Googleの次期Pixel 3の噂が出揃ってきた

Note 9が正式発表になり全貌が明らかになった今、次の主要スマートフォンモデルを語るときだ。GoogleのPixel 3の噂はSamsungの発表前ほどには流れてきていない —— しかしまだ時間はある。GoogleのフラグシップAndroid端末の最新機種は、10月になるまで正式公開されないのだから。

それでも、先週の開封儀式の様子など、いくつか信頼できそうな情報が出てきているので、デバイスの内容はかなりよく見えてきている。

まず目につくのはかなり目立つトップノッチ(切り欠き)だ。Googleが今回ノッチを受け入れたことは驚きではない。Samsung以外の事実上全フラグシップ機でブームになっていることに加えて、GoogleはAndroid Pieをノッチフレンドリーにするという策にでた。

世間を二分するデザイン決定をGoogleが採用することは予想がついていた。それでも、今日のノッチ擁護の基準からみても、この切り欠きは大きい。Essentialが最初の端末で採用して以来、ノッチはどんどん大きくなっているように思える。

トレンドの追求といえば、GoogleはPixel 2でヘッドホンジャックを廃止した。1年前にはAppleの決定をあざ笑っていたのだが。外観から察するにGoogleは移行を容易にするべくUSB-Cヘッドホンを同梱してドングルを不要にしている(たたし、箱の中にはドングルも見える)。もちろん、充電しながら音楽を聴くためには何か方法を考える必要がある。

デザイン志向は同社のPixel Budsとよく似ていて、位置を安定させるためのループもある。これをヒモ付きPixel Budsと呼ぶのは行き過ぎだろうが、
ワイヤレスイヤホンの生ぬるい普及状態から同社がなんらかのヒントを得たようではある。

一方、Google Pixel XLは今回本当に大きくなりそうだ。新しい6.4インチのNote 9も、報じられている6.7インチディスプレイと比べればなんでもない。もちろんSamsungには、大型ディスプレイを比較的小さな筐体に収める長年にわたる製品デザインの強みがある。実際に端末を手にとって見るまで、実際にどう扱いにくいかは判断できない。

その他の詳細情報としては、Snapdragonの採用があげられる。今やフラグシップ機にとって必須要件といえる。XLは3430 mAhバッテリー搭載との噂もある。これは、画面サイズが大きくなったにもかかわらず、昨年のモデルからはダウングレードになる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

この陽気なロボットは、自閉症児のセラピーに一役買う

LuxAIが作ったQTrobotという名の小さなロボットが、セラピストや両親と自閉症の子供たちとの橋渡しになるかもしれない。液晶画面の顔とロボティックアームを備えたロボットは、人との触れ合いを恐れる子供たちにとって居心地の良いセラピー環境を作ることができる。

プロジェクトの主体はルクセンブルグ大学のスピンオフ、LuxAIだ。彼らは今月末にRO-MAN 2018で成果を発表する。

「このロボットは、人間セラピストとロボットと子供の間に三角形のつながりを生むことができる」と共同ファウンダーのAida NazarikhorramがIEEEに伝えた。「子供は教師やセラピストとすぐに打ち解け、ロボットについて質問したりその行動に関するフィードバックをくれる」。

ロボットは自閉症児の不安を緩和し、「ハンドフラッピング」など多くの行動がロボットの存在によって減少したところを研究者らは観察している。

ロボットはアプリやタブレットよりも良い結果を生む、という点も興味深い。ロボットが具現的であることから、子供の注意を引き、iPadとアプリの組み合わせと比べて学習効果が高いと研究者らは考えている。言い換えると、子供達はタブレットで遊び、ロボットとは勉強する。

ロボットは完全自立で容易にプログラムが可能。一回の充電で数時間動作可能で3DカメラとCPUを内蔵している。

ロボットはセラピーの中心になるのではなく、セラピストと患者の接触を補助する役割を担う。これは優れた(かつ気の利いた)小さなテクノロジーが生んだ優れた研究成果であることは間違いない。

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サウジアラビア支援によるTeslaの非公開化は、それほど現実離れしたアイデアではない

8月7日にElon Musk がTeslaの非公開化を示唆する 発言を(もちろんTwitterで)したことで、ビジネス・IT界は騒然となった。そのために必要な資金は通常720億ドルにのぼる。その後も「ホワイトナイトは現れず、Teslaの株価は急落した。

しかし今日(米国時間8/12)、Bloombergが報じた新たなニュースが憶測を煽り立てた。

記事の情報筋によるとサウジアラビアの政府系投資ファンド(Public Investment Fund/PIF)はすでにTeslaの主要出資者になるべく交渉を行なっており、それはMuskのツイートより前に始まっていたという。

発覚のタイミングは重要だ。なぜならPIFはすでに資金を積み重ねており(時価20億ドル)これはTeslaの最近の最近の時価総額の5%にわずかに足りない金額だ。

世界最大の原油生産者が世界で最も象徴的な電気自動車会社の一部を所有することで石油のリスクを分散することは容易に想像できる。Bloombergの情報筋が言っているのもまさにそこだ。

TeslaはSoftBankとも交渉していると言われているが、PIFはSoftBankの主要投資家であり、PIFがTeslaと接触していると推測される理由でもある。

こうした噂を一層興味深くくしているのは、サウジアラビア政府がPIFを大々的に強化して2兆ドルにする計画があることだ。

そしてPIFの主たる目的はテクノロジーにある。なぜか?サウジアラビアは国家の石油依存の経済の多様化に力を入れており、そのための資金とテクノロジー資産を必要としている。

政策の担い手は ムハンマド・ビン・サルマン皇太子で、国王継承者として国民からMBSと呼ばれている。

昨年継承者に指名されて以来、皇太子は極めて行動的で、宗教警察の力を制限し、女性ドライバーの禁止撤廃を始め数々の文化的改革を実施してきた。彼は同国のテクノロジー政策も推進しており、先週にはスティーブ・ウォズニアックを「テック・アンバサダー」に指名した

彼は、経済多様化のための壮大な国家計画で医療、教育、インフラストラクチャ〜などのサービス機関を開発するSaudi Vision 2030の責任者でもある。

そして、サウジアラビアとエジプトの国境近くに計画されているメガシティー、Neomはニューヨークの33倍の規模となり、ドバイが小村のように見える。これを支えるのはサウジアラビアのPIF及び国際投資家による5000億ドルの資金だ。

業界の象徴である「わずか」720億ドルのTesla、テクノロジーに熱心な皇太子、2兆ドル目標の政府系ファンドという一連の状況を考え合わせれば、Teslaを非公開にする資金の存在を示唆するMuskの発言も、必ずしも夢物語ではなくなる。

画像クレジット:Ahmed Kutty/Gulf News

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Facebook、米国フォロワーの多いページのセキュリティーを強化

本日(米国時間8/12)Facebookは、多数の米国人フォロワーをもつFacebookページの安全を強化し,偽アカウントや乗っ取ったアカウントを使ってページを運営することを困難にする新しい規制を実施する。米国に多くのフォロワーをもつ人々を皮切りに、一部のFacebookページではPage Publising Authorization(ページ発行承認)プロセスの通過が必要になっている。Page管理者は自分のアカウントのセキュリティーを確保し、位置情報の検証も行わなければならない。

手続きは数分で終わるとFacebookは言っている。この承認が必要なページの管理者は、ニュースフィードのトップに通知が表示されプロセスを開始するよう誘導される。

承認プロセスを拒否すると、ページに投稿できなくなるとFacebookは言っている。規制は今月から適用が開始される。

ページ管理者がクリックしていくと、なぜこれか行なわれていて、どんなステップがあるのかを説明するメッセージが表示される。アカウントの安全を確立するために、Facebookはページ管理者に二要素認証の利用を要求する。こうすることで第三者に乗っ取られる可能性が小さくなり、これはページ管理者に限らず全Facebookユーザーがとるべき最善の行動でもある。

さらにページ管理者は自分の位置情報も検証する必要がある。これに基づいてページの主要所属国が設定され、6月に導入された新しいページ情報タブに表示される

Facebookは、そのページを管理している人たちの属する国を一覧表示し、それぞれの国から管理者が何人参加しているかも表示する。

また、ページ履歴にはそのページが他のページと統合された時期も表示される。

同社によると、新しいポリシーはまず米国内ユーザーの多いページに適用され、Instagramでも近く同様の規定が実施される。Instagramでは、フォロワー数の多いアカウントに関して、より詳細な情報を見られるようにする。

「目的は、組織や個人が自らの素性や行動内容を偽ってアカウントを作るのを防ぐこと」とFacebookの発表リリースに書かれている。「今回の変更は、Facebookページの信憑性と透明性を高めるための継続的取り組みの一環である」。

今回の変更は、中間選挙に向けてロシアが選挙妨害に関与している可能性をFacebookが発見したことを受けたものだ。同社はこの発見に基づき、Facebookページ8件、Facebookアカウント17件、およびInstagram アカウント7件を削除した。

多数の米国人ユーザーと繋がっているFacebookページの安全性と管理状態の透明性を高める今回のポリシー変更は、Facebookにできる行動として良い第一歩と言える。それでも、民主主義を破壊し、分裂をうながそうと企む連中は、いずれこうした規制の抜け穴を見つけるのだろう。

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Facebook、他ユーザーに経済的脅威をあたえる投稿も削除へ

Facebookが削除するのは、暴力やヘイトスピーチにかかわる投稿だけではない。人を身体的だけでなく経済的危機にさらしたり、儲け話で人をだます行為も厳しく禁止されることになった。

本日(米国時間8/9)Facebookはポリシーを説明し、今後のポリシー適用をスムーズに行うためにルールを明確化した。 これは、Infowarsの陰謀論者、Alex Jonesに関わるFacebookページ4件を削除した際のあいまいな決定が反感を呼んだことを受けてのことだ。

Facebookはまず、自分たちは政府ではない、と繰り返し強調した——政府と同じ修正第1条に沿う必要がないことを示しているに違いない。

「われわれは、たとえば身体的あるいは経済的に人々を危機をもたらすコンテンツ、ヘイトスピーチによって人に脅威を与えるコンテンツ、あるいはFacebookユーザーをだまして利益を上げようとするコンテンツを認めない」とポリシー担当副社長のRichard Allenが本日投稿した。

ウェブを検索した限り、Facebookが経済的攻撃に関してこうした言葉を発したのは初めてだ。本誌はFacebookがこのポリシーについて正確にどう考えているのかコメントを求めている。

これは重要だ。なぜなら、これはFacebookのポリシーが、他人の信用を毀損したり、盗難を指示したり、雇用の機会を奪うことなどの脅威も対象に含めることを意味しているからだ。これらは身体的脅威を与えるものではないが、被害者に現実世界におけるダメージを与える可能性がある。

同様に、儲け話詐欺に対するこうした立場は、Facebookがスパマー、スキャマーや自社製品について虚偽の主張をするインチキ商法と戦う上で、適当な距離をおくことも可能にする。問題はFacebookがどうやってこのルールを適用するかだ。ほとんどの広告は企業が利益を得るために人をだますように作られているという人もいる。Facebookが阻止しようとしているのは、自社製品が人の役に立つというあり得ない主張をするような明らかな詐欺行為であり、単に品質や価値を誇張するだけの広告ではないだろう。

今日追加された明確化のための説明は、優柔不断なTwitterをはじめとする他のプラットフォームがコンテンツ管理で見習うべきおおらかさと入念さを際立たせた。透明性を高めることによって悪者がシステムを乱用するのではないか、という恐怖が長年あったが、ソーシャルプラットフォームが民主主義にとって重要な意味を持つようになった今、ガイドラインをオープンにすることで、規則の適用に偏向があるという指摘を回避する必要がある。

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AmazonのAlexa Auto SDKで音声アシスタントを車の中で使える

Amazonが今朝(米国時間8/9)、Alexaを車のインフォテインメントシステムに統合するためのツールキットを発表した。その“Alexa Auto SDK”は今GitHubにあって、Alexaの中核的機能のすべて…メディアのストリーミング、スマートホームの制御、天気予報、何千もあるサードパーティ製スキルのサポート、などなど…が含まれている。また車特有の機能として、ナビゲーションや検索もある。

ソースコードとファンクションのライブラリはC++とJavaで書かれていて、それらにより車は、音声入力と各種トリガーを処理してAlexaのサービスに接続し、Alexaとの対話をサポートする。

Amazonはさまざまなアプリの作例や、ビルドスクリプト、そしてドキュメンテーションも提供している。サポートしているプラットホームは、ARMとx86プロセッサーアーキテクチャ上のAndroidとQNXオペレーティングシステムだ。

このSDKでAmazon MusicやiHeartRadio、それにAudibleのストリーミングを聴けるし、また相手の名前や電話番号を言うと電話をかけられる。これらは、車のネイティブな通話サービスを利用することになる。

同じく車のネイティブなターンバイターンのナビゲーションシステムも利用し、ユーザーはAlexaに音声で、アドレスや目印などを指定できる。ナビゲーションのキャンセルも、命令できる。

ローカルな検索機能では、レストランや映画館、食料品店、ホテルなどを探して、そこへナビできる。

Alexaと車のご縁は、これが初めてではない。これまでもすでに、Ford, BMW, SEAT, Lexus, Toyotaなどど協働して、音声アシスタントを特定の車種に載せている。また、AnkerMuse(Speak Music), Garmin, Logitechなどのアドオンデバイスを使って、古い車種でAlexaを使うこともできる。

このSDKにより、もっと広い範囲のデベロッパーが、音声アシスタントを車に組み込めるようになる。Amazonと関係のないデベロッパーでも。

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Galaxy Note 9のカメラはユーザーの撮影ミスを教えてくれる

今日のGalaxy Note 9の大イベントは、内部スペックについての発表が中心だったが、カメラに関する新機能も隠されていた。Scene Optimizerは、Androidユーザーにとってはお馴染みだろう。LGをはじめいくつかのメーカーが同様の機能を提供している。今回の機能追加では、夜間、雪、街路、鳥、室内、テキスト、料理、ペット、花、日没など20種類のシーンが提供される。

これは面白い機能であり、Samsungの業界をリードするカメラを使ってアマチュアが名作を撮る助けになるだろう。しかし、Flaw Detection[失敗検知]は地味だが興味深い新機能だ。撮った写真がピンボケや逆光だったり、被写体が肝心の瞬間に目をつぶってしまったときなどにユーザーに警告を発する。

Samsungは、この新端末は「ユーザーに代わってシャッターを押す以外のことは何でもやる」といっており、Flaw Detectionは最大の弱点である「人的エラー」の解消に一歩近づくものだ。目をつぶったことに気づかないことは多いし、逆光が画像にどんな影響を与えるか知らないアマチュアもいる。

スマホの写真機能をハードウェア面だけで差別化することはますます難しくなっている。2018年の各社代表機種ならカメラ機能はどれも十分だ。しかしこの新しいソフトウェアは、その高度なカメラ機能をユーザーのスキルによらず使いこなせるようにする方法だと言える。

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Siriが地元の変わった名前の店も認識できるようになった

近くのスターバックスやTargetストアへの道順を教えることはAppleのバーチャルアシスタントが得意とするところだ。しかし、Siriは自分が聞いたことのない地元の店を別のフレーズやユーザーの言い間違えと誤解することがある。Appleはこれを解決するために、Siriの知らない超ローカルな名前のライブラリを作り、”Godfather’s Pizza” を ”got father’s piece” と聞き違えないようにする。

音声認識システムは膨大な量のデータを使って訓練する必要があるが、それによって文の解析やフレーズ認識の能力は高まるものの、ユーザーや友達がいつも使っている語彙を理解できるとは限らない。

私が友人に向かって “let’s go to St. John’s for a drink” と言えば、彼らは私が中西部の大聖堂ではなく、近くのバーを指していると理解する。しかしSiriにはそれを知る術がない——それどころか “St. John’s” がひとつのフレーズであることを認識できなければ、私がまったく別のことを言ったと思うかもしれない。入力ボックスにテキストをタイプするのとは違い——あれは文字列の一致をみるだけ——Siriはユーザーの発した音声から最善の予測をしなくてはならない。

しかし、もしSiriがシアトル地域のことを知っていれば、誰かが “St. John’s” と言えばバーのことだろうとわかるので、苦労して考えたり聖人(saint)の候補リストから選んだりすることなく、すばやく正確に反応できる。それがAppleの最新研究の結果だ。今は英語のみだが、多言語への対応も時間の問題だろう。

このためにAppleの音声認識チームは、Appleマップのローカル検索結果を使って「関心のある場所」を取り出した。人は場所を探すとき「いちばん近くの~」や「~への道順は?」などと聞くので識別できる。

こうした関心のある場所は、Taco Bellなどの全国チェーンを除けば地域に特化した場所を表す。シアトルのハンバーガー好きなら、一番近くにあるDick’s Drive-inを調べるだろう(実際にはどこにあるか知っているが)。ロサンゼルスなら、もちろんIn-N-Outだ。しかしピッツバーグの人はどちらも探すことはない。

Appleはこの地域情報を、米国国勢調査局が定義した169の「大都市統計地域」に分けた。これらの地域に特化した店などの名称は、Siri が使う主要な言語モデル(LM)ではなく、ユーザーが関心のある場所を探すフレーズ(「いちばん近い~はどこ?」や「~への道順は?」など)を使ったときに用いる小さな補助モデル(Geo-LM)に登録される。

このため、”who is Machiavelli” と言ったときには、人名のMachiavelliに関する答えが返ってくるが、” is Machiaveli’s” と言えば、システムはGeo-LMを使って地元の関心スポットリストにMachiavelli’sが載っているかどうかを調べる。こうしてSiriは、マキャヴェリ氏が投獄されていた場所ではなく、レストランへの道順を答えるべきだとわかる。

こうすることで、最大25~30%だったエラー率は10~15%へと大幅に減少した。これは3回中2回しか正しい結果が得られなかったものが、10回中8~9回になることを意味している。Siriが繰り返しユーザーの欲しいものを理解できなくて、使うのを諦めてしまうことを防ぐ可能性のある質的改善だ。

この方法のすばらしいところは、比較的容易に多言語にも拡張できることだ。スペイン語でも韓国語でも、十分なデータさえあれば使えない理由はない。その意味では、Siriが隠語の多い業界人向けに特化した語彙ライブラリーを作ってくれれば、スペリングエラーを減らすことができるだろう。

機能はすでに公開されているので、今すぐテストできるはずだ。あるいはすでに使っていて気づいていないだけかもしれない。

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要介護者ごとに適したリハビリプランを自動提案、介護事業所向けSaaS「リハプラン」が1億円を調達

介護事業所向けのリハビリ特化型SaaS「リハプラン」を開発するRehab for JAPANは8月10日、2017年2月から2018年7月にかけて実施したシードラウンドとシリーズAにおいて約1億円を調達したことを明らかにした。第三者割当増資の引受先となったのはIF Lifetime Ventures、キャピタル・メディカベンチャーズが運用するファンドなどだ。

リハプランはデイサービスに勤務する機能訓練指導員のリハビリを支援するサービス。身体状況や生活状況など要介護者ごとの基本情報を入力し目標を設定すれば、個々に合った訓練メニューをデータベースから自動で提案する。

短期・長期目標をテンプレートから選択することことでスムーズに目標設定ができるほか、1800種類以上、600セットの運動プログラムに対応。運動の結果をグラフ化する機能も備える。また社内に配置するリハビリ専門スタッフのカスタマーサポートも組み合わせることで、専門職が不在のデイサービスでも利用できる環境を整えた。

高齢化が進む日本の介護市場ではリハビリのニーズが高まっている。特にデイサービスを中心とした介護事業所では、要介護者の日常生活を支えるだけなく個々の目標や目的に沿ったリハビリを行い、生活機能の維持・向上をサポートする役割が求められるようになる。

一方で実際の介護現場では、その要望に十分に応えるだけのマンパワーと専門性の両立に苦戦しているのが現状なのだそう。そのような背景もあって「職種を超えたリハビリ介護」をコンセプトに、介護事業所のリハビリを支援するリハプランを開発したという。

同サービスは2018年2月に正式版をリリース。7月時点で導入事業所数は100件を突破し、関わる要介護者の利用者人数も約5000人ほどに拡大している。Rehab for JAPANでは今回の調達資金をもとに組織体制を強化し、リハビリに関連する介護施設1万件への導入を目指す。

気になる英語ニュースを使って英語力強化、「ポリグロッツ」が6500万円を調達

英語学習アプリ「POLYGLOTS(ポリグロッツ)」などを運営するポリグロッツは8月9日、QBキャピタル、PE&HR、パイプドHD、米国の個人投資家を引受先とした第三者割当増資により総額6500万円を調達したことを明らかにした。

ポリグロッツについてはこれまでも何度か紹介しているけれど、自分の興味があるジャンルの英文ニュースを軸に英語力を強化できるのが特徴。ビジネスやテクノロジー、ファッションなど各分野のニュースが配信されていて、情報収集をしつつ英語の勉強もできるというわけだ。テクノジーカテゴリではTechCrunchの記事も読むことができる。

わからない単語をタップすることで辞書を引けるほか、日本語訳がある記事で訳文を見ながら学習したり、音声が付いている記事でリスニング力を鍛えたりすることも可能。自習だけではなく、先生のオンラインレッスンを受けられる機能も搭載された。

2014年末のリリースから4年近くが経ち、現在のユーザー数は約100万人。今後は調達した資金も活用し、蓄積した学習者の学習履歴データ、学習コンテンツ、先生とのレッスンを融合することで「学習者一人一人に最適化されたカリキュラムを、AIで自動生成し、これまでにない学習効率と効果を実現する語学サービス」を目指すという。

なおポリグロッツは2014年5月の創業。これまで2015年にEast Venturesやエンジェル投資家らから資金調達を実施しているほか、2017年12月にも事業会社と個人投資家より600万円を調達している。

KDDIとエブリーがライブコマースアプリ「CHECK」公開

ライブコマースと言えば、2017年に日本国内のTechシーンでも注目を集めた領域のひとつといえるだろう。

TechCrunchでも昨年のTechCrunch Tokyoでライブコマースに関するパネルディスカッションを開催。個別の記事としてもCandeeの「Live Shop!」やFlattの「PinQul」といった新たなプロダクトのほか、「メルカリチャンネル」や「BASEライブ」など既存のコマース事業者がひとつのソリューションとしてライブ機能を取り入れた事例を紹介してきた。もちろん紹介しきれていないだけで、それ以外にも多くのサービスが立ち上がっている。

そんなライブコマース領域で、またひとつ新たなサービスが生まれた。本日8月9よりKDDIとエブリーが開始した「CHECK」だ。

両社は2018年3月に資本業務提携を締結。共同でライブコマース事業を提供することを発表していたけれど、それがついにスタートしたということだろう。

CHECKはアプリ内で配信されるライブ番組を通じて、出演者とインタラクティブにコミュニケーションをとりながら気に入った商品を購入できるアプリだ。

一例をあげると毎日の家事が少しでも楽になるような便利アイテムを紹介する「悩みすっきり ママラク」やママたちが実際にアイテムを試しながらレビューする「ママレビュー」、SNS映えするフォトジェニックなアイテムを紹介する「買えるジェニック」など、1回あたり30分程度の番組が毎日配信される。

冒頭で触れたサービスも含め、これまでのライブコマースサービスでは配信者を軸にしたものが多かったように思うが、現在アプリを見る限りCHECKは個人ではなく番組が中心。その辺りが既存のプロダクトとは違った特徴と言えそうだ。

今後はライブ動画中に行われるアンケートやクイズに回答することでクーポン・ポイントが付与される機能、同時視聴者数が多く集まるほどお得に買い物ができる企画などを予定しているとのこと。

また出店事業者を増やし商品のジャンルを広げるとともに、24時間365日のライブ動画配信を実現させ「これまでに無い新しいライブコマースプラットフォーム」を目指す方針。KDDIが運営する総合ショッピングモール「Wowma!」とも連携しながら、サービスの拡大を図っていくという。

宇宙船の液体極低温化技術や空中回収でNASAが$44Mの助成金をBlue Originらに

NASAがアメリカの宇宙企業数社と、総額4400万ドルの巨額なパートナーシップを結んだ。Blue Origin, Astrobotic Technology, United Launch Alliance(ULA)などの各社が、宇宙利用の安全性と効率性を探求する複数のプロジェクトで、それぞれ最大1000万ドルを受け取る。

その10種類の懸賞金はNASAの言う“転換点となる”技術を対象とし、将来性はきわめて高いが、地上または飛行時のデモに資金を要する。言い換えるとそれらは、研究室を出て実用レベルに達したものでなければならない。

ULAがここでは大きな勝者で、三つのプロジェクトに計1390万ドルを受け取る。内1000万ドルは、月面着陸船を単純化し改良する液体燃料の極低温化管理システムに向けられる。残りは、長期間のミッションのための極低温液体プロジェクトと、最大8000ポンド(3632キログラム)までの、帰還船の空中回収のデモンストレーションに充てられる。帰還船は帰還の直前まで軌道を定常速度で周回していたものでなければならない。三つのうち、最後のがいちばん‘安い’プロジェクトだなんて、信じられないね!

1300万ドルをもらうBlue Originも、着陸船の極低温液体管理システムを探求する。どうやらNASAは、月の表土に執着関心があるようだ。残りの額は、月面着陸を容易にするための一連の高度なセンサーの試験に充てられる。同社はこれら二つのシステムを、100キロメートル上空のNew Shepard機上でテストする。

もう一社Astrobotic Technologyにも1000万ドルが行く。こちらはBlue Originと同じく、Terrain Relative Navigation(地形照合航法, TRN)のための一連のセンサーを開発する。これは着陸船に“地形の安全性の判定”という知性を与える技術で、着地直前の具体的な状況下で、実観測により、安全性を確保する。

Mars 2020 Roverは、独自のTRNシステムを使用するが、今回の資金はより高度な方式を対象とする。でも下図のGIF画像を見れば、TRNの概念を理解できるだろう。

今回のNASAの研究資金提供事業では、これら以外のプロジェクトも対象になっている。詳細を知りたい方は、このパートナーシップの発表ページへ行ってみよう。

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月額500円のねこIoTトイレで愛猫のヘルスケアを変革、「toletta」が世界猫の日に一般販売スタート

ほんのつい最近知ったことなのだけど、今日8月8日は“世界猫の日”なのだそうだ。日本では猫の日といえば「ニャン・ニャン・ニャン」で2月22日のイメージが強いけれど、 International Cat Dayは8月8日。

試しにGoogleで「International Cat Day」と検索してみると、確かに8月8日と表示される。

ということで、今日はこんな日にぴったりのプロダクト「toletta(トレッタ)」を紹介したい。

tolettaはねこ専用のIoTトイレとスマホアプリによって愛猫の体調変化を見守ることができる、“ねこヘルスケア”サービス。開発元のハチたまでは世界猫の日に合わせて、本日より同プロダクトの一般販売をスタートした。

ねこが抱える課題(ねこの飼い主が抱える課題でもある)に、腎不全や尿結石、膀胱炎といった病気にかかりやすいということがある。中でも腎不全は特に高齢の猫がかかりやすく、死因のトップにもなっているもの。どのタイミングで発見できるかによってその後の寿命が変わってくるため、「いかに早い段階でその兆候に気づけるか」が重要になる。

ハチたまはこの課題にねこ専用のIoTトイレというアプローチで取り組むスタートアップだ。なぜトイレなのか、それはねこの場合、腎不全をはじめとする病気のサインが「おしっこ」や「体重」に表れるからなのだという(腎不全の場合は多尿・体重減少に目を光らせておく必要がある)。

つまり、愛猫の日々の体重や1回のおしっこの量、トータルのおしっこの回数の増減を日々観察しておくことがポイントになるというわけだ。

とはいえ人間が24時間ねこに張り付き、常に目を光らせておくというのは限界がある。動物病院で定期的にチェックしてもらうという手段もあるが、「血液検査などをするとだいたい1万円前後はかかってくる」(ハチたまの担当者)ことに加え、ねこに負担がかかる可能性もある。

そこでtolettaではトイレをIoT化することで、飼い主に変わって24時間365日ねこのトイレの様子を観察できる環境を構築した。

同サービスではねこがトイレに入るだけでおしっこや体重を自動で計測。そのデータは飼い主用のスマホアプリからいつでも閲覧することができる。ハチたまの担当者によると「中には愛猫のおしっこの記録をこまめにノートにつけている人もいる」そうだが、tolettaであればその作業もより正確に、より簡単になるはずだ。

またtolettaには画像認識技術(AI)を基にした「ねこ顔認識カメラ」が搭載。これによって「トイレに入ったのはどのねこか」を識別できるようになる。

ねこに関しては多頭飼いをしている飼い主が多く、ねこを見分ける技術として首輪にタグをぶら下げる方法が一般的に使われているそう。ただ当然ながら首輪を嫌がるねこもいるし、ずっと首輪をし続けるのは負担にもなりかねない。

そこでねこに余計なストレスを与えることなく識別する手段として、ねこ顔認識カメラという手段を採用したのだという。そのほか「ねこが24時間おしっこをしていない」など異常を検知し、アラートする機能なども備えている。

tolettaは初期費用が0円(ただし送料は2200円かかる)、月額サービス利用料が500円というサブスクリプション型の料金体系を採用。契約期間は2年となっていて、途中で解約する場合には違約金が発生する。

初期費用が0円ということもあり、これで利益がでるのか気になる人もいるだろう。ただその点は他のヘルスケアデバイスと共通するかもしれないが、tolettaのビジネスのキモになるのはIoTトイレを通じて蓄積されるねこの健康データだ。

たとえばハチたまではすでにペット保険最大手のアニコムグループと共同研究に取り組んでいる。ねこの詳細な健康データを活用すれば、個々に合った保険の開発・提供もできるはずだ。ハチたま担当者の話ではデータの展開の一例として「(データに基づいた)フードの開発」などもありうるということだった。

とはいえ、これらのビジネスを実現するには、まずはIoTトイレを普及させていくことが前提。ハチたまでは「まずは2018年中に2000台の提供」を目標に販売を促進していくそうだ。

同社では今回tolettaの一般販売開始と合わせて、エンジェル投資プラットフォームであるKEIRETSU FORUM JAPAN 、個人投資家、日本政策金融公庫より総額で7500万円を調達したことを発表。3月に調達した6000万円、2017年に調達した4000万円を加えると累計の調達額は1億7500万円となった。

今回調達した資金をtolettaの量産資金とし、「ねこが幸せになれば、人はもっと幸せになれる」というビジョンの実現に向け事業を進めていくという。

Android Pieよりはマシだったかもしれない名前を考えてみた

たとえば、仮定の話、あなたがモバイルオペレーティングシステムを作っていて、主要アップデートにはアルファベット順に甘いものの名前をつけようと、気まぐれに思ったとしよう。なんと楽しいアイデアだろうか。

たしかに、中にはほかの文字より難しいのもある。”K”と”O”はあきらかに難しいが、それでも、ちょっと頭をつかった共同ブランディングで解決できないことではない。あのKit-KatやOreoが大好きでない人などいるだろうか。しかし、ほかの文字は簡単だ。実際、候補が多すぎて悩ましい文字もある。”P”はその一例だ。この子音には夥しい数の選択肢がある。

そして、当然のように、Googleは可能な限り面白くない名前を選んだ。

その名も Pie。すばらしきAndroid Pieだ。モバイルOSというよりは、フィリップ・K・ディックの没になった原稿のようだ。もしこれがAndroid 3.14だったなら、まあいいかもしれないが、Pieはひどすぎて見過ごせない。ライセンス契約が最後までもつれて、できの悪いケーキに落ち着くほかなかったのかもしれない。

もちろん提案するには遅すぎるし、そもそもGoogleはわれわれに耳を傾けることもなかったが、遅ればせながら生焼けのパイに代わる候補をいくつか出してみよう。

Popsicle:どうやらこれが最有力だったらしい。事実、Googleは壁紙をチラ見せしたという。Popsicleなら、夏のOSリリースに最適なカラフルネームだった。もちろん、問題が2つある。第一に、信じられないかもしれないが、この名前は未だに商標登録されている。第二に、これは北米以外では共通理解とはいいがたい。この棒の刺さった冷たい食べ物はice popsともfreezer popsともice Lollies、ice blocks、icy poles、さらにはice dropsなどとも呼ばれていると、あの常に正しいWikipediaの編集者たちが言っている。

Pez:これももちろん商標なので、マーケティングの困難さを想像してほしい。

Pop Rocks:上に同じ。しかし、来年のイベントでGoogleが配るPop Rocksの袋のことを思うと十分価値がある。

Popcorn:OK、これは面白くないし、よくてボーダーライン上にあるお菓子だが、それでもPieよりは楽しい。

Pecan, Pumpkin Pie:ちょっとした頭韻。

Parfait[パフェ]:夏のさわやかなスイーツ。しかも、誰もがフランスを大好きだ。

Pop-Tart:Kelloggのホイルで包まれた砂糖をまぶした朝食用ペストリー。

Peppermint Patty:Yorkのおいしいチョコレート菓子で、Peanutsの名物助演キャラクター

Pudding:甘い、ゼラチン状のケーキ。

Poundcake:Pieよりましなケーキ。この意見を撤回するつもりはない。

Pancake:むしろ朝食の料理だが、クレープも入るか?

Phish Food: Ben & Jerryのアイスクリーム。地元出身の即興演奏で知られるロックバンド Phishを気に入っていた。

Pastry:シンプルでエレガント。Pieよりちょっとだけまし。

Peanut Brittle:いいだろう。Pieはこれよりはましかもしれない。このラウンドは君の勝ちだ、Google。

他にもPetit Fourがあったが、この一口サイズのフランス風ケーキは、実際Android 1.1のコードネームに使われていた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

グリーがVTuber専用ライブ配信サービス「REALITY」公開、ファン獲得と収益化サポートへ

昨日「バーチャルYoutuber(VTuber)が直近半年間で4000人以上増えた」ことを示す調査結果がユーザーローカルとCyberVより発表されたように、VTuber界隈が急激に盛り上がってきている。そんな背景もあって、TechCrunchでもVTuberを含めたバーチャルタレント関連の新サービスや新たな取り組みを紹介する機会が増えてきた。

これまでも大手IT系企業からスタートアップまで、さまざまな企業が各々のアプローチでこの市場に参入。中でもこの領域に特化した子会社を設立したり、「VTuberファンド」を立ち上げたりしているグリーはかなりアグレッシブだ。

そのグリーは8月7日、子会社のWright Flyer Live Entertainment(WFLE)を通じてVTuber専用のライブ配信プラットフォーム「REALITY」をリリースした。2018年秋にはスマホからオリジナルアバターを作成し、VTuberとしてライブ配信ができるアバタープラットフォームのα版「REALITY Avatar(仮称)」の公開も予定しているという。

本日公開されたREALITYはVTuberに特化したライブ配信サービス。ライブ配信サービス自体は決して真新しいものではないが、VTuberに限定している点が最大の特徴だろう。視聴者はコメントやギフトを通じてVTuberとの交流が可能で、3D着せ替えギフトにも対応する。

配信者は有償ギフトにより売り上げを獲得できる仕組み。REALITYでの配信に関する独占条項はなく、他の配信プラットフォームを利用することも可能だという。

冒頭でも触れた通り今は毎月続々と新たなVTuberがデビューしているものの、全てのVTuberがファンの獲得や収益化に成功しているわけではない。

WFLEによると「2018年7月26日時点で4300人以上のVTuberがデビューしているものの、2200人がチャンネル登録者数100人以下であり、2500人以上が1か月以上動画の更新がない状況」であることがユーザーローカルの調査でわかったようで、VTuberのファンとの交流と収益化を支援するべく、REALITYを提供するに至った。

REALITYではVTuber同士のコラボ配信を積極的に実施するなど、まずは月間で約60時間配信し順次拡大を目指す。また2018年秋にはスマホから誰でも簡単にVTuberになれるアバタープラットフォームのα版をリリースする計画だ。

同サービスではPCや専用機材は一切不要で簡単にカスタマーアバターを作成し、そのままREALITYでライブ配信ができる設計。アバターアイテムは毎月100個以上の新作を追加する予定のほか、すでに自作しているアバターをインポートすることも可能だという。

CCCが共創コミュニティ「Blabo!」を子会社化、6700万人の生活者DB活用の新サービス提供へ

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は8月7日、共創コミュニティ「Blabo!」を運営するBlaboの発行する株式を100%取得し、子会社化したことを明らかにした。取得価格については非公開だ。

Blaboは2011年の創業。企業が生活者からアイデアを募集できるサービスBlabo!を展開していて、これは“アイデア特化型のクラウドソーシング”のようなものと言えばイメージしやすいかもしれない。

同サービスに登録する2.5万人の生活者がお題に回答することを通じて企業にアイデアを提供。日本コカ・コーラ、キリンビール、ハウス食品、森永乳業といった大手企業に加え、経産省、神奈川県、鳥取県など行政機関での活用実績もある。

これまで合計で200社以上がBlaboを利用し、生活者のアイデアを基に150個以上の商品やサービスが実現されてきたという。

今後CCCでは自社で保有する6700万人の生活者データベースをBlaboの「共創コミュニティを活用した生活者インサイト発見システム」と掛け合わせ、顧客起点から商品開発を実現できる新たな共創マーケティングサービスを提供する。これによって生活者のライフスタイルが多様化する現代において、メーカーや小売店が顧客視点に立って価値ある商品・サービスを開発するサポートを行う計画のようだ。

ちなみにBlaboは2017年に開催されたCCCグループ主催のベンチャー企業向け協業プログラム第4期にて優秀賞を受賞。両社での取り組みを推進するべく、BlaboがCCCグループに参画することになったという。なおBlabo代表の坂田直樹氏は今後も引き続き同社の代表取締役CEOを務める。

Google、Android Pieにデジタルウェルネス機能を追加へ。Appleを追う

Googleは、見捨てられた最新OSアップデート、Pie(本日公開)にデジタルウェルネス機能を追加したいと思っている。しかし、Appleはすでに最新アップデートのiOS 12に合わせてウェルネス機能の準備を進めている。

デジタルウェルネスとは、ユーザーがデジタル機器に費やした時間を追跡し、必要に応じて遮断するしくみだ。Googleは5月のI/Oカンファレンスで、新しいウェルネス機能がAndroid に導入されることを発表した。デジタルウェルネスのためのダッシュボードに加え、デバイス利用時間の追跡やアプリの使用制限時間を設定するアプリタイマー、ポップアップ通知を停止するDo Not Disturb機能、就寝時には常夜灯を付けてDo Not DisturbモードにするWind Downなどがある。
Appleもデジタルウェルネスに力を入れている。この分野の新機能は、今年の夏にWWDCカンファレンスで発表され、iOS 12アップデートには改善された “Do Not Disturb” 機能が追加された。iOS 12のベータ6は本日公開

>いくつか研究が、スマートフォンの利用中断や、中毒の抑止の重要性を示唆している。Googleはこの新機能でそれを実現しようとしている。しかし、この新しいデジタルウェルネス機能は 今日公開の 最新Pie アップデートにはまだついてこない。

一方Appleも独自の方法でiPhoneユーザーの利用時間を制限するしくみを提供している。Android同様の機能のほか、端末利用の週間レポートも見ることができる。Downtimeと呼ばれる機能を使うと、ユーザーが画面を見ない時間を設定できる(単に端末を置いただけだと通知を見て手に取りたくなってしまう)ほか、アプリの利用時間の制限や、不適切なコンテンツの表示をブロックすることができる。

今のところこの部門ではAppleがリードしているが、最終的にはあらゆるGoogleフォンで利用できるようになるだろう。Androidの新しいデジタルウェルネス機能を詳しく知りたい人は、今すぐ利用できるが、Google Pixelを持っていて、かつベータバージョンに登録している場合だけだ。

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ベネズエラ政府、大統領暗殺未遂に爆発物搭載ドローンが使用されたと主張

低予算の兵器化されたドローンによる攻撃が起きるディストピア的未来はすでにやってきたのだろうか? BBCおよびAPによると、ベネズエラ政府は、同国大統領の暗殺未遂事件に爆発物を搭載したドローンが複数使用されたと主張している。

ニコラス・マドゥロ大統領がカラカスで行われた軍隊行事で演説中、事件は起こった。行事はテレヒで生中継されていた。

BBCウェブサイトによる演説のビデオによると、大統領は将校らに守られ、夫人も近くに立っていたが、演説の最中に彼らの上空で爆発したなにかによって中断された。

動画に写っている人々は驚いて空を見上げていた。ビデオの音声は爆発場面の直前から削除されている。

別のカメラアングルのビデオには音声も入っていた。人々が押し合い、画面の外に走って出ていくところが見える。兵隊らは隊列を乱し叫び声が聞こえる。

ベネズエラ当局の発表によるとこの事故で7名の兵士が負傷し、後に数名の人物が逮捕された。ロドリゲス通信情報大臣は、爆発物を積載したドローン2基が大統領の近くを通過したのを見たと発言した。

マデュロ大統領は後の国民に向けた演説で、「飛行物体が私の近くで爆発した。大きな爆発だった。数秒後に第2の爆発が起きた」と語った。

しかし、爆発物搭載ドローンが爆発の原因であることを示す第三者による検証は行われていない。また、APによると、爆発現場にいた消防士らは政府の発表に異論を唱えている。

記事によると、演説会場近くのアパートでガスタンク爆発があり、窓から煙が流れ出るところが見えた可能性がある、と市当局は語っている。しかしAPは、どうやってその結論に達したかの詳しい説明は提供されていないことを付け加えた。

ドローンを使用した攻撃について、責任を追求する未確認情報もある。

BBCとAPは、Soldiers in T-shirtsと呼ばれるほぼ無名のグループが、爆発物を積んだドローン2台を大統領に向けて飛ばしたが、標的に達する前に兵士らによって撃ち落とされた、と言っていると報じた。

両ニュース機関共、このグループは取材に応じていないと言っている。

ベネズエラ大統領はこの襲撃についコロンビアを避難した——コロンビアは「根拠がない」としてこれに反論した。

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手書き文字認識率99.91%のAI-OCRで紙業務を効率化するAI insideが5.3億円を調達

AIを活用したOCRツールによって書類のデータ化の効率をあげるAI inside。同社は8月3日、東京大学エッジキャピタル、日本郵政キャピタル、三菱UFJキャピタルを引受先とした第三者割当増資により総額約5.3億円を調達したことを明らかにした。

今回調達した資金を基に組織体制を強化し、コアとなるテクノロジーの研究開発を進めるほか、OCRサービス以外のAIを活用したプロダクトも含め事業拡大を目指していくという。

金融法人など約120社が使うAI OCRサービス

AI insideは設立当初から文字認識のAIの開発に着手し、手書き帳票のAI OCRサービスを展開してきた。2017年リリースの「DX Suite」では、高精度かつセキュアに書類のデータ化を遂行する3つのアプリケーションを提供。これによって企業がこれまで手作業で行なっていた紙業務の大幅な効率化を支援している。

7月末時点で銀行や保険会社などの金融法人を中心に、大日本印刷やパソナ、レオパレス21など121社がアクティブユーザーとしてDX Suiteを活用。AI inside代表取締役社長CEOの渡久地択氏の話では、この半年ほどでユーザー企業数が約6倍に増えたそうだ。

利用シーンの一例をあげると金融機関での住宅ローンや口座振替依頼書のほか、注文書を含む申込書系の書類のデータ化など。従来3人でやっていた業務にDX Suiteを取り入れることで2人体制でカバーできるようになった、といったものが典型的な効果だが、一部導入企業では受発注業務を完全にオートメーションしている例もある。

渡久地氏によるとDX Suiteの特徴は軸となる文字認識AIの精度と、実際に業務に組み込む際の使い勝手の良さにあるという。

同社の文字認識AIでは漢字第一、第二水準にひらがな、カタカナを加えた約6300文字を平均99.91%の認識率で読み取る。この認識率の高さを支えているのが、同社が研究開発を進めてきた「推論アルゴリズム」「学習アルゴリズム」「データ生成アルゴリズム」という3つのアルゴリズムだ。

推論アルゴリズムにおいては通常の文字認識技術と言われるようなゾーンだけでなく、一般物体認識や音声認識で使われるアルゴリズムを応用。たとえば「自動運転でどこに人がいるのかを見分ける技術」を用いて「帳票のどこに文字が書いているか」を認識したり、長文を読み取る際に音声認識のアルゴリズムを活用したりしているのだという。

渡久地氏がポイントにあげるのが「教師データ自体をAIが作り出すデータ生成アルゴリズム」だ。普通にやっていては手書きの学習データを集めるのが大変だが、AI insideでは手書き風の画像をAIが生成する仕組みを構築。これによって膨大な教師データを用意することができ、高い文字認識率の実現にも繋がった。

これらの技術によって単に手書き文字を読めるというだけでなく、本来は読み取る必要がない文字や点線を対象外にするなど、ちょっとした機転が利くのもDX Suiteのウリだ。

業務フローに取り入れやすい仕組みを構築

また渡久地氏が「業務フローに取り入れることができなければ、実際に使ってもらえない」と話すように、DX Suiteでは認識率以外の点にもこだわっている。

OCRサービスでは誰でも使えるように、クリックだけでOCRの設定からワークフローの設定までが完結。読み取ったデータのチェックもボタンひとつでサクサク進む。

業務で使うことを考えると欠かせないセキュリティについても、すでに3つの技術特許を取得(同社では文字認識技術など現在6つの特許を取得済み)。大手金融機関が導入を検討する際にはここがひとつのポイントになるそうだ。

合わせて複数種類の帳票がある場合に、ごちゃ混ぜの状態でスキャンしても機械的に仕分けてくれるツールや、アクセス権限を管理できるツールも開発。これらを従量課金制で月額10万円から利用できるクラウド版、金融法人の導入が多いセキュリティ面に強みを持つハイブリッド版、オンプレミス版という複数の方式で提供している。

OCRツールを軸にAIで企業の課題解決を

AI insideは2015年8月の設立。代表の渡久地氏は過去にグルメサイトの売却経験や事業譲渡の経験を持つ起業家。AIにはかつてから関心を持っていたそうで、10年以上に渡って継続的に研究開発に取り組んできたという。

「生産年齢人口が今後減っていく中で、AIを活用することによって生産性を向上できる領域、特に社会に大きなインパクトをもたらす領域について検討した結果、文字認識という所に行き当たった。OCRツール自体はずっと前からあるものだが、精度や業務フローとの兼ね合いがネックになり、なかなか導入が進んでこなかった領域。規模問わず困っている企業も多く、効率化できれば嬉しい部分でもある」(渡久地氏)

AI insideにとってVCから本格的に資金調達をするのは今回が初めてとなるが、これまでもアクサ生命保険や第一生命保険、大日本印刷、レオパレス21などと資本業務提携を締結。大日本印刷とはBPO分野へのAIの導入、レオパレス21とはAI活用の賃料査定システムの開発など、OCRツールを皮切りにその他の分野でもAIを用いた取り組みを強化してきた。

今後も当面はDX Suiteを事業の軸に据え、非定型の書類への対応(現在一部のみ対応している)などさらなる機能改善を進める方針。事業の横展開についても「あまり脇道にはそれず、OCRに対してフィードバックが得られるような分野や、OCRによって取得したデータの活用がスムーズにいくような分野などが中心になる」(渡久地氏)という。

みんなのウェディング元代表が立ち上げたsoeasyが1.1億円を調達、動画×AIで組織の生産性向上へ

お役立ち15秒動画SNS「soeasy(ソーイージー)」や動画とAIを使ったノウハウ共有サービス「soeasy buddy(ソーイージーバディ)」を展開するsoeasy。同社は8月2日、ジャパンベストレスキューシステムと複数名の個人投資家を引受先とした第三者割当増資により、総額1.1億円を調達したことを明らかにした。

soeasyは6月にTechCrunchでも紹介した通り、以前みんなのウェディングで代表取締役を務めていた飯尾慶介氏が2016年12月に設立したスタートアップだ。同社では動画を通じて知識やノウハウをシェアするサービスを、個人向けと法人向けにそれぞれ運営している。

最初に立ち上げたのは職種や国籍などバックグラウンドが異なる人同士が、自身の知恵を15秒の動画でシェアできるsoeasy。例えばブロッコリーの下ごしらえの方法といった料理ネタや、最速のTシャツたたみテクニックといった生活ネタをはじめ、防災対策、冠婚葬祭のマナー、笑いをとるコツ、お役立ち商品の紹介など幅広い動画TIPSが集まっている。

2016年の8月にFacebookページとWeb版からスタートし、2017年9月にはiOSアプリをリリース。現在Facebookページのいいね!数は50万を超え、大手クライアントとのタイアップ企画や店頭サイネージへの動画提供などにも取り組む。

そして「動画を軸にしたノウハウを共有サービス」という概念をチームに持ち込んだものが、前回紹介した2018年4月リリースのsoeasy buddyだ。

同サービスでは商談時の営業トークや理想的な接客方法など、お手本となる動画をスマホで撮影してアップすることで動画マニュアルを作成。そこに現場スタッフが実践して得た知見やシェアすることで、このマニュアルがどんどんアップデートされていく仕組みになっている。

実際には質問・投稿画面や情報・共有画面を通じて自身のノウハウを共有していく形式。その際の投稿内容や頻度、それに対して行われたリアクションをもとに、AIを用いて「貢献度偏差値」をスコアリングしている点がポイントだ。

このスコアは人事評価に活用することもできるので、上手く機能すればメンバーが積極的にノウハウを社内へ還元し、お互いに高め合うような文化を構築することにも繋がるだろう。

soeasy buddyでは自社で投稿した動画に加え、社会人の基礎スキルやビジネスマナーなどの基本研修動画がデフォルトで搭載。管理者側の画面からは各メンバーの視聴状況が把握できるほか、課題を設定することでスキルの定着も促進できる。

6月の時点で「化粧品業界やブライダル業界を中心に数十社へ導入済み」という話があったけれど、直近では建設業界や美容業界、飲食業界など業種が広がってきているそう。

soeasy取締役の​中野慧氏によると「人手不足の環境の中で、今いる社員に今ある接客の型をしっかりと教育して提供サービスの質を向上させたい」「現場のスタッフが、接客や営業で得た発見をどんどん自発的に発信することによって、組織の成長速度をどんどん早めていきたい」というニーズから導入に至った企業が多いという。

同社では今回調達した資金をもとに開発や販売体制を強化する方針。また調達先のジャパンベストレスキューシステムとは、soeasy buddyを活用した現場の課題解決やノウハウ共有の効率化に向けて事業面でも協業していく予定だ。

「soeasy buddyでは国内の様々な業界で使っていただけるように営業活動を行なっていくとともに、『現場が自発的に発見をストックしていく』というサービスの鍵となるUXに磨きをかけていく。soeasyに関しては面白いコンテンツが全てなので、引き続き投稿者を増やしていくべく、様々な仕掛けを準備している」(中野氏)