CNCFプロジェクトへのトップコントリビューターは変わらずGoogle

ある企業が、オープンソースにどれだけコントリビュートしているかを視覚化するプロジェクトStackalyticsの最新のデータによれば、CNCFオープンソースエコシステムに対して、Googleが変わらぬ大きな影響力を保持していることが明らかになった(Stackalyticsは、Mirantisによって設立され、OpenStack Foundationによってホストされている)。確かに、このデータによれば、GoogleはCNCFプロジェクトへコミットされる全てのコードの、およそ53%を担っている。2番目に大きなコントリビューターであるRed Hatは、7.4%とはるかに引き離されている。

CNCFはKubernetesの総本山だ。KubernetesはGoogleがオープンソース化した非常に人気の高いコンテナオーケストレーションサービスである。このことを考えれば、Googleがトップコントリビューターである事実に大きな驚きはないだろう。しかし、データによれば、Kubernetesを考慮に入れなかったとしても、Googleは依然として、全CNCFプロジェクトに対するトップコードコントリビューターなのだ。その理由の一部は、同社がCNCFに寄付したキューイングプロジェクトであるGRPCと、YouTubeのために開発したデータベースクラスタリングシステムVitessの主要コントリビューターでもあることにも由来している。

それでもGoogleが主なコントリビューターではないプロジェクトも沢山ある。例えばJaegerの64%のコントリビューションはUberから提供されたものであり、LinkerDのコードコミットの84%はBuoyantのエンジニアから出てきたものだ。興味深いのは、レポートによれば、特定の1社が40%以上のコントリビュートを行っていないプロジェクトは1つしかないということだ。それはモニタリングソリューションのPrometheusである。これはSoundCloudによってCNCFに寄付されたものだが、現在その大部分がRedHatの個人開発者たちによって保守されている。

こうした統計情報を読めば、GoogleはCNCFエコシステムの中で少々支配的すぎると言いたくなるかもしれない。だがもちろんGoogleは、そうは考えていない。

「Googleは、オープンソースソフトウェアへのコントリビューションに対して、長い貢献と尊重の歴史を持っています。私たちは還元することが喜びなのです」と語るのは、GKEならびにKubernetes、そしてGoogle CloudのグループプロダクトマネージャーであるAparna Sinhaである。「まず心に浮かぶ例はKubernetesです。オープンソース史上最も速く成長したプロジェクトの1つであり、現在は活発なコミュニティと幅広い業界からの支持を受けています。Googleは、コミュニティとより広範なCNCFの中で変わらぬ推進力を発揮し、中心的な役割を果たして来ました。その勢いの主要な部分は、広範なエンジニアリングの専門知識、コードのコントリビューション、そして計算機リソースの供与、あるいはプロジェクトマネジメントや、テストならびにドキュメンテーションの提供といった、Googleによるプロジェクトの成功への深いコミットメントによるものです。私たちはこれまで同様に、プロジェクトに献身的に取り組んでおり、より広いKubernetesコミュニティがプロジェクトの未来を形作り、その長期的な成功を確実にし始めていることに興奮を抑えることができません」。

CNCFがDevStatsツールを介して自身のデータを公開していることも注目に値する。これは内容的にはStackalyticsと似たような傾向は読み取れるものの、コントリビューターとしてのGoogleの優位性をさほど大きく示してはいない。Mirantisの共同創業者でCMOのBoris Renskiにこれらの不整合について尋ねたところ、Stackalyticsがコミットそのものに焦点を当てているのに対し、CNCF自身のツールはレビュー、コメント、提出されたイシューなどへのコントリビューションに着目していることを指摘した。またStackalyticsは、Red Hatがかなりのコントリビューションを行っている、CNCFのサンドボックスプロジェクトも考慮に入れていない。2つのツールはまた、属性を異なる方法で処理している。DevStatsは、以前CoreOSから提供されていたコントリビューションに関しては、RedHatによる買収後は全てRedHadからのコントリビューションとして取り扱っている。

Twitter上でRenskiは、それぞれの組織はこうした不整合を取り除くために各データソースをマージすべきであると提案した。だが筆者の見るところ、CNCFとOpenStackが、現在どれほどきちんと共同作業を行うことができるのかはわからない。

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(翻訳:sako)

GoogleがAndroidウェアラブルの希少定数Fossilのスマートウォッチ技術を$40Mで入手

Google Pixelシリーズのウォッチ製品Pixel Watchの噂はかなり前からあった。GoogleにはAndroid OSのウェアラブル版Wear OSがあるぐらいだから、Googleがウェアラブル製品を出してもおかしくない。というわけで同社はやっと、その気になったようだ。今日(米国時間1/17)、Fossilは、同社のスマートウォッチ関連の知財をGoogleに4000万ドルで売る、と発表した。

これは、Googleにとっても良いスタートではないだろうか。この商談は“現在開発中のスマートウォッチ技術”が対象であり、Fossilの社員数名がGoogleに移籍することも含まれている。

GoogleでWear OSを担当しているVP Stacey Burrが、声明文の中でこう言っている: “健康とシンプルであることと個人化と利便性に配慮したウェアラブルには、ユーザーが求める情報と知見を素早く一目で提供することにより、その人生を良い方向に変える機会がある。Fossil Groupの技術とチームを得たことは、Googleがウェアラブルに本気であることを示すものであり、スマートウォッチのポートフォリオを豊富にすることによって、活動的で楽しいことを求める消費者たちの、絶えず進化しているニーズをサポートする意思を表すものである”。

Pixelスマートフォンに加えGoogleがスマートウォッチも作ることは、究極的に、同社のオープンなオペレーティングシステムの実証基盤をGoogleが持つことになる。ウェアラブルは一般的にこのところ市場で苦戦しており、Wear OSもその例外ではない。ブランド名とデザインを変えても、低迷の蜘蛛の巣は消えなかった。むしろ、Fossilだけは希少定数として市場に生き残り、ソフトウェアに注力しながら、リーズナブルな価格のフィットネス向けスマートウォッチを一貫して開発してきた。

スマートウォッチというカテゴリーは依然としてAppleが支配し、最上位コンペティターのFitbitとSamsungはそれぞれ、Pebble由来のFitbit OSとTizenに向かった。それにより、Androidウェアラブルのブランド差別化の重荷がGoogle一人の肩にかかることになったが、しかし今回縁を得たFossilのチームには、堅実なウォッチハードウェアを作るノウハウがある。良縁、と言えるのではないだろうか。

Fossilが発表声明の中で言うことを忘れなかったのは、同社には200名のR&Dチームが残ることだ。優秀な技術者の一部を失うものの、ウェアラブル技術の追究は今後も十分に続けられる。

FossilのEVP Greg McKelveyが声明で言っている: “Fossil Groupはこれまで、ウェアラブルのビジネスで大きな成功を経験してきた。それは製品のデザインと開発に集中し、また消費者のニーズとスタイルの好みをしっかり理解してきたことの成果である。われわれは先進的な技術を開発してきたため、弊社の既存のスマートウォッチプラットホームは他のプラットホーム〔Google〕の改良にも資するものである。Googleをわれわれのイノベーションパートナーにすることによって、ウェアラブルにおける成長の開錠を今後も無限に繰り返していきたい”。

何か既視感があるな、と思ったらこれは、GoogleとHTCの契約に似ている。あのときGoogleが得たのはスマートフォンの開発製造技術だが、今回はそれよりもやや小規模に、スマートウォッチの優秀なチームを獲得したのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleがPixel 3 Liteでヘッドホンジャックを復活か

Pixelファミリーの次期メンバーの噂はクリスマス直後から漏れ始めていた。そして今、噂のPixel 3 Liteが、3分間のYouTubeビデオのおかげで見えてきた。ビデオではGoogleのフラグシップ製品ラインに追加される格安機種と思われるものが紹介されている。

おそらく一番興味深いのは(第3のPixel 3モデルの存在そのものを別にして)ヘッドホンジャックの復活だ。初代Pixelでヘッドホンジャックに関して騒ぎを起こしたあと、Googleは次機種ですばやく方針転換した。

製品ラインへの中級機種の追加は、ヘッドホンジャックを復活させる理想的理由だったのだろう。最近はBluetoothヘッドセットがずいぶん身近になってはきたものの、専用ヘッドホンは、端末代を節約したい人々にとってはいまだに高いハードルだ。

コスト削減の要因は、Snapdragon 670とプラスチックボディーの採用や第二セルフィーカメラの省略などだ。全体的に見て同端末はGoogleのiPhone XR対抗のように感じるが、背面カメラの構成は高価な兄弟機種とほぼ同じように見える。これは、最近の端末では重い画像処理を(ハードウェアではなく)AIが受け持っているからだろう。

元々Pixelの各機種はAppleやSamsungのフラグシップ機よりも低価格だが、Googleにとって新機種の追加は、Androidがローコスト機種でも輝けることを示すよい機会になるかもしれない。

アップデート:ビデオは(驚きではないが)元の投稿者によって削除されたようだが、その後 別の投稿者が再浮上させた

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookが、GoogleのAR/VRエンジニアリングの責任者を引き抜きPortalチームに登用

Facebookが、GoogleのAR/VRチームを率いていたエンジニアリング責任者を、自社のPortalハードウェアに取り組ませるために引き抜いた。

Ryan Cairnsは12年に及ぶGoogle勤務を終えてFacebookに入社する。彼のLinkedInによれば、直近のGoogleにおける仕事は、AR/VRに取り組む500人以上のチームのエンジニアリング責任者を務めることだった。そのプロジェクトには、DaydreamやLens、そしてARCoreなどが含まれていた。

Cairnsの入社は、Facebookのハードウェアチームに、ある種の大変革が起きた後に行われた。先月同社は、Building 8のハードウェアチームを組み換えて、Facebook Reality Lab(AR/VR)チームとPortalチームに分割した。Business Insiderのレポートによれば、Rafa CamargoがPortalチームを引き継ぎ、一方Michael AbrashがFacebook Reality Labsを担当したということだった。しかし今日の異動によって、CamargoがAR/VRを引き継ぐ一方で、CairnsがPortalを引き継ぐことになった。

このことが、これまで同社のAR/VRの「顔」であったMichael Abrashの役割にどのような影響を与えるかについての言及はなされていない。詳細についてFacebookに問い合わせをしている最中だ(更新12:42PT:Facebookは、Abrashが変わらずFacebook Reality Labsを率いる主任研究員としての役割を担っていると回答した)。

これまでAR/VRを担当してきた技術者にPortalを担当させる一方で、Portalを率いていた人物をAR/VRに投入したことには、若干疑問を感じるかもしれない。だがFacebookは、どちらもコンピュータービジョン技術を駆使する両ハードウェアの試みの間に、大きなクロスオーバーを見ているのだ。Portalは、GoogleやAmazonによるスマートスクリーンたちと似たような形状を採用しているが、ユーザーたちがカメラから離れた場所にいる際に顔や身体を自動的に追跡してフレーム内に収める機能や、他の製品にも搭載されているARセルフィー機能によって差別化を図っている。

画像クレジット: JOSH EDELSON/AFP / Getty Images

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(翻訳:sako)

GoogleがG Suiteを値上げ

Googleが今日(米国時間1/16)、G Suiteの料金を初めて値上げし、G Suite BasicとG Suite Businessの各エディションはユーザー一人あたりの月額使用料がそれぞれ1ドルおよび2ドル高くなる。各国の料金は、その国の通貨単位での値上げになる。G Suite Enterpriseの料金は変らない。

新料金が有効になるのは4月2日からで、年契約のユーザーはこの日以降の最初の契約更改で新料金になる。

1ドル2ドルはささやかな額だが、GoogleがG Suiteを値上げするのは今回が初めてだ。同社の言い分は、2006年の立ち上げ以降今日まで、新しい機能をたくさん加えてきたこと:

  • ビデオ会議(Hangouts Meet)
  • チームメッセージング(Hangouts Chat)
  • ストレージ割当の増
  • 新しいセキュリティサービス
  • 新しい生産性ツール

それもわかるけどしかし、小企業にとって20%の値上げは痛いのではないか。しかもG Suiteは今やGoogleのビッグビジネスで、400万社あまりが利用している。そのごく一部は個別の折衝で料金が決まるEnterpriseプランだと思うが、圧倒的多数がBasicまたはBusinessの月額や年額のユーザーだろう。

画像クレジット: Chris Ratcliffe/Bloomberg / Getty Images

〔参考: Microsoft Office 365

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Docs, Sheets, Slides, SitesがMaterial Designへ装いを一新

Googleが今日(米国時間1/15)、Google Docs, Sheets, Slides, Sitesのアップデートで待望のMaterial Designを実装する、と発表した。同社はG Suiteアプリケーションのこのアップデートを昨年、Google Driveのデザイン一新でテストしていた。

なお、デザインは一新されるが、機能の追加や変更はない。機能的には前のままで、ピクセルが増えたり減ったりする。つまり、デザインのリフレッシュだけがアップデートの目的だ。

アップデートが完了してあなたが気づくのは、インタフェイスのフォントが変わっている; コントロールもやや変わった; 新しいアイコンがある; といったところだ。あちこちで、色も変わっている。以上が、すべてである。

Googleは新しいデザインの展開を今日、G SuiteのRapid Releaseスケジュール上のサブスクライバから開始し、その人たちは15日以内に新デザインを取得する。アドミンがやや臆病でScheduled Releaseのスケジュールに固執しているところは、展開は2月11日ごろになる。いつものように、無料ユーザーに関してGoogleは無言だが、でもまあ、来月中には新デザインになるだろう、と思うけどね。

GoogleはMaterial DesignへのアップデートをWebやモバイルアプリの多くに対して過去数か月間やってきた。その最新の例のひとつがGoogle Calendarで、今回G Suiteの生産性アプリケーションが加わると、ほぼすべてが完了する。最後には、Material Designのガイドラインもアップデートしてもらいたい。

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Googleの社員たちが強制仲裁に関する公衆教育活動を展開…契約社員への差別が未解決

Recodeの記事によると、Googleの社員たちのグループが明日(米国時間1/15)、TwitterやInstagramを利用して強制仲裁に関する一般公衆教育を行なう予定だ。東部標準時午前9時から午後6時まで、このグループは強制仲裁に関するストーリーや事実を共有し、また経験者(被害者)とエキスパートのインタビューもポストする。

この同じグループの35名が1か月前には共同請求で、いかなる差別的行為に関しても強制仲裁を廃止するよう求めた。同グループは、他社の労働者たちの運動への参加を呼びかけた。〔参考記事: Microsoftにおけるセクハラ強制仲裁の廃止

強制仲裁は職場における紛争を密室で調停し、上訴の権利は認められない。このようなタイプの合意は実質的に、社員が会社を訴訟することを防ぐ。

2万名にものぼる大型ストライキを受けてGoogleは11月に、セクハラと性的暴行に関する強制仲裁を廃止し、今後の調査の透明性などの施策を約束した。そしてAirbnb, eBayさらにFacebookも即座にこれに倣った。

しかしGoogleにおける仲裁方法の自由選択制は正社員に対してのみ認められ、何千人もいる同社の契約社員には認められていない。社員たちが12月にMedium誌で述べたように、依然として、人種や性、ジェンダー、年齢、能力などをめぐる差別のケースに対して強制仲裁が行われている。またアメリカの契約社員の場合は、契約書で仲裁に関する権利放棄を認めさせられる。

今日(米国時間1/14)のMedium誌上でグループは、“派手に報道されたけれど契約社員の契約書や雇用内定書面においてなんら有意な成果は得られていない”、と言っている。私が本稿を書いている時点でGoogleはまだ、古い仲裁ポリシーの載った内定書簡を送付している。

Googleに今問い合わせているので、何か得られ次第この記事をアップデートしよう。

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YouTubeのiOSアプリに左右スワイプ追加へ――ナビゲーション強化の努力を振り返る

YouTubeはビデオクリップの選択がさらに簡単にできるようモバイルアプリをアップデートしてきたが、「今週、視聴中のビデオに水平スワイプのジェスチャーを追加する」と発表した。つまり右にスワイプすると次の「おすすめ」ビデオが、左にスワイプすると直前に視聴していたビデオが再生される。

またYouTubeによれば、ビデオは「視聴を中断したところから再開される」という。

これによりユーザーはモバイル・アプリでの再生コントロールが容易になる。モバイルは今やYouTubeのビデオ視聴の70%を占めるまでになっているという。

今回のアップデートはYouTubeがここしばらく取り組んでいるモバイル・アプリの強化の一環だ。昨年、クリエイター向けの短編ビデオ、YouTubeストーリーs再生の一時停止動画を非表示で再生するダークモードモバイル・アプリのホームでの自動再生など新機能を次々に追加してきた。一昨年、2017年にはアプリ内でのビデオの共有とメッセージ送信ができるようにした。 またアプリがサポートするビデオのフォーマットも拡大している。

YouTubeはモバイルでのジェスチャーの有効活用について努力してきた。たとえば2017年には視聴中のビデオをダブルタップして10秒早送り(巻き戻し)できる機能を追加している。スワイプの追加もこの流れに沿ったものだろう。.

水平(左右)スワイプでナビゲーションが容易になれば、YouTubeビデオの視聴時間も増えると期待している。コンテンツを探すための手数が減ればアプリを使う時間は増えるだろうというわけだ。これは広告の表示回数やアプリ内課金のチャンスを増やしマネタイズのために役立つ。われわれが報じたように、YouTubeは有料メンバー制やデジタル通貨によるプロダクト販売などマーケティングを強化中だ。

この新機能は今週中にまずiOS版に導入される。YouTubeはAndroid版のアップデート時期については明らかにしていない。

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滑川海彦@Facebook Google+

GoogleがChromecast Audioをお蔵入り

Chromecast Audioは、もうない。“無能な”スピーカーでもGoogleのChromeCast族の一員にできるオーディオドングルの生産を、Googleは停止した。欲しい人はお急ぎを。Googleは今残っている在庫を、定価の35ドルではなく$15ドルで売っている

Googleの声明文は曰く: “弊社のプロダクト群は進化を続けており、ユーザーがオーディオを楽しめるための製品も今や多様化している。したがって当社は、Chromecast Audio製品の生産を停止した。今後も当社はChromecast Audioデバイスのサポートを続けるので、ユーザーは音楽やポッドキャストなどを引き続きエンジョイできる”。

ChromecastそのものはGoogleの大ヒットになったが、Chromecast Audioはつねにニッチにとどまっていた。

明らかにGoogleの今の関心は、人びとがGoogle HomeプロダクトとAssistant、あるいはパートナー製のCast対応スピーカーを買ってくれることにある。Google HomeデバイスはBluetoothスピーカーに接続できるが、今ユーザーの家にあって彼らが気に入っているスピーカーは高い確率でBluetooth非対応だ。Googleは当時、“Bluetoothアダプターは不格好だ”と言っていたが、これからはその逆を言わなければならないだろう。

Chromecast Audioがローンチしたのは2015年で、Chrome Castの第二世代と同時発売だった。その後Chromecast Audioは何度もアップデートされ、マルチルームなどの機能もサポートされた。Googleは今、Chromecast Audioユーザーのサポートは当面続ける、と言っているから、すでに持ってる人も、あと数年は大丈夫だ。

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Appleのだんだん怪しくなる国際取り引き

新興市場や中国でのトラブルからは遠く離れた場所で、Appleは、本当にコアな支持者層であるべき人たちの怒りを集めている。それは、数年前からTim Cookが一般向けの講演で表明してきた、プライバシーを尊重する姿勢に必然的に賛同する人たちだ。彼らは、Cookは偽善者だと責めている。

この人たちは、この問題さえなければヨーロッパの忠実なるiPhoneユーザーなのだが、Appleは彼らに十分なプライバシーを提供していない。

こうしたユーザーたちは、iPhoneの中核的要素の選択の幅を求めている。たとえば、iOSのSafariのように、デフォルトに設定できる検索エンジンの種類だ(現在Appleでは、Google、Yahoo、Bing、DuckDuckGoの4つの選択肢を提供しているが、すべてアメリカ製の検索エンジンだ。広告テクノロジーの巨人Googleはデフォルトに設定されている)。

また、Appleが主張するプライバシーを重視したデザイン哲学を覆すようなデフォルト設定にも、非難が集まっている。そのひとつがiOSの位置情報サービスの設定だ。ひと度これを有効にすると、関連するサブメニューの項目も知らぬ間に有効になる。これには、位置ベースのAppleの広告も含まれている。そこに記されている同意の内容は、事前の情報に基づく同意のときとは、まったく違うものになっている……

https://platform.twitter.com/widgets.js

私的にはAppleはリーダーなのだが、検索エンジンでAppleが選択したiOS SafariをiOSユーザーが無効にできない理由を知りたい。
「このデバイスで位置情報サービスを有効にすると、Appleとそのパートナー、ライセンシーがあなたの位置情報および位置検索のクエリーを、位置ベースまたは交通状況ベースの製品およびサービスの提供と改善のための転送、収集、維持管理、処理、使用することに同意したものとみなされます」

すべての人を同時に満足させることはできないと言うが、飽和状態のスマートフォン市場で生まれた新しい「常識」は、アプローチの再構成を迫る新たなプレッシャーになっている。

今後は、収益の増加とユーザーのつなぎとめに努力することが、ステップアップの唯一の手段となるのは明らかだ。そのため、行きつ戻りつのサービス提供が今後の成長には欠かせないこのハイテク最大手企業にとって、こうした問題さえなければ忠実なユーザーたちを満足させ、(決定的なこととして)彼らに自分たちの意見が届いていると感じさせ、自分たちが大切にされているという感覚を持たせることが、ますます重要になる。

(少くとも、Appleから奇跡のようなハードウエア……それはまだ誰も知らないが、スマートフォン級の需要を再燃させる何か……の登場は、中期的な時間の枠内では考えられない。スマートフォンの汎用性と機能性が大変に高いからだ。ゆえに、Appleの最大の成功が、今や最大の障害にもなっている)

スマートフォンの買い替え頻度が低下している今、自然の成り行きとして、サービスによる収益増加というプレッシャーがCookにかかってくる。言い換えればそれは、Apple本社が周囲に言いふらしている中核的な原則に関するプレッシャーでもある。

しかし、その原則なくしては、Appleが人々の注目を集める高級ブランドとしての魅力は消えてしまう。そうなれば間違いなく破滅だ。

コントロールの変化

主流の一般ユーザーが使いやすいようにiOSの一部のコントロールを制限していたことが、Appleの成功を長期的に支えてきたのは事実だ。しかし、iOSが次第に複雑化し、すべてが自分の支配下になければ気が済まない人たちが離れてしまったのも事実だ。

たとえばキーボードなど、これまで固定されていた要素がオープンになり、タイピング方法を自分で決めたいユーザーのために、サードパーティー製キーボードがインストールできるようになった。

こうした変化は、好きな検索エンジンをデフォルトに設定できないという制限を浮き彫りにし、Appleは、ユーザーエクスペリエンスの観点から正当性を訴えることが、次第に困難になってきた。

しかし、ビジネスの観点からすれば、Googleに検索エンジンのデフォルトという特別待遇を与えることで、Appleは巨額の利益を得ている。それは大変な額だと伝えられている。2018年は90億ドル(約9707億円)とも言われているが、確認は取れていない。当然のことながら、どちらの側からも取り引きの条件を公表する気はないようだ。

Appleの問題は、Googleから間接的な利益を得る代償として、Appleが擁護すると断言したユーザーのプライバシーが損なわれるところにある。広告の王者であるGoogleは、Appleに金を払うことでiOSユーザーの検索ワードをデフォルトで吸い上げる。これでは言っていることと違う。

プライバシーは、信頼あるAppleブランドの中核をなすものであるはずだ。

Cook自身も、一般に向けて強い口調で「データ工業団地」を非難してきた。しかし、間接的ではあっても、時として利益のためにユーザーのデータを売り渡しているという不都合な話には触れていない。

2017年、AppleはSiriのウェブ検索を、BingからGoogleに切り替えた。ユーザーのプライバシー保護に関してどんなうまい言葉を使ったとしても、西側のインターネットで最大のデータ商人との取り引き関係に依存していることに変わりはない。

これだけで、偽善者と呼ばれるには十分だ。

もちろんAppleは、トラッキングをしない検索エンジンを使いたい人のために、DuckDuckGo(DDG)も選択できるようにしている。これは2014年のiOS 8からの対応だ。

成長途中の、しかしまだ非常にニッチな製品を、主流の一般消費者向け製品に採り入れることは、Appleが自らの言葉を守り、プライバシーの保護を一番に思っている一例とも言える。

3大データ商人とも言うべきハイテク最大手企業の中にDDGスタートアップが現れたことで、事情に詳しいiOSユーザーは、それ以来Googleに中指を立てることが可能になった。つまりAppleは、プライバシーに敏感なユーザーに製品を買い続けてもらう状態を維持できたのだ(Appleの事業方針を完全に受け入れたわけではないが)。

しかし、そんなAppleの妥協的なポジションも、次第に危うくなっているように見える。

熾烈な値下げ競争を繰り広げ、データ商人のおかげで初期投資費用がずっと低く、それでも機能的にはほぼ同等のAndroidスマートフォンが台頭してきたこの時代に、Appleがブランドの差別化の大きな柱にプライバシー保護を据えようと思わなければ、その地位を守るのは難しい。

さらに、Appleの最上級iPhoneの価格が1000ドルを超えるという問題も見過ごすことはできない。デフォルトで自分のデータを売り渡すことがないとしても、1000ドル以上という価格は非常に高く感じられるが、他社製品との差額によって得られるものには、ピカピカのガラス筐体以上の価値があってしかるべきだ。しかし、実際のiPhoneは、そんな電話機ではない。デフォルトでは違う。

Appleは、プライバシーにもっとも敏感なiPhoneユーザーは、Google色の強いAndroidスマートフォンには手を出さず、選択肢が少なくてもiOS機器を選ばざるを得ない、事実上の専属市場だと思っているのかも知れない。たしかにそうだが、そんなiPhoneユーザーにAppleがより多くの高額なサービスを提供すれば、この飽和状態のスマートフォン市場で買い替えによる収益が上げられるかといえば、その保証はない。

最高の上客をそんなことで怒らせてしまえば、熱心に製品を買ってくれるユーザーは、控えめに言っても、目先のことしか見ない気の短い人たちばかりになってしまう。

しかし、Googleが検索市場を支配してる中で、Googleをデフォルトの検索エンジンから外せば、Appleの事業の存在意味を持つ主要なユーザー層の大半に楯突くことになる。

この理屈からすれば、ほとんどのインターネットユーザーはGoogleの検索エンジンをデフォルトとして使っているため、Googleをデフォルトの位置から動かすことはできなくなる。

実際、Cookは、昨年末、HBOが配信するニュース番組AXIOSのインタビューで、その取り決めの継続について聞かれたとき、はっきりとこう答えている。「彼らの検索エンジンは最高だよ」

彼はまた、近年、プライバシー保護のためのさまざまな機能をAppleのソフトウエアに組み込んでいると主張した。プライベートブラウズやスマートなトラッキング防止機能だが、それらはデータ商人に対抗するものだと彼は話している。

とは言え、それは血に飢えた吸血鬼を家に招き入れてから、家のまわりにニンニクのかけらを2つ3つばら撒くようなものだ。Cook自身も、その取り決めは「完璧」ではないとすでに認めている。

明らかに矛盾がある。しかし、Appleの儲けを考えば、これに限って言えば大した矛盾ではない。

このとこから、Appleの目は四半期のバランスシートと、ますます重要性を持つサービス関連の商品に向けられていることが想像できる。Appleが主張しているような長期的な視野ではなく、この完璧でないが儲かる取り決めを継続する姿勢だ。今週、株主に向けて発表されたCookの挨拶状には、こう書かれていた。「私たちは長期にわたりAppleを運営しており、逆境の折りには必ずそれを好機ととらえ、私たちが持つ柔軟性、適応性、創造性の文化を活かして、そこからよりよい結果を生み出すよう、自らの方針の再検討を行ってきました」

もし、Googleの検索製品が最高のものであり、Appleがデータ工業団地を非難することでプライバシーのモラル基準を高く保ちたいと望むなら、主流派ユーザーのためのサービスを今のままの取り引きで継続しつつ、Googleからの数十億ドルの資金を、人をプロファイリングする広告テクノロジーの巨大企業がもっとも嫌うプライバシー保護法の維持と強化のために奮闘している消費者やデジタル人権団体に寄付するという手がある。

しかし、株主はこの薬を好まないかも知れない。

投資家の口に合うのは、Appleが検索エンジンの選択肢を増やすことで活動の場を広げ、プライバシー保護に力を入れた、Googleに取って代わる検索エンジンを迎え入れるという策だろう。

またこの選択を、無数のユーザーに難しい駆け引きを持ちかけるようにデザインすることもできる。たとえば、デバイスの設定時に、インターネットでの検索をデフォルトでプライベートにするか、それともGoogleを使うかを積極的に尋ねるのだ。

それを実行したとき、想像を超える数のユーザーが検索エンジンのデフォルトにGoogleを選ばなくなることが想像できる。

たとえば、トラッキングを行わない検索エンジンであるDDGは、この数年間、着実に成長し、昨年の秋には一日に3000万件の検索を記録した。前年比で最大50パーセントの伸びだ。

AppleとGoogleの協定は守秘義務契約のもとに交わされていることを考えると(こうした協定では当然のことで、DDGもAppleとの取り決めの内容を詳しく話すことはできないと言っている)、Googleの条件の中に、iOSユーザーが選択できる検索エンジンの数に制限があるかどうかも不明だ。

しかし、少くともGoogleはAppleに金を払うことで、iOSユーザーがデフォルトに指定できるライバルのリストに制限を加えさせている可能性はある(最近になってGoogleは、反競争契約によりAndroid OEM製品での、検索エンジンを含むGoogle製品に代わる製品の利用機能に制限を課したとして、ヨーロッパでお仕置きを受けている。だから、検索エンジンに関してGoogleには前科があるのだ)。

同様に、Googleが中国で検索エンジンを再開するとしたら(本当に行うかどうかはっきり言わないのだが)、GoogleはAppleにデフォルトの座を渡すように要請してくるだろう。

しかし、それを押しのけるだけの強い理由がAppleにはある。中国市場ではGoogleは小魚も同然なのだ(現在Appleは、中国のiOSユーザーのために、現地の大手検索エンジンBaiduをデフォルトにしている)。

したがって、iOSを取り巻く現在の検索エンジンの構図は、Cookが望んでいるものよりも、少しぼやけている。

地元の好み

中国のケースは面白い。その市場でのApple成長の奮闘の様子を見ると、高級ブランドとしてのプライバシー保護の方向性とは、まったく別の方角を向いている。

中国では、なんでもありのスイス・アーミーナイフ的なWeChatプラットフォームのおかげで、物事はとても便利にできている。明らかにこれが消費者の方向性を決めている。そしてそれは今、中国市場でのAppleの事業の逆風にもなっている。

同時に、中国のユーザーはインターネット上でなんかしらのプラバシーがあるという考えは、国家による検閲があり、それが日常化しているその市場では、実質的にあり得ない。

それでもAppleは中国でビジネスを展開していて、さらなる偽善のためのコストとの釣り合いをとっている。

今週、改定された目標では、Appleの事業展開にとって重要な中国と新興市場にスポットを当てただけだった。原則に基づく行動は、どうも無理そうだ。

成長目覚ましい新興市場を重視することで、Appleは、公表している原則に反する方向に強く出ざるを得なくなる。プライバシーとは、どんだけ高価なのだろう?

はっきり言えるのは、飽和状態のスマートフォン市場で成長を遂ようとすれば、誰だって狡猾に立ち回らなければならない。とくにAppleは、未知の駆け引きや落とし穴に遭遇するリスクを負う。

株主に向けた挨拶状から推測れば、中国での交渉にはまったく新しいアプローチが必要になるとCookは考えているようだ。

こうした新しい「常識」により、飽和状態にあり単調なスマートフォン市場で差別化をはかるひとつの方法として、さらなる現地化が重要になる。

「すべての人にフィットするひとつの規格」というAppleの古い哲学は、今や一部のユーザーには時代遅れな考えとなり、多極化する前線においては足手まといで危険ですらある。ソフトウエアの「イノベーション」とプライバシーの原則を守るという主義に徹したいなら別だが。

検索エンジンの選択の幅を恣意的に制限していることが、ひとつのことを示している。なぜ、iOSはユーザーに自由に選ばせてくれないのか?

もしかして、Googleからの巨額の資金がそれを阻んでいるのか?

フランスのiPhoneユーザーの場合は、また複雑だ。フランスでは、使用できるキーボードアプリの数が非常に多い。有名どころのものから、チマチマした表面的に装飾されたものや、ネオンのように光るLEDキーボードスキンに、絵文字やGIFに取り憑かれたようなものまである。しかし、フランスで開発されたプライバシー保護を謳う検索エンジンQwantを、iPhoneのネイティブのブラウザーで使おうとすると、何かを検索するたびにQwantのウェブページに移動しなければならないという不便を強いられる。

Google検索は、おそらく世界(中国を除く)の平均的iOSユーザーにとって最善のものだろう。しかし、個人に特化した、個人を中心とした技術が発達し始めている現在、消費者の要求はこれまでよりも多くなり、個人が好きなものを自由に選ぶことに意義を挟むことは大変に難しくなっている。

ヨーロッパでは、改定された一般データ保護規則(GDPR)も警戒しなければならない。そのために、今日主流の広告テクノロジーのビジネスモデルは、さらに再構築が必要になるだろう。

この件に関してQwantは、トラッキングをさせない検索エンジンのライバルであるDDGでも、アメリカのCLOUD法に基づきAWSクラウドサービスを使ってユーザーの検索ワードを政府が検閲を行ったとき、どう対処できるのかと疑問を呈している(2年前、この件に関してGithubの討論スレッドでは、DDGの創設者がサーバーは世界中にあると話していた。彼は「ヨーロッパにいる人は、ヨーロッパのサーバーに接続されます」と言っている。DDGは個人データを一切収集しないので、CLOUD法に基づいてAWSからデータを抽出しようとしても、限られたものしか出てこないと繰り返し訴えていた)。

QwantがSafari iOSリストへの検索エンジンの掲載を求めたときの反応を聞くと、(間接的ながら)返ってきた反応をQwantは我々に話してくれた。「私たちはAppleにとって、あまりにもヨーロッパ的すぎるとのことです」(Appleは、iOSユーザーの検索エンジンの選択の自由に関してコメントをしていない)。

「もっとアメリカンになるように努力しなければなりません」と、クパチーノのApple本社から立ち上る狼煙の意味を解釈して、Qwantの共同創設者でCEOのEric Leandriは話していた。

「Appleが、ユーザーに同じエクスペリエンスを届けたいと考えていることは理解できます……。しかし、今もし私がAppleの人間だったら、ユーザーのプライバシーを守るという点においては、私には従いたい信念があります。まずは、ヨーロッパを、個人データに関する考え方が異なる人々の市場だと捉えることから始めるのです」と彼は話す。

「Appleはこれまで数多くの努力をしてきました。たとえば、アプリケーション同士でのデータのやり取りを、非常に厳格な反トラッキング指針に従って禁止してきました。またAppleは、クッキーやトラッキングの防止を確実にし、iOSではそれらを非常に困難にするという努力も重ねてきました。そして、最後にAppleに残った問題が、Google検索です」

「なのでAppleには、ひとつですべてを満足させるという方針とは別の考え方として、私たちの提案を見て欲しいのです。なぜなら、もはや私たちは、ひとつですべてを満足させられるとは思っていないからです」

Qwantもまた、この市場に関する小さな逆境を好機として、よりよいAppleが生まれることを期待している。

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(翻訳:金井哲夫)

Googleのセクハラ・高額退職金問題の隠蔽を株主らが訴訟

Googleの親会社Alphabetが、Androidの共同ファウンダーAndy Rubinに、性的不品行で訴えられていたにも関わらず9000万ドルの退職金を支払ったことをNew York Timesの調査が暴いた驚きのニュースから数ヶ月後、Googleの株主らが同社を訴訟した。

木曜日(米国時間1/10)午前、James Martinはサンマテオ最高裁判所に訴状を提出し、同社の経営陣が不品行な幹部に巨額の報酬を与え、セクハラスキャンダルを隠蔽したことを申し立てた。Rubinに加えて、Googleの元検索責任者で、翌年まで公表されなかった2016年のハラスメント疑惑で円満退社したAmit Singhalのふたりが訴状に被告として挙げられている。これは、論争のさなかに元幹部らが受けた巨額の報酬の全額返却を原告が求めているためだ。

罪状には、忠実義務、不当利益、職権乱用、財産毀損などが含まれているとThe Washington Postが伝えている。本訴訟はGoogleの守秘義務および調停契約の廃棄を要求している。これらの契約は職場の争議を密室で示談にして抗議の権利を与えないものだった。Martinはさらに、GoogleがAlphabet取締役会に新たな役員3名を登用し、一部の株主に強い議決権を与える多議決権株主を廃止することも要求している。

同訴訟はRubin、Google共同ファウンダーのLarry PageとSergey Brin、CEO Sundar Pichai、および会長のEric Schmidtも対象としている。元人材担当部長のLaszlo Bock、最高法務責任者Daivd Drummond、および元幹部Amit Singhal、さらに長年のベンチャーキャピタリストでGoogle取締役会のメンバー、John DoerrおよびRam Shriramも指名されている。

Googleはコメントの要求に対して対して即答していない。

NYTの記事が公表されたあと、世界中のGoogle社員が同社の性的不品行疑惑の扱いに抗議した。彼らは5つの重要質問を掲げ、ハラスメントや差別の裁判における強制仲裁の廃止、給与と機会の差別撤廃の誓約、性的不品行の安全で匿名の通報を可能にする全世界共通の明快で統一された包括的プロセスなどを求めている。結局Googleは要求に応じて強制仲裁を廃止した。その後Airbnbを始めとする他のIT企業も続いた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

CESのGoogleテーマパークでトラムに乗ってきた――すっかりディズニーランドのレベル

企業がCESに参加するのはまず第一に注目を集めるためだ。 ところが我勝ちの騒音と混雑の中ではこれが非常に難しい。ライバルがもっと大きいスクリーン、もっと派手なブース、もっと有名なセレブを用意するからだ。

そこで今年のGoogleは新機軸を出してきた。なんとまるごとテーマパークを作ってしまったのだ。ゲストはトラム―おもちゃの列車に乗ってアシスタントの能力を体験できる。

GoogleはCESの会場、ラスベガス・コンベンション・センターの駐車場に巨大な2階建てビルを建てた。Googleアシスタント・ライドは2階すべてを占める。トラムに乗るために行列を作っているところから体験が始まる。アニマトロニクスの「おばあちゃん」が話しかけてくるし、プロジェクターがアシスタントができることを巧みなストーリーで紹介する。「おばあちゃんのお誕生日にケーキを持っていきましょう! アシスタントがお手伝いします!」という具合だ。ほんの数日しか続かないアトラクションのためにどれほどのリソースが費やされたか、考えるのも恐ろしい。

私は外聞をはばかるほど何度もディズニーランドに行っている。ラスベガスのテーマパークはGoogleのロゴを外してミッキーを潜ませれば完全にディズニーランドのレベルだ。実際このテーマパークはディズニーランドからヒントを得ているはずだ。行列を作って待っている間におばあちゃんが話かけてくるのは「トイ・ストーリー・マニア」でミスター・ポテトヘッドが話かけてくるのを思い出させる。星の効果は「ピーター・パン・空の旅」にGoogleがテクノロジー上の改良を加えたものだろう。

この事業にどれほどコストがかかったのか計算してみる気も失せるが印象に強く残るエキジビションを作るのが目的だったら成功だ。ライバルのはるか、はるか、はるか上を行っている。私の中の冷静な部分は壮大な無駄遣いと見ようとしているが…そんなことを言い出せばCES自体がそうだ。.

CES 2019 coverage - TechCrunch

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滑川海彦@Facebook Google+

Googleには検索結果を改ざんして簡単に誤情報を拡散できるバグがある

誰にでも簡単に悪用できるGoogleのバグによって、改ざんされた検索結果を本物のように見せることができる。

この検索改ざんバグを報告したのはロンドン拠点のセキュリティー専門化Wietze Beukemaで、悪意あるユーザーがこのバグを利用して誤情報を生成できると警告した。

これは、Google検索結果ページにポップアップしてビジュアル情報や概要を表示する「ナレッジカード」をすげ替えることで行われる。惑星からITニュースサイトまで、多くの検索結果の右側にカードが表示され、情報の断片を一覧できるようになっている。

Beukemaはブログ記事で、Google検索結果のナレッジカードに付けられた共有可能な短縮URLを、あらゆる検索クエリのウェブアドレスに付加することができる、と書いている。

たとえば、 “What is the capital of Britain”[英国の首都はどこ?]と検索すれば ロンドンが出てくることを期待する。しかし、そこにどんな情報でも付加することができる—— たとえば火星

これは”Who is the US president?” [アメリカ大統領はだれ?]という検索でも可能だ。結果を改ざんして「スヌープ・ドッグ」を出すことができる。

1つのバグによって、ナレッジカードの内容を検索結果に簡単に付加できてしまう(画像はTechCrunchによる)。検索クエリの改ざんはHTTPSに反しないため、誰でもリンクをでっち上げてメールで送ったりツイートしたりFacebookでシェアできる——受け取った人にはなんの価値もない。しかし、国家ぐるみの犯罪者による誤情報拡散でインターネット企業への不信感が高まる中、これは深刻な問題になりかねない。

Beukemaは、この検索改ざんバグは誤った事実情報の拡散や、プロパガンダにも利用される可能性があると指摘している。

“Who is responsible for 9/11?”[9/11は誰の責任?]をジョージ・ブッシュに向けることもできる。広く流布している陰謀論だ。あるいは“Where was Barack Obama born?”[バラク・オバマが生まれたのはどこ?]をケニアにすることもできる。これも後任ドナルド・トランプが広めて後にとりさげた陰謀論だ。

さらには、 “Which party should I vote for?”[どの政党に投票すべきか?]を共和党にも民主党にも向けられる。

ボタンをクリックすれば誰に投票すべきか教えてくれると思う人が増えれば選挙は操作されると、多くの人々が考える人も当然だ。

Beukemaは、誰でも簡単に「ふつうに見えるGoogle URLで物議を醸す主張を表示させることができる」。その結果「Googleが悪いと思われるか、最悪の場合それを真実だと思う人がでてくる」

彼はこのバグを2017年12月に最初に報告したが、何も回答がなかったと言った。

「この『攻撃』は人々のGoogleおよびGoogleが提供する事実に対する信頼に基づいている」と彼は言う。

バグは本稿執筆時もまだ生きている。実際、これは3年近く知られていることだ。Beukemaは1年以上前にこの問題を発見したあと公表した。ハッカーコミュニティーではすでに興味がわき立てられている。デベロッパーのLucas Millerは、検索クエリから自動的にニセ検索結果を生成するPythonスクリプトをわずか数時間で書いた。

Googleがなぜ、政治的偏向の指摘(真実である証拠はないが)があるにも関わらず、検索結果の基本的弱点の修正にそこまで時間がかかっているのかは謎だ。サービスの信頼性を高めることなのに。

Google広報担当者はTechCrunchに「問題は修正中」だと伝えた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleアシスタントが会話通訳できるようになる

Hey Google、‘誕生日’をフランス語で何て言う?」と尋ねると答えてくれるように、Googleアシスタントがその時々の翻訳ができるようになってしばらくたつ。

しかしこれは、異なる言語を話す人たちの実際の会話ではあまり役に立たない。そのため Googleは“Interpreter Mode(通訳モード)”と呼ぶものを導入しようとしている。

たとえば、もしあなたの言語が英語で、フランス語を話す人と会話したい場合、“Hey Google、フランス語の通訳者になって”と話しかけて通訳モードを起動する。

すると、双方向で通訳が行われる。英語で話して数秒するとGoogle Homeがあなたの話した内容をフランス語で繰り返す。相手が話すときは、そのフランス語は英語で繰り返される。この機能は開始にあたって27言語に対応する。

通訳モードはまずGoogle Homeスピーカーと、Google Home Hubのようなスマートディスプレイで使えるようになる。そしてスマートディスプレイには翻訳された内容がその場で表示される。

これは家庭では面白いトリックになりそうだが、 Googleは主に小売やカスタマーサービスなどの現場で役立つとみている。たとえば、ホテルのコンシェルジュ席にスマートディスプレイを置けば、世界中からの宿泊客をこれまで以上にサポートできるかもしれない。

Googleは今週、CESが開かれているラスベガスのいくつかのホテルで試験運用し、その後一般向けに展開するーしかしGoogleにありがちなことだが、明確なサービス開始日は明らかにしていない。

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(翻訳:Mizoguchi)

GoogleのCES 2019発表まとめ――すべてスマートアシスタントが関係

今朝(米国時間1/8)、、ラスベガスで開幕したCESでGoogleはコンシューマー向けプロダクトを多数発表した。いちいち詳しく調べているヒマがなくても心配無用だ。以下にまとめを用意した。

  • Googleは「音声対話型アシスタントが今月末までに10億台のデバイスに搭載される」と発表。
  • Googleは今日からiOSとAndroidの双方でGoogleマップでアシスタントが使えるアップデートを配信開始。Google自身でモバイルOSとの連携を最適化できるためAndoroid版の方がやや機能が豊富だ。しかしどちらのバージョンでも非常に便利な機能だ。
  • 近くアシスタンからSonosスピーカーを制御できると発表。これは1年前から予告されていたが、いよいよ実際にリリースされるのだろう。新しいSonos OneとSonos Beamの場合、マイクがビルトインされるようだが、最終的にはマイク内蔵でないSonosでもGoogle
    Home経由でも操作できるようになる。
  • 2019版Samsung TVはGoogleアシスタント互換となる。実現するのは今年後半。ユーザーがGoogle Homeまたはこの種のデバイスを持っていれば、 Samsung TVとペアリングし、電源のオン・オフ、音量調整、チャネル選択などの操作を音声でできるようになる。
  • 衛星放送のDishがアシスタントを導入する。 ng yDishが提供する音声対応リモコンからHopperセットトップボックスが操作できるようになる。
  • アシスタントからフライトのチェックインとホテルの予約ができるようになる。今日はUAのみだが、他のキャリヤにも順次対応する。コマンドは“Hey Google, check into my flight”だ。
  • Lenovoは 価格80ドルのアシスタント内蔵置き時計を開発。ベッドの枕元に好適。
  • アシスタントに新しく通訳モードが追加される。72カ国語でリアルタイム音声通訳が可能。
  • GoogleはAssistant Connectプログラムをスタート。デバイスなどのメーカーが既存のGoogle Homeデバイスとの連携し、その能力を簡単に利用できるようになる。 大きな処理能力を必要とする力技はGoogle Homeデバイスが受け持つ。 eインクの電子書籍リーダーが天気予報やカレンダーなどの情報を表示できるところがデモされた。デバイス自身はネットに接続していないが、Google Homeに接続させることで必要な情報を取得、表示することが可能になっていた。
  • GoogleはバッテリーのAnkerと提携した。Roav Boltシステムは自動車の12V電源(昔はシガーライターと呼ばれていたソケット)で利用でき、車内でのアシスタントの利用が容易になる。BluetoothまたはAUXで接続される。またGoogleはハイエンド・オーディオのJBLとも提携、スピーカーにノイズキャンセル機能が組み込まれ、エンジン音やロードノイズを低減する。またいちいちスマーフォンをアンロックせずに車内でアシスタントが利用できる。

Google Assistant

お気づきのように、今年のCESでGoogleはスマートアシスタントにもっとも力を入れている。発表のすべてになんらかの形でアシスタントが関わっていた。Googleはコンベンションセンターの会場の正面に2階建てのビルを建てたが、全館がアシスタントのショーケースだ。Googleがアシスタントを検索の次にくるエボリューションとみていることが明らかになった。

すくなくとも今後Googleの一般ユーザー向けサービス、プロダクトにはアシスタントが重要な役割を果たすことになるのは間違いない。

CES 2019 coverage - TechCrunch

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滑川海彦@Facebook Google+

Microsoftさん席を譲りなさい、Amazonがアメリカの時価総額最大の企業ですよ

昨年Amazonは、入れる人の限られた1兆ドルクラブの会員になった。そして今年も、同社の株式市場支配は続いている。

eコマースの巨人Jeff Bezosは月曜日(米国時間1/7)に時価総額7970億ドルを達成し、3.4%アップの一株あたり1629.51ドルは同社を、Microsoftを抜いてアメリカでもっとも価値のある上場企業に押し上げた。

Microsoftは11月28日にAppleからタイトルを奪ったが、この月曜日には0.1%上げて一株あたり102.06ドル、時価総額7830億ドルとなった。Fortune誌によると、11月はMicrosoftが8年ぶりにAppleを抜いた月で、Appleの成長に関する市場の不安が貢献している。

一方Appleは、じきに彼らと肩を並べる、とは行かないようだ。同社のCEO Tim Cookが先週発行した書簡は、同社の初会計年度第一四半期のガイダンスを修正している。それによると、売上予測は最初の890-930億ドルから840億ドルに下げ、それが株価の下降を招いた。今日(米国時間1/7)のAppleはGoogleの親会社Alphabetの7560億ドルにすら抜かれて、ほぼ7000億ドルで4位に落ちた。Amazon、Microsoft、Alphabet、そしてAppleの順である。

Cookはその書簡でこう述べている: “主要な新興市場にはいくつかの課題があるが、とくに中国などでに関しては、経済の大幅な減速は予見していなかった。しかし今回の売上予測の下方修正はもっぱら、中国におけるiPhone, Mac, およびiPadの売上減によるものである。その他の主要市場での売上減少は、ほとんど予見されない。”

しかし株価をめぐる4社のタタカイは今年も続くようだから、本年における順位のさらなる入れ替わりを、われわれは覚悟しているべきだろう。

関連記事: Apple’s trillion dollar market cap was always a false idol…Appleの時価総額1兆ドルは偽りの偶像だ(未訳)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

キッチンエイドもGoogleスマートディスプレイを発売

いや、これは理にかなっている、たぶん。キッチンは以前から、メーカーがこの種のスマートスクリーンの使いどころとして注目していた場所だ。だったら、キッチン用品メーカーのKitchenAid/Whirlpoolがその流れに乗ろうとするのは不思議ではない。

KitchenAid Smart Displayというシンプルな名前の製品は標準的なスマートスクリーンのように見える——Lenovo製品のデザインからいくつかヒントを得たと思わせる外観(ただしベゼルは異様に広い)。

しかし大きな差別化要因は、Yummly、同社が2年前に買収したレシピ検索エンジンだ。これとGoogle Assitantが組んだことで、レシピとクックングガイドが、10インチ防水ディスプレイの中心に据えられている。

正直なところ、KitchenAidブランドのデバイスを、たとえば、Google Home Hubをさしおいて選ぶ理由はおそらくない——たとえキッチン専用に使うつもりでも。しかし、KitchenAidが売り方さえ間違えなければ(Target、Lower’sなどのホーム/キッチンストアなど)、かなりの数を動かすことができるだろう。

Whirlpoolは新しいProバージョンのYummlyもCESでデビューさせ、カーラ・ホール、リチャード・ブレイズ、ジェット・ティラ、ダニエル・ホルツマンといったプロのシェフたちの技を同プラットフォームに取り込んでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleのレーダー技術によるジェスチャー入力方式SoliをFCCが認可、電波妨害問題をクリア

数年後にはタッチスクリーンを陳腐化するかもしれない、Googleのレーダーを利用するモーションセンサー技術を、アメリカの規制当局が認可した。Soli Projectと命名されたそのイニシアチブは2015年に、Googleの最先端の技術開発部門Advanced Technology and Projectsでスタートした

それ以降私たちは、Soliの技術的成果をいくつか見てきた。それはオブジェクトを認識でき、レーダーセンサーの消費電力を少なくできた。いちばん最近では、規制当局からの指示がきっかけで、もっと実用的な段階へ移行した。アメリカの連邦通信委員会(Federal Communications Commission, FCC)は今週初めに、Project Soliに対し、現在許されている以上の高い電力レベルでの運用を認めた。この政府機関はさらに、そのデバイスが“他のスペクトルのユーザーを妨害する可能性が極微なので”、航空機の中で使用してもよい、とした。

Soliのレーダーセンサーは25ドル硬貨サイズの小さなチップで、手や指のわずかな動きを高速高精度で追える。これによりたとえば、オーディオ装置ではボリュームのつまみを回さなくても、スピーカーの前で指をすり合わせるだけで音量を調節できる。FCCの今度の規制なら、スマートウォッチのボタンをエアプレスすることもできるだろう。

FCCは、安全性の懸念が一掃されればこのセンサー技術が公共の利益にも奉仕する、と言っている: “スマートフォンなどのデバイスをタッチをしない手のジェスチャーでコントロールできるようになれば、運動能力や発話能力、触知能力など多様な障害を持つ人びとを助けることができる。それにより、アメリカ社会のより多くの成員の生産性と生活の質が向上する”。

今本誌TechCrunchはGoogleに詳細を問い合わせているので、返事が得られ次第この記事をアップデートしたい。

FCCのこの認可の数か月前には、Facebookが、Soliのセンサーが高い電力レベルで運用された場合の電波妨害、という問題をこのお役所に持ち込んでいた。しかし両社は9月に合意に達し、 Soliは政府が許容したよりも高いがGoogleが求めたよりも低い電力レベルで運用される、という合意内容をFCCに届け出ていた。その合意内容が認可された、というわけだ。

この新しい分野でFacebookがルールを設けようとしたことは、理にかなっている。同社もまた、Oculusで同様のモーション技術を展開しようとしているからだ。Facebookはたとえば、腕の動きを作り出すデバイスで、ハグなどの社会的ジェスチャーをシミュレートする技術開発に投資している。

Googleのこの技術開発のアップデートはしかし、ある種の‘頭隠して尻隠さず’でもある。そう言いたくなるぐらい、最近の同社は問題含みの行為が多い。まず、Google+の大量のデータ漏洩、その前の、オンラインゴーストタウンの閉鎖。児童ポルノ対策の失敗。そして中国への再進出が、検索エンジンの検閲を伴うという報道

画像クレジット: Google

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

この利口なAIは課せられたタスクをやり遂げるずるい方法を人の目から隠した

スタンフォード大学とGoogleのこの共同体研究は、見る人によって怖かったり、素晴らしかったりするだろう。航空写真から街路地図を作ったり、その逆もやる機械学習のエージェントが、“人間にはほとんど感知できない高周波の信号”を画像中に隠しておくことによって、ある種の騙し技(だましわざ)ができるようになるのだ。すごく賢い子に!

この現象は、コンピューターに最初からつきまとっている問題をあらためて思い出させる。コンピューターは、やれと言われたことを、そのとおりにやってしまうのだ。

研究者たちの意図は、読者にもすでにお分かりだろう。衛星画像をGoogleの正確なことで有名な地図に換える処理を、彼らはもっと速くしたいのだ。そのためにチームが作ったニューラルネットワークCycleGANは、大量の実験を経て、タイプXの画像(例: 航空写真)をタイプYの画像(例: 街路地図)に、正確かつ効率的に変換する。

初期の結果は、良好だったが、どこかがおかしかった。気になったのは、街路地図から元の航空写真を再構築するとき、前者(街路地図)にはない細部が大量に再現されてしまうことだ。たとえば、屋根からの太陽光の反射は街路地図を作るとき排除されるが、再構築された航空写真には魔法のように再現されている。

左が最初の航空写真、中央がそれから生成された街路地図、右は街路地図だけから生成された航空写真。どちらの航空写真にもあるドットが、街路地図にはない。

ニューラルネットワークが行なう処理の内部を覗き見することはきわめて困難だが、それが生成するデータを調べることは容易にできる。そしてささやかな実験から分かったのは、CycleGANが実は、人を騙していることだった。

エージェントに期待されているのは、各タイプのマップの特徴を正しく解釈して、それらを他方のマップの正しい特徴へマッチさせることだ。しかしエージェントの実際の評価では、再構築された航空写真がオリジナルに近いことと、街路地図の明確さが重視される。その重視のもとに、ニューラルネットワークの訓練も行われる。

そこでエージェントが学習したのは、XからY、YからXを作ることではなく、元の画像の特徴を変換後の画像のノイズパターンへと秘かにエンコードすることだった。航空地図の細部が、街路地図の視覚的データの中へこっそりと書き込まれた。それらは、人間の目には気づかない何千もの小さな色の変化として書き込まれたが、コンピューターはそれらを容易に見分けることができる。

そういう細部情報を街路地図の中へ忍ばせることはコンピューターの得意技のひとつだから、それは、“航空地図を街路マップの中へエンコードする”ことを学習した!。もはや、“リアルな”街路地図を作ることなど、彼の念頭にはない。航空地図の再構築に必要なすべてのデータを、完全に別の街路地図の上にも無害に書き込めることを、研究者たちは確認した:〔下図の下が“完全に別の街路地図”〕

右の航空写真が、変更や加工なしで左の地図の中へエンコードされた。

上の’c’のカラフルなマップは、コンピューターが意図的に導入したわずかな違いを視覚化している。どちらも航空地図の形を維持していることが分かるが、それは誇張や強調など、特殊な視覚化処理をしたから人間の目にも見えるだけである。

データを画像中にエンコードする技術は、ステガノグラフィ(steganography)と呼ばれ、画像の透かしや写真のメタデータ(撮影データ)として前から利用されている。しかし、コンピューターが自分に課せられた学習から逃れるために自分でステガノグラフィ作るのは、これが初めてではないか。この研究が発表されたのは昨年(2017)だから、‘最新’とは言えないかもしれないが、相当新しいことは確かだ。

これを、“機械が自力で賢くなった”として、もてはやす人もいるかもしれないが、実態はむしろその逆だ。機械は、高度な画像の各種タイプを互いに変換する難しい仕事ができるほど賢くはないから、人間にばれないような騙し技を見つけたのだ。エージェントの結果を、もっと厳しく評価していたら、それは避けられたかもしれない。研究者たちは、その方向へ進んだ。

例によって、コンピューターは求められたことを正確に行なう。だから、コンピューターへの指示は、きわめて詳細でなければならない。今回の場合、コンピューターが見つけたソリューションは、このタイプのニューラルネットワークの弱点に光を当てたという意味で、興味深い。コンピューターは、明示的に禁止されていないかぎり、詳細情報を自分に伝える方法を見つけて、与えられた問題を迅速簡単に解こうとするのだ。

実はこれは、コンピューティングの古い格言、PEBKACが教えていることでもある。“Problem Exists Between Keyboard And Computer”…問題はキーボードとコンピューターの中間にある*。人間に反逆するコンピューターHALも、“問題はすべて人間のエラーが原因だ”と言っている。〔*: 正しくは、Problem Exists Between Keyboard and Chair, キーボードと椅子の間、すなわち人間。〕

彼らのペーパー“CycleGAN, a Master of Steganography,”(ステガノグラフィの達人CycleGAN)は、2017年のNeural Information Processing Systemsカンファレンスで発表された。Fiora EsotericaとRedditのおかげで、このちょっと古いけどおもしろいペーパーを知ることができた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アメリカでスマートスピーカーは2018年に臨界質量に達した(世帯普及率41%)

今年は、Alexaにとって良いクリスマスだった。そのアプリはApp Storeで連日トップだったし、Alexaを動かすサービスが新しいユーザーの殺到で一時的にクラッシュしたほどだ。でもAlexaにとっては、Google Homeなどそのほかのスマートスピーカーデバイスと共に、ホリデーシーズンだけでなく今年全体が良い年だった。アメリカのスマートスピーカーの世帯普及率は2018年に41%に達し、2017年の21.5%に比べて倍近い増加だ。

RBC Capital Marketsのアナリストたちが12月にリリースした一連のレポートによると、アメリカにおける世帯普及率の倍近い増加は主にAlexaとGoogle Homeデバイスによるものであり、AppleのHomePodの貢献は小さい。

アナリストたちによると、スマートスピーカー全体の普及率41%のうちその約3/4、31%はAlexa対応デバイスが占める。ただし1世帯複数保有もあるので、Google Homeデバイス等=(41-31)=10%とはならない…後述。

彼らの予測では、2021年のAlexa関連の売上は180ないし190億ドルで、Amazonの全売上の5%近くに達する。‘Alexa関連’というのは、デバイスの売上だけでなく、音声によるショッピングやそのほかのプラットホームの売上も含む。今アメリカでは、各家庭等にインストールされているAlexaデバイスは1億台を突破しており、レポートはそのことを指して、Alexaは‘臨界質量’に達した、と言っている。

RBCはAlexaの開発におけるAmazonの進歩にも触れている。取り上げられているのは、夜間の侵入者検出や、煙(初期火災)の検知機能、インターネットがダウンしたときのローカルな音声コントロール、位置対応のリマインダー、高度なルーチン、メールの統合、拡張通話機能などだ。

Alexaのサードパーティアプリのエコシステムも2018年に前年比150%成長し、スキルの総数は6万を超えた。それは5月には4万、2017Q3には25000、2年前にはわずか5000だった。

Google Homeも2018年には勢いをつけ、Googleデバイスの保有率は2017年の8%から23%に増えた。1世帯の保有デバイス台数は1.7台となり、これによりアメリカにおけるGoogle Homeのインストールベースは約4300万台、アメリカ以外が約900万台となる。

しかし今後数年間の売上ではGoogle HomeはAlexaの後塵を拝することになり、Google Home関連の売上は今年が34億ドル、2021年が82億ドル、とされている。

でもPixelやNest、Chromecastなどを含めたGoogleのハードウェア全体の売上は、2018年が88億ドル、2021年が196億ドルと予想されている。

AppleのHomePodがRBCの調査対象になったのは今年が初めてだが、同社の推計によるとアメリカのスマートスピーカー市場でそのシェアは小さく、Amazonの66%、Googleの29%に対してHomePodは5%とされている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa