Appleはどうやって私たちをドングル好きにさせるのか

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まもなくAppleから発売予定の、〈ヘッドホンジャックの無いことがほぼ確実なiPhone〉に関する私の義務的記事へようこそ。私はこのアイデアには全面的賛成ではない。またこれはAppleが以前にも見せた行動でもある ― 一番有名なところで、30ピンコネクターからLightningへの移行によって起きた電子廃棄物問題では、ユーザーだけでなくホテルの室内iPhoneドックもアップグレードを強いられた。また同じことが起きようとしている。しかももっとずっと身近なテクノロジーが対象だ。人々は腹を立てている。

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懸念は理解できる。誰もがお気に入りのヘッドホンを持っているのだから。私はBoseのQuietComfortsが好きで、ランニングにはPhilipsのイヤホンを使っている。どこへ行くにも一緒だ。しかし、このふたつが互いに絡まり合わなければどんなに嬉しいいだろうか。

一般に、ワイヤレスヘッドホンは優れものだ。飛行機の中でも快適に使え、ランニングやスポーツにも実に具合がよい。しかし、本当に変わろうとしているのはドングルだ。それは新機種で旧テクノロジーを使うためのAppleによる中途半端な試みだ。有線ヘッドホンを使うために、何百万という色も大きさも価格も品質も様々なドングルが、iPhoneからぶら下がっているのを見ることになるだろう。そこにできるのはドングルのエコシステムだ。

これまでのところ、Appleのドングルの扱いは…賢明だろうか? 私のMacBookには小さなUSBポートドングルが常に差さっている。79ドルのポートはiPhoneの充電以外ほとんど何もしない。フルサイズのノートパソコンから一切の外部ポートを取り除くという決断。そのおかげでAppleは美しく実用的な超軽量パソコンを作ることがてきた。同時にそれは、アンチAppleの人々に〈パソコン界のマセラティー〉と揶揄させる機会を与えた。市街地を1ブロック以上走るために巨大なトラック用スペアタイヤを必要とする車のことだ。

しかし、良くも悪くも、それはAppleの得意とするところだ:失くした物を惜しいと思わせないよう説得すること。たしかに私もDVDプレーヤーが欲しくなることはあるが、ノートPCからDVDプレーヤーがなくなったおかげで、何年も光学ディスクを見ていないし、もっと良い解決策を見つけた。古いジャンクをつなぐためにシリアルポートが欲しくなることもあるが、古いジャンクはどのみち使えなくなっている。今われわれは未来に向かっているのであり、未来にポートは少ない。

だから恐れることはない。あなたのBeatヘッドホンはiPhoneでも使える。そのためにドングルが必要なだけであり、カラフルな選択肢が山ほど出てくると私は確信している。そしてゆっくりだが確実に、人々は有線より無線のヘッドホン、USBポート付きよりUSBポート無しのノートを選ぶことが増え、必然的に次のことを受け入れるようになるだろう:ポートはわれわれの進歩を妨げてきた。未来はシームレスでクリーンだが、なぜかドングルが溢れている。

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Apple、QNXソフトウェアのファウンダーを自動車プロジェクトに迎える

BEIJING, CHINA - JUNE 3: (CHINA OUT) Citizens walk into an Apple Store on June 3, 2016 in Beijing, China. Apple Inc. was recently listed as an enterprise of serious dishonesty and fined 50,000 yuan (about 7,612 USD dollar) by the Beijing Municipal Bureau of Statistics due to some discrepancies in their financial status and retail status in 2014. (Photo by VCG/VCG via Getty Images)

Appleは、経験豊富な自動車ソフトウェア開発者をメンバーに加えると共に、秘密の自動車部門の方向性を変えようとしているらしい。

Bloombergの記事によると、Appleは元BlackBerry社員でQNXのファウンダー、Dan Dogdeを雇った。DodgeはAppleの自動車プロジェクトのソフトウェアチームで働く予定。

DodgeがAppleにもたらす経験は測り知れない。彼が共同設立した会社は、BlackBerryスマートフォンで使われていたモバイルオペレーティングシステムを開発した。さらに重要なのは、Volkswagen、Daimler、Fordで多くの車に使われている車載情報・エンターテイメントシステムを開発していたことだ。

Dodgeは1980年にQNXを共同設立した。QNXは2004年にHarman Internationalに、2010年にはBlackBerryに売却された。AppleではProject Titanのソフトウェアチームに所属しJohn Wrightの下で働くと記事は伝えている。現在Project Titanは、Appleで永年幹部を務めるBob Mansfieldが率いていると言われている。MansfieldはTim Cook直属の部下だ。

またBloombergは、Appleの自動車プロジェクトとおぼしきProject Titanが、完成車の製造から自動運転ソフトウェア開発に焦点を移していると書いているが、実際に変化が起きたのかどうか定かではない。Appleは未だにProject Titanについて正式発表しておらず、当初のロードマップと目的も公表されたことがない。

もし本当なら、Appleは急速にプレーヤーの増えつつあるフィールドに参入することになる。TeslaからMercedes-Benz、Fordにいたる多くのメーカーが独自の自動運転プラットフォームを開発している。これに挑戦するスタートアップも何社か登場しており、GMが2016年3月に買収したCruiseや、著名なiPhoneハッカー、George Holzの自動運転会社、Comma.ai等がいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple TVがようやくゲーム用プラットフォームになれるチャンスを得た

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没頭型ゲームには本格的コントローラーが必要だが、Apple TVのSiriリモコンは本格的コントローラーではない。しかし、最近までAppleはゲームデベロッパーに対して、あらゆるゲームでSiriリモコンへの対応を必須にしていたので、それがこのプラットフォームにデベロッパーを引き寄せられない理由の一つだったに違いない。

ゲームは最新世代Apple TVにとって重要な売り文句だった。しかし、第4世代のApple TVは殆どのモバイルゲームを家庭で最大の画面でプレイできる馬力を持ちながら、まだゲーミングプラットフォームになっていない。

どうやらAppleは、Apple TVのSiriリモコン対応を必須にする方針を変えたようだ。代わりにデベロッパーはMFiコントローラー必須のゲームを作れるようになる。そう、本物のゲーム用コントローラーだ。

ニュースはAppleのデベロッパー・カンファレンスで発表され、Appleは「可能であればデベロッパーはSiriリモコンにも対応すべき」とも言っている。

これは、Appleがタッチ&モーションのSiriリモコンだけで使えるようにゲームを作ることを、デベロッパーに要求していたのとは大きな違いだ。この当初の要件は、一見消費者の勝利かと思われた。どのゲームも追加オプションを買わずにApple TVでプレイできるからだ。しかし、ボタンが数個だけのSiriリモコンは、良いゲームコントローラーではない。

MFiコントローラーを必須にすることで、デベロッパーは伝統的ボタン配置を持つSteelSeries NimbusやHoripad Ultimateを完全にサポートできる。モーション&タッチ方式のコントローラーは一部のゲームにとってはすばらしいが、ファイナルファンタジーやストリートファイターやスカイランダーズ等、今のクールな連中がプレイするゲームには向いていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iOS 10のApple Mapsでは、自動車を停めた場所やそこまでの所要時間を示してくれる

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Appleは未だApple Carの噂について、きちんと言及せずにいる。独自の車を開発するということについて、どれほどの意図を持っているのかはわからない。ただ、iOS 10によってApple Mapsに導入される新機能によって、ドライバーに快適さを提供しようという気持ちはあるようだ。

AppleInsiderが報じているが、新しいApple Mapsでは、車を自宅以外の場所に停めたときに、その場所を自動的に地図上に表示するようになる。

Apple Maps上に停車した車のアイコンが表示され、車のある方向を示したり、その場所まで行くのにかかる時間を表示してくれたりもする。詳細な場所を示すために、停車場所を編集するための機能もついている。

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言うまでもないかもしれないが、停車場所を示すためのアプリケーションは、サードパーティーからいろいろと出てきているものではある。新機能を実装する際に、そうしたサードパーティーの機能を奪うようなことは、しばしば起こることではある。

WWDCのキーノートにおいて、AppleはiOS 10においてApple Mapsに加えられる変更点についてアナウンスしていた。Mapsとのインタフェースをサードパーティーに提供し、たとえば地図をつかって近くのレストランを予約したり、Uberなどのサービスを呼ぶことができるようになる。

Map上から展開するサービスではApple Payも利用できるようになり、自分のいる場所の近辺に存在するサービスを、手間いらずで利用(購入)することができるようになる。またMapsは、利用者のカレンダー情報から次のミーティング場所近辺の食事場所を提案したり、もちろんその場所へのルートを示すといったインテリジェンスも持つようになる。今回明らかになった停車場所通知の機能なども、Mapsへの追加機能のひとつというわけなのだろう。

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(翻訳:Maeda, H

Webに接続するiOSアプリは2017年1月からHTTPSの使用が絶対条件になる、デベロッパーはご注意を

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Worldwide Developers’ Conference(WWDC)のセキュリティプレゼンテーションでAppleは、App Storeのすべてのアプリが、App Transport Securityと呼ばれる重要なセキュリティ機能へ切り替えるべき締切日を、明らかにした。それは、2017年の1月からだ。

App Transport Security(ATS)は、AppleがiOSに導入した機能だ。ATSが有効になっていると、Webサービスに接続するアプリはHTTPでなくHTTPSを使わなければならない。HTTPSは通信を暗号化するので、ユーザーのデータが盗聴などに対し安全になる。

HTTPSの”S”はsecure(安全)の頭文字で、銀行やメールのアカウントにログインするときブラウザー上で目にするだろう。しかしモバイルアプリが行うWeb接続は、セキュリティ関連の情報をユーザーに開示しない場合が多い。その接続がHTTPなのかHTTPSなのか、ユーザーが判別するのも難しい。

ATSは、iOS 9からデフォルトでは有効になっているが、デベロッパーが自分のアプリの中でそれを無効にできる。するとそのアプリは、HTTPでWebに接続する。でも、それができるのも今年の終わりまでだ。技術用語的に言うとATSはTLS v 1.2を必要とし、メディアストリーミングのようなすでに暗号化されているバルクデータを例外とする。

2016年の終わりには、App Storeに提出されるすべてのアプリで、ATSの有効化が必須になる。これまで不安だったデベロッパーも、締め切りが明示されたのでやりやすいだろう。またユーザーは、iPhoneとiPadのすべてのアプリが安全な接続になると知って、安心できるだろう。

デベロッパーにHTTPSを要求することになったAppleは、オンラインのデータを安全にしようとする大きな運動に加わることになる。セキュアなプロトコルはログインページでは一般化しているが、そのほかの接続ではまだHTTPのところが多い。しかしそれも今は、徐々に変わりつつある。Wired誌に、その過程をドキュメントした良い記事がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AppleのGarageBand、最新アップデートで中国伝統楽器のサウンドを採用

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Appleの、世界第2位の地域市場、中国に対する関心の高まりは、最近のDidi Chuxingへの10億ドルの投資に留まらない。中国での存在感を高めるべく、同社はそのコンテンツ作成ツールに、この国の創造力と想像力を取り込もうとしている。

今日(米国時間5/16)Appleは、音楽製作ソフトウェア、GarageBandのiOS版とMac版のアップデートを公開し、プログラムに中国伝統楽器のサウンドを本格的に組み込んだ。

既存ユーザーに無料で配布されるこのアップデートには、何種類かの中国楽器とスタイルを考慮した300以上のループが追加されており、guzheng(古箏)、dizi(笛子)、yangqin(揚琴)や、北京オペラ等がGarageBandの中国音楽コンテンツライブラリーに加わった。

伝統的響きのループで遊んだ後、ユーザーは新しい中国楽器で独自のカスタムサウンドを作ることができる。pipa(中国の琵琶)、erhu(二胡)、中国の打楽器等の音もある。3D Touchでビブラートや強さをリアルタイムで制御して、新しい楽器の複雑さを感じたり、コードをいくつかタップして、pipaやerhuの演奏をオートプレーに任せることができる。

新しい楽器とループの追加に加えて、Appleは中国のユーザーがGarageBandの楽曲を、当地で人気の高いソーシャルネットワーク、QQ、Youku等で簡単にシェアできるようにした。

もちろんこれは、GarageBandで最大のアップデートではないが、Appleが中国のユーザーを引きつけニーズを満たすために、MacとiOSのクリエイティブソフトウェアをどれほど密に統合できるかに注目していることを示す兆候だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple本社で死体で見つかった社員の身元が判明

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[筆者: Kate Conger]
Santa Clara County(サンタクララ郡)の検視官事務所は、水曜日にAppleのCupertino本社で死体で発見された男を、25歳のEdward Mackowiakと同定した、とReutersが報じている。

Mackowiakの遺体は水曜日の朝、会議室で発見された、と報じられている。Santa Clara Countyの保安官事務所はその死を“単発的な事件”と説明し、死因や武器の関与については口をつぐんでいる。初期の報道は、Mackowiakの頭部の負傷と、遺体とともに銃があったことを示唆している。

Appleは、Mackowiakが同社の社員であったことを確認し、今は削除されているLinkedInのページは、彼をソフトウェアエンジニアと記載している。

Appleのスポークスパーソンは本誌にこう語った: “私たちは若い有能な同僚を失った悲劇に心を痛めている。彼の家族と友人、そしてAppleで彼が共に仕事をした多くの人びとに、私たちの想いと、深いお悔やみの気持ちをお届けしたい。この困難な時において私たちは、彼らを支援するために、できることは何でもいたしたい”。

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Appleクパチーノ本社の会議室内で死体が発見される

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【本稿の執筆者はKate Conger】
今日(米国時間4/27)午前、Appleクパチーノ本社の会議室内で死体が発見された。複数のニュース記事による。

サンタクララ群警察署が事件を捜査している。同署広報官にコメントを求めているが返答はない。通信指令係が緊急連絡を受取ったのは午前8:35だったと San Jose Mercury Newsの記事が伝えている。

サンタクララ群消防署はTechCrunchの問い合わせに対して、ラテン系男性が頭部を負傷したという連絡を受けたことを認めたが、消防は警察に止められて、Appleキャンパスへは行っていない。消防署広報官は男性が命を取りとめたかどうかを知らなかった。

サンタクララ群警察はMercury Newsの記者に、男性はApple従業員であったことを伝えた。

TMZが入手した警察無線の音声は、女性従業員が負傷し、Appleキャンパスの建物から同社警備員によって運び出されたことを示唆している。音声は、会議室内で死体が発見され拳銃も見つかった可能性があることも示している。警察は録音を確認しておらず、不正確な内容が含まれている可能性がある。

Appleは本件についてまだコメントしていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

FBIは銃撃犯のiPhoneをハッキングしたツールの詳細をAppleに開示しない意向

A man walks up the stairs at the Apple Store in Grand Central Station February 25, 2016. 
Apple has been in a legal fight with the government in the San Bernardino case, where the FBI wants the company to help hacking the iPhone of Syed Farook, a US citizen, who gunned down 14 people with his Pakistani wife Tashfeen Malik in the California city in December. / AFP / Timothy A. CLARY        (Photo credit should read TIMOTHY A. CLARY/AFP/Getty Images)

[筆者: Kate Conger]
Wall Street Journalの記事によると、FBIの計画では、San Bernardino銃撃事件の容疑者のiPhoneへのアクセスに用いた方法をAppleに開示しないし、政府による内部的レビューにも提出しない意向だ。

FBIは3月に、Syed Farookが使っていたiPhoneのデータにアクセスできるハッキングツールをサードパーティから購入した、と発表した。Farookと彼の妻はカリフォルニア州San BernardinoのInland Regional Centerにおける銃撃事件で14名を殺した、とされている。FBIが彼のiPhoneに保存されているデータへのアクセスで政府に協力するようAppleに求めて以来、そのデバイスは、今も続いている暗号化をめぐる議論で、やり玉として挙げられるようになった。

Appleは先月のビッグニュースとなった法廷闘争で、捜査官が電話機のパスコードを解読できるような特製のオペレーティングシステムを作れ、というFBIの要求と戦った。しかしFBIがハッキングツールの購入を発表して以来、その衝突は明確な法的裁定がないまま、終了した。

目下FBIは、そのツールの詳細をAppleと共有することを拒否しているが、それがiPhone 5S以降の新機種には使えないことだけを明かした。FBIがどうやってその電話機にアクセスしたのか、その詳細の公開をAppleは公式にはFBIに求めていないが、iPhoneの現在使われている機種にある脆弱性をパッチするためにも、当然、そのツールの仕組みを知りたいだろう。

今月の初めにAppleの弁護士は、Appleは裁判に訴えてまで、政府にSan BernardinoのiPhoneをアンロックした方法の公開を求めることはしない、と述べた。その弁護士によれば、政府が発見した脆弱性が何であれ、それは同社が定期的に行っているセキュリティ改善努力によって修復されるだろう、ということだ。

政府には、セキュリティの問題に関する情報公開を企業に対して行う場合の、ポリシーがいくつかある。しかしVulnerabilities Equities Process〔仮訳: 脆弱性公正化過程〕には守秘原則がある。政府は一般的には脆弱性の公開を支持し、企業が迅速にパッチを当てられるように図るが、悪意あるハッカーに悪用されるおそれのあるものは公開の例外となる。〔参考記事。〕

Wall Street Journalによると、FBIは、ハッキングの方法に関する政府の内部的レビューにおいても、そのツールについて詳しく説明できるほどの知識情報を有していない、と言い張るつもりだ。FBIのディレクターJames Comeyは、彼のお役所がそのツールを入手するために100万ドルあまりを出費した、と明かした。

Apple vs FBI

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple、史上初めてiPhone販売で前年割れ

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史上初めて、iPhoneの販売台数が減少した。

2015年の同時期、Appleは6100万台のiPhoneを売った。今年の3月期、Appleが販売したのはわずか5120万台、前年比16%減だった。

これは、iPhoneがピークに近い(既に達していないとすれば)ことを知っている多くの人々にとって驚きではない。初めてiPhoneの買う人がもうそんなに多くいないというだけのことだ。

これは世界最大のスマートフォン市場である中国では特に顕著であり、ついに飽和状態に達したスマートフォン販売全体が下降し始めている。Appleの中国での総売上は26%減ったが、この減少にiPhoneがどれだけの影響を与えたかは明らかになっていない。

一方、iPhones 6sと6s Plusモデルは、iPhone 4sのSiriや、iPhone 5sのTouchIDのように、毎年の買い換えを決心させるような新機能を提供していない。加えて、新たに発売された小さくて安いiPhone SEは、発売日が3月31日だったためこの決算報告に含まれていない。

Appleは常に、「S」の年には大きな機能追加を行わず、前の世代と殆ど外見の変わらないiPhoneを提供してきた。Apple CEO、Time Cookは今日の決算会見でこのことに触れ、iPhone 6sへの買い換えは、iPhone 5sへの買い換え台数よりわずかに多かったと語った。

それでも、iPhone 7、および新発売のiPhone SEにかかる期待はかなり大きい。

前の四半期、iPhoneはAppleの総売上の70%近くを占めていた。Appleの四半期損益が2003年以来初めて減少した理由もそれで説明がつく。

iPhoneの売上成長がないと、同社は少々困難な状況に曝される。iPad、Macの両部門も対前年比で減少したことも事態を悪化させるばかりだ。

それでもAppleは、サービス事業に大きく力を入れており、成長を見せている。Tunes、App Store、Apple Music等から成るサービス事業は前年比で20%上昇した。ある意味で、「iPhoneピーク」問題がサービス売上を押し上げているとも言える。ユーザーのインストールベースが増えれば(Appleは今年、登録台数10億台に達した)、Appleのソフトウェアエコシステム経由の購入は増える。

さらに、これらのソフトウェアベースビジネスは、消費者にMacBookやApple Watch、Apple TV等、他のApple製品の購入を促す。

残念ながらAppleは「その他製品」の内訳を公表していないため、どの製品が現金をもたらしているかを解読することはできない。いずれにせよ、Appleが利益率の高いiPhone事業の落ち込みろ、サービスその他の製品で補えるかどうかはまだわからない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ドイツの裁判所がAppleはOpenTVのビデオストリーミング特許を侵犯と裁定

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【抄訳】
ドイツの裁判所が、2014年にスイスの企業KudelskiのOpenTV部門が起こしたビデオのストリーミングに関する特許訴訟で、Appleの敗訴を裁定した。

Reutersの報道によるとその裁定は、ドイツで売られるApple製品は、OpenTVの特許に抵触するストリーミングソフトウェアを使ってはならない、と述べている。“その主張は概ね有効であり根拠も明白である”、と裁判所は裁定した。

このドイツの訴訟は2014年5月にデュッセルドルフの地裁に提起され、OpenTVとその姉妹企業Nagraが保有する3つの特許に関連していた。大量のApple製品とサービスが、そのビデオストリーミングの特許に抵触する、とされた。それらには、iOSのモバイルデバイスやApple TV、App Store、OS-Xを使用するパーソナルコンピュータが含まれる。

この裁定にAppleが従うか、あるいは控訴するかは、現時点で不明である。今本誌は同社のコメントを求めているので、得られ次第この記事をアップデートしよう。

Appleに対するKudelskiの訴訟はこれだけはなく、同じく2014年に提起された、スマートフォンやコンピュータ上の対話的コンテンツへのアクセスをめぐる特許侵犯の裁判も、今進行中だ。さらにKudelskiの訴訟対象はAppleだけでなく、Netflix、Verizon、Cisco、Google、Disneyと華々しく、その一部(Netflixの一部事案)は被告の勝訴、他は多くが、ライセンス合意あるいはクロスライセンス合意に達している。同社によると、今同社が権利を保有している特許とその応用技術は4500件あまりに達する。

【後略】

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Appleはインフラストラクチャ多様化の一環としてGoogleのCloud Platformを使用か

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今日(米国時間3/16)飛び交っている噂によると、Appleは同社のクラウド事業の一部をAWSからGoogleのCloud Platformに移しつつある。本誌も独自に調べてみたが、確かにAppleはiCloudのストレージの多様化に努めているようで、その事業用としてGoogleも利用するようだ。

これは、いちばん控えめに言っても、Googleにとってはまた一つの大勝利で、AWSにとっては敗北だ。これまでも、Dropboxは合衆国におけるストレージ事業の相当量をAWSから自社内へ移したし、Spotifyはそのビジネスの少なくとも一部をAWSからGoogleへ移した。

これまでの試合経過を見ると、今月はGoogleにとってとくに良い月だった…とりわけ、同社のクラウドビジネスの新しいトップDiane Greeneにとっては。SpotifyやAppleのような有名企業が顧客なら、そのほかのエンタープライズ顧客もますますGoogleに魅(ひ)かれるだろう。GoogleのCloud PlatformはGoogle自身のデータセンターの技術がベースだが、しかしそのことはこれまで、AWSやMicrosoftのAzureに対する有利な競合要因になっていない。AWSには古顔の有利性があり、Azureの背後にはMicrosoftの強力な営業力とハイブリッドクラウド技術への特化がある。ただしAzureは、バックにいくら強力なMicrosoftがいても、クラウドビジネスではずーっと後方の二位だ。

まだ、プラットホームの移行に関するApple自身の意思決定の内容は不明だ。AWSやGoogleも、この件に関しては口をつぐんでいる。

某匿名情報筋によると、Appleは今確かに、複数のパブリッククラウドベンダ、中でもとくにMicrosoft AzureとGoogleを、自社のオプションとして検討している。しかしまだ、最終的な意思決定は行われていない。、なおAppleはすでにiCloudサービスやメディアのサービングにおいて、AzureとAWSを使っている。

要するに事態が本当に(今日の噂どおりに)‘AWSからの離脱’なのか、その辺も明確でない。ただしAppleが、クラウドのサプライヤーのポートフォリオの中身を多様化しようとしていることは、確かなようだ。

状況のもうひとつの側面として、今Appleはオレゴン州プラインビルのデータセンターを拡張中であり、合衆国とヨーロッパで新しいデータセンターも作るらしい。そして、これに今回の話が絡むのなら、AWSからGoogleへ、Googleからさらにプラインビルへ、という線はないだろう。新しいデータセンターの竣工を、単純に待つだろうから。

もしもAppleが、単純にインフラストラクチャの多様化を目指して、これまでのAzure、AWS、および自社データセンターに加えてGoogleも使う、ということなら、無理のない線だ。また、AppleがGoogleのクラウド上の特定のサービスを使うつもりなら、データ分析プラットホームBigQueryあたりが、ねらい目だろう。

われわれにとって既知の事項のひとつは、Akamaiの最近の決算報告だ。Akamaiはその中で、同社の最大のクライアントのうちの2社が、多様化しつつある、と言っている。“過去数年間にわたり、中でもとくに弊社の最大の二つの顧客 が、Akamaiの全体的な売上の約13%を占めてきた”、とAkamaiのCEO Tom Leightonが述べている。“2016年を展望するならば、これら二つのアカウントが依然として弊社の最大のメディア顧客であり続け、弊社の総売上の約6%に貢献するだろう。貢献率のこの7ポイントの変化は、彼らのDIY努力の増加がその原因であり、それは、今後の2四半期における、低い前年比売上増加率が予想される主な理由でもある”。

Akamaiの最大のクライアントがAppleであることは衆智だから、上の言葉は、AppleがCDN(Content Delivery Network)事業の一部も自社化しようとしていることを、意味している。

Googleは来週サンフランシスコで、大規模なクラウドイベントGoogle Nextを開催する。もしも(←これは確かにビッグな“もしも”だが)同社が、同社の新しい顧客について何かを発表するつもりなら、それはたぶん、このイベントにおいてだろう。

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Mailboxの後継をねらうメールアプリSparkがiPadにも上陸

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Sparkは、相変わらず広く使われているけど、今や死に体のMailboxに代わって使われることを期待している、新しいメールアプリだ。それがこのほど、iPadとiPad Proにもやってきたので、メールのパワーユーザーには嬉しいだろう。

このアプリには、「あとで読む」や「メールボックスの整理」など、人気の機能がいくつかある。でもこのシステムには、「読みました」(読了証)を作ったり、「顔文字」の返事を送ったりする機能もある。

9つの言語をサポートし、Watch OSでも使える。今回、UX(ユーザー体験)もアップデートした。チームは立ち上げのタイミングを、もうすぐ訪れるMailboxの死に合わせたかったようだ。後者は、“スヌージング”(休眠メール)のできる人気のメールアプリだった。

Macバージョンも、もうすぐ出る。アプリのダウンロードは、ここから。

参考ページ

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スマートウォッチの全世界出荷量が初めてスイスウォッチを抜いた

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それはこんな書き出しだ: “全世界のスマートウォッチの出荷量は”2015Q4に810万台に達し、それに対しスイスウォッチの出荷量は790万台だった。調査会社Strategy Analyticsの所見では、スマートウォッチの出荷量は2014Q4の190万台に対して、“大きく316%も増加した”。

グローバルなマーケットシェアではAppleが63%でトップ、次いでSamsungが16%だった。

“全世界に出荷されたスマートウォッチ10台のうち8台をAppleとSamsungが支配する”、とStrategy AnalyticsのディレクターCliff Raskindが語っている。

Strategy Analyticsは、スイスのウォッチ業界に対して容赦ない: “彼らは現実を直視しようとしない”。

“スイスのウォッチ業界は、スマートウォッチへの対応が遅すぎた。Tag Heuerなどスイスブランドのスマートウォッチは、2015Q4のスマートウォッチの全世界出荷量のわずか1%にすぎず、AppleやSamsungなど、高成長なスマートウォッチ分野における先頭集団の、はるか後方を走っている”、とStrategy Analyticsの専務取締役Neil Mawstonは述べている。

これらはもちろん、Strategy Analyticsの独自の調査に基づく推計だが、仮にスマートウォッチとスイスウォッチが今互角に拮抗しているとしても、今後の形勢は由緒あるチクタク時計さんたちにとって芳しくない。むしろ、献身的なウォッチマニアのJack Forsterが、最近はApple Watchを使う機会がますます多い、とまで書いているのだから、スイスは、AppleやSamsungがそれをやる前に、カジュアルウォッチの買い手をつかまえるマーケティング戦略を再び検討すべき時ではないか。

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AppleはiPhoneアンロックの事案で延期を獲得、返答の期限は2月26日に

SAN FRANCISCO, CA - OCTOBER 22:  Apple CEO Tim Cook speaks during an Apple announcement at the Yerba Buena Center for the Arts on October 22, 2013 in San Francisco, California.  The tech giant announced its new iPad Air, a new iPad mini with Retina display, OS X Mavericks and highlighted its Mac Pro.  (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

FBIのためにiPhoneを改造せよ、という裁判所命令にAppleが答えるべき締め切りの期日が、延期された。最初は火曜日が締め切りだったが、金曜日、2月26日までに延びた、という。

Appleは、iOSの特殊なバージョンを作れというFBIの要求が、負担が大きすぎ、200年の歴史をもつ法律All Writs Actの枠を超えていることを、証明する必要がある。延期のニュースは、さきほどBloombergが報じた

FBIの要求には、三つの要請がある。それはAppleに、間違ったパスワードを何回も入力するとその電話機のデータを消してしまう自動消去機能を無効化またはバイパスすることを求めている。またそれはAppleに、パスワード誤入力の際の遅延を取り去るよう求めている。遅延とは、次のパスワード入力(試し入力)までロックにより数分とか数時間待たされることだ。遅延をなくすことによりFBIは、自分たちによるパスコードの試行を短時間で済ませられる。第三に、いちばん問題なのが、それがAppleに、パスコードの入力をBluetoothやWi-Fiのような無線プロトコルまたはデバイス上の物理的ポートからできるような、新しいバージョンのiOSを作るよう、求めていることだ。

AppleはTim Cookの強い口調の言葉で要求を断ったが、今度は法に従って答えなければならない。そして裁判所が、応諾を強制すべきか否かを決定するだろう。

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Apple、一部のMacBook USB-C充電ケーブルをリコール。断続的にしか充電されない問題が発生

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Appleは、一部のMacBook USB-Cケーブルを設計上の問題があったとしてリコールしている。影響を受けるケーブルは、昨年夏まで全世界で販売されていた。

Appleは充電ケーブルのリコールに関する公式ウェブ記事に、015年6月までMacBookに同梱されていたUSB-C充電ケーブルの「一部」が「設計上の問題により」故障することがあると記載している。正確な問題は明らかにされていないが、影響を受けたケーブルを使うと、MacBookが充電されなかったり、断続的にしか充電されないことがあると言っている。

この新しいUSB-Cポートは、Appleが2015年3月にMacBookに採用したばかりであり、同社の伝統的やり方として、複数のポート機能 ― 電源、データ入出力、アクセサリーおよびディスプレイ接続 ― を唯一のUSB-Cポートに組み込んだ。このため、互換性の議論は少なくない。

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Appleは問題のUSB-C充電ケーブルを新しい設計変更されたものと無料で交換する。影響を受けるケーブルは、本体添付以外に単体アクセサリーとしても販売されていると書かれており、それも交換プログラムの対象となる。

対象となるケーブルには “Designed by Apple in California. Assembled in China.” という文字が印字されている。新設計のケーブルには、この文字の後にシリアル番号が印字されている ― 以下の画像を参照。

Apple USB-C charge cable recall

Appleによると、登録の際に有効なメールアドレスを提供した、あるいはAppleオンラインストアで購入したMacBook所有者には、2016年2月末までに新しいケーブルが自動的に送られる。それ以外の対象者は、Appleのオンライン交換手続きで申し込める。

これはAppleにとって、ひと月以内に2度目のハードウェアアクセサリーのリコールだ。同社は、1月末に一部の2芯電源プラグのリコールを発表し、「ごくまれ」にアダプターが壊れてユーザーが感電する危険があることを明らかにした。

Appleは、2012年9月から2013年1月にかけて販売された一部のiPhone 5向けの無料バッテリー交換プログラムも提供している。対象機種はバッテリーが突然放電したり正しく充電状態を維持できない問題がある。

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Apple Watchは2015年のスマートウォッチ市場の2/3を獲得、とアナリストが推計

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Appleはその最初のウェアラブル製品Apple Watchの売上を公表しないから、アナリストたちの推定に頼るしかない。そしてCanalysからの最新の推計は、1200万以上売れたApple Watchは、そのマーケットシェアが全市場の2/3だった、と言っている。そして、そのうちの500万以上が、クリスマスのあるホリデイシーズンの四半期に売れた。

Canalysの推定では、AWよりも先に出たSamsungが二位に復帰している。それはGear 2でデザインが良くなり、消費者に気に入られたからだ。Pebbleは三位、Huaweiが四位だ。後者はAndroid WearのOEMとしてはトップだ。

フィットネスのウェアラブルに限定すると、Canalysの推計では、昨年発売された総数は3700万あまりでFitbitがゆうゆうトップ、記録的な四半期台数となった。二位は中国のXiaomiで、その低価格製品Mi Bandが2015に1200万あまり売れた。

ホリデイシーズンのFitbitやApple、Garminに引っ張られて、ウェアラブルのバンド類は前年比で60%以上も伸びた。‘バンド類’と総称してしまえば、ホリデイシーズンのAppleはFitbitの後塵を拝して二位、三位がXiaomiだ(いずれも台数ベース)。

Canalysは、先月のCESで発表されたFitbitのスマートウォッチBlazeを前向きに評価している。投資家たちは、Appleのウェアラブルに似すぎ、と否定的だが、アナリストの見解としては、お値段が手ごろでしかもフィットネス機能が正統派であることが、肯定評価の理由になっている。それに対して多機能デバイスであるApple Watchでは、フィットネス機能がファッションやライフスタイルの方を向いている、と。

同じくアナリスト集団のGartnerも、スマートウォッチに対して肯定的だ。同社が今月発表した予測によると、2019年のウェアラブル市場で売上にもっとも貢献するのはフィットネス製品ではなくてスマートウォッチだ。スマートウォッチが作り出す売上(予測値)は、175億ドルである。

また2016年では、ウェアラブル全体の売上が287億ドルに達する。うちスマートウォッチは115億ドル、Appleの参入によってウェアラブルがライフスタイルのトレンドになったため、という。

ヘッドマウント型のウェアラブルに対しては、Gartnerはやや弱気だ。FacebookのOculus RiftもHTCのValve Viveも、予定されている立ち上がりが今春だから、それはまだ“新興市場だ”、とGartnerは評価している。

ウェアラブルのヘッドセットは2016年に一般的な消費者製品としての普及が端緒につくが、それでも総台数はスマートウォッチの5040万に対して、わずか143万だ。だから一般的な普及への端緒とは言っても、よちよち歩きの段階だ。

Gartner

Gartnerによると、今年は、スマートウォッチですら、スマートフォンのはるか後方をよちよち歩くだけだろう、という。スマートウォッチはあくまでも副次的な(添え物的な)製品だから、それも当然である、と。現時点では、スマートフォンをリプレースする、という意欲的なコンセプトを持ったウェアラブルデバイスは存在しない。

GartnerのAngela McIntyreはこう書いている: “スマートウォッチはウェアラブルという枠の中だけで見るとよく売れている方だが、でもその普及率はスマートフォンに比べてずっと低い。たとえば2016年にはスマートフォンが、成熟市場国と、香港、シンガポールなど新興市場国の大都市圏の計だけでも3億7400万台売れると予測される”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple TVとApple WatchはQ2に絶好調だった(らしい)

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火曜日(米国時間1/26)の取引終了後、Appleは四半期決算を発表し、184億ドルの利益を記録した。

リリース文からは、iPhoneが7480万台販売され、アナリスト予測とほぼ一致したことが容易に読み取れるが、Appleの「その他」カテゴリーは、具Apple WatchとApple TVが実際に何台売れたかを知るのを難しくしている。

われわれにわかるのは、「その他」カテゴリーの買巡43.5億ドルが大きく伸びた結果であることだ ― 年間62%成長しただけでなく、前四半期からも43%伸びている。これは、Apple Watchが新発売された4月以降に急な売上増があったことを意味している。あるいは、ホリデーセールの増加や、人気の第4世代Apple TVのためかもしれない。BeatsのヘッドホンやiPodもこの「その他」に含まれている。

具体的な販売数値は明らかにしなかったが、CEOのTim Cookは決算会見で、「Apple TVにとって圧倒的に最良の四半期だった」と話した。現在Apple TVにはアプリが3600種類あると彼は言った。

さらにCookは、同社が「Apple Watchの販売で四半期記録を立てた…特に12月」と話した。AppleはApple Watchの具体的な販売台数を公開したことがない。

「その他」の数字を見て、Asymcoのアナリスト、Harace Dediuは彼のApple Watch予測を修正した。

[私の推定では、Watchの四半期販売台数は550万台、累計で1240万台]

彼はデバイス別に推定したこのグラフも見せた。

アナリストらによるApple Watchの販売台数は大きくばらついている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iTunes Radioが無料でなくなる、ただしBeats 1チャネルは残る

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iTunes Radioは1月28日より、無料でなくなる。Appleによると、このPandoraのようなサービスは今後、月会費9ドル99セントを払ったApple Musicの会員のみが利用できる。

ただし、Beats 1のライブのDJによるリスニングチャネルは、無料のまま残る。なおこれは、最近閉鎖されたBeats Musicのアプリとは違う。

Appleが本誌に述べたところによると、今後は、“合衆国とオーストラリアだけで提供される、広告で支えられているApple Music Radioのリスナーのためには、Beats 1をAppleからの主たる無料放送とし、広告で支えられる局は1月の終わりに廃止する。さらに、Apple Musicの正規会員であるリスナーは、弊社の音楽エキスパートたちがキュレートした数十のラジオ局にアクセスでき、コマーシャルなし、スキップ無制限で、さまざまなジャンルの音楽を楽しめる。Apple Musicの3か月の無料試用期間にはラジオ含まれる”、ということだ。

iTunes RadioはPandoraによく似ている。Pandoraは放送内容をユーザがカスタマイズできるが、スキップ数に制限があり、演奏される曲の順序はユーザが変えられない。しかしこの前の夏に発足したApple Musicは同社の一押しの音楽アプリとなり、最近の一連の動きはその地位をより確実にするためだ。

Spotifyと競合するApple Musicは、最近の報道ではユーザ数を着実に増やし、会員数は1000万に達している。Apple自身はこの数字を確認していないが、10月までに少なくとも650万が会員登録をした、と言っている。

Apple Musicは、同社の自動車ダッシュボードアプリCarPlayの主要機能でもある。

AppleはiPodでポータブルなmp3リスニングを普及させ、さらに今後も、競争に勝ち抜き、デジタル音楽のトップでいる気だ。2014年に30億ドルでDr. DreのBeats Electronicsを買収したことは、そのやる気を如実に示し、その買収で著名なレコード・プロデューサーJimmy Iovineを取締役会に加えることができた。そしてその彼が、Appleの新しい音楽事業を開発したのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

ビートルズがストリーミングにやって来た―Apple Musicなどでついに全曲が聞ける

** ARCHIV ** Die Beatles, von links, John Lennon, Paul McCartney, George Harrison und Ringo Starr, machen am 4. November 1963 eine Pause auf einem Sofa waehrend einer Probe im Prince of Wales Theater in London. In Hamburg wird am Donnerstag, 11. September 2008, der Beatles-Platz eroeffnet. (AP Photo) The Liverpool beat group The Beatles, with John Lennon, Paul McCartney, George Harrison and Ringo Starr, take it easy resting their feet on a table, during a break in rehearsals for the Royal variety show at the Prince of Wales Theater, London, England,  November 4, 1963. (AP Photo)

数週間前から流れていた噂どおり、ザ・ ビートルズの公式ウェブサイトはバンドの全楽曲がApple Music、Spotifyなどすべてのストリーミング・サービスに開放されたことをことを確認した。現地時間のクリスマスイブ(米国時間12/23)の開始と同時に配信が始まる〔日本版:日本でもすでに公開されている〕。

今回の決定は、タイミングからしても最高のクリスマスプレゼントとなった。また、これまでストリーミング配信に懐疑的だったアーティストの動きとしてもきわめて大きなものだ。

実はビートルズがiTunes Storeでデジタル版の楽曲を販売するようになるにも何年という年月を必要とした。ビートルズのアルバムがiTunes Storeに登場したのは、数限りない噂の果て、やっと2010年になってからのことだ。これはデジタル音楽のプラットフォームを提供するApple Inc.と高名なバンドの全楽曲を管理するApple Corpsとの粘り強い交渉の末だった。ユーザーが自由に個々の楽曲を聞けると同時にそこから得られる収入を双方のAppleにとって最高にする仕組みを作ることは容易な仕事ではなかったようだ。

ストリーミング配信についても同様の困難があり、著作権者側から見れば、Apple Musicの取り分が不当に大きいと考えられてきた。しかし最近Apple Corpsはビートルズのアルバムをそろそろストリーミングで公開する時期だと考え直したものと思われる。

リマスターされたスタジオ録音アルバム13種類、スペシャル・コレクションが4種類が現地時間のクリスマスイブの午前12時1分から世界各国で公開される。Apple Music、Spotify、Google Play、Amazon Music、Deezer、Tidal、Slacker、Groove、Rhapsodyはすべてビートルズの曲をフィーチャーする。

今年、一部のアーティストはストリーミング配信に参加しないことを強い言葉で述べた。中でもテイラー・スウィフトがApple Musicなどのビジネスモデルに反発して「ストリーミング・サービス提供者はレーベルやアーティストに十分な支払いをしていない」と批判したのは大いに目立つ行動となった。 スウィフトは当初、新アルバム『1989』をストリーミングに登録しなかったが、複雑な交渉の後、『1989』はApple Musicに復帰した

さらにその後になるが、英国の歌手アデルは最新アルバム『25』をストリーミング配信することを拒絶している。トム・ヨークなど、何年も前からストリーミング配信では聞くことのできない他のアーティスもかなりの数存在する。

画像: AP Photo

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+