ジレット、Formlabsと提携してカミソリのハンドルを3Dプリント

3Dプリンティングの製造利用は再三話題にはなるものの、本格的な応用例はほとんどない。GilletteとMIT出身のスタートアップ、Formlabsの提携から生まれたプロジェクトが、そんな興味深い未来のい可能性を垣間見せる。

たしかに、カミソリのハンドルのカスタマイズというのは目新しさ以上の何物でもないかもしれない。Invisalignの歯列矯正、人口装具、さらにはスニーカーと比べても革新的とは言えないが、もしスケーラブルになれば、多くの人の日々の生活の一部をなす製品に新たなレベルのカスタム化を加えられる可能性がある。

今のところGilletteの3Dプリントカミソリハンドルプログラムは、シェービングの巨人が個数限定で行っているパイロットプログラムにすぎない。価格は材質に応じて19ドルから45ドルまで。ユーザーはRazor Makerサイトを使って自分だけの特徴あるバージョンを作ることができる。ハンドルはGilletteのボストン本社にあるFormalbsの装置でプリントされる。

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HuaweiのWatch GTはWear OSを捨てて自社製OSを搭載、‘競争に勝てる’性能を目指す

LGの奇妙なハイブリッドウォッチWatch W7は、WearOSの小さいが重要な勝利だった。しかし今朝(米国時間10/16)のロンドンでGoogleは、少なくともこの機種に関しては、スマートウォッチの市場競争における重要な同盟を失った。Huaweiの最新のウェアラブルWatch GTはGoogleのオペレーティングシステムを捨てて、自社製のLiteOSを採用した。

Googleのウェアラブル用オペレーティングシステムは苦戦しているだけに、Huaweiのこの動きはショッキングだ。同社はWearOSの分断化を避けるという方針を貫いてきたが、それが結局、メーカーとしての企業を悩ませることになり、Samsung, Fitbit, そして今度はHuaweiが、我が道を行くを選んだ。

事情はメーカーによりまちまちだが、Huaweiの決定はかなり単純明快だ。同社は、電池寿命を極力長くすることに関心があった。その思想は、今日の発表に含まれていたほかのスマートフォンを充電できるスマートフォンにも表れている。

常軌を逸したような主張もある。Huaweiによると、こいつは、ふつうの使い方なら一回の充電で2週間動く。本当なら、これを他社製品と比較するのは馬鹿げている。余計なものが一切動いていなければ、30日は保(も)つらしい。そうなるとこれは、Kindleの領域だ。

当然このウォッチは、やや肥満タイプだ。ユースケースとしてフィットネスを挙げているから、肥満ウォッチは、まずいかもしれない。そもそも、ほとんどの競合製品がフィットネスをメインの用途としている。とくにAppleとFitbitは強敵だ。

心拍計は常時動いているタイプ、正確な走行追跡のために、3-GPSシステムを搭載、スマートフォンと並んでHuaweiは、ウォッチでもSamsungとのシェア競争を意識している。そこで、Wear OSは置き去りにされ、‘後塵を拝する’ことになる。

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MakerPhoneは100ドルの携帯電話組み立てキット(要はんだ付け)

暇な日曜日を潰す面白い電子工作キットはいくらでもあるが、こいつは手元に携帯電話が残る。MakerPhoneはKickstarterで資金を募っているキットで、いくつかの基板と部品を組み立てて動作する携帯電話を作れる。しかもそのルックスは予想以上にとっぴだ。

およそ100ドルで、メインボード、ケース、LCD、無線モジュール、プロセッサーなど、最小限のスマートフォンを作るのに必要なものが手に入る。これを使ってInstagramを見ることはできないが、電話をかけたりテキストを送ったりSnakeをプレイすることだってできる。それでこと足りていた頃を思い出してみよう。

もちろんこれは専用に作られたハードウェアで、部品を1個ずつ組み合わせていくのではないが、単なるプラグアンドプレイでもない。はんだこてとニッパーと、ちょっとPythonをかじる必要がある(美味なニシキヘビ[python]肉ではなく、プログラミング言語のPython)。

MakerPhoneのマイクロコントローラーはArduino互換なので、改変や拡張もできる。しかし作者は(かつて似たようなDIYハンドヘルドゲーム機を販売していた)、作るために経験は一切必要ないと言っている。まったくの基本から教えてくれて、必要なツールを揃えられるプレッジのコースもある。

ごついUIも気に入っている。私は大きなピクセルが好きなので。嘘ではない。

たしかにこれは、あなたが日々使う端末にはならない(巨大だ!)だろうが、楽しいプロジェクトだし、ちょっと変わった家庭用メッセージングマシンにはなるかもしれない。わからないけど。クリエイティブになろうじゃないか!

MakerPhoneはすでに1万5000ドルのゴールを優に達成していて、そのほとんどが89ドルのアーリーバードコースをみんなが買い尽くした結果だ。しかしまだ94ドルのコースがたくさん残っている。ツールキット付きは119ドル。

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ワイヤレスでポータブルなiPadディスプレイアダプターLunaが80ドルで発売

Luna Displayで、世界が変わった人も多い。ぼくも、この赤い小さなドングルを試してみて、そう感じた。このデバイスの機能はDuetに似ているが、ケーブルを使わないし、追随性も良い。

昨年Kickstarterに登場したLunaが、80ドルで発売された(クラウドファンディングのときより20ドル高い)。決して安くはないし、iPadを持っていてMac用のポータブルな外付けディスプレイが必要な人以外は、用のないものだ。

でも、どっちも持ってる人にとっては、これによって出張などのときの仕事のやり方が、大きく変わるだろう。ぼくは、あちこち出かけることが多いし、オフィスでは大きな外付けモニターが必需品だ。つまりぼくは、「よく旅をする」と「外付けモニタが必要」の両方に該当するから、Lunaには相当期待している。

自分の家では、このシステムはすばらしい。アダプターをUSB-CかMini DisplayPortに挿入し、MacとiPadを同じネットワークにつなぐ。これで外付けモニターが完成する。

でも、VerizonのWi-Fiに依存している本誌ニューヨーク本社は、ちょっと難物だ。Lunaのアプリも、“Wi-Fiは難しい場合がある”、と言っている。ぼくの場合は手作業で、iPadのカメラでMacBookのQRコードを撮った。

何度かトライして、やっと使えるようになった。フェイルセーフのためのバックアップは、有線でやった。理想的なやり方ではないけど、とりあえず間に合う。

使える状態になると、相当よろしい! ウィンドウのドラッグなども、完璧にできる。

問題も多少ある。Darrelが彼のレビューで言っていた、何かを動かすときの描画性能は、今でもあまり良くない。ヘンな現象は、ほかにもある。FacebookのDMのポップアップウィンドウはおかしいし、混雑したメニューバーも再現性が悪い。

ぼくにとって重要な、RSSフィードやブラウザー、Slackなどにとって、これらは大問題ではない。そして、外付け画面でタッチが使えることは、Macでタッチが使えることにほぼ等しい。

Luna Displayは今では誰でも買える。iPadを一時的にWacomのお絵かきタブレットのように使える、同社のAstroPadとの併用もできる。

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GoogleのChromecastはニューバージョンで高速Wi-Fiをサポート

GoogleのChromecastデバイスの次世代機が今日(米国時間10/9)ローンチしたが、もはや意外感はない。すでに先月、Best Buyで買った人がいたのだから。この新しいストリーミングドングルは、前のバージョンからの大きなアップデートはなくて、形も前と同じくケーブルの生えた円形、お値段35ドルだが、予想どおり高速なWi-Fi、5GHzの802.11acをサポートする。また、スピーカーのグループへのストリーミングが、新たにサポートされた。

同社は今回のハードウェアイベントではChromecastにフォーカスしないことに決めて、アップデート機をGoogle Storeで発売し、発表をブログ記事で行った。

ニューバージョンであることは、円の中央にGoogleのロゴがあることで分かる。前の2015年モデル(初めての円形モデル)は、Chromeのロゴがあった。ロゴが変わった意味は、Googleによると、Chromecastの内部が変わったことと、テレビに挿入しやすくなったことを表しているのだそうである。

この第三世代のChromecastは、最大解像度1080pとコマ数60fpsをサポートし、前と同じくテレビのHDMIポートに挿入する。micro-USBの電源コネクターも前と同じだ。テレビのリモコンはやはり使えない。コントロールはスマホからする。〔読者コメントで、ポーズボタンと再開ボタンのあるリモコンなら、それらは使える、とある。スマホだけでなく、Androidタブレットでもアプリからコントロールできる。〕

Chromecastの同伴アプリGoogle Homeで、ChromecastとGoogle Homeデバイス、そしてGoogle Assistantのスピーカーをセットアップおよびコントロールできる。これらも今日アップデートが発表され、スマートホームのコントロールが強化された。

Chromecastには、前と同じく、通常バージョンのほかに69ドルの4K対応Chromecast Ultraがある。

しかし今回はそれら以外にも、40ドルで4K対応のRoku Premiere、また50ドルでFire TV Stick 4Kが提供される。Chromecastの今回のアップデートが割と地味なのは、製品にもっと競争力をつけてから、でっかい発表をする、という魂胆かもしれない。

色は、チョークホワイトとチャコールグレーの2種、長さ51.8mm、幅13.8mmだ。サイズは、前の51.9 x 51.9 x 13.49mmとほとんど同じだ。

ハードウェアのスピードは15%アップした、とGoogleは言っている

今日の発表には間に合わなかったが、スピーカーグループに対応するChromecastも年内に出る。

このChromecastも、Googleが今日発表したほかのものと同様、当日まで内緒にはできなかった。先月Best Buyで買った人が(もう一人)いただけでなく、今朝はイギリスのお店が29ポンド99ペンスで売っていた、という。

今日からChromecastをGoogle Storeで買えるのは、オーストラリア、カナダ、デンマーク、フィンランド、イギリス、日本、オランダ、ニュージーランド、ノルウエー、シンガポール、スウェーデン、そしてアメリカだ。そのほかの国は、2019年から。

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Google Home Hub vs. Amazon Echo Show 2 vs. Facebook Portal、それぞれの特長

カウンタートップを争う戦いが始まった。Google、Amazon、Facebookの3社がみな今月、スマートディスプレイの新製品を発表した。いずれも、IoT化される未来の家庭の中心に座ることをねらい、家族のコミュニケーションを担おうとしている。

149ドルのGoogle Home Hubは、安くてプライバシーが保てるスマートホームコントローラーだ。

229ドルのAmazon Echo Show 2は、Alexaを視覚化する。

そして199ドルのFacebook Portalと349ドルのPortal+は、Smart Lensによる自動的なズームイン/アウトでチャットの話者を画面中央に捉える。

消費者の最大の検討項目は、プライバシーの安全、ビデオチャット機能、今後のスマートホーム構想との相性、そしてお値段だ。

  • プライバシーが気になる人にとっては、GoogleのHome Hubが唯一、カメラがなくて149ドルとめちゃ安い。
  • プライバシーが気にならない人なら、FacebookのPortal+が画面がきれいでビデオチャットもできる。
  • チャット大好き人間なら、Amazon Echo Show 2がAlexaによるメッセージングとビデオチャットを提供している。電話もかけられるし、Skypeもできる。

ブランドを選り好みしないなら、Lenovo Smart Displayはどうだろう。そのスタイリッシュなハードウェアは、10インチ1080pバージョンが249ドル、8インチ720pバージョンが199ドルだ。

そしてオーディオファン向けには、199ドルのJBL Link Viewがある。

これら二つはGoogleの技術を利用し、本家Googleの製品よりも早く発売された。でも私見では、今後の製品改良のピッチは、本家の方が積極的ではないだろうか。それはAmazonやFacebookの、今後のサードパーティ製品についても言える。

下の表は、Google、Amazon、Facebookの計4製品(Facebookが2製品)の特長を詳細に比較している:

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GoogleのPixel Slate(ハイブリッド・タブレット)ハンズオン

Googleが今日(米国時間10/9)披露したハードウェア新製品の中には。Pixel Slateがある。それは、同社がChrome OSの新たなる進化と呼ぶタブレットで、AppleのiPadやMicrosoftのSurfaceの対抗製品のようでもある。〔slateは、昔の文房具としての石板。〕

プレゼンテーションの後で実際に触(さわ)ってみる機会があったけど、記者たちで混みあった部屋の中ではスピーカーの音がよく聞こえないし、それに、付属品のGoogle Penには新しさは感じられない。でも、主なセールスポイントを試すことはできた、と思う。

最初に気づいたのは、スクリーンだ。Googleは、仕事にも娯楽にも使える、と売り込んでいたし、コンテンツのクリエイターを主な顧客にしたいらしい。12.3インチ、203ppiのスクリーンは、それ用にぴったりかもしれない。YouTubeのビデオも、メールの作成画面も、シャープで鮮やかだ。

薄さと軽さも、強調されていた。公式仕様では1.6ポンド(730グラム)で、確かに軽い。持ち運びしやすいだけでなく、スクリーンの傾斜角度を自由に調節できる。ただし実際の使い心地は、Netflixを数時間見るとかしないと、分からないかもしれない。

オプションでキーボードもある。キーのタッチ感はとても良いが、ぼくが感心したのは、Googleのプレゼンターが強調した静かさだ。本誌TechCrunchの熱心な読者は、同僚の過去の記事を通じて、ぼくの打鍵音が超うるさいことをご存知だろう。だからこのキーボードを、ぜひ試したかった。

本当に、静かだ。ぼくの好みとしては、もうちょっと音があってほしいが、すぐ隣で仕事をしている人はぜひこいつをぼくに使わせたいだろう。しかも、音がなくても、打鍵感はとても良い。音は聞こえないが、かりっとした打鍵感を指はしっかりと感じる。

この記事で使った写真はたまたますべて、キーボードをつけたデスクトップ・モードだが、タブレット・モードへ/からの切り替えはスムーズだ。デスクトップ・モードは、その名のとおり、マウスやキーボード指向のインタフェイスだと思うが(二つのアプリケーションを画面分割で同時に使える)、タブレット・モードはタッチ主体だ(画面上のキーボードももちろん使える)。

二つのモードの切り替えは、オプションのキーボードの取り付け/取り外しだけで自動的に行われる。でも両者の違いがはっきりするのは、キーボードの有無よりもむしろ、マウスやトラックパッドを使う/使わないの差だろう。

そのほか、カメラはフロント(前面)とリア(背面)にあり、Google Assistantがあり、指紋読み取りもある。お値段は599ドルからで、キーボードは199ドル、Penは99ドルだ。

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Facebook、ビデオチャット端末「Portal」でハードウェアに進出

PortalはFacebook版のEcho Showではない。これは収束進化の一例とも言えるもので、2つの会社がそれぞれ異なる角度からハードウェアにアプローチした結果、よく似た商品にたどりついた。Facebookが解決しようとした問題はフェイスツーフェイスのコミュニケーション。ビデオチャットから他社デバイスを取り除こうとする試みだ。

Facebook、Amazon、Googleのスマートディスプレイが似たようなところに着地したのはもちろん偶然ではない。これらのスマートディスプレイと同じく、テレカンファレンス用デバイスは事実上、立てかけられたタブレットだ。ただし、Portalのシステムは2種類のフォームファクターを採用した。

まず標準のPotalは、Lenovoが最近発売したGoogle Assistant Smart Displayによく似ている。そしてより魅力的なPortal Plusがある。この高級モデルは15インチディスプレイ(1920 x 1080)を備え、最近のテレプレゼンスロボットを彷彿させる。ベースは固定されているが、ディスプレイの向きは縦横に回転できる。

もちろん何よりも注目すべきは、これが最初のFacebook製家電製品であることだ。Facebookが独自ハードウェアを作るかどうかが問題になったことはない——問題は、いつ、どんな形になるのかだった。フィードやテキストチャットなどと異なり、ビデオはFacebookがソーシャルプラットフォームとしてスタンドアロン機器を作ることを正当化できる初めての理由だ。

TechCrunchとのミーティングで、同社は この2015年の記事が同製品の原点だったと語った。記事を書いたTim Urbanは、自身の死に関する赤裸々なインフォグラフィックスを紹介した。さらに、彼が今後どれだけ両親とフェイスツーフェイスの時間を過ごせる分析し、60年代中頃と比較した。

これは正直なところ不快な体験だ。飛行機で読んではいけない。しかし、教訓はこうだ。

「結局、高校を卒業した時、私は親と直接会う時間の93%をすでに使い終わっていた。いまは残りの5%を楽しんでいるところだ。私たちは結末にいる。」

わかってる、わかってる。

Portalの誕生は、2年前のハードウェアチーム誕生に遡る。チームの最初のプロダクトマネージャーだったRafa Camargoは、当時Facebookが自社ハードウェアを本気で作ることの意味について、議論は行ったり来たりしていたと話した。

「われわれは6ヶ月かけて、Facebookのさまざまなプラットフォームを拡張する方法を見つけようと考え、もしすべてを自社で持っていたら何ができるかというアイデアを弄り回していた」と元GoogleのCamargoがTechCrunchに言った。「そうでなければ何のためのハードウェアだろうか?」

Portalのアイデアが最初に閃いたは1年半前のことで、FacebookはBuilding 8プロダクトチームに開発を委ねた。途中、同社はFacebook PhoneかAmazon Echo競合製品を作っているのではないかという憶測が流れた。もちろん、後者の方がずっと真実に近かった(少なくとも今のところ)。しかし、PortalとPortal Plusは、いろいろな意味で完全に独自の生き物だ。

この製品は、予想をはるかに上回るほどビデオチャットに集中している。そして、われわれの見たデモは実に印象的だった。事実、この製品はその単一機能にあまりにも特化するあまり、それ以外に見るべき部分はほとんどない。

たとえば、Portalは次世代のスマートホームの中心にはならない。そして、UIはかなり原始的でアプリストアは存在すらしていない。ウェブブラウザーもなく、大きな画面にも関わらずNetflixやHuluやYouTubeのビデオを見ることはできない。実際、皮肉なことに、これは消費者向けハードウェアとしては極めて稀な、Facebookフィードを見ることのできないデバイスだ。

もちろん、ユーザーのFacebookアカウントはログインのために必要だ。標準では(さまざまなアルゴリズムを使用)Portalは5~6人までの人たちをコミュニケーションの中心として扱う。ただしこのリストはいつでも変更できる。呼び出し方法はこの種のデバイスに期待するものと概ね変わらないが、多くのチャップアプリにある大げさなUXはない。

ビデオはフルスクリーンで、自分の側の映像は小さくオーバーレイされている。大きな特徴は、AIとカメラトリックによる人物フォーカスだ。Portalは人を認識、追跡しそれに沿ってカメラのフレーミングを移動する。

Facebookは専門の撮影技術者の力を借りて、スムーズな移動、パンニング、ズームイン/アウト(最大10倍)を使ってできるだけ多くの人をフレームに収めるよう工夫した。カメラ移動には若干慣れが必要だが、よく出来ていて驚くほどスムーズだ。

ビデオのもうひとつの大きな特徴は体験の共有だ。最も単純なのはSpotifyやPandoraなどの音楽アプリを使って遠方の誰かと一緒に音楽を聞くこと。再生中、曲のビジュアル情報がオーバーレイ表示され、ボリュームは会話のどちら側からも調整できる。簡単なAR体験、Instagramのフィルターや、Storytimeという愛くるしい機能もあり、物語のビジュアル要素を画面に表示しながら、読み手のためにお話のテキストをテロップに流す。

以上はもちろんすべて初期段階にある。Facebookは約1000人のユーザーを対象に、9ヶ月ほどのプライベートトライアルでデバイスのデモを行っている。新機能のフィードバックを得ることが目的のひとつだ。スタート当初は基本的機能のみで、その後徐々に追加していくのだろう。

ハードウェア面の情報はあまり公表されていな。Plusは1080p画面で標準型Portalは720pだ。そこそこのスピーカーと4マイクアレーを内蔵しているので、アシスタント機能の重労働はAlexaに任せることができるだろう。

ボイスコントロールもいくつか内蔵していて「Hey Portal」がウェイクワードだが、操作は音声とタッチスクリーンとで分離している。カメラを使わないときのためのボタンスイッチとレンズキャップもある。

この製品で最も驚くべきは(その存在自体を別として)価格かもしれない。大画面モデルが349ドル、小さい方は199ドルでEcho Showよりも20ドル安い。さらに、Portal 2台で299ドルというバンドル商品もある。このデバイスは、ユーザーをさらにつなぎとめる方法としてのハードウェアを模索するFacebookの利益を度外視した製品であることは明らかだ。

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マーシャルのキルバーンIIは、堅牢美的なBluetoothスピーカー

Marshallは、自らの遺産を利用することをためらわない。伝説的英国アンプメーカーは、その名前を ビール缶冷蔵庫に貼り付けてきた。まったく駄目なブランディングではないが、ばかばかしいことは間違いない。

一見したところ、同社のBluetoothスピーカー・ヘッドホン製品ラインにも同じことが言えそうだが、ひとつ重要な違いがある。これが実によくできていることだ。 この会社が消費者向け電子製品に進出してから数年が過ぎたが、その象徴的な筆記体ロゴを冠したこれまでの製品群と驚くほど調和している。

今年夏のIFAで発表されたKilburn IIは、お馴染みのMarshallアンプのスタイルから外れていない。事実、これを練習用アンプと見間違えても責められない。しかし、これは頑丈に作られたBluetoothスピーカーで、ゴム加工された合成皮革デザインは相当の衝撃にも耐えられる。前面に施された鎖状のグリルがさらに堅牢さを増している。

スピーカーは防水なので屋外でもさほど心配なく使える。とはいえ、本当の全天候型スピーカーが欲しい人にはJBL製品をお薦めする。このKilburnは一緒に泳いではくれないが、ウィスキーをちょっとこぼすくらいなら耐えてくれる。

音質はこのサイズのスピーカーとしては十分だ。これまでに聞いたBluetoothスピーカーの中で最高とは言わないが、小さな部屋を音で満たせるポータブルを探している人には確実な選択だ。上面の高音・低音ツマミをつかえば完璧な音を見つけることができるだろう。

多くのBluetootスピーカーとは異なり、Kilburnは充電に専用のプラグが必要だ。つまり、microUSBでもUSB-Cでもない。しかし、巨大な内蔵バッテリーのことを考えれば納得できる。一回の充電で20時間以上使用可能で、残量に合わせて赤いバーが減っていくのが見える。

299ドルという価格はBluetoothスピーカーとして安くないが、価格帯に十分見合った出来栄えだ。オーディオマニアの音響システムをすぐに置き換えることはないだろうが、少なくともあなたのレコードコレクションの隣に置くにはぴったりだろう。

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これがGoogle Pixel Slateだ

来週のGoogleイベントでは何かのサプライズがあるはずだ。しかし、この様子だとあまりサプライズの可能性には期待できない。香港でPixel 3が事前ハンズオン公開されてから間もなく、新たなライバルが登場しつつある。そして最近のいくつかのリークと共に、Pixel Slateの最新画像MySmartPriceが掲載した。

以前のリークが示唆していたとおり、これはGoogleのすぐれたデザインのPixel Bookのタブレット版のように見える。つまりGoogleはChrome OSハードウェア市場に高級商品を投入しようとしていることになる。

Pixel Bookが回転型キーボードを使ったコンバーチブル端末だったのに対して、Slateは取外し可能なキーボードケースによるハイブリッドだ。ケースはタイプライター風の丸型キーを備え、他の取り外し式キーボードよりも頑丈そうに見える。

さらに、内蔵トラックパッドもあり、Samsungの最新タブレット、Galaxy Tabの先を行っている。フタ部分には折り目が見えるのでノートパソコンモードの時に画面を立てられのだろう。Pixel Book Penの利用も可能と思われる。仕様に関しては殆ど情報はないが、前面および後面のカメラ、前面スピーカー、そしてUSB-Cがついているようだ。

もちろん10月9日の午前にはもっと情報が出てくる。それまでの辛抱だ。

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LGの奇妙なハイブリッドスマートウォッチはWear OSに命を吹き込めるか?

新しいV40 ThinQの発表に加えて、LGはこの一風変わった新製品を披露した。ハイブリッドスマートウォッチはもはや目新しくないのは確かだが、Watch W7は奇妙なアプローチでこの分野に参入した。

実際、同社が今週この製品について最初に語ったとき、多くの疑問が寄せられた——そしてスマートフォンとは異なり、現物に触ることができなかったため謎はいっそう深まった。

要するにこういうことだ。これは機械式針のついたWear OSスマートウォッチである。つまり、標準的スマートウォッチ画面の上に物理的な時計の針が2本置かれて自分の仕事をしている。タッチで操作できるが、実際には表面のガラスを通じて行われる。一方時針と分針は画面のテキストが見やすいように振るまう。

側面のボタンを押すと針が180度に広がる。その下のテキストは上にずれるので物理的部品に邪魔されることはない。さらに、針が戻る際ガラスがわずかに持ち上がるように見える。LGによると、この機能はLGのFrankensteinウォッチに対応するために最新版Wear OSに組み込まれているという。

これは素晴らしいアイデアか、落第アイデアのどちらかだ。私はレビュー用ユニットが届くまで、定を保留しておくが、最近の主流ウェアラブルの中では、ほかの何もよりこれを試してみたいというのが本心だ。つまりは、革新的であることだけが取りえだ。

LGは概要説明の中で、「腕につけてもらうために努力している」と言った。これはWear OSにとって最近の大きな課題だ。とにかくAppleがこのカテゴリーを支配しており、Android陣営ではFitbitとSamsungがリードしているが、どちらもGoogleのウェアラブルOSでは動いていない。

機械式針についても何か言うべきことはある——時間を見るために画面をオンにしなくてすむのでバッテリーの節約には大いに役立っている。さらには、ふつうの時計として見栄えもよい。純粋な目新しさのためにスマートウォッチを着ける時代は終わりつつあるのだろう。

W7の価格は450ドルと高額だ。奇妙な一品の予約受け付けは今週の日曜日から。店頭には10月14日に並ぶ予定。

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Amazon、Fire TV Stick 4KとAlexa Voice Remoteの新型を発売

Amazonの新ハードウェアの発表は先月の壮大なEchoイベントで終わったと思ったとしても無理はない。小売業の巨人は少なくともまだいくつか隠し玉を持っていた。手始めがFire TVシリーズの追加だ。新しいTV Stick 4KとAlexa Voice Remoteの予約受付が本日始まった。

50ドルの改訂版Fire TV Stick 4Kは新クアッドコアプロセッサーを搭載し、ストリーミングと読み込みの高速化を約束する。この新しいTVドングルはDolby VisionとDolby Atmosを加え、50万タイトルの映画/TV番組、多数のアプリ、そしてAlexaボイスインターフェースをリモコンあるいは近くにあるEchoで利用できる。

このニュースは最近Rokuが4K対応ストリーマーを値下げし、40ドルからのプレミアプレーヤー機器を発表したことに続くものだ。

さらに、新しいAlexa Voice Romoteもやってくる。この新リモコンは、先代よりも万能リモコンとしての色彩が強い。Bluetoothと多方向赤外線を搭載し、テレビ、AV機器、ケーブルボックスなどを制御できる。

電源、音量、ミュートのボタンはついているが、主役はもちろん音声だ。ほとんどのAmazon Fire製品と互換性がある。40ドルのFire TV Stick 4Kパッケージおよび120ドルのFire TV Cubeに同梱されるほか、30ドルで単体を買うこともできる。

新しいボイスリモコンと共に、Amazon は、音声を使って検索する方法を追加した。新たに、 A&E, AMC, Sony Crackle, Hallmark Movies Now, HBO Now, HISTORY, IFC, Lifetime、およびVH1のボイスコントロールが可能になった。Netflix、Prime Video、Hulu、SHOWTIME、およびESPNはすでにボイス対応している。

「われわれは顧客の声を聞き、完全な4Kソリューションをコンパクトなスティックで提供することに注力した」とAmazon Fire TV担当VPのMarc Whittenが声明で言った。「開発チームはまったく新しいアンテナ技術を発明し、強力な802.11ac Wi-Fiチップと組み合わせることで、混雑したネットワーク環境でも可能な限り最高の4K UHDストリーミング体験ができるように最適化した。新しいクアッドコアプロセッサーは高速かつスムーズな体験を提供し、Dolby VisionおよびHDR10+ に対応したことで驚くべき画像を届けることに成功した」。

Fire TV Stick 4Kは米国・カナダでハローウィンに出荷を開始する。英国、ドイツ、インドでは11月、 日本では年末までに提供される予定だ。

このほかAmazonはFire TV Recastバンドルも発表した。録画とネットTV視聴用のデジタルビデオレコーダー、35マイル範囲のHDTVアンテナ、およびFire TV Stick 4Kをセットにして249.99ドルで販売するもので、50ドル割引かれる。

Sarah Perezが追記した。

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新しいカラーのGoogle Home Mini、なぜいまどき画像がリーク?

とっくに聞いたよね。来週はGoogleのビッグイベントがある。そこではビッグな新しいスマートフォンが紹介され、それにもちろん、Google Homeの新製品もあるだろう。ところで、それにはまだ早いけど、こいつはミントの(公式には“アクア”の)*Google Home Miniだ。〔*: ミント(mint)、アクア(aqua)、ここではいずれも色の名前。〕

この新色は、10月29日に発売される。お値段は49ドルで変らない。でも、発売のタイミングとしては、かなり変だ。来週のイベントは、どうなるのだ。きっと、イベントはPixelネタで満杯だから、後回しになったのだろう。

どこかで見た色、と思った方は、Pixel 3のリークの印象が残っているのだ。最近のGoogleのハードウェアは、色を揃えることに固執している。

そもそも今日(米国時間10/2)は、Microsoftがマインドシェアの拡大を目指して頑張る日だ(Surfaceの発表イベント)。Googleは、自分のイベントを忘れられないようにしたい。しかも昨年と違って今年は、来週のイベントでMiniのニュースはあまりなさそうだから。

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これがMicrosoft Surfaceの最新製品ラインだ

ワクワクしたいって? それを目指しているものならここにいくつかある。今日(米国時間10/2)のMicrosoft Octoberイベントは、大ヒットとは言えないが、プロダクト責任者のPanos Panayに言わせると、1つのイベントで発表された新しいSurface製品数としては今日が最大だ。

一時間ほどの中に数多くの品々が詰め込まれていた——発表のほとんどは既存製品の仕様改訂ではあったが。実際、新たなマットブラック塗装以外に、違いを見つけることは難しい。

そのひとつは、USB-Cポートの欠落。これは奇異な選択と言わざるを得ない——しかし、おそらく「軽視した」が妥当な表現だろう。

予想通り、Surface Pro、Laptop、Studioはいずれもスペックが強化された。999ドルからのSurface Pro 6は先行機種よりも67%高速化されたとMicrosoftは言っている。ディスプレイは267 ppi、バッテリー寿命は13.5時間と公表されている。

新しいSurface Laptop(私の個人的お気に入り製品ライン)はさらに大きくアップグレードされた。Intelの第8世代クアッドコアのおかけで第一世代よりも85%速くなり、バッテリーも一回の充電で14.5時間持続する。

Studioは、Surface製品史上最も興味深いデバイスと言えるだろう。画面は38%明るくなり、コントラストは22%高くなった。Pascalグラフィックカードと2TBのSSDを内蔵している。

ヘッドホンはなんと言っても今日いちばんの興味深い発表だった。第一に、Microsoftはこの製品を今日のイベントまで何とかベールに隠し続けてきた。そして第二に、Surface Headphonesはこの製品ラインにとって一風変わった新製品た。それでも私はこれを使っていたわずかな時間を十分に楽しむことができた。

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Microsoft Surfaceファミリーにヘッドホンが加わる

今日の大きな発表の数々が数年来見てきたデバイスの定期的アップデートであることはわかっている。それでもMicrosoftは、今日のイベントに小さなサプライズを忍び込ませた。シンプルに名付けられたSurface Headphonesは、同社のノート、デスクトップ製品ラインを通じておそらく最も異質な新製品だろう。

しかしこのオーバーイヤー型ヘッドホンの鍵がCortanaにあることは明白だ。MicrosoftはこのSiri/Alexa/Assistant競合製品の普及にいくらか問題を抱えているので、こうした次世代ノイズキャンセリングのついたデバイスが伝道の後押しになるのだろう。

350ドルのワイヤレスヘッドホンは、いたる所で目にするBoseのQuietComfortや、Sony、Samsungらの競合製品がライバルになる。もちろん、もしCortanaが主要な差別化要因であるなら、混戦を抜け出すのは困難だろう。

まだ発表されたばかりで、発売時期も(「近日発売」以上には)わかっていないので、おそらくMicrosoftはまだいくつか楽しみを隠し持っているのだろう。

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Best Buyの店頭にGoogle未発表の第三世代Chromecastが登場、旧型と同価格

Googleのビッグなハードウェアイベントは10月9日に行われて、同社の新しいスマートフォンPixel 3とPixel 3 XLがその主役になると思われる。でも最近分かったのは、Googleが第三世代のChromecastを発表するかもしれないことだ。Best Buyのお客が、店頭の棚の上に、それらしきものを見つけたのだ。

あらまあ。

“GroveStreetHomie”と名乗る人が、Redditに投稿した“I think I bought the 3rd gen Chromecast too early.”(発表前の第三世代Chromecastを買ったみたい)と題する記事で、詳細を述べている。

それによると、彼(彼女?)は新しいテレビのためにChromecastを買おうと思ってBest Buyへ行った。すると、そのパッケージとデザインが前と違うことに気づいた。

レジの人はそのアイテムのバーコードをスキャンできなかった。まだPOSに入っていなかったからだ。リリース日は10月9日になっていて、それはイベントの当日だ。

“でも、それをすでに自分の手に持っていたし、値段は第二世代のChromecastと同じだったから、お店は古いSKUで売ってくれた”、という。

この未発表の新しいChromecastは、第二世代より厚いようだ。ChromeのロゴがGoogleのロゴに変わっている。micro-USBはあるが、HDMIコネクターはなくなってるそうだ。

〔訳注: Redditの記事のコメントには、“うちの近くのBest Buyにもあった”、とある。〕

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ゲーム専用スマホRazer Phone 2の美麗な写真がリークされた、ロゴが光るぞ!

ご存知のように、スマートフォンとは、バレるものである。昔々企業は、イベントのために何かを隠しておくことができた。しかし今では、ほとんどつねに私たちは、自分たちが得るであろうものを事前に正確に知ってしまう。来月発表されるはずだったRazerのゲーム専用ヘッドセットのv2も、その例外ではない。

この、これから出るスマートフォンは、すでにその詳細の一部が小出しにバラされてしまったが、でも今日(米国時間9/28)現れた最新のリークは、これまででいちばんはっきりした絵だ。美的観点としては、これまで見せられたものからあまり変わってない。前面を見ると、このRazer Phone 2は昨年のモデルとほとんど同じで、箱っぽいデザインを維持している。

背面はすこし変わり、ロゴの位置が移動、色はネオングリーンになり、Razerのそのほかの製品と統一された。ライティングのイフェクトはゲームPC Razer Chromaから借りたらしくて、使用中はロゴがライトアップする。リアカメラも、やや下へ移動した。

スマートフォン本体の仕様などについては、まだ何も分かっていないが、心配ご無用、時間はたっぷりある。発売は10月10日だから、まだ一週間以上もあるのだ。

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PC需要意外な急進でIntelに供給不足、ハイエンドチップから回復へ

Intelの暫定CEO Bob Swanが今日(米国時間9/28)、彼らしくない率直な書簡で、同社が今抱えるサプライの問題を強調した。それによると、不足の原因はPC業界の予想外の反転による急成長という、意外性だそうだ。Swanによるとその反転は“ゲームと商用システムの強力な需要”が、契機となった。

それは、さまざまな悪条件が重なった最悪の状況だ。需要の急増に対する、同社の10nmアーキテクチャの長年の歩留まり問題で、対応不能が広がった。それらのチップに関してSwanは、“状況は改善中”と言うが、正しくは“増産は2019年まで無理”、だろう。

書簡の中でSwanは、“サプライは確かに厳しい”、と認めている。“とりわけ、エントリーレベルのPCの市場が難しい”。しかしそれでも彼は、現状のサプライの量は今の会計年度の売上目標を満たすには十分、と信じている。

短期的にはIntelはXeonやCoreなどのハイエンド製品に注力し、“市場のハイパフォーマンスセグメントに対応”する。それ以降は年内の150億ドルの資本投下を計画中で、そのうちの10億ドルはアメリカとアイルランドとイスラエルにおける14nm製品の生産に向けられる。

今回の急なサプライ問題で、広い範囲のPC業界が苦境に立った。需要増による品不足は吉報かもしれないが、プロセッサーの不足とPC市場の成長が並行して今後も続けば、成功が帳消しになる事態もありうるだろう。

画像クレジット: Intel

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Oculus VRのコンテンツは将来のヘッドセットでも利用できる

Oculusは、次期バージョンのRiftが出てきたとき、デベロッパーの作っているゲームやコンテンツが陳腐化して欲しくない。そこで今日(米国時間9/27)のOculus Connect 5カンファレンスで、Facebook CEO Mark Zuckerbergは、「われわれの製品の将来のバージョンは、旧バージョンと互換性を保つ。Riftで使っているコンテンツはすべて次期バージョンでも使える」と語った。

Oculusヘッドセットの次期バージョンはQuest問を名前来春発売される。ワイヤレスでタッチコントローラーが同梱され、発売時点で50以上のタイトルが揃う予定だ。

この互換戦略は、VR業界でコンテンツ制作が維持可能になるだけの売上を見込むためには、ユーザー1000万人以上のハードウェアプラットフォームが必要、というZuckerbergの予想と一致している。VRの普及が遅いことについて昨年Zuckerbergは、OculusによってVRの目標ユーザー数10億人という目標が示されたと言った。彼はこの旅は「1%終わったところ」いや「たぶん1%以下だ」とジョークを言った。

現在ほとんどのVRタイトルはちゃちなインディーズスタジオで作られ、Oculusの今後10年でVRに30億ドル投資するといった取り組みによる資金提供を受けている。これは、ビジネスで利益を得られるほどコンテンツを買うヘッドセットユーザーがいないからだ。現在1100種類のRiftタイトルが作られているが、ハードウェアの進歩によってプレイが不可能になるリスクを抱えていた。

もちろん、もしOculusが本気で互換性を考えているなら、Playstation VRやHTC Viveと協力してプラットフォーム間での体験の移植を容易にすべきだろう。しかし現時点では、毎年コンテンツを作り直さなくてもよいとわかるだけで、デベロッパーはこの没頭型メディアのために安心して開発できるだろう。

more Oculus Connect 5 coverage

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HPのTangoは、本のように見える書棚に隠せるプリンター

子供のころ、蓋を外して中に小銭を隠せるニセのジュース缶をもっていた。泥棒対策としてはあまり効果的ではなかった。まともな人間は本棚にジュースの缶を置かない。そもそも当時そのブランドのジュースを売っていたかどうかも定かではない。

HP Tangoの迷彩はもう少し論理的だ。このプリンターには、布地のカバーが用意されていて、正面から見ると題名のない本に見える——墓石の方が近いかもしれない。これは、「プリンターは持っているけど、そのことを知られたくない」人たちのためだ。

周囲に溶け込むために最大限の努力をしているのにもかかわらず、Tangoはプリンターとして悪くないルックスだ。堅牢で曲線的なデザインはミニマリスト的だ。ワイヤレスでスマートフワンと連携し、Alexaにも応答する。そうそうAmazonといえば、このプリンターにはInstant InkというDashボタン風の発注システムが内蔵されていて、3~10ドルでインクを注文できる。

プリンターの価格は149ドルまたは199ドルで、上に書いた布製カバーがついてくる。色は3種類から選べる。偉大な文学作品の書名をプリントすれば、隠蔽効果は真に完成すると思うのだが。

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