Android OSの開発者が作ったEssentialのスマートフォンは今後どうなる?

Essential(エッセンシャル)のCEOであるAndy Rubin(アンディ・ルービン)氏は、この1年ほどかなり静かだった。それにはビジネスそのほかの両方で多くの理由があるだろう。同社はデバイスの販売で苦戦し、最初の年にはわずか8万8000台のハンドセットが売れただけという。もっと深刻な話としては、ルービン氏はGoogle在籍時の良からぬ行為の報道に苦しめられた。The New York Timesの爆弾記事は、彼がGoogle(グーグル)から9000万ドルの退職金をもらう前の性的不行跡に対する告発を明るみにさらした。

Googleの元役員だった彼はTwitterで、「あの記事にはGoogleの社員であったときの私に関する間違いがたくさんある」と述べた。それから1年経った今、彼は定位置に戻り新しいデバイスを宣伝している。それはEssentialの次のハンドセットか、それともまったく違うものか。

見る者の目を捉えたのは、裏面のきらきら輝くGEMカラーシフト素材だけではなく、彼の「これまでとは明らかに異なるフォームファクタのための新しいUI」だ。その細長くて薄いハンドセットと比較できるものといえば、閉じたときのGalaxy Foldぐらいだ。もちろん、縦長の画面にはそれにしかない利点がある。

明らかに異なるフォームファクタのための新UI

そのUIは、さまざまなウィジェットのコレクションのようだ。それぞれが、天気予報、地図、カレンダー、Uberなど異なるアプリに奉仕している。地図は全画面に長々と表示される。Essentialの最初のハンドセットの面影はない。初代機は、同社が志向する革命的インパクトにはほど遠かった。

同社のスポークスパーソンは、その新しいデバイスが初期的なテスト機である、と言った。リークでそれらしい粒子の粗い写真ではなく、機の全容も見せなかったのは、そのためだろう。Essentialの公式声明はこうだ:

目下開発中の新製品は、社外で初期のテストをしています。近いうちに、もっと多くの情報をシェアしたいと思います。

当然ながら現時点では、わからないことのほうが多い。例えば、同社は最初の構想にあったモジュール方式のアタッチメントを捨てたのか?上部に携帯電話の情報がないのは、何かのサインか?CloudMagicを買収したのは、これのためか?これが本当に「essential」(必要不可)と言えるのか?

かろうじて言えるのは、こんなデバイスがあることは、ルービン氏がスマホをやめて会社を売るという最初のころの噂に反していることだ。あえて言うならEssentialは、Palmのように2台目のハンドセット市場に求愛するのかもしれない。しかし、もしそうだとしても、スマートフォンの世界が熱狂することはない。

もうすぐ結果が出るだろう。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ARMv8-M向けにカスタムインストラクション機能を導入

米国時間10月8日、米国サンノゼで開催された今年のTechConイベントでArmCustom Instructions(カスタムインストラクション、カスタム命令)を発表した。ARMv8-Mアーキテクチャの組み込みCPU用の新機能で、顧客は組み込みシステムやIoTのアプリケーションなどで、特定のユースケースに最適化できる独自のカスタムインストラクションを書けるという機能だ。

The logo of British technology company ‘arm’ is pictured at the Mobile World Congress (MWC) in Barcelona on February 28, 2019. – Phone makers will focus on foldable screens and the introduction of blazing fast 5G wireless networks at the world’s biggest mobile fair as they try to reverse a decline in sales of smartphones. (Photo by Pau Barrena / AFP) (Photo credit should read PAU BARRENA/AFP/Getty Images)

本日の発表に先立ってARMの自動車とIoT事業担当シニアディレクターであるThomas Ensergueix(トーマス・エンセルグエイ)氏は「開発を支援する方法はすでにあるが、それはCPUの心臓にまで達するような深いものではない。今回弊社が顧客に提供しようとしているのは、独自のインストラクションをプログラムでき定義できる自由度であり、そしてそれらをCPU自身が実行できることだ」とコメントした。

彼は、最適化のためのオプションがARMには常にあったことを指摘する。それは専用バスでGPUに直結するためのメモリマッピングのアーキテクチャに始まり、現在のニューラルプロセッサーユニットに連なる。これによりCPUとアクセラレータ(GPU)が並列に動くが、データの通り道となるバスがボトルネックになる。顧客はCPUに直接接続されているコプロセッサー(浮動小数点演算プロセッサ)を使うことができるものの、本日の発表ではARMの顧客は独自のアルゴリズムにより、それらをCPU上で直接動かせる。これによりレイテンシーは下がるが、メモリマップド(GPUなどの外部チップとデータをやり取り)する手法とは異なり並列では動かせない。

arm instructions

ARMの主張では、この機能によって顧客のワークロードを低コスト低リスクで効率化でき、CPUの既存機能に対する妨害が何もない。しかも顧客は、すでに慣れ親しんでいる既存のスタンダードなツールをそのまま使える。

custom assembler当面、カスタムインストラクションを実装できるのはArm Cortex-M33 CPUのみで、2020年の前半から可利用になる。しかし将来は、すべてのCortex-Mプロセッサーがデフォルトで利用できる。顧客に新たな費用やライセンス料は発生しない。

エンセルグエイ氏が指摘するのは、今後インターネットに接続されたデバイスがますます増えるとともに、ARMの顧客は自分が使うプロセッサーを独自のユースケースに合わせて最適化したくなるということだ。そして、そんなときカスタムインストラクションを作れれば、デバイスの電池寿命を延ばすことなどが可能になるだろう。

ARMはすでに、カスタムインストラクションでIAR SystemsやNXP、Silicon Labs、STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)などをパートナーにしている。

NXPのマイクロコントローラー担当上級副社長兼ジェネラルマネージャーであるGeoff Lees(ジェフ・リーズ)氏は「当社のようなシリコンサプライヤーは、ARMのカスタムインストラクションがあれば顧客により高度なアプリケーション固有の命令(インストラクション)の最適化を提供して、これからの時代の組み込みアプリケーションのパフォーマンスや電力消費、コードサイズの安定などの面を改善してもらえる。しかも、これらすべての改善がCortex-Mの幅広いエコシステムの中でできるので、顧客の既存のソフトウェア投資の効果が最大化される」と語る。

なお、組み込み関連のもうひとつのニュースとしてARMは本日、Mbed OSのガバナンスモデルのセットアップを発表した。この組み込みデバイス用のオープンソースのオペレーティングシステムは、ARM Cortex-Mチップで動く。Mbed OSそのものは常にオープンソースだが、Mbed OS Partner GovernanceモデルではARMのMbedシリコンパートナーたちが、毎月のProduct Working Groupのミーティングなどで、OSの開発について注文をつけられる。Analog Devices(アナログ・デバイセズ)やCypress(サイプレス)、Nuvoton(ヌヴォトン)、NXP、Renesas(ルネサス)、Realtek(リアルテック)、Samsung(サムスン)、そしてu-bloxなどがすでにこのグループに参加している。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

3Dのコンピュータービジョンと特製のロボットアームでイチゴの収穫を自動化

近い将来Traptic(トラプティック)のロボットは、もっといろんな種類の作物を収穫できるだろう。でも今のところ、このサウスベイに拠を置くチームはもっぱらイチゴにフォーカスしている。

米国では、果物の約88%がカリフォルニアで穫れる。その中でもイチゴ類はディスラプトの機会が大きい。労働力の不足に移民政策の引き締めが加わって、畑には大量の未収穫作物が放置されている。人手不足のために農家は、実った作物の約5分の1を失っている。

もちろん今すでに、さまざまな主要商品作物にオートメーションが適用されている。小麦やトウモロコシの収穫は、相当前から機械化されている。しかし、イチゴなどのフルーツには、独特の難しい側面がある。あまりにも繊細なので機械化に向かず、ピッカーと呼ばれる人間の摘果労働者の器用な手を必要とする。

Traptic Blog Photo 3

しかし今年のDisrupt Battlefieldに出たTrapticは、専用機のロボットでこの問題に挑戦している。ロボットアームは一般市販品だが、グリッパーとソフトウェアは自社製で、同社のそのデバイスはもっぱらイチゴの収穫作業の介助が目的だ。

アームはカートの上部のスペースに、そのスペースを囲むように5ないし6本ある。視覚系は3Dカメラとニューラルネットワークを利用してイチゴを見つけ、その熟度を判断する。そしてイチゴの位置を1mmの精度で判断して摘み取る。

でもこのロボットの最もユニークな部分は特製のグリッパー(Gripper、つかむ部分)だろう。ロボット用のグリッパーも、今ではいろんな市販品がある。でも上述の理由により、Trapticはイチゴの摘み取りに厳密に適したグリッパーを必要とした。それは正確であると同時に、熟したイチゴをキズつけない優しさも必要だ。

そこで同社が最終的に到達したのは、完全に厳密でもなく、完全に柔軟でもないグリッパーだ。爪が収まる金属製の基部はゴムバンドで覆われて、一定性のない果実の形に適応する。しかしそれと同時に果実をぴったりと保持して、植物本体から取り去る。

Trapticの現在のマシンはケレス(Ceres)と呼ばれ、トラクターの後ろに取り付けて牽引される大きな箱だ。現在、カリフォルニアの北部と南部の農家がテストしているが、極端に違う両方の気候でうまく行けば、イチゴ農家が年間を通して利用できるだろう。

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同社は当面、ロボットが人間ピッカーをリプレースするのではなく、彼らを助けると定義している。でも最終的にはこんなデバイスが人間の労働者をリプレースするのだろう。Trapticがマシンのリース料金を人間労働者の賃金と同じく収量ベースにしているのも、そんな未来を展望しているからだ。しかし労働力不足と言いながら人口は増加している現状では、それはまだまだ遠い未来の話だ。

Trapticは今後、オレンジやメロン、トウガラシなど、そのほかの作物の自動収穫機も開発していくつもりだ。

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サムスンが中国におけるスマートフォンの生産を停止

ロイターが確認しているところによると、Samsung(サムスン)は米国時間10月2日、中国におけるハンドセットの生産を停止したという。このところ、世界最大のスマートフォン市場で同社の苦戦が続いたことの結果だ。

中国のスマートフォン市場については8月に詳しく報じたが、そこでは韓国のハードウェア大手はひと桁の下の方のマーケットシェア(約1%)をかろうじて維持しているにすぎなかった。それはもちろんサムスンだけの話ではない。Apple(アップル)もまた、Huawei(ファーウェイ)やVivo(ヴィーヴォ)、Oppo(オッポ)、Xiaomi(シャオミ)などの国産勢で占められている市場で苦戦していた。

中国勢の売上には、価格だけでなく特に世界市場で苦しんでいるファーウェイの場合は愛国心も寄与していると思われる。

サムスンは昨年から一部の工場を休止するなど、中国での生産を減らしてきた。そして、結局は全面撤退という結論になった。同じく中国で不調なソニーも中国での生産をやめている。一方アップルは、今のところ同国での生産を続けている。

最近のサムスンはインドやベトナムなど、ほかの国に目を向けて、生産コストを中国におけるよりも下げようとしている。スマートフォンの販売は中国でも続けているが、製造はもっと安い場所に移したいのだ。

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Verizonがニューヨーク市の一部で5Gを提供開始

今秋Verizon(ベライゾン)は、ニューヨーク市の一部とパナマシティーとボイシで同社の5Gネットワークの稼働を開始すると発表した。これで、TechCrunchの親会社でもあるキャリアの次世代ネットワークを経験できる都市は13都市になった。

ここニューヨーク市では、5つの区のうち3つで5Gが使えることになった。ぼくが住んでるクイーンズ区はまだだが、マンハッタンとブルックリンのダウンタウン部分は当然ながら最初にやってきた。以下は、Verizonが発表している内訳だ、

  • マンハッタン:ミッドタウン、金融街、ハーレム、イーストハーレム、ヘルズキッチン、ワシントンハイツ
  • ブルックリン:ダウンタウン・ブルックリン
  • ブロンクス:ペラム湾、フォーダムハイツ、ハンツ・ポイント
  • ランドマーク周辺:ブライアント公園、セントパトリック大聖堂、マディソンスクエアガーデン、トリニティーパーク(ブルックリン)、リンカントンネル(マンハッタン側入り口)、ジャヴィッツ・センター(11番街〜36/37番街)、ブロードウェイ49-52番街の劇場地区

パナマシティーもボイシも特定地区のみだ。8月にAT&Tはニューヨークで限定的な5Gサービスを開始した。そのとき数日5G機を持ち歩いたが、LTEの最初のころを思い出した。5Gのマーカーが、すごく意外な場所で一瞬画面に現れるのだ。

もちろんもっと供用域が広くないと料金を払う価値はないだろう。Verizonは年内に米国30の都市で部分的にサービスを提供することを表明している。

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任天堂Switch Lite用のワイヤレスコントローラーは意外と便利

サードパーティー8BitDoのワイヤレスコントローラーは、Switch Liteの目的を損なっているとも言える。正直なところ私自身も、任天堂の大ヒットしたゲーム機のさらにポータブルなバージョン(Lite)に魅了されている。最近のレビューにも書いたが、出張が多くてテレビのない時間が多い私にとってはLiteが理想のNintendo Switchだ。

関連記事:任天堂Switch Liteはポータブルゲーム機の極み

8BitDoのコントローラーはサイズがLiteの半分ぐらいあり、Joy-Con(ジョイコン)を内蔵したLiteのコンパクトさを無駄にしている。また、Liteにはキックスタンドがないから、置き方や立て方を見つけるのに苦労する。どちらも理想的とは言えない。しかしそれでも、本体のターコイズ色と同色のモデルに25ドル出してもいいかなという気になっている。

実はすでに予約してしまった。

このコントローラーは、スティックではなく十字キーが2つある。Switch Onlineでファミコンやスーパーファミコンのゲームをプレイするには、そのほうがいい。私がLiteをテストするようになってからは、時間の95%がA Link to the Past(ゼルダの伝説 神々のトライフォース)だ。このコントローラーは、Amazonで予約販売している。発売は10月末だ。また、大量の時間を取られそうだ。

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昨年はAlexa電子レンジ、今年はAlexaスマートオーブンに進化

Amazon(アマゾン)が昨年のこのイベントで披露したAlexa電子レンジは、確かにちょっと奇抜すぎた。でもアマゾンはAlexa(アレクサ)の宣伝の意味も込めて相当安くしていたので、この製品はアマゾン上の電子レンジでベストセラーになった。まさに偉業だ。

そして今回それは、Amazon Smart Ovenという名前で再登場した。見た目にはJune Ovenの廉価版のようだが、電子レンジの機能に加えてコンベクションオーブンやエアフライ(ノンオイルフライ)、干物作りの機能がある。

この製品はまた、複数のブランドのシナジー効果も見せている。AlexaアプリやEcho ShowのカメラでWhole Foodsの商品のラベルをスキャンすると調理時間などが正しくセットされる。Amazonによると、この「スキャンしてお料理」機能は「何百種類ものWhole Foodsの商品」に対応しているそうだ。

このスマートオーブンは今日から予約で250ドル(約2万7000円)だ。注文すると、Echo Dotが無料で付いてくる。理由は聞く必要もないだろう。

画像クレジット: Amazon

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屋内外のあらゆる物を低帯域長距離無線で結ぶAmazon Sidewalkプロトコル

シアトルで行われた例年のハードウェアイベントでAmazon(アマゾン)は米国時間9月25日、低帯域で長距離の新しいワイヤレスプロトコルとしてSidewalkを発表した。家の中や外のすべてのIoTデバイスを接続することが、その狙いだ。

アマゾンの主張では、BluetoothやWi-Fiは到達距離が十分でない。一方5Gは電力消費が大きくしかも複雑すぎる。

同社のデバイス部のトップを務めるDave Limp(デイヴ・リンプ)氏は「そこで私たちはSidewalkというものを考えたのです。それは帯域幅の低い新しいネットワークであり、既存の900MHzスペクトルの、自由に使えるOTAを使用します。それは、物をリアルタイムで追跡するのに適していると考えています。しかしもっと重要なのは、シンプルで安価で使いやすいさまざまなデバイスを長距離でコントロールできることです」とコメントしている。

技術の説明としてはちょっと漠然としているが、アマゾンが言いたいのは基地局とデバイスの位置関係次第では1マイル(1.6km)先のデバイスでも接続できることだ・

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Amazonはすでに700台のテストデバイスをロサンゼルスの世帯に配ってアクセスポイントをテストしている。アクセスポイントがたくさんあれば、かなり広い領域をカバーできるだろう。

Amazonはこのプロトコルを一般公開すると言っているので、そのほかのデバイスメーカーも自分のデバイスをこのネットワークに加えられる。

Sidewalkを利用する最初の製品は何だろう?それは犬の迷子札だ。犬が一定距離を超えたらアラートが来るので行方不明になる迷い犬が相当減るだろう。Ring Fetchと呼ばれるこの迷子札は、来年発売される。

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富士フイルムの今度のX-Pro3カメラはフィルム写真的機能が山盛り

富士フイルムが近く発売するX-Pro3は、同社の人気のデジカメであるミラーレスのレンジファインダーカメラ(X-Pro2)の後継機で、10月23日の発売日の前にたくさんの情報や写真がリークされた。それは米国時間9月20日に開催されたX Summitイベントでのことで、同社はFujirumorsからたくさんの詳細画像を流し、初めてその革新的なリヤディスプレイのデザインを披露した。

X-Pro3は液晶が背面にある。今のレンズ交換式デジタルカメラの多くがそうだが、でもかなり独特だ。ふつうに使ってるときはスクリーンは隠れていて、表示面をカメラの背中に向けている。そしてそのときのドアの外向きの面には小さなOLEDの「ミニスクリーン」があり、カメラのごく基本的な設定が表示されている。

その小さな背面ディスプレイには、シャッタースピードや絞り、ISO、そしてフィルムシミュレーション(フィルム的色調)やファイルサイズの設定がある。そしてファインダーから見えるものがどんな画像になるか見たかったら、ドアを下に開けると通常の液晶画面になる。そのようにディスプレイが下に見えると、ローアングルの撮影のときにはほぼ真正面に見ることになり便利だ。昔のフィルムカメラに、腰の高さで見られるファインダーがあったように。

  1. shows-film-simulation

  2. X-Pro3-mini-LCD-2

  3. X-Pro3-hidden-LCD

  4. X-Pro3-screen-tilted-down

X-Pro3には電子ファインダーもあるが、でもそれはフィルム写真とデジタル写真の違いに近くて、カメラを使うフォトグラファーはファインダーを使うか、下に開くスクリーンを見ながら腰の高さで撮るかのどっちかだろう。ただしカメラの背面の画面をよく見ると、もっといろんな設定があるのがわかる。

富士フイルムのレンズ交換式デジカメのAPS-Cシリーズは、そのフィルムシミュレーションによりすでに多くのファンを獲得している。それは同社がこれまで提供してきたいろんなタイプのフィルムを真似するから、フィルムシミュレーションと呼ぶのだ。X-Pro3では、そんなフィルム的体験が、最新のデジタル写真技術によりもっと強力にできる。真似するフィルムのタイプにも「Classic Negative」(昔のネガ風)というやつが増えた。

Classic Negative

そして、カメラの骨格はチタンだ。超丈夫だけど超軽い。色は3種類ある。

New X Pro3 colors

まだ価格の発表はないが、もちろんそのほかの詳細とともに10月23日にはわかるだろう。

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ミシガン大学が釘打ち機能内蔵ドローンを開発中

FAA(米連邦航空局)は、ドローンに火炎放射器や拳銃などの武器を装備することに罰則を設けた。でも、ネイルガンは武器だろうか?シューティングゲームのQuake以外でも?そうではないことを望みたい。ミシガン大学のロボット工学者たちが、屋根板を屋根に釘打ちする機構(ネイルガン)を備えたドローンを開発した

大学のドローンテスト施設で撮られたビデオを見ると、離陸した同機は屋根の先端へ接近し、慎重にネイルガンを打ち込み、やや後退してからさらに二度釘を打ち込んだ。

現状は単なるデモンストレーションで、改良の余地は大きい。ドローン自身がカメラを搭載せず、位置を固定したカメラのシステムと近くのマーカーでドローンの位置を知り、次の場所を指示している。

現在のところ開発のごく初期段階だが、いずれはこういったドローンが内蔵カメラなどを使って、次にタッチダウンする場所を見つけるだろう。コンピュータービジョンの技術は今とても進歩しているから、屋根瓦のコーナーを見つけるなんて朝飯前だろう。

いまはまだ、ドローンは自由飛行しているし電動ネイルガンを使っているので、10分ぐらいしか飛べず、数ダースの釘しか打ち込めない。電力を本体外部からケーブルで供給すれば、もっと長く飛べて、しかも強力なエアネイルガンを使えるだろう。

関連記事:That night, a forest flew(山火事の跡地にドローンで植林する、未訳)

ドローンはすでに、いろんな産業で使われている。ビルを検査し、木を植えている。そしてこの実験で、また1つ用途が広がった。屋根葺きは単調でしかも危険な作業だから、エキスパートが監視しコントロールするドローンにやらせるのがベストだろう。

ミシガン大学のMatthew Romano(マシュー・ロマーノ)氏らが書いたこのドローンの研究論文(PDF)は、今年のInternational Conference on Robotics and Automation(ロボティクスとオートメーションに関する国際会議)にも提出された。

画像クレジット:ミシガン大学

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FarmWiseの全自動除草ロボットが脱プロトタイプに向けて15億円を調達

農業の自動化は作業が多様だから難しいが、そんな中で良い仕事をしているロボット企業や自動操縦企業もいくつか存在する。例えば、投資家たちに関心を持たれたFarmWise(ファームワイズ)はこのたび1450万ドル(約15億円)を調達して、その自動運転除草車の開発を継続している。

今はまだプロトタイプだが、その車は大量の材木伐採労働者を運ぶ車両のように見える。でも実際にはかなり精密な装置で有害な雑草と作物を見分け、雑草だけを慎重に引き抜く。

FarmWiseのCEO Sebastien Boyer(セバスチャン・ボイヤー)氏は最新の資金調達を発表するプレスリリースで「1台のFarmWiseのロボットが1日に人口40万人ぐらいの中都市の人びとを養えるだけの作物の農地を除草できる。これからは、弊社の特許である植物検出技術をさらに拡張強化して、農家の除草処理量と作物の収量を増やしたい」とコメントしている。

おそらくこのロボットは最初、概念実証(Proof of concept、POC)も兼ねて、特定の作物向けに開発されデモされたのだろう。

そして今や概念実証には成功したようだ。Calibrate Venturesがリードした1450万ドルのラウンドは、そういう初期の成功の賜物。除草の自動化は決してやさしい問題ではないから、3年足らずで商用化にこぎつけたのはすごいことだ。農家も、テクノロジーが嫌いではない、実際に仕事をしてくれるならば。しかし、広大なモノカルチャーが大半を占めるアメリカの農家では、ちょっとした問題やエラーが大損害をもたらすこともある。

関連記事:自動運転除草機のFarmWiseがプロトタイプ製造パートナーにミシガン州の自動車企業を選ぶ

同社は以前、シードラウンドで570万ドルを調達した。それは2017年のAlchemist Acceleratorのデモデーでデビューした直後だった。ロボットは、なにしろお金がかかる!

今度の新たな投資でFarmWiseの脱プロトタイプと商用化に一層拍車がかかることが期待される。でもこれぐらいの金額では大量生産はまだまだだろう。どこかから大口注文を受けて、それが弾みになるといいのだが。

そしてまた、このずんぐりしたかわいらしい車は、AIの開発も重要だ。ボイヤー氏はこう述べる。「今後は、弊社のさまざまなロボットが作物のための専門医として活躍し、健康状態を常時モニターして適切な対策を教えるだろう」。

というわけでこの巨大林業マシンのようなプラットホームは除草を繊細に行うだけでなく、今後はアブラムシやカビもチェックして必要な治療を施すだろう。

そして作物に対する多様な検査ができるためには、同社はデータのエキスパートにもならなければならない。究極的に、農地の全作物の個体チェックができるなら、農家にとってこんなに嬉しいことはほかにない。

画像クレジット: FarmWise

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Googleが10月15日にPixel 4発表へ、そのほかのハード新製品も登場か

Googleは10月15日にニューヨークで行われるイベントで次期Pixelを詳しく紹介する。同社は米国時間9月16日、メディア各社に送った招待状でそのことを確認した。GoogleはすでにPixel 4の画像や機能の詳細を公表しているが、招待状には「新しいMade by Googleがたくさん」とあるから、もっといろいろあるのだろう。

Pixel 4についてわかってることは、そのすべてだ。というか、すでに多くのことがわかっている。たとえ、GoogleのクールなSoliレーダーによる、顔認識めのアンロックやモーションコントロール。次々と出てくるリークの中には、単色単一テクスチャの背面、カメラがワイド、標準、ズームと3つあるような背面の盛り上がり、XLのOLEDディスプレイは3040×1440ドット、アニメーションとスクロールを滑らかにする90Hzモードなどがある。

unnamedGoogleが送った2019ハードウェアイベントへのアニメーションによる招待状

上部と下部のベゼルが大きいのは、今どきのスマートフォンにしては珍しい。でもGoogleは、スクリーンの中にノッチがあるよりまし、と判断したのだろう。また顔でアンロック用のSoliの技術とドットプロジェクター用には、上部にスペースが欲ほしいのだ。

そのほかの噂のハードウェアとしては、ChromeOS搭載のPixelbookやGoogle Hhiwaomeスマートスピーカーの新製品がある。11月に立ち上げたクラウドゲームサービスであるStadiaも、何かの発表があるだろう。そして、さらなるサプライズとしては、Chromecastのアップデートとか、新たに認証されたWi-Fi 6スタンダードによるGoogle Wifiがあるかも。

要するに、Pixel 4がネタとして安定しすぎていても、そのほかのサプライズがたくさんあるということだ。10月15日にはTechCrunchも頑張って、それらすべてをお伝えしよう。

関連記事: Google Pixel 4は顔認証とレーダー利用の「モーションセンス」を搭載

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(翻訳:iwatani(a.k.a. )

人によるコントロールと機械学習を融合したスマート義手

義肢は年々良くなっているが、それらの強度と精度が使いやすさや能力(実際にできること)に貢献していないこともあり、とくに手足を切断手術した人たちがごく初歩的な動作しかできない場合が多い。

スイスの研究者たちが調べた有望と思われるやり方では、手動では制御できない部分をAIが引き受ける。

問題の具体的な例として、腕を切断した人が膝の上でスマート義手を制御する場合を考えてみよう。残存する筋肉に取り付けられたセンサーなどからの信号で、義手はかなり容易に腕を上げ、ある位置へ導き、テーブルの上の物をつかむ。

でも、その次はどうなる?指をコントロールするたくさんの筋肉と腱はない。そして義手の人工的な指を、ユーザーが望む曲げ方や伸ばし方ができるように解析する能力もない。ユーザーにできることが、単に総称的な「握る」や「放す」の指示だけなら、実際に手でできていたことを実行するのほぼ不可能だ。

そこが、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(École polytechnique fédérale de Lausanne、EPFL)の研究者の出番だった。義手に「握れ」と「放せ」と命令したあと、それから先の動作を特に指示しなくても最良の握り方を見つけられるなら問題はない。EPFLのロボット工学の研究者たちは長年、「握り方の自動的な見つけ方」を研究してきた。だから今の義手の問題を解決するには、彼らがうってつけなのだ。

epfl roboarm

義手のユーザーは、本物の手がない状態でさまざまな動きや握りをできるだけうまく試みながら、そのときの筋肉信号を機械学習のモデルに解析・訓練させる。その基礎的な情報で、ロボットの手は自分が今どんなタイプの把握を試みているのかを知り、目的物との接触領域を監視して最大化することによって、手はリアルタイムで最良の握りをその場で作り出す。落下防止機構も備えており、滑落が始まったら0.5秒以内に握りを調節できる。

その結果、目的物はユーザーが基本的には自分の意思でそれを握ってる間、しっかりとやさしくその状態を維持する。目的物の相手をすることが終わってコーヒーを飲んだり、ひと切れのフルーツをボウルから皿に移したりするときは、その目的物を「離し」、システムはこの変化を筋肉の信号で感知して実際に離す行為を実行する。

関連記事:SmartArm’s AI-powered prosthesis takes the prize at Microsoft’s Imagine Cup【AIで動く義肢がMicrosoftのImagine Cupを勝ち取る、未訳)

MicrosoftImagine Cupを取った学生たちのやり方を思い出すが、それは手のひらにカメラを付けた義手の腕が目的物のフィードバックを与え、正しい握り方を教えていた。

一方こちらはまだまだ実験段階で、サードパーティ製のロボットアームと、特別に最適化していないソフトウェアを使っている。でもこの「人とAIとの共有コントロール」には将来性が感じられ、次世代のスマート義手の基盤になるかもしれない。チームの研究論文はNature Machine Intelligence誌に掲載されている。

画像クレジット:EPFL

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IBMのメインフレーム事業は健在、新機種z15を発表

いまどき、メインフレームをテクノロジーの恐竜だと思うのは簡単だ。でも実際には、これらのマシンは今でも多くの大企業や大きな組織のコンピューティング戦略の基幹的部位だ。米国時間9月13日、IBMは、同社のメインフレームコンピューターの最新機種z15を発表した。

まず、たぶん多くの読者の想像どおり、それは巨大なワークロードを処理できるでっかくて強力なマシンだ。例えば1日に最大1兆件のウェブトランザクションを処理できる。240万のDockerコンテナを扱える。そしてそれだけのパフォーマンスにふさわしくセキュリティもずば抜けている。例えば、データを一度だけ暗号化すると、それは暗号化されたままの状態をずっと維持する。それがシステムを去るときでも暗号化されているから、ハイブリッドな構成を使っている企業にとって大きなアドバンテージだ。

そして忘れてならないのは、IBMが昨年340億ドル(約3兆6700億円)でRed Hatを買収したことだ。その買収は7月に完了し、その後両社はRed Hatの技術をIBMの事業全体に組み入れる努力をしてきた。その対象にはz系列のメインフレームも含まれる。

IBMは先月、Red HatのKubernetesベースのクラウドネイティブツールOpenShiftを、Linuxが動くメインフレーム上で使えるようにすると発表した。これで、他のシステムでOpenShiftの仕事をしていたデベロッパーが、特別な訓練なく円滑にメインフレームに移行できる。

IBMはメインフレームを、ハイブリッド環境の橋と見ている。それはセキュリティの高い場所をデータに提供し、Red Hatのツールと組み合わされば企業は、アプリケーションとデータがどこにあってもそれらに対する統一的なコントロールができる。

クラウドコンピューティングの時代に合わない高コストのマシンと思われがちだが、Constellation Researcの創業者で主席アナリストのRay Wangに言わせると、ある種の顧客にとってはコスト効率が良いそうだ。彼はこう言う: 「これまでクラウドにいてLinux上で開発していたとしても、I/Oが非常に多くて高度な暗号化とセキュリティが必要なら、メインフレームの方がパブリッククラウドより安くつく」。

彼はさらに、「高い料金でパブリッククラウドのベンダーの人質になるよりは、長期的に見てzの方がコスト効率が良いし、大きな計算能力を安全に得られる。とくにマルチクラウドやハイブリッドクラウドの環境では検討に値するオプションだ」、と言う。

航空会社や金融企業などが今でもメインフレームを使い続けており、しかも彼らがその巨大なマシンのパワーを必要とするのは現代的な事業課題に対応するためだ。そういう意味でz15は未来へのリンクであり、企業はその実現のために必要なパワーを得られる。

関連記事: 巨額買収を完了したIBMはRed Hatの翼で飛翔する

画像クレジット: IBM

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

アップルがiPhone 11 Proでトリプルカメラを新搭載、画像の細部表現が違う

アップル(Apple)がトリプルカメラ搭載のiPhoneを開発しているのは本当だった。そして、名前の最後に「Pro」が付くのは今回が初めてだ。

そのiPhone 11 Proには、税別10万6800円の5.8インチと11万9800円の6.5インチの2種類がある。

でもこの機種の本当のスターは、不思議なルックスのカメラだ。3つの1200万画素のレンズがあり、それぞれ視界が望遠、広角、超広角と異なる。いろんなレンズがあるので、iPhoneの背面にとっても奇妙なコブができている。でもAppleが発表会で詳しく述べたように、この新しいカメラの組み合わせによって撮れる写真の細部の表現が前と違ってくる。

また前面カメラについてはあまり長い話はなかったが、Appleが詳しく説明したのはこれまでよりもワイドなアングルでもFace IDが顔を正しく見分けることだ。なおビデオは前と同じく4KのHDRを撮れる。

Appleはデザイン変更のサイクルを3年に変えるが、その3年目となる今回、iPhone 11 Proの外観はカメラのある矩形領域以外はあまり変わっていない。ルックスという点では、「ミッドナイトグリーン」のマット調の仕上げは新しい。もっとクラシックな彩色のと比較して見ると、かなりカッコよくて目立つ。

新機種iPhone 11 Proには、高性能かつ低電力消費の同社製最新SoCであるA13 Bionicが載る。フル充電状態の連続使用時間は、iPhone 11 ProはiPhone XSよりも4時間長く、そしてiPhone 11 Pro Maxは5時間長い。付属の充電器は18Wなので充電も速い。既存の5Wのチャージャーブロックを捨てたくなるだろう。

ネーミングは変わっても、Apple製スマートフォンの機種間に大きなギャップが生じているわけではない。例えば、iPhone 11 ProとiPhone 11は、iPhone XRとXSの関係と同じだ。ただし、安いほうの機種をもっと売りたいという営業上の配慮はあるだろう。そのためには安物というイメージを持たせてはならない。

iPhone 11 Proの予約は9月13日金曜日から始まり、発売は9月20日になる。

関連記事:なぜiPhone 11 Proにはカメラが3台ついているのか?

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RazerがゲームでiPhone酷使したときの冷却ケースを発売

ゲーム専用のスマートフォンを目指すRazerの取り組みは、今のところまだ不発だ。しかし、モバイルゲームはいよいよますますビッグビジネスになり、AppleやGoogleなどの大手も機会をうかがっている。

アクセサリーは長年同社の稼ぎ頭だったから、今回のArctech(アークテック)のような製品は同社にとって、iPhone 11レースに参加する一番容易な方法だっただろう。この製品は、ゲームのような苛酷な使い方をするとき電話器本体の過熱を防ぐスマートフォンケースだ。

Thermaphene

この製品はRazerが特許を持つThermaphene(サーマフェン)がマイクロファイバー製の裏地にサンドウィッチされ、またケースの外皮は多孔状になっていて熱を逃がす。同社は、こう説明している。

Thermapheneは熱伝導性のある素材で、熱を放散する。同じ形のケースと比較したところ、Razer Arctechケースは他製品より摂氏6度低い温度を維持した。

このケースには「スリム」と「プロ」の2つのバージョンがあり、後者は、高度3mからの落下に耐える保護能力がある。同社のRazer Phone 2との同日ローンチについて、Arctechはアップルの新しいiPhone用の製品だからと区別している。スリムは30ドル(約3230円)、プロは40ドル(約4300円)で、どちらも本日から入手できる。

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折り畳みスマホGalaxy Foldは韓国で9月6日発売、米国などは数週間後

最初の計画から5か月経った今、Samsung(サムスン)のGalaxy Foldがついに発売された。ほとんど発売と言うべきか。数カ月前には9月という大まかな発表があり、そして米国時間9月4日の発表では、本国の韓国では9月6日発売となった。米国は「数週間後」だそうだから、もうちょっと待たなければならない。フランスやドイツ、シンガポール、そして英国もだ。

このハンドセットにはブラックとシルバーの2タイプがあり、そして「一部の国」では5Gバージョンがある。つまりサムスンとしては3つ目の次世代通信規格5G対応機だ。

モバイル業界をずっと追ってる人なら、この機種にまつわる因縁話をよくご存知だろう。サムスンはこの初めての消費者向け折り畳み携帯電話と称する機種の発売を今春としていた。でもその未来は、同社が期待したほど早くは訪れなかった。レビュー用のデバイスが何度か出たが、いずれも壊れて送り返された。最初の何回かの問題報告と非難のあとでサムスンはやっと自社の責任を認め、開発は振り出しに戻った。

サムスンは「これまでの数カ月間、サムスンはGalaxy Foldに磨きをかけて、最良のユーザー体験の確実な提供に努めた。その結果Galaxy Foldはデザインを変えただけでなく、消費者のありとあらゆる使い方の可能性を想定して改良を図った」と説明している。

明らかに同社はこの経験を「機会」と捉えている。そして、これらの問題を解決してから消費者に提供するという姿勢により、今度こそ非難を避けようとしている。問題の修復については、すでに前の発表で述べている。画面の保護層をベゼルの下まで延ばして、消費者がそれをはがせるフィルムと間違えてディスプレイを壊さないようにした。また、折りたたみのメカニズムのところはギャップを狭くし、微粒子がスクリーンの裏に落ち込まないようにした。

満を持した折り畳み式スマートフォンは、お値段2000ドル(約21万4000円)から。今ならサムスンのサイトで予約できる。

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クラウドファンディングの常連Loogが3種類の教育用ギターをローンチ

およそ8年前にクラウドファンディングに初登場した教育用ギターのメーカーLoogが今週、Kickstarterに戻ってきた。実はこれで4度目だが、今回は学習の過程を加速することを目的とする3種の楽器をお目見えした。

その3種類は対象年齢層別になっていて、Loog Miniは3歳以上、Loog Proは8歳以上、そしてLoog Pro VIは12歳以上だ。最後のVIは文字通り6であり、同社の学習用ギターとしては初めての6弦だ。これまでは、3弦のみ。

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どれもスピーカーとアンプを内蔵しており、子どもの最初の楽器として余計なアクセサリーは必要ない。同社が提供しているアプリも使えるが、今ではそれは拡張現実(guitARとでも呼ぼうか)を利用しており、モバイルデバイスの前面カメラを使うとインストラクションをオーバーレイする。コード用のフラッシュカードやビデオ、それにゲームもある。

アプリにはソングブック(曲集)があり、ビートルズやテイラー・スウィフトなどいろんな人気アーティストをそろえている。子どもはカラオケ的にそれらの曲を遅くしたりミュートして録音ができる。

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Kickstarterの出資者価格は、定価150ドルのMiniが99ドルからだ。同社はクラウドファンディングの常連だが、今のところそのやり方はうまくいっている。Loogは音楽教育の世界で一定の評価と人気があり、Kickstarterのビデオにもあるように、二人の本物のロックスターが愛用したこともある。

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中国ZTEは低価格のフラグシップ機で米国市場回帰を目指す

ZTEと米政府との関係は、中国のスマートフォンメーカーとして同業のファーウェイに比べるとあまり目立たないが、しかしそれでも十分な量の抗争がある。昨夏に同社は、制裁違反で10億ドル(約1058億円)の罰金を食らった。全体としても2018年は、米国におけるZTEにとって良い年ではなかった。

最大のスマートフォン市場である米国でミッドレンジのデバイスを売って好調だったZTEは、結局のところ大打撃を受けた。でも、Axon 10 ProでもってZTEはやっとその傷口を癒やし、ここ米国で再起しようとしている。ただしもちろん、貿易をめぐる2大国の緊張は安易な安心を許さない。

見た感じ、とてもしっかりしたデバイスのようだ。同社はこの製品を、OnePlusが母国で享受しているようなジャンルに位置づけたいらしい。お値段は549ドル(約5万8000円)だから、フラグシップ機が1000ドルを超えるようになった今のご時世において、ほっとするような価格だ。しかもデザインや機能では遜色がない。同社はOnePlusを価格的に新たな高級機に押し上げようとしているようだから、そのことも本機にとって有利だろう。

関連記事: OnePlus redefines premium with the 7 Pro(OnePlusの7 Proは新しいタイプの高級機、未訳)

画面サイズは6.47インチで、小さなカメラ用のノッチがあり、指紋リーダーも画面内にある。チップはQualcomm(クアルコム)のSnapdragon 855、バッテリーは4000mAhと強力だ。背面カメラは4800万画素、望遠、ワイドと3基ある。しかしヘッドフォンジャックはどこにもない。

米国で姿を消したHuawei(ファーウェイ)と違って、ZTEには多少の機会がありそうだ。ただしスマートフォン市場の落ち込みは、他社と同様に甘受しなければならない。

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スマートフォンの売上がまた減ったけどもう誰も驚かない

これはもう、あなたにとってニュースではないかもしれない。スマートフォンの売上が減少した。再び。調査会社Gartner(ガートナー)によると、何年間も成長を続けたスマートフォン市場の最近の落ち込みが2019年第2四半期にも続いた。

前年同期比で減少率は1.7%だから、微々たる量に見えるが、でもメーカー全体としては3億7400万台から3億6800万台への減少だから、悪夢は続いている。最大の被害者は前と同じく高級機で、高価格と更新サイクルの長期化と強力な新機能の欠如がこれまでと同じく減少に貢献している。

世界の5大市場では、中国とブラジルだけが増加している。しかし中国の増加率0.5%には市場を上向きに転ずるほどの力はない。興味深いのは、中国で増加した理由はメーカーがそれまでの旗艦機を引っ込めて5Gモデルを売り込んだからだというのがGartnerの説だ。それなら、市場に5G機がさらに増えて5G対応キャリアも増える近未来には売上が増える、ということか。

中国に次ぐ世界第2の市場であるインドでは、一般消費者のフィーチャーフォンからスマートフォンへの乗り換えが一段落したため、前年同期比で2.3%落ち込んだ。Gartnerは、年内はこの軟調が続くと見ている。

Apple(アップル)も減少が続いているが、前の四半期ほどの大きな落ち込みではない。やや明るかったのが(Samsung(サムスン)とHuawei(ファーウェイ)だ。サムスンの成長を引っ張ったのは主にミッドレンジ機と、エントリーレベル(入門機)のAシリーズだ。一方ファーウェイは、米国市場締め出しの一時的執行猶予により、今四半期の売上がやや伸びた。

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