テック業界を支配するスマホの「次」に何が起こっているのか?

テクノロジー業界において、この10年はスマートフォンの時代だった。2009年時点では、Symbian OSがまだ支配的な「スマートフォン」のOSだったが、2010年にはiPhone 4、Samsung Galaxy S、Nexus Oneが発売され、現在、AndroidとiOSがアクティブなデバイス数で合計40億台を誇る。スマートフォンとアプリは、もはや破壊的な新しいプラットフォームではなく成熟した市場だ。次は何がくるのだろうか。

その問いは、次に必ず何かがくることが自然の法則であることを前提としている。この前提が正しそうに見える理由は簡単だ。過去30年以上にわたり、それぞれの分野が重なっている、世界を変える3つの大きなテクノロジープラットフォームへのシフトを我々は経験してきた。3つの分野とはコンピューター、インターネット、スマートフォンのこと。いずれ4つめが地平線のかなたに現れることは避けられないように思える。

AR/VR、ブロックチェーン、チャットボット、IoT、ドローン、自動運転車(自動運転車はプラットフォームだ。まったく新しい周辺産業が爆発的に生まれる)と、過去数年間、次の候補に事欠くはなかった。しかし、いずれも楽観的な予測をはるかに下回っていることに気づくだろう。何が起こっているのだろうか。

PC、インターネット、スマートフォンの成長の勢いが、これまで揺らいだりつまづくようなことはなかったように思える。ここに、インターネットのユーザー数の推移がある。1995年の1600万人から1998年には1億4700万人に増えた。2009年以降のスマートフォンの販売推移はこのとおりだ。Androidはわずか3年で100万台未満から8000万台以上になった。これが、主要なプラットフォームへのシフトだ。

PC、インターネット、スマートフォンの成長をAR/VR、ブロックチェーンといった候補のそれを比べてみよう。不公平な比較だとは思わない。それぞれの分野が「大きな何か」になると主張する事情通がいる。もっと手堅い予測をする人々でさえ、ピークの水準は小さいかもしれないが、少なくともスマートフォンやインターネットと同じ成長の軌道を描くといういう。だが実際のところ、どうだろうか。

AR / VR:2015年にさかのぼるが、筆者は非常に有名なVCと話をした。そのVCは自信満々に、2020年までに最低でも年間1000万台のデバイスが出回ると予想した。実際どうなったか。2017年から2019年までにかけて370万台、470万台、600万台と推移し、Oculusは再編中だ。年間27%の成長率は確かに悪くない。だが「一貫して27%」という成長率は、次の大きな何かになると主張するには、少し心配になるといったどころではない。「3年で10倍」からはさらに遠い。2020年までにMagic Leapが深刻な状況になると予想した人はほとんどいなかった。やれやれ。他のAR / VRスタートアップは「残念な」状況だというのが最も的確な説明だ。

ブロックチェーン:ビットコインは正常に機能していて、2010年代にテクノロジーに起こった最も奇妙で興味深いことだと思う。しかし残りのブロックチェーンはどうだろうか。筆者は広い意味で仮想通貨の信奉者だ。だが、2017年半ばに仮想通貨の敬虔な信者に対して、2019年末までに企業向けブロックチェーンが実質的に死んでしまうとか、分散型アプリケーションの使用が依然として数千台に留まっているとか、スモールビジネスへの担保付き貸し付け以外に本当の新しい利用事例は発生しなかったなどと言おうものなら、彼らを怒らせることになったはずだ。そして、まだその段階にとどまっている。

チャットボット:真面目な話、チャットボットはついこの間まで未来のプラットフォームとしてもてはやされていた(Alexaは、端的に言うとチャットボットではない)。「世界は書き直されようとしており、ボットは将来大きな存在になる」。これは実際の発言からの引用だ。Facebook Mは未来のものだったが、もはや存在しない。マイクロソフトのTayも未来のものだったが、もはや存在しない。Zoに取って代わられた。ご存知でしたか。筆者は知らなかった。そして今やそのZoも存在しない。

IoT:最近の記事のタイトルをいくつか見てみたい。「なぜIoTが一貫して予測を下回っているのか」「IoTは死んだのか」「IoT:昨日の予測と今日の現実」。ネタバラしをすると、最後のタイトルは、現実が予測を超えて成長したことについての記事ではない。むしろ「現実は予想を超えてバラ色ではないことが判明した」といったものだ。

ドローン:現在、ドローンの領域では本当にクールなことがたくさん起こっている。筆者は何でも最初に試したい人間だ。しかし、ドローンによる物理的な荷物配送ネットワークを形成の実現には程遠い。Amazonは2015年にPrime Airの計画をもったいぶってチラ見せし、2016年最初のドローンによる配送を開発した。世の中はすばらしい出来事が起こることを期待していた。そしてまだすばらしい出来事を期待しているが、少し期待しすぎている部分はあると思う。

自動運転車:我々にはもっと多くのことが約束されていた。Elon Musk(イーロン・マスク)氏の誇張についてだけ言っているのではない。2016年からこういうタイトルの記事が出始めた。「2020年までに1000万台の自動運転車が路上に」「5年後に真の自動運転車が登場、フォードが発表」。一応、Waymoの好意で、フェニックスでクローズドパイロットプロジェクトが実施されているが、それはフォードが話していたものではない。フォードは「ハンドル、ブレーキ、アクセルペダルがない自動運転フォード車が、5年以内に大量生産される予定だ」と言っていた。それは、今から18カ月後のことになる。「1000万台」の予測に至っては12カ月しかない。筆者が多少の懐疑論を展開しても許してもらえると思う。

もちろん、これらは成功していないようだということを意味しているのではない。AirPods、Apple Watch、Amazon Echoファミリーなど、多くの新製品がヒットした。ただし、これら3つはすべて、新しいプラットフォームというよりも新しいインターフェイスだ。ゴールドラッシュなどではなく、1つの銀の鉱脈にすぎない。

機械学習やAIをリストから外したことに気づいているかもしれない。実際には定性的な飛躍が確かにあったが、a) 急成長が続くというよりは、Sカーブの平坦部分に突入してしまったという一般的な懸念がある  b)いずれにしろ、AIはプラットフォームではない。さらに、ドローンと自動運転車はいずれも汎用自動化という名の壁に直面している。つまりAIの壁だ。AIは多くの驚くべきことが行えるが、2020年に1000万台の自動運転車が走る、というかつての予想は、AIがあれば自動運転は十分に可能だと予測したことを意味しているが、実際のところ予想よりもずっと遅れている。

いずれのテクノロジーも、次の10年を決定づける存在になり得る。ただし、考慮しておくべきもう1つの点として、いずれもそうはならないかもしれないという可能性があることだ。あるテクノロジープラットフォームが成熟し始めると同時に、別のプラットフォームが必然的に台頭し始めるというのは、反論の余地がない法則ではない。「次の大きな何か」の前に、長い空白があるのではないか。その後、2、3つのことが同時に発生するかもしれない。もしあなたが、今度こそその店に入ろうとしていると公言しているなら、筆者は警告したい。店の前で長い間待つかもしれないということを。

画像クレジット:Robert Basic / Wikimedia Commons under a CC BY-SA 2.0 license.

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(翻訳:Mizoguchi)

Sense PhotonicsのフラッシュLiDARが量産体制に移行

自動運転車やドローンやロボットの界隈では、まだ理論の段階のものも含めてLiDAR(ライダー、自動運転用センサー)によるさまざまなソリューションがある。しかし、理論から大量生産への移行は、まず最初に理論を生むことよりも困難だろう。Sense Photonicsは、どうやらその部分を終えて、今ではその高度なフラッシュLiDARの予約販売を開始している。

LiDARはさまざまなタイプがあるが、これまで多く見られた回転式のタイプはその時代を終え、もっとコンパクトで信頼性も高い平面型タイプが主流になりつつある。LiDAR大手のLuminarもこちらへ乗り換えつつあるが、しかしSense Photonicsも静観はしてはいない。ただし、両社は長所がそれぞれ異なる。

Luminarや一部の企業は、狭い視界で数百フィート先の形状を検出する前向きタイプのLiDARを作っているが、Senseはもっと短い距離で物を広角で捉える。そしてそれは通常のカメラと相性がいいので、RGBの画像に奥行きデータをマップするのも朝飯前レベルに容易だ。

Sense Photonicsは従来のカメラの視野と奥行きデータを容易にマッチできるようにした

車の後部や側部に搭載したいLiDARはこういうタイプだ。そして、環境を広い視野で捉えて動物や子どもや自転車などを迅速にそして正確に検知する。でもこういう技術的な話は、同社がステルスを脱したときに記事にした

関連記事:28億円調達でライダーシーンに登場した新しいアプローチ

本日のニュースは、製品がプロトタイプを脱して生産のための設計になったこと。頑丈になったので埃や雨の環境でも外部に取り付けられる。性能もアップして状況によっては最大距離が40mを超えた。前より相当大きい。

2900ドルの基本製品は視野角が80×30度、もっと広い95×75度のもある。LiDARの標準より相当大きく、しかも他社のフラッシュLiDARよりも精度が高い。ただしワイドにするために犠牲にした部分もある。同社の特許技術により、LiDARの検出器はレーザーのエミッター以外ならどこにでも取り付けられる。車全体の設計も多少やりやすくなるだろう。

当然ながらこれは、ネットで気軽に買うというものではなく、自動運転車の本格的な研究開発やテストをしている企業がバルクで買う。

自動運転車の大量生産時代になったとき、LiDARはSense Photonicsとなるのか、それとも幸運な他社製品になるのか、今から予見することはできない。でも同社の強みは、製品が今すでに現存していることだ。同社のLiDARについてもっと知りたい人は、こちらへどうぞ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Waymoがついに電動CUV車Jaguar I-Paceを公道上で自動運転

1年あまり前にWaymo(ウェイモ)は、同社の自動運転車事業の次の大きな一歩としてJaguar Land Rover(ジャガー・ランド・ローバー)をパートナーとし、その全電動クロスオーバー車であるI-Paceを自動運転化すると発表して業界を驚かせた。

その自動運転のJaguar I-Paceがついに、Waymoの本社のある米国カリフォルニア州マウンテンビューの公道でテストを始めたらしい。米国時間6月17日朝の目撃情報によると、セーフティードライバーが運転席にいる自動運転車Jaguar I-Paceが確かに公道を走行中でWaymoも試験を始めたことを認めた。

Googleの自動運転プロジェクトがAlphabet傘下の企業となったWaymoは、2018年7月に最初の3台のI-Paceを受け取った。それらが、道路のデータを集めるためにサンフランシスコのベイエリア周辺を走っているところが目撃されたが、それは自動運転ではなかった。Waymoの計画では、自動運転のI-Paceは2020年に同社のライドシェア事業に起用される予定だ。

WaymoとJLRの契約によると、最大で2万台のI-Paceが最初の2年間でロボタクシーサービスに利用される。そのパートナーシップの構造はWaymoとFiat Chrysler Automobiles(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)の関係に似ていて、FCAはハイブリッドミニバンであるChrysler Pacifica(パシフィカ)をWaymoに供給する。

そのミニバンはフェニックスの郊外周辺で、WaymoのテストとWaymo Oneライドシェアサービスの別名になった。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

地元検察はUberに刑事責任なしと判定、2018年の自動運転車歩行者死亡事故で

アリゾナ州ヤバパイ郡の検察は米国時間3月5日、2018年Uberの自動運転車がアリゾナ州テンピーで起こした歩行者死亡事故で同社に刑事責任がない、と判定した。

その自動運転のSUV車は予備の人間ドライバーが運転席に乗っていたが、道路を横断しようとしていたElaine Herzbergに衝突した。後に彼女はそのときの負傷により死亡した。その衝突事故を受けてUberは、その後9カ月、自動運転車の公道上のテストを中断した。

アリゾナ州マリコパ郡検事宛の書簡で検察官Sheila Polk氏は、調査に基づき、ヤバパイ郡検察事務所は、衝突のビデオが“起きた出来事を正確に描写していないようだ”、と判断した、と書いている。Uberに刑事責任を認める“根拠はない”が、Polkは、テンピーの警察にこの事案を差し戻し、その車両の予備ドライバーのRafaela Vasquez氏に関連するさらなる証拠を集めることを推奨している。警察は昨年、Vasquez氏が運転席にいながらスマートフォンでストリーミングビデオを視ていた、と言っていた。

Polk氏の書簡は、専門家によるビデオの分析により、運転席に座っていた人物がその夜、そのときの車のスピードと照明の条件やそのほかの関連要因のもとで、何を見たか、何を見たはずであるかを精密に捕捉すべき、と彼女の務める検察事務所は信じている、と書いている。

テンピーの衝突事故でUberに刑事責任はないとされたが、しかしThe Information誌の12月の記事は、Herzberg氏の死のほぼ1週間前にUberの管理職の一人が役員たちに送ったメールで、同社の自動運転車の安全性の問題に関して警告を発していた、と報じている。

本誌TechCrunchは今、Uberにコメントを求めている。

画像クレジット: Anthony Wallace/AFP / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

自動運転車タクシーの料金計算方式のテストをWaymoが開始

Googleからスピンオフして今やAlphabet傘下の自動運車転技術の企業Waymoが、同社の自動運転車の乗車料金の計算方式のテストをフェニックスで開始した。これは同社が商用のロボタクシーサービスの立ち上げを準備していることの、いちばん新しい兆候だ。

Waymoはまだ、フェニックスでもどこでも、大規模な商用ロボタクシーサービスを立ち上げてはいない。でも、その日は近い。

Waymoの初期の乗車プログラムでは、厳選された本物の人間のグループがアプリを使って自動運転車を呼ぶだけだったが、今回テストはさらに拡大された。AlphabetのCFO Ruth Poratが、木曜日(米国時間10/25)に行われた同社の決算報告でそう説明した。すなわちWaymoは、第三四半期の間に行なう、そのアプリにある料金計算方式のテストを開始した、とPoratは述べた。

前回Waymoがそのプログラムの数字を共有したときは、その初期の乗車プログラムに400名が参加した。しかしWaymoのスポークスパーソンは今回、それがどれだけ増えたかを明言しなかった。

代わりにこう言っている: “初期の乗車プログラムの一環として最近、アプリにある料金計算方式のテストを始めた。料金計算は現在実験段階であり、初期の乗車者からのフィードバックを得ることだけが目的である。サービスの本格的な開始に向けて現在検討中の、そのほかの料金計算方式を反映したフィードバックにはならない”。

Waymoは、2016年に郊外地区のチャンドラーなどでテストを開始して以来、少しずつフェニックスにおける商用サービスに向かって近づいていた。2017年4月には初期的な乗車プログラムを本格的に開始し、その年の後半にはテスト車の隊列から社員と乗客を外して、空の自動運転ミニバンの車列をフェニックス大都市圏の街路に送り出した。

今年の5月には、Waymoは一部の初期的乗車者に、人間のテストドライバーが乗っていない自動運転ミニバンをタクシーのように呼ばせることを開始した。さらに最近同社は、フェニックスで公共交通プログラムを立ち上げ、人びとを最寄りのバス停や、列車やライトレール(市街電車)の駅まで運ぶパイロット事業を始めた。

テストはカリフォルニア州のマウンテンビューやテキサス州のオースチンなど、他の都市でも継続する。同社は今月の初めに、同社の自動運転車がアメリカの公道を1000万マイル走破したと発表した〔約1610万キロメートル〕。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Waymo、自動運転車のテスト走行1000万マイルを達成

Alphabet傘下の自動運転車会社、 Waymoは、公道での自動運転車のテストを長年続けている。わずかなマイル数から始まった走行距離はここ数年で爆発的に延びた。。

そして今、商用配車サービスの準備を進める同社は新たな節目を迎えた。

水曜日(米国時間10/10)にWaymoは同社の自動運転車が米国内の公道を1000万マイル(1600万キロ)走ったことを発表した。ちなみに同社は7月に800万マイルを達成したばかりで、2017年11月にはわずか400万マイルだった。つまり、Waymoのペースは急上昇している。

この無人自動車の走行距離は25都市で累積されたもので、中でもGoogleのホームタウンであるカリフォルニア州マウンテンビューとアリゾナ州フェニックス周辺地域では、都市周辺の利用者を運ぶ乗車プログラムを早期に実施した。400人以上の早期利用者がWaymoアプリを使って同社の Chrysler Pacifica Hybrid自動運転ミニバンに乗車した。

同社の公道テストの実績を可能にしたのは、シミュレーションへの投資だとWaymo CEO John KrafcikMediumへの投稿に書いている。同社のバーチャル世界での走行距離は今月末で70億マイルに達する。.

「シミュレーションの中で、われわれは路上で遭遇するあらゆる事象を再現し、『ファジング』によってさらに厳しい状況を作り出した」とKrafcikは書いた。「新しいスキルをテストし、既存のスキルを洗練し、極めて稀な状況への対応を練習することで、われわれのソフトウェアの確認、検証を常に行うことができる。こうした公道テストとシミュレーションの組み合わせによってわれわれは飛躍的に多くのことを学ぶことができる。

もちろん、重要なのはマイルを蓄積することだけではない。

CruiseやWaymoのように大量の自動運転車を保有する企業は、複雑な都市環境を安全に走り、かつ、路上を走る数百万人の人間に溶け込むことのできる自動運転車を開発することを要求されている。それは常にスムーズにいくとは限らず、注意深い自動運転車の後ろに車列が滞ることもあり、時には人間のテストドライバーが手動で車を操作する必要もある。

「現在われわれの車は慎重さと丁寧さを何よりも優先している。それが最も安全だからだ」とKrafcikは書いた。路上の誰にとっても困難な行動に習熟することで、この慎重さと強引さのバランスを保つように努力している。たとえば、速く走っている車線に合流するためには、他者がブレーキを踏まずに済む程度に大胆に、かつ乗客が快適に感じられるくらいスムーズに行動する必要がある。

今のところWaymoの車は、たとえ所要時間が数分増えるとしても、より慎重になり安全な道を選ぶように設計されている。

次の1000万マイルは、配車サービスを構築し、利便性、効率性を高めることに集中するつもりだとKrafcikは言った。たとえば現在同社は、経路や乗車、降車地点の改善に務めいてる。

Waymoの技術者たちは、自社製の新しいセンサーシステムを使って大雨大雪など困難な気象条件下での運転を可能にするために高度な人工知能も応用している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Uber、サンフランシスコとピッツバーグの自動運転車操作員をレイオフ

Uberは、ピッツバーグおよびサンフランシスコで、自動運転車の操作員全員(約100人)を解雇した。Quartzが報じ、後にTechCrunchが確認した。これに先立ちUberは、3月に同社の自動運転車が関与した自動車死亡事故を受け、5月にアリゾナ州での運行を正式に中止していた

いずれにせよUberは、今年の夏ピッツバーグで自動運転車のテストを再開するための作業を続けている。レイオフされた人々は、UberがMission Specialistと呼ぶ新たなオペレーター職約55名の一人なるべく、サンフランシスコまたはピッツバーグで応募できる。Mission Specialistは路上試験と試験コースでの操縦の訓練を受け、開発者にフィードバックを与える任務を負う。ほかに、自動運転車の操作に関わらない職も募集されている。

「当社のチームは今も安全な自動運転技術を作ることを約束している。そして、近いうちに公共道路に戻ってくることを楽しみにしている」とUber広報がTechCrunchに話した。

Uberはアリゾナ州テンピの死亡事故以来、全地域で自動運転車の運行を中断しているが、操作員は依然Uberに雇用されており、通常の給与が支払われていた。このたび解雇される操作員はMission Specialistに優先的に応募できる。同職はより高度な専門技術が要求している。

カリフォルニア州では、Uberは3月に州内の自動運転車の許可を最申請しないと決めたが、いずれ州内でテストを再開する意思を今でも持っている。数カ月後、、UberのElevateカンファレンスで、Uber CEO Dara Khosrowshahiは、自動運転車は数ヶ月のうちに再び路上に帰ってくることを期待していると話した。自動運転テストはカナダのトロントでも行われているが、現在運転席にいる担当者はすでにMission Specialist的な役割を果たしているようだ。

Apple、フォルクスワーゲンと提携して従業員用無人運転シャトルを開発

Appleは自動運転車の開発でVolkswagenと提携することを決めた。The New York Timesが今日(米国時間5/23)報じた。同紙によると、VolkswagenのトランスポーターT6を無人運転車に改造して従業員向けシャトルバスにする計画だ。

しかしプロジェクトは予定より遅れていて、Appleの無人運転チームはかなりの時間を費やしている。NYTによると、AppleのBMW、Mercedes-Benzらといった製造メーカーとの提携交渉は決裂した。

A Volkswagen T6 van

今月、Appleのカリフォルニア陸運局登録済みの自動運転車は55台に増えた。これはAppleがGeneral Motorsに続いて州で2番目に多く自動運転車を保有していることを意味している。Appleの標準的な自動運転テストでは、センサーと自動運転ハードウェアを装着したLexus SUVを利用している。

AppleとVolkswagenに連絡を取ったので、情報が入り次第本稿を更新する予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Uber、アリゾナ州内の自動運転テストを終了

Uberは、アリゾナ州テンピで起きた死亡事故を受け、自動運転車の路上テストをすでに中止しているが、このほど同社はアリゾナ州でのテストを全面的に終了することを正式に発表した。The Wall Street Journalが最初に報じ、Uberの最新技術グループのトップ、Eric Meyhoferの社内メモを引用した。

これに伴いUberは300人のテストドライバーとの契約を解除した。これに先立ちアリゾナ州は3月にUberの公道でのテスト走行を正式に禁止している。

「われわれは自動運転技術に全力を注いでおり、近い将来公道に戻れることを願っている」とUber広報担当が声明文に書いた。「今後も徹底的な安全確認に焦点を絞り、元NTSB会長のChristopher Hartを招いて安全カルチャー全体について助言を求めている」

Uberは自動運転車の公道でのテストを今後数カ月のうちに再開することを望んでいると、Uber CEO Dara Khosrowshahiが今月のUberカンファレンスで語った。国家運輸安全委員会がテンピの事故調査を終えれば、Uberはサンフランシスコ、トロント、およびピッツバーグでテストを続ける計画だ。しかし、Uberがカリフォルニア州でテストを続けたければ、新たな認可を受けるとともに、「アリゾナでの事故の追跡調査結果」を提出しなければならないとDMVの法律顧問、Brian Soubletが3月にUberあてに出したメールに書いた。UberはDMVとの打ち合わせも設定する必要がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

死亡事故を起こしたUberの自動運転車は被害者を見たけど無視したらしい

Uberの自動運転車による死亡事故の原因は、ソフトウェアにあったようだ。それは具体的には、どのオブジェクトを無視しどれに対応するかを判断するファンクションだ、とThe Information誌が報じている。これで、責任はUberの玄関の真ん前に置かれることになるが、そもそも最初から、それ以外と考えられる余地はあまりなかった。

どの自動運転車でも、その視覚系とバックアップは多重化されているから、どれか一つのエラーが、ライダーと前面カメラの直前で道路を横切ろうとしたElaine Herzberg〔被害者〕の感知を妨げたことはありえないと思われる。それなのに車は、ブレーキに触れることも、警報を鳴らすこともしなかった。同乗していたセーフティドライバーの不注意も相まって、このエラーはHerzbergの死に結果した。

関連記事: Uberの自動運転車はこのようにして歩行者を検出するようだ(未訳)

だから、ありうる可能性は以下の二つしかない:

  • A:オブジェクト認識システムの欠陥。それが、Herzbergと彼女の自転車を歩行者と認識することに失敗した。自転車や人間はそのシステムがもっとも有能に識別できるべきものに属しているはずだから、これはありえないと思われる。
  • B: 車の上位ロジックの欠陥。それは、どのオブジェクトに注意を払い、それらに関して何をするかを決める。たとえば路肩に自転車が駐輪していたら、徐行する必要はない。しかし車の前面のレーンに自転車が入り込んできたら、車は直ちに反応するべきだ。これ〔このロジック〕は人間の注意力と意思決定を模倣して、車が新しいオブジェクトを検出したときうろたえないようにする。

The Informationが引用している情報筋は、UberはBが問題であったと判定した、と言っている。具体的には、そのシステムは、対応すべきだったオブジェクトを無視するようセットアップされていた。すなわちHerzbergは検出されたが、擬陽性と見なされたようだ。

それは、まずい。

自動運転車の感覚能力は人間を超えている。漆黒の闇の中でもライダーの視程は数百フィートにも及ぶ。オブジェクト認識系は一度に数十の車や歩行者の動きを追える。レーダーやそのほかのシステムは自分のまわりの道路をまばたきひとつせず監視する。

しかしわれわれ人間と同じく、これらの感覚はすべて、“脳”に従属する。中央処理装置がカメラやセンサーからの情報を取り込み、それらを組み合わせて自分のまわりの世界の意味ある像を作る。そしてその像に基づく決定をリアルタイムで行う。Uberの例が示すように、自動運転車の中で製作がずば抜けて難しいのが、この部分だ。

あなたの目がどれだけ優秀でも、あなたの脳に何を見ているのか分らなかったり、正しい反応や応答の仕方が分らなかったら、何の意味もない。

Update: Uberは次のような声明を発表したが、上記の諸点には言及していない:

われわれは国家運輸安全委員会の調査に積極的に協力している。その調査活動への配慮と両者間の信頼関係に基づき、事故の詳細には言及できない。その一方でわれわれは、弊社の自動運転車事業の安全性に対する徹底的な調査を開始し、国家運輸安全委員会前委員長Christopher Hartを、安全性に関する弊社の企業文化に対する、アドバイザーとして招聘した。われわれの調査は、システムの安全性から車両オペレーターの教育訓練に至るまでのすべての領域をカバーし、近く結果を発表できるものと期待している。

これは前例のない状況なので、国家運輸安全委員会等からのレポートも作成が困難で、発表も遅くなるだろう。公式の発表の前に多くの情報の開示をしないことは、企業の場合も個人の場合も異例ではない。

〔訳注: 原文のコメントには専門家からの見解もあります。〕
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Waymoのバンがアリゾナで大きな衝突事故に遭う、違反車ではなかったが

Waymo(元Googleの自動運転部門)の自動運転車が今日(米国時間5/4)の午後、アリゾナ州チャンドラーで大きな事故に遭った。地元警察によると、セダンが別の衝突を避けようとして正規のレーンを逸れたときにWaymoのバンにぶつかった、損害は軽微、とABC 15が報じている。今、チャンドラーの警察に詳細を問い合わせている。

アリゾナでセーフティドライバーのいない車をテストしている、とWaymoは言っていたが、これは違う。衝突のとき人間運転者が運転席にいたが、しかし車は自動運転モードだった、と警察は言っている。

上空からのビデオを見ると、これは軽い接触事故ではない。セダンの前方クランプルゾーン(衝撃吸収帯)は壊れ、ガラスは割れている。バンに大きな破損はないが、右前のタイヤはつぶれている。どちらもその後、牽引移動された。

報道では、東に向かっていたセダンが交差点で別の車を避けようとして西行きのレーンに侵入し、Waymoのバンに当たった。そのとき後者が衝突を避けようとして何をしたかは、まだ分かっていないが、同社の記録から明らかになるはずだ。今同社に問い合わせているので、情報が得られ次第この記事をアップデートしたい。

画像クレジット: ABC 15

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

カリフォルニア州自動車局が自動運転車試験の規則を改定

自動運転車という事業は今、厳しい検証にさらされている。それには、アリゾナ州テンピーにおけるUberの自動運転車が起こした死亡事故や、 TeslaのModel Xの同じく死亡事故がからんでいる。後者の事故は、Teslaの半自動システムAutopilotが関連している。今日(米国時間4/1)、カリフォルニア州自動車局は、自動運転車に関する新しい規則を採用した。

自動車局は本誌にくれた声明で次のように述べている: “カリフォルニア州自動車局は州法に基づき、公道上の自動運転車の安全な試験と展開のための規則を開発している。2018年4月2日に施行されるその規則により自動車局は、自動運転車の運転者を欠く試験と展開に関し許可を発行する権限を持つ。申請書が受理されると、それは綿密に精査される。自動車局は、その申請が、法と規則が定める安全運用要件のすべてを満たしている、と明らかになるまでは、いかなる許可も認めない”。

自動運転車の試験に、新たに三つの区分が設けられた: 1)運転者を伴う試験、2)運転者を欠く試験、3)実車展開(実配備)。規則の新しい成分の多くは、運転者を欠く試験と展開に関連している。

たとえば、運転者を欠く試験を行うためには、事前にその車両を、制御された条件下で事前に試験しなければならない。またそれらの車両は、SAE Level 4または5の定義を満たしていなければならない。展開にあたっては、企業はその車両が道路の状況をに検出し反応できることを確証しなければならない。また、サイバー攻撃等を検出できるための、ベストプラクティスを守った走行をしなければならない。

中でも多くの人びとにとって関心があるのは、安全ドライバーのいない自動運転車の運用と、自動運転車の実用展開だ。今日まで、展開の許可を申請した企業はなく、また完全な自動運転車の試験は一社しか申請していないそうだ。申請は、10日間かけて検査される。

自動車局は曰く: “申請の完備が認められたら次は、その徹底的な検証が行われる。申請書が完全でも、その検証にはタイムラインを設けていない。何日かかるか、事前には分からない”。

自動車局は、運転者のいない試験を申請している企業の名前を明かさないが、それがUberでないことは確実だ。先週Uberは、3月31日で期限切れとなったカリフォルニア州での自動運転車の試験を、再申請しないと決めた

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Mobileyeが事故映像を分析して歩行者検出から衝突まで間が十分あったとUberを非難

自動運転車による歩行者の死亡人身事故は、この技術の関連企業にとって決して良い宣伝にはならないが、話題が冷(さ)めないうちに原因をよく知るべきでもある。そこでMobileyeのCEO兼CTOのAmnon Shashuaは親会社Intelのブログで、同社のコンピュータービジョンソフトウェアが事故時の映像を分析した結果、被害者の人物を衝突の1秒も前に検出した、と述べている。

それは決して、Mobileyeのシステムの優位性を主張しているわけではない。今の自動運転や運転者補助システムは、このような粒子の粗い映像で自分の仕事をしているわけでもない。それはあくまでも、実験や研究のための映像だ。

しかしその映像を見た有能なコンピュータービジョンシステムが、ただちに被害者とその自転車を検出したという事実は、Uberのシステムがそのときに完全に失敗したに違いないことを示している。〔別の記事ではUberのシステムは衝突の0.9秒前に被害者を検出している、とある。〕

そのときMobileyeのオブジェクト検出アルゴリズムが搭載されていたら、被害者を衝突の1秒前に検出している(粒子の粗い映像だったとしても)。そのとき直ちにブレーキが作動したら、車速がわずか10kmh落ちただけでも死亡事故には至らなかったと思われる。しかしUberの車のブレーキが作動したのは衝突の後だ、と言われている。それはまさに、そんなときこそ優秀なセンサーシステムとAIの瞬時の反応が必要な場面ではないか。

そのUberの車はレーダーとライダーと複数の光学カメラを装備し補助ドライバーも乗っていたというが、それらのどれもが被害者を検出できなかったのか。それとも、検出したけど瞬時のアクションができなかったのか。

このたびMobileyeが行った映像検出実験も、まだ情報として十分なものではないが、車が搭載する人工脳の、真にあるべき姿を示していることは事実だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Fordが自動運転パトカーで特許を申請

Black Mirrorのシーズン4に驚かなかった人も、これにはびっくり!

Fordが、自動運転パトカーの特許を申請した。実際に特許が下りるかどうかは、まだ分からないが、そこに盛られているアイデアはちょいとおそろしい。

Motor1が見つけたそのパテントは、ほかの車が行った違反行為を検出できる自動運転パトカーを記述している。違反の発見は、自分の視覚系だけでなく、監視カメラや路側のセンサー経由でも行われる。

そのとき、このAIを装備したパトカーは、リモートで召喚命令を発したり、その車を追跡したりする。あるいは(ここからが怖いところだが)、“その方法にはさらに、システムがその車に対して一つまたは複数のアクションをリモートで執行することも含まれる”、と書かれている。

言い換えると、その自動運転パトカーは違反車にワイヤレスで接続して、乗員の身元確認をしたり、召喚令状を発行したりする。

Fordの特許申請書類には、機械学習のアルゴリズムが、その車の違反行為が警告ですむものか、それとも召喚を要するかを判定し、その結果を運転者に伝える、とある。

このパテントはまた、自動運転パトカーに乗っている警察官がその車のコントロールを運転者から取り上げたり、あるいはワイヤレスの接続を利用して各種のデータベースから違反者に関するさらなる情報を得る方法を記述している。

再度言うと、パテントに書かれていることが実際に製品として実現するとはかぎらない。私たちがロボットカーに拘引されるようになるとしても、それはまだ何年も先だ。しかしそれでも、パトロールの警官が自動化の時代の犠牲者になってしまうことは、すでに可能性の範囲内に入っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Samsung、韓国での自動運転車テストの許可を取得

Samsungは自動運転車の開発に取り組んでいる ―― それはこの会社の歴史と幅広い興味を知っていれば驚くに値しない。何が新しいのか。最近Samsungが、韓国政府から国内の公道で自動運転技術のテストをする許可を受けたことだ。

韓国国土交通部が5月1日にOKを出したことをThe Korea Heraldが報じた。これでSamsungは改造したHyundaiの試験車をテストすることができる。同試験車にはSamsungの自動運転用ソフトウェアを動かすために必要なセンサーとカメラが装備されている。

韓国の路上で自動運転技術のテストを最初に許可されたのはHyundaiで、一年以上前の2016年2月のことだった。当時は規制が緩和された時でもあった。現在各社は人間ドライバー1名で車両をテストすることができるが、当初はテスト中2名以上が乗車している必要があった。

カリフォルニア州も要件を緩和することを検討している。韓国で最近実施された規制変更では、ハンドルもペダルもない車両を許可する下準備も行われており、これはカリフォルニア州の規制補正案にも組み込まれている。ミシガン州では最近同様の法律が通過している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

自動運転車を混乱させる“罠”を考えたパフォーマンスアーチストJames Bridle

自動運転車に何ができるか、については、本誌もこれまでさんざん書いてきたけど、ときには、できないことの方がおもしろいこともある。技術というものは、その能力とともに、限界を知ることもきわめて重要だ。というわけで今回は、このパフォーマンスアートから教訓をいただこう。

この“Autonomous trap 001”(自動運転の罠001号)は、とても分かりやすい。自動運転システムが最初に学ぶいちばん重要なことは、路上のマーキングの理解だ。これは車線の端だ、これはカープール専用車線だ、などなど。

アテネに住むイギリス人のJames Bridleが、コンテキスト(文脈、状況知)を欠く知識の限界を例示している。人工“知能”が氾濫する今の時代には、われわれはそんな不具な知識に、至るところでぶつかる。

 
スーパーで一山いくらで売ってるような人工知能は、路上のいちばん重要なルールは、車から遠い方の側にある点線〔上図で外側〕は絶対に横切ってはならない、だと知っている。しかしもちろん、その点線が近い側なら、横切ってもよい。

なお、この円はわざと塩で描かれている。塩の儀式的な意味は、“神聖な場所なのでそこから先へ行くな”、という意味だ。あるいは、精霊や悪霊を金縛りにするために、灰や塩をお供えした時代もある。人間をその場に金縛りにするために、塩と呪文を併用することもある。

この実験でも、点線という単純なシンボルが、ターゲットを金縛りにした。この‘知能’の作者に、救い出してもらうしかないね。それとも、祈祷師に頼んで点線の呪いを解いてもらうか。人間運転手が中にいるなら、モアベターだけど。

遠い未来には、自動化システムが世界を支配して、それらの内部情報や設計情報はとっくに失われているかもしれない(Horizon: Zero Dawnをプレイしてみよう)。そうすると、システムが、理解できないおかしな振る舞いをしても、われわれの愚かな子孫たちは原因も対策も分からないのだ。今回の実験の、自動運転車の“罠”も、そのひとつだろう。

自動運転車を急に停止させたり、片寄せさせたり、予期せぬ不具合が生じたりする、いろんな“罠”がありうるだろう。それらから、人間を守れるだろうか? 犯罪目的で人工知能騙しをやるなら、それはどんな犯行だろう? いずれにしても、奇怪な未来が待っているのだ。

とりあえず、BridleのVimeoやブログを今後もウォッチしよう。そのパフォーマンスはつねに、“進化途上”だから。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Uber、自動運転テストの戦いを巧みにかわす。許可は不要と主張

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Uberの自動運転タクシーが公道を走ることは許されるべきなのか?もしUberの抜け目ない戦略がうまくいくなら、この質問は不要になる。Uberは人々の注目をずっと影響の少ない質問へと導こうとしている:そもそも自動運転タクシーのテストに許可は必要なのか?

これが天才的なのは、この戦いは勝っても負けても関係ないという点だ。もしカリフォルニア州DMV[陸運局]との小競り合い勝てば、監督されたり許可を受けたりする必要がなくなり、好きなようにできる。もし負ければ、150ドル払って許可を受け、事故が起きたり人間ドライバーが運転を代わったときDMVにデータを提供すればいいだけだ。

おそらく法廷に持ち込まれるだろう。しかし、どちらに転んでもUberの自動運転タクシーは存在し続けることになる。

uber-self-driving-carsちなみに、Uberの自動運転車が赤信号を無視して自転車に乗った人を危険に晒したという報告もある。

どうやらUberは、世界中の都市で戦ってきた経験から多くを学んだようだ。規制当局は何であれ戦いを仕掛けてくる。最良の戦闘計画は、もし違反しても影響が最小限になるように条件を設定することだ。

最終的に、もし自動運転許可を得なくはならなくなったなら、観念して友好的になれば、規制当局はUberに勝って申請させたかのように誇り高く振舞うだろう。そしてロボタクシーは走り続ける。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Uber曰く、自動運転車の信号無視は「人的ミス」

アップデート(7 PM ET)Uber広報は、上記ビデオの事象は人間ドライバーの責任であることが明らかだと話した。全文は以下の通り。

この事故の原因は人的ミスである。Uberを自動運転化することで道路は安全になる、と当社が強く信じている理由はここにある。この車はパイロットテストには参加しておらず顧客も乗せていなかった。問題のドライバーは、継続調査する間営業を停止している。

Uberは上のビデオに写っている事象を認識しており、自動運転テスト中のSUVがサンフランシスコで赤信号を無視しているように見える。この日Uberは当地で自動運転車の路上パイロットテストを開始していた。同社は現在正確な状況を調査中であるとTechCrunchに話した。San Francisco Examinerが公開したこのビデオは、サンフランシスコの認可タクシー会社であるLuxor Cabが運行する車に設置された車載カメラが捕えた。

タクシーのカメラに撮られたこの事象について詳しい情報を問われたUber広報担当者は、以下の声明を発表した。

安全は当社の最優先事項だ。この事象は認識しており、現在何が起きたかを調査している。

サンフランシスコでのUberの自動運転テスト車には、運転席に人間ドライバーが座り、助手席にも補助技術者が乗って運転中の測定や観測を行う。人間ドライバーは何か問題が起きた場合に、代って車を制御するために乗っており、交差点で完全停止に致らなかった今回の例も該当するはずだ。

ビデオの事象が起きた当時に人間ドライバーが制御していた可能性もあるが、その場合は別の問題が浮上する。以前ピッツバーグで行われたテストでは、同社が使用していたFord Fusionの自動運転テスト車による複数の事故が報告され、逆走運転の事例もあった。

自動運転車が無人では走行できないという事実は、カリフォルニア州の路上でテストを行うのに州DMV(車両管理局)の認可を受ける必要はないとする、Uberの理由の一つになっている(DMVはこの主張に異議を唱えている)。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleは自動運転車の自社開発をやめたらしい、今後は自動車メーカーとのパートナーシップを重視

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一部の報道では、Googleは長年取り組んできた自動運転車の開発計画を棚上げし、既存の自動車メーカーとのパートナーシップの道を選ぶ、という。

The Informationの記事によると、Googleの自動運転車部門…社内コードChauffeur…は今、一部の自動運転機能を含むがハンドルやペダルは残る自動車の名前(ブランド名)を検討している。そのために今同社はFiat Chryslerと協働しており、両社のパートナーシップは5月に発表されたが、しかしそれは、今後のそのほかのパートナーシップを匂わせる兆候だったかもしれない。

その記事によると、Googleは最初、ハンドルもペダルもない自動運転車を追究したが、その後、AlphabetのCEO Larry PagとCFO Ruth Poratが、その最初のやり方を“非実用的”と判断した。なんとその判断は、Googleが自動運転車で公道上の200万マイルのテスト走行を成し遂げたあとに、下(お)りているのだ。

Googleがペダルのない自動運転車を放棄したとしても、The Informationに情報を提供した筋によると、同社はその野心的なプランをふところに抱(いだ)いたまま、2017年内には自動運転タクシーを発表するべく、その開発を進めている。Googleは前から、オンデマンドカーの市場に参加する、と噂されている — 現に同社はそのWaze事業によりカープーリング・サービスを提供しているが、それは結局、Uberと直接的に競合することになるだろう。一方Uberは今年ピッツバーグで、自動運転タクシーの試行を始めた。そしてさらにNutonomyという若い企業はシンガポールボストンで、同様の試行を行っている。

Googleとしては、先行している彼らに追いつきたいのだ。

同社は火曜日(米国時間12/14)にカリフォルニアで、自動運転車に関するメディアイベントを行うので、そこで詳しい情報が得られるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

光に頼らないOryxのナノアンテナは自動運転車の視界能力を大幅に高める

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写真和訳: [自動運転の視覚の欠陥/今の技術はソフトウェア脳の要件レベル3以上に対応できない/視界カメラ(単眼/立体),ライダー,レーダー,超音波…センサー群/小動物・都市の混雑・夜の視界・まばゆい日射し・霧,雪,雨・高速時視程/ソフトウェア脳の処理能力]

Oryx VisionのCEO Rani Wellingsteinによると、同社は、自動運転車の奥行き知覚を改善するコヒーレントな光学レーダーシステム(coherent optical radar system, 仮訳: 可干渉光学レーダーシステム)を開発した。イスラエルの同社は、シリーズAの資金調達を契機にステルスを脱し、既存のライダーシステムに挑戦する技術、と自らを位置づけている。

Wellingsteinが指摘するのは、これまでのライダーが光電子センサーで光を、すなわち光のエネルギーを検出することだ。しかしOryx Visionは、同社がナノアンテナ(nano antennas)と呼ぶものを利用して、電磁波を検出することにより、もっと多くの情報にアクセスする。

そのアドバンテージは、自動運転車の視程と感度の増加であり、それにより、自分のまわりの物や動きをより正確に知ることができる。Oryxのアンテナは10ミクロンの波長で動作し、ライダーと違って、霧を透視でき、また強い陽光で盲目化することもない。

Oryxの技術者たちがライダーの欠陥の克服、という課題に着手したのは、およそ6年前だ。プロトタイプの完成までに1年半を要し、ようやく、実用レベルの撮像能力に達することができた。

Oryxによると、同社のアンテナは、今の最高性能の自動運転車に使われているライダーシステムよりも安価である。同社のシステムが使っている撮像機構のコストは、スマートフォンのカメラと同じぐらいだ。そしたさらに同社は、“地球上で最も安価な最も平凡なレーザー”を使用している。そのシステムは光学系がきわめてシンプルで、操舵、回転などの要素がなく、また光線をいっさい利用しない。

Oryxの社員は20名ほどだが、資金調達を機にイスラエルとシリコンバレーとドイツに人を増やし、自動車メーカーや自動運転技術の革新的スタートアップたちの需要に応じていく。将来的には、今多用されている人間運転者をアシストするシステムではなく、完全な自動運転車への採用を目指したい、とWellingsteinは語る。

“AppleやGoogleなど、これまでこの分野に意欲的に取り組んできた選手たちが、今や撤退しつつある。技術の完成度が、まだ十分ではない、と私は思う。自動運転は視覚と意思決定に関する技術だ。しかし現状では、この二つのもののあいだに、空隙がある。そのギャップを埋めるためには、別の技術、ライダーではない別のセンサーが必要だ、でも今の選手たちの多くが、“別の技術”に無関心だ。しかしわが社が志向するものは、まさにそれなのだ”、とWellingsteinは抱負を語った。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))