。

Uppbeatのカタログも見やすい構成だ。音楽がジャンル別、テーマ別、スタイル別に整理されていて、YouTuberが必要とする音楽やビートの種類を示すカラフルな列の中に配置されている。たとえばバックグラウンドで使用するためにカスタマイズされた音楽や、inspiring(インスピレーションを与える)、calm(穏やかな)、happy(楽しい)、dramatic(ドラマチック)といった、さまざまな雰囲気に対応するトラックが用意されている。数カ月後にはSFX(効果音)のカタログも追加される予定だ。

UppbeatはMusic Vineを通じたプロデューサー、作曲家、ソングライターといった既存の音楽業界のつながりが、他の無料音楽サービスよりも高品質の音楽トラックを入手するのに役立つと考えている。

現在のところ、このスタートアップはMusic Vineからの収入での運営を行っているが、フォスター氏によればVCからの打診もあったという。創業者たちは、当面はほとんどの部分の所有権を、社内で維持したいと考えている。

Uppbeatは、紹介プログラムと利益分配スキームの両方を実験している。後者は、Uppbeatへ新規顧客を連れてきたYouTuberに対して、2年間はその顧客からの収益を完全に手渡すようにするというものだ。

「私たちは多大な犠牲を払っています」とフォスター氏は認めている。「しかし私たちは、Uppbeatを早くリリースしてYouTuberの間で有名になればなるほど、(その収益を)共有できてハッピーになることができると考えています。大きな民間投資を行うのではなく、YouTuberコミュニティ内でそうした収益共有を行うことはクールなアイデアだと思っているのです」と彼は指摘する。

同社はまた、何人かの大規模YouTuber向けの収益共有も検討している、とフォスター氏は付け加えた。

現在Uppbeatは、英国のリーズを拠点に、従業員8名とフリーランサー12名で構成されるチームだ。

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タグ:Uppbeat音楽YouTuber著作権

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(翻訳:sako)

さらに成長が加速するインドのアグリテック、スタートアップDeHaatが31.2億円調達

かつては見過ごされてきた、インドのアグリテック系スタートアップが、注目を集め始めている。
米国時間1月19日、農家にフルスタック農業サービスを提供するオンラインプラットフォームのインド企業DeHaat(デハート)は、パンデミックにもかかわらず加速するその成長を維持するために、新しい資金調達ラウンドで3000万ドル(約31億2000万円)を調達したことを発表した。

Prosus Ventures(以前はNaspers Venturesの名で知られていた)が、パトナとグルガオンを拠点とする同スタートアップのシリーズC資金調達ラウンドを主導したのだ。RTP Globalと、既存の投資家であるSequoia Capital India、FMO、Omnivore、AgFunderもこの資金調達ラウンドに参加し、同スタートアップのこれまでの資金調達額は4600万ドル(約47億9000万円)以上になった(なお、この資金調達ラウンドのアドバイザーを努めたのはDexter Capital)。

インドの農家が直面している最大の課題の1つは、種子や肥料といった農作業の必需品を確保し収穫を終えた後に買い手を見つけることだ。

ヒンディー語で「村」を意味するDeHaatは、ブランド、機関投資家、バイヤーを1つのプラットフォームに集めることでこの問題を解決しようとしている。プラットフォームへのアクセスは、ヘルプデスクもしくは地元の言語を使ったアプリを通して行うことができる。

業界の推計によれば、インドの農家の収穫量のうち大きな市場に出荷されているのは、約3分の1に留まっている。これまでは、農家が農産物の買い手を見つけるのは非常に難しいことがわかっていた。

収穫が終わると、DeHaatは農家が、作物をマーケットプレイスのUdaan(ウダーン)、Reliance Fresh(リライアンス・フレッシュ)、フードデリバリー会社のZomato(ゾマト)などの一括購入業者に売り込む支援を行う。

創業10年のDeHaatは、作物検査のデータベースも開発しており、人工知能を使ってある季節に何を蒔くべきかについて、農家に無料で個別のアドバイスも提供している。DeHaatはまた、多数の機関投資家とのパートナーシップを通じて、農家の運転資金の確保を支援している。

私たちは2020年に、DeHaatが1200万ドル(約12億5000万円)の資金調達ラウンドを行ったときに記事を書いている。過去9カ月の間に、国家を何度もロックダウンに追い込んだ新型コロナウィルスのパンデミックにもかかわらず、同社の成長は加速を続けた。

同スタートアップは、現在インド東部のビハール州、ウッタルプラデシュ州、ジャールカンド州、オーディシャ州、西ベンガル州などの州で存在感を出している。同社の共同創業者で最高経営責任者のShashank Kumar(シャシャンク・クマール)氏は、2020年4月の時点では約21万だった支援対象農家が、現在では40万近くに増えたと、インタビューでTechCrunchに語っている。

同社がこれらの課題に取り組んでいるやり方も、印象的なものだ。農村部では、4000種類以上の農作業必需品を、地域のハブから農家に配送し、反対に生産物を同じハブに持ち帰る仕事を請け負う零細起業家の数が、2020年の約400人から1400人近くに増えている。「ラストマイル配送や集荷を担当しているのは彼らです」とクマール氏はいう。

DeHaatでは、2020年から3倍から3.5倍に増加している売上を含むすべての面で、成長が続いていると彼はいう。

「2020年3月末の1日の出荷量は約200トンでした。今では600トンを超えています。毎日、農家からそれだけの作物を集荷し、FMCG(日用消費財)業者や現代的な小売業者へ供給しています。同様に、農作業必需品、つまり種子、肥料、農薬などは、2020年3月の約2600件に比べて、毎日1万件近くの注文を処理しています」と彼はいう。

Prosus Venturesのインド投資責任者であるAshutosh Sharma(アシュトシュ・シャルマ)氏は声明の中で、「Prosus Venturesは、イノベーションが社会の大きなニーズに大きく対応できる世界中の産業に投資しています」という。

「DeHaatは、インド経済に3500億ドル(約36兆3620億円)以上の価値を持ち、推定1億4000万以上の農家で構成されているインドの農業部門からの要求に応えようとしています。DeHaatは、エンド・ツー・エンドの農業サービスを提供することで、インドの農家の収入の可能性を向上させ、インドの農業部門の全体的な収量を向上させると同時に、収入の機会が少ない農村部を含む全国の零細企業家を支援することで、インドに大きな社会的影響を与えることができるでしょう」と付け加えた。

DeHaatは、新規に調達した資金を投入してラジャスタン州、マディヤ・プラデシュ州、マハラシュトラ州を含むインドのより多くの州に拡大し、最終的には1000万の農家にサービスを提供することを計画している。

また、同社が注力したいもう1つの分野は、トップ技術者の採用だ。スタートアップは2020年以降採用を倍増させており、大手企業からの注目度の高い採用者も多い。最近2回目の買収を行ったDeHaatのクマール氏は、同社はさらなるM&Aの機会を模索することにもオープンだと述べている。

かつては無視されていたアグリテック系のスタートアップがここ数年でインドに出現し、多くの既存スタートアップたちが、投資家たちから大口の小切手を受け取り始めている。

【追加情報】Omnivore(オムニボア)とAccel(アクセル)が、最近インドのアグリテックの展望についてのレポートを共同執筆している

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:アグリテックDeHaatインド資金調達

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(翻訳:sako)

プライバシーポリシーへの懸念で欧米で人気のSignalとTelegramは中国国内でも(いまのところ)拡大中

WhatsApp(ワッツアップ)のプライバシーポリシーに対する懸念から、欧米では何百万人ものユーザーがSignal(シグナル)やTelegram(テレグラム)に移行しているが、WeChat(ウィーチャット、微信)が長い間支配し、政府がオンラインコミュニケーションに強い影響力を持っている中国でも、暗号化された2つのアプリのユーザー数がわずかに増加している。

WhatsAppが、親会社であるFacebook(フェイスブック)とデータを共有することを、ポップアップ通知によってユーザーに知らせたことを受けて、ユーザーは別の暗号化されたプラットフォームへと脱出を始めた。Telegramはその公式Telegramチャンネル上で、米国時間1月10日から13日の間だけでユーザーが2500万人増加したと発表した。一方でSignalは数十カ国でApp StoreとGoogle Play Storeのトップに急上昇したことを、TechCrunchは早々に取り上げていた

この移行が加速したのは、米国時間1月7日にElon Musk(イーロン・マスク)氏が、その4000万人のTwitter(ツイッター)のフォロワーに対して、エンド・ツー・エンドの暗号化メッセンジャーへの関心をさらに煽るようなツイートでSignalをインストールするよう促したことがきっかけだ。

中国におけるTelegramとSignalの成長は、WhatsApp が主流のチャットアプリである地域における人気の急上昇ほどは顕著ではないものの、この成長は、WeChatの代替となるものがまだ中国に様々なかたちで存在していることを思い出させてくれる。

調査会社Sensor Tower(センサー・タワー)のデータによれば、Signalは中国時間1月8日から12日までの間に中国のApp Storeから9000件の新規ダウンロードが行われた。これは1月3日から7日までの期間と比較して500%の増加だった。一方、Telegramは中国時間1月8日から12日の間に1万7000回ダウンロードされ、1月3日から7日の期間と比べて6%増加した。WhatsAppの成長は停滞し、両期間で1万ダウンロードを記録した。

センサータワーの推計によると、Telegramの中国のApp Storeにおける総インストール数は約270万回で、一方Signalのダウンロード数は45万8000回、WhatsAppのダウンロード数は950万回となっている。

中国でTelegram、Signal、WhatsAppにアクセスできるという事実を知って、驚く人もいるかもしれない。しかし、中国の検閲判断は、恣意的で一貫性がないこともあり得る。検閲モニターサイトのApple Censorship(アップル・センサーシップ)が示しているように、中国のApp Storeでは、主要な欧米のメッセンジャーは現在でもすべてが利用可能だ。

Android(アンドロイド)の場合はもっと複雑な状況になっている。中国ではGoogleのサービスの大部分がブロックされており、AndroidユーザーはTencent(テンセント、腾讯)やBaidu(バイドゥ、百度)などの現地企業が運営するAndroidアプリストアに戻っている。TelegramもSignalも、こうしたサードパーティーによるAndroidストアには置かれていないが、仮想プライベートネットワーク(VPN)などを使って、中国のグレート・ファイアウォール(GFW)迂回できるユーザーは、Google Playにアクセスして暗号化されたメッセンジャーをインストールすることができる。

次の課題は、これらのアプリを実際に使うことだ。主要なチャットアプリはすべて、北京の検閲組織からわずかに異なる扱いを受けている。Signal のように、VPN を必要とせずに完全に動作するものもある。ユーザーからの報告によれば、WhatsAppは中国ではVPNを使わずに動作することもあるものの、読み込みが非常に遅いとのことだ。そして、FacebookはVPNがないとまったく機能しない。

「一部のウェブサイトやアプリは、当局がウェブサイトやアプリをブロックしたり、破壊しようと考える一定数の閾値にユーザーが達するまで、手つかずのまま放置される可能性があります」と語るのは、中国のインターネットをモニターする組織でありApple Consorshipも運営する、Great Fireの責任者であるCharlie Smith(チャーリー・スミス)氏(仮名)だ。

「おそらく今回のWhatsAppからの大量移行の前には、Signalは中国ではそれほど多くのユーザーを持っていませんでした。それによって当局がSignalの制限を考慮した可能性がある場合には、先週の間に状況が変わった可能性があります」とスミス氏は付け加えた。

2017年に制定されたサイバーセキュリティ法に従うなら、中国で合法的に運営するためには、企業は中国国内でデータを保管し、セキュリティのスポットチェックのために当局に情報を提出しなければならない。たとえばAppleは、現地のクラウドプロバイダーと提携し、中国のユーザーのデータを保管している。

この要件は、SignalやTelegramなどの海外アプリが中国当局とどのようなやりとりをしているのかに関する疑問を投げかけている。Signalは、旧英国の植民地に対する北京の統制強化に対する懸念が高まった際には、香港警察にデータを引き渡したことはなく、引き渡すデータもなかったと語っている

スミス氏によれば、中国におけるSignalのようなアプリに対する最大の圧力は、Appleからやってくるという。Appleは中国当局への情報提供に対して、常に投資家や活動家から常に攻撃されている。

近年、米国の巨大企業Appleは、中国でのアプリの取り締まりを強化し、VPNプロバイダーRSSフィードリーダーポッドキャストアプリなどの、中国のユーザーがフィルタリングされていない情報へのアクセスを許可するサービスに狙いを定めている。また、Appleはここ数四半期には、何年も放置してきた多数の未認可ゲームを追放してきた。

「Appleは、当局が検閲したいと考えるアプリを先回りして検閲してきた歴史を持っている」とスミス氏は観察している。「Apple独自の判断にせよ、または当局からの要請に直接対応したものにせよ、もしAppleが中国でSignalを削除することを決定した場合には、中国のAppleユーザーは安全なメッセージングの選択肢を失うことになります」。

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・Appleが中国で4年放置されていたApp Storeの抜け穴をやっと封鎖

カテゴリー:セキュリティ
タグ:メッセージ暗号化SignalTelegramWhatsApp中国

画像クレジット:Yves Dean/Getty Images

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(翻訳:sako)

ユニコーンの公開市場での高い評価、誰も何に価値があるのかがわからない

Exchange

スタートアップとマーケットの週刊ニュースレター「The TechCrunch Exchange」へようこそ。

今週もまたユニコーンになったスタートアップが株式を公開し、評価額が急騰するのを見ることとになった。すでにIPO価格で注目されていたが、これほど多くのユニコーンが公開市場で高額な評価を得ているのを見ると、一体誰が誰の価格をつけ間違ったのだろうと疑問が湧いた

まあそれは好みの問題であり、言葉の定義上の議論であり、コップの中の嵐なのだが。それよりも重要なのは、正確にいえば、一体何に価値があるのかを知っている人が誰もいないということで、それが多くの人を金持ちにしたり、頭に血を上らせたりしている。

これは新しいテーマではない。私は何年もそのことに触れてきたが、私たちにとって今、大切なのは企業の評価に対しては3つの明確な区分があり、その間のギャップは縮まるようには見えないということだ。そうしたギャップが広がったという人もいるだろう。

区分1は民間資本群だ。これは、2020年9月のラウンドでAffirm(アファーム)を1株あたり19.93ドル(約2070円)と評価したり、2020年2月にはRoblox(ロブロックス)を40億ドル(約4152億8000万円)と評価したような一群だ。今ではAffirmには1株あたり116.58ドル(約1万2000円)の価値があり、Robloxには295億ドル(約3兆627億円)の価値がある。すごい話だ。

区分2は長期公共投資群だ。IPOの価格設定という文脈で重要な役割を果たす一群だ。彼らは民間資本の関係者よりも、より多くの資金をスタートアップに投下したがる。このグループにとってAffirmは、1株あたり20ドル以下では価値のないものだったが、わずか数カ月後には1株あたり49ドルの価値を持つものとなった。すごい話だ。

区分3は、/r/WallStreetBets(Redditの株式サブグループ)や、Twitterでミームストック(若者に人気の高い価格の不安定な株式)やフィンテック関連で暴れまわる連中のような個人投資家の一群だ。見ている分にはとても楽しいが、連中にはラスベガスで500ドル(約5万円)だって貸そうとは思わないだろう。彼らは、たとえばTesla(テスラ)のような特定の株式に、際限もなく資金を注ぎ込むことを良しとしている。それはしばしば保守的な公的資金よりもはるかに多くの額となる。個人投資家からの需要によって、需給曲線が完全に狂い、新規上場企業の価値が大幅に増幅することがある。Poshmark (ポッシュマーク)が公開初日に高かったIPOの評価額を2倍以上上回ったのはこれが理由だ。

現在、ほとんどの投資家たちはうまくやっている。区分3の価格を払う気のない区分1は、区分2を非難しがちだが、結局民間資本の人たちは単に儲けを他のグループと分け合うつもりがないので文句をいっているように聞こえる。

ともかく、誰が何に本当の価値があるのかを知っているのだろう?最近、投資経験を持つアーリーステージの創業者と、ソフトウェア企業(公開未公開は問わない)の価格と、それが意味を持ったり持たなかったりする理由に関してチャットを行った。彼がいうには、銀行の古い評価モデルでは、ソフトウェア企業の成長は時間の経過とともにゼロになると推定されており、SaaS企業が利益を上げることは稀だとされていたのだという。どちらのコンセプトも間違っていたので、価格が上昇した。

しかし、これまでなら翌年の収益の10倍で評価されていたであろう企業が、なぜ今は中央値で18.1倍の評価を受けることになったのかの理由を、私は誰にも説明してもらえていない。私が知っている、現状を説明するための理論のどれもが、これは正気の沙汰ではないし、誇大広告ではないレンズを介して理解できる価格ではないといっている。

(もし私が間抜け野郎だと思うなら、メールでの説明をお願いしたい。世界がまたまともに動き始めたら、評価に対する最高の説明をしてくれた人にコーヒーをごちそうしよう)。

マイルストーンとメガラウンド

重要なマイルストーンを見ると、いくつかの企業が未公開市場を離れて、新規公開クラブへの入会が行われたにぎやかな週だった。特に、高価格で取引が始まったAffirmとPoshmarkはそれを代表している。そしてBumble(バンブル)は株式公開を申請した。彼らはIPOの良いタイミングを狙っているようだ。

しかし、私の目に留まったマイルストーンなども含み、まだまだたくさんのことが起こっていた。フィンテックの多くのシナリオを1つのサービスにまとめるスタートアップのM1 Finance(M1ファイナンス)は、今週の運用資産残高(AUM)が30億ドル(約3兆1000億円)に達した。2020年2月に10億ドル(約1兆円)に達した同社のAUMは、2020年9月には20億ドル(約2兆円)に達していた。

なぜこれが気になるのか?同社は以前、AUMの約1%に相当する収益を得るように運用しているとTechCrunchに対して語っていた。もしその割合が2020年10月のシリーズCを経てもまだ続いたとするならば、同社は半年未満で、年間経常収益(ARR)として約1000万ドル(約10億円)を追加したことになる。この収益を生み出すペースは私の注意を引き姿勢を正させた(中西部のことに対して決して発信をやめないJosh Inglis[ジョシュ・イングリス]氏に感謝したい)。

しかし、私がM1 Financeのことを持ち出したのには、別の理由がある。私は特定の市場の深さにずっと驚かされ続けている。今なお成長を続けるネオバンクであるOKRソフトウェア市場の意外な深さ、そして多くの現職企業や資金力のあるスタートアップが存在する市場での、M1の残高獲得能力だ。

だからこそ価格が意味をなさないのかもしれない。もしTAM(獲得可能市場)の限界が見えないならば、どんなものでも価格が高くなってしまうのだろうか?

続いて、今週の重要なことについて、いくつか簡単に眺めておこう。

  • GitLabの評価額は現在60億ドル(約6232億円)になった、2020年の年間経常収益は1億5000万ドル(約155億8000万円)に達した。直近の四半期では、前年同期比75%増となっていると推定される。
  • フィンテックスタートアップのLendingPoint(レンディングポイント)が、非公開の評価額の下に1億2500万ドル(約129億8000万円)を調達した
  • ニューヨークに拠点を置くPaige(ペイジ)は1億ドル(約103億9000万円)を調達した。コンピューターを使った診断を支援する。

VisaとPlaidの契約破談にVCからひと言

Mercury Fundのマネージングディレクターでありテキサス州支持者である(Twitterハンドルより)Aziz Gilani(アジズ・ギラニ)氏が、Visa(ビザ)によるPlaid(プレイド)買収交渉が破談に終わった件について、投資家としての意見を記事として寄せてもらえた。この契約に対しては、米法務省が独禁法の懸念から訴訟を起こしていた。完全版はこちらで読める

記事の一部を以下に少し紹介しておこう。

PlaidとVisaの契約が破談になったことから得た大きな教訓は、2021年には何もかもがこれほど速く変化するのかということです。直接上場やIPOを上回るSPACの最大の利点は、これらの流動性の高いイベントをいかに早く完了できるかということです。評価額が週ごとに変化する世界では、米司法省による遅延は取引を台なしにしかねません。たとえ米司法省が最終的に法廷で敗訴したとしてもです。

私は哲学として政府が自分たちの意志を押しつけることは受け入れられませんが、現在のスタートアップ反乱軍の波が、世界のFAANG(ファング)たちに食い荒らされないことも個人的には願っています。ここ数年、多くのスタートアップ企業が「迅速なエグジット」というメンタリティの犠牲になっています。それはMint(ミント)があれほど早急にIntuit(インテュイット)に売却されたことにも象徴されています。迅速で安価な資本が自由に利用できることで、現在のスタートアップたちは大きく成長しているのです。

注目していく価値はあるだろう。

その他いろいろ

なんという1週間だったのだろう。ここでご紹介できるのは少しだけだ。いろいろと注意をそらされて、情報を入手できなかったアーリーステージラウンドもあるが、ひと通り紹介しておきたい。

  • Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)はMarcus(マーカス)にMarqeta(マルケタ)を選んだ。もしこの言葉の意味がわかるなら、これが重要なことだとわかるだろう。そうでないのであれば、気にせず人生を謳歌しよう。
  • Nayya(ナヤ)は、VentureBeatが「保険金給付管理プラットフォーム」と呼ぶものに対し、Felicis(フェリシス)からの資金も含めて1100万ドル(約11億4000万円)を調達した。
  • Minna(ミンナ)は、Tech.eu(テックeu)が「サブスクリプション管理アプリ」と呼ぶものに対して、1550万ユーロ(約19億5000万円)を調達した。
  • Muniq(ムニーク)は、血糖コントロールに役立つシェイクを販売するために、シリーズAで820万ドル(約8億5000万円)を調達した。
  • TechCrunchからはさらに2つのハイライト、素敵なCrossbeam(クロスビーム)ラウンドMoss(モス)へのさらなる資金提供が報告されている。

では今回はこのあたりで。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:IPO

画像クレジット:Nigel Sussman

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(翻訳:sako)

YCの支援を受けるTikTokのような英語教材ショート動画のBlaBlaが1.6億円を調達

短くて、さくっと見ることができる楽しい動画が、若者が情報を受け取るための当たり前の手段として、広がり続けている。ならば英語をTikTok的な動画で学んでもいいだろう。それがAngelo Huang(アンジェロ・ホアン)氏がBlaBla(ブラブラ)を立ち上げるきっかけとなった。

台湾出身のホアン氏は、10年以上シリコンバレーで働いた後、2019年に上海に移住し、Blablaを立ち上げた。1年後、BlablaはY Combinatorの2020年夏クラスに選ばれた。その当時、米国では新型コロナウイルス(COVID-19)が流行し始め、何百万人もの人が自宅に閉じこめられ、遠隔学習への関心が復活していた。

「YCに応募するのは8回目でした」。BlaBlaの前に2つの会社を設立したホワン氏は、インタビューの中でTechCrunchにそう語った。

今週BlaBlaはAmino Capital、Starling Ventures、Y Combinator、スペインの通信大手Telefónica(テレフォニカ)のイノベーション部門であるWayra X(ワイラX)が主導するシードラウンドで154万ドル(約1億6000万円)を調達したことを発表した。最大の英語学習市場の1つである中国におけるBlaBlaの拡大に対して、Y Combinatorに特に支援してもらえたわけではないが、有名なアクセラレーターの名前は、若い会社に投資家を紹介する上で大きな助けになった、と創業者は述べている。

BlaBlaアプリは、世界中の英語学習者に合わせた短くて魅力的な動画を作成する英語のネイティブスピーカーに、時給ベースでの支払いを行う。コンテンツ制作者は、シーンを認識してタグづけできるBlaBla独自のソフトウェアや、動画に字幕を付けることができるサードパーティ製の翻訳ツールを利用している。生徒たちはサブスクリプション料金を払い、習熟度に応じてパーソナライズされたおすすめ動画を視聴することができる。彼らは、アプリに内蔵されている音声認識を使い、スピーキングコンテストやポップクイズのようなコンテンツを通して練習することができる。

BlaBlaのビデオクリエイター向けチュートリアル動画

同社の挑戦する分野は競争相手がとても多い。中国では、オンライン英語学習市場は、Tencent(テンセント)とSequoia Capital(セコイアキャピタル)が支援する、VIPKIDのような実績ある企業によって占められている。VIPKIDのマンツーマンの家庭教師モデルと比較すると、BlaBlaの開始価格は月39元(約600円)でお手頃だとホアン氏はいう。

「(メインストリームの英語学習アプリを利用している)生徒は、教師と有意義な会話ができるようになるまでには、数千元(数万円)を費やす必要があるかもしれません。私たちはその代わりに動画をリサイクルすることで、はるかに安い価格でレッスンを提供することができます」。

現在、このアプリの週間ユーザー数は約1万1000人、有料ユーザー数は300〜400人だ。全体の80〜90%が中国のユーザーで、2021年の目標は生徒数30万人に到達することだ。今回の資金調達により、BlaBlaは東南アジアとラテンアメリカでの事業拡大が可能となり、さらにWayra Xが全世界で3億4000万人のTelefónicaユーザーへの拡大に貢献できる可能性もある。またアプリはTikTokやYoutubeのようにインフルエンサーとのブランド取引を模索することになるだろう。また新資本により、BlaBlaに対して、言語学習者の興味やプロフィールに基づいてペアリングを行うなどの新機能を追加することが可能になる。

Blablaは英語を教えることだけに限定せず、他言語の教師たちを呼び込むことにも意欲を持っている。「私たちは、グローバルな知識のためのオンライン支払いプラットフォームになりたいと考えています」とホワン氏は語っている。

カテゴリー:EdTech
タグ:Blabla語学学習資金調達

画像クレジット:Blabla

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(翻訳:sako)

フォックスコンと中国Geelyが提携、次のテスラを目指し自動車メーカー向けに電気自動車、自動運転車、シェアリング車を開発

将来の電気自動車、自動運転車はApple(アップル)の主要サプライヤーであるFoxconn(フォックスコン、鴻海科技集団)と、中国の自動車メーカーであるZhejiang Geely Holding Group(チョーチアン・ギーリー・ホールディング・グループ、浙江吉利控股集団)によって製造されるのかもしれない。
両社は、自動車メーカー向けの受託製造に焦点を合わせた合弁会社を設立することで合意しており、特に電動化、コネクティビティ、自動運転技術、およびシェアリングを目的とした車両に注力する。それぞれが、新合弁会社の株式の50%を均等に保有する。両社が発表した声明によると、取締役会は5人で構成され、Foxconnは会長を含む3人、Geelyは2人を選任するという。

今回の合意は、両社が自動車メーカーからの委託製造で、より大きな役割を担うようになったことを受けてのものだ。今週の初め、Geelyは中国の検索大手Baidhu(バイドゥ、百度)による、電気自動車生産会社の設立を支援することを発表した。Baiduがスマートドライブ技術を提供し、Geelyは自動車の設計・製造を担当する。一方Foxconnは、経営が苦しい中国の電気自動車スタートアップBytonのM-Byte SUV製造を支援する計画を発表している。

Geely Holding GroupのDaniel Donghui Li (ダニエル・ドンホイ・リー)CEOは、世界の自動車産業は大きな変化を迎えていると語った。彼は、Geelyが「変化を積極的に受け入れ、アライアンスを構築し、リソースを相乗的に活用して、ユーザーのみなさまにとってのより大きな価値を創造しなければなりません」と語り、Foxconnの専門知識が自動車業界の変革と進化のための重要な知見を提供するだろうと付け加えた。

新しい合弁会社は、自動車メーカーやライドシェア事業者に対して車両全体、部品、インテリジェントドライブシステムなどの、自動車エコシステムプラットフォームに関するコンサルティングサービスを提供して行く。Geelyは自動車分野での設計、エンジニアリング、研究開発、インテリジェント製造、サプライチェーンマネジメント、品質管理などの経験を提供し、一方Foxconnは、製造とICT(Information and Communication Technology、情報通信技術)のノウハウを提供する。

新会社の目的は、自動車メーカーたちが、業界ではCASEと呼ばれているコネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化技術に基づく、革新的で効率的な新しい製造プロセスやビジネスモデルへの移行を加速するための支援を行うことにあると、両社は述べている。

次のTesla(テスラ)を目指す企業や、自動運転車の商業化を目指す企業がここ数年で多数誕生しており、このFoxconn-Geely合弁会社には、候補となり得る顧客の長いリストができている。自動車を大量生産するための主要な障害の1つは、工場を建設して稼働させるために必要な数十億ドル(数千億円)資金である。こうした資金の必要性が、多くのEVスタートアップ企業に、特別買収目的会社(SPAC)と合併して株式公開企業になることを促している。Canoo(カヌー)、Fisker(フィスカー)、Lordstown Motors(ローズタウン・モータース)、Nikola Corp.(ニコラ・コープ)といった企業が、白紙小切手会社とも呼ばれるSPACと合併している。

Foxconn Technology GroupのYoung-way Liu(ヤンウェィ・リュー、劉揚偉)会長は今回の提携を、自動車産業と情報通信技術(ICT)産業の協力の歴史におけるマイルストーンと呼んでいる。

「Foxconnの世界をリードする研究開発技術、インテリジェント製造、ハードウェアとソフトウェアの統合能力によって、両社は非常に補完的なパートナーシップを生み出すことができます、これにより私たちはより良いサービスを提供し、様々な顧客の多様なニーズを満たすことが可能になり、最も先進的で、最速で、費用対効果の高いフルバリューチェーンの自動車生産サービスプラットフォームを提供することができます」とリュー会長は語り、さらに、このパートナーシップは自動車産業の発展に大きな変化をもたらすだろうと付け加えた。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:FoxconnGeely自動運転EV

画像クレジット:SAM YEH/AFP / Getty Images

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(翻訳:sako)

遺伝子工学にブレイクスルーを起こす「遺伝子プログラム技術」のTessera Therapeuticsが238.4億円を調達

技術者たちはコーディング生物学にますます習熟していて、VCたちは新世代のスタートアップたちがその技術を遺伝子技術革新の次の波にのせることができるように、現金を注ぎ込んでいる。

このたびFlagship Pioneering(フラッグシップ・パイオニアリング)のスピンオフ企業であるボストン拠点のTessera Therapeutics(テセラ・セラピューティクス)が、より優れた生物学的プログラミングのためのプラットフォームを開発するために、2億3000万ドル(約238億4000万円)の新たな資金調達を行い、その競争に飛び込んだ。

このラウンドを主導したのはAlaska Permanent Fund Corp.、Altitude Life Science Ventures、SoftBank Vision Fund 2たちで、Qatari Investment Authorityやその他の非公開投資家たちが参加した。

同社は2020年、さまざまな遺伝子の編集技術、製造技術、合成技術を組み合わせて、遺伝子コードに対してよりオーダーメイドの治療指示を提供することのできる遺伝子ライティングサービスを公開した。

同社はその声明の中で、遺伝物質への指示をより多く提供することで、標的とできる病原体や突然変異の数を増やしながら、治療の精度を高めることを目指していると述べている。

この主張は、今月初めに1億500万ドル(約108億9000万円)を調達したアーリーステージバイオテック企業であるSenti Bio(センチ・バイオ)のような企業のアプローチに似ている。

Tessera Therapeuticsの共同創業者でCEOであると同時に、Flagship PioneeringのパートナーでもあるGeoffrey von Maltzahn(ジェフリー・フォン・マルツァーン)氏は「生命体のコードに書き込みを行うことができる能力は、今世紀における決定的技術となって、医療に根本的な変革を促すことになるでしょう。今回いただいた支援は、Tesseraの優れた科学者チームと、遺伝子ライティングの驚異的な可能性を患者さんにもたらすことに注力していることに対する信頼の証です」と語った。「この強力な技術を医療の新しいカテゴリーへと変えることができるのを楽しみにしています」。

Tessera Therapeuticsは、Flagship Pioneeringの傘下で開発されてきた遺伝子治療や遺伝子編集技術に特化した数多くの企業の一部である。Tesseraの共同創業者で会長でもある、Flagship Pioneeringの創業者で最高経営責任者のNoubar Afeyan(ヌーバー・アフェヤン)氏によると、Tessera TherapeuticsはmRNA、標的化膜融合ベクター、エピジェネティックコントローラーを利用した新しい治療法の開発に注力しているという。

Senti Bioは既存の遺伝物質にさらなるプログラミングを加えるものだが、Tesseraは体内に最も多く存在する遺伝物質である可動遺伝因子(mobile genetic elements)を利用して、ヒトゲノムを書いたり書き換えたりするための新たなベクターを生み出す。

同社はその技術を、より良い治療法を提供できる遺伝子工学のブレイクスルーだと主張している。なぜなら、この技術はゲノム内の特定の部位を標的にして、遺伝子コードに対して任意の置換、挿入、削除を行うことができるからだ。Tesseraはまた、その技術は、二本鎖切断を行わず、DNA修復経路にほとんど頼らないことで、より効率的に体細胞ゲノムのエンジニアリングを行うことができると述べている。

遺伝子ライティング技術は、自然界で最も豊富に存在する遺伝子のクラスである可動遺伝因子によって触発され、その上に構築されている。Tesseraの持つ計算ならびにハイスループット実験室プラットフォームのおかげで、チームは、ヒトゲノムの書き込みと書き換えのために、何千もの遺伝子操作され合成された可動遺伝因子を設計、構築、テストすることが可能になった。

また同社によれば、RNAのみを与えることで、まったく新しいシーケンスをゲノムに書き込むことも可能だという。

Tesseraは、新しいラウンドによって調達された資金を使って、技術をさらに発展させ、より多くのスタッフを雇用し、プラットフォームとプログラムに不可欠な、製造と自動化能力を確立することを目指すと述べている。

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カテゴリー:バイオテック
タグ:Tessera Therapeutics資金調達遺伝子

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(翻訳:sako)

私は言論の自由の擁護者だがその意味がわからなくなった、技術と言論の自由に待ち構えているものとは?

米国の大統領はおそらく世界最強だといわれている。その彼がTwitter(ツイッター)に投稿できない。そしてFacebook(フェイスブック)にも。それだけでなく、先週私たちが目撃したように、その他の多くのソーシャルネットワークに対してもだ(まあ彼はまだ核ミサイルの発射コードを手にしているので、それはそれで熟考すべき興味深い力だが)。

先週行われた禁止の数々は異例のものだった。しかし、Donald Trump(ドナルド・トランプ)大統領だって異例だ。今世紀にはもう、ホワイトハウスの現在の占有者のような口調で、公にわめき立てる大統領は登場しないかもしれない(少なくともそう願うことができるだけだが)。しかし、トランプ大統領の危機全体が本当に例外的なものであるならば、それは単に無視することができる。ルールというものは、言論の自由に関するルールでさえも、例外的な状況に対処するための例外を常に持っていたのだ。大統領が暴力的な抗議を挑発して、その結果追放される。米国の行政リーダーシップ史における、ユニークな瞬間であることは間違いない。しかし、主役は別として、最高裁の判例の下で、暴力的な脅迫が何十年もの間禁止されてきたテック業界や出版社たちの反応は特に異例なものではない。

では、なぜそれを私たちは無視しないのか?何か大きなものが足元に埋まっていることを、実感しているからではないだろうか?私たちの世界の情報アーキテクチャ全体が変化して、現代の米国を支配してきた言論の自由をめぐるルールの構造を、完全に覆してしまったのだ。

言論の自由は、科学と合理性と実証主義をともなう人間の進歩主義と、深く絡み合っている。「marketplace of ideas(アイデアを公開討論する場)」の目的は、議論が相互の対話として行われ、自分たちの事実と推論が検証され、悪いアイデアがより良くより実績のあるものによって洗い流されるようにすることだ。もちろん時には論争になることもあるが、最終的には挑発よりも解明を目的としたポジティブな論争なのだ。

私が言論の自由に対する「絶対主義者」なのは、そうした人類の進歩を信じているからであり、「アイデアを公開討論する場」という概念が、世界を探求し自己を内省するために、人類が種として歴史的に構築してきた最良のメカニズムであると信じているからなのだ。だが、先週の出来事を目撃した今、私たちの情報共有地がうまく機能しているふりを続けることもできない。

どうやら、それは矛盾しているようなのだ。私は言論の自由を支持しているものの、「真の意味」では支持していないのだ、という意見は理解できる。それでも、システムの何かの間違いに対して、いくつかのより深い、より基礎的な質問をするためにの合理的な判断一時休止をすることはあるだろう。私の苦しみは、ACLU(米国自由人権協会)が公式声明で見せた苦しみと同じものだ。

それは「我々は(トランプ大統領を)非難するが、(ネット企業の対応も)懸念している」というような、生ぬるいどっちつかずの意気地なしの反応だ。言論を取り巻く環境が急速に変化する中での穏当な対応の1つではある。同じいい方をするなら、私は「アイデアを公開討論する場」の強い擁護者だ、しかし残念ながら、それはもう今は潰えてしまった「アイデアを公開討論する場」の「1つ」に過ぎなかったということだ。ともかく、うまくいってないことを全部考えてみよう。

  • 情報が多すぎて、どんな合理的な人間でもすべてを処理することは不可能だ
  • 溢れる情報の多くはゴミであり、明らかな詐欺であり、さらに悪いことにそれが配布されている情報システムそのものを、混乱させ弱体化させるためにデザインされた秀逸な心理的プロパガンダの断片だったりする
  • 私たちはこれまで、これほどまでに多くの人たちが、公共の場所に対してこれほど制限もほとんどなしに信念や、戯言や、侮蔑を撒き散らすことを許してこなかった
  • 対話の中にアイデアはほとんど残されていない。構成主義的な思考と同様に、協調関係は死にかけている。今や「ストア」は同じ公共の広場の中ではなく、それぞれの個人のフィードの中に置かれているので、もはや「公開討論する場(marketplace)」は存在しない
  • ひと握りの支配的な独占プラットフォームからの強制的な誘導がコミュニケーションのやり方を荒々しく傷つけ、慎重な議論や論争よりも、有力な「クリックベイト」の方を奨励している
  • テックプラットフォームで見られるユーザーのエンゲージメント数が非常に多いことを考えると、大多数の人がこれを気に入っているようだ

私たちは、何十年も前からこうした事態が訪れることには気がついていた。人間が処理できない、現代の工業化された世界の複雑さをテーマにした、Alvin Toffler(アルビン・トフラー)の「Future Shock(未来の衝撃)」が出版されたのは1970年のことなのだ。1980年代から1990年代にかけてのサイバーパンク文学やSFは、この迫りくる猛攻撃に向かって広範囲に応戦してきた。インターネットが急速に拡大する中で、Nicholas Carr(ニコラス・カー)の「The Shallows(ネット・バカ)」のような本が、インターネットがいかに私たちが深く考えることを妨げているかを問いかけていた。それが出版されたのは10年前だ。現在は、地元の書店に行けば(もし書店がまだ存在していて、読者が実際に1000ワード以上の文章を読む能力がまだあるとするなら)、メディアと通信の未来を分析し、インターネットが認知的に私たちに何をしているかを分析しているさまざまな書籍を見つけることができる。

私の「言論の自由」に対する絶対的な信念は、米国で言論の自由がどのように機能すると考えられているかに対する、いくつかの明確な仮定に基づいていた。残念ながら、それらの仮定がもはや成り立たないのだ。

私たちはもはや、市民が自分たちが直面している問題について、おそらく怒りながらでも議論を交わすことができるような、おなじみの公共の広場があると仮定することはできない。私たちはもはや、クズ情報が編集者によって、または出版社によって、または読者自身によってフィルタリングされると仮定することはできない。私たちはもはやメッセージを携えて私たちに接触してくる人たちが、ある程度身辺調査済で、真実や事実を基に語っていると仮定することはできない。

私たちはすでに公開討論の場のあらゆる場所が、ありのままに機能しているのだと仮定することはできないのだ。

それこそが仕事の場でも生活の場でも、言論の自由の権利に日々頼っている私たちにとって、この時代を厳しいものにしているものなのだ。そうした基本的な仮定がなければ、言論の自由の権利は、私たちが期待しているような、人間の進歩主義と合理性の砦とはならない。私たちの情報共有地は、必ずしも最高で質の高いアイデアが最上位に浮上し、私たちの全体的な議論を推進してくれることを保証してはくれない。

私は寛容な米国人の感覚として、言論の自由を心から信じている。なので私と同じように、私たちの「公開討論の場」の危険な状態を本当に心配している友人も多い。しかし私たちはみな、目の前にある現実に直面する必要がある。システムは現実として本当に壊れていて、単に「言論の自由を!」と叫ぶだけでは、それを変えることはできない。

今後とるべき道は、言論の自由をめぐる会話を、私たちの世界の情報アーキテクチャをどのように改善していくべきかというより広い問いかけへと転換させることなのだ。クリエイターや、アイデアを生み出す人や、それらを分析する人が、適切な経済状況の下にそれを行うことを保証するにはどうすればよいのか?それは、作家、映画製作者、小説家、研究者、その他のすべての人が質の高い仕事ができるようにすることを意味する。おそらく長期間にわたって、収入が減らないようにするために「トップに留まり」続けようと、新しい写真や考察を10分ごとにアップロードしなくてもいいようにするということだ。

事実と「真実」が常にすぐにではないにしても、徐々にでも最終的には勝利をおさめることを確実にするためには、コミュニケーションの各階層におけるインセンティブをどのように整えていけば良いのだろうか?情報の大量流通にともなう力が、正確性や合理性に対する公の義務という概念を少なくとも何らかのかたちで体現している人たちによって、きちんと持たれるようにするにはどうすればよいのだろうか?

何よりも重要なのは、読者や視聴者の1人ひとりが、自分の目にした情報を処理する能力を高め、主体的な行動を通じて合理性に向かって議論を進めていくにはどうしたらよいのだろうか?賢く勤勉な顧客がいなければ、どのような市場も生き残れない。情報のための市場も例外ではない。人々が嘘を要求するならば、世界は彼らにそれを与えるだろう。すでに私たちが目にしたように容赦なく。

テクノロジーだけではこの問題を解決することはできないが、テクノロジーがその解決の一部となることは絶対にできるし義務づけられてもいるのだ。適切なインセンティブを備えた代替プラットフォームは、人類が世界を理解する方法と、現在、起こっていることを完全に変えることができる。これは非常に重要で知的に興味深い問題であり、野心的な技術者や創業者にとっては取り組むに値する魅力的な対象となるはずだ。

言論の自由は必ず守る決意だが、今、目の前にあるような状態のシステムでは擁護できない。ならば唯一の防御策は、このシステムの再構築を行い、上手く機能し続けているコンポーネントを強化し、機能していないコンポーネントを修理または交換することだ。魂の救済への道筋が誤った情報で埋めつくされているべきだとは思わない。私たちはみな、このシステムをあるべき姿にするための道具と力を持っているのだ。

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カテゴリー:その他
タグ:ドナルド・トランプソーシャルメディアSNSアメリカコラム言論の自由ACLU

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(翻訳:sako)

がん患者と介護者、がんサバイバーのためのプラットフォームAlulaが2.3億円調達

米国国立がん研究所によれば、米国だけで毎年約180万人ががんと診断されているという。患者の友人、家族、愛する人やこの病気の影響を受けた人たちの中にはは心を乱す者もあるだろう。

Liya Shuster-Bier(リヤ・シュスター=ビエル)氏はこの苦しみを心から理解している。母親が早期乳がんと診断された後、彼女自身も希少な非ホジキンリンパ腫と診断され、立場が介護者から患者、サバイバーへと移り変わっていったのだ。その経験は彼女を、がんと闘う人々のためのプラットフォームであるAlula(アリュラ)の立ち上げに向かわせた。プラットフォームは米国時間1月11日正式にローンチを果たした。

ローンチと並行して、Alulaは220万ドル(約2億3000万円)のシード資金調達を行ったことを発表した。ラウンドに参加したのはBBG Ventures、Metrodora Ventures、Thrive Capital、Village Global、Homebrew、Shrug Capital、Basement Ventures、Company Ventures、K5 Global、K50 Ventures、そして何人かのエンジェルたちだ。

がんやがん治療の影響を受けた人の数が非常に多いにもかかわらず、何が期待されているのかを理解するために役立つリソースはあまり多くない。

「多くの人たちが、おすすめの製品や、治療のためにお金を集める方法、自分が治療を受けていることを人や上司に伝える方法を知ろうとインターネットの上に散在した情報を探しています」と、シュスター=ビエル氏はいう。「1つの場所に集まっているわけではなく、きちんと真っ当に整理されているわけでもありません。誰を信用していいのかの判断が難しい状態です」。

Alulaは、シュスター=ビエル氏の言葉を借りるなら、ユーザーが治療中に経験するであろうすべてのことに備えて、きちんと真っ当なアプローチをとる、複数のテーマを扱うプラットフォームだ。そこに含まれるのは、治療プロセスに対処するために必要な製品、支援を調整するためのコミュニケーションツール、患者の生活を勇気づけ、サポートするためのコンテンツだ。

シュスター=ビエル氏によれば、たとえば彼女の腫瘍専門医や主治医は、治療の結果起こること(髪の毛が抜けるなど)に対する説明はしてくれたが、カツラを買うための良い場所を教えることはできなかったのだという。そこでAlulaは、患者によって推奨され、医療専門家の諮問委員会によるガイドラインに沿った製品を売るためのマーケットプレイスを構築した。そこには、個々の患者が受けている治療の種類によって分類された、個人別の記録や「がんサバイバルキット」も含まれている。

また、Alulaはユーザーにコミュニケーションツールも提供している。多くの人は、がん診断のニュースを友人や家族と共有するために電子メールを利用している。それは普通の人にとって、それまでに書いたことがないような難しい電子メールとなると同社はいう。そこでAlulaは、そのプロセスをカスタマイズ可能なテンプレートを使ってガイドするのだ。また、Alulaは、治療への移動手段をコーディネートしたり、治療時に患者に付き合う人を調整するための、共有可能な治療カレンダーも提供している。

画像クレジット:Alula

忘れてはならない真実は、がんの旅に決して終わりはないということだ。常に出てくる新しいことに対して、準備して理解しなければならない。

「私は後遺症が持続し、新しいものが出てくることに驚かされ続けています」とシュスター=ビエル氏は説明する。「現在は32歳という若さで、薬による更年期障害に悩まされています。つい最近、胸と背中の放射線線維症だと診断されたばかりです。放射線の影響で筋肉が硬くなっているのですが、必要な化学療法薬の1つが心毒性であるため、心臓病専門医を受診しています」。

これに対応するために同社では、患者や介護者が困難なプロセスをこなすことを助けるための、コンテンツライブラリを構築している。この種の情報は通常、治療中の他のがん患者との会話からしか得られないものだが、Alulaはそのコンテンツを一元化し、ユーザーのために整理しようとしている。

現在、そのビジネスモデルは市場からのアフィリエイト収入に焦点を当てているが、シュスター=ビエル氏は、Alulaが小売できる商品の卸売購入を始めようとしていると説明する。

米国時間1月11日、シュスター=ビエル氏はAlulaのローンチだけでなく、がん3周年と2年近くの小康状態を祝っている。

カテゴリー:ヘルステック
タグ:Alulaがん資金調達

画像クレジット:Alula

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(翻訳:sako)

米モデルナが季節性インフルエンザ、HIV、ニパウイルス向けに3種の新しいmRNAベースワクチンを開発中

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を止めるために、現在世界的に2種類のmRNAベースのワクチンが展開されている。そのうちの1つを開発しているバイオテクノロジー企業であるModerna(モデルナ)が、2021年には3種の新しいワクチン候補を中心に開発プログラムを進めることを発表した。それらはHIV、季節性インフルエンザ、ニパウイルスのためのワクチン候補だ。モデルナの新型コロナウイルスワクチンの開発と臨床試験は史上最速のペースで行われており、これまでのところ、その結果は非常に有望なものであり、初めてヒトの臨床への応用が行われるこの技術を用いた他の予防治療の有効性も大いに期待されている。

mRNAワクチンは従来の典型的なワクチンとは異なる。なぜならそれは体の自然な防御システムを起動するための特定のタンパク質を、どのように生産すればよいかという指示を人体に与えるものだからだ。そのmRNAによる指示は一時的なものであり、人体のDNAには影響を与えない。単に、ウイルスが細胞に取りついて感染する際に使うタンパク質の生産を、人体の細胞に対して促すだけだ。生み出されたタンパク質は、その後人体の自然免疫反応によって排除されるが、そのことによって、ウイルスが人間に取りついて感染するのを助けるタンパク質やその類似タンパク質を撃退する方法についての、永続的な教育が人体の防御系に対して行われることになる。

モデルナの新しいプログラムは、季節性インフルエンザだけでなく、通常のインフルエンザとCOVID-19を引き起こす新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の両者を対象とする複合ワクチンも目標とする予定だ。またAIDS Vaccine Initiative(AIDSワクチンイニシアチブ)ならびにBill and Melinda Gates Foundation(ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団)との協力のもとに開発されたHIVワクチン候補は、2021年中に第一相臨床試験が開始される予定だ。ニパウイルスは、呼吸器症状や神経症状を引き起こす致死性の高い病気で、特にインド、バングラデシュ、マレーシア、シンガポールで脅威となっている。

mRNAベースのワクチンは、その柔軟性とプログラミングが可能である点、また活性ウイルスや休眠ウイルスなどを使用しないために直接的な感染症を引き起こすリスクが低いという点から、未来のワクチン開発手段として可能性を長年期待されてきた。新型コロナウイルスのパンデミックが、この技術への多額の投資と、規制・健康・安全性への投資に拍車をかけ、モデルナ社による新しいワクチン候補試験を含む、他の分野での利用への道を切り拓いたのだ。

関連記事:米国がモデルナの新型コロナワクチン緊急使用を承認、ファイザーに続き2例目

カテゴリー:バイオテック
タグ:ModernaワクチンmRNA新型コロナウイルス

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(翻訳:sako)

ミレニアル世代と初心者に焦点を当てるインドネシアの投資プラットフォームAjaibが26億円調達

現在、取引数ではインドネシアで5番目に大きいと言われるオンライン投資プラットフォームのAjaib Group(アジャイブ・グループ)が、Li Ka-Shing(リ・カシン)氏が設立したベンチャーキャピタルのHorizons VenturesとAlpha JWCが主導したシリーズAで2500万ドル(約26億円)の調達を行ったことを公表した。以前からの投資家であるSoftBank Ventures Asia、Insignia Ventures、Y Combinatorもこのラウンドに参加しており、ラウンドは2回のクローズで完了した。

最高経営責任者(CEO)のAnderson Sumarli (アンダーソン・スマリ)氏と最高執行責任者(COO)のYada Piyajomkwan(ヤダ・ピヤジョムクワン)氏によって2019年に設立されたAjaib Groupは、ミレニアル世代と投資初心者に焦点を当てており、現在は月間100万人のユーザーを擁しているという。これまでの調達額は、2019年に行われた200万ドル(約2億1000万円)のシードラウンドを含め、総額2700万ドル(約28億1000万円)となっている。

インドネシアにおける株式投資の普及率は非常に低く、同国における資本市場の投資家はわずかに約160万人(The Jakarta Post記事)と人口の1%にも満たない(対照的に、Gallup社のデータによれば、米国人の約55%が株式を保有している)。

普及率が非常に低いことに加え、パンデミックの影響で個人投資家の資本市場への関心が高まっている(The Jakarta Post記事)ことから、特にミレニアル世代に焦点を当てたオンライン投資プラットフォームへのVCの関心に拍車がかかっているのだ。先週、インドネシアの投資アプリBibit(ビビット)がSequoia Capital Indiaが主導する3000万ドル(約31億3000万円)のグロースラウンドを発表し、また別のオンライン投資プラットフォームBareksa(バレクサ)は2020年に、決済アプリOVO(オボ)から非公開でシリーズBを受けたことを認めている(Deal Street Asia記事)。

Ajaib Groupの創業者は、低手数料の株式取引プラットフォームとして差別化を図るとともに、分散投資のための投資信託も提供しているという。Bibitは投資信託向けのロボットアドバイザーであり、Bareksaは投資信託のためのマーケットプレイスだ。

スマリ氏とピヤジョムクワン氏は、インドネシアの株式投資家率が低いのは、オフラインのブローカーを利用する高い手数料を支払う余裕がある富裕層が行うケースが一般的なためだと、電子メールでTechCrunchに語っている。Ajaib Groupは、株式投資についで学んだスマリ氏が、インドネシアに投資プラットフォームがないことに不満を感じたことをきっかけに、2019年に立ち上げられた。

米国のRobinhood(ロビンフッド)やブラジルのXP Investimentos(XPインファスティメンドス)のような企業に触発されたイAjaib Groupは、オフラインのブローカーや支店を一切持たない、モバイルファーストの株式取引プラットフォームとして誕生した。シンプルなユーザーインターフェース、アプリ内教育機能、投資アイデアを共有できるコミュニティ、低手数料などが、投資初心者やミレニアル世代にアピールしている。

初めてアプリを試してみる人は少額の投資を好むため、Ajaibは取引口座の開設にあたって最低残高を要求しない。ピヤジョムクワン氏は、「Ajaibで投資してから、2カ月以内に投資金額が3倍になるのが一般的です」と述べている。

Ajaib Groupのプラットフォームでは、株式取引用のAjaib Sekuritas(アジャイブ・セクリタス)と投資信託用のAjaib Reksadana(アジャイブ・レクサダナ)が提供されている。同社によると、Ajaib Sekuritasは2020年6月にローンチしてから、わずか7カ月で取引数でインドネシア第5位の株式証券会社になったという。

インドネシア政府とインドネシア証券取引所は、より多くの株式投資を奨励するための取り組みを開始した。Ajaib GroupのシリーズA資金の一部は、政府と協力してミレニアル世代に投資やファイナンシャルプランニングについて教育する「#MentorInvestai」キャンペーンに使用される。今回のラウンドの資金はまた、Ajaibの技術インフラや製品の拡充、エンジニアの雇用拡大にも投入される予定だ。

Ajaibはいずれ他の東南アジア市場にも進出する可能性があるが、近い将来ではインドネシア国内に多くのチャンスをみている。ピヤジョムクワン氏は「Ajaibの2人の創業者は、東南アジアの2大資本市場であるインドネシアとタイの出身で、この地域に対して強い情熱を抱いています」と語っている。「とはいえ当面は、投資浸透率がまだ低く、サービスを提供できるミレニアル世代の投資家が多いインドネシアに焦点を当てていきます」。

関連記事:インドネシアのロボット投資支援アプリBibitが約31億円を調達、セコイア・キャピタル主導

カテゴリー:フィンテック
タグ:Ajaib資金調達投資インドネシア

画像クレジット:Ajaib

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(翻訳:sako)

中国の検索大手BaiduがEV製造ベンチャー設立へ

中国の検索大手のBaidu(バイドゥ、百度)が、その自動車への野望を、単なるソフトウェア提供から生産へと広げている。同社は中国時間1月11日、中国の自動車メーカーGeely(ギーリー、吉利)の協力を得て、電気自動車(EV)製造会社を設立することを発表した。過去10年ほど中国のインターネット検索市場を席巻してきた百度がスマートドライブ技術を提供し、一方スウェーデンのVolvo(ボルボ)との合併(ロイター記事)が間近に迫っているGeelyが自動車の設計と製造を担当する。

新たなEV製造会社の設立は、中国のインターネット業界の先端企業がEVスペースに参入することを意味している。2020年11月には、Alibaba(アリババ、阿里巴巴)と中国の国営自動車メーカーSAIC Motor(上海汽車集団)が手を組んで、電気自動車を生産するというニュースが流れた。ライドシェア企業のDidi(ディディ)とEVメーカーのBYD(比亜迪汽車)が共同開発した配車サービス用モデルは、すでにIdeanomics(PR Newswire記事)のような顧客を獲得している。一方、中国におけるTesla(テスラ)への挑戦者であるXpeng(シャオペン、小鵬)、Li Auto(リ・オート)、NIO(ニーオ、上海蔚来汽車)などの株は、この1年順調に上昇傾向にある。

Baiduの自動車への注力は、検索広告収入に依存するビジネスを多様化するための試みの一環である。ByteDance(バイトダンス、北京字節跳動科技)のニュースアグリゲーターToutiao(トウティァオ、今日頭条)や短編動画アプリDouyin(ドウイン、抖音)などの新しいメディアプラットフォームには独自の検索機能が搭載されており、Baiduのような伝統的検索エンジンのシェアを徐々に侵食している。データ分析会社のJiguang(ジグアン、极光)が示したところによれば(WeChat記事)、中国ではショートビデオサービスが、インターネット検索ではウェブ検索エンジンに次いで2番目に人気のあるチャンネルとして浮上しており、ソーシャルネットワークや電子商取引よりも先を行っている。

Baiduは2017年から自動運転に積極的に取り組んでいる。「スマートドライブのためのアンドロイド」と呼ばれるそのApollo(アポロ)エコシステムは、100社以上の製造業やサプライヤーのパートナーを集めてきた。Baiduはまた、自動運転のテストに熱心で(未訳記事)、最近ではロボタクシーの一群をロールアウトした(South China Morning Post記事)。

新会社はBaiduの子会社として運営され、Geelyが戦略的パートナーとなり、ApolloやBaidu Maps(バイドゥマップ)などのBaiduの各部門が機能を提供する。新会社は車両設計、研究開発、製造、販売、サービスなどの自動車産業チェーン全体をカバーする。

BaiduとGeelyの提携がApolloの運営にどのような影響を与えるかは不明だが、Baiduは発表の中で「AI技術業界全体でのオープンなコラボレーションの精神を堅持し、エコシステムのパートナーと緊密に協力してインテリジェントトランスフォーメーションの新しい波を押し進めるよう努力します」と約束している。

Baiduの共同創業者であり最高経営責任者であるRobin Li(ロビン・リー、李彦宏)氏は「Baiduは、インテリジェントドライブの未来をずっと信じており、過去10年間でAIに多額の投資を行い、世界クラスの自動運転サービスのポートフォリオを構築してきました」と述べている。

「私たちは、スマートトランスポーテーション、コネクテッドカー、自動運転に関するBaiduの専門知識と、大手自動車メーカーでありEVメーカーでもあるGeelyの専門知識を組み合わせることで、新しいパートナーシップが将来の乗用車への道を切り拓くものと確信しています」。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:BaiduGeelyEV自動運転

画像クレジット:Baidu’s autonomous driving car

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(翻訳:sako)

AWSが愛国者の拠点となったソーシャルメディアParlerに対し日本時間1月11日午後のサービス停止を通告

Donald Trump(ドナルド・トランプ)大統領が主要なテック系ソーシャルプラットフォームのすべてから締め出された(未訳記事)ことをきっかけに、保守派の間での人気が新たな高まりを見せたソーシャルメディアネットワークのParler(パーラー)が、消滅の危機に瀕している。

BuzzFeed Newsの報道によれば、Parlerのバックエンドクラウドサービスを提供するAmazon Web Services(AWS、アマゾン・ウェブ・サービス)は、今後24時間以内に同社との関係を断つ意向であることを伝えたという。Parlerのアプリケーションは、AWSのインフラの上に構築されているため、AWSは同プラットフォームの運用に欠くことのできないサービスだ。米国時間1月10日未明、Apple(アップル)はGoogle(グーグル)に追随して、Parlerに対してコンテンツのモデレーション不足を理由に、App Storeからアプリを排除することを発表した(未訳記事)。

主要ソーシャルメディア上での大統領の沈黙に動揺したユーザーたちが殺到したことで、勢いが急上昇したParlerは、今では言論の自由とオンラインでの説明責任の境界をめぐる争いの対象となるサイトとなっている。

ParlerのJohn Matze(ジョン・マッツェ)CEOは、AWSからの通告を受けて、「ゼロから作り直しを行うため」プラットフォームが少なくとも1週間はオフラインになると発言している。Twitter(ツイッター)で共有されたスクリーンショットにあるように、一部のParlerユーザーが、AWSのデータセンターを暴力的に攻撃することをほのめかす反応をしているようだが、おそらくこれがAmazonの主張を裏付けているのかもしれない。

米国時間1月6日の国会議事堂での暴動と、TwitterやFacebook(フェイスブック)で暴力を扇動したアカウントの粛清をきっかけに、Parlerは全国の国会議事堂や州議事堂での暴動の実行を、武装した「愛国者」たちに呼びかける、過激な意見のための拠点となっていた。

直近では、同サイト上の保守過激派が「愛国者」たちに、1月6日の行動をさらに拡大して、1月19日には武器を持ってワシントンDCを行進しようと呼びかけていた。

Appleや、従業員たちがParlerへのサービスの提供を停止するように求めていたAmazonからの圧力にさらされたという事情はあるものの、Parler自身もプラットフォーム上の投稿をモデレートする対応を取ろうとしていた。

同社は、トランプ大統領支持者のLin Wood(リン・ウッド)氏がParler上の一連の声明の中で行った、 Mike Pence(マイク・ペンス)副大統領の処刑を求めた投稿の一部を削除したことを認めた。

過去数カ月に渡って、Ted Cruz(テッド・クルーズ)上院議員Devin Nunes(デビン・ヌネス)下院議員を含む共和党議員たちが、ウッド氏のような保守的扇動者とともに、Parlarを拠点として、自由気ままに陰謀論を発信してきた。

BuzzFeed News(バズフィードニュース)が引用したメールの中では、Amazon Web ServicesのTrust and Safety Team(トラスト&セーフティチーム)が、Parlerのプラットフォーム上で拡散していた暴力を呼びかける声が、AWSの利用規約に違反していることを、Parlerの最高ポリシー責任者であるAmy Peikoff(エイミー・ペイコフ)氏に伝えている。またBuzzFeedによれば、AWSのチームはボランティアを使ってプラットフォーム上のコンテンツをモデレートするというParlerの計画は上手く行かないだろうと指摘しているという。

「最近、貴サイトにおいて、このような暴力的なコンテンツが着実に増えてきておりますが、これらはすべて規約違反となります。Parler様がAWSのサービス規約を遵守するための効果的なプロセスを保持していないことは明らかです」と、AWSからのメール内容をBuzzFeedは報じている。

以下、AmazonからParlerへの手紙の全文を示す。

親愛なるエイミー様

本日(米国時間1月9日)は早い時間にお話しいただきありがとうございました。

昨日も今朝も電話でご相談したように、私どもの利用規約に対する違反の繰り返しで困惑しております。過去数週間にわたり、明らかに暴力を奨励したり煽ったりするような書き込みの例を98件、当社よりParler様に報告して参りました。以下のものは、以前にお送りしたものの中からいくつかを抜き出したものです。【前述のスクリーンショットなど】

最近、貴サイトにおいて、このような暴力的なコンテンツが着実に増えてきておりますが、これらはすべて規約違反となります。Parler様がAWSのサービス規約を遵守するための効果的なプロセスを保持していないことは明らかです。また、Parler様はいまだに、コンテンツのモデレーションについての立場を決めかねているように思えます。当社または他者からの連絡があった場合には、一部の暴力的なコンテンツを削除されることがありますが、必ずしも緊急性を持って対応していただいているわけではありません。最近、御社のCEO様が「責任を感じていないし、プラットフォームも責任を負うべきではない」と公言されました。今朝は、暴力的なコンテンツをより積極的にモデレートする計画があるという計画をお話しいただきましたが、そのプランの実施はボランティアによる手作業だということになっています。ボランティアを活用して危険なコンテンツを迅速に特定し、削除するというこれから実施される計画は、暴力的な投稿が急増している現状を考えると、うまくいかないと考えております。これは、私どもがすでにお送りしたコンテンツの多くを、いまだに取り下げていらっしゃらないことからも明らかです。先週ワシントンD.C.で起きた不幸な出来事を考えますと、この種のコンテンツがさらなる暴力を誘発するという深刻な危険性を否定できません。

AWSは様々な政治的立場を横断して、顧客に技術とサービスを提供しており、サイト上でどのようなコンテンツを許可するかを自ら決定するParler様の権利を、引き続き尊重しております。しかしながら、他者への暴力を助長したり煽ったりするコンテンツを、効果的に特定し削除することができないお客様に対しては、サービスを提供することができません。Parler様は当社の利用規約を遵守なさることができず、公共の安全に非常に現実的なリスクをもたらしているため、(米国時間)1月10日(日)午後11時59分(PST)(日本時間2021年1月11日月曜日16時59分)にParler様のアカウントを停止する予定です。私たちはお客様のデータがすべて保存されることを保証し、お客様自身のサーバーへのデータ移行を可能な限りお手伝いさせていただきます。

– AWSトラスト&セーフティチーム

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:AWSParlerソーシャルメディア

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(翻訳:sako)

積極的なTencentの投資は2020年最も活発に

Tencent Holdings社長のMartin Lau(マーティン・ラウ、写真左)とTencent Holdings CEOのMa Huateng(マー・ワウタン、写真右)氏(画像クレジット:Brent Lewin/Bloomberg via Getty Images)

中国のテック大手Tencent(テンセント)が、WeChat(ウィーチャット、微信)やいくつかの大ヒットビデオゲームの背後にいるだけでなく、積極的な投資家でもあることは周知の事実だ。パンデミックが世界の多くの地域で経済活動を減速させた2020年の間でさえも、Tencentはその投資的野心で突き進んでいた。

中国のスタートアップデータベースITJuzi(IT桔子)によると、Tencentは1年の間に170以上の資金調達ラウンドに参加し、その投資総額は2億4950万元(約40億円)に達したという。この結果、過去10年間に優れた成果を上げてきたTencentの投資チームにとって、2020年はこれまでで最も活発な年となった。

2020年1月までに、Tencentの投資先800社のうち70社以上が株式を公開し、160社以上が評価額1億ドル(約104億円)を突破したと、TencentのMartin Lau(マーティン・ラウ)社長は、投資先企業たちを前にして語った。これにより、Tencentは世界のトップベンチャーファンドたちと肩を並べることになるかもしれない。

Tencentは2008年に投資・M&A部門を設立し、2012年頃から本格的にファイナンス活動を開始した。2015年以降、毎年100社以上の企業に資金を提供していることが、ITJuziのデータから明らかになっている。

このソーシャルならびにエンターテイメントの巨人は、長い間その投資活動を秘密裏に進めていたため、ITJuziのような第三者機関が収集したデータは網羅的ではないことが多い。同社は2020年への投資についてのTechCrunchからの質問には、回答していない、そのためこの記事は、主に公開された情報や情報を知りえる立場の人たちへのインタビューから導き出されている。

B2Bへの関心

テンセントの全体的な投資戦略は一貫しており、デジタルエンターテインメントを中心とした多様なポートフォリオを構成しているものの、他方では主力であるゲーム以外の分野への取り組みも静かに強化している。たとえば同社は2018年にB2Bへ(未訳記事)の転換を発表して以来、企業向けサービスへの注目を強化し、クラウドコンピューティングやフィンテックなどにより力を入れている。ITJuziによれば、エンタープライズソフトウェアへの投資額は2015年の5件から2020年には28件になったという。

企業向け投資への注力に足並みを揃えるように、Tencentはフィンテック分野にも力を入れている。2015年にはわずか4社だったフィンテック系スタートアップの支援は、2019年と2020年にはそれぞれ18社と15社に増えたことをITJuziのデータは示している。徐々にではあるものの、このような増加が示しているものは、大きな利益を生む一方で多くの制約もともなうこの分野へのTencentの関心の高まりを反映している。

中国では、Tencentは長期に渡って、Alibaba(アリババ)のフィンテック関連会社であるAnt Group(アントグループ)と競合しており(未訳記事)、支払い、融資、資産管理、さらには保険の分野でユーザーにアプローチしている。現在Antが直面している規制上の問題は、(Alibaba創業者の)Jack Ma(ジャック・マー)帝国だけに当てはまるものではなく、Tencentのフィンテックセグメントも含む、小さな競合他社たちを苦しめることになる可能性が高い。

このため、Tencentは中国の金融市場での地位を強化することに関しては、Antほど「積極的ではない」と、Tencentの海外フィンテック事業と提携している人物がTechCrunchに語っている

海外でのフィンテック

またこの地政学的緊張の時代に、同社はフィンテックの海外展開にも慎重になっている。これまでのところ、海外で現地の人々に直接サービスを提供するのではなく、中国から出かけていく観光客に、国境を越えた決済サービスを提供するという範囲に留まっている場合が多い。

「TencentとAlibabaが米国内で行っていることに対しては、多くの精査が行われていて、それが課題となっています」と、Tencentの支援を受けた米国に拠点を置くとあるスタートアップのCEOが、匿名を条件に述べている。

とはいえ、Tencentは投資を通じて海外の金融市場に広がっている。2015年にはTencentは中国国外で1件のフィンテック投資を行った。それが、Crunchbaseが収集した公開データによれば、2020年には8件の投資を行っている。

Tencentの外部投資のかなりの部分は、戦略的な重要性を担っていない。同社はそのポートフォリオのスタートアップが自律的な経営を行うのに任せる傾向がある。そうしたこともあって、2018年には、「Tencent Has No Dream(テンセントにはビジョンがない)」と題されたバイラル記事で、Tencentは製品開発やイノベーションよりも投資や金銭的リターンを優先していると非難された。これはAlibabaが好む事業の支配権を買取り、Lazadaに対して行った(未訳記事)ような、経営陣を揺さぶる強権的なやり方とは、まったく対照的な放任主義だ。

しかし、Tencentの投資の多くは、プレス発表では潜在的な戦略的相乗効果が除外されているとしても、その投資対象事業に付加価値を与えるものなのだ。ここ数年、Tencentは米国をはじめとする欧米諸国への小口投資を相次いで行っている。こうした企業の中には、近いうちにTencentとの協業の機会をもたらすと思われるものはほとんどないが、それでもTencentはこれらの企業の幹部を中国に招待し、お互いに学び合う機会を設けるだろう。

「Tencentがこうした投資を行ったのは、米国は何が行われているのか、またそれを中国ではどのように応用できるのかを学ぶためでした」と語るのは先に挙げたテンセントが支援するスタートアップの幹部だ。

「私たちは、近い将来中国で何か行う計画は持っていません。しかしTencentは中国でも米国でも、とても評判の良い企業です。それにこの先、Tencentと戦略的なパートナーシップを結ぶことができるオプションがあるというのは良いことですよね」。

香港に拠点を置くあるファンドマネージャーによれば、Tencentの中国国外でのフィンテック投資は、同社のゲーム事業の海外展開にも役立つ可能性があるという。2019年にはTencentが、同社のゲーマーの半数を海外ユーザーにすることを目標にすると公約している(South China Morning Post記事)。

「ラテンアメリカと東南アジアのゲーム業界にとって、最大のボトルネックはハードウェアではなく、意外なことに決済なのです」とそのファンドマネージャーはTechCrunchに語った。「もちろんローカライズや互換性も重要です」。

関連記事:中国政府がジャック・マー氏のフィンテック帝国Ant Groupの「修正」計画を発表

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:Tencent投資

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(翻訳:sako)

アプリケーションネットワーク企業F5がマルチクラウド管理スタートアップVolterraを519億円で買収

アプリケーションネットワーク企業のF5は米国時間1月7日、マルチクラウド管理スタートアップのVolterra(ボルテラ)を5億ドル(約519億3000万円)で買収すると発表した。その内訳は、現金で4億4000万ドル(約457億円)、未確定のインセンティブ支払で6000万ドル(約62億3000万円)となっている。

Volterraは、2019年にKhosla VenturesやMayfield、そしてM12(マイクロソフトのベンチャー部門)やSamsung Venturesなどの戦略的投資家らから5000万ドル(約52億円)の投資(未訳記事)を受けて登場した。その資金調達時に同社は私に対して以下のような説明を行っていた。

Volterraは、複数のパブリッククラウドやエッジサイトにまたがって展開できる一貫したクラウドネイティブ環境、つまり分散型クラウドプラットフォームの革新を行ってきました。このSaaSベースの提供方式を使い、Volterraは多くの拠点に置かれた製品や、ネットワークやクラウドプロバイダーにまたがって通常はサイロ化されていた幅広いサービスを統合しています。

このソリューションは、セキュリティ、運用、管理の各コンポーネントに対して、単一のビューを与えることができるようにデザインされている。

F5の社長でCEOのFrançois Locoh-Donou(フランソワ・ロコ-ダニュー)氏は、Volterraのエッジソリューションが同社の製品ライン全体を統合できると考えている。彼は声明の中で「私たちは、企業のお客様が直面する複雑なマルチクラウドの現実を解決するEdge 2.0プラットフォームでVolterraを使い、私たちのAdaptive Applications(アダプティブ・アプリケーション)構想を推進致します。当社のプラットフォームは、お客様が最も苦労なさっている部分を解決するSaaSソリューションを提供致します」と述べている。

Volterraの創業者でありCEOのAnkur Singla(アンクルシングラ)氏は、今回の取引を発表した同社のブログ記事に、パンデミックの影響で企業が急速にクラウドにシフトしていた2020年には、このソリューションへのニーズが増える一方だったと書いている。「私たちがVolterraを立ち上げたとき、マルチクラウドやエッジはまだバズワードであり、ベンチャーファンドはまだ具体的なユースケースを探している最中でした。それから3年が経ち、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が劇的に風景を変えました。それは、物理的体験のデジタル化を加速させ、私たちの日々の活動をさらにオンラインへと移行させました。これは、グローバルなインターネットトラフィックの大規模な増加を引き起こしている一方で、増加し続ける常用アプリのセキュリティと可用性に影響を与える、新たな攻撃手段を生み出しています」と同氏は書く。

彼はVolterraの能力は、F5シリーズの製品とうまく調和して、これらの問題を解決することに役立つと考えている。2020年のF5は、M&Aという点では目立った動きが無かったが、今回の買収は2019年に行われた、1Shape Security(シェイプ・セキュリティ)の10億ドル(約1039億円)NGINXの6億7000万ドル(約696億円)(未訳記事)といった大型買収に続くものである。

今回の取引は両社の取締役会で承認されており、規制当局の承認を待ち3月末までに完了する見込みだ。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:F5Volterra買収クラウドコンピューティング

画像クレジット:F5

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(翻訳:sako)