Twitchが総合的なソーシャル情報フィードPulseを立ち上げ、もうTwitterもFacebookも要らない

ゲームの対戦実況中継のストリーミングの生成を自前でやるようになったTwitchが、ユーザーが長時間あちこちさまよわなくてもすむ方法を新たに導入した。Pulseと呼ばれるその新しい機能は、あなたがフォローしている人たちが今ソーシャルにやってることを、一本のフィードにまとめて見せてくれる。

Twitchも正しく進化してきたソーシャルネットワークだから、Pulseもアップデートはテキストだけじゃなく、Vimeo, YouTube, Twitch, Imgur, Gfycatなどの動画をまとめ、それらはTwitchのモバイルアプリにも行く。

というわけでPulseは、Twitc版のTwitterといったところ。ユーザーは、マルチメディアとテキスト片をリアルタイムでポストできる。エンゲージを高めるために、Pulseのポストはユーザーのフォロワーだけでなく、フロントページにある友だちへも行く。ブロードキャスターはそのダッシュボードやチャネルフィードからポストを作れる。FAQの中で、Pulseとチャネルフィードの違いが説明されている。両機能とも、開発が継続しているそうだ。

TwitchのプロダクトマーケターSheila RajuはPulseの発表声明で曰く、“ストリーマーたちはポストして、自分のフォロワーや、Twitchのフロントページのコミュニティとエンゲージできる。それ(Pulse)は、クリップや、ストリームのハイライトや、スケジュール、写真などを共有して、フォロワーとのコミュニケーションを充実するための常時onの方法だ。

これまでTwitchの視聴者はTwitterやFacebook、Discordなどへ行って、そんな情報を確認していた。これからは、Twitch上にブランドを築きたいブロードキャスターも、一箇所のソーシャルツールで視聴者をエンゲージできる。なんといっても、ゼルダがまた出たんだから。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

YouTubeの1日当たり視聴時間、10億時間の大台に

A picture shows a You Tube logo on December 4, 2012 during LeWeb Paris 2012 in Saint-Denis near Paris. Le Web is Europe's largest tech conference, bringing together the entrepreneurs, leaders and influencers who shape the future of the internet. AFP PHOTO ERIC PIERMONT        (Photo credit should read ERIC PIERMONT/AFP/Getty Images)

数十秒、数分といった短いビデオでも積み上げればたいへんな時間になる。YouTubeにアップされたビデオは平均的には短い。しかしトータルの1日当たり視聴時間は10億時間の大台に乗ったという。これはユーザー1人当たりYouTubeを毎日8.4分間見ている計算になる。

これを実感と比較してみるとこういうことが言えそうだ。鍵穴から部屋を覗くようなせせこましいYouTubeのビデオを何時間にもわたって視聴する「スーパーユーザー」は決して珍しい存在ではない。われわれ平均的ユーザーはあちこち数分ずつしか見ていないが、それらを合算するととてつもない時間になるらしい。ともあれ友達がFacebookでYouTube動画をシェアすることはよくある。アカデミー賞のセレモニーで大しくじりがあったと皆が話していれば話題に遅れないために見に行ってしまうことになる。

Googleによれば、10億時間のビデオを1人で見ようとすればプレイリストの再生時間は10万年になるという。しかし―上の計算のように―世界がますますインターネットでつながるようになっているため平均的なユーザーの視聴時間はそれほど長くはならない。とはいえ、YouTubeがメディアのメインストリームに確固たる地位を占めていることを示す大きな数字であることは間違いない。Facebook始め、ビデオ市場でそれぞれ分け前を得ようとしてるプラットフォームはいっそう努力する必要があるだろう。

画像: ERIC PIERMONT/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iPhoneプレミアムモデルは曲面OLEDを採用(全モデルでポートはUSB-Cに)

CUPERTINO, CA - SEPTEMBER 09:  Apple CEO Tim Cook models the new iPhone 6 and the Apple Watch during an Apple special event at the Flint Center for the Performing Arts on September 9, 2014 in Cupertino, California. Apple unveiled the Apple Watch wearable tech and two new iPhones, the iPhone 6 and iPhone 6 Plus.  (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

iPhoneが登場して10周年を迎えた今年、iPhoneには特別モデルが用意されるだろうという話が広がっている。それにともないさまざまが流れている。そうした中、WSJに詳細な記事が掲載されている。記事のもととなった匿名の情報源によれば、プレミアムモデルは他のモデルとハードウェア的にずいぶん違ったものになるとのこと。

記事によれば、iPhoneのプレミアムモデルでは、SamsungのGalaxy S7 edge同様の曲面OLEDスクリーンを搭載するそうだ。曲面ディスプレイはSamsungが製造するものとなるらしい。

このハイエンドモデルの価格は、1000ドルが見込まれている。iPhone 8ないしiPhone 8 Plusとは別の特別モデルとして販売されることになる。

尚、すべてのモデルではライトニングポートを廃してUSB-Cを搭載することになるようだ。もしこれが本当なら、iPhoneとして初めて独自規格を捨ててAndroidなどのライバル機種と同じ標準規格を採用することになる。これは最新のMacBook Proなどをみれば、たしかにありそうな話だ。

USB-Cは電力、データ、音楽、ビデオなどを、LightningないしUSB 3規格よりもはるかに高速に転送することができる。MacBook Proでも、この規格の優位性を認めたからこそ、MacBook Proにおける唯一のI/OインタフェースとしてUSB-Cを採用したわけだ。しかしこのせいでiPhoneをMacBook Proと直接つなぐことができなくなったのは問題ではあった。USB-CとLightningを変換するケーブルが必要だたのだ。iPhone側にもUSB-Cを搭載することで、こうした状況が変化することとなる。

話を戻して、WSJのレポートが実現するのなら、iPhoneには従来と異なる新たなエコシステムが生まれることとなる。iPhone 8およびiPhone 8 Plusとは別に用意されるという噂のiPhone Xだが、ハードウェア的な仕様も異なるものとなるわけだ。このプレミアムモデルの登場で混乱する消費者も生じることだろう。しかしプレミアムモデルの販売は、たしかにAppleを潤すこととなるのだろう。
USB-C化)
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(翻訳:Maeda, H

Apple、iPhone 6sの突発シャットダウン問題はiOS 10.2.1で80%減少したと発表

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過去何世代かのiPhoneで、「突然」シャットダウンするという苦情が出ている。iPhone 6、6 Plus、および6s、6s Plus各機種の一部で、突然画面が真っ暗になり電源アダプターにつないで再び電源を入れなくてはならなくなる問題が起きている。

Appleはこの非常に厄介なバグの解決に取り組んできたが、このほど大多数のiPhone 6/6sの問題を軽減するであろう修正にたどりついた。実はこの修正はiOS 10.2.1をインストールした人にはすでに適用されている ― iOSユーザーの約50%がインストール済み。修正がある程度浸透した今、Appleは問題がどれほど解決したかというデータを公表した。iPhone 6sで80%、iPhone 6では70%、問題が減少したという。

今のところiPhone 7はこの問題の影響を受けていない。なお、昨年末一部のデバイスでバッテリー交換のリコールがあった問題でも、同じく突然シャットダウンする症状が起こりよく似ているが、本件とは問題も解決方法も異なるので注意されたい。

今日AppleからTechCrunchに送られてきたコメントは以下の通り。

iOS 10.2.1で、Appleは少数のiPhoneユーザーが経験している突発的シャットダウンの頻度を減らす改善を実施した。iOS 10.2.1はアクティブなiOS端末の50%以上にインストールされており、アップグレードしたユーザーから受け取った診断データによると、問題を経験しているこのわずかな割合のユーザーのうち、iPhone 6sで80%以上、iPhone 6では70%以上の端末で突然のシャットダウンが減少していることがわかった。

突然のシャットダウンに遭遇した場合に、電源につながなくても再起動するしくみも追加した。一連の突発的シャットダウンが安全に関わる問題でないことは指摘しておくべきだが、不便をかけていることは理解しておりできるだけ、早く問題を修正したかった。使用中の端末に問題のあるユーザーはAppleCareに連絡してほしい。

何が起きたのか私に理解できる範囲で書くと、Appleは突然大電力を消費する瞬間現象が起きることを突き止めた。ある程度疲労した古いバッテリーはこの影響を受け電力の供給が不均等になり、端末の緊急シャットダウンを招いた。新品のバッテリーは影響を受けないが、ほとんどのバッテリーは充電サイクルを繰り返すことで能力が低下しているため(リチウムイオン技術の副作用としてよく知られている問題であり、もっといいものが出てきたらすぐにでも乗り換えたいと誰もが思っている)この種の瞬間現象の影響を受けやすい。

Appleは電源管理システムに何らかの細工をしてシャットダウンを大幅に減らした ― しかし完全に取り除いてはいない。突然のシャットダウンに遭遇したとき、iPhone 6sと6s Plusはアダプターにつながなくても再起動できるようになった。

もう一つ私の理解では、iOSの新しいベータ版では、iPhone 6と6 Plusでも自動再起動するはずだ。

ある時点でバッテリーの疲労が著しくなり交換が必要になることは、Appleが公式サイトで説明している。iOS 10.2.1 の設定アプリのバッテリー情報には、新たに「バッテリーの交換が必要です」というメッセージが今後数日のうちに加わる予定だ。Appleが必要と判断した場合にのみ表示される ― これはバッテリーがどの程度疲労するとAppleは交換すべきと考えるのかという人々の疑問に多少の透明性を与えるものだ。バッテリー交換が必要であると判断する正確な基準は不透明のままだが、Appleは最大充電回数と寿命についていくつかのヒントを公開している

問題が完全に解決したわけではないが、トラブルに悩まされているユーザーには何らかの安心感を与えたことだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleとKaggleの共催で大量のビデオに自動的にタグ付けする機械学習アプリケーションの懸賞、賞金総額10万ドル

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GoogleとKaggleが今日(米国時間2/15)、機械学習の技術でビデオのタグ付けを自動化する方法の懸賞発表した

優勝賞金は3万ドルで、2位から4位まではそれぞれ2万5千、2万、1万5千、1万ドルの賞金をもらえる。応募するデベロッパーは、Googleが最近アップデートしたビデオデータの集合、YouTube-8M V2のビデオを分類してタグ付けする。700万本のYouTubeビデオから成るこのデータ集合は、計45万時間ぶんのビデオに相当する。ラベルはすでに付いているから、デベロッパーはそれを訓練データとして利用できる。ただし、まだ誰も見ていないビデオが70万本あるから、それらのタグ付けが難関だ。
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[ビデオのURL700万 総時間45万時間 オーディオ/ヴィジュアルフィーチャー32億 クラス4716 平均ラベル数3.4]

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この懸賞を発表したまさに同じ日に、GoogleはTensorFlowの1.0をリリースしたが、おそらくそれは偶然ではない。懸賞で使用する機械学習フレームワークは、TensorFlowに限定されない。何を使ってもよい。しかしフルフレームで1.71TBにもなるこのデータ集合はGoogleのCloud Platform上にあるから、モデルの訓練にもGoogleのサービスを使うデベロッパーが多いだろう。しかも今回は、Cloud Platformを無料で使えるオプションもある。

先週Googleは、ビデオデータ集合YouTube-BoundingBoxesをローンチした。名前が示すとおり、このデータ集合(500万本のビデオ)には下図のように、各フレームにオブジェクトを指示するバウンディングボックス(囲み枠)がある。今回の懸賞でデベロッパーがそれらを使うことはないが、Googleがビデオの分類に関心を持っていることの表れでもある。日増しに成長を続けているYouTubeは、そこだけでの検索件数が、Google検索と競合するほかのどんな検索エンジンよりもたぶん多いのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

全ての動画サービスをリモコンひとつで操作―、Caavoがテレビをさらにスマートに

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Caavoというスタートアップは、さまざまなスマートボックスや動画ストリーミングサービスをひとまとめにするデバイスを開発している。1500万ドルの資金を調達した同社は、音声操作もできるユニバーサルリモコンとインターフェースを販売しており、ユーザーは複数のサービスをまたいで自分の見たい番組を検索することができる。

Caavoの詳細に入る前に、一旦現状の問題を確認してみよう。まず、テレビ番組やテレビ局、ストリーミングサービス、ストリーミングボックスの数は、今までの比にならないほど増加した。その一方で、コンテンツ数の多さから、見る価値のあるものを見つけるのも、これまでの比にならないほど難しくなっている。

以前にも同じようなことが言われていたが、時間の経過とともに状況は悪化している。

NetflixやAmazonといった、ストリーミングサービスを提供する企業のオリジナルコンテンツの人気が高まる中、ストリーミングボックスやスマートテレビは必須アイテムとなった。しかし、全てのストリーミングボックスから全てのサービスが利用できるわけではないため、自分が見たい番組を見るために、複数のストリーミングをボックスを購入する人もいる。ここにセットトップボックスやデジタルビデオレコーダー、ゲーム機が加わると、あっという間にHDMIポートが埋まってしまう。

しかしこれも、現代のテレビ中毒者にとっては大した問題ではない。入力信号を切り替えて、別のアプリを別のストリーミングボックス上で起動するのにも慣れっこだ。ただ、リモコンまでいちいち交換しないといけないとなると話は変わってくる。

Caavoの登場

Caavoには8つのHDMIポートが準備されており、これならほとんどのテレビ狂のニーズに応えることができるだろう。デバイスをCaavoに接続すると、システムが自動的にそのデバイスがどのストリーミングボックスやゲーム機なのかを認識し、操作画面に追加するようになっている。

さらにユーザーは、利用しているストリーミングサービスや、どのデバイスを通してどのサービスにアクセスしたいかといったことまで(例えばNetflixはXboxで、AmazonはFire TVといった感じで)Caavoに登録することができる。

セットアップが終わったら、ユーザーは音声操作にも対応しているユニバーサルリモコンを使って、視聴したいコンテンツを検索して選べるようになる。再生時にはリモコンに、そのコンテンツを「見る」と伝えるだけでいい。さらに、途中まで見たことのあるコンテンツを選んだ場合は、前回見るのをやめたところから再生されるか、そのコンテンツが視聴できるサービスやアプリが表示されるようになっている。

中立的なアプローチ

Caavoの設立に関わったメンバーは、JawboneやSling、Microsoft Xbox、Harman、Shufflr.tvなどでの数十年にわたる経験を持っており、ハードウェアとメディアサービスの両方に精通している。

もともとCaavoのアイディアは、故Blake Krikorianが考え出したものだった。彼はSling Mediaを通して、プレースシフティング(あるデバイス上のメディアを別の場所にある別のデバイスからアクセスするという手法)のコンセプトをテレビ業界に導入したことで知られている。Krikorianは昨夏に亡くなる前、共同ファウンダーとなるAndrew EinaudiAshish AggarwalVinod Gopinathとチームを組み、Caavoを立ち上げた。

段々と細分化していくコンテンツをまとめあげ、ユーザーが素早く簡単に視聴したいものを見つけられるような手段を提供するというのが、彼らのゴールだ。

Caavoはプロダクトの開発にあたり、DCMのJason KrikorianやGreylockのDavid Sze、さらにSkyやHearst Venturesから1500万ドルを調達した。

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Blakeと兄弟で、Sling Mediaの設立にも関わっていたJason Krikorianは、全てをまとめあげる「神のボックス」のアイディア自体は以前からあり、彼らもCaavoのようなプロダクトを開発しようとしていたと話す。しかし、それ以後も問題は解決されないばかりか、むしろ悪化していった。

全てのデバイスやコンテンツをまとめ上げるようなものがこれまで誕生しなかった原因のひとつは、全てのメーカーが「入力1」を目指して競いあっているということだ。そこでCaavoの共同ファウンダーたちは、製品を実際に開発する前に、MSO(複数のケーブルテレビを統括する運営会社)や、デバイスメーカー、サービスプロバイダーなどを訪れ、自分たちがどのような方法で、ユーザーが簡単にコンテンツを見つけられるような仕組みを作ろうとしているかについて説明した。

「Caavoは全てのサービスに対して意図的に中立的な立場をとっており、このアプローチがあるからこそ、ユーザーはアクセスしたいコンテンツ全てに、すぐにアクセスできるようになっているんです」とKrikorianは話す。

一方GreylockのSzeにとっては、投資自体2006年のVudu以来、久しぶりのものだった。先述の問題の大きさや複雑さ、さらには以前からどのくらい状況が悪化しているかという背景を知ってから、彼はCaavoが取り組んでいることに興味を持ったと話す。業界の細分化が進んで行く中、SzeはCaavoのようなプロダクトが売れるときが来たと考えている。

「私はタイミングと、利用可能なアプリやコンテンツを配信しているソースの細分化がカギだと考えています。2年前の時点では、AmazonもNetflixもオリジナル番組を作っていませんでしたしね」と彼は語る。

Caavoの値段はリモコン込みで399ドルで、6月からプレオーダーが開始される。まずは5000台限定で販売され、今年の秋頃には最初のユーザーの手元にCaavoが届けられる予定だ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Facebookで自作ビデオに有名曲が使用できるようになるかもしれない

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FacebookやInstagramのユーザーが、TwitterやSnapchat上のビデオより面白いものを作るためにはどうしたらいいだろうか?その答えは、耳に残るサウンドトラックだ。現在Facebookはライセンス契約獲得に向けて、レコード会社との交渉に力を入れている。

交渉が上手く行けば、両プラットフォームのユーザーは、自分の作ったビデオに人気曲を挿入できるようになり、撮影時に流れていた曲の著作権侵害を理由に、ビデオがブロックされるということもなくなるだろう。さらに以前私たちが提案していたように、ユーザーがビデオをアップロードするときに、人気曲をサウンドトラックとして挿入できるようなツールさえFacebookは開発できるかもしれない。

facebook-identify-tv-and-music同社は遅くとも2015年にはレコード会社との交渉を開始しており、当時The New York TimesはFacebookがユーザーのフィード上に音楽ビデオを配信するつもりなのではと報じていた。他にも、FacebookがSpotifyと競合するような、本格的な音楽配信サービスをローンチするのではと憶測している人までいた。

一方、昨年末にBillboardは、Facebookが以前開発した盗作(freebooting)動画を検出できる著作権管理ツール(Rights Manager)を補完する形で、音楽用にも著作権侵害対策ツールを開発しようとしていると報じた。そしてBloombergは、Facebookがユーザーの作ったビデオに含まれる音楽の著作権を守るために、一層の努力を重ねてきたと記している。

レコード会社との契約が形にならなければ、Facebookは著作権で保護されている楽曲を使用したビデオのアップロードを禁止したり、既にアップロードされているものを取り下げたりしなければならず、ユーザーの失望や怒りを買うことは必至だ。例えば、お父さんお気に入りのロック曲を挿入した家族旅行のビデオは、そのうちアップロードできなくなるかもしれない。また、車の中でふざけあっている友だちの様子を撮ったビデオも、撮影時にラジオから流れていたヒット曲をマイクが拾っているという理由で、ブロックされてしまう可能性があるのだ。

このようなことが起きれば、ユーザーはFacebookにビデオをアップロードしなくなり、同社は最もお金になる新鮮なコンテンツを失ってしまうことになる。

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YouTubeはこの問題を解決するために、Content IDシステムを導入した。このシステムは、動画内に含まれる著作権で保護された楽曲を検出し、著作権者に対して動画全体をブロックするか、動画に広告を表示させて収益の一部を受け取るかといったオプションを提供している。後者を選べば、ユーザーは自分のビデオがブロックされて苛立つことがなく、アーティストは楽曲のプロモーションができ、レコード会社も所有する楽曲から収益を生み出すことができるなど、関わっている人全員が何かしらのメリットを享受できる。

Facebookは既に独自の音声指紋テクノロジーを開発し、2014年に公開していた。ユーザーはこの音声指紋機能を使って自分が聞いている音楽の情報を入手したり、視聴している番組をステータスにタグ付けしたりできたのだ。あとは、レコード会社が動画に挿入された楽曲から収益をあげられるような契約がまとまれば、この問題を解決することができる。

つまりレコード会社は、Facebookというチャンネルや収益化の可能性を無駄にせず、問題をうまく解決するような選択をすることができるのだ。なお、Facebookはタイミングを見計らったかのように、元々Google・YouTubeの音楽パートナーシップ担当ディレクターを務めていたTamara Hrivnakをチームに迎え、今後彼女が音楽関連の戦略立案やレコード会社との交渉を担当していくことになる。

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残された問題は、楽曲がビデオを補完する付随物として利用されている場合と、ビデオが楽曲を収める箱のように使われ、実際はユーザーが楽曲を検索して無料で聞くことを目的にしている場合という、ふたつのケースの間にFacebookが上手く境界線をひくことができるかどうかだ。レコード会社の幹部が嫌う、後者のような楽曲の使用方法はYouTubeでよく見られる。

あくまで音楽はユーザーが作成するビデオに付随するもの、という位置づけの契約を結べば、プロが作った音楽ビデオを含め、レコード会社とFacebookのパートナーシップの幅が広がるかもしれない。さらにFacebookは、レコード会社との関係を使って、実際に動画に挿入するサウンドトラックを提案するようなツールを開発できる可能性もある。

しかし今のところ、Facebookはとりあえず主力サービスから、成長の妨げとなる要素を取り除こうとしているだけだ。ほとんどの人は、ビデオグラファーとしてもサウンドエンジニアとしても大した技術を持っていないので、ユーザーが作ったビデオの中には、つまらないものやひどい音声が収録されたものもある。しかし映像に合った楽曲が使われれば、パーティーの様子を収めた手ブレのひどいビデオやぎこちないパノラマビデオも、突然見ごたえのあるものへと変身する。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Amazonが企業用のビデオ会議サービスChimeをAWSから提供、エンタープライズ顧客のつなぎとめ策か

Amazon corporate office building in Sunnyvale, California

Amazonが今日(米国時間2/13)、同社のSkype対抗サービスChimeを発表した。それはAWSが提供するビデオ会議とコミュニケーションのサービスで、主に企業ユーザーがねらいだ。

単なるVoIP電話やビデオによるメッセージングだけでなく、Chimeには仮想ミーティング機能があり、ユーザーはこのサービスを利用してリモートミーティングを主催したり、参加できる。料金はユーザー一人月額2ドル50セントからで、ビデオや画面の共有など高度な機能も含めると最高月額が15ドルになる。ベーシックな機能だけなら無料だが、それでできるのはビデオ電話と二人だけのチャットのみだ。

ChimeはWindows, MacOS, iOS, そしてAndroidデバイス上で利用できる。

これはAmazonがSkype for businessやGoogle Hangoutsのようなものを提供する、という単純な話にとどまらず、AWSがGoToMeetingやCisco(WebEx)などと伍して仮想ミーティングの管理サービスに乗り出す、という事案でもある。

AWSのエンタープライズアプリケーション担当VP Gene Farrellが、今日の発表声明でこう言っている: “企業の仮想ミーティングは、今使っている技術に満足していないユーザーがとても多い。使いづらいアプリケーションやサービスが多く、オーディオやビデオの質も悪く、やりたいことをやるためには、複数のツールを頻繁に切り替えながら使わなければならない。しかもそれでいて、料金は異様に高い”。

本誌のエンタープライズ担当ライターRon Millerが今週書いているように、AWSはクラウドサービスではすでに巨人だ。今回Chimeでもってエンドユーザーサービスに進出するのも、競争激化の中でエンタープライズ顧客をもっとしっかりつかまえておきたい、という意思の表れだろう。Microsoft、Google、それにAlibabaのような新参者すら、AWSから顧客を奪おうと必死だ。しかもそのAWSは今や、Amazonの経営の柱と呼んでも過言ではないほどの、財務的優等生だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

KickstarterがライブビデオストリーミングのHuzzaを買収して募金者と支援者のリアルタイム対話を推進

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今朝(米国時間2/1)はKickstarterから二つのニュースが飛び込んできた。最初のは、このクラウドファンディングサービスがカナダのビデオストリーミングサービスHuzza買収したという発表。昨年11月には両社共同で、ライブのストリーミングKickstarter Liveをローンチした。それは、クリエイターたちが彼らのコミュニティとダイレクトにコミュニケーションするチャネルを築き、リアルタイムでフィードバックを得る、という仕組みだ。

Kickstarterによると、このように、ライブのストリーミングビデオ(+リアルタイムの会話)を併用すると、資金募集キャンペーンの平均成功率が従来の倍の74%にアップした。まあ、ライブの対話的ビデオストリーミングに多くの人が参加するのは、それだけそのクリエイターへの関心が高い、ということだけどね。それはともかく、HuzzaはKickstarterにとって二度目の買収だ。最初のは昨年3月に、音楽コミュニティサービスDripを買収した。

この買収によってHuzzaのファウンダーJustin WomersleyとNick Smitがスタッフに加わり、Kickstarter Liveを運営していく。そしてもうひとつのニュースは、Kickstarterは初めての国際的なオフィスを地元のバンクーバーに開き、今後多くの技術者とデザイナーを雇用してそこにもチームを作っていく。同社はすでにバンクーバーでの求人広告を、そのサイトに載せている。

Huzzaの既存のサービスは今月末で終了し、チームは全員がLiveに注力していく。

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Netflixの技術者たちがストリーミングの画面を脳波でコントロール(?)

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定義するまでもないが、でも、こんなのがときどきあるから、ハッカーたちのカンファレンスは楽しい。Netflixの4人のデザイナーが、下の短いビデオで“MindFlix”と呼んでるものは、Museヘッドバンドをハックして、同社の映画ストリーミングサイトの、おなじみのインタフェイスを操作する。

ビデオはこう言っている: “今日のHack Dayのために、自分たちの脳にチップをインプラントしようかと思ったけど、でも、この脳波を読むヘッドバンドをまず試してみることにした”。

とても短いビデオで、しかも相当編集されている。ぼくなんか、脳波や目の動きでテレビを操作する、という話を聞くたびに、眉に唾をつけてしまう方だ。実際に自分が試してみたものの中にも、近い将来本当に実用化されそうなのは一つもなかった。今実際に売られているものの中の、ややましな製品ですら、その完成度は低い。でもこのビデオと、そこに紹介されているハックは、ストリーミングに対するインタフェイスの未来のバージョンを実際に開発するという真剣なお話よりも、むしろ、一種のお笑いネタだ。

でも、世の中のテクノロジー製品の多くがそうであるように、ここで紹介されている技術も、‘楽をしたい’という怠け者根性から生まれている。このジョークっぽいビデオも、Netflixのユーザーが、紛失したリモコンを探すのが面倒、という話から始まる。ヘッドセットにも、室内での紛失、という問題はあると思うけどね。

Netflix Hack Dayでは、ほかにもいくつかのビデオが紹介された。たとえば、Netflixのアカウントを複数持っている人が一画面で複数のストリーミングを見る方法、社会問題を扱ったビデオに‘寄付機能’がある、NetflixオリジナルのStranger Thingsのゲームバージョン、などだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Facebookに誰もが誰のビデオでも消せるバグがあった(今はもうない)

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いやぁ、バグ発見賞金(Bug Bounties)って役に立つもんだね!

以前、Facebook上のあなたの写真を誰でも消せる、というバグがあったけど、今度は、似たようなバグがビデオでも見つかった。

セキュリティの研究家Dan Melamedが見つけた、今では直っているそのバグは、イベントに添付されるビデオにあった。Melamedは、その発見で1万ドルの賞金をもらった。

そのバグの症状はこうだった:

  1. その悪いやつはFacebookのイベントを作る
  2. そいつはそのイベントのページへ行ってビデオをアップロードする
  3. ビデオのアップロードが終わったらFiddlerのようなブラウザーツールを使ってリクエストを書き換え、ビデオのIDを今アップロードしたばかりのビデオと、ハイジャックして消したいビデオの、IDを入れ替える。そしてそのリクエストを送る。
  4. 書き換えたリクエストを送ったら、イベントに対する“Delete Post”ボタンを押す。すると、そいつがポストしたイベントと、元のビデオの両方が消える。

比較的単純なバグだけど、Facebookのコードベースは複雑巨大だから、長年放置された可能性もあるし、バグ発見賞金制度があったからこそ、被害の拡大を未然に防げた、と言える。なにしろ、Kate Congerのこの記事によると、今では国防総省ですら、バグ発見賞金制度を設けている。

このバグではビデオのコメントも不能にできるので、被害者は、なんで急にみんな黙ってしまったのか?と怪訝に思うだろう。

でもこのバグはすでに直っているから、あわてる必要はない。Melamedがバグを報告したのは2016年の6月29日で、賞金1万ドルはそれから数週間後にもらえたそうだ。Facebookは、このバグが7月に直されたことを確認した。

[出典: Gizmodo]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AmazonがAmazon Channelsに自主チャネルを創設(最初はアニメ専門チャネル)…テレビビジネスをディスラプトか

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Amazonが、HBOやShowtimeなどのパートナーのビデオコンテンツをオンデマンドで提供していたAmazon Channelsに、初めての自己ブランドによる会員制のチャネルを加える。これまで同社はAmazon Prime Videoのライブラリやビデオオンデマンドの提供物の充実に力を入れてきたが、今回初めてそのための自社チャネルを作るのだ。

Varietyの記事によると、Amazonは今後、このような独自チャネルを増やしていくそうだが、しかし今回のAnime Strikeは、Amazon ChannelsでアメリカのPrime会員に提供される唯一のAmazon自身によるビデオ選集だ。会費は月額4ドル99セントだが、最初の一週間は無料、広告はなく、その豊富なライブラリには現在放送中の連載アニメ“Scum’s Wish”や“Blue Exorcist: Kyoto Saga”などの同時公開ビデオも含まれている。

ライブラリは毎週アップデートされ、アニメを選んだのは、AmazonのVP Michael PaullがVarietyに語っているところによると、ファンが多いわりにはアメリカでは提供サイトが少ないからだ。Netflixにもアニメの大きなライブラリがあるが、しかし既存のテレビプロバイダーの多くが、あまり経済性(費用対利益)が良くないとして、無視しがちなジャンルだ。

Amazonは今後数か月で、このような自主チャネルを増やし、さまざまなジャンルをカバーしていく。その詳細はまだ発表されていないが、ケーブルテレビのような(見たくないものも多くある)抱き合わせ配信ではなく、単品を中心とする新しいテレビビジネスを作り、その会費売上を伸ばしていくつもりのようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple、Netflix式独自テレビ番組を製作するとの情報

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Appleは以前からオリジナル番組の製作に興味を示してきた。Appleはハードウェアの巨人だが、独自のコンテンツ・ビジネスに参入するのはこれが初めてではない。昨年夏にはJames CordenのLate Late Showからミシェル・オバマが車内でカラオケを歌うことで話題になったCarpool KaraokeシリーズをApple Music向けに購入している。AppleはDJ、ラッパー、プロデューサー、ヘッドフォン開発者のDr. Dreの半生を描くドキュメンタリーのを製作中で、このシリーズも今年中にApple Musicで公開される。

しかしAppleはこうした実験的試みよりもはるかに大きなスケールでコンテンツ作製に関与するようになるという噂だ。Wall Street Journalによれば、Appleは「台本あり」のテレビ番組、ないし映画の製作のために大物プロデューサーに積極的に近づいているという。AmazonやNetflixが提供しているプロダクトに近い大型の成果物を目指しているようだ。

Appleは「慎重に検討された少数の番組あるいは映画」の提供からスタートするとされるが、そうであれば―少なくとも当初は―新しいプラットフォームの提供というほど全面的ななものではない。ただしAppleはこうしたオリジナル・コンテンツを公開する方法についてまだ詰め切っておらず、コンテンツ製作に関して確定的な契約は結んでいないないという。

Appleのオリジナル・コンテンツの製作が、NetflixやAmazon Videoのような全面的なビデオストリーミング・プラットフォームの提供というより、現行のコンテンツ・プラットフォームの競争力をアップすることにあるらしいのは興味ある点だ。Apple Musicは着実に契約ユーザーを増やしているが、Spotifyを追い越すことには失敗している。

〔日本版〕原文記事のscriptedは「台本あり」と仮訳してあるが、事前に用意された台本に即して製作が行われる番組全般を指す。狭義のドラマに限らず、ドキュメンタリーや情報番組の場合もある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

電源がソーラーで遠方へ長期間放置できるタイムラプスカメラEnlapsのTikeeは、編集制作環境もWeb上に提供

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タイムラプス写真は楽しいけど難しい。長時間や長期間のプロジェクトでは、カメラの電源供給が問題になる。現場から写真をこっちへ送らせたいなら、データ通信のセットアップが必要だ。でもEnlapsを使えば、すべての苦労が消える。同社は最近Indiegogoのキャンペーンに成功して、そのTikeeと名付けたカメラのために25万ドルを獲得した。

Tikeeには二つのタイプがある。ふつう版も電源はソーラーで、二つのレンズで220度の超ワイドを捉える。Wi-Fiもある。もうひとつのTikee Proには4Gもあり、GPSもある。4Gなら遠くから画像を送らせることができる。ただし野外ならもちろん、雨風に強いセットアップが必要だ。

写真を撮ってタイムラプスのビデオを作るだけでなく、Enlaps社が提供しているインフラ的プラットホームを利用して、タイムラプスビデオの組み立てや編集もできる(下図)。

The Enlaps editing suite

Enlapsの編集ツール

ぼく自身がかなりのタイムラプス・マニアだから、Enlapsみたいな企業がこれまでなかったことの方が、むしろ意外だ。断片的なサービスやツールはこれまでもあったと思うが、タイムラプス写真を制作する全ワークフローを一つの過程へと統合化したサービスは、これまで誰も発想しなかった。だから、Enlapsはとっても頭がいい。

発売はニ機種とも4月で、ふつう版が750ドル、Proが900ドルだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleがビデオ会議の音質向上のためにスウェーデンのLimes Audioを買収

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Googleがそのブログ記事で、音声通話の音質を良くする技術を持つスウェーデンのLimes Audioを買収したことを発表した。スウェーデンのウメオに本社がある同社は社歴10年、ストックホルムとパロアルトにもオフィスがある。

Googleがスウェーデンのスタートアップを買い物するのは、今回が初めてではない。2007年には通信企業Marratechを1500万ドルで買って、Google TalkとHangoutsの強化を図った。その同じ年にはデータ視覚化のTrendalyzerを拾い上げた。Limes Audioの最後の資金調達は2016年3月の240万ドルだが、今回の買収の条件は公表されていない。

そのブログ記事でGoogleのプロダクトマネージャーSerge Lachapelleは、Limes Audio のGoogleでの役目について述べている。それは、長らく待望されていたオーディオの音質の向上だ:

“Chromebox for MeetingsとGoogle Hangoutsをベースとする弊社のビデオ会議サービスは最近ますます利用企業が増えているので、オーディオのクオリティが重要である。G Suiteの顧客も最近は日々の会議をビデオ通信で行っているから、ローコストでハイクォリティーのオーディオを提供することが、ますます重要になっている。 ”

一方Limes Audioはホームページ上のメッセージでファウンダーのFredric LindströmとChristian Schüldtが買収について述べ、Googleに参加すると、距離や環境に制限されないもっと広い範囲で、すべての音声通信の音質向上に取り組めることになるので、今後が楽しみ、と述べている。

同社の技術は、スウェーデンのブレーキンゲ工科大学の研究から生まれた。二人のファウンダーはこの大学で応用信号処理の博士号を取得している。メインのプロダクトはTrueVoiceと呼ばれるオーディオソフトウェアスイートで、音に対するエコー相殺やノイズ縮減、および自動化ミキシングなどの技術を組み合わせて音質を改良する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

RolandのGo:MixerはYouTube投稿などのために気軽に使えるオーディオミキサーだ

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携帯電話やスマートフォンにはすばらしいカメラがあるけど、でもストリーミングやYouTubeへの投稿をしたければ、どこかよそを探してオーディオのミキシングをしなければならない。しかし、ミュージシャンやポッドキャストのヒーローにとって朗報がある。わずか99ドルで、RolandのGo:Mixerが魔法を使ってくれるかもしれない。

いつものことだが、ビデオに良いサウンドをつけようとすると、同期化、録音、、ミキシングなどなど面倒な作業で苦労しなければならない。それらの言葉は、一見、かっこよく響くかもしれないけど、そのための時間が十分にない人も多い。

Ooh. Pretty.

わあ。かわいいね。

RolandのGo:Mixerをスマホにつなぐだけで、その問題は解決する。このデバイスには、ギターとマイクロフォン用のプリアンプが収まっている。なんだか平凡に聞こえるかもしれないけど、YouTubeやFacebook Liveなどで音楽をよくプレイする人にとっては、とってもうまくできてるソリューションだ。ギターとマイクをこのミキサーにつなぎ、レベルを調節し、そして演奏開始。これで毎回、オーディオは完璧だ。

このデバイスは電源がスマートフォン本体だ。これも便利だし、マイクロフォンや楽器だけでなく、いろんなメディア〔CDなど〕の再生も入力端子が用意されている。もちろんもっと本格的なミキサーはあるけれども、こちらは値段が安いし、サイズは3.75×3.75×1インチだからポケットに気軽に放り込める。そこが、いいよね。

ステレオ出力もあるから、オーディオをを別に録音したり、両耳ヘッドフォーンでモニタするのにも適している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

リコー、360度ビデオストリーミング・カメラ、Rを発表―CES 2017でデモへ

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日本の有力カメラメーカー、リコーのTheta SとSCはすでにヒット製品となっているが、同社は今日(米国時間1/4)、新製品のベールを少しだけ上げてみせた。プレスリリースによれば、新しいカメラは誰でも簡単に360°全周ビデオのストリーミングができるようにする。現在リコーはデベロッパーが独自のアプリを開発するためのキットを準備中だ。開発キットは2017年の第2四半期に出荷の予定。

The new Ricoh R (an artist's rendition)

Ricoh R(3D CGによるイラスト)

このカメラはこれまでコンサートのライブストリーミングのような当然考えつくようなシーンから、もっとクリエイティブクリエイティブなリモート・テレプレゼンスまでさまざまなな条件でテストが重ねられてきた。リコーが紹介する例の一つは学校の入学式だ。生徒は仮想現実ヘッドセットでこのカメラのストリーミングを見ることによってセレモニーに参加できる。

来るべき360°ビデオ時代への入り口

しかしこうした例を聞いても必ずしも興奮しないかもしれない。それには理由がある。リコーはこのカメラをまず開発者向けキットとして発売するが、その理由は、今のことろ360°ライブストリーミング・ビデオがどんな場面で有効なのか知っている人間が少ないからだ。トレンドに先がけて、まずデベロッパー向けキットから始めるというのは慎重かつ賢明な戦略だろう。Theta
Sカメラの大成功の再現を狙っているなら特にそうだ。

リコーではRicoh Rはインターネット接続と外部電源がある限り連続してライブストリーミングが可能だとしている〔リコー・サイトによると24時間の連続作動が可能〕。

リコーの広報担当者は私の取材に対して「全周ビデオ映像のライブストリーミングは、テクノロジーだけでなく、コンテンツ製作や配信、視聴方法などシステムのすべてが始まったばかりだ。
これまだ多様な背景のユーザー・グループを対象にベータテストを繰り返してきた結果、リコーではこのテクノロジーにきわめて大きいビジネスチャンスがあると結論した」と語った。

ストリーミングの解像度は2K、、毎秒30コマだ。VRヘッドセットに圧倒的な臨場感をもたらすというレベルではないが、それでも誰でもコンテンツを作れる360ビデオ体験としては十分だろう。このカメラは全周ビデオで標準的な正距円筒図法(Equirectangular Projection Format)を用いて2基の魚眼レンズが撮影する画像を貼り合わせている。出力はHDMIとUSBが可能だ。オフラインの場合はMicro SDカードへの録画が可能。

〔日本版〕CES 2017のリコー・ブースに実機が出展される。YouTubeによるデモ配信も予定されている。 Rカメラの公式日本語ページはこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ビデオカメラ本体に画像安定化機能を持たせると称するSteadXP、Kickstarterで50万ユーロを獲得

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スマホなどの手持ちのカメラでビデオを撮れることは、とても便利に思えるけど、それを編集のために再生したときは、たいがい、がっくりする。ぐらぐらする映像は目の裏が痛くなるし、なんとか仕上げるまでに無限の時間がかかりそうだ。でもこれからは、SteadXPがあれば大丈夫かもしれない。

やり方は簡単だ。SteadXPをカメラのホットシューに取り付けて、ふつうに撮影を開始する。カメラが内蔵している加速度計がカメラの動きを捉え、それとビデオのコンテンツをシンクする。映像を記録するとき、カメラが動いたぶんを逆方向に補正する。そうすると、お見事!、完全に安定した映像になる。それが、フランスのモンボノ=サン=マルタンのSoftware Magicが発明したマジックだ。

いや、少なくとも、理論的にはそうだ。CESで見たデモはかなり良かったが、でも実は、過去に何千回も未解決のままだったのは、画面のぐらつきという問題ではなかったようだ。最近ではますます多くのカメラに、光学式あるいはデジタルの、画像安定機能がある。また、どんなにベーシックな画像安定化ソフトやアプリにも、必ずその機能はある。本格的なポストプロダクションシステムともなれば、大量のAIを利用している。

しかしこれらのソリューションすべてに共通する問題は、ビデオを正しく撮るためにはフレームレートに合ったシャッターアングルを目指すべき、ということだ。これをもっとふつうの言葉で言えば、ビデオカメラは、やや長めのシャッタースピードで撮っている、ということ。30fpsなら、1/60秒が動きがなめらかになる最適のシャッタースピードだ。でも写真的には、1/60秒では動きがぶれる。それはパンやズームでは正しく見えても、アクションの連続では個々のフレームがややぶれる。SteadXPのようなプロダクトは、ひとつのフレームとその前のフレームを整列するが、その過程で導入されるカメラのぶれについては何もできない。そしてそのせいで、安定化した映像がなんだかおかしく見える。

上のややこしい説明を単純化して言えば、“けっこうなアイデアだけど、これが手ぶれという問題をどうやって解決するのか、理解できないね。最初から、三脚やSteadicamのリグを使うべきだよ”、となる。

なお、公平を期すために言っておくと、このSteadXPという製品はKickstarterで50万ユーロあまりを集めているが、その合計2280名強の支援者たちは〔==支援をしたということは〕、ぼくのこの評価が間違っていると信じているのだろう。どっちが間違っているのか、同社のWebサイトには実例がたくさんあるから、読者はぜひ、ご自分でご判断を!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ビデオに広告を挿入する最良の場所を見つけたUru、これなら視聴者を不快にしない

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ニューヨークのUruは、ビデオのパブリッシャーに新しい収益源を提供する。一見ふつうに見えるビデオの画面中の、何かの表面(たとえば料理ビデオではキッチンの背後のキャビネット)に、スポンサーのロゴや宣伝のためのアートが貼り付いている。

そんなのいやだわ、と言う人もいると思うけど、ビデオがコマーシャルで頻繁に寸断されるのと、どっちがいいかな。Uruの協同ファウンダーでCEOのBill Marinoは、通常のコマーシャルよりはビデオとの相性が良い、と主張する。とくにこれから普及していく拡張現実や仮想現実で本領を発揮するだろう、従来のどんな形の広告よりも良い、と。

“ARやVRの普及とともに、これからはますます、没入的なメディアの時代になるから、それらをコマーシャルで中断する広告形式が本当に良い方法か、企業は真剣に考えてみる必要がある。コンテンツを妨害せず、むしろコンテンツとよくなじみ、よく調和する広告形式が良いに決まっているではないか”、とMarinoは主張する。

最初からスポンサー付きで作られたビデオ作品には、広告とコンテンツの自然な融合が最近はときどき見られるが、Marinoに言わせると、そんな個別的なやり方にはスケーラビリティがない。クリエイターは毎回アドバタイザーと広告の方式について直接協議し、ひとつひとつ新しいビデオを制作しなければならない。

Uruによると、ニューヨーク大学の経営学大学院の行動研究センター(Center for Behavioral Research)が行った調査では、彼らの新しい広告形式の方が、従来的なビデオ広告の形式に比べて、ブランド想起率(思い出す率)が80%高かった。

同社は最近、“シード前資金”として70万ドルを、Notation Capitalがリードするラウンドで獲得した。Betaworks, PJC, Rough Draft, Thatcher Bell, BWMiのChristian Noske, GiphyのCEO Alex Chung, C2 VenturesのChris Cunningham, そしてUndertoneのEric Franchiらが、このラウンドに参加した。

Marinoと彼の協同ファウンダーでCTOのBrunno Attorreは、コーネル大学のTech Startup Studioで出会った。彼らはそこで、Startup Awardを受賞した。この賞の受賞者がVCからの本格的な投資を調達するのは、彼らが初めてだそうだ。

Marinoによると、ビデオ中のさまざまな“面”は、ロゴを表示するだけでなく、多様なコンテンツを多様な形で視聴者に提示する。“面”は必ずしも、平面でなくてもよい。

“われわれの技術は、ビデオ中にいろんなオブジェクトを見つけるし、いろんなコンセプトやテーマや状況も見つける”、と彼は語る。“それが何よりも重要だ。誰も、CoorsビールのロゴをDavid Lynchのホラー映画で見たいとは思わないからね”。

これはつまり、Uruの広告形式が多様だ、ということ。Marinoによると、ここはむしろお休みがある方が自然だな、という箇所がビデオにあったら、そこには従来的なコマーシャルを入れる。

まだ顧客(アドバタイザーやパブリッシャー)は多くないが、アドテック企業のAppNexusが関心を示し、今両社はパートナーシップについて協議している。Uruによると、AppNexusのテクノロジー担当SVP Eric Hoffertはこう言ったそうだ: “ビデオ広告がコンテンツと一体化し、広告がユーザー体験を損なうことのない、Uruの斬新なやり方は本当に素晴らしい”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

新しい成長の道を探り続けるTwitterが今度は360度ビデオのライブストリーミングを導入

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Twitterが、このところ力を入れているライブビデオの次の一歩として、Periscopeからの360度ライブストリームを導入する。

TwitterやPeriscopeから誰もが360度ライブビデオを見られるが、それを提供できるのは今のところ一部のパートナーだけだ、と同社のブログ記事が言っている。Facebookなどの上では今やライブのストリーミングが大人気だから、出だしは提供者が限られていても、なにしろTwitterがこれを始めること自体は、たいへん有意義だ。

[フロリダの夕日を360度で。]

2017年に自分の新しい未来を見つけなければならないTwitterは、新しいプロダクトのリリースに今努めているところだ。今年はTwitterにとって、厳しい登山のような年だった。どっかの大企業が買収するという話があり、そしてそれはポシャった。そしてその後のTwitterは、新しい成長路線を探り当てることに苦労し、少しずつ少しずつ、新しいプロダクトや機能を加えてきた。

ライブのストリーミングをやるためには、カメラをスマートフォンの底につけてビデオの録画やブロードキャストを開始するようだ(下図)。下の画像はビデオから取ったスクリーンショットだけど、画質が悪くてごめんなさい。

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ライブの360度ビデオなら、自分の周りで起きていることをすべて撮らえてブロードキャストできる。今の限られたパートナーたちも、今回の経験をもとに、その新しいユースケースを見つけようと躍起になるだろう。360度ビデオそのものがあまり多くないのも、今の内だけだ。そしてまたこれは、ほかのプラットホームに群がっているかもしれないインフルエンサーたちをTwitterが取り戻す契機にもなる。彼らはTwitterの上でこの新しいツール、というか遊具を使って、新しいオーディエンスの構築に努めるだろう。

360度ライブビデオストリーミングの開始を告げるブログ記事を書いたのは、TwitterでARとVRを担当しているディレクターAlessandro Sabatelliだが、このことから一体、何が占えるだろうか。Twitterは、“この分野におけるいろんな機会の探究を始めたい”、という漠然とした言い方をしているが、具体的にその機会とは何か、いろいろ想像を膨らませてみるのもおもしろい。

幅広いオーディエンスを抱えるプラットホームが、大きな変化を導入しようとしている。成長率はFacebookほどではなくても、ユーザー数は3億を超えている。難しい挑戦であることは確かだが、同社は次々と大きな賭けをやっていく必要がある。Periscopeを買収したのも、そのためだ。それをしなくては、次の新たな成長路線も見つからない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))