新ユニコーン誕生:Root Insuranceが評価額10億ドルで1億ドルを調達

オハイオ州拠点のテクノロジーを活用した自動車保険のスタートアップ、Root InsuranceがシリーズDラウンドで1億ドルを調達した。リードしたのはTiger Global Management。これで同社の会社評価額は10億ドルに跳ね上がった。

Redpoint Ventures、Ribbit Capital、およびScale Venture Partnersもラウンドに参加した。

2015年設立の自動車保険会社はこの資金を使って既存市場の拡大とともに、新しい州へも進出しエンジニアやアクチュアリー[保険数理士]、請求・カスタマーサービスなどを増員して規模の拡大に備える。

Rootはドライバー向けの自動車保険を提供している。必ずしも新しいコンセプトではない。しかし同社は、顧客の運転状況に基づき、その他の要素も加味してプレミアムユーザーを認定する。ドライバーはアプリをダウンロードして、通常2~3週間のテストドライブを行う。Rootはそれに基づき、優良な運転挙動に報いる見積もりを出し、顧客は保険契約を切り替えることができる。保険料の支払いや証券の管理はRootアプリを通じて行う。

Rootによるとこの方式によって優良ドライバーは従来の保険会社と比べて50%以上保険料を安くできる。

同社はAIアルゴリズムを使用してリスクを判定し、それに基づいてディスカウントを提供する。たとえば、同社が安全性を高めると認めた高度な運転支援システムを搭載した車には、さらに割引が適用される。

「Root Insuranceは米国の自動車保険のデジタル革新をリードしている」とTiger Global Managementのパートナー、Lee Fixelが声明で語った。「この業界は変革の時を迎えている。本物の成果を得るための専門性とビジョンと勢いを持つチームに投資できることを大いに喜んでいる。同社はRootとの協力関係を強め、彼らが全米にわたって拠点を広げていくことに協力できることを楽しみしている」

同社は地元オハイオ州からこの2年間で20州へと活動の場を拡大してきた。2019年末までには全50州およびワシントンDCに進出する計画だ。

Drive CapitalとSilicon Valley Bankも同社に投資している。

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

安全検査ロボットのGecko Roboticsが700万ドルを追加調達

Gecko Roboticsは、壁を登るロボットでこの国の発電所の人命を救うことを目的としている。これを継続するために、同社は700万ドルの資金を調達した。出資したのはFounders Fund、Mark Cuban、The Westly Group、Justin Kan、およびY Combinatorらの名だたる投資家だ。

ピッツバーグ拠点のこの会社を本誌が 最初に報じたのは、共同ファウンダーのJake LoosararianがTechCrunch TVスタジオを訪れ、彼のデバイスをカメラの前で披露したときだった。当時GeckoはY Combinatorの2016年春クラスにいて、いくつかの米国発電所と提携して黒字化を目指していた、とLoosararianは語った。

当時のインタビューはここで見られる。

Geckoが作るロボットは工場や発電所施設の安全を確保するうえで重要な役割を担っている。ロボットたちは人間に先行して潜在的危険の確認を行う。彼らは独自の磁気装置を使ってタンクやボイラー、パイプラインなどの工業機器に登り、超音波やレーザーなど様々なセンサーを使って構造の完全性を検査する、と会社のリリース文にかかれている。

安いものではないが——ロボットの価格は5万~10万ドル——もちろん人命と比べれば取るに足りない。

発電所の壁を登って安全検査をするGeckoロボット

Loosararianはさらに、彼のテクノロジーは現存する他者よりも速くて正確であり、それは「最も困難な問題のいくつかを解決するために」機械学習を用いているからだとTechCrunchに語った。

それは、何人かのベテラン投資家の注意を引くだけのユニークなアイデアでもあった。

「工業支援技術の分野では過去数十年間イノベーションはないのも同然だった」とFounding Fundのパートナー、Trae StephensがTechCrunc宛の声明で言った。「Geckoのロボットは施設の停止時間を大幅に削減するとともに、重要な性能データを収集して致命的事故を未然に防ぐ。彼らの作っているものの需要は膨大だ」

ロボットの動いているところを見たい人は下のビデオをご覧あれ:

Diesel_tank_A from Gecko Robotics, Inc on Vimeo.

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

サーバーレスアプリケーションのデプロイと管理を助けるServerless, Inc.が新たに$10Mを調達

Serverless, Inc.は、早くからサーバーレスを手がけ、2015年にはデベロッパーのためのオープンソースのフレームワークを作っている。今日では同社は、これまでのプロダクトをベースとして、サーバーレスアプリケーションのデプロイとデリバリをデベロッパーがもっとコントロールできるようにしたい、と考えている。そのために同社は、Lightspeed Venturesが率いるシリーズAのラウンドにより1000万ドルを調達した。これで同社の調達総額は、1300万ドルになる。

同社はまた、総合的なツールセットServerless Platformを発表した。これには、Serverless Framework(フレームワーク)のほかに、Serverless Dashboard(ダッシュボード)とServerless Gateway(ゲートウェイ)が含まれている。これらのうち、フレームワークでデベロッパーは、さまざまなクラウドプラットホームで使用するサーバーレスのコードをセットアップでき、ファンクションのルールやインフラストラクチャの依存性などの、クラウドごとの違いに対応できる。ダッシュボードは、デプロイに関する情報を視覚化し、サーバーレスファンクションの動作を、さまざまなクラウドプラットホームの上でモニタできる。

図表提供: Serverless, Inc.

ゲートウェイは、レガシーのツールをサーバーレスのアプローチに取り込む方法を提供する。同社の説明によると: “Serverless Gatewayで企業は容易にサーバーレスを既存のサービスのメッシュに統合できる。それらはコンテナやSaaS、そのほかのレガシーシステムなどさまざまだ。Event Gatewayが、サーバーレスのコンピュートと共に、企業のすべてのビジネスイベントにコードで反応する強力な方法を与える”。

同社のファウンダーでCEOのAusten Collinsによると、企業がサーバーレスファーストの考え方に移行すると、アプリケーションの構築とデプロイの費用が低下するが、しかしそのためには、チーム全体や大きな組織全体にわたって使えるツールが必要である。そして同社は、そんなツールを提供していくのだ、と。

“サーバーレスの開発を実運用にまで持っていくためのツールの需要が、今拡大している。それは、チーム全体のデベロッパーや、あるいは全社のデベロッパーが、サーバーレスの開発を安全かつスタンダードなやり方で実践できるためのツールだ”、とCollinsは説明する。

Collinsによると、フレームワークと通信ゲートウェイは今後もつねにオープンソースだ。同社が企業に課金するのは、サーバーレスのコードのインサイトを得るためのダッシュボードと、ゲートウェイのホステッドバージョンへのアクセスだ。しかしゲートウェイは、オープンソースバージョンを使って企業が自力でホストしてもよい。

サーバーレスによって、デベロッパーは必要なインフラストラクチャを気にせずに、自分たちのアプリケーションを動かすことができる。彼らが書くのはインフラストラクチャにアクセスするコードではなく、イベントをトリガするファンクションであり、そのイベントを動かすために必要なコンピュートとメモリーとストレージは、クラウドのベンダーが面倒を見る。

デベロッパーは、適切なインフラストラクチャのデプロイについて悩む必要がなくなり、ただ、ファンクションがイベントをトリガするときに使うインフラストラクチャに関してのみ、課金される。それは従来の、アプリケーションのためにサーバーをまるまるデプロイし、それらが使われても使われなくても24/7支払うやり方に比べると、きわめて対照的だ。

このやり方は確かに、アプリケーションの開発とデプロイに伴う複雑性をかなり取り去ってくれるが、しかし企業などの一連のポリシーに従ってコードを正しくデプロイし管理していく責任はデベロッパーの肩に100%残る。Serverless, Inc.が提供するようなツールは、そんな新しいやり方には(そのままでは、それだけでは)欠けているかもしれないコントロールやインサイトを、デベロッパーに与える。

2015年にローンチした同社は、現在社員が22名いるが、彼らは分散オフィスの形をとっている。メインのオフィスは、サンフランシスコにある。顧客の中には、EA SportsやNordstrom, Reuters, Coca-Colaなどがいる。今回得られた資金は、主に、同社プラットホームの拡大に充てられる。

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世界を57兆個の小さな区画に分割してそれぞれにユニークな名前をつけたwhat3wordsに投資が殺到

what3wordsは、世界全体を57兆個の、一辺が3メートルの正方形に分割して、そのひとつひとつに3つの言葉を割り当てている。その同社がこのほど、新たな投資家3社を開示したが、それらはどれも自動車業界方面からだ。

what3wordsは木曜日(米国時間6/28)に、中国最大の自動車グループSAIC Motorのベンチャー部門と、Formula 1のチャンピオンNico Rosberg、そしてオーディオとナビゲーションシステムのAlpine Electronicsが、ロンドンの同社に投資を行ったことを発表した。これまでの投資家Intel Capitalも、そのラウンドに参加した。

その資金は、新しい市場開拓と製品開発に充てられる。

調達額は公表されていないが、この投資は、ユーザー体験を単純化し、音声コマンドで容易に使えて、企業を自動運転車両の時代に向けて準備させてくれる技術への、主に自動車業界の関心を示している。このアドレッシングシステムではひとつの位置にユニークな(それ一つしかない)3語の組み合わせを与えるから、これまでの音声操作のナビゲーションシステムの多くが抱えていた重大な欠陥をなくしてくれる。それは、道路名の重複だ。

同社は、これら57兆個の正方形に、25000語のボキャブラリーを持つアルゴリズムを使ってユニークな三つの言葉から成る名前を割り当てた。そのシステムは、what3wordsアプリで誰もが利用でき、1ダース以上の言語に対応している。たとえば、パリのエッフェル塔の特定のコーナーにいる友だちに会いたければ、3語のアドレス、“prices.slippery.traps”を送る。Airbnbのホストは3語のアドレスを使って、ゲストを分かりにくい入口に案内する。自動運転車には3語のアドレスを与え、大きなスポーツアリーナの特定のエントランスへ行かせる。

what3wordsのCEO Chris Sheldrickはこう語る: “今回の資金でこの会社が進むべき方向が固まった。それは、車やデバイスや音声アシスタントなどに行き先を指示する方法だ”。

今年の初めにwhat3wordsは、Daimlerが同社の10%株主になったことを開示した。Daimlerの株の一件と、最近公開された投資家(前述)は、いずれも同社のシリーズCラウンドの一環だ。

同社の奇抜なグローバルアドレッシングシステムは、Mercedesの新しいインフォテインメントとナビゲーションシステム…Mercedes-Benz User Experience, MBUX…が採用し、まずこの春にアメリカ以外の市場で発売されたハッチバックの新型Mercedes A-Classに載った。セダンのA-Classはアメリカ市場に今年の後期に来る。

TomTomが先月発表したプランでは、今年の後半に同社のマッピングとナビゲーション製品にwhat3wordsが組み込まれる。TomTomのナビゲーションや交通技術製品を採用している自動車メーカーは、Volkswagen, Fiat Chrysler, Alfa Romeo, Citroën, Peugeotなどだ。

同社はそのほかの自動車メーカーとも商談を進めており、それは、車のインフォテインメントシステムにwhat3wordsを取り入れてもらうことが目的だ。

画像クレジット: what3words

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作物/農地のスペクトル画像から適切な営農診断をするCeres Imagingが$25Mを調達

アグテック(agtech, 農業+テクノロジー)のスタートアップCeres Imagingは、コンピュータービジョンとスペクトル画像(spectral imaging, 分光イメージング)を利用して、作物に関するインサイトを農家に届ける。同社はこのほど、 Insight Venture Partnersが率い、Romulus Capitalが参加する投資ラウンドにより2500万ドルを調達した。同社の調達総額は、これで3500万ドルになる。

この前のシリーズAの資金調達以来同社は、対象作物をこれまでのブドウ園や果樹園から、大豆や小麦のような列状作物にも広げてきた。これらの作物は単位面積あたりの利益は低いが、同社の業容をスケールアップし、大規模な問題に挑戦する機会を与える。

Ceres ImagingのCEO Ashwin Madgavkarは、こう声明している: “われわれの画像技術により農家は、気候変動や人手不足、市場の低迷などの問題に前向きに対応できるようになる”。

上空からの画像で作況分析を提供するスタートアップは多いが、Ceres Imagingはドローンには固執せず、むしろ同社独自開発の機器を搭載した、人が操縦する航空機を利用して、自動化ではなく手作業的に画像データを集める。

そのようにして撮った画像データは、人間の肉眼に見える像からはほど遠い。それらのスペクトルデータを分析して、作物の水分や栄養分の状態が分かる。そのデータは被害の早期警報にもなり、アメリカとオーストラリアの顧客に、必要な肥料や灌水、農薬などの情報を提供する。

画像クレジット: @SelimAzad

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2017年誕生のKubernetesに特化したCI/CDプラットホームCodefreshが早くもシリーズBで$8Mを調達

Kubernetesのコンテナエコシステムのための継続的インテグレーションとデリバリーのプラットホームCodefreshが今日(米国時間6/27)、MicrosoftのベンチャーファンドM12がリードするシリーズBのラウンドで800万ドルを調達したことを発表した。Viola Ventures, Hillsven, そしてCEIFがこのラウンドに参加し、これで同社の調達総額は1510万ドルになった。

このところ、CI/CDプラットホームは毎日どこかで生まれているようだが、CodefreshはKubernetesへの特化で自己を差別化している。Kubernetesは今や必須かつデファクトスタンダードのコンテナオーケストレーションサービスで、その採用は急速に増えている。Codefreshがやることは、Kubernetesへのアプリケーションのデプロイを助けることによって、“開発時間を最大で24倍はやくする”ことだ。それはあまりにも楽観的な数字だが、Kubernetesを使うアプリケーションの開発にCI/CDが加われば、開発とデプロイの工程がスピードアップすることは確かだろう。

Codefreshの協同ファウンダーでCEOのRaziel Tabibは語る: “Kubernetesの採用が急激に増えているから、ツールチェーンがそれに対応していない。M12は、そのことをよく知っている。今回得られた資金により、弊社のロードマップを加速し、顧客ベースを拡大したい”。

Codefreshのプラットホームがデビューしたのは2017年で、同社によると現在のユーザーは約2万社だ。その中には、Giphyなどもいる。

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オープンソースWebサーバーの雄NginxがシリーズCの$43Mでさらなる拡張を計画

オープンソースのWebサーバーNGINXを作っているNginxが今日(米国時間6/20)、Goldman Sachs Growth Equityが率いるシリーズC、4300万ドルの資金調達を発表した。

初期の投資家として取締役を送り込んでいるNEAも、このラウンドに参加した。今回はGoldman Sachs Merchant Banking DivisionのマネージングディレクターDavid Campbellが、同じくNginxの取締役会に加わる。同社によると、今回の投資でこれまでの調達総額は1億300万ドルになる。

このラウンドにおける同社の評価額は、公表されていない。

オープンソースのNGINXは評価が高く、著名な大手サイトも含め、全世界で4億のWebサイトを動かしている。一方、商用バージョンには1500の有料顧客がおり、同社は彼らに、サポートだけでなく、ロードバランシングやAPIゲートウェイ、アナリティクスなどの機能を提供している。

NginxのCEO Gus Robertsonは、名門の投資家たちから支持を得たことを喜んでいる。“NEAはシリコンバレーの最大のベンチャーキャピタリストのひとつであり、Goldman Sachsは世界最大の投資銀行のひとつだ。この両者が共同で今回のラウンドをリードしたことは、企業と技術とチームにとって、すばらしい評価だ”、と彼は述べている。

同社にはすでに、商用製品Nginx Plusを今後数週間かけて拡張する計画がある。“われわれには、イノベーションを継続して、われわれの顧客が分散アプリケーションやマイクロサービスベースのアプリケーションをデリバリするときの、複雑性を軽減する必要がある。そのために数週間後には、Controllerと呼ばれる新製品をリリースする。ControllerはNginx Plusの上のコントロールプレーンだ”、とRobertsonは説明する。Controllerは昨年の秋に、ベータでローンチした

しかし4300万ドルを得た今では、同社は向こう12-18か月でNginx Plusの本格的な‘増築’をしたい意向だ。また、世界各地にオフィスを開いて国際展開を本格化したいし、パートナーのエコシステムも大きくしたい。そしてこれらの取り組みの結果、年内に社員数を現在の220名から300名に増やしたい。

同社のオープンソースのプロダクトは最初、2002年にIgor Sysoevが作った。オープンソースのプロジェクトをベースに彼が商業的企業Nginx社を作ったのが、2011年だ。そしてその1年後に、RobertsonをCEOに迎えた。同社は2013年から今日まで、各年の前年比成長率100%を維持し、その軌道は2019年にも継続すると予想している。

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ディープラーニング専用チップのHailoが$12.5Mを調達、従来型CPUの数倍の性能を達成

これまであまりにも長く、チップは退屈な話題だった。でもでディープラーニングというコンピューティングの革命のおかげで新しい市場が開け、スタートアップがディープラーニングとモデルの計算を加速する専用チップを作って、売ることができるようになった。イスラエルのHailoもそんなスタートアップのひとつで、同社は組み込みデバイス用のディープラーニングチップを作っている。同社は今日(米国時間6/5)、シリーズAで1200万ドルの資金を調達した。

投資家はイスラエルのクラウドファンディングプラットホームOurCrowdのほか, Maniv Mobility, Next Gear, それに複数のエンジェル投資家で、その中にはHailoの会長Zohar Zisapel, Delek MotorsのGil Agmonらがいる。

これでHailoの調達総額は1600万ドルになるが、資金はもっぱら今後のディープラーニングプロセッサーの開発に充てられる。同社の予測では、最初の製品のサンプルを市場に出せるのが2019年の前半だ。それらのチップは主に、ドローンや自動車、各種スマートホーム製品、カメラなど多様なデバイスの、組み込みAIアプリケーションを駆動する。

しかしHailoの主力市場は自動車産業だ。その意味では同社は、最近Intelが買収した同じくイスラエルのMobileyeの後を追う形だ。

HailoのCEO Orr Danonはこう述べる: “これまでのプロセッサーのアーキテクチャは70歳の老人で、今日のディープラーニングやAIの処理ニーズに適していない。Hailoはプロセッサーの革命的なアーキテクチャにより、ディープラーニングの処理を数倍速くする。われわれはコンピューターのアーキテクチャの基本要素であるメモリーとコントロールとコンピュートと、それらの間の関係を、完全に新しい設計にした”。

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ビジネスプロセスオートメーションのWorkFusionが$50Mを調達して買収に向け力をつける

ビジネスプロセスオートメーションのソフトウェアを作っているWorkFusionが、同社の4月の5000万ドルの資金調達ラウンドに新たな投資家を2社加えた。

これで同社の新たな戦略的投資家は、大手保険会社のGuardian、ヘルスケアサービスプロバイダーNew York-Presbyterian、商業銀行のPNC Bankとなる。主に人工知能企業に投資しているベンチャー投資家のAlpha Intelligence Capitalも、この新たな投資に参加した。

企業が手作業で、あのサービスを使ったり、このサービスを使ったりしてやっているビジネスプロセスを、WorkFusionは最初のうち、クラウドソーシングで獲得した労働者にアルゴリズムを教育訓練して、それらのワークフローの自動化*を行っていた。そのころからすでに10年近い年月が経っているが、Crunchbaseによれば、その間に約1億2100万ドルの資金を調達している。それが今では同社の評価に結びつくし、同社の中核的市場である金融サービスと保険業界には、本物のファン層が形成されている。〔*: SaaSインテグレーション、クラウドインテグレーションなどとも呼ばれる。〕

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AIを利用して神経障害を治療するBrainQが$5.3Mを調達、世界最大の脳波データベースを持つ

イスラエルのBrainQは、脳卒中の後遺症や脊髄の損傷などで障害を抱える人びとを、個人化された電磁療法で治療している。同社はこのほど、これまでの350万ドルに加えて新たに530万ドルを調達したことを、発表した。その投資家たちは、Qure Ventures、クラウドファンディングのOurCrowd.com、Norma Investments、IT-Farm、そしてValtech CardioのファウンダーでCEOのAmir Grossなど数名のエンジェル投資家たちだ。

本誌TechCrunchが今年の初めにBrainQを取材したときには、彼らはイスラエルの脳卒中患者を対象とする2件の臨床試験を行っていた。当時の同社は最初の資金調達ラウンドを完了したばかりで、GoogleのLaunchpad Acceleratorとの協働も開始していた。

BrainQは、患者の脳波を利用して、その人に合った治療計画を作る。AIは、どんなに優れたアルゴリズムでも、データがなければ何の役にも立たない。BrainQによると同社には、運動能力に関する世界最大の、Brain Computer InterfaceベースのEEGデータベース(脳波図/脳電図データベース)があり、それを利用して患者の脳波を解釈し、治療計画を作りだす。

BrainQの脳波読み取りデバイス

“今われわれは、新しい時代の入口に立っている。これからはAIをベースとする精密医療が神経障害の治療に使われていく。ただしまだ現状では、十分なソリューションが存在しない”、とBrainQのCEO Yotam Drechslerが今日の発表声明で述べている。“BrainQでは、神経障害の治療のためにこのビジョンが現実化していく機会に、喜びを感じている。短期的には、われわれはすでに相当量の成果を達成し、われわれの技術をさらに前進させ利用を拡大して行ける機会を目前にしている。それによりBrainQは、BCI(brain-computer interface)ベースの精密医療における世界的リーダーになるだろう”。

イスラエルのスタートアップによくあるように、同社のチームにも国の諜報部門の優秀な出身者が含まれ、またAIや神経科学の学者や研究者たちが顔を揃えている。

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リアルタイムデータベースのMemSQLが$30Mを調達、毎秒1兆レコードののスキャンを誇る

リアルタイムデータベースのMemSQLが今日、シリーズDで3000万ドルを調達したことを発表した。これで同社の調達総額は1億1000万ドルになる。このラウンドをリードしたのはGV(元Google Ventures)とGlynn Capitalで、これまでの投資家Accell, Caffeinated Capital, Data Collective, およびIA Venturesも参加した。

MemSQLデータベースは分散リレーショナルデータベースで、標準的なSQLドライバーとクェリを実装し、それらによるトランザクションとアナリティクスをサポートしている。それは、データの取り入れ技術がとくに優れているとされ、1日に数百万のイベントをプッシュできると同時に、レコードをリアルタイムでクェリできる。同社が最近示したところによると、12のサーバーにまたがるクラスター上の1兆あまりの列を1秒でスキャンできた。

このデータベースは、大手のパブリッククラウド上やオンプレミスでデプロイできる。

MemSQLの最近の発表によると、今期第四四半期の登録ユーザー数は前年同期比で200%増加した。これは投資家を喜ばせる数字だが、しかしこの市場は競争が厳しく、多数の強力な古顔たちのほかに、スタートアップやオープンソースのプロジェクトも少なくない。現在のMemSQLのユーザーには、Uber, Akamai, Pinterest, Dell EMC, Comcastなどがいる。

GVのゼネラルパートナーAdam Ghobarahは、今日(米国時間5/15)の発表声明でこう述べている: “MemSQLは大規模かつ高速なオペレーショナルアナリシスを提供でき、動的でインテリジェントなアプリケーションを作れるため、エンタープライズ系のユーザーが増えている。同社はエンタープライズ顧客の増加とともに、数字で明確に表せるほどの成功を収めつつあり、継続的にスケールしている同社に投資できることは喜ばしい”。

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Bluedot Innovationが550万ドル調達。位置情報の精度向上を目指す

正確な位置情報の永続的追跡に関して、モバイル分野での約束はほとんど果たされていない。インストールしたアプリのコンテキスト対応サービスに期待する消費者にとって残念なだけでなく、質の高いユーザーデータを欲しがるマーケターにとっても悩みの種だ。

Bluedot Innovationは、スマートフォンユーザーの位置情報をバックグラウンドで測定する技術を構築することで、課題に挑戦しようとしている。本日(米国時間(4/23)Bluedotは、シリーズAラウンドで550万ドル調達したと発表した。ラウンドをリードしたのは有料道路会社大手のTransurban。豪州メルボルン拠点のスタートアップはこれまでに1300万ドル調達している

同社の技術目標は、ユーザーの位置を数メートル範囲まで絞り込み、APIを使う企業に自社のマーケティング活動がユーザーを物理的店舗に向かわせているかをわからせることだ。この分野への参入企業が数多い。Bluedotが独特なのは、研究開発の焦点を、より正確で低電力のソリューションにこだわり、ネットワークと端末の様々なセンサーを活用することで、ユーザーが何をしてどこを動き回っているかを密集した都市部でも識別できるシステムを作ることに向けていることだ。

当初Bluedotは、有料道路のモバイル支払いを可能にするサービスに特化していた。フロントガラスに何かを取り付けるかわりに、アプリをダウンロードして位置情報の継続的アクセスを許可することで、アプリに登録されている有料道路を通るたびに、手間をかけることなく支払いが行われるしくみだ

その後スタートアップの野望は、特にSalesforceとの提携を通じて間違いなく拡大してきたが、このラウンドをリードしたのが有料道路会社であることを踏まえると今もこの利用形態が中心であることはわかるだろう。昨年11月、同社はTransurbanと共同でLinktGOを公開した。オーストラリアのユーザーが携帯電話で道路料金を支払えるアプリだ

同スタートアップは最新ラウンドで得た資金を使って、サンフランシスコの米国オフィスとメルボルンの本社を増築すると言っている。現在30名の従業員を倍増する計画だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

コードレビューサービスの繁盛でPullRequestはシードから数か月後に$8MのシリーズAを調達

オンデマンドのコードレビューをクラウドサービスとして提供しているPullRequestは最近忙しい。でもそれは、どんなスタートアップでも大歓迎するような忙しさだ。昨年8月にY Combinatorを卒業したばかりの同社はまだ、スタートアップの流儀を学んでいる最中だ。12月には230万ドルのシードラウンド を勝ち取り、資金面では安泰なはずだが、今日同社は同社のシードをリードしたシード投資家Google Gradient Venturesが率いるシリーズAによる、さらに800万ドルの資金調達を発表した。

今日発表された投資には、Y Combinator, Fika Ventures, Lynett Capital, Defy Partnersなど、そのほかのシード投資家も参加した。同社はわずか数か月で合計1030万ドルを調達したことになる。

なぜどうして、花の蜜にたかる蝶のように投資家は同社に殺到するのか? PullRequestは、デベロッパーの大きな痛点を治療する。開発サイクルがはやくなると、真っ先に犠牲になるのが、コードの品質管理だ。同社のファウンダーでCEOのLyal Averyが昨年8月に本誌に語ったところによると、同社はオンデマンド方式でこの問題を解決している。彼は、こう語る:

“われわれは、コードレビューをSaaSとして提供している。デベロッパーがコードをプッシュすると、うちが抱えるオンデマンドのエキスパートたちがそれをレビューする。これによってデベロッパーたちは、負担増となる重いリソースを自分のところで抱えなくても、快調に前進できる。

12月のシードラウンドのときは、Averyはそのプラットホームにオートメーションとインテリジェンス(AI)を導入したい、と言ったが、最近では、今もその方向に向かって進んでいる、という。そこで早期の800万ドルの導入、となる。

今は、大規模なデータリークがあちこちで発生している。Averyも、今後のコードレビューではバグや問題を見つけるだけでなく、フィットネスのUnder Armourなどがやられたようなデータリークの防止にも力を入れなければならない、と言っている(Under Armourの名はたまたまごく最近の例だから挙げたにすぎない)。彼は自明の理由によりクライアントの名は明かさなかったが、最近同社は、コード中に脆弱性を見つけて、リークを未然に防ぐことができた、という。

投資をリードしたGradient Venturesの専務取締役Anna Pattersonは、オンデマンドとコードレビューは強力な組み合わせだ、と見ている。“PullRequestは、良質なコードと仕事の未来が交わるところにいる。AIを使ってコードレビューのアクセス性を良くし、大小を問わずあらゆる企業がコードレビューを気軽に発注できるようにしている”、と彼女は声明文の中で言っている。

コードレビューとバグ追跡は、スタートアップのホットな分野であり続ける。開発サイクルがどんどんはやくなっているから、企業もコードレビューを外注に頼らざるをえない。タイムフレームが長かった昔は、開発のワークフローの中でコードの品質管理をやる余裕があった。しかしタイムフレームはだんだん圧縮され、余裕がなくなり、PullRequestのようなところに頼まざるをえなくなっている。投資家たちは、そこに着目する。

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中小企業の多様なApple製品の利用を自動化クラウドサービスで管理するFleetsmithが$7.7Mを調達

企業がAppleのデバイスを容易に管理できるようにするサービスFleetsmithが今日(米国時間4/10)、Upfront VenturesのリードによるシリーズA、770万ドルの資金調達を発表した。

シード投資家のIndex VenturesとHarrison Metalも、このラウンドに参加した。これで同社の調達総額は1100万ドルになる。同社はさらに、Puppetのファウンダーで元CEOのLuke Kaniesが同社の顧問団に加わったことを発表した。

Fleetsmithは、中小企業によるAppleデバイスのデプロイと管理を助ける。デバイスは、コンピューター、スマートフォン、iPad、Apple TVなど、さまざまだ。これらのデバイスを手作業で全社内的にデプロイすることは時間のかかる作業になり、大企業ではそれをとっくに、そのほかの商用オプションや内製のソリューションに任せている。Fleetsmithは、そのような効率的なデバイス管理をクラウドサービスとして提供することにより、中小企業でも利用できるようにした。

協同ファウンダーのZack BlumとJesse EndahlはそれぞれDropboxとFandomの出身だが、二人とも前の会社ではAppleデバイスの購買と社内デプロイを含む職務を担当していた。そして、そのための中小企業向けの良い方法が市場に存在しないことを、痛感していた。

“Macの編隊をデプロイしてそのセキュリティをインターネットから管理するには、どうしたらいいのか? そのソリューションを、作るか買うかの検討から、やるべきことがまだ多く残されていることを知った。GoogleやFacebookにはすでに内製のMac管理ツールがあるが、それらのツールの民主化にわれわれは挑戦した”、とCEOのBlumは語る。

Fleetsmithのデバイス管理コンソール。写真提供: Fleetsmith

同社は、AppleがApple製品のプロビジョニングを容易にできるために提供しているデバイス管理サービスDevice Enrollment Program(DEP)を利用することにした。顧客企業のIT管理者がDEPの登録ユーザーなら、Fleetsmithを使って人力不使用のデプロイができる、とBlumは説明する。すると社員はラップトップなどどんなデバイスでもオーダーできるようになり、Wi-Fiに接続したらFleetsmithに接続し、デバイスの構成が自動的に行われる。

Blumは曰く、“EDPのいいところは、それをうちのサービスと統合すると、社員がWi-Fiに接続した途端に、デプロイのお世話をすることだ。アカウントが作られ、ソフトウェアがインストールされ、ドライブは暗号化される。新しい社員をインストールし登録する作業が、とても簡単だ”。そうやって必要なものすべてのセットアップが完了すると、アドミンは重要なアップデートを強制できるようになるが、ただしアップデートをする前にはシステムがいくつかの警告をくれる。

新たに同社の顧問になったKaniesは、声明でこう言っている: “Fleetsmithは、完全なオートメーションだ。細かい作業をすべてコンピューターにやらせて、人間はトラブル対策よりも本来の仕事に専念できるようになる。中小企業には人がいないし、冗長性のための余分のコンピューターもないから、このことがとくに重要だ”。

このクラウドサービスのアクセス料金はデバイス1台あたり年間99ドルだ。フリーミアムなので、デバイス10台までは無料で利用できる。同社は2016年に創業され、現在20名の社員がいる。顧客は、HackerOne, Robinhood, Nunaなどだ。

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学費不要で完全な技術者を育てるHolbertonが$8Mを調達して学生数を増やす

ここ数年でHolberton School of Witchcraft and Wizardry Engineeringはもっと総合的なプログラミングスクールとして知られるようになった。二年の教程で完全なエンジニアを育てようとする同校は、今では大学の専門学部の課程と比べて遜色ないと見なされている。今日(米国時間4/9)、サンフランシスコに拠を構える同校は、今後の拡張を支えるシリーズA、820万ドルの資金調達を発表した

そのラウンドは現在の投資家daphniTrinity Venturesがリードした。そして、Omidyar Networkが新たな投資家として参加した。これで同校の資金調達総額は、1300万ドルになる。

Holbertonは現在、約200名の学生を教えている(厳しい入学試験がある)が、それを今後1000名に増やす計画だ。最近同じサンフランシスコ市内で移った大きなスペースは、500名の収容能力がある。アメリカのいちばん大きな大学等でも、コンピューターサイエンスの学生が500名〜1000名もいるところはない。これまでの卒業生はApple, IBM, Tesla, Docker, Dropboxなどに就職している。学生が納めるべき学費はないが、就職後3年間は給与の17%を同校がいただく。

同校は、人種や性別などにとらわれず多様な学生を受け入れることをモットーにしているし、学生ローン等の負債状況も問わない。最近のクラスでは、学生の約40%が女性だ。そして、マイノリティの方がやや多い。残念ながらシリコンバレーでは未だに、こんな学校や企業は珍しい。

協同ファウンダーでCEOのJulien Barbierはこう述べる: “第一級の教育は、誰もが受ける資格がある。Holbertonの学生は、背景がきわめて多様だ。昨日までスーパーのレジをやってた子もいれば、ミュージシャンやポーカーのプレーヤー、高校を出たばかりの子に、金のない人、などなど。しかし全員が、受ける教育だけはアイヴィーリーグ(名門大学)級であるべきだ。Holbertonでは、全員に恵まれた人びとと同じ機会が与えられ、今後の全人生を投ずる価値のあるスキルを習得する。ここの学生たちは、ときにはわずか9〜12か月で、アイヴィーリーグの卒業生たちと競争して就職している。

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サーバーレスコンピューティングのモニタリングサービスStackeryが$5.5Mを調達

StackeryのファウンダーたちがまだNew Relicにいた2014年に彼らは、今後伸びてくるサーバーレス技術の市場にツールを提供していく機会がある、と考えていた。New RelicのIPOを契機に同社を去った彼らは、サーバーレスのアーキテクチャに統括と管理の層を提供する、を目標としてStackeryを創業した。

今日(米国時間4/3)同社は二つの大きな発表を行い、その最初の550万ドルの資金調達を彼らは“シード+”(プラス)と呼んでいる。第二の発表は、Health Metrics Dashboardと呼ばれるサーバーレスのパフォーマンスモニタツールだ。

まず、資金調達の話から。なぜ、シードプラスと呼ぶのか? 同社の協同ファウンダーでCEOのNathan Taggartによると、シリーズAでも良かったけど、でもまだ彼らの市場がそれほど成熟していないので、控えめな呼び方にした。“シリーズAへの欲求はあったけど、シードプラスの方が市場の現状に合っている”、と彼は述べる。今はまだ、各社がやっとサーバーレス方式の利点を理解し始めた段階だから、明らかに成長途上の市場だ。

HWVPがこのラウンドをリードし、Voyager Capital, Pipeline Capital Partners, そしてFounders’ Co-opが参加した。これにより、2016年に創業した同社の調達総額は730万ドルになった。

AWS LambdaAzure Functionsなどのサーバーレスコンピューティングという呼び名は、やや誤称だ。プログラムはサーバーが動かすのだけれども、アプリケーションのための専用のサーバーは要らない。トリガーイベントがあってそれに呼応するコードをサーバーが実行するときだけ、料金が発生する。これに先駆けてやってきたクラウドコンピューティングと同じく、デベロッパーがこれを好むのは、アプリケーションの構成やリソースの確保に大量の時間を取られずに済むからだ。

しかし、従来のクラウドコンピューティングと同じく、サーバーレスも実はクラウドサービスだ。だからこそ、デベロッパーは容易にアクセスできる。2011年に始まった“ITの消費者化”現象を思い出せば、それはクラウドサービスを容易に調達できる能力と引き換えに、組織内部のコントロールを失うことを意味していた。

クラウド初期の当時と同じく、今企業はサーバーレス技術のアドバンテージを求めるが、それと同時に、その費用や、他企業の利用状況、セキュリティ、企業のルールとのコンプライアンスなどが気になる。そこで、Stackeryのようなサービスの出番となる。

Health Metrics Dashboardと名付けられた新しいダッシュボードは、このビジョンの延長であり、モニタリングにルーツを持つファウンダーたちらしいプロダクトだ。サーバーレスはコンテナを扱うことが多く、多くのファンクションがそこにはある。何かがおかしくなったとき、その根因を見つけるのが難しい。

StackeryのHealth Metricsダッシュボード。写真提供: Stackery

そのダッシュボードは、ひとつのアーキテクチャ全域のスループットと各リソースのパフォーマンスを見せるから、デベロッパーは、どこにボトルネックがあり、パフォーマンスの問題や失敗があるか分かる。

同社は2016年に創業し、オレゴン州ポートランドに本社がある。社員は今9名で、内5名がエンジニアだ。年内には3名の増員を計画している。

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MySQL代替系MariaDBがビッグデータ分析スタートアップMammothDBを買収してBIアナリティクスを強化

MariaDBは、人気の高いMySQLデータベースの簡易な代替系としていちばんよく知られている。しかしMariaDB Corporationを創ったのはMySQLのファウンダーMonty Wideniusであり、そこがそのソフトウェアのすべてをオープンソースのライセンスで提供している。それは明らかに、もっと大きな市場をねらっているからであり、大きくなってOracleなどともより有利に競合したいからだ。という同社が今日(米国時間3/27)、ブルガリアの企業向けビッグデータ分析サービスMammothDBを買収したことを発表した。

MariaDBはすでに、MariaDB AXという名で企業向けアナリティクスとデータウェアハウジングのシステムを提供している。そのサービスは2017年にローンチしたが、これにMammothDBの専門的能力を注いで、力をつけたいのだ。

MariaDBのCEO Michael Howardはこう説明する: “MammothDBのチームは、MariaDBの成長にとってきわめて重要な時期に来てくれた。彼らは、ビッグデータのソリューションでめざましい実績を有している。昨年はMariaDB AXの需要が急増したが、それは、Oracle やTeradataのようなプロプライエタリな提供物と違ってオープンソースの世界では従来、アナリティクスの部分に欠落があり、企業ユーザーはその欠落を埋めたかったからだ。MariaDBがこの成長中のニーズに対応し、そのアナリティクスのプロダクト(MariaDB AX)を継続的にイノベーションしていくためには、MammothDBの専門的なアナリティクスの能力が欠かせない”。

買収の価額は公表されていない。MammothDBは2015年に3TS Capital PartnersとEmpower Capitalがリードするラウンドで180万ドルのシード資金を調達したが、その後の資金獲得の話は聞かない。一方MariaDBは、2017年の後半にAlibaba GroupとEuropean Investment Bankが率いるシリーズCのラウンドで5400万ドルを調達した。その資金が、今回の買収を支えたものと思われる。

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