Apple TVのさらなるSiri統合とシングルサインイン

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AppleのシニアバイスプレジデントのEddy Cue氏は、同社の開発者会議WWDCで、Apple TVを支えるOSにマイナーアップデートを行うことを発表した。

折に触れてAppleは「テレビの未来はアプリにある」としているが、今回のアップデートもその方向性を強めるものだ。より多くのアプリが登場し、Apple TVで簡単に使えるようになる。

Apple TVは、お気に入りのビデオチャンネルにアクセスするために、初めてストリーミングメディアプレイヤーをセットアップすることでより大きな課題を解決しようとしている。また、「シングルサインオン」という機能を導入し、所有者が1度ログインすれば、すべてのネットワークにアクセスできるようになる。この機能は、iOSにも導入されるという。

さらに、Apple TVとSiriの統合レベルも高くなる。SiriでYouTubeを検索できるようになるので、ユーザーは 「YouTubeでSteph Curryの3ポイントシュートを検索」あるいは「YouTubeでLeBron JamesがDraymond Greenをまたいだところを検索」などと言えるようになる。これまで、Siriの検索対象はApple TVアプリの同社製品に限られていた。

今朝方のCue氏の発表によると、Apple TVにはこれから数週間のうちにSling、Fox Sports Go、さらには100局以上のテレビ局を擁するフランスのMolotovなどの新しいアプリが利用できるようになるという。

本日行われたtvOSデモの開発者向けプレビューは、秋に消費者向けに公開予定だ。

Tim Cook氏は、tvOSが本日アップデートが行われたwatchOS、iOS、OS Xなどと並ぶAppleの主要なプラットフォームの1つであると強調した。

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(翻訳:Nakabayashi)

朗報―iOS 10ベータ版でついにビルトイン・アプリをすべて削除できるようになった

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iPhoneないしiPadに一度も使いそうもないアプリが最初からインストールされていて、しかも削除できないので仕方なく「無用アプリ」のフォルダーを作ってまとめてそこに押し込んでいるユーザーは手を上げて欲しい。たくさんいるだろうと思う…全員だったかも。そういうユーザーにこのニュースは朗報だ。

iOS 10では邪魔なアプリをすべて削除できるようになった。長年のユーザーの訴えがついに実を結んだ。ベータ版を入手したらすぐにでも実行できるのだ。

特別な手続きは必要ない。通常どおりアプリのアイコンを長押しし、揺れるアイコンの☓印をタップすればよい。それだけで他のアプリ同様に消えてくれる。

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デバイスの正常な動作に必須のファイルと違い、削除にあたって特別の手順は必要ない。当然ながら、Watchアプリを削除してしまうと、Apple Watchとの同期はできなくなる。またNews、Stocks、Weatherアプリを削除すると、これらのアプリからニュースや天気その他の情報を取得していたアプリは正常に動作しなくなる。それとベータ版ではNewsアプリは削除できない。削除可能なアプリのリストには載っているのだが、実現するのはもっと後のバージョンになるようだ。

削除可能なアプリをなにやかや全部削除すると150MB近いスペースが節約できる。再インストールも簡単で、App Storeを開き、目的のアプリを探してダウンロードするだけでよい。

〔日本版〕Watchアプリのように他から利用されていて削除すると正常な動作が行われなくなる可能性があるアプリには、上のリストで1から4までの数字が振られている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

このところエンタープライズ開拓に本気のAppleがCiscoのネットワーキング技術を本格的に統合

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今日(米国時間6/13)の2時間あまりにおよぶApple WWDCのキーノートの中で、比較的目立たなかたのが、近くリリースされるiOS 10におけるAppleとCiscoの統合だ。そう、あの、Ciscoであります。

Appleのエンタープライズ方面のパートナーシップというと、ほとんどIBMばかりが騒がれる。そしていちばん最近では、SAPとのパートナーシップの発表が目を引いた。しかし昨年8月には、AppleとCiscoが合意を発表している

Appleはこれまで、Ciscoの技術者やインタフェイスの設計者たちと協働して、CiscoのソフトウェアおよびネットワークとiOSデバイスの緊密な統合に努めてきた。そして今日は、CiscoのクラウドコラボレーションプラットホームCisco Sparkと、そのほかの高度なネットワーキング提携事業が発表された。

今年後半にお目見えするiOSとの統合によりSparkのVoIP機能がiPhoneの中核的な機能になり、ユーザーに多様なアクセス(コンタクト(通常連絡先)、最近の通信相手、お気に入り、など)を与える。ユーザーはロック画面から直接、入呼に応じることができ、アドレス帳のコンタクトの呼び出しをSiriに命ずることもできる。後者は、今日発表されたSiriへのサードパーティアクセスによる実装だ。

またこのパートナーシップによりiOSデバイスは、最速のCiscoワイヤレスネットワークを見つけることができ、ユーザーは“最良”かつ“最速”の接続を利用できる。Ciscoのブログ記事によると、これにより企業のIT部門は重要なアプリケーションにCiscoワイヤレスネットワーク上の優先権を与えるなど、私企業的な帯域幅調整(internet throttling)を実現できる。

もちろん、まったく、あるいはほとんど、CiscoのユーザーではないApple/iOSの顧客企業も多いが、しかしSparkとの統合(VoIP)は、それとは関係なく有効だ。

これら、Appleのエンタープライズ関連パートナーシップは、いわゆるウィンウィンの関係だ。ベンダ企業はAppleの優れたデザインセンスにアクセスでき、Appleはパートナーたちのエンタープライズ能力に乗っかって企業向け売上を伸ばせる。これまでのAppleは、消費者には強かったが、エンタープライズ方面はいまいちだった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AppleのApp Store、アプリ数200万本、総ダウンロード数1300億回、デベロッパーへの支払い総額は500億ドルに

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今日(米国時間6/13)午前に行われたAppleのWWDCイベントで、CEO Tim Cookは同社のApp Storeとデベロッパーコミュニティー全般の著しい成長について聴衆に語った。今日、App Storeは新たなマイルストーンに達した。アプリ数が200万本を超えた ― 昨年この時期に発表した時は150万本だった。そしてこれらのアプリは計1300億回ダウンロードされた。

昨年のWWDCでAppleは、アプリが1000億回ダウンロードされ、デベロッパーには300億ドル支払ったと言っていた。後者の数字も伸びていて、500億ドル近くになったとCookは言った。

8歳になったApp Storeは年々大きく伸び続けているが、多くのデベロッパーがアプリ開発を利益の出るビジネスにすることに苦闘している。アプリ発見の難しさは一つの課題だ ― そしてそれはAppleがWWDCの直前に発表したApp Storeの改訂で対処しようとしていることだ。改訂にはいくつかの変更が含まれ、検索広告もその一つだ。

Appleは、今回の変更は消費者が新しいアプリを探してインストールする刺激になると信じている。しかし、うまくいくかどうかはわからない ― 人々が定常的に使うアプリの数は限られていて、新しいものを探し続けさせるのは難しい。

それでもAppleは、デベロッパーコミュニティに大きく賭けている。それがAppleの未来の鍵を握っているからだ。Cookによるとこのコミュニティーは今でも伸びている ― 1300万の登録デベロッパーがいて、昨年だけで200万人増えた。

満員札止めのWWDCでは、参加者の70%が初めての参加だったとCookは言った。そして100人が18歳以下。「最年少はなんと9歳。ワォ」とCookは言い、彼女は「すごいデベロッパーになる」と付け加えた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleが「Home」を発表:すべてのHomeKit対応デバイスを一つのアプリでコントロールする

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今日のWWDC2016で、Appleの上級副社長であるCraig Federighiは同社のIoTプラットフォーム「HomeKit」に対する大型のアップデートを発表した。そのビックニュースとは、家庭にあるデバイスをコントロールできるアプリをApple自身が開発するというものだ。

今後、ユーザーは一つのアプリだけを使って照明を調節したり、玄関のモニターをチェックしたり、ガレージを開閉したりすることができる。これは大きなニュースだ。

AppleがiOS 8と同時にHomeKitを発表したのは2014年のことだった。それ以降、「モノのインターネット」業界には沢山のアプリやデバイスが誕生し、すべてモノを束ねるソリューションが多く存在するようになった。HomeKitの「Home」は、その目標に向かう最初のステップとして相応しいものに見える。

今後Homeを利用すれば、HomeKit対応のすべてのデバイスを、たった一つのアプリからコントロールすることができる。照明、サーモスタット、ガレージのドアなどがその例だ。このアプリは複数のアクションにも対応しており、一つのボタンを押すだけで複数のデバイスを操作することも可能だ。例えば、「行ってきます」というボタンを押せば、Homeが照明をオフにしてサーモスタットの電源を落とし、そしてアラームもセットするという具合だ。

この新しいアプリはiPadやApple Watch向けにも公開される。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Twitter /Facebook

Apple、iPhoneに顔認識と物体認識を導入

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何年か前にレストランで撮ったあの写真を覚えているだろうか?バーで友達に見せたい、あのすてきなデザートは? これまでは何千枚もの写真をスクロールして探さなくてはならなかった。iOS 10の新しい写真アプリで、Appleは高度なコンピュータビジョン技術を駆使して、写真の発見やグループ分けを容易にした。

Appleが使用するコンピュータビジョン技術は、iPhoneまたはiPadの上で動作する。つまり、画像を全部クラウドにアップロードする必要がない。写真の顔を認識して人ごとにグループ分けできるほか、高度な物体認識も行うので、はるか昔の様々な物の写真を見つけることができる。言い換えれば、iPhoneはあなたが撮ったのが食べ物か馬か山かを知っているので、見つけ出すのはずっと簡単になる。

Appleによると、システムは画像にどんな人や物が写っているかを認識するために、1枚当たり110億回計算する。

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ここからコンピュータビジョンと位置情報ベースの画像タグを合わせるのは簡単で、Appleは写真アプリの新しい “Memories” 機能で、友達ごとや位置ごとに写真をグループ分けできるようにした。

AppleはiOS 10を、過去最大の変更だと言い、新OSでは写真に興味のある人にとって数多くの改善が施されている。ロック画面からカメラを呼びだすのは、右から左にスワイプするだけだ。よくできている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple iOS 10の “Memories” は、古い写真をミニムービーに変える

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Appleは新しいiOS 10の写真アプリに加わったMemories機能で、TimeHop、Facebookの過去のこの日、Googleフォトのアシスタントにまとめて対抗しようとしている。ローカルに端末上で顔認識とAIを使用して画像に何があるかを検知することによって、写真とビデオからテーマ別のミニムービーを作り、画面遷移やサウンドトラックも加えられる。

Appleは今日のWWDCで、iOS 10そのその他の数々の発表と共にこの新機能を披露した。

Memories Gif

TimeHopと「過去のこの日」は特定の日に起きたことに絞って古いメディアを並べるだけだが、Appleはもっと新鮮でシェアできるものを作ろうとしている。特定の人物や、ハイキング、ビーチ等のシーンの写真を認識してまとめてくれる。

しかし、プライバシーにも配慮しており、処理は端末上で行われるため、写真や顔認識データがAppleサーバーに送られないことを強調している。

Memoriesムービーのデモは印象的だった。いくつかの写真とビデオを自動的につなぎ合わせて、のんきな家族スキービデオが出来あがる。しかし、テーマはクール、穏やか、元気がでるもの、長さも短いものから長いものまで、いろいろ変えられる。「壮大な」テーマに変えれば、ビデオクリップがマイケル・ベイ風アクションムービーの予告編にもなる。

Apple Memories Tab

AppleはiOSの写真アプリを単なるメディア管理アプリ以上のものにしたがっている。もしiOSで自分の古い写真やビデオの価値が高くなれば、Androidに乗り換える可能性は低くなるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

メールや地図などAppleのネイティブアプリがスタンドアローンアプリに変更、App Storeに掲載

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Appleは、iOS端末に初めから搭載されているメール、株価、コンパス、計算機、時計、天気などの一連のネイティブアプリのあり方を変える。 スタンドアローンアプリとしてiTunes App Storeからダウンロードできるようにする。iOS端末のエンドユーザーにとっては、今あるサードパーティーアプリと同じように、これらのアプリの更新頻度が上がることを意味する。

これまでApple純正アプリは、同社がiOSアップデートを行った時にしか更新されなかった。この制限により、アプリへの新機能の追加、バグ修正、セキュリティー対策などの変更を施すスピードが遅くなっていた。Apple内の開発チームにとって頭の痛い問題だった。

しかし、全てのAppleアプリがそうだったということではない。Appleは、すでにアプリの多くをスタンドアローンのアプリとしてダウンロードできるようにしていた。iTunes U、iMovie、Apple StoreアプリとiWork関連アプリ(Pages、 Keynote、Numbers)などがそれに該当する。

そして今回、そのリストにPodcast、地図、コンパス、ヒント、計算機、時計、ボイスメモ、連絡先、株価、天気、iCloud Drive、カレンダー、メール、ミュージック、リマインダー、ビデオ、FaceTimeとメモを加える。

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Appleは本日、静かにこれらのアプリをiTunesに掲載した(いくつかはすでに利用できる)。しかし、このことをWWDCのステージで公式には発表していない。 Owen Williamsのツイートを受け、Product Huntが最初にメールアプリがiTunesにあることを伝えた。Appleの他のアプリもApp Storeに掲載されるのではないかという憶測が流れていた。

そして、それは正しかったようだ。

この変更を機にユーザーがこれらのアプリを削除できるようになるかについて、Appleはまだ言及していない。これはコンシューマーのストレスを引き起こす要因だった。

これについても今朝のWWDCのキーノート、あるいはAppleのiOS 10のプレスリリースでも発表していないが、新しいiOSバージョン(iOS 10)のベータ版が利用可能になれば、答えがわかるだろう。ただ、この変更はユーザーが自分たちの体験をコントロールするためというよりは、アップデートをいかに早く展開するかを念頭においたものだろう。

更新情報:最初のiOS 10のベータビルドをインストールすると地図、ビデオ、時計、リマインダー、連絡先、天気、Podcast、FaceTime、計算機、 iCloud Drive、ボイスメモ、ヒント、メール、コンパス、株価、友達を探すアプリを削除することができる。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Macのオートアンロックは、次期MacBook ProにTouch IDが塔載される前兆

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Appleは次期バージョンのオペレーティングシステム、macOS 12をつい先ほどWWDCで披露した。そこで同社は、Macをアンロックする全く新しい方法を発表した。長くて面倒なパスワードを一日に何度もタイプする代わりに、Macは自動的にアンロックされる ― Apple Watchを着けていれば。

Appleは、iPhoneでも使えるようになると言ったが、方法には言及しなかった。その答はTouch IDだ。Apple Watchは今でもiPhoneのTouch IDでアンロックできる。一度アンロックされると、Apple Watchが手首にある限りアンロック状態が続く。しかし、腕から外すとApple Watchがそれを検知し,再びアンロックしなければならない。

今日Appleは、オートアンロックのしくみをあえて語らなかったように思える。なぜなら、iPhoneをMacの近くに持ってきたのが他人でないことを確認する唯一の手段はTouch IDだからだ。iPhoneがアンロックされていれば、Macをオートアンロックできる。

これは、MacにTouch IDセンサーが付く可能性を示唆していて興味深い。噂によると、Appleは新しいMacBook Proを近々発表するという。WWDCはソフトウェア中心の場だが、MacBook Proの発表は差し迫っているはずだ。

このMacBook Proはスリムなボディーになると言われている。そのためには、新しいUSB-C標準を全面的に採用することになる。現在Retina MacBook Proの厚さは、USBポートやThunderboltポート、HDMIポート ― この3つは大体同じ厚さ ― とほぼ同じだ。USB-Cポートはこの全ポートを置き換えることができる。

スリムなデザインと最新型Intelプロセッサーに加えて、MacBook ProにはTouch IDセンサーが装備されるかもしれない。パスワードを何度もタイプしなくてよいのは嬉しい。しかし、さらに別の可能性への道も開かれる。例えば、MacでApple Payをネット購入に使える。

最後の新機能はさらに驚きだろう。Appleは小さなOLEDタッチスクリーンをキードードの上部に付加するかもしれない。新しい金属射出成形で小さくなったヒンジのおかげだ。Appleはノートパソコンにタッチスクリーンを載せたことはないが、この小さなタッチスクリーンはショートカット用で、アプリによって変わるものと思われる。

今日この新しいノートを見られそうにないのは残念だが、今日のソフトウェアの発表は、MacBook Proユーザーにとって期待できる兆候だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

WWDC 2016でApple、iOS 10を発表―過去最大のアップデート

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今朝(米国時間6/13)開幕したWWDC 2016カンファレンスで、AppleはiOS 10を発表した。その名の通り、iPhoneとiPadのエコシステムにとって10回目となるメジャー・リリースには大小とりまぜて多数の新機能が投入されている。Appleは来月、公開ベータ版をリリースする。

Appleのソフトウェア・エンジニアリング担当上級副社長、クレイグ・フェデリギ(Craig Federighi)はキーノートで「過去最大のiOSのアップデート」だ述べた。以下、新機能の概要を報告する。

iOS 10でAppleは“Raise to Wake”という新しいロックスクリーンを導入した。いちいちデバイスに触る必要なしにロックスクリーンを表示させることができるようになった。デバイスの方がスマートに目を覚ましてくれる。この機能の実装は、正当な所有者以外がロックスクリーンの通知を読んでしまわないよう、iPhone 6の3D Touchが即座に作動するように進歩するのを待つ必要があった。

これで3D Touchを備えたデバイスでもロックスクリーンで通知のプレビューができる。たとえば通知を強く押すとウィジェットが小窓を開きチャットができるようになる。Uberなどのサードパーティーはこの機能を有効に活用できるだろう。Uberからの通知を強く押すと配車された車が今どこを走っているのかが分かる。

ロックスクリーンを表示させた状態で右にスワイプするとカメラが起動し、左にスワイプするとロックスクリーンを離れずにウィジェットが一覧できる。画面上部から下へスワイプすると通知/コントロールセンターが現れるのは今まで通りだ。

通知センターのデザインも一新された。外見はApple Watchの通知センターによく似ている。新しいコントロールセンターは2ページになり、右スワイプで次のコントロールセンターのページが表示される。ここには音楽プレイヤーだけがある。

ホームスクリーンでの3D Touchのショートカット・メニューの表示も大きく実用性が高められた。3D Touchのポップアップにアプリのライブ情報が表示される。同時にTodayタブのウィジェットを強く押すとアプリのミニ版を開くことができる。

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Siriの改良もiOS 10のトップニュースの一つだ。フェデリギはSiriでWeChatをデモした。ユーザーはSiriにWeChatでメッセージを送るよう命じることができる。SiriはWeChatアプリをミニ窓で開き、指示された相手にメッセージを送信する。これ以外にも、UberやLyftで車を呼ぶ、RuntasticやRunkeeperでエクササイズの記録を取る、Number26やVenmで借りていたお金を友人に返す、SkypeやViberで通話するなどユースケースはいろいろ考えられる。

SiriはMessagesでもテキストで回答できるようになった。現在位置や連絡相手の情報を受取るには便利だ。キーボードも多言語サポートが強化された。

iOS 10はiPhone上でのディープ・ラーニングを利用して顔認識を強化した。ユーザーはこの機能を利用して人物をキーとして、家族や友達の写っている写真でアルバムを作ることができる。iOSは写真に写っている対象を、川や山などと認識できるようになった。「山」というキーワードで検索すると、山の写真がすべて表示される。

iOS 10のアップグレードで写真の使い勝手はGoogleフォトにかなり近づいた。ただしAppleは従来どおり、すべての写真をローカルで処理する。つまりAppleがユーザー情報を収集することはない。iOSに新しく追加されたMemories機能は、 家族や友達と過ごした休暇の写真からミニ動画を作ってくれるだけでなく、写りのよいカバー写真も選んでくれる。ユーザーは複数のMemoriesを簡単に切り替えることができる。iOS 10はビデオにサウンドトラックを付加してくれる。ユーザーはビデオを編集して短くしたり雰囲気を変えたりできる。macOSの写真も同様のアップデートを受けた。

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iOSのマップも大がかりなアップデートの対象となった。マップはユーザーの状況に基づいて積極的な提案をしてくる。たとえば、仕事に行くときは今日の日程を尋ねてくる。Appleはターン・バイ・ターンのナビのデザインも一新して使いやすいものにした。またAppleマップはサードパーティーのデベロッパーに開放された。たとえば、FoursquareはAppleマップのエクステンションを作ることができる。Uberもパップから車を呼べるようにできるだろう。

一新されたといえばApple Musicもゼロから作り直された。独立のConnectタブはなくなった(Connect機能は利用できる)。現在再生中の楽曲を示す画面は新しくなった(Rdioにそっくりになった)。おかげでごたごたした感じが消えてすっきりした。Musicアプリを開くとライブラリー・タブが最初に表示される。下にスクロールするとApple Musicに追加されたアカウントを見ることができる。

「再生中」のスクリーンを下にスクロールすると歌詞が表示される。For You画面のトップにはDiscovery Mixが追加された。これはSpotifyのDiscover Weekly〔今週のおすすめ〕に生き写しだ。これにPlaylistとConnect.が続く。この画面はいろいろな要素を盛り込み過ぎてまだかなりごたごたしている。RadioタブはBeats 1、オンデマンドでストリーミングできる番組がフィーチャーされる。

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スマートホームを実現するHomeKitも大きくアップグレードされた。iOSに接続されたすべてのデバイスを新しいHomeアプリから操作できる。またHomeKit対応デバイスをコントロールセンターに追加することもできる。つまりコントロールセンターからスマート照明の明るさを変えられるわけだ。自宅のデバイスをリモートで操作する場合、Apple TVがセキュリティーを確保されたアクセスポイントとなる。HomeアプリはiPadからも利用できるのでiPadをスマートホームのコントロール・スクリーンとして利用できる。

ここで電話アプリをチェックしてみよう。iOS 10はボイスメールのメッセージをテキストに文字起こししてくれる。電話アプリのエクステンションではネーティブの電話アプリのUIのままVoIPアプリを利用することができる。着信音も通常と変わりない。このエクステンションはスパム着信にフラグを立てて知らせてくれる。

メッセージ関係も大きく変わった。特にプレビュー機能が充実した。たとえばYouTubeの共有URLが送られてきた場合、 メッセージ・アプリ内から動画のプレビューができる。カメラを起動すると、iOSはライブ・カメラとPhoto Pickerを用意してすぐに写真を保存できるようにする。絵文字はこれまで3倍の大きさになった。メッセージ・アプリは絵文字の候補も提案する。ユーザーは単語をタップして絵文字と入れ替えることができる。絵文字キーボードを立ち上げると、アプリはテキスト中で絵文字に置き換えることができる単語をハイライト表示する。誰もが絵文字の達人になれる!

Appleはチャットのテキストのバブル〔吹き出し〕をユーザーがその場でサイズを変えるなどができるdynamic bubble機能を追加した。ユーザーは手書き風、ポップ風、ミニ吹き出しなどさまざまな公開を選べる。Slackの絵文字と同様、フィードバックを付けるとこともできるし、フルスクリーン効果を加えることもできる。花火のフルスクリーン効果を選ぶとスクリーンをフルに使って花火が打ち上げられる。

改良はメッセージ・アプリ内にとどまらず、サードパーティーのデベロッパーもAppleのMessagesアプリにエクステンションを作れるようになった。これはFacebookのMessengerアプリに似たやり方だ。Messengerはスタンプや写真を追加できるし、料理の出前を注文などができるようにこなる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AppleがiMessageアプリをサードパーティ開発者に開放

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本日のWWDCのキーノートで、Appleは開発者に対して扉を大きく開けた。AppleはSiriをサードパーティ開発者に開放しただけでなく、さらに神聖な「メッセージ」まで開放するという。

iMessage Appsでユーザーは、メッセージアプリの右側からApp Drawer(アプリの引き出し)を開けて、会話しながら他の機能を使うことができる。

ミッキーのGif画像といった面白おかしいスタンプから、例えばSquare Payでメッセージから友達に送金したり、友人と一緒に食事の注文をDoorDashで発注したりといった高度な機能まで使うことができる。

iMessage Appsの追加がiOS 10のメッセージにおける最大の機能追加だ。しかし、それだけではない。

ユーザーはやりとりをしている画面で音楽や動画の再生が可能なリッチリンクを送り合うことができる。

メッセージには絵文字化機能もある。単語を入力していくとそれに関連する最適な絵文字が表示され、1タップで単語を絵文字に変換することができる。

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また、ユーザーはメッセージに吹き出しのアニメーションを加え、メッセージが届く時の印象を優しくしたり、「ポン!」と現れるような効果を加えたりすることもできる。「透明インク」を選択すると、テキストでも写真でもそのメッセージを隠すことができる。受信者が指でスワイプしてコンテンツを開くまで隠されたままだ(Confideに似ている)。

アニメーションはチャットの吹き出しだけでなく、全画面で表示する風船や紙吹雪といった効果もある。

それに加え、ユーザーはメッセージに対してSlack風の返信やDigital Touch (ローンチ当初からApple Watchに搭載しているお絵描き機能と同じ)で返答することができる。

AppleはQuickTypeのアップグレードも発表した。iOS 10のキーボードは、例えば友人がユーザーの連絡先情報を尋ねていることを認識し、その情報を送信するかどうかを先回りしてユーザーに提案する。ユーザーにどこにいるのかを聞いている友人がいた時も、それを認識して位置情報を送信するかをユーザーに提案する。

メッセージアプリのアップグレードにより、iOS 10以降の私たちの会話のあり方は大きく変わることになるかもしれない。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

WatchOSを刷新、UIが新しくなってアプリのローンチ時間も速くなった

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今日のWWDCでAppleはwatchOSの第3バージョンをローンチした。注力したのはスピードの改善だ。今日から開発者にベータ版を公開し、秋に全ユーザーへと開放する。

スピード

Appleはアプリの速さを本気で改善した。第1、第2バージョンのOSの遅さは明らかに改善が必要だった。アプリのローンチの速さは旧OSより「7倍」速くなったとAppleはいう。

どうやってそれを実現したのだろうか?サードパーティとビルトインアプリのメモリー使用を許可し、ユーザーが特定のアプリを使用していない時でもアップデートと情報の更新をバックグランドで行えるようにした。

ウォッチの操作を早めるため、AppleはwatchOSに「dock(ドック)」を追加する。上にスワイプすることで、各アプリのローンチが素早くできるようになる。

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WatchOS3にも、iOSのようなコントロールセンターが搭載される。上にスワイプして、消音、BluetoothやWi-Fiのオンオフを素早く設定できる。

また、アプリでのメッセージ送信も楽にする。Scribbleという機能を新たに追加した。これは、文字を描くとすぐにテキストに変換する機能だ。ユーザーはスマホを触らずとも素早くメッセージを送るのに役立つだろう。これは最初のwatchOSがリリースされた時に、約束していた内容だ。

SOS

AppleはSOSという新機能をローンチした。これは、緊急時にユーザーを助けるためのものだ。助けが必要な場合、ウォッチの下のボタンをしばらく押すとカウントダウンが始まる。それがゼロになると端末から911に電話回線かデータ接続で電話がかかる。

SOSを使用した時、ウォッチはユーザーがHealthKitに入力した緊急情報を自動で表示する。最初に到着した救助者が救助の際に役立てることができるだろう。

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Health

watchOSの第3バージョンでは、健康情報関連の改善が多く施された。Activityは、watchOSでユーザーの運動と健康上の数値をトラックする機能だが、友人と競えるようになる。

新ソフトウェアは、Activity Sharing機能を搭載する。毎日の歩数や消費カロリーといった指標を友人と共有することができる。この親しみある競争で、フィットネスにおける目標を達成するのに友人の力を借りることができる。

AppleはBreatheという2つ目となる健康関連のアプリをローンチした。このアプリはリラックスするのを助け、呼吸の頻度をコントロールすることを促す。ユーザーはアプリを開いて、何分練習するかを設定し、視覚か触覚のヒントに従って呼吸をする。

ActivityとHealth Kitは車椅子のユーザーにも対応するようになる。Appleは、車椅子のユーザーの動きをトラックするアルゴリズムを改善し、「立ち上がる時間」などの通知を「動く時間」に変更するなどの調整を行った。

開発者向け機能

WatchOSは開発者向けの新機能も実装している。前述の通り、ほとんどのアプリはバックグランドで動いて、ユーザーのためにデータを予めロードすることができるようになる。また、開発者は端末のスピーカーを使うWatchアプリを制作できる。腕の端末で動画を再生できるようになる。

今回のアップデートから、watchOSアプリのApple Pay対応もできる。手首からEコマースが利用できるよう実装が可能となる。

デザイン

watchOSのデザイン面では、新しい文字盤デザインがいくつか登場した。ミニーマウスの文字盤やローマ数字のデザインなどだ。ユーザーは、右か左にスワイプして文字盤を簡単に変更することができる。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

OS Xは「macOS」へと改名され、デスクトップで動作するSiriや「auto unlock」などが追加される

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もしも、あなたがApple流のネーミングに頭を悩ませていたのならば、もうその心配はない(これまで、iOS、tvOS、watchOSなど、OS X以降、これまでとは違ったネーミング方法を採用していた)。本日Appleが発表したところによると、OS Xには新しい名前がつき、元祖Apple流の命名方法へ戻る形となる。OS Xの新しい名前に注目せよ。その名も、「macOS」だ。さらに、このOS X/macOSの新バージョンも同時に発表された。カリフォルニア州にちなんだネーミング方法を採用し、新しいバージョンのOSは「macOS Sierra」と名付けられた。

期待されたとおり、macOSのデスクトップ版にはSiriのサポートがいよいよ追加される。本日、Siriそのもののアップデートも発表されたのだが、その新しいSiriを起動するためには「hey Siri」と話しかけるだけで良い。そうすれば、そこそこ役に立つApple社製のAIがあなたの意のままとなる。Siriの機能には、Mac上のファイルを見つける機能、メッセージ送信機能がなどがある。また、Siriはバックグランドで動作するため、たとえユーザーがフルスクリーン・モードで別のアプリを起動していたとしても、その間にSiriに他のタスクを与えることも可能になるとAppleは話す。

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また新しいmacOSには、登録したiPhoneやApple Watchが近くにある場合、Macを自動的にアンロックする機能も新たに追加された(これはChrome OSに搭載されたGoogleのSmart Lockに似た機能だ)。Appleはこの機能を「auto unlock」と呼んでいる。

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その他にも、新しい機能にはAppleが「universal clipboard」と呼ぶものがある。iOSとmacOSで共有できる単一のクリップボードにアクセスできる機能だ。また、改良されたiCloud Drive向けのサポートも発表された。これにより、複数のデバイス間を通じてより簡単にファイルを作成することができるようになった。今回のアップデートにより、ローカル・マシーンに存在する古いファイルを簡単にクラウド上にアップロードが可能になり、容量を節約することできる。

これらに加えて、ユーザーがmacOSを複数台所持している場合、複数のMacのデスクトップ環境を同期できる機能の追加も発表された。ブラウザで動作するApple Payも新しい機能の一つだ。ユーザーの認証には、iPhoneに表示されるTouchIDが利用される。マイナーではあるが有用なアップデートとして、MacOS上のすべてのアプリをSafariのタブのように管理できる機能がある。

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今回のアップデートは、まず6月にベータ版として提供され、今年の秋にはすべてのユーザーに無料アップデートを通じて提供される予定だ。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Twitter /Facebook

Apple Payのウェブ版を公開、PayPalを追随

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オンラインショッピングはもっと楽になりそうだ。

今日、サンフランシスコで開催しているWWDCで、AppleはようやくApple Payのウェブ版を公開すると発表した。MacユーザーはSafariで「Apple Payで支払い」ボタンからオンラインで決済を行うことが可能となる。購入は、スマホかウォッチのTouch IDで認証する。

これまで、Apple Payは限定されたiOSアプリでしか使用することができず、使用できる物理的な小売店も限られていた。

ではどうやって認証するのだろうか?オンラインで決済をする時、AppleのContinuity機能で、スマホかウォッチに通知が送られる。そこで購入を完了させる認証を素早く行うことができる。スマホのTouch IDかすで認証済みのウォッチをタップすることで決済を確認し、その後ブラウザが自動で処理を行う。

小売パートナーは、チェックアウトの工程の中にApple Payを実装する必要があるが、Appleはすでに自社の決済プラットフォームに大量の小売店を乗せる交渉を済ませたという。

この動きは、AppleがPayPalの立ち位置に狙いを定めていることを示す。PayPalはウェブでの決済の王者だ。Apple Payの方がPayPalより早く決済がすみそうなことを考えると、現在PayPal決済を提供している多くのウェブサイトがカスタマーのためにApple Payを決済手段に追加することが考えられる。

Appleがアプリをショッピングのためのプラットフォームに変えようとしても、平凡な古いインターネットで多くのEコマースが発生していた。つまり、これまでAppleは買い物客の大部分に訴求できていなかったのだ。Apple Payをウェブに持ってくることで、Appleは新たな買い物客の層に決済手段を提供できる。アプリから買い物をしない人、そしてウェブで買い物を望む人にだ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

AppleのWWDC 基調講演の内容予想

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サンフランシスコで現地時間13日10時(日本時間14日午前2時)にApple毎年恒例の開発者会議が始まる。例年通り、昔ながらの基調講演では、同社が秘密にしてきたことも、それほど秘密でもないことも取り混ぜて発表される。以下に私が予想する内容をまとめた。

カンファレンスの大部分は、iOSとOS Xのアップデートに関するものになるだろう。通常、Appleは特に重要な機能をWWDCで紹介する。その後、開発者たちはベータ版にアクセスできるようになり、9月には最終版が出荷されるのである。

まずiOS 10を取り上げてみよう。噂によれば、Appleはデフォルトアプリ用の新しいダークモードと内蔵アプリを非表示にする方法を発表するらしい。また、HomeKit対応アプリのすべてを制御する新しいホームアプリ(HealthKit対応アプリ用のHealthアプリのようなもの)も十分に考えられる。

iPhoneの暗号システムに関するFBIとの攻防を受けて、Appleは同様のケースの再発を回避したいと考えている。そのために、 AppleはiOSのセキュリティを高めて、iPhoneのアンロックに関して自社がFBIに協力する能力自体を持てなくする可能性もある。

他にありえそうな変更の1つが、もう何年も手つかずになっている電話アプリの改善だ。連絡先が「取り込み中」ではなく、電話をできる状態か確認する方法が発表されるかもしれない。あるいは、ボイスメールをほかのiOS機器やOS X機器と同期する方法を模索しているかもしれない。

通信機能といえば、最近噂になったのが、AppleがiMessageをAndroidで利用できるようにするという話題だ。もしそうなれば、iMessageのグループを作成したいのに1人か2人のAndroidユーザーが混じっている家族にとって朗報だ。AppleがFacebookのメッセージアプリやMessenger、Whatsappに対抗しようとするなら、とっくに着手しておくべきだったとさえ言える。ついでに、この場を借りてAppleに要望を伝えさせていただくと、メッセージアプリでリンクや、ツイートや、YouTube URLのプレビューができるようにしてもらいたい。

さて、手の届きやすい部分の話題が一通り終わったので、大きな変更の話をしよう。まずは、新しいSiriだ。

家にAmazon Alexaがある人や、Google Nowを触っている人なら、Appleがこの分野で後れを取っていることを知っているだろう。Appleは、スマートフォンにパーソナルアシスタントを初めて導入した企業だが、それ以来さしたる変更もない。

まず、iOS 10になればSiriはこれまでよりも音声識別能力が向上し、素早く応答し、文脈を最大限に利用できるようになるはずだ。Appleは、次世代のSiriのために前途ある技術企業VocalIQを買収した。Siriは、ユーザーが5分前に見ていたものを記憶して、それによって回答の精度を上げることができるようになっているはずだ。

次に、サードパーティの開発者は、ついにSDKを使用したSiriの統合が可能になるだろう。音声を使ってCitymapperで行き方を尋ねたり、Venmoで友達にお金を返してコンサートチケットを購入したりできたら、と想像してみてほしい。

ほかの大きな変更として、AppleはApple Musicの大規模リニューアル取り組んでいるとされている。Appleは、昨年のWWDCでApple Musicを発表した。有料会員数は数百万人に上るが、インターフェイスは相当わかりにくい。

何をするにもやたらとタップさせられるため、Connectを使う人はいない。楽曲をお気に入りにするか、ライブラリに追加するかも迷いどころだ。他にもいくらでも不満点は出てくる。Appleが、今後さらに数千万人のApple Musicユーザーを引き寄せたいと願うなら、再設計は避けて通れない道だ。

少しギアを変えてOS X 10.12ことmacOS 12の話をしよう。そう、これは誤植ではない。iOS 10のリリースと、OS Xの新しいバージョンの話が紛らわしくなってきたため、AppleはXの文字を取り、命名規則を統一しようとしている。

それ以外の情報は、あまりわかっていない。Appleは、Siriバージョン2をmacOSに追加しようとしているはずだ。たとえば、メニューバーなどに常駐させられるかもしれない。また、ウェブショッピングでもApple Payが利用できるようになるかもしれない。

Appleが、ついに大規模なiTunesアップデートに取り組もうとしているという噂もある。iTunesが古くなってきて、バグだらけになっているので新しいiTunesが今秋発表される予定で、WWDCでお披露目されるというのである。

最後に、AppleはiPhoneのTouchIDを使ってMacをアンロックできるようにするという。なぜ今なのか。Appleは、MacBook ProにTouchIDセンサーを搭載しようとしているのかもしれない……。

MacBook Proといえば、Appleは興味深い取り組みを進めている。新しいノート型Macには、最新のIntelプロセッサが内蔵されるが、それだけではない。Appleは、この機会にMacBook Proをより薄く軽量にする可能性がある。従来のUSB、HDMI、MagSafeといったポートは厚みがありすぎるので、代わりにUSB-Cポートが採用されると思われる。また、Appleはキーボードの上部にカスタマイズ可能なショートカットバーとして、小さなタッチスクリーンの追加を目論んでいる。

ただし、このMacBook ProがWWDCでの発表に間に合うとは期待しない方がいいだろう。同様に、Mac ProとMac Miniも早急なアップデートが待たれるが、今年のWWDCはソフトウェアの話題に終始しそうである。

したがって、Retinaの解像度と統合グラフィックカードを備えた新作外付けディスプレイを待っている人は、次回以降のお楽しみとなりそうだ。

少しだけtvOS 10とwatchOS 3にも触れておこう。Apple Watch 2はまだ発表されないだろうが、Appleはインターフェイスを洗練し、より強力なネイティブアプリを搭載した新しいバージョンのwatchOSを発表するかもしれない。watchOS 2で、Apple Watchはアプリプラットフォームになるはずだったが、率直に言ってwatchOSにはまだまだ手を入れる必要がある。友達画面を呼び出すのに、いまだにサイドボタンを使用しているという人も多いだろう。

tvOS 10については、論理的に考えてApple TVにも新しいバージョンのSiriが追加されるだろうという点を除けば特に情報がない。しかし、Appleのことだ。いくつかサプライズを用意している可能性はある。AppleはすでにWWDCに先駆けてApp Storeについての大量の変更を明らかにしているが、これは基調講演の内容が盛りだくさんであることを意味している。どうやら今日の基調講演は面白いものになりそうだ。TechCrunchでは、現地からの速報をお届け予定だ。

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(翻訳:Nakabayashi)

Apple、App Storeをアップデートへ―審査を高速化、検索広告と開発者取り分85%プラン等を導入

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恒例のWWDCカンファレンスの開催を控えて、AppleはApp Storeにおける一連のアップデートを発表した。Appleはこれらの変更がデベロッパー、消費者の双方に利益をもたらすと期待している。

ワールドワイドマーケティング担当上級副社長で、昨年11月にApp Storeの担当になったフィル・シラーは、登録申請から公開までの時間短縮、Appleと開発者の取り分の見直し、アプリの発見などを改良したと述べた。アプリの発見についてはApp Storeに検索広告が導入されることになったのが注目される。

今回のアップデートについては「遅すぎた」との批判が多く出そうだ。デベロッパーは開発したアプリをApp Storeに登録させるにも、ユーザーに気づかせるにも、ダウンロードしてインストールさせるのにも長年苦労してきた。実際、消費者は新しいアプリを試すのに飽きてきたようだ。大半のユーザーはここ1月以内に一つもアプリをダウンロードしていないという調査も発表されている。

新しいを獲得し、引き止めることがますます難しくなりつつあるモバイル・アプリの世界で、 App Storeは心機一転したフレッシュな外観の下で適切なアプリと適切なユーザーを引き合わせ、デベロッパーの収入を最大化することに努力しようとしている。

アプリの審査

AppleはまずApp Storeのアプリ審査のプロセスを改良した。これまで受付から公開まで5日かかっていた。アプリが関係法律を順守しており、消費者がインストールしても安全であるなど、Appleの定めたガイドラインに添っているかを確認するためにそれだけかかっていたわけだ。しかし、シラーがThe Loopのインタビューで述べたところによると、最近、公開までにわずか1日しかかからなかったアプリが多数あった。

シラーによれば、Appleは毎週10万本のアプリを審査しているが、このプロセスを高速化する方法を発見したという。Appleは現在安定的に50%のアプリを24時間で審査し、90%を48時間で審査できる。

これまでApp Storeに対してGoogle Playはアプリの審査時間が短いという大きな優位性があった。これはGoogleがアプリの審査過程の大部分をアルゴリズムで処理していたためだ(最近、Googleは人力による審査も加えたが、これは全体的な処理スピードには影響していないもようだ)。

サブスクリプションに85/15の取り分比率

またAppleはビジネスモデルにも改良を加え、売上をサブスクリプションに依存するデベロッパー向けに新しい取り分比率を導入した。現在Appleは伝統的な70/30の配分率を採用している。デベロッパーが70%を得るという配分率は、アプリが主として売り切りだった時代に確立された。しかし時代は変わった。

今回の変更で、サブスクリプションの場合、1年めは従来通り70/30だが、2年目以降は85/15の分配率となる。これはゲームだけでなく、App Storeで公開されるあらゆるジャンルのアプリに適用される。

Appleによれば、サブスクリプションの認定を受けるためには次のような条件がある。つまりアプリが定期的にアップデートされるかコンテンツが配信されなければならない。あるいはクラウド・ストレージや多人数ゲーム(MMOG)のようにアプリ内から既存の有料サービスにアクセスできる必要があるということだ。

Appleは現在すでにユーザーが1年以上にわたって利用しているサブスクリプション・ベースのアプリは上記の新しい配分率が適用され、売上の85%をを受け取る資格があるとしている。この変更は次の月曜日、6月13日から適用される。

デベロッパーはまた地域別に異なる料金を設定したり、新規ユーザーに対するサブスクリプション料金をアップしたりすることもできるようになった。新システムはユーザーにとってもアップグレード、ダウングレードなどがしやすくなっているという。

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Above: App Store search ads (via The Loop)

アプリの発見と広告

最後に、今回のアップデートでいちばん影響の大きい点だろうが、アプリの発見についてもAppleは大きな変更を行った。

多くのデベロッパーはApp Storeはアプリが発見しにくいという問題に長年つきまとわれてきたと考えている。

Appleはこの秋、 App Storeのおすすめ(Featured)セクションを全面的にアップデートし、ユーザーがすでにインストールしているアプリは表示されないようにするなどの変更を予定している(Appleは今月、同様の改良をApple TVでも実験したが、この場合はトップ・チャートに影響が出てしまった)。

Appleはまた「カテゴリー」のタブを復活させる。ユーザーはApp Storeのナビゲーションがしやすくなるはずだ。また圧力を感知する3D Touch機能が利用できるデバイスの場合、友達とアプリ情報を共有できる。iOSデバイスのホーム画面でアイコンを押すとソーシャルネットワークでの共有が可能になる。Appleは便利な割に利用されていない3D Touchのショートカット機能をプロモーションしようとしているようだ。

現在App Storeは木曜日ごとにアップデートされているが、AppleがiMoreで述べたところでは今後は更新の頻度が増える。

ビジネスモデル上の最大の変化は、App Storeにおける検索広告の導入だろう。ユーザーが名称ないしキーワードでアプリを検索する際に広告が表示され、デベロッパーは掲載料金についてオークションで入札することができるようになる。これはGoogleのAdWords広告と似た仕組みだ。

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App Storeに150万ものアプリが登録されるようになり、アプリの発見に関して検索はますます重要性を高めている。Appleによれば、App Storeでダウンロードされたアプリの65%は検索を発端としている。

App Storeの検索広告は、検索1回について1件だけ表示されるとAppleでは強調している。また広告は検索結果一般とはっきり区別できるよう表示される(青地にAdのアイコンが付される)。表示内容はApp Storeに登録された内容そのものとなる。どのユーザーが広告をクリックしたかなどのデータはデベロッパーには知らされない。デベロッパーは広告のパフォーマンスに関するレポートは受け取るが、ユーザー情報を受取ることはできない。またAppleが不適当と認めた場合、広告は13歳以下のユーザーに対しては表示されないとシラーはThe Loopに語った。

検索広告の料金は最低料率や独占的契約を排除した純然たるオークション・システムで決定される。これは大手デベロッパーが広告で独占的な地位を占めるのを防ぎ、小規模なデベロッパーにも広告を利用しやすくするためだ。

検索広告は来週月曜日にまずアメリカ市場にベータ版として導入される。全世界に拡大されるのはこの秋になる予定。

今回のアップデートは単にiOSだけでなくAppleが運営するすべてApp Storeが対象となる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Motion StillはiOSのライブフォトの手ブレを補正して見やすいアニメにするGoogleアプリ

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Appleのライブフォトはなかなか独創的な発明だ。ライブフォト・モードを選んでもいつもどおり普通に写真を撮れる。しかしiOSが自動的に前後のシーンを撮影しているので、タップするとアニメになって動き出す。

驚くべき仕組みで、ときおり道で宝石を拾うような幸運に恵まれることもある。しかしたいていの場合、ブレがひどく、意味不明なアニメになるため利用度合はそれほど高くなかった。

Googleは先ほど、この点を修正するアプリをリリースした。

Motion Stills〔動く静止画〕と名付けられたアプリは、ほぼiOSのライブフォト専用だ。GoogleはYouTubeなどで積んだビデオ技術をアプリに投入しており、ブレ放題のアニメを見やすく安定させるなどの驚べき効果を瞬時に発揮させることに成功した。

  • ブレがひど過ぎるフレームを除外する。またユーザーがスマートフォンをポケットに戻そうとする間に写ってしまったフレームも判別する。
  • 背景、前景に何が写っているかを認識し、別個に安定させる(納屋の後ろに山なみが撮影されているような場合、それぞれのブレは視差効果のため大きく異なる。下のGIFアニメを参照)
  • ループ表示に適した開始点、終了点を探す。
  • 広く共有できる GIFファイルを作成する

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Motion Stillアプリは今のところiOS版だけしかないが、これはライブフォトが事実上iOS専用であることを考えると理にかなっている。もちろんサードパーティーのデベロッパーはAndroidでもライブフォトの機能を再現しようとして各種のアプリを発表しているが、まだこれといった決定版は出ていない。

そのような現状ではあるものの、このアプリの登場はGoogleのエンジニアがますますiOSに興味を深めていることを示すものだ。Googleアプリとしては、5月にリリースされたiOS向けキーボード(ちなみにこのGboardは素晴らしいアプリだ)、に続き、iOS版が先に発表された2番目の例となる。 Gboardは多くの部分をAndroid版から借りていたが、同時にGIF検索や絵文字の提案などAndroid版では未実装の機能も多数備えていた。

GoogleのMotion StillsはiOSのApp Storeで公開ずみ

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AppleのApp Storeがダウン(復旧済み)

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AppleのApp Storeが、モバイル、デスクトップ共に技術的トラブルに見舞われているようだ。

ダウンの報告が上がり始めたのは3:30 pm ET頃からで、Appleのサポートサイトも停止を認めた

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当初はApp Storeだけが機能せず、ユーザーはアプリのダウンロードや検索ができなくなった。App Storeを見に来たユーザーは直ちに、「現在iTunes Storeはこの購入を処理できません」と言われた。

その後、Apple Music iCloudeの機能もダウンしていることが複数報告された。

Screen Shot 2016-06-02 at 1.56.14 PM

そして今、それ以外のAppleサービスもいくつかトラブルに遭遇している。Apple Music、写真、Apple TV、iPhoneを探す、iTunes in the Cloud等のiCloudサービスだ。

言い換えれば、今はパソコンやiPhone上で何か重い作業(ソフトウェアアップデート、復旧、バックアップ等)をする時ではないかもしれない。

on Twitterによると、最も広い範囲で起きているトラブルは、App StoreとApple Musicだ。

Appleのサポートは、この問題を認識しているとツイートしている:

本誌はAppleに連絡を取っており、進展があり次題報告する予定。

アップデート(5:30 pm ET/ 6:30 am JT):一部のサービスは復旧している。しかし、App Storeは今もダウンしている。

【日本語版注:日本時間7:50現在App Storeは復旧しているもよう。iCloud関連サービスに一部不具合が残っている。こちらで状況を見ることができる

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、6月13日午前10時のプレスイベントの招待状を発送

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つい先ほどAppleは、Bill Graham Civic Auditoriumで行われる次期プレスイベントの招待状を発送した。これまでと同じく、イベントは6月13日の午前10時(PT)、WWDCの初日に行われる。例によって彼らが何を発表するのかはわからない。しかし、いくつか可能性の高いものはある。

まず、AppleはiOS 10を発表するに違いない。おそらくOS X 10.12も。WWDCはデベロッパーカンファレンスなので、満場のデベロッパーの前で最新ソフトウェアのイノベーションを披露するのは理にかなっている。

iOS 10の目玉機能のひとつは大きく改善されたSiriかもしれない。このバージョン2のSiriは、コンテキストや補足質問を理解できるものと思われる。SDKも提供されるので、Amazon Echoのような複雑なアクションを起こさせることも可能になる。

しかしAppleは、この機会をその他の発表のためにも利用してきた。今回噂されているのは新MacBook Proだ。新しいノートパソコンには、TouchIDセンサーとキーボードの上にOLEDミニ画面が付き、新しいIntel Skylakeプロセッサーを塔載すると言われている。

Appleの外部ディスプレイはもう何年も更新されていない。WWDCで新しいレティナディスプレイを発表する意味は十分にある。デベロッパーは巨大なディスプレイが大好きだから。だったらMac Proも改訂されていい。

AppleがApp Storeを刷新し、発見しやすくデベロッパーにもっと多くのオプションを与えるという噂もある。改善の余地があるApple Musicについても何か話をするかもしれない。

一つ、確実なことがある。Appleが新しいiPhoneを見せる可能性はない。通常彼らは新しいiPhoneを9月の個別イベントで発表する。本誌は現地にチームを送り込んでイベントのライブログをお送りし、最新ニュースをカバーする。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleのThunderboltディスプレイが在庫僅少。新型の発売間近か

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AppleのThunderboltディスプレイが発売されたのは2011年夏であり、今度のWWDCで新しくなる可能性がある。もし、今の品薄が何かの兆候なら。

地元のAppleストアを探してみてほしい ― 私の近所の十数店舗では「取り寄せ」で、(新製品発売前によくあるように)在庫が足りないか、MacRumorsの情報筋が言うように、倉庫に戻されているのかもしれない。

2560 x 1536 のディスプレイは、値段は高くても、当時はすばらしい選択肢だったが、5年が過ぎ…今は高いだけになってしまった。もちろん、もはや推奨商品ではない ― しかし代わりが出てきそうなのは良いニュースだ。

もちろん、液晶パネルは、高くても、すばらしい5K iMacと同じだろう。Appleが2014年後半に発売した製品だ。より薄く、高解像度で、カラーが改善され、ポートも一新された ― いずれもモニターにとって重要な要素だ。問題は、5K解像度を処理できるデバイスが限られていることだ ― それはMacBook Proの4倍のピクセル数であり、Thunderboltインターフェースを通じて送られる。2本のケーブルを必要とする可能性もあるが、Appleが標準の接続方法としてそれを許すとはとても想像できない。

DiplayPortプロトコルの改訂で可能になるかもしれないが、WWDCには間に合いそうになく、何らかのハードウェアがそこで発表されることも考えにくい。私には有効な方法が思いつかない ― ワイヤレスとケーブル接続でディスプレイを駆動することはあり得るが、可能性は小さい。Appleは、標準を置き去りにすることを恐れないので、新しくて奇抜な何かがやってくるのかもしれない。

WWDCで詳細が語られるものと私は見ている。大きな新型ディスプレーと、場合によって新たな駆動方式は、デベロッパーが早く知りたがるものだからだ。しかし、それまでにAppleが必要なハードウェアを揃えられるかにもかかっている。

いずれにせよ、6月13日には何かがわかる。2週間後に本誌のライブ記事をご覧あれ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook