Nintedo Switchが「あつまれ どうぶつの森」絶好調で新記録

この3月、世界でたいへんな数のNintedo Switchが売れた。簡単に組み換えができる小さなゲーム機は自宅に引きこもることを余儀なくされた世界の人々にとって救いの手となった。新型コロナウイルス(COVID-19)による旅行や移動の制限に加えて「どうぶつの森」に待望の新バージョン、「あつまれ どうぶつの森(Animal Crossing: New Horizons)がリリースされたことが大きな要因だ。Switchは発売後3年目となるプラットフォームだが、売れ行きからすればパーフェクトストームになっている。

リサーチ企業のNPDのレポートによれば、2020年3月のNintedo Switchの販売台数は対前年比で2倍以上に急増した。Switchが発売されたのは2017年3月だったが、この3月の数字はこれを上回った。しかも、同じ任天堂の2010年のDSの記録を別にすれば、あらゆるゲーム機を通じた四半期セールスの新記録となった。

Nintendo Switchは、3月のゲーム機販売台数で記録を更新した。2017年3月の発売月のセールス記録も上回る過去最高となっている

「あつまれ どうぶつの森」のリリースは売り上げ好調の要因の1つだったことは間違いない。人気の育成シミュレーションシリーズに追加された新ゲームはプラットフォームを通じて、3月の新記録となるベストセラーとなった。また新タイトルのリリースとして、NPDが調査を開始して以来、任天堂の歴史の中で第3位の月間セールスとなっている。専用ゲームのリリース月のセールスでこれを上回ったのは2008年と2018年の大乱闘スマッシュブラザーズだけだった。

NPDによれば、「あつまれ どうぶつの森」は「どうぶつの森」シリーズ中でも既にベストセラーとなっている。このタイトルの発売のタイミングに加えて、「自然豊かな無人島への移住」というテーマやゲームのソーシャル化に力を入れたことが世界で巨大な販売量を生む結果となったようだ。またゲーム専門家、批評家の評価も高くMetacriticでは91%という高いポイントを得ている。

販売店は、需要が急増する中でSwitchの在庫を確保するために悪戦苦闘している。任天堂は生産台数を10%増加させると報じられている。

【Japan編集部追記】

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

個人の違法解雇につながる?雇用主は従業員に新型コロナテストを実施できるのか

Amazon(アマゾン)のJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が先週株主に送った毎年恒例のレターでは、当然のことながら新型コロナウイルス(COVID-19)について多く割かれていた。同氏はパンデミックを克服するためのさまざまなレベルでの取り組みを示した。その中には、従業員向けテストラボの設置が含まれていて「症状がない人を含め、全Amazon従業員を定期的に検査する」と書かれていた。

Amazonが、熱やその他の新型コロナ特有の症状がある従業員にテストを行うというのは既知の事実だ。結局のところ、同社は米国やその他の多くの国にとって小売を支える主要企業の1つだ。ウイルスが小包経由でうつされるとは考えられない、と世界保健機関(WHO)は述べたが、その一方でウイルスが倉庫内でかなり早く広まる可能性がある。

しかし症状のない従業員をテストするというのは、テストキットが限られているため、緊急性は低い。しかし、WHOやCDC(米疾病予防管理予防センター)、他の機関がそろって指摘しているように、症状がなくてもウイルスを運ぶことは大いにあり得る。この事実が新型コロナをより恐ろしいものにしている。

テストが広く利用できるようになったら、実際のところ、症状があるかないかにもかかわらず雇用主が従業員にテストを行えるのかをはっきりさせることが重要になる。公共の安全と個人の権利を考慮しなければならない大事な問題だ。

米雇用機会均等(EEO)委員会は、障害を持つアメリカ人法(ADA)のもとに雇用主向けのガイドラインを積極的にアップデートしている。

ADAとリハビリの法律を含むEEO法は新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミック時でも適用される。しかし、CDCや州・地方の公衆衛生機関が雇用主向けに出している新型コロナウイルスに関するガイドラインや提案を雇用主が守ることを妨げない。雇用主は、新型コロナウイルスパンデミックが広がるにつれ、公衆衛生当局が出すガイダンスが変わり得ることを考慮すべきだ。ゆえに、雇用主は職場の安全性維持に関する最新情報を引き続きフォローする必要がある。

パンデミックに対応するためにアップデートされたものの1つが、体温チェックを含むスクリーニングだ。「パンデミックの間は、ADAが適用される雇用主は従業員にパンデミックを起こしているウイルスによる症状があるかどうかを尋ねることができる」と米雇用機会均等委員会は続ける。「新型コロナウイルス感染症に関しては、症状として発熱や悪寒、咳、息切れ、喉の痛みなどが挙げられる。雇用主はADAに従って従業員の病気についての全情報を機密の医療記録として扱わなければならない」。

我々は、雇用と商事の訴訟を専門とするDebevoise & Plimptonの弁護士、Tricia Bozyk Sherno(トリシア・ボジック・シェルノ)氏に質問をぶつけた。

「既存従業員の場合、健康調査や検査は、特定の従業員がその健康状態によって『直接的な脅威』になると雇用主が合理的確信を持つ場合のみ許される」とシェルノ氏は説明する。「新規従業員に関しては、仮雇用契約のあとで雇用主が健康調査を実施することをADAは認めている。しかし個人が働き始める前に受ける検査は、同じ部門の従業員に提供されているものと同一のものでなければならない。既存のEEOCガイダンスが想定している主な『健康調査』は体温測定だ。参考ガイダンスでは新型コロナウイルス感染症テストについてまだ言及されていない」。

テストに関する現在のルールは、直近のガイドラインのもとでは完全に明確ではない。ただ、テストが広く受けられるようになり、また州政府が外出規制を緩和し始めているため、今後ルールがはっきりすると思われる。パンデミックがもはや脅威でなくなれば、ガイダンスは適用されないことが予想される。その後、ADAガイドラインのもとに残るものはといえば、新型コロナウイルス感染症のような症状をめぐっての個人の違法解雇だ。

「ADAは障害を持つ個人に対する差別を禁じていて、雇用主にはそうした個人に合理的配慮を提供することを義務付けている。地方自治体の法律が、影響を受けている従業員に追加の保護策を提供するかもしれない」とシェルノ氏は話している。

画像クレジット:zhangshuang / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

VCがいま新規事業に出資することはないが、1カ月後には何かが変わるかもしれない

法律事務所のFenwick & Westは米国時間4月9日、ベンチャーキャピタル業界の最新動向を把握するために、Eniac Ventures創設者でジェネラルパートナーのHadley Harris(ハドリー・ハリス)氏、Primary Venturesの共同創設者でジェネラルパートナーのBrad Svrluga(ブラッド・スヴルーガ)氏、GreycroftのパートナーEllie Wheeler(エリー・ウィーラー)氏の3人とバーチャル座談会を開催した。いずれもニューヨークで活動する投資家である。

彼らは皆、新型コロナウィルスによるロックダウンの影響を受けているが、個々の状況は当然ながら三者三様である。しかし、仕事の話になると全員が口をそろえて「現在の状況でVCが新規事業に出資することはない、ということを起業家たちに認識してほしい」と言う。

プライベートでは、ウィーラー氏は第一子の出産を控えており、ハリス氏は奥さんとのランチを毎日楽しんでいる。スヴルーガ氏は「こんなに毎日連続して子どもたちと食事をしたのは本当に久しぶりだ。もう10年以上こんなことはなかった」と話す(彼は今の状況をご褒美だと思っている)。

仕事面では、プライベートとは反対に苦戦を強いられており、3人ともこの数週間忙殺されている。どのスタートアップが一番危ういか、この状況でも救済する価値のあるスタートアップはどれか、予想外のビジネスチャンスに恵まれる可能性のあるスタートアップはどれかといったことを検討し、それぞれのケースに対応する方法を考える必要があるからだ。

あまりにも忙しすぎて、いま初めて出資を募ってきた起業家がいたとしても、誰も小切手を切る余裕などないだろう。実際にハリス氏は、この危機の中でも起業家たちの売り込みに対して門戸を開いていると話す投資家たちに対して異議を唱える。「多くのVCがこの状況の中でも出資の申し込みを受け付けていると話していることは知っている。しかし私は、Twitterでもかなりズバッと発言したように、今のような状況で出資を続けられるなんていうのはほとんどデタラメだし、起業家たちに間違ったメッセージを送ることになると思う」とハリス氏は語る。

「現時点でVC業界には新規投資案件を扱うための余力はまったくない。既存の投資先企業に対してやるべきことが山積みだからだ。余力がないことが今一番の足かせだ。資金の問題ではない」。

余力が回復したらどうなるのだろうか?そうなっても、直接会社に出向くことなくオンラインのみで起業家とやり取りすることが、出資判断において的確、正常、あるいは有効な方法だと考えているVCなどないという点は覚えておかねばならない。

「豊富な実績を持つ一部のアクセラレータやシードファンドが多数のスタートアップに対して、何らかの方法や形で短期的にリモートでの出資判断を行っている例はあるが、直接会ったことがない人物に対する出資を検討するなど、賢い方法とは思えない」とウィーラー氏は言う。

「出資先の調査で最初に行うことはいつも決まっている。何も難しいことではない。スタートアップのチームと会い、その会社に出向き、こちらのチームにも会ってもらう。これをオンラインでやるのは無理がある。正式な場あるいは仕事外のカジュアルな場で一緒に時間を過ごすことから得られる情報をオンラインで得られるとはとても思えない。そこをわかっていない人が多い。現在の状況が長引くほど、その点を認識する必要がある」とウィーラー氏。

いずれにしても、今の状況で何をVCに売り込めばいいのか。3人とも、新型コロナウィルスによって一変した世界とあまり関連のない分野にはほとんど興味がない。「例えば、今は実店舗ビジネスについて新しいアイデアを提案する時期ではない」とハリス氏は言う。ウィーラー氏は別の視点から、この数週間で多くの人が「分散型チームとリモートワークは思っていたよりも実行可能かつ持続可能である」と気づいたようだと指摘し、Greycroftは引き続きこうした環境を実現するソフトウェアに注目していることを示唆した。

Primary Venturesも、よりシームレスなリモートワークを実現するソフトウェアに注目しているとスヴルーガ氏は言う。在宅勤務については「当社の18人の社員でしばらく行ってみたら自然に受け入れられた」と同氏。

必然的な流れとして、3人はダウンサイジングについて、この座談会のモデレータであるEvan Bienstock(エヴァン・ビエンストック)氏から質問を受けた。この質問については3人とも一様に、スタートアップが今すぐにランウェイを引き伸ばすには、ダウンサイジングはほぼ不可避だと指摘した。「最悪だよ。今、人々は職を失っている。(新しい事業を育てるのに最適な環境だった)60日前と同じ組織でチームの運営を続けるなんて不可能だ」とスヴルーガ氏。

3人はまた、人員削減を余儀なくされている管理部門に対するアドバイスについても話し合った。そこでは、2回目を行わずに済むように最初の人員削減で思い切って切るべきだという意見で一致した。

一緒にやってきた人たちを誰も好んで切りたいとは思わないが、「『しまった。人員カットをやり過ぎた』と言ったCEOに会ったことは今までに一度もない」と、自身も二度の不景気を経験したことのあるスヴルーガ氏は言う。彼の知っているCEOの「少なくとも30%」は、企業文化も守りながら事業を保護できる状態まで人員削減を行えていないと認めたという。

「二度目の人員カットはもっと大変になる。大なたを振るうことになるのは二度目のレイオフだ」とウィーラー氏は付け加えた。

今後については、3人とも「既存の投資先がレイオフ、バーンレート、ランウェイ予測に関する業務がひと段落したら、起業家の新しいアイデアを受け入れられるようになるだろう。それに加えて、新しい経済対策をスタートアップが最大限に活用できるようにサポートしていく」と答えた。

それがどのくらい先になるのかについては、「1カ月後にはこの混乱も少し落ち着いているかもしれない」とウィーラー氏とスヴルーガ氏は指摘する。「起業家たちも、4週間くらいあれば自分たちが抱えているさまざまな問題点を調整するために必要な時間を確保できるはずだ」。

ハリス氏も同じ意見だ。「少しずつやっていくことになるだろう。来週どうなるかはわからないが、1か月経ったらぜひ連絡して欲しい。新規出資を再開できる状態かどうか伝えるよ」。

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳: Dragonfly)

事業用不動産は新型コロナ終息後の回復に影

ここ数年の好景気により、事業用不動産のオーナー、不動産業者、土地所有者たちは、年間数千億ドルもの収益を上げてきた。

それが今、新型コロナウイルスのパンデミックによって引き起こされた経済危機で、大打撃を受けている。さらに悪いことに、不動産業界は元に戻れないほどに変わり果ててしまう可能性もある。

今、賃貸料を回収するのは明らかに至難の業である。National Multifamily Housing Councilによれば、米国では、3月5日の時点で家賃を支払えた世帯が81%であったが、4月5日にはそれが69%まで激減した。昨年の同じ時期には82%の世帯が家賃を支払っていたのに、だ。

解雇された人や自宅待機となった人の数が急増したことを考えると、この数は、5月5日までに、ほぼ間違いなく悪化するだろう。

事業用不動産でも、問題は深刻になりつつある。賃料を支払えなくなり、立ち退きを余儀なくされた小売店やレストラン業は数え切れない。さらに、大手チェーンの中にも、賃借料の支払いが困難になったり支払いを拒否したりする企業が増えている。

例えば、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が報じるところによると、WeWorkは米国にある一部の施設の賃借料を支払えず、リース契約についての再交渉を試みている。とはいえ、WeWorkは自社がコワーキングスペースを提供するテナントには賃料の請求を続けている

StaplesSubway、Mattress Firmも、賃貸料の値下げ、リース契約の修正、新型コロナウイルスの影響で被った損失を埋め合わせるその他の措置を講じるよう建物のオーナーに強く迫るため、賃貸料の支払いを停止したのである。

目まぐるしい変化

一番答えが知りたい質問は、次に何が起こるかということだ。行き詰ってしまった資産を何とかしようと、その方法を探る人たちもいるが、事業用不動産市場が元に戻らないという可能性は非常に高い。

小売業者やレストランが姿を消していく一方で、オンラインで事業を展開する企業の業績は上がっている。Amazonは、悪い評判がないとは言えないが、それでも一日ごとに市場シェアを拡大している。実際、Amazonの時価総額は今週1兆ドルの大台を取り戻した。

数週間前に報じた通り、ストリートウェアのオンライン販売を手掛けるStockXも急成長している。StockXのCEOであるScott Cutler(スコット・カトラー)氏は、その時にこう語っていた。「StockXは、これまでもずっと希少性の高い購買プラットフォームだったが、実際の店舗に行けなくなった今、StockXの利用者はさらに増えている」。

特に、サンフランシスコ、シカゴ、ボストン、ニューヨークといった市場では状況が急速に変化する可能性がある。個人経営の店やレストランがしのぎを削るエリアであったのに、ベンチャー企業の従業員やサラリーマンたちが突然在宅勤務となってその業務形態に順応してきており、消費需要が落ち込んでいるためだ。

Cadenceの創設者兼CEOであるNelson Chu(ネルソン・チュー)氏の例を考えてみよう。Cadenceは、ニューヨークにおいて17人のスタッフで証券化プラットフォームを運営する駆け出しの会社である。最近、400万ドルの資金調達に成功し、先月、住宅地内の物件の賃貸契約を結んだ。その契約では、オフィスを移転できるまでは、賃借料を請求されないことになっていた。

Cadenceにしてみれば、良い条件である。使ってもいない場所の貸借料の支払いを心配しなくて済むのだ。それにもかかわらず、Chu氏は、リモートで働かなければならない状況に追い込まれたことで、自社の業務形態にリモートワークをもっと組み込む余地があることに気づかされたと述べている。

Chu氏は次のように語っている。「これまでリモートワークがビジネスを継続する上で悪影響を及ぼすのではないかと心配されてきた。しかし現在、リモートワークが強いられる中でも、業務には何の支障も出ていない。これは、オフィスの規模を縮小し、州外に住む従業員が毎日出勤しなくても運営が成り立つことを示しているのではないだろうか」。

想像に難くないが、これまでテレワークというトレンドに同調してこなかった他の起業家や経営陣も、Slack、Googleスプレッドシート、Zoomなどのツールを使うようになり、同じ結論に達しつつある。

生き残りをかけて

リモートワークに関するこの新たな可能性は、不動産会社に直接影響する。

事業用不動産向けサービス会社大手のCBREで、調査と分析のディレクターを務めるColin Yasukochi(コリン・ヤスコチ)氏はこう語っている。「リモートワークは現在、その運用が活発に検討されている分野である。今はリモートワークを余儀なくされている状況だが、その働き方を今後も続ける企業が当然出てくるだろう。問題はリモートワークの規模や期間がわからないことだ」。

この状況はもちろん、CBREや他の不動産業界が今年期待していた動向ではない。昨年11月にCBREが発行した「市場展望」レポートの内容はかなり楽観的だった。当時は、「不測のリスクがなければ」と前置きした上で、「活発な経済活動、強固な財務基盤、低金利、資産クラスとしてある程度の魅力が不動産にあること」について考えると、2020年は事業用不動産業界にとって「非常に良い年」になるであろうと推測していたのである。

ご存知の通り、その後の数カ月間に生じた「不測のリスク」により、企業は休業に追い込まれ、産業界のほぼすべてのセクターにおいて一時解雇が余儀なくされている。また、ウイルス感染の本質が明らかになった今、オフィスに再び出勤できるようになったとしても、人が密集する職場に行くことに気乗りしない人が出ることも十分に考えられる。

オフィスに行かずに仕事ができることを知ってしまえば、間違いなくそうなるであろう。

それが、今後のオフィス用スペースの需要減少につながる可能性は高い。そして、減少したのと同じ(またはそれより大きな)スペースが、新たな形体のオフィスに利用されることになるかもしれない。このことは、事業用不動産業者を含め、誰にもまだわからないのだ。

Mark George(マーク・ジョージ)氏はカリフォルニア州サンノゼ在住の仲介業者で、Cresaという事業用不動産会社に勤務している。現在、在宅勤務を行っており、同じく初めてリモートワークを行う妻とオフィスを共有し、子どもたちと一緒に家にいる時間を楽しんでいる。「しかし、特に不動産業では、自宅から出られない状況で業界の動向の変化を把握するのは難しい」と同氏は言う。

ジョージ氏によると、仲介業者は「いくぶん孤立している」。「物件を見せられないので、内見などの仕事はすっかりなくなってしまった。どの地方自治体でも庁舎は閉まっていて許可を得られないため、不動産業界はまさに休業状態だ」とのことだ。

「最終段階まで来ていた取引は」新型コロナウイルスが米国で勢いを増す前に「おそらく契約までこぎ着け」た。しかし「契約成立まであと少しだったが、最終段階とは言えない取引はどうなったかわからない。私が見てきた取引は、全て保留になっている。皆が待機状態に陥っている」と同氏は語っている。

同じくCresaに勤務しており、サンフランシスコ在住のBrandon Leitner(ブランドン・ライトナー)氏も同じように感じており、「取引に急速な動きはない」と言う。それでも、自社がTwitterのような大企業をはじめ、シリーズAラウンドやシードラウンドのスタートアップとも取引があるため、現在の市の外出禁止令が解除され、仲介業者が再び物件を見せられるようになれば、取引は再び活発化するであろうと期待している。

CBREによると、過去数年間、サンフランシスコで商業用スペースは1平方フィート(1000平方cm)当たり88ドルで取り引きされていたが、ライトナー氏は、その価値が「最低でも10%、おそらく20~30%」低下すると予想している。要因としては、市内にある200万平方フィートのスペースを押さえていた複数の企業がそれを手放したがっており、取引が可能になるとすぐにその物件が市場に出回ることが挙げられる。

特に、取引可能な320万平方フィートの商業用スペースがすでにあることを考えると、この数字は大きい。さらに、CBREのヤスコチ氏は、過去6カ月間だけでも「相当」なスペースが市場に上がってきたと述べている。

回復に望みをかける

ライトナー氏が言うように、「市場に上がる物件の数を増やすことを今は控えたい」と言う不動産所有者には、ありがたくない話である。

同氏は、不動産所有者が「現実的」であり、「できる限り譲歩して」踏みとどまり、新たなテナントを募集するようにと提案している。もちろん、できることには限界がある。土地所有者もたいてい負債を抱えているのだ。つまり、業績不振が長引き、オフィス利用者の数が元に戻らなければ、自分たちも苦境を乗り切るのに、金融業者に頼らざるを得なくなるのである。

サンノゼ在住の仲介業者であるジョージ氏は金融業者は投資を保護するためにも、不動産業者に助けを差し伸べるだろうと考えている。連邦準備制度も、銀行に不動産ローンの支払いを先送りする権限を与えることで、不動産所有者が賃貸料の請求を先延ばししやすくする可能性もある。

とはいえ、新型コロナウイルス感染症の終息後、事業用不動産マーケットが元に状態に完全に戻るのかどうかは、フタを開けてみなければわからない。

ヤスコチ氏は「このパンデミックは、我々が今までに経験したことのない事態だ」と語っている。CBREのエコノミストは第2四半期と第3四半期の目算が「非常に厳しい」と予測しているが、同氏によると、第4四半期には市場に「大幅な上昇傾向が見られるかもしれない」とのことである。

ただし、「これは、需要が回復するか、業務拡張計画が延期になるのか、それとも永久に白紙になるのかにかかっている」とも語っている。

今のところヤスコチ氏は、特に地元サンフランシスコの市場では、通常通りのビジネスに戻れるだろうと楽観視しているようである。「Bay Areaは何かあるとすぐ悪影響を受ける気がするが、たいてい回復も早い」と語っている。

業界関係者は、その回復に望みをかけているに違いない。

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(翻訳: Dragonfly)

ファイザーの元科学主任が設立したUnlearn.AIは「デジタルの双子」で臨床試験の高速化と改善を目指す

医療研究の分野では、双子は昔から重要な役割を果たしてきた。特に臨床試験では、遺伝的に近い2人の片方に処置を施すという方法で、双子は治療の有効性の測定に寄与している。米国時間4月20日、Pfizer(ファイザー)の元科学主任が設立し、AIを使ってこのコンセプトをデジタル化する方法を開発したスタートアップが、その研究をさらに進めるための資金を得たと発表した。臨床試験の検査に使用する患者の「デジタルツイン(デジタル上の双子)」のプロファイルを構築する機械学習プラットフォームUnlearn.AI(アンラーンAI)が、シリーズAラウンドで1200万ドル(約13億円)を調達した。

このラウンドは8VCが主導し、前回の投資企業であるDCVC、DCVC Bio、Mubadala Capital Venturesも参加している。

DiGenesis(ダイジェネシス)というこのスタートアップのプラットフォームは、当初は神経疾患、具体的にはアルツハイマー病と多発性硬化症に適用するためのものだったのだが、これらは有効な治療方法がいまだ確立されておらず、既に発症している患者を対象にした臨床試験の実施が非常に難しい。

Unlearn.AIは新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミック関連の医療にはほとんど関わっていないものの、臨床試験の改善がなぜ重要なのかを知るいい機会を与えてくれた。この新型ウイルスに対抗するワクチンや治療法をみんなが緊急に競い合う中で、臨床試験のより効果的なアプローチの必要性が注目されている。そこはAIが力を発揮できる分野だ。

Unlearnは、現在のビジネスにおける提携先を公表していない。また実践的な臨床試験を、実際にどこまで実現できているのかも不明だ。今回の資金は、商業的展開に少しだけ近づくためのものと思われる。

「今回の資金調達は、私たちの成長にとって重要な布石だ。既にデジタルツインの研究を開始し、強力なエビデンスでその価値を実証し、臨床試験での成功の可能性を高めつつある規制当局との協力関係を大幅に前進させる力となります」とUnlearn.AIの創設者でCEOのCharles K. Fisher(チャールズ・K・フィッシャー)博士は声明の中で述べている。

「臨床試験は非常に困難な局面にあり、ここ数週間は深刻化する一方です。未来志向の投資家や提携企業の支援をいただき、極めて有能な私たちの人材をさらに成長させ、世界初のデジタルツインのアプローチを支える科学技術をさらに発展させられることを、とてもうれしく思っています」。

フィッシャー博士は、まさにテクノロジーと医療研究の集合体の中を歩んできた。製薬大手のファイザーで科学主任を勤めた経歴に加え、Leap Motion(リープモーション)で働いていたこともある。それ以前には、長年にわたり学術界にて生物物理学の勉強と研究を重ねていた。

Unlearnは昔ながらの機械学習の課題のひとつとして、いわゆるデジタルツインを構築するというアイデアに取り組んでいる。そこでは「デジタルツインを生み出すための疾病専用の機械学習モデルと仮想診療記録を構築するための、患者数万人分もの臨床試験のデータセット」が使われている。

これらは、単なる患者プロファイルとは異なる。デモグラフィック、臨床検査、生体指標に従って人と人とをマッチングさせてある。臨床試験と検査に必要な類似の人間、できれば双子を探す手間を、AIベースの双子を作ることで削減したいという考えに基づくものだ。

Unlearnは、2017年からこのプラットフォームの開発に取り組んできたが、双子(そして医療研究において遺伝子構造が類似した1組の人たち)を使った病理学や治療法の研究は、もう数十年前から始まっている。面白いことに、ある大人気の新型コロナウイルス監視アプリは、ロンドンのキングズ・カレッジ病院と、アメリカのスタフォード大学とマサチューセッツ総合病院が共同で行った長期にわたる双子の調査から生まれている

AIで「人」を作り出し、薬の有効性をテストする研究が広がっているが、それはコンピューターとアルゴリズムを使って薬品の組み合わや治療法を割り出しテストするという、さらに大きな課題へとつながる。以前は、長い時間と大きな資金を費やし、手で行ってきたであろうことだ(医療とは別の応用例として、製品開発がある。一般消費財のメーカーは、新しい石鹸やさまざまな製品の調合をAIプラットフォームで行っている)。

「Unlearnによるデジタルツインの先駆的な利用により、プラシーボを与えられる患者の数を減らすことができ、臨床試験にかかる全体的な時間も短縮できます」と8VCのプリンシパルFrancisco Gimenez(フランシスコ・ヒメネス)博士は声明の中で述べている。「医療とテクノロジーの交差点の投資家として、私たちは、最先端のコンピューター技術と革新的なビジネスモデルを組み合わせて医療の有意義な改善に取り組む企業に情熱を注いでいます。8VCはUnlearnをパートナーに迎え、無作為化臨床試験以来となる薬品の認可プロセスへの大きな挑戦に乗り出せたことで、大変に興奮しています」。ヒメネス氏は今回のラウンドにより、Unlearnの役員に加わった。

画像クレジット: Emsi Production Flickr under a CC BY 2.0 license.

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(翻訳:金井哲夫)

パンデミックによりスポーツはファンの体験を再考する必要に迫られている

10歳のときに、父が私を初めてボストン・レッドソックスの本拠地、フェンウェイパークに連れていってくれた。通路を上った後に目に飛び込んできた輝く緑の芝を鮮明に覚えている。何もかもが素晴らしかった。それは優れたカスタマーエクスペリエンスだ。

私はすぐに野球場の美しさのとりこになった。内野の守備練習中にダイヤモンドでボールを軽々と放る才能豊かな選手たちを見る前から。試合の初球の前から、バットが折れる前から、観客がどよめく前から。音、景色、ホットドッグとドリンクも、その一部だった。私はエメラルドの芝を目にした瞬間から、そのエクスペリエンスに心を奪われた。

スタジアムで見るスポーツにはいつだってエクスペリエンスが重要だ。野球ファンにはおなじみの歌「私を野球に連れてって」(Take Me Out to the Ball Game)には「ピーナッツとクラッカージャックを買ってね、もう家に帰らなくてもかまわない」と歌われている。マスコットとダンサー、巨大な高解像度スコアボードの時代に、エクスペリエンスは強化された。

しかし2020年、スポーツは突然の存続の危機に瀕している。無観客で再開するとしたら、リーグは進化したテクノロジーを使って、家にいるファンにどのようにして興奮を感じさせるだろうか? パンデミックの中、あらゆるビジネスがカスタマーエクスペリエンスの意味を再考する必要に迫られている。スポーツは道を示せるかもしれない。ファンはこれまで「ホームチームにひたすら声援を送るよ」と歌ってきた。

今週、NFLのドラフトがバーチャルで実施され、私たちは新しいエクスペリエンスを初めて味わうことになりそうだ。NFLのドラフトは、ラスベガスで3日間にわたって開催される、お楽しみ満載のスペクタクルになる計画だった。ベラージオホテルの前に水上ステージが設けられ、指名された選手は船で登場するはずだった。新型コロナウイルスの影響で人々は集まれなくなり、細部まで作り込まれた野外劇はすべてご破算になって、代わりにテクノロジーを使ってドラフトは開催される。

短期的には、このドラフトをバーチャル移行の最終訓練として見るのはフェアではないだろう。これは初めての試みであり、完璧ではないかもしれない。しかしイベントや大学、小売店に至るまで、あらゆるビジネスがあらゆるエクスペリエンスの可能性を突然検討することになった。みんながこれからどうするか、興味深い。

ウイルスの影響で変化しているのは、第1ラウンドのスペクタクルだけではない。多くの企業がそうであるように、ここ6週間でチームの働き方も変化している。重要な人物がひとつの部屋に集まれず、「ドラフト作戦室」を再編成する方法を見つけなくてはならない。どこかで聞いた話でしょう?

ゲームが再開したら、我々がライブでスポーツを見る方法もおそらく変わるだろう。スポーツはNFLの最初の試みから何を学んで再構築するだろう? 雰囲気を盛り上げる生の観客なしで、コミュニティをどう作り、興奮を生み出すだろう?

大きな変化もあれば小さな変化もあるだろう。アイデアをいくつかひねってみよう。選手がファンとともに参加するライブのインタラクティブなコミュニティがあり得るかもしれない。フィールドの内外で選手やコーチがマイクをつければ、我々がふだん知ることのできない場面をもっと幅広く伝えてもらえるかもしれない。可能性は無限にある。プロも学生も、すべてのスポーツで何ができるかを大いに議論しているはずだ。

VRの活用のほか、先進的なリプレイや工夫されたカメラビュー、ファンを仮想的にフィールドに入れるなどエクスペリエンスの拡張もできるだろう。近年、こうしたアイデアは検討され、徐々に実装されて、アメリカンフットボールリーグのXFL(今月破産申請して短命に終わったが)で実際に目にすることもあった。AWSとスポーツリーグの協力により、詳しいデータが見事なビジュアルで表示されるのも見たことがある。このようなアイデア、そしてさらに多くのアイデアを、急激に加速させなくてはならない状況が突然やってきた。

さまざまなエクスペリエンスが現れるとしても、我々が今まさに見出そうとしているのはリーグの創造性だ。おそらく我々は、家の中で球場の範囲を超えた体験をする新しい方法を見つけるだろう。それは、これまでとは違うが、負けず劣らずエキサイティングなエクスペリエンスだ。10歳の子供はかつての私が感じたのと同じときめきを感じるかもしれないが、その手段はきっと違う。「私を野球に連れてって」の歌詞になぞらえて言うなら、「ホームチームが負けたらとても残念。1、2、3ストライクでアウトだよ、『新しい』野球では」。

画像:Ron Miller/TechCrunch

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(翻訳:Kaori Koyama)

数百名の学者たちがプライバシーに配慮したコロナウイルス接触者追跡を支持

世界中の何百名もの学者たちが、コロナウイルスの広がりを理解するための接触者追跡システム(contact tracing systems)がプライバシーを重視することを歓迎している。

300名近くの学者が署名し、月曜日(米国時間4/20)に公開された書簡が、自分などがCOVID-19感染者と接触したかを知るためのオプトインで非集権的な方法を共同開発するという、最近のAppleとGoogleの発表を賞賛している。

学者たちによると、その接触追跡アプリは、Bluetoothによる追跡を自動的に行い、位置データを集めて中央的な場所に保存するアプリに比べて、はるかにプライバシーをしっかり保護する。

書簡はこう言っている: 「接触追跡はよく理解されている疫病対策ツールだが、従来は手作業でやっていた。スマートフォンの接触追跡アプリは、状況によっては手作業による接触追跡よりも効果的だ。しかしその効果性に対しては異論もある。まず、その実装はユーザーのプライバシーを護るものでなければならない。そのことが、他の多くの問題の対策にもなる。たとえば、そんなアプリを利用して、望まざる差別や監視が行われがちだ」。

この学者たちからの推奨は、いちばん重要なタイミングでやってきた。個人のコロナウイルスへの接触を追跡する方法は、いろいろある。しかし非集権的なシステムは追跡データを一箇所に置かないから、プライバシー保護が優れている。しかし学者たちによると、データの集権的中央的な保存は「人びとに関する情報の侵害的な再構築を許すから、議論の余地なく排除すべきだ」、という。そしてそれは、「外部からの検査が可能でプライバシーの保護ができる設計になってなければならない」。

さらにまた、「現在の危機を口実に、人びとのデータを大量に集められるツールを作ってはならない。今だけでなく、今後においても」。

この書簡の数日前には、この同じ学術グループが、PEPP-PTと呼ばれる同様の接触追跡プロジェクトのサポートを取り下げた。このツールは、詳細が不詳の7つの国が使用している。そのうちの2か国、スペインとスイスは、非集権的な接触追跡ソリューションを求めていた。しかし、蓋を開けてみるとPEPP-PTは、プロトコルが独自規格の集権的中央的なもので、そのプロジェクトに関わった一部の学者も、オープンでないし透明性を欠くとして、プライバシーを重視するDP-3TプロトコルやAppleとGoogleのクロスプラットホームなソリューションの方をサポートするようになった。

この書簡に署名した学者の一人であるサリー大学のAlan Woodward氏はTechCrunchに、書簡は学術世界のコミュニティが「正しいやり方」と信ずるものを示している、と語った。

「これまで、この世界でこんなものを見たことがない」、とWoodward氏は語る。「わずかな人たちでなく、多くの人が懸念していることの表れだ。やり直しは困難だから、政府もこの声をよく聴いてから対策に着手してほしい」、とも。

関連記事: 新型コロナの接触者追跡とはどのようなものか?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

3Dプリントメガネ製造のFitzがヘルスケアワーカーにカスタム保護メガネを提供

多くのスタートアップが、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大や影響を抑制すべく取り組んでいるヘルスケアワーカーをサポートしようと、個人用防護具(PPE)やその他の必需品を求める声に応じている。そのうちの1社が消費者直結型3DプリントメガネブランドのFitz(フィッツ)だ。できる限りの保護を必要とする最前線で働くヘルスケアワーカーのための度入りレンズの保護メガネを作るのに、同社のカスタムフィットメガネ技術を活用している。

Fitz Protectは、FitzがiOSアプリ用に作り出したカスタムメードのための手法で作られている。この手法は、Appleが最近のiPhoneや全iPad Proモデルに搭載している深度センサー付きFace IDカメラによって可能になった。アプリではバーチャルのお試しができ、フィット感をミリ単位で調整できる。Protectはメガネの1種で、あらゆる度数に対応する。しかし、目の周辺から液体が入ることがないよう、カバーとガード機能を強化した安全メガネとなっている。

ヘルスケアのスタッフは、感染を拡大させる新型コロナ患者の咳やくしゃみ、飛沫を飛ばすようなその他の行為から顔や口、鼻、目を保護するために出来る限りのことをしている。それらの策は、1枚の透明なプラスティックシートを搭載しているフェイスシールドと、口と鼻を守るN95マスク(入手できないときはそれに代わるもの)が一般的だ。

FitzのCEO、Gabriel Schlumberger(ガブリエル・シュルンベルジュ)氏は電子メールで、Fitz Protectのデザインは、処方レンズ搭載の保護メガネを探していたニューヨークやロサンゼルス、テキサスの医療現場で働く医師や看護師によるものだと説明した。

「医師の60%超がメガネを使用している。そして現在のガイドラインではコンタクトレンズの使用中止を推奨している」とシュルンベルジュ氏は話した。しかもFitz Protectはさらに保護レイヤーを加えるフェイスシールドと併用することもできる、と付け加えた。

「メガネを使用する人から、普通のメガネでは特に眉の上などのカバー範囲が十分でない、と聞いた。ボール紙の切り抜きを加えている人もいた」と同氏は述べた。「もっといいものを作るために当社が持っているシステムを活用した」

Fitzのモデルは価格面でも貢献している。というのも、従来のメガネに比べてかなり競争力のある設定になっているからだ。Fitzのメガネはフレーム、レンズ、送料込みで通常たったの95ドル(約1万円)で販売されている。また、年間185ドル(約2万円)で無制限にフレームを変えられるメンバーシッププランも提供されている。医師、看護師、その他の病院スタッフ向けのFitz Protectの費用は免除している。そして同社は、現在1つあたり100ドル(約1万1000円)ほどかかる製造コストを賄うため寄付を募っている。ただし、シュルンベルジュ氏によると、この製造コストはプロセスの改善でもう少し抑えることができるという。

最初の週にすでに3000人超のヘルスケアワーカーから申し込みがあり、他にも需要が出てきた場合に応えられるよう同社は準備しているという。

“新型コロナウイルス

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(翻訳:Mizoguchi

Y Combinatorが本年夏季からアクセラレーターのクラスを全面的にリモートへ移行

先月はCOVID-19の全国的なアウトブレークで急遽、リモートのデモデーを余儀なくされたY Combinatorが今日(米国時間4/20)、次回は全セッションを完全にリモートで行う、と発表した。

Y CombinatorのCEO Michael Seibel氏は同社のサイトへのポストで、その発表を行なった。そこで彼は、「2020年夏季はリモートで行うと決定した。COVID-19の危機のさなかでは、創業者たちとYCのスタッフの安全が優先されるからである」、と述べている。

2020年夏季を受ける創業者たちは、面接も執務時間も夜の会合もすべてビデオ会議で行う。ということは、まだ発表はないが、彼らのデモデーもリモートになるのだろう。最前のクラスではスタートアップたちが、ステージ上のローンチを今後のデモデーに延ばしてもよい、というオプションを与えられたが、今後それはないだろう。

YCがオンライン化されると当然、創業者としてはクラスの質が気になる。従来、YCのアクセラレーター事業に参加する創業者たちは、15万ドルの資金を得てその見返りに会社の所有権の7%をYCに提供していた。そしてその後は、YCのネットワークやアドバイザー集団にアクセスできるようになる。

Y Combinatorのクラスは、今ではとても大きいが、今回はその形の全体が変わることになる。今度の夏季のサイズはまだ確定していないが、前回は240のスタートアップが参加した。これだけの数にオンラインで対応するためにYCは、スタートアップをグループ化するやり方や、彼らが投資家にプレゼンするやり方などを工夫しなければならない。前回も対面のデモデーがなくなって創業者たちは、このイベントに集まるVCたちの大きな集団に生身の自分を紹介する機会を失った。

先週TechCrunchは、YCが、その比例案分制の投資をやめて、スタートアップへの投資をケースバイケースで行う、と報じた。既存の持ち分に応じての比例的なシード資金やシリーズAの投資は、これまでの同社の伝統だった。

関連記事: Changing policy, Y Combinator cuts its pro rata stake and makes investments case-by-case…Y Combinatorが比例案分制をやめてケースバイケースの投資に移行(未訳)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

英政府が新型コロナで苦戦するスタートアップ向けの330億円ファンド新設を発表

英国のテックスタートアップエコシステムからのプレッシャーが高まり、英政府は4月19日に多くの議論を経て「Future Fund(未来ファンド)」を新設する計画を発表した。英国の高成長企業、つまりスタートアップが十分な額の投資を受け、新型コロナウイルス危機の間も存続できるようにする。

まず、政府が税金を財源として合計2億5000万ポンド(約330億円)をBritish Business Bankを通じて新ファンドに拠出する。企業が投資として引き出すには、英国に登記された民間企業であること、民間の投資家から同額かそれ以上のマッチング資金を確保していること、過去5年間に少なくとも25万ポンド(約3300万円)を民間から調達していることが条件だ。「投資」の形式はコンバーチブルローンノート(株式に転換可能だが事前に転換価格が決まっていない貸付金)のようだ。

Future Fundは5月に設立される予定で、要件を満たすスタートアップに政府が12万5000ポンド(約1700万円)から500万ポンド(約6億7000万円)を投資する。ファンドの規模は引き続き「検討中」。つまり、将来もっと多くの税金が投入される可能性があるということだ。申請はまずは9月末まで可能だ。

一方、Future Fundのコンバーチブルローンが実際にどう機能するかについては混乱がある。英財務省の初期計画には「ローンが返済されない場合は株式に転換される」と記載されていたため、次の資金調達ラウンドで強制的に株式に転換されるのではなく企業に借入返済の選択権があると考える人もいる。

しかし批判する向きは、返済オプションがあるなら、英国の納税者はアップサイドはほとんどまたはまったく取れずに、ダウンサイドリスクに全面的にさらされると指摘している。理論的には、すばらしい業績を上げた企業は借入返済を選択する可能性が高く、すばらしくない業績の企業(または何とか破綻を免れている企業)は株式への転換を選択することになる。

簡単にいえばコンバーチブルローンノートは強制転換される方が有利だ。政府は、破綻しないスタートアップの株式を割安で取得し、破綻するスタートアップの株式と価値を相殺できる。

当初の議論がお粗末だったり、政府内で多くの人が返済オプションを主張したりしたにも関わらず、財務省の計画を知る情報筋によると、ありがたいことに、おそらく企業側がかなりのプレミアムを払うような特定の場合を除いて、株式への転換が強制されることになりそうだ。そのプレミアムは「100%返済プレミアム」で、借入が転換されずに返済される場合、納税者は利息も含めると2倍以上のリターンを得ることになる。

筆者は英財務省広報局に正式な説明を求めた。返信があり次第この投稿を更新する。なお、財務省が公表したタームシートで骨子の詳細がわかる。

約1000億円の研究開発支援資金

英政府はFuture Fundとは別に「研究開発を重点的に行う中小企業」を対象とする7億5000万ポンド(約1000億円)の支援も約束した。資金は、Innovate UK(イノベートUK)の助成金と融資に関する既存の制度を通じて提供される。

「国の研究開発助成機関であるInnovate UKは、英国の2500の既存支援先の要望に応じて最大2億ポンド(約270億円)の助成金と融資をすみやかに提供する」と英財務省は述べた。

「既存支援先へのサポートを厚くするため追加で5億5000万ポンド(約730億円)を用意した。また現在Innovate UKの資金を受けていない約1200の企業に対し17万5000ポンド(約2300万円)を提供する」

Innovate UKによる最初の支払いは「5月中旬」までに行われるとのことだ。

画像クレジット:Carlos Delgado / Wikimedia Commons under a CC BY-SA 3.0 license.

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(翻訳:Mizoguchi

フェイスブックが新型コロナアンケートシステムを米国で公開、全世界にも拡大予定

新型コロナウイルス(COVID-19)感染の兆候をモニタするアプリはこれまでも無数に開発されてきたが、今回発表されたFacebookのプロジェクトは影響範囲の広さが桁違いだ。

2020年4月初め、Facebookはカーネギーメロン大学(CMU)のDelphi疫学研究センター(Delphi Epidemiological Research Center)と新型コロナウイルス感染症のモニターに関して提携した。今回、Facebookはこのプロジェクトを全世界に拡大するという。同じく4月上旬から同社は米国のユーザーの一部に対し、新型コロナウイルス感染の自覚症状の有無をCMUの方法により自己チェックしてレポートするよう要請し始めている。これは流行が今後どこに拡大するか政府や医療当局が予測できるようにするプロジェクトだ。

Facebookのプロジェクトの拡大についてはメリーランド大学の研究者が協力する一方、CMUのDelphiチームはすべての研究者がデータを利用できるAPIを開発している。

Facebookは収集した調査データを独自の症候追跡マップに表示する。これにより郡(カウンティ)あるいは担当医療区域ごとに新型コロナウイルス感染症の症状を持つ住民が人口に占める割合を一覧することができる。マップには、新型コロナウイルスとは異なるインフルエンザに対する感染症候も表示される。多くの場所でまだ十分な報告が得られず、能力はまだ限られているが、この調査はウイルス感染拡大のトレンドを示すことで流行を予測可能とすることを目指している。

Delphi COVID-19対策チームの共同責任者、Ryan Tibshirani(ライアン・ティブシラニ)氏「我々が算出したリアルタイムの推定は、新型コロナウイルス流行に関する入手可能な最も確実なデータと高い相関があった。これにより、流行が拡大する可能性が高い地域を数週間前に予測して医療関係者に提供できるようになると確信している」と声明で述べている。

CMU Delphiの調査にオプトインしたFacebookメンバーは咳、発熱、息切れ、または嗅覚の喪失が発生しているかどうかを回答する。これら新型コロナウイルス感染の初期症状であり、治療が必要な重症化の前に現れる可能性が高いため医療関係者にとって重要だ。

CMUが月曜に発表した最初のレポートによれば、 Facebookで収集された新型コロナウイルス感染に関するデータは公衆衛生機関からの確認ずみデータと高い相関があったという。研究チームはCOVIDcastと呼ばれるツールを発表した。これは、新型コロナウイルス関連データを地域別に集約する。 Googleもこの調査に協力を始めているので今週後半にはCOVIDcastはFacebookとGoogle双方のアンケートの結果を統合できる。現在までにFacebookで毎週100万件、Googleのインセンティブ付きアンケートアプリ、GoogleアンケートモニターとAdMobアプリを通じて毎週60万件の近くの回答が得られている。

Washington Postの意見コラムでFacebookのファウンダーであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)はこう書いている。

「全米で郡ごとに正確なデータを取得することは難しい事業だ。そうした厳密なデータを全世界から取得するとなると困難さははるかに大きくなる。しかしFacebookは膨大な人たちに対してアンケートを行う上で極めてユニークな立場にある」。

プライバシーやセキュリティー上の問題で長らく批判されてきたソーシャルメディアは、新型コロナウイルスとの戦いを機に自らの重要性を再認識させようと努力している。ことにネガティブな報道に苦しめられてきたFacebookは医療専門家からの新型コロナウイルス情報をプラットフォームに掲載するなどいち早く対応を開始した。しかしFacebookや他のソーシャルネットワークは、新型コロナウイルスの場合でもデマ火事場泥棒陰謀論に悩まされ続けており、こうしたノイズを運営者が一掃するのは簡単ではないようだ。

【略】

画像クレジット:Angela Weiss / AFP / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ロサンゼルスの新型コロナウイルス抗体保有者は公式感染者数の55倍

南カリフォルニア大学(USC)がロサンゼルス郡公衆衛生局と共同で実施した最新研究で、ロサンゼルス郡人口の2.8~5.6%がCOVID-19(新型コロナウイルス)の抗体をもっていることが示された。これは22万1000~44万2000人の市民が過去に感染していたことを示唆しており、検査によって確認されたよりも最大55倍の人数に上る。これは、感染は以前考えられていたよりもはるかに広がっていると疑っているカリフォルニア州が、短期間に行った2回目の抗体調査であり、ソーシャル・ディスタンス対策を継続する正当な理由でもある。

ロサンゼルス郡の研究結果には、よいニュースもある。もし抗体検査の結果が正確であれば(われわれは現時点で彼らの報告が正しいかどうか確信は持っていない。特に免疫性については)、感染者の致死率は公式診断例のデータよりもずっと低いことになる。USCの研究による抗体検査を通じて計算された感染率は、先週スタンフォード大学が発表したサンタクララ郡の感染率と驚くほど似通っていて、同郡では4万8000~8万1000人が感染から回復したことを示している。

ロサンゼルスの研究が、誤差を考慮した上で郡人口全体に外挿した結果、2.8~5.6%の市民が抗体をもっていることを示しているのに対して、スタンフォード大学の研究では、2.5~4.2%の住民が新型コロナウイルスの抗体をもっているという結果がでている。これらの数値は、検査キットの精度および検査標本の性別年齢層に基づいて補正されている。

いずれの研究論文も相互査読を受けていないので、ある程度疑ってかかる必要がある。しかし、双方の数値の密な近似や、世界で行われた過去の類似研究の結果を踏まえると、新型コロナウイルスの実際の感染数は公表されている数値よりはるかに多いことを示唆していると考えられる。公表数値は通常、診察で確認されたものだけを数えるが、その大部分は中度から重度の症状を示している患者が対象だ。

未検知感染者率の高さは、新型コロナウイルスの脅威が見かけより低いことを意味すると捉えるべきでは決してなく、この新しい情報は、外的症状がないために診察を受けることも隔離や接触者追跡の対象になることもなかった人々からの感染が、誰の予想よりもはるかに多いことを意味しているにすぎない。

これは、ソーシャル・ディスタンス対策がいっそう重要であることを意味している。なぜなら、新型コロナウイルスの潜在保菌者を識別することがこれまで思っていた以上に困難だからだ。感染の特質を理解することは、究極的にはウイルスにさらされる最大の危険を避ける対策の向上に役立つのだろうが、現時点でこの新しい情報からわかっているのは、新型コロナウイルスはわれわれがこれまで理解していたような早期の前兆をみせることなく、はるかに効果的に人々に伝わっている、ということだけだ。

画像クレジット:Kit Karzen https://www.kitkarzen.com/ /

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

緊急用人工呼吸器のSpiro Waveが米食品医薬品局の認可を取得して新型コロナ需要に応える

新型コロナウイルス(COVID-19)重篤患者の治療に必要な人工呼吸器の不足を補う新規プロジェクトが、米国時間4月20日に大きな節目を達成した。米食品医薬品局(FDA)の緊急時使用認可(EUA)が下りて、同プロジェクトの機器の使用と量産が認められた。「Spiro Wave」(スパイロ・ウェイブ)と呼ばれるそのハードウェアは緊急用の自動人工蘇生器で、1台5000ドル(約54万円)で製造できる。技術者、医師、研究者らからなる開発チームはすでに製造を開始して、介護施設に提供している。

Spiro Waveは、基本的に手動の人工蘇生器の機能を再現する。人工蘇生器は、緊急時に救急患者に手動で人工呼吸を行う持ち運び可能な装置だが、Spiro Waveはその作業を自動化し、かつ従来の手動式と同じタイプのバッグを使うので、機材の供給が容易だ。

Spiro Waveはマサチューセッツ工科大学(MIT)のオープンソースプロジェクトであるE-Vent(イーベント)のプロトタイプデザインを基にしている。E-Ventは新型コロナ危機による機器不足を緩和する位置手段として、MITの研究者らが開発した。Spiro WaveをつくったのはNewlab(ニューラブ)、10XBeta(テンエックス・ベータ)、Boyce Technologies(ボイス・テクノロジーズ)の共同ファウンダーたちからなるチームで、E-Ventのデザインを出発点にすることで、緊急用人口蘇生器の設計と製造をわずか数週間で成し遂げることができた。

製造パートナーのBoyce社は、ニューヨーク市クイーンズ地区にある同社のLong Island City製造工場で、1日に最大500台作ることが目標だといっている。最初の数百台は既に今週からニューヨーク市内の施設に届けられている。同チームは、FDAの医療機器製造許可を取得している海外パートナーを探して製造規模を拡大し、さらに多くの台数を供給することを考えている。

開発チームによると、これは本格的な人工呼吸器を置き換えることものではないという。緊急時の現場で、人工蘇生器で十分だが、手動式では操作者の配置や長期の利用が現実的ではないという場面に使用することで、機材不足を緩和することを目的としている。緊急時使用許可が与えられている他の多くの機材と同様、これは正式なFDA認可を受けた機器や治療方法を完全に置き換えるものではないが、革新的でスケーラブルな解決方法であり、過大な負荷のかかる医療機関における治療レベルに大きな違いをもたらすだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

マイクロソフトが新型コロナの元患者に血漿提供の可否を問うボットを開発

新型コロナウイルス(COVID-19)から回復した元患者の血液から取り出す血漿は、世界的パンデミックをコントロールしようと展開されている取り組みの中で、差し当たって活用できる有効な手法となる可能性を秘めている。米食品医薬品局(FDA)はすでに対象となる個人に献血を広く呼びかけている。そして今度はMicrosoft(マイクロソフト)がCoVIg-19 Plasma Alliance(ビル&メリンダ・ゲイツ財団が資金の一部を拠出している)の代理でオンラインスクリーニングツールを構築した。

マイクロソフトが財団のために開発した「CoVIg-19 Plasma Bot」は同社がテクノロジーを駆使して作った新型コロナ関連の最新ボット事例となる。同社が米疾病予防管理センター(CDC)向けに手がけた症状自己チェックサイトは、米国で初期に大規模展開されたものの1つだ。Plasma Botは個人が生物学上、そして健康上、血漿提供の条件に合致するか、個人が貢献したいかどうか、献血センターでの血漿回収に参加できるかどうかを判断するために、いくつかの簡単な質問をする。

新型コロナに感染し、完全に回復した人の血液から分離される液体である回復期血漿の使用は、多くの科学者や研究者が模索している治療方法だ。血漿の使用方法は主に2つある。1つは、予防や素早い回復のための免疫アップを目的に新型コロナ患者やリスクの高い人に直接血漿を注入するというもの。もう1つは高度免疫治療と呼ばれる治療法の開発だ。容易かつ効率的に大規模展開できるかもしれない治療法を開発するために提供された血漿から抗体を集める。

回復期血漿にかかる開発の試験や療法研究で最大のボトルネックが、血漿そのものだ。新型コロナウイルス感染症の元患者で完全に回復し、献血に必要な条件をクリアした人からしか集められない。

新型コロナウイルスを克服するために研究や開発が進められている他の多くの治療法と異なり、回復期血漿は他の呼吸器感染症の治療で既に効果が確かめられており、長く活用されてきた歴史がある。

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(翻訳:Mizoguchi

インドの大手配車プラットフォームOlaが新型コロナ対策で政府に協力

インドが国民を新型コロナウイルス(COVID-19)から守るために緊急体制をとる中、配車サービス大手のOlaが支援に乗り出した。同社テクノロジープラットフォーム機能のうち、リアルタイムの追跡とナビゲーション、そして群衆に対応する機能を連邦政府と州政府に無償で公開する。

すでにパンジャブ州政府と連携しているOlaは、同社のプラットフォームを政府や公共サービス機関のリアルタイムの戦略に役立つよう調整できるとしている。

同社のプラットフォームでは多くの車両と人を追跡でき、人がマスクを着用しているかどうかをセルフィーの写真で確認する機能もある。後者のセルフィーの機能は、Olaでは運転席に座っている人が登録済みのドライバーパートナーかどうかを認証するために使っている。同社は「最高レベルのデータのプライバシーとセキュリティを保証します」と強調している。

Olaによれば、パンジャブ州政府は同社のテクノロジーを使って野菜市場で170万人以上の農業従事者の生産物と車両の動きを追跡管理し、対人距離の基準が確実に守られるようにしているという。

このような機能は州政府にとって有用だろう。地元メディアの報道によると、多くの地域でここ数週間に、野菜市場内や食料品店の外に大勢の人々が集まってしまうことがあったからだ。連邦政府は2020年3月に、全土に対して人の移動を制限する命令を出している。

パンジャブ州では、Olaのプラットフォームは州政府がデジタルの移動許可証を発行するのにも使われている。インド各州の政府は、医療従事者や緊急の業務のために家から出なくてはならない人に対して許可証を発行している。

政府機関のPunjab Mandi Boardの秘書官でガバナンス改革特別秘書官のRavi Bhagat(ラビ・バガット)氏は声明で「現在の危機的状況において、Ola CONNECTSは市民全体の利益のために政府関係者が迅速に展開できる強力なプラットフォームだ」と述べた。

Ola Connectというのが、危機的状況を支援するOlaの最新の取り組みの名前だ。ここ数週間で、同社はドライバーパートナーのリース契約を放棄した。また、新型コロナウイルスの検査で陽性と診断されたドライバーパートナーとその家族に対し、数百ドル(数万円)の支援をすることを明らかにしている。

Olaの共同創業者のPranay Jivrajka(プラネイ・ジブラージカ)氏は声明で「AI、追跡技術、配置とフローの管理にわたるOlaのイノベーションはすべて、CONNECTSプラットフォームに活かされる。我々は国のためにできる限りの方法で尽力する。先頭に立って新型コロナウイルスと戦っている多くの医師、医療従事者、最前線のスタッフのために、このプラットフォームを無償で提供する」と述べた。

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(翻訳:Kaori Koyama)

外出禁止の影響でビデオチャットのHousepartyが1カ月で5000万ものサインアップを記録

「フォートナイト」で知られるゲームメーカーのEpic Gamesが2019年に買収した人気のビデオチャットアプリであるHousepartyが新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響で大幅な成長を見せている。外出禁止措置のため友達や大切な人と直接会えなくなり、ビデオチャットアプリの需要が突然増えた。アプリストア分析会社のApp Annieによると、アプリのビデオ会議カテゴリーは2020年3月に過去最高を記録した。ただしHousepartyは、これまで数字を公表していなかった。

米国時間4月15日、Housepartyは方針を変えて過去1カ月のサインアップ数が5000万だったことを明らかにした。一部の市場では普段のおよそ70倍になった。

アプリ分析会社のApptopiaのデータによると、ここ数週間でインストール数が急増し、モバイルのダウンロード数も記録的な結果となった。Housepartyは、過去30日間でiOSとAndroidの新規インストールは1720万回と推計している。一方、調査会社のSensor Towerは2800万インストールと推計している。

HousepartyアプリはMacChromeでも利用できるが、これらの数字には含まれていない。

Housepartyによると、需要が増加し多くの市場でモバイルアプリストアのランキングの第1位になったという。

Housepartyは、米国のApp Storeなど82カ国でソーシャルアプリの第1位になった。米国のGoogle Play Storeではソーシャルアプリの第3位になった。

16カ国ではアプリ全体でも第1位になっている。米国のApp StoreとGoogle Play Storeではアプリ全体の第2位に近い結果となった。

同社によれば、ユーザーがこのアプリを使う時間は長く、平均で60分以上会話をしていた。新型コロナウイルスの影響が発生してからは、平均で80分ほどになることもあったという。

Housepartyは溜まり場のように設計されているため、ほかのビデオチャットアプリに比べると主に若年層のユーザーに訴求してきた。まず、Snapchatと統合している。そしてSnapchatと同様に、年齢の高いユーザーが苦手とするジェスチャー主体のナビゲーションを大幅に取り入れている。さらにアプリ内で他の人たちとトリビアや言葉当てゲームも楽しめる。

一方、ZoomやSkype、Google Hangoutsといったビデオチャットアプリのライバルたちは、リモートワーカーや企業向けとして多く使用されていたところに、新たにコンシューマーの使用が増えてきた。そのためこれらのアプリはやや古くさく、「楽しむ」という意図とは距離がある。

とはいうものの、Housepartyは新型コロナウイルス感染拡大を受けて利用が広がり、今はあらゆる年齢や属性の人たちがこのアプリを使っていると同社は述べている。

Housepartyのユーザーは平均23人の友達とつながり、ユーザーの半数近くは会話をしながらゲームをしている。この数字も、同社は以前は明らかにしていなかった(最近すべてのゲームを無料にしたことが利用状況に影響していると思われる)。

これまでずっと米国がHousepartyの最大の市場だったが、App AnnieがHousepartyの成長に関する2020年3月の報告によると、ヨーロッパでの需要が顕著だという。3月21日の週のインストール数は、2019年第4四半期の週あたりの平均インストール数と比較して、イタリアで423倍、スペインで2360倍と急上昇した。新型コロナウイルスの危機が起きる前はスペインなどの市場で広く普及したアプリではなかったことを考えると、驚くべき成長だ。

Housepartyはユーザー数や売上など重要な数字を公開しない傾向があるが、最新の数字を今回公開したのにはさまざまな理由があるようだ。

まずHousepartyは、最近複数のユーザーからソーシャルメディアの投稿を通じてデータ流出を告発されたという困った状況に注目されたくないのかもしれない。ユーザーがTwitterで、Housepartyの自分のユーザーデータがNetflixやSpotifyなどほかのアカウントへのアクセスに使われたと主張した。しかしHousepartyは流出を否定し、さらにソーシャルメディアの投稿が同社のビジネスに損害を与えることを目的とした「お金をもらっている商業活動」の一部であったとさえほのめかしている。同社はこの説を裏付ける証拠に対して100万ドル(約1億700万円)の報奨金を提供するとした。証拠はまだ見つからず、告発の投稿は消えた。

さらに、Housepartyの競合であるZoomはセキュリティとプライバシーに関する多くの問題で最近批判されている。これについてZoomのCEOのEric Yuan(エリック・ユアン)氏は謝罪し、修正すると約束した。当面、HousepartyはZoomの代替を求める人々にアピールして、インストールベースをさらに増やしたいと期待しているかもしれない。

最後に、企業の歴史の中でこれほど規格外の成長を詳しく公表できる場面は、そう何回もない。米国で1億5800万人、世界中で何億人もの人々が家にいるように指示されるとは前代未聞の事態だ。この事態は、ビデオチャットアプリにとっては成長の絶好の機会となっている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Uberが小売品や個人の荷物配送サービスも開始、新型コロナによる事業環境の変化に対応

Uberは今週、Uber DirectとUber Connectという2種類の新サービスを導入すると発表した。Directは小売品の配送プラットフォームで、Connectは家族や友人に荷物を送るためのピア・ツー・ピアのパッケージ配送サービスだ。これは、新型コロナウイルスのパンデミックがライドシェアリング事業を抑制し続けているため、既にUber Eatsプラットフォームを食料品に導入しているが、今回の発表はUberが宅配サービスにこれまでで最も積極的に進出することを意味する。

Uberは既に、最前線の労働者に個人用保護具を輸送するプラットフォームの新たな拡張を導入しており、一部の市場ではEatsも食料品に加えて、便利な商品を配送している。DirectとConnectのサービスは、当初は一部の都市で開始される予定だが、その内容は利用する場所によって大きく異なる。例えばニューヨークでは、Cabinetと提携して市販薬の配送を行う一方、ポルトガルでは郵便小包の配送で公共郵便サービスを補完する。

Uber Connectはある人から別の人との間で当日中に連絡を取り合って配送を行うサービスで、同社はこれを介護用品、必需品、ゲーム、その他の日用品を友人や家族に送る方法だとしている。サービスはオーストラリア、メキシコ、アメリカの25以上の都市で開始される。Connectは本質的にはUberの基本的なライドシェアサービスと大差はないが、ドア・ツー・ドアで人を運ぶのではなく、荷物を移動させる。

どちらのサービスも米国時間4月20日から導入されるが、Uberが利用状況を把握し、ユーザーがサービスに何を求めているのかを見極めながら、徐々に進化していくだろう。また、Uber Eatsの利用が急増している一方、一般的なライドシェアサービスの需要が大幅に減少している中で、荷物の配送事業を強化することは、ドライバーの稼働率を高め、さらには収入を継続させることにもつながる。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Facebookのゲーム専用アプリがAndroidで2カ月前倒しで公開、iOS版もまもなく

Facebook(フェイスブック)のゲーム専用アプリGamingが、6月リリースの予定を前倒ししてAndroidで使えるようになった。新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックで多くの人が自宅に閉じこもり、エンターテインメントの選択肢を渇望している中で、予定よりも2カ月早く公開された。

ニューヨークタイムズ紙が週末に特ダネとしてこのアプリのリリースを報じた。そこには、Facebookがゲーム開発にかなり投資し、同社のユーザー25億人のうちプラットフォームでゲームをする月間ユーザー数は7億人超に達したと書かれている。ゲーム専用アプリの立ち上げは、これまで専用タブで展開されてきたコンテンツの次なるステップだ。

多くのユーザー獲得が目的であり(当然だ)、ほどなくiOSバージョンも加わる見込みだ(Appleの承認待ち)。「ただ『消費』するだけではなく、インタラクティブで人々をつなげるエンターテインメントだ」とアプリの責任者Fidji Simo (フィドジ・シーモ)氏は話し、「このところの外出禁止でゲームの利用は急増している」とも付け加えた。

Go Liveストリーミング機能があるこのアプリにとって、最大のライバルはTwitchとYouTubeだ。FacebookはすでにLive機能の中に巨大プラッフォームを持っている。Live機能は新型コロナウイルスによる外出禁止が続く中、人とつながる方法を模索する隔離されたユーザーにかなり利用されている。Go Liveでユーザーはゲームを直接自分のFacebookページにストリームして共有することができる。

ライブストリーミングはこのアプリの最大の目玉機能だ。その他にも、友人のアクティビティやカテゴリー別を通じてゲームを探すことができ、チャットプラットフォームも備えている。

このアプリは南米や東南アジアなどでの1年半にわたるテストを経て公開された。差し当たっては広告なしで提供されるが、閲覧者がストリーマーに贈る寄付「スター」の手数料を取ることで収益を上げる計画だ、と同社はニューヨークタイムズ紙に語った。

TwitchやYouTube方式が、Words With Friendなどのカジュアルなゲームによりフォーカスしている従来型のプラットフォームにいかに合わせるかはまだはっきりしていない。専門アプリとして機能を切り離すFacebookの試みのすべてが成功しているわけではないが、世界中で外出が禁止される中でユーザーは新たな形のコンテンツや社会とのつながりを探していて、リリースを早めたことは利用増につながるかもしれない。

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(翻訳:Mizoguchi

マーク・アンドリーセンが決起の呼びかけ、何か有意義なものを作ろう

私たちの生活を完全にひっくり返した殺人ウイルスと共に生活するのは実に恐ろしい。希望を捨てて観念してしまうのは簡単だ。

それではいけない、とMarc Andreessen(マーク・アンドリーセン)氏が米国時間4月19日、自身のベンチャーキャピタル会社であるAndreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)のサイトに書いた思慮に富んだエッセイで呼びかけた。文中でアンドリーセン氏は、何かをどんなものでも社会を今より前へ進ませるものをつくることを提唱している。「アメリカンドリームを再起動」するために我々は「政界のリーダーに、この国のCEOに、起業家に、投資家にもっと多くを要求する必要がある。そして、お互いにもっと多くを要求する必要がある。我々全員が必要であり全員が貢献できる、なにかを作ることに。

アンドリーセン氏は、テクノロジーの大部分はすでに作られていると指摘する。そして住宅、教育、製造、輸送の分野を取り上げ、それぞれを明るい未来に向けて加速するのに必要なツールはほとんどがすでに存在していると言う。そしてかつて我々の役に立ったシステムにしがみつくのは簡単だが、みんなが力を合わせて現状を捨てて置き換えることが重要だと説いた。我々はそういうものを「欲しがる」必要がある。問題は勢いだ。それを防ぎたい気持ちより、それを欲しがる力のほうが大きくなるようにしなくてはならない。問題は「規制の虜」(Regulatory Capture)だ。我々は新しい会社がこれらの新しいものを作ることを望まなくてはならない、たとえ既存勢力が望まなくても。たとえ既存勢力にそれを作るよう強制することになったとしても。そして問題は意志だ。我々はそういうものを作る必要がある。

もちろん彼のいうことは正しいが、アンドリーセン氏からはもっと規範的な何かを学びたい。彼はこの数年ほとんど人前に姿を見せていないが、その2万フィート(6km)の視野は想像をかきたてるものであるとともに、まだ出発点にすぎないことを期待したい。

社会がたった今なにを必要としているかは、トップダウンではなくボトムアップで決まる。問題を解決するためには大きな課題を小さな部分に分けることから始まる。アンドリーセン氏のような人は、今すぐ必要な目標を達成するために現在のテクノロジーに何ができるか、何をすべきかをもっと明確に話すことで、先頭に立って指揮を取ることができるだろう。お金を早く必要とする人に手に渡したり、ビジネス・インテリジェンスを使って緊急治療室の医師から新型コロナ患者の治療状況の情報を収集したり、政府のサプライチェーン管理に役立てたりなど。

米国には精力的な行動が必要であるとアンドリーセン氏は強調する。今ほどそれが明確なときはないと彼は言い、「コロナウイルス検査は足りていない、検査備品もだ。驚くべきごとに綿棒や一般的な試薬すら不足している。人工呼吸器も、陰圧室も、ICUのベッドも足りない。外科用マスク、アイシールド、医療用ガウンも。これを書いている今、ニューヨーク市はレインポンチョを医療用ガウンの代わりに使うよう非常命令を出している。レインポンチョ!2020年に!米国で!

今は恐ろしい状況であり、その大部分は政治システムが招いたものだとアンドリーセン氏は考察する。そしてアンドリーセン氏は口に出していないが、米国の収入格差はG7諸国中最大であり、毎年ごくわずかな人々のところに富が集まり、中流層は減り、貧困層が急増しているという事実がある。

しかし、一度にはひとつずつしかできない。

我々が今本当に必要としているのは、新型コロナ版のマンハッタン・プロジェクトであり、シリコンバレーがそれをリードする必要がある。

もしアンドリーセン氏がこれを手助けしたいのなら、みんな大賛成だ。私たちは耳を傾けている。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

神戸市が新型コロナと戦うスタートアップを募集、2営業日以内のオンライン一次審査後に社会実装へ

神戸市は4月20日、新型コロナウイルス(COVID-19)蔓延に伴う経済停滞や市民生活支援などのソリューショを有するスタートアップを募集することを発表した。本日から募集を開始し、最短2営業日で一次審査を実施し、その後1週間をメドを2次審査と実証実験の開始時期を随時連絡するという、スピード感のあるプログラムだ。つまり、手を揚げたスタートアップから順に、1次審査、2次審査を通過すれば神戸市と共同で実証実験を進められる。募集終了の期限は現在のところ決まっていない。

募集テーマは以下のとおりで、対象となるスタートアップは創業年数や資金調達のステージを問わない。新型コロナウイルスと戦えるサービスや製品を開発しているスタートアップすべてが対象だ。同プログラムは専用のウェブページから申し込める。

  • データ解析
  • 感染恐れ確認
  • 困窮事業者支援
  • 市民生活支援などのための技術

採択企業への支援内容は以下のとおり。

  1. 市担当部署とのサービス開発に向けた調整
  2. 実証実験の実施協力
  3. 開発のための支援金提供(上限50万円/チーム)
  4. 成功モデルについての早期実装をサポート

審査により選ばれたスタートアップへは1件あたり上限50万円の事業資金が神戸市から提供されるほか、市民によるテスト利用や市役所業務の中での試行導入・実証実験などが可能になる。実証実験に成功したモデル(製品、サービス)については神戸市での実装も検討する。

担当者によると、このプログラムは4月上旬に発案し、神戸市役所でも異例のスピードで実現に漕ぎ着けたという。同市は2018年から柔軟な発想や優れた技術力を持つスタートアップと社会・地域課題を詳しく知る職員が協働して最適な解決手法を見出し、サービスとして構築・実証までを支援する「Urban Innovation KOBE」(UIK)と呼ばれる取り組みを進めており、今回のプログラムもUIKの枠組みの中で実施される。

そのほか神戸市は、米国サンフランシスコのベンチャーキャピタルである500 Stattupと共同開催のアクセラレーションプログラム「500 KOBE ACCELERATOR」を過去4年開催しているほか、2019年11月には、国連の機関であるUNOPS(United Nations Office for Project Services、国連プロジェクトサービス機関)との間で、テクノロジーを活用してSDGs(持続可能な開発目標)上の課題解決を目指すグローバルイノベーションセンター(GIC)の開設に向け、基本合意書(MOU)を締結。2020年4月にはUber Eatsとの提携による飲食店のデリバリーサービスの開始支援を始めるなど、スタートアップ企業との関わりが深い。

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