Samsung Galaxy S10、初のリーク写真から分かること

むむむ、これは一体なんだ? 多産系のスマートフォン情報リーク屋EVLeaksによれば、これはSamsung Galaxy S10だそうだ。もしそうだとしたら、2か月後のMobile World Congressで披露されるはずのそれの、初めてのリーク写真だ。

アイコンがすべてぼかされているし、トリミングもへたで、非常に雑な写真だ。ソースを隠そうとしたのか? でもスマートフォンの前面の撮り方としてはまともだし、1か月も経てばこれの別バージョンが世の中にどっと出てくるだろう。

ここでいちばんおもしろいものは、イコール、いちばん意外でないものだ。前の世代(S9)でノッチを避けたSamsungは今回それを完全に跳び越えて、本誌が2019年に大流行すると予言した‘穴あけ方式’(hole-punch)のデザインをカメラに採用した。とくに目立つのは、Huaweiがすでに昨年、Samsungに先駆けて同社のNova 4にhole-punchを採用したことだ。

EVが上のツイートで言っている“Beyond 1”は、このフラグシップ機の仮称だ。“Beyond 2”がS10 Plus, “Beyond 0”がiPhone XRのような低価格機だろう。

このリーク写真のもうひとつの注目箇所は、どうやらワイヤレス充電に対応し、そしてSamsungのウェアラブルとの互換性がありそうなことだ。これもまた、Huaweiの最新機Mate 20 Proへの追随だろう。

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Googleのレーダー技術によるジェスチャー入力方式SoliをFCCが認可、電波妨害問題をクリア

数年後にはタッチスクリーンを陳腐化するかもしれない、Googleのレーダーを利用するモーションセンサー技術を、アメリカの規制当局が認可した。Soli Projectと命名されたそのイニシアチブは2015年に、Googleの最先端の技術開発部門Advanced Technology and Projectsでスタートした

それ以降私たちは、Soliの技術的成果をいくつか見てきた。それはオブジェクトを認識でき、レーダーセンサーの消費電力を少なくできた。いちばん最近では、規制当局からの指示がきっかけで、もっと実用的な段階へ移行した。アメリカの連邦通信委員会(Federal Communications Commission, FCC)は今週初めに、Project Soliに対し、現在許されている以上の高い電力レベルでの運用を認めた。この政府機関はさらに、そのデバイスが“他のスペクトルのユーザーを妨害する可能性が極微なので”、航空機の中で使用してもよい、とした。

Soliのレーダーセンサーは25ドル硬貨サイズの小さなチップで、手や指のわずかな動きを高速高精度で追える。これによりたとえば、オーディオ装置ではボリュームのつまみを回さなくても、スピーカーの前で指をすり合わせるだけで音量を調節できる。FCCの今度の規制なら、スマートウォッチのボタンをエアプレスすることもできるだろう。

FCCは、安全性の懸念が一掃されればこのセンサー技術が公共の利益にも奉仕する、と言っている: “スマートフォンなどのデバイスをタッチをしない手のジェスチャーでコントロールできるようになれば、運動能力や発話能力、触知能力など多様な障害を持つ人びとを助けることができる。それにより、アメリカ社会のより多くの成員の生産性と生活の質が向上する”。

今本誌TechCrunchはGoogleに詳細を問い合わせているので、返事が得られ次第この記事をアップデートしたい。

FCCのこの認可の数か月前には、Facebookが、Soliのセンサーが高い電力レベルで運用された場合の電波妨害、という問題をこのお役所に持ち込んでいた。しかし両社は9月に合意に達し、 Soliは政府が許容したよりも高いがGoogleが求めたよりも低い電力レベルで運用される、という合意内容をFCCに届け出ていた。その合意内容が認可された、というわけだ。

この新しい分野でFacebookがルールを設けようとしたことは、理にかなっている。同社もまた、Oculusで同様のモーション技術を展開しようとしているからだ。Facebookはたとえば、腕の動きを作り出すデバイスで、ハグなどの社会的ジェスチャーをシミュレートする技術開発に投資している。

Googleのこの技術開発のアップデートはしかし、ある種の‘頭隠して尻隠さず’でもある。そう言いたくなるぐらい、最近の同社は問題含みの行為が多い。まず、Google+の大量のデータ漏洩、その前の、オンラインゴーストタウンの閉鎖。児童ポルノ対策の失敗。そして中国への再進出が、検索エンジンの検閲を伴うという報道

画像クレジット: Google

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アメリカの金融大手は今年のiPhoneの落ち込みを予想、中でも最悪はXS Max

スマートフォン全体の需要が落ち込んでいる中で、AppleのiPhoneの減産を予想するアナリストが日に日に増えている。今日(米国時間12/28)は、米金融大手Citi Groupの調査部門Citi Researchがその仲間に加わった。

ロイターによると、Citi ResearchのアナリストWilliam Yangは、今四半期のiPhoneの出荷台数を以前の予想より500万台下げて4500万台としている。もっと人気者のAppleアナリスト、TF International SecuritiesのMing-Chi Kuoも、先月初めに、iPhoneに関しこれと同様の鈍い予想を発表していた。

Yangの予想の中でとくに暗いのが、6.5インチのiPhone XS Maxだ。クライアントに宛てたリサーチノートの中でYangは、2019Q1のiPhone XS Maxを最初の予想より48%減らしている。

Yangは一連の暗い予想の根拠として、Citi自身の次のような見方を挙げている: “2018年にiPhoneは在庫縮小段階に入ったが、それはサプライチェーンにとって凶兆である”。

2週間前にKuoが発表した2019年のiPhone出荷台数では、前年比5-10%下げ、となっていた。そして第一四半期の出荷台数予想は、彼の最初の予想より20%少なかった。

画像クレジット: Apple

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ひとつの映画を1年かけて視るVery Slow Movie Playerってなんだか分からないがすごい

誰かが、Every Frame a Painting*〔直訳: どのコマも一枚の絵画だ〕を字義通りにとらえたのかもしれない: The Very Slow Movie Playerと呼ばれるこのデバイスは、映画を壁紙に換えて、1時間に1回ずつ映像を1秒間、前へ進める。家の中にとてもおもしろいオブジェクトがあることになり、よく知ってる映画ですら、新鮮に感じる。〔*: このチャネルは‘YouTube上の世界最高の映画学校’と言われる。〕

このアイデアは、デザイナーでエンジニアのBryan Boyerの脳に、われわれ全員がよく知っているあのときに生じた。家でじっと座って、遅いことの良さをうまく表現する方法を考えているときだ。

そのとき彼は、“映画を読書のスピードで消費することはできないだろうか?”、と考えた、ゆっくりと。“ものごとを極端に遅くしたら、それを正しく鑑賞する余裕ができる。…しかしその持続をもっと引き延ばすと、ものごととそれを視る者とコンテキストとの関係が変わり始める。映画を本来のスピードの1/3600のスピードで視たら、それはもはやとても遅い映画ではなくて、朦朧(もうろう)とした時計のようなものになる。でもVery Slow Movie Player(VSMP)で時間や時刻はは分からない。ただ、時間のにじみを背景にして自分自身を視るだけだ”。

Very Slow Movie Playerは、eペーパーのディスプレイをRaspberry Piのボードにくっつけたものだ。そこにムービーをロードすると、それを一度に一(ひと)コマずつ表示し、2分30秒経つと画面をアップデートする。〔==1時間で24コマ、すなわち映画1秒ぶんとなる。〕

通常の、毎秒24コマではなく、毎時間24コマを視ることになる。ふつうの映画の3600倍遅くて、1年に7千〜8千時間の絵が作り出されるだろう。〔2時間の映画なら7200秒、VSMPでは7200秒→7200時間=300日。〕

Boyerはプロジェクトを説明するポストで、こう言っている: “あまりにも遅いから、ふつうに映画を鑑賞することはできない。VSMPとにらめっこをしたら、あなたは毎回負けるだろう。それは、気づいたり、ちらっと見たり、調べることすらできるけど、ウォッチすることはできない”。

彼はそれを、Bill Violaの作品と比べている。その超スローモーションのポートレートも、最初から最後までウォッチすることはできない(よほど辛抱強い人でなければ)。そしてどちらも、映画(動画)と静止画像の中間に位置する冥界に存在する。

もちろん、画像そのものはもっと良くしてほしい。eペーパーの色深度は本質的に1ビット(黒/白)だ。だから映像の色や階調が表す微妙さはすべて、白か黒かのディザリングへと消えてしまう。

現状では場面のコントラストやゾーンは強調されるが、でも「裏窓」を映画として見たければいつでもできる。しかし、それを一つのプロセスとして、時間との関係として、現実世界と人生のコンテキストの中に存在するオブジェクトや画像として鑑賞したいなら、…そのためにVery Slow Movie Playerがある。

画像クレジット: Bryan Boyer

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アメリカでスマートスピーカーは2018年に臨界質量に達した(世帯普及率41%)

今年は、Alexaにとって良いクリスマスだった。そのアプリはApp Storeで連日トップだったし、Alexaを動かすサービスが新しいユーザーの殺到で一時的にクラッシュしたほどだ。でもAlexaにとっては、Google Homeなどそのほかのスマートスピーカーデバイスと共に、ホリデーシーズンだけでなく今年全体が良い年だった。アメリカのスマートスピーカーの世帯普及率は2018年に41%に達し、2017年の21.5%に比べて倍近い増加だ。

RBC Capital Marketsのアナリストたちが12月にリリースした一連のレポートによると、アメリカにおける世帯普及率の倍近い増加は主にAlexaとGoogle Homeデバイスによるものであり、AppleのHomePodの貢献は小さい。

アナリストたちによると、スマートスピーカー全体の普及率41%のうちその約3/4、31%はAlexa対応デバイスが占める。ただし1世帯複数保有もあるので、Google Homeデバイス等=(41-31)=10%とはならない…後述。

彼らの予測では、2021年のAlexa関連の売上は180ないし190億ドルで、Amazonの全売上の5%近くに達する。‘Alexa関連’というのは、デバイスの売上だけでなく、音声によるショッピングやそのほかのプラットホームの売上も含む。今アメリカでは、各家庭等にインストールされているAlexaデバイスは1億台を突破しており、レポートはそのことを指して、Alexaは‘臨界質量’に達した、と言っている。

RBCはAlexaの開発におけるAmazonの進歩にも触れている。取り上げられているのは、夜間の侵入者検出や、煙(初期火災)の検知機能、インターネットがダウンしたときのローカルな音声コントロール、位置対応のリマインダー、高度なルーチン、メールの統合、拡張通話機能などだ。

Alexaのサードパーティアプリのエコシステムも2018年に前年比150%成長し、スキルの総数は6万を超えた。それは5月には4万、2017Q3には25000、2年前にはわずか5000だった。

Google Homeも2018年には勢いをつけ、Googleデバイスの保有率は2017年の8%から23%に増えた。1世帯の保有デバイス台数は1.7台となり、これによりアメリカにおけるGoogle Homeのインストールベースは約4300万台、アメリカ以外が約900万台となる。

しかし今後数年間の売上ではGoogle HomeはAlexaの後塵を拝することになり、Google Home関連の売上は今年が34億ドル、2021年が82億ドル、とされている。

でもPixelやNest、Chromecastなどを含めたGoogleのハードウェア全体の売上は、2018年が88億ドル、2021年が196億ドルと予想されている。

AppleのHomePodがRBCの調査対象になったのは今年が初めてだが、同社の推計によるとアメリカのスマートスピーカー市場でそのシェアは小さく、Amazonの66%、Googleの29%に対してHomePodは5%とされている。

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四足ロボットANYmalがチューリッヒの地下の下水路を冒険旅行する

CheetahbotやSpotのような複数脚のロボットの多様な用途については、すでに多くが語られてきたが、でも実際にそれらが実現するためには、分野ごとに多くの困難がある。そして、下水道の点検という重要な仕事の訓練のために、このスイス製の四足ロボットは地下深くへと下(お)りていった。今後の実際の仕事には、人命救助もありうるだろう。

ETH Zurich / Daniel Winkler

このロボットはANYmalと呼ばれ、スイス国立工科大学、略称ETH Zurichと、そこからのスピンオフANYboticsの長期的なコラボレーションだ。その最新の冒険は、大学のあるチューリッヒ市の地下にある下水道の旅で、最終的には、検査や修理の自動化を目指している。

多くのロボットプラットホームと同様、ANYmalも長年の開発史を抱えている。でもカメラや、ライダーのようなセンサー類が小型化高性能化したのはごく最近のことなので、暗闇の中での作業も可能になり、第一候補として下水管という汚い場所でテストされることになった。

多くの都市が延々と長い々々地下構造を抱えており、しかもそれらの点検は専門家にしかできない。危険でかったるい仕事だから、自動化の最右翼候補だ。人間がやると1年に1度しかできない点検を、ロボットなら楽々、一週間に一度できる、としたらどうだろう。おかしい箇所を見つけたときだけ、人間を呼べばよい。災害で人が行けなくなった場所や、小さすぎて人が入れない場所でも、活躍してくれるだろう。

関連記事: MIT’s Cheetah 3 robot is built to save lives(未訳)

しかしもちろん、ロボット軍団が(前に何かで見たように)下水路に住めるためには、その環境を経験し学習しなければならない。最初は最小限の自動化にとどめ、徐々にやれることを増やしていくのだ。

ANYboticsの協同ファウンダーPeter Fankhauserが、ETHZのストーリーでこう言っている: “研究室でうまくいっても、現実世界でうまくいくとは限らない”。

ロボットのセンサーやスキルを現実世界の状況でテストすると、エンジニアたちが取り組むべき新しい知見と大量のデータが得られる。たとえば、完全に暗い環境でもレーザーを利用する画像タスクなら行えるが、大量の水蒸気や煙が充満していたらどうか? ANYmalは、そんな環境でも正しい感知能力を発揮できなければならない。それが、最初からの設計目標だった。

ETH Zurich / Daniel Winkler

彼らはまず、脚にセンサーを付ける方式を試した。良い結果とまずい結果の両方が得られた。次に試したのが、ANYmalが手のひらを壁に触れてボタンを見つけたり、温湿度や壁の質感を得る方法だ。この方法は、操縦者の即興や機転が必要で、完全自動化にはほど遠かった。まず、ロボットにやらせることを、リストアップしよう!。

下のビデオで、チューリッヒの地下を旅する下水道検査官ANYmalをウォッチできる。

画像クレジット: ETH Zurich

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単純安価でレンジの広いメッシュネットワークを作れるLibreRouterプロジェクト

都市では、どこにいても、あたりの10か20ぐらいのルーターや、携帯電話用のタワー、そのほかのワイヤレスのインフラストラクチャによって電波が飽和している。しかし田舎では、たった一つのインターネット接続が村全体をカバーしているかもしれない。LibreRouterは、そのようなコミュニティが、自分たち専用の現代的で堅牢なメッシュネットワークを作って、その限られた接続を最大限に利用するための、ハードウェアとソフトウェアのプロジェクトだ。

想定しているユースケースは、たとえば衛星や有線の接続終点がその地域の中央にあって、それを利用したい人びとはその周辺に住んでいるけど、Wi-Fiの到達域である100フィートの圏内ではない、といった状況だ。そしてそんな場合は往々にして、線の延伸やセルタワーの増設は高くつきすぎるので不可能だ。

関連記事: The Last Thousand Miles(未訳)

そこで、人びとを信号の近くまで来させる代わりに、メッシュネットワークで信号を彼らのところまで持っていけばよい。複数のワイヤレスルーターを互いに接続して、それらのルーターの圏域内のどこへも/どこからでも信号を渡し伝えていくのだ。

このやり方には、問題もある。ルーターの費用が高すぎたり、メンテナンスや修理が困難だったり、ネットワークそのもののセットアップやトラブルシューティングが難しかったりするだろう。だから一般市販のルーターは、あまり適していない。そこで、問題意識を共有するハッカーたちが独自のソリューション: LibreRouterとそのためのソフトウェアLibreMeshを作った。

それは、画期的なデバイスでもなければ、一風変わったソフトウェアでもない。彼らがそれをテストしたアルゼンチンやメキシコ、スペイン、カナダなどの田舎のコミュニティで使われる、目的を絞ったハードとソフトだ。

その目標を、LibreRouterのNicolás PaceがAPNIC説明している。それは、安価で堅牢でスケーラブルで運用しやすいメッシュネットワークを作ることだ。すべてを彼らがやるのではなくて、彼らが作ったのはハードウェアの実動プロトタイプと、よく知られ信頼されているワイヤレスのユーティリティOpenWRTをベースとするソフトウェアスタックだ。

彼らが設計したルーターは、現代的で強力で、しかも通常のツールと一般市販の部品で容易に修理できることを目標にしている。ソフトウェアは、ワンクリックで終了するほど簡単ではないが、メッシュの構成の難しい部分の多くを自動化する。レンジは数メートルではなく数キロメートルだから、かなり広い範囲を接続できる。

もちろん、それらはすべてオープンソースで、したがってつねにコントリビューターを求めている。Paceによると、関心は十分に多くて、設計が完成したら今後2年間で2500台のデバイスを発売できる。

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影響力の強いAppleアナリストMing-Chi Kuoが来年のiPhoneの販売台数を低めに予想

TF International Securitiesの著名なAppleアナリストMing-Chi Kuoが今週、iPhoneに関するあまり芳しくない予測を発表した。タイトルもずばり、“2019 iPhone shipments likely to be under 190 million units”(2019年のiPhoneの販売台数は1億9000万台に達しない)、この書簡によると来年のAppleのハンドセットの売上は、先にアナリストたちが予測していた2億2100万台をかなり下回る。

KuoのApple予測は株価などへの影響力が大きいことで知られていて、とくに売上の台数や今後の新製品に関してはよく当たる。それには、彼とAppleのサプライヤーたちとの特別な関係も原因している、といわれる。前四半期も、彼の予測で株価が動いた。〔今回もAppleの株価下げを起因…12/15現在〕。

“iPhoneの旧機種の受注増は季節要因が弱いためXRとXSシリーズの減少をオフセットしない”、とKuoは書いている。低価格製品だから伸びる、と一般的に期待されたXRに対しても否定的なのが、彼独特の見方だ。

でもそれは、Appleだけの話ではない。今年はスマートフォン全体が落ち込んでいる。数年間爆発的な成長を続けたあと、多くの企業でペースは鈍っている。2月にGartnerは、スマートフォンに関しては初めて、前年比の減少を指摘した。強力な魅力を持つアップグレード要因がないことも、低迷に貢献している。

でも5Gは、また新たな起爆剤になるかもしれない。来年は少数の企業が5Gのハンドセットを出すが、Appleの5Gハンドセットは2020年と予想されている。

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Amazonが再びGoogle Chromecastsを売っているが後者はPrime Videoをサポートせず

GoogleとAmazonの長年の抗争が休憩モードに入ったようだ。Amazonは今再び、GoogleのChromecastデバイスを売っている。そのデバイスはAmazonが2015年に同店から閉め出して、Prime Videoをサポートしているデバイスしか売らないという方針を掲げた。1年前に同社は、Chromecastを扱うと言ったがそれは長続きせず、両社は再び喧嘩モードに入った。今回はAmazonのEcho Showの、YouTubeプレーヤーが争点になった。

でも今、事態は再び鎮静モードに入ったようだ。

Android Policeが、ChomecastsがAmazon.comで再び売られていることを見つけた。

その記事は、35ドルの第三世代Chromecastと、69ドルのChromecast Ultraが売られている、と言っている。

Amazonはこの件で何も発表していないが、本誌TechCrunchが確認したところによると、Amazonはこれら二つのデバイスを公式に扱っており、店頭に出たのは偶然でも間違いでもない。

Amazonが昨年Appleと仲直りをしてApple TVを扱うようになったのも、Prime Videoがサポートされたからだから、Chromecastのユーザーが同じくPrime Videoのサポートを期待するのは無理もない。でも少なくとも今日(米国時間12/14)の時点では、それはない。

迷惑するのは消費者だから、AmazonとGoogleが仲良くできないのは、みっともないことである。

これまでAmazonの買い物客が、あの人気の高いストリーマーを見つけられなかっただけでなく、ChromecastにPrime VideoがなければFire TVにGoogleのYouTube TVがない、という不毛なやり合いになっている。これらのストリーミングサービスのどちらにもアクセスできることは、どんなメディアプレーヤーにとっても重要なセールスポイントだ。Rokuのような、どちらか片方だけに与(くみ)しないプラットホームに人気集中するのも、当然だ。

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Puma、1986年の最高にマニアックなシューズRS-Computerを再発売

今どき自分の歩数を測定するのに困ることはない。しかし、自分がそうしていることを他の人に確実にわからせるにはどうすればいいだろうか? これみよがしにスマホや時計を5分毎に見るのは面倒だ。では、今ここに歩数管理コンピュータが靴の外に飛び出していて誰が見てもわかるようになっている靴があると言ったらどうだろうか? それはPuma。1986年に生まれ、2018年に再び生まれる——ほんの少し。

RS Computerはパーソナルコンピューター時代初期に起きたつまづきのひとつだ。みんなAmigaやMacを買っているのだから、コンピューターシューズも買うに違いないと誰もが思った。そうはならなかった。言うまでもなく。

しかし、1986年にまったくクールでなかったものが、30数年たった今、不思議と人を引きつける。しかも、歩数をチェックしたくなるたびにコマンドラインインターフェースのパソコンと専用16ピンケーブルでつなぐ必要がなくなった。

そう。再発売されたRS Computer(RSは “running system”の意味で “robo-shoe” ではない)は明後日、限定小売店舗でごく限られた数だけ販売される。エレクトロニクスは小さくするのではなく(その気になれば実際完全に隠すこともできた)、現代のデバイスで使えるようにするためにのみ変更された。そのとおり——Apple IIeやCommodore 64を引っ張り出す必要はない。

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あのケーブルの代わりにBluetoothがあり、ユニットの中にある加速度センサーば歩数や距離をもっと正確に測ってくれるだろう。最大30日分のデータを保存可能で、micro USB経由で充電する。

私はこの巨大コンピューターに文字通りネジがついていているのが気に入っている、赤と黒のボタン(バッテリーの端子に似ている)はおそらく何の役目も果たしていないだろうがそこにある。これは間違いなく人々の注目を集める靴だ。調子に乗ってCasioの電卓時計をはめてZack Morrisの巨大携帯電話を持ったりしないこと。それはやりすぎと言うもの。限度を知ることが大切だ。

86足のRS Computerが明後日(米国時間12月13日)、ロンドン、ベルリン、東京のPumaストアおよびKithを始めとする少数の小売店で販売される。今すぐ地元の店に電話をして在庫を確認すべきだ。

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AppleのHomePodは来年早々に中国で利用できるようになる

“嘿(ヘェィ) Siri!” AppleのHomePodは来年早々、中国で買えるようになる。Appleの中国サイトにすでに登場し、お値段は2799人民元(約407ドル)とある。アメリカの349ドルよりも17%高い。発売日の明記はないが、2019年の早い時期、とある。

HomePodのライバルAmazon EchoやGoogle Homeは中国で立ち上がっていないが、その代わりAppleのスマートスピーカーには、WeChatを統合しているTencentのTingtingやAlibabaのTmall Genie、Baiduの複数機種、MobvoiのTicHome Mini、XiaomiのBluetoothスピーカーMiなど、中国国内産のコンペティターがとても多い。

しかも、これらのスマートスピーカーのうちいくつかは、HomePodよりすごくすごく安い。たとえばTmall GenieやTingting、そしてBaiduのXiaoduはどれも、約15ドルのディスカウント価格で売られている。しかし相当な高価格のHomePodは、iOSのユーザーにとってはそれでも魅力的だろう。Samsung, Huawei, Xiaomiなどとの厳しい競争にさらされながらも、GartnerによればAppleは、2018年の第二四半期で11.9%のマーケットシェアを中国で確保している

HomePodはまずアメリカとイギリスとオーストラリアで2月にローンチし、その後フランス、ドイツ、カナダ、メキシコ、そしてスペインへと展開していった。〔メキシコ、スペインは10月下旬、日本に関してはまだ発表なし。〕

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QualcommがSnapdragon 855と新しいアンダーディスプレイ指紋センサーを発表

今週Qualcommは、マウイで今年のSnapdragon Summitを開催して、プレスやアナリストたちももてなしている。残念ながら行けなかったわれわれにも、Qualcommは2週間前にそのニュースのプレビューをくれている。その三日間を同社は、5Gへのフォーカスで幕開けすることに決め、また新製品Snapdragon 855モバイルプラットホームのプレビューもあった。そのほか同社は、ディスプレイの裏に実装する超音波利用の指紋判読センサーの発表も行った。

おたくのご近所に5Gのタワーが出現するのはまだ先の話だと思うが、その話題は数年前から過熱しているから、そろそろ5Gが現実になる、と言っても過言ではないだろう。AT&TとVerizonは今週マウイで5Gのネットワークをデモしている。Qualcommによるとそのイベントは、“5Gのお披露目パーティー”だそうだ。今後数か月間はたくさんの参入企業が、これと同じ言葉を使うだろうね。

短期的にそれよりおもしろいと思われるのは、同社が同じく今日(米国時間12/3)発表した新たなフラグシップ、855モバイルプラットホームだ。記者やアナリストたちに詳細は提供されなかったが、同社は855が“世界初のマルチギガビット5Gをサポートする商用のモバイルプラットホームだ”、と強調した。

また855は新しいマルチコアAIエンジンも目玉で、前のモバイルプラットホームに比べ3倍のAIパフォーマンスを提供、さらにまた、コンピュータービジョン専用シリコンにより、高性能なコンピューテーショナルフォトグラフィー(GoogleのNight Light的なもの)やビデオキャプチャーがサポートされる。

この新しいプラットホームはゲーム用に最適化されている、と同社は言う。そのプロダクト名
は“Snapdragon Elite Gaming,”だが、詳細は不明。さらにARの追究も継続し、Qualcommはそれを“extended reality”という独自のブランドで呼んでいる。

でも今回いちばんおもしろいのは、ニュースの最後に登場した脇役かもしれない。すなわち指紋センサーが今やスタンダードになり、中級機のスマートフォンにも載る。その新しい3D Sonic SensorsでQualcommは、ディスプレイの裏に鎮座する高性能超音波指紋ソリューションを約束する。ある意味でこれは、Qualcommの既存のディスプレイ直下型センサーの新しいブランド名だが、新しい技術もある。そこで今回の売りは、指紋スキャナーが、汚れたディスプレイや、ユーザーが画面保護膜を使っていても、十分に機能するという点だ。目の前に迫っているMobile World Congressには、この新しい指紋スキャナーを搭載した新しいフラグシップスマートフォンが、かなりの数、登場するのかもしれない。

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Boseのサングラス型新製品は‘オーディオAR’を提供する(ディスプレイはない)

オーディオ(スピーカー、ヘッドフォン)の名門Boseが新しいウェアラブルSDKを立ち上げて、拡張現実(augmented reality, AR)に手を染めたのは3月だった。そして近ごろやっと製品市場化のめどが立ち、最初のヘッドセットを来月発売することになった。

でも、ARという言葉に釣られるのは禁物。そのFramesと呼ばれる製品は、いかにもBoseらしく、あくまでも“オーディオによる”拡張現実だ。つまりそれはサングラスのような形はしているけど、ヘッドアップディスプレイはない。むしろそのねらいは、すごく没入的なオーディエンス体験をユーザーに提供することだ。

このハードウェアは、頭の動きを捉える9軸モーションセンサーとAndroidまたはiOSデバイス上のGPSにより、ユーザーがどこにいてどっちを向いてるかを検出する。そして位置や方向の変化に応じてオーディオを内蔵ヘッドフォンへ注ぎ込む。

このグラスには、イヤーバッドや骨伝導ではなく、小さなスピーカーグリルがある。だからユーザーには環境音も聞こえる。そのことは、良くもあり、悪くもある。耳を完全に覆うヘッドフォーンのように完璧なオーディオは楽しめないが、まわりによく注意することはできる。

さて肝心のコンテンツだが、その発表はまだない。それは来年からだ。でも同社によると、ゲームや学習、旅行情報などが提供されるらしい。ツアーガイドなんかも、あるのだろう。でももちろん、あなたはそのコンテンツが対応している場所にいなければならない。

お値段は199ドルで、まだ未知数の製品にしては高いが、もともとBoseの製品は高いから、誰も違和感を感じないかもしれない。電池は一回の充電で3.5時間、スタンバイタイムは12時間だ。

上図のようにFramesは二つのスタイルがある。アメリカでは1月に発売。そのほかの市場には春だ。

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監視カメラのArloに4Kモデルが登場

監視カメラのArloシリーズはNetgearにとってサプライズだったに違いない。おかげでネットワーキング事業の同社は今年、Arloの部門を独立させてIPOを果たした。

最新機種のArlo Ultraは超高解像度で撮影しHDR画像処理をする。400ドルの同製品はもしかしたら——たぶん実際に——ほとんどのユーザーにとっては過剰スペックだ。監視カメラに4Kが必要か? もちろん必要ない。しかし、超高解像度で得られる詳細が役に立つ場面もあるかもしれない。

価格には一年分のArlo Smart Premierサービス(通常価格120ドル)と家庭のWi-FiにつなぐためのSmartHubも含まれている。

Ultraの画角は180度で、内蔵LEDスポットライトにより暗いところではナイトビジョンより良い映像を得られる。デュアルマイクロフォンも内蔵しており、アクティブノイズキャンセリングによる鮮明な双方向会話が可能だ。。

Arlo Ultraは来年の第1四半期に発売予定。

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Apple MusicがAmazon Echoにやってくる

12月中旬、Amazon EchoスピーカーでApple Musicの 曲を流せるようになる。たぶん、ちょっとした驚きだろう。2017年にHomePodを発売して以来、Appleはこの分野のライバルだ。

Amazonも独自の音楽サービスをしばらく提供してきているが、この分野で本格的に戦うことは諦めたように見える——少なくとも今のところは。代わりにEchoスマートスピーカーは、Pandora、Spotify、iHeartRadio、TuneInなどの幅広い実績あるストリーミングサービスにネイティブ対応している。

新しいスキルを使うと、ユーザーは特定の楽曲、ジャンル、プレイリスト、およびBeats 1ステーションをスマートスピーカーで聞くことができる。Apple Musicに対応することで、人気のスマートホーム製品はをまたひとつ急成長のサービス利用できるようになる。

Apple Musicは、今年定期購読者数5000万人を突破した。これでもまだ、7月に有料購読者数8300万人超えを発表したSpotifyには遠く及ばないが、AmazonにとってGoogle Home製品に対する強みが増えた。特にここ米国には大量のApple Musicの定期購読者がいる。

Appleにとっても、この提携によってApple Musicを利用できるデバイスが一気に増える。HomePodは現在349ドルで売られており、入門モデルのEcho Dotと比べて数倍高い。新しいスキルは、12月7日の週にEchoスピーカーにやってくる。

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販売不調の報道にApple VP曰く、iPhone XRは今いちばん売れているモデル

先週WSJが報じた、Appleの最新iPhoneシリーズの売れ行きが不調でiPhone XRを減産したというニュースを受け、AppleのVPはXRが現在もっとも売れているモデルであると語った。

これは、Apple VP Greg JoswiakがCNETのインタビューに答えたものだ。あまり内容のある発言ではなく、同機種が「発売以来ずっと最人気iPhoneである」と言っただけだ

JoswiakはWSJの記事について具体的にはコメントしなかった。他のiPhoneモデルと比較したXRの販売状況を言われても、具体的な数字なしではあまり情報はない。

749ドルのXRが現在売られているiPhoneのなかでベストセラーであるとしても驚くには当たらない。低コストでほとんど性能を犠牲にしていない大衆向け製品として発売された製品だ。同社のiPhone XSは999ドルで売られており、前の世代の機種も低価格で引き続き売られている。

このインタビューで興味深いのは、これは従来四半期決算報告書にかかれていた情報の断片にすぎないのだが、Appleは最近今後そのデータをを公開せず、iPhone全体の売上だけを公開すると決定したからだ。言い換えると、これはiPhone売上のモデル別詳細を明らかにする動きなのかもしれない。

同社は今後販売台数を公表しない理由について、つまるところ会社の健康状態を必ずしも反映しないからだとしているが、この発言がなされたタイミングは、アナリストがXRの需要が落ち始めたと確信したときだった。

Appleの株価は最近の決算報告以来約20%急落している。

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Soundbrennerのウェアラブルメトロノームがアップグレードしてモジュール構造に

Soundbrenner Coreがクラウドファンディングの満額に達するのに、14分しかかからなかった。すごいね。先週、このウェアラブルのメーカーは、目標額5万ドルの10倍以上でキャンペーンを終了した。その数日後に本誌は、香港のアクセラレーターBrincの本社で彼らを取材した。

Soundbrennerは、Pulseですでにかなり名を知られるようになっていた。その、インターネットに接続された腕時計型のデバイス(下図)は、メトロノームに賢いイノベーションをもたらした。その、ピアノの上につねにあったアクセサリーは、かなり前に、楽器店の埃をかぶったコーナーに追放されていた。そのウェアラブルは皮膚感覚でビートを伝え、バンドの全員をそのビートに同期させる。Pulseは、6万台売れた。

たしかに、単純であることがその強みだったが、Soundbrennerはそれをもっと改良したいと考えた。そしてKickstarter上の2477人が、その考えに同意した。Coreと名付けられたその製品は、4-in-1(フォーインワン)のツールだ。Indiegogoのページで、予約を受け付けている。

第一に、それは振動するメトロノームだ。ふつうのスマートウォッチの7倍ぐらい強い触覚フィードバックで、最大5人のミュージシャンがビートに同期できる。画面をタップして、ビートを手作りできる。

いちばん話題になるのは、Misfitの協同ファウンダーSonny Vuの指導によるモジュール構造だろう。磁石で付け外しできるディスプレイは、外してギターのチューニングペグにつけて、振動でチューニングをテストできる。デシベル計とプッシュ通知もある。ただし後者は、スマートフォンのプッシュ通知ほど完全ではない。

Coreは、前世代のPulseより小さい。でも、決して小型ではない。同社によるとそれは意図的で、これがミュージシャンたちの間で名刺のようなものになってるからでもある。ビートで秘密の握手をするのだろうね、たぶん。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

耳栓型の双方向翻訳機WT2が1月に発売、リアルタイム翻訳の実現も近い

Timekettleは、昨年のTechCrunch Shenzhen(深圳)で披露した翻訳をするウェアラブルWT2のその後の進歩を、われわれにどうしても見せたいようだった。昨年の3Dプリントしたプロトタイプと違って、このクラウドファンディングされた耳あては、今や発売可能だ。

すでに初期支援者には現物を送り始めており、1月には予約購入者にも送り始める。そのハードウェアは、しっかり作られている。外見は大きすぎるAirPodケースのようで、二つを磁石で閉じる。使い方は、開いた状態で片方を話す相手に渡す〔下のビデオ参照〕。

アプリで言語を選び、各自が一つ耳につける。二つの翻訳機は区別できないが、光っているロゴの上に細い線(“まゆげ”)がある方が二号機だ。

GoogleのPixel Budsなどのウェアラブル翻訳器はあまり売れなかったが、こいつはそれらよりもずっと巧妙だ。着用者がお互いにアイコンタクト(視線を交わす)したり、ボディーランゲージ(身振り手振り)を使えたりするところが、ミソだ。それらは、言葉が違う者同士のコミュニケーションでは、とても重要だ。

しかし、でも、それが障害になるかもしれない。多くの場合、見知らぬ人に片方の耳あての装着をお願いすることになるだろう。それが、つらい。でも、まじめなビジネスの場面なら、とっても便利なツールだ。

でも前者のような場合には、アプリとその画面でコミュニケーションできる(下図)。お互いにロゴをタップしてから話す、という、ウォーキートーキー(トランシーバー)的な使い方もできる。それは、まわりの騒音を拾わないための工夫だ。

全体的にぼくは、かなり感銘を受けた。同社のCEOとの会話を書き起こした上図の例でお分かりのように、翻訳は完璧ではない。でも、あたりのノイズと、上質でないセル接続と、会話の相手が‘歩きながら’にこだわったことを考えると、WT2の仕事は賞賛に値する。

現在は、翻訳に遅延がある。話終わってから数秒後に、相手の耳に翻訳が行く。これは、言葉の勉強を助けるためかもしれない。でも、発売までにはリアルタイム翻訳に近い性能にしたい、と同社は言っている。

〔訳注: WTはたぶん、Wearable Translatorの頭字語。〕

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ドローンが初めて臓器移植用の腎臓を運び結果は良好

ドローンを使う配送に実用性があるのは、二つの分野だけではないだろうか: テイクアウトと臓器移植だ。どちらも、荷重が比較的軽いし、しかも時間要件がきわめて厳しい。そして確かに、冷蔵ボックスに収めた腎臓を運ぶボルチモアでの実験は、うまくいった。このぶんでは、良質な装具に収めたあなたの昼食のパッタイも、無事に早く届くだろう。

このテスト飛行を行ったのは、外科医のJoseph Scaleaが指揮するメリーランド大学の研究者たちだ。Scaleaは、空輸では十分な柔軟性が得られないことに不満を感じていた。そして、そのいわゆる‘最後の1マイル問題’の当然のようなソリューションが、ドローンだと思った。

Scaleaと彼の同僚たちはDJI M600ドローンを改造して冷蔵ボックスを運べるようにし、飛行中の臓器の状態をモニタするためのバイオセンサーを設計した。

数か月待って、彼らの研究に腎臓が与えられた。それは、テスト用には十分だが、移植用には使えない、という状態のものだ。チームは、ボルチモアに到着したそれをコンテナに収め、距離と条件がさまざまに異なる14の旅程ミッションを実行した。最長は、病院までの距離が3マイル(約5キロメートル)、最高速度は時速67.6キロメートル(42マイル)だった。

腎臓の生検は飛行の前後に行われ、また小型の航空機による参照飛行のあとにも行われた。小型航空機は、中距離の臓器輸送によく使われている。

画像クレジット: Joseph Scalea

結果は良好だった。風や、ドローンのモーターの熱などが心配されたが、モーターと回転翼が離れているドローンを選ぶなどで対応し、ボックスの温度は冷凍よりやや高い摂氏2.5度が維持された。ドローンの振動や機動によるダメージは、見受けられなかった。

ドローンにも、そして臓器の輸送方法にも規制があるので。このような配送方法が近日中に実用化されることはないだろう。しかしこのような研究が、規制の改定の契機になると思われる。リスクが定量化されれば、腎臓や肝臓、血液などの組織や、そのほかの重要な医療用品を、この方法で輸送できるようになる。多くの場合、一分一秒を争う状況で。

とくに有益なのが、災害現場だろう。航空機はもちろん、陸上車両もそこへ行けない状況がありうる。そんなとき、ドローンは必要な品物を届けられるだろう。しかしそうなる前には、飛行によって血液が凝固しないなど、実用化に向けての十分な研究が必要だ。

この研究の詳細は、IEEE Journal of Translational Engineering in Health and Medicineに載ったペーパーに書かれている。

画像クレジット: Joseph Scalea/メリーランド大学ボルチモア校

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カセットテープをまだたくさん持ってる人用にCrosleyが新しいラジカセを発売

Crosleyは、Urban OutfittersやTargetなどで売ってる、中級品のレコードプレーヤーを作っている企業だが、レコードの次にねらったレトロ路線は当然ながらカセットだ。ニ機種とも1985年ごろの最新機能がすべてあり、現代的な便利機能もいくつかある。

まず何よりも明らかなのは、確実に滑稽な製品であることだ。それに、今でも大型ラジカセを買おうと思ったら買える、30ドルぐらいで。でもぼくがネットで見たかぎり、どれもかなり醜い。ビンテージもあるが状態が良くないし、腐食やモーターの故障など修理不可能な問題も抱えている。

しかし、信じない人もいるかもしれないが、テープは今なお立派に現用されている。カセットデッキを自作したり、それを使って録音をしている人たちは、それが楽しくてレトロで、そしてアナログだから好きなのだ。実はぼくも昨年、あちこちの展示会で数台買った。

だから、外見の良い、ポータブルな、ラジオ付きカセットプレーヤーなら、市場は確実にある。

Crosleyの製品は、相当、単純明快だ。製品はニ機種あって、大きなスピーカーが一つある(ステレオではない)。デッキは単方向なので、テープを裏返す必要がある。AM/FMのラジオとマイクもある。60ドルのCT100(カット写真)は、短波も受信できる。そしてSDカードやUSBメモリーからも音楽を再生できる。70ドルのCT200(上図)は、高音と低音を上げ下げできるし、録音やポッドキャスト用にVUメーターもある。

ぼくが買うなら、CT100だろう。SD/USBにダウンロードした曲でミックステープを作れる。曲と曲の間に短いしゃべりを入れてDJを気取ったら、それはまるで1994年のぼくだ。それに、短波ラジオも、何かに使えるかもしれない。

かなりアホらしい製品だけど、今生きてる世界も十分にアホらしい。アホらしいだけでなく、恐ろしい。カセットの復活は、癒しになるかもしれない。レイバンの格子柄スカーフのにせものを売ってるような店なら、きっとこのカセットプレーヤーも売るだろう。

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