Appleがトーキング・バービー人形の音声テクノロジー企業PullStringを買収

Appleはこのほど、SiriやHomePodなど同社の一連の音声製品のお仲間に、お話をするおもちゃ(トーキングトイ)を加えるためのタレントを獲得した。というのも、AxiosのDan PrimackとIna FriedによるとAppleは、PullString、またの名ToyTalkを買収したのだ。同社は、音声体験の設計ツール、それらの体験を実現するための人工知能、そしてMattelとのパートナーシップにより、トーキング・バービー(talking Barbie)や、きかんしゃトーマスの玩具なども作っている。2011年にPixarの役員たちが創業したPullStringは、これまでに4400万ドルを調達している。

AppleのSiriは、Amazon AlexaやGoogle Assistantに比べると伸び悩んでいるが、それは音声認識やユーティリティのせいだけではなく、デベロッパーのエコシステムも原因だ。GoogleとAmazonには、さまざまな音声アプリメーカーが作ったスキルを配布流通するプラットホームがある。その中には、お話やクイズ、ゲームなど子ども向けのものも少なくない。AppleがSiriやHomePodでコネクテッドリビングルームの主役に躍り出たいのなら、そこで時間を過ごす子どもたちと仲良くしなければならない。PullStringを買収したことによってAppleは、音声で動かす子どものための玩具に向けてスタートを切り、また音声デベロッパーのためのツールも揃えて行けるだろう。

PullStringは2015年に“子どもをスパイするデバイス”と非難されたが、Hello Barbie製品が内蔵しているセキュリティ機能を詳しく説明することによって反論した。そして、これまでに一度も、ハックされて子どもの声やそのほかの機密情報を盗まれたことはない、と述べた。しかし今では、プライバシーの規準が変わってしまって、いつでも耳をそばだてているEchoやGoogle Homeのような製品を、多くの人が平気で買っている。

2016年にPullStringに社名変更した同社は、会話をビジュアルにマッピングするデベロッパーツールに力を入れるようになり、また最終製品をGoogleやAmazonのプラットホームにも提供した。SiriKitの複雑性と機能の少なさに対してPullStringのConverseプラットホームなら、多くのデベロッパーにとって、Appleデバイスのための音声製品を作る道が拓けるだろう。

買収後もPullStringやToyTalkのオリジナル製品がそのまま入手できるのか、目下両社に問い合わせ中だ。

PullString/ToyTalkにこれまで投資した投資家は、Khosla Ventures、CRV、Greylock、First Round、True Venturesなどだ。PitchBookによると、最後の資金調達となった2016年のシリーズDでは、同社の評価額が1億6000万ドルだった。近年、音声テクノロジーの分野は爆発的に伸びているが、まだまだ音声体験のデベロッパーは、具体的な製品がないとお金を稼ぐのが難しい。しかも多くの企業は、PullStringが提供しているようなツールで、一体何を作ればよいのか迷っている。そこで同社はAppleと一緒の方が未来は明るいと判断し、いちばん多く普及しているのに、多くの人びとにいちばん嫌われている音声アシスタントの、テコ入れをしていくことになったのだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Appleは最新のコマーシャルでアリアナ・グランデなど人気ミュージシャンをミー文字にした

グラミー賞の時期に合わせてApple Musicが、3つの新しいコマーシャルを披露した。それぞれ、Ariana Grande(アリアナ・グランデ)、Khalid(カリード)、そしてFlorida Georgia Line(フロリダ・ジョージア・ライン)のニューシングルをフィーチャーしている。

各ビデオで、ミュージシャンはミー文字(Memoji)で表現されている(人の形をしたアニ文字(Animoji)の一種で昨年発表された)。そしてその唇が、彼らの最新曲に合わせて動く。ミー文字やアニ文字が大ウケすることはないと思うが、好きな人にとっては楽しいはず。

実はAppleは、昨年のグラミー賞の前にも、アニ文字の唇がChildish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)やMigos(ミーゴス)に同期する似たようなコマーシャルを作った。

The Vergeの指摘によると、ビデオを最後まで見ると小さな文字で、これらのミー文字は“プロフェッショナルにアニメーションされている”と表示される。だから、唇が歌と同期するアニ文字のビデオの出来があまり良くなくても、がっかりしないように。

画像クレジット: Apple

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

本物のチェス盤の上で本物の駒が動いて対戦してくれる一人遊びチェスSquare Off

CESの連中は手強い…週末近くなるととくに。こっちは精神的にも肉体的にも、ばてばてだ。消費者電子製品のすべてをすでに見た気分になっている。するとそのとき、何かがやってきて人のどぎもを抜く。Square Offも、まさにそんな製品だった。本誌の小集会で人びとを感動させ、そして本誌主催ハードウェアピッチオフで優勝をかっさらった。

同社の初めての製品は、ありふれたふつうのチェス盤のように見える。そしてそのことが魅力の要素だ。ボタンを押すと起動し、Stockfishが作ったAIソフトが動き出す。そしてプレーヤーの対戦者の駒を動かす。駒を動かす手は、盤の下に隠れているロットアームだ。駒と盤は電磁石で吸着される。

あまりにも使い古された言葉で恐縮だが、それはまるで魔法のようだ。幽霊とチェスを対戦しているような感じになる。いや、誰もが、ある日ある時、亡きおじいちゃんの幽霊とチェスをしたい、と思ったことがあるだろう。その幽霊棋士には20の難度レベルがあり、そいつとリモートでも対戦できる、ここで

Square Offを作ったInfiVentionのCEO Bhavya Gohilによると、学生時代に視覚障害者のためのチェス盤を作るプロジェクトを立ち上げ、それがのちにSquare Offになった。ローマーで行われたメイカーの祭典Maker Faire Romeで彼らは、その製品が障害のないふつうの人たちでも楽しめることを知った。

最初はKickstarter、その後Indiegogoでもクラウドファンディングを試み、60万ドルあまりを集めた。中国で1年間、製造業の企業経営を学び、その後昨年3月に小売用の製品を発売した。その翌月にはWebサイトを立ち上げた。10月にはAmazonから売るようになりホリデーシーズンには売上が従来の3倍になった。といっても、これまでの総売上は9000台だが、無名のスタートアップで商品がチェス盤で定価369ドル、では、これでも上出来だろう。売上の80%はアメリカで、そのほかはヨーロッパだ。

11月に同社は、110万ドルのシード資金を獲得した。今は、2020年発売予定のバージョン2.0を計画している。ニューバージョンはもっと多芸になり、チェッカーやバックギャモンなど、そのほかの盤上ゲームもできるようになる。いずれAPIを公開するので、デベロッパーたちが自分の発想でいろんな盤上ゲームを実装できるようになる。

CES 2019 coverage - TechCrunch

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

中国の若者全員をオタクにするAlibabaの奇策は胃と目のための格安合同会員制

最近の中国の人たちには、外出しない理由がたくさんある。忙しすぎて職場に缶詰めかもしれないし、大気汚染がいやだったり、孤立した生活が好きだったりする。それらの中で今とくに増えているのが、実体のある現実よりもビデオゲームやアニメ、漫画などの仮想世界にいることを好む若い消費者層だ。さらに重要なのは、オンラインショップやフードデリバリーなどのサービスで彼らの閉じこもり欲求に取り入ろうとする、数えきれないほど多くのスタートアップがいることだ。

中国の二つの大手インターネット企業が、このようなインドア人間たちをつかまえようとしている。先週フードデリバリーの大手Ele.meは、若者向けのエンターテインメントサイトBilibiliと組んで、短期で一度かぎりの合同会員制を作り、若い消費者たちをなお一層、出不精にしようとしている。

Ele.meは、中国語で“お腹(なか)すいてる?”という意味で、4月にeコマースの巨獣Alibabaに買収された。今年アメリカで上場したBilibiliは、最初アニメ専門のビデオストリーミングサービスだったが、今では若者文化の何でも屋になっている。アニメ、漫画、コスプレ、ビデオゲーム、そのほかのなんと呼んでいいのか分からないようなさまざまなニッチなどなど、何でも揃えている。

今回の両者のパートナーシップでユーザーには、アニメの無制限ストリーミングと超安値のフードデリバリーのセットが提供される。Bilibiliは最近ではコンテンツへの投資を増やしていて、中国最大のインターネット企業のひとつであるNeteaseの保有コミックのほとんどすべてを買い上げた。大好きな連続アニメを無限に見られて、しかも、お腹(なか)がゴロゴロ言っても家の外へ出なくてよい、これ以上の幸せがあろうか。健康的なライフスタイルではない、かもしれないけど。

このプロモーションでは12月23日から30日まで、月額25元(3.63ドル)で両社合同の会員になれる。通常、二社別々に会員登録したら、これよりも15元高くなる。この提携が合理的と言えるのは、客層がどちらもジェネレーションZ(Z世代)だからだ。QuestMobileのレポートによると、2017年にはBilibiliのユーザーの約82%が8歳から28歳までの層だ。そして中国では、ネットで出前を頼む人たちの60%以上が24歳以下だ

iiMediaによると、中国のフードデリバリー市場は2018年末で2430億元(350億ドル)に達する。フードデリバリーアプリのユーザーは3億5500万人と言われる。これは中国の人口の約40%に相当する。5年前には、ユーザー数1億強の市場、と言われていた。

このブームで、マーケットリーダーであるEle.meの正価も上がり、Alibabaが買収したときの同社評価額は95億ドルだった。そしてTencentが支援する同じくフードデリバリー大手Meituan Dianpingは9月に香港で、華々しいIPOを飾った。

AlibabaとBilibiliは両社の合同会員制のことを“Zhai E Kuai”と呼んでいる。これは“一緒にオタクになりましょう”、という意味で、オタクは元々日本語で“あなたの家”を意味する敬称だったが、のちに、何かに夢中で家に閉じこもっている人を指す現代的な俗語になった。Bilibiliの熱心なユーザーは、アニメやビデオゲームのオタクと呼ばれることが多いが、もちろんその全員が外の世界を避けているわけではない。

AlibabaはBilibili以外にもStarbucksと組んで、、両社のリワードシステムの統合を始めた。〔Starbucksの’Star’, 一種のポイント制〕

中国のテクノロジー大手でも、販売促進策としてAmazon Primeのような優待会員制がますます人気になりつつある。たとえば、Alibabaのポートフォリを企業を集めた88 Membershipは、eコマース(Tmall), 生鮮(Tmall), フードデリバリー(Ele.me), ビデオストリーミング(Youku), 音楽ストリーミング(Xiami), 映画チケット(Taopiaopiao)などなどをカバーしている。一方、TencentのモバイルプランKing Cardは、中国の通信大手とパートナーして、ソーシャルネットワークやビデオストリーミング、ゲームなどTencentのエコシステム内ではアプリのデータ利用を無制限としている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple MusicがAmazon Echoにやってくる

12月中旬、Amazon EchoスピーカーでApple Musicの 曲を流せるようになる。たぶん、ちょっとした驚きだろう。2017年にHomePodを発売して以来、Appleはこの分野のライバルだ。

Amazonも独自の音楽サービスをしばらく提供してきているが、この分野で本格的に戦うことは諦めたように見える——少なくとも今のところは。代わりにEchoスマートスピーカーは、Pandora、Spotify、iHeartRadio、TuneInなどの幅広い実績あるストリーミングサービスにネイティブ対応している。

新しいスキルを使うと、ユーザーは特定の楽曲、ジャンル、プレイリスト、およびBeats 1ステーションをスマートスピーカーで聞くことができる。Apple Musicに対応することで、人気のスマートホーム製品はをまたひとつ急成長のサービス利用できるようになる。

Apple Musicは、今年定期購読者数5000万人を突破した。これでもまだ、7月に有料購読者数8300万人超えを発表したSpotifyには遠く及ばないが、AmazonにとってGoogle Home製品に対する強みが増えた。特にここ米国には大量のApple Musicの定期購読者がいる。

Appleにとっても、この提携によってApple Musicを利用できるデバイスが一気に増える。HomePodは現在349ドルで売られており、入門モデルのEcho Dotと比べて数倍高い。新しいスキルは、12月7日の週にEchoスピーカーにやってくる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

史上最大の詐欺スタートアップ、セラノスを描いた『The Inventor」がサンダンス映画祭でプレミア上映

一時の飛ぶ鳥を落とす勢いから廃業へと追い込まれたバイオテクノロジーのスタートアップTheranosのファウンダーで、刑事責任を問われているElizabeth Holmesの失敗を描いた長編映画が、2019年にユタ州パークシティーで行われるサンダンス映画祭で正式デビューする。

“The Inventor: Out for Blood in Silicon Valley” と題したその映画は、アレックス・ギブニーが監督を務め、ギブニーおよびジェシー・ディーターエリン・エダイケンが制作する。ギブニーはオスカー受賞監督で、 “Taxi to the Dark Side”[「闇」へ]、”Enron: The Smartest Guys in the Room”[エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?]、”Going Clear: Scientology and the Prison of Belief” [ゴーイング・クリア:サイエントロジーと信仰という監禁]などのドキュメンタリー映画で知られている。

ギブニーはHBOとチームを組んでHolmesを調査した。「並外れた努力で入手した未公開映像と重要なインサイダー証言に基づき、ギブニーがシリコンバレーのうますぎる話を描く。事実に基づく強盗映画のドラマにくわえて、なぜ事件が起きたのか、誰の責任なのかを検証しつつ詐欺の心理を探るドキュメンタリーだ」とHBOが作品を紹介している

Holmesは2003年に、(多くのテクノロジー成功者がそうしたように)スタンフォード大学を中退し、医療を破壊するべくTheranosを設立した。彼女の会社は複数の著名投資家から10億ドル近いベンチャー資金を集め、企業価値が100億ドルを超えたこともあった。Holmesは自らの力でセレブの地位を獲得し、スタートアップ「ユニコーン」を経営する最年少の女性としてもてはやされた。

そしてすべてが消滅した

Theranosが発明したと謳っていた血液1滴しか必要ない血液検査は偽りだった。その後いくつもの裁判と連邦政府による捜査の結果、HolmesおよびTheranos代表のSunny Balwaniは、「複数年にわたる巧妙に仕掛けられた詐欺的手段による同社の技術、事業および財務状態に関する誇張あるいは虚偽の陳述」について有罪判決を受けた。

Wall Street JournalのJohn Carreyrou記者が同社の盛衰を綿密に調査した著書 “Bad Blood: Secrets and Lies in Silicon Valley” が今年発刊されたことで、さらに詳細が明らかになった。同記者の取材に基づく映画作品も制作中で、これは2019年にはTheranos映画を2本見られる可能性があることを意味している。

映画 “Bad Blood” は、主演のHolmes役にジェニファー・ローレンスが予定されている。”Shape of Water”のヴァネッサ・テイラーが脚本を担当し、アカデミー賞候補監督のアダム・マッケイ(”The Big Shot”)が監督を務める。

今年のサンダンス映画祭には新記録となる1万4259作品から初回上演への応募があり、わずか112作品が選ばれた。映画祭は2019年1月24日から2月3日まで行われる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ハリウッドにオープンソース団体ができてLinux Foundationと提携、アニメなどはほとんどオープンソース

今やオープンソースは至るところにあるので、あのアカデミー賞の主宰団体Academy of Motion Picture Arts and Sciencesが今日(米国時間8/10)、Linux Foundationとパートナーして、映画とメディア分野のデベロッパーのための、新しいオープンソースファウンデーションAcademy Software Foundationを発表したことも、意外ではないかもしれない。

創立メンバーには、強力なメディアおよびテクノロジー企業が顔を揃えている。それらは、Animal Logic, Blue Sky Studios, Cisco, DreamWorks, Epic Games, Google, Intel, SideFX, Walt Disney Studios, そしてWeta Digitalなどだ。

Linux FoundationのCEO Jim Zemlinはこう言っている: “オープンソースのソフトウェアは、デベロッパーやエンジニアが、映画やテレビやビデオゲームなどにおいて毎日のように、すばらしい効果やアニメーションを作ることを可能にしている。Academy Software Foundationは、このオープンソースデベロッパーのコミュニティが互いに協力し、映画や幅広いメディア産業の全域にわたって、次の大きなイノベーションの波を起こしていくための、拠点を提供する”。

Academy Software Foundationの綱領はこう述べている: “複数のプロジェクトにまたがる取り組みを調整する、神経系のようなフォーラムでありたい。ビルドとテストのための共通のインフラストラクチャを提供し、個人や組織に、オープンソースのエコシステムを前進させるための明確な参加の径路を提供したい”。

Academyの調査によると、業界の84%の企業がすでに、主にアニメーションや視覚効果のためにオープンソースのソフトウェアを使っている。また、メディア業界でオープンソースの開発の妨げになっているものは、複数の企業から成る開発チームがそれぞれ、孤立して閉鎖的になりがちなことだ、という。

Walt Disney Animation StudiosのCTO Nick Cannonはこう語る: “Academy Software Foundationが作られたことは、映画産業にとって重要でエキサイティングなステップだ。この団体は業界内のコラボレーションを増進することによって、われわれ全員の努力を共通の技術基盤の上にプールさせ、相互運用性の新しいスタンダードを産み育て、イノベーションのペースを大きくする”。

今やハリウッドでさえオープンソースとその協力的性質を前向きに受け入れようとしていることは、ソフトウェア開発の世界がここ数年間でいかに変わったかを表している。近年では、伝統的な大企業が、自分たちのソフトウェアインフラストラクチャを動かすために開発した技術が、実際には彼らの顧客に価値を届けていないことに、気づきつつある。ソフトウェア開発という分野では、お互いが企業として激しく競争していても、協力することに意義がある。その抗しがたい事実を、ハリウッドの伝統的な映画スタジオも認めざるを得なくなっている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

スター・ウォーズ/エピソード9に、レイア役キャリー・フィッシャーが未公開シーンを使って登場

〈最後のジェダイ」をまだ見ていない人にはネタバレ注意〉なのだが、現時点でまだ見ていない人が、次回作のキャスティング発表を読むことなどあるのだろうか。

スターウォーズの世界では誰も本当に死ぬことはない。Star Wars: Episode IXの公式キャスティング・リストが発表になり、そこには親しみのある魅力的な名前が並んでいる。待望のランド役として戻ってきたビリー・ディー・ウィリアムズと並んで、キャリー・フィッシャーの名前も載っている。

もちろんフィッシャーは残念ながら2016年に亡くなっているが、レイア・オーガナ姫は帰ってくる。CGを使ってキャラクターを再現するのではなく、監督・共同脚本家のJ・J・エイブラムスは「フォースの覚醒」の未使用シーンを再利用するつもりだ。

「キャリー・フィッシャーが大好きで仕方がなかった」とエイブラムスが発表のプレスリリースで言った。「スカイウォーカー物語の真に満足の行く結末を見つけるために彼女を欠かすことはできなかった。代役を立てたりCGを使うことは一切考えなたった。娘さん[ビリー・ロード]の協力と賛同を得たことで、キャリーと一緒に撮ったエピソード7の未使用フィルムをエピソード9で使ってキャリーのレイア姫としての遺産と役柄の栄誉を称えることができる」

「ローグ・ワン」では若きレイアをイングヴィルド・デイラとILMの古い技術を少々使って再現するという、少々不気味の谷的なアプローチをとった。

マーク・ハミルも戻ってくる。しかし「最後のジェダイ」で彼に何が起きたかを踏まえると、彼がゴーストとして登場するのかどうかはなんとも言えない。確かなことを知るためには2019年12月が来るまで待つほかはない。

ほかにも、デイジー・リドリー、アダム・ドライバー、ジョン・ボイエガ、オスカー・アイザック、ルピタ・ニョンゴ、ドーナル・グリーソン、ケリー・マリー・トラン、ヨーナス・スオタモらが帰ってくる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、TV/Music/Newsの定期購読一本化を検討中

The Informationの記事によると、Apple は同社のメディアサービスを1つの購読契約にまとめようとしている。現在Appleの主たるメディア購読製品はApple Musicだが、同社が他の分野にも投資していることは公然の秘密だ。

具体的には、同社はこれまでに数多くテレビ番組配信権利を買ってきた。しかし、Appleがどのように販売するかは誰も知らない。たとえば、iPhoneやiPadをAppleTVでAppleのコンテンツを利用するために、月額料金を払う方法が考えられる。

Appleは去る3月にTextureも買収している。Textureは1つの購読で何十もの雑誌をダウンロードして読めるサービスだ。同社はCondé Nast、Hearst、Meredith、News Corp.、Rogers Communications、およびTime Inc.と提携して各社の雑誌を配布している。

Textureは今も利用できるが、Appleがもっと大きな計画をもっていることは明らかだ。ウェブコンテンツのフォーマットを変更してAppleのNewsアプリで再配布することに加えて、雑誌の有料コンテンツを追加する可能性もある。

購読サービスを別々に3つ作る代わりに、Appleは統一購読サービスを作るとInformationは書いている。Amazon Primeと似ているが、物品の配達はない。

ユーザーは、月間あるいは年間の購読料を1種類払って、Apple MusicとApple TVのプレミアムコンテンツとApple Newsのプレミアムコンテンツを利用できる。

たとえ購読しているサービスを全部使わなくても、ユーザーがその価値を認めれば、解約者を減らす効果が期待できる。

高い定着率と幅広いアピールを維持できれば、今やiPhoneの販売台数が対前年比成長わずか0.5%というAppleの利益改善に貢献できるかもしれない。Appleがいつテレビやニュースのサービスを提供するかはまだ明らかになっていない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

番組で中国に言及したジョン・オリバー、中国インターネットから抹消される

HBOのニュース風刺番組、Last Week Tonightが中国の過激な施策を呼んだ。6月17日の放映後、中国政府はジョン・オリバーのあらゆる痕跡をインターネットから抹消しようとしている。

番組には習近平主席と中国政府を扱う20分間の部分があった。具体的に、オリバーは習氏の任期撤廃に言及し、毛沢東との比較までした。

さらにオリバーは、政敵に対する拷問やWeChatデータを使って良い市民であるかどうかを決める悪名高き実験や天安門事件、ノーベル平和賞受賞者劉暁波氏の最近の死亡、そしてもちろん、オンライン検閲の話題も取り上げた。

皮肉なことに、この放映の結果オリバーのショウ自体が中国で検閲され視聴不可になっている。このことは、中国の人権と報道の自由への道ははるかに遠い、というオリバーの指摘を証明している。

またオリバーは、習氏がくまのプーさんと似ていると言われたがらないことにも忘れずに触れた。昨年中国当局は、くまのプーさんに対するあらゆる言及を禁止した

New York Timesによると、放映後ソーシャルネットワーク、Weiboで多くの投稿がジョン・オリバーに言及した——ホストに注目した。しかし今、「ジョン・オリバー」と書かれた記事を投稿しようとするとエラーメッセージが出る。

GreatFire.orgも、HBOのウェブサイトが土曜日か日曜日以降ブロックされていることを報じている。VPNやプロキシーを使った手段を持っていない限り、中国インターネットでオリバーを見つけることはできない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

YouTubeの音楽ストリーミングサービスの供用国が12増えたが日本はまだ

YouTubeの音楽ストリーミングサービスの市場が新たに12か国増え、また有料音楽ビデオサービスは、17の市場で提供されることになった。

YouTubeのCEO Susan Wojcickiは、2月に、市場拡張の最終目標は100か国 、と大風呂敷を広げた。

YouTubeの最初の市場は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、韓国だった。今日(米国時間6/18)新たに加わったのは、オーストリア、カナダ、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ノルウェー、ロシア、スペイン、スウェーデン、そしてイギリスだ。

YouTubeがその有料会員制サービスの体系を改定したのは5月で、これによりYouTube Musicという有料または機能に制限のある無料サービスがGoogle Play Musicをリプレースし、また音楽ビデオストリーミングYouTube Premium(前YouTube Red)が発表された。

YouTubeの新しいアプリ(Android)(iOS)Webプレーヤーも加わり、サービスの構造改革が行われた。新しい機能として、動的カスタムリコメンデーションや多様な検索オプション(歌詞や一般的な説明で検索できる)、そしてさまざまなジャンルやムードやアクティビティ(活動)に対応する“数千の”プレイリストが用意された。

YouTube Musicは、ビデオなし、オーディオのみだが、アメリカの月額会費が$9.99(ファミリープランは$14.99)で、SpotifyやApple Musicとの競合を意識している。一方YouTube Premiumはビデオサービスで、リプレースされたYouTube Redより2ドル高い$11.99、ファミリープランなら$17.99だ。最初の3か月はプロモーション期間とされ、無料だ。

YouTube Premiumは広告なし、であるだけでなく、バックグラウンド機能やダウンロード機能がある。会員はYouTube Originalsの番組やムービーにもアクセスできる。

アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、…これらの国々でYouTube RedやGoogle Play Music…ファミリープランを含む…の会員だった人は、自動的に現状料金でYouTube Premiumにアクセスできるようになる。

そのほかの国で Google Play Musicの会員だった人は、その国が対象市場になり次第、現状料金で自動的にYouTube Music Premiumにアクセスできるようになる。音楽やプレイリストへのアクセスは、Google Play Musicのときと何も変わらない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Spotify、「憎悪行為」ポリシーを再考へ

音楽ストリーミングサービスのSpotifyは、今月上旬に「憎悪行為」ポリシーを発表して物議を醸した。数週間が過ぎた今、同社はすでに方針を再考しているらしい。アーティストや社内からの反発を受けてのことと思われる。

Bloombergの最新記事によると、同ストリーミングサービスは、アーティストを音楽以外の活動を理由に推奨プレイリストから除外するというポリシーを先日発表し、適用対象となったアーティストのうち、このほど少なくとも1名の措置を撤回することを検討している。

「われわれはアーティストやクリエーターの行動を理由にコンテンツを検閲することはないが、編集権 —— プログラム内容の決定 —— は維持したい」と5月10日に同社は書いた。「アーティストやクリエーターが有害あるいは憎しみに満ちた行為(子供に対する暴力や性的暴力)におよんだ場合、当社の当該アーティストやクリエーターとのつきあい方やサポートに影響を与える可能性がある」

具体的には、SpotifyはR. KellyおよびラッパーのXXXTentacionの除外に踏み切ったようだ。後者は本人が女性を殴打するビデオが公開された後、同サービスの人気プレイリスト、Rap Caviarから除外された。一連の暴力事件の一つだ。

しかし最近記事によると、結局SpotifyはXXXTentacioaを収集プレイリストに戻し、新たに契約交渉しているという。しかしR. Kellyは除外されたままのようだ。

本誌はSpotifyにコメントを求めている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Vevoが自己アプリを廃止してほぼ全面的にYouTubeの利用へ移行

YouTubeはかねてから、Vevoの音楽配信サービスにとって重要な存在だったが、今日のブログ記事(米国時間5/24)でVevoは、YouTubeに集中する計画を発表した。それによりVevoは、“最大のオーディエンスにフォーカスして成長の機会を追求できる”、ということだ。YouTubeへの一本化に伴い、一部の不必要と思われるVevoの要素は取り去られる。

なくなるのはVevoのiOS, Android, およびWindowsアプリと、同社サイトの消費者向けの部分だ。“もっとも効率的な目標達成のために、これまでの独自の要素と運用プラットホームを廃止する”、とVevoは書いている。

このサービスのコンテンツをVevo独自のプレーヤーなどで試聴していた人は、プレイリストなどをYouTubeへインポートするツールを使うことになる。もちろん、Universal/Sony/Warner Musicが保有するサービス(Spotify)は今まさにそれをやっており、同時にまたYouTubeも、独自の音楽サービスを立ち上げてSpotifyなどと競合しようとしている。

そのため、すべての卵をYouTubeで孵(かえ)そうとするVevoの思い切った計画も、足かせを食らうかもしれない。YouTube以外に利用するプラットホームを同社はまだ明らかにしていないが、でもVariety誌によると、一部のスマートテレビへのアプリ提供は続けるらしい。

AmazonがEchoのビデオプラットホームとして計画しているYouTubeコンペティターも、そのリストに入るのかもしれない。でも当面は、Vevoは広告とオリジナルコンテンツに専念しつつ、Googleのビデオサービス(YouTube)への依存を重くしていくのだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Netflixは支出の85%をオリジナル作品の製作に投ずる、既存の超大作映画などは儲からない

まだ疑っている方がおられるかもしれないが、今のNetflixは確かに、オリジナルコンテンツに軸足を置いている。コンテンツ担当最高役員(Chief Content Officer1) Ted Sarandosの推計では、今後の同社の支出の85%が、新しい番組やムービーの制作に向けられる。

今日(米国時間5/14)、MoffettNathansonのMedia & Communications Summit 2018におけるSarandosの所見を載せたVariety誌の記事によると、今後の年内のオリジナルの制作予定は470本あり、今年全体では1000本近くになる。

同社がオリジナルを重視するのは、当然かもしれない。なにしろ最近では、訪れたユーザーが最初のページで目にするのは既存大手の大ヒット映画/番組等ではなく、同社の新作オリジナルだ。またAppleAmazonHuluなども、オリジナル作品への支出を増やしている。

ただし、支出ではなく収入はどうか。それはまだ他社からライセンスしたコンテンツが断然強くて、最近の調査では アメリカにおける視聴数の80%がライセンスされたコンテンツだ。

全体的な状況としてはどうなっているのか、というと、これまでNetflixにライセンスを売ってきた大手映画会社等は今では、自分のコンテンツを自分でストリーミング提供したり、ライセンス料を上げたりする傾向にある。そのことが、ストリーミング各社のオリジナルコンテンツへの傾斜の背景にある。

またSarandosによると、ムービーはNetflixにおける全視聴件数の1/3を占めるが、しかしいわゆる大作映画に巨額のライセンス料を払うことはもはや、ストリーミングサービスにとって割に合わない。超有名超大作は、すでに映画館で見たという人が多いからだ。

“前から言っているように、今では、10億ドルあったらそれを生産物契約(output deal)に投じるより、オリジナルの制作に投じた方が良い”、と彼は述べる。

Sarandosはさらに、Queer Eyeのような、台本のない、社会的メッセージ性のあるリアリティ番組や、Shonda RhimesRyan Murphyのような有能な番組プロデューサーの起用に今後の商機を見ている。

オリジナル作品に対するNetflixの今年の予算は70〜80億ドルだった。そして今日は、(ぼくも大好きだったLost in Spaceリメイクの第二シーズンと、Shape of WaterのGuillermo del Toroand監督による連続ホラー10 After Midnightの製作が発表された。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Alexaが録画指示のスキルをデベロッパーのAPIとして提供、既存サービスによる実装を期待

徐々にそして着実に、Alexaは多機能なビデオアシスタントになりつつある。1月には、AmazonはAlexa用のVideo Skill APIをローンチし、ケーブルや衛星からのアプリをユーザーがコントロールできるようにした。そして今週行われたそのアップデートでは、このスマートアシスタントで番組の録画を指示できるようになった。それは、視聴者にとって、すごく重要な機能だ。

このスキルは、Dish, TiVo, DIRECTV, Verizonなどの大手プロバイダがすでに提供しているファンクションを統合している。これら各社がAlexaのスキルをアップデートして、この新しい機能(録画開始)を持たせるだろう。するとすべてが、ユーザーの期待どおりに動作する。

“Alexa、ニューヨークヤンキースの試合を録画して”、と言うと、そのためのサービスがまさにそれをする。もちろん、どの野球チームでもよい。

また今回のアップデートでは、頻繁に行く場所に直接ジャンプできるようになった。たとえば録画のインタフェイスとか、NetflixやAmazon Primeなどのビデオサービスなど。Amazonはこのトピックに関する記事で、そんな例を挙げている。そして番組が始まったら、Alexaに、「ここでポーズして」、などの指示を出せる。〔コマーシャルのスキップか?〕

このスキルは今、デベロッパーにとって可利用だから、上記のサービスに実装されるのも早いだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple、NBAケビン・デュラントの生い立ちに基づく番組を制作

現在ウォリアーズはNBAウェスタン・カンファレンスのトップを走っているが、どうやらケビン・デュラントはコートの外でもひっぱりだこの様子だ。一月ほど前YouTubeは、このスター・スモールフォワードのビデオ会社と提携して、オリジナルのスポーツ番組を提供すると発表した。そしてこのほどAppleも、行動に移した。

本日(米国時間2/13)Appleは、デュラントのビデオ会社、Thirty Five MediaおよびImagine Mediaと提携して、新しいスクリプテッド・シリーズを制作すると発表した。レギー・ロック・バイザウッド(「ノートリアス・BIG」、「ゲット・オン・ザ・バス」)が脚本と監督を務める新作Swaggerは、デュランの若き日の人生に基づいている。

「Imagine Entertainmentとともにこのプロジェクトに取り組めることは、われわれThirty Five Mediaにとってまたとないチャンスだ」とデュラントが発表リリースで語った。「この会社は業界で大変尊敬されている存在であり実績も申し分ない。バイザウッド監督と組むことで、このアイデアに息を吹き込むすばらしい仕事をしてくれるだろう」

デュランにとって今月2度目の大物メディアとの契約となるが、Appleのアプローチは、スポーツとドキュメンタリーの短編を中心とするYouTubeとの提携とは大きく異なっている

また、これは台本のあるオリジナルコンテンツを最近積極的に推進しているAppleによる、最近の一連の発表に続くものだ。ほかにはリース・ウィザースプーンをプロデューサーに迎えた2作品や、「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督のシリーズ作品、スティーブン・スピルバーグ監督の80年代の名作「世にも不思議なアメージング・ストーリー」のリブート版などがある。

もちろん上記のいずれもまだ放映されていないが —— そしてAppleは、NetflixやHuluにどう立ち向かうつもりかをまだ明らかにしていない —— 、「カープール・カラオケ」や「Planet of the Apps – アプリケーションの世界」のあとだけに、およそどんなものでも正しい方向への一歩に思えてくる。

果たして同じNBAプレーヤーのレブロン・ジェームズがプロデュースした「ハウス・パーティー」のリメイクとどんな勝負になるか注目したい。このウォリアーズ/キャバリアーズのライバル対決はこれからヒートアップするところだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

これは、部屋全体を使って4人でプレイするリアルPongだ

Pongが登場してから45年(!)以上が過ぎた。今のところこれをプレイして大きくなった人を見つけるのは難しくないだろう。

だが、こんなかたちでプレイしたことはおそらくないはずだ。

カナダのマルチメディアスタジオ、Moment Factoryは、Pongを部屋全体を使った巨大な体験へと変えてひとひねりを加えた。それぞれのパドルは人間ふたりが協力してコントロールする。

ゲームはみなさんご存じのPongと同じように始まり、ボールは12 x 18メートルのプレイ空間を動き回る。しかし、ボールを打ち合っていくうちに難題がふりかかる。ボールはスピードアップし、2つに分かれ、ボールのサイズが拡大/縮小する。

画面は天井から床面に映写され、LIDARセンサー(自動運転車の屋根にくくり付けられている大きな回転する筒のようなもの)がプレーヤーの位置を検出する。

ではどこへ行けばプレイできるのか? 残念ながら、おそらく、…今はどこへ行っても無理だ。Moment Factoryは、モントリオールで行われたビデオマッピング会議でこれを公開デモしたが、どうやらまた実験室に戻るらしい。なお、同社は現在ほかのアーケード型の体験を開発中であることを予告していた。

[via Engadget]

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Hulu、2017年の定期購読数は1700万件、売上は10億ドル超え

本日(米国時間1/9)Huluは、2017年の米国内定期購読数が1700万件を超えたことを発表した

これは2016年3月に同社が発表した1200万件から40%強の増加だ

同社は、昨年の総視聴者数が5400万人となり、同ストリーミングサービス初の売上10億ドルを達成したと話した。

プレスリリースには、エミー賞ゴールデングローブ賞でドラマ作品賞を受賞した「ハンドメイズテイル/ 侍女の物語」の成功も大きく取り上げられている。Huluの視聴者数増加に最も貢献したのは「ハンズメイズテイル」か? 同社によると、ドラマの視聴時間トップ3は、「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」「THIS IS US 36歳、これから」そしてもちろん「ハンドメイズテイル」だった(「LAW & ORDER」は、話数が非常に多いので不当に有利ではある)。

ちなみに、コメディーのトップ3は、South ParkFamily Guy、およびBob’s Burgers

「2017年はHuluにとって節目の年だった。いくつかの大きな取組みによって21世紀の直接消費者メディアの会社となり、SVOD(定額制動画配信)と新しいライブTVプロバイダーという2つの事業へと発展した」とHulu CEO Randy Freerがリリースで語った(Freerは昨年10月にCEOに就任した)。「今年はHuluを有料テレビのリーダーにすべく、コンテンツやテクノロジーやデータに投資して、いっそう大きな年にしていく」。

Huluは今年のCESで、新しいライブTVガイドも披露する。また、DisneyによるFoxの映画とテレビ部門の買収が承認されればHuluの支配株主になることから、今後も変化があるかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

カセットテープが(やや)復活

過去2年は最近の記憶の中でも特別にけったいな年だが、その数々のおかしなことの中に、カセットテープの復活というサプライズが加わる。ビニールのレコードはこのところ強力に復活しているが、それを継いだメディア〔カセットテープ〕も好調な12か月を経験しNielsen Musicによるとアメリカにおける売上は35%増加した。

カセットテープは過去10年ほどビニールが経験しているロマンチックなルネッサンスの路線には乗っていないようだが、でもポップカルチャーのさまざまな話題がその数を押し上げている。その貢献要因の最上位3つは、Guardians of the Galaxyのサウンドトラックが占め、このメディア形式の2012年以降で最良の年を作った。

そのMarvel Cinematic Universeの映画と2017年の続編は、かつて強力だったメディアに新しいロマンチシズムを持ち込んだ。同じくNetflixのStranger Thingsシリーズも、この夏カセットテープによるサウンドトラックを出してカセットの人気復活に貢献した。こういうレトロなサウンドトラックが、貢献最上位4位までを独占し、またHamiltonのミックステープが6位だ。PrinceのPurple RainやNirvanaのNevermindのような、時代を象徴するアルバムも上位に入っている。

アメリカの総売上は17万4000本となり、一昨年(2016)の12万9000を上回った。その前の2015年と比べると、74%というすごい増加だ。しかしこの年(2017)のビニールの売上は1432万枚(前年比9%の増)に比べると、微々たる量だ。

しかしそれでもなお、2017年のアルバムの全売上数1億6910万の中では、大海の水一滴にすぎない。でもアルバム総数は前年比で17.7%ダウンしている〔リスナーをインターネットに取られている〕中では、業界にとって良いニュースだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon Echoのマルチルーム音楽ストリーミング機能が新たにSpotifyとSiriusXMをサポート

今やミソもクソもノミもシラミもホリデーシーズンの狂騒に間に合わせようと頑張っている今日このごろ、AmazonはEchoのマルチルームストリーミング機能に二つの価値あるプレーヤーを加えた。それは音楽ストリーミングのSpotifyとインターネットラジオのSiriusXMだ。これらが、既存のメンバーTuneIn, iHeartRadio, Pandora, Amazon自身のMusic Unlimitedなどの仲間に加わることになる。

この夏実装されたマルチルーム機能は、ひとつのネットワーク上に複数のEchoをつなぎ、それぞれから音楽を鳴らすことができる。とても広いお家(うち)で、キッチンからリビングへ移動しても、耳は曲の流れを失わない。また、場所を指定すれば特定の部屋のEchoだけで音楽を聴ける。もちろんそのとき、Alexaには、Spotfyなどのサービス名を指定する。

8月の記事で書いたと思うが、この機能はSonosのような本格的なマルチルームオーディオ製品の、いわば廉価版だ。するともちろん、Sonosは早々にAlexa対応になり、両者の区別は曖昧になった。新しいEchoは音質が良くなったし、オーディオ出力もあるから、かなり上級なマルチルームの構成ができるだろう。

Spotifyはアメリカ、イギリス、ドイツ、カナダ、アイルランドで利用できるが、衛星ラジオSiriusXMは目下アメリカだけだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa