「Halo Infinite」の無料マルチプレイヤーモードが配信開始

Microsoft(マイクロソフト)がゲーム本編より先に、無料の「Halo Infinite」(ヘイロー・インフィニット)マルチプレイヤーモードをリリースするという噂が、ここ数日で流れ始めているが、Xbox 20周年記念イベントの中で同社はその噂を認めた。このスタンドアローンモードは、Xbox One、Xbox Series X/S、PCで利用可能だ。

現在ベータ版は誰でも参加できるようになっており「Halo Infinite」マルチプレイヤーのシーズン1は3週間早く開始されている。Microsoftと開発元の343 Industries (343インダストリーズ)は、ここ数カ月の間にいくつかのマルチプレイヤーテストイベントを実施してきたが、今回、このモードがすべての人に開放された。これにより、シーズン1の全マップ、バトルパス、コアモードにアクセスすることができるようになった。

Halo Infiniteキャンペーンの発売日は12月8日に設定されているが、いくつかの機能は発売時には間に合わない予定となっている。343 Industriesがシングルプレイヤーとマルチプレイヤーモードの品質に集中したいと考えたため、Co-op(コープ)とForge(フォージ)モードのリリースは後になる

編集部注:本稿の初出はEngadget。執筆者のKris HoltはEngadgetの寄稿ライター。

画像クレジット:Microsoft

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(文:Kris Holt、翻訳:Yuta Kaminishi)

プレイも開発も、Manticoreのゲーム制作プラットフォームCoreは「メタバースの入り口」

自称「終わりなきアーケード」のCoreは、90年代のサイバーパンク熱の夢が現実のものとなったようだ。プレイ可能なゲームライブラリでもあり、ノーコードのゲームクリエイターでもある。すべてがネオンライト。この新しいプラットフォームは、誰もが最近話題にしていそうなこのメタバースのビジョンを驚くほど巧みに具現化している。

「マルチバースへのポータル」と謳うCoreは、長年の命題をテストする準備が整っている。構築すれば実現に向かう。RobloxやFacebookのような巨大企業は大規模なプラットフォームを確立しているかもしれないが、Coreはクリエイターにとってもプレイヤーにとっても非常に魅力的な基盤を築いている。

ログインすると、プレイヤーはコアの中心的なハブに移動する。そこはテーマパーク、ハイテクモール、カジノがちょうどよく交差した場所で、エンターテインメントやショッピングは重力の影響を受けずにあらゆる方向に広がっている。巨大なネオンサインに誘導され、プレイヤーは多種多様なユーザー生成バーチャルワールドに飛び込んでいく。服やゲーム内のギアを交換したり、友人を誘って自分と一緒に参加させたりするのも、ほんの数回クリックするだけで実行できる。

Coreが「Fortnite」(フォートナイト)によく似ているとしても、それは偶然ではない。Manticore Games(マンティコア・ゲームズ)が作ったCoreは、FortniteのメーカーであるEpic(エピック)のUnreal Engine(アンリアル・エンジン)で動く。Epicは2019年に同社への1500万ドル(約17億円)の投資ラウンドを主導しており、同プラットフォームはPC向けのEpic Games Store(エピック・ゲームズ・ストア)を通じてのみ提供されている。Manticoreは2021年3月、大手投資家からさらに1億ドル(約114億円)を調達し、クリエイタープラットフォームを公開した。

画像クレジット:Manticore Games

Coreはまだ誰もが知っている名前ではないかもしれないが、メタバースを熱望する人なら克服しなければならない課題の1つをすでに解決している。Coreでプレイしていたとき、ある場所から別の場所への移動の体験があまりにもシームレスで、間違った場所に迷い込んでしまったことがよくあった。これはユーザーのミスだろうと思うが、Deadmau5(デッドマウス)のショーや、肥大化したディストピアの荒れ地、アイソメトリックな海賊ゲームなど、さまざまなポータルを経由して瞬時に移動することは、こうしたゲームに10年以上携わってきた中で、最もシームレスなオンラインマルチプレイヤー体験といえるものだった。

Coreはすばらしい。メタバースのビジョン構築で最も成功した企業の1つRoblox(ロブロックス)に対して際立つ攻撃力を示している。Fortniteと同様、Coreのグラフィックは非現実的ながら、あまりにも非現実的というものでもない。Robloxの13歳以下の層は年齢を重ねている。この層はRobloxが意欲的に構想を練っているファクターだ。そしてそれほど若くないプレイヤーたちは遠からず、より成熟した雰囲気のある新しいバーチャルハウスを探すようになるかもしれない。

野心的なedgelord(背伸びをした思春期の若者のような意味のスラング)なら、Coreの豊富なカスタム衣装やアバターのセレクションに自分が真剣になるような要素を見出すだろう。あるいは子猫になるかもしれない。

画像クレジット:Manticore Games

Deadmau5、メタバースの住人

Coreのコンテンツのほとんどは、UGC、つまりユーザー生成コンテンツである。これは時代を定義するオンライン現象を象徴している、やや新しい呼称だ(頭字語から総合格闘技を連想しても自分を責めないで欲しい)。しかしManticoreには、ミュージシャンやブランドと提携し、テーマを絞ったゲーム内体験を提供する余地も十分にある。

DJとEDMのフェスティバルの常連であるDeadmau 5は先に「メタバースの恒久的居住地」として描かれた広大でカラフルな一連の体験をローンチした。Coreはその大部分がユーザー作成のゲームで構成されているが、エンターテインメントや教育にも適している。一部のユーザーはゲーム開発の講座をホストし始めたと同社のチームは指摘する。

RobloxのLil Nas X(リル・ナズ・X)やFortniteのAriana Grande(アリアナ・グランデ)のような他のバーチャルワールドの最近のショーとは異なり、Deadmau 5をテーマにしたコンテンツはデビューした後もライブのままで、探索の可用性を広げている。Manticoreのチームはこれを、コメディグループPenn and Teller(ペン&テラー)のようなパフォーマーがラスベガスで進行中のショーのためにキャンプする様子になぞらえている。しかしラスベガスと違って、パフォーマーは同時に2つの場所に滞在できる。Deadmau 5は2021年10月半ば、Ethereum(イーサリアム)ベースのバーチャルプラットフォームDecentraland(ディセントラランド)で開催される音楽フェスティバルに参加することを発表した。

筆者は早めの内覧として、Deadmau 5ことJoel Zimmerman(ジョエル・ジマーマン)氏と一緒にこのショーを鑑賞した。同氏は自身のトレードマークである巨大な動物のヘルメット(ネコだろうか?)とサイボーグの天使の翼を身にまとい、一方筆者はメタバースの小さな黒いドレスともいえる地味な黒のパーカーを選んだ。

ジマーマン氏は、Deadmau 5マウスが飾られたゲーミングチェアに座って現実世界でくつろぎながら、Coreの中をあちこち飛び回り、筆者にこう語った。「私がこれに惹かれたのは、すべてがモジュール化されていて、クリエイターたちにより多くのツールを提供しているからだと考えています」。

画像クレジット:Manticore Games

バーチャルコンサートに期待されるように、このインタラクティブなパフォーマンスには、溶けるようなサイケデリック感のあるビジュアル、ミニゲーム、ターンテーブルの耳がついた威嚇的なChain Chump(ワンワン)風マウスなどがそろっている。ジマーマン氏、そしてCoreの共同創業者であるFrederic Descamps(フレデリック・デスキャンプス)氏とJordan Maynard(ジョーダン・メイナード)氏も、筆者と一緒にこのショーを少なくとも10回は回ったが、全員が本当に楽しんでいるようだった。

ある時、筆者は溶岩に落ちたか、巨大な金属の拳の一撃を受けてコンベヤーベルトにぶつかってしまったようで、近くにはDeadmau 5をテーマにした悪役がそびえ立っていた。「死ぬことを疑似体験できる唯一のインタラクティブコンサートになると思います」とメイナード氏。このショーは、視覚的にも楽しく、創造的にもインタラクティブで、最終的にはFortniteのコンサートのようなものになっていた。

Oberhasli(オーバーハスリ)と呼ばれるこの精巧なバーチャル体験は、薄気味悪いジャングルの廃墟から、浮遊する宇宙ゴミでいっぱいの不気味な世界まで、ゲーム開発の経験のないファンたちによるユニークな世界も見せてくれる。Core Deadmau 5のパフォーマンスは10月中旬に行われ、現在はオンデマンドで、EDMをバックにたくさんの要素が詰め込まれた世界に浸りたい人たちに向けて配信される。

画像クレジット:Manticore Games

クリエイターのためのCore

後にDiscord(ディスコード)で行われた電話会議の場では、Coreツアーはあらゆる人に寄り添う形で展開されており、破壊可能な壁の裏の秘密の門を走り抜けたり、ゲームのジャンルを超えて世界を飛び回るような体験が、コードやゲーム開発経験を必要としない、驚くほど洗練されたものに仕上がっていた。Wi-Fi接続が悪かったとしても、ゲームの世界から別の世界へと移動するのにほんの数秒しかかからない。World of Warcraft(ワールド・オブ・ウォークラフト)の暗いポータルのようなものを通り抜けて、最後にはアイソメトリックな海賊船で航海に出た。

このWoW(World of Warcraft)に向けた賛同は、おそらく偶然ではないのだろう。デスキャンプス氏は、真剣な長年のプレイヤーにしかできないような、キャプチャされたゲームプレイで構築されている物語風のムービー、WoWマシニマの全盛期への郷愁に満ちていた。デスキャンプス氏とメイナード氏は以前、10年以上にわたって忠実に支持されているファンタジーMMOのRift(リフト)にも関わっていた。(メイナード氏は7人目の従業員だった。)最近では誰もがそのメタバースを称賛しているが、驚くべきことに、この分野において、何年も前から人々を結びつけてきたシームレスなバーチャルゲームの世界にルーツを持つ企業はほとんどない。

画像クレジット:Manticore Games

Coreで何かを作ることがいかに簡単かを強調すべく、メイナード氏は、私たちがプレイできる1人称視点のシューティングゲームを手早く作成した。それはドラッグ・アンド・ドロップのプロセスで、Coreのシステムを使って作られたオリジナルのゲーム内アセットの膨大なライブラリに、おそらく2分ほど入り込むだけだった。いくつかの3Dオブジェクトが用意されており、テンプレート(バトルロワイヤル、レース、ダンジョンクローラーなど)からゲームモードを選ぶと、Coreのモジュール式サンドボックスに組み込まれている洗練されたプレイ可能なゲームにほぼたどり着く。冷たい雪景色や不毛な砂漠の中でのゲーム設定も、ドラッグ・アンド・ドロップと同じくらいシンプルな操作で、環境に広がりを与えてくれる。

ゲームプレイはさておき、Robloxで目にするUGCよりCoreゲームの方が何光年も先を行っているように見えるが、プラットフォームのユーザーはそのことを特に気に留めていないようだ。ビジュアルスタイルやゲームのジャンルの広さも、他のプラットフォーム上の同じようなUGCから抜け出してきた人たちにとっては驚きに値するだろう。

コンテンツを作成するコアユーザーには、Manticoreが「perks」と呼ぶ収益化のオプションがかなり充実している。これには、ゲーム内のコスメティックアイテムの提供だけでなく、プレミアムゲームへの課金、Fortniteのようなバトルパスの販売、サブスクリプションモデルの導入などが含まれている。収益の配分は50対50で、Robloxがクリエイターに渡す25%と比べると寛大だ。また、Coreでは他のモジュール式ゲーム制作プラットフォームと同様に、誰もがクリエイターであり、開発経験は必要ではない

現在のところCoreはPC限定だが、Manticoreは2022年からiOSを含む他のプラットフォームにも展開する予定だ。ゲーム制作はPCに限定されるだろうが、同社は誰もがどこでもCoreのゲームをプレイできるようにしたいと考えている。プラットフォームにとらわれないビジョンは、初期のFortniteや最近のRobloxを確実に後押ししたものだ。

「ゲーム開発はお菓子作りに似ています。非常に正確な手順と技術が必要で、何週間もかけて繰り返し行うものです」とデスキャンプス氏はいう。しかしCoreでは、技術的なことを抜きにして、通常は長引いてしまうプロセスを数分で終わらせることが可能。残りの時間を実験やプレイに充てることができる。

「マリオカートにポータルガンを取り入れたらどうだろう?」というメイナード氏の質問にも、間違いなくその場で答えが出ただろう。

画像クレジット:Manticore Games

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Dragonfly)

【レビュー】「ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説」、レトロゲーム好きへのクリスマスプレゼントに

任天堂が「Nintendo OSAKA」を大丸梅田店に2022年末オープン、国内2店舗目の直営オフィシャルショップ

私が手にしているのは「ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説」だ。これは、任天堂の懐かしの携帯型ゲーム機シリーズの第2弾で、すでにSwitchを持っている人(あるいは手に入らない人)のための小さなクリスマスプレゼントとして作られたものだ。この「ゲーム&ウオッチ」は良い仕事をしており、収録されている3本の昔のゼルダは、ポケットに収まるサイズの非常に難易度の高い冒険を楽しむためのすばらしい選択肢だ。

数カ月前に発表されたこの税込5480円のガジェットは、2020年発売されたゲームボーイ以前の携帯ゲーム機をベースにしたシリーズの第1作目「ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ」と非常によく似ている。唯一の違いは、ゼルダのゲームで実際に使われるスタートボタンとセレクトボタンが追加されていることだ。

収録されているゲームは、オリジナルの「ゼルダの伝説」、難易度の高い横スクロールゲームの続編「リンクの冒険」、そして最近リメイクされた名作「ゼルダの伝説 夢を見る島」だ。また、80年代のクラシックなモノクロのゲーム&ウオッチも再現されているが、正直なところ、その楽しみ方は限られている。

それぞれのゲームは、そのままプレイすることも、進行状況を保存しながら、ゲームボタンを押して別のゲームに切り替えることもできる。しかし、それ以上のセーブ機能はないので「リンクの冒険」では何度も死ぬ覚悟が必要だ。

ディスプレイは豪華なものではないが、ゲームの解像度とよくマッチしており、このサイズで期待される程度に鮮明に見える。テレビでプレイするよりも「ゲーム&ウオッチ」でプレイする方が断然難しいが、十分に可能だ。ちなみに、これらのクローズアップ写真は、プレイ中に気づくよりもピクセルが目立っており、下の写真のようなスクリーンドア効果はない。ちょっとした気配りとして「ゼルダの伝説 夢を見る島」にはアスペクト比の調整オプションがある。オリジナルのゲームボーイの画面は4:3よりも狭かったので、その場で切り替えることができる。なお、収録されているのはカラーではなくオリジナルのモノクロ版だ。

実際の画面は非常にクリアで、グリッド効果はカメラの効果(画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch)

「ウオッチ」に関しては、時計の他にタイマーアプリが追加された。この時計はなかなか楽しい。午前0時と正午になると、リンクはオリジナルのゲームでクエストを開始し、剣を集めることから始まり、画面上に次々と産み出されるモンスターを1分ごとに繰り返し倒し、時には自分も死んで復活してから次のモンスターに向かうという、かなり行き当たりばったりのゲーム進行をする。ゲームをプレイしている単純なAIが記録しているわけではないので、まったく同じことが何度も起こるわけではない。

例えば、7時59分には緑のダンジョンでスタルフォスを退治し、8時になると必ずボスの部屋に進み、デグドガを小さくするために笛を吹いて、小さくなった哀れなデグドガを倒して、5つ目のトライフォースの欠片を手に入れる。11時30分には最後のダンジョンに入り、真夜中にはちょっと拍子抜けするほど簡単にガノンを退治する。そして、色を変えながらこのサイクルを繰り返す。ダンジョンやワールドマップはオリジナルゲームとまったく同じではなく、時計に合わせてさまざまな変更が加えられている。それでも、このシーシュポスのようなリンクが、さまざまな道具や宝物を何度も集めながら、ゲームを進行しているという感覚が得られる。

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

タイマーは限られたものではあるが、1時間以内の任意の分数をカウントダウンするという期待どおりの働きをしてくれる機能だ。リンクは「リンクの冒険」のスタイルで敵と戦い、そして、私と同じように青の騎士を殺すのに苦労する。一定時間内の最高得点が記録されるので、3分間のラウンドに設定して、リンクの成績を競うこともできる。

「がんばれ、リンク」ここでのモアレ効果は誇張されている。実際にはディスプレイはとてもクリーン(画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch)

ハードウェアはほとんど変わっていないが、スタートボタンとセレクトボタンが追加されたことで、ただでさえ低い位置にあったAとBがさらに低くなっている。この点に関しては、平均的な手の大きさの人が数分以上プレイする場合には「理想的ではなかった」以前のハードウェアから「不快である」に変わった。任天堂は、それを1.5cmくらい上にずらすことはできたはずだ。幸いなことに、このデバイスは非常に軽量だ。

「ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説」の背面には、うっすらと光る小さなトライフォースがついている。これは、必要性のない素敵なディテールであり、誰かがこのデバイスを本当に愛していることを示している。

バッテリー駆動時間は、画面をどれだけ明るくするかにもよるのだが、少なくとも5、6時間、それ以上もつ可能性がある。今テストしているところなので、この点に関しては後で更新する。

もう1つの楽しみは、以前のマリオの時には見逃してしまったのだが、付属の箱がちょっとしたスタンドになっていることだ。切れ込みの入った脚を折りたたむと、デバイスを見やすい適切な角度に固定することができる。視野角はあまりよくないので、平なところに置いたり、真っ直ぐ立てたりするのは理想的ではない。

「ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説」は、ファミコンやゲームボーイの名作を愛する人なら誰もが喜ぶ、楽しいグッズだ。唯一の問題は、手に入れられるかどうかだ。

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Yuta Kaminishi)

Panicの人気携帯ゲーム機Playdateにバッテリー問題、2022年初頭まで出荷できず

Panicが、レトロな雰囲気のかわいい携帯ゲーム機Playdateの予約販売を開始したとき、最初の2万台はホリデーシーズンに向けて2021年末までに出荷される予定だった。そして、この最初のロットは、20分以内に完売した

しかし残念なことに、出荷直前に発生したバッテリー部品の問題により、最初の注文も2022年にずれ込んでしまった。

予約者に送られたメールには、次のように書かれている。

最初の5000台のPlaydate完成品が2021年に向けてカリフォルニアの倉庫に到着したとき、私たちはそのうちの数台をテストし始めました。その結果、期待していたバッテリーの寿命が得られないものがあることに気がつきました。Playdateのバッテリーは非常に長持ちするように設計されていて、しばらく使わなくても、いつでも使えるようになっています。しかし、実際にはそうではなく、バッテリーが消耗してPlaydateの電源が入らなくなり、充電もできないものがいくつかありました。これはバッテリーにとって最悪のシナリオです。

この問題は、数カ月に及ぶ総力を挙げた研究の負担となり、工場での生産を中止しました。

その結果?

私たちは、既存のすべてのバッテリーを、まったく別のバッテリーサプライヤーの新品に交換するという、困難で高価な決断を下しました。

Panicは、新しいバッテリーを受け取り、それらは正常に動いているが、すべてをマレーシア送り返し、電池を交換し、海を越えて戻ってくるまでには時間がかかるだろう。

一方で、2022年に出荷するPlaydateの全機種に搭載する予定だったCPUが、文字通り数年分のバックオーダーになっていることも判明した。

たくさんの予約が入っていたので、2022年以降に必要な部品をすぐに工場に発注しました。その結果は……厳しいものでした。多くの部品が大幅に遅れているのです。実は、Playdateの現在のCPUは、信じられないかもしれませんが、2年間は入手できないのです。そう、730日です。

多くの人が話している「世界的なチップ不足」という話を、もしかしたら聞いたことがあるかもしれません。私たちはそれが現実であることをお伝えしたいと思います。新型コロナウイルスは、世界的なサプライチェーンの障害を連鎖的に引き起こし、多くの電子部品が単に……なくなってしまいました。

この問題を回避するために、同社はプレイデイトの基板を再設計し、より入手しやすく、ユーザーが気づくような動作への影響のない別のCPUをサポートするようにした。

同社によると、1号機から2万号機までは2022年にずれ込んだが、これまでに発注した分が2023年にずれ込むことは今のところないという。

相変わらず、ハードウェアは難しい。さらに、パンデミックが加わると……。

画像クレジット:Panic

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Yuta Kaminishi)

Nintendo SwitchでTwitchが視聴可能に

Nintendo SwitchでTwitch(ツイッチ)を観たくてたまらないと思ったことはあるだろうか?11月12日に配信が始まり、現在ニンテンドーeショップで無料ダウンロードできる「Twitch」アプリは、携帯モードでは外出先で、Switchをドッキングさせれば大画面で、ライブとVOD両方のコンテンツを視聴することができる。

Twitchはゲームのライブストリーミングで最もよく知られているので、Nintendo Switchプレイヤーの多くが、おそらくTwitchの視聴者でもあることは理にかなっている。Twitchアプリを使って自分がプレイしているゲームを配信することはできないが(ストリーミングの設定は複雑で、帯域幅を大量に消費するため)、ストリームの閲覧や検索は簡単にできる。Twitchのアカウントにサインインすると、お気に入りのストリーマーをチェックすることができるが、アプリ内でチャット機能は使えない。ジョイコンでタイプしようとしながらTwitchのチャットについていくのは難しいだろうから、それは大したロスではない。代わりに、スマホでQRコードをスキャンしてチャットに参加することもできる。ただその時点で、テレビ画面にドッキングしていないのなら、単にiOSアプリを使えばいい気もするが。

Nintendo Switchでは、Hulu(フールー)やYouTubeなど、人気のエンタテインメントアプリがダウンロードできるようになっている。しかし、多くの任天堂ファンは、Wii Uや3DSなどの古い任天堂ゲーム機にあったNetflix(ネットフリックス)を視聴できるオプションを熱望している。しかし、任天堂は2021年1月にこれらのゲーム機でのNetflixアプリのサポートを終了しており、SwitchにNetflixを搭載する計画は明らかにされていない。また、AmazonプライムビデオやDisney+(ディズニープラス)など、他の人気ストリーミングサービスのアプリもSwitchにはない。

画像クレジット:Twitch

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Aya Nakazato)

モバイルゲームの巨人ZyngaのCEOが広告危機への対応とブロックチェーンゲーミング部門について語る

ウォール街と自身のガイダンスを上回る実績を上げたZynga(ジンガ)は、第3四半期決算で売上7億500万ドル(約804億円)、前年同期比40%を記録し、月間アクティブユーザー数1億8300万人、前年同期比120%増でモバイルユーザー数は過去最大に達した。

第2四半期にはApple(アップル)のプライバシーポリシー変更の深刻な影響を受け、8月5日から11月4日の間に持ち株の30%を売却するという劇的な出来事があったにも関わらず、予測を超えるユーザー数を獲得し、好調のうちに年を終える見込みが立ったことを伝える米国時間11月10日のニュースを受け、Zyngaの株価は急騰した。

ZyngaのCEOであるFrank Gibeau(フランク・ジボー)氏(画像クレジット:Zynga)

TechCrunchはZyngaのCEOであるFrank Gibeau(フランク・ジボー)氏をインタビューし、モバイルゲームの巨人がどうやって広告危機を乗り越えながら、クロスプラットフォームの拡大とブロックチェーンへの進出という転換ができているのかを尋ねた。

嵐を乗り切る

4月26日、Apple(アップル)はIDFA(広告識別子)を変更し、デベロッパーにATT(アプリ追跡透明性)ツールを使ってユーザーがiOSアプリを横断して追跡されることからオプトアウトできるようにすることを要求し、モバイル広告エコシステムを震撼させた。ロックダウン中に獲得した新規ユーザーは、パンデミックによる制約が解除されると一気に離脱し、獲得コストは急増した。企業は次々と15~20%の売上減少を報告し始めた、とConsumer Acquisitionは伝えている。中でも最も影響が大きかったのが、Snapchat(スナップチャット)のような広告プラットフォームや広告主のPeloton(ペロトン)、広告プラットフォームでも広告主でもあるZyngaなどだ。

「2021年の中間点は大変でした」とジボー氏がTechCrunchに語った。「当社はIDFAと大きな再開需要の問題の重なりから最初に立ち直った企業の1つです。進路を正すために、広告出費を抑え、新しいツールと技術の実験を開始して、9月には平常状態に戻りはじめました」。

ジボー氏は、「FarmVille 3」の公開を成長速度が回復するまで待ったことを話し、11月4日の発売後、この新作ゲームがiPadとiPhoneのApp Storeでそれぞれ第1位と第2位になったことを大いに喜んでいた。

「最悪の状態を脱したことを実感し、第4四半期に向けて新規ゲームへの投資を拡大できることを喜んでいます。この時期を乗り越えるための鍵は、当社のファーストパーティーデータ(自社で収集したデータ)をChartboost(チャートブースト)プラットフォームでどう使うかです」と、Zyngaが2021年買収した広告ネットワークに言及した。

「プレイヤーが当社のゲームにやってきた時に起きることやプレイしたイベント、当社の既存サービスで広告主が何をしているかなどに関して、私たちは大量のデータを持っています。ファーストパーティーデータを活用することで、会社にとって有益なリターンやオークションを予測するためのモデルを構築することができます」と同氏は語った。

Zyngaは、Unity(ユニティ)、Google(グーグル)、Iron Source(アイアンソース)とも提携して、プレイヤーをターゲットするよりよい方法を見つけようとしている。

「この問題には多くの賢い人が取り組んでいます。これはどちらかというと時間の問題で、答えがないわけではありません。長期的に見て、Appleは健全な広告市場を支える有効なプラットフォームを作ると同時に、プレイヤーのプライバシーを守ろうとしているので、私たちは喜んで協力しています」と同氏は語った。

ハイパーカジュアルを使いこなす

Zyngaのビジネスの80%はサブスクリプションとアプリ内購入の少額決済だが、売上の5分の1は広告によるものだ。ハイパーカジュアルゲームと呼ばれる、シンプルなインターフェースで通常30秒以内にプレイが終わるゲームの人気が広告を支えている。

第3四半期、Zyngaは広告売上を前年同期の2倍近くに伸ばした、とジボー氏はいう。この成功に寄与したのは、Zyngaが1年前に買収したトルコ拠点のゲームメーカーRollic(ロリック)で、Zyngaが同カテゴリーのトップ3パブリッシャーになるきっかけとなった。

「アプリストアのインストール数を見ると、ハイパーカジュアルは最大のカテゴリーです。非常に安上がりのゲームで膨大なオーディエンスにリーチできるので、広告を主要な収益方法として利用しています。当社にとって非常に実入りの良い分野であり、私たちのネットワークにユーザーを誘う理想的な入口です。このネットワークは、2022年以降に当社の成長を支える大規模なパブリッショングと広告のプラットフォームを作るという私たちの野心的計画につながっています」とジボー氏は言った。

すべての道はメタバースに続く

Zyngaが次にリリースする大型ゲームは、「Star Wars:Hunters」で、Androidの一部市場で2021年11月中旬に限定公開し、iOSとSwitchで2022年にテストを開始するとジボー氏はいう。これは同社にとってゲーム専用機で動く最初のクロスプラットフォームゲームであり、「Farmville 3」は、macOSで公開された最初のクロスプラットフォームゲームだった。

ジボー氏は、Zyngaのモバイルゲームを他のプラットフォームでプレイできるようにすることへの関心について話した。

「FarmVilleファンとStar Warsファンはどこにでもいるので、プラットフォーム無依存にして私たちの体験をできるだけ多くの場所に提供するのは至極当然のことです」と彼はいう。「結局私たちは、ゲームは1人より一緒にプレイするほうが楽しいと信じているソーシャルゲーム会社です。だから、革新を起こして新しいことを試すことは会社カルチャーの一部なのです」。

2020年以来、ZyngaはSnapchatGoogle Nest、およびAmazon Alexaでゲームを提供してきた。そしてつい最近、TikTokで同社初のゲーム、Disco Loco 3Dを公開した。これは無料でプレイできる音楽とダンスのチャレンジだ。

関連記事:TikTokがモバイルゲームに挑戦、まずはZyngaとの提携で

「ゲーミングの世界では、次のプラットフォームを逃すと窮地に追い込まれます。そこで失敗すると、非常に痛い目にあいます。だから、さまざまなソーシャルプラットフォーム向けに体験を開発して、チャンスがあるかどうかを見ることは非常に重要だと思いました。Snapchatとの提携では、彼らのエコシステムでゲーミングの存在を大きくするに方法を協力して考え、いくつか良い結果を得ていますが、まだ始まったばかりです」とジボー氏はいい、それらのゲームは概念証明が目的であり収益を生むためではないことを強調した。

Netflix Gaming(ネットフリックス・ゲーミング)は11月2日に公開され、Zyngaの元最高クリエイティブ責任者であるMike Verdu(マイク・バードゥ)氏が指揮をとった、とジボー氏は語った。「Netflixにとって、このビジネスのサブスクリプション部分にどうアプローチしたいのか、ユーザーはゲームをどのような操作するのかなど、検討すべきことがまだたくさんあるので、彼らがサードパーティーコンテンツを受け入れる準備ができているのかどうか私にはわかりませんが、将来どこかの時点で話をするのはとても有意義だと思います」。

さらにジボー氏はこう付け加えた「それがNetflixでもRobloxでもEpicでもValveでも、そこにプラットフォームがあり、私たちのコンテンツがそこにあって聴衆に届けることが理に適っているなら、私たちは間違いなく追究していきます」。

しかし、おそらくZyngaにとって今後最大の冒険は、元EA(エレクトロニック・アーツ)幹部のMatt Wolf(マット・ウルフ)氏を新設のブロックチェーンゲーミング部門の責任者として迎えたことにかかっている。NFT(非代替性トークン)の狂乱がゲーミング業界に吹き荒れ、ブロックチェーンのスタートアップ、Mythical Games(ミシカル・ゲームズ)やAnimoca(アモニカ)やForte(フォーテ)の評価額は過去数カ月で10億ドル(約1140億円)に達し、デベロッパーがゲームを横断して使える永久収集アイテムを作る後押しをした。

「この分野には多くの資金と人材が流れ込んでいます」とジボー氏は言い、決断のタイミングを説明した。「当社のファンダーで会長のMark Pincus(マーク・ピンカス)氏と、長年取締役を務めているBing Gordon(ビン・ゴードン)氏がこの分野に非常に熱心なので、ブロックチェーンは長期的にゲーミングの一部になると私たちは信じています。

ウルフ氏が現在最適な道筋を見極めるための専門部隊を立ち上げているところで、FarmVilleで農場を所有することでエンゲージメントや定着率が向上するかどうかなどを調べる予定だとジボー氏は語った。

「私たちはZyngaのスピードで動くつもりなので、数カ月のうちには何かをお見せできると思います」と同氏は語る。

画像クレジット:Zynga

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(文:Martine Paris、翻訳:Nob Takahashi / facebook

TikTokがモバイルゲームに挑戦、まずはZyngaとの提携で

TikTok(ティクトック)は手始めに、モバイルゲーム大手のZynga(ジンガ)と提携してゲームの実験を行う。Zyngaは米国時間11月8日、HTML5ベースの新しいゲーム「Disco Loco 3D」をTikTokプラットフォーム向けに展開する計画を発表した。このカジュアルゲームはプレイヤー1人のエンドレスランナーで、プレイヤーは友達に挑戦しながら自分のダンスを集め、障害物を避け、メダルを集めながらキャットウォークを歩くというものだ。Zyngaの「High Heels」に似ている。TikTokは、このゲームはアプリ内でのゲームに対するユーザーの一般的な関心を測るためのものだとしているが、他のゲームメーカーとの協議がすでに進行中であることを認めた。

HTML5ベースのモバイルゲームは、世界中の多くのユーザーにリーチするための一般的な方法となっている。特に、消費者が高価格帯の携帯電話を所有していなかったり、高速データプランを購入できなかったりする新興市場のユーザーに人気がある。例えば、Google(グーグル)は、HTML5ベースのゲームプラットフォームGameSnacksを立ち上げ、インド、インドネシア、ナイジェリア、ケニアなどの市場においてGoogle Chromeの新しいタブページで2021年展開した

しかしテック業界を見渡すと、ユーザーが娯楽や社交の場として利用するプラットフォームと、ゲーム専用のプラットフォームを結びつける動きが広がっている。Facebook(フェイスブック)は2020年、ウェブとAndroidでFacebook Gamingを立ち上げてクラウドゲーミングに参入した。また、Netflix(ネットフリックス)は、ゲームをエンターテインメントにおける新しい部門だと考えている、と述べ、世界中のユーザーに向けに独自のゲームサービスをAndroidで開始し、11月9日にはiOSでも提供を始めた。

そしていま、TikTokもそのコンセプトを模索することを大っぴらにしている。

Zyngaとの提携により、TikTokのコミュニティがどのようにゲームに関わっているかをより深く理解できるようになる、とTikTokは話す。同社は現在、カジュアルゲーマーとハードコアゲーマーを含むゲームファンを虜にしているが、こうしたユーザーが今回のようなゲーム統合に反応するかどうかはわからない、と指摘する。

ただし、これはTikTokにとって初めてのゲームではない。同社は2021年初め、非営利団体Feeding Americaとの提携で、チャリティ募金のための独自ゲーム「Garden of Good」を立ち上げた。これは、ゲームへのユーザーの関心に関する初期データをTikTokに提供したかもしれないが、ゲーム自体は異なるタイプの体験だった。このゲームでは、TikTokユーザーが自分の庭の手入れをしたり、ゲームをしている友人をサポートしたりする。そして、庭が成長すると、TikTokのポイントを使ってFeed Americaに寄付をすることができる。

統合するZyngaのものは昔ながらのゲームだが、現在は収益化されていないとTikTokは指摘する。例えば、アプリ内課金やゲーム収益に対する売上シェアなどはない。当面はTikTokユーザーのゲームに対する欲求を測ることに焦点を当てている。

@zynga

Disco Loco 3D is coming!

♬ original sound – Zynga

Zyngaとしては、TikTokを膨大なリーチを通じて新たなオーディエンスを獲得できるプラットフォームだと捉えているという。

「Zyngaは、プラットフォームのユニークなユーザー体験を活用してゲームを制作するという豊かな経験を持っており、いつでもどこでもエンターテインメントを得られる、プレイヤーの心に響く新鮮で楽しいコンセプトを提供しています」と同社の出版担当プレジデントBernard Kim(バーナード・キム)氏は声明でで述べた。

Disco Loco 3Dは現在TikTokでは配信されていないが、今後数週間内にiOSとAndroidの両方で北米市場で展開される予定だ。

Zyngaとの提携はおそらく、TikTokがモバイルゲームに関する広範な調査を行って生まれた最初のものだ。TikTokはTechCrunchに対し、他のゲームパートナーとも同様の契約について協議中だが現時点では詳細を発表できない、と話した。

今回のゲームのニュースはZyngaの第3四半期決算と同時に発表された。同社の売上高は前年同期比40%増の7億500万ドル(約803億円)、ブッキングは同6%増の6億6800万ドル(約761億円)だった。また、同社はブロックチェーンゲーム事業の責任者として、Coca-Colaの元幹部Matthew Wolf(マシュー・ウルフ)氏を採用したことも明らかにした。

画像クレジット:Zynga

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

eスポーツ用トレーニングプラットフォームで高校のゲームリーグとの連携を開始したGwoopが約2億円を調達

2021年のはじめ、私はGwoop(グウープ)について書いた。ユーザーのビデオゲーム全般でのプレイ上達を目指したブラウザベースのゲームを開発しているミネソタ州のチームだ。彼らのゲームは、反応の速さ、マウスの正確さ、ランダムに配置されたターゲットを狙う速さなどを測定し、それらの統計情報をダッシュボードに表示して、時間の経過とともにどのように上達しているか(願わくば)を示してくれる。

前回、Gwoopの共同設立者であるGavin Lee(ギャビン・リー)氏と話をしたとき、彼はすでに、増え続ける高校のeスポーツチームのための分析・トレーニングツールになることを見据えていた。ますます多くの学校がeスポーツに真剣に取り組み始めている。他の種類のコーチと同様に、eスポーツのコーチも、誰が何を得意としているのかを確認したり、選手の成長を長期的に追跡したり、選手にウォーミングアップのための訓練させたりする方法を必要としているのだ。

Gwoopはすでにその面で確かな成果を上げているようだ。リー氏によると、Gwoopは現在「40州の約1000の学校プログラム」と連携しているという。このたび、その活動を継続するために、185万ドル(約2億1000万円)のシードラウンドを獲得した。

Gwoopのプラットフォームは現在、そしてこれからも、個人のプレイヤーは無料で利用することができる。これは、リー氏が重要だと考えていることだ。では、どうやって収益を上げるのだろうか?

画像クレジット:Gwoop

同社はここ数カ月「Gwoop Teams」機能を開発してきた。その名の通り、グループでのトレーニング用に開発されたものだ。Teamsを利用することで、コーチは、トレーニングの計画を立てたり、選手が練習しているかどうかを確認したり、各選手がどのように成長しているかを確認することができるようになる。

Teamsの基本バージョンは無料で、最大30人の選手と2つの「パーティ」に対応している。1つのパーティには「Rocket League(ロケットリーグ)」の選手、もう1つのパーティには「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」の選手、「Fortnite(フォートナイト)」の選手など、グループ化することができる。それ以上の人数を必要とするコーチには、Gwoopsの「Team Plus」を利用することで、人員リストを150人まで増やし、コーチが監督できるパーティの数を増やすことができる。リー氏によると「Teams Plus」の料金は年間350ドル(約3万9800円)程度だそうだ。

また、初期段階ではあるが、機械学習を利用して、プレイヤー(およびそのコーチ)が、既存のスキルや他の対戦ゲームでのランクに基づいて、得意なゲームを特定できるようにすることも検討しているとリー氏は話している。

今回のラウンドでは、モントリオールのAngels of Many(エンジェルズ・オブ・メニー)、Klein Investments(クライン・インベストメンツ)、および多くのエンジェル投資家が支援してくれたとリー氏は話してくれた。

画像クレジット:Gwoop

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Akihito Mizukoshi)

iPhone用ゲームコントローラー「Backbone One」のソフトウェアに新機能追加、新規ユーザーは月額料金が必要に

我々は、iPhone用ゲームコントローラー「Backbone One(バックボーン・ワン)」のファンである。堅固なハードウェアと、本来あるべき姿よりもはるかに優れたソフトウェアが見事に融合したこのコントローラーは、すぐに筆者が外出先でゲームを楽しむためのお気に入りの方法となった。このコントローラーを広げて、iPhoneを差し込み、ゾンビ退治や銀河系の守護などを再開するのだ。

同社は米国時間11月4日朝に、前述のソフトウェアに追加した多くの新機能を発表した。ただし、ここに1つ気になる点がある。専用アプリ / サービスは、既存ユーザーには引き続き無料で提供されるが、新規ユーザーには月々数ドルの費用がかかるようになったのだ。

Backboneの専用ソフトウェアは、このコントローラーの総合的なハブの役割を果たす。Backboneに対応したすべてのゲームにすばやく簡単にアクセスできるだけでなく、ゲームを超えたボイスチャットやパーティ機能、さらにゲーム中のクリップを録画してSNSなどに投稿するシステムなども提供する。

さらに、新しい機能も追加される。この新機能については、同社のブログで大きく取り上げられているが、以下に簡単に紹介しておこう。

  • Backbone OneをiPad、Mac、PCなど他のデバイスに有線接続し、それらをコントロールできるようになる。
  • iOS 15がインストールされているすべてのデバイスで、ビデオ録画の画質が1080p 30fpsから1080p 60 fpsに向上。
  • 「Smart Recording(スマート・レコーディング)」機能により、ゲーム中の直近15秒間をさかのぼって録画することが可能になる。
  • Twitch(トゥイッチ)のストリーミングに対応。数回クリックするだけで、あなたのモバイルゲームの実力を世界に向けて発信することができる。
  • iOS 15ユーザーは、Backbone Oneを接続するとiOSが自動的にゲーム集中モードになるように設定できる。このモードでは、ユーザーが最も重要と判断した通知以外はミュートされ、ゲーム中に邪魔されることがなくなる。
  • パーティーに参加している友人に、直接画面を共有できるようになる。ゲームをライブ配信したいけれど、Twitchで知らない人にも見られるのは気が引けるという場合に便利だ。
  • ゲーム検索が改善され、ロード時間と安定性が全体的に向上。

これらの新機能導入にともない、Backboneは専用アプリの利用に月額料金を課すことになったが、これは新規ユーザーのみであり、すでにBackbone Oneを所有している人は、この「Backbone+」と名付けられたアプリと関連サービスを今後も無料で利用できる。新規ユーザーは最初の1年間は無料で、その後は月額4.17ドル(約474円)の支払いが求められる。アプリにお金を払いたくない人も、コントローラーとしては引き続き問題なく使用でき、コントローラーのソフトウェアのアップデートもアプリから行うことができると、BackboneのCEOであるManeet Khaira(マニート・カイラ)氏は語っている。

画像クレジット:Backbone

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

任天堂が「Nintendo OSAKA」を大丸梅田店に2022年末オープン、国内2店舗目の直営オフィシャルショップ


任天堂は11月5日、大丸松坂屋百貨店が運営する「大丸梅田店」に直営オフィシャルショップ「Nintendo OSAKA(ニンテンドーオオサカ)」を2022年末にオープンすることを発表しました。東京都渋谷区の「Nintendo TOKYO」に続き、国内2店舗目の直営オフィシャルショップとなります。詳細などは後日発表予定です。

(Source:任天堂Engadget日本版より転載)

Niantic「ハリー・ポッター:魔法同盟」が2022年1月末にサービス終了

少年が活躍するNiantic(ナイアンティック)のARゲームが終わろうとしている。「ポケモンGO」を我々に届けた同社は、大ヒット作の「ポケモンGO」と同様の手法を用いた「ハリー・ポッター:魔法同盟」を2019年にリリースした。しかし人気の手法を利用し、それにARをプラスしたゲームが同じように成功するとは限らないという結果になった。

「ハリー・ポッター:魔法同盟」のプレイ停止は2022年1月31日で、2021年12月6日以降はすべてのアプリストアから削除される。アプリ内購入も12月6日以降はできないが、それまでにアプリ内で購入したゴールドなどは1月31日までゲーム内で使える。「法律で定められている場合を除いて」返金はできないと発表の中に書かれている(訳注:この日本語版記事制作時点で、日本語の発表には返金に関する記載がない)。

「ハリー・ポッター:魔法同盟」は最初のリリース以降、順調な数字を発表していたが、「ポケモンGO」と同レベルの成功に達していないのは最初から明らかだった。コロナ禍にもかかわらず「ポケモンGO」は2020年にそれまでで最高となる10億ドル(約1130億円)以上の収益を上げ、2021年は現時点でさらに前年を超える11億ドル(約1250億円)の収益となっている。

Nianticはブログの中で「永遠に続くゲームはありません。私たちはともに(ゴールを)達成し、2年間続いた物語はまもなく完結します」と述べている。

あいまいな筋書きがある程度の「ポケモンGO」よりも「ハリー・ポッター:魔法同盟」のほうがはるかに物語仕立てであることは確かだ。しかし2つのゲームにまつわる数字は「ハリー・ポッター:魔法同盟」が終了するもう1つの理由を語っている。

アプリ分析企業のSensor Towerによれば「ハリー・ポッター:魔法同盟」は2021年1月〜10月に世界で約73万9000回インストールされた。これは2020年の同期間で約170万回だったのと比べると57%の減少だ。同様にアプリ内購入の金額も2021年1月〜10月は前年同時期比で57%減っている。これまでに「ハリー・ポッター:魔法同盟」は推計で2030万回ダウンロードされ、3940万ドル(約44億8000万円)の収益があった。これに対して「ポケモンGO」は2021年1月〜10月に11億ドル(約1250億円)もの収益を上げている。

Nianticが任天堂とのコラボで開発した新ゲーム「ピクミン ブルーム」を10月下旬に発表したばかりのこのタイミングで「ハリー・ポッター:魔法同盟」の終了が発表された。NianticはユーザーがARで巨大ロボットを戦わせる「Transformers:Heavy Metal」も開発している。同社は米国時間11月2日のブログで、2022年に試験的に限定公開する予定のものも含めて9本のゲームとアプリを開発中であると記している。同社はTechCrunchに対し「ハリー・ポッター:魔法同盟」を担当していた従業員は他のプロジェクトに異動すると述べた。

NianticのCEOであるJohn Hanke(ジョン・ハンケ)氏は「ハリー・ポッター:魔法同盟」のリリースに際して2019年に実施したTechCrunchのインタビューで「ハリー・ポッター」に使用しているシステムは「ポケモンGO」と「Ingress」で開発したものだと述べていた。

その際にハンケ氏はTechCrunchに対し「我々が開発をするとき、特に「ポケモンGO」に関しては、他のゲームで再利用できるプラットフォームを構成するようなものを意図的に作りました。ソーシャルの機能はその好例です。ソーシャルの機能は『ポケモンGO』で使うために開発したものですが、他のゲームにも簡単に取り入れられるように作っています」と語った。

歩き回ってデジタルのオブジェクトを操作することは、ポケモンの世界では機能しているが他のプロダクトへのシームレスな応用はできないようだ。「ハリー・ポッター:魔法同盟」の終了は、おそらくそのことを明らかにしている。

画像クレジット:Niantic

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Kaori Koyama)

NetflixのゲームがAndroidユーザー向けに全世界で提供開始、iOSユーザーへは数カ月以内に

Netflix(ネットフリックス)が、一部の市場での初期テストを終えたモバイル専用ゲームのデビューラインナップを、今週からAndroidデバイスを使う全世界のメンバー向けに展開することを発表した。7月にNetflixは、モバイルゲーム市場への参入を初めて発表し、ゲームを映画やテレビ番組と並んで購読者に提供する「新たなコンテンツカテゴリー」と呼んだ。発表以来Netflixは、カジュアルゲームや人気のオリジナルTVシリーズ「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」を題材にしたゲームなどを含む、広告やアプリ内課金のない無料ゲームを会員に提供しはじめ、その数は徐々に増えている。

Netflixは、以前からゲームへの投資を拡大していた。2019年に開催されたゲームカンファレンスE3で、Netflixは「Roblox(ロブロックス)」や「Fortnite(フォートナイト)」などの人気ゲームプラットフォーム上の一連のゲーム統合を詳述し、新しい「Stranger Things」のゲームを市場に投入する計画を発表した。モバイル向けには、その後、テキサス州にあるゲームスタジオBonusXP(ボーナスXP)と共同で、ゲーム「Stranger Things:The Game(ストレンジャー・シングス:ザ・ゲーム)」の開発を始めた。このタイトルはその後、後続のタイトルである「Stranger Things 3(ストレンジャー・シングス・スリー)」と区別するために「Stranger Things:1984(ストレンジャー・シングス:1984)」と改称されている。

この2つのゲームは、Netflixが2021年8月にポーランドでゲームのマーケティングを開始した際に、同社のAndroidアプリ内でテストされた最初のタイトルとなった。

また、Netflixは9月に「Oxenfree(オクセンフリー)」などのストーリー性のあるタイトルで知られる独立系ゲーム開発会社Night School Studio(ナイト・スクール・スタジオ)を買収し、ゲームライブラリをさらに充実させた。

また2021年10月には、Netflixがポーランドに加えて、スペインとイタリアのNetflix加入者に対して、Frosty Pop(フロスティー・ポップ)の「Shooting Hoops(シューティング・フープス)」と「Teeter Up(ティーターアップ)」、Rogue Games(ローグ・ゲームス)の「Card Blast(カード・ブラスト)」という3つの新しいカジュアルゲームを展開するニュースをお伝えした。

そして今回、これらの2本の「Stranger Things」と、3本カジュアルゲームのフルラインナップが世界のAndroidユーザー向けに提供されることになった。

タイトルにアクセスするには、Android版Netflixアプリの中で新しい「ゲーム」タブをタップすればゲームの一覧を見ることができる。そこでタイトルを選択すれば、他のアプリと同様にGoogle Play(グーグル・プレイ)ストアに移動し、ゲームをインストールすることができる。ただし、サインインしてゲームをプレイするには、Netflixの会員登録が必要だ。

ダウンロード後は、Netflixアプリ内やAndroid端末のホーム画面上でゲームをタップすることで、いつでもプレイすることができる。

画像クレジット:Netflix

テスト期間中は、Androidスマートフォンのユーザーのみがゲームを利用できた。Netflixによれば、今回のグローバルローンチにより、Androidタブレットを持っているメンバーも利用できるようになるとのことだ。新しいゲームの列(6番目の位置に固定されている)にゲームが表示され、Netflixアプリの「カテゴリー」ドロップダウンメニューにも表示されるようになる。

NetflixがTechCrunchに伝えた情報によれば、新しいゲームは米国時間11月2日よりGoogle Playストアで公開されるものの、NetflixのAndroidアプリへの展開は米国時間11月3日から開始されるとのことだ。このロールアウトが完了し、グローバル市場のすべてのNetflixメンバーがゲームにアクセスできるようになるまでには、数日かかるだろう。

Netflixは、いまのところゲームを直接収益化する計画を持っていない。現在、タイトルは無料でダウンロードでき、広告もなく、アプリ内課金もない。むしろ、同社はゲームのことを、加入者を増やしたり既存の利用者をつなぎとめたりするための手段であると考えている。対象となるゲームをダウンロードしても、Netflixの会員でない場合は、ウェブ上でNetflixのアカウントを作成するように誘導される(これは、アプリストアにおけるアプリ内課金の手数料を回避するための別の方法とも考えられる)。

NetflixのCOO(最高執行責任者)でチーフ・プロダクト・オフィサーのGregory Peters(グレゴリー・ピーターズ)氏は、第3四半期の投資家向け決算説明会で、Netflixがゲームに関心を持ったのは、会員のニーズに応えるためだと説明した。同氏は、加入者の「大多数」がモバイル機器でサービスを利用していることを明らかにした。そのためには、長編ビデオコンテンツだけでなく、さまざまな体験を提供する必要がある。この点については、Netflixは2021年、傘下で利用できるコンテンツの種類を増やすという目的を果たすために、「Fast Laughs(ファストラフス)」というTikTok風コメディー動画のショートフィードもモバイルで開始している

ピーターズ氏は、同社のモバイルゲームへの取り組みは、まだ「信じられないほど初期の段階」であると述べている。

彼は初期のモバイルゲームテストを振り返りながら「これまでに行ってきたことのほとんどは、システムがすべて期待どおりに機能しているかどうかを確認することが目的でした。つまり、私たちが望む方法で配信ができるかどうかを確認することが重要だったのです」と述べた。そして、より長期的には、現在のアルゴリズムが新しい映画や番組を提案できるように、プレイするゲームを会員にパーソナライズして提案できるようになる可能性があると付け加えた。

さらに続けてピーターズ氏は「私たちのサービスを非常に強力なものにした映画やテレビ番組のレコメンドが、優れたコンテンツ制作者と視聴者を結びつけることになりました。私たちはそれをゲームに対しても構築する必要があるのです」と述べた。

同社は「今後数カ月のうちに」iOSユーザー向けのダウンロード可能なゲームを展開する予定だとしている。

これは、Apple(アップル)のApp Store(アップストア)規則がAndroidよりも多少厳しく、アプリが他のアプリやゲームをホストできないようになっている事情を反映している。

しかし、Appleは2020年、ゲーム配信アプリが「カタログアプリ」を提供することを認めるようにポリシーを更新した。カタログアプリでは、顧客がサービスに加入すると、その中で複数の業者が提供する個々のゲームタイトルにリンクすることができる。このポリシーは、Xbox Cloud Gaming(エックスボックスクラウドゲーミング)やGoogle Stadia(グーグルスタジア)のようなサービスを対象としているが、もともとダウンロード可能なタイトルをサブスクライブするためのハブを提供しているGameClub(ゲームクラブ)のカタログが、このポリシーのヒントになったと思われる。

Netflixのカタログも、このガイドラインの下でうまくいくだろう。ただし、加入者候補がサインアップする際にメインのNetflixアプリを介し、さらにAppleに取り分を与える場合に限る。

Androidへのゲーム展開は、米国太平洋時間11月3日午前10時(日本時間11月4日午前2時)に開始される予定だ。

画像クレジット:Netflix

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(文:Sarah Perez、翻訳:sako)

セガとマイクロソフトがAzure活用した大型戦略タイトルSuper Gameの創出・次世代開発環境の構築に向け戦略的提携を検討

セガとマイクロソフトがAzure活用した大型戦略タイトルSuper Gameの創出・次世代開発環境の構築に向け戦略的提携を検討

CHARLY TRIBALLEAU via Getty Images

セガと米マイクロソフトが、マイクロソフトのAzureプラットフォームを活用する次世代開発環境で大規模かつグローバルなゲームを制作するための戦略的提携を検討すると発表しました。

これはセガの中長期的な戦略の一環とのことで、セガは今後「グローバル展開」「オンライン」「コミュニティ」「IP活用」といった要素を盛り込んだ革新的な「Super Game」の開発を推進していくとのこと。

今回の提携は、セガが今後のトレンドを先取って開発プロセスを最適化し、マイクロソフトのAzureプラットフォームの活用によって高品質な体験を消費者に提供していくことを目的とするとのこと。

そのため両社はまず、この提携の基本的な部分で合意に達し、これからは相互協力のもとオンラインサービスの提供に必要なネットワーク環境やコミュニケーションツールの技術的進化を目指していくとしています。さらにセガは開発プラットフォームも新たな世代へ移行させて多様化するインフラとワークスタイルの変化にも対応していくと述べています。

セガの社長COO、杉野幸雄氏は、Super Gameの開発と先進的なゲーム開発環境の構築のために「セガが持つゲーム開発力とマイクロソフト様が保有する最先端のテクノロジーや開発環境の構築といった分野において、相互に協力関係を築くことで、世界中のゲームファンにお楽しみいただけるゲーム開発をさらに進めてまいります」とコメントしています。

またマイクロソフトのコーポレーションバイスプレジデント(CVP)サラ・ボンド氏は「セガ様とゴールを共有し、ゲームファンの皆さんに、より多くの新しい価値を一緒に提供していけるよう努めていきます」と述べています。

新型コロナへの警戒感もワクチン接種がすすむにつれ沈静化しつつあるなか、PS5やXbox Series X|Sといった新世代ゲーム機が発売されて約1年が経とうとしています。この1年間は、外出を控える巣ごもり生活でゲームの楽しさを思い出した人も多そうです。また、セガがSuper Gameと呼ぶ「グローバル向けの大型タイトル」とは一体何なのかも気になるところ。4つの要素をヒントに、どんなゲームが開発されているのかを予想してみるのも面白いかもしれません。

(Source:セガEngadget日本版より転載)

Epic Gamesが「フォートナイト」の中国進出を断念

米国時間11月1日、Epic Games(エピックゲームズ)はビデオゲームのメガタイトル、Fortnite(フォートナイト)の中国市場参入を中止したことを発表した

同社は、中国における長らく続いていた人気シューティング・ゲームのテストを11月15日に終了することを公式声明で発表した。今日から新規ユーザーは登録できない。

中国のインターネット巨人、Tencent(テンセント)はEpic Gamesの株を保有している他、別の米国ゲーム会社で世界的ヒット作ゲームを作っている, Riot Games(ライオット・ゲームズ)も完全所有している。

中国のゲーム業界では、最近の規制当局による審査の変更や政府による若者のゲーム時間制限の検討が起きている。中国共産党による若年層のゲーム時間を減らす動きの影響はまだ明らかではないが、この決定によって中国におけるFortniteの公開が困難になった可能性がある。

Epciは中国に特化したバージョンのFortniteを開発した。世界中でよく知られているタイトルの変種だ。ゲーマーが作っているwikiに、ゲームプレイや収益化の変更、現地法に沿うためのキャラクター・グラフィクスの変更などの詳細が載っている。同じ項目に、一定時間プレイした後はゲーム内の体験ポイントを獲得できなくなると書かれている。

EpicによるFortnite China中止の決定は、同国のゲーミング市場変更への対応と見ることができる。ゲーム時間制限のさらなる強化と、少額決済の制限による収益の低下によって、単純に計算が立たなくなった。

先月のLinkedIn(リンクトイン)の撤退によって、中国デジタル世界からもう1つ人気プロダクトが消えたことは注目に値する。2つの動きは、非中国企業がこの国で製品を提供することが、たとえ現地に支援者がいても困難であることを浮き彫りにしている。

他の文化的コンテンツの実績も芳しくない。最近のMarvel(マーベル)映画 “Eternals”(エターナルズ)は同国で公開される様子がない。おそらく、監督である北京出身のChloé Zhao(クレオ・ジャオ)氏のコメントが国家批判にあたるという意見が一部にあるからだろう。

規制の強化に加えて国際的な映画やゲームを中国に持ち込む能力、あるいは意欲の減少によって、この国はますます国際文化から隔離されていくだろう。そして、おそらくそれと同時に、中国が自国の文化的創造物を通じて「ソフトパワー」(軍事・経済力以外の政治的価値観)を獲得する機会は制限されるだろう。

いずれにせよ、中国のFortniteファンにとって、中国当局を回避するトリックを使わずにゲームをプレイする手段は失われつつある。

Epic Gamesは、中国のプレイヤーに向けて発信した以下の声明以外、中止についてコメントしていない。

Fortnite Chinaプレイヤーのみなさまへ:

Fortnite Chinaのベータテストはまもなく終了し、サーバーは閉鎖されます。詳細は以下をご参照ください。

11月1日月曜日午前11時をもって、新しいユーザー登録の入口とゲーム・ダウンロード・ポータルを閉鎖します。

11月15日月曜日午前11時、Fortniteのサーバーを停止し、プレイヤーはWeGameクライアント経由でゲームに接続できなくなります。

Fortnite Chinaプレイヤーとしてベータに参加し、私たちとともにBattle Busを苦しめてきたみなさん全員に感謝いたします。

サーバー閉鎖に関する質問あるいは提案のある方は、こちらをクリックしてフィードバックを送ってください。

画像クレジット:Kyle Grillot/Bloomberg / Getty Images

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Robloxがハロウィーン期間中3日間ダウンした後に復旧、無料ブリトー原因説を否定

若い世代に絶大な人気を誇るゲームプラットフォームRoblox(ロブロックス)は、米国時間10月31日夜にTwitter(ツイッター)で、全世界でオンラインに戻ったと発表した。

この復旧は、3日間続いたシステム障害の後でのことだった。これは、Robloxのような巨大な規模のテック企業にとっては、やや珍しい連続したブラックアウトだった。同社は先に、原因は「内部システムの問題」であると述べていた。

Robloxの創業者兼CEOであるDavid Baszucki(デイビット・バシュッキ)氏は、業務復旧後の投稿で、「高負荷時にバックエンドサービスの通信に微妙なバグが発生したことが原因で、インフラの中核システムが過負荷状態になった」と説明している。

「これは、外部トラフィックのピークや特定のエクスペリエンスによるものではありません。むしろ、データセンター内のサーバーの数が増えたことが原因で障害が発生しました。その結果、Robloxのほとんどのサービスは、効果的なコミュニケーションと展開ができませんでした」とも。

「実際のバグの診断が困難だった」ため、特定・復旧に「予想以上の時間がかかった」とバシュッキ氏は述べている。

噂では、同ゲームプラットフォームとメキシカンファストフードチェーンChipotle(チポトレ)との間のプロモーションパートナーシップが、ハロウィーンの時期にRobloxプレイヤーに100万ドル(約1億1400万円)相当のブリトーを無料で配布することを計画していたことが、このクラッシュにつながったとされていた。Robloxは、今回の混乱はプラットフォーム上の「体験やパートナーシップ」によって引き起こされたものではないとツイートで否定している。

おりしも、Robloxのクラッシュは、Facebook(フェイスブック)がMeta(メタ)になるというリブランディング発表の直後に起こった。ユーザーがゲームを作ってプレイできるRobloxは、しばしばメタバースの象徴とみなされている。

今回の障害は、ハロウィーンの週末に若いユーザーにいら立ちを与えただけでなく、子供や10代の若者にゲームを売り込んで収入を得ているRobloxの数百万人のデベロッパーにも影響を与えた。Robloxは、8月時点で4300万人以上のデイリーアクティブユーザー(DAU)を抱えている。

この3日間の混乱が、月曜日に市場が開いたときに、Robloxの技術力に対する投資家の信頼を損ねるかどうかはまだわからない。

画像クレジット:Roblox

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(文:Rita Liao、翻訳:Aya Nakazato)

任天堂とNianticがコラボしたARモバイルゲーム「Pikmin Bloom(ピクミン ブルーム)」

米国時間10月26日、Nianticは任天堂とコラボレーションを行い誕生した拡張現実モバイルゲーム「Pikmin Bloom(ピクミンブルーム)」を発表した。


ピクミン ブルームは「Pokémon Go(ポケモンGO)」のように、外に出て近所を探検することが奨励されている。ただし今度はPidgey(ポッポ)やRattata(コラッタ)を捕まえるのではなく、苗を集めてPikmin(ピクミン)の集団を作る。どんどん歩けば、どんどんピクミンが集まる。これは植物と動物のハイブリッド生物で、任天堂の同名の戦略・パズルゲームシリーズに由来している。

ピクミン ブルームは、シリーズの6作目となる。プレイヤーが対話するピクミンの種類はかなり多く、ユーザーが歩いた背後には拡張現実による花の足跡ができる。上の発表動画のゲーム内映像では、自分のアバターをMiiピクミンとしてカスタマイズできるようだ。

Pokémon Goからのもう1つの借りものは、月に1度のコミュニティの日のイベントだ。以前は特別ボーナスに釣られて外に出ると、月に1度、珍しいポケモンをゲットすることができた。外に出て友だちを作りましょう、という誘いだ。Nianticはまだ詳細を発表していないが、ピクミン ブルームの月に一度のコミュニティの日では、ピクミンを植えたり一緒に遊んだりできるという。

メタバースのガーデニングだ 🙂

Pokémon Goでは週に1度、月曜日の朝にポップアップが出て、その週どれだけ歩いたかがわかる。しかしピクミンは運動を強調していて、歩いたルートや歩数がその日の終わりに表示される。

先にこの2社が一緒に作ったゲームは期待を裏切ったため、今度の花のお友だちにはあまりプレッシャーを与えないようにしよう。Pokémon Goは2016年にあれほど売れたが、そのあとのあまりニュースにならない年でさえ、Nianticの人気は上昇し、2020年の売上は10億ドル(約1134億円)を超えた。しかしピクミン ブルームには、Pokémon Goや「Harry Potter:Wizards Unite(ハリー・ポッター:魔法同盟)」ほど、やることがたくさんはないように思える。だからこのゲームは、歩きながらきれいなピクセルをちょいと見る、といったカジュアルな大衆向きかもしれない。少なくともまだここには、きらきらしたものを探したり、奇襲作戦で協力するスリルはない。

関連記事:ポケモンGOで新型コロナ対策の仕様変更が復活、コミュニティの反発を受けて

画像クレジット:Niantic

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hiroshi Iwatani)

国内eスポーツ市場の拡大を目指す東京eスポーツゲートが3億円調達、拠点施設開発やデジタルプラットフォームの基盤整備

東京タワーを拠点に国内eスポーツ市場の拡大・牽引を目指す東京eスポーツゲートは10月27日、第三者割当増資による約3億円(現時点。資本準備金を含む)の資金調達を実施したと発表した。引受先は、日本たばこ産業、Robot Home、プロパティエージェント、メディアクリエイトコミュニケーションズ、Gushcloud International Venturesと他数社。

今回調達した資金は、東京タワー直下の東京タワーフットタウンビルに2022年4月開業予定の「RED°TOKYO TOWER」(レッド トーキョータワー)施設開発、デジタルプラットフォーム構築の基盤整備の開発費用にあてる。

また今後、リアルプラットフォーム、デジタルプラットフォーム、イベント・コンテンツ各事業の垂直立上げに向けた資金調達を予定しているという。リアルプラットフォーム事業では、RED°TOKYO TOWERの施設開発における総事業費に関して、別途SPCを設立し、金融機関や匿名組合出資者を募り引き続き資金調達を行なう。他事業についても、RED°TOKYO TOWER開業に合わせた事業立ち上げの資金調達を実施する予定。

東京eスポーツゲートは、「NEXT JAPANの、発信源へ。」をスローガンに2020年12月に設立された。RED°TOKYO TOWERを拠点とし、最新ゲームの体験エリアやeスポーツ大会、音楽ライブ、ファッションショーなど様々なライブエンターテインメントを実施するほか、配信スタジオ、ショップなどを運営するリアルプラットフォーム事業を行なうという。

また配信やコラボ商品、オンラインガチャ、ブロックチェーンを活用したトークンエコノミー、ゲームなどのデジタルコンテンツを提供するデジタルプラットフォームによるメディア事業を予定している。さらに、施設内にとどまらず、XRなどを組み合わせた配信やリアル×デジタルを組み合わせたイベントを開催するイベント・コンテンツ事業も展開する。

ナイアンティックがスマホAR「ピクミン ブルーム」を配信開始、任天堂と共同開発した「歩くことを楽しく」アプリ

ポケモンGOのナイアンティックが、任天堂と共同開発したスマホアプリ『Pikmin Bloom』(ピクミン ブルーム)の配信を開始しました。

『ピクミン ブルーム』は「歩くことを楽しくする」アプリ。従来の『ピクミン』の移植ではなく、ポケモンGOのように元のゲームを現実世界で再構成したものでもなく、「ゲーム」という言葉も使っていません。

では何かといえば、日々の散歩や通勤通学で歩くこと全般を、「不思議な生き物ピクミンを引き連れて一緒に歩く」世界観と、発見や収集・地図埋めといったゲーム性でもっと楽しめるように支援するアプリ。よく聞く言葉でいえばウォーキングの「ゲーミフィケーション」です。

ピクミンと一緒に花を植えつつウォーキング。コーヒーカップに入ったデコピクミンも

ピクミンと一緒に花を植えつつウォーキング。コーヒーカップに入ったデコピクミンも

具体的な内容は、歩いて苗を育ててピクミンを増やす(要するにポケモンGOのタマゴ)、珍しい種類のピクミンを集める、歩きながら花を植えて地図上を花畑にする(ここが「ブルーム」)、毎日の歩数や発見を記録して振り返るライフログなど。

いわゆるスマホゲームをしない人にも始めやすい一方で、歩くほどにピクミンが増え新たな発見があるなどついつい進めたくなる / 歩きたくなる仕掛けの数々を用意しており、広い意味では間違いなくゲームです。

引き連れて歩けるピクミンが増えるほど拾ってくるものも増え、遠征のような「おつかい」要員も増えるため、最初はただひたすらにピクミンを育てて引っこ抜いて増やすことが目的であり楽しみになります。

ふかそうちならぬバックパック型プランターに苗をセットして育成。基本のピクミンは当初7種

ふかそうちならぬバックパック型プランターに苗をセットして育成。基本のピクミンは当初7種

ポケモンGOと並行しやすい低負荷

「集める・見つける」と聞くとポケモンGOの二番煎じのようですが、ピクミン ブルームの特徴はプレーヤー / ユーザーの注意資源をあまり使わず、好きなタイミングで進められること。

ポケモンGOではプレーヤーがマップを注視して、欲しいポケモンがいたらその場でタップして狙ってボールを投げるなどリアルタイム性があり、いま手が離せないから!とスマホに集中するタイミングがありますが、ピクミン ブルームでは基本的に歩いているうちにピクミンが苗やフルーツなどを見つけたり拾ってくれるため、移動中はスマホを出さなくても別のことに使っていても、後から好きなタイミングで確認して受け取ることで進められます。

花を植えて歩く「ブルーム」

もうひとつの特徴は、タイトルにもなっている花を咲かせる要素。ただ歩くだけでも自分だけの地図上には足跡が残り、ライフログとして振り返ることができますが、 ピクミンの頭から収穫する「花びら」を消費して「花植え」して歩くと、マップ上にほかのプレーヤーからも観られるカラフルな花が咲きます

「花植え」をオンにして歩くことで普段通る道沿いに花を咲かせたり、色の違う花びらを使って装飾的な花畑を作ることも。ピクミン ブルームのプレーヤーが増えるほど街が花で溢れ、多くの人が歩く経路ほど花の道として可視化されることになります。

巨大な花はIngressのポータル、ポケモンGOのポケストップに相当。周囲に花を植えると咲く謎生態系

巨大な花はIngressのポータル、ポケモンGOのポケストップに相当。周囲に花を植えると咲く謎生態系

花植えはただ目に楽しいだけでなく、プランターのなかの苗の成長が加速(タマゴが孵りやすく)、ピクミン苗や果物などの発見率向上、地図上の特定ポイントに生えた大きな植物の成長を加速といったゲーム的な誘引もあります。

(マップ上の巨大な花は、ポケモンGOではポケストップがあるポイントに対応。最初は芽や葉の状態で、近くに花植えすると謎の効果で成長が促進されて巨大な花が咲きます。巨大な花が咲いたポイントでは珍しいアイテムを発見する確率が上昇。咲いているから近くまで歩こう、もう少し育てようと歩く誘引になります)

さらにこの花植えは、オプションの「みんなで花植え」モードも選択可能。みんなで花植え中は花だけでなく自分のアバター(Mii)もリアルタイムにマップに現れ、一緒にウォーキングと花植えが楽しめます。ナイアンティックではこの「みんなで花植え」を使ったイベント「コミュニティ デイ」を毎月実施する予定。

(花植えについて注意。花植えオンのままたとえば駅から徒歩で帰宅すれば、もし他のプレーヤーが少ない場所なら、最寄りから自宅まで分かりやすい一本道がしばらく(数日間)残ることになります。

誰が植えた花かまではアプリから分かりませんが、リアルでピクミン ブルームを遊んでいることを知られているが家までは教えたくない相手など条件が揃えば、少々面倒なことになりかねません。

アプリ上でも注意がありますが、花植えのオンオフは意識的に、跡を残したくない場所では使わない注意が必要になりそうです。といっても花植えには有限の資源を消費するため、切り忘れて永遠に行動範囲に線を引くことにはなりません。もしもの場合は、設定から歩行と花植え履歴を削除することもできます。)ナイアンティックがスマホAR「ピクミン ブルーム」を配信開始、任天堂と共同開発した「歩くことを楽しく」アプリ

デコピクミン、ポストカード、ライフログ、AR

基本は「歩く、たまにアプリを開いてピクミンが拾った苗や果物を回収、苗はプランターにセット、育ったら引っこ抜いて増やす」の繰り返しだけでも、シンプルにピクミンの数や種類が増えてゆくことを楽しめます。

上記の「花植え」のほかさらに楽しむ要素としては、ピクミンが自分の出身地にちなんだアイテムを拾って身につける「デコピクミン」集め、ピクミンが拾ってくる様々な場所の「ポストカード」集めやフレンドとの送りあい、その日の足跡と写真、一言コメントを足したミニ日記のような「ライフログ」をつけて後から振り返るなど。ナイアンティックがスマホAR「ピクミン ブルーム」を配信開始、任天堂と共同開発した「歩くことを楽しく」アプリ

ポケモンGOのようなAR写真ももちろん撮影可能。ピクミンの隊列をまるごと撮影できます。もとのピクミンがリアルな地形のかげに小さな謎の生き物というビジュアルだったため、多数のピクミンが果物やアイテムを抱えて現実に現れるスケール感はなんとも言えない楽しさ。

動画でもマカロンになったピクミンなど見たこともない個体が写っていましたが、ゲーム的に攻略するユーザーには「デコピクミン」集めが熱くなりそうです。

ピクミン ブルームは10月27日から、まずシンガポールとオーストラリアで正式配信を開始。数日間で他の地域にも展開する計画です。

Engadget日本版より転載)

Unityがクロスプラットフォーム・マルチプレイヤーゲーム開発をシンプルにする「Unity Gaming Services」ベータ提供開始

モバイル、タブレット、PC、コンソール、AR・VRデバイス向けに2Dおよび3Dコンテンツを開発するプラットフォームであるUnityは、バックエンド、マネタイズ、ユーザー獲得、プレイヤーエンゲージメントなど、ゲームクリエイターが必要とするすべての機能を提供する新しいプラットフォーム「Unity Gaming Services」ベータ版の提供を開始した。この新バージョンでは、「Roblox(ロブロックス)」「Genshin Impact(原神)」「Fortnite(フォートナイト)」などのヒットタイトルを含む成長分野である、クロスプラットフォームのマルチプレイヤーゲームを、開発者がより簡単にローンチできるようにすると同社は約束している。

新しいプラットフォームは全世界で利用可能で、100社以上の開発者がこのプラットフォームを利用していると、Unityのオペレートソリューション担当上級副社長兼ゼネラルマネージャーのIngrid Lestiyo(イングリッド・レスティヨ)氏はTechCrunchに語った。

新しいツールには、プラットフォームのリリースプロセスを経ることなく、ゲームロジックをUnityのバックエンドサービスと同期させることができるなど、あらゆる規模のライブゲームを構築するために開発者が必要とするものが含まれている。提供されるツールの中には、プレイヤーの接続、ロビーの作成、オンラインプレイヤーのマッチング、ゲーム内でのボイスやチャットの有効化など、マルチプレイヤーゲームプレイを可能にするものが含まれている。

「これはシンプルです。当社のソリューションは、クロスプラットフォームのマルチプレイヤーゲームを作る最速の方法であり、マルチプレイヤーゲームをライブ配信するには、Unityエディタを使ってクリックするだけです」とレスティヨ氏はTechCrunchに語った。「また、どんな規模のチームでも、ニーズに合わせて製品を簡単に組み合わせ使用することができます。当社の製品は相互運用が可能なので、開発者とプレイヤーの両方にとってより良い体験となるでしょう」。

また、開発者は、ゲームのパフォーマンスの概要を把握し、実用的なインサイトを1カ所で確認できるようになる。また、アプリ内課金や広告、ユーザー獲得に役立つツールを使って、ゲームの収益化と成長を図ることができる。

レスティヨ氏はこう語った。「どんなに複雑なツールやコンテンツであっても、ゲームのパフォーマンスを単一の接続されたインターフェイスでモニターできるようになりました」。

Unity Game Servicesは、ベータ期間中はすべての開発者に無料で公開されており、開発者はスケールアップした場合のみ料金を支払う。Android、iOS、Linux、Mac、Windowsに対応している。コンソールサポートは今のところ招待制となっているが、近日中に利用可能になる予定だとレスティヨ氏は述べている。

レスティヨ氏はパートナーシップの可能性については現段階ではコメントを控えたが、あらゆる規模のチームやスタジオに新しいUnity Gaming Servicesプラットフォームを試してもらいたいと語った。

同氏はこうも述べている。「当社のミッションは、デベロッパーの成功を支援することです。今日、開発者は、クロスプラットフォームのマルチプレイヤーゲームに対するプレイヤーの需要の高まりを満たす必要があると同時に、膨大なクラウドネットワーキングの専門知識を必要とし、ゲームデザインそのものをはるかに超える技術的および運用上の課題を提示する、ますます複雑な新しいリアリティーを管理しています。そのようなクロスプラットフォーム・マルチプレイヤーゲームに関するニーズが高まっている中、Unity Gaming Serviceは、開発者がより多くのマルチプレイヤーゲームをローンチするための参入障壁を軽減し、業界の規模とプレイできるタイトル数を拡大します」。

Unityは、2021年6月時点で34億人以上の月間アクティブユーザー(MAU)がいると主張している。

画像クレジット:Unity

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(文:Kate Park、翻訳:Aya Nakazato)

NVIDIAの次世代クラウドゲーミング「GeForce Now RTX 3080」は1440p/120fpsの超低遅延ストリーミングが可能に

NVIDIAは「デスクトップクラスのレイテンシー」と「PCまたはMacで最大120fpsの1440pゲーミング」を実現する次世代クラウドゲーミングプラットフォーム、GeForce Now RTX 3080を発表した。このサービスは、GeForce Now SuperPodと呼ばれる新しいゲーミングスーパーコンピュータにより提供され、価格は現在のPriorityの2倍となっている。

SuperPodは、NVIDIAによると「これまでに作られた中で最も強力なゲーミングスーパーコンピュータ」であり、3万9200TFLOPS、1147万7760個のCUDAコア、8960個のCPUコアを実現している。同社は、35TFLOPS、つまりXbox Series Xの3倍、または8コアのCPU、28GBのDDR4-3200 RAM、PCI-GEN4 SSDを搭載したPCとほぼ同等の体験を提供するとしている。

画像クレジット:NVIDIA

そのため、MacやPCでは最大120fpsの1440pゲーミング、SHIELDでも4K HDRを見ることができるが、後者のリフレッシュレートについてはNVIDIAは言及していない。また、モバイルでも120fpsをサポートし「次世代の120Hzディスプレイをサポートします」とNVIDIAは述べている。これに対して、GeForce NowのPriorityレベルは、1080p / 60fpsに限定されており、最新のアップデートではAdaptive VSyncが利用可能だ。

また、バッファリングを低減するアダプティブシンクなどのトリックにより「クリック・トゥ・ピクセル(click-to-pixel)」のレイテンシーを56msまで短縮し、他のサービスやローカルの専用PCにも勝てるとしている。ただし、これはGeForce Nowのデータセンターまでの往復遅延(RTD)が15msであることを前提としており、そこは当然ながらインターネットプロバイダーや所在地に左右される。

NVIDIAの主張はさておき、モバイルデバイスでもPCでも、現行のGeForce Priorityレベルよりも明らかにスピードアップしている。しかし、そのスピードにはコストがともなう。GeForce Nowのプレミアムメンバーシップは、年間50ドル(約5700円)から始まり、最近では倍の100ドル(約1万1400円)に値上がりし、すでにかなり大きい要求になっている。しかし、RTX 3080メンバーシップは6カ月間100ドル(約1万1400円、約2倍の価格)で「数量限定」となっており、Foundersと優先的なアーリーアクセスが米国時間10月21日から始まる。とはいえ、謳い文句通りなら、いずれにしても新しいPCを買うよりは安い。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Steve Dent(スティーブ・デント)氏は、Engadgetのアソシエイトエディター。

画像クレジット:NVIDIA

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(文:Steve Dent、翻訳:Aya Nakazato)