トランプ大統領、賛否両論の「人身取引防止法案」に署名

上院下院をともに圧倒的多数で通過したオンライン人身売取引を防止法するための案(FOSTA)が正式に署名された。

本日初めて正式発効されたにもかかわらず、ウェブ界で同法案はすでに大きな影響を与えている。Craigslistは米国内でPersonalsセクションを閉鎖し、Redditは来るべき法律に対応すべくサービス規約を改訂した。

司法省もサイトの厳重な取り締まりを開始した。先週、Backpageは司法省から中止命令を受け、オーナーらは93件もの罪で告発された。

「人身取引は今がおそらく歴史上最悪の状態にある」とトランプ大統領が署名式典で記者団に語った。同法案を共同提案したオハイオ州選出のロブ・ポートマン上院議員はプレスリリースを発表し、「これはオンライン人身取引撲滅の戦いにとって記念すべき日であり、受けるべき公正な裁きの機会を長らく阻止されてきた人身取引の被害者および遺族にとっては大きな勝利だ」。

党の壁を超えて圧倒的多数を得たにもかかわらず、この法案は賛否両論を呼んでいる。声を上げているのは売春従事者とインターネット権利擁護者の両方だ。2月末の投稿で、電子フロンティア財団は同法案を「大惨事」だと非難し、コンテンツを監視する責任がサードパーティーコンテンツをホストするサイトの手だけに渡ることを問題にしている。

「この法案は高潔に思えるかもしれないが、性的人身取引を阻止する何の役にも立たない」と同財団は言う。「これで何か起きるかといえば、オンラインプラットフォームはこれまでにない強さでユーザーの言動を監視するようになり、その過程で正当な発言も抑制してしまうだろう」

財団はTechCrunchに以下の追加コメントを伝えた。「SESTA/FOSTAは性的人身取引撲滅には何も貢献しない。この法律はあらゆる人々がオンラインで表現し集合する権利を脅かすものだ。性的言動をホストする可能性のあるウェブプラットフォームに民事・刑事上の幅広い責任を負わせることによって、ユーザーを過度に監視することを奨励している。法の下で発言の機会を奪われる罪なき人々のために議会や大統領が声を上げないことに深く失望している。被害者はいっそう危険にさらされることになるだろう。」

性的職業従事者も同じように、自分たちの生計に関しても、そうしたサイトが閉鎖されることによって暴力が増える恐怖についても「壊滅的」だと批判している。

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ドローン撃退銃DroneShieldがピョンチャンに次ぎ全米ストックカーレースNASCARで採用

NASCARレースの実況で、ドローンから撮ったすてきな画面を見たくても、そのクァッドコプターは不思議な力によって地上に釘付けになっているだろう。DroneShieldのそのドローン退治技術は、Texas Motor Speedwayで行われるNASCARのイベントで起用される。

同社が作っている数種類の製品はどれも、飛ぶべきではないところを飛んでいるドローンを見つけて安全に停止させる。もちろんこの問題は激化しており、しかも場所は空港や空軍基地だけではない。大きなスポーツイベントに現れた迷子のドローンが、落ちてゲームの邪魔をするかもしれない。人に当たるかもしれない。カーレースなどでは、重大事故の原因になるかもしれない。

同社の手持ち型ドローン捕獲銃“DroneGun”の最新バージョンはUAV(無人飛行体)のシグナルをスクランブルするから、ドローンはおとなしく駐機してるしかない。最初からそのようにプログラムしておけばよい。それは、個人が買うと違法だが、警察は買える。

最近DroneShieldの技術は、ブリスベーンで行われたイギリス連邦競技大会やピョンチャンのオリンピックで起用された。そして同社の発表によると、今度はテキサス州の当局により、ストックカーレースNASCARの警護に採用された。

ピョンチャン冬季オリンピックで起用されたDroneShield

“有名なイベントをアシストできて光栄だ”、とDroneShieldのCEO Oleg Vornikが発表のメールで言っている。“しかもこれは、弊社の三機種(DroneSentinel, DroneSentry, DroneGun)すべてを警察がひとつのイベントで実際に使う最初の機会になる”。

もちろんそれは、同社にとっても市場拡大のチャンスになるだろう。ドローン市場は今後もまだまだ右肩上がりだから、その機会をうまく捉えたスタートアップだと言えるね。

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Facebook、ザッカーバーグが議会の追求を受けて株価上昇

Facebook CEO Mark Zuckerbergの上院公聴会での証言に対する株主らの期待は、よほど低かったのだろう。火曜日(米国時間4/10)Facebook株は、証言がテレビ中継される中大きく値上がりして4.5%高となった。

株式市場は1時間近く前に閉鎖されたが、今もZuckerbergは1時間にわたる公聴会で上院議員らの質問責めにあっている。Cambridge Analyticaスキャンダルの最中、議員らはFacebookのファウンダー・CEOから同社のデータ保護について詳しく聞き出そうとしている。

Zuckerbergの議事堂への謝罪訪問の内容は、Facebookが最近発表した大きな変更に対する改訂の説明が主目的とみられていたが、彼はロシア諜報機関とつながっているFacebookアカウントの数が「数万」になるかもしれないことも明らかにした。これは以前Facebookが公表した「数百」よりはるかに大きい数字だ。

Facebookは今日の高値で株価を最近3週間で最高の165ドル近くまで引き上げた。それでもFacebook株は、Cambridge Analyticaのレポートが複数の媒体で公表された3月中旬以前の185ドルよりまだずっと低い。

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これがマーク・ザッカーバーグの議会証言の草稿だ

水曜日(米国時間4/11)に予定されているMark Zuckerbergの公聴会に先立ち、下院エネルギー・商業委員会はFacebook CEOの準備された声明文を公開した。

その中でZuckerbergは、Facebookは一貫して楽観的な企業であり、人々をつなぎ、発言の場を与えることに集中していることを説明した。しかしZuckerbergは、一連の理想主義的思考が、Facebookの持つツール群を悪用される可能性に関する判断を誤らせたかもしれないことを認めた。

しかし、ツールが害を与えるために使われるのを防ぐための努力が十分ではなかったことは明白だ。たとえば、偽ニュース、海外からの選挙妨害、ヘイトスピーチ、さらにはデベロッパーやデータのプライバシーなどが挙げられる。われわれは自分たちの責任を十分に捉えていなかった。それは大きな間違いだった。私の間違いであり申し訳なく思っている。私はFacebookを立ち上げ、経営してきたのでそこで起きるとの責任は私が負う。

声明は、Cambridge Analyticaスキャンダルとロシアの選挙妨害にも言及し、それぞれの状況で何が起こり、問題を解決するためにFacebookが何をしているかを詳しく説明している。

Zuckerbergは米国時間10日に上院で、12日に下院で証言する。本誌は両方の公聴会を報じる予定だ。

Zuckerbergの声明全文を下に埋め込んである。

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Facebook、ロシアの「荒らし」コンテンツを公開、関連アカウント135件を削除

Facebook は、選挙に介入し大衆を欺こうとするロシアのネット荒らしを阻止し、ユーザーや政府の信頼を取り戻すべく、かつてないレベルの情報公開を行っている。同社はアカウント削除の統計情報および問題のアカウントがシェアしたコンテンツの事例を公開した

Facebookはロシア政府あるいは選挙妨害組織であるInternet Research Agency(IRA)とつながりのあるアカウント70件、Facebookページ138件、およびInstagramアカウント65件を削除した。Facebookのセキュリティー責任者、Alex Stamos は、IRAの「偽アカウントを使って人々を欺き操ろうとした」ことについて「Facebookとして彼らがいてほしくない理由がそこにある。最近われわれがこのページ群とカウントを削除したのは、IRAが操っているという理由のみによるものであり、コンテンツに基づいたものではない」

削除されたアカウントの95%がロシア語で使用され、ロシアおよびアゼルバイジャン、ウズベキスタン、ウクライナを含む近隣諸国のロシア語話者をターゲットにしていた。108万人のユーザーが該当するFacebookページを少なくとも1件フォローしており、問題のInstagramアカウントを最低1つフォローとしているユーザーが49万3000人いた。該当アカウント全体で計16万7000ドルの広告費を2015年以来使ってきた。

Facebook CEO Mark Zuckerbergは、IRAによる選挙妨害工作を発見して以来、「われわれは国民国家による海外選挙の妨害を防止する手段を改善し、高度なAIツールを開発して偽アカウント削除全般に役立ててきた」 と書いた 。さらにZuckerbergは、Facebookがセキュリティーおよびコンテンツのレビュースタッフを倍増するという約束をまだ半分した果たしていないことも語った。今年は1万人を2万人に増やす予定だったが、現在1万5000人がFacebookでこの仕事をしている。

そうした努力の結果、国民国家が海外の選挙を妨害することは以前より困難になった。ZuckerbergはFacebookに次のように 書いている。「今日のアップデートの結果、われわれはIRAがロシア自身の人々の操作に使っている匿名大規模ネットワークを突き止めた。これはFacebookから悪を完全追放するための次期ステップだ』

同社の取組みを隠したり政府に要求されるまで待つことなく詳細を開示することによって、Facebookは自分たちが手をこまねいているだけではないことを人々に納得させられるかもしれない。

当初Facebookは、IRAが購入した広告を1000人のユーザーが見たと言っていたが、後に、無償の一般投稿を数えたら1.26億人がこのプロパガンダグループの記事をFacebookとInstagramで見たことがわかった。以前Facebookは、IRAの宣伝記事12万件を配信したInstagramアカウント170件と、コンテンツ8万件を配信したFacebookページ120件を使用停止にした。

情報を小出しにしたり、当初は小さい数字を出すようなやり方からは、Facebookが乱用の実態を小さく見せようとしているかのようにみえる。しかしCambridge Analyticaスキャンダルが勃発してからの数週間、Facebookは批判に対して徐々に透明性を高めるとともに受け入れる姿勢を見せている。

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カリフォルニア州自動車局が自動運転車試験の規則を改定

自動運転車という事業は今、厳しい検証にさらされている。それには、アリゾナ州テンピーにおけるUberの自動運転車が起こした死亡事故や、 TeslaのModel Xの同じく死亡事故がからんでいる。後者の事故は、Teslaの半自動システムAutopilotが関連している。今日(米国時間4/1)、カリフォルニア州自動車局は、自動運転車に関する新しい規則を採用した。

自動車局は本誌にくれた声明で次のように述べている: “カリフォルニア州自動車局は州法に基づき、公道上の自動運転車の安全な試験と展開のための規則を開発している。2018年4月2日に施行されるその規則により自動車局は、自動運転車の運転者を欠く試験と展開に関し許可を発行する権限を持つ。申請書が受理されると、それは綿密に精査される。自動車局は、その申請が、法と規則が定める安全運用要件のすべてを満たしている、と明らかになるまでは、いかなる許可も認めない”。

自動運転車の試験に、新たに三つの区分が設けられた: 1)運転者を伴う試験、2)運転者を欠く試験、3)実車展開(実配備)。規則の新しい成分の多くは、運転者を欠く試験と展開に関連している。

たとえば、運転者を欠く試験を行うためには、事前にその車両を、制御された条件下で事前に試験しなければならない。またそれらの車両は、SAE Level 4または5の定義を満たしていなければならない。展開にあたっては、企業はその車両が道路の状況をに検出し反応できることを確証しなければならない。また、サイバー攻撃等を検出できるための、ベストプラクティスを守った走行をしなければならない。

中でも多くの人びとにとって関心があるのは、安全ドライバーのいない自動運転車の運用と、自動運転車の実用展開だ。今日まで、展開の許可を申請した企業はなく、また完全な自動運転車の試験は一社しか申請していないそうだ。申請は、10日間かけて検査される。

自動車局は曰く: “申請の完備が認められたら次は、その徹底的な検証が行われる。申請書が完全でも、その検証にはタイムラインを設けていない。何日かかるか、事前には分からない”。

自動車局は、運転者のいない試験を申請している企業の名前を明かさないが、それがUberでないことは確実だ。先週Uberは、3月31日で期限切れとなったカリフォルニア州での自動運転車の試験を、再申請しないと決めた

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NASAが作った雪の結晶が解けていくシミュレーションは嵐の予報に役立つだけでなくとても美しい

雪については、まだ分かってないことが多い。それはどこから来るのか? どこへ行くのか? どんな味がするのか? これらの疑問に、一応の答はあるけれども、もっと複雑な疑問もある。顕微鏡的な微細なレベルでは、空中の雪はどのように解(溶)けるのか? それが、NASAのあるプロジェクトのテーマで、その結果は実用的であると同時に美しい

雪は、天候というシステムの重要な要素だ(雪氷圏(cryosphere)という言葉をご存知だったかな?)。そして、雪が形成され解けていく過程は、気象学者が、たとえば嵐やその激しさを予報するのに役に立つ。でも雪について知るためには、雪片を手のひらに取って、それを見つめているだけではだめだ。どんな研究でも、それを正しく理解するためには現象の数学的モデルが必要だ。

Jussi Leinonenは、NASAのジェット推進研究所で長年、この問題に取り組んできた

“解けていく雪のモデリングに関心があった。それがわれわれの遠隔感知機器の観察に与える影響を、知りたかったからだ”、と彼は最近のリリースで言っている。天候のパターンを理解し予測できることは、もちろんロケットの打ち上げにも関係がある。

Leinonenがもたらしたものは、雪片の解ける様相や要因の正確なモデルだ。それを雪片のタイプごとに、温度の違いごとに、解け方の状態ごとに作っていく。そのベーシックなバージョンは: 雪片の凹面に水が集まってそこが液体になる。その小さな湖が広がり、やがて氷の結晶全体を覆い、核を包む。そしてそれもやがて解ける。

と書いてしまうと単純だが、Leinonenのモデルはきわめて詳細で、雪片の形の違いや塊りの違いによる解け方の違いも表している。それを3Dで視覚化した映像(下図)は、とても美しいだけでなく、とても正しく見える。

正確なモデルがあれば気象学者は、雪や雨のさまざまなタイプを分析でき、それらが、どんな条件下でどう振る舞う、ということも分かる。またそれらの違いがレーダーのどんな画像になるかも、詳細に分かる。

雪片が解けていく様子を高解像度で映像化した動画は、スクリーンセーバーとしても人気が出そうだ。ただしLeinonenが作ったのは、Geophysical Researchに載った研究論文のみだけど。

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トランプの新大統領補佐官は、ケンブリッジ・アナリティカとつながっていた

トランプ政権3代目の国家安全保障担当補佐官、ジョン・ボルトン氏は、初代補佐官だったマイケル・フリン氏と少なくとも1つ共通点がある。ふたりとも、炎上するFacebookのプライバシー問題の中心をなす政治データ分析会社、Cambridge Analyticaと結びつきがある

The New York Timesの最新記事によると、ジョン・ボルトンの政治活動団体であるThe John Bolton Super PACは、Cambridge Analyticaと2014年8月に契約を結んでいた。同社が設立された数カ月後で、まだFacebookデータを収集していた時期だ。

Cambridge Analyticaの設立当初、Boton Super PACは、市場調査および「サイコグラフィック・メッセージング」を用いた精密な行動ターゲティングのために2年間にわたり120万ドルを同社に注ぎ込んだ。

この作業を行うために、Campbridge社はFacebookのデータを使ったことが、文書および本件に詳しい元従業員2名の証言からわかったとThe New York Timesは報じている。

調査結果は、共和党のトム・ティリスの2014年上院議員選挙に貢献した。記事によると、ボルトン氏のSuper PACはデータの出所がFacebookユーザーであることを認識していたが、データがFacebookデベロッパーから同意なく取得されたことをボルトン氏が知っていたかどうかは明らかにされていない。

Cambridge Analyticaは、同社が不正にデータを取得したとする報道に対して今も反論を続けている。同社の新たな声明で、CEO代行のAlexander Taylorは、親会社がFacebookデベロッパーからライセンスしたデータを、同社が不正入手した認識はないとの立場を貫いている。

当社は問題のデータがFacebookの利用規約およびデータ保護法に沿って入手されたものと信じている。

私は2015年10月にCambridge Analyticaの最高データ責任者に就任した。その少しあと、Facebookからデータを削除するよう要求があった。当社は直ちにファイルサーバーから原データを削除するとともに、システム内の派生データを探し削除する作業を開始した。一年前にFacebookが再度確認を求めてきた際、当社は内部監査を行い、データ、派生物、およびバックアップがすべて削除されていることを確認し、その旨の証明書をFacebookに提出した。私は2016年米国大統領選挙で当社が実施した作業でGSR社のデータを利用していないことを確信している。

Cambridge Analyticaと同じく、ボルトン氏の政治団体は、トランプ政権に多大な影響力をもつ保守系資本家であるRobert Mercerから資金提供を受けていた。

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マーク・ザッカーバーグがもっと恐れる7つの質問

FacebookのCambridge Analytica問題はもっと巨大なスキャンダルの始まりにすぎないのだろうか。その答えは今のFacebookがどれほど透明であるかにかかっている。CEO Mark Zuckerbergは、データのプライバシー改善について声明と計画をつい先ほど発表したところだが、最も重要な疑問のいくつかに対する回答を避けていたほか、謝罪にもいたらなかった。

この複数年にわたる騒動にFacebookがどう具体的に対処したかは、大衆が過去を水に流して再びニュースフィードに戻ってくるか、規制当局が急襲し、ユーザーが大挙して去っていくのかを決める重要な別れ道だ。世界中のジャーナリストが情報を探り、政府当局がZuckerbergの証言を求めることで、真実はすこしずつ明らかになっていくはずだ。

  1. Facebookはどこまで追求したのか。2015年にCambridge AnalyticaがFacebookのユーザーデータを削除すると約束したとき、実際に削除されたかどうかをFacebookはどこまで厳しく調べたのか?なぜ公表しなかったのか? (Zuckerbergはいつそれを知ったのか? Zuckerbergはリベラルと見られることや、保守的政治団体を調査することを懸念したのか?)
  2. Cambridge Analyticaが不正入手したFacebookデータを使っていたことを、Facebookはどうやって知ったのか。当時Facebookの社員はドナルド・トランプ陣営と直接関わっていたのか?(Facebook社員はトランプ陣営のサンアントニオ事務所でCambridge Analyticaと机を並べて作業していた。だとすれば怪しいデータを見てみぬふりをしていたのか?)
  3. Cambridge Analyticaは不法なFacebookデータを別ルートでも入手していたのか。Aleksandr Koganのアプリ以外のアプリやFacebookグループのメンバーリストをスクレーピングしたり、他のデベロッパーからデータを買い取ったりしたのか。(トランプ陣営によるFacebookや他のソーシャルネットワークデータの熟練した利用状況からみて、彼らはこれ以外のデータも使っていた可能性が高い。)
  4. ロシア人ハッカーあるいはロシア政府発のデータをCambridge Analyticaがトランプ陣営の選挙運動に利用した証拠はあるのか?(証拠がある場合、Facebookはロシアとトランプ陣営の共謀を示す証拠になりうるのか?)
  5. FacebookはCambridge Analyticaの今後の捜査に関わるデータや広告を所持しているのか?(もしCambridge Analyticaが実際にデータを不正使用したのなら、どんなコンテンツに利用されたのか、ほかに誰が支援していたのか?)
  6. Facebookはなぜ、Cambridge Analyticaに関するThe Observerなどのニュース記事を法的措置を用いて排除しようとしたのか? スキャンダルの贖罪に真剣に取り組んでいたのではなかったのか?(一連の法的措置を承認、実行したのは誰か。その後彼らに何が起きたのか?)
  7. Facebookは不正入手されたデータのセキュリティーをどうやって守ったのか。Facebookが監査する予定の疑わしいデータ以外にも、データのコピーを保存しているデベロッパーは山ほどいるはずだ。(ほかのデベロッパーによる不正利用のニュースが今後出てくる可能性はあるのか?)

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アプリストアのデベロッパー虐待でフランスがAppleとGoogleを提訴へ

フランスの経済相Bruno Le Maireが、AppleのApp StoreとGoogleのPlay Storeのやり方をめぐって、両社を批判した。彼によると、GoogleとAppleはアプリのデベロッパーに対して揮う権力があまりにも強大すぎる。Le Maireはその判断を法廷に求め、必要なら巨大テクノロジー企業に罰金を課すつもりだ。

“デベロッパーがアプリを開発してそれらをGoogleやAppleから売ろうとすると、それらの企業が価格を決め、一部のデータを取得し、デベロッパーとの契約を一方的に変更することもある”、とLe MaireはRTLで述べている。“これらはどれも、受け入れられない。これは、われわれが望む経済ではない”。

フランスの政府高官がApp StoreとPlay Storeを問題視するのは、これが初めてではない。先月はARCEP(電子通信郵便規制庁)のSébastien Soriano総裁が、ネット中立性はキャリアとISPだけにとどまるべきでない、という記事を共有した。大手テクノロジー企業も、インターネットの中立性に関して責任がある、というのだ。

Sorianoはそのとき、“スマートフォンのユーザーが直面しているすべての制約を初めてリストアップした”、と述べている。“ユーザーの意味は、消費者と、アプリをストアへ提出するデベロッパーの両方だ”。

デベロッパーには、App StoreやPlay Storeのルールに従う以外の選択肢はない。AppleやGoogleに売上の30%(会員制のアプリなら会費収入の15%)を払う以外の選択肢はない。

AppleやGoogleがストアからアプリを削除しても、事前の契約があるから法に訴えることはできない。ただし契約内容を、交渉によって変えられる可能性はある。

“GoogleとAppleを虐待的事業実践の罪でパリ商業裁判所に訴えるつもりだ”、とLe Maireは言っている。罰金はおそらく数百万ユーロぐらいだから、GoogleとAppleにとっては痛くも痒くもない額だ。しかし、公的訴訟としてはなかなかおもしろい。

大手テクノロジー企業に対するEUの徴税計画は、Le Maireによると2018年の終わりごろに発効する。今月初めに彼は、数週間後に詳細を発表する、と述べた

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バラク・オバマの次の手はNetflixに連続番組を持つことのようだ

アメリカの前大統領には、退任後に民間からのオファーが洪水のように押し寄せるものだ。最近までホワイトハウスのテナントだったBarack Obamaはしかし、ユニークな道を選ぼうとしている。報道によると、Netflixに自分の番組を持つ件で合意間近だ、という。

そのThe New York Timesの記事は、Obamaがこのグローバルなストリーミングサービス(Netflix)のために連続番組を製作する交渉がかなり進んでいる、と書いている。

今のところ、上記の情報しかないのだが、同紙によると、そのコンテンツにはMichelle夫人も出演し、二人にNetflixから出演料が出るらしい。番組はNetflix独占となり、その会員数1億1800万のストリーミングプラットホームでしか見られない。

さらにその記事によると、Obamaのねらいは、Trump政権などの政敵に対抗するためではなく、視聴者に啓示を与えるような話題に光を当てることだ。

この話がまとまればNetflixにとって偉業であるだけでなく、Obamaのすでにかなり強大なオンラインのプレゼンスをさらに拡大することになる。前大統領はTwitterのフォロワー数が1億100万、Facebookのページにはlike(いいね!)が5500万ある。

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米FCC、インターネット・スピードマップを公開、地域別通信速度が一目でわかる

FCCの大きな責務の一つは、国全体にブロードバンドを普及させることであり、その一環として定期レポートを発行している。しかし、問題点を一覧できるビジュアル表現はなかった。FCCのデータを元に新しく作られた公式ブロードバンドマップを見れば、ギガビットファイバーから10年前でも非力だったDSLまで、どんな選択肢があるかを地域別に知ることができる。

このマップを作ったのはMapboxで(同社のブログにもこの件について書かれた記事がある)、全米のブロードバンド業者からFCCに提出された477件のデータに基づいている。つまり、ここに表れているのはやや楽観的な見方であり、実際のアクセス速度は必ずしもマップ通りではない。

掲載されているISP(インターネット提供業者)のサービス対象は、ブロック内の1つか2つのビルディングかもしれないし、ブロック全体かもしれない —— そこまで細かいデータは入手できていない。

書かれていない情報でもっと重要なのが価格だ。FCCやその支持者らも指摘しているが、ギガビットインターネットの「サービス対象地域」であっても、月額250ドルだったらほとんどの家庭は利用できないの。どんなサービスがあって、料金がいくらなのかは自分で調べなくてはならない。

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われわれを分断しているのはフェイクニュースだろうか?

すべてインターネットのせいだそうだ。イギリスのEU離脱派対残留派、アメリカの共和党対民主党などの対立する層は互いに別種の現実に住んでおり、相手陣営に向かってあらゆる機会をとらえて「フェイクニュース!」と叫んでいる。メディアも政治的立場によって分裂し、FacebookとGoogleが圧倒的な地位を占めるにつれてユーザーは自分の好むニュースや検索結果しか目にしないというフィルターバブル現象も生じている。現実に対するコンセサスが失われてしまった等々…。

しかし、今週私は映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』を見て、そもそもわれわれは現実のあり方に対するコンセンサスなど持っていたことはなかったのだと感じた。われわれがコンセンサスと思っていたのは、実は押し付けられたものだった。マスメディアや政権は常にわれわれの前にあり、大衆に届けられるべきニュースはどれとどれであるかについて暗黙の合意があった(ノーム・チョムスキーの『マニュファクチャリング・コンセント マスメディアの政治経済学』も参考になる)。現在の倫理的な危機は政府がメディアでウソをついていたことに発しているが、実はそれははるか以前からのことだった。

大昔の歴史の話ではない。イラクの政体はベトナムとそう異なるものではなかったが、ホワイトハウスは(それに英国政府も)真っ赤なウソをつき、メディアもそれを承認して拡散した。イラクを巡る戦争は何十万もの命を犠牲にし、何兆ドルもの金が投じられた。ドナルド・トランプはなるほど嫌う人間がいちばん多い大統領かもしれないが、トランプ政権は(今のところ)リチャード・ニクソンやジョージ・W.ブッシュの政権のような戦争を始めていない。

ただし、違いもある。伝統的なジャーナリズムでは、自分たちの仕事はアメリカ市民に対して判断の材料となる証拠を提供することだというのが密かな信条だった。市民はこれに基いてそれぞれの見解を作り、投票する。つまり人々のマインドセットはエンジニア的である、新たな証拠が得られた場合は見解を修正するはずだと考えられていた。たとえそれが現在の見解に反するものであっても、新たな証拠を検討し、必要であれば見解を修正するという姿勢こそ科学、工学が成功した基礎だ。おそらく民主主義の基礎でもあるだろう。

この態度はフェイクニュースに対しても有効だ。証拠を捏造するというのは今に始まったことではない。アメリカ政府はベトナム戦争当時、都合の悪い証拠を発表しないことによってフェイクニュースを作ってきた。政治的におけるセンセーショナリズム、いわゆる政治的イエロージャーナリズムの歴史は控えめに言っても19世紀にさかのぼる。しかし人々はニュースにおける偽りや矛盾を見つけようとする、すくなくともはっきりと指摘されたときはそれを喜んで受け入れるということが前提されていた。フェイクニュースはたしかに問題ではあるが、正しい情報を得ようとする性向が広く存在することによって十分に修正され得るものと考えられた。

本当の問題はフェイクニュースが存在することではない。人々が正しいニュースを探す努力を放棄したとするなら、それこそが問題だ。エンジニアリング的マインドセット、手に入れた証拠を検討し、信頼できるものであるなら現在の見解に反するものであっても新しい証拠を受け入れるという姿勢が現在ほど希薄になった時代はない(私はこうした姿勢が常に大勢だったと言っているわけではない。民主主義がなんとか機能する程度にはこうした姿勢が社会に存在したと主張しているに過ぎない)。

しかし現状は違う。エンジニアリング的マインドセットは影を潜め、弁護士のマインドセットが優勢になってきた。このマインドセットはまず最初に対立する陣営のいずれか選ぶ。そして相手側の証拠を無視し、信用を失わせ、却下させるためにありとあらゆる努力を傾ける。逆に自陣に有利なるようならどんなガラクタであろうとモーゼの十戒を刻んだ石版であるかのように麗々しく提示する。もちろん私は現実の法律家の職務にケチをつけたいわけではない。私の友人には弁護士が大勢いるし、第一は私は弁護士と結婚している。弁護士のアプローチは激しく対立する主張から真実を発見するための優れた方法だ。

しかしこれには重要な前提がある。弁護士のマインドセットが有効なのは、十分な知識があり、慎重かつ公平な判事によって双方の主張が検討される場合に限られる。しかし民主主義一般についていえばそうした法廷は存在しない。あるいは、民主主義が機能するならそれが法廷だといえるだろう。だから民主主義が機能するためにはエンジニアリング的マインドセットが必須だ。アメリカにせよイギリスにせよ他の民主主義国にせよ、こうしたマインドセットセットが一定の水準以下に衰えるなら、それは多大なコストを伴う損失だ。

だからこそ、現代の政治的、社会的危機の原因としてテクノロジーを責めるというのは皮相だ。テクノロジーに多くの欠陥、弱点があるのはもちろんだが、「自分の見解は間違っているかもしれない。そうであるなら、それを示す証拠を検討してみたい」というエンジニアリング的マインドセットこそ(少なくとも理論の上では)民主主義を機能させる最後の拠り所として賞賛されるべき美点のはずだ。

こうなったのは冷戦終結後、共通の敵と呼べる存在を失ったことが原因かもしれない。強力な帝国も次第に衰えるのは歴史の趨勢かもしれない。世界の複雑さ、理解の難しさが増すことに対する自然な反応かもしれない。富の大部分を独占する1%の富裕層と金融ビジネスが寄生的支配体制から目をそらすために対立を仕組んでいるのかもしれない。しかし原因がどうであれ、フェイクニュースは問題そのものではない。私の見るところ、それは結果の一つであって、この根深い危機の原因ではない。

〔日本版〕カット写真は映画からメリル・ストリープ(ワシントン・ポスト社主ケイ・グレアム)とトム・ハンクス(ベン・ブラッドレー記者)。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、米国選挙用広告の購入希望者に「はがき」を送って身元確認

Facebookの国際ポリシー責任者は、米国選挙に関係する広告購入者の身元を確認するためにはがきを郵送することを決めた。先週末行われたNational Association of Secretaries of State主催のカンファレンスでこの計画を説明したKatie Harbathは、11月の中間選挙前にするとReutersに伝えた。

はがきは連邦議員に立候補する旨に言及する広告の購入希望者に送られ、議論に基づく政府広告は対象外であるとHarbathは言った。はがきには広告購入者が米国内にいることを確認するための暗証コードが書かれている。同プログラムはGoogle My BusinessおよびNextdoorで、ビジネスオーナーやユーザーが近隣のクローズドグループに参加したいときに用いられている方法と似ている。

HarbathはReutersに、はがきを送ることで「すべて解決できるわけではない」が、身元を偽って広告を出すことを防ぐ方法として同社が思いついたもっとも効果的な方法だと語った。昨年10月、Facebookの広告担当副社長、Rob Goldmanがブログ記事を書き、広告に関する透明性を高めるために、連邦選挙広告の検索可能なアーカイブの作成、および政治広告購入者の身元を明らかにすることを目標に掲げた

昨年秋、Facebook、Twitter、Google各社の幹部は、2016年米大統領選挙の結果を左右する誤情報を拡散するためにロシアがどのような方法を用いたかを、上院で証言するよう招集された。各社は偽広告を防ぐために十分努力していないと非難されている。この件は、先週ロバート・ミュラー特別検察官が、偽ソーシャルメディア・アカウントを用いて大統領選挙に干渉したとしてロシア市民13名およびボットファームを含むロシア企業3社を訴追したことで問題が大きくなった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ロシアの圧力でコンテンツを削除、Instagramは応じたがYouTubeは見合わせ

Instagramは、ロシアの反対勢力のリーダーAleksei Navalnyがポストしたコンテンツを、政府機関からの圧力によって取り下げたが、YouTubeはまだそうしていない。Navalnyらは、彼を黙らせようとする政治的な動き、と彼らが呼ぶものに従ったとして、Instagramを批判した。

この問題は、ロシアの副首相Sergei Prikhodkoを、彼が著名な企業家Oleg Deripaskaから豪華なヨット旅行などの接待を賄賂として受け取った、として非難するビデオがその焦点にある。 そのビデオはヨットの女性エスコートの一人がInstagramにポストし、のちに削除したビデオを、利用している。

Deripaskaはロシアの裁判所に提訴したが、その結果ビデオをWeb全体から削除する命令が下(くだ)った。命令の実際の発令者は、ロシアの通信を監督規制するお役所Roskomnadzor(ロシア連邦通信局)だ。

その命令に従って問題のコンテンツを削除したサイトやサービスのひとつがInstagramだ。するとたちまちInstagramは、Navalnyと彼の支持者たちからの非難の的になった。

[ロシアの無法に屈したInstagramよ恥を知れ!]

本誌は今、YouTubeとInstagramに、現状と今後のアクションについてコメントを求めている。FacebookはBBCに、規制当局の命令に従ったことを確認したが、政府のコンテンツ取り下げ要求への対応、という問題に関しては、一般論のような答しかない。

InstagramとYouTubeのポストに加え、ロシアの裁判所はNavalny自身のWebサイトをブロックするよう命じた。それは、彼が問題のコンテンツの取り下げを拒否したからだ。彼と支持者たちは、彼を黙らせようとするこの露骨な試みは、彼が来月の大統領選挙のボイコットを組織化しようとしているからだ、と見なしている。

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Facebookは選挙広告に関する市の条例に違反したとシアトルが主張

シアトルの選挙管理委員によると、Facebookは市の条例に違反して、選挙戦のときの広告費の出所を公表しなかった。Reutersの記事は、シアトルの倫理および選挙管理委員会の事務局長Wayne Barnettが、Facebookは昨年の市の選挙の広告支出の情報を明らかにすべきであり、それをしなければ広告の購入一件につき5000ドルの罰金を課せられると述べた、と報じている。

Facebook, TwitterおよびGoogleは上院における証言を要求され、大統領選をロシアが妨害するためにソーシャルメディアをどのように利用したかを明かすよう求められてきた。昨年の秋にFacebookは、同プラットホーム上の政治的広告に関する透明性を高めると約束し、広告費をどこが払ったかユーザーに分かるためのツールなどを用意した。その前にFacebookは、2016年の大統領選に関連した3000あまりの広告が、ロシアと関連のあるバイヤーによって買われた、と認めた。

FacebookのVP Will CastleberryがReutersに語ったところによると、同社は“政治的広告の透明性を強力に支持している。シアトルの選挙管理委員会からの求めに応じて、適切な情報を提供した”、という。しかしBarnettによると、Facebookは市の職員に会って部分的な支出データを彼らに与えたものの、あれでは“公共の義務を満たすレベルにはほど遠い”、という。

Facebookは、選挙戦時の広告支出に関するもっと詳しい情報を提供する、と誓っているが、それをFacebookに強制した自治体はシアトルが初めてかもしれない。問題の核心は、ラジオやテレビやケーブル企業などが政治的広告を扱う場合のやり方、たとえば、どの候補にも平等に放送時間を配分し局の政治委員会は広告支出を公表すべし、といったことを定めている国や地方の法律がすべて、ソーシャルメディアの勃興以前に書かれたものであることにある。その結果、Facebookのようなオンラインのプラットホームに法を適用しようとすると、多くの混乱が生ずるのだ。

本誌TechCrunchは今、シアトルの倫理および選挙管理委員会とFacebookにコメントを求めている。

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Facebookの社員がトランプのロシア疑惑で特別検察官の聴取を受けたらしい、その詳細はまだ不明

2016年の選挙に対してあったかもしれないロシアの妨害行為を調べる捜査の一環として、Facebookの社員少なくとも一人が、特別検察官Robert Mueller(上図)の事情聴取を受けた、とWired誌が報じている。ただしまだ、共同謀議があったという結論には到達していない。

Wiredの情報筋によると、Facebookのそのスタッフは、トランプの選挙戦に関係していたが、関係の具体的な内容は明らかでない。選挙活動もソーシャルメディアの重要なお得意さんだから、FacebookもGoogleもTwitterもそしてその他も、大量に広告を売ってそのクライアントとの‘関係’を維持しようとする。それは当然だ。

Facebookはロシア関連で上院の聴聞も受けているから、同社とトランプの選挙活動を取り持った誰かが今回聴取を受けたとしても不思議ではない。その者が、何か悪事を働いたという意味ではない。

Facebookのそのスタッフは、トランプの選挙戦の支出〔Facebook上の広告支出〕に関する情報の主たる情報源なのだろう。だからロシアとの関係についても、何かを知っていたかもしれない。彼や彼女が何かを‘した’という意味ではなくて、何かを‘知っていた’かもしれない、という意味だ。

Facebookは選挙期間中、ロシアのボットやトロルのおいしいカモにされていたから、今回のように事情聴取に呼ばれるのも不思議ではない。でも、さらにほかの人たちも、特別検察官のチームに聴取されたかもしれない。今Facebookには、コメントを求めている。

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Twitterがロシアに結びついた選挙妨害ボットの数を13000から50000にアップデート

Twitterが、2016年の同プラットホーム上における、ロシアによる選挙妨害に関する調査結果の詳細をアップデートした。選挙関連のツイートをしたロシアと結びつきのあるボットの数13000あまりは、トータルで50000あまりとなった。同じく昨年秋の報告で1000だった、今や悪名高いInternet Research Agency(IRA)によるボットの数は、3800になった。

しかしそれでもTwitterは、これらのアカウントは重大な問題ではない、と言っている:

この追加調査の結果は、これまでの結果と整合している: ロシアに結びついている選挙関連の自動化コンテンツは、2016年の選挙に先立つ10週間におけるTwitter上の全アクティビティの、きわめて小部分を表しているにすぎない。

それが微小であると強調したいためか、Twitterのブログ記事は話題を変えて、Twitter全体としてのボットや不審なアクティビティに対する対策努力を述べている。

なお、それら3800のIRAのボットは、10週間のあいだに約17万6000回ツイートし、うち15000弱が選挙関連だった。同じ期間に67万7775名が、これらのアカウントのどれかをフォローしたりリツイートし、そして通知された。

Twitter上のIRAボットによるコンテンツの例。

しかしある意味でそれは、バケツの水の一滴にすぎない。

同社は曰く: “2017年12月に私たちのシステムは、一週間あたり640万を超える不審なアカウントを見つけ、対応した。2017年の6月以降、私たちは弊社の規則に違反している22万あまりのアプリケーションを削除したが、それらは合わせて22億あまりの粗悪なツイートを発していた”。

すべてを同列に扱うことはできないが、それらは本格的な攻撃ではなくて、マーケティングのプロモーションであることが多い。そんな単純なスパマーが数万のボットを作って展開できるのなら、ロシアの諜報機関がもっと大量にそれをやらかすのは、朝飯前だろう。

もちろん、Facebook上の数はもっと大きい。Facebook上でトロルのアカウントにやられた人は、約1億5000万人と推計されている。

最後にTwitterは、2018年の選挙〔中間選挙〕をもっと妨害に強くするための対策の一部を説明している。その妨害は、規模はそれほどでもなかったとしても、確かに予想以上に広範囲に及んでいた。

今年の同社の対策の中には、候補者全員の検証がある。また、なりすましやハイジャックを防ぎ、情報の操作やボットの仕業を防ぐために、選挙関連の会話を詳しくモニタしていく。

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Huaweiがアメリカのキャリアと契約できなくなったのは議員からの圧力のため、という説

Huaweiの長引いているアメリカ進出のトラブルは、その最新の状況が、先週のCESにおける予期せざる、そして人びとの興味をそそる、記事ネタにもなった。しかしこの玉ねぎには、まだ剥くべき層がたくさんある。今朝(米国時間1/16)Reuters(ロイター通信)は、AT&Tがこの中国のスマートフォンメーカーとの契約を土壇場で破談にしたのは、このキャリアに対するアメリカの議員からの圧力があったからだ、とする憶測を確認している

この通信社の情報筋によると、AT&Tが同社のキャリア援助事業によりHuaweiのハンドセットを提供する、という計画に数名の議員が反対したため、AT&Tの手は塞(ふさ)がれた。議員たちはさらに、このアメリカ第二のキャリアに、Huaweiとの関係を断つよう強制することすらしたらしい。

関係というのは、5Gの規格策定や実装で協調することと、AT&Tが2013年に買収したプリペイドのワイヤレスプロバイダーCricketとの契約だ。上述の議員たちは、Huaweiおよび国営通信企業China Mobileとの関係は、同社の今後のアメリカ政府との契約の可能性を損なうかもしれない、とAT&Tに警告したそうだ。

その記事の内容は確かに、HuaweiとZTEの両社をセキュリティリスクと位置づけた2012年の下院諜報委員会の報告に沿っている。そのときの報告は、“アメリカの民間部門は、装置やサービスに関してZTEまたはHuaweiのどちらかと事業を行うことに結びついている長期的なセキュリティリスクに配慮することを、強力に奨励されている”、と言っている。〔両社とビジネス関係を持つな、ということ。〕

金曜日(米国時間1/12)には、テキサス州選出下院議員Michael Conawayが、アメリカ政府がHuaweiまたはZTEのハンドセットを使っているキャリアと仕事をすることを禁ずる法案を提出した。それは、HuaweiのCEO Richard Yu(上図)が、たぶんスピーチの草稿にはなかった部分として、同社との協働を拒否するアメリカのキャリアを酷評してから、数日後のことだ。そのときYuは、“それは消費者にとって大きな損失である。なぜなら彼らは、最良の製品を選べないからだ”、と述べた。

Huaweiは明らかに、今年はアメリカに進出するという大きな計画を持っていた。Wonder Womanの主演女優Gal Gadotをコマーシャルに起用して、大規模な広告キャンペーンを打った。しかしスマートフォンの購入の多くがキャリア経由である国でそのサポートが得られないなら、どんな積極姿勢もその一歩を踏み出せないだろう。

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Netflixが初めての トークショー番組を開始、最初のゲストBarack Obamaはソーシャルメディアの“バブル”を警告

30年あまりという超長寿命の芸歴と人気を誇るお笑いタレント兼番組ホストのDavid Letterman(70歳)がなんと、Netflixに新番組を持った。そしてその初回の最初のコーナー“紹介する必要のないゲスト”に招かれたのは、前アメリカ合衆国大統領Barack Obamaだ。

二人のトークにも、お笑いは多かった。ObamaはLettermanの、聖書の中の人物のようなあごひげをからかった。まじめな政治的話題もあった。ステージ上のインタビューだけでなく、Lettermanがアラバマ州セルマの有名な橋Edmund Pettus BridgeをJohn Lewis上院議員と一緒に渡っていくときも、そうだった。

というかLettermanは、今度の新番組を、自分のスタイルを変える機会にしたいようだった。毒舌で笑いを取るいつものパターンをやめて、もっとまじめにやりたいようだ。インタビューの最後にObamaにこう言った: “疑問も疑いもなく、あなたは私が本当に心から尊敬する初めての大統領です”。

テクノロジーに関しては、Obamaは、イギリスのハリー王子によるBBCのインタビュー番組で述べた主張を繰り返した。民主主義の危機について問われたObamaは、“あなたが得るすべての情報がスマートフォンにアルゴリズムが送ってくるものだけであってはならない”、と警告した。

彼は自分の政治家としての成功はソーシャルメディアに負うところが大きい、と認め、そのおかげで“結果的に現代の政治史におけるもっとも効果的な政治活動を展開できた”、と述べた。そこで彼は最初のうちはテクノロジーに対して“きわめて楽観的な感触”を持っていたが、しかし、と彼は言う、“私たちが見落としていたのは、権力の座にある人びとや圧力団体、外国の政府等々が、それを著しく操作したり、プロパガンダに利用したりし得ることだ”。

そしてObamaは、ある科学的実験について語った(曰く: “大きな科学的実験ではなくて、エジプトで革命が起きていたときに誰かがやった実験だ”)。リベラルの人と、保守派の人と、そしていわゆる“中道”の人にそれぞれ、“Egypt”で検索してもらう。するとGoogleは、それぞれに対してまったく異なる検索結果*を与えた。〔*: 異なる検索結果, 個人化、パーソナライゼーションによる結果。〕

“あなたが何に傾斜している人であれ、結果はそれをベースに送られてくる。そして時とともにそれは、一層強化されていく”、と彼は語る。“それがまさに、Facebookのページでも起きていることであり、しかも最近はニュースをFacebookで得る人がどんどん増えている。そうなるとやがてあなたは、泡(バブル)の中だけで生きるようになる。それが、私たちの政治が今、非常に分極化している理由の一部だ”。

しかしObamaはつねに、希望をとてもだいじにする政治家なので、楽観的な部分も述べた: “それは解決可能な問題だ、と私は思う。しかしそれは、私たちが多くの時間を費やして考えなければならない問題だ、と私は思う”。

Facebookやそのほかの大手プラットホームは、少なくともこの問題に対応しようとしているように見える。たとえば昨日(米国時間1/11)FacebookのMark Zuckerbergは、今後はニュースやパブリッシャーのコンテンツよりも“有意義な社会的対話”を優先する、と発表した。〔そのためFacebookの株価が下がった(未訳)〕

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