Apple Musicの会員数が2000万に到達、数の威力で独占アーチストがチャートでTop 10入り

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Appleの音楽ストリーミングサービスApple Musicの成長は、昨年6月の立ち上げ以来、安定着実そのものだ。4月の時点で有料会員が1300万、そして9月には1700万を超えた。

今週同社は、Billboard誌の記事で、有料会員数2000万という、けっこうな一区切りに達したことを発表した。3か月で15%伸びたことになる。9月の数字で比較するとSpotifyの約半分だが、このスウェーデンの音楽サービスはAppleのOS埋め込み提供物よりも6年早く生まれている。

Appleのインターネット・コンテンツサービス担当VP Eddy Cueが挙げているおもしろい数字によると、まず、会員の半分はアメリカ以外の人たちのようだ。世界100か国で利用できるサービスだから、それも当然か。また、音楽消費の方法が変わってきたことの証拠として、会員の60%は過去一年、iTunesからまったく音楽を購入していない。

VPはついでに、グラミー賞にノミネートされているChance the Rapperの最新のミックステープColoring Bookが、このサービス独占でデビューしたことを宣伝した。CueはBillboard誌に語っている: “今年はすごい年だったね。アーチストたちはみんな、自分がナンバーワンになりたくて熱くなってた。Chance the Rapperは、Apple Music専属だが、それでもBillboardの(ストリーミング部門の)トップテン入りしている。そんなことは初めてだ、と思うね”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

少ないデータ通信量でハイクオリティな360度ビデオストリーミングを可能にするVisbitが320万ドルを調達

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バーチャル・リアリティは多くの人々を巻き込む革命だ。PC部品の製造業者は、ハードウェアがもつスペックのリミットをもう一度引き上げなければならず、この革命は彼らをもう一度復興させるきっかけとなるだろう。また、ISPはユーザーがストレスなくVRコンテンツを楽しめるように、従来より高速のダウンロード速度を提供するという圧力がかけられるようになる。

それが実現するにはまだ時間がかかる。だが、今回紹介するVisbitはVR業界に”今”存在するギャップを埋め、VRコンテンツがユーザーのデータ通信量を使いきってしまうことがないように、速度の遅いインターネットでもハイクオリティな360度ビデオのストリーミングができるソリューションを生み出した。

カルフォルニア州にあるSunnyvaleを拠点とする同社は現地時間6日、Presence Capital、ZhenFund、Colopl Next、Amino Capital、Eversunny Limitedなどが参加したシードラウンドで320万ドルを調達したと発表した。本ラウンドにはアメリカと中国のVCが入り混じっており、これは同社がもつグローバルな野望の表れだ。

Visbitは今回調達した資金を利用して、現存する技術よりも大幅に少ないデータでハイクオリティな360度VRビデオのストリーミングを可能にするという彼らのプロダクトを、より早い段階で市場に送りだす構えだ。

同社のテクノロジーはFacebookの「ダイナミック・ストリーミング」技術に似ている。ダイナミック・ストリーミングとは、360度ビデオをストリーミングする際にユーザーが向いている方向だけを高解像度で描写するという技術だ。ユーザーが360度ビデオ内で視線を動かすと、Facebookは”ダイナミックに”ストリーミング映像の解像度を調整し、ユーザーが向いている方向の映像だけを最大の解像度で描写するのだ。これにより、4Kビデオのストリーミングに対応していないインターネット環境でもハイクオリティな映像体験を楽しむことができる。

ダイナミック・ストリーミングが機能するのはFacebookのプラットフォームだけだ。その一方でVisbitは、「Visbit View-Optimized Streaming(VVOS)」と呼ばれる同プロダクトのライセンスを360度ビデオのコンテンツ製作者に販売する予定だ。そうすることで、コンテンツの製作者は任意のプラットフォームでこの技術を利用できるようになる。現在のところ、同プロダクトはモバイル・プラットフォーム上の4Kビデオや8Kビデオのストリーミングにフォーカスしている。Gear VRなどのプラットフォームがその例だ。

共同創業者兼CEOのChangyin(CY)Zhouは、以前にはGoogle XとMicrosoft Researchでコンピュータービジョンとビデオ・プロセッシング技術に携わっていた。

4Kの360度ビデオをストレスなくストリーミングするために通常必要とされるインターネット速度と比べると、VVOSを利用した場合に必要なインターネット速度は、その半分だ。

つい先日、VisbitはVRコンテンツ企業やスタジオ向けにクローズドなプライベート・ベータ版を公開しており、今後このベータプログラムへの参加企業を増やしていく予定だ。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

NetflixのiOSアプリが、App Storeの売上トップランキングで第1位を獲得

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1年以上前、NetflixはiOSアプリから直接の会員登録ができるオプションを導入した。それにより同社は、ストリーミングサービスの会員数を伸ばすことに成功し、App Storeの「売上トップ」ランキングに仲間入りすることができた。Netflixのアプリが売上トップ・ランキングに初めて姿を表したのは、昨年11月のことだ。当時の順位は9位だった。そして今日、Netflixはもう1つの偉業を成し遂げた。Netflixアプリが米国App Storeの売上No.1アプリとなったのだ

同アプリが売上No.1となったことに最初に気づいたのは、アプリ調査会社のSensor Towerだ。彼らはNetflixが昨年秋にアプリ内からの会員登録オプションを追加して以降、同アプリの動向を追っていた。Sensor Towerが発行したレポートによれば、アプリ内会員登録が可能となって以降、当時は5万ドル程度だったNetflixアプリの週次売上高は、現在では290万ドルにまで増加しているという。

またSonsor Towerは、Netflixアプリがこれまでにも売上トップ・ランキング第1位の座に近づいていた時期もあると話す。2016年11月14日、同アプリはそれまでの最高記録である第2位にランクインしている。これを言っても仕方がないかもしれないが、Sensor Towerのライバル会社であるApp Annieでは、Netflixが第2位に到達したことを記録しておらず、彼らの記録では、2016年11月8日に同アプリが売上トップ・ランキングの第3位となった時が同社の最高記録ということになっている。

この矛盾は、この2社のアプリデータの記録の仕方の違いによるものだが、どちらにしろ、この2つの調査会社によってNetflixアプリがランキング第1位を達成したと認められたのは、今回が初めてのことだ。

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Netflixがランキングで第1位を達成できたことは、彼らにとって非常に意味のあることだ。飽和状態に近づいているとささやかれる米国市場において、同社が顧客ベースを順調に伸ばせていることを表しているからだ。Netflixの第3四半期決算を見ると分かるように、彼らは米国市場の成長鈍化をすでに乗り越えている ― オリジナル・コンテンツを充実させたことが、この成長に寄与したと言われている。

「Fuller House」や「Gilmore Girls」など、視聴者を懐かしくさせるようなオリジナル・コンテンツもあるなかで(調査会社によれば、この2つの番組はそれぞれ、Netflixのオリジナル番組の人気ナンバー1とナンバー3だ)、Netflixはより幅広い視聴者から受け入れられるようなオリジナル・コンテンツも製作している。

その例として、多くの人々に受け入れられた政治ドラマの「House of Cards」や、SFシリーズの「Stranger Things」、コメディーの「Unbreakable Kimmy Schmidt」や「Orange is the New Black」、麻薬捜査官を主人公にしたドキュメンタリー・ドラマの「Narcos」、マーベル・コミックに登場するキャラクターが主人公の「Daredevil」、「Jessica Jones」、「Luke Cage」などが挙げられるだろう。

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Netflixがストリーミング・サービスであることの利点とは、シリーズを継続するために毎回視聴率の高いコンテンツを生み出さなければならないテレビ局とは違い、Netflixではすべての番組が大ウケする必要はないということだ。その代わりに彼らはニッチな視聴者の要望に答えることができ、それが結局は同社の利益拡大につながるのだ。

Netflixは今後もオリジナル・コンテンツを強化して、新しい顧客の獲得を目指していく ― 2017年は今年に比べ、コンテンツの長さにして2倍以上のオリジナル・コンテンツを製作する見通しだ。同社は現地時間5日、トークショーなどの台本のないオリジナル番組を来年に20本以上製作することを発表している。

Netflixが米国のApp Storeで売上トップ・ランキングの第1位を達成したのは今回が初めてだが、外国ではすでにランキング1位を獲得している市場もある。NetflixのiOSアプリは現在、インド、メキシコ、コロンビアの売上トップ・ランキングで第1位を獲得している。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Androidスマートフォンでお手軽に360度ビデオ/写真を撮影〜ストリーミングできるInsta360 Air

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360度カメラははまだ物珍しさが先に立つが、お値段も、まともな製品なら300ドル前後とお高い。しかし今日(米国時間11/28)Indiegogoに登場したInsta360 Airは、従来製品よりもコストパフォーマンスが良いのではないか。スマートフォンに簡単に接続でき、ライブストリーミングもできて、予約価格が99ドル、一般市販価格が119ドルだ。

Indiegogoのキャンペーンの中には積極的に推せないものも少なからずあるが、Insta360というブランドとその親会社Shenzhen Arashi Visionはハードウェアに関して実績がある。たとえばスマートフォン用の良質なVRカメラも作っている。今あるiPhone用のInsta360 Nanoとほぼ同じ光学系を使用し、ぼくの個人的な体験から言えば、なかなか画質の良い写真やビデオを撮ってくれる。撮像部は二つの魚眼レンズを使用、そしてその二つの画像を内蔵のソフトウェアにより“縫い合わせて”いる。

Insta360によると、AirはNanoと基本的に同じ光学的品質を持ちつつ、お値段はNanoよりも約100ドル安い。Nanoはバッテリーがあるので、デバイスから電源をもらわなくても使えるが、Airは違う。でもスマホと一緒に使う人がほとんどだろうから、それはあまり問題にならないだろう。しかもスマホだけでなくノートブックなどのコンピューターの上でも使えるし、その場合は長時間のライブ360度ストリーミングができる。

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解像度は、スマートフォンの基本仕様にもよるが、基本的には写真が3K、ビデオが2Kだ。ビデオはソフトウェアが安定化を行うので、手持ちで撮影しストリーミングしても、視聴者が吐き気を催すことはない。接続はmicroUSBまたはType Cだから、ほとんどのデバイスで使えるだろう。

Insta360 Airで捉えたコンテンツは、ソーシャルメディアで共有したり、VRヘッドセットへエキスポートできる。360度コンテンツをちょっとやってみたいが、あまり巨額を投資したくない、という人はこの製品がぴったりだ。製品は、クラウドファンディングの支援者には2017年の3月に発送される、と同社は言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AmazonのPrime Videoがついにグローバル化でNetflixも本格的な競合へ

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Netflixは1月にグローバルな拡張を行い、世界のほとんどの国で視聴できる唯一のビデオストリーミングサイトになった。でもAmazonがその競合サービスの大規模な国際展開をほのめかしてからは、Netflixの一人舞台は短期間で終わりそうになってきた。

Amazon Prime Videoを今利用できる国は、アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストリア、日本の5か国だ。もうすぐインドが加わる。しかしAmazonがこぼした重量級のヒントによると、12月からは一挙に世界の200のマーケットに拡張するらしい。

ただしそれには、いろんな‘ただし’が付く。

まず、今のところグローバルな展開が確認されているのは、イギリスの人気モーターショーTop GearのリメイクThe Grand Tourだけだ。しかし現状では未確認だが、それと同時または直後に、全世界のピーク時オーディエンス3億5000万というTop Gearの人気に乗った、ほかの番組もローンチするかもしれない。

それは現時点での計画だが、Wall Street Journalの記事はAmazon筋の説として、同社のビデオサービスは今、“大規模なグローバル展開の瀬戸際にある”、と書いている。

Amazonが2億5000万ドルを払ったとされるThe Grand Tourそのものは、昨日(米国時間11/16)からPrime Videoで見られるし、またAmazonのCEO Jeff Bezosのツイートと、この番組のスターが出てくるYouTubeビデオによると、12月からグローバルになる。

しかも、一部の国ではすでに今週から見られるらしい。ある記事によると、オーストラリアのユーザーは今Web上でそのサービスにアクセスできている。ただしモバイルアプリはまだない。それに、ほかの国でも、秘(ひそ)かに静かに、すでにそんな状態になってる可能性もある。今でなければ近未来に。

Netflixは、インディー映画のMubiや、東南アジアのiFlixなどニッチな競合相手が多いが、Amazonは待望のグローバルな競争を持ち込むだろう。

そして次の拡張は、Amazonの音楽サービスかもしれない。それは先週初めてアメリカの外でローンチし、イギリスに上陸した。ほかには、インドでは苦戦Primeを中国に持ち込む、そして東南アジアの将来性に色気を示す、といったところ。AmazonはPrime Videoなどのメディアサービスのあるところが、各地地元のeコマースより有利かもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

新たな音楽配信サービスElectric Jukeboxがデビュー、年間169ポンドで聞き放題

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定額制の音楽配信サービスは、まだかつての物理的な記憶媒体(CDやレコードなど)ほど一般には普及していない。しかしその主な原因はプロダクトマーケットフィットで、音楽配信サービスの多くが、気軽に音楽を聞くような一般層ではなく、少数のコアな音楽ファンを想定していると主張する人もいる。

そんな音楽配信の分野に、Electric Jukeboxと呼ばれる新製品が登場し、このギャップを埋めようとしている。まずイギリスで販売開始予定のElectric Jukeboxは、デバイスと音楽サービスが一体になった製品で、価格は初年度が169ポンド、そして2年目以降は52ポンド(週1ポンド)に設定されている。

SelfridgesやArgos、Amazonといった小売企業とのパートナーシップを通じて販売を行うほか、Electric Jukeboxは「大手テレビ局」とも販売提携している。さらには、Cheryl Crow(冒頭の写真)やRobbie Williams、Alesha Dixon、Stephen Fryといったセレブとタイアップし、彼らは製品の宣伝以外にも、プラットフォーム上で自分たちの”ミックステープ”を公開している。

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地元のバーやレストランに置いてあるバカでかいジュークボックスのように、ユーザーはElectric Jukebox上で自分の好きな曲を再生することができ、選べる曲はローンチ時点で既に2900万(アルバム200万枚以上に相当)種類も準備されていると製造元のMegic Mediaは話す。さらに同社によれば、楽曲はUniversal Music Group、Sony Music Entertainment、Warner Music Group、Merlin、PIAS、Believe Digital、InGroovesなどから提供される。

場所をとる昔のジュークボックスとは違い、Electric Jukeboxは手におさまるくらいの大きさに作られている。

販売が開始された初代バージョンは、ふたつのパーツで構成されている。ひとつはテレビの背面に接続するドングルで、もうひとつがボタンと音声インターフェースが搭載された、Wiiリモコンにちょっと似たコントローラーだ。

HDMI端子があるテレビ(=ほぼ全ての薄型テレビ)とそこに接続されているスピーカー、WiFiがあれば、それぞれがElectric Jukeboxの”スクリーン”、オーディオアウトプット、ネットワークになり、これだけで音楽を楽しめるようになっている。

Electric Jukeboxは、どこでも音楽が聞けるサービスではなく、家の中心となるようなテレビの置いてある部屋で音楽が楽しめる環境を提供しようとしているのだ。

ファウンダーのRob Lewisは「私たちはSpotifyのユーザーを奪うつもりはありません」とインタビュー中に話していた。さらに彼は、楽曲のライセンス契約も、他のサービスと競合するのではなく、利用者層を拡大することを前提としていると語った。

「現在定額制の音楽配信サービスを利用していない、消費者の90%にあたる層を私はターゲットにしています。彼らは高齢かもしれないし、たくさんデバイスを持っていないかもしれない上、テクノロジーにも詳しくないかもしれません。多くの一般消費者にとって、リビングや寝室においてある大きいテレビが、彼らの家にある唯一の家電製品です。私たちはそんな消費者のために、テレビに接続できる製品を販売しています」とLewisは話す。

確かにYouGovの最近の調査によれば、ストリーミングサービスが比較的普及しているイギリスでさえ、人口の約8%しかデジタル音楽サービスに加入していない。

そういう意味では、1番大きな課題は依然として、レイトアダプターにあたる一般消費者にとにかくどの企業のものであれ、音楽サービス自体の利用を促すことのようだ。

このようなマクロなトレンドが存在する一方で、競合企業や彼らの製品・サービスが全て左を向く中、Electric Jukeboxだけが右を向いているようなサービス内容には疑問が残る。広い世界の中で、利用できる場所を一か所に限定し、初めからモバイル要素のないサービスを提供するというのは、デジタルメディア界の大きなトレンドに逆行している。

しかし同時にLewisの洞察力は無視できない。連続起業家である彼は、過去にテックブログSilicon.com(後にCBS Interactiveが買収)を開設し、その後には音楽配信サービスの草分け的存在であるOmnifoneを設立した。Omnifoneは、自社のサービスを広めたいと考えていた携帯電話メーカーやキャリア、音楽レーベルと次々に契約を結んでいったが、最終的には類似企業がサービスを停止するのと時期を同じくして倒産し、SpotifyやPandora、Appleがその後勢力を伸ばしていった。

なお、TechCrunchでは、昨夜そのOmnifoneの資産の一部(従業員含む)を、Appleが吸収していたことを突き止めた。

その一方で、Electric Jukeboxを運営する、設立間もないスタートアップのMagic Worksは、これまでに既に何度か苦難を経験してきた。同社は2度(2015年のクリスマスと2016年のイースター)もローンチ日を逃してきたのだ。

ついに市場へ製品を出せることになった同社は、これまでに投資会社のYolo Leisureや、実業家兼スポーツチームオーナーのNigel Wrayを含む投資家から700万ポンドを調達している。

さらにElectric Jukeboxの価格面での競争力は高い。他のサービスを使って同じようなことをしようとすると、以下のようになるとMagic Worksは話す。

Apple Music:637.88ポンド
(内訳)
Apple Music利用料: 119.88ポンド
Apple TV: 139ポンド
iPad Air 2: 379ポンド
合計 637.88ポンド

Google:468.88ポンド
(内訳)
Google Play Music利用料: 119.88ポンド
Chromecast: 30ポンド
Nexus 9: 319ポンド
合計 468.88ポンド

Spotify:269.87ポンド
(内訳)
Spotify利用料: 119.88ポンド
Amazon Echo: 149.99ポンド
合計 269.87ポンド

まずはイギリスでサービスが開始されるが、Eletric Jukeboxのライセンスは全世界で有効なため、今後数ヶ月のうちに他のヨーロッパ各国、そして世界中へとサービスを展開していく予定だとLewisは話す。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

スポーツ観戦もますますモバイルへ。NBA League Passにモバイル版が登場

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TurnerおよびNBAが共同で提供しているサービスにNBA League Passがある。シーズン中、すべてのゲームをライブ配信するものだ。全チームを視聴する場合は年額199ドル99セントで、特定の1チームだけを見る場合には119ドル99セントとなっている。番組はスマートフォン、タブレット、スマートテレビなど、ネットワークに接続している機器ならたいてい閲覧することができるようになっている。

しかしこれまで、流される映像は50インチのテレビでも、5インチのスマートフォンでも同じものが使われていた。すなわち、テレビで見るほうがはるかに快適で、スマートフォンで観戦する場合にはディテイルがはっきり見て取れないという状況だった。スマートフォンによる観戦は、他にどうしようもない場合の最後の手段的に位置づけられていたわけだ。

しかしその状況が変わることとなった。NBA Mobile Viewなるサービスが始まるのだ。League Passの利用者が使うことができる。家にいるときと外にいるときに、それぞれ最適な映像を樂しむことができるようになるわけだ。Mobile Viewではスマートフォンなどの小さな画面に最適化した映像が流されることとなる。

見て直ちに気付くのは、Mobile View版では画面がズームインされた状態になっていることだ。下にKyrie Irvingなどが登場するシーンのサンプルビデオがある。これまではスマートフォン上では誰がプレイしているのかを確認するのが非常に難しかった。しかしMobile Viewではジャージにある選手名などがすぐに読み取れる大きさになっている。大画面でみるときと同様の情報をキャッチできるようになるわけだ。

従来版と、Mobile View版の双方を映した比較ビデオを掲載しておこう。

画面をみて「ズームしただけじゃん」と感じる人もいることとは思う。実ははるかに手が込んでいる。29ヵ所すべてのアリーナでMobile View専用のカメラが設置され、当然ながら専任のカメラマン、プロデューサーが現地に配置される。Mobile Viewには基本的に専用カメラからの映像を流すことになるわけだが、現場の判断で他のストリームからの映像を使うこともできる。

今のところ、得点などの画面上のテキストなどは、従来のストリーミングと同じものを利用している。しかしこれも専用版を用意する予定があるとのこと。音声も現在はひとつの音声を双方に流しているが、将来的にMobile View版のようなものを用意したいと考えているようだ。

NBA曰く、Mobile Viewはファンの声に応じる形で生まれたものだ。League Passにアクセスするひとのうちの70%がモバイル環境からであり、その割合は毎年上がっているのだそうだ。そこでNBAは昨シーズン、Mobile View風のストリームも試験的に流して効果を確認してみたとのこと。するとやはり、モバイル機器から閲覧する人は、Mobile View仕様の映像の方を好んだのだそうだ。比率でいうと、モバイル版を選んだ人が2.5倍にものぼったとのこと。

モバイル環境で、プレイヤー毎の動きや、細かなプレイ内容を知りたいという人にとってはとくに朗報だろう。もちろん、さほど細かい所に興味はないのだという人もいるだろうが、動きがよく見えることについてはやはり好評であるとのこと。

いずれにせよ、モバイル環境でゲームがいっそう楽しめるようになったことは間違い無いだろう。外出先で観戦手段がスマートフォンしかないという場合でも、かなり楽しめるようになりそうだ。テレビに比べて得られる情報に制限がありすぎると感じていた人も、納得できるようになるのではなかろうか。

こうした動きはNFLのストリーミングサービスであるSunday Ticketにも影響を及ぼすこととなるだろう。今のところはモバイルユーザーに向けた特別な配慮などなされていないのだ。

NBAのMobile Viewは現地火曜日から利用できるようになる。1週間のLeague Passトライアル期間にもMobile Viewを試してみることができるようになっている。

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(翻訳:Maeda, H

Amazonの新しいFire TV StickはAlexa対応デバイスとして最安

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Amazonは本日、Fire TV Stick(40ドル)の新しいバージョンを正式にリリースした。今回のバージョンでは、音声コントロール機能を備えたリモコンのおかげで、Alexaを使用することができる。目玉となるAlexaへの対応の他にも、アップデートの内容にはクアッドコアプロセッサや高速Wi-Fiの採用が含まれている。

Alexaが内蔵されたことで、今後はAmazonの動画コレクションに加えて、NetflixやHBO Now、Huluといったサードパーティープラットフォーム上でも音声検索が可能になり、アマゾンの動画を見ているときには声でその操作までできる。

スペック:

  • クアッドコアプロセッサー(従来のものより30%高速化)
  • 802.11ac Wi-Fi(前バージョンの802.11nから高速化)
  • 高効率ビデオコーディング(HDVC)規格への対応(高画質の動画を少ない通信量で再生可能)
  • VoiceViewスクリーンリーダーによるアクセシビリティの向上
  • 最高解像度1080p(フルHD)
  • 1GBメモリ
  • 8GB内蔵ストレージ

Echo以外のAlexa対応デバイス

新しいFire TV Stickでは、EchoスーピーカーのようにAlexaを利用して、ニュースやスポーツ情報、天気について尋ねたり、To-doリストの作成をお願いしたり、最近導入された機能を利用してUberで車を手配したり、自分のツイートを読み上げたりできるようになる。

これにより、Fire TV StickがAlexaを導入する上で最も安いオプションとなる。比較対照として、Amazonのスピーカーの中で最も安いEcho Dotは、Fire TV Stickよりも10ドルほど高い。

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そしてもちろん、AlexaのおかげでFire TV Stickのユーザーは、さまざまなマルチメディアコンテンツの検索やナビゲーションを簡単に行うことができる。さらにAlexaはAmazonビデオに加えて、NetflixやHulu、HBO Nowなどのサードパーティープラットフォームにも対応しており、Amazonによれば、Alexaの対応アプリ・チャンネル数は90以上におよぶ。

つまりユーザーは、Amazon上にはないお気に入りの番組の再生もAlexaにお願いすることができるのだ。さらに、「ラブコメ映画/番組を探して」と話かけてAlexaにオススメの動画を聞くこともできれば、ある俳優が出演している動画全てを検索するといったことも可能だ。

また、あるテレビ番組や映画が複数のアプリ上でみつかったときは、Fire TV Stickが「視聴する」、「借りる」、「購入する」など全ての視聴オプションを表示するようになっている。そのため既に契約しているサービスを使って無料で視聴できる番組を、誤って他のプラットフォーム上で購入してしまうのを防ぐことができる。

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これはAmazonの動きとしては興味深い。というのも、Fire TV Stickを消費者の間に広める中で、Amazonのプラットフォーム上にある動画の販売が、ひとつの大きな収益源となりえるからだ。しかしどうやらFire TV Stickは、Rokuのように、自社のプラットフォーム上のコンテンツを売り出す上で、オープンな(自社のプラットフォームだけにとらわれない)アプローチをとろうとしているようだ。

とは言っても、AlexaはAmazonのコンテンツでこそ力を発揮する。Amazonビデオの動画をストリーミングしているときに、ユーザーは音声コマンドを使って巻き戻しや早送り、再生、一時停止などの操作を行うことができる。

ほかにもAlexaは、PandoraやAmazon Music、iHeartRadioから音楽をストリーミングしたり、アプリを立ち上げたり、テレビシリーズを視聴しているときに次のエピソードに移動したりといった機能を備えている。

新たなユーザーインターフェース

Fire TV Stickのユーザーインターフェースも一新される予定で、Amazonは本日の発表の中でそのお披露目を行った。新しいインターフェースは、年末のOTAアップデートとして配信される予定で、Fire TVよりも先にFire TV Stickに導入されることになる。

このインターフェースで「もっと映画のようなエクスペリエンス」が提供され、ユーザーは予告動画やコンテンツのスクリーンショットを見られるほか、ユーザーごとのパーソナライズ機能も充実しているとAmazonは話す。

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その証拠に、現在AmazonはNetflixやHBOといったコンテンツを制作しているサードパーティのパートナーと協力し、ユーザーごとにパーソナライズされたオススメ動画の情報をAmazonのプラットフォームに引っ張ってきて、新しいインターフェース上でサービス別に表示しようとしている。

これまでほぼ全てのストリーミングサービスを何らかの形で利用したことがある者として、ユーザビリティの観点から、これは恐らく今回のアップデートの目玉になると考えている。Apple TVにはこのような機能は無く、ニュースフィードのような”Home Feed”としてオススメ情報のパーソナライズに取り組んでいるRokuでは、お気に入りの番組のアップデートが確認できるようになっている。

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しかしFire TV StickとFire TVでは、全てのサービスのオススメ情報が統合される予定だ。つまり、それぞれのアプリに紐づいた情報をひとつひとつのアプリを立ち上げて確認する必要がなく、Fire TVのホームスクリーン上に全ての情報が表示されるようになる。

さらにAmazonは、”数ヶ月のうちに”もっと多くのパートナーのオススメ動画欄をインターフェース上に加えていくと話している。

もちろんAmazon自身のコンテンツに関する宣伝は、他のプラットフォームのものに比べてサイズも大きく質も良いものになる。しかし、同社のプラットフォームをNetflixの最高クラスのインターフェースに近づけると共に、ひとつのサービスに縛られずにさまざまなコンテンツを表示する上で、この動きは正しい方向に向かっていると言える。

Alexaとの連携、新しいインターフェース、高速化、Fire TVの継続的なサードパーティアプリ(”ジェイルブレイク”アプリとして人気のKodiを含む)への対応や、価格を考慮して全体的に見ても、Fire TV Stickはとても魅力的な製品だ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Facebookのビデオが居間のテレビにストリーミングされるようになった

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Facebookのビデオが居間の大型テレビで再生できるようになった。この新機能はAppleのApple TV、AirPlayやGoogleのChromecast、Google Cast経由で、ニュースフィードにアップされたビデオクリップをユーザーのテレビにストリーミングする。自宅でのビデオ視聴体験が大きく改善されることによりビデオ広告収入が増えることをFacebookは期待している。

新機能はまずiOS版に実装されたが、Android版もすぐにアップデートされる予定だ。利用の際はニュースフィードのビデオの右上部に表示されるTVアイコンをタップし、続いてストリーミングに使うデバイスを選択する。

ビデオがストリーミングされている間もユーザーはニュースフィードをスクロールするなど普通にFacebookを使い続けることができる。この戦略は居間のテレビとモバイル・デバイスの双方をFacebookが占めようとするものだ。一方、ほぼ同時に発表されたTwitterのPeriscope Producerはまったく異なった性格のアプリだ。Producerはプロフェッショナルが製作したコンテンツをPeriscopeとTwitterを経由して世界に配信する。

FacebookではAndroid版は5月iOS版は8月からそれぞれアップロードされたビデオをテレビへストリーミングするテストを開始していた。実はFacebookがストリーミングを始めたのはかなり以前で、iPadアプリにAirPlayを経由したストリーミング機能jが追加されたのは2011年だった。ウェブ版や他のモバイル版アプリからのストリーミングが実現するまでにこれほど長い時間がかかったのがむしろ不思議だ。

ライバルであるYouTube(と同社が買収したPeriscope)はすでにビデオをテレビにストリーミングする能力を備えている。Facebookの今日のストリーミング機能の追加はトレンドから取り残されないようにするためだったかもしれない。YouTubeにはユーザーが見たいビデオをその場で再生の待ち行列に追加する機能がある。Facebookは次にこの機能も取り入れるかもしれない。

Facebookの目標は「いついかなる場所にも存在する」ことだ。そこでビデオ視聴のプラットフォームも可能なかぎりあらゆるバリエーションを揃えようとする。Facebookのビジネスを支える最大の柱は予見しうる将来にわたってモバイルだろうが、Facebookの存在をいっそう拡大する上では仮想現実やテレビでも有力な地位を築くことが欠かせないはずだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

数千万曲を提供するAmazon Music Unlimitedが米国で開始、プライム会員は割引、安価な「Echo専用」プランも

Amazonが自身の独立した音楽ストリーミングサービスを立ち上げようとしている噂はずっと囁かれていたが、そうした噂の真偽が遂に明かされた:本日同社はAmazon Music Unlimitedを発表した。この新しい、オンデマンドストリーミングサービスは、数千万曲へのアクセスを提供し、利用料はプライムメンバーは月額7.99ドル、非プライムメンバーは月額9.99ドルとなっている。Amazonはまた、月額たったの3.99ドルの「Echo専用」(Echo本体での再生に限定される)サブスクリプションプランも発表した。

Echo専用プランは、Amazon Echoのオーナー向けの副次サービスについて述べた以前のRecodeのレポートを追認する形のもので、Amazon Music Unlimitedがライバルに差をつける役に立つだろう。

これは、Amazonにとって、最初の音楽ストリーミングへの進出ではない。今日の発表以前でも、より限定的なラインナップながら、プライムメンバーシップにはAmazon Musicへのアクセスが含まれていた

Amazonプライム会員は、200万曲以上にアクセスできるだけでなく、1000を超えるプレイリスト、パーソナライズされたステーションにもアクセスできる。Amazon Music Unlimitedはこれに比べると大きな進化である。Sony、Universal、そしてWarnerといったメジャーレーベルに数百ものインディーズを加えた「数千万曲」のラインナップへのアクセスだけでなく、数千のプレイリストとパーソナライズされたステーションが提供される。

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最大6人で聴ける家族用のサブスクリプションプランは、まだ提供されていないが今年の終わりまでには月額14.99ドル、または年額149ドルで開始される予定である。プライム会員ならば年額79ドル(月額にならすと6.58ドル)で申し込み可能になる。

サービスは、オフラインリスニングのような標準的な機能をサポートし、広告は含まれていない。これは、Amazon Echo、Echo Dot、そしてAmazon Tap、Amazon Fire TVやFire tabletsのようなFireデバイス、iOS、Android、ウェブ、PCそしてMac、Sonno、Boseその他の全てのAmazon Music互換デバイスで動作する。

新サービスは、Apple Music、Google Play Music/Youtube Red、Spotify、さらにはPandoraが新たに発表した格安サービスといった、ライバルで混み合ったシーンに参入することになるが、Amazon Prime Unlimitedを最も興味深いものにしているのは「Echo専用」プランだ。

Amazonはロンドンの製品発表ではAmazonのAlexa、エコーや新型エコードットを紹介します

Alexaを活用する「Echo専用」ミュージック

月額数ドルで、あなたはAmazon Echo、Echo Dor、そしてAmazonタップを含むEchoスピーカーにオンデマンドミュージックを追加することができる。

もしあなたがお好みのオンデマンドサービスを手放すことを躊躇しているならば、Echo専用の価格は、そちらを諦めなくても良い手頃さだ。そして、この価格は、オンデマンドの音楽サブスクリプション市場にいなかった人たちにもアピールすることだろう。

img_0299Echoに限定はされるものの、この割引サービスには更にいくつかの利点が付随している。

簡単な声による命令で音楽を開始させるだけでなく、Alexaの機械学習機能は時間を経るにつれ「より会話上手でパーソナライズされた」ものになっていく、とAmazonは語っている。たとえば、ただ「音楽を再生」と命令しただけで、それはあなたの好みに適合した音楽の再生を開始するようになるだろう。

曲やアーティストの名前で再生をする以上のことも、サービスは可能だ。

より複雑な問い合わせを行うこともできる、例えば「Green Dayの新曲を再生」と命じてバンドの最新シングルを再生する;ムードにマッチした音楽を再生する(例えば「Alexa『楽しい音楽』を再生」);または特定の時代のジャンル(例えば「90年代の最も人気のあるロックを再生」)。

これらの問い合わせを組み合わせて、ある特定のアーティストの特定の年代の音楽を依頼することもできる。Alexaに対して、DJイントロ付きの「今日のお勧め」を再生するように命じることもできる。そして、Amazonのサービスでどのように呼ばれているのかは知らなくても、プレイリストの再生を依頼することができる。

例えば「Alexa、ディナーパーティーのための音楽を再生」と言うことで、Alexaは再生履歴に基づいたプレイリストを組み立てる。「友達とのディナー」、「クラッシクなソウルでの調理」、あるいは「インディーズディナーパーティ」などなど。

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名前がわからないときにも、その歌詞の一部だけを伝えてAlexaに再生させることができる。仮想アシスタントに対して「play the song that goes…(この歌詞の曲を再生…)」と言った後に、知っている歌詞を続ければ良い。

EchoサービスではSide-by-Sideと呼ばれる、アーティストの舞台裏話が提供される。ローンチの時点では、The Chainsmokers、Jason Aldean、Lindsey Stirling、Sting、 Norah Jones、One Republic、そしてKongosのものだが、これらはどんどん追加されていく。

当然、Echo自身からAmazon Music Unlimitedにサインアップすることが可能で、仮想アシスタントに対して無料トライアルを始めることをただ依頼すれば良い。まだ比較的新しいものの、Echoのユーザーベースを活用することは、潜在的にはAmazonにとってかなり大きな市場になる可能性がある – 同社は既に400万台のスマートスピーカーを販売したと推定されていて、更に来年は1000万台を売りたいと希望している

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新しいアプリ

新しい音楽サービスに加えて、Amazon Musicアプリも変身し、アーティストイメージやアルバムアートを強調し、音楽の検索そして再生を改良したものになった。アプリの「Home(ホーム)」セクションには、エディターからの更新情報や、トレンドと人気曲などが表示される;そして「Recommended(おすすめ)」セクションにはパーソナライズされた提案が並び;「Now Playing(再生中)」のセクションでは同期して歌詞が表示される。

Amazon Music Unlimitedは米国では本日から利用できる。今年の終わりまでには、英国、ドイツ、オーストリアでもデビューする予定だ。

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(翻訳:Sako)

ゲームライブストリーミングサービスのTwitchが、Twitch Primeを始めとする新サービスを発表

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Amazonが2014年にほぼ10億ドルで買収したビデオゲームのライブストリーミングサービスTwichは、本日の午後、年次TwichCon会議を基調講演でキックオフした。基調講演ではニュースがいくつか披露されたが…案の定、以下のような発表となった:

  • Twitch Prime:私たちが基調講演の直前にスクープしたように、TwitchはTwitch Primeを公式に認めた。Amazon Primeのサブスクライバーには無料で提供され、「無料のオマケ」(ゲーム内のスキンやキャクター、その他)が付いてくる。そして広告なしで視聴できて、毎月1チャンネルが無料になり(ストリーマーはこのサブスクリプションに対しても支払いを受けることができる)、新しくリリースされるゲームに対する割引や、ゲームリリース日の無料配信などを受けることができる。
  • モバイル上のクリップ:視聴者はiOSとAndroid上のTwitchストリームを切り取ってクリップを制作し、共有することができるようになる(この機能はすぐに提供される)。また、クリップは10月中旬に提供される新しいクリップトリミング機能によって、より細かく調整できるようになる。
  • アップロード:これまでチャンネル上で提供することができるものは、ライブコンテンツだったり、以前Twitchを使ってストリーミングを行った古いライブだけに限られていた。しかし今日からは、自身のゲーミングビデオをTwitchにアップロードできるようになる。

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  • ロイヤルティバッジ:ストリーマーは、3,6,12,24ヶ月間といった長期視聴者に対して、特別な「継続視聴感謝」バッジを送ることができる。ストリーマーは自分独自のバッジをデザインすることができるが、この機能は3週間以内にリリースされる予定だ。
  • コード変換:Twitchはより多くのストリーマーに、コード変換機能を開放しつつある ‐ これは視聴者に品質オプションを提供することになる。この機能は現在主にレベニューシェアを行うパートナーに対して提供されているが、これからの数ヶ月のうちに、3倍の数の非パートナーに対して開放することを計画している。
  • HTML5のサポート:数ヶ月のベータテストを経て、Twitchは今日からHTML5サポートが全員に対して提供されることを発表した。

Twitch Primeメンバーへの最初の「オマケ」ボーナスは:Blizzard’s Heroes of the Stormシリーズ中の、Blizzard’s Hearthstoneに登場する新しいヒーローTyrandeへのアクセスだ。

Twitchはまた、いくつかの数字も発表した:今年Twitchは、平均62万2347人の同時視聴者を抱えていて、4月に達成した206万1718人という同時視聴者数が最大である。2016年には200万人がゲームのストリーミングを行い、Twitchとのパートナー(レベニューシェアとして、途中に挟まれる広告とサブスクリプション費用を分け合っている)の数は1万7208に上っている。全体として、これら200万人のストリーマーは合計100億分以上のゲームコンテンツをストリーミングで放映している。

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(翻訳:Sako)

Spotifyの遅すぎる日本ローンチ、先行サービスに追いつくことができるか

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音楽ストリーミングサービスSpotifyがついに日本でも利用できるようになる。本日、スポティファイジャパンは記者会見を行い、SpotifyのファウンダーでCEOのダニエル・エク氏はSpotifyの日本ローンチを発表した。Spotifyのウェブサイトではサービスの受付を開始し、徐々にユーザーを受け入れていくという。

改めて紹介すると、Spotifyは2006年にスウェーデンで創業し、2008年10月より音楽配信サービスを展開している。現在60カ国で展開し、アクティブユーザーは全世界で1億人以上のユーザーだ。その内有料会員は4000万人以上という。日本でも数年前からローンチ間近と伝えられながら、なかなか実現せず、ようやく本日の正式ローンチに至った。

SpotifyのファウンダーでCEOのダニエル・エク氏

会見に登壇したエク氏は「日本にはとてもユニークな文化があります。世界中のアーティストと日本をつなぎ、そして日本のアーティストを世界中の聴衆とつなげられることを嬉しく思います」とSpotifyのローンチについてコメントした。

Spotifyの日本版のサービスでは国内、海外の楽曲合わせて4000万以上の楽曲を提供する。Spotifyはモバイル、タブレット、パソコンのいずれからでも利用できるが、今回新たにPlayStation®4(またはPlayStation®3)からも楽曲を視聴できるようになった。

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Spotifyのデモの様子。多種多様なプレイリストが並ぶ

Spotifyの最大の特徴は、ユーザーにぴったりの楽曲を提案する機能が充実している点だ。ジャンルごとに多様なプレイリストを用意していて、利用可能なプレイリストは20億本以上あるという。日本では、「Best of J-ROCK」や「トウキョウ・スーパー・ヒッツ」など、日本の音楽業界に精通するエキスパートが選んだプレイリストも用意している。もちろん、ユーザーは自分で好みの曲を集めたプレイリストを作成することができ、友人と簡単にLINEやSNSでプレイリストを共有することが可能だ。

Spotifyの人気機能は、ユーザーの視聴履歴に基づいてパーソナライズされる2つのプレイリスト「Discover Weekly」と「Release Radar」だ。Discover Weeklyはユーザーの好みの楽曲をキュレートするプレイリストで、毎週月曜日に更新される。4000万人以上がこのプレイリストを視聴しているとSpotifyは言う。一方のRelease Radarは、毎週金曜日に更新され、ユーザーの好みに合う新リリースの楽曲をキュレートする。

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日本版のSpotifyでは世界に先駆け、歌詞機能を展開するとSpotifyは言う。日本ではカラオケが人気で、歌詞を見ながら楽曲を楽しむ文化がある。Spotifyはそういったユーザーのニーズに合わせて歌詞機能を開発したという。この他にもランニング時にユーザーの走っているペースに合わせて楽曲が聴ける機能やゲーム音楽も充実している。

気になる料金体系だがSpotifyは、無料プラン「Spotify Free」と月額980円(税込)の有料プラン「Spotify Premium」を用意している。無料プランは広告モデルだが、最新のトップチャートやプレイリストの視聴などSpotifyの基本的な機能を利用することができる。

Spotify Premiumには広告はなく、楽曲をダウンロードする機能でネット環境のないところでも音楽を楽しめたり、高音質(320kbps)の楽曲を聴いたりできるのが特徴だ。また、「Spotify Connect」を使用することで車内での視聴も可能になる。Spotify Premiumは30日間無料で試すことができる。

また、今回の会見では、アマゾンジャパンでバイスプレジデント、Kindle事業本部統括事業本部長を務めた玉木一郎氏が2016年10月1日付で、スポティファイジャパンの代表取締役に就任することを発表している。

日本でSpotifyをローンチするのに4年の準備期間がかかったとSpotifyは話していた。だが、その準備期間の間に、複数の国内プレイヤーとグローバルに展開する音楽ストリーミングサービスが日本でローンチを果たしている。国内プレイヤーには、サイバーエージェントとエイベックス・デジタルとの共同出資による音楽配信サービス「AWA(アワ)」やコミュニケーションアプリ「LINE」が展開する「LINE MUSIC」が筆頭にあがる。日本でサービスを展開する世界的なプレイヤーには、Apple MusicGoogle Play Musicがある。AppleとGoogleに関しては、iOSとAndroidのプラットフォームを生かしたサービス展開ができるという大きな強みがある。国内で展開する音楽配信サービスのダウンロード数/会員数及び料金プランについて、TechCrunch Japan編集部で以下のようにまとめたので、参考にしてほしい。

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日本でローンチ済みの主要な音楽配信サービスの比較表

先行ローンチすることが、どのくらい音楽配信サービスにとって重要な要素となるかはまだ定かではない。だが、今使っているサービスを気に入って、プレイリストなどをカスタマイズしているユーザーは、新たに別のサービスに登録して、またゼロから自分好みの曲を集めたりするのを手間に感じるということは十分に考えられる。

Spotifyの日本参入は1年近く遅れを取っている上、比較すると価格もさほど他のサービスと変わらない。有料会員数でSpotifyは世界のトップを走るものの、Spotifyが今後他の先行サービスとの遅れをどのように取り戻せるかに注目したい。

Googleがインドなど新興市場向けにデータプランを節約最適化できるYouTubeアプリをローンチ、オフライン機能を充実

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GoogleがYouTubeアプリのニューバージョンを新興市場のユーザー向けにリリースした。

その‘YouTube Go’というアプリは、最初はインドのAndroidだけだ。YouTubeのモバイルアプリにここ数年加えられてきた機能の一部を利用しており、たとえばビデオをオフラインで保存できる。

たぶんYouTube Goでいちばん重要なのは、オフラインオプションだ。この新しいアプリはビデオをスマートフォンやSDカードにダウンロードできるだけでなく、ダウンロードするとき解像度を指定できるから時間の節約ができる。なお、先進国ではYouTubeビデオをいちいちローカルに保存するニーズはないと思うが、2Gやつぎはぎ接続で我慢し、Wi-Fiも使えないところでは、短いプレビューを見てから、全編見るかどうか決める。見ると決めたら、それは、ダウンロードしてからオフラインで見るのだ。

YouTube Goではストリーミングの解像度も設定できるから、高価なデータプランの使い方を最適化できる。またインドのようにWi-Fiも遅い国では、低い解像度で再生速度を上げることができる。

そして、おそらくいちばんおもしろいのが、Bluetoothによる共有だ。インターネットに接続しなくても、友だちなどとビデオを共有できる。これまた、インターネットのスピードが遅い国では便利な機能だ。

YouTubeは、新興市場でも人気の高いインターネットサービスだ。東南アジアの国々では、屋外や外出時にYouTubeを音楽ライブラリとして利用している光景を、何度も見た。でもGoogleが力を入れているのはYouTubeだけではない。今日Googleが発表したのはほかに、Android用Google ChromeとGoogle Playのアップデートだ。どちらもデータプランの節約を、ねらっている。また、公共サービス的なWi-Fiの拡張も行っており、インドではまず、列車内から着手する。その展開は、パートナー企業と一緒に行う。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

動画配信サービスで見たい映画を横断検索、ベルリン発のJustWatchが日本でもローンチ

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ここ数年でHuluやNetflixを始め、動画ストリーミングサービスが一気に普及した。視聴できるコンテンツは増えたが、見たいものがどこで見られるか分からないと思ったことはないだろうか。特に海外ドラマなど、1つのストリーミングサービスで、全シーズンを配信していないことも多い。どのシーズンをどの配信サービスで見られるか、全てのストリーミングサービスを横断的に検索できたら便利だろう。今回紹介するJustWatchはそのニーズを満たすサービスだ。ベルリン発のJustWatchは、現在17カ国でサービスを展開し、本日日本でもサービスをローンしたことを発表した。

JustWatchの特徴は、検索項目が充実している点だ。各動画配信サービスで公開している作品を公開年、ジャンル、評価などを指定して検索することができる。

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例えば、この画像では、検索ボタンで「NetflixとHuluで提供している映画で、アクションとドラマのジャンル」を指定して検索している。もちろん見たい映画が決まっているのなら、検索ボックスに映画のタイトル入力して探すことも可能だ。

現在、日本版JustWatchはNetflix、Hulu、dTV、U-NEXT、GYAO!、Amazonビデオ、Apple iTunes、Microsoft Store、Google Play、MUBIで提供しているコンテンツが検索対象だ。

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見たい作品の詳細結果には、その作品を配信しているサービスの一覧が表示される。各サービスのアイコンをクリックすると、そのサービスの視聴ページに飛べる仕組みだ。「視聴リストに追加」のボタンをクリックして、見たい作品を保存しておくこともできる。

特に見たい作品が決まっていない場合は、ページ上部にある項目から人気作品の一覧をチェックしたり、各サービスで最近公開された作品を「新作」のページからブラウズすることができる。

少し気になったのは、検索ボックスから検索できるのは映画名と番組名のみという点だ。私の場合、映画のタイトルを正確に覚えていないことも多い。検索ボックスから例えば、キーワードや監督名でも検索できればもっと便利かもしれない。またUIに関しては、時折ぎこちない日本語訳がある。ただ、総じて使い方は分りやすく、見たい映画を見つけたらすぐに動画配信サービスに飛んで、視聴を開始できるのは便利に感じた。

JustWatchは2014年10月にベルリンで創業している。JustWatchのCEO、David Croyé氏は映画やテレビ番組を見たいと思った時、各動画サービスの情報や劇場で上映中の映画の情報をばらばらに存在していることに気がついたのが創業のきっかけになったとTechCrunch Japanに話す。「JustWatchのミッションは、世界中の映画ファンと彼らの求めるコンテンツをつなげること」とCroyé氏は説明する。

JustWatchはウェブ版、iOSAndroidアプリを提供している。JustWatchは無料で利用でき、現在のユーザー数は1500万人ほどとCroyé氏は言う。JustWatchはユーザーには課金せず、映画配信企業向けに独自のアドテクツールを提供することでマネタイズしているという。JustWatchにはユーザーの映画の好みや購入行動といった情報が多く集まっているとCroyé氏は説明する。それを元に、主にYouTubeやFacebook上で、最適なユーザーに対し、最適なタイミングで映画の予告を配信する広告テクノロジーを開発しているのだそうだ。クライアントにはソニー・ピクチャーズ、パラマウント、ユニバーサル、フォックスなどを抱え、今月初めて黒字化を達成したという。

現在、JustWatchは30名のチームで運営している。最近、新しくロサンゼルスオフィスを立ち上げたばかりで、数ヶ月内にさらに人材採用を進め、50名体制まで拡大する予定とCroyé氏は話す。今後、ユーザーフィードバックを見て、検索対象のサービスの追加や機能開発を進めたいとCroyé氏は言う。

AndroidゲームをPCからFacebook Liveにストリーミングできる、デスクトップエミュレータBlueStacksを利用

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ゲームのストリーミングは、ビデオをストリーミングしている連中が必ずやりたがる。そして今回はFacebook LiveがAndroidのゲームやアプリを、PCやMacのデスクトップエミュレータBlueStacks経由でストリーミングできる。その統合はかなり巧妙で、以前はTwitchで使えたが、Facebook Liveのサポートが加わったことによって、Amazonのようなゲーム中心のストリーミングと違い、もっと幅広いオーディエンスに到達できる。

レイアウトは変えられるからゲームの見方/見せ方をカスタマイズできる。モバイル向けに最適化されたアスペクトレシオは、正方形である。構成画面も、現在の視聴者数などの統計データも、そしてFBからのチャットもいいね!も、すべて正方形だ(上図)。

BlueStacksによると、統合化によってユーザーはストリーミングに集中でき、スマホをあれこれ操作する必要がない。ただしデスクトップエミュレータを使うから、タッチを使えるWindows PC以外ではタッチインタフェイスは使えない。…ということは、ゲームのユーザー体験はAndroid上と完全に同じにはならない。ゲームによっては、速い反応ができなくなるだろう。

しかしそれでも、ストリーミングをやる連中にとってはリーチを広げる良いチャンスだし、なんといっても巨大なFacebook上のツールを利用できるのだから。

出典: Engadget

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Bitmovinは高品質ビデオストリーミングをアダプティブ・ストリーミング技術で可能にする

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世の人々が仮想現実(VR)ビデオの気違い染みた可能性、8Kレゾリューション、3D立体視やライトフィールド対応映像など、について話している端で、私ときたらスマホでLouis C.K.のビデオクリップをスムーズに再生しようと四苦八苦しているのだから、全く奇妙なものだ。

VRが成功するためには、企業はストリーミングの高品質化に伴なう様々な問題を解決していく必要があるだろう。

Bitmovinはアダプティブ・ストリーミングというテクノロジーを使い、こういった問題の幾つかを解決しようとしている。そのテクノロジーとは、ユーザーの使用している端末とインターネット接続様式に合わせて動的にビデオの品質を調節しようというものだ。同社によれば、そのテクノロジーを使えば動画のエンコーディングが100倍高速化し、現在市場に存在するどんなものよりも高品質のサービスを供給可能だと言う。

Bitmovinのテクノロジーの中心は、異なったVRのヘッドセット間で見られる光学的な性質の不一致に関連した問題を解決することだ。例えるならば、普通のHDディスプレーのついたスマホのVRヘッドセットにとんでもなく高精度の画像を配信することは意味がない。高度なVRテクノロジーが更に進歩するにつれ、このミスマッチの幅はどんどん広がって行くと考えられる。

「今年度はOculusを始めHTCやソニーなどのVRヘッドセット、更にはOrah、GiropticやNokiaのOzoなどからは360度カメラが次々と市場に投入されました」と、BitmovinのCEOであるStefan Ledererは言った。「どの様にビデオを制作し鑑賞するかという点で大きな変化が起こっているのです」

Bitmovinは競争相手に先んじてこのチャンスをものにしようと目論んでいる。同社はAtomicoのリードにより、シリーズAで1300万ドルを調達した。Ledererはこの資金を使い、Bitmovinのアダプティブ・ストリーミングをVRなどの新しいメディアに対応させるべく、その開発を加速させる予定だ。

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同社はすでに幾つかのVRのビッグネームに対してサービスの供給を開始しているが、現在同社が最も注力しているのはどちらかといえばより伝統的なビデオ配信ビジネスの方で、それは同社の設立者が極めて豊富な経験を持っている分野である。

Bitmovinの共同設立者はMPEG-DASHストリーミングのスタンダードを打ち立てた人物であり、それはNetflixやYouTubeなどの配信を支えており、アメリカのインターネット・トラフィックにおいてピーク時の50%にも達するものだ。BitmovinのHTML5プレーヤーは様々なプラットフォーム上でMPEG-DASHやHLSフォーマットのビデオを再生することができる。そのプラットフォームはデスクトップのウェブやスマホ、Smart TVやVRヘッドセットなど多岐に渡る。

「消費者はどこにいてもどんなデバイスにおいてもビデオに対し高い品質を期待するようになりました」と、Atomico社長のTeddie Wardiは言った。「消費者はビデオの再生が滞ったり画像が飛ぶといったことに対してますます敏感になってきていますが、Bitmovinはそういった問題を解決します」

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(翻訳:Tsubouchi)

Netflix、『ストレンジャー・シングス』のシーズン2製作を発表

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Netflixは『ストレンジャー・シングス』がシーズン2も製作されることを公式に発表した。独特の赤文字のフォントを用いた予告編には1984年に製作された映画やテレビ番組のタイトルが多数ちりばめられている。1984年というのは『ストレンジャー・シングス2』が舞台とする年だ。この人気番組のシーズン2は2017年にストリーミングで公開される。

1984年はシーズン1の設定から時間が1年ほど進んでいることを意味する。シーズン2のエピソードのいくつかではその1年に起きた出来事が回想されるのではないだろうか?

シーズン1をまだ見ていないのならぜひチェックすることをお勧めする。80年代への没入感がただごとではない。不気味な魅力をたたえたシーン、複雑なプロットは見始めたら止めるのが難しくなる。これ以上はネタバレになるので止めておく。ネタバレなしに新鮮な目で見るのがよいと思う。

〔日本語版〕こちらのサイトでは予告編で表示されるタイトルがシーズン2のそれぞれのエピソードを暗示しているはずだと書いている。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

北朝鮮のNetflix風TVのネーミングで笑った

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何かを見て思わず吹き出すことがある。今日はそういう経験をした。

朝鮮人民民主主義共和国(aka 北朝鮮)はNetflix風のオンデマンド・ストリーミングTVを発表した。その名前がManbangだという。

朝鮮語ではmanbangは「すべて」という意味だそうだ。しかしもちろん英語ではいささか違った意味になる。

このサービスはKCTV(北朝鮮国営テレビ)が運営している。ユーザーはアメリカでいえばRoku風のセットトップボックスをテレビに取り付け、国営イントラネットを通じてIPTVプロトコルで番組にアクセスする。機能はきわめて限られている。コンテンツのほとんどは北朝鮮の歴史と主体思想に関連している模様だ。

そのうえ、BBCによれば、北朝鮮の一般家庭へのデジタル回線の普及率はひどく低いという。

NetflixのカスタマーサービスのTwitterがすかさず「Manbangのコピー」と名乗ったのはおかしい。もちろんNetflixはストリーミングTVのパイオニアであり本家だ。NetflixのTwitterはこれまでも盛んにジョークを飛ばしてきた。ここで読める

“Manbang”のような危険な単語をGoogle検索するのが怖いむきはこちらこちらで記事が読める。

〔日本版〕英語でbangは「強く叩く」の他に「セックスする」という意味がある。Google翻訳によれば韓国語のmanbanは漢字では「万般」。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

大評判の『ストレンジャーシングス』のタイトル・ジェネレーターが登場

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インターネットに少々不気味な新しいミームが登場した。TechCrunchのRomain Dillet記者の記事にもあるようにNetflixの新テレビ番組、ストレンジャー・シングス(Stranger Things) のタイトル画面は驚くほど美しく仕上がっている。そこでデザイン・スタジオのNelson Cashではユーザーが自分の好きなテキストを入れてこのタイトル画を作れるようにした。

これまでに見たオリジナル・タイトルはあまり怖くない。しかしなかなか面白いものもある。たとえば、
これとか、
これとか、
これなどだ。

『ストレンジャー・シングス』のブレークは、これまでストリーミング・テレビといえばドキュメンタリーや再放送、B級映画のものとされていた常識を覆し、テレビの概念自体に変革を迫る変化の象徴かもしれない。こちらは真剣な考えのミーム。

リンク先画面で赤いタイトル文字をクリックするとテキスト入力画面が表示される。右側のSTRANGIFYをクリックするとカスタマイズされたタイトル画面になる。動作がやや不安定。画面のクリック、再読み込みなどを試す必要がある。また英数字しかサポートしていないもよう。カスタマイズされた画面をダウンロードしたり共有したりできる。記事のトップ画面は「TechCrunchはすごい」というカスタム・タイトル。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Twitch、人気ゲームコミュニティーを運営するCurseを買収

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ゲームのライブストリーミング・プラットフォームTwitchAmazonの子会社)は業界で有名なゲームコミュニティーを運営するCurseを買収することで攻勢をかける。買収の詳細は公開されておらず、Twitchは公式発表以上のコメントは差し控えた。

Curseは多様なウェブサイトとサービスを運営している。その内のいくつかはここ数年内に自社開発したもので、その他のものは買収で獲得したものだ。2006年、CurseはWorld of WarcraftのMOD(改造データ)を提供するウェブサイトとして始まった。

World of Warcraftの全盛期は過ぎ去ったが、Curseは最新ゲームでも巨大なオーディエンスを惹きつけ、新たなコミュニティーを構築することができた。例えば、CurseにはLeague of Legends、World of Warcraft、NFLのゲームなどのデータベース、ガイドとなるウェブサイト、ゲームのニュースサイト、高いトラフィックを誇るMinecraft、ポケモン、Diablo III、Hearthstoneなどのゲームフォーラム、ゲーム版ウィキぺディアのGamePediaなどを運営している。Curseはさらに様々なゲームのMODのデータベースも要している。これは結構な分量になる。Curseのサイトには毎月3000万人以上が訪れている。

それに加え、最近同社はシンプルに「Curse」と名付けたコンピューター向けのプロダクトをローンチした。これはTeamSpeakの競合サービスで、オンラインの友人と待ち合わせ、一緒にゲームを楽しむためサービスだ。これにはチーム内でやりとりできるIRCに似たチャット機能やゲームをしながらチームメイトと作戦を立てるVoIP機能、TwitchやYouTube Gamingなどでストリーム配信を助けるストリームツールなどがある。

Twitchは自社のゲーム動画配信ソリューションにおいて、これらのアプリを活用することができるかもしれない。現時点でTwitchは ユーザーに対してサード・パーティー製のソフトウェアをインストールすることを薦めている。

また、この買収にはもちろんTwitchは巨大なゲームコミュニティーとともに活発なコミュニティーを育てる方法を知っている人たちも含まれている。本質的にTwitchの生死は、ゲームのストリーミング配信をする人と視聴者のコミュニティーにかかっていると言える。興味深いことにCurseとTwitchは同じニッチなユーザーを共有しているのだ。

Curseはメインストリームにあるゲームのニュースサイトとは競合しない。Curseは、慎重に競争力の出せるオンラインゲームのみに事業を集中してきた。また、Twitchの上位ゲームを見てみると、その多くはCurseのコミュニティーと一致していることがわかる。 League of Legends、Hearthstone、Dota 2、Counter Strike、Overwatchなどだ。TwitchのCEO、Emmett Shearは来月のTechCrunch Disrupt SFに登壇するので、その時に買収について詳しく聞きたいと思う。

[原文へ]

(翻訳:Nozomi Okuma /Website