わずか数滴の母乳で健康診断が可能な検査キット「MyMilk Labs」

赤ちゃんを母乳で育てることは誰にでもできると言われるが、でもそれは実際には不安やわからないことの多い体験だ。特に生後の数週間が難しい。赤ちゃんの栄養は足りてるか、母乳の量は十分かなどと親の悩みは尽きない。そこでMyMilk Labsが開発したセンサー器具「Mylee」は、わずか数滴の母乳をスキャンしてその組成に関する情報を同社のモバイルアプリに渡す。本日米国時間10月2日にDisrupt Battlefieldでプレゼンした同社は、Startup Alleyで選ばれた2つのワイルドカード企業のひとつだ。

DisruptでローンチしたMyleeは、予約価格が249ドル、小売定価は349ドルだ。イスラエルに本社を置くMyMilk Labsは、2014年にRavid Schecter(ラヴィド・シェクター)氏とSharon Haramati(シャロン・ハラマーティ)氏の両氏が創業した。2人はワイツマン科学研究所(Weizmann Institute of Science)で神経免疫学と神経生物学の博士課程にいたときに出会った。

Mylee device

Battlefieldのプレゼンテーションでシェクター氏は、このデバイスは母親や授乳相談員などに母乳に関する客観的な情報を提供することが目的だと語った。

母乳は生後数日から数週間の間に初乳から成乳へと変わっていく。Myleeは乳の電気化学的な特性をスキャンしてそれらを同社の研究結果と対照し、変化の過程のどのあたりかを計算する。そしてその分析結果に応じて母親には、乳の実際の日齢や週齢と対比して変化が遅いか早いかを告げる。

デバイスの最初のバージョンは目下パイロット中のベータで、テストに参加した授乳相談員たちがこれまで500名の母親からの乳の標本をスキャンした。

MyMilk Labsにはすでに消費者向けの母乳検査キットがあり、母親は自宅で乳の少量の標本を採取してMyMilk Labsに送って分析してもらう。結果はアプリの画面のパネルに表示され、栄養パネルでは乳のビタミンB6、B12、Aのレベル、カロリー、脂肪のパーセンテージなどが表示される。また、母親の食生活のアドバイスもある。もうひとつのパネルでは、母乳保育で一番の悩みである乳房痛の対策が表示される。細菌などによる感染症が疑われたら菌種などにより最適の抗生剤が推奨される。

母乳で育児をしている母親のほとんどにとって検査キットなんか要らないと主張する医師もいるが、母乳による子育てに関しては母親の知識不足の不安もあるため、すでに複数の企業が母乳検査キットを発売している。それらは、Lactation Labs、Everly Well、Happy Vitalsなどだ。ハラマーティ氏はDisrupt Battlefieldのステージで、将来は検査の一部をMylee自身ができるようにしたいと述べた。

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NASAの惑星探査用の新望遠鏡は気球に乗って大気圏の外縁に浮かぶ

最新の望遠鏡は星からの光を適切に濾過することによって、約4万メートル上空から地球に似た星を見つけることができる。その、マサチューセッツ大学 ローウェル校が作った望遠鏡は米国時間10月1日の朝、ヘリウムガスを積めたフットボール場ほどの大きさの巨大な気球に乗せられてニューメキシコ州フォートサムナーから飛び立った。

「PICTURE-C」と呼ばれるその望遠鏡は重さが800kg近くあり、長さは約4m、幅は1m近い。それを視界が澄明な地球の大気の外縁に定置するためには、それぐらい大きな気球が必要だ。それでも空中に定位できるのはほんの数時間で、その後は分解されてパラシュートで降下する。従って装置そのものは再利用性がある。

NASAが大学に560万ドルを助成した5年におよぶこのプロジェクトは、来年再び望遠鏡を気球に乗せて飛び立ち、研究者のための画像をさらにたくさん撮る予定だ。このプロジェクトで、地球に似た惑星以外のほかのものが発見されるかもしれない。環境光や他の星からの光に邪魔されない、初めてのとてもクリアな観測だから、これまでの観測では見えなかったものが初めて見える可能性がある。

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画像クレジット: NASA

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エキスパートのいない企業とAWS認定サービスプロバイダーを結びつける新サービス

現在のAWSは、あまりにもいろいろなものがあるから普通のユーザーが自分のニーズを最もよく満たすサービスを的確に選ぶことはとても難しい。そこで同社は米国時間9月30日、ユーザーをAWSが認定したサービスプロバイダーに結びつけるサービスとしてAWS IQを発表した。

AWSのJeff Barr(ジェフ・バー)氏はブログで「本日ご紹介する新しいサービスのAWS IQは、皆さまをAWSが認定したサードパーティのエキスパートに結びつけて、プロジェクトの進捗をお手伝いします」と書いている。そのサードパーティが提供するものは、教育訓練やサポート、マネージドサービス、プロフェッショナルなサービス、コンサルティングなどさまざまだ。このブログ記事によると、それらのサードパーティ企業はすべて、AWSのアソシエイト認定やスペシャリティ認定、またはプロフェッショナル認定のどれかを持っている。

ニーズに合ったサービスプロバイダーを探すためには、まず、教育訓練やプロフェッショナルサービスなど、求めるサービスのタイプを指定する。それからIQの指示に従ってニーズを詳しく定義する。定義には、求める資格認定や謝礼条件などがあってもいい。するとIQサービスは要求を満たすプロバイダーを多くの場合複数提示する。ユーザーは彼らのプロフィールを見て格付けや提供機能を互いに比較しながら選んでいく。それはまるでオンラインのマーケットプレースのようだ。

AWS IQ start screen

最初に、目的とするサポートのタイプを指定する

AWSの副社長Swami Sivasubramanian(スワミ・シバスブラマニアン)氏によると、彼らは顧客とサービスプロバイダーを互いに出会わせる方法を探していた。彼は声明で 「AWS IQは顧客とエキスパートを結ぶ橋であり、両者の協働でプロジェクトの進捗を速め、どちらの側もプロジェクトを単独で手がけた場合に起こりがちな混乱や障碍の発生を未然に防ぐ」と述べている。

同社はこの新しいサービスを、中小企業に特に向いていると考えている。そこには、AWSのサービスをよく知ってるエキスパートがいないことが多い。一方エキスパートは、顧客を見つけ出す営業力を欠いているところが多い。AWS IQサービスは、顧客とAWSのエキスパートを結びつけて両社ウィンウィンの関係を作り出す。

画像クレジット: Ron Miller

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Twitterが悪質なDMに対するフィルター機能を提供開始

Twitterがテスト開始を発表してから1か月半後米国時間9月30日から、ダイレクトメッセージのスパムや暴言に対するフィルターの実装展開を始めた。このフィルターはTwitterのiOS、Android、およびウェブアプリで利用できる。

このフィルターでは、フォローしてない人からのDMが行く「追加のメッセージ」に新しいビューが加わり、それをクリックすると、悪質と思われるメッセージのプレビューが隠され、オプションでそれらを開かずに消すこともできる。

フィルターの実装展開を告げる日本時間10月1日早朝のサポートメッセージが以下のとおりだ。

この新しいDMフィルターは、メッセージをオープンにしておきたいけど暴言は見たくないという人たちに向いている。でも悪質メッセージはかなり前からあるし、サードパーティ製のフィルタリングツールも出回ってるから、Twitterはもっと早くやるべきだった。

9月はじめにTwitterは米国とカナダでHide Replies(返事を隠す)機能を、カナダでテストしてからリリースした。これはツイートへの返事を隠すのだが、それらを事前に削除はしない。元のツイートのリンクボタンをクリックすれば見ることができる。

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ユーチューバーのCaspar Leeがインフルエンサーマーケティングのプラットホーム立ち上げ

ソーシャルメディア上ではインフルエンサーたちがますます力を揮っているが、企業がこれらのスターを起用して製品をプッシュしようとすると、いくつかの問題にぶつかる。まず、マーケティングのツールとそのプロセスがバラバラで混沌としている。

インフルエンサーの力を借りたキャンペーンは控えめに言っても、消費者の信用を得るほどのクオリティーとクリエイティビティを備えるのが難しい。それにインフルエンサーが勧めるブランドは、彼らがそれを本当に好きだからという雰囲気が重要だが、そうでない場合も多い。

これは厳しすぎる言い方だろうか?一部のソーシャルインフルエンサーたちは自分が本当に推したい製品だけを取り上げようとする。しかし多くは、ただお金のために製品を褒めちぎるからすぐバレる。なるべく上品な言葉で言えば、結果的にクソみたいなショウばかりになる。でも中には、このかったるい状況を変えようとしているスタートアップも存在する。

インフルエンサーをそのまま社名にしてしまったInfluencerは、ソーシャルメディア上のインフルエンサーマーケティングのプラットホームで、このたびPuma Private EquityがリードするシリーズAのラウンドで300万ポンド(約4億円)の資金調達を完了した。

このプラットホームは広告主とクリエイターの両方にとって、インフルエンサーマーケティングを単純化する。そのために広告主、すなわち企業やブランドには、ファーストパーティーのデータを基にした本物のクリエイターたちのネットワークにアクセスさせる。そのネットワークをベースに、クリエイターの発見と彼らとの関係管理、キャンペーン管理、キャンペーンの結果報告、そして次に何をすべきかの知見が統合される。

インフルエンサーマーケティングの主な競争相手は、Whalar、Tribe、Takumi、Influential.co、FameBitなどだ。

しかし彼らとInfluencerが違うのは、必要な大量の要素を1カ所にまとめて、セルフサービス的な利用や十分に管理されたキャンペーンを可能にしているところだ。ホワイトレーベル的(無印的)なソリューションも、いくつか揃えている。

Influencerはこれまで、BoohooやAlibaba、Pepsi、Starbucks、Pantene、Uber Eats、PrettyLittleThing、Apple Musicなどの顧客に、ソーシャルメディアのインフルエンサー経由のオーディエンスとの接点を提供している。

同社は2017年に、当時23歳のBen Jeffries(ベン・ジェフリーズ)氏をCEO、25歳のユーチューバーでクリエイターのCaspar Lee(キャスパー・リー)氏を共同創業者として設立された。

今では同社は、検索インテリジェンスのCaptifyとグロースマーケティングエージェンシーであるInflecto Mediaの共同創業者Adam Ludwin(アダム、ラドウィン)氏を取締役に迎えている。

英国ロンドンで創業した同社は、近くニューヨークに最初のアメリカオフィスを開く。そこはCEOのジェフリーズ氏が指揮し、来年はウェストコーストへの進出を計画している。

モバイルアプリもリリースした。同氏によると「企業とコンテンツクリエイターが有意義な関係を構築できるアプリ」だそうだ。

リー氏は「Influencerがクリエイターによるクリエイターのための企業であることに誇りを持っている。チームは新しい時代のクリエイティビティを体現し、世界のトップクラスのクリエイターたちとの他社にない強力な関係を築いている」と語る。

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GoogleアシスタントでXbox Oneをコントロールできる、次はWindows 10か

Microsoft(マイクロソフト)が同社のデジタルアシスタントCortana(コルタナ)に執着していたのは、そんなに昔の話ではない。でもそれは勝てる賭けではなかった。しかし、いわゆる新しいマイクロソフトの真骨頂は、自分が勝てなければすでにユーザーが実際に使ってるものを何でも統合するところにある。今日同社は、Xbox OneをGoogleアシスタントからコントロールできると発表した。まだそれはベータだが、今秋中には正式のローンチになるようだ。

ただしそれは、Xbox OneからGoogleアシスタントを使えるという話ではなくて、GoogleアシスタントからXboxのゲームを立ち上げたり、ポーズしたり、ボリュームを上げたりできるのだ。(今は英語のみ。「Hey Google, turn off Xbox」とか。

使えるコマンドのリストが、このページを参照してほしい。

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デバイスはiOSやAndroidのスマートフォンなど、アシスタント対応デバイスなら何でもいい。最初はAndroidやiOSのGoogle HomeアプリでXboxをセットアップする。これでXbox Oneがアシスタントのエコシステムの一員になる。つまり、アシスタントからコントロールできる。

なお、消費者市場でCortanaをギブアップしたマイクロソフトはAmazon(アマゾン)とも協働してAlexaをWindowsから使えるようにした。つまりマイクロソフトにとって重要なのはユーザーが同社のデバイスやWindows 10を使っていることであり、それを何でコントロールしているかはどうでもいい。だからXboxに次いでPCにもGoogleアシスタントが来るのは時間の問題だ。Windows 10がGoogleアシスタントを完全にサポートするかもしれない。

関連記事: AmazonがAlexaイベントで発表したものたち

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BetterCloudがSaaSインテグレーションを共有できる場所「Integration Center」をオープン

BetterCloudは、Google G Suiteに欠けてる機能を加える方法としてスタートした。そしてその後、そのほかのSaaSツールもサポートするようになり、昨年はAPIも公開したので、デベロッパーはBetterCloudを利用していろんなSaaSを統合できるようになった。そして今日同社は、Integration Centerというものを発表した。それは同社のユーザーが統合(インテグレーション)を構築しコミュニティとシェアできるための場所だ。

昨年のAPIの発表は、デベロッパーが特定の顧客企業のためにインテグレーションを構築することを想定していた。しかし今日の発表では、コネクタをシェアしてそれらを交換し合う場所が主役だ。BetterCloudのプロダクト最高責任者(CPO) Jim Brennan氏はそう語る。

Brennan氏の説明では、「これからローンチするBetterCloud Integration Centerは、一つの場所でユーザーがいろんなインテグレーションを発見し、インストールし、構成できるサービスだ。インテグレーションを構築するのはわれわれでもよいし、コミュニティの作品でもよい。APIを使って作ったものは、何でもお互いに共有できるからだ」、という。

インテグレーションを交換する場所であるだけでなく、それを一歩々々構築できる場所にもしたい、と同社は考えている。もちろんパワーユーザーは、自力でAPIを使いこなせばよい。Brennanによると、最初のころのAPIはデベロッパーのための知識がぎっしり詰め込まれていたが、それでもなお別のデベロッパーポータルへ行く必要があった。今度のIntegration Centerではしかし、体験がシンプルであるだけでなく、それ自身がBetterCloudの内部へ統合されている。

同社は、そういうSaaSインテグレーションの例として、32のすぐに使える作例を紹介している。それらは、Zoom、Atlassian、GitHub、PagerDuty、Intercom、AWS、Tableau、Duo、Splunk、Datadogなどの人気サービスの統合だ。

BetterCloudは、2011年に創業された。Crunchbaseのデータによるとこれまで1億700万ドル近くを調達している。最新のラウンドは2018年の6000万ドルのシリーズEで、Bain Capital Venturesがリードした。

関連記事: BetterCloudではどんなSaaSアプリケーションでも単一のダッシュボード上で監視制御できる

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屋内外のあらゆる物を低帯域長距離無線で結ぶAmazon Sidewalkプロトコル

シアトルで行われた例年のハードウェアイベントでAmazon(アマゾン)は米国時間9月25日、低帯域で長距離の新しいワイヤレスプロトコルとしてSidewalkを発表した。家の中や外のすべてのIoTデバイスを接続することが、その狙いだ。

アマゾンの主張では、BluetoothやWi-Fiは到達距離が十分でない。一方5Gは電力消費が大きくしかも複雑すぎる。

同社のデバイス部のトップを務めるDave Limp(デイヴ・リンプ)氏は「そこで私たちはSidewalkというものを考えたのです。それは帯域幅の低い新しいネットワークであり、既存の900MHzスペクトルの、自由に使えるOTAを使用します。それは、物をリアルタイムで追跡するのに適していると考えています。しかしもっと重要なのは、シンプルで安価で使いやすいさまざまなデバイスを長距離でコントロールできることです」とコメントしている。

技術の説明としてはちょっと漠然としているが、アマゾンが言いたいのは基地局とデバイスの位置関係次第では1マイル(1.6km)先のデバイスでも接続できることだ・

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Amazonはすでに700台のテストデバイスをロサンゼルスの世帯に配ってアクセスポイントをテストしている。アクセスポイントがたくさんあれば、かなり広い領域をカバーできるだろう。

Amazonはこのプロトコルを一般公開すると言っているので、そのほかのデバイスメーカーも自分のデバイスをこのネットワークに加えられる。

Sidewalkを利用する最初の製品は何だろう?それは犬の迷子札だ。犬が一定距離を超えたらアラートが来るので行方不明になる迷い犬が相当減るだろう。Ring Fetchと呼ばれるこの迷子札は、来年発売される。

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大豆主原料の完全食にもミントチョコの波、Soylentのドリンクとスナックに加わる

それだけで人間の食事を構成しうる完全食を作っているSoylent Nutrition(ソイレント・ニュートリション)が、そのドリンクとスナックにミントチョコ味を加えた。

新製品の発表声明でSoylentのブランドマーケティング担当副社長を務めるAndrew Thomas(アンドリュー・トーマス)氏は「ファンの皆さまからの要望の多かったミントチョコレートドリンクは、人間の複雑な味覚を満足させることができるでしょう」と述べた。

新製品発表に併せて同社は、その製品の環境フットプリントの評価をリリースした。

発表したのは報告書の全文ではなく、同社のパッケージングとロジスティクスの工程が最大の炭素排出要因という部分だ。肝心の製品製造工程は軽微だと言いたいのだが、同社はその理由として主な原料に米やそのほかの野菜や穀物でなく大豆を使っているため環境フットプリントが低く抑えられていると発表している。

製品開発担当副社長であるJulie Daoust(ジュリー・ダースト)博士は同社の声明で「世界の人口の増加とともに、生物の利用に適した持続可能な栄養源へのニーズも増している。持続可能性を口にする企業は多いが、実際にそのことをデータで実証できる製品に投資している企業はほとんどない」とコメントしている。

ミントチョコ味の新製品は同社のウェブサイトで買えるほか、10月からはAmazonでも発売される。

画像クレジット: Soylent

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製品がまだないのに投資家が殺到、多様な派生ゲーム体験を作れるManticore Games

投資家は、成長余地の大きい消費者向けテクノロジー分野としてゲームのプラットホームに目をつけている。

米国時間9月25日、ステルスのゲームスタートアップであるManticore Games(マンティコア・ゲームス)は、シリーズBで3000万ドル(約32億1700万円)を調達したことを発表した。投資家は、Benchmark、Correlation Ventures、BITKRAFT Esports Ventures、M Ventures、Arrive、Sapphire Sport、Tuesday Capital、そしてSV Angelだ。同社によるとこれまでの調達総額は、プロダクトをまだ何も発売していないにもかかわらず4500万ドル(約48億2600万円)あまりに達する。

しかし同社は、今作っているものの名前とある程度の詳細を発表しているのみだ。

同社の最初のプロダクトはCOREと呼ばれ、それはゲーマーが新しいカスタムな体験を構築する方法だ。ユーザーはこのプラットホーム上でそのような体験を作り、収益化できる。そのために技術的能力はあまり要らないようだ。

CEOのFrederic Descamps(フレデリック・デカン)氏は「これまでのゲーム開発の過程は極めて硬直的でしかも複雑だった。私たちはゲーム作りに新しい世代のゲームメーカーを呼び込みたい」と語る。

同社はまだステルスなので、話せないことがたくさんあるそうだ。同社が開発しているプロダクトはUnreal Engineを使用するが、それ自身はゲームエンジンではなく、Manticoreの創業者たちによるとユーザーのゲームへの関わり方は、TwitchやYouTubeに近い。まるで、わからないことだらけだ。立ち上げのタイムラインも示されていないが、なにしろもうすぐらしい。

プレスリリースでは同社は自分のことを「多様なオンライン体験の共有をサポートする相互協力的なソーシャルエコシステム」と呼んでいる。

どうやらManticoreは、Fortnite(フォートナイト)やRoblox(ロブロックス)、そしてMinecraft(マインクラフト)のような大型人気ゲームの世界に「作者モード」というものを持ち込みたいようだ。自分の強力な基盤を築く前に既存の人気ゲームの力でプラットホームを作るのは、言うまでもなくリスクが大きい。プラットホーム立ち上げに際しては自社製品も登場するのかと尋ねたが、答はなかった。

デカン氏と共同創業者のJordan Maynard(ジョーダン・メイナード)氏はA Bit Luckyというゲームスタジオをやっていたが、それは2012年にZynga(ジンガ)が買収した。今回のManticoreの立ち上げまで、両人はZyngaに役員として在籍していた。

関連記事:Zynga Buys A Bit Lucky To Break Into Mid-Core Gaming(ZyngaがA Bit Luckyを買収してミッドコアゲームに進出、未訳)

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ゲームエンジンのUnityが汎用クラウドシミュレーターを発表、クラウドアプリの過酷ななテストが可能に

ここ数年Unityは、ゲームデベロッパー以外の顧客にとっても不可欠な存在になると公言してきた。それ以来、評価額がうなぎのぼりだ。

Unityはリアルタイムのレンダリングが可能な3Dゲームエンジン。このプロダクトのより興味深いユースケースは、企業システムの仮想環境の中で行う訓練を助けることだった。ロボティクスのスタートアップや自動運転を研究している企業など、絶えず変化する状況に対して何度も何度もテストするような技術を作っている企業のワークフローの重要な一部となる。

米国時間9月24日、UnityはUniteカンファレンスで、このようなユースケース専用のプロダクトUnity Simulationを発表した。このプロダクトは現在非公開ベータだが、UnityとGoogle Cloudのパートナーシップにより、顧客が製品をクラウドに接続したハードウェアで動かした場合のシミュレーションを行う。

以前Uberで機械学習を指揮した、UnityのAI担当副社長を務めるDanny Lange(ダニー・ラング)氏は「Unityのリアルタイム3Dレンダリングの開発プラットホームと、クラウドのスケーラビリティおよび高い自由度を組み合わせたUnity Simulationで企業は、これまでより優れた安全で信頼性の高い製品の生産を加速できる」と語る。

例えば自動運転車の企業ならこれらのシミュレーションを使って、技術の限界をテストしたり、めったにない状況を車に体験させたりすることができる。ロボティクスの企業も同様に、まだ存在しない実機に対して仮想的なテストを実行できる。

大手企業はすでに、Unityのこのような使い方を実践しているが、それらは自社のハードウェアに限定されている。Unity SimulationはGoogle Cloudを使って複数のテストを並列的に動かし、中小企業でも仮想環境におけるテストができるようにしている。

関連記事:Waymo has now driven 10 billion autonomous miles in simulation(Waymoの自動運転車はシミュレーションで100億マイル走った、未訳)

このプロダクトはゲーム以外の顧客にも訴求できると思われるが、ゲームスタジオを排除するわけではない。Unityのウェブサイトに載っている用例の中には、このサービスが何千ものゲームプレイの結果をシミュレートして、ゲームの難易度をデベロッパーが調整する例がある。マルチプレーヤーのゲームでは、新しいアイテムやパワーアップが特定のユーザーを強くしすぎないかテストできる。そしてもちろん、ゲームソフトウェアの安定性もテストできる。

Unityの発表は、このゲームテクノロジー企業にとってきわどい時期に行われた。同社は現職CEO John Riccitiello(ジョン・リッチチェロ氏に対する女性役員からのセクハラ提訴で動揺している。コペンハーゲンで行われたUniteカンファレンスでは、リッチチェロ氏は壇上でスピーチしたが、その提訴については語らなかった。

同社は最近、60億ドルの評価額で5億2500万ドルの資金調達を完了したことを公表した。来年IPOするとのもある。

関連記事:Former Unity Technology VP files lawsuit alleging CEO sexually harassed her
Unityの元技術担当副社長がCEOをセクハラで告訴、未訳)

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富士フイルムの今度のX-Pro3カメラはフィルム写真的機能が山盛り

富士フイルムが近く発売するX-Pro3は、同社の人気のデジカメであるミラーレスのレンジファインダーカメラ(X-Pro2)の後継機で、10月23日の発売日の前にたくさんの情報や写真がリークされた。それは米国時間9月20日に開催されたX Summitイベントでのことで、同社はFujirumorsからたくさんの詳細画像を流し、初めてその革新的なリヤディスプレイのデザインを披露した。

X-Pro3は液晶が背面にある。今のレンズ交換式デジタルカメラの多くがそうだが、でもかなり独特だ。ふつうに使ってるときはスクリーンは隠れていて、表示面をカメラの背中に向けている。そしてそのときのドアの外向きの面には小さなOLEDの「ミニスクリーン」があり、カメラのごく基本的な設定が表示されている。

その小さな背面ディスプレイには、シャッタースピードや絞り、ISO、そしてフィルムシミュレーション(フィルム的色調)やファイルサイズの設定がある。そしてファインダーから見えるものがどんな画像になるか見たかったら、ドアを下に開けると通常の液晶画面になる。そのようにディスプレイが下に見えると、ローアングルの撮影のときにはほぼ真正面に見ることになり便利だ。昔のフィルムカメラに、腰の高さで見られるファインダーがあったように。

  1. shows-film-simulation

  2. X-Pro3-mini-LCD-2

  3. X-Pro3-hidden-LCD

  4. X-Pro3-screen-tilted-down

X-Pro3には電子ファインダーもあるが、でもそれはフィルム写真とデジタル写真の違いに近くて、カメラを使うフォトグラファーはファインダーを使うか、下に開くスクリーンを見ながら腰の高さで撮るかのどっちかだろう。ただしカメラの背面の画面をよく見ると、もっといろんな設定があるのがわかる。

富士フイルムのレンズ交換式デジカメのAPS-Cシリーズは、そのフィルムシミュレーションによりすでに多くのファンを獲得している。それは同社がこれまで提供してきたいろんなタイプのフィルムを真似するから、フィルムシミュレーションと呼ぶのだ。X-Pro3では、そんなフィルム的体験が、最新のデジタル写真技術によりもっと強力にできる。真似するフィルムのタイプにも「Classic Negative」(昔のネガ風)というやつが増えた。

Classic Negative

そして、カメラの骨格はチタンだ。超丈夫だけど超軽い。色は3種類ある。

New X Pro3 colors

まだ価格の発表はないが、もちろんそのほかの詳細とともに10月23日にはわかるだろう。

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三菱重工業のH-IIBロケット再打ち上げは9月24日を予定

先週、打ち上げ台上の火災でつまずいた三菱重工業(MHI)が再び、国際宇宙ステーションに備品などを運ぶ補給機HTV-8のミッションに挑戦する。打ち上げは当初9月11日を予定していたが、火災の後始末や原因調査などもあり、新たな打ち上げ日は日本時間の9月24日午前1時30分に決まった(米国東部時間9月23日午後12時半、太平洋時間午後9時半)。

火災は消火されロケットにも積荷にもダメージを残さなかったが、調査によると原因は静電気の蓄積による可能性が極めて高い。静電気の発生は、ロケットエンジンへの推薬補給時に排気口から滴下する酸素によるものと思われる。MHIはすでに対策に着手しており、ロケットと打ち上げ用施設設備は今や完全な機能性があって、二度目の打ち上げへの準備が完了している。

打ち上げに使われるH-IIBロケットはMHIのM-IIシリーズロケットの推力が最も大きい構成で、ISSの備品のほかに、さまざまな学術および商用の顧客のための複数の小型衛星とそのCubeSatランチャーも運ぶ。H-IIBは中心に1基のブースターがあり、エンジンは液体酸素を推薬(推進剤)として使用、そしてロケットの底部にある4基の固体燃料ブースターがさらなる推力を与える。静止遷移軌道への最大積載量は、8200キログラムである。

H-IIBのミッションは、来年あともう一度ある。その後、MHIは完全に使い捨ての打ち上げ機H3に注力する。これは主に商用の顧客の利用を目指していて、中程度のペイロードではコスト的にSpaceXなどの競合相手と互角に勝負できることを目指している。

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既存の建機を後付けキットで自動運転車にするBuilt Robotics

建設機械の自動化を志向しているBuilt Roboticsが、シリーズBのラウンドで3300万ドルを調達したことを米国時間9月19日に発表した。

建設業界は世界的に人手不足だが、Builtの狙いは、一人のオペレーターが同時に複数の自動化建機をコントロールし、自分自身は機械にはできない作業のために何かに乗るというやり方だ。これなら、例えば従来5人のチームを要した現場を1人で担当できるだろう。

Built Roboticsは建機をイチから作るのではなく、あちこちの現場でよく使われている建機を自動化する。同社は、掘削機やブルドーザーやスキッドステアローダーなどに取り付けるキットを売っている。そのキットはライダー(Lidar)やGPSやWi-Fiなどのテクノロジーをマシンの内奥に組み込み、自動化のための脳を与える。あるいは建機メーカー企業がBuilt Roboticsの変換ボックスを買って自社製品に取り付け、マシンが自動運転モードで動いた時間ぶん使用料を払うという方式もある。

操縦者のいない重さ20トンのマシンが、回りの人に注意せずに建設現場を走り回ることは誰も望まない。そこで同社の自動化マシンは、自分のまわりを常時監視する。TechCrunchの4月の記事では、次のように書いた:

建機に搭載された複数のカメラが人の接近を絶えず監視している。何かの不具合で機体が傾き始めたり、地中に何かがあると、センサーがそれを感知し電源を切る。マシンの背後には大きな赤い緊急停止ボタンがあり、またオペレーターのデスクにもワイヤレスの停止ボタンがある。

数カ月前には、Builtを搭載した建機のデモを見た。

今回のシリーズBラウンドは、ヨーロッパの大企業Siemens(シーメンス)の投資部門Next47がリードし、Building Venturesとこれまでの投資家であるFounders Fund、Presidio Ventures、Lemnos、そしてNEAが参加した。これによりNext47のT.J. Rylander(T・J・ライランダー)氏がBuiltの取締役会に入る。

同社は2017年にシリーズAで1500万ドルを調達しているので、調達総額は4800万ドルになる。Builtの共同創業者であるNoah Ready-Campbell(ノア・レディ-キャンベル)氏によると、社員数がここ数か月で倍増し、今では40名近くなっているとのこと。

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Amazonが電動配達トラック10万台を発注、2021年に納車され環境貢献をアップ

AmazonのCEOであるJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏は9月19日に、気候変動への影響を縮小するための取り組みを今後も拡大すると発表した。その一環として同社は、ミシガン州の電気自動車メーカーであるRivianに10万台の電動配達トラックを発注する。そしてこのeコマースの巨人は、2040年までにカーボンニュートラルの目標を達成する。それは、国連のパリ協定の合意よりも10年早い。

ワシントンのNational Press Clubのイベントで行われたベゾス氏の発表によると、タイムラインを早めたのは気候変動が急激に拡大しているためだ。現状は、パリ協定が成立した5年前の深刻な予測すら控えめに見えるほど変化が激しい。

会社全体をカーボンニュートラルにするというAmazonの包括的な取り組みは、同社の気候誓約(Climate Pledge)と呼ばれる計画文書にまとめられている。この文書は、近く他の企業にも開示される。Rivianに排気ガスのない配達車を発注したことに加え、Amazonは太陽光エネルギーの利用やカーボンオフセットなどの努力でカーボンフットプリントの削減に努めている。

Rivianによると、これは電動配達車の受注としてはこれまでで最大であり、Amazonへの実際の納車は2021年に始まる。Amazonは2月にRivianに7億ドルを投資し、さらに今月は自動車業界の大手Cox Automotiveが同社への35000万ドルの投資を発表した。また4月には、自動車メーカーのFord(フォード)がRivianへの5億ドルの投資を公表している。

Rivianは昨年、全電動ピックアップトラックやSUVなど消費者製品の生産計画を発表したが、それらの実際の納車は2020年にも始まる予定だ。

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GitHubがセキュリティのためのコード分析ツールSemmleを買収

Microsoft傘下のGitHubは米国時間9月18日、コード中に脆弱性を発見するツールSemmleを買収したことを発表した。セキュリティのためのコードテストは多くの面倒な手作業を伴うが、Semmleはそれらを代わってやってくれる。デベロッパーやセキュリティ研究者は、Semmleのクエリ言語と分析エンジンを使ってコードをテストできる。GitHubのチームは、SemmleをGitHubのワークフローに緊密に統合するつもりだ。

GitHubは買収価格を公表していないが、Semmleはもともとオックスフォード大学で行われていた研究から生まれ、昨年正式にローンチした。同社はAccelがリードするシリーズBで2100万ドルを調達し、この買収までに総額3100万ドルを調達している。

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GitHubのプロダクト担当上級副社長Shanku Niyogi(シャンク・ニヨギ)氏は本日の発表声明で「リレーショナルデータベースがデータに関する複雑高度な質問を単純化してくれたように、Semmleは大きなコードベースの中にセキュリティの脆弱性を見つける作業をとても容易にしてくれる。脆弱性の多くは、同じタイプのコーディングの間違いが根本の原因だ。Semmleを使うと、1つの間違いのさまざまな変形をすべて見つけることができるので、そのタイプの脆弱性をすべて根絶できる。そのためSemmleは極めて効果的なツールであり、多くの問題をごっそり見つけてくれるだけでなく、偽陽性(誤って陽性と判別されること)が極めて少ない」とコメントした。

Semmleの現在のユーザーには、Uber、NASA、Microsoft、Googleなどがいる。そして同社のコード分析プラットホームの核となる自動化コードレビューや、プロジェクト追跡、そしてもちろんセキュリティアラートなどは、オープンソースのプロジェクトなら無料で利用できる。

SemmleのCEOで共同創業者てあるOege De Moor(オエジ・デ・ムーア)氏は「GitHubはコミュニティの出会いの場であり、そこではセキュリティのエキスパートとオープンソースのメンテナーがコラボレーションでき、オープンソースのユーザーが自分のためのビルディングブロックを見つけることができる。このエコシステムの安全を目指すGitHubの最近の動き、すなわちメンテナーへのセキュリティ勧告やセキュリティフィックスの自動化、トークンスキャンニングなどは、すべて同じパズルのピースだ。Semmleのビジョンと技術も、そんなGitHubの一員だ」と語る。

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GitHubのCEOであるNat Friedman(ナット・フリードマン)氏もほぼ同じ趣旨を本日のブログで述べ、GitHubには「ソフトウェア開発を安全にするためのツールとベストプラクティスとインフラストラクチャを提供していくGitHubならではの機会と責任がある」と書いている。

そういうミッションの一環としてGitHubは今日、同団体がCommon Vulnerabilities and Exposures Numbering Authorityになったことを発表した。これによりメンテナーは自分のリポジトリから脆弱性を報告できるようになり、GitHubはそれらにIDを割り当て、問題をNational Vulnerability Databaseに登録できる。このような体制整備と手続きの容易性により、デベロッパーたちがさらに多くの脆弱性を開示でき、またコードのユーザーはアラートをより早く受け取れるようになることが望まれる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

クソロボット製作者のシモーネ・ギールツがDisrupt SFに登壇

来月は楽しいゲストがやってくる。クソロボット(Shitty Robots)で有名なSimone Giertz(シモーネ・ギールツ)氏が、米国サンフランシスコのMoscone Center(もスコーン・センター)で10月2日から4日まで行われるDisrupt SFに登場するのだ。

彼女は米国に住むスウェーデン人の発明家で、YouTubeのチャンネル登録者が192万人もいる。テクノロジーとアートの結びつきを奇抜なレンズを通していろんな角度から実験しまくる、創意豊かなDIYビデオが好評だ。

ギールツ氏は自称クソロボットの制作で有名なだけでなく、いろんな発明がある。スープと朝食を食べさせてくれたり、クリスマスカードを描いてくれたり、口紅を塗ってくれるアームは、出来不出来の落差が大きくて笑えた。もっと最近の口コミで広まった傑作は、電動工具を持ち出して自分のTesla車をピックアップトラックに変えてしまったやつだ。

サンフランシスコのステージで見せてくれる作品の中には、毎日カレンダーのようなすごく面白いものがあるだろう。このLED点灯カレンダーは昨年Kickstarterで60万ドルを集めたもので、ユーザーがいい習慣を身につけることが目的だ。瞑想、必ずデンタルフロスで歯を磨く、ブログを書く、あるいは、チューロ(メキシコ風揚げパン)を食べるとか。

Disrupt SFには、ギールツ氏のほかにもおもしろいゲストがいっぱい。キティホークのSebastian Thrun(セバスチアン・スラン)氏や、元国家安全保障局長官のMike Rodgers(マイク・ロジャーズ)氏、遺伝子編集技術CRISPRのRachel Haurwitz(レイチェル・ハウルウィッツ)氏、そしてSalesforceのMarc Benioff(マーク・ベニオフ)氏やBoxのAaron Levie(アーロン・レヴィ)氏などなど、数十名が登壇する。

今からチケットを買いたい人は、ぜひここで!。

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データストレージのCloudianがエッジデータ分析特化の新事業を日本で立ち上げ

企業の大量のデータを保存して管理するサービスCloudian(クラウディアン)は米国時間9月17日、大きなデータセットのエッジ分析にフォーカスする新たな事業部門であるEdgematrix(エッジマトリックス)のローンチを発表した。EdgematrixはCloudianが株式の多くを持つ子会社で、最初はEdgematrixの本社が置かれた日本でサービスを開始する(Coudianの本拠地はカリフォルニア州サンマテオ)。

同社は900万ドルのシリーズAを、NTTドコモ、清水建設、日本郵政キャピタルなどの戦略的投資家およびCloudianの共同創業者でCEOのMichael Tso(マイケル・ツォ)氏と取締役のJonathan Epstein(ジョナサン・エプスタイン)氏らから調達した。資金は製品開発とそのデプロイメント、および営業マーケティングに充当される。

Cloudian自身は、昨年の9400万ドルのシリーズEを含めて計1億7400万ドルを調達している。同社の製品は、企業が数百TBものデータをオンプレミスで保存できるHyperstoreプラットホームおよび、データ分析や機械学習のソフトウェアなどだ。Edgematrixも大規模なデータセットの保存にはHyperstoreを利用し、独自のAIソフトウェアとハードウェアによりネットワークの「エッジ」におけるデータ処理を行う。エッジは、センサーのようなIoTデバイスからのデータが実際に集まる場所に近い。

同社のソリューションは、リアルタイム分析が必要な状況に向いている。たとえば、高速道路上の車のメーカーや車種や年式などを検出して、ドライバーに向けて表示される広告の最適なターゲティングがリアルタイムでできるだろう。

ツォ氏によると、Edgematrixが生まれたのは、Cloudianの共同創業者で社長の太田洋氏と彼のチームが、顧客のデータの処理や分析をより効率化する技術の研究開発に取り組んだ経験からだ。

ツォ氏は「最近では、IoTのデータをはじめとして、ますます多くのデータがエッジで作られ、しかもリアルタイムのデータ分析や意思決定をエッジの近くで行いたいというニーズが拡大している。データをどこかへ運んでからでは、通信費用やレイテンシーがどうしても発生する。最初はCloudianのチームが小さなAIソフトウェアによるソリューションを開発して成功し、同社のトップレベルの顧客たちの注目を集めた。そこでわれわれは、その成功を核として戦略的投資家たちによる子会社を作るのがベストだ、と決断した」と語る。

Edgematrixを日本で立ち上げるのは、AIシステムへの支出が今後どこよりも大きく伸びると期待されるからだ。IDCによると、その予想成長率は2018年から2023年までの5年間で45.3%にもなる。

ツォ氏は「日本はAI技術のアーリーアダプターとしてトップを走ってきた。政府と民間部門の両方が、AIを生産性向上に欠かせないと見ている。Edgematrixは、少なくとも次の1年間は日本市場に注力し、結果が良好なら北米とヨーロッパに拡張したい」とコメントした。

画像クレジット: Hiroshi Watanabe/Getty Images

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オープンソースの父・リチャード・ストールマンがMITとFree Software Foundationの役職を辞任

コンピューターサイエンティストでオープンソースソフトウェアの推進者であるRichard Stallman(リチャード・ストールマン)氏が、ある学部のメーリングリストへのメールで、Jeffrey Epstein(ジェフリー・エプスタイン)の性的人身売買の被害者の一人を「完全に自発的だった」と書いたため、MITのComputer Science and Artificial Intelligence Lab(CSAIL、コンピューター科学と人工知能研究所)の客員サイエンティストの役職を辞任したことが明らかになった。ストールマン氏はまた、彼が1985年に創設した非営利団体Free Software Foundationの理事長および理事の座からも退いた

先週に掲載されたニュースサイトDaily Beastの記事によると、ストールマン氏は過去15年間の個人的なブログの複数の記事で、児童ポルノの合法化と承諾年齢の廃止を求めていた。

MIT CSAILの辞任については、同じく彼の個人的ブログで「MITのコミュニティへ、私は今ただちにMITのCSAILにおける地位から辞任する。私がそうするのは、一連の誤解によるMITと私への圧力のためである」と書いている。

MITはこれまで、エプスタインとの関係を詮索されていた。The New Yorker誌の調査によると、彼はMITメディアラボへの750万ドル(約8.1億円)の寄付を保証していた。その額は、これまでの開示額よりもずっと多い。その結果、ラボの所長である伊藤穰一氏が先週辞任し、MITはメディアラボとエプスタインの関係の調査を命じた。エプスタインは性的人身売買の罪で連邦裁判所の審理を待つ間、独房で死亡していた。

MITの理事長Rafael Reif(ラファエル・ライフ)氏は予備的所見の一部として、調査を委託した法律事務所が発見したRafael Reif宛ての書簡でライフ氏が、2012年に彼の寄付を感謝していることを認めた。2012年といえば、エプスタインが18歳未満の少女を売春目的で周旋して有罪を認めてから4年後だ。ライフ氏は「この書簡に署名したのは2012年8月16日のようだ。それは私が理事長になってから約6週間後だ。自分には思い出せないが、確かに私の署名がある」とコメントしている。

ストールマン氏のメールを先週公開したのは、機械技師でMITの同級生Selam Jie Gano(セーラム・ジエ・ガノ)氏だ。そのスレッドの全体はその後Vice誌が公開した

MIT CSAILのメーリングリストに送ったメールでストールマン氏は、エプスタインの性的人身売買の被害者の一人で当時17歳のVirginia Giuffre(ヴァージニア・ジェフリー)氏が、MIT教授の故Marvin Minsky(マーヴィン・ミンスキー)のヴァージン諸島への旅行の間、彼とセックスするよう命じられた件について「彼女は自分自身を完全に自分の意思で彼に提供したようだ」と書いている。そして「非難インフレーションのさまざまな例から私は、非難の中で『性的暴行』という言葉を使うのは絶対的に間違いだと結論する」とも書いている。

ガノ氏はストールマン氏が、学部学生も参加しているCSAILのもうひとつのメーリングリストに送ったメールも公開した。そこでストールマン氏は「『レイプ』の定義に、それが起きた国や、 被害者が18歳だったか17歳だったかなどの、些細な詳細が含まれるのは道徳的に馬鹿げていると私は思います」と言っている。

画像クレジット: Pacific Press/Getty Images

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Googleが10月15日にPixel 4発表へ、そのほかのハード新製品も登場か

Googleは10月15日にニューヨークで行われるイベントで次期Pixelを詳しく紹介する。同社は米国時間9月16日、メディア各社に送った招待状でそのことを確認した。GoogleはすでにPixel 4の画像や機能の詳細を公表しているが、招待状には「新しいMade by Googleがたくさん」とあるから、もっといろいろあるのだろう。

Pixel 4についてわかってることは、そのすべてだ。というか、すでに多くのことがわかっている。たとえ、GoogleのクールなSoliレーダーによる、顔認識めのアンロックやモーションコントロール。次々と出てくるリークの中には、単色単一テクスチャの背面、カメラがワイド、標準、ズームと3つあるような背面の盛り上がり、XLのOLEDディスプレイは3040×1440ドット、アニメーションとスクロールを滑らかにする90Hzモードなどがある。

unnamedGoogleが送った2019ハードウェアイベントへのアニメーションによる招待状

上部と下部のベゼルが大きいのは、今どきのスマートフォンにしては珍しい。でもGoogleは、スクリーンの中にノッチがあるよりまし、と判断したのだろう。また顔でアンロック用のSoliの技術とドットプロジェクター用には、上部にスペースが欲ほしいのだ。

そのほかの噂のハードウェアとしては、ChromeOS搭載のPixelbookやGoogle Hhiwaomeスマートスピーカーの新製品がある。11月に立ち上げたクラウドゲームサービスであるStadiaも、何かの発表があるだろう。そして、さらなるサプライズとしては、Chromecastのアップデートとか、新たに認証されたWi-Fi 6スタンダードによるGoogle Wifiがあるかも。

要するに、Pixel 4がネタとして安定しすぎていても、そのほかのサプライズがたくさんあるということだ。10月15日にはTechCrunchも頑張って、それらすべてをお伝えしよう。

関連記事: Google Pixel 4は顔認証とレーダー利用の「モーションセンス」を搭載

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(翻訳:iwatani(a.k.a. )