ポラロイドカメラの復活

The Impossible Project(インポッシブル・プロジェクト)が、ポラロイドの放棄されたインスタントフィルムを生かし続けることを宣言して10年以上経ったが、同プロジェクトはついにその困難な目標を成し遂げた。その生命を救おうとしたブランドを公式なものとして自身に取り込んだのだ。そしてその記念として、新しいカメラPolaroid Nowが登場した。

2つのブランドの統合は何年もかけて行われていて、実際インポッシブル・プロジェクトの製品はすでにポラロイドブランドとなっていた。しかし、今回のことでスタートアップもしくは写真の世界に存在していた奇妙な関係の1つが、満足できる形に落ち着いた。

私が最初にインポッシブル・プロジェクトについて書いたのは2009年の初めのことである(明らかにバイオニックコマンドーの加工スクリーンショットをトップ画像として使ったのは良いアイデアだった)、これは同プロジェクトがポラロイドインスタントフィルム製造資産の一部の買収を発表したことを受けてのものだった。

関連記事:オランダで進むポラロイドフィルムの復活計画(未訳)

当時のポラロイドは単なる器に過ぎなかった。1980年代以降衰退し2001年にはほとんど操業を停止していたポラロイドは、デジタルブランドとして再スタートし、フィルム販売は段階的に廃止されていた。この戦略は失敗し、ポラロイドは2008年には再び破産を申請していた。

だがこのときは、同社がフィルム工場を手放すと、オランダの起業家やポラロイドの専門家の一部が、そのリースをインポッシブル・プロジェクトとして引き継いだ。だが、機械は残されていたものの、有名なポラロイドインスタントフィルムのための特許やその他の知的財産は残されていなかった。そのため、彼らは基本的にプロセスをゼロから作り直す必要があり、初期の成果はかなり粗雑なものとなった。

しかし、富士フイルムのインスタックスより優れた品質は欲しいが、35mm一眼レフほどの品質は求めないフィルム愛好家たちや、継続的に成長を続けるポラロイドオーナーたちの情熱的なコミュニティに支えられてプロジェクトは頑張り続けた。やがてプロセスは成熟し、インポッシブルは新しいフィルムと物流パートナーを手に入れることができた。一方でポラロイドがそのブランドを特に写真とは関連しない様々な製品に使ったにもかかわらず、順調な成長が続いた。ポラロイドはレディ・ガガを「クリエイティブディレクター」として採用したが、CESで彼女が宣伝したデバイスが実現されることはなかった。

ガガは発表に大幅に遅刻したものの、そのGL30プロトタイプ(デジタルカメラ)には見るべき価値はあった。

2017年にインポッシブルのCEOが、ポラロイドのブランド名と知的財産を購入したおかげで、プロジェクトはようやく一人前となった。彼らはインポッシブルを「ポラロイドオリジナル」として再ローンチし、古いポラロイドに似た新しい「i-Type」フィルムプロセスを使うOneStep 2カメラをリリースした(高価なカートリッジバッテリーの利用は避けていた)。

一方、ポラロイドはその間も新製品をリリースし続けていた、おそらく買収前にブランドで契約または開発が進んでいたプロジェクトなのだろう。再ブランド初期段階のインスタントカメラより品質は向上していたものの、実際に成功した製品はなく、デジタルインスタントプリント(ポラロイドの最後の砦)は、実フィルムに対する郷愁の波(特にインスタックスミニ)に飲まれて、影を潜めていた。

しかし、ようやく合併が完了し、ポラロイド、ポラロイドオリジナル、そしてインポッシブルプロジェクトがついに1つのものとなった。すべてのデバイスとフィルムはポラロイドの名前でリリースされるが、i-Typeや新しいPolaroid Nowカメラなどの新しいサブブランドが生まれることになるだろう。

ところで、Polaroid Nowは完全に設計し直されたカメラではない。人気のPolaroid OneStepを踏襲し「より親しみやすい」再設計を施したものだが、改善されたオートフォーカス、フラッシュ調整ライトセンサー、改善されたバッテリーなどが追加されている。100ドル(約1万800円)という価格は、お財布にそれほど負担ではないが、フィルムには1枚あたり約2ドル(約216円)のコストがかかることを忘れないように。これが彼らのやり方だ。

傍目には長くて奇妙な旅だったが、最終的には満足のいくものになった。ポラロイドの歴代オーナーたちは、対象はなんであれそのブランド名を付けて売ることに熱心だったが、インポッシブルはインスタントフィルム写真の基本的な価値に賭けていた。リスクを伴う長期的な戦略が結局勝利を収めた(まあ多くの人たちがポラロイドブランドをいいようにこき使ってはきたが)。そして運に恵まれれば、この起源となったブランドは、成功を続けることができるだろう。

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(翻訳:sako)

カメラレンズが見えないスマホ初号機がOppoから出る

スマートフォンにノッチというものが加わって以来、すっかり洗脳されているうちの編集長以外の世界中の誰もが、それがなくなることを願った。そして、Oppo(オッポ)がその願いに応えた。というか、応えることができることを示した。それは上海で行われたMobile World Congressでのデモだった。Oppo(オポー)は発音がApple(アポー)に似ているから、iPhoneのユーザーは親しみを持つかもしれない。

OppoとXiaomiの両社はどちらも最近、画面の下に置いたカメラをリークしたが、ビデオによるリークと実働機の一般公開では信憑度が違う。Oppoは、確かに実機が上海にあった。

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でも残念ながら最初のデバイスは場外ホームランというより、犠牲フライ程度の出来栄えだ。接写写真やEngadget Chinaの印象では、カメラの機構を覆っている透明な液晶が、ほかの部分とはっきり違う。もちろん彼らは努力しているし、とくに意識して見ないかぎり、そんなに目立つ現象でもない。

カメラ本体は、光が液晶の層で邪魔されるのを補うために、画素サイズの大きい大型の画像センサーを使っている。そうすると解像度は落ちるから、それをいろんなアーティファクト(補正用エフェクト)で補正しなければならない。Oppoによると、画像はソフトウェアで補正しているそうだが、やれることには限界がある。サンプルの写真も、そんなにすごくはない。

だから、まだ世界中が飛びつくというものではないけど、ノッチがなくてカメラが目立たないスマートフォンに向かっての第一歩だ、と考えればよい。その意味で、ぼくはこれを支持する。発売する機種や発売日は、まだ発表されていない。おそらくXiaomiがこの機に乗じて、もうちょっと画像の細部のきれいな同型機を出すかもしれない。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

すべての人間を写真から消してくれるアプリが登場

人間嫌いでありながら元気な都市に住んでいる僕には、毎日不平のタネが尽きない。建物などそこに恒久的にあるものを撮ろうとすると、必ず群衆が写り込んでくるのなんかとくに嫌だ。でも、撮った写真から人間を削除するBye Bye Cameraアプリを使えば、その悩みもやっと解消する!

それはDo Something Goodに出品されているアートのつもりのアプリだが、ときどきアートには実用性がある。この創作グループ、中でもとくにアーティストのdamjanskiは、例えば人間を排除するCAPTCHAや、Googleの2つの会話エージェントによる対話など、デジタルのいたずらをいろいろ作ってきた。

今回にアプリについてdamjanskiがArtnomeに語っているところによるとそれは、「人間が絶滅した後の時代のためのアプリであり、自撮りや個人といった虚栄をすべての写真から取り去る」のだそうだ。幸いにも、犬は消えない。

でもアプリは人間が意図的に動かすのだから、人間が必要では? 世界から人間がいなくなったら、どうなるの? などと考えこんでもいいけど、幸いにしてこのアプリにはすべての人間を消滅させる気はない。

Bye Bye Cameraは、研究者向けに一般公開されているAIツールYOLO(You Only Look Once)を使っている。とても効率のいいオブジェクトクラシファイア(物を分類するソフトウェア)で、写真の中の人間の輪郭を素早く見つけて、Adobe(アドビ)なら「状況を生かした塗りつぶし」(context-aware fill)とでも呼びそうな機能のツールで、人間がいたところを背景で塗りつぶす。塗りつぶしはやや雑だが、確実に人間は消える。

楽しいプロジェクトだが、どこからか文句が来るかもしれない。人間性に関する議論を惹起したり、「誰でも使えるAI」の危険性、なんて話題にまで発展する可能性もありそうだ。

Bye Bye CameraはiOSのアプリストアで3ドルでダウンロードできる

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Galaxy S10カメラアプリに技術導入、スマホにAI/MLを持ち込むPolarr

ベイエリアの写真加工スタートアップであるPolarrは米国時間3月14日の朝、シリーズAで1150万ドル(約13億円)を調達したことを発表した。この投資ラウンドをリードしたのはThreshold Venturesで、Pear VenturesとCota Capitalが参加し、同社によるとこれで調達総額は1350万ドルになった。

現在同社のアプリは、iOSやAndroidの写真アプリとしてよく知られている。機械学習とAIを利用して高度な写真編集ができるのが特徴だ。同社によると、現在の月間アクティブユーザー数はおよそ400万とのこと。

今回得られた資金は主に、研究開発とエンジニアリング、およびパートナーシップに充当される。パートナーシップは目下、Polarrにとってビッグビジネスになり始めている。というか同社は、この資金調達の発表の機会に乗じて、同社の技術がサムスンのGalaxy S10が搭載するネイティブのカメラアプリに利用されていることを誇示している。ほかにもこれまで同社は、QualcommやOppoなどのハードウェア大手とチームを組んだ経験がある。

資金調達を発表する声明の中で、同社のCEO Borui Wang氏はこう述べている。「ディープラーニングの計算がクラウドからエッジデバイスへシフトすると、高度でクリエイティブなAI技術をモバイルデバイスに持ち込む機会が増える。今回の資金調達ラウンドは、誰もが美しい創造ができるように、その気と能力を人びとに与えるわれわれのアプローチが、明確な支持を得たことの証だ」。

スマートフォンのメーカーはハードウェアのほかに、その画像技術でも製品の差別化を図ろうとしているから、Polarrの技術がますます重要になりつつある。サムスン、アップル、グーグルなどの企業の最新世代のハンドセットで注目すべき傾向は、AIとMLの最新技術に大きく依存して、頭ひとつ先頭に立とうとしていることだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Flickrへのログインが10年ぶりにYahooから解放された

嬉しい!感動!やっと自由になれるわ!Flickrのログインシステムが、ついにYahooと縁を切った。この写真共有プラットホームは米国時間3月4日、今後数週間かけて全会員に、YahooのIDが要らない新しい認証システムを提供する、と発表した。この‘制度’はYahooがFlickrを買収した2年後の2007年に導入され、ログインに際して誰もがYahooの認証情報の入力を要求されるので、長年のFlickrユーザーに今でも嫌われている。その後Flickrは2018年4月にSmugMugに買収され、同社のブログに載った記事によると「コミュニティの最大の要望がやっと実現した」。

今のFlickrには、Instagramがまだなかったころのような輝きはないかもしれないが、私も含めまだ多くのユーザーが長年写真をアップロードしているし、スマートフォン全盛期以前に撮った写真のアーカイブとして利用している。でも、Yahooのログインシステムは必要以上に面倒で、とくにYahoo Mailなど、Yahooのほかのサービスのユーザーでなくて、パスワードをしょっちゅう忘れるユーザーには苦痛だった。Yahooはその後2回も、膨大な量のデータ侵害にやられたため、Flickrは使うがYahoo本体はまったく使わないユーザーは、さらに憤慨した。

でも、新しいログインシステムが行き渡るまではまだ、Yahooの認証情報を使わなけれがならない。そんなときは、ログイン用の新しいメールアドレスと新しいパスワードをFlickrに送るとよい。するとFlickrはそれ以降、認証やメール送付用にその新しいアドレスを使うようになる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ライカ、決定的瞬間のためのCLストリートキットを発売

Leicaの高価——だが魅力的——なCLは、中古のトヨタカローラ以上払うことなく手に入るオリジナルライカにいちばん近いカメラだ。昨年発売されたこのCLは、事実上Mシリーズの機能削減モデルで、この一年間レビューで激賞されている。そしてクリスマスシーズンの今、LeicaはCLとズミクロンTL 23 mm/F2 レンズをセットにしたStreet Kitを発売した。このフラットパンケーキ・レンズは「報道写真で実証済みの35 mm相当」レンズで、中央ヨーロッパの暗い路地をさまよいながら撮るストリートショットにも十分だ。

そして悪いニュース。Leicaは伝統的に最高の出来栄えのカメラ機器を最高の価格で提供してきたが、これも例外ではない。おそらく次のミレニアムまで使い続けられるであろうカメラを手に入れられる特権を、わずか4195ドルで買うことができる。これはMシリーズよりかなり安いが、あなたのスマホについているカメラと比べると相当高い。このパッケージはカメラとレンズを別々に買うよりも800ドル以上安い。

ともあれ、堅牢で念入りに仕上げられた美しいカメラのセットが、今も存在しているところを見るのは嬉しいものだ。それに、フォトグラフィックアートの創造には、この入場料を払う価値があると思わないだろうか? Leica愛好家のアンリ・カルティエ=ブレッソンはこう言っている、 “Au fond, ce n’est pas la photo en soi qui m’interesse. Ce que je veux c’est de capter une fraction de seconde du reel.”[つまるところ、私の興味は写真そのものにはない。やりたいのは現実の一瞬を切り取ることだ]。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Flickrの新しいビジネスモデルでCreative Commonsの作品は消されるのか

昨日(米国時間11/2)は Flickrの改革プランについて、新オーナーのSmugMugから一連の発表があったが、それにより重要な懸念も生じた: 無料のアカウントの写真の点数を1000に制限すると、Creative Commonsから利用できる写真の数も制限されるのではないか?。

アメリカの非営利団体Creative Commonsは、写真などのクリエイティブな作品にいくつかのタイプの著作権ライセンスを設け、作者が自分の作品をどんな形で共有したいか、設定できるようにしている。たとえば多くのクリエイターたちは自分たちの写真を、彼らの名前とプロフィールやオリジナル作品へのリンクをつけてなら無料で使ってよい、としている。〔クリエイティブ・コモンズ・ジャパン。〕

Flickrは長年Creative Commonsのパートナーで、今では何百万枚もの写真を、さまざまなタイプのライセンスで提供している。

しかしFlickrのストレージ削減プランのもとでは、これらの、合法的に無料で使える貴重な写真集は今後どうなるのか。

Creative CommonsのCEO Ryan Merkleyがブログにこう書いている: “無料アカウントの容量制限によってCCの何百万枚もの写真が削除されることを、多くのユーザーが心配している。今後について多くの人から質問を受けたが、私は解が見つかると確信している。人間の善意と、共同的クリエイティビティーの重要性が理解されることを、私は信じたい”。

彼によると、この非営利団体はすでに今、Flickrとその親会社SmugMugとの話し合いを開始している。それにより、Commonsとその将来の成長を保護し確保するつもりだ。

“ユーザーが自分たちの作品を共有し、永続的にオンラインで可利用にすることが、彼ら自身のすばらしい体験でもあることを、私たちは確証したい”、とMerkleyは語る。

SmugMugの新しいオーナーたちと同様彼もまた、買収前のFlickrのビジネスモデルは破綻していた、と考えている。大量の無料のストレージとその利用に伴う帯域を、Flickrほどの規模(写真点数数十億)で提供すれば、その費用も膨大だ。彼は、Flickrが存続するためには別のオプションを探究すべき、と理解している。

Flickrもまさに今それを、アカウントプランの変革でやろうとしている。無料アカウントのユーザーは、最大1000枚の写真を保存できるが、容量無制限のストレージは年額50ドルになる。

では、Creative Commonsは一体どうなるのだろうか。Merkleyによると同団体は、Creative Commonsの作品が削除されそうになったら、新しいFlickrのやり方に介入する最初のユーザーになるだろう、という。

また彼は、Flickrの新しいオーナーたちにはこの前会ったが、感触は良い、とも言っている。

しかしFlickrがCreative Commonsのサポートを続けるとしたら、CC側としてはそれをどのように支援するのか。同団体はそれを今模索中であり、答はやがて得られるだろう、と言っている。

SmugMugはまだ何もコメントをくれないが、得られ次第この記事をアップデートしよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Adobe Photoshopの‘コンテンツに応じた塗りつぶし’が性能アップ、おかしな失敗が減少

Adobe Photoshopの“コンテンツに応じた塗りつぶし”(content-aware fill)が登場したときは、誰もが感激した。退屈な名前だけど、すばらしく便利な機能で、画像のセレクトした範囲内にAIが選んだ画像の破片をリプレースして、そのまわりと同じ本物らしく見せかける。しかしAIは万能ではないから、ときどき、おかしな、笑えるような結果になった。でも今度の新しいツールでは、AIの失敗がほどんどなくなるそうだ。

今日(米国時間9/10)発表された予告編ビデオでは、コンテンツに応じた塗りつぶしの設定項目が大量に増えたから、修正作業が楽しくなるかもしれない。フォトグラファーは元々、加工や修正が好きな人種だが、修正のメニューが増えればそれだけ結果も良くなる。

以前は、どうだったか…

…ときどき、こんな結果になった…

[コンテンツ対応の失敗]

…今度からは右側に大量のオプションが並ぶのでそこから選ぶ。

いちばん重要な違いは、ユーザーが範囲指定をした領域内でどの部分を塗りつぶすべきかを、AIが選べることだ。上の失敗例では、馬の部分を塗りつぶそうとして、ほんの一筆(ひとふで)か二筆(ふたふで)ぶん、除外している。しかし正確である必要はない。人間の手とマウスによる指定が1ピクセルの精度で間違っていても、今度のアルゴリズムは正しく判断する。

改良されたアルゴリズムはさらにお利口になり、使用する成分の回転や縮小拡大も臨機応変に行なう。その方が良い、と判断したら、コンテンツの鏡像も使う。

塗りつぶしを、別のレイヤ(層)に出力できるので、アーチストにとって重要な「非破壊的編集」ができる。これは、前からあるべきだった、とぼくなどは思うね。

ここまで強力な修正をやると、純粋な人はしらけるかもしれない。でも、実際に手元にある写真を使うしかない場合もあるし、ちょっと牛の数が多すぎる、ということもあるだろう。手作業による写真修正の名人ではない人が、大きな修正をしなければならないときには、使ってもいいことにしておこう。

今回の新しいアップデートは“もうすぐ提供”ということだから、アップデートの通知によく注意していよう。

画像クレジット: Adobe

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iOSのカメラアプリHalideは写真の位置データを削除できる、セルフタイマーもサポート

iOS用の高度なカメラアプリHalideは、AppleのデザイナーだったSebastiaan de WithとTwitterのエンジニアBen Sandofskyが昨年ローンチし、そして今日(米国時間4/30)はこれまでで最大のアップグレードを発表した。このアップグレードには、セルフタイマーや、写真レビュアーの新設計、障害者等向けアクセシビリティの改善、などが含まれる。でも、おそらく、今回の最良の機能は、写真のプライバシーの保護だろう。写真を他と共有する前に、その写真のメタデータから位置情報をなくせるのだ。

Halideがとくに優れているのは、プロフェッショナルなカメラ機能を簡単なジェスチャーで使えることだ。だからアマチュアにもプロにもどちらにとっても、魅力的なアプリだ。

今ある主な機能は、手動の焦点調節ダイヤルや、その逆の自動焦点モード、RAWとJPGをサポート、グリッド/レベルツール、ライブのヒストグラムなどだ。

そして今回のアップデートで、Apple Watchコンパニオンなど、さらに便利な機能が加わった。

Apple Watchのアプリをインストールすると、リモートでフレームを決めたり、Halideのシャッターを切ったり、タイマーをセットしたりできる。つまり、自分の手首から撮影をコントロールできる。

Apple Watchがなくても、セルフタイマー機能がある。設定は3秒、10秒、30秒の三種類だ。起動するとシャッターボタンが押された状態になり、ボタンの近くのアイコンにカウントダウンが表示される。

フォトレビュアーも新しくなった。撮影済みのグリッドをスクロールして、そこからすぐに撮影状態に戻れる。

アクセシビリティの改善ではDynamicとBold Typeが加わり、VoiceOverがサポートされた。Halideの作者たちによると、30秒のタイマーもアクセシビリティを意識した結果だ。素早く動けない人でも、利用できるように。

しかし、今回の最大の変化は、写真のプライバシーだ。

今の写真には、大量のプライベートデータが含まれていることを知らない人や、忘れている人は多い。写真ファイルのメタデータには、カメラやレンズやフラッシュに関する情報や、日付時刻、写真の位置情報などが隠されている。そんな情報は、共有したくないと思うこともあるだろう。Webやソーシャルメディアにポストするときには、とくに。

今度のHalideでは、トグルスイッチのon/offで位置データを削除できる。それにより、FacebookやInstagramやWhatsAppなどに写真を投稿するとき、個々の写真ごとに、位置の共有を制限できる。

アプリのダウンロード数は公表されていないが、Appleのオプトイン方式のアナリティクスによると、月間ユーザー数は10万あまりだ。サードパーティによるユーザー追跡は、行われていない。プロシューマー層というニッチを対象とする有料アプリにしては、いい数字だね。

Sandofskyはこう言っている: “うちはメールやプッシュ通知みたいな成長戦術をやっていないから、この数字を誇りに思うね。このアプリは、多くの人たちの本当のニーズを満たしているのだ、と思う”。

Halideは、App Storeから5ドル99セントでダウンロードできる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Verizon/Oath傘下だったFlickrをSmugMugが買収、写真サイトとしてのFlickrは存続

SmugMugがFlickrを、Verizonのメディア系子会社Oathから買収して、二つの写真共有サービスが合体する。

このニュースを速報したUSA Todayは、SmugMugのCEO Don MacAskillにインタビューしている。それによると彼は、Flickrを再び元気にしたい、と言っている。

しかしまだ、具体的なプランはないようだ: “CEOが、これからどうしていいか分からない、なんて言ったら馬鹿と思われるかも知れないけど、SmugMugだって最初にマスタープランがあったわけではない。顧客の声に耳を傾け、多くの人たちが、彼らやコミュニティにとって重要な何かを求めていると分かったら、それを作ってきただけだ”。

Flickrは2004年に創業され、1年後にYahooが買収した。そのYahooはVerizonに買収され、Verizonは同じころ買収したAOLと合わせて、新たな子会社Oathを作った

過去2か月、Oath(本誌TechCrunchのオーナー)はAOLとYahooの一部資産を売却してきた。それらは、Moviefone(MoviePassの親会社(Oathが株主でもある)が買収)、Polyvore(資産をSsenseが買収)、などだ。

この売買に関するFAQで SmugMugは、Flickerは単独のサイトとして運営し、ユーザーのアカウントや写真の併合はしない、と言っている: “いずれはFlickrをSmugMugの技術的インフラストラクチャの上へ移して、Flickrの写真もその移行の一環として物理的には移動すると思われるが、しかし写真そのものはFlickr上に残る”。

このFAQは、今後のサービスについてこう述べている:

SmugMugとFlickrは、世界でもっとも影響力のあるフォトグラファーのコミュニティを代表しており、その強さを数字も示している。われわれはフォトグラファーたちに、彼らが自分のストーリーを語るために必要とするインスピレーションとツールの両方を提供したい。われわれは刺激とエネルギーを結集して、より多くのフォトグラファーたちに、自分が見たものを他と共有したいという意欲を鼓舞していきたい。そしてわれわれは、すべてのフォトグラファーを歓迎するスペースになりたい: ホビイストでも、蒐集家でも、そしてプロの写真家でも。

買収の価額等は公表されていない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

大きさが1ミリ弱でエネルギーを光から得る撮像素子はカメラをどこにでも隠せるやばい発明

今の世界に、これだけ大量のカメラがあっても、まだ足りないと主張する研究者たちが、今度は顕微鏡的サイズで電力を自給できるカメラを作った。それは、どこにでも埋め込むことができて、しかも寿命は永久的だ。確かにクールな技術だが、これによりアルミ箔の売上が急増するかもしれない(後述)。

技術者たちはこれまで、カメラセンサーが自分に当たる光を動力源にする方法を研究してきた。必要なのは、光電池が持つ二つの機能、自分に光として降り注ぐエネルギーを保存する機能と、どれだけのエネルギーが得られたか記録する機能だ。

問題は、電池が一つのことをしているときは、他のことができないことだ。だから、一定サイズのセンサーが必要なら、面積の一部を電力収集用にするか、または高速に役割を交替するかだ。

ミシガン大学のEuisik YoonとポスドクのSung-Yun Parkは、そのどちらもしなくてすむ方法を思いついた。よく見ると、感光性ダイオードは完全に不透明ではない。むしろ、かなりの量の光が透過している。だから画像センサーの下にソーラーセルを置いても、光は十分得られる。

この天啓によって彼らの、“撮像とエネルギー収穫を同時に行う”センサーが生まれた。それは、アルミ箔の上で動作するのだ。

彼らが作ったプロトタイプのセンサーは、大きさが1平方ミリメートルより小さくて、太陽光の中では完全に自己発電できた。そして、15fpsで十分良質な画像を撮れた:

左のベンジャミン・フランクリンは7fps、右は15。

彼らが書いたペーパーには、センサーを改良すればもっと良い画質が得られる、とある。そしてParkがIEEE Spectrumに書いているところによると、消費電力もまだ最適化されていないから、今後はもっと暗いところで高いフレームレートで撮影できる、という。

究極的にはこのセンサーは、誰にも見つからないカメラとして利用でき、電池もワイヤレス送電も要らずに、永久に動き続ける。すごいね!。

もちろん隠しカメラを作るなら、ストレージや通信機能も要る。しかし、それらの顕微鏡的バージョンも今どこかで開発中だから、それら周辺装置を組み込むのも時間と努力の問題だ。

チームは彼らの成果を、今週のIEEE Electron Device Lettersに発表している。

画像クレジット: ミシガン大学

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

スマートフォンの写真の人工的ぼけの上手下手を点数で評価するDxOMark

DxOMarkのピクセルピーパー(pixel-peeper, デジタルフォト技術者/マニア)たちが、スマートフォンの写真の人工的なぼけの質を判定するおもしろい測度とテクニックを紹介している。ぼけの評価自体も難しいが、彼らはそのやり方を体系化したのだ! 彼らのガイドはベテランの撮影者にも、計算機が作り出すぼけと、そのさまざまな違いについて、いろんなことを教えてくれるだろう。

ふつうこの効果は、良いレンズをつけたSLRの絞りをいっぱいに開いて撮ると得られる。背景がなめらかにぼけて、しかしライトポイント(光が当たってるところ)の形はよく分かる。

最近では各メーカーの主要機種にほとんど必ずある、背景の人工的なぼけの利点と不利は、デュアルカメラという技術に起因している。一つのシーンを二つのカメラで撮ると、その情報を使って深度マップを捉えることができ、そうすると一定の距離よりも向こうをぼかせられる。そしてSLRの撮影効果の、まあまあのシミュレーションが出来上がる。

背景のなめらかなぼけを見よ…撮影はぼくだ。

しかしもちろん、そのやり方には巧拙がある。この人工的な方法を採ったことの証拠がいくつかあり、DxOMarkのチームはそれらを見つけて評価に使っている。証拠のいくつかは当然あるもの。しかし、やや意外なのもある。彼らのクレージーなテストのセットアップは、それらの‘異状’をすべてあぶり出す。

たとえば、たぶんご存知と思うが、この人工的ぼけシステムは、ぼかしてはならないものをぼかすことがある。髪の毛やそのカール、植物の近くの手、など。それはもちろん的外れだが、しかし背景の本物のぼけは焦点の前後にかけてなめらかに大きくなり、焦点近くのものはわずかにぼける程度、そして遠くのライトは単なる円形のにじみになってしまう。

スマートフォンがそれをシミュレートするためには、シーン内のあらゆるものの深度マップを計算する必要がある。そしてそれに基づいて、漸進的にぼかしていく。しかしそんな処理は時間と電池を食うから、実際にそれをやっている機種はほとんどない。ではなぜその光学的現象を模倣するのか、というと、そうしないといけないトレンドだからだ。そしてDxOMarkは、その努力の結果を格付けする。

この記事では、ほんの少しのことしか書けなかったが、詳しくはこれを読んでいただきたい。そうすると次にこのサイトのレビューを見たとき、その点数の理由が分かるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleが開発を中断した高機能Photoshop/LightroomプラグインNik CollectionをDxOが買収して延命

最愛のツールが早逝を免れたことを知って、フォトグラファーたちは安堵するだろう。Googleは今年の5月にNik Collectionの開発を中断すると発表したが、本日(米国時間10/25)DxOが、その延命を申し出た。DxOはモバイルカメラのベンチマークで知られているが、独自の写真編集ソフトウェアも作っている。

このニュースに対してGoogleのエンジニアリング・ディレクターAravind Krishnaswamyがこう述べている: “Nik Collectionを使ってフォトグラファーたちは、自分が本当に満足できる写真を作れる。高度な写真技術の専門企業であるDxOが、それを買収して開発を継続することは、とても嬉しい”。

DxOはNik Collectionをこれまでどおり無料にするが、目下、2018年にリリースするニューバージョンに取り組んでいる。Googleが2012年に強力なモバイル用写真編集ツールSnapseedと共に買収した、このLightroomとPhotoshop用のプラグインセットは最初500ドルだったが、その後無料になった。

DxOがNik Collectionの次のバージョンで何をするのか、それも楽しみだが、当面はその好評なソフトウェアセットをDxOから無料でダウンロードできる。

〔参考記事(1)(2)。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iPhone 8のカメラのポートレートライティング機能でプロがスタジオで撮ったような高級感ある写真を作れる

iPhone 8のカメラには、これまでのポートレートモード(Portrait Mode)に加えて、“ポートレートライティング”(Portrait Lighting)という新しい機能がある。この機能は機械学習を使ってカメラの画像をリアルタイムで分析し、それに基づいてプレビュー段階またはPhotosアプリで撮影後に、ライティングの効果を変えられる。

iPhoneでAppleは、人が気軽にいつも持ち歩くようなカメラに高度な撮影効果を持たせようとしているが、これもその一環だ。昨年のポートレートモードでは、人工的なボケ効果で背景をぼかし、被写界深度を変えたような写真を作れた。そして今回のイフェクトは、人工的にライティングを変えて、まるでプロの写真家が高価な照明装置のあるスタジオで撮ったような画調を作り出す。

Appleは、これがフィルターの一種ではないことを強調している。シーンを分析して、その結果に基づいて画像情報を自動的に調整するのだ。たとえば、いろんな部分の露出やハイライトを変えて、ダイナミックなライティング効果を作り出す。

今日(米国時間9/12)見たデモでは、顔の輪郭を明るくするとか、額(ひたい)などのハイライトを変えて単灯のステージライトが当たってる感じにしたり、顔をグレースケールにしてほかのものを黒っぽくフェードさせる、といった効果を見た。

この超クールなイフェクトは、iPhone 8 Plusのデュアルカメラを必要とする。だれもかれもがこの機能を使い始めたら、Instagramのフィードが、一見すごい上手な写真ばかりになるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))



カメラテスト専門のDxOMarkにとってもスマホカメラのテストは曲者、次々と新しいテスト項目が加わる

カメラを試験することがDxOMarkの仕事だが、DSLRやミラーレスは最近目立った変化や進歩や新しい機能がなくなってきたのに対し、スマートフォンなどモバイルのカメラは違う。デュアルレンズや光学ズームなど、各社がさまざまな新しい機能で競争に明け暮れているから、それらを試験して点をつける側も、日に日に新たなテスト用セットアップが必要になる。同社は最近の評価要素の構成を、このページで紹介している。

まったく新しいテストが二つあり、そして前からのテストも一部が更新された。

まず、スマートフォンカメラのズーム機能や、焦点距離の異なる複数のカメラの使用に対しては、もちろんズームのパフォーマンスをテストする。光の条件によっては、カメラ1台の方が良いのか。特殊なイフェクトや機能があるのか。モードによって優劣はあるか。などなど。

新しいテストの第二は、DxOMarkが“Depth Effects”と呼ぶイフェクトだ。いちばんよく知られているのは、iPhoneの“ポートレートモード”だろう。ユーザーの顔や体を検出し、背景をぼかす。そうすると、被写界深度が浅いような写真になる。この処理がお粗末な機種では、像が歪んだり、前景がぼけたりする。このイフェクトのスムーズさと正しさを、いくつかのテストで判定する。

合成画像は、それを“HDR”と呼んでいる機種もあるが、それは正しくない。露出の異なる複数の画像を組み合わせるのだが、これには新しい評価測度が必要だ。たぶんフレーム合成技術は、速い(明るい)レンズや感度の良いセンサーで、日常の利用に耐えうるものになるのだろう。

同社が、次に加えようとしている評価項目は、ぼくにとっても嬉しいものだ。それは、動きの捕捉の速さだ。ぼくの場合は、あまりにも多くの場合に、カメラのボタンを押したら、ねらった動きの直後しか撮れていない。まばたきをしているとか、おかしなポーズになってるとか。この、シャッターチャンスの遅れを調べて点をつける。被写体や撮影者の動きを、どのカメラが、正しく捉えているだろうか。

同社の新しいテストのセットアップを、ここで見ることができる。また評価や比較のやり方は、ここに説明されている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Sony、超小型アクションカメラ RX0を発表

Sonyは新しいカメラ、RX0を発表した。流行りの機能満載のカメラではなく、アクションカメラの形態に伝統的な撮影能力を組みあわせた超小型カメラだ。ちょっと変わった組み合わせだが、どこかひかれるものがある。

防水、耐衝撃性のRX0は、1インチ、15メガピクセル(21からトリミング)のセンサーと24 mm相当F/4のレンズを備え、これは超広角で比較的暗いレンズのGoProカメラとの差別化ポイントだ。ただし、ズームを始め、RX100等のコンパクトカメラのもつ数多くの機能はない。つまり、これは持ち歩いてスナップ写真を撮るためのカメラではない。

RX0は、GoProの頑丈さと万能さは必要だがもう少し自由度と解像度が欲しい、というビデオグラファー(ビデオ撮影者)のための、一種のモジュラーシステムという位置づけのようだ。複数のRX0を同期することや、スローモーション撮影(最大960 fps)なども可能

700ドルという価格は、自転車やサーフボードにカメラを付けたいだけの人には少々高すぎるが、GoProの代わりにRX0を、という人は山ほどいるだろう。

ちょっと奇妙で小さなマシンだが、考えれは考えるほど、非日常的な場面で使いたくなってくる。発売は10月から。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Lightのレンズが16あるカメラL16は口径を拡大、しかしまたまた発売を延期

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Lightの、レンズが16あるクレージーなカメラは、みんなが、最終的に本物なのか固唾を呑んで見守っている。でも、この、すでに遅れているガジェットは、さらにまた少し待たされるようだ。あえて明るいニュースと言えば、このカメラはその後の大幅な改良により、その多数のレンズの口径が大きくなった。

作者のブログ記事によると、最初の計画では、モジュールが16(28mmと70mmが各5、150mm相当が6)で、口径はF/2.4固定だった。今ではそれがF/2.0と大きく改良されたが、どれほど“大きく”なのかはまだ分からない。これまでのカメラとあれこれ比較しても、たぶん意味ないからだ。

しかしもちろん、F2.4が2.0になれば、画質と可用性は良くなるだろう。とくに、あまり明るくない場所などでは。この仕様変更の動機はよく分からないが、ブログ記事の最後の方の、やや苦(にが)い部分を包む、糖衣にはなるかもしれない。

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このL16は、ご存知のように最初はこの夏発売の予定だったが、それが秋に延期され、そして夏の終わり頃には“2017年の初め”へと再び延期された。上述の最新のブログ記事ではまた少々延びて、“L16の量産は2017年第二四半期の初め頃に開始する”、となった。

もはやこちらの考えすぎかもしれないが、第二四半期といえばそれはすでに、“2017年の初め”ではない。しかもそれは量産の開始とされているから、発売が始まるのは2017年の半ばぐらいだろう。Lightは詳しいことを何も言わないが、いちばん初めのロットを3月の終わり頃入手できる可能性もある。期待しない方がよいけど。

ブログ記事は、“詳しい生産スケジュール”は1月に分かる、と言っているから、待つしかない。しかし同社はベータテストを始めている(ここで参加申し込み)し、テスト機の高精細画像をこちらで公開している。ただしRAWではなくJPEGだ、残念(しかもちょっとノイズが多い気がする)。

そしてこの可愛らしいビデオは、なぜレンズの多いカメラが良いのかを2分で説明している。ぼくには、できないことだね。フルスクリーンで1080pで見ることを、おすすめする。作者は誰かわからないが、見事なビデオ作品だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

退屈なスライド・プレゼンをVR化して迫力を増すSharalike(iOS, Android, Oculus用)

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ちょいと!待ちなさいよ! あなたはこの記事のタイトルの、‘スライド’という(つまらない)言葉を見て、逃げようとしたでしょ。でもちょっとだけ、付き合いなさい。たしかにスライドは、涙が出るほど退屈だけど、でもSharalikeの最新のVRアプリケーションは、退屈な2D画像にVR(仮想現実)という新しい命を与えてしまうんだ。

Exploring photo slideshows in VR is a trippy experience.

SharalikeのVRでスライドの写真を見るとまるで幻覚のようだ

アプリケーション(アプリ)はAndroidiOS用、そしてOculusのアプリもあり、いわゆる没入的なスライドショウを体験できる。アプリが画像を調べてテーマを決め、それに合った背景ビデオや音楽を使う。

VRのスライドショウを作るのは、比較的簡単で分かりやすい。ただし、それを見る側は、慣れるまでちょっとたいへんかも知れない。ぼくは写真家なので、スライドショウについては、よく分かっているつもりだった。でもそれがVRという不思議で奇妙な体験になると、最初のうちはかなりまごつく。

Sharalikeのアプリがローンチしたのは18か月前で、ダウンロード数130万あまりという大ヒットになった。その‘スマートスライドショウ’に変換された写真は、3000万以上にもなる。大成功ではあるけれども、現状ではVR画像の解像度が課題だ。レティナディスプレイで写真を見慣れた目には、今のVRの視界は、その最良のものでも、ちょっとしょぼい。

でも手元にある古い写真が、360度やVRの世界で生き返る、と考えると、夢は大きいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

互いに愛しあうLeicaとHuaweiがドイツに共同研究所を開設、具体的なプロジェクトはまだ不明

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iPhone 7がデュアルレンズをクールなものにする以前に、…いや、違う、最初にクールにしたのがHuaweiとLeicaだ(そしてその他大勢がそれをダサいものにした)。彼らのコラボレーションの果実P9がけっこうよく売れたので、両社はもっと真剣な関係を求めた。一緒に新居に引っ越すことを。それはつまり、ドイツに作る共同研究所だ。

両社がWetzlar(ウェッツラー, ヴェツラー)に作るMax Berek Innovation Labは、主に画像技術に関する研究を行うが、ほかにVRやARの技術にも取り組む。Huaweiは4月にシンプルなヘッドセットを発表してVRの世界に一歩踏み込んだが、本格的なVR事業の展開のためにはLeicaのレンズ技術が大いに貢献するだろう。

LeicaとHuaweiのあいだには、もうすぐ子どもが生まれるだろう。それはカラー/モノクロ兼用システムかもしれないし、多焦点距離カメラかもしれない。誰も予想しなかったものかもしれない。それらが、この新しい研究所から生まれるのだ。

BerekはLeicaの初期の技術者の一人で、最初のLeicaレンズは彼が作った。彼は、1949年に亡くなった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

レビュー:ExoLensのiPhone用ツァイスレンズは、スマホを本格カメラに変える

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少しでもカメラに興味のある人なら、Zeissのレンズが世界水準にあることを知っているだろう。しかし創業170年を誇る同社のレンズは非常に高価で、アマチュア写真家にはなかなか手が届かない。

しかしそれが変わろうとしている。ZeissはExoLensと組んで、iPhone 6/6sおよびPlus用のZeissレンズを発売する。3種類のレンズは、広角、望遠、およびマクロ。広角は199.95ドルで現在発売中。あとの2つはこの夏にレンズ単体で発売される予定だ。現在は、Appleからのみ購入可能で、オンラインと店舗のどちらでも扱っている。

キットには、ExoLens iPhoneケースが付属し、これを使ってレンズをiPhoneに取り付ける。ケースは非常によく出来ている ― アルミニウム削り出しで、ソフトな内張が端末を保護している。ケースには標の三脚マウント、およびライトやマイクを付けるための「コールドシュー」も付いている。

われわれは、iPhone 6sで3つのレンズを試す機会を得たので、結果を以下に紹介する。

2枚の写真を切り替えて、ビフォー・アフターを比較されたい。

広角

現在発売中のレンズは広角のみ。フレームの内容がほぼ倍に増えるのが、すぐにわかるメリットだ。ベッドルームの一部しか見えなかった写真も、広角レンズを使えば全体が写るだろう。

狭い場所でも有効だ ― 下の写真はドッグクレートの中で、全く同じ位置からレンズを着脱して撮った。広角レンズによってクレート内全体が写しだされ、自分がクレートの中にいるように感じる。場所に制約のないところでは、あまり違いはないが、より多くの物を写せることは、やはり有難い。

  1. screen-shot-2016-06-16-at-3-30-13-pm.png

  2. screen-shot-2016-06-16-at-3-30-20-pm.png


マクロ

まだ発売されていないが、このマクロレンズにはかなり驚かされた。iPhoneで被写体に近づくとピントが合わなくなる問題を知っているだろうか? そう、このレンズを使うとそれが起きない。レンズをどんどん近づけて、被写体に触れそうになるまで、常に画像はクリアだ。下のレンズ有(左)と無し(右)のばかばかしい比較写真をご覧あれ

  1. macro1.jpg

  2. not-macro.jpg


望遠

最後は、デジタルズームで画質を損うことなく、iPhoneで望遠写真が撮れるレンズだ。レンズの倍率は2.0倍で、他の2つのレンズほど驚きはないが、もう少し現場に近づけたら、という場面には役立つかもしれない。

  1. telephoto1.jpg

  2. not-telephoto1.jpg

撮れる写真はすばらしいが、もちろんこうしたレンズを使うことのマイナス面はある ― 何といってもこれを持ち歩かなくてはならないこと。それでも、一眼レフや望遠カメラでしか撮れなかった写真のためには、小さな代償だろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook