Amazonのプライム・ワードローブの正式スタート間近――ファッション版プライム・ショッピング

Amazonのプライム・ワードローブの正式スタートが近いようだ。このファッション通販のキャッチフレーズは「買う前に試着できます」だ。発表されたのは2017年6月で、Stitch Fix、Trunk Club、Wantableといったサービスのライバルとなる。これまでレーダーに映りにくい「招待オンリー」で運営を続けてきた(Amazonは現在もこれに変化はないと主張)。しかし最近プライム・ワードローブ関連のツイートが賑やかになってきた。その中にはAmazonの支社のアカウントやプライム・ワードローブで働いてる人々の投稿もあった。

われわれがAmazonに取材を試みた後、残念ながこのツイートは削除されてしまったが、らAmazon社員が「バンザイ!Amazon Wardrobe正式にローンチ! これは楽しいプロジェクトだよ!」と書いていた(下はChromeの履歴)。

当初Amazonの広報担当者は「何も変化はない」というスタンスだったが、 上記のツイートなどを示して取材すると、担当者はいくぶん詳しい説明をした。依然プライム会員対象で招待オンリーのサービスではあるものの、メンバーをさらに拡大しているという。

実際、プライム会員多数が「ワードローブに招待された!」とツイートしている。下は参加手順のツイートだ。

AMZNからPrime Wardrobe招待メールが来たら次のようにする。
1. 好みの衣服3点以上を選ぶ
2. 家で試着(7日間)
3. いらないものは返品(専用ラベル同梱)
4. 往復とも送料無料

店にいく必要がなくなった。アパレル店舗にとって最後の麦わらになるかも。

Amazonは参加者数や最近の拡大状況について説明することを避けた。

しかし最初の発表からそろそろ1年たつことでもあり、プログラムが正式に公開されるまでそう長く待つ必要はあるまい。この間、Stitch Fix は株式を上場させており、Gwynnie Beeはファッソン店舗向けに会員システムのファッション通販を運営できるプラットフォームの提供を始めている。【略】

プライム・ワードローブはアパレル通販における最大のハードルを取り払おうとするものだ。つまりファッション・アイテムはオンラインで写真やビデオをいくら見せられても、実物を身に着けてみるまで本当のところはわからない。サイズがフィットするだろうか? 自分に似合うだろうか? モデルの体型は平均的な顧客とはだいぶ違う。号数は同じでもメーカーごとにカッティングは少しずつ異なる。いくら見ためが良さそうでも、着てみなければ風合い、着心地など不明だ。どこか特定の部分がきつい、ぶかぶかだ、長すぎる、短すぎる、手持ちの他のアイテムと相性が悪いといった問題も起きる。

そのためアパレルに関してはオンライン通販を使わない消費者も多かった。しかし同時にアパレルはオンライン・ショッピングでももっとも規模が大きく、成長率も最高のジャンルの一つだ。そのためWalmartはShoeBuyBonobosModClothなどを次々に買収している。

Stitch Fixは定額会費システムに加えてスタイリストが顧客に合わせて選んだアイテムを送るという仕組みでオンラインでのアパレル購入の問題点を解決しようとしている。消費者は試着した上でいらないアイテムは送料支払済のラベルを貼って簡単に返品できる。

プライム・ワードローブはスタイリスト・サービスを省いている。しかしStitch Fixを1年以上使った体験からいうと、スタイリスト・サービスはそれほど素晴らしい機能ではない。スタイリストはこちらの希望を平気で無視するし、セレクションにしても過去の購買傾向を十分に参考にしているとは思えない。なるほど顧客別にカスタマイズされてはいるが、どちらかというと客寄せの飾りに思える。Stitch Fixのファッションはトレンドもの、クラシックものが中心で、大部分の顧客には無難といえば無難だろう。実際よく売れている。その主要な理由はやはり「家でゆっくり試着できる」という点だと思う。Amazonのプライム・ワードローブが狙っているのもまさにそこだ。

Amazonのプライム会員がワードローブに参加した場合、専用のセレクションが表示される。トップカテゴリーは、男性、女性、女子、男子、ベビーだ。それぞれのセクションにはトレンディー、ロマンティック、スポーティー、カジュアルなどのファッションスタイル、オフィス、週末などのTPO、その他の下位区分が設けられている。.「エディターのトップセレクション」、「パーフェクトな春のドレス」のような季節ごとのスペシャル、また「新着」、「お気に入りのブランド」など多数のセクションが用意されているのでアイテムを探しやすい。【略】

プライム・ワードローブはプライム会員向けサービスだが、通常のプライム・ショッピングほど配送は速くない。多種類の商品を箱詰めする必要があるため発送までに4日から6日かかる。

プライム・ワードローブが規模を拡大中であるのは間違いないが、プライム会員一般に公開される時期について今のところAmazonからの発表はない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

FargateによってAWSはコンテナをもっとクラウドネイティブにしたい(Kubernetesなどのインフラを完全抽象化)

AWSのデベロッパーカンファレンスre:Inventは、たくさんの発表があるので、同社自身の重要な新製品の、影が薄くなってしまうこともある。同社の待望のElastic Container Service for Kubernetesはかなり大きく報道されたが、より斬新なコンテナサービスであるFargateローンチは今もまだ、あまり知られていない。

今週たまたま会う機会があったAmazonのCTOでAWS担当VP(そしてEDMの熱心なファン) Werner Vogelsも、それを認める。彼曰く、“Fargateはそのほかの発表の下に埋もれてしまったようだ。しかしそれは、コンテナをもっとクラウドネイティブにするための重要なステップだと思うし、すでにかなりの数の顧客がFargateを採用している。”

Fargateは、AWSのコンテナサービス、Elastic Container Service(ECS)やElastic Kubernetes Service(EKS)のために、コンテナを動かすためのインフラストラクチャを抽象化する技術だ。ユーザーはコンテナオーケストレーションエンジンを指定するだけで、あとのことはこのサービスがやってくれる。個々のサーバーやクラスターをユーザーが管理する必要はない。むしろユーザーは単純に、ECSやEKSに、Fargateでコンテナをローンチすると告げ、そのアプリケーションのCPUとメモリの要求を定義し、あとはサービスにまかせる。

Fargateに関する長いブログ記事を今日(米国時間4/11)発表したVogelsにとってこのサービスは、デベロッパーが、インフラを気にせずに自分のアプリケーションだけに集中できるようにするというAWSのミッションの一環だ。彼曰く“クラウドの初期のころを、よく思い出す。AWSが登場するまでは、クラウドから仮想マシンを提供するサービスしかなかったんだ。多くの企業がそれを利用してビジネスを築き成功させてきたが、でも仮想マシンを動かすときには、依然としてハードウェアを管理しなければならない。[…] われわれがAWSのクラウドコンピューティングサービスの中核であるECSをかつて導入したときに起きたことの一つは、いろんなものをハードウェアから切り離してしまったことだ。[…]それによってデベロッパーの生産性は、ものすごく上がったと思うね”。

しかしAWSやECSの上でコンテナを動かそうとすると、初期のコンテナツールでは、コンテナを実際に動かすこととは無関係な多くのことを、やらなければならなかった。“それは、クラウドの初期と同じだ”、とVogelsは語る。“仮想マシンがコンテナにとってのハードウェアになってしまっている。デベロッパーはコンテナのオーケストレーションのために、VMを相手に大量の作業をしなければならない”。

しかしAmazonの顧客が求めるのは単純に自分のコンテナを動かすことだけだ。Vogelsの言う“ハードウェアに直接触(さわ)るような管理作業”なんか、やりたくない。“それはまるで、クラウド以前の時代に戻ったみたいだ”、とVogelsは述べ、そして今日のブログ記事では、“コンテナのオーケストレーションは、あまりクラウドネイティブではない、といつも感じていた”、と言っている。

Vogelsは、インフラストラクチャを気にしなければならないならそれはクラウドネイティブではない、と考えているようだ。彼によると、AWSの最初の約束は、インフラストラクチャに関してはAWSが面倒見るからデベロッパーはビジネスにとって重要なことだけに専念すればよい、というものだった。その哲学をさらに徹底したサービスがFargateであり、Lambdaだろう。

ECSやEKSのようなクラウドサービスがあっても、クラスターはまだ完全に自動的に動くわけではなくて、つねに必要とはしない能力や容量でも、ユーザー自身が確保(プロビジョニング)しなければならない。Fargateの約束は、そのようなスケーリングを自動化し、ユーザーは実際に必要とする能力と容量だけに支払えばよい、という状態にすることだ。

Vogelsはこう言う: “顧客は、ソフトウェアを作りたいだけだし、自分のアプリケーションを作りたいだけだ。このコンテナをどの仮想マシンに置くか、なんてことで悩みたくはない。でも今は、デベロッパーがそれをやっている。Fargateがあれば、ユーザーはタスクに対するCPUのタイプを指定するだけで、スケーリングは自動的に行われる。実際に使う能力容量に対してだけ、支払えばよいのだ”。

インフラの抽象化という点では、Fargateはコンテナのためにそれをやるのだが、AWS Lambdaのようなプロダクトはもっと徹底している。それは Vogelsにとってはひとつの連続体であり、顧客の要望が生んだものだ。今のAWSはコンテナをきわめて重視しているが、彼の現実的な見方によれば、近未来がコンテナ一色に塗りつぶされてしまうわけではなくて、VMを必要とする開発ニーズも残る、VMはなくならない、という。

Lambdaのようなサーバーレスのプロダクトでは、インフラストラクチャのことをまったく考える必要がない。コンテナのことすらも。ユーザーはただ単に、やりたい処理を指定するだけだ。そしてそのコードの実行に対して支払う。しかもVogelsの視界の中では、VMとコンテナとサーバーレスは一つの連続体の各部だ。顧客は、そのどれからどれへ移行してもよい。彼によると、今ではコンテナを完全に飛び越えて、何もかもサーバーレスで行くエンタープライズも見かけるようになった、という。

〔関連記事: 昨年のre:InventにおけるFargateの発表

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

子どもたちを食事に呼ぶためにAmazon Echoを使える…家庭内の増設需要をねらうか?

Amazonが今日、Echoの前から約束していた機能を開始した。そのAlexa Announcementsと呼ばれるスキルは、同社のスマートスピーカーを一方向だけのインターホンにして、家にいる家族に通信できるようにする。

これは基本的には一種の中継システムで、あなたが、“Alexa、ご飯ができたよと言って”(Alexa, announce that dinner is ready)、と言うと、家中のEchoが“ご飯ができたよ”(Dinner is ready)を中継する。これは、世界でいちばん退屈な、電話ゲーム(同じ言葉をリレーしていく…)のようだ。ほかに、“Alexa、みんなに言って…”(Alexa, tell everyone…)や“Alexa、…と放送して”(Alexa, broadcast…)、でもよい。

複数の部屋にEchoのある家庭では、便利な機能だろう。Alexaの既存の通信〜コミュニケーションスキルとしては、ほかにもAlexa CallingやMessaging、 Drop Inなどがあるけど、今度のこれだけは、ホラー映画のように“家(うち)の中から声がする”。また、Echoを一台だけ持ってる家庭の増設需要を、Amazonは期待しているかもしれない。

この機能はまず、アメリカとカナダから始まる。

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AWSのDynamoDBが継続的自動バックアップと事故時の即時リカバリを提供

クラウドコンピューティングはいろいろ便利だが、データの扱いもクラウドのベンダーがやってくれるのがありがたい。でもそれは、ソフトウェアをアップデートしてくれるとか、ハードウェアのスケールアップ/ダウンを勝手にやってくれる、ぐらいのことだった。しかし今日(米国時間4/4)AWSはそれを一歩進めて、Amazon DynamoDB Continuous BackupsおよびPoint-In-Time Recovery(PITR)〔継続的自動化バックアップと即時リカバリ〕なるものを発表した

この新しいサービスでは、ユーザーがバックアップツールを有効にしておくと、バックアップが自動的に行われる。あとのことはすべてAmazonが面倒を見て、ユーザーのDynamoDBデータベースにあるすべてのデータを継続的にバックアップする。

しかもそれだけではなく、バックアップシステムは記録もつける。つまり、そのおかげで、過去35日以内ならデータの“巻き戻し”ができて、その粒度は秒単位だ。しかもそのツールにはユーザーがAWS Management Consoleからアクセスでき、AWS Command Line Interface(CLI)でAPIを呼び出せる。

スクリーンショット提供: Amazon

この新しい機能を発表するブログ記事でAmazonのRandall Huntが書いている: “この機能を作ったのは、事故的な上書きや削除からユーザーとデータを守るためだ。デベロッパーがステージングではなくプロダクションに対してスクリプトを動かしたとか、どこかのファットフィンガー(fat-finger, 指が太すぎるやつ)が間違ってDeleteItemボタンを押してしまったときには、PITRが助ける。また、ユーザーにとって予想外の事態にも対応できる”。

35日のリミットが気になる人は、通常の定期的なオンデマンドのバックアップならいくらでも長期保存できることを、おぼえておこう。

AmazonのCTO Werner Vogelsが、今日サンフランシスコで行われたAWS Summitでこの新しいサービスを紹介した。そして、どれだけ大量のデータがあっても平気だ、と言った。つまりこれらの新しいサービスは、データ量がテラバイト級でも使える。“これはAWSの本当に強力な仕組みなんだ”、とVogelsは自画自賛した。

この新しいサービスは今日からいくつかのリージョンで可利用になる。それらがどことどこか知りたい人は、このページを見てみよう。

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AWSのストレージサービスS3にゾーンを一つしか使えない低料金バージョンが登場

AWSのストレージサービスS3が今日(米国時間4/4)、データをクラウドに保存するための、低料金なオプションを導入した。デベロッパーは、それほど頻繁にストレージにアクセスしないアプリケーションのために、高い可用性を求めないことにより、最大でS3の標準料金の20%引きで利用できる。S3のこの新しいティアの名前は、S3 One Zone-Infrequent Access(ゾーンがひとつの非頻繁アクセス)だ。

S3は、AWSが最初から提供していたサービスのひとつだ。これまで、ティアの種類が少しずつ増えてきた。S3 Standardティアは、99.999999999%の永続性と99.99%の可用性を約束しているが、S3 Standard-Infrequent Accessは、同じ永続性と99.9%の可用性を約束している。またGlacierは、コールドストレージだ。

StandardとStandard-Infrequentに保存されるデータは、三つ以上のアベイラビリティゾーンへ複製される。しかし低料金のOne Zone-Infrequent Accessティアは、名前が示すように、一つのアベイラビリティゾーンにしか保存されない。複数のマシンへ複製することはできるが、しかしそのゾーンがダウンしたり破壊されると、データにアクセスできない。

そのため、この新しい低料金ティアは可用性が99.5%で99%のSLA(アップタイム率)しか提供しない。しかしその機能や永続性は、S3のほかのティアと違いはない。

今日(米国時間4/5)サンフランシスコで行われたAWS SummitのキーノートでCTOのWerner Vogelsが言ったように、ストレージのコストは複製を行うアベイラビリティゾーンの数で決まる。彼の見解では、この新しいサービスは、頻繁にアクセスされないけど複製はできる、というデータに利用すべきだ。

99.5%の可用性は、1年に1日か2日の、データにアクセスできない日がある、という意味だ。一部のアプリケーションにとっては、それで十分だが、Vogelsの説では、顧客はこのストレージを二次的なバックアップコピーや、複製可能なメディアファイルの保存に使うだろう、と言う。

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AmazonがEcho Buttonのゲーム用APIをベータで公開

Echo Buttonsは、AmazonのR&Dから出て来るハードウェアとしては一風変わっている。最新のEcho製品群と一緒に発表されたこの小さなライトのようなデバイスは、Alexa Echoの製品系列の中に対話的なゲームプレーを持ち込むことがねらいだ。

同社はすでにいくつかのゲームを発表しているし、これ用のAPI、Gadgets Skill APIのベータも公開されたから、今後もっと増えるだろう。

デベロッパーはボタンを押すことにいろんなスキルを結びつけて、ライトアップのアニメーションをこのハードウェアに送る。APIのプレビューバージョンは、これを二つ使ういろんな体験の開発例を示している。その中には、キング牧師の“I Have a Dream”スピーチを再生するのとか、HasbroのTrivial Pursuit(雑学クイズ)などがある。それほど多くはないが、いろいろ選べる。

玩具メーカーが発表したゲームもある。それは1980年代の記憶ゲームSimonのEcho Buttonバージョンだ。そのSimon Tapゲームは今ダウンロードできる。するとAlexaが色の名前を次々と言うから、プレーヤーはそれらをマッチさせる。このハードウェアは、Echo, Echo Dot, Echo Show, Echo Plus, Echo Spotなど、ほとんどのEcho製品と一緒に使える。

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Apple、Mac向け独自チップを開発中との報道

Apple はMacに自社製の独自チップを使おうと計画している。これは現在デスクトップとノートで使われているIntelチップが置き換えられるかもしれないことを意味している。Bloombergが報じた。

Appleはこれまでにも数多くのカスタムチップを作っている。Bluetoothヘッドホン用のW-series、Apple Watch用のS-series、iPhone用のA-series、さらには新しいiPhoneで使われているカスタム版GPUなどだ。つまりAppleは、チップのファブレス製造を行う方法をいくつも持っている。デバイスの用途を益々特化し、サードパーティーへの部品の依存度を減らす意味でも理にかなった考え方だ。すでにAppleはQualcommとロイヤルティの件でもめている。またMacは製品ラインアップ的には第3の製品ともいえるが、今も会社の収益の大きな部分を占めている。

すべてのカスタムチップを自社開発することによってAppleは様々なことが可能になる。少なくとも、デバイス同士が効率的に話し合えるシステムにMacを仲間入りさせることができる。すでにAppleはユーザーのアクティビティをデバイス間で移動する手段をいくつも持っているが、これをよりシームレスにすることで、ユーザーをAppleエコシステムに囲い込むことが容易になる。W1チップ内蔵のワイヤレスヘッドホンをiPhoneに接続したことのある人なら、一般のBluetoothヘッドホンとの違いがわかるはずだ。チップセット全体を支配することでさらに差別化が強化されるだろう。Bloombergの記事によるとAppleは早ければ2020年にはチップを製造する可能性がある。

そうなればIntel は明らかな敗者となる恐れがあり、市場はそれを映し出している。Intel株はこのニュースのあと8%近く下落した。Appleが従来のチップからカスタムデザインへ移行することは、Intelが長年培ってきたアーキテクチャーからの明確な離脱だ。そして、独自のチップ設計を見込んでいるのはAppleだけではない。Amazon Alexa向けに独自のAIチップを開発して、Amazonエコシステムへの取り込みを狙っている。主要メーカーらが独自アーキテクチャーに目を向ける一方では、居並ぶスタートアップの群れがAI向けカスタムチップ開発のために巨額の資金を集めている

Appleはコメントを拒んだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Alexaから音声でいろんな慈善団体に寄付ができる

2017年の確定申告にはもう遅すぎる、という絶妙のタイミングでAmazonは、ユーザーが音声で寄付ができるスキルをAlexaに加えた。そのコマンドは予想どおりに単純で、“Alexa、全米がん協会に20ドルを寄付して”、と言うだけだ。すると、あなたのアカウントから寄付が行われる。

Alexaは、ユーザーが意図しない買い物をせずにすむために、4桁の音声確認コードを使う。だから寄付も、家族の誰かがあなたの口座からしてしまうおそれはない。でもそれは、くだらない買い物にお金を使うよりは、ましかもしれない。

寄付をするとユーザーの名前やメールアドレスが寄付先の団体と共有されるが、クレジットカードの情報は大丈夫だ。ユーザーには寄付確認のメールが来るし、情報をAmazon Payで調べることもできる。

Alexaから寄付ができるのは40の団体で、そのリストがここにある。“Alexa、寄付をして”だけ言うと、リストから団体を選ばなければならない。Amazon Payの機能が増えたようなものだが、これは今や、100万人あまりの顧客が慈善団体への寄付に利用しているそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Alexaが録画指示のスキルをデベロッパーのAPIとして提供、既存サービスによる実装を期待

徐々にそして着実に、Alexaは多機能なビデオアシスタントになりつつある。1月には、AmazonはAlexa用のVideo Skill APIをローンチし、ケーブルや衛星からのアプリをユーザーがコントロールできるようにした。そして今週行われたそのアップデートでは、このスマートアシスタントで番組の録画を指示できるようになった。それは、視聴者にとって、すごく重要な機能だ。

このスキルは、Dish, TiVo, DIRECTV, Verizonなどの大手プロバイダがすでに提供しているファンクションを統合している。これら各社がAlexaのスキルをアップデートして、この新しい機能(録画開始)を持たせるだろう。するとすべてが、ユーザーの期待どおりに動作する。

“Alexa、ニューヨークヤンキースの試合を録画して”、と言うと、そのためのサービスがまさにそれをする。もちろん、どの野球チームでもよい。

また今回のアップデートでは、頻繁に行く場所に直接ジャンプできるようになった。たとえば録画のインタフェイスとか、NetflixやAmazon Primeなどのビデオサービスなど。Amazonはこのトピックに関する記事で、そんな例を挙げている。そして番組が始まったら、Alexaに、「ここでポーズして」、などの指示を出せる。〔コマーシャルのスキップか?〕

このスキルは今、デベロッパーにとって可利用だから、上記のサービスに実装されるのも早いだろう。

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Amazonが市場価値でAlphabetを抜く、Appleのダントツは揺るがず

Amazonは現在、マーケットの現在価値ではAppleにつぎ世界で二番目に大きい企業である。同社の時価総額は7632.7億ドル(NASDAQ:AMZN)、対してAlphabet(NASDAQ:GOOG)は7629.8億ドル“しか”ない。

Amazonは、前四半期(1710-12)がすごかった。株価は1月の初め以降29%も上がった。対してAlphabetの株価は高下した。

今日(米国時間3/20)だけを見ると、Amazonは2%上がり、Alphabetはフラットだ。今日の最終結果はまだ分からないが、たぶん逆転はないだろう。

現在、Amazonよりも時価総額が大きい唯一の企業はAppleだ。Appleの市場現在価値は8920億ドルだから、差は相当大きい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Jeff Bezosが完全招待制のロボット・カンファレンスでAmazonロジスティクスの未来を模索?

今日(米国時間3/19)から、Amazonが秘密秘密と大声で言っていた例年のMARS Conference(火星会議)がパームスプリングスで行われる。その意味は二つある:

  1. あなた(人間)は招待されていない。
  2. これから数日間、Jeff Bezosが彼の最愛のロボットたちと歩き回っている写真が大量にメディアに配信される。

昨年、このロボットが大好きな億万長者は、重量1.5トンのメカスーツに搭乗して現れ、その恐ろしげな出で立ちでインターネットを騒がせた。そうやって自分をEllen Ripleyに擬した彼なら、地球上の全生命の終わりを告げる黙示録的未来の大氷河を破れるだろう。しかし今年の最初のショットはやや穏やかで、Bezosが“新しい愛犬”を散歩させている。それはBoston Dynamicsの最新の四脚ロボット、SpotMiniだ。

もちろんそのロボットは、Bezosに飼われるまでは、芝生の上で昼寝するしか、やることがなかった。しかしBezosとその仲間たちは、着実にAmazon Roboticsを立ち上げ、ロジスティクスの自動化のために買収するつもりだったが、Boston Dynamicsは今年初めに、GoogleからSoftbankへとオーナーを変えてしまった

しかしこの完全招待制のカンファレンスには、ほかにもたくさんのロボットが、億万長者の歓心を買うべく集まっている。Bezosは瓶投げゲームでロボットアームに挑戦し、さらに、配達ロボットPiaggio Gita2台が、BezosのSpotMiniBezos自身を追う。おまけに、空にはドローンが飛んでいる。

もしもあなたが、Amazonの億万長者オーナーなら、あなたも、月曜日の朝の散歩を愛犬ならぬ愛ロボと一緒にしているはずだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Alexaの新しい‘ブリーフモード’では、コマンドへの応答を「オーケー」でなくチャイム音ですます

Amazonが、AlexaデバイスEchoの新しい動作モード、“ブリーフモード”(Brief Mode)の存在を確認した。brief(簡潔)の名のとおり、Alexaが自分の声でなくチャイムなどの音でユーザーの指示を確認するようになる。たとえばAlexaに、明かりをつけるよう頼むと、通常は“okay”と返事するが、ブリーフモードなら小さなチャイム音を鳴らす。

このモードは、スマートホームを音声でコントロールするのはいいけど、いちいち声による確認は要らない、という人に便利だ。家の中に音声でコントロールするスマートホームアクセサリーがたくさんあって、毎回Alexaの声を聞くのにも疲れたよ、という人だっているだろう。

このブリーフモードの導入時期は、Alexa対応のスマートホームデバイスが急に増えてきた時期と一致している。ドアベル、カメラ、電灯、サーモスタットなどなど、家中Alexaだらけになりつつある。今年のCESでも、Alexa対応デバイスがたくさんあった。水道の蛇口、照明のスイッチ、車のダッシュボードカメラ、プロジェクター、食器洗い機、洗濯機、乾燥機、冷蔵庫、などなど々々々々。

ブリーフモードに最初に気がついたのは、Redditのユーザーだった(それをAFTVNewsが報じた)。その後、コメントなどで、ぼくも、私も、という人たちが続出した。そのモードが消えた、という人もいるから、現状はまだテストかバグかもしれない。ブリーフモードのon/offを切り替えるトグル(下図)を見つけた人もいる。

Amazonの説明によると、ブリーフモードは、家の中のコマンドだけでなく、Alexaがユーザーに何かを確認するときはつねにこのモードで応答する。Alexaのふつうのおしゃべりの中でも音が使われるらしいが、それはまだ私は未確認だ。

昨日、私の家でもブリーフモードが有効になったときは、最初のコマンド(寝室の灯りを消せ)のときにAlexaは、ブリーフモードについて説明する。このオプションを有効にするか?と尋ねるので、私は“イエス”と応じた。

それ以降は、各種のスマートホームデバイスにコマンドするたびに、Alexaはokayでなくチャイム音で確認するようになった。

昨日Amazonに、ブリーフモードは全ユーザーに行き渡ったか、と尋ねたら、今日(米国時間3/16)、行き渡ったと答えてくれた。

“私たちはつねに、Alexaをお客様にとってもっと便利にする方法を探している。ブリーフモードも、その最新の例のひとつである”、と同社のスポークスパーソンはおっしゃった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazonの新規Prime会員のうち500万はビデオのオリジナルプログラムを見たい人だった

Amazonのオリジナルコンテンツへの取り組みは、少なくともPrimeの新会員を大きく増やしたことで、十分報われている。Primeは今や誰が見ても、このコマース巨人のメインの価値だ。Reutersが入手した文書によると、Primeビデオの、19の番組から成るトップのオリジナルプログラムは、2014年の終わりから昨年の初めまでの間のPrimeサービスの新規会員のなんと1/4を集めている。

その文書によると、Primeビデオのアメリカのオーディエンスは、オリジナルとライセンスコンテンツの両方を含めて、およそ2600万に達する。そして、そのプログラムを見たいがために入会したPrime会員はおよそ500万、そのうち115万はAmazonのThe Man in the High Castleシリーズが目当てだった。その製作費7200万ドルを新規会員獲得コストと考えると、Amazonの内部文書によると、年会費99ドルの新規会員の獲得に一人あたり63ドルのコストを要している。Amazonがオリジナルプログラムの編成に力を入れるのも、当然である。

でも、Primeの新規会員の登録動機がPrimeビデオの番組だった、とどうして言えるのか? 同社は、彼らの会員になってから最初のストリーミングが何であるかを調べ、また以下はぼくの想像だが、最初のとは言ってもその番組を見るためにあまり日にちや時間が経ったやつは、除外しているだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Alexa callingとメッセージがタブレットでも利用可能に

Alexa callingは、EchoなどのAlexaデバイスで音声通話やビデオ通話ができる機能だ。この機能がタブレットでも使えるようになる。Amazon の発表によると通話だけでなくメッセージ機能にも対応する。iPad、Androidタブレット、そしてもちろん自社のFireタブレットも対象だ。

Fire HD 10では、Alexa callingとボイスメッセージをハンズフリーで利用できる。Alexaに行動を起こすように話しかけるだけでよい。Fire 7とFire HD 8以前の世代のFireタブレットでは、ホームボタンを押す必要がある。Alexaデバイスをインターホンのように使えるDrop Inにも対応している。この機能を有効にすると自宅だけでなく友達の家でもデバイスと簡単に接続できる。

通話およびメッセージの機能を使うためには、Alexaアプリの最新バージョンのほか、電話番号の検証と連絡先のインポートも必要だ。

音声通話やメッセージ機能を拡張することで、AmazonはAlexaをEchoデバイスやスマートホームの制御以上のことに使おうとしている。

Amazonは1月に、Alexaアプリが音声統合に対応すると発表した。これはユーザーがAlexaデバイスだけでなく、専用アプリを使ってAlexaに話しかけられるという意味だ。Amazonのショッピングアプリは最初にAlexaが統合された)。

通話やメッセージ、音声コマンドに対応することで、Amazonはかつて自社ブランドのスマートフォン、Fireで失敗したモバイル分野での存在感を高める手段を手にすることになる。これまでAmazonが直接戦ったことのないソーシャルやメッセージングの分野への参入も可能だ。
Alexa calling機能は、iOSおよびAndroidアプリの最新バージョンで利用できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

これからはAlexaとやり取りの中で、毎回「Alexa」と呼びかけなくても良いようになる

デジタルホームアシスタントを所有しているひとなら、以下のことにはお馴染みだろう。SiriやGoogle、またはAlexaに何らかの質問をしたとしよう。それらが答を返してくる。そしてその答を聞いて、さらに続けて質問をしたくなることがあるだろう。しかし、その次の質問をするには、「Hey, Siri」、「OK, Google」、あるいは「Alexa」のような言葉(ウェイクワード)をもう一度言わなければならない。これは私たちが住んでいるこの便利な世界では、本当に迷惑なことだ。

しかしAmazonのAlexa搭載のデバイスなら、これはもう問題とはならないと、CNETが報告している。新しい機能であるフォローアップモードを使えば、Alexaとの会話がより自然なものとなるのだ。

このオプトイン機能によって、Alexaは最初の応答を出してから5秒間、さらなる問いかけを聴くことができるようになる。Alexaがフォローアップクエスチョンを受け付けるかどうかは、Alexaが最初の質問に答えた後、青いインジケーターが点灯しているか否かで判断できる。もしその間に何も問いかけられなければ、Alexaは再び「Alexa」と呼びかけられるまでスリープする。

この機能はAlexaが搭載された全てのハンズフリーデバイス、すなわちEcho、Echo Dot、そしてEcho Spotで利用可能だ。Amazonによれば、もしAlexaが「明らかに自分に向かって話していると判断できない場合」には、フォローアップモードは発動しないということだ。

「たとえば、Alexaがその音声を単なる背景雑音であると判断したり、発話の意図が不明瞭だったした場合」 には動作しないと、AmazonはAlexa用のカスタマーサービスページで説明している。

これがどれくらい上手く行くかは興味深い。もし読者がAlexaデバイスを使っているなら、是非フォローアップモードの使い勝手を私たちに教えてほしい。

前回のホリデーシーズンでは、AmazonのEcho DotはAmazonの最も売れたデバイスであっただけでなく、Amazon.comの中の全てのカテゴリーの中のあらゆるメーカーの中でも最も売れた(数百万台以上)製品だった。

(日本版注:Alexaアプリの設定の中にフォローアップモードのon/offオプションが現れるようだが、日本語の操設定画面上(iOS)ではまだその設定は登場していない。3月11日22:30現在)

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(翻訳:sako)

Alexaはあなたの音楽聴取履歴を覚えているのでリクエストも可能

AppleのHomePodが発表されてからのAmazonは、Alexaの音楽機能で攻勢に出ている。基本製品であるEchoの音質を良くし、Amazon Musicのコントロールも加えた。そして今日(米国時間3/8)同社は、アメリカとイギリスのユーザー向けに、単に曲とアーチストをリクエストするだけでない、より高度な音楽再生機能の提供を開始した。

まず目立つのは、ユーザーが前に聴いていた音楽に基づいて曲を指定できることだ。それによりたとえば、“先月ぼくが聴いてたHold Steadyの曲をかけて”とか、“今朝ぼくが聴いてた音楽をかけて”、といったリクエストができる。

これらは、同社の音楽サービスAmazon Musicの吸引力を高める工夫でもある。Amazon Musicの今の状態はSpotifyやApple Musicに比べると弱いし、またGoogleのHomeデバイスのように単純に既存の各種音楽サービスを選べるようにすることもできない。

しかもSonyやSonosなどの企業は自社のスピーカーにどんどんスマートアシスタント機能を加えているから、Alexaとしてもますます、音楽を重視せざるを得ない。今度の新しい音楽再生機能は、このアシスタントのAndroidとiOS両バージョンで利用できる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

スマートロック分野を狙っているのはAmazonだけではない

留守中に自宅のドアを開けようとする人がいれば泥棒だと思うのが普通だ。しかしAmazon.comはそんな思い込みを変えたいと考えている。

先週、Eコマースの巨人はWi-Fi内蔵ドアホンのメーカーであるRingを11億ドルで買収した。これは、同社が昨年Amazon Keyを発表したのを受けてのことだ。Amazon Keyはスマートロックとカメラを組み合わせた、商品を屋外に置かれたくない利用者向けの、宅内配達システムだ

しかし、玄関ドアテクノロジーに高い価値を置くのはAmazonだけではない。オンデマンド配達の時代、サービス提供者はローテクのドアを舞台に機能の拡張をはかってきた。スマートロックのメーカーやセキュリティー会社もこの分野に力を入れている。

数カ月前に本誌が報じたように、玄関のドアを開ける方法は100年来あまり変わっていない。ほとんどの人が金属製の板状のキーを錠に差し込んでドアを開いている。訪問者は昔ながらの呼び鈴を鳴らす。そして、誰がなぜ来たかを示すデジタル記録もないのが普通だ。

こうした現状を変えようと大きな資金が動いている。昨年以来ベンチャー投資家は、鍵、錠、入退室システムに関わる事業とテクノロジーに取り組む様々な会社に2億ドル以上を注ぎ込んできた。現在これらの会社が計5億ドル以上を保有していることをCrunchbaseのデータが示している。

Ringは、ベンチャー資金2億ドルを調達しており、最近数カ月の間に買収された会社の中でも多額の投資を受けている一社だ。昨年10月、スマートロックのメーカーで、ベンチャー資金を7000万ドル以上獲得しているAugust Homeが、ドア開錠製品の世界最大メーカーであるASSA ABLOY Groupに金額非公開で買収された。

スマートロックと入退室システムに良い流れが来ていると考えることには理由がある。まず、鍵と入退室関連の投資は、スマートホーム分野の延長線上にあり、スマートホームシステムの成長が、鍵やドアの新テクノロジーの入口になっている。

多くの既存企業も簡単にドアを開ける方法を必要としている。顧客のドアの内側あるいは外側に商品を届ける仕事は、全体で数兆ドル規模の企業価値がある。Amazonだけでも企業価値は7000億ドルだ。

さらに、逸話的ではあるが、近年都会の人々は益々怠惰になりつつある。洗濯物、即席食品、ひげそり用品からペットの食料まで宅配を望んでいる。かつて、店まで買い物にいくのが面倒だと思ったのと同じように、家の外にでてけ荷物を受け取ることさえも不便に感じるようになっていくのだろう。

こうした傾向は、人間性にとって好ましい現状ではないかもしれない。しかし、スマートロック業界にとっては強気の指標に違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Alexa、文字通り「声をなくす」

今日(米国時間3/2)午前、Amazonのスマートアシスタント、Alexaがダウンしたらしい。レスポンスが悪くなったり、完全に接続が切れたという報告が届いている。

Amazonは消費者向けサービスの状態ページは提供していないが、ここ数時間Down DetectorがAlexa関連の苦情が急増したことを示している。

ちなみにAlexaの反応は、“I’m not sure what went wrong” や “sorry, something went wrong”、大きなチャイム音に続く “sorry, your echo dot lost its connection” や赤いリングの点灯などだ。これはAlexaの音声認識サーバーに関係する問題のようで、EchoなどのAmazon製品だけでなく、Sonos OneなどのAlexaが動いているサードパーティー製品でも起きている。

Alexaサービスの一部は、Alexaアプリ経由でアクセスすると今も利用できる。これは先進国的問題の究極の事例になるが、今朝私はAlexaで照明をつけられず、最終的にAlexaのiPhoneアプリを使ってなんとか手動でオン/オフすることができた。

Alexaが早く回復してることを願っている。しかし、数週間前にAmazonがスーパーボウルのCMキャンペーンで、Alexaが「声をなくした」ことを思うとなんとも皮肉だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

優れたAlexaスキルにはお金を払うAmazon、今度は子ども向けスキルもその対象に

昨年Amazonは、デベロッパーが作ったAlexaスキルの、好評で人気の高いものにはお金を払う、と発表した。最初はゲームのスキルが対象で、それはAmazonがゲームに力を入れようと思っていたからだが、8月には対象カテゴリーがやや増えた。そして今日(米国時間2/27)は、さらに対象を拡大して、子どものためのスキルも、優秀作にはAmazonからお金が出る。

これで、秀作のスキルがお金をもらえるカテゴリーは全部で8つになった。それらは、ゲームに始まって教育(質問)、食べ物飲み物、健康とフィットネス、ライフスタイル、音楽とオーディオ、仕事、そして今度の子どもだ。

Amazonは、この事業の近況も報告した。例によって詳しい数字は挙げないものの、これまで22か国のデベロッパーに“数百万ドル”を支払ったそうだ。それらのスキルは、アメリカとイギリスとドイツで提供されている。

中には“数万ドル”を稼いだデベロッパーもおり、少数ながら10万ドルを超えた人たちもいるそうだ。

デベロッパーに直接お金を払うやり方は、音声アプリのエコシステムの成長に寄与するだろう。デベロッパーの標準的な収益源であるはずの、有料会員制スキル内購入が軌道に乗るのは、まだ先の話だ。良いスキルの中にも、これらの一般的な収益化の仕組みがなじまないものがあるし、またスキルのデベロッパーが勝手に広告を収益源とすることは、Amazonが禁じている

この、子ども向けスキルにお金を払うという発表は、賞金25万ドルの“Alexa Skills Challenge: Kids”の入賞スキルの発表にタイミングを合わせたようだ。この懸賞は、13歳以下の子どもが対象、とされていた。

Amazon Alexaは、子どもにも人気がある。Echoを買った親は、みなそう言っている。そこで今回Amazonがデベロッパーたちを奨励して、子どもをねらったアプリやゲームを作らせようとしているのも、理にかなっている。

昨年Amazonは、ネット上の子どもたちのプライバシーを守る法律COPPA(Children’s Online Privacy Protection Act)へのコンプライアンスのために、子ども用の音声アプリに親の同意機能を加えた。これによりNickelodeonやSesame Streetなどの有名ブランドが、子ども向けアプリを出し始めた。

なお、子ども向けアプリに対する法律の規制があるため、子ども向けAlexaスキルもアメリカでしか公開/配布できない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

「アレクサ、本を読んで」Kindle本の読み上げにAmazon Echoが対応

eng-logo-2015「Amazon Echo」などのAlexa対応スマートスピーカーが、Kindle本の音声読み上げに対応しました。

『アレクサ、本を読んで』と呼びかけるだけで、Kindleライブラリにある中から直近にダウンロードした書籍を読み上げてくれます。また、一度終了しても、次回以降は一番最近読み上げた書籍の続きから読み上げるレジューム機能にも対応します。

また『アレクサ、’本のタイトル名’を読んで』と読み上げると、指定した書籍を読み上げることも可能です。

さらに、スマートフォンのAlexaアプリでKindleの書籍を検索・選択し、読み上げさせることも可能。この場合の手順は次の通りです

1. Alexa アプリのメニューから「ミュージック&本」を選択
2.「本」のセクションから Kindle を選択
3. ドロップダウンメニューから端末を選択した後、Alexa で読み上げ可能な本の中から希望の書籍を選択

今回の対応で、Alexaの利便性がより高まった形。アマゾンは「Alexa の日本語の TTS(テキスト・トゥ・スピーチ) 機能を一層向上させ、没入感のある読み上げ体験の実現を図っていきます」とコメントしています。

Engadget 日本版からの転載。