セキュアのメッセージングアプリのTelegramが、匿名ブロクプラットフォームの提供を開始

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セキュリティに重点を置くメッセージングアプリのTelegramは、独自のブロギングプラットフォームの提供を開始した。

もしあなたがTelegramの100万人を超えるアクティブユーザーの1人なら、新しいTelegraphサービスはあなたの期待に応えるものだ。これは、ミニマリストで匿名だ — もしお望みなら、自分の名前を追加することもできる — マークダウン、インラインフォト、その他の埋め込み機能が標準で提供されている。

これはTelegraphを短いノートや匿名のコンテンツを投稿するための興味深いオプションにしている。試しに使ってみた — 写真を2,3枚だけ — それはとても簡単に使えるものだった。もちろん、匿名であることの1つの欠点は、もしリンクを失った場合には、ユーザーアカウントやユーザー履歴が存在しないため、再びそれを見つけることはほぼ不可能だということだ。しかし、私がここに置いた例にも関わらず、おそらくここは猫や食べ物の写真に相応しい場所ではないのだろう。

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Telegraphの記事は、リンクを利用してどこでも共有することができる、しかしそれらはTelegramとその新しいInstant Viewメディアレイアウトに最適化されている。

Instant Viewは本質的には、Telegramチャットに貼り込まれたメディアリンクのための、リッチな埋め込みビューである。Twitter、Facebook、その他のプラットフォームと同様に、Instant Viewは記事のプレビューと、単なる裸のURLを、クリックしたくなるように魅力を増すためのイメージ機能などを提供している。一度開けば、アプリ内バージョンのストーリーがロードされる。これはFacebook、Instant Articles、そしてGoogle AMPとは異なるやり方だ。

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これらの新しい機能は、Telegramが最近アプリ内のコンテンツの開発を推進している動きと適合する。

同社は先月チャット内ゲームを導入した。Facebookや、メッセンジャーから起動して遊ぶタイトルを作っている会社とは違い、Telegramのゲームはテキストベースであり、そのボットプラットフォームによって支えられている

これらの開発は、かつては基本的なチャットアプリに過ぎなかったTelegramを、アジアのWeChatやLINEのようなものにインスパイアされた、より洗練されたメッセージングプラットフォームへと変身させるものだ。そして、Telegramの創業者のPavel Durov(トップに掲載した写真の人物)が最近私たちに語ったことによれば、2016年の終わりまでには課金システムを稼働させるべく準備中だということである。パズルの大切な1片が程なく到着する。Telegramがどのように物事を進めたいと思っているかに依存するものの、潜在的には、支払い手段のサポートはゲームやメディアに対しても光を当てるものだ。

「凄い何かが、私たちの秘密のダンジョンの中で醸造中です」と、Telegramは思わせぶりな記事をブログに投稿している — 私たちが無理やり探り出す必要はなさそうだ。

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(翻訳:Sako)

Vivaldiブラウザーがv.1.5にアップデート、IoTとの統合を目指してまずスマート電球の色とWebを同期

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言い過ぎかもしれないが、いまどき、一般大衆に新しいブラウザーの登場に気づいてもらうのは、おそらくすごく難しい。今ではインターネットユーザーの多くが、自分のやり方というものを持っている。ほかに良いものがいろいろあっても、自分好みのやり方にはまっている人たちにとっては、いまさら別のものに変えるのはしんどい。

昨年、元OperaのCEOだった人が立ち上げたVivaldiは、今あるブラウザーよりもっと強力なコントロールとカスタム化ができるブラウザーを求めているパワーユーザーが、ターゲットだ。たしかに、この生まれたての赤ちゃんのようなブラウザーには、楽しい技(わざ)がいろいろある。訪ねたサイトに関するノート(注記)を書いて保存できること、検索欄をカスタマイズできること、タブの閲覧をいろいろコントロールできること、などなど。

しかし、何がどうであれ、これまで無関心だった一般大衆ユーザーにとって気になるのは、今度の新しい機能ではないだろうか、どこかの店内で、横目でちらっと見ただけも。そう、バージョン1.5のVivaldiは、ホームオートメーションとの連携を望んでいる。Philips Hueの明かりを、ブラウザーと同期できるのだ。

今回新たにPhilips Hue Theme Integration機能(Philips Hueのテーマを統合)により、Philipsのスマートライトの色とユーザーが訪れたサイトの色を同じにする。しかもこれは、同社が今後導入する機能の実験でもあるらしい。現時点では、ちょっと風変わりな機能に過ぎないようだが、今後はもっと有意義な機能に変身するらしい。たぶん、ね。

上述の、元Opera CEO、Jon von Tetzchnerはこう言ってる:

これはまだ第一歩にすぎないが、たとえばメールやWebの通知が明かりの変化で来ることを想像してみてほしい。Vivaldiはあらゆるもののカスタム化と柔軟性(自由性)を目指す。Philips HueのようなIoTデバイスの統合で、Vivaldiがあなたとあなたの毎日の生活に適応していけるのだ。

そう、まさに、想像、イマジンです。ボスが近くにやってきたら、ストロボやサイレンで通知するように、できるのかな?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Draper Nexusが1億7500万ドルの第2号ファンドを組成:LPにパナソニックやキヤノンなど

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アーリステージVCのDraper NexusでManaging Directorを勤めるQ Motiwalaは、同社が総額1億7500万ドルの第2号ファンドを組成したことを明らかにした。第1号ファンドは2013年に組成され、その規模は5000万ドルだった。

世界中のテクノロジー・コングロマリットがLPとしてDraper Nexusに参画しており、その多くは日本企業だ。

第2号ファンドには、パナソニック、日立、京セラ、清水建設、NEC、キヤノンなどを始めとした20社がLPとして参加している。どのような分野のアーリステージ・スタートアップでも、ぜひクライアントに加えたいと思うような企業ばかりが揃っている。

Draper Nexusは、マーケティングのLiveRampや、AIベースのサイバーセキュリティのCylance、自動運転車のNauto、商業ビル向けスマート電気システムのEnlightedなどに出資していることで知られている。

比較的若いVCであるにもかかわらず、エグジットを果たした投資先企業の数はすでに8社になる。その中でも特に有名なのは、2014年に東証マザーズに上場したソフトウェア・テスティングのSHIFTだろう。同社のビジネスは好調で、Draper Nexusは今でもSHIFTの株式を保有したままだ。

より大規模かつ歴史のあるシリコンバレーのVCとDraper Nexusとの違いは、大企業とスタートアップをつなげる力だ。

Motiwalaは、「Draper Nexusが投資する際には、単に私たちが面白いと感じたかどうかという事だけではなく、ファンドに参加する大企業を取引先や流通パートナーとして紹介することで、スタートアップに優位性を与えられるかどうかという事を考えます。私たちのファンドに参加している大企業とスタートアップは、痛みを分かち合う仲なのです」と語る。

Draper Nexusは1社の投資先に複数の大企業を紹介し、起業家と大企業の役員を引きあわせている。Draper Nexusがいなければ、起業家が会うことすらも難しい相手だ。

第2号ファンドでは、モビリティ分野やサーバーセキュリティ分野、そしてビックデータをロボティクス、AI、ロジスティクス、保険などの分野に適用している企業などに投資していく予定だ。

Draper Nexusのチームの3分の1は東京におり、残りのメンバーはSan Mateoを拠点としている。同社は日本地域にフォーカスする企業に投資をすることもある。

Motiwalaによれば、同社が日本で探しているのはマーケティング・オートメーションやアドテック分野のスタートアップだという。日本のB2B向けソフトウェアは、まだまだアメリカほど活発ではない。

Draper Nexusが出資した金額の8割はアーリーステージ企業への投資に向けられており、今後もそこにフォーカスしていくことは変わらない。

彼らは他のVCと共同で出資をすることが多く、シリーズAでは最高で500万ドルまで投資する。Motiwalaによれば、有望な企業のシリーズAを逃した場合にはシリーズBに参加することも考えるという。シード投資は全体の約5%程で、そこでは通常、25万ドルを出資する。

同社の期待の新星、Senior AssociateのDeepak Jagganathanは、第2号ファンドの組成とあわせて動き出した新しいプログラムの運営に携わっている。

Dubbed GoPilotと名付けられたこのプログラムは言ってみれば、すでに企業としての形が出来上がっていたり、資金調達も済んでいるようなスタートアップ向けのアクセラレーターのようなものだ。

このプログラムでは、企業向けソフトウェア、サービス、ハードウェアを提供するアーリーステージのスタートアップが招待され、5社から10社の大企業に対してピッチを行う。クローズドで行なわれるデモデイのようなイメージだ。

このプログラムで優秀な成績を残すことができれば、2社の大企業とパートナーシップを結ぶことが許される。さらに5万ドルが創業者に有利な条件でDraper Nexusから出資される。この資金を利用することで大企業とのジョイント・プロジェクトを進めていくことが目的だ。

「このプログラムから、すでに50ものパイロットプロジェクトが誕生しています。スタートアップと大企業との共同プロジェクトを、通常よりも短い期間で実現させるためのテンプレートをつくり上げてきたのです。このような共同プロジェクトは、スタートアップにとって非常に重要な通過点なのです」とJagganathanは話す。

大企業が単独でパイロットプロジェクトを始めるためには内部資金を用意しなければならず、そのせいでプロジェクトの開始が遅れかねない。それを考えれば、他社と共同してパイロットプロジェクトを進めることには大企業にとってもメリットがあると言える。

また、Draper Nexusを通しらスタートアップと大企業との各種契約は、スタートアップに不利なものになることがないよう徹底されている。スタートアップが自らの知的財産を守ることを可能にしたり、独占契約によって彼らの成長が妨げられることを防ぐためだ。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

インドでマイクロ・ローン事業を展開するAye Financeが1030万ドルを調達

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インドでマイクロ・ローン(小口融資)ビジネスを展開するAye Financeは、LGTがリードするラウンドで1030万ドルを調達したことを発表した。既存投資家のSAIF PartnersAccionも本ラウンドに参加している。

2年前に創業した同社が手掛けるのは、銀行などの伝統的な金融機関から融資を受けることが難しいビジネスオーナーを対象に小口融資を行う、マイクロ・ローン事業だ。創業者で元銀行員のSanjay SharmaとVikram Jetleyは、なにか「ソーシャルインパクト」のある事業を始めたいとの想いで母国インドに戻ってきた。

Sharmaによれば、同社の典型的な融資ボリュームは20万から30万インドルピー(2900ドルから4400)の間だという。融資対象となるのは、従来の金融機関から融資を受けることが難しい小規模ビジネスだ。しかしSharma は、同社は単に銀行やローン会社が手をつけていない下位マーケットを対象している訳ではないと話す。インドのEコマース・プラットフォームであるFlipkartには多数のマイクロ・アントレプレナーが参加し、そこで生計を立てている者も多い。Aye Financeは、そのようなEコマース・プラットフォームにも参加していないようなビジネスオーナーもターゲットにしている。

「融資を実行しようにも、ビジネスオーナーが納税申告書を保管していなかったり、帳簿をつけていない場合はどうすればよいか」とSharmaは同社のビジネスが抱える問題を説明する。

その問題を解決するため、同社はインド北部を中心に31の支店を設立した。これらの支店でインドの7つの州すべてをカバーしており、サイズは小さいが人員は十分に配置してある。そこでは、Aye Financeの社員がクラウドに同期されたデジタル・プラットフォームを利用して、融資希望者の財務状況を入力していく。Aye Financeでは「業種別クラスター」と呼ばれる概念を利用することで、融資希望者のビジネスを正確に評価することができるとSharmaは語る。先ほど述べたようなビジネスオーナーを極端なケースとして扱い、業種ごとに作成されたマトリックスを利用してビジネスを評価するのだ。例えば靴の製造業者の場合、日ごとの靴の製造数や、従業員1人あたりの製造数などの指標を利用することが考えられるだろう。このように、同社は従来の金融機関が見向きもしないような指標を有効活用しているのだ。

「私たちは8つの指標を利用して様々な業種の仕組みを理解しています」と彼は説明する。

同社の見込み客の多くはインターネットにあまり詳しくないため、彼らはローカルかつオフラインな方法で見込み客を開拓している。

「通常、業種クラスターはある地域にかたまって存在しています」と彼は加える。「2キロメートル四方のエリアに1万5000人もの潜在顧客がいるかもしれません—私たちが支店を設立するのに必要な(登録済みの)顧客数はたった1000人なのです」。

Aye Financeは月ベースで見ればすでに損益分岐に達しているものの、全体的な損益分岐に達するのは2017年の終わり頃だという。また、Sharmaは今後18ヶ月から24ヶ月以内に追加の資金調達を検討しており、それによって新しいタイプの金融商品にも手を広げていく予定だ。

それについてShamaは、「業務クラスターに関連した金融サービスを提供していきたいと思っています。例えば、デリーに同社の顧客を紹介できるような大規模のバイヤーがいる場合、当社が彼らにマーケットプレイスを提供したり、業務上のアドバイスや市場データの集約サービスなどを提供することが考えられます」と説明する。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

GoogleのAI翻訳ツールは独自の内部的言語を発明したようだ、そうとしか言えない不思議な現象が

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まあ、パニックになる必要もないけど、今やコンピューターが自分たちの秘密の言語を作って、たぶんまさに今、われわれについて話しているんだ。ちょっと話を単純化しすぎたし、最後の部分はまったくのフィクションだけど、GoogleのAI研究者たちが最近、おもしろそうで、しかも人間にとって脅威になるかもしれない、事態の進展に、遭遇しているんだ。

憶えておられると思うが、Googleは9月に、同社のNeural Machine Translation(ニューラルネットワークによる機械翻訳)システムが稼働を開始したと発表した。それは、ディープラーニングを利用して複数の言語間の翻訳を改良し、より自然な翻訳にする、というものだ。そのこと自体はクールだが…。

これの成功のあと、その翻訳システムの作者たちは、あることが気になった。翻訳システムに、英語と韓国語双方向と、英語と日本語双方向の翻訳を教育したら、それは韓国語を日本語へ、あいだに英語を介さずに翻訳できるのではないか? 下のGIF画像を見ていただきたい。彼らはこのような翻訳方式を、“zero-shot translation”(ゼロショット翻訳、分枝のない翻訳)と呼んだ(オレンジ色のライン):

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そして — その結果は!、明示的なリンクのない二つの言語でありながら、まあまあの(“reasonable”)翻訳を作り出したのだ。つまり、英語はまったく使っていない。

しかしこれは、第二の疑問を喚起した。形の上では互いにリンクのない複数の概念や語のあいだの結びつきをコンピューターが作れるのなら、それは、それら複数の語で共有される意味、という概念をコンピューターが作ったからではないのか? 一つの語や句が他のそれらと同じ、という単純なレベルではなく、もっと深いレベルで。

言い換えると、コンピューターは、言語間の翻訳に自分が用いる概念(共有される意味概念)を表現する独自の内部的言語を開発したのではないのか? ニューラルネットワークの記憶空間の中では、さまざまなセンテンスがお互いに関連し合っているのだから、その関連の様相から見て、言語とAIを専門とするGoogleの研究者たちは、そうだ、と結論した。

A visualization of the translation system's memory when translating a single sentence in multiple directions.

翻訳システムの記憶の視覚化: 一つのセンテンスを複数方向へ翻訳している

この中間言語(“interlingua”)は、日・韓・英の三言語の文や語の類似性を表している表現の、ずっと深いレベルに存在しているようだ。複雑なニューラルネットワークの内部的処理を説明することはおそろしく難しいから、今これ以上のことを言うのは困難だ。

非常に高度なことをやってるのかもしれないし、あるいは、すごく単純なことかもしれない。でも、それがとにもかくにもある、という事実…システムが独自に作ったものを補助具として使って、まだ理解を訓練されていない概念を理解しようとしている…もしもそうなら、哲学的に言ってもそれは、すごく強力な‘才能’だ。

その研究論文は、Arxivで読める(効率的な複数言語翻訳に関する論文だが、謎のような中間言語にも触れている)。システムが本当にディープな概念を作ってそれを利用しているのか?、この疑問への答は今後の調査研究の課題だ。それまでは、最悪を想定していよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

1タップで国会議員に電話ができるCall To Action

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今回の米国の選挙は、多くの人びとの政治的関心を高めた、そしてインパクト持つ最も実践的で直接的な方法は、あなたの声を届けるために国会議員に直接電話をかけることだ。しかし.govのウェブサイトを整備することは少し骨の折れることだし、議会に到達するための今日のオンラインリソースはしばしばデザインが貧弱か、見つけることが難しい。新しいオンラインアプリケーションCall To Actionが、それをお手伝いする。

デスクトップやモバイルウェブを介してアクセス可能なシンプルなユーザーインターフェイスを持つCall To Actionの目的は1つ:あなたの代表を見つけて、彼らのオフィスに電話をかけることだ。さらにそれは、アクションを始めるのに役立つ簡単な文例も提供する。

とはいえCall To Actionは現段階では特定の政治的立場には立っていないし、いかなる政治的活動グループとも関係していない。その紫の配色が示すように(米国では紫色は最も政治的に中立な色だと解釈されている)、その主な目標は、単にあなたの下院議員によりアクセスしやすくすることなのだ。

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さて、どのような仕組みなのかを説明しよう。

Call To Actionのウェブサイトを開くと、現住所の入力を求められ、選挙区の下院議員が特定される。ウェブサイトで説明されていするように下院議員は上院議員よりも少ない国民の代表であるため、下院議員に電話することは、回答を得やすく相対的な重みも多い。

こうした電話は変化のきっかけとなり得る – スタッフが選挙民の意見を書き留め、この情報は彼らのオフィスで追跡される。

驚くべきことに、Call To Actionは友人たちや他人を巻きこんだ10人のチームによる週末プロジェクトだった。かつてSplashのiOS開発者だったZack Shapiroが、オリジナルのアイデアをツイートし、このようなユーティリティの作成に関する関心を表明した。

「物事はますます不確実になって、過去数週間のうちに国の中でちょっとした乱流となっています、私は人びとがこうしたことに意見を言い迷子にならないことが、本当に大事だと思っているのです」と、Shapiroは彼がそもそもこのプロジェクトに関心を持った理由を説明した。

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こうしてアイデアを共有したあと、更に彼は「誰か手伝ってもらえるかな?」とツイッターに投稿した。

その結果何人かが協力を申し出たのだ。開発の支援にはMitul Patel,Danielle AlexisLachlan Campbell、そしてSimran Khoslaが、一方デザインにはBen GoldBuck WilsonJeremy Perez-Cruz、そしてJosh Silvermanが参加した。そしてShapiroとJeremy Fisherは、プロダクトに焦点を当てていた。

Shapiroはチームの多様性に言及した、異なる民族で構成されていて – 弱冠15歳の人間もコーダーとして参加していた。

チームは金曜日の夜にアプリに取り組み始め、月曜日の朝午前3時に完成させた。彼らはそれをProduct Huntでデビューさせ、なかでもかつてのオバマ大統領にのスピーチライターだったJon FavreauJudd Apatowを始めとする、有名人によるリツイートのおかげで、ユーザーを獲得することができた。

Shapiroによれば、サイトは昨日だけで2万1000のページビューに達し、そのうち1万7000はユニークなものだったとということだ。

彼は個人的なデータは収集されていないと指摘したが、Call To Actionはどの議員に電話が掛けられているかは追跡している。

サービスへの関心を受けて、チームはCall To Actionを次にどこへ進ませるのかを、クリスマス後に再度招集して検討する計画を立てている。多くの決定事項がペンディングのままである – たとえば誰がアプリを今後も発展させるために働くのか、iOSとAndroidに移植すべきか、オープンソースにするのか、そして単に名前と電話番号だけではなく、伝えるべき文例と話題のポイントを提供するために政治的グループと協力すべきなのか。

Shapiroは、しかし、オープンソース化が正しい道だと考えている、「ハック可能、拡張可能、そして人びとがアクセス可能」なツールを作ることが大切だから、という理由だ。

「わたしはオープンソースのための、素晴らしいケースとなると思います。近いうちにはっきりするでしょう」と彼は語った。

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(翻訳:Sako)

スターバックス、Ember製温度調整マグの取り扱いを開始

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昨年、Ember Technologies, Inc.が飲み物の温度をパーフェクトに調整して保つマグカップのIndiegogoキャンペーンを展開していた(大成功だった)。これまでに、このマグカップは4000個を売り上げているそうだ。

そしてEmber Technologiesにとって、さらなる飛躍のきっかけとなりそうな動きがあった。すなわちスターバックスが、全米のほとんどの店舗およびサイトにてEmber製のマグ(Ember Temperature Control Mug)の販売を開始したのだ。

EmberのCEOであるClay Alexanderによれば、コーヒーであれココアであれ、あるいは紅茶などであっても、温かい飲み物はたいてい摂氏71度くらいの温度で提供される。これはどこのカフェでもレストランでも同様であるそうだ。しかし飲みやすい温度は摂氏55度くらいであるそうなのだ。

これまでにも断熱効果を使った保温マグカップはあったが、温度が一様にならず、熱すぎる飲み物を適温にすることもできなかった。そのせいで舌をやけどする人が、あとを絶たなかった。Emberでは内蔵した半導体を使って、飲み物を適温にして、その温度をずっと保つことができるのだそうだ。

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Emberのマグカップと充電器

Emberのマグカップは、使う前にまず充電する必要がある。マグカップと連携するアプリケーションも用意されている。温度設定は、ダイヤル式になっているマグカップ下部で行う。その部分以外にはボタンや可動パーツは存在しない。

Alexander曰く、スターバックスで取り扱ってもらうのはなかなか大変なことらしい。製品評価プロセスは厳格で、安全性や品質、および味覚面の商品テストもかなり厳しいものであるそうだ。それにスターバックスで製品を扱ってもらおうとするスタートアップの数も多い。

成功の秘訣を問われて、Alexanderは取締役たちや投資家たちの尽力の賜であると述べている。デザインコンサルティングファームのAmmunitionも寄与したとのこと。Emberはデミ・ロヴァート、ジョナス・ブラザーズ、DJカスケイドなどのセレブ投資家からも出資を受けている。

Ember特許技術を用いた、新しい温度調整プロダクトも準備中であるとのこと。氷やコンロなどがなくても、飲み物を好きな温度にして提供していきたいというのがEmberの狙いだ。たとえば赤ちゃんようのものや、あるいは料理用のものなども提供することになるかもしれないとのことだった。

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(翻訳:Maeda, H

ポケモンGOにメタモンがやってきた!

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この記事はごく短いものになる。ポケモンGOにメタモンが登場したのだ。すぐに探しにいかなくちゃいけない。でも仕事ではあるので、ほんの少しだけ書いておく。

すでにお耳に届いているかもしれないが、あちこちからメタモンゲットの情報がよせられている。

メタモンというのは、紫色の小さな丸っこい奴なのだが、これまでポケモンGOには登場していなかった。このポケモンは戦闘中の相手に変身することができるのだ。そうした仕様が、ゲーム内での実装を難しくしていたこともあったのだろう。ゲームをリリースした後にメタモンを投入した方が、話題にもなって面白いだろうという判断もあったに違いない。

注意:近くにメタモンがいても、地図上ではメタモンとして表示されない。捕まえたポケモンが突如メタモンになって、そのポケモンがメタモンであったことに気付くようになっているのだ。これはちょっと面白い。

ちなみに、2週間ほど前からメタモンの登場は噂されてはいた

ネタバレを気にしないという人むけに、メタモン捕獲の様子をツイートしたものを貼っておく。どうぞご覧あれ。

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(翻訳:Maeda, H

Instagramが消えてなくなるライブ動画とメッセージをローンチ

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Instagramは、SnapchatとPeriscopeの良い所を組合せて、ユーザーが安心してカメラの前に立てるようなサービスを提供しようとしている。Facebook LiveやMessengerとの重複を避けるため、Instagramは動画配信やプライベートメッセージ機能に、コンテンツが消える要素を加えようとしているのだ。

本日から数週間の間に、2つの機能がiOS・Android向けのInstagram Storiesに導入されることになる。ひとつ目のInstagram Liveでは、ユーザーが自分のフォロワーに向けて、リアルタイムでライブ動画を配信できるようになる。しかし、フォロワーは動画を配信中しか見ることができず、後から見直すことはできない。その代わりに、検索画面を見れば、アルゴリズムによってキュレートされた、そのとき配信が行われているInstagram Live動画をブラウズすることはできる。

ふたつ目がダイレクトメッセージ内の追加機能で、ユーザーが絵やテキストで覆い尽くされたInstagram Stories上のポストを、フォロワー全員と共有したくない場合、この機能を使って仲の良い友だちにだけポストの内容を送信することができる。但し、受け取った人はポストの内容を2回までしかみることができず、その後メッセージは消えてしまう。

Instagramでプロダクト部門のトップを務めるKevin Weilは、「Instagramはピボットしました」と話す。「Instagramは、ユーザーの生活のハイライトだけでなく、全ての瞬間を捉えるようなサービスであるべきだと考えています」と彼は続ける。新機能であるライブ動画配信やダイレクトメッセージの追加機能は、一定の条件を満たすと消えてしまうコンテンツであることから、Instagramは、ユーザーが自分の見た目やコンテンツが配信するに値するほどカッコいいか、ということを気にしないようになることを願っている。今回発表された新機能によって、Instagramのターゲットユーザーのバランスが、著名人やソーシャルメディア上の有名人から一般ユーザーへとさらに傾くことになり、これは他のサービスが読み違えているポイントだ。

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Instagram Liveは、Meerkat亡き今、主要ライブストリーミングプラットフォームの中で、もっともコンテンツ保存期間が短いサービスだ。

Periscopeは当初、24時間というコンテンツ保存期間の制限を設けていたものの、最終的にはFacebook Liveのようにいつまでも動画が再生ができるように仕様変更された。一方でInstagram Liveの動画は、配信が終了次第見れなくなるため、ユーザーはとっておきのイベントや市民ジャーナリズムのためだけではなく、もっと日常的に動画配信を行うようになる可能性がある。同時に視聴者側は、動画を見るチャンスが一回しかないと分かっているため、すぐに見なければならないと感じるようになるだろう。

プロダクトマネージャーのShilpa Sarkarは、Instagramが「友人とダベるためにライブ配信を行うユーザーに興味を持っていました」と話しており、このような動画配信のあり方は、グループビデオチャットアプリのHousepartyでも人気だ。Instagramは、先月ロシアでライブ機能のテストを行っているのをT Journalにみつかってしまった後、先週The Vergeに対して、ライブ動画配信のプロダクトを開発中だと語っていた。

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ライブ配信を行っている友だちがフィード画面のトップに表示され、そこから自分でもライブ配信をスタートできるほか、検索画面では人気のライブ動画をみつけることもできる。

Instagram Storiesカメラの画面からスワイプするだけで、Live機能は利用できる。ユーザーがライブ配信を開始すると、Instagramの選んだ、ライブ動画に興味を持っている親しい友だちに対して、動画を案内するノーティフィケーションが送られると共に、フィード画面のトップに表示されるInstagram Storiesのプロフィール画像にもLiveタグが表示されるため、フォロワーもライブ配信がはじまったことがわかるようになっている。フォロワー全員に対してアラートが送られるわけではないため、初期のPeriscopeに見られたような、ノーティフィケーションの洪水は起きない。

ライブ配信の視聴者は、動画に対してコメントしたり、Periscopeと全く同じように画面をタップすることで、ハートマークを送ることができる。Periscopeと少し違うのは、ときどきハートマーク上に視聴者の顔写真が表示されるという点だ。配信者もコメントを追加することができ、さらに配信者または視聴者のコメントのうちひとつを、コメント欄のトップに固定表示することもできる。さらに安全に、Facetimeのような形式でライブ配信をしたい人のために、配信者は全てのコメントやボタンを非表示にすることができるほか、嫌がらせをする視聴者をブロック・通報することも可能だ。

周りの友だちが、すぐにライブ動画を配信し始めないかもしれないという人のために、検索画面のStoriesセクションには、人気のライブ動画が表示されるようにもなっている。ビューカウントや地域、言語をもとにInstagramがキュレートしたチャンネルを、ユーザーがスワイプしながら閲覧することのできるこの機能は、現存するサービスの中で最もリラックスしたライブ動画の検索・閲覧サービスだ。

消えて無くなるダイレクトメッセージ

ダイレクトメッセージの月間ユーザー数は既に3億人を超えているが、これまでは全てのメッセージが受信箱に保存されていた。既存のダイレクトメッセージ内では、ユーザーがテキストや写真、動画、Instagramのポストを友だちに送付し、その内容について会話することができるようになっている。しかし、Instagram Storiesの登場で、テキストや絵をあしらった写真・動画を共有できるようになった今、Instagramにはグラムスター(Instagram映えする)コンテンツをプライベートに共有する方法が求められていたのだ。

今後ダイレクトメッセージ画面には、これまでのスレッドに加えて、トップに消えて無くなるStoriesメッセージのバーが表示されるようになる。そして、Instagram Storiesで写真や動画を共有する際に、友だちやグループを選択すれば、そのコンテンツをダイレクトメッセージとして送れるようになるのだ。つまりこれは、Snapchat Storiesのプライベートメッセージに、グループ機能が追加されたようなものだ。

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Instagram Storiesで撮影して、ダイレクトメッセージとして送り先を選ぶと、受信者はコンテンツが消えるまで写真や動画を視聴できる。

受信者はメッセージを一旦確認したあと、もう一度再生することができるが、その後にメッセージは消えてしまう。そのため、きわどい冗談を言いたいときや、公になっているStory上や友だち全員には共有できないような敏感な内容のものを送りたいときは、ダイレクトメッセージを使えば、メッセージがそのうち消えてなくなると安心することができる。グループでの”カメラ会話”に参加する友だちの数が増えれば、スレッドがコラボレーションを通じてできたStoryスライドショーのようになり、これはFacebookが以前開発していた、協力型動画制作アプリのRiffを彷彿とさせる。

消えてしまうメッセージと、ずっと残るメッセージを収める2種類の受信箱があるというのは少し複雑だが、Instagram内にこの2種類のメッセージが存在すること自体には意味があるため、ふたつを別けて保管する何かしらの手段が必要だった。そして、第三のオプションも今後開発される可能性がある。特定の友人に対してのみ、プライベートなライブ動画配信を行う機能を開発する意向があるのか尋ねたところ、Instagramはその機能は道理にかなっているし、どうすればそれが実現できるか考えているところだと語っていた。しかし、機能過多に陥らないようInstagramは気をつけなければいけない。

今回の機能追加の特徴は、クリエイターが自らのオーディエンスを完全にコントロールできるようになるということだ。配信者は誰がライブ配信を視聴しているか確認できるほか、視聴者はライブ動画を配信終了後に見ることはできず、さらにダイレクトメッセージでは、配信者が送り先を限定することができる。つまり、誰も配信者が気づかないうちにコソコソとコンテンツを見ることができないのだ。これはSnapchatのパブリックアカウントにさえない機能だ。

これまで、ソーシャルメディア上の情報について、投稿したユーザーの同僚や家族がこっそり見ているという可能性を排除することはできなかった。そのため、ユーザーのクリエイティビティは、最低レベルのモラルと関係性に合わせざるを得ず、全てが無害で、誰にとっても安全なものでなければならなかった。しかしその結果、今回のアップデートで解放されることになった、Instagramの真の可能性が失われてしまっていたのだ。その可能性とは、ユーザーが自分の周りにいる人を選ぶことで、自分自身をさらけ出す自由を得るということだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

SpaceX、NASAの地表水探査計画でロケット打ち上げ契約を獲得

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NASAは、2021年4月に予定している初めて地球全体の表層水を調査する計画で、ロケット打ち上げ事業者にSpaceXを選んだ。この「地表水および地形」計画の打ち上げには、SpaceZのロケットFalcon 9が使用され、カリフォルニア州ヴァンデンバーグ空軍基地の4E発射施設から飛び立つ。

NASAにとって初めてのこの計画は、地球の海洋を高精度で測定するとともに、海の時間変化も記録する。この調査では世界の90%以上をカバーし、川、湖、海、その他の淡水および海水を、21日ごとに2回以上測定する。このデータを収集する目的は、気象科学での利用に加え、世界中の人々の淡水の確保にも役立てることだ。

現在SpaceXは、打ち上げ予定の中にNASAの計画を9件抱えているが、去る9月に発射台の打ち上げ前検査中にSpaceXロケットが爆発を起こして以来、打ち上げ再開の正確な日程は明らかにしていない。11月初めにSpaceXのCEO Elon Muskは、爆発の原因調査が間もなく終るので打ち上げは早ければ12月中旬に再開できるだろうと話した。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Spinnが素敵なコーヒーメーカーのプレオーダーを開始

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5月に開催されたDisrupt NYのBattlefieldで、私たちは非常にクールなハードウェアスタートアップに出会う喜びを味わった。それは私の心(と口)に迫るコーヒー業界で、新しい波を探っていた。そして今、Spinnのハイテクコーヒーメーカーのプレオーダーが可能になった。もし5月に興味を惹かれていたならば、自分のための1台の注文を行うチャンスだ。

覚えていない人のために説明すると、Spinnのマシンは完全な自己完結型で、豆を適切な細かさまで挽き、次に水を沸かして、回転するシリンダを使って挽かれた豆から正しい圧力で抽出を行う。これで素晴らしいコーヒーのできあがり。そして抽出済のコーヒーの粉の始末もとても簡単だ。

オリジナルの記事により詳しい解説がある、また彼らの新しいビデオでマシンの最新の外見を見ることができる、それによればマシンにはタッチコントロールが付き、アプリなしでもコーヒーを入れることができるようになっている。

購入に際しては3つのパッケージの中から選択する必要がある:基本的な機能がすべて含まれ、50ドル分のコーヒークーポンのついたオリジナルモデルは299ドル;オリジナルモデルに加えてカラフェと更に50ドル分のコーヒークーポンの付いたオリジナルプラスモデルが399ドル;そしてより大きなコーヒー豆入れとミルク泡立て器、更に合計200ドル分のコーヒークーポンの付いたオリジナルプロが599ドルだ。出荷は2017年の半ばになるということなので、残念ながら今度のクリスマスシーズンには間に合わない。

もちろん、多くのプレオーダーキャンペーンと同様に、その後の価格は躊躇いを感じるほどのものに上昇する。最初に用意された5000台のユニットの残数はあまり多くないが、程なくより多くの台数が追加される筈だ。

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(翻訳:Sako)

サンフランシスコのショッピングセンターがクリスマス商戦を控えてPepperロボットを投入

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商戦が過熱する時期に合わせて一時的に売り場を増員するのは難しい。そこで当然ながら(かどうかわからないが)、大手ショッピングセンターのWestfieldでは顧客サービス向上のためにロボットの手を借りることにした。今日(米国時間11/22)からサンフランシスコとシリコンバレーのWestfieldに日本のSoftBankのロボット、Pepperが登場する。

当初Softbankの人間タイプのロボットは話題作りが主な役目のように見えた。しかし1月くらい経つと6ヶ国語で「こんにちは」とか「ハロー」とか挨拶できるようになった。また顧客とゲームをしたり、セルフィーを撮影したりする能力も備えた。簡単な顧客アンケートもできるようになるという。それだけでクリスマス商戦を大幅に効率化するようなことはなさそうだが、Softbankではこう言っている。

Pepperのパイロット・プログラムにおいてアンケートは重要な能力となる。Westfieldショッピングセンターではこれによって顧客の総合的ショッピング体験を改善することができる。

また12月からPepperの職務は高度化する。これまで顧客は壁に掲出された「現在地」という地図を眺めていたが、PepperはWestfieldのナビゲーションAPIを活用して顧客に売り場やレストランを案内するようになる。Pepperの活用にあたってWestfieldはモデルケースだという。SoftBankではPepperを季節商戦のアシスタントとして幅広く役立てようとしている。ここ1、2ヶ月で多くの売り場でPepperを見るようになるかもしれない。

画像: Dick Thomas Johnson/Flickr

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

人工肉スタートアップのMemphis Meatsは感謝祭のターキーも人工肉にしたいと願う

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Memphis Meatsは、今年の初めに人工肉のミートボールでスタートアップ世界の話題になった。今度同社は、ほかの肉にも挑戦しようとしている—たとえばターキー(turkey, 七面鳥)だ。

同社はこのほどIndiegogoのクラウドファンディングキャンペーンを立ち上げ、未来の肉の姿とその味を一般大衆に教育することによって、毎年の感謝祭に屠殺される5000万羽近くの鳥たちの一部を救おうとしている。

私はIndiegogoのキャンペーンを記事にすることに、それほど熱心な方ではないが、同社の場合は、目的はターキーなどの肉を作るための資金を得ることではなく、啓蒙のためだ、という。資金に関してはMemphis Meatsはすでに、採取した動物の細胞をペトリ皿の中で培養するために、300万ドルのシード資金を獲得している。

動物をめぐる産業複合体は、この惑星と人類にとって非常に有害だ、とMemphis Meatsは言う。一個のハンバーガーを作るために660ガロンの水を消費し、そしてCDC(疫病管理センター)によれば、生肉は食品が媒介する疾病を起こす細菌の、主要な発生源である。そこで同社は、動物の細胞を培養して生物学的に同一の肉を作り、本物の肉だけど残酷さとは無縁で地球環境にフレンドリーな、食肉を提供しようとしている。

Memphis Meatsによれば、その“クリーンミート”が、スーパーの棚に並ぶようになるのは、5年後だそうだ。

Memphis Meatsには、その5年間にやることが、たくさんある。菜食主義者の友人たちに、人工肉を食べたいか聞いてみると、分からない、とか、気持ち悪いという人が多い。でもMemphis Meatsのような、培養によって作った動物製品は、菜食ではなく肉をふつうに食べたいけど、健康や環境上の理由から今は食べていない、という人たちには、理想的かもしれない。

しかしながら同社は、多くの消費者がその気になるためにはかなりの準備期間が必要だ、と認めている。同社は啓蒙活動の一環として、支援者からの寄付を募っており、その一口は3ドルから1000ドルまでだ。3ドル寄付すると–それはふつうのファストフードのバーガーの値段だが–、その人はMemphis Meatsから“チャンピオン”(champion, 主義主張の擁護者)の称号をもらえる。金額に応じて、ロゴ入りのステッカーや水筒、フーディー (hoodie, フード付きトレーナー)なども、もらう。1000ドルの人は、すべての賞品をもらって、Webサイトに名前が載る。

現在までに集まった寄付金は、700名近くの支援者から計52000ドル近い。これもまた、同社がベイエリアのラボで作っているターキーなどの人工肉の、将来的な市場化を支援する。

感謝祭に多くの人たちが人工肉のターキーを買うようになるのは、まだ遠い未来の話だと思うが、でも、もしかして、それほど遠くないかもしれない。

同社のスポークスパーソンはこう語る: “最初は挽肉状の人工肉を開発するが、成型肉も計画している。チキンブレストや、ステーキ、そしてまるまる一羽のターキー(“七面鳥の丸焼き”用)も、需要があれば作るだろう”。

同社からもらったビデオでは、グリルの上でビーフのようなものを焼いている。これの次がターキーか? では、あなたが生まれて初めて見る、Memphis Meats製のビーフ・ ファヒータ(fajita)をご覧いただこう:

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

フェンダーがBluetoothギターアンプと対応モバイルアプリを発売へ

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Fenderのギターといえばアメリカの伝統 ― 57年型シェビーやJiffyポップコーンのように。デザインは50年代初~中期以来ほとんど変わらず、 ストラトキャスターとテレキャスターは今も最大の売れ筋商品だ。堅実で、しっかりした作りの、象徴的製品だ。革新的かと言われると、そうでもない。

しかし過去数年、この会社は新しいカテゴリーにも慎重に足を踏み入れ始めた。最初はインイヤー・モニター、次が初のモバイルアプリだった。

その新製品は、同社のビジネスを長年支えてきたギターとアンプの一歩先を行くものだった ― ただし、そう遠くではなく。モニターはステージパフォーマンス用にデザインされたもので、作ったのは同社でアンプを作っている人たちだ。そしてFender初のモバイルアプリはチューナー ― 新進のギタープレーヤーなら必須のアイテムだ。

そして今回会社がターゲットにするのがその人たちだ。CEO Andy MooneyがBloombergのインタビューで話したところによると、Fenderの顧客のおよそ半分が初めてギターを弾く人たちだが、そのうち約90%が1年以内に脱落している。そこで同社がITに目を向けたのは自然な流れだった。

それはもっとモバイルアプリを作るという意味だ。ライブラリの曲に合わせてギターを弾くアプリと、有名ギタリストのサウンドを模倣するアプリ。どちらも来年発売されるBluetoothアンプに対応している。このアンプはBluetoothの伝統的製品とデジタル技術をつなぐ橋渡し役として、音楽とふれあいサウンドを変化させる手段にモバイル端末のアプリを活用する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Tesla/SolarCityはサモアのタウ島の電力をまるごと太陽光で発電する

TeslaとSolarCityの合併が正式に承認されてから数日しかたっていないが、両社は力を合わせれば何ができるかをすでに見せつけている。 SolarCityのブログはSolarCityの太陽光発電システムとTeslaのPowerpackテクノロジーをベースにしたバッテリー・システムを組み合わせてアメリカ領サモアの離島、 Ta’u島のエネルギー問題を根本的に解決するプランを詳しく公表した。

このマイクログリッド電力網が完成すれば島はディーゼル発電を止め、化石燃料への依存から解放されるはずだ。

ディーゼル発電への依存はこうした場所では珍しくない。多くの離島や遠隔地のコミュニティーが電力網を化石燃料に頼っている。しかしディーゼル発電では非常に遠方から燃料を船で運ぶ必要があり、これには多額のコストがかかる。また頻繁に停電に見舞われることにもなる。ソーラー発電が建設費用を回収するには通例かなりの長期間が必要だ。しかし離島のように燃料を遠方から運び込まねばならない場合、ソーラー発電はコスト的にも有利になる。

Ta’uの電力網のリニューアル計画では、SolarCityが製作する太陽光発電パネル5300枚のアレイが 1.4メガワットを発電する。商用大型バッテリーであるTesla Powerpackが60基接続され、6メガワット/時の電力が蓄積される。これは600人が住むTa’u島の3日分の電力に当たる。十分な日光があればPowerpackをフル充電するのに7時間しかかからない。

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TeslaとSolarCityによるTa’u島へのマイクロ電力網の建設はスタートから完成まで1年以内ですむという。このプロジェクトはアメリカの環境保護庁、内務省、アメリカ領サモア経済開発庁が資金を援助する。Teslaではこれが似たような環境のコミュニティーに対する解決策の実例となることを強く期待している。同時に将来ソーラー・バッテリーがTesla最大の事業分野になるとファウンダーのイーロン・マスクが確信している理由が実証されるはずだと考えている。クリーンで信頼性が高く、既存の電力網から独立した電力供給には無数の用途が考えられる。電気自動車よりも大きな市場になるとしても不思議はないだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Tesla/SolarCityはサモアのタウ島の電力をまるごと太陽光で発電する

TeslaとSolarCityの合併が正式に承認されてから数日しかたっていないが、両社は力を合わせれば何ができるかをすでに見せつけている。 SolarCityのブログはSolarCityの太陽光発電システムとTeslaのPowerpackテクノロジーをベースにしたバッテリー・システムを組み合わせてアメリカ領サモアの離島、 Ta’u島のエネルギー問題を根本的に解決するプランを詳しく公表した。

このマイクログリッド電力網が完成すれば島はディーゼル発電を止め、化石燃料への依存から解放されるはずだ。

ディーゼル発電への依存はこうした場所では珍しくない。多くの離島や遠隔地のコミュニティーが電力網を化石燃料に頼っている。しかしディーゼル発電では非常に遠方から燃料を船で運ぶ必要があり、これには多額のコストがかかる。また頻繁に停電に見舞われることにもなる。ソーラー発電が建設費用を回収するには通例かなりの長期間が必要だ。しかし離島のように燃料を遠方から運び込まねばならない場合、ソーラー発電はコスト的にも有利になる。

Ta’uの電力網のリニューアル計画では、SolarCityが製作する太陽光発電パネル5300枚のアレイが 1.4メガワットを発電する。商用大型バッテリーであるTesla Powerpackが60基接続され、6メガワット/時の電力が蓄積される。これは600人が住むTa’u島の3日分の電力に当たる。十分な日光があればPowerpackをフル充電するのに7時間しかかからない。

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TeslaとSolarCityによるTa’u島へのマイクロ電力網の建設はスタートから完成まで1年以内ですむという。このプロジェクトはアメリカの環境保護庁、内務省、アメリカ領サモア経済開発庁が資金を援助する。Teslaではこれが似たような環境のコミュニティーに対する解決策の実例となることを強く期待している。同時に将来ソーラー・バッテリーがTesla最大の事業分野になるとファウンダーのイーロン・マスクが確信している理由が実証されるはずだと考えている。クリーンで信頼性が高く、既存の電力網から独立した電力供給には無数の用途が考えられる。電気自動車よりも大きな市場になるとしても不思議はないだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

100万人以上の若者が利用するグループビデオチャットアプリHouseparty

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ライブストリーミングには、大きなイベントを放映したり、一対一のビデオコールをしたりする以外にも使い道がある。Housepartyを使って、一日に合計2000万分も会話している100万人の若者はそのことを良く知っている。Housepartyとは、ティーンに大人気のグループビデオチャットアプリだ。

今はなきMeerkatをもとに開発されたHousepartyは、同時性を備えたソーシャルネットワークという、新たなカテゴリーを牽引しているサービスで、実際に友人と会って話すのに最も近いエクスペリエンスを提供している。

フィード上に投稿して誰かがLikeボタンを押してくれるのを待ったり、メッセージ機能を使ってテキストやメディアを送受信したりする代わりに、Houseparty上のやり取りは全てリアルタイムで行われる。しかも、Housepartyでは誰かが中心となってコミュニケーションが行われるのではなく、スクリーンを最大8分割することで、会話に参加している人全員が一緒に話したり笑ったりできるようになっているのだ。

インターネット上のサード・プレイス

ファウンダーのBen Rubinは、Housepartyのことをインターネット上の居間のように考えていると話す。しかし同サービスの例えとして、居間はやや孤立性が強いように感じられる。Google HangoutsなどのグループビデオアプリとHousepartyの大きな違いは、会話に参加して欲しい人に対して、誰かを家に招くように、リクエストを送る必要がないという点だ。同サービスでは、ユーザーがオンライン状態になれば、すぐに「家の中」で他にアプリを開いている友人とパーティーを始めることができる。

これこそ、社会学者の言う「サード・プレイス」に、Housepartyがネットサービスの中で最も近い理由だ。

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「ファースト・プレイス」は人の家、つまり親密だが外の世界からは孤立した場所を指す。そして「セカンド・プレイス」は、職場のように、社会的だがフォーマルで大きな責任が伴う場所を指す。最後に、「サード・プレイス」は、カフェやバー、ショッピングモールのように、リラックスや人との交流、アイディアの共有、ブラブラして過ごすことなどを目的とした公共のスペースを指している。サード・プレイスは、それ以外の場所の厳しさに疲弊した心を休める場としても利用されることがある。

houseparty-appオンライン環境では、しばしばサード・プレイスが、意図的に作られずとも自然発生することがある。World Of WarcraftのようなMMORPGのプレイヤーの中には、ログイン後すぐに戦闘に加わるよりも、一緒にダベる人がいないかまず周りの様子を伺うという人もいるのだ。さらにSecond LifeやAltspaceのような仮想世界では、架空の家を建てたり、コンテンツを消費するのではなく、オンラインコミュニティへの出入りを目的としたユーザーの存在も確認されている。

Housepartyは意図的にサード・プレイスをつくり出し、そこへはユーザーの電話帳の中に存在する、現実世界のソーシャルグラフのどこからでもアクセスできるようなつくりになっている。その結果、ユーザーは自分が動かなくても友人と会うことができるほか、何かを作りだすというプレッシャーを感じることなく人と交流することができるのだ。

ティーンや若年層は、持ち余した時間を使って、友人と集まりたいという強い願望を持っている一方で、家族からの自立や交通手段、家の所有権の問題からその思いを完全には叶えられないでいる。その背景こそ、Housepartyが、ユーザーの60%以上を占める24歳未満の若年層に人気を博している理由だ。

パーティーは続く

新鮮な仕組みのおかげもあり、Housepartyは5月のiOSアプリのチャートで総合3位に急浮上したが、現在でも同アプリは、一発屋では終わらない力を持っていることを証明している。今週のチャートで29位まで順位を戻したHousepartyのデイリーユーザー数は、本記事のインタビューから数日経った時点で120万人を突破した。同時性を持ったこのアプリでは、ネットワーク効果が全てを握っている。既存ユーザにとっては、友人が新たに1人Housepartyを利用し始めるだけでも、アプリの価値が急激に上昇するため、Housepartyがエンゲージ率を維持できれば、サービスの価値が雪だるま式に上がっていくことが予想される。

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それに加えて、同社はサーバーをダウンさせないように努めなければならない。というのも、ライブストリーミングアプリのMeerkatからHousepartyへのピボット後、Housepartyの親会社であるLife On Airは、シリーズBでGreylockから調達した1400万ドルを引き伸ばして使うため、従業員数を36人から現在の11人へと減らしたのだ。

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当時Rubinは、PeriscopeやFacebook Liveが得意とするブロードキャスティングの分野では、Meerkatには勝ち目がないと気付いた。競合他社には、多くのファンを持つ配信者を雇って、プレミアムなコンテンツを配信するための資金力とコネクションがあったのだ。そこで、Life On Airはコストと人員をカットしながら、携帯電話のカメラという広く使われている入力機器を利用し、一般層をターゲットとしたHousepartyの開発を進めた。

これこそ、FacebookやInstagram、Twitter、Snapchatといった競合ソーシャルメディアが、Housepartyをコピーするのが難しい理由だ。Housepartyの同時的ライブ体験は、ユーザーがアプリを開いた瞬間に会話に加われなければ意味がない。そしてこの機能は、Instagramが本日発表した、ダイレクトグループメッセージへのライブ動画機能追加のように、あと付けできるものではない。さらに競合となる大手企業が、同時接続型のグループビデオチャットをサービスの中心に置くという極端なピボットを行うとは考えづらい。

つまり、Housepartyこそがユーザーの集う場所なのだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

「忘れられたサービス」、ウェブサイト構築ツールのGoogle Sitesが全面リニューアル

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Googleの生産性ツールの中でGoogle Sitesは長年「忘れられたサービス」だった。長期間にわたる放置の後、今年始めにGoogleはSitesを全面的にリニューアルする計画を発表した。今日(米国時間11/22)、Sitesはベータ・テストを終了し、一般ユーザー向けに公開された

Google Sitesは簡単にいえばドラグ・アンド・ドロップのウェブサイト構築ツールだ。サイトはインターネットに公開することもできるし、組織内でプライベートに利用することもできる。当然ながら他のGoogleの生産性ツールとの親和性は高い。たとえばGoogleドライブのドキュメント、スライド、スプレッドシートなどを簡単にドロップすることができる。これには(なにやら思わせぶりな名前の)G Suiteの各種サービスも含まれる。またGoogle Analyticsともデフォルトで連携している。Sitesの新しいサイトでは複数のユーザーによる共同編集が可能になった。これにはGoogleドライブの生産性ツールの共同編集のテクノロジーが使われており、機能もほぼ同様だ。

管理者はユーザーがサイトをインターネットに公開できるかドメイン内のみ公開できるかを選択して権限を与えることができる。

今回のアップグレードでSitesで作成したページは表示するデバイスのスクリーンサイズに合わせて自動的に拡大、縮小するようになった。プレビュー・モードではサイトをスマートフォン、タブレット、デスクトップ、それぞれでどう見えるか簡単に確認できる。誰でも簡単にプロっぽい外観のページを作れるようGoogleでは6種類のテーマを用意している。新しいテーマではフォントとカラー設定を自由に変えられる。欲を言えばカスタマイズのオプションがもう少し充実していると良かったと思う。将来に期待したい。

ただし既存のサイトを新しいサイトに変換するのはあまり簡単ではない(TechCrunch編集部ではこの点を残念がっている)。 アップデート:: Googleの広報担当者がわれわれに話したところによれば、2017年にはいって旧ツールで作成されたサイトを新しいサイトに変換するオプションが提供されるとのこと)。

いちばん重要なのはSitesが実際に役立ち、人々が使いたがるようなツールに生まれ変わったという点だ。Sitesは現代化された。一昔前のカビ臭く古びたGoogleデザインは一掃され、モダンなアプリだと感じられるようになった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

賢いちびロボットCozmoがアップグレード、犬や猫、それに暗い部屋も認識する

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この前ぼくがAnkiのCozmoを試したときは、彼をぼくのうさぎLucyに紹介した。でも終始両者は、相手に無関心だった。この元気者のロボットのソフトウェアアップグレードのリストに、うさぎはまだ登場しなくて残念だけど、でも一部のペットの飼い主たちは、小さな愛をもらえるようだ。

Ankiの新しい機能はいくつかあるが、その中には“Part of the Pack”(動物仲間の一員)と言って、猫と犬を認識する技(わざ)がある。それがどんな‘対話’になるのか、その説明はないが、Cozmoのような小さなロボットが、犬や猫とファイトをすることは考えにくい。とくに、犬のお友だちとの喧嘩はないだろう。でもCozmoの身長と小型犬の背丈は似ているから、犬の耳に直接話しかけたりはできるだろう。犬は、耳をピンと立てて聴くかな。

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もうひとつの新しい機能は、ロボットの“調べるモード”(explorer mode)に夜間の視界が加わったこと。これはユーザーが手作業で、ロボットの視点カメラをコントロールする。さらに、新しいゲームが増え、Cozmoの、新しい言葉を覚える能力も改良された。まるで、小さな電子オウムだ。ただし同社によると、Cozmoはユーザーの言うとおりを繰り返してはならない言葉を知っているそうだ。「クソッ!」とか「バカ!」などなど、暴言の言葉は覚えないんだ。あらくれ男の水夫のようには、ならないんだね。でも、一度YouTubeで、Cozmoが悪口ばかり言うところを、見てみたいな。

今度の機能拡張の詳細はここにある。これらは12月に行われるCozmoのアップグレードだ。Anki社は、今後も約束どおり、ロボットのスキルを増やしていくらしい。

参考記事。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

「学習のCookpadを目指す」ノート共有アプリClearのアルクテラスがZ会、朝日学生新聞と提携——1.1億円の資金調達も実施

アルクテラス代表取締役の新井豪一郎氏

アルクテラス代表取締役の新井豪一郎氏

ノート共有アプリ「Clear」を運営するアルクテラスが、Z会、朝日学生新聞社との業務提携を発表した。業務提携を機に、Z会の親会社である増進会出版社と朝日学生新聞社を対象に1億1千万円の第三者割り当て増資も実施。主力事業であるノート共有アプリClearの有料コンテンツ強化をすることが目的だ。

アルクテラスは2010年10月に創業。2015年6月には、Clearの開発強化のために1億3000万円の資金調達を行っている。今回の資金調達は前回の金額とほぼ同額。シリーズBでの調達となる。

Clearユーザーはグローバル120万人。日本では95万人を突破

今回の資金調達と業務提携の目的はClearのコンテンツ強化だ。Clearより前から展開している個別指導塾向けの学習個性式指導ツール「カイズ」はすでに単体黒字化に成功しているという。カイズ、Clearを開発する際の実験の場としての側面を持つ個別指導塾の「志樹学院」も引き続き運営を行っているそうだ。

Clearのユーザー側画面

Clearのユーザー側画面

Clearは、前回の調達後も順調に成長を遂げているという。ユーザー数はグローバルで約120万人。展開している国は日本をはじめ、タイ、台湾、中国、韓国。国別にユーザー数は日本が95万人。タイは25万人。台湾が1万人。韓国と中国はこれから展開強化予定とのことだ。メインユーザー層は国ごとに異なるが、どの国でも受験層が多い。ユーザーが増えやすい国の特徴としては、ノートに書き込む文化や、相互協力性の高さ、学習意欲の高さなどが影響する。

学習のクックパッドを目指す

ノートの情報を共有することで、いわば「学習のクックパッド」を目指してきたClear。これまではユーザーの獲得、UXの改善などに注力してきたが、今後はユーザー向けに有料コンテンツを開発していく。「現在は企業向けのタイアップ広告などを展開してきましたが、今後はユーザー課金型の有料コンテンツ開発も行なっていきたいと思っています。今回の業務提携も有料コンテンツの開発などを意識したものとなっています」(新井氏)

今回の提携は、ユーザー課金型のコンテンツ開発の第一歩でもある。教育教材を提供しているZ会の教材をClear内で提供。教材を解くための情報をまとめたノートやQ&Aによって、1人で学習を行う受験生が、同じ問題を解く仲間(他のユーザー)とコミュニケーションをとることで、学習をサポートしていく。

朝日新聞のコンテンツ配信イメージ

朝日新聞のコンテンツ配信イメージ

「通信教育の教材を解く際には、1人で学習をします。今回の業務提携によって、Clear内でZ会の教材を解くことができるようになるので、独習でつまずいて、進めないときにもソーシャル上でコミュニケーションを取りながら、問題を解くことができるようになります。ユーザーの利用意向も高いです」(新井氏)サービス提供は2017年7月以降を予定。価格は未定だ。

朝日学生新聞社の提携も、同様に受験生の学習サポートを目的としている。朝日学生新聞社が持つ受験サポート情報(例えば、学習方法や受験問題に関する情報)をClear内で配信する。2016年5月と6月にテスト配信をしたところ受験生からの評判がよかったことから今回の正式リリースが決まった。朝日新聞の記事は、受験の問題に利用されることが多い。そのため、受験生向けの情報が充実しており、ノウハウも豊富だそうだ。

個人に最適化された学校を作りたい

今後はClearの有料コンテンツの開発とグローバル展開を目指していく一方で、アダプティブラーニング(生徒ごとに最適な学習内容を提供する教育方法)をより広めるために、学校法人の立ち上げも将来的に検討するとしている。

「テクノロジーを使ってアダプティブラーニングを実現できる学校を作っていく。学校は画一的なので、それを一人一人の能力に合わせて最適化して提供してあげればもっと力がつくと考えています。」(新井氏)

ITを活用し、個性にあった最適な教育を受けることができる世界を目指すアルクテラス。現在従業員数は12人。代表の新井氏のほか、開発メンバーが6人、塾長が1人、カイズのコンテンツ開発が2人、グローバルマーケティング担当が1人、COO兼CFOの白石氏で合計12人。加えて、海外拠点には5人ずつインターンもいるそうだ。

アルクテラスのメンバー。現在は一軒家をオフィスとして利用している

アルクテラスのメンバー。現在は一軒家をオフィスとして利用している