テンセントが中国人留学生の授業料支払いに特化したクロスボーダー送金スタートアップに出資

Easy Transferのチーム(画像クレジット:Easy Transfer)

Tencent(テンセント)は、国外にいる何十万人もの中国人学生の学費支払いのストレスを軽減することを目的としているスタートアップEasy Transfer(イージートランスファー)に出資した。

Tencentはこの件についてのコメントを却下したが、Easy Transferの創業者でCEOのTony Gao(トニー・ガオ)氏はTechCrunchに、Tencentは現在Easy Transferの株式約5%を所有していると語った。この投資は2021年12月にクローズし、Easy Transferが現在行っているシリーズCラウンドの第1弾となった。IDGキャピタルとZhenFundがEasy Transferの初期投資家だ。

Easy Transferは取引を直接扱うのではなく、中国でのクロスボーダー決済ライセンスを持つ金融機関と連携している。ガオ氏は以前のインタビューで、同社の付加価値は、送金の手間を省くことだと語っている。従来のやり方では、親や学生は銀行を訪れ、たくさんの書類に記入し、送金先情報が正しいかどうかダブルチェックし、大学の口座に授業料が振り込まれるまで気を揉みながら待たなければならなかった。

Easy Transferでは、ユーザーはオンラインで簡単なフォームに記入するだけで、あとは同社が最大200元(約3600円)の手数料ですべてを処理する。

Tencentの戦略的投資により、Easy Transferはユーザー体験をさらに合理化するつもりだ。両社はWeChatベースの学費送金サービス「WeRemit」を共同開発した。WeChatのエコシステム内にある何百万ものサードパーティのライトアプリとは異なり、WeRemitはWeChatからの手厚いサポートを受け、WeChatが一部運営を行っている。

「マネーロンダリング防止、本人確認、情報のセキュリティなど、WeChatはクロスボーダー決済取引をより安全なものにします」とガオ氏はいう。「WeChatは膨大な量のユーザーデータを保有しているため、銀行でも対応できないような強固なリスク管理システムを構築することができるのです」。

お金を動かす前に、WeRemitはユーザーの顔をスキャンして本人確認を行い、WeChatにすでに保存されている個人情報を収集する。中国のインターネットプラットフォームは、モバイル決済やコンテンツ投稿などのコアな機能を有効にする前に、人々の真の身元を確認することが義務づけられている。

WeChatのAIを使った金融コンプライアンスシステムも活躍している。授業料の請求書、内定通知書、ビザ情報など、WeRemitに提出された書類を特定し、理解するために機械学習が使用されている。また、このシステムではリスクの高い取引にフラグを立ててマニュアルで確認したり、請求額と支払額の数字を比較して過払いを回避したりすることもできる。

WeRemitのサービスを支えているのは、Tencentのオンライン決済部門であり、WeChatのデジタルウォレットであるWeChat Payも運営しているTenpayだ。ユーザーから依頼を受けると、クロスボーダー取引ライセンスを持つTenpayが、Easy Transferを受け入れている大学2000校のいずれかに送金する。

中国で広く普及しているWeChatと提携することで、Easy Transferのリーチが大幅に拡大する可能性がある。ガオ氏によると、Easy Transferは2021年に学生12万人にサービスを提供し、20億ドル(約2280億円)以上の取引を処理したという。現在は、WeChatが「海外留学生」と呼ぶ50万人のユーザーをターゲットにしている。教育省によると、2019年には全体で約70万人の中国人学生が海外に留学していた。

Tencentにとって、Easy Transferとの提携は、海外に旅行する観光客をターゲットにしたクロスボーダーフィンテックサービスの幅を広げることにつながるかもしれない。ガオ氏は、Easy Transferのモデルをアジアの他の地域、特に南アジアや東南アジアで再現したいと考えている。インド、ネパール、ベトナムといった国々で増加している海外留学生を取り込む計画だ。これらの国々の家庭は、学費の送金に関して同じような悩みを抱えており、さらに手数料に敏感だと、ガオ氏はいう。

Tencentにとって海外展開は困難で、海外での影響力を拡大するために主に戦略的投資に頼ってきた。例えば、ビデオゲーム会社の膨大なポートフォリオがその例だ。Tencentは、Grab(グラブ)を含むアジア全域の複数のフィンテックサービスプロバイダーを支援してきた。Tencentは、海外送金に必要なライセンスを持つ適切な現地パートナーとEasy Transferを結びつけることができるとガオ氏は述べ、Easy Transferは現地チームの構築とWeRemitのような使いやすいプロダクトに注力するとしている。

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(文:Rita Liao、翻訳:Nariko Mizoguchi

Instagram、2021年第4四半期に世界総ダウンロード数でTikTokを抑え再びトップに

Instagram(インスタグラム)は、インドでのTikTok(ティクトック)禁止の恩恵を受けており、2021年第4四半期時点の世界総ダウンロード数で首位に返り咲いた。アプリインテリジェンス会社Sensor Tower(センサータワー)が発表した新しいデータによると、Instagramにとって2021年第4四半期は少なくとも2014年以来最高のものとなり、インストール数は第3四半期から10%増えた。また、Instagramは、2019年第4四半期にWhatsAppがその座を占めて以来、ダウンロード数ランキングで1位を獲得した初のMeta傘下アプリとなった。

実際、過去2年でTikTokが世界ダウンロード数で1位でなかったのは2021年第4四半期が2回目だったとSensor Towerは指摘している。

その前にTikTokが首位から転落したのは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が始まった頃で、2020年第2四半期にZoom(ズーム)がTikTokを破ってダウンロード数1位のアプリとなった。

画像クレジット:Sensor Tower

Instagramが世界の(ゲーム以外の)アプリ市場でトップに躍り出たのは、Androidユーザーによるインストールが増加したためだ。Google Playアプリの世界ダウンロード数トップチャートでは、2四半期連続でMeta傘下のアプリが1位と2位を獲得した。1位はInstagram、2位はFacebook。一方、TikTokは3位だった。

画像クレジット:Sensor Tower

Apple(アップル)のApp Storeで最もダウンロードされたアプリを示すチャートでは、状況はかなり違っているようだ。

TikTokとYouTubeがそれぞれ1位と2位をキープしており、2020年第2四半期以降、その座を守り続けている。第4四半期にTikTokは、8四半期連続でApp Storeでのインストール数が5000万回を突破したとSensor Towerは指摘している。

残りのトップ5は、3位WhatsApp、4位Instagram、5位FacebookとMetaのアプリで占められている。一方、6位には、国家キャンペーンで宣伝されたことを受け、中国の国家詐欺防止センターアプリが異例のランクインを果たした。その他は、ソーシャルアプリ、チャットアプリ、エンターテインメントアプリという典型的なセレクションで占められている。

画像クレジット:Sensor Tower

興味深い補足として、2021年第4四半期には、TwitterがApp Storeで最もダウンロードされたアプリのトップ20に2020年第1四半期以来初めて入った。2020年以降、4度目のランクインだ。ダウンロードは前四半期比34%増と急増し、その後も成長は続いている(製品開発活動の活発化がようやく実を結び始めたのかもしれない)。

TikTokは米国のApp StoreとGoogle Playの両方でダウンロード数第1位のアプリだが、世界第1位からの転落は、少なくとも部分的にはインドが2020年6月に「国家安全保障」の懸念から、中国企業の他のアプリとともにインド国内で禁止する決定を下したことに起因している。

Sensor TowerがTechCrunchに語ったところによると、禁止措置が取られて以降、Instagramのグローバルダウンロードにおけるインドの割合は着実に増えているという。

画像クレジット:Sensor Tower

例えば、2020年第2四半期には、Instagramのダウンロード数の約21%がインドからのものだったが、2021年第4四半期にはそのシェアは39%に拡大した。また、通年で見ると、2020年にはInstagramのダウンロード数の約25%がインドからで、2021年には約36%に増えた。

InstagramはTikTokの脅威に対処すべく動画に注力するようになり「Reels」というTikTokクローンの普及に努めてきた。Instagramは競争が激化する中で牽引力を回復しようと、2021年にReelsに投稿するクリエイターに巨額のボーナスを提供し始め、中には1万ドル(約115万円)という高額な支払いもあった。

直近の四半期はInstagramが勝利したものの、Sensor Towerのデータによると、通年(2021年)の両アプリストアのグローバルダウンロード数ではTikTokがトップで、次いでFacebook、Instagramの順となっている。

ちなみに、Sensor Towerのライバル会社App Annieは、少し異なるランキングを発表している。App Annieのデータでも世界的なダウンロード数ではTikTokがトップだが、次いでInstagram、Facebookの順となっている。このことから、FacebookとInstagramのダウンロード数は近いと考えられる。Sensor TowerとApp Annieのダウンロード数推定方法が異なるため、結果的に異なる数字になったものと思われる。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

中国の探査機「嫦娥5号」が月面に水が存在する証拠を直接確認、世界初

中国の月探査機Chang’e-5(嫦娥5号)が、月面で水の存在を確認するデータを観測した。これは、地球の衛星に水が存在することを現地で確認した初めての例になる。中国の研究者は、Science Advancesに掲載された研究論文で、探査機がH2Oや水酸基(H2Oに近い化学物質)の兆候を検出したと主張している。嫦娥5号は、着陸地点の近くにあるレゴリスの組成をスペクトロメーターで分析した。その結果、ほとんどの土壌のスペクトル観測による水の濃度推定値は120ppm以下で、月面は地球の表面よりもはるかに乾燥していることがわかった。

Honglei Lin他。

中国の科学者たちは、これらの分子のほとんどが太陽風移植と呼ばれるプロセスによって月にもたらされたと考えている。太陽からの荷電粒子が水素原子を月面に追いやり、後に酸素イオンと結合して水と水酸基を形成したという説だ。今回の研究は、NASAが2018年に発表した、空中赤外線望遠鏡を用いて月の太陽に照らされた表面に水が存在する証拠を発見した知見に基づいている。何十年もの間、科学者たちは、月には大気がほとんど存在しないため、月は完全に乾燥していると考えていた。大気がないということは、太陽の厳しい放射線から水分子を守るものがないと考えられていたのだ。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Igor Bonifacic(イゴール・ボニファシッチ)氏は、Engadgetの寄稿ライター。

画像クレジット:China Daily CDIC / Reuters

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(文:Igor Bonifacic、翻訳:Aya Nakazato)

Robloxが中国でのサービスを一時停止、「重要な一時的措置」を実施

Roblox China’s developer day(画像クレジット:Roblox China)

2021年12月8日、Tencent(テンセント)が公開・運営しているRobloxの中国版「罗布乐思(Luobulesi)」が、iOSとAndroidでサービスを開始してから5カ月で突然サーバーを閉鎖した。

驚きを隠せない多くのユーザーは、中国のソーシャルメディアで、この急な告知に不満を漏らしている。ユーザーがプレイしていたのは、実は「アーカイブ削除テスト版」だったと、罗布乐思は告知で述べている。中には「自分のアカウントに課金できるテストゲームなんてあるだろうか」とキレたユーザーもいる。

Robloxの広報担当者はTechCrunchへの声明で「2021年、私たちは罗布乐思としても知られているRoblox Chinaをローンチし、中国で3D体験の没入型仮想世界を構築するというビジョンを掲げ、それをテストし、繰り返してきました」と述べている。「私たちは、中国で魅力的なプラットフォームを構築することは反復的なプロセスであると常に認識しており、罗布乐思ユーザーとグローバルな開発者コミュニティのサポートに感謝しています」。

Tencentは、TechCrunchからのコメント要求に応じていない。

2019年5月、RobloxとTencentは、前者が51%、Tencentが49%の株式を保有するジョイントベンチャーを発表したが、これは中国のジョイントベンチャーで外国企業が過半数の株式を保有する珍しいケースだ。2020年7月、罗布乐思はAndroidテスト版を公開し、期間終了時にユーザーアーカイブをクリアすることを明言している。

データインフラ

Robloxのユニークなサービスは、規制当局の認可を得るのに時間がかかったかもしれない。罗布乐思は、当初、教育志向であることを謳っていた。しかし、2021年、中国は民間教育セクターに対する徹底的な取り締まりを開始した。また、中国では子どものゲーム時間を厳しく制限しているため、罗布乐思に若いプレイヤーが触れる機会への制限も予想されていた。

また、中国の新しいデータ規制が、同国にある外国のインターネットサービス事業者にどのような影響を及ぼしているのかも気になるところだ。中国の国境を越えたデータ転送規制の強化を受けて、YahooLinkedInは、この巨大市場からサービスを撤退する最後の外国企業ではないはずだ。

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Robloxの声明には、ちょっとしたヒントある。

「罗布乐思の長期的なビジョンを実現するためには、データアーキテクチャへの投資を含む、必要な投資を今、行うことが重要です。次のバージョンの罗布乐思のを構築するために、いくつかの重要な一時的なアクションが必要だと判断しました」。

海外のゲームは、中国で公開するに通常、マーケティング、流通、そしておそらく最も重要な規制遵守とゲーミングライセンスの申請を支援してもらうための、現地パートナーを求めている。

Tencentのような味方がいれば、罗布乐思のユーザー生成型プレーが中国当局の方針に反することはないだろう。罗布乐思はRobloxのグローバルプラットフォームから切り離されており、同じゲームやプレイヤーのプールを保有しているわけではない。そのため、多くの中国人ユーザーはVPN経由でグローバル版に移行しており、世界的に人気のあるタイトルの中国語版が検閲の対象となるのという現象が起こっている。

それでも罗布乐思は、国内外の多くのデベロッパーにとって、中国のカジュアルゲーム市場を開拓するための登竜門的な存在となっている。「公式」ローンチの時期が未定であることも、多くのクリエイターをいらいらさせているのは間違いない。アプリ分析会社のSensor Towerによると、同プラットフォームは12月8日に削除されるまでに、中国のApp Storeで170万回インストールされたという。

Robloxの広報担当者は「2021年、私たちが罗布乐思をローンチしたとき、私たちは中国で、魅力的なメタバース体験を提供するプラットフォームを構築したいと長期的な視野を持っていました。その目標は変わっていない」と述べた。

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(文:Rita Liao、翻訳:Katsuyuki Yasui)

Tencentは投資を続けつつも緊密な提携企業の株式を売却、中国政府のご機嫌とりか

Tencent Holdings Ltd.のマーティン・ラウ社長と、ポニー・マー会長兼CEO(画像クレジット:Brent Lewin/Bloomberg via Getty Images)

中国のインターネット界の巨人Tencent(テンセント)は、その膨大なポートフォリオを売却している。現地時間1月4日、同社はシンガポールのインターネット複合企業であるSeaの30億ドル(約3480億円)以上の株式を売却する計画を発表し、Seaの株式を21.3%から18.7%に切り下げ、議決権を10%以下にすることを発表した。

この動きは、TencentがJD.comの株式1600万ドル(約18億6000万円)を株主に渡すことを決定してから1カ月も経たないうちに行われた。この移行により、JD.comにおけるTencentのポジションは2.3%程度に低下することになる。この取引の一環として、Tencentの社長兼CEOであるPony Ma(馬化騰、ポニー・マー)氏の最側近Martin Lau(マーティン・ラウ)氏はJD.comの取締役を退任することになる。

中国のeコマース事業者JD.comとシンガポールのエンターテインメントとeコマースグループのSeaは、Tencentの最も重要な戦略の一部だ。同じくTencentが支援するPinduoduoが台頭する以前、JD.comは拡大するAlibabaのeコマース帝国に対するTencentの主要な防衛策だった。Seaのゲーム運営会社Garenaを通じて、Tencentが所有するタイトルは東南アジア全域で展開されている。

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Tencentは、中国の独占禁止法違反の取り締まりと「共同富裕」キャンペーンを背景にこれらの売却を行った。そのため、Tencentは政府のご機嫌を取るために、自ら強固な同盟関係を解消したのではないかという憶測が飛び交っている。この主張は、Tencentが株主へのクリスマスプレゼントとして、JD.comの株式分配を行ったことの説明にもなりそうだ。ビッグテックの影響力を抑制しようとする中国政府の取り組みに対する同様の回答として、AlibabaはTwitterに似たWeiboの株式の約30%を国営コングロマリットに売却することを検討していると、Bloombergは2021年12月に報じている。

TencentによるSea株売却の根拠は、あまり明確ではないようだ。一部の投資家は、中国からの投資に対するインドの厳しい姿勢と関連している可能性を指摘している。Seaのeコマース部門Shopeeは、インド市場に参入するための準備を進めてきた

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Tencentは、他のハイテク大手に対する影響力を減らそうとしているにもかかわらず、Tencentは全体的な投資ペースは落としていない。中国のスタートアップデータアグリゲータであるIT Juziによると、創業23年となる同社はこれまでに1200社以上に投資している。2021年だけでも278社に1300億元(約2兆3732億円)以上を投入し、過去最高を記録している。フードデリバリープラットフォームのMeituan、動画共有サイトのBilibili、Pinduoduoなど、他の主要な盟友に対するTencentの影響力を削いでいくのかはわかっていない。

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(文:Rita Liao、翻訳:Katsuyuki Yasui)

中国当局が2021年7月から新作ゲームを1本も承認せず―約1万4000もの関連企業が登記抹消

中国当局が2021年7月から新作ゲームを1本も承認せず、約1万4000もの関連企業が登記抹消

Andrea Verdelli/Getty Images

中国ではビデオゲームの新規ライセンス発行が2021年7月から凍結されており、現在(2022年1月3日時点)までに約1万4000もの小規模なゲーム関連会社が登記を抹消されたと報じられています。

香港メディアThe South China Morning Post(SCMP)によると、中国でゲームのライセンスを担当している国家新聞出版署(NPPA)は7月末以降、新規タイトルの承認リストを発表していないとのこと。これは2018年3月~12月にかけての休止以来(当時も中国ゲーム市場の成長が大幅に鈍化)、中国内で最も長い新規ゲームライセンスの停止となります。

すでに昨年(2021年)9月、中国当局がテンセントやネットイースといった大手ゲーム開発企業を呼び出し、新作ゲームのライセンス発行を停止すると申し渡したことが報じられていました。さらに言えば、中国で18才未満が週に3時間以上ゲームをプレイするのを禁じられた直後のことでもあります。

そのため小規模なゲーム関連企業の多くが事業を閉鎖し、ゲーム業界最大手のパブリッシャーらは海外展開を進めているとのこと。その結果マーチャンダイジングや広告・出版に関わる企業を含む何千ものゲーム関連企業がこの数カ月で廃業し、約1万4000社が登記を抹消される事態となっています。この数字は2020年中に閉鎖された1万8000社から、かなりの加速を示しています。

かたやTikTokを運営するByteDance、オンライン検索大手のBaidu、Tanwan Gamesなどの大手企業は、ゲーム事業に関わる多くの従業員を解雇して損失を縮小。その一方、業界トップのテンセント・ホールディングスとネットイースは海外市場に経営資源を投入していると伝えられています。

たとえばテンセントは子会社のTiMi Studio Groupのもと、シンガポールに新たなビデオゲーム開発スタジオを開設する予定とのことです。TiMi社はモバイルゲームの大ヒット作「王者栄耀」(「Honour of Kings」)や「Call of Duty: Mobile」、「ポケモンユナイト」などの開発元として知られています。

NPPAは今回の停止についての公式な説明も、新規ゲーム承認のプロセスがいつ再開されるかの手がかりも提供していません。

もともと中国でのゲーム規制強化は、習近平主席がゲームを問題視したことから始まっており、さらに最近の国営メディアがオンラインゲームを「精神的アヘンが数十億ドル規模の産業に成長した」と非難したことで加速した経緯があります。中国の国策であり、最高指導者の意向である以上、ゲームへの締め付けを撤回することは困難かもしれません。

(Source:SCMPEngadget日本版より転載)

中国で危ぶまれるKindleの将来、Amazon.cnからKindle端末が消える

約9年前に中国でKindle(キンドル)の出荷が始まって以来、電子書籍の巨人は同国で忠実なファンを獲得してきた。だが、デジタルコンテンツに関する規制のため、その道のりは決して平坦ではなかった。最近、同国におけるAmazon(アマゾン)傘下の電子書籍事業が一部縮小される兆しがある。

Alibaba(アリババ)のオンラインショッピングモールTmall内のKindleの公式ストアが10月に閉鎖された。Kindle中国版は、Amazonの中国向けサイトであるAmazon.cnで現在、在庫なしとなっている。JD.com(JDドットコム)の公式ストアは引き続きオープンしているが、ほとんどの端末がやはり在庫切れとなっている。WeChat(ウィーチャット)の公式ストアでは、まだ一部の機種が販売されている。

Amazonの広報担当者はTechCrunchへの声明で、Kindleの一部のモデルは「現在、中国では売り切れ」だが、消費者は「サードパーティのオンラインおよびオフライン小売店」で購入できると述べた。同社は、Alibabaストアが閉鎖された理由や、中国でKindleの在庫がない理由については言及を避けた。

「我々は中国の消費者への奉仕に専念しています」と広報担当者は述べた。「質の高いカスタマーサービスと保証を提供するというAmazonのコミットメントに変わりはありません」。

TechCrunchはAlibabaとJD.comにコメントを求めている。

国有Beijing News(新京報)の子会社であるBK Economyの記者によるソーシャルメディアへの投稿によると、Amazonは11月に中国でKindleのデバイスチームを解散させたと伝えられている。Amazon China(アマゾン・チャイナ)は、解雇の疑いについてコメントを拒否した。

デバイスチームの解雇は、この電子書籍のローカル版ハードウェアの終わりを意味する。iPhone同様、Kindleは中国版の端末を提供している。機能は米国版と同じだが、中国におけるアフターサービスが付いている。ハードウェア部門の閉鎖は、サードパーティーの業者による中国の消費者への販売が、Kindleの海外モデル輸入に制限されることも意味する。

重要だが難しい市場

2017年の時点で、中国はKindleにとって最大の市場であり、2桁の成長を遂げているとAmazon Devices(アマゾン・デバイス)の上級副社長David Limp(デビッド・リンプ)氏は当時述べている。とはいえ、中国の電子書籍市場は、当初から他の地域とは明らかに異なっていた。

「世界の9割の国のベストセラーリストを見ると、電子書籍は、少なくともリストの上位に関しては、従来型書籍の電子化版と同等です。しかし中国では、従来型書籍は、従来型のテレビや映画などの長編映像コンテンツと同様、その大半が国有出版社やコンテンツハウスから出版され、扱えるテーマに制約があるため、あまりおもしろくありません」と、中国の電子書籍業界のベテランは匿名で述べた。

最近の中国におけるKindleの状況やTmallストアの閉鎖を決定するに至った経緯は不明だ。しかし、Kindleが中国市場に存在していた期間と販売されたハードウェアの量を考えれば、当然、AmazonのKindle電子書籍ストアから従来型電子書籍を購入して読んでいる中国のKindle所有者が依然として多数存在しているはずだ。

Kindleの中国版電子書籍ストアはまだ利用できるため、現在、中国でKindleを所有している人は影響を受けない。中国版はグローバル版とは別物で、英語版の書籍はかなり少ない。

Amazonは長年にわたり、中国で衰退しつつあるいくつかの事業を縮小する一方、芽生えつつある事業は強化してきた。2019年には、中国の買い手と売り手をつなぐオンラインマーケットプレイスを閉鎖した。オンラインマーケットプレイスは、Alibabaのような中国の巨人と競合する事業だった。他方、同国での輸出事業に力を入れ、中国の販売業者が世界中の顧客を見つける手助けをしている。

ロイター通信が2021年12月に、Amazonが中国政府から認可された書籍を掲載するポータルを作成したと報じたことで、同社は批判にさらされている。このプロジェクトは、中国における電子書籍のライセンス問題解決に一役買っていた。

画像クレジット:Amazon

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(文:Rita Liao、翻訳:Nariko Mizoguchi

2021年に知ることになったサイバーセキュリティの6つのポイント

この12カ月間におけるサイバーセキュリティは、暴れ馬のようだった。サイバーセキュリティで何もかもが壊れ、あとはそのことを認めるだけとなり、そして今年、2021年は、特に年末にかけて何もかもが一度に壊れた。しかし、何はともあれ、私たちはこれまで以上に多くのことを知り、この年を終えることになる。

この1年で、私たちは何を学んだのだろうか。

1.ランサムウェアの被害で大きいのはダウンタイムであり身代金ではない

ファイルを暗号化するマルウェアの被害が続いている。2021年だけでもランサムウェアは町全体にオフラインを強いることになり、給与の支払いをブロックし、燃料不足を招いた。企業のネットワークの全体が、数百万ドル(数億円)の暗号資産と引き換えに人質に取られたからだ。米財務省の推計では、ランサムウェアの2021年の被害額は、これまでの10年を合わせた金額よりも多い。しかし研究者たちによると、企業の被害の大半は、生産性の落ち込みと被害後の困難な後始末作業によるものだ。後者には、インシデント対応や法的サポートも含まれる。

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2.FTCはモバイルのスパイウェアメーカーに被害者の通知を命じることができる

SpyFoneは、2021年9月の連邦取引委員会(FTC)からの命令により米国で禁止される初めてのスパイウェアになった。FTCはこの「ストーカーウェア」アプリのメーカーを、人目につかない秘かなマルウェアを開発し、ストーカーや米国ないの悪意を持つ者が、被害者のスマートフォンのメッセージや位置情報の履歴などを知られることなくリアルタイムでアクセスできるようにしたと訴えた。さらにFTCはSpyFoneに、同社が不法に集めたデータをすべて削除し、同社のソフトウェアによってスマートフォンをハックされた人たちに通知することを命じている。

関連記事:米連邦取引委員会がスパイウェアSpyFoneを禁止措置に、ハッキングされた被害者に通知するよう命令

3.サイバーセキュリティへのVCの投資は2020年に比べて倍増

2021年はサイバーセキュリティへのVCの投資が、記録破りの年だった。8月には、投資家たちが2021年の前半に115億ドル(約1兆3242億円)のベンチャー資金を投じたことが明らかとなっている。これは2020年の同時期に投じられた47億ドル(約5412億円)の倍以上の額となる。最大の調達はTransmit Securityの5億4300万ドル(約625億円)のシリーズAと、Laceworkの5億2500万ドル(約605億円)のシリーズDだった。投資家たちは、クラウドコンピューティングとセキュリティのコンサルティング、およびリスクとコンプライアンス方面の好調が投資に火をつけたという。

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ハイテク企業がユーザーデータの最大の保有者であることは周知の事実であり、意外にも、犯罪捜査のための情報を求める政府のデータ要求の頻繁な対象になっている。しかし、Microsoftは2021年、政府が検索令状に秘密命令を添付する傾向が強まっていることを警告し、ユーザーのデータが調査の対象となる時期をユーザーに通知しないようにしている。

関連記事:米政府による顧客データ要求の3分の1が秘密保持命令をともなう、マイクロソフト幹部が乱用に警鐘

Microsoftによると、法的命令の3分の1は秘密保持条項付きで、その多くは「意味のある法的分析や事実分析に裏づけられていない」と、同社の顧客セキュリティー・トラストの責任者Tom Burt(トム・バート)氏はいう。Microsoftは、秘密保持命令は技術産業全体に蔓延していると述べている。

5.FBIはサイバー攻撃の後処理の一環として、プライベートネットワークへのハッキングを許される

2021年4月にFBIは、この種の操作としては初めてハッカーが数週間前に放置した米国の数百に及ぶ企業のメールサーバーにあるバックドアの削除を開始した。MicrosoftのメールソフトウェアであるExchangeの脆弱性を大規模に悪用して、ハッカーが米国全域の何千ものメールサーバーを攻撃し、連絡先リストと受信箱を盗んだ。非難されているのは中国だ。その犯行により数千のサーバーが脆弱性を抱えたままであり、企業は緊急に欠陥を修復すべきだが、しかしパッチは残されたバックドアを削除しないので、ハッカーが戻ってきて容易にアクセスを取得できる。

関連記事:中国の国家ハッカーがExchange Serverの脆弱性をゼロデイ攻撃、マイクロソフトが警告

テキサス州の連邦裁判所が操作を許可し、FBIはハッカーが使ったのと同じ脆弱性を利用してバックドアを削除した。裁判所による操作許可の根拠は、今後の再犯への恐れだ。それにより、悪人たちによる今後の悪用を防いだ。同様の「ハックとパッチ」操作でボットネットを駆除した国は他にもあるが、サイバー攻撃の後でFBIがプライベートネットワークを効果的に掃除したのは、知られているかぎり、これが初めてだ。

6.詐欺師たちが自動車保険のサイトを襲って失業手当を詐取

2021年は複数の保険企業が、ありえないがますます普通になってきた詐欺のターゲットになった。Metromileによると、保険の見積もりを保存する同社のウェブサイトにバグがあり、運転免許証の番号が盗まれた。そして数カ月後には、Geicoもターゲットになり、同じく運転免許証の番号を盗み取られている。

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Geicoのデータ侵犯報告は、盗んだ免許証番号を使って、ユーザーの名前で「失業手当を申請した」詐欺師たちを非難した。米国の多くの州では、州の失業手当を申請する前に運転免許証を必要となる。自動車保険会社ならその番号がわかるので、ターゲットにされたのだ。

画像クレジット:Getty Images

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(文:Zack Whittaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ドローンで中国におけるフードデリバリーを再定義するMeituan、自転車や自動車で行きづらい場所へ配達

深圳にあるピックアップキオスクの最上部に着陸するMeituanのフード配達ドローン(画像クレジット:TechCrunch)

深圳の繁華街に隣接する混雑した歩道で、20代の女性がスマートフォンのアプリから、フードデリバリー大手のMeituan(美団)でミルクティーを注文している。10分もしないうちに、真珠のように白い飲み物が、どこでも見かける宅配バイクの荷台ではなく、ドローンの荷台の段ボール箱に載せられて曇天から降臨し、道端の小さなキオスクに届けられる。このシーンに欠けているのは、天使の聖歌隊だけだ。

中国最大級のインターネット企業であるMeituanは、過去2年間で人口2000万人近い深圳市全域の8000人の顧客に1万9000食を空輸してきた。この試験プログラムはわずか7つの地区で展開され、厳選された加盟店からのみ利用することができる。それぞれの地区の長さは3kmだ。SF作家が描くように窓の外を飛ぶのではなく、街角にある指定のキオスクに配達される。しかしこの試験はMeituanの野望の概念実証だ。同社は今、空中配送の野望を拡げる準備を整えた。

Tencent(テンセント)傘下のMeituanだけが、都市の空を小さな飛行機で埋め尽くしたいと考える中国のテック大手ではない。MeituanのライバルであるEle.meを運営するAlibaba(アリババ)、そしてeコマース大手のJD.comも近年同様のドローン配送サービスに投資している。

試験的なプログラムを経て、Meituanは深圳全域での商業的なドローン配送サービス運営を申請したと、同社のドローン配送部門の責任者であるMao Yinian(マオ・イーニエン)氏は2021年12月のプレスイベントで語った。9月に提出されたこの申請は現在、深圳の航空当局の審査を受けている。実際のスケジュールは政府の決定次第だが、認可は2022年の予定だ。

「当社は郊外での実験から中心部へ向かいます。これは当社のオペレーション能力が新たなレベルに達したことを意味します」と、Meituanのドローン事業の技術専門家であるChen Tianjian(チェン・ティエンチエン)氏は同イベントで話した。

空飛ぶ食事

現時点では、Meituanの配達用ドローンはまだそれなりの人手を必要とする。例えば、ミルクティーの注文。ミルクティーができあがると、Meituanのバックエンドの配送システムが人間の運搬担当を割り当てる。その人間がモール内の加盟店からミルクティーを取ってきて、複合商業施設の屋上まで運ぶ。そこには、同社が設置したドローン離着陸パッドがある。

深圳のショッピングモールの屋上に設置されたMeituanのドローン離着陸パッド(画像クレジット:TechCrunch)

離陸前に検査員が飲み物を入れた箱が安全かどうか確認する。その後、Meituanのナビゲーションシステムが、集荷キオスクまでの最短かつ安全なルートを算出し、離陸する。

もちろん、ドローンを使って食品を配達することの経済面での実行可能性は、まだ証明されていない。カーボンファイバー製のMeituanの小型飛行機の重量は約4kgで、約2.5kgの食品を運ぶことができる。これは、チェン氏によれば、2人分の食品の重さに相当する。もし、誰かがミルクティーを1杯だけ注文したら、残りのスペースは無駄になってしまう。各キオスクが受けることができる注文は約28件だ。ピーク時には、顧客が速やかに料理を取りに来ることに賭けることになる。

また、新しい宅配ボックスでは、発生するゴミの問題もある。Meituanは、キオスクの横にリサイクルボックスを設置したが、顧客が容器を持ち去ることは自由だという。ゴミ箱に捨てる人がいてもおかしくはない。

米国から得た教訓

2017年から2018年にかけて、中国の民間航空局は、米連邦航空局が行った低高度空中移動に関する研究を参考にして、米国の「後を追い」始めたとチェン氏はいう。それから間もなく、中国の規制当局は、新進のこの分野のガイドとルールの策定を開始した。Meituanも同様に、米国のドローンのルールなどを研究したが、両国は人口密度や消費者行動が著しく異なるため、画一的な解決策があるわけではないことは認識している。

深圳にあるMeituanのドローン着陸キオスクで注文品を受け取る客(画像クレジット:TechCrunch)

米国人の多くは郊外のゆったりとしたところに住んでいるが、中国やその他多くのアジア諸国では、人々は都市部に密集している。そのため、米国のドローンは「耐久性に重点を置いている」とチェン氏はいう。例えばGoogle(グーグル)やAmazon(アマゾン)が開発したドローンは傾向として「垂直離着陸が可能な固定翼型」だが、Meituanのソリューションは小型ヘリコプターのカテゴリーに入り、複雑な都市環境により適している。

米国で生まれた技術は、しばしば中国で、類似した開発にヒントを与えてくれる。Amazon Prime Air(アマゾン・プライム・エア)の場合は、将来がバラ色というわけでもない。Amazonのドローン配送事業は目標としていた時期に間に合わず、従業員を解雇していると報道されているが、同社はドローン配送部門が「大きな前進を続けている」と話す。

チェン氏は、Prime Airが「明確な戦略を持っていないようだ」とし、Alphabet(アルファベット)のWing(ウィング)が注力する近隣配送と、UPSが得意とする長距離輸送の間で「揺れ動いている」と主張する。さらに、こう続けた。

低高度航空物流における中国と米国の競争からわかるのは、自身の戦略的位置を把握することが重要だということです。無人航空機の設計は誰でもできます。問題は、どのような顧客に、どのような無人航空機を使うかです。

規制について

ドローン配送の安全性について尋ねると、チェン氏は、Meituanのソリューションは「民間航空局」が定めたルールに「厳密に従う」と答えた。北京に本社を置く同社が深圳を試験の場に選んだのは、ドローン大手DJIの本拠地であること、無人航空機のサプライチェーンが成熟していることだけが理由ではない。経済的な実験で知られるこの南部の大都市は、中国で最もドローンに友好的な政策を掲げていると同氏は話す。

Meituanの各ドローンは、深圳の無人航空機交通管理情報サービスシステム(UATMISS)に登録される。飛行中は、5秒ごとに正確な位置をUATMISSに通知することが義務付けられている。さらに重要なのは、迂回の手間をかけてでも、人混みや市街地を避けられるよう、ナビゲーションシステムが作動していることだ。

Meituanのドローン宅配ボックスから受け取ったミルクティー(画像クレジット:TechCrunch)

今回テストしたドローンは、このモデルでは3回目の試験機だ。15m離れたところで聞こえる騒音は約50dBで、これは「昼間の街頭レベル」に相当するとチェン氏はいう。次世代機では、さらに静粛性を高め「夜間の街頭レベル」まで騒音を低減させる予定だ。だが、小型航空機にとって、静かすぎるということはない。規制当局は、騒音を許容できるレベルにすることが「より安全である」との見解を示している。

人の手を借りる

Meituanは、中国における数百万の宅配便をすべて無人航空機に置き換えるつもりはない。だが、自動化により、過負荷気味になっている同社の配送プラットフォームの負荷を軽減できる。同社の配車アルゴリズムは、乗員の安全よりも事業の効率性を優先しているとされ、国民と政府の両方から批判を浴びている。労働者の確保が困難なため、労働集約型の産業はすでにロボットの助けを求めている

関連記事:1本のバイラルな記事が中国フードデリバリー業界の狂乱にブレーキをかける

Meituanの目標は、人間とロボットのコラボレーションの最適点を見つけることだ。深圳の道路インフラはスクーターのドライバーやサイクリストに優しくないことで有名だが、空中移動はそうした地上の障害物によって制限されることはない。ドローンは大きなインターチェンジの上空を飛び、宅配業者がピックアップしやすく、顧客の最終目的地まで配達しやすい場所まで食事を運ぶことができる。

Meituanは、すでにさらなる自動化を視野に入れている。例えば、消耗したドローンのバッテリーをスタッフが手作業で交換することに代わる、自動バッテリー交換ステーションに関する研究と開発を行っている。また、レストランから近くのドローン離陸場まで、ベルトコンベアのようなシステムで商品を移動させることも検討している。これらのソリューションの大規模展開にはまだ何年もかかるが、明らかにフードデリバリーの巨人は自動化された未来へと滑り出している。

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(文:Rita Liao、翻訳:Nariko Mizoguchi

【コラム】欧州は独禁法と競争政策で中国の反競争的行為に対応すべき

TechCrunch Global Affairs Projectは、テクノロジー部門と世界政治のますます複雑になっている関係を検証する。

欧州はプライバシー、データ保護、特に競争において主導的な役割を果たし、テック大手の規制で高い評価を得ている。現在、大規模なオンライン「ゲートキーパー」を明確にする基準を導入する新しい独占禁止法が欧州議会を通過中だ。しかし、デジタル市場法(DMA)は多くの米テック企業を標的にすることが予想される一方で、戦略的にDMAを、そして欧州の反トラスト・競争政策全体を使用すれば、中国と競争するためのツールにもなり得る。

ここ数年、欧州は自らのテクノロジーのリーダーシップに対する中国の挑戦に徐々に目覚めてきた。多くの欧州人は、米国の脅威に対する認識を徐々に収束させつつあるが、欧州には中国の大手企業から発せられる挑戦に対処する手段も政治的意志もまだ欠けている。

中国に対する欧米の政策対応は一致させるべきだが、同じである必要はない。米国と欧州はそれぞれの強みとツールボックスを活用して、テック分野における中国の市場歪曲行為に対抗すべきだ。そして欧州はDMAを始め、中国に対抗するために競争政策の策定と実施という比較優位を生かすべきだ。

中国のテック大手は、世界のテクノロジーエコシステムの規模と支配をめぐって競争している。中国共産党(CCP)は、中国の最大手テック企業が市場を支配することを目標に掲げている。この目標を達成するために、中国共産党は自国企業の市場地位を向上させるために反競争的な行為を行っている。国家補助金に加え、中国共産党はしばしば、市場地位を向上させるために企業に心付けを提供する。

5Gが良い例だ。中国政府は5Gの覇者Huawei(ファーウェイ)に対し、減税、資源の割引、融資支援などを通じて750億ドル(約8兆6250億円)サポートした。一方、こうした中国の国内市場によって、Huaweiを含む国家が支援する有力企業が中国国内での非常に少ない競争と高い市場シェアを活用し、第三国での価格の何分の一かでサービスを提供することが可能になっている。このような現実に直面し、欧州の5Gテック主要メーカーであるNokia(ノキア)とEricsson(エリクソン)は以前、自国市場でHuaweiと競争するのに苦労していた。中国の国内経済政策はこのように世界的な影響を及ぼす。

欧州各国は2020年に、中国の欧州での事業増強に対抗するため、投資審査機構を設立した。しかし、まだやるべきことは残っている。加盟27カ国のうち、投資審査機構を設立したのは18カ国にすぎないが、さらに6カ国が準備中だ。また、この機構の有効性に疑問を呈する理由もある。欧州委員会が審査した265件のプロジェクトのうち、阻止されたのは8件にすぎない。審査したプロジェクトのうち、中国のプロジェクトはわずか8%だった。また、機構は反競争的行為にはっきりと取り組んでいるわけでもない。

それが変わり始めている。2021年5月、欧州委員会は域内市場を歪める外国補助金に関する規則を提案した。この規則では、外国補助金に関わるEU外の政府による資金拠出を調査し、停止させる可能性のあるツールを盛り込んでいる。しかし、欧州の初期の取り組みは心強いものではあるが、中国企業の市場での地位や中国政府の歪んだ政策に対処するには十分ではない。

とはいえ、欧州は規制の勢いを利用するのに適した立場にある。中国の多面的な戦略を考えると、欧州は補助金以上のものを考えなければならない。中国のテック大手と効果的に競争し、中国企業の不公正な市場地位に対処するために、欧州はデジタル市場法(DMA)を調整するなどして、反競争的行為を行う中国企業を対象とする反トラスト規制を利用する必要がある。投資審査と反トラスト政策を組み合わせることで、欧州委員会は中国の反競争的行為に対処するための十分な手段を得ることができる。

中国の反競争的行為に独禁法政策で対抗することは、欧州のツールキットの論理的な拡張だ。米国は伝統的に消費者福祉というレンズを通して独禁法政策を見るが、欧州はしばしば市場競争というレンズを通して独禁法政策を見る。さらに、欧州では、中国企業を国家安全保障や反中国の枠組みで見ることを嫌う傾向がある。投資審査機構が国家安全保障を重視しているのに対し、欧州では市場競争を確保するために独占禁止法や競争政策が追求される。このような枠組みがあるため、独禁法政策を通じて中国の反競争的慣行に対処することは、欧州にとって自然なことだ。実際、欧州議会の議員は12月19日の週に、DMAを中国のAlibaba(アリババ)に拡大適用すべきだと主張した

このような動きは、反トラスト法施行に関して、反米的な偏見があると思われていることを是正することにもなる。欧州委員会の担当者は、中国企業はDMAの対象となるほどビジネスを欧州で行っていない、と主張している。しかし、そのようなやり方では、欧州の規制当局が対象とするのはほとんど米国企業だけということになる。しかし、地政学的なレンズを通して見ると、中国が支援するテック企業は欧州のイノベーションのエコシステムにとって、米国のテック企業よりも大きな脅威となる。このことは、米国における争点であり続け、欧州との関係を弱める恐れがある。

欧州は、テック問題における米国の反中国的枠組みにしばしば苛立っているが、欧州が望ましいとする問題のフレーミングである、民主化を肯定する課題を前進させるには、米国と欧州がそれぞれのイノベーション・エコシステムを強化することが必要だ。デジタル市場法で米企業のみを対象とすることは、潜在的な大西洋横断協力に支障をきたし、欧米の肯定的議題を阻害する恐れがある。

デジタル市場法は、米テック企業の責任を追及する上では間違っていないが、欧州にとっては、独禁法と競争政策を利用して、欧州の認識と強みに合った中国の課題へのアプローチを再調整する機会だ。欧州は、中国の市場を歪める行為に対処し、中国の反競争的行為を押し返すためのツールボックスに別のツールを加えるこの機会を逃すべきではない。

編集部注:本稿の執筆者Carisa Nietsche(カリサ・ニーチェ)氏は新アメリカ安全保障センターの大西洋横断セキュリティプログラムのアソシエイトフェロー。

画像クレジット:MicroStockHub / Getty Images

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(文:Carisa Nietsche、翻訳:Nariko Mizoguchi

中国国内からグローバル版Steamストアへのアクセスが不能に、政府の意図的なブロックか

中国からグローバル版Steamストアへのアクセスが不能に、中国政府の意図的なブロックか

Engadget

近年の中国ではゲームの規制が強められているなか、新たにグローバル版のSteamストアが中国国内からアクセス不能になっていることが明らかとなりました。Steamウィンターセールで「Battlefield 2042」や「Cyberpunk 2077」、「Hades」など話題作がお買い得になっている最中のことです。

なお、今年2月に中国国内向けにオープンした「Steam China」は問題なくアクセスできる模様です。そちらはValveが中国のゲーム会社Perfect Worldと提携して立ち上げた中国版Steamですが、記事執筆時点ではわずか103本のゲームしか配信されていません。全世界向けのSteamストア(Steam Global)が配信する約11万本のごく一部というわけです。

この事態に初期に気づいたのは、『フォートナイト』の情報リークやデータマイナー(アプリの解析から未発表情報を発掘する人)として知られるRicky Owens(別名iFireMonkey)氏です。

Rickey氏の報告を受けて、The VergeもComparitech(英企業で、中国で規制されているサイトをドメイン毎にチェックできるサービスを提供)で調べたところ、「store.steampowered.com」(Steam Global版ストア)が中国全土からアクセス不能の一方で、Steam China(store.steamchina.com)は利用できると確認されたしだいです。日本時間で26日のお昼現在でも、状況は以下の通り変わっていません(12月27日午前9時時点でも同様)。

中国からグローバル版Steamストアへのアクセスが不能に、中国政府の意図的なブロックか
かたやアクセスに問題ないSteam Chinaは、ワークショップやフレンドのプレイを視聴できるブロードキャストおよび掲示板など、本家にあるコミュニティ機能がすべて削られています。販売ゲームが著しく絞り込まれているのも、開発者が中国政府の承認を得る必要があるためです。

もっとも一時的なネットワークの障害ではないかとの指摘もあり、今のところ真実は不明です。が、もしも中国政府によるSteam Globalストアへの意図的なブロックだとすれば、8月末に未成年者は週にわずか3時間しかオンラインゲームを遊べないと規制したことや、厳しいルールに沿って大きく修正されていた中国版『フォートナイト』のサービス終了に続く、ゲームへの締め付けが強化された1年の総括に相応しいといえそうです。

(Source:the VergeEngadget日本版より転載)

【コラム】米国は対中国競争でも「スプートニク・ショック」が起こせるだろうか?

TechCrunch Global Affairs Projectは、テクノロジー部門と世界政治のますます複雑になっている関係を検証する。

1957年10月4日、旧ソビエト連邦がカザフスタンの草原から世界初の人工衛星を宇宙に打ち上げ、宇宙時代の幕が開けた。ビーチボールほどの大きさの、小さなアルミニウムの球体であるスプートニク1号の打ち上げは、米国にとって変革の瞬間となった。それは、米ソの宇宙開発競争の引き金となり、新しい政府機関を生む推進力となり、連邦政府の研究開発費とSTEM(科学・技術・工学・数学)教育に向ける財政的支援を大幅に増やすきっかけとなった

スプートニクが刺激を与える力となった。米国の科学技術基盤の革新に必要だった、衝撃と勢いをもたらしたのだ。近年、政府高官や議員らは、新たな「スプートニク・モーメント」(米国が技術的に他国に追い抜かれる瞬間・衝撃)を求めている。彼らは、経済面と技術面で中国に対抗するにはどうすべきかを考えている。スプートニク・モーメントはまだ訪れていないが、ワシントンでは、米国が中国に遅れをとっている、あるいは遅れをとる危険性があるとの認識が広がっている。

米中間の競争は多くの点で新しいものだが、だからといって米国の対抗手段も斬新でなければならないというわけではない。米国のイノベーションの推進者としての比類なき役割を取り戻すために、米政府はスプートニク後と同じように奮起しなければならない。中国との競争において成功を収めるために、米国の優れた才能、制度、研究開発資源を動員するのだ。

まず、約60年前のことを振り返ることが重要だ。スプートニク打ち上げ後の数カ月の間に、米政府は2つの新しい機関を設立した。1958年7月、議会は国家航空宇宙法を可決し、NASA(米航空宇宙局)を創設するとともに、国の宇宙開発計画にシビリアンコントロール(文民統制)を敷いた。NASAの主な目的は、人類を月に着陸させることだった。そのために多くの資金が注ぎ込まれた。NASAの予算は1961年から1964年の間にほぼ500%増加し、ピーク時には連邦政府支出のほぼ4.5%を占めた。NASAは米国人を月に連れて行き、また、商業的に広く応用されることになった重要技術の開発に貢献した。

さらに連邦政府は、高等研究計画局(現在の国防高等研究計画局、DARPA)を設立した。将来、技術面でのサプライズを防ぐことが使命だった。そこでの研究開発がGPS、音声認識、そして最も重要なインターネットの基礎的要素など、米国の経済競争力にとって不可欠なさまざまな技術に寄与した。

スプートニクの打ち上げは、1958年の国防教育法(NDEA)成立の動機にもなった。NDEAは、STEM教育と外国語教育に連邦政府の財源を充当し、国内初の連邦学生ローン制度を確立した。NDEAは、教育の振興を国防のニーズと明確に結びつけた。教育を米国の国家安全保障に不可欠な要素だと認めたのだ。

スプートニクは、連邦政府の研究開発費の大幅増加に拍車をかけ、今日の強力なテック企業やスタートアップのコミュニティ形成に貢献した。1960年代までに、連邦政府は米国の研究開発費の70%近くを負担するようになった。これは世界の他の国々を合わせた額よりも多い。しかし、それ以降の数十年間、政府の研究開発投資は減少した。冷戦が終結し、民間企業の研究開発支出増加に伴い、連邦政府の研究開発費の対GDP比は1972年の約1.2%から2018年には約0.7%に低下した

政策立案者は、米国が中国に対して技術的、経済的、軍事的にどう対抗すべきかを審議する際、スプートニク・モーメントで学んだ教訓を心に留めるべきだ。

第一に、スプートニクは新しい制度の創設と、研究開発支出・教育支出の増加を促す政治的資本を提供したが、こうした取り組みの多くはすでに土台ができ上がっていた。NASAは、その前身である全米航空諮問委員会の仕事を引き継いだ。NDEAの条項の多くは、以前から準備が進められていた。スプートニクは衝撃をもたらし、急を要したが、仕事の大部分とその勢いは、すでに始まっていた。米政府は今、科学技術基盤への持続的な投資に注力すべきだ。そうした投資により、米国が将来どのような課題に直面したとしても揺るがない、イノベーションの強固な基盤が確保される。

第二に、連邦政府は、技術投資を導く明確な国家目標を設定し、優先事項に貢献するよう国民を動機づけるべきだ。ケネディ大統領による月面着陸の呼びかけは、あいまいさがなく、感動的だった。そして研究開発投資の方向性を示した。政策立案者は、重要性が高いテクノロジーセクターに対し、測定可能な指標をともなう具体的な目標を設定しなければならない。その上で、そうした目標が米国の国家安全保障と経済成長をどう支えるのかを説明する必要がある。

最後に、政府の研究開発投資は目覚しい技術進歩の創出に貢献したが、その支出を配分・監督するアプローチも同様に重要だった。Margaret O’Mara(マーガレット・オマラ)氏が著書「The Code:Silicon Valley and the Remaking of America(コード:シリコンバレーとアメリカの作り直し、邦訳未刊)」で説明しているように、連邦政府の資金は「間接的」かつ「競争的」に流れ、テックコミュニティに「未来の姿を定義する驚くべき自由」を与え「技術的可能性の境界を押し広げた」。米政府は、その投資により技術競争力を強化するよう、再び注意を払わなければならない。投資が、広範で非効率な産業政策だと思われるものに変質させてはならない。

「スプートニク・モーメント」という言葉が、政府の行動や国民の関与を促そうと、しばしば引用される。実際、スプートニク後に取られた対応は、米政府のアプローチを1つにまとめ、明確な目的の下に推進した場合、何が達成できるかを示した。だが、米国のイノベーションの基盤が、その時ほどまでに改善したことはほとんどない。米政府はスプートニク後、人材、インフラ、資源に投資して、科学技術基盤を再活性化させた。それが最終的に米国の技術的覇権を確立した。今日の新しい「スプートニクの精神」は、将来にわたり米国の技術競争力を高める原動力となり得る。事は一刻を争う。

編集部注:寄稿者Megan Lamberth(ミーガン・ランバース)氏はCenter for a New American Security(CNAS)のテクノロジー・ナショナルセキュリティプログラムのアソシエイトフェロー。CNASのレポート「Taking the Helm:A National Technology Strategy to Meet the China Challenge(舵を切る:中国の挑戦に対抗する国家技術戦略)」の共著者

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Megan Lamberth、翻訳:Nariko Mizoguchi

韓国SK HynixがインテルのNAND事業買収で中国の認可を取得

韓国のチップメーカーSK Hynix(SKハイニックス)は米国時間12月22日、Intel(インテル)のNANDとSSD(ソリッドステートドライブ)事業を90億ドル(約1兆円)で買収することについて、中国の反トラスト当局から合併許可を得たと発表し、8つの管轄区域での規制認可確保完了への最終ハードルをクリアした。

2020年10月、この米チップ大手とSK Hynixは買収契約に合意した。その後、SK Hynixは韓国、米国、EU、台湾、ブラジル、英国、シンガポールの監督官庁から認可を得た。

SK Hynixは声明で次のように述べている。「SK Hynixは、国家市場監督管理総局による本取引の合併認可を心から歓迎し、感謝します。SK Hynixは、残された合併後の統合プロセスを継続することにより、NANDフラッシュメモリとSSD事業の競争力を高めていきたいと思っています」。と述べている。

SK Hynixの最大の買収案件である今回の買収は、SK HynixがNAND SSD事業を拡大し、市場リーダーのSamsung(サムスン電子)との差を縮めるのに役立つと思われる。一方、IntelはOptaneメモリ事業を継続して保持し、より高度な技術に投資していくと2020年発表した。同社はNAND部門を売却し、5Gネットワークインフラ、人工知能、エッジコンピューティングなどの技術開発を倍増させる計画だ。

SK Hynixの広報担当者は、2021年末までに最初の70億ドル(約7990億円)を支払い、2025年3月までに残りの20億ドル(約2200億円)を支払うと確認した。この取引が完了すると、この韓国のチップメーカーはIntelのNAND SSD、NANDのコンポーネント、ウエハー事業(NAND関連の知的財産と従業員を含む)、および大連のNANDメモリ製造施設を引き継ぐことになる。

米中間の緊張の中で、SK Hynixがこの取引について中国の許可を得られないのではないかという懸念があった。SK Hynixは、この取引が3カ国すべてにとって「相互に有益と考えられる」ため、大幅な遅延なしに適切なタイミングで承認されたと述べている。

中国の国家市場監督管理総局は、同日に発表した声明の中で、承認はしたが、5年間続くいくつかの条件付きでもあると述べた。

その条件とは、SK HynixがPCIeとSATAのエンタープライズクラスのソリッドステートハードディスク製品の生産量を拡大し、製品を公正、合理的、無差別的な価格で供給することであると発表している。また、SK Hynixは中国の顧客にSK HynixまたはSK Hynixが支配する会社から製品を独占的に購入するよう強制してはならないとしている。

画像クレジット:Igor Golovniov/SOPA Images/LightRocket / Getty Images

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(文:Kate Park、翻訳:Akihito Mizukoshi)

長きにわたるマイクロソフトの中国ローカライズの結果

LinkedInの中国向け新アプリ「InCareer」のスクリーンショット

2019年、LinkedInが中国ユーザーの電話番号を求め始めたとき、プロフェッショナルなソーシャルネットワークが同国で異なるルールに従わなければならないことは明らかだった。しかし、中国当局が求める実名認証体制を整えるだけでは不十分で、検閲の要求と表現の自由を謳う「西側の価値」を守ることのバランスを取るという難題が山積していることに気づいた。

解決策は「撤退」だった。2021年10月、Microsoft(マイクロソフト)はLinkedInの中国版を終了させると発表した。中国版LinkedInは、携帯番号認証などの特別な要件を除けば、依然として「グローバル」版とほとんど同じように機能していたのだ。2021年12月13日、Microsoftは中国のApp StoreとサードパーティのAndroidストアで「InCareer」と呼ばれるLinkedInの代替アプリを紹介した。このアプリは求人に特化しており、LinkedInの外観を備えているが、中国のMicrosoftチームによるコンテンツ監視が必要になるため、ソーシャルフィードやコンテンツ投稿のオプションがない。ただ、InCareerは、メッセージング機能は維持している。

関連記事:マイクロソフトがLinkedInを中国市場から撤退

LinkedInはブログの投稿で、この動きについてこう説明している。

中国の会員が仕事や経済的な機会を見つける手助けをすることに成功しましたが、情報を共有したり、把握したりするような、よりソーシャルな側面では同じレベルの成功は見つけられていません。また、中国での事業環境は非常に厳しく、コンプライアンス要件も厳しくなっています。

中国からサービスを撤退した外国の大手ハイテク企業はMicrosoftだけではない。近年、中国は、インターネット企業が収集できるデータ量から国境を越えたデータ移動の方法まで、すべてを規制する新たなサイバー規制を多数導入している。TechCrunchの親会社であるYahoo(ヤフー)は最近「ビジネスと法的環境がますます厳しくなっている」ことを理由に、中国から撤退している。

LinkedInのアプリを使用している中国ベースのユーザーは、InCareerをダウンロードするよう促されるが、ウェブブラウザとVPNを介してフルバージョンにアクセスすることは可能である。しかし、これらの追加フェンスは、すでに中国でのリーチが限られていたプラットフォームからユーザーを遠ざけることになりそうだ。

LinkedInは、主に外国人や多国籍企業や国境を越えたビジネスに従事する中国人ユーザーの間で人気があったが、一方で地元の競合であるMaimai(マイマイ)の方がより知られている。市場調査会社の iResearch(アイリサーチ)によれば、4月には、中国のユーザーが専門的な SNS アプリに費やした時間の 91% が Maimai によって占められているという。

Microsoftの中国におけるもう1つの生き残りサービスであるBingも、最近困難に直面している。ユーザーからの報告やGreatfire.orgによると、12月20日の時点ではオンラインに復帰したようだが、同検索エンジンが12月18日に中国でアクセス不能になっていたという。TechCrunchは、この状況についてMicrosoftに問い合わせている。

検索エンジンを提供する同社が掲示した告知によると、この出来事は、Bingが「中国の法律に基づいて」中国での検索自動入力機能を30日間停止したことにともなったものだという。同サイトがどの法律のことを指していたのかは不明だ。

Bingは2019年、地元のライバル企業であるBaidu(百度)の評判が落ちた際に、中国で一時的に停止していた。当時は、Bingに大量に移行したBaiduのユーザーが米国のサイトをクラッシュさせたのではないかという憶測が飛び交った。

長年放置されてきた海外のテック企業が、中国の法律にキャッチアップしていく姿は珍しいことではない。Apple(アップル)は、関連する規制が施行された数年後に、中国のApp Storeから無許可のモバイルゲームに対する取り締まりを開始した。Bingの停止は、中国では利用者が少ないために長い間注視されてこなかった同検索エンジンが、ついに抜け道である検閲官の神経を逆なでするような自動入力候補機能を閉じるよう命じられた同様のケースといえるかもしれない。

関連記事:Appleが中国で4年放置されていたApp Storeの抜け穴をやっと封鎖

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(文:Rita Liao、翻訳:Akihito Mizukoshi)

【コラム】プーチンと習近平の進化した偽情報の手法は新たな脅威をもたらす

TechCrunch Global Affairs Projectは、テクノロジー部門と世界政治のますます複雑になっている関係を検証する。

情報領域が国家間の競争においてますます活発で重要なものとなる中、2つの国が全面的に乗り出している。中国とロシアは、地政学的な利益を促進するために洗練された情報戦略を展開しており、その手法は進化している。ロシア政府はもはや、極論を展開するコンテンツを大量に生成するプロキシトロールファームに依存するのではなく、軍事インテリジェンス資産を利用して、プラットフォーム検知メカニズムを回避するために、よりターゲットを絞った情報活動を行うようになっている。また、世界で500万人超の命を奪ったパンデミックの責任を取らされるのではないかという懸念から、中国政府は「戦狼外交を使ってネット上で陰謀論を展開し、リスクをかなり回避するようになっている。自由で開かれたインターネットというビジョンを維持するために、米国は反撃のための戦略を練らなければならない。

ロシアの情報操作の手口は進化している

多くの指標から見て衰退しつつあるロシアは、短期的には近隣諸国や地政学的競争相手の機関、同盟、国内政治を混乱させることによって、非対称的手段でその相対的な弱さを補おうとしている。ロシア政府は、自らの活動を世間に知られることで失うものは少なく、得るもの方が多いため、その帰属に特に敏感でもなければ、反動も気にしていない。そして大西洋共同体を混乱させ、分裂させ、自国の利益を損ないかねない外交政策を自信を持って協調して実行できないようにするために、ロシアは偽情報を使って混乱をあおり、無秩序を助長している。

これを達成するために、ロシアは2016年の米大統領選挙を妨害するための「広範かつ組織的な」キャンペーン以来、その手法の成熟を示す少なくとも2つのテクニックを使用している。第一に、情報操作を本物の運動と見せるために、ターゲットとする社会の声や制度を定期的に活用しており、しばしばターゲット人口内にトロールを隠したり、ローカル市民のソーシャルメディアアカウントを借りたり抗議行動をあおる本物の活動家を採用したりしている。これは、ますます洗練されているプラットフォーム検知の仕組みを回避するためでもあり、米国内でコンテンツモデレーションの議論が政治化するのを悪化させるためでもある。

第二に、ロシアの偽情報屋は、自分たちや他者が持つ印象を作り出すために大規模な活動を継続する必要はなく、その印象だけで選挙結果の正当性に対する疑念を生み、党派間の不和を悪化させるのに十分であることを認識している。このようにロシアは、特に選挙という場面において、不正操作の可能性に対する広範な懸念を利用し、たとえ不正操作が成功しなくても、不正操作が行われたと主張することで、目的を達成することができる。

中国はロシアを見習い、策を弄している

一方、中国は新興国であり、干渉活動を世間に知られることで得るものは少なく、失うものは大きい。ロシアとは異なり、安定した国際秩序を望んでいるが、米国が主導する現在の枠組みよりも自国の利益に資する秩序を望んでいる。その結果、情報領域における中国の活動は、責任あるグローバル大国としての中国のイメージを高め、その威信を傷つけるような批判を封じ込めることを主目的としており、米国とそのパートナー国を無能で偽善者と決めつけることで民主主義の魅力に水を差している。

中国にとって、こうした利益を追求するためには、他の強者のプロパガンダ・ネットワークに便乗し、民衆の支持を取り繕い、自国の人権記録に関する会話を取り込むという3本柱の戦略が必要だ。中国は独自のインフルエンサー・ネットワークを持たないため、ロシアのプロパガンダでおなじみのオルタナティブな思想家たち(その多くは西洋人)に定期的に頼っている。北京が国内で禁止しているプラットフォームで中国寄りの立場を支持させることの難しさを強調し、中国の狼戦士外交官はTwitterで定期的に偽の人物と関わりを持っている。また、中国の人権記録に対する批判を跳ね返すために、ハッシュタグキャンペーンや巧妙なビデオを使って、新疆ウイグル自治区のイスラム教徒の扱いに関する議論を取り込もうとしている。

独裁者たちの連携、ただし時々

長期的な目標には大きな違いがあるものの、ロシアと中国は、民主主義の世界的な威信を損ない、多国間機関を弱め、民主的な同盟関係を弱めるという、複数の直接的な目標を共有している。その結果、両国はいくつかの同じ戦術を展開する。

ロシア、中国とも、特に人種問題において、米国を偽善者と見なす「whataboutism」を用いている。Twitterで多くのフォロワーを獲得するためにクリックベイトコンテンツを利用し、聴衆が戦略的資産であることを認識している。しかしロシアと中国は、政治的な出来事に関する公式発表を疑い、自分たちの活動に対する非難から逃れ、客観的な現実など存在しないという印象を与えるために、複数の、しばしば矛盾する陰謀説を定期的に流している。2国とも、自分たちの好む物語を広めるために大規模なプロパガンダ組織を運営している。

また、同じような物語を数多く展開している。ロシアも中国も、ある種の西側の新型コロナウイルスワクチンの安全性に関する記録に対する信頼を低下させ、米国とその同盟国のワクチンを効果のないものとして描写するよう働きかけている。とはいえ、ロシアは主に分極化を深め、制度やエリートに対する信頼を低下させるような分裂的なコンテンツを押し出すことに注力しており、同時に既存のメディアにおける反ロシア的な偏向とみなされるものを押し退けている。一方、中国は自国の統治モデルの利点強調することに主眼を置き、自国の権利侵害に対する批判を偽善と決めつけている。ロシアの国営メディアは、ロシアの国内政治をほとんど取り上げない。ロシア政府の目標は、視聴者をロシアに引き寄せるのではなく、政治的な西側から遠ざけることだ。中国は、その逆だ。

米国との競争において、ロシアと中国がさまざまな領域で協力関係にあることはよく知られている。その証拠に、両国の情報活動には、互いのコンテンツを配信するという極めて象徴的な合意以上の正式な連携はほとんど見られない。これはまったく驚くべきことではない。中国は、ロシアが宣伝するシナリオを増幅させたり、ロシアの情報戦略の他の成功要素を模倣したりするために、ロシアと正式に協力する必要はない。

今後の展開

ロシアと中国の情報戦略はともに進化している。ロシアの偽情報活動は標的が絞られ、発見が難しくなっている。一方、中国は以前よりも主張が強く、繊細さに欠けるアプローチを取っている。ロシアにとって、こうした変化は、2016年以降、その活動に対する認識が高まっていることが背景にあるようで、同時に新しいプラットフォーム政策と検出メカニズムの導入を促し、選挙の正当性をめぐる党派的な議論が今日まで響いている時代を迎えた。中国にとって、情報戦略への変更は、主に新型コロナのパンデミックという、地政学的な点で独特の重要性を持つ世界的危機によって動機づけられているようで、中国にとって新しいアプローチを試す機会を作り続けることになる。

ロシアと中国の情報領域への取り組み方に対するこうした重大な変化を認識した上で、米国は独自の手法を必要としている。強固な戦略には、抑圧的な支配の失敗を強調するために真実の情報を活用すること、不安定な偽情報キャンペーンを行う者を阻止したりコストを課すために米国のサイバー能力を展開すること、プラットフォームの透明性、特に信頼できる研究者を規範とするような法律を実施することが含まれる。最後に、情報の自由は民主主義社会にとって有益であり、権威主義的な競争相手に課題を与えるものであるため、米国は世界中で情報の自由をより強力に擁護する必要がある。

民主主義社会と権威主義社会との間の結果として起こる事においては、独裁者が主導権を握っている。この措置は、米国がそれを取り戻すことを確実にするための大胆で責任ある行動の出発点となるものだ。成功させるために、米国とその民主的パートナーは迅速に行動しなければならない。

編集部注:寄稿者Jessica Brandt(ジェシカ・ブラント)氏はAI and Emerging Technology Initiativeの政策担当ディレクターで、ブルッキングズ研究所の外交政策プログラムのフェロー。

画像クレジット:masterSergeant / Getty Images

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(文:Jessica Brandt、翻訳:Nariko Mizoguchi

北京の裁判所がビットコインのマイニング契約を「無効」と判決

暗号資産投資家ならよく知っているように、中国はすべての暗号資産取引を違法とし、暗号資産マイニング活動も違法行為だと宣言している。最近出された、裁判所の判決は、ビットコインマイニング活動を可能な限り抑制するという政府の姿勢を改めて示したものだ。

関連記事:中国が暗号資産の取引は「違法」として全面禁止、海外取引所やマイニング企業も規制へ

裁判所からの通達によれば、中国時間12月15日、北京の朝陽区の裁判所は、ビットコインマイニングからの支払いの遅延をめぐる契約紛争を審理し、サービス契約は「無効」であるとの判決を下した。

原告は、被告である契約したマイニング会社が、中国時間12月15日時点で約1800万ドル(約20億5000万円)相当の278.1654976ビットコインを支払わなかったために、法廷へ持ち込んだのだ。

告示によると、北京の裁判所がビットコインのマイニング契約を無効と宣言したのはこれが初めてだという。判決に続いて、裁判所は、事件で言及されたマイニングが行われたエネルギーの豊富な四川省の関係当局に、似たような他の活動を「パージ」するよう要請した。

裁判所の判決は、驚くことではないが、海外企業に中国の暗号資産会社との取引を思いとどまらせる可能性がある。中国はすべての暗号資産の取引、交換、投資を違法と見なしているが、多くの暗号資産会社は、海外の顧客にサービスを売り込みながら、依然として国内でエンジニアリングと運用を継続している。

中国は2019年という早い時期に暗号資産のマイニング禁止を検討し始め、2021年にはその実施を本格的に強化し始めた。9月には、中国の国家計画立案者である国家発展改革委員会から、暗号資産のマイニングは「エネルギーを大量に消費し、大量の炭素排出を生み出し、経済にほとんど貢献しない」との通達があり、そのような活動は「排除されるべきである」と述べられている。

問題となった署名済の契約は「社会および公共の利益を損なうため、無効である」と北京裁判所は述べている。そのため、それに関連する権利と利益は「法律によって保護されるべきではなく」、関係する当事者は彼らの行動の「結果を負うべきである」ということなのだ。

関連記事:中国が暗号資産の取引は「違法」として全面禁止、海外取引所やマイニング企業も規制へ

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(文: Rita Liao、翻訳:sako)

Oppo、折り目が目立たない折りたたみスマートフォン「Find N」を発表

折り目は、どうやら避けられないようだ。それは、大きくて高価な折りたたみ式ディスプレイのちょうど真ん中あたりにある。そして、私が折りたたみ式スマートフォンについて投稿するほぼすべての記事で、必ず(そしておそらく当然ながら)最初にコメントするのがその話だ。代替案としても、MicrosoftのSurface Duoのように、2つの個別のディスプレイの間に隙間ができるのは、理想的とは言えない。

Oppoが新たに発表した折りたたみ式スマートフォン「Find N」の「N」は、正確には「No crease(折り目なし)」の略ではないが、これまですべてのレポートでは、初期の数世代の折りたたみ式スマートフォンを取り巻いていた最大の美的不満の1つである折り目の減少が指摘されている。Oppoによれば、標準的な折りたたみ式に比べて「最大80%目立たなく」なっているとのこと。シワの検出は、もちろん見る人の目にもよるが、何よりも画面の光の当たり方に左右される。

しかし、いずれにせよ、この折り目というやつは、画面の中央に切れ込むという点で、ノッチよりもはるかに始末が悪い一種の厄介者となっている。ここで注目すべきは、Oppoが舞台裏でどれだけの努力を重ねてきたかということだ。同社は明らかに、この製品の発表を急がなかった。報道によれば、これはハードウェアメーカーであるOppoが2018年から運営しているプロジェクトの一環として、6世代にわたる社内開発プロトタイプの後に続くものだという。

現在までのところ、折りたたみ式スマートフォンの全体的な状況は明らかに混とんとしており、その一部は自ら招いた失敗である。Samsungは最初の折りたたみ式で市場に出るのが早すぎたというのが大方の意見だが、その後の世代では消費者向けの製品としてより現実的なものになった。まだ普及したと言える製品はない(Samsungには申し訳ないが)ものの、同社が長い道のりを歩んできたことは疑う余地がない。「Galaxy Z Flip 3」は、私がテスト中に初めて「この携帯電話は使える」と真剣に思った製品である。

Huaweiの初代「Mate X」は、何度か使う機会があったときは期待できるものを感じたが、結局この製品も脇に追いやられ、最終的に同社は振り出しに戻ることにした。そうこうしている間に、このハードウェア・メーカーはそれとは別の大きな問題に悩まされることとなった。

一方、Motorolaの折りたたみ式スマートフォン「Razr」は、最初の試みこそ失敗に終わったものの、第2世代ではその失敗のいくつかを修正することができている。

この製品を見たところ、Oppoは待つことによって、そのような落とし穴をいくつか回避しているように思われる。実際のところ、この業界では、何かを最初に作ることが必ずしも有利とは限らない。その過程において、アーリーアダプターを相手に実質的なベータテストが広く行われるということになるのだ。私は残念ながら、先日開催されたOppoの大規模な発表会に参加できなかったが(これについてはRitaがすばらしい取材をしてくれた)、実機を試用した人たちは、同社がこの分野で成し遂げた数々のことを称賛している。

関連記事:OPPO初の自社開発チップは画像・映像処理に特化したNPU

少なくとも、Oppoが18:9のアスペクト比を採用し、他の折りたたみ式スマートフォンとは異なり、閉じたときには一般的な携帯電話のように見えるようにしたという点からも、同社が多くの適切な決定を行ったということは容易にわかる。閉じた状態ではかなり厚みがあるが、このヒンジはディスプレイを平らに保つために良い働きをしている。画面のサイズは7.1インチと、Fold 3の7.6インチには及ばないものの、このようなデバイスに惹かれる人々のほとんどにとって十分な大きさだと、私には思われる。

この折りたたみスクリーンを、Samsung Displayが開発したことも注目に値する(ただし、Oppoはその上に多くの独自作業を行ったと述べている)。つまり、Oppoがうまくいっても、Samsungは分け前を得ることができるのだ。上げ潮はすべての舟を持ち上げる。もっとも、これらすべての舟が、Samsung製のコンポーネントをその大部分に使用しているのではないかと思われるけれど。

この製品の障害は(そしてそれはかなり大きなものだ)、中国のみで販売されるということだ。Oppoにとって、世界最大のスマートフォン市場は、それだけで十分ということだろう。もちろん、OnePlusが事実上Oppoに吸収された今、おそらくそこに相乗効果が狙えるいくつかの好機があるはずだ。OnePlusが最近、独自の折りたたみ式コンセプトを手がけていることは、多くの人が知るところである。

画像クレジット:Oppo

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

米政府がドローンメーカーDJIなど中国企業8社を投資ブラックリストに追加

米国政府は、イスラム教徒の少数民族ウイグル族の監視に関与した疑いがあるとして、ドローンメーカーDJIを含む中国企業8社を、米国からの投資を禁じるブラックリストに追加する方針だとFinancial Timesが報じた。これらの企業は、米国時間12月16日に財務局の「中国軍産複合体企業」リストに追加されると報じられており、米国市民はいかなる投資も禁止されることになる。

DJIはすでに米商務省のエンティティリスト(禁輸リスト)に登録されており、米国の企業はライセンスがない限り、同社に部品を販売することができない。当時、米国政府は同社が「不正な遺伝子収集や分析、ハイテクを駆使した監視によって、中国国内での広範な人権侵害を可能にした」企業に含まれていると述べていた。しかし、DJIのドローンはHuawei(ファーウェイ)などの製品とは異なり、米国での販売は禁止されていない。

今回の動きは、新疆ウイグル自治区でウイグル族やその他の少数民族を弾圧している中国を制裁しようとするJoe Biden(ジョー・バイデン)米国大統領の取り組みの一環である。その他、新疆ウイグル自治区で事業を行うクラウドコンピューティング企業や顔認識企業などがリストに加えられる予定だ。

米国時間12月14日、米国の上下両院は、企業が強制労働を使用していないことを証明しない限り、新疆からの輸入を禁止する法案を可決した。休日休会前の上院での投票が予定されている。

Xiaomi(シャオミ、小米科技)は2021年1月に同じ投資禁止対象リストに追加された。しかし、Xiaomiはこの決定に対して、同社のオーナーたちはいずれも中国軍と関係がなく、米国からの投資がなければ「即時かつ回復不能な損害」につながるとして、争った。2021年5月、米国政府は禁止令の解除に同意した。

2020年、DJIは消費者向けドローン市場の77%という大規模なシェアを獲得した。この2カ月間で、同社は大型センサードローン「Mavic 3」と、ジンバルとLiDARフォーカスシステムを内蔵したフルフレームのシネマカメラ「Ronin 4D」という2つの主要製品を発表した。1年前、DJIは「エンティティリストに載ることを正当化するようなことは何もしていない」「米国の顧客は引き続きDJI製品を普通に購入、使用できる」と述べていた。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Steve Dent(スティーブ・デント)氏は、Engadgetのアソシエイトエディター。

画像クレジット:Matthew Burns / TechCrunch

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(文:Steve Dent、翻訳:Aya Nakazato)

カリフォルニア州、衝突事故を起こしたPony.aiの自動運転テスト認可を一時停止

米国にオフィスを構える中国の自動運転スタートアップPony.ai(ポニー・エーアイ)が、人間の安全ドライバーなしでの自動運転車テストを停止した。地元の規制当局によってテストが承認されたのはわずか6カ月前である。

関連記事:トヨタ出資の自動運転Pony.aiがカリフォルニア州から無人運転テスト許可を取得

カリフォルニア州車両管理局(DMV)がTechCrunch伝えてきた声明文によれば、米国時間10月28日にフリーモントでの衝突事故が報告されたことを受けて、米国時間11月19日にはDMVがPony.aiに対して、無人運転認可を一時停止することを通知した。

Pony.aiは、この自動運転テスト認可に対して、10台のHyundai Kona(ヒュンダイ・コナ)電気自動車を登録している。DMVによると、この一時停止は、Pony.aiの安全ドライバー同乗テストの認可には影響しない。

Pony.aiの衝突報告によれば、この事故は、ある晴れた朝に、無人運転車両が自動運転モードを使用して車線を変更しようとしてときに発生したという。

Pony.aiの広報担当者はTechCrunchに対して「最近、私たちの車両の1台が、カリフォルニア州フリーモントで、車線区切りと道路標識への衝突事故を起こしました。他の車両は巻き込まれていませんし、負傷者も出ませんでした」と語った。

広報担当者はさらに「私たちはすぐに調査を開始し、事故についてカリフォルニア州DMVと連絡を取り合っています」という。

これまで、他の自動運転車も衝突事故を報告しているが、そのほとんどは、安全ドライバーが車両を手動運転しているとき、または別の車両が後ろからAVに衝突したときに発生している。この事故は、車両が自動運転モードであり、かつ他の車両が関与していなかったという点が特徴的だ。

この事件は、Pony.aiの自動運転機能に疑問符を付けた。なお広報担当者によれば同スタートアップの自動運転車は「2017年以来、カリフォルニアで実際の路上を75万マイル(約120万7000キロ)以上走行することに成功した」という。

2016年にBaidu(バイドゥ、百度)からの退職者によって設立されたPony.aiは、中国とカリフォルニアの両方にR&Dチームとテスト車両群を持つAV(自動運転車両)スタートアップグループの1つだ。これまでトヨタやセコイアキャピタルのようなヘビー級の投資家を魅了し、2021年2月の時点では総額10億ドル(約1137億円)以上の資金調達を調達し、53億ドル(約6026億円)の評価額をつけている。つい最近、Baiduと並んで、北京のデモエリア内で自動運転車を商用運転することが承認された

同社はまた、ここ数カ月困難に直面している。ロイター通信によると、米国政府の標的とならないことを、中国政府に納得させることができなかったため、同社はニューヨークでのSPAC上場計画を中止した。先月、TechCrunchは、同社の自動運転トラック事業が数人の主要幹部を失い、この新しい部門が中途半端な状況に追い込まれていると報告した。競争が激化する中、Pony.aiは投資家に対して競争力のある技術と実現可能な商業的未来を持っていることをしっかり証明しなければならない。

画像クレジット:Pony.ai

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(文: Rita Liao、翻訳:sako)

倉庫用ロボットのスタートアップForwardXがシリーズCで約35億円調達

倉庫内に設置されたForwardXのAMRロボット

北京に本社を置き、自律移動型ロボット(AMR)を製造するForwardX Robotics(フォワードX・ロボティクス)は、世界的な事業拡大を目指し、シリーズC資金調達ラウンドの最初のトランシェをクローズしたことを米国時間12月14日に発表した。

同社の最高執行責任者(COO)であるYaxin Guan(ヤクシン・グァン)は、TechCrunchのインタビューの中で、投資家が中国の倉庫業や製造業のロボットメーカーに声をかけている時期に、同社はシリーズCラウンドの残りの資金を調達していると述べた。

今回の新たな投資により、Oracle(オラクル)の元副社長であるNicolas Chee(ニコラス・チー)氏が2016年に同社を設立して以来、ForwardXの調達総額は約1億ドル(約113億円)に達した。同社は、資金調達後の評価額や、シリーズC全体でいくらかき集める予定なのかについては明らかにしていない。

C1ラウンドは、中国の保険会社であるTaikang Life Insurance(泰康人寿)が主導し、Qualcomm Ventures(クアルコム・ベンチャーズ)と、業界のアップグレードに焦点を当てた中国のアーリーステージの投資会社であるStarlight Capital(スターライト・キャピタル)が参加した。

2014年、Qalcommは、インターネット、eコマース、半導体、健康、教育などのモバイル技術を推進する中国のスタートアップ企業に1億5000万ドル(約170億円)を出資することを発表している。

ForwardXは現在、別の大手サプライヤーのチップを使用しているが、チップメーカーの大手が参加することで「5G技術のリーダーと協力して、スマート倉庫や製造プロジェクトでの5Gの使用をさらに進めることができる」と同社は述べている。

今回の資金調達により、中国のスタートアップ企業は、研究開発のタイムラインを加速し、米国などの「主要市場」での展開能力を高め、新しい市場での販売を拡大する計画だ。

現在、同社の収益の大部分は中国からのもので、eコマース大手のJD.com(JDドットコム)や、DHLと提携している物流大手のSF Supply Chain China(SFサプライ・チェーン・チャイナ)が主な顧客となっている。グァン氏によると、このロボットメーカーはこれまでに、JD.comの倉庫で500万件以上のピッキングを行ってきたという。

他の中国のロボットベンチャー企業と同様に、ForwardXも海外市場への進出を着実に進めている。すでに東京にオフィスを開設し、米国支社の設立を予定している他、2022年にはヨーロッパへの進出も計画している。

つまり、Locus Robotics(ローカス・ロボティクス)や6 River Systems(6リバー・システムズ)などの米国企業を狙っているのだ。競合するために、同社のソリューションは「競争力のあるハードウェアコストと、そのソリューションにおける1人当たりに必要なロボット数」により、競合他社よりも少ない初期投資で済むと主張している。同社のロボットは、1台あたり最大1200kgの荷物を運ぶことができる。

ForwardXは、AMRソリューションを販売するだけでなく、自動車送迎のプラットフォームがドライバーの生産性を最適化するために使用しているアルゴリズムのように、ロボットが倉庫内をどのように歩き回るかを決定できるフリート管理システムも売りにしている。

LiDARとディープラーニングを搭載したロボットのおかげで、作業員は歩き回るよりもピッキングに時間を割くことができ、新入社員は倉庫内のどこに何があるかを覚える必要がなくなるとグァン氏は説明してくれた。

中国のハイテク企業は、海外で規制当局の監視を受けることが多くなっている。「ビジネスの観点」から見ると、同氏は米中関係の悪化が同社の米国進出の足かせになるとは考えていない。

「米国では人手がさらに少なくなっているので、物流の顧客が米国で必要としているのはロボットなのです」と語った。

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(文:Rita Liao、翻訳:Akihito Mizukoshi)