自動運転車からヒントを得た大型コンテナ船の自律航行化プロジェクトMassterly

ロジスティクスは自動運転車のもっともエキサイティングな応用技術ではないかもしれないが、もっとも重要な、に入ることは確実だ。とくに、想像するかぎり世界で最古の産業と言われる海運業は、それを待っている。いや少なくともノルウェーの大手海運企業二社は、Massterlyと名付けられた海運自律化ベンチャーを無から立ち上げようとしている。

“Massterly”は単にmass(大量輸送)の駄洒落ではない。“Maritime Autonomous Surface Ship”(海運用自動航行水上艦)はWilhelmsonとKongsbergの二社が、明日の海を行き来する自己統率船を言い表すために作った言葉だ。

彼らのビデオによると、二社は合わせて360年の経験を有し、今、海運業の次のフェーズへ跳躍しようとしている。その手始めは、世界初の全電動自律航行コンテナ船Yara Birkelandの建造だ。それは全長250フィート(76メートル)、積載量コンテナ120基とほどほどの大きさだが、荷積みと航行と荷下ろしを無人で行う。

(万一の事故等に備えて少数の人間が同乗または随航する。上部に手すりがあるのも、そのためだよね?)

大型のレーダーとライダーがあり、可視光カメラとIRカメラがある。通信衛星に、接続している。

コントロールセンターは陸上にあり、航空管制の場合と同じく、船はそこから管理される。船を人間による操船に切り替えることも、可能である。

もちろん最初は小規模な試行だ。Yara Birkelandはノルウェーの海岸から12海里以内にとどまり、Larvik, Brevik, そしてHerøyaを行き来する。速度はわずか6ノットだから、翌日配達は無理だね。

“ノルウェーは世界一の海運国だから、自動航行船の開発でも先頭に立ちたい”、とWilhelmsonグループのCEO Thomas Wilhelmsonがプレスリリースで語っている。“次のステップとして、設計と操船のためのインフラストラクチャおよびサービスを確立し、また、海運の自律運用にふさわしい、ロジスティクスの高度なソリューションにも取り組みたい。Massterlyはあらゆるレベルのコストを削減し、輸送を必要とするすべての企業の利益になる”。

Yara Birkelandの実配備は2020年になるが、そのときはMassterlyも独立の企業になっているはずだ。

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大きさが1ミリ弱でエネルギーを光から得る撮像素子はカメラをどこにでも隠せるやばい発明

今の世界に、これだけ大量のカメラがあっても、まだ足りないと主張する研究者たちが、今度は顕微鏡的サイズで電力を自給できるカメラを作った。それは、どこにでも埋め込むことができて、しかも寿命は永久的だ。確かにクールな技術だが、これによりアルミ箔の売上が急増するかもしれない(後述)。

技術者たちはこれまで、カメラセンサーが自分に当たる光を動力源にする方法を研究してきた。必要なのは、光電池が持つ二つの機能、自分に光として降り注ぐエネルギーを保存する機能と、どれだけのエネルギーが得られたか記録する機能だ。

問題は、電池が一つのことをしているときは、他のことができないことだ。だから、一定サイズのセンサーが必要なら、面積の一部を電力収集用にするか、または高速に役割を交替するかだ。

ミシガン大学のEuisik YoonとポスドクのSung-Yun Parkは、そのどちらもしなくてすむ方法を思いついた。よく見ると、感光性ダイオードは完全に不透明ではない。むしろ、かなりの量の光が透過している。だから画像センサーの下にソーラーセルを置いても、光は十分得られる。

この天啓によって彼らの、“撮像とエネルギー収穫を同時に行う”センサーが生まれた。それは、アルミ箔の上で動作するのだ。

彼らが作ったプロトタイプのセンサーは、大きさが1平方ミリメートルより小さくて、太陽光の中では完全に自己発電できた。そして、15fpsで十分良質な画像を撮れた:

左のベンジャミン・フランクリンは7fps、右は15。

彼らが書いたペーパーには、センサーを改良すればもっと良い画質が得られる、とある。そしてParkがIEEE Spectrumに書いているところによると、消費電力もまだ最適化されていないから、今後はもっと暗いところで高いフレームレートで撮影できる、という。

究極的にはこのセンサーは、誰にも見つからないカメラとして利用でき、電池もワイヤレス送電も要らずに、永久に動き続ける。すごいね!。

もちろん隠しカメラを作るなら、ストレージや通信機能も要る。しかし、それらの顕微鏡的バージョンも今どこかで開発中だから、それら周辺装置を組み込むのも時間と努力の問題だ。

チームは彼らの成果を、今週のIEEE Electron Device Lettersに発表している。

画像クレジット: ミシガン大学

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あなたの頭の中の言葉を読み取るマシンをMITのチームが開発、すでに確度92%

音声コンピューティングには、大きな問題がつきまとっている。まわりにほかの人たちがいるところで音声アシスタントに話しかけたら、たいがいおかしな結果になるだろう。音声コンピューティングが家の中で普及し始めたのには、理由がある。家の中なら、マシンに話しかけるとき、あまり自分を意識せずにすむからだ。

言葉を使わない、マシンに話しかけないデバイスが登場してきたのも、必然的なことだ。あるMITのチームもそんなデバイスに挑戦しているが、しかしそのハードウェアはまだ、完全に自分を意識しないで使えるところまでは、行ってないようだ。

そのAlterEgoと名付けられたデバイスは、頭に、というより顎(あご)に装着する。そしてその電極が、神経筋の信号を読む。それにより、“頭の中の言葉”を読める、という。

“知性拡張(intelligence-augmentation)デバイス、略してIAデバイスを作りたい”、と院生のArnav Kapurがニューズリリースで言っている。“人間の外部ではなく、内部にあるコンピューティングプラットホームを、作れないものだろうか。人間とマシンが融合して、まるで自分の意識の延長のように感じられるコンピューターを作れるはずだ”。

これまで10名の被験者がそれぞれ、そのマシンが自分の神経を読めるようになるまで訓練した。一定の調整を経てそれは、92%の確度でコマンドを読めるようになった。92%なら、ぼくが今使ってる音声アシスタントといい勝負だ。

機械が自分の頭の中の言葉を読む、という一種の気持ち悪さを克服できたら、このようなデバイスは消費者にさまざまな利便性をもたらすだろう。中世の歯科医の道具のような外観も、なんとかしてほしいね。チームは今、骨伝導によるオーディオ再生に取り組んでおり、それが完成したらシステムを完全に無音にできる。そして、もっと特殊な目的にも使えるようになるだろう。

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子どもたちを食事に呼ぶためにAmazon Echoを使える…家庭内の増設需要をねらうか?

Amazonが今日、Echoの前から約束していた機能を開始した。そのAlexa Announcementsと呼ばれるスキルは、同社のスマートスピーカーを一方向だけのインターホンにして、家にいる家族に通信できるようにする。

これは基本的には一種の中継システムで、あなたが、“Alexa、ご飯ができたよと言って”(Alexa, announce that dinner is ready)、と言うと、家中のEchoが“ご飯ができたよ”(Dinner is ready)を中継する。これは、世界でいちばん退屈な、電話ゲーム(同じ言葉をリレーしていく…)のようだ。ほかに、“Alexa、みんなに言って…”(Alexa, tell everyone…)や“Alexa、…と放送して”(Alexa, broadcast…)、でもよい。

複数の部屋にEchoのある家庭では、便利な機能だろう。Alexaの既存の通信〜コミュニケーションスキルとしては、ほかにもAlexa CallingやMessaging、 Drop Inなどがあるけど、今度のこれだけは、ホラー映画のように“家(うち)の中から声がする”。また、Echoを一台だけ持ってる家庭の増設需要を、Amazonは期待しているかもしれない。

この機能はまず、アメリカとカナダから始まる。

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Smartsheetの共同ファウンダーが大転換。次のプロジェクトは石拾いロボット

エンタープライズ向けコラボレーションのスタートアップでIPOを申請したSmartsheetの共同ファンダーは、急ハンドルを切って農業ロボティクスの世界に向かった。Brent Freiは地面から岩石を取り除く自動化システムに取り組んでいることをGeekWireに話した。これは、少々予想外ではあるが、まちがいなく悪くないアイデアだ。

昨年Freiが子供たちとちょっとした農作業をしていたときのこと、大きな石を拾ってトラクター・トレーラーに載せるというあまり元気のでない作業をしながら思いついた。これこそは自動化プラットフォームが得意とするところではないか?

半自動化のソリューションはいくつかあったが、何エーカーかの土地に放り出して「この大きさ以上の石を全部取ってこい」と言うだけのシンプルなものはなかった。

この水撒きや栽培や収穫に使われているさまざまなテクノロジーをこれに応用できないだろうか? まずは少なくとも彼自身が使えるものを作ろうと、10月にTerraClearを設立して「石拾いのルンバ」を作り始めた。

まだプロトタイプにもほど遠い段階だが、これは、自由な発想さえ持ち続けていれば、世界はコンピュータービジョンやロボティクスの新しい応用ができるオープンなところであることを示す好例だ。

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見捨てられるPenryn世代: Intelは古いチップのSpectre対策を中止

チップの欠陥MeltdownとSpectreに対して、引き続き行われているパッチ努力の一環としてIntelは先月、2005年までさかのぼって開発コードYorkfield以降のプロセッサーにも修復を適用する、と示唆した。しかし最近のガイダンス文書によると、これらの古いプラットホームの多くは結局、修復を受けないことになった。

具体的には、Spectre Variant 2(変種2)のための対策は、チップの世代で言ってBloomfield, Clarksfield, Gulftown, Harpertown, Jasper Forest, Penryn, SoFIA 3GR, Wolfdale, Yorkfieldに対しては行われない。(IntelのコードネームのリストはWikipediaにある。)

変種2はブロックや回避がいちばん困難な欠陥なので、対策も難しい。マイクロコードのアップデートで何かをコピペして終わり、という仕事ではない。

そのガイダンス文書(PDF)には、修復対応をやめる理由が書かれている:

  • マイクロアーキテクチャの性格により、変種2を緩和する機能の実効的な実装ができない
  • システムソフトウェアの商用サポートが不十分
  • 顧客からの入力によると、これらの製品の多くが“クローズド・システム”として実装されているので、これらの脆弱性への露出の可能性が低い。

言い換えると: それは超難しい、サポートが薄い、そしてバグが悪用されるような使い方をしている人がとても少ない。

そもそもそれら古い機種は、リストが膨大であるだけに、Intelとしてもリーズナブルな後退をした、と言えるだろう。しかしそれでも、システムの管理者は、これらの世代のチップが自分たちのシステムの中で外部者に対してむき出しになっていないか(悪用の可能性がないか)、チェックしたいだろう。

そしてユーザーに関しては、Core 2 Duoに代表されるPenryns世代は、まだ古いラップトップを使っている人が少なくないだろう。2008年には、それがIntelのすべてだった。ぼくみたいに、古い機種に愛着があって捨てられない人は、重要な仕事をその上でやらないようにしよう。

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AmazonがEcho Buttonのゲーム用APIをベータで公開

Echo Buttonsは、AmazonのR&Dから出て来るハードウェアとしては一風変わっている。最新のEcho製品群と一緒に発表されたこの小さなライトのようなデバイスは、Alexa Echoの製品系列の中に対話的なゲームプレーを持ち込むことがねらいだ。

同社はすでにいくつかのゲームを発表しているし、これ用のAPI、Gadgets Skill APIのベータも公開されたから、今後もっと増えるだろう。

デベロッパーはボタンを押すことにいろんなスキルを結びつけて、ライトアップのアニメーションをこのハードウェアに送る。APIのプレビューバージョンは、これを二つ使ういろんな体験の開発例を示している。その中には、キング牧師の“I Have a Dream”スピーチを再生するのとか、HasbroのTrivial Pursuit(雑学クイズ)などがある。それほど多くはないが、いろいろ選べる。

玩具メーカーが発表したゲームもある。それは1980年代の記憶ゲームSimonのEcho Buttonバージョンだ。そのSimon Tapゲームは今ダウンロードできる。するとAlexaが色の名前を次々と言うから、プレーヤーはそれらをマッチさせる。このハードウェアは、Echo, Echo Dot, Echo Show, Echo Plus, Echo Spotなど、ほとんどのEcho製品と一緒に使える。

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自分のPCでPCの自作を疑似体験できるシミュレーターPC Building Simulator

今や、ありとあらゆるシミュレーターがある。ジャンク・カーでドライブなら二種類もあるし、シングルファザー同士の恋愛も疑似体験できる。だからPCを自作するシミュレーションゲームが出るのも、時間の問題だった。その名もずばり、PC Building Simulatorは、ルックスも悪くない。

ぼくはもう何年も、自分のPCはすべて自作してきた。今のもそうだけど、Skylakeの初期のマザーボードはゴミみたいだったから、かなり待った。MSIのなんか、ネジ穴がまっすぐに並んでなかったもんね!

何の話だったっけ? あ、そうだ、シミュレーターだ。このPC自作ゲームはジョークではなくて真剣な本物だ。パーツも、大手メーカーの本物を使う。消費電力やピンや描画密度などまで同じだ。だから、コネクター類もそれらに合わせる必要があるし、超スリムなケースにオーバークロックしたCPU用の8インチのヒートシンクを使おうとしても無理だ。ほかに、今現在まだ開発中の機能もある。

ケースの中にLEDを入れたり、サイドパネルをアクリル製にするなど、細部のカスタマイズは無限にできる。CorsairやAMDなどの部品の、バーチャルバージョンもある。

PCを修理する、というゲーム的側面もある。誰かが、ブートしないマシンや、ランダムにシャットダウンするマシンを送ってくるから、あなたはその原因を突き止める。ウィルス・スキャンを動かしたり、RAMをリセットしたり、いろいろやってみよう。これをやっていると、まるで自分の本物の日常のような気がしてくる。

でも、本当はとてもよくできてるPC自作シミュレーターだ。PCの自作をびびっていた人も、明日からは挑戦したくなるかもしれない。シミュレーションを実際にやってみれば、自分にもできることだ、と分かるだろう。

このゲームを作ったティーンエイジャーは、最初これを冗談のつもりで作ったけど、注目する人がすごく増えて、ついに本格的なゲームになってしまった。そう、まだEarly Accessのタイトル(最終完成バージョンではない)だけどね。

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大工ロボットと一緒に家を建てよう

大工仕事の新参者(おんぼろだが頑丈な納屋を作ったことがある)として、私は良きパートナーのありがたみをよく知っている。測ったり、切ったり、押さえたりするのを手伝って第3第4の手になってくれる。人間に頼む場合の欠点は、お礼にお金や食事が必要なことだ。そんな私がチューリッヒ工科大学が作ったこのロボット大工アシスタントを見つけたときの喜びを想像してほしい。

複数機関の連携によるSpatial Timber Assemblies DFAB Houseプロジェクトは、家屋の枠組みだけでなく、設計の効率も上げようという取組みだ。

誰もが想像するように、プロジェクトのロボット部分を作るのは簡単ではなかった。作業場の天井に設置された1対のロボットアームが、木材を決められた長さに切断し、しかるべき位置においてドリルで穴をあける。

ほとんどの作業は人間の介入なしに行われ、何よりも補強材や足場を必要としない。これらのモジュール(部屋の大きさのバリエーションに応じて組み合わせが可能)は、事実上自立できるように特別な設計で作られていて、荷重や剛性は梁材の組み合わせによって対応されている

事前にCAD作業が行われ、ロボットは設計図に沿って、お互いぶつからないように気をつけて、ゆっくりとしかし効率的に作業する。

「プロジェクトに変更が加わると、コンピューターモデルが調整されて常に新しい要求に対応する」とプロジェクトを率いるMatthias Kohlerが説明した。こうした統合デジタル建築技術は、設計、計画、実施の隙間を埋める役目を果たす。

ボルト止めは人間の作業員が担当している。これも自動化できそうに思えるが、現在のロボットには作業に必要なセンサーやツールが備わっていないのかもしれない。

最終的に柱や梁は、これもプレハブ製のコンクリート柱で補強され、正確にこの配置に合わせて砂ベースの3Dプリンティングで作られた「スマート・スラブ」 に組み込まれる。3階建ての家は秋には完成して見学のために公開される予定。詳しくはプロジェクトのウェブページで。

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無から水を得る懸賞Water Abundance XPRIZEのファイナリスト5作品が決定

水は生命にとって欠かせないものであるにもかかわらず、戦争でインフラが破壊されたり、気候変動で川や帯水層が干上がってしまったところなどでは、飲用に適したきれいな水を得ることがとても難しい。技術革新推進のための懸賞NPO Xprizeの新しい応募課題Water Abundance XPRIZEがこのほど締め切りを迎え、大気から水を採取する技術5点が、決勝に残った。

課題の要件は、まるでSFなみに厳しい。それは、“再生可能エネルギーだけを使って大気から一日に2000リットル以上の水を取り出すこと、そのコストはリッターあたり2セント以下”だ。そんなこと、可能だろうか?

目の前に100万ドルの優勝賞金が人参のようにぶら下がっていると、誰もがその課題に挑戦したくなる。しかし決勝に残ったのは5社で、彼らは25万ドルの予選突破賞(milestone prize)を仲良く分け合う。それは決勝戦に向けての資金でもある。まだ詳しい技術情報は得られていないが、5つの作品をアルファベット順にご紹介しよう:

Hydro Harvest: オーストラリアのニューカッスル大学のチームは、“基本に帰れ”を実践した。コストを抑えるためには賢明な判断だろう。このチームは以前、ごみを燃料とする無公害の発電機を作ったことがある。

JMCC Wing: ハワイのチームのチームリーダーは長年、太陽光発電や風力発電に取り組んでいる。そこで今回の応募作品も、超高効率でスケーラブルな風力発電装置と商用の復水器(water condenser)を組み合わせている。発電機が大きいほど、エネルギーコストは安い。

Skydra: シカゴのチームの作品だが、“自然と工学系のシステムを併用したハイブリッドなソリューション”、という超短い情報しか、今のところ得られていない。

The Veragon & Thinair: これはアルファベットではUの下と上の両方に来るが、とりあえずここに置いた。このイギリスの共同チームは、復水(water condensation, (主に冷却により)空気中の水を回収)効率の高い素材を発明し、真水だけでなくミネラルウォーターへの応用も計画している。

Uravu: インドのハイデラバードのチームもやはり“基本に帰って”ソーラーを利用しているが、太陽電池は使わずに、装置の設計により、太陽光を直接利用する。得られる水は、たぶんかなり温かいのだろう。

最初の試験は1月に行われ、第二ラウンドは7月だ。そのときは、ビジネスプランも評価の対象になる。8月に賞金100万ドルを得る勝者が決まる。誰が勝ってもいいけど、全員の今後の健闘と地球上各地での活躍を期待したいね。

画像提供: https://www.rwlwater.comのライセンスによる。

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IBM、どんな物にも内蔵できる「世界最小のコンピューター」を開発中

IBMは、ユビキタスコンピューティングに力を注いでいる。そしてそのアプローチは、コンピューターを砂粒と間違えるくらい小さくすることだ。将来この小さなコンピューターが普及すれば、製品の真偽確認や薬剤の追跡などに役立つだろう。

上の画像をよく見ると、砂山の上と人の指先の両方にチップがあるのがわかるだろう。その大きい方じゃない。もっとよく見ること!

これはIBMの “crypto anchor” プログラムから生まれた。製品のハイテク・ウォーターマークと呼ばれるもので、さまざまな方法を使って製品がメーカーが言う通りの工場で作られたものであり、偽物が混じったりしていない本物であることを証明するために使われる。

IBMが世界最小のコンピューターと言い続けるこのチップは、ブロックチェーンを導入することも目的のひとつだ。ブロックチェーンを利用したロジスティクスや追跡システムの高度なセキュリティーが、ワインボトルやシリアルの箱のようなものにも適用できるようになる。

A schematic shows the parts (you’ll want to view full size).

IBMはコンピューターを超小型にしただけではなく、これを非常に安く、おそらく1つ10セント程度にするつもりだ。つまり、このテクノロジーを装備する製品のタイプに下限はない。

それだけではない。これにはユビキタスコンピューティングの一般的な特徴もあてはまる。この賢い小粒はどこにでもいられて、ちょっとした計算をしたり周囲の状況を感知したり、他のデバイスやインターネットとつながる。あとは想像力次第だ。

これは小さい(約1 mm x 1 mm)ながら、一人前のコンピューター(最新型ではないが)の能力を持っている。数十万個のトランジスターとわずかなRAMと太陽電池と通信モジュールを備えたチップの能力は、おおむね1990年のチップと同じだ。当時はあれを使ってずいぶんいろんなことができていた。

もちろん現段階ではまだまだIBMの実験室内の研究プロジェクトであり、現実ではない。このプロジェクトは、同社が今後5年間のイノベーションを予言する “five in five” の一環だ。

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Intelは今年後半に発売するチップにSpectreとMeltdownのハードウェアレベルの対策を導入

SpectreとMeltdownはハードウェアの設計レベルのバグなので、簡単なパッチなどでは修復できないことが明らかだった。しかし幸いにも、これらに対して十分な時間を投ずることのできたIntelは、今年後半に発売する新製品のチップに、その欠陥からユーザーとアプリケーションを保護する、ハードウェアのアーキテクチャレベルの改良を盛り込んだ。

このニュースは、CEOのBrian Krzanichが同社のブログ記事で発表した。パートナー数社に対する感謝の言葉に続いて彼は、過去5年以内の感染製品に対しては、それらの動作をバグから守るソフトウェアのアップデートを行った、と述べている。もちろんその効果に関しては議論の余地があるし、パフォーマンスへの影響も無視できないが、なにしろ一応、バグフィックスがあることはある。

本当は、互いにやや関連するバグが三つある: Spectreには変種1と変種2と変種3があり、研究者たちは変種3をMeltdownと呼んでいる。いちばん対策が難しいと思われているのが変種1で、Intelにもそれに対するハードウェアのソリューションはまだない。しかし変種2と変種3は、今回対応できた。

“プロセッサーのさまざまな部分の設計を変えて、変種2と3の両者に対して防御するパーティショニングにより、新たなレベルの保護を導入した”、とKrzanichは述べている。Cascade Lake Xeonと第8世代Coreプロセッサーにこれらの変更が含まれ、2018年の後半に発売される。現状では情報はまだ漠然としているが、リリースが近くなればIntelは大宣伝を開始するだろう。

なお、第1世代Coreまでさかのぼる古いハードウェアも、マイクロコードがアップデートされる。NehalemやPenrynをおぼえておられるだろうか? それらも、いずれはパッチされる。驚いた方もおられると思うが、大企業や政府機関ではまだまだNehalemのシステムが使われている。たとえばエネルギー省のどこかでは、Pentiumの上で動くWindows 98SEシステムが今でも使われているだろう。

この発表に関してユーザーがすべきことは何もないが、コンピューターとOSを最新の状態に保つことは必ずやるべきだ。そして、分からないことがあればカスタマーサービスに尋ねよう。

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Samsungがリテール網を持たない弱みをパートナーシップで解決、主な修理は2時間以内に

Appleが大規模なリテール部門を持っていることは、消費者対応におけるありとあらゆるアドバンテージを同社に与えている。Genius Barがどれだけ、いらつきむかつく体験であっても、修理が早いことは百難隠す。それと同じような物理店のないSamsungは、外部パートナーの力を借りて、デバイスが壊れてしまったユーザーへの対応を、早めようとしている。

同社はすでに、Best Buyの一部の店舗でサービスを提供しているが、この世界最大のスマートフォンメーカーは今日(米国時間3/14)、uBreakiFixと提携して、その300あまりの修理チェーン店をユーザーが利用できるようにした。

扱う機種は同社の主な旗艦製品、Note 5とGalaxy S6から(今週発売されたばかりの)S9までだ。そのSamsung Careと呼ばれるお店では、スクリーンとバッテリーの交換、カメラやポートの修理など、主な修理を2時間以内に完了する、と同社は言っている。店舗の場所と対応機種の一覧はこのページにあるが、利用するためには最初に予約が必要だ。

その店舗網はアメリカの大都市のほとんどをカバーしており、年内にあと200店増やすそうだ。

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Raspberry Pi 3 Model B+が今年のPi Dayに間に合って登場、すべてに高規格で本格商用向け

今日は3月14日なので、世界中の数学愛好家にとってはPi Day(Piの日)だ(ぼくも数学は好きだけど、分からないだけ)。この日を記念してRaspberry Pi Foundationは、DIYコンピューティングの熱心なファンのための、おちびでお値段お手頃なコンピューターの、ニューバージョンRaspberry Pi 3 Model B+を発売した。

この最新作は大きさがRaspberry Pi 2 Model BとRaspberry Pi 3 Model Bの両方と同じで、つまりトランプのカードの束ぐらいのサイズだが、プロセッサーはクロック1.4GHzの64ビットクワッドコア、そして2.4GHz/5GHzデュアルバンド802.11ac Wi-Fi、Bluetooth 4.2/BLE、ネットワークの最大転送速度300Mbps(Model Bの3倍)のGigabit Ethernetを装備する〔製品ページ〕。

このPi 3 Model B+にはまた、ディスプレイ出力のためのフルサイズのHDMIポート、4つのUSB 2.0ポート、データを保存しOSのブートもできるmicroSDポートがあり、(もうすぐ)別売のPoE HATによりPower over Ethernet(PoE)をサポート。さらに、Raspberry PiカメラとタッチスクリーンディスプレイのためにCSI(カメラ用)とDSI(ディスプレイ用)の両ポートがある。

このバージョンで高いクロックスピードが可能になったのは、電源品質と放熱設計の改良による。そしてボード上のデュアルバンドWi-Fiは、すでに(業界標準)モジュラーデザインのコンプライアンス認定をもらっているから、このバージョンのPiなら消費者向けの商用製品の設計に楽に(バイヤーエンドにおける膨大な個別検査や認定手順などなしで)統合できる。

というわけで今回新たにアップデートされたPi 3は、個人と企業の両方のプロジェクトにとって、たいへんよろしいアップグレードのようだ。入手は、Raspberry Piの公式リテールパートナーのWebサイトより。

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Google Assistantの独自のアクションを各種デバイスに組み込める、そのためのSDKを発表

今年のSXSWの呼び物というほどでもないが、Googleは自分の製品にGoogle Assistantをあっと驚くアイデアで組み込みたい、と考えているデベロッパーのために、ちょっとした素敵なアップデートを提供する。製品に特定のファンクションを加えるためのAssistantのSDK、それがそのCustom Device Actionsだ

ブログの記事でGoogleは、Assistantを搭載した洗濯機が色を次々と変える例を示している。Assistantの開発キットにはすでにBuilt-in Device Actionsというものが最近提供されたが、デベロッパーはこれでデバイスに何らかの特徴を持たせることができる。そして今回のCustom Device Actionsは、それの後輩だ。

スマートホームデバイスはますます市場が混み合ってきたから、メーカーはなんとかして自社製品を目立たせないといけない。この開発キットは、そのために役に立つだろう。Googleはデモ用として、洗濯物分類ロボット(下図)とビール注文システムを作ったようだが、どちらもSXSWではAssistant Fun Houseと名付けたコーナーで実際に試せる。

この前のCESやMWCと違って、今度のGoogleの展示場には嬉しいことに屋根がある。でも、二度ある悪天候は三度あるというから、テキサスはみぞれかもしれない。このActions開発キットには登録会員のための通知機能があって、新しいアクションが追加されたらAndroidスマートフォンの画面に音楽とともにポップアップする。

もっと詳しいことは、5月初旬のGoogle I/Oカンファレンスで分かるだろう。

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Alexaはあなたの音楽聴取履歴を覚えているのでリクエストも可能

AppleのHomePodが発表されてからのAmazonは、Alexaの音楽機能で攻勢に出ている。基本製品であるEchoの音質を良くし、Amazon Musicのコントロールも加えた。そして今日(米国時間3/8)同社は、アメリカとイギリスのユーザー向けに、単に曲とアーチストをリクエストするだけでない、より高度な音楽再生機能の提供を開始した。

まず目立つのは、ユーザーが前に聴いていた音楽に基づいて曲を指定できることだ。それによりたとえば、“先月ぼくが聴いてたHold Steadyの曲をかけて”とか、“今朝ぼくが聴いてた音楽をかけて”、といったリクエストができる。

これらは、同社の音楽サービスAmazon Musicの吸引力を高める工夫でもある。Amazon Musicの今の状態はSpotifyやApple Musicに比べると弱いし、またGoogleのHomeデバイスのように単純に既存の各種音楽サービスを選べるようにすることもできない。

しかもSonyやSonosなどの企業は自社のスピーカーにどんどんスマートアシスタント機能を加えているから、Alexaとしてもますます、音楽を重視せざるを得ない。今度の新しい音楽再生機能は、このアシスタントのAndroidとiOS両バージョンで利用できる。

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ジェームズ・ダイソン、「何でもつなげばいいわけではない」

Dysonは、今日ニューヨークで行われたイベントを同社「史上最大の発表」と位置づけ、新しい掃除機空気清浄機を披露した。いずれも、この英国企業ならではの高価なプレミア機能を揃えた製品だ。

イベントにはJames Dyson本人が登場し、30年前に創立した同社の歴史を簡単に紹介するとともに、新製品の動力となるモーターについて見識を語った。そして発表に続く質疑応答でDysonは、多くの記者を前に、何でもつなごうとする業界の方向性について彼の思いを語った。

「それが必要な製品もあると思う」とDysonは説明し、同社の製品にもっとアプリ制御を採用するかどうかについて、「ウェブとつなぐのは簡単、アプリを作るのも簡単だが、果たしてそれが未来なのかどうか私にはわからない」と語った

この発言は、生活のあらゆる部分を「つながった家庭」の一部にしようと突っ走る家電業界と真っ向から対立する。CESの会場を歩き回ると、ヘアブラシからトースター、化粧鏡まで、あらゆる業界が出遅れまいとスマートホームに関するバズワードを必死に語っている。

しかし1987年に会社を創立したJames Dysonは、知能は機械の内部にしまっておくほうが、消費者に面倒をかけるより良いことが多いと言う。「ごくありふれた製品が様々なことを自動的に行うことはとても大切だと思う」と彼は記者団に語った。「ただし、そのためにアプリを開いたりコントローラーを取り出したりさせるべきではない。だから私たちはオートメーションを目指す」。

もちろん、つながる機能はその製品本来の仕事を改善するためにある。煙感知器などの製品の遠隔機能にはたしかに意味がある。しかし、おそらく製品そのものに直接組み込む方がよい、とDysonは説く。

「この空気清浄機は自分で反応して対処する」と彼は言った。「それが大切なのだと私は思う。スマートホンを取り出しアプリを立ち上げて何かを設定する必要はない。私は機械自身にやってほしい」

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GoogleのBristleconeプロセッサーは同社を量子超越性へ一歩近づけた

今では大手テクノロジー企業のすべてが、コンピューティングの次の大きな飛躍的技術革新として、量子コンピューターに着目している。Googleでも、Microsoftでも、IntelやIBMでも、そしてさまざまなスタートアップや学術研究機関が、量子超越性(quantum supremacy, 量子スプレマシー)を自分が最初に実現しようとしのぎを削っている。量子超越性とは、これまでのコンピューターでは逆立ちしてもできなかった複雑なアルゴリズムの計算が、量子計算機だからこそできた、と言える瞬間のことだ。

Googleによると今日(米国時間3/5)は、同社の最新の量子プロセッサーが同社を未来の量子超越性へ向かう道程上に乗せた、と信じられるという。Bristleconeの目的は、Googleによれば、同社の研究者たちが、“同社の量子ビット(qubit, キュービット)技術のシステムエラーレートとスケーラビリティ、および量子計算によるシミュレーション最適化, そして機械学習などのアプリケーションを研究”していくための、テストベッドを提供することだ。

すべての量子コンピューターにとって大きな問題のひとつが、エラーレートだ。量子コンピューターはふつう、数ミリケルヴィンという超低温と、環境に対する遮蔽を必要とする。今日の量子ビットはまだ極端に不安定で、ノイズによるエラーを起こしやすいからだ。

そのために、現代の量子プロセッサーの量子ビットは単一のqubitではなく、複数のビットを組み合わせてエラーに対応する。目下のもうひとつの限界は、これらのシステムの多くが、自分の状態を100マイクロ秒未満しか維持できないことだ。

Googleが以前デモしたシステムは、読み出しで1%のエラーレートを示し、単一のqubitでは0.1%、2qubitのゲートでは0.6%だった。

Bristleconeチップは、1基が72 qubitsだ。業界の一般的な想定では、量子超越性を達成するためには49 qubitsが必要、と言われている。しかしGoogleは用心深く、量子コンピューティングをqubitだけで云々することはできない、と言っている。“Bristleconeのようなデバイスを低いシステムエラーで運用するためには、ソフトウェアと制御用電子回路とプロセッサー本体に関わるすべての技術の調和を要する”、とチームは今日書いている。“それを正しく達成するためには、細心のシステムエンジニアリングを何度も繰り返して実践する必要がある”。

Googleの今日の発表は、実用レベルの量子コンピューターの開発に取り組んでいるそのほかのチームにプレッシャーを与えるだろう。業界の現状でおもしろいのは、だれも彼もがそれぞれ違ったアプローチをしていることだ。

Microsoftは、そのチームがまだqubitを作り出していない、という意味でやや後れているが、しかしそのアプローチはGoogleなどとまったく異なり、qubitを作れるようになればすぐに49 qubitsのマシンを作れてしまうだろう。Microsoftはまた、量子コンピューティングのためのプログラミング言語も作っている。

IBMの研究所には今50-qubitのマシンがあり、デベロッパーたちはクラウド上のシミュレーションで量子コンピューターを動かしている

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

スマートロック分野を狙っているのはAmazonだけではない

留守中に自宅のドアを開けようとする人がいれば泥棒だと思うのが普通だ。しかしAmazon.comはそんな思い込みを変えたいと考えている。

先週、Eコマースの巨人はWi-Fi内蔵ドアホンのメーカーであるRingを11億ドルで買収した。これは、同社が昨年Amazon Keyを発表したのを受けてのことだ。Amazon Keyはスマートロックとカメラを組み合わせた、商品を屋外に置かれたくない利用者向けの、宅内配達システムだ

しかし、玄関ドアテクノロジーに高い価値を置くのはAmazonだけではない。オンデマンド配達の時代、サービス提供者はローテクのドアを舞台に機能の拡張をはかってきた。スマートロックのメーカーやセキュリティー会社もこの分野に力を入れている。

数カ月前に本誌が報じたように、玄関のドアを開ける方法は100年来あまり変わっていない。ほとんどの人が金属製の板状のキーを錠に差し込んでドアを開いている。訪問者は昔ながらの呼び鈴を鳴らす。そして、誰がなぜ来たかを示すデジタル記録もないのが普通だ。

こうした現状を変えようと大きな資金が動いている。昨年以来ベンチャー投資家は、鍵、錠、入退室システムに関わる事業とテクノロジーに取り組む様々な会社に2億ドル以上を注ぎ込んできた。現在これらの会社が計5億ドル以上を保有していることをCrunchbaseのデータが示している。

Ringは、ベンチャー資金2億ドルを調達しており、最近数カ月の間に買収された会社の中でも多額の投資を受けている一社だ。昨年10月、スマートロックのメーカーで、ベンチャー資金を7000万ドル以上獲得しているAugust Homeが、ドア開錠製品の世界最大メーカーであるASSA ABLOY Groupに金額非公開で買収された。

スマートロックと入退室システムに良い流れが来ていると考えることには理由がある。まず、鍵と入退室関連の投資は、スマートホーム分野の延長線上にあり、スマートホームシステムの成長が、鍵やドアの新テクノロジーの入口になっている。

多くの既存企業も簡単にドアを開ける方法を必要としている。顧客のドアの内側あるいは外側に商品を届ける仕事は、全体で数兆ドル規模の企業価値がある。Amazonだけでも企業価値は7000億ドルだ。

さらに、逸話的ではあるが、近年都会の人々は益々怠惰になりつつある。洗濯物、即席食品、ひげそり用品からペットの食料まで宅配を望んでいる。かつて、店まで買い物にいくのが面倒だと思ったのと同じように、家の外にでてけ荷物を受け取ることさえも不便に感じるようになっていくのだろう。

こうした傾向は、人間性にとって好ましい現状ではないかもしれない。しかし、スマートロック業界にとっては強気の指標に違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

今年のMWCはiPhone Xのそっくりさんだらけ、最優秀賞をAsusのZenfone 5に進呈しよう

たしかにAppleは今年のMWCでどんな種類のプレゼンスもなかったけど、今週はまさにiPhone Xの週でもあった。同社のその最高級旗艦機(iPhone X)はMWCの会場で、あらゆる競合機のデザインに影響を与えていた。単にノッチの味方に加わっただけのもあれば、もっと露骨なモノマネもあった。

HuaweiのP20がまだ出てない今は、AsusのZenfone 5がこのショウにおける最大かつ、おそらく最良のPhone Xそっくりさんだ。近年スマートフォンは、どれもこれも同じに見えてきたから、互いに似ることも否定できないが、でも多くのユーザーにとって、それはどうでもいいことだ。

Android世界で、昨年もっともホットだった安価なスマートフォンはなんだろう(ヘッドホーンジャックのことはこの際忘れて)? それがZ5だ。主にSnapdragon 845を使っていることが理由で、それはハイエンドバージョンのハンドセットであり、お値段は499ドルからだ。すごく安いとは言えないが、そのインスピレーションの元となった機種〔iPhone X〕の半額だし、標準仕様のGalaxy S9より100ドル安い。

“ノッチが市民権を得た”と言えるのか、それは分からないが、会場ではそんな声が多く聞かれた。でも誰かが、スクリーンとカメラの同居という難問を解決するまでは、それで我慢するしかない。フロントカメラをやめて自撮りができないようにする、という案もある。

ぼくは、それでもよい。完全に正直に言えば、フロントカメラなしで一向に構わない。

でもそれは、ありえないだろう。似たような名前のZenfone 5 Lite(アメリカ市場では5Q) は前面カメラが二つもあり、ひとつは広角だ。上部ベゼルはしっかりとある。

Z5のもうひとつの大きなセールスポイントが、言うまでもなく、AIだ。それはLG V30S ThinQのようなAIで、これから撮る被写体の状態に応じて撮影条件を自動調節する。

これがアメリカでも発売されるのか、それはまだ分からない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa