Twitter、DMに既読通知やリンクプレビューの機能を実装してメッセージング機能を充実

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Twitterが新たな機能を導入することにしたようだ。メッセンジャーとしての機能を充実しようと考えているようなのだ。iOS 10のiMessageを意識してもいるのだろう。Twitter曰くダイレクトメッセージ機能において機能追加を行うとのことで、既読か否かを区別できたり、メッセージ入力中であることを通知したり、またリンクのプレビュー機能を備えるようになるのだとのこと。

既読確認や、入力中の通知機能は、ほとんどすべてのメッセージングアプリケーションが備えているものだ。Facebookメッセンジャーと同様に、誰がメッセージを読んだのかとかを確認できるようになり、また送信した相手全員が読み終わったら、全員が読了した旨が通知されるようになる。

もちろん、既読通知をしたくないという人もいる。返信しなければならないというプレッシャーを避けるため、既読通知の機能をオフにしている人も多い。そうした人の存在も考慮して、Twitterの既読通知もオプトアウトできるようだ。

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ウェブリンクのプレビュー機能はiOS 10の標準メッセージングアプリケーションであるiMessageにも搭載される機能だ。ちなみにiOS 10のiMessageは、タイピングしながらリンクプレビューを確認できるリッチリンクプレビューの機能をも備えている。

もちろんTwitterは、通常のツイートにおいてはリッチメディアのプレビューをサポートしているわけで、DMにこの機能を実装していなかったことこそ、むしろ驚くべきなのかもしれない。

サポートが遅れた理由は、TwitterがDMの機能を重視していなかったからということに尽きるのだろう。昨年夏にDMにおける140文字制限を撤廃するまで、DMはおまけ程度のものだと認識していた人も多かった。Twitterとしては、メインストリームでの短文コミュニケーションの長所を活かしたいと考えつつ、しかしDMではより一般的なメッセージングアプリケーションの魅力を持たせたいと考えるようになっているのだろう。

機能の実装についてはTwitterも公式にアナウンスしている。誰がいつこの機能を使えるようになるのかについては、まだアナウンスはないようだ。

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(翻訳:Maeda, H

Googleがローンチした「Duo」は、マルチOS対応だけが特徴のつまらないビデオ通話アプリ

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SNSで失敗したGoogleは、iOSとAndroidをつなぐビデオ通話アプリで起死回生できるだろうか。米国時間の8月15日にローンチされたDuoは、電話番号経由で1対1のビデオ通話を可能にするアプリだ。

問題はアプリをダウンロードする必要があるうえに、最新のテクノロジーは何もついて来ない点だ。Google Chat、Hangouts、Spaces、今後登場予定のメッセージング製品「Allo」などのサービスや、Android用SMSアプリとも連携できない。どうやらGoogleは、乱立する自社製コミュニケーションアプリに、さらにもう1つの「タコつぼ」を追加しようとしているようだ。

Google I/Oで5月に発表されたDuoは、8月15日付でグローバルでAndroid and iOS 9向けに78か国語対応で提供開始する。Duoの市場投入時期が、FacebookメッセンジャーやAppleのiMessage/FaceTimeのような強力かつ気の利いた統合性のある製品に遅れを取ったことを考慮すれば、売り込みは難航するだろう。

Duoのデモ動画(英語)はこちらから視聴できる。

Duoが何かと訊かれたなら「Apple製品だけでなくAndroidでも動作する『実用本位なFaceTimeの競合製品』」と答えるのが妥当だろう。Androidを使っている友人とビデオ通話がしたいユーザーを囲い込むしか成功への道はなさそうに見える。

しかしDuoはどうにも間が抜けている。グループ通話どころか、動画エフェクトや文字チャットもできない。Duoを使っていない知人とビデオ通話したければ、SMS経由でアプリのダウンロードリンクを送信し、招待しなければならない。ユーザー数ゼロからのローンチで、しかもこの頼りなさでは、ユーザーは友人・知人が既に使っていそうな競合製品に向いてしまうだろう。これはFacebookメッセンジャーやSkypeのビデオ通話機能の持つ「ユビキタスさ」に対して、大きく不利ではないだろうか。

Googleのコンシューマー・コミュニケーション・プロダクト・マネージメントVPであるNick Foxは「私たちは、アプリはユースケースをうまく解決できれば成功する、というロジックに則っています」と筆者に語った。しかしこの発言は、製品というものは「未解決のことを解決するところに意義がある」という事実を無視してはいないか。

Foxは、GoogleとしてDuoの開発においては3つのことにフォーカスしたと説明する。1つ目は「私たちの目指す北極星は、とてつもなくシンプルな形にする」ということ。2つ目は、スピードと信頼性だ。DuoはGoogleのWebRTCビデオフレームワーク上に構築されており、HDと2Gに対応することでこれに応えた。そして3つ目は「人間的要素。Googleがこのトピックに触れることは滅多にないですが、通話の向こう側にいる相手が、真の意味でエクスペリエンスの源となるようにしたかったのです」。

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少なくともその点では、Duoは成功しているといえるだろう。アプリを開くと、Googleアカウントの入力を求められることなく、こちらを向いたカメラがオンになる。画面下部には最近の通話とよく使う連絡先が一覧表示されており、別のタブに移動すれば、Duoの使用有無に関わらず、すべての連絡先を見ることができる。通話を開始すると全画面表示に切り替わり、相手がコールを受け損ねた場合には通知が送信される。ざっとこのような感じだ。Hangoutのような気の利いた機能は期待してはいけないが、動画の品質はしっかりとしている。

Duoのもたらした唯一の技術革新は「Knock-Knock(ノック・ノック)」と呼ばれる機能で、着信中の通話を受けて自分のカメラをオンにする前に、発信者の顔を見ることができる。

Foxは、発信者が見えない通話を受けるという行為は、実は「かなり唐突な」ものになりがちだと語る。確かに受信側には、発信側が自宅でくつろいでいるのか、職場で仕事モードなのか、それとも出先なのか見当もつかない。Knock-Knock機能があれば「受信側は先に相手を見て、どういう心の状態かを知ることができます。私自身もDuo越しに子どもに変な顔をしてみせたりするんですよ。プレビューのあと、笑いながら通話を始められますからね」と話す。

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これだけ出遅れたGoogleがDuoでユーザーを惹きつけるには、急勾配の上り坂を闘い進むことになるだろう。ビデオ通話は文字チャットのように用途が無限にある訳ではなく、むしろ多くの場合チャットの延長上に位置している。Duoを独自アプリとして孤立させ、Googleの他のコミュニケーションアプリやウェブサイトと連携できなくしたのは不可解な選択だ。それではユーザーがダウンロードしたとしても、使うのを忘れてしまう可能性だってある。

Duoに活路があるとすれば、2Gのような貧弱なネットワーク環境でも最適に動作できる開発途上国かもしれない。Duoは通信電波が弱くなると動画品質を落とすか音声通話に切り替えるほか、通話を保持したまま携帯通信網とWi-Fi接続間をシームレスに行き来できる。

開発途上国では、ごく最近になってビデオ通話に十分な電話・ネットワーク回線が普及しつつある。そうした国々で一番人気のチャットアプリはFacebookのWhatsAppだが、ビデオ通話は準備中のためまだ利用できない。そのためデータ回線経由のビデオ通話専用アプリであれば、WhatsAppがSMSに取って代わったのと同じ流れで成功できる可能性はなくはない。

Googleはコンシューマー向けのDuoとAllo(加えてGoogle Chat、Android SMS、およびSpaces)、通信事業者向けのRCSメッセージングサービス、そして企業向けのHangoutを提供しているが、コミュニケーションツールのラインナップという点では相変わらずのカオスだ。ひょっとするとWhatsAppを買収しそこねて、Facebookがグローバル市場で優勢になってしまった先の失敗が尾を引いているのしれない。

GoogleにとってのDuoをめぐる状況は、Hangout関連のテクノロジーがはるか先 — ほぼ5年進んでいることを考えれば、恥ずべきものだろう。今頃になってモバイルビデオチャットに本気を出すとは、どうにも理解しがたい。

Googleは、他のあまり使われていないアプリが荷物にならないようにDuoを隔離し、その他のチャット分野では敗北を認め、一連のコンシューマー向けコミュニケーションサービスをなかったことにしようとしているのかもしれない。あるいは、DuoはGoogleのアプリ諸島に新たな小島を追加するという過ちを繰り返しているかのいずれかだ。情報データの融合にかけては卓越した技術力を発揮するGoogleではあるが、人対人のコミュニティ創出となると相変わらず不器用なようだ。

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(翻訳:Ayako Teranishi)

Snapchatがモバイル検索アプリVurbを1億1000万ドルで買収予定

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Snapchatによるモバイル検索アプリを制作するVurbの買収により、Snapchatで友人と出かける予定を立てたり、1日のニュースダイジェストを得たりすることができるようになるかもしれない。TechCrunchでは週末に買収の噂を聞きつけ、現時点でThe Informationは、SnapchatがVurbを1億1000万ドルで最終的に合意する見込みであると報じている(75%を株式で、25%を現金で支払う予定という)。Snapchatはそれに加え、VurbのファウンダーでCEOのBobby Loを引き留めるために7500万ドルの残留手当を提供するという話だ。

Googleはモバイルのために制作されたものでないにも関わらず、人々の検索における行動パターンを変えることは残念ながら難しかったようだ。Vurbはマスを惹きつけることに苦戦し、売却に至った。Snapchatはこの案件に関してコメントを控えると私に伝えた。Loは、法的な制限のため何も話すことはできないと言った。買収案件に関わる制限なのだろう。

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VurbはTechCrunchが開催したDisrupt NY 2014のStartup Battlefieldで、永遠と続く検索結果の代わりに閲覧画面を軸とするモバイル検索アプリを発表して優勝した。Vurbでは見たい映画やその映画を上演している映画館を探し、さらにその近くで食事できる場所も見つけることができる。いくつかの候補はまとめて友人とシェアすることができる。Vurbはモバイルで友人と協力して予定を立てられるようにした。一般的な検索エンジンはそういった個別の情報の関連性まで認識していない。

Vurbのカードベースのインタフェースは、パートナーであるYelpやRotten Tomatoesから情報を引っ張っていて、さらにUberやGoogle Mapsとも連携している。Vurbは後に、予定を立てるために開発した新たなメッセージ機能にサードパーティーの機能を付け加えることで、 全てができるWeChat風アプリになることを目指した。先週には、パーソナライズしたレコメンド機能も追加していた。

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Vurbの機能はこの動画を見てほしい。

SnapchatでVurbが具体的にどのような役割を果たすのかはまだ明らかにされていないが、Snapchatでユーザーが友人と予定を立てるのに便利な機能を開発することはありうる話だろう。VurbはSnapchatの既存の機能に、住所を地図へのリンクに自動変換する機能などを加えることができる。ユーザーが映画、レストラン、場所についてチャットをしているなら、Snapchatはそれに関する情報を提供したり、そこで会う予定を立てるために役立つ機能を追加することも可能だろう。

また、Vurbは最近、モバイルユーザー向けに毎日のニュースダイジェストを届ける機能を開発していたが、これもSnapchatとどうにか統合することができるかもしれない。例えば、Discoverチャネルで企業が発信するコンテンツの横に現代人が好む端的な形で今世界で起きていることを伝える画面があったらどうだろうか。

最近の市場意識の修正により、資金調達が難しく、資金がショートしやすくなっている。Vurbにとってもそれは例外ではなかったようだ。このトレンドについては昨日記事にしている。単に蒸発したり、ゴーストタウンでアイディアを検証したりするより、Snapchatに売却することでVurbは実際に人々が使うアプリの中でモバイルの未来を育てることができるかもしれない。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Slackの単純な線形のメッセージ集合に文脈性と構造性を与えるSlackボットPingpad

Business people talking in office

昨年、消費者向けのモバイルアプリをローンチしたPingpadが、本日(米国時間8/9)方向転換をして、人気の高いエンタープライズコミュニケーションプラットホームであるSlackの機能を高めるコラボレーションツールを発表した。同社は、こちらに専念するために、消費者アプリを最近閉鎖した。

PingPadのファウンダーの一人であるRoss Mayfieldは、いわゆるEnterprise 2.0ブームの初期のころから活躍していて、2000年代の初めに登場してきたWebベースのツール、ブログやwikiを真似て、それらの機能を企業のコラボレーションツールにしよう、という趣旨のサービスSocialtextを立ち上げた。

Mayfieldは今回、そのときの経験をベースにして、Slackに欠けているものを提供しようとしている。それは総合的なコラボレーションツールで、彼が初期のころ参考にしたwikiのように、チームのメンバーにコンテキストと構造性を与える。言い換えると、Slackのあくまでも線形の会話から、話の脈絡を取り出す。

このSlackボットは、Slack上の会話を組織化して、検索やそのほかの利用が可能なドキュメントを作り出す。

このボットは、その後の会話からも情報を取り出して、リアルタイムでそれらのドキュメントに加える。またユーザー自身が、/noteなどのコマンドでコンテンツを加えることもできる。

Pingpad Slackbot organizing tasks by person and color coding them.

画像提供: Pingpad

Slackは、これまで多くの人が失敗したエンタープライズコラボレーションで成功し、その成功の鍵は、オープンなコミュニケーションプラットホームであり、またデベロッパーにとってもフレンドリーだったことにある。その成長に刺激されたPingpadは、方向転換を実験的なサイドプロジェクトとして開始したが、すぐに、Slackという馬に乗らない手はない、と悟った。

ビジネスモデルは、1チーム100ノートまでは無料、それ以降は、1ユーザー1か月あたり4ドルで、サポートは無制限だ。

Mayfieldは、彼が昔作ったマイクロブログツールSocialtext Signalsと、今のSlackがとてもよく似ている、と感じている。“SlackのメッセージボタンみたいなものはSocialtext Signalsにもあった。サードパーティアプリとの統合性も良かった。通知機能や、他のアプリとの対話機能、メッセージを送って記録されているデータを変えることもできた”、と彼は昔を振り返る。

2002年にローンチしたSocialtextは、その後2012年にPeoplefluentに買収されたが、今日のSlackほど大々的に、エンタープライズ市場を捉えることはできなかった。

Mayfieldは、今回のように、他のプラットホーム(Slack)に乗っかる形にはリスクがあることを認める。でも、Slackよりも前にコミュニケーション/コラボレーションツールを作ってきた彼は、Slackにある種の因縁を感じている。彼は、Slackに賭けてみたいのだ。この分野ですでに14年の経験がある彼は、今度はうまくいく、と感じている。

この、‘Slackのためのwiki’は、最初のステップにすぎない、と彼は言う。これが離陸したら、ほかのツールも作りたいし、スタンドアロンのモバイルアプリもいずれやりたい、という。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

子供向けチャットアプリ「Disney Mix」、ディズニーキャラクターのスタンプやゲームも楽しめる

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ディズニーは先日(米国時間8月4日)、新しいチャットアプリDisney Mix」をモバイルメッセージング市場に投入した。このアプリのターゲットは子供、14歳くらいまでのトゥイーン、ファミリーだ。WhatsApp、Facebook Messenger、Snapchatなど、他の人気メッセージングクライアントとは、あるレベルまでは競合するが、Disney Mixのゴールは子供による利用を考慮した、より安全な代替ツールの提供にある。つまりアプリの役目はチャット機能だけに限られず、ゲームプレイ、ミーム(おもしろネタ)の拡散、スタンプの共有などにあるとディズニーは述べている。

ディズニーはまた、子供向けオンラインコミュニティの構築においてはClub Penguin、MarvelKidsやその他のバーチャルワールドを含め、10年以上の経験があることにも言及している。

Disney Mixの製作にあたっては、Club Penguinを通しての学びをスタート地点として、そこからDisney Mixに固有の新たなツール、モデレーション機能、および教育的リソースを構築したという。

当然ながら、Disney Mixはターゲットとなるユーザー層に配慮して米国児童オンライン保護法(COPPA)を遵守している。これは子供向けサービスの運営時に企業が従うべき個人情報の収集・使用方法について規定する法律だ。

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ユーザーがアプリにサインアップする際には コミュニティルールに同意するようになっている。このルールには「安全に注意する」「他のユーザーを思いやる」「投稿内容に配慮する」などの決まりごとが含まれ、知らない人に個人情報を教えないことの大切さや、共有にふさわしいコンテンツについて言及している。これによりいじめや不適切な言葉遣いを防止する狙いだ。

アプリにはモデレーション機能も備わっており、いずれかのルールを破ったユーザーは一時的または恒久的にDisney Mixを利用停止にするとディズニーは話している。

このような管理を担うモデレーションチームには、チャットスレッド上部にある「ホイッスル」アイコンをクリックすることでいつでも連絡できる。チャット中にクリックすると会話内容が報告されて、モデレーションチームが対処する。また、ユーザーは友達リストで名前の左側をスワイプするだけでリストから削除することもできるようになっている。

ディズニーでは13歳以下の子供がサインアップする際には、保護者と子供でアプリのルールについて一緒に話し合うよう推奨している。

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アプリはApp Storeではレーティング「4+」になっているが、コンセプト的にはもう少し上から13歳くらいまでのプレティーンを惹きつけそうだ。

Disney Mixでは、友達同士でチャットして、ズートピアのフラッシュや、ファインディング・ドリーのハンク、ベビーシッター・アドベンチャーのジェニーなどのスタンプを送り合える。アプリのその他のコンテンツにはアナと雪の女王、モンスターズ・ユニバーシティ、トイ・ストーリー、ティーン・スパイ K.C.、ファミリー・ツリーなど、ディズニーのその他フランチャイズも使われているという。

このアプリを使ったチャットは友達や家族だけに留まらず、ディズニー・チャンネル、ディズニーXD、ディズニー・ムービーなどの「ディズニー・アカウント」も友達リストに追加できるようになっている。これらのアカウントからは定期的に新着の画像や動画、ニュースなどが送られてくる仕組みだ。

Disney Mixと他のメッセージングに特化したクライアントを比べた場合の最大の差別化要因は、インタラクティブで多様なアプリ一体型ゲームかも知れない。アプリにはSpikes、Elsa’s Winter Waltz、Cards of Doomなどのゲームが備わり、チャット画面から友達同士でプレイできるようになっている。

アプリの利用開始時には髪型や顔の特徴、アクセサリーなどを選択してカスタマイズしたアバターを設定する。これは任天堂のMiitomoとあまり違わない印象だが、Disney Mixのアバターは全身ではなく顔のみとなっている。

次回リリースでは画像と動画の共有など、さらなる機能をサポートするとディズニーは話すが、もちろん保護者による監督あっての機能提供であると念を押している。

Disney Mixは、iOSAndroid用に無料でダウンロードが可能だ。

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(翻訳:Ayako Teranishi)

ローンチ5年で10億ユーザー、Facebookメッセンジャーの過去と未来

How Facebook Messenger clawed its way to 1 billion users   TechCrunch

Facebookがメッセンジャーのダウンロードを強制させるという賭けに成功した。その反動にかかわらず、20ヶ月の間にメッセンジャーはユーザー数を倍にし、開始から5年でユーザー数は10億人に到達した。メッセンジャーはFacebookや、Facebookが買収したWhatsApp、GoogleのYoutubeなどで構成される10億ユーザークラブに参加した。

メッセンジャーアプリは他にも印象的な記録を残してきた。毎月170億枚の写真が送信され、ユーザーと企業の間で10億メッセージのやりとりがなされている。また、毎日3億8000万のスタンプと2200万のGIFが送信されている。そしてVoIP電話全体の内10%はメッセンジャー経由とのことだ。メッセンジャーが新しく開設したチャットボットのプラットフォームには現在1万8000チャットボットが存在し、2万3000のデベロッパーがFacebookのWit.ai ボットエンジンに登録してきた。

ユーザー数10億人という節目となる記録はFacebookが企業、デベロッパーのメッセンジャーのプラットフォームへの関心を引くことを容易にする。メッセンジャーの普及が進むことは次のようなことを意味する。新たにメッセンジャーを利用し始めた他のユーザーの存在が、未だにSMSやメッセンジャーの競合サービスを使っている人にメッセンジャーをより便利なアプリだと思わせるのだ。

Facebookのようなネットワーク効果を持っている企業は他に類を見ない。

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David Marcus氏とマーク・ザッカーバーグ氏がロゴをかたどったメッセンジャチームの万歳をリードしている

メッセンジャーは元Googleの社員が起ち上げたチャットアプリBelugaを元に名前だけ変えて始めたものだ。FacebookはBelugaを2011年の3月に買収している。「10億人ものユーザーを獲得するなんて想像もできませんでした。しかし、それを実現したいとは思っていました。それが私たちのビジョンでした。世界中の人々をそのようにつなげたかったのです」Beluga共同創業者のLucy Zhang氏はそう語る。

「みんなが飛び上がってこのことを祝うと思っていますよね」Facebookの現在のメッセンジャーの責任者David Marcus氏はそう語る。「しかし、サービスをユーザーに提供すること、正しいものを作ること、問題なく運用すること、人々の日々の生活を支援することなど一層の責任が発生します」。

すべての人がメッセンジャーのユーザー数10億人突破のお祝いに参加できるようにしている。風船の絵文字をFacebook上で送ると画面上でユーザー数10億人突破を祝うライトアップを見ることができる。

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ユーザー数10億人への道のり

Zhang氏とMarcus氏は、派手な機能、利用のしやすさ、地味だがパフォーマンスの向上につながることまでの全てに継続的なイテレーション(分析、設計、開発、テストのサイクルを回すこと)を行ったことがメッセンジャーの発展につながったと語る。以下に時系列でメッセンジャーのこれまでの変遷を紹介する。

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Belugaは「グループ」ではなく「ポッド」を持っていた

Belugaは「グループ」ではなく「ポッド」を持っていた

2010年、グループチャットが人気を獲得し始めていたが、SMSはひどい有様だった。同年に開催されたTechCrunch Disruptのハッカソンで生まれたGroupMeは勢い良く成長した。しかし、GroupMeはネイティブアプリではなくコストの高いSMSに依拠していた。

2010年の7月、Belugaはデータ通信のチャットに焦点を当てて設立され12月までに大きく成長した。「友達のそばにいたいという私たち自身の希望、要望から生まれました」とZhang氏は語る。その時、Facebookチャットはどちらかというと非同期のメッセージサービスで、Facebookアプリの中に埋もれていたために快適さに欠けていた。Facebookはメッセージに特化したアプリをリリースする機会を得るためにBelugaを2011年の3月に買収した。

 メッセンジャーのファースト・バージョン

「メッセンジャーのファースト・バージョンをリリースするのに3、4ヶ月を費やしました」とZhang氏は回想する。その当時、メッセンジャーのチームメンバーはZhang氏、共同創業者のJonathan Perlow氏(現Facebook社員)、Ben Davenport氏、そしてエンジニア1名、プロダクトマネージャー1名、デザイナー1名だった。

メッセンジャーは2011年の8月にサービスの提供を開始した。デスクトップ、モバイルなどの異なるプラットフォームでメッセージを送受信することができるものだった。写真と位置情報の共有以外の今でもメッセンジャーにあるいくつかの機能を備えていた。その1年後には既読機能を実装し、まるで顔を合わせて話しをしているかのようなチャットへと変化した。

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左がメッセンジャーファースト・バージョン、右が現在のメッセンジャーのデザイン

Facebook本体のアプリから分離した初めてのアプリとして、メッセンジャーアプリは1つの重要な機能に特化したシンプルなモバイルプロダクトの価値を証明した。

使いやすくなったメッセンジャー

Facebookはメッセンジャー普及のために戦略を練ってきた。ユーザーがやりたいコミュニケーションができるようにフレキシブルさを追加してきた。2012年から2013年までの間に、メッセンジャーを利用するのにFacebookアカウントを必要とする条件を撤廃し始めた。Facebook友達でない場合、電話番号を利用してSMS経由で連絡を取ることができるようにした。VoIP電話をコミュニケーションツールとして当たり前のものとするための賭けに打って出た。メッセンジャーのデザインは本元のFacebookとは異なり、操作スピード、シンプルさを追求するためより洗練されたものとなった。

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メッセンジャーはデザインの一新でアイデンティティーを得た

アプリダウンロードの強制

How Facebook Messenger clawed its way to 1 billion users 2TechCrunchメッセンジャーのサービス提供開始から3年間の成長は停滞していた。しかし2014年4月、Facebookがユーザー数2億人到達を発表する少し前、同社の高圧的な告知によりコミュニティーがざわついた。その告知とはFacebookアプリからチャット機能をなくし、代わりに強制的にメッセンジャーをダウンロードさせるというものだった。この強制の言い分としてはメッセンジャーアプリによって、ユーザー間でのやり取りがより早くなり、メッセージを見逃すことも少なくなるということだった。

ユーザーは腹を立てている。Facebookがスマホのホームスクリーンを占有しようとしているとしてFacebookを責めた。ユーザーは1つのアプリでも十分快適だったのに、なぜFacebookのアプリを2つも利用しなければならないのだろうか?メッセンジャーの平均的なレビューは星1つとなったがAppストアでダウンロード数がトップにもなった。

Facebookは膨らみすぎたアプリからメッセンジャーを解放することで、新たにメッセンジャーにたくさんの機能を追加することができるようになった。そして結果的に、ユーザーもついてきたのだ。ユーザーはメッセンジャーを頻繁に使うようになった。もしメッセンジャーがFacebookアプリに埋め込まれたままだったとしたら、メッセンジャーを開く手間にストレスを感じるほどにだ。2014年の11月までにユーザー数は5億人に到達した。

スピードの必要性

さほど関心を集めなかったが、2014年の末にFacebookはメッセンジャーの大幅な技術的改良を実施した。数十億のメッセージがやりとりされる規模においては、ミリ秒の短縮はメッセージの送受信に大きな差を生み出す。私がここで説明する言葉より表現豊かに、メッセンジャーチームはユーザー間の送受信における遅延を減らすためのパフォーマンス、安定性に対して多くの時間を費やしたとMarcus氏は語った。Marcus氏はPayPalの会長を務めた人物で、Paypalを退任後に初めて取り組んだのがメッセンジャーのプロジェクトだった。

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ユーザーが送信したメッセージがどのような状況にあるのか分かりやすくするため、メッセンジャーはメッセージの横に小さなサークル(円のマーク)を設置した。サークルが空白の表示は送信中であること、空白にチェックマークが表示されれば送信完了、サークルに色とチェックマークが付けば相手に届いたこと、サークルにプロフィール写真が表示されると相手がメッセージを読んだことを示す。繰り返すが、これは小さなことかもしれないが、これによりSMSで発生していたようなコミュニケーションにおける曖昧さを排除することができた。それは2014年初めにFacebookがWhatsAppを買収した後からMessengerにとって問題となっていたことだった。

アプリとビデオ

2015年はメッセンジャーが単なるチャット以上の存在になった年だ。SMSを時代遅れなものとし、現代風のメッセンジャーを通してユーザーの生活を支えるように改良がなされた。ビデオがいたるところで盛り上がりを見せ始めていたが、ビデオチャットはFaceTime、GoogleHangoutsのような限られたプラットフォームのみだったところで、メッセンジャーはビデオチャットを開始した。Marcus氏はビデオチャットを実装したことがメッセンジャーが電話に代わる多機能なコミュニケーションツールになるきっかけになったとしている。

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メッセンジャーのプロダクト責任者Stan Chaudonovsky氏がビデオチャットを実演

FacebookはVenmo風の個人間で送金ができる機能をメッセンジャーに追加した。そしてF8デベロッパー・カンファレンスにおいてメッセンジャー・プラットフォームについて明らかにした。そのプラットフォームでは、Giphyのようなコンテンツを共有することを始め、最終的にUberの車を呼んだり航空会社のカスタマーサービスを受けることができるようになった。2016年内には、チャットボットのデベロッパーやニュースメディアもメッセンジャーに参加するだろう。また、Facebookはたらい回しにされ苛々させられる電話のカスタマーサービスの代わりにメッセンジャーを使うことを法人に提案している。

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メッセンジャー・プラットフォーム

 

有用であることが先、おもちゃではない

ユーザーがチャットボットに慣れ始めているところだが、世界中のユーザーがメッセンジャーを利用できるようにすることに再び焦点を当てている。「全ての人が電話を持っているように思いがちですが、世界のすべての国には当てはまらないのです」とMarcus氏は語る。

Marcus氏は、最近のメッセンジャーの成長の理由についてアカウントの切り替え機能を実装し始めたことを挙げる。一家で1台の電話を共有しているような発展途上国の家族全員が自分のアカウントでメッセンジャーを使うことができる。

メッセンジャーは電話番号の代わりとなるため、メッセージリクエストを実装した。これはユーザーが誰にでもメッセージを送ることを可能にし、知らない人からのメッセージはフィルタリングして別の受信箱へと選り分ける門番のようなものだ。新しくなったメッセンジャーではユーザ名、短縮URL、QRコードでよりシンプルにユーザー同士がお互いに見つけることができるようになった。
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メッセンジャーのこれらの特徴は、誰かと連絡するために任意の連絡先情報を必要とすることから、幅広く使われている名前だけでコミュニケーションができる世界への抜本的な転換を示す。良くも悪くも電話番号を聞くというような気まずい質問をする必要がなくなる一方、受信者は話したくない人をブロックすることも容易になる。

失速するSMSをついに葬り去ることに期待して、先日FacebookはAndroidユーザーがメッセンジャー上でSMSの送受信をできるようにした。今月7月にはFacebookはさらに高度なセキュリティが必要な送受信のためにエンドツーエンドの暗号化機能「秘密の会話」を実装した。

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メッセンジャーの未来

これらの着実な発展で、Facebookメッセンジャーは競合である他のモバイルメッセージアプリよりも一歩抜きん出ている。KakaoTalkは5000万人ユーザー、Kikは1億7500万人ユーザー、LINEは2億1800万人ユーザーだ。今のところ、メッセンジャーの最大の競合は、メッセンジャーが営業できない中国拠点の7億6000万人ユーザーを持つWeChatだ。そしてメッセージを送るためというよりは話題を共有したり、写真を送ることで人気のあるアプリ1日1億5000万人の利用ユーザーを持つSnapchatだ。

WhatsAppがいる中国を除く地域では、Facebookのメッセンジャーはチャット市場の覇権争いで優位に立つだろう(打たれ強いSMSを除く)。Marcus氏は以下の様に結論付ける。もともとのテキストメッセージのスタンダードを打ち壊すには、メッセンジャーを徹底的に普及させなければならない。ユーザーの友達が1人でもメッセンジャーを利用していないだけで、ユーザーをiMessageやAndroidのメールに引き戻してしまうからだ。

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Sheryl Sandberg氏とDavid Marcus氏

「1つのプラットフォームに話したい人がほとんどいる場合、電話番号は必要なくなります。名前で彼らを見つけることができるし、さらに多くのものを送ることができて、ビデオ電話も可能です」。Marcus氏は自信を持って、「メッセンジャーはこの世界にとって重要なコミュニケーションツールになりつつあると信じています」と言う。

 

現在、メッセンジャーが必要としていることに関して、Marcus氏は「一番必要なのは時間です。メッセンジャーに対して多くの人が持つイメージを変えなければならないのです。多くの人は、電話番号を持っていないFacebookの友達にメッセージを送る手段と考えています。10億人を超えるユーザーの考え方を変えるために多くのことをしなければならないのです。しかし徐々にですが、その方向に進みつつあります」と語った。

これまでの人類の歴史で、無料でここまで活発に多くの人がつながったことはない。10億人が名前とインターネットアクセスのほか何も必要なく、簡単にコミュニケーションを取ることができるのだ。歴史的に「恐怖」というのは分離や未知から発生する副産物であった。しかしメッセンジャーによって私たちはより簡単にお互いを知ることができるようになるのだ。

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原文

(翻訳:Shinya Morimoto)

 

「Cola」は開発者が地図やフライト確認などのアプリを自由に付け足せるメッセージアプリ

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チャットにアプリを埋め込めるメッセージングアプリのColaは誰でも新しいアプリケーションを組み込めるようにするための開発者キットを公開した。

本日更新されたバージョンには、メッセージングアプリの中で動作する12個の「バブル」と呼ばれる実質的なアプリケーションが含まれている。ユーザーは中で使われる個別のツールのアカウントを作ることなく、天候やフライト情報、GIF、その他の情報を共有することができる。同社が優先するのは他人と基本的なタスクを行う際の壁の高さを下げることである。メッセージアプリを離れることなく2人が共有ToDoリストをチェックする場合を考えてみると良いだろう。

Cola自身が提供する新しいバブルに加えて、開発者はバブル開発キットを用いてメッセンジャーのために新しい機能を作成することが可能だ。AppleのApp Storeと同様に、Colaはユーザーを保護するための承認プロセスを用意している。

10人のチームが、2014年以来Colaを開発していて、ユーザーは今年の3月からアプリケーションを使うことができるようになっている。昨年末に、Naval Ravikantは130万ドルのシードラウンドを主導した。この時はRavikantのAngelListシンジケートも参加しているが、その中にはAOLの創設者スティーブ・ケースも含まれている。

メッセージングクライアントのプラットフォーム化を決意した企業はColaが最初ではない。Heymarketはビルトインされたアプリのようなテンプレートを使用して中小企業が顧客と連携するためのメッセージングプラットフォームを開発しているし、AtlassianのHipChatは、Slackに類似したチームのためのメッセージング機能を提供していて、Dropbox、Github、Trello、BlueJeansそしてUberまでもが統合されている。

市場の空白を探す努力の結果、Colaは消費者をターゲットにしている。そのサービスはユニークではあるものの、それはまだ基本的にFacebookのメッセンジャー、AppleのiMessage、GroupMe、WeChatなどと競合するものだ。

Colaの制限の1つは、コンテンツを発見し送るためにはアプリの中から行わなければならないということだ。例えばGIF画像を送信したいときに、Giphyでそれを開くことはできない。Colaのユーザーがそれを送信するためにはGiphyバブルを使う必要がある。また、統合のメリットを最大限に活用するためには、送信者と受信者の両方がColaをダウンロードしておく必要がある。

アプリのUIは非常に基本的なものだ。とはいえ加えられたシンプルさは欠点を上回っている。私たちが馴染んでいるマテリアルデザインではないが、きちんと動作しわかりにくいものでもない。

エンジニアリングの観点から言えば、各バブルは独自のサンドボックス内で実行されるので、失敗したメッセージがアプリケーション全体を巻き込んでダウンさせてしまうことを心配する必要はない。Colaはそのサービスがスムースに運用されることを狙って、Facebookによって主導されているオープンソース技術のReact Nativeを活用している。開発者はネイティブ「バブル」アプリケーションをJavascriptを使って開発する。

Colaのバブル(泡)は便利だが、クリティカルマスに達するユーザーを引き込むには、何らかのキラーフィーチャーが必要だろう。開発を外部へ公開することによって、利用者が単に欲しいと思うだけではなく本当に必要とする機能をColaが提供できる可能性は高まるだろう。

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(翻訳:Sako)

Googleが関連リンクを集めて共有/リコメンデーションするKifiをグループチャットSpacesのために買収

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Googleがこのほど、同社のソーシャルアプリケーションを強化するためのリソース獲得努力の一環として、Kifi買収した。Kifiは複数のソーシャルアプリ間で共有されているリンクを集めたり検索するエクステンションで、リンク集をリコメンデーションするKifi for Twitterのようなツールも作っている。買収の条件は公表されていないが、Googleの技術担当ディレクターEddie Kesslerによると、KifiのチームはGoogleのグループチャットアプリSpacesのチームに加わる。

Googleは、その人数を明かさなかった。

Spacesは数か月前にローンチしたが、市場の反応はぱっとせず、App AnnieによるとアメリカではiOS App Storeで577、Androidストアで284しかダウンロードされていない。Kifiの連中は、そこに、どんなテコ入れをしていくのか。

今日(米国時間7/12)のMediumの記事でも言ってるように、KifiというアプリがGoogleのものになるのではなく、チームがGoogleの力になる。アプリはあと数週間生き残り、さらにその後数週間、データのエクスポートだけできる。

アプリは生き残らないが、ファウンダーのDan Blumenfeld(すでに退社)とEishay Smithが築いたKifiの技術は継続するようだ。Spacesはグループチャットだから、Kifiのリンク共有とかリンクリコメンデーションなどの機能が、その味付けになるのだろう。もちろん、ほかのアプリケーションやプラットホームのリンクも、そこに加わる。

Kesslerも同様のことを、彼のGoogle+のポストで言っている: “コンテンツや会話の共有を組織化するKifiの優れた技術が、Spacesのグループ共有機能をより魅力的にしてくれることを、大いに期待している”。

Googleが公開している買収(2001年以降)は200件近い。それらの中で、ソーシャルとアプリ関連の人材獲得に関わるものは、シンガポールのPie(Slackのようなアプリ)と、パリのMoodstocks(アプリ内の画像認識の改善)だ。

Kifiはこれまで、Don Katz, Oren Zeev, SGVC, Wicklow Capitalなどから1100万ドルあまりを調達している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

TwilioがAWSとコラボレーション、AWSのSMSメッセージング機能を高度化か

LONDON, ENGLAND - DECEMBER 08:  Co-Founder & CEO at Twilio Inc. Jeff Lawson during TechCrunch Disrupt London 2015 - Day 2 at Copper Box Arena on December 8, 2015 in London, England.  (Photo by John Phillips/Getty Images for TechCrunch) *** Local Caption *** Jeff Lawson

Twilioが今日、AmazonのAWSプラットホームとの新たなコラボレーションを発表した。発表によると同社は、“AWSがそのAmazon Simple Notification Service(SNS)によりSMSメッセージの配信ができるようにする“、とあり、今後SNSのユーザーは、バルクメッセージを送るなど、Twilio体験が提供する便益を享受できる、という。

具体的にはどういうことか? よく分からないので問い合わせてみると、Twilioのスポークスパーソンはこう語った: “関係の具体的な詳細は明かせないが、言えるのは、AmazonのSNSがTwilioのSuper Networkを利用して世界の200あまりの国にSMSを配信できるようになることだ”。

ということは要するに、SNSのメッセージングサービスが今度からは部分的にTwilioのネットワークを利用してメッセージを送信する、ということか。どんなユーザーのどんなメッセージがそういう扱いになるのか。SNSにはすでにSMSをグローバルに送る機能があるので、多くのユーザーにとって重要な変化が直ちにあるとは思えない。

ただしAmazonのSNSには現在、ショートコード(やロングコード)など、いくつかの高度な機能が欠けている。SNSはコードのプールを使ってメッセージングを送出するから、同じ会社からのメッセージでも受信側で番号が違ったりする。Twilioには、これらの高度な機能があるので、今回のコラボレーションによってSNSのSMSがより高度になる、ということかもしれない。

TwilioのCEOで協同ファウンダーのJeff Lawsonは、今日の発表声明でこう述べている: “この最新のコラボレーションによって、コミュニケーションのエコシステムをスケーラブルで効率的なツールで強化し、メッセージの配布における最良のオプションを確実に可利用にする”。…ここにもやはり、詳しい説明はない。

なお、Amazonは上場前のTwilioのシリーズEで投資しているし、TwilioはAWSのクラウドコンピューティングサービスを大々的に利用している。

今、詳細をAmazonに問い合わせているので、情報が得られ次第この記事をアップデートしたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Slackボットを多用したときの‘ノイズ的メッセージ’を解消するPersonal Workbot、これもSlackボットだけど

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ボットという小さなコードの集まりは、たしかに便利な場合もあるし、Slackの場合は、ボットのおかげで単純なコミュニケーションツールがエンタープライズアプリケーションを集中管理するダッシュボードになってしまう。でも、日常いろんなボットを使っていると、メッセージングが多くなりすぎて、逆に仕事の邪魔になることもある。

このようなメッセージの混沌を管理するために、Workatoは今日(米国時間6/23)、Personal Workbotというツールをリリースした。それは、その人の仕事に関係のあるメッセージだけを、ダイレクトメッセージで配布する。

Slackは基本的に、チームがコミュニケーションするためのツールだが、チーム全体のアップデートをすべて各人が受け取っていると、メッセージングが仕事の効率を損なう巨大な時間泥棒になってしまうので、中にはボットを完全にオフにしてSlackを使っている人もいる。

最近Workatoに加わったテク業界のベテランBhaskar Royは、こう言う: “どれが重要なメッセージか、選り分けるのに時間がかかって、個人の生産性がガタ落ちになってしまうんだよ”。

Workatoも今年の1月に、Workbotという名前のSlackボットをローンチした。それはSlackをエンタープライズアプリケーションのためのコントロールセンターにしてしまうソフトウェアで、いろんなアプリケーションを使い分けながら仕事をしなければならない企業ユーザーにとって、便利なボットだった。これまでは、顧客のデータを見るためにSalesforceへ行き、サービスの記録を見るためにZendesk、経理のデータならQuickbooks、等々だったのが、 Workatoはそれらの情報をすべて、ひとつのチャネルへ運んでくれるのだ。

2000社近い企業がWorkbotを使うようになったころ、いろんなフィードバックが舞い込んできた。たしかにWorkatoはアプリケーションの統合という問題を解決し、多くのアプリケーションをSlackのチャネルに‘一本化’して、従来のようなメールの洪水をなくしてくれるのだが、別の問題も作り出してしまった。すべてのアプリケーションをワンチャネルにまとめてしまうと、今度はメッセージの洪水に悩まされるのだ。

そこで今度のボットPersonal Workbotは、一人一人に関係のあるメッセージを、グループのチャネルから分離して配布する。しかも仕事に関連する重要な情報は、サマリの形で提供する。たとえば、まだ対応してない重要なサポートの問題や、顧客の契約更新などだ。それらは毎朝、デファクトの‘トゥドゥリスト(to-do list)’のような形で配布される。

Workato personal workbot delivering a list of important info.

写真クレジット: Workato

そのためにPersonal Workbotが提供しているデフォルトのスクリプトが気に入らなければ、ユーザーがスクリプトを書くこともできる(recipesと呼ばれるスクリプト言語を使う)。その役割は、SlackのアドミンやITの人たちに押し付けてもよいだろう。

Workatoが発見したのは、アプリケーションの切り替えという問題を解決しようとすると、その背後にあるほかのいろんな問題が見えてくることだ。今日リリースしたソフトウェアは、それらの一つに答えるもので、Slackで受け取るメッセージを一人一人のユーザーがコントロールできるような、状態を作り出す。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AppleがiMessageアプリをサードパーティ開発者に開放

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本日のWWDCのキーノートで、Appleは開発者に対して扉を大きく開けた。AppleはSiriをサードパーティ開発者に開放しただけでなく、さらに神聖な「メッセージ」まで開放するという。

iMessage Appsでユーザーは、メッセージアプリの右側からApp Drawer(アプリの引き出し)を開けて、会話しながら他の機能を使うことができる。

ミッキーのGif画像といった面白おかしいスタンプから、例えばSquare Payでメッセージから友達に送金したり、友人と一緒に食事の注文をDoorDashで発注したりといった高度な機能まで使うことができる。

iMessage Appsの追加がiOS 10のメッセージにおける最大の機能追加だ。しかし、それだけではない。

ユーザーはやりとりをしている画面で音楽や動画の再生が可能なリッチリンクを送り合うことができる。

メッセージには絵文字化機能もある。単語を入力していくとそれに関連する最適な絵文字が表示され、1タップで単語を絵文字に変換することができる。

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また、ユーザーはメッセージに吹き出しのアニメーションを加え、メッセージが届く時の印象を優しくしたり、「ポン!」と現れるような効果を加えたりすることもできる。「透明インク」を選択すると、テキストでも写真でもそのメッセージを隠すことができる。受信者が指でスワイプしてコンテンツを開くまで隠されたままだ(Confideに似ている)。

アニメーションはチャットの吹き出しだけでなく、全画面で表示する風船や紙吹雪といった効果もある。

それに加え、ユーザーはメッセージに対してSlack風の返信やDigital Touch (ローンチ当初からApple Watchに搭載しているお絵描き機能と同じ)で返答することができる。

AppleはQuickTypeのアップグレードも発表した。iOS 10のキーボードは、例えば友人がユーザーの連絡先情報を尋ねていることを認識し、その情報を送信するかどうかを先回りしてユーザーに提案する。ユーザーにどこにいるのかを聞いている友人がいた時も、それを認識して位置情報を送信するかをユーザーに提案する。

メッセージアプリのアップグレードにより、iOS 10以降の私たちの会話のあり方は大きく変わることになるかもしれない。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Twilioがアドオンのマーケットプレースを開設…サードパーティ製の有料APIを便利に利用できる

LONDON, ENGLAND - DECEMBER 08:  Co-Founder & CEO at Twilio Inc. Jeff Lawson during TechCrunch Disrupt London 2015 - Day 2 at Copper Box Arena on December 8, 2015 in London, England.  (Photo by John Phillips/Getty Images for TechCrunch) *** Local Caption *** Jeff Lawson

通信APIのプロバイダーTwilioが今日(米国時間5/24)、アドオンのマーケットプレースを立ち上げた。

既製のアドオンに使えるものがあれば、TwilioのAPIを使って自分のアプリやサービスに強力なメッセージング機能を実装したいと思っているデベロッパーは、より容易にその願いを実現できる。

TwilioのCEOで協同ファウンダーのJeff Lawsonは、“Twilioのマーケットプレースはまだ始まったばかり”、と語る。彼によると、Twilioはすでに、デベロッパーが自分のアプリケーションに通信機能を実装するためのビルディングブロックを数多く提供しており、デベロッパーはそれらを、ほかのベンダのAPIと組み合わせることもできる。“しかしマーケットプレースからアドオンを入手できれば、さらに少ないコードでより多くのことができるようになる”。

課金はアドオンを提供しているパートナーたちに代わってTwilioが一括して行い、デベロッパーは彼らのサービスに一度のAPI呼び出しでアクセスできる。今パートナーは18社いて、その中にはIBM Watson, NextCaller, WhitePages Pro, Mobile Commons, Payfoneなどがいる。IBMがWatsonのサービスをサードパーティのプラットホームから提供するのは、これが初めてだ

Lawsonによると、誰もが自由にこのマーケットプレースに自作のアドオンを出品できるが、その前にTwillioが各作品を徹底的に精査する。そしてそのほかの類似サービスと同様に、Twilioが売上の25%を取る。

そして、これらのアドオンの使い方だが、Lawsonによると、当面は3種類の基本的な統合方式がある。まず、“電話番号検知方式”のアドオンは、ボットなど受け取り拒否のリストに載っている番号をチェックできる。また“メッセージ検知方式”のアドオンは、メッセージのテキストを調べて悪い感情などをチェックする。そして三つめの“記録検知方式”は、音声電話を録音して、それに対する感情分析や、テキストへの書き起こしサービスを行う。

これらのアドオンはTwilioのProgrammable SMS, Programmable Voice, そしてTwilio Lookupサービスで利用できる。

同社は今日、登録ユーザー数(デベロッパー数)が100万に達した、と発表した(ただしアクティブユーザーの数は不明)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

MicrosoftがSkypeを企業のiOSとAndroidアプリにSDKで提供…Skype正規ユーザー企業は無料で使える

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MicrosoftのSkypeが、企業にとってさらに使いやすくなった。木曜日(米国時間5/19)にMicrosoftが立ち上げた、同社提供のSkype for Business SDKは、iOSやAndroidのデベロッパーが自分のモバイルアプリにSkypeのメッセージングとオーディオ、ビデオ機能を実装できるためのSDKだ。これでアプリが簡単にコミュニケーション機能を持つようになり、デベロッパーはアプリ本来の機能の設計や実装に集中できる。

こういう、どんなアプリでも簡単にメッセージング機能を持てるというAPI的SDK的サービスは、本誌TechCrunch主催のDisruptコンペで優勝したLayerや、もっと最近ではチャットツールのSendbirdなどがある。Microsoftがねらうのは、主に大企業だ。

Skype for Business SDKをアプリに実装した企業は、Skype for Business ServerやSkype for Business Onlineなど、既存のインフラストラクチャを使い続けることができる。ただしその企業が自己サーバーの上にUnified Communicationsをデプロイしていたり、あるいはMicrosoftのクラウドのユーザーであるかぎり、だ。またSkype for Business SDKを採用した企業は、既存のネイティブクライアントを使って彼らの顧客と話すこともできる。

ただしこのSDKのプレビュー期間においては、“リモートアドバイザー”機能の利用に限定される。つまり、モバイルフォンやタブレットを使ってリモートの顧客と対話し、チャットや電話、ビデオチャットなどをやりたい企業、という意味だ。

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実はこの機能は、Microsoftの今年のBuild 2016カンファレンスでデモされた。そのとき同社は、MDLIVEが作ったテレヘルス(telehealth, 遠隔医療)アプリを使った。そのアプリの中で医師たちは、ビデオチャットを利用して患者にケアのやり方を教えた。そのほか、診療記録や検査結果の共有、メッセージングを送る、などもデモされた。患者は医師とのチャットを予約し、約束の時間にリアルタイムでチャットできた。

相手がお医者さんなら、文字通り“リモートアドバイザー”だが、医療以外にも用途はある。たとえば金融アドバイザーやカスタマサービスなど、さまざまな企業アプリがありえるだろう。

Microsoftによると、Skype for Business ServerやSkype for Business Onlineのユーザーである企業は、このSDKを無料で利用できる。

SDKのダウンロードはここで

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

YouTubeでビデオを友だち等と共有するときチャット〜メッセージングができるようになった

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YouTubeがメッセージングアプリになったの? でも、いいじゃない! 今やどんなアプリでもやってるわ。YouTubeからの今週の発表では、今モバイルアプリの一部のユーザーを対象に、家族や友だちとビデオを容易に共有できる機能をテスト中である。このビデオ共有機能では、アプリにチャットを開始できるタブがある、と同社は言っている。

今すでにYouTubeユーザーの多くがSMSやiMessageなどのメッセージングサービスを使ってビデオを共有しているから、それがYouTube本体から簡単にできるのは良いことだ。YouTubeとしても、それによってアプリのユーザー数を増やし、またモバイル上でのYouTubeへの滞留時間を増やしたいだろう。

YouTubeがモバイルで苦戦している、という意味ではない。それどころかモバイルからのYouTubeの利用は年々増えており、モバイルの平均視聴時間は40分に延びている。18歳から49歳という中心的な年齢層の視聴者数は、合衆国最大のケーブルテレビネットワークよりも多い、と同社は豪語している

このメッセンジャー機能はまだベータテスト中で、全ユーザーが使えるわけではない。しかしテストはiOSとAndroidの両方で行われていて、しかも、テスターからビデオの共有とチャットをもらったユーザーも、その共有/チャット機能を使えるようになる。

だからチャット的なインタビューでビデオの共有をもらった友だちは、自分のビデオを送ったり、あるいは絵文字を使って返信できる。

今YouTubeはサービスの本質を、単純にユーザー生成コンテンツを置く場所から、オリジナル連続番組やムービーオフラインでも聴ける音楽eスポーツ子ども向けビデオなどなどへと多様化しつつある。

そして今回のメッセンジャー機能は、これまでもけっこうSNS的であったYouTubeを、さらにSN化しようとしている。同社は最近の重要なトレンド、すなわちソーシャル的振る舞いの多くがソーシャルメディアよりもメッセージングで行われていることに、気づいているのだ。一方Amazonは最近、YouTube的なサービスAmazon Video Directを立ち上げたから、YouTubeとしてはそれにも対抗しなければならない。

メッセージング機能の一般供用の日程を、YouTubeはまだ発表していない。

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Facebookのチャット機能MessengerがDropboxのファイル共有をサポート、ビデオのChat Heads表示も

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みなさまに、良いお知らせ。Facebook Messengerに新しい機能が二つ!

最初のは、今やどのメッセージングアプリもそうなりつつあるが、メール的な機能だ。誰かと会話しながら、そこへ、あなたのDropboxのファイルをポップアップできるのだ。

会話中に、”More”ボタンを押す…あのおとろしいBitmojiを入れるときみたいに。するとDropboxが表示されるから、ふつうにファイルやディレクトリ(a.k.a.フォルダ)をセレクトする。

写真やビデオならそのままチャットに表示され、そのほかはDropboxアプリへのリンクみたいになったり、あるいはデスクトップからシェアするときのようにWeb上の共有URLが表示される。つまりFacebookがあなたの秘密のPowerPointsやPDFなどをホストするのではなくて、リンクを提供するだけだ。

これでチャットにおけるDropboxの利用と共有がものすごく簡単になり、いろんなユースケースが広がるだろう。Facebookには2012年からGroupのファイル共有機能はある。本誌のライターJosh ConstineはDropboxについて、“もっと積極的な成長策を”、と言い続けてきたが、今回やっとD社も、彼の言葉に少し反応したようだ。

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お次は: ビデオチャットにこれからは、全画面ではなく“Chat Head”インタフェイスをずっと使うことができる。この円形の浮遊するビデオチャットインタフェイスは、Androidの場合、Facebookのチャットだけでなく、ほかのアプリを使ってるときでも出る。iOSでは、残念ながら、Messengerだけだけど。

この二つの新機能は数日後に可利用になる。アップデートに注意しよう。

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Betaworksのチャットボット育成事業BotCampは10社を育て各20万ドルを提供、メンターはSlackらから

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チャットボットへの関心が急速に大きくなっている。そしてBetaworksは、その波に乗ろうとしている。

GiphyやInstapaperなどを擁するスタートアップ・スタジオBetaworksが今日(米国時間4/11)、チャットボット専門のスタートアップを90日間で育てるBotCamp事業の、申込受付を開始した。この事業の投資家は同社のほかにChernin Group、そしてKPCB, General Catalyst, Atomico, RREなどがスポンサーだ。

BotCampの定員は10社で、それぞれがシード前資金として20万ドルを受け取る。会場は、マンハッタンのMeatpacking地区にあるBetaworks Studiosのスペースだ。

Betaworksの社員起業家Peter Rojasは、こう説明する: “高度なマシンインテリジェンスを利用し、メッセージングアプリをインタフェイスとするソフトウェア、いわゆるチャットボットの急速な増殖は、これらがもはや単なる巧妙なパーティー芸ではないことを示している。今やそれらはますます便利なツールになり、ユーザーの協働的な仕事を助けたり、仕事の効率を上げたりしている”。

今回のチャットボット特訓促成栽培事業は、Twitter, Slack, Facebook, Amazon Alexa, Line, Kik, Discordなどの主要チャットプラットホームからメンターを招聘する。生徒は主に、これら既存のプラットホームのためのボットを作る。

またGreylock, SV Angel, Eniac, Lerer Hippeau Ventures, Lightspeed, Greycroft, BoxGroup, Bloomberg Beta, Homebrew, Public Studio, Slow Ventures, New York TimesのR&D LabなどのVCからも、メンターを招く。

今回は、Betaworksの従来のやり方とやや違って、生徒企業にふつうのVCのように投資したり、あるいはBetaworks Studiosの事業の一環としてファウンダーを社員として雇用してインキュベーションを行う。

この、申込制によるミニアクセラレータ事業は、やり方はやや変わっているが要するに一種の育成事業だ。Betaworksは、今後も複数のスタートアップが互いに助けあっていく姿を想定しており、今回の育成事業もそのための一環だ。

申し込みの受付は今日からで、事業の詳細はここにある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

完全なプライバシー保護を誇るメッセージングアプリSignalがChromeアプリケーションとしてデスクトップに登場

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Edward Snowden愛用のメッセージングシステムSignalを、誰もが試せるようになった。Open Whisper Systemsの発表によると、このデスクトップバージョンは12月からあるが、今日(米国時間4/7)までは招待制だった。

ネイティブのアプリケーションではなくてChromeのアプリケーションなので、ブラウザーの中でインストールするが、自分の小さなウィンドウがある…これには賛否両論があるだろう。また、SignalのAndroidアプリを使っていることも必要だ。iOSは、まだサポートされていない。

セットアップはほとんど自動的に行われる。あなたの電話番号に結びついているデバイスのリストに、テキストとQRコードでChromeアプリケーションを加える。急いでそれを外したいときは、タップ1〜2回でできる。

まだベータなので、機能は完全ではないかもしれない。たとえば、このデスクトップバージョンはSMSをサポートしていない。それでも、テキストはモバイルアプリにも表示される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

職場のチャットサービスを大きく逸脱したSlackが$200Mの巨額を調達、調達総額は$500Mを超える

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ロケット船Slackは減速しない。この、企業向けメッセージングサービスはこのほど、投資前評価額38億ドルで2億ドルを調達した。ラウンドをリードしたのはThrive Capital、これにGGV, Comcast Ventures、そしてSlackのこれまでの投資家Accel, Index Ventures, Social Capitalらが参加した。

これで同社は、創業3年にして5億4000万ドルの巨額を調達したことになる。この前は、昨年の4月に28億ドルの評価額だった。そして今年は、ユーザー数が前年比で3.5倍に増加した

SlackのCEOで協同ファウンダーのStewart Butterfieldは、声明文の中でこう言っている: “これまでもそうであったように、弊社はこの機会にトップ走者としての地位をさらに揺るぎないものにし、継続的に意欲的な成長プランを追求していきたい。この資本は弊社の資金力をさらに厚くすることによって、妥協の要のない長期的戦略的展望への注力を可能にする”。

Thrive Capitalの常勤役員パートナーJosh Kushnerは、こう述べている: “チームワークの形を変えつつあるSlackとパートナーできることは、喜びである。複数のプラットホームやチームやアプリケーションが複雑に関与していく未来のコミュニケーションを、Slackはシームレスに支えることができる、とわれわれは確信している”。

顧客企業には、NASA, LinkedIn, Spotifyなどがいる。本誌TechCrunchも、社内コミュニケーションにSlackを使っている。同社の社員数は430名、本社はサンフランシスコにある。

Slackは、社内コミュニケーションからメールを追放するかも、という点でシリコンバレーでも注目を集めている。今、毎日のユーザー数は270万、エンタープライズ系のスタートアップとしては相当多い。同社は最近の本誌主催Crunchie’s賞で、“最速成長賞”を獲得した。

Slack New Features

その異様な人気と、巨額な資金調達、膨大なユーザー数、周辺デベロッパーの活動量、どれをとっても、Slackはメッセージングというシンプルな業態を大きく逸脱している。その主要機能を他社が真似ることはできても、蓄積されたネットワーク効果と、統合されているさまざまなアプリケーションやチャットボットなどは、逆立ちしても真似できない。

この成長が今後も続くと信ずる者から見ると、評価額はやや低いと思えるかもしれないが、それはあくまでも現在のユーザー数をベースとする高値の生涯値だ。今度新たに得られた2億ドルは何をするための資金か、その計画はまだSlackの胸の中にある。買収か、より高度な人材の雇用か、強力なR&Dか、そのすべてがありえる。たとえば今同社は、音声チャットとビデオチャットの導入に取り組んでいる。

残る疑問は、果たして誰かがSlackの勢いを止められるだろうか?

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メッセージングサービスを超え、スマートポータルを目指す——LINE出澤CEO

LINE代表取締役CEOの出澤剛氏

LINEは3月24日、今後の戦略などを発表するプライベートカンファレンス「LINE CONFERENCE TOKYO 2016」を千葉県・幕張にて開催。誕生から5年を目前にしたコミュニケーションアプリ「LINE」を軸にした同社の今後の戦略について語った。

LINEのMAU(月間アクティブユーザー)は全世界で2億1500万人、日本、タイ、台湾、インドネシアの主要4カ国では1億4770万人に成長した。すでにメッセージにとどまらず、LINE GAME、LINE LIVE、LINE MUSICをはじめとしたエンターテインメント領域や、LINE PayやLINE TAXI、LINE NEWSをはじめとしたライフ領域のプラットフォームとしての取る組みも進められている。

カンファレンスではまず、LINE代表取締役CEOの出澤剛氏が登壇。これまでのサービスを振り返った上で、次の5年を見据えた新ミッションを「CLOSING THE DISTANCE」とすると語った。

出澤氏はLINEによって人と人、さらに人と情報、サービス、ビジネスとの距離を縮め、生活を豊かにしていきたいと語る。その実現のため、LINEは「メッセージングサービス」を超え、様々なサービスとと繋がる入り口、「スマートポータル」を目指す。
このスマートいう言葉には「賢い」という意味、そして「スマートフォン」という意味があるいう。

「PCからスマートフォンへの変化は単なるデバイスの変化ではない。1人1台、24時間持ち歩く非常にパーソナルなデバイス。検索ではなくコミュニケーション起点でユーザーが活動する。複雑でなくシンプルなサービスが求められる。言い換えると『コミュニケーション中心、人間中心』に設計し直される必要がある。我々はスマホ時代に合った最高のポータルをやっていく」(出澤氏)

カンファレンスは現在も開催中。追って発表をレポートしていく予定だ。

iMessageの写真、ビデオ、ファイルの暗号化が解読されるセキュリティホールが見つかる

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暗号化は猫と鼠のゲームだ。Johns Hopkins University(ジョンズホプキンス大学)の研究者たちが、そのことを証明するすごい方法を見つけた。彼らが Washington Postにシェアした研究によると、iMessageで送った写真やビデオやファイルの中身を見られてしまう、深刻なセキュリティホールが見つかったのだ。

iMessageは最初から、暗号化されたメッセージングプロトコルだ。ユーザーがiMessageを送ると、デバイスはAppleのサーバーとのセキュアな接続を開く。メッセージはユーザーのスマートフォン上で秘密鍵を用いて暗号化され、Appleのサーバーへ送られ、相手に届く。そして彼/彼女のスマートフォン上で、メッセージは解読される。

したがってユーザーのメッセージはAppleのサーバー上では解読不能な寝言の集まりだ。Apple自身は、メッセージを解読するための鍵を持っていない。

しかしJohns Hopkins Universityの研究者たちは、ホールを見つけた。メッセージは解読できないが、写真やビデオやファイルを横取りする方法を見つけたのだ。

ファイルは、64ビットの暗号鍵による弱い暗号化方法を使ってきた。研究者たちは、Appleのサーバーのふりをして暗号化されているファイルを横取りするサーバーを開発した。そしてAppleは失敗回数を制限していないので、彼らは何千もの鍵を試した。この力づくのやり方で研究者たちは、誰にも気づかれずに、Appleのサーバーからのファイルを解読できた。

Washington Postによると、すでにiOS 9以降では、デバイスから来るファイルを解読することは困難になっている。しかしそれでも、NSAなどなら解読できるだろう。政府機関やハッカーが、この方法を実際に使っているかは、不明だ。

幸いにもAppleはすでに対策を開発し、今日(米国時間3/21)リリースされるiOS 9.3にはそれが実装されている。ハッキングのやり方は公表されていないし、Appleがそのセキュリティホールを閉じたら研究チームはホワイトペーパーを共有する予定だ。

このハックは、暗号化が完全ではありえないことを、あらためて証明している。セキュリティホールはつねにあり、ハッカーたちはそれを見つける。そしてAppleのような大きなソフトウェアメーカーは、ホールを塞いでハッカー鼠たちを追い払おうとする。だから、ご自分のデバイスにパッチをインストールすることは、とても重要だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))