シンガポール金融管理局のブロックチェーン構想「Project Ubin」が商業化に向けて始動

シンガポール金融管理局(MAS)と国営投資会社のTemasek(テマセック)は米国時間7月13日、ブロックチェーンを基盤とするマルチカレンシー決済ネットワークであるのProject Ubinが40社以上の企業とのテストを経て、商業運用が可能であることを証明したと発表した(Monetary Authority of Singaporeリリース)。

この取り組みは2016年に始まり(The Business Times記事)、TemasekとJ.P.Morgan(J.P.モルガン)によって開発されたプロトタイプのシステムは、商用ブロックチェーンアプリケーションとの統合性を確認するために2019年からテストを受け付けていた。

MASとTemasekの委託を受けて本日発表されたレポート(Monetary Authority of Singaporeリリース)によると、Project Ubinのプロトタイプは40社以上の金融・非金融企業とのワークショップを通じて検証されたという。潜在的な用途には迅速かつ低コストなクロスボーダー取引、外貨両替、エスクローや貿易のためのスマートコントラクトなどが含まれている。

報告書によればProject Ubinのプロトタイプは、中央銀行や他の金融機関と国境を越えたより良い決済ネットワークを構築するために、より多くの連携を可能にする道を開く可能性があると述べている。

TemasekのChia Song Hwee(チア・ソン・フウィー)副CEOは声明で「これはデジタルアイデンティティ、デジタル通貨、金融資産トークン化に焦点を当てたブロックチェーンのソリューションでの探索と構築におけるTemasekの努力を証明するのだ。我々はブロックチェーン技術のさらなる普及を促進する観点から、Project Ubin及び他の応用分野から生じる商業化の取り組みをサポートすることを期待している」と述べている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

暗号通貨のセキュリティを提供する台湾のCoolBitXがSBI HoldingsなどからシリーズBを調達

ブロックチェーンのセキュリティを提供している台湾のCoolBitXが、1675万ドル(約18億5000万円)のシリーズBを発表した。このラウンドをリードしたのは、シリーズAのときと同じ日本の金融グループSBI Holdingsだ。

参加した投資家は、韓国の暗号通貨取引所Bitsonic、日本の金融サービスMonex Groupそして台湾のNational Development Fund(国家発展基金)だ。

2014年に創業したCoolBitXには、2つのプロダクトがある。まずCoolWallet Sは、暗号通貨のためのBluetooth対応ハードウェアウォレットだ。もうひとつのプロダクトSygnaは、金融活動作業部会(Financial Action Task Force、FATF)が2019年策定したルールに対する、仮想資産サービスプロバイダーたち(virtual asset service providers、VASPs)のコンプライアンスを助けるソリューションだ。

「トラベルルール」と呼ばれるそのルールは、仮想資産サービスプロバイダーがトランザクションの間に顧客から個人同定情報(personally identifiable information,、PII)を得ることを義務付けて、マネーロンダリングやテロリストの資金獲得などを防ぐ。FATFのメンバー国のVASPsはすべて、6月までにコンプライアンスを要する。

今回の資金でCoolBitXは、Sygnaのプレゼンスをアジア太平洋地域の外にも広げたいと考えている。同社によると、すでに12社の暗号通貨取引所が了解メモに署名しており、Sygnaの利用とテストを行っている。12社の中にはSBI VC Trade、Coincheck、Bitbank、DMM Bitcoin、BITpoint、MaiCoin、BitoPro、Aceなどが含まれている。

CoolBitXの創業者でCEOのMichael Ou(マイケル・ウー)氏は本誌宛てのメールで、Sygnaを展開することによってShyftやCiphertraceのような同業他社と差別化できるという。しかし彼らもまた、トラベルルールのコンプライアンスソリューションを提供しており、それが今や、広くテストされユーザーによって立証されていることを示している。

ウー氏はまた 「Sygnaを使うことで、VASPsは日常業務を邪魔されずに迅速にコンプライアンスをチェックできる。シームレスなユーザー体験とデータ通信におけるセキュリティを重視しているため、Sygnaは暗号通貨の世界でメインストリームとして採用されるだろう。それを狙っている」と語っている。

プレスリリースの声明において、SBI Holdingsの代表取締役社長兼CEOの北尾吉孝氏は次のように述べている。「CoolBitXが暗号通貨の一般的な採用に向けてまた大きく前進したことは、同社初期の投資家としてとても喜ばしい。今回の2度目の投資にも参加できたことを喜んでいる。デジタル資産は本質的にボーダーレスなので、地理的な境界に制約されないソリューションが必要であり、したがってCoolBitXの安全で実装しやすいシステムを世界中に普及させていく同社の旅路に同行できることを、弊社SBI Holdingsは誇りに思っている」

画像クレジット: CoolBitX

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

大量のトランザクションをブロックチェーンで一元管理するClearが約14億円を調達

Clearは野心的なアーリーステージのスタートアップだ。同社は、通信企業間の決済など大量のトランザクションを処理するためのブロックチェーンを構築しようとしている。米国時間2月5日、シリーズAで1300万ドル(約14億円)を調達した。

このラウンドはEight Roadsがリードし、Telefónica Innovation VenturesとDeutsche TelekomのTelekom Innovation Pool、HKT、そしてSingtel Innov8が参加した。

今回のラウンドに参加した投資家が通信企業であることは偶然ではない。Clearのブロックチェーンによるトランザクションネットワークの初期のユースケースは、世界中の通信企業間の決済の移転だ。今それは、手作業のエラーになりがちなやり方で行われている。

Clearの共同創業者であるGal Hochberg(ガル・ホッホバーグ)氏によると、同社のミッションはこれまでのビジネスの各種契約をデジタルに置き換えること。これは、デジタル台帳の用語ではスマートコントラクトと呼ばれている。

同氏は「Clearが実現するのは、ビジネスパートナと信頼できる状態を作ることだ。なぜなら彼ら全員が、料金もユーザーの利用状況も同じもの、同じ情報を見るからだ。Clearを導入すれば、彼らはどんな問題でもリアルタイムで見つけられる。商用の情報でもサービスのデリバリーでも、それらの問題をClearのプラットホームの中で実際に解決できる」と語る。

複数の国境にまたがる大量のトランザクションをブロックチェーンで処理すると、そのスマートコントラクトは規約の自動的な執行者となり、月末まで待たされてエラーが見つかり解決プロセスを開始するといった非効率さがなくなる。問題の発見と解決がリアルタイムで行われるからだ。決済までの時間が短縮され、対立の解決もスピードアップする。

同氏は「ブロックチェーンを使えば、そういう対話的な操作を監査可能で、暗号化により安全、そして当事者たちが同期して全員同じ情報を見ている状態で進められる」と説明する。

繰り返すと、同社は世界中の通信企業の膨大な量のトランザクションを支えている。その国境横断性は良いテストケースだ。しかしホッホバーグ氏によると、それはスタート地点にすぎないという。まだ完全に完成した姿ではないが、何億件もの課金を伴うイベントを処理できることは実証された。

今回の資金により同社は、今年の前半にはキャリアクラスのプロダクションを完成させたい。また、これだけ資金があれば、通信以外の分野にも進出できるだろう。

関連記事:Kadena fulfills hybrid blockchain vision with launch of public chain(パブリックチェーンでハイブリッドブロックチェーンを目指すKadena。未訳)

画像クレジット: Clear

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

街のクリスマスミュージックよりひどいBitcoinクリスマスミュージック

ホリデーシーズンは何でもあり。できればいい気分になるものが欲しいよね。でも、この記事にそれはない。なんとか聴きつづけることはできる、Bitcoinクリスマスミュージックというひどいパロディー作品をご紹介しよう。

エンジョイ!

このアカウントには、同じようなファン・フィクションの楽曲が山ほど投稿されている。これは、bitcoinのファンも他のトレーダーと同じような人たちであり、彼らにも友だちが少ないことを証明している。

お別れにもう1曲!

ではオフラインにして、愛する人との時間をお過ごしください。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Rippleが約220億円を調達して国際決済における暗号通貨XRPの普及に注力

暗号通貨を利用して国際送金サービスを提供しているRipple(リップル)が、シリーズCで2億ドル(約220億円)を調達した。ラウンドをリードしたのはTetragon、これにSBIホールディングスとRoute 66 Venturesが参加した。Fortune誌によると、同社の評価額は現在100億ドルである。

RippleのCEOであるBrad Garlinghouse(ブラッド・ガーリングハウス)氏は、発表声明で「現在の財務状況はとても良いので、私たちのビジョンは達成できる。ブロックチェーンの分野は成長が鈍化したり閉鎖したところも多いが、当社は勢いを加速し2019年全体を通じて業界のトップだった」と述べている。

Rippleが力を入れているのは、国際決済などの送金業務で、独自のブロックチェーンXRP Ledgerを持つ暗号通貨XRPをそのために用いている。XRPトークンの現在の時価総額は、bitcoinとEthereumに次いで3番目に大きい。

CoinMarketCapによると、XRPトークンの時価総額は現在84億ドル(約9200億円)だ。XRPは分散型の暗号通貨だが、時価総額のかなりの部分をRippleがコントロールしている。保有していることそれ自身に価値がある。Rippleは2019年の第三四半期には、XRPトークンで6624万ドル(約72億円)を売却した

Rippleは、暗号通貨(そして特にXRP)は国境を越える取り引きに大きな便宜をもたらす、と考えれれている。そして暗号通貨は、従来の外為ソリューションに比べて安価で手続きが迅速である可能性があります。

同社は金融機関に、国際決済のためのバックエンド通貨をRippleNetに切り替えるよう、説得してきました。

RippleNetには現在300の顧客が存在し、特にRippleは送金サービスMoneyGram(マネーグラム)の株を10%取得して、同社が少なくとも部分的にRippleNetに切り替えるよう促している

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名門VC・a16zが暗号通貨スタートアップのための無料スクールを開校

先月、Andreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ、a16z)のジェネラルパートナーであるChris Dixon(クリス・ディクソン)氏がTechCrunch Disruptで、ベンチャーキャピタル企業である同社が暗号通貨を扱うスタートアップを育てる無料のスクールを開くと発表した。そして米国時間11月8日に同社は、そのスクールを公式に立ち上げた。すでに願書を受け付けており、受付期間は4週間だ。

この事業でa16zは、暗号通貨を大衆的に普及させたいと願っている。ディクソン氏とa16zのチームは暗号通貨とブロックチェーンに7年間関わっており、これからはその間に学んだことを起業家たちと共有したいと考えている。

これによって暗号通貨のコミュニティが育ち、今後のa16zの投資機会も創出されるだろう。ただしa16zは「暗号通貨のスタートアップスクールに参加したことはa16zからの投資を受けることを意味しない」と言っている。暗号通貨スタートアップへの投資に関してはa16zは思慮深い投資家であり、暗号通貨スタートアップスクールに参加した者だけを対象とせず、暗号通貨のコミュニティ全体が対象だ、と言っている。

そのa16zのCrypto Startup Schoolは7週間の課程を2020年2月21に開始する。授業料は無料であり、a16zは何ら所有権を有しない。

授業はメンローパークで行われるので、シリコンバレー周辺に住んでいない人はおよそ2カ月あまり下宿する必要があるだろう。「それでは大変すぎる」という人たちのためにa16zはすべての授業を録画する。そして誰もがそのビデオを見たり、スクールのカリキュラムや教材をダウンロードできる。

以下がコースの概要だ。

  • 暗号通貨のネットワーク(クリプトネットワーク)とは何か、なぜそれが重要なのか?
  • ブロックチェーンコンピューティングの基礎: 暗号技術とコンセンサス
  • アプリケーション開発ツールの概要
  • アプリケーションの現状と2025年
  • 暗号通貨のビジネスモデル
  • 暗号通貨の経済学
  • ユーザー体験、製品開発、セキュリティ
  • マーケティングとデベロッパーリレーション
  • コミュニティと参加と統治
  • 規制の現況と配慮
  • 資金調達ガイド

ご覧のようにこれらは、暗号通貨にフォーカスした授業と、資金調達やマーケティングなど一般的なスタートアップ入門のミックスだ。スクールが対象とするのは20から25ぐらいのチームで、40名前後の参加者総数を想定している。ソフトウェア開発の経験者であることが条件だが、暗号通貨のエキスパートである必要はない。授業内容は一週間に12〜15時間の講義とワークショップ、個人指導、そしてネットワーキングの実技だ。

最後に参加者は、プロジェクトのアイデアやプロトタイプのデモをを披露しなければならない。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

HTCから3万円を切るブロックチェーンスマホが登場

現在HTCは難しい状況にあるが、それでも同社には魅力的なチャンスがある。新CEOのYves Maitre(イヴ・メイトル)氏が数週間前のDisruptで私に対して認めたように、かつての強力なスマートフォンブランドだったHTCは、近年その勢いを失っている。しかし、暗号通貨スマートフォンのExodus(エクソダス)プロジェクトは、将来の可能性を垣間見せてくれた。

先週末にベルリンで開催されたLightningカンファレンスにてHTCはExodus 1sをローンチし、プロジェクトが一度限りでないことをしめした。この新デバイスは219ユーロ(約2万7000円)と廉価だ。この技術を試したい人にとっては悪くない値段設定だ。もちろん、前モデルと同じくさまざまな暗号通貨が利用できる。

スペック的には、見る点はない。プロセッサはSnapdragon 435でOSはAndroid 8.1、ディスプレイサイズは5.7インチ/HD+解像度、4GBのメモリーと64GBのストレージを搭載している。また、microUSBポートやヘッドホンジャックも備えられている。つまり、ローエンドスマートフォンということだ。

大きな違いは、ハードウェアウォレットとBitcoinノードへのアクセスが可能なことだ。HTCのPhil Chen(フィル・チェン)氏はリリースの中で、「我々はユーザーがプライベートキーを保存できるようにしたが、さらに一歩進んで、完全にBitcoinノードを実行できるようにした」と述べた。「私たちは普遍的なベーシックファイナンスへとアクセスするツールを提供する。ある意味、スイスの銀行をポケットに入れるための道具だ」。

メイトル氏は先週、これらのデバイスでのブロックチェーンの使用が主流になるのは、まだ2、3年先だと考えていると語った。そしてExodus 1sが提供するのは、廉価にブロックチェーン技術を提供する方法だ。ヨーロッパと台湾、サウジアラビア、アラブ首長国連邦では、10月20日から端末をオンラインで注文できる。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

転売業者の荒稼ぎを防ぐYellowHeart、チケットをブロックチェーンで一元管理

YellowHeart(イエローハート)は、人気コンサートのチケットを買おうとしたことのある人の誰もが経験した思われる問題を解決しようとしている。そういう人気チケットは、転売業者(ダフ屋)がかっさらってしまい、非常に高く転売されることが多いのだ。

CEOのJosh Katz(ジョシュ・カッツ)氏によると、彼がYellowHeartを創業したのは彼自身が大の音楽ファンであると同時に、ダフ屋に食い物にされることにうんざりしてきたからだ。同時にまた、彼によると、それはコンサートに行く人たちだけの問題ではない。むしろそれは、ファンとアーティスト両方が、ウィンウィン(Win-Win)の逆のルーズルーズ(Lose-Lose)になっていることだ。ミュージシャンは高く売られたチケットにふさわしい額の利益をシェアできない。

そこでYellowHeartは、ミュージシャンやコンサート会場やそのほかのイベント主催者たちに、チケット転売のルールを作らせる。カッツ氏が望むのは「勇敢なアーティストがチケットを正価より高い値段で売るのはノー!と宣言する」ことだ。しかし彼が予言する現実としては、チケット価格の天井を設定し、転売で得た利益は売った者とアーティストまたは指定したチャリティーと分け合うルールになるだろう。

「チケットがどこで売られようと、そのルール守らなければならない」とカッツ氏は付け加える。なぜ守らざるをえないかというと、チケットの販売はすべてオープンなブロックチェーンの上で行われるからだ。そして「すべてのトランザクションがYellowHeartを経由し、売り上げもすべてYellowHeartを通る」。

計画では、そのようなチケット発行のプラットホームを来年の第2四半期に作る。カッツ氏によると、ユーザーは自分のチケットをYellowHeartのスマートコントラクトを使えるマーケットプレースならどこででも売れる。「でもそんなパートナーができてスマートコントラクトの統合が行われるまでには少々時間がかかるだろう」とカッツ氏は認める。

関連記事:BOTS Act punishing online scalpers passes Senate, moves on to the House(ネット上のダフ屋を罰するBOTS法が上院を通過、未訳)

カッツ氏によると、ブロックチェーンにはそのほかの利点もある。どのチケットにもユニークな(それ1つしかない)キーが付いていて、それはユーザーの本人性に結びついておりユーザーの仮想ウォレットに所在する。したがってニセモノは作れない。チケット発行のプロセスはエンドツーエンドで完全にデジタルであり、その例外は会場側が切符売り場でチケットをプリントするときぐらいだ。

同氏は音楽業界にいた履歴があり、以前はホテルやレストランなどの顧客のためにオリジナルのプレイリストを作るEl Media Groupを創業した。彼はザ・チェインスモーカーズと一緒にYellowHeartを作り、マネージャーのAdam Alpert(アダム・アルパート)氏はDisruptor Records(ディストラプター・レコーズ)のCEOでもある。

「ザ・チェインスモーカーズとは長年、転売業者の問題を率直に話し合ってきた。今回はうれしいことにYellowHeartがパートナーとなり、アーティストとファンがコントロールを取り戻せるスマートで効果的なソリューションを提供してくれた」とアルパート氏は声明で述べている。

そしてカッツ氏によると、YellowHeartはコンサートに限らず、どんなイベントのチケット管理にも利用できる。彼によるよ「スポーツや劇場などでも便利に使えるはずだ。今回はたまたま創業者が全員音楽業界出身だから、手はじめが音楽になっただけだ」。

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物質の検査にダイヤモンドダストを利用するDust Identityにエアバスやロッキードも投資

Dust Identityのアイデアは、同社の創業者たちがいたMITの研究室で生まれた。そこで彼らは、ダイヤモンドの塵、ダイヤモンドダストを使って物質を認識する技術を開発した。それ以降同社は、この高度な技術の商用化を目指していた。そして米国時間7月17日に同社は、昨年230万ドルのシードラウンドをリードしたKleiner PerkinsによるシリーズAのラウンドで1000万ドルを調達した。

このラウンドには、Airbus VenturesやLockheed Martin Ventures、New Science Ventures、Angular Ventures、そしてCastle Island Venturesが参加した。同社の調達総額はこれで1230万ドルになる。

同社の特異なアイデアは、物をダイヤモンドダストの薄い層で包むことにより、それが変造されていないことを証明する。ダイヤモンドダストは一見高価なようだが、同社によるとシード資金のころには安い工業用ダイヤモンドの廃棄物を使っていた。宝石店で売ってるような、高価なダイヤモンドではない。

同社のCEOで共同創業者の1人であるOphir Gaathon(オフィール・ガッソン)氏は、こう言っている。「ダイヤモンドダストをポリマーエポキシの表面に落とすと、そのポリマーが硬化するとき、ダイヤモンドは一定の位置と方向に凝固する。実はそのときのダイヤモンドの方向角度を非常に迅速に読む技術を、われわれは開発したのだ」。

Kleinerで今回の投資を担当したIlya Fushmanによると、同社は物の認識とセキュリティのためのユニークなアプローチを提供する。彼は声明でこう言っている。「メーカーとサプライヤーの間に不信が育っているようなときには、Dust Identityのダイヤモンド粒子のタグが、製品の証明とサプライチェーンのセキュリティに従来の技術よりも優れたソリューションを提供する」。

この投資が戦略的投資であるAirbusとLockheed Martinがいることは、大手工業企業のサプライチェーンにおいて、このような高度な技術が必要であることを示している。また、昨年同社がエンタープライズコンピューティングの大手SAPとパートナーして、物理的オブジェクトへのブロックチェーンインタフェイスを提供していることも特記に値する。つまりDust Identityの識別子をブロックチェーンに保存するのだ。SAPとの関係があってもそれはブロックチェーンの実装を特定しない、と企業のスポークスパーソンは言っている。

同社はまだ生まれて間もない企業だが、すでにさまざまな投資家の関心を集めており、今回得た資金は来年の製品開発に充てたいという。これまで同社は、さまざまな業種のためのパイロット事業や初期的デプロイメントを実装してきた。それらは、自動車、ラグジュアリーグッズ、化粧品、石油、ガス、電力などの業種だ。

関連記事:This startup got $2.3M to identify physical objects using diamond dust(Dust Identityの230万ドルのシード資金、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Linux Foundationがブロックチェーン上に分散サプライチェーンを構築するためのフレームワークHyperledger Gridをローンチ

The Linux FoundationのHyperledger Projectはもっぱらブロックチェーンのプロジェクトだが、今朝(米国時間1/22)同団体はサプライチェーンのプロジェクトを作るためのフレームワークを発表した。ブロックチェーン単独の一人舞台はさせない、というわけだ。

まさしく同ファウンデーションはそのへんに気を使って、このプロジェクトが厳密にブロックチェーンのプロジェクトではない、と指摘している。むしろそれは、サプライチェーンのデジタル化という問題を解決する、というもっと広い視野のためのビルディングブロックを提供する。このプロジェクトを発表するブログ記事は、それがアプリケーションでもないし、ブロックチェーンのプロジェクトでもない、と言っている。では何なのか?

“Gridは、技術とフレームワークとライブラリが協働するエコシステムであり、それによりアプリケーションのデベロッパーが自分の業界や市場の形にもっとも適したコンポーネントを選べるようにする”、とある。

Hyperledgerは、そのプロジェクトがジャーゴンや先入観に支配された説明に閉じ込められることを望んでいない。それが望むのは、デベロッパーに一連のツールとライブラリを提供して、彼らが自由にアイデアを暖められるようにし、自分たちの業界の要求に合ったアプリケーションを作れるようにすることだ。

現時点までのこのプロジェクトの主なコントリビューターは、Cargill、Intel、そしてBitwise IOだった。

サプライチェーンは、エンタープライズにおける分散台帳アプリケーション(distributed ledger applications, DLT)の初期の主要なユースケースだった。それどころか今日の本誌TechCrunchには、ブロックチェーン上にサプライチェーンを構築するスタートアップCitizens Reserveを取り上げた記事すらある。IBMもかなり前から、ダイヤモンドの検査食品の安全性などに関してサプライチェーンを研究開発してきた。

しかし、分散台帳という考え方は、一般的にエンタープライズにとっても、そしてましてやサプライチェーンにとっても新しすぎるから、デベロッパーはまだ、自分たちの取り組み方を探っている状態だ。The Linux Foundationは、そこに対して柔軟性に富むオープンソースのフレームワークを提供することにより、デベロッパーにオープンなオプション(選択肢)を与え、これが実際に動き出すときにアプリケーションを作れるための、柔軟な基礎を提供しようとしている。

関連記事: エンタープライズ市場に臨むブロックチェーン–仮想通貨以外の可能性

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Digital GarageとBlockstreamが日本でブロックチェーンによる金融サービスを開発

昨年は世界の暗号通貨の市場が暴落したようだが、でも世界でもっとも暗号通貨を厚遇する国の一つである日本では著名な人びとが力を合わせて、Bitcoinとブロックチェーンによる金融サービスを開発している。

Bitcoinのコントリビューターたちが創業したブロックチェーンスタートアップBlockstreamが今週、日本でDigital Garageと金融サービス企業東京短資(Tokyo Tanshi)と共にジョイントベンチャーを立ち上げた、と発表した。Digital GarageはTwitterやSquareなどにも投資している初期段階専門の投資家およびインキュベーターだ。

そのジョイントベンチャーはCrypto Garageと呼ばれ、“日本の機関投資家向け市場のためのBitcoinとブロックチェーンソリューションに特化する”。その立ち上げは昨年発表され、Blockstreamが額面不詳の投資により加わったのは最近のことのようだ。Blockstreamによると、同社はこの取り組みに“専門家としての技術”を提供する、という。

このジョイントベンチャーに関して今分かることは以上だが、同社は最近、最初のプロダクト“SETTLENET.”をリリースした。同社の説明によるとそれは、BlockstreamのブロックチェーンLiquid Networkを使用するプラットホームで、スピードとセキュリティを重視する暗号通貨取引所およびブローカーだそうだ。

(大文字だけの名前はみんな嫌いと思うから)Settlenetはすでに、取引所や暗号通貨プロジェクトの監督官庁である金融庁の認可を得ており、その最初のローンチは日本円向けの安定通貨(ステーブルコイン)だという。最大の目標は取引所が流動性を提供でき、したがってその安定通貨がアトミックなスワップにより、LiquidサイドチェーンにpegしているBitcoinと売買(トレード)できることだ。

すでに数社がコラボレーションしている。Blockstreamに投資しているDigital Garageはこの事業にさらに1000万ドルを投じた。それは、2016年以来の三度目の投資だ、と言われる。それによりBlockstreamの調達総額は9000万ドルになった。

一方、東京短資は100年以上前に創業された仲買企業だ。同社は昨年以来Digital Garageと暗号通貨プロジェクトをやっており、昨年両社が共同でCrypto Garageを発表した。両社のもっと幅広い目標は、日本におけるブロックチェーンによる金融サービスを運営していくことだ。

注記: 筆者は少量の暗号通貨を保有している。それは勉強のためには十分な量だが、人生を変えるほどの量ではない。

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オハイオ州、bitcoinで納税できる最初の州に

月曜日(米国時間11/26)から、オハイオ州の企業は税金をbitcoinで収められるようになる——同州は暗号通貨を正式に受理する最初の州となる。

このプログラムに参加したい企業は、OhioCrypto.comへ行き、登録して暗号通貨で収めたい税金を支払えばよい。タバコの売上税でも従業員の源泉徴収でもなんでもよい、と取り組みを最初に紹介したThe Wall Street Journalの記事に書かれている。

オハイオ州財務長官Josh Mandelが推進するこのbitcoinプログラムは、ITフレンドリーのイメージを作ろうという同州の大きな野望を世に示す試みの一環だ。

オハイオに州は、テクノロジーハブとも言うべきものがコロンバスにあり、中西部最大級のベンチャーキャピタルファンドDrive Capitalの拠点となっている。

オハイオ州の新規デジタル通貨採用を活用しようする人がいるかどうかは議論のあるところだ。

現在暗号通貨市場は、1637年2月のオランダのチューリップなみの急降下(あるいは崩壊、爆縮、大惨事、大火災)状態にある

Bitcoin続落、4000ドルを切る――暗号通貨ブームは一段落

国の南東、南西および中西部の州でもbitoinによる納税が検討されたが、アリゾナ、ジョージア、イリノイの各州では法案が通らなかった。

オハイオ州は暗号通貨支払いのスタートアップBitPayと協力して支払いを取り扱う。同社はbitcoinをドルに交換する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ブロックチェーン・ゲーム盛況、Mythical GamesがシリーズAで1600万ドル調達

ブロックチェーン・ゲーム盛況、Mythical GamesがシリーズAで1600万ドル調達
Fortnite。この無料マルチプレーヤー・サバイバルゲームはゲーム内のバーチャル購入だけで驚異の10億ドルを稼いだ。そして今ゲーム業界では、別の誰かがどうすればゲームの新しいトレンドで自分たちも儲けられるかを実験している。

今日(米国時間11/18)ステレスモードを終えてシリーズAラウンドで1600万ドルを調達したスタートアップMythical Gamesは、未来のゲームではユーザー生成コンテンツやプレイヤー、コンテンツクリエイター、ブランド、デベロッパーらが親密に結びつくのが当たり前になると考えている。Mythicalはこのベンチャー資金を使ってPC、モバイル、ゲーム機向けゲームをブロックチェーンプラットフォームEOSIO上に構築する。そこはデベロッパーが「プレイヤーが経済を所有する」ゲームを開発するためにも解放される。

Mythicalはゲームの初期ラインアップがについても近く発表する予定。

Mythicalはゲーム業界のベテラン集団が率いている。最高経営責任者のJohn Lindenは元Activisionのスタジオ責任者でNianticが買収したSeismic Gamesのプレジデントも務めた。他の幹部には、コンプライアンス責任者で同じくActivisionの元スタジオ責任者Jamie Jackson、プロダクト責任者で元Yahooプロダクトマネジメント・ディレクターのStephan Cunningham、ブロックチェーン責任者で元Blizzard(Activisionの子会社でWorld of Warcraftの開発で知られている)のシニアプロデューサーRudy Kockらが名を連ねる。チームメンバーらは過去にCall of Duty、Guitar Hero、Marvel Strike Force、およびSkylandersなどのゲームを送り出してきた人たちだ。

Galaxy DigitalのEOS VC FundがMythicalの調達ラウンドをリードした。今年設立された3.25億ドルのファンドは、EOSISブロックチェーン上で開発するスタートアップへの戦略的投資を通じて、EOSIOエコシステムの拡大に焦点を絞る。Javelin Venture Partners、Divergence Digital Currency、暗号通貨交換所のOKCoinなどもラウンドに参加した。

投資家たちがゲームビジネスの盛り上がりに興奮しているは、Epic GamesやTwitch、Discordらの成功を踏まえれば当然のことだ。

Epic Gamesは社会現象になった同社のゲームFortniteのおかげで、先月末12.5億ドルの調達ラウンド完了した。KKR、Iconiq Capital、Smash Ventures、Vulcan Capital、Kleiner Perkins、Lightspeed Venture Partners 他も同ラウンドに参加した。ゲーマー向けチャットアプリケーションのDiscordは、4月に16.5ドルの評価額で5000万ドルを調達し、Benchmark Capital、Greylock Partners、IVP、Spark Cpital、およびTencentが投資した。ブロックチェーンベースのゲームCryptoKittiesで知られるDapper Labsも今年VCラウンドを行い、Venrockのリードで1500万ドル調達し、GVとSamsung NEXTも参加した。

PitchBookによると、今年ベンチャーキャピタル全体で18億ドルをゲームスタートアップに投資した。。

画像クレジット:Jasmin Merdan / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Bitcoinと暗号通貨の市場がまた大暴落、原因不明

Bitcoinを持ってる人にとって良い年ではなかったが、最近の24時間(米国時間11/14)はそれも忘れさせる。この暗号通貨は、この1年あまりの間としては初めて、時価総額が1000億ドルを割った。

10月の終わり…正確には29日…までさかのぼる必要がある。最後にBitcoinの市場総流通量が1000億ドルを下回ったのが、その日だ。

このレートが24時間維持されたのも、これが初めてのようだ。業界人の多くが価格の不安定性を嘆いていたが、もうそんなレベルではない。願いは、もっと適切で現実的な願いであるべきだ。

この急落は、Bitcoinの価格が今年初めて6000ドルを割った直後に起きた。その後それは、5600ドル以下に落ち込んだ。そしてそれが引き金になってアルトコイン(altcoin, 代替通貨)市場が大荒れ、上位100のトークンがほとんどすべて二桁パーセント急落した。トップテンの中では、Cardanoが14%、Litecoinが13%、EthereumとEOSは12%下がった。その結果RippleのXRPトークンがEthereumを上回り、価値第二位の暗号通貨に。その上にはあと、Bitcoinしかない。

例によって、この沈滞の原因を突き止めるのは難しい。

ハードフォークをやろうとしていたBitcoin Cashが、原因としてもっとも怪しい。

Bitcoin Cashはハードフォークによって二つの異なるチェーンになろうとしていた。Bitcoin Cash ABC(BCHABC)とBitcoin Cash SV(BCHSV)だ。そしてそれによって、市場に大きな不確実性がもたらされた。

この状況が、Bitcoinの価値の下落を起こしたのかもしれない。それによって、自分のトークンをより安いBitcoinと交換しようとするアルトコインのオーナーを引き寄せるのだ。その動きが、Bitcoinと、交換されるアルトコインの両方にネガティブな影響を及ぼすこともある。

もちろん、何が起きたのかに関してはたくさんの理論がある。ひとつだけ確実なのは、今日市場は相当ひどく出血したことだ。

注: 筆者は少量の暗号通貨を保有している。それは勉強のためにはなる量だが、人生を変えるほどの量ではない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

暗号通貨ウォレットの「Blockchain」、Ledgerと提携してハードウェア・ウォレットを発売

ブロックチェーンのスタートアップ、”Blockchain“が今後数ヶ月の shared its 計画を発表した。同社はLedgerと提携してハードウェア・ウォレットを発売する。またBlockchainは新しい取引プラットフォームとしてSwap by Blockchainの提供を開始する——このプラットフォームは数ある交換所の中から最高の取引条件を見つけるので、ユーザーは自分のBlockchainアカウントで直接適正価格でトークンを交換できる。

Blockchainは現在もっとも成功している暗号通貨ウォレットのひとつだ。同社はBitcoin向けのソフトウェア・ウォレットでユーザー基盤を築き、今やEtherumとBitcoin Cashにも拡大している。

伝統的交換所と異なり、Blockchainではユーザーがプライベートキーを管理する。Blockchainはユーザーのトークンをアクセスできないので、仮にBlockchainがハックされてもハッカーがユーザーのウォレットを空にすることはない。現在Blockchainは3000万個のウォレットを管理しており、過去2年間で2000億ドル以上の取引を処理した。

しかしソフトウェア・ウォレットはハードウェア・ウォレットほど堅牢ではない。世の中には無数のフィッシングサイトや詐欺師が人々のプライベートキーを盗もうと狙っている。だからBlockchainは独自のハードウェア・ウォレット、のようなものを発売することになった。

同社はフランスのスタートアップ、 Ledgerと提携してBlockchain Lockboxを発売する。見た目はLedger Nano Sとまったく同じでBlockchainのロゴがついている。中にはBlockchainのファームウェアが入っていてBlockchainのウォレットと連動する。

Ledger自身のアプリと同じく、ハードウェア・ウォレットをパソコンと繋がなくてもスマートフォンやウェブで残高を確認できる。ただし、取引を処理するためにはパソコンに差し込んでBlockchain Lockbox自身で取引を認証する必要がある。

今あるBlockchainウォレットとBlockchain Lockboxにつながったウォレットがどういう関係になるのか気になるところだ。Lockboxは一種の長期保管庫として働き、標準のBlockchainウォレットには少額のコインを保存しておき日常の取引に使用する。

Swapは、Blockchainが独自に作っている取引システム商品だ。独立した交換所になるのではなく、同社は複数の交換所システムと統合する計画だ。最終的にBlockchainは、非中央集権型取引プロトコルに対応して、交換所を経由することなくトークンの交換ができるようにすることを目指している。

Blockchain Lockboxの価格は99ドルで11月に発売予定。Blockchainはモバイル分野で非常に人気が高いので、Bluetoothやモバイルに対応したバージョンもでてくることを私は期待している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Originのブロックチェーンによるマーケットプレース、UberやAirbnbのような中間搾取をなくせるか

【抄訳】
共有経済は、UberやAirbnbのような媒介者による、大量の労働収益の共有〔中間搾取〕に終わっている。そこで3800万ドルの投資を得たOriginは、次に主流になるべき二者間マーケットプレースはブロックチェーン上に分散化し、運転者と乗客や、ホストとゲストなどが直接結びつくことによって、20%以上もの高額な手数料を不要にすべきだ、と考えている。そのため今日(米国時間10/11)Originは、Ethereumのメインネット上にその分散マーケットプレースのプロトコルを立ち上げ、それにより、ユーザーとベンダーをスマートコントラクトで結びつける中央集権的な企業を不要にしようとしている。

“今のマーケットプレースは、利益をメンバーに分配していない。利益はファウンダーとベンチャーキャピタリストの方に溜まっていく”、とOriginの協同ファウンダーMatt Liuは語る。彼は、YouTubeの三人目のプロダクトマネージャだった。“このような非集権的マーケットプレースを構築することによって、マーケットプレースをpeer-to-corporate-monopoly-to-peer(ピア・ツー・独占企業・ツー・ピア)ではなく、本当のpeer-to-peer(ピア・ツー・ピア)にしたい”。

Originのマーケットプレースを利用するユーザーには、そのプロトコルを使うためのトークンが発行され、早期の利用者にはインセンティブを提供して、マーケットプレースの‘販売促進’とする。

Originの社内マーケットプレースDApp

今日ベータでオープンしたメインネットでは、Originが独自のベーシックな分散化アプリを提供し、それはブロックチェーン上のCraigslist(三行広告、classified adの大手)のように運用される。ユーザーはプロフィールを作って自分のEhereumウォレットに、MetaMaskのようなサービスから接続する。そして製品やサービスのリストを閲覧して互いにメッセージを交わし、手数料不要でスマートコントラクトによる商談を締結する。レビューや苦情などは、Originの仲裁人に送る。

デベロッパーは、Originのプロトコルを利用して自分自身のマーケットプレース…犬の散歩、家の掃除、ライドシェア、などなど…を構築できる。その場合、手数料を徴収してもよい。Originによると、それでもブロックチェーンの利用により、手数料は相当安くできるはず、という。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

世界銀行がオーストラリアの銀行とパートナーして初のブロックチェーン上の債券を立ち上げ

世界銀行がオーストラリアのCommonwealth Bank of Australia(CBA)と共に、初のブロックチェーン上の債券を発行することになった。

この1億1000万オーストラリアドル(8700万USドル)のbond-i(ブロックチェーンによって運用される新しい債務証券)は、分散台帳技術を使って作られ、割り当てられ、送金(振替)され、そして管理される、初めての債券だ。なお、bond-iという名前は、オーストラリアの有名なビーチ、Bondi Beachから取られたに違いない!(銀行家は意外とジョークが好きである)。

この投資は、オーストラリアの金融にとっては小さな一歩だが、世界中のブロックチェーンにとっては大きな跳躍だ(でもないか)。

このブロックチェーンボンドの投資家は、CBA, First State Super, NSW Treasury Corporation, Northern Trust, QBE, SAFA, Treasury Corporation of Victoriaなどだ。それはまるで、オーストラリアの公的金融機関のごった煮のようだが、その意味は大きい。オーストラリアのフィンテックコミュニティはかねてから強力だし、そしてブロックチェーンは、これらの金融機関が探究に向けて関心を持っていたテーマだからだ。

世界銀行の声明によると、これは同行がブロックチェーンに関して行っていくであろう多くの実験の、ひとつである。6月に世界銀行はBlockchain Innovation Labを立ち上げて、その技術を検討してきた。

世界銀行の財務部長Arunma Otehはこう言っている: “公的機関やファンドマネージャー、政府機関、および銀行から寄せられた幅広い関心にとりわけ感銘を受けている。私たちは疑いもなく、コンセプトの現実化に成功した。なぜならば、これらの質の高い投資家たちが、テクノロジーを資本市場のイノベーションに利用することの意義を、理解されたからである”。

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ベネズエラが暗号通貨を発行して通常通貨と連結、ブロックチェーンの専門家は詐欺と呼ぶ

ハイパーインフレやそのほかの経済問題と格闘しているベネズエラが、前例のない思い切った手段に出た。同国の通貨を大幅に減価して名前を変えただけでなく、国が発行する暗号通貨Petroに連結した。後者は原油価格に応じて変動するが、この措置が何をもたらすのか、まだ誰も知らない。

Petroは今年の初めから、プライベートのバイヤー、次いで一般バイヤーに段階的に提供され、外国政府や、おそらく一部のプライベートバイヤから30億ドルを調達した。トランプ大統領は、アメリカの関与を禁じた

それは原油価格を反映する流動資産と想定され、もちろんシステムを大まかに説明するホワイトペーパーもあるが、そこに技術的詳細は欠けている。議会は国が発行する暗号通貨を憲法違反とし、ブロックチェーンの専門家たちはそれを詐欺と呼び、またロシアの陰謀説も捨てきれないようだ。Bloombergはマドゥーロ大統領の談話などを含む良質なまとめ記事を載せている。

マドゥーロ大統領の政権が作り出したこの企画は、同国の通貨の信用と安定性に寄与することが目的のようだ。強かったボリバルは、最近の10年間でその価値を90%以上失い、sovereign bolivarと改名され、インフレ前の価値に人為的に戻された。つまり2012年に100ボリバルだった食パンは先週10万ボリバル、理論的にはそれが100に戻るのだ。実際にそうなるのかは、わからないし、ブラックマーケットのインフレ率はもっと大きいだろう。これも、結果を誰も知らない。

なお、ぼくは経済学者ではないし、そうなるつもりもない。でも、国の法定通貨が国が発行する暗号通貨に連結されたのはこれが初めてであり、その意味ではブロックチェーンの世界における歴史的瞬間だ。これは国際社会にとって、いろんな意味でおもしろいが、今回のベネズエラのやり方はとうてい、理想的なやり方とは言えない。

実際には、おもしろいとは名ばかりで、ベネズエラの多くの人びとにとって原油価格と結びついた暗号通貨よりも欲しいのは、瓶入りの水や、赤ちゃんのおむつ、そしてこの国から出るための列車の切符だ。今後の結果は、どんな結果であれ教訓的だと思うが、路上にあふれているのは人道的危機であることを、忘れないようにしよう。ここでも、助けになるのは寄付だ

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ブロックチェーンを破壊するハッカーの手口をシミュレーションしてデベロッパーの事前対策を可能にするIncentivai

暗号通貨のプロジェクトは、人間がそのブロックチェーンを悪用すると破綻する。しかも分散デジタル経済が実際に動き出し、コインが離陸すると、それらを統治するスマートコントラクトの修復は難しい。あくまでも、デベロッパーによる事前対策が必要である。そこで、今日(米国時間8/17)ステルスを脱したIncentivaiは、その人工知能によるシミュレーションで、セキュリティホールを調べるだけでなく、ブロックチェーンのコミュニティを構成している人間たちの貪欲や非論理性にメスを入れる。暗号通貨分野のデベロッパーはIncentivaiのサービスを利用して、自分たちのシステムが動き出す前に、その欠陥を修復できる。

Incentivaiの単独のファウンダーPiotr Grudzieńはこう言う: “スマートコントラクトのコードをチェックする方法はいろいろあるが、新たに作った経済が期待通りに動くことを確認する方法はない。そこで私が考えたのは、機械学習のエージェントを利用するシミュレーションを作り、それが人間のように振る舞うことによって、システムの未来の振る舞いを予見する方法だ”。

Incentivaiは来週Y Combinatorを卒業するが、すでに数社の顧客がいる。顧客(ユーザー)は、Incentivaiの有料サービスにより自分たちのプロジェクトを監査してレポートを作るか、または自分でそのAIによるシミュレーションツールをホストしてSaaSのように利用する。同社がチェックしたブロックチェーンのデプロイは数か月後になるが、そのとき同社はすでに、そのプロダクトの有意義性を実証するための、いくつかのケーススタディーをリリースしているだろう。

Grudzieńは説明する: “理論的にあるいは論理としては、一定の条件下ではこれこれがユーザーにとって最適の戦略だ、と言うことはできる。しかしユーザーは、合理的でも理性的でもない。モデルを作ることが困難な、予想外の行動がたくさんある”。Incentivaiはそれらの理不尽な取引戦略を探求して、デベロッパーがそれらを想像しようと努力して髪をかきむしらなくてもよいようにする。

人間という未知数から暗号通貨を守る

ブロックチェーンの世界には巻き戻しボタンがない。この分散技術の不可変かつ不可逆的な性質が、良かれ悪しかれ、一度でもそれを使ったことのある投資家を遠ざける。ユーザーが偽りの請求をしたり、贈賄によりそれらを認めさせようとしたり、システムを食い物にする行動を取ったりすることを、デベロッパーが予見しなければ、彼らは攻撃を阻止できないだろう。しかし、正しくてオープンエンドな〔固定しない〕(AIに対する)インセンティブがあれば…これが社名の由来だが…AIエージェントはなるべく多くの収益を得るために自分にできることをすべてやってみて、プロジェクトのアーキテクチャにあるコンセプトの欠陥を明らかにするだろう。

Grudzieńはさらに説明する: “この〔すべてをやってみるという〕やり方は、DeepMindがAlphaGoでやったものと同じで、さまざまな戦略をテストするのだ”。彼はケンブリッジの修士課程でAIの技能を究め、その後Microsoftで自然言語処理の研究を担当した。

Incentivaiの仕組みはこうだ。まず、デベロッパーは、ブロックチェーンの上で保険を売るなどの、自分がテストしたいスマートコントラクトを書く。IncentivaiはそのAIエージェントに、何を最適化するのかを告げ、彼らが取りうるすべての可能なアクションを羅列する。エージェントの役柄はさまざまで、大金を手にしたいと思っているハッカーだったり、嘘をばらまく詐欺師だったり、コインの機能性を無視してその価格の最大化だけに関心のある投機家だったりする。

そしてIncentivaiはこれらのエージェントにさらに手を加え、彼らを、ある程度リスク忌避型だったり、ブロックチェーンのシステム全体を混乱させることに関心があったり、といったタイプにする。それから、それらのエージェントをモニターして、システムをどう変えればよいかというインサイトを得る。

たとえば、トークンの不均一な分布がパンプ・アンド・ダンプ(pump and dump, 偽情報メールによる価格操作詐欺)を招く、とIncentivaiが学習したら、デベロッパーはトークンを均一に分割して、初期のユーザーには少なめにする。あるいはIncentivaiは、認められるべき支払請求をユーザーが票決する保険製品は、投票者が偽の請求を偽と立証するために支払う債権価格を上げて、詐欺師から収賄しても投票者の利益にならないようにする必要があることを、学ぶかもしれない。

Grudzieńは、自分のスタートアップIncentivaiについても予測をしている。彼の考えによると、分散アプリケーションの利用が上昇すれば、彼のセキュリティサービスのやり方を真似るスタートアップが続出するだろう。彼によると、すでに一部のスタートアップは、トークンエンジニアリングの監査や、インセンティブの設計、コンサルタント活動などをやっているが、ケーススタディーを作る機能的シミュレーションプロダクトは誰もやっていない。彼曰く、“この業界が成熟するに伴い、そういうシミュレーションを必要とする、ますます複雑な経済システムが登場するだろう”。

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メッセージング企業のLINEが暗号通貨に特化したファンドを立ち上げ

メッセージング企業のLineは暗号通貨の世界への深入りを続けており、今回は1000万ドルの投資ファンドの立ち上げを発表した

このファンドを運用するのはLineの韓国にあるブロックチェーン子会社Unblock Corporationで、ここはブロックチェーン関連の研究調査や教育などのサービスを担当している。ファンドはUnblock Venturesと呼ばれ、最初の資本プールは1000万ドルだが、Lineによると今後徐々に増加するだろう、という。

同社によるとこのファンドは主に初期段階のスタートアップへの投資を対象とするが、それ以上の詳細は提供されていない。

Lineは東京とニューヨーク証券取引所で上場している。このファンドにより同社は、暗号通貨に特化した投資ビークルを作った最初の上場企業になる。その目的は、“暗号通貨とブロックチェーン技術の開発と採用を推進するため”、という。

Lineによると、そのメッセージングアプリのユーザーは2億に近くて、とりわけ日本、台湾、タイ、そしてインドネシアで人気がある。同社は、決済、ソーシャルゲーム、ライドシェア、フードデリバリーなど、そのほかのインターネットサービスも提供している。

今回のファンド創設は、先月のBitBox取引所の開設に次ぐ同社の今年二度目の、暗号通貨関連の大きな動きだ。それはまだアメリカや日本を対象にしないが、Lineは今後、メッセージングサービスなどそのほかの機能との緊密な結びつきを作っていきたいようだ。

今年は1月にBitcoinが記録的高値の2万ドル近くまで上がり、Ethereumなども上げたが、その後多くの暗号通貨が深刻に落ち込んでいる。にもかかわらずの、Lineの今回のファンド立ち上げだ。今週はEthereumが300ドル以下まで下がって、初めての大きな危機を経験した。Bitcoinは長年乱高下を経験しているが、1月の価格はまるでゲームが大きくレベルアップしたみたいだった。

注記: 筆者は、少量の暗号通貨を保有している。それは勉強のためには十分な量だが、自分の人生を左右するほどの量ではない。

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