YouTubeのiOSアプリに左右スワイプ追加へ――ナビゲーション強化の努力を振り返る

YouTubeはビデオクリップの選択がさらに簡単にできるようモバイルアプリをアップデートしてきたが、「今週、視聴中のビデオに水平スワイプのジェスチャーを追加する」と発表した。つまり右にスワイプすると次の「おすすめ」ビデオが、左にスワイプすると直前に視聴していたビデオが再生される。

またYouTubeによれば、ビデオは「視聴を中断したところから再開される」という。

これによりユーザーはモバイル・アプリでの再生コントロールが容易になる。モバイルは今やYouTubeのビデオ視聴の70%を占めるまでになっているという。

今回のアップデートはYouTubeがここしばらく取り組んでいるモバイル・アプリの強化の一環だ。昨年、クリエイター向けの短編ビデオ、YouTubeストーリーs再生の一時停止動画を非表示で再生するダークモードモバイル・アプリのホームでの自動再生など新機能を次々に追加してきた。一昨年、2017年にはアプリ内でのビデオの共有とメッセージ送信ができるようにした。 またアプリがサポートするビデオのフォーマットも拡大している。

YouTubeはモバイルでのジェスチャーの有効活用について努力してきた。たとえば2017年には視聴中のビデオをダブルタップして10秒早送り(巻き戻し)できる機能を追加している。スワイプの追加もこの流れに沿ったものだろう。.

水平(左右)スワイプでナビゲーションが容易になれば、YouTubeビデオの視聴時間も増えると期待している。コンテンツを探すための手数が減ればアプリを使う時間は増えるだろうというわけだ。これは広告の表示回数やアプリ内課金のチャンスを増やしマネタイズのために役立つ。われわれが報じたように、YouTubeは有料メンバー制やデジタル通貨によるプロダクト販売などマーケティングを強化中だ。

この新機能は今週中にまずiOS版に導入される。YouTubeはAndroid版のアップデート時期については明らかにしていない。

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滑川海彦@Facebook Google+

VLCがダウンロード数30億を突破してAirPlayをサポート、いずれネイティブでVRも

VLCは巨大な人気を誇るメディア再生サービスだが、このほどダウンロード数30億というものすごい到達点を記念して、AirPlayのサポートを加えた。

この新しい機能を発表したのは、同社の主席デベロッパーのひとりJean-Baptiste Kempfだ。彼はCESの会場でVariety誌のインタビューにつかまり、それを口にした。ユーザーはAndroidやiOSデバイスからApple TVにコンテンツを送れるようになる、と彼は言った。VLCの次のバージョン、4.0にそれは載り、この夏のChromecastのサポート以来の大型アップデートになる、という。

しかしVLCの10数名の開発チームは、そればっかりやってるわけではない。

Variety誌によると、目下チームは、VRコンテンツをネイティブでサポートすることに挑戦している。ただし独自のSDKを作るのではなく、既存の人気ハードウェアをリバースエンジニアリングして機能を提供し、2Dのコンテンツを映画のような環境で見れるオプションも含める。対応プラットホームを増やす計画もある。VentureBeatによれば、VLCのチームがねらっているのは、PlayStation 4, Nintendo Switch, Rokuなどのデバイスだ。

VLCを管理しているのは、非営利の母胎的団体VideonLANだ。CESので30億のダウンロードを発表したときは、上図のようなライブのチッカーを使った。10億ダウンロードに達したのが、2012年の5月だった。そもそもの始まりは、1996年の、École Centrale Parisにおける学生プロジェクトだった。その後の成長ぶりは、信じられないほどすごい。

[VLCはわれらのヒーローだ!30億になってもアドウェアやユーザー追跡などのがらくたがないのは偉い!]

(本誌セキュリティライターZack Whittaker)

CES 2019 coverage - TechCrunch

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フランチャイズ制で成功したオンデマンドクリーニングMr JeffがシリーズAで$12Mを調達

オンデマンドのクリーニング屋さんは、スタートアップとしてはすでに下火だ、と思ってるそこのあなた、その見解は変えた方が良いかもよ。スペインのMr Jeffがこのほど、All Iron VenturesがリードするシリーズAで1200万ドルを調達した。

2016年に創業された同社は、一般家庭向けのクリーニングサービスを、オンデマンドとサブスクリプションも含めて提供している。対象国は、ラテンアメリカが多い。昨年の8月に同社は、ブラジルのクリーニングフランチャイズLava é Levaを買収して、マーケットをさらに拡大した。

オンデマンドのクリーニングサービスはすでに店をたたんだところが多いが、Mr Jeffのフランチャイズ方式はそれらとやや違う。また、家庭に洗濯機があまり普及していない国を市場として選んでいることも、特徴のひとつだ。だから同社の競争相手は、コインランドリーなのだ。

同社は2018年に1000あまりのフランチャイジーと新たに契約し、150名の正規社員と2400名あまりの非正規社員を新たに雇用した。顧客がアプリをタップしたら、48時間以内に洗ってアイロンがけした衣類をお届けすることが、彼らの仕事だ。

今回新たに得られた資金は、アジアに目を向けて市場を30か国に増やすことに充てられる。またラテンアメリカも、パナマやコスタリカ、そしてウルグアイに進出したい。

このシリーズAの前には同社は約350万ドルのシード資金を調達していた。その投資家は主に、Albert Armengol(DoctoraliaのCEO), Jeroen Merchiers(ヨーロッパ・中東・アフリカのAirbnbのマネージングディレクター)、Kim Jung(NXC Corp.のCEO)など、ヨーロッパの起業家たちだ。

なお、これら初期の投資家たちも、今回のシリーズAに参加した。

同社のPR素材は本社をマドリッドとしているが、同社からの訂正によると、本社はバレンシアにある。

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起業家たちのスマホの中身:いま使われているアプリはSlack、Eight、FiNC

TechCrunch Japan読者のみなさんであれば、普段からスマホアプリを使いこなしているという人も多いことだろう。ところで、本誌の主人公とも言える起業家たちのスマホの中身はどうなっているのだろうか。それを解明するのが、この「起業家たちのスマホの中身」シリーズだ(前回の記事はこちら)。

今回取材に協力してくれたのは、TechCrunch Tokyo 2018の卒業生であるEco-Pork、JobRainbow、POL、MUSCAを率いる4人。では早速、新進気鋭の起業家が持つスマホの中身を覗いてみよう。

Eco-Porkの神林隆氏

2017年11月創業のEco-Porkは、“養豚×最新テクノロジー”で問題解決を目指す畜産業スタートアップだ。世界で最も消費されている食肉である豚肉の生産性を高めることを目指す。具体的には、農家の経営改善を支援する養豚経営支援システム「Porker」などを提供している。

神林氏がよく使うアプリは、Facebookの「Messenger」だ。社内の開発におけるコミュニケーションは「Slack」を使っているが、それ以外のコミュニケーションはMessengerで済ませているという。「昔はLINEが主流でしたが、妻との連絡もMessengerがメインです。共働きで2歳の子供がいるので、子育ての申し送り事項交換や緊急の保育園お迎え連絡などは、仕事でも使っていて常に見ているMessengerの方がラク」と話す。

神林氏のスマホの中身には、どちらかというと仕事用のアプリがズラリと並んでいる印象だ。名刺管理の「Eight」やダイエットアプリ「FiNC」など、日本のスタートアップが開発するアプリも入っている。

トップページの中でもひときわ目を引くのが、「Ghost Call〜鬼から電話DX〜」というアプリ。僕も知らなかったけれど、これは童話などに登場するサンタやランプの魔神から電話がかかってくる子育てアプリなのだそう。ランプの魔神から友達の大切さを伝えてもらったり、言うことを聞かない子どもに自分に代わって赤鬼から喝を入れたりすることができるんだとか。2歳の子どもをもつ神林氏ならではのアプリだと言える。

JobRainbowの星真梨子氏

JobRainbowは、LGBT求人情報サイトや企業や行政機関向けのLGBT研修・コンサルティングを行うスタートアップ。求人サイトには月間で約11万人のユーザーが訪れる。今回の取材ではCOOの星真梨子氏にスマホの中身を見せてもらった。

そんな星氏がプライベートでよく利用するのは、「Hulu」や「YouTube」などの動画アプリやニュースアプリの「NewsPicks」だという。一方で、仕事でよく使うのは既出のSlackや、かんばん方式のタスク管理アプリ「Trello」、ノート型ストレージサービスの「Evernote」だ。ちなみにTechCrunch Japan編集部も取材案件を管理するアプリとしてTrelloを利用している。

スマホの中身を見てみると、星氏も神林氏と同じく名刺管理にはEightを利用していて、ダイエット管理にはFiNCを利用しているみたいだ。その他にも、2018年の大型キャンペーンで話題となったスマホ決済の「PayPay」、コスメの口コミアプリ「LIPS」、マネー管理の「Moneytree」などを利用している。星氏によれば、なかでも最近ダウンロードして一番良かったのは、「どん兵衛仕様の0円タクシー」で話題になったDeNAのタクシー配車アプリ「MOV」だったという。

POLの加茂倫明氏

POLは研究者版LinkedInとも言える「LabBase」や、産学連携を加速する研究者DBの「LabBase R&D」などを提供するスタートアップだ。東大工学部生の加茂倫明氏と元ガリバー専務取締役の吉田行宏氏により2016年9月に共同創業された。

加茂氏がプライベートでよく利用するのは、音楽アプリの「Spotify」やKindle、YouTubeなど。「YouTubeは最近課金したのですが、広告がなくなるのとバックグラウンド再生可能になるのとでユーザー体験が大幅に向上しました」と話す。

仕事のコミュニケーションで使うのは、先の2人と同じくSlackだ。そのほかにもEvernoteや、時間管理アプリの「Toggl」、習慣記録アプリの「Momentum」、タスク管理の「Todoist」などをよく使うアプリとして挙げた。加茂氏は特にTogglとMomentumを気に入って使っているそうで、「Togglではタイムトラッキングを行い自分の時間配分を可視化して調整し、Momentumでは毎日続けたい習慣がどれくらい徹底できているかを記録&可視化してます」と話した。

スマホの中身も覗いてみよう。加茂氏も、ダイエット管理にはFiNCを利用している。もしかしたら、スタートアップ界隈のダイエット管理といえばFiNCというように業界に浸透しているのかもしれない。また、TechCrunch Tokyo 2016の卒業生でもあるスマホブラウザの「Smooz」をメインブラウザとして利用している。他にも、ビジネスマッチングアプリの「yenta」やニュースアプリの「SmartNews」、インスタントビデオ通話アプリの「appear.in」などを利用していることがわかった。

MUSCAの流郷綾乃氏

旧ソビエトの時代から約45年の歳月をかけて選別交配を重ねたイエバエにより、有機廃棄物を1週間で堆肥化する技術をもつMUSCA。TechCrunch Tokyo 2018のスタートアップバトルでは、見事最優秀賞を獲得した。

そのMUSCAを暫定CEOとして率いる流郷氏がプライベートでよく使うのは、TechCrunch Tokyo 2017卒業生のボイスメディアアプリ「Voicy」だという。僕も個人的によく聞いていて、スタートアップ業界にまつわる話もよくアップされているので、この業界に興味のある人は一度聞いてみるのも良いだろう。最近ダウンロードしたアプリの中で良かったものとして挙げたのは、ユーザベースのグループ会社であるジャパンベンチャーリサーチ(JVR)が開発した起業家とサポーターをつなげるライブ配信アプリ「ami」だという。

スマホの中身も覗いてみると、流郷氏が名刺管理で使っているのも、もはやお馴染みとなったEightだ。Trelloにメモや写真を送信できるサードパーティアプリの「TrePost」を利用しているので、タスク管理にはTrelloを使っているようだ。一方で、先述の3人とは違い、社用コミュニケーションには国産ビジネスチャットアプリの「Chatwork」を利用している。ロボホン用アクセサリのデザインアプリである「リアコレR」や、「ロボホンリンク」がトップページにあるのは、自称「ロボホンエバンジェリスト」を名乗る流郷氏ならではだ。

これでTechCrunch Tokyo2018卒業生の4人の起業家のスマホの中身が出揃った。前回に引き続き、Slack、Eightは多くの起業家にも利用されており、他を圧倒するポジションを築いているように思える。また、昨年は登場しなかったがダイエット管理アプリのFiNCが多く登場したことにも注目したい。2019年も始まったばかりだが、今年はどんな新しいアプリが生まれるのか。今から楽しみだ。

オブジェクトをシンプルな部分的形状の集まりとして捉え、精度の高い3Dモデルを作る

空間領域構成法(constructive solid geometry, CSG)と呼ばれる技法を使用するシステムによりMITの研究者たちが、オブジェクトを分解してそれら個々の構成要素を3Dモデルで表現することに成功した。いわばそれは、複雑な物体に対するリバースエンジニアリングだ。

そのシステムを紹介するペーパー“InverseCSG: Automatic Conversion of 3D Models to CSG Trees”を、Tao Du, Jeevana Priya Inala, Yewen Pu, Andrew Spielberg, Adriana Schulz, Daniela Rus, Armando Solar-Lezama, そしてWojciech Matusikらが共著している。

Tao Duは3DPrintingIndustry誌の記事でこう述べている: “高レベルでは、問題は三角形メッシュをシンプルなツリーにリバースエンジニアリングすることだ。オブジェクトをカスタマイズしたければ、それを構成する元の複数の形の、それらの寸法やお互いの組み合わさり方にアクセスできるのが理想的だ。しかしすべてを一つの三角形メッシュへと組み合わせてしまえば、そこにあるのは三角形のリストだけで、個々の形の情報は失われている。でも、それらのメタデータを回復すれば、ほかの人たちがそのデザインを容易に変えることもできる”。

その処理は、オブジェクトをシンプルな剛体の集まりに切り分けて、それらを合わせれば複雑なオブジェクトが作れるようにする。現在の3Dスキャンは不完全だから、オブジェクト全体のメッシュモデルはオブジェクトの不完全な表現にしかならない。しかしこのように、より単純な形状のメッシュ的集まりとしてオブジェクトを表現できれば、より正確なスキャンに近くなる。オブジェクトの形を変える処理も、やりやすい。全体一括スキャンではなく、小部分分解スキャンとその再合成をするのだ。

“われわれのアルゴリズムは堅牢だから、言葉では言い表せないような奇妙な形のオブジェクトやその変更〜カスタマイズでも正確に表現できる。その例を、実際に示した。また、われわれの方法は変項(パラメータ)の集まりで表現されるCSGプログラム(parameterized CSG programs)を返すから、それによりエンドユーザーが3Dメッシュの構造を理解したり編集したりできるようになる”、とDuは語る。

このシステムは、オブジェクトを構成している要素的な形状を見つけて、それらの形を変える。これによって、ほとんどどんなオブジェクトでも、以前(全体一括スキャン)に比べてずっと高い精度で再現およびカスタマイズできるようになる。それはハードウェアをハッキングしてその形や大きさや安定性を理解するための、とってもクールな方法だ。

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中国のアプリデベロッパーがインド市場に大進出、金も人も「地元主義」が成功の鍵に

中国を征服したら、次はインドだ。世界で人口が二番目に多いこの国が、次の寄港地であることは当然だから、消費者向けアプリの世界はまさしくインドブームになりつつある。

スマートフォン本体では中国のXiaomiとOppoがこのところインド市場を支配し、そしてそのタッチスクリーンのガラスの背後のコンテンツでも、中国勢がますます増えている。FactorDaily誌によると、インドのAndroidアプリの上位100のうち44が中国製で、それは昨年の18からの急上昇だ。インドの5億人と言われるインターネットユーザーのほとんどがAndroidのユーザーだから、メディアの記事がもっぱらAndroidにフォーカスするのも当然だ。

上位の中国製アプリとそのベンダーには、ByteDanceのような大物もいる。ここは評価額が世界最高のスタートアップで、大人気のTikTokや、インド語のニュースアプリHeloを提供している。そのほか、AlibabaのUCbrowserや、知名度はやや低いTencent傘下のNewsDog、目立たないけど稼いでいるストリーミングアプリBigoなどが顔を揃えている。

Sensor Towerのデータでは、Androidアプリのトップテンのうちの5つが中国製で、それは2017年末にはわずか2つだった。

近年のインドのテクノロジーシーンをウォッチしてきた者にとって、このようなアプリストアの中国ブームは意外ではないが、変化のスピードは予想外だ。

中国の二大企業AlibabaとTencentは、インドの有望なスタートアップへの投資を増やし、他の中国企業にとってもそれ(地元投資)が中国進出の標準形になりつつある。

Alibabaは2015年に、数億ドルを投資してSnapdealPaytmを買収し、その後は買収のペースをさらに上げている。2017年にTencentは、Gaana(音楽ストリーミング)とSwiggy(フードデリバリー)に大型投資をし、その前年にはByju’s(教育)とOla(ライドシェア)にも投資した。またAli–、Ten–の両社は昨年、インド国内用のクラウドコンピューティングサービスを立ち上げた。

またXiaomiも、スマートフォンを売るだけでなく地元企業を支援し、またその顧客のためのローカルサービスを開発している

このような、地元に根ざす主義のアプローチが、インドで成功するアプリメーカーに共通している。かつてTencentが保有する中国のメッセージングアプリWeChatは硬直的なやり方で失敗したが、対してByteDanceは、地元にチームを育てるだけでなく、インドだけ用の完全にローカルなアプリを作ることもある。今後の何億というインドの新しいインターネットユーザーは、いよいよますます田舎の人たちで、言語は各地固有の方言でばらばらだ、…だからローカルなコンテンツと音声対応の技術が成功の鍵になる。そういうローカル対応はスマートフォンメーカーが当然のように前からやってきたことだが、中国のアプリデベロッパーも、インド市場で一発屋で終わらないためには、その点を十分に意識する必要がある。

FactorDailyの記事はここで読める。

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Apple App Store(アメリカ)の売上100万ドルのパブリッシャーは164社、Google Play Storeの倍だった

AppleのApp Storeは長年、アプリ内購入やサブスクリプションも含むデベロッパーの収益性で、Google Playを上回っていた。そしてモバイルアプリの経済的側面を分析しているSensor Towerのレポートによると、2018年に収益が100万ドル以上となるアプリはApp StoreがGoogle Play Storeの倍近くとなる。

Sensor Towerの分析によると、2018年のアメリカのApp Storeでは164のパブリッシャーが100万ドル以上の売上を獲得した。対してGoogle Play Storeでは、それがわずか88社だった。

しかしそれでも、100万ドルパブリッシャーを作りだすGoogle Play Storeの能力は、Appleよりも速いペースで成長している。

すなわち、上図で見るとアメリカのApp Storeの百万ドルパブリッシャーは2017年の143から2018年の164へと、約15%増加しているが、Google Play Storeでは71から88へ、24%増加している。成長率ではGoogleが大きい。

新しい100万ドルパブリッシャーの多くが、当然ながらゲームだ。アプリストアの売上におけるゲームの貢献率を見てみよう。2018年には、Apple App Storeの164のミリオンダラーパブリッシャーのうち、その33%に相当する54がゲームだ。トップはFoxNext GamesのMarvel Strike Forceで、今年1500万ドルあまりを売り上げた。

しかしそれでも、App Storeでは他のカテゴリーが伸びているため、ゲームの比率は10%下がった。たとえばLifestyleのカテゴリーは前年比で5から10%に伸び、Health & Fitnessは6から12%へ増加した。

Google Play Storeでは、100万ドルパブリッシャーの65%がゲームで、Apple App Storeの33%よりも大きい(下図下)。次位はSocialの6%である。

どちらのアプリストアも、ダウンロード数と消費者支出の両方が伸びている。全世界では、両アプリストアの計で今年のダウンロード数は1130億回、消費者支出額は760億ドルとなる。これらは、12月半ば現在の数字だ。

画像クレジット: TechCrunch

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AppleのApp Storeではアプリ内購入をギフトにできるようになる

今週見つかったApp Store Review Guidelinesによると、近い将来、iOSのユーザーはアプリだけでなくアプリ内購入をギフトにできるようだ。デベロッパーはこれからのアプリに、ユーザーが仮想グッズや、あるいはサブスクリプションさえもそのアプリから買って、それをほかの人へのギフトにできるツールを作りこむだろう。

ガイドラインの変わった部分を水曜日(米国時間12/19)に最初に発見したのは、MacRumorsだ。そこには、変更前と後の文言が引用されている:

前: “アプリはアプリ内購入のコンテンツや機能、消費されるアイテムなどを直接にも間接にもほかの人たちへギフトできるようにしてはならない。”

後: “アプリはアプリ内購入の対象となるアイテムをほかの人たちへのギフトにできるようにしてもよい。そのようなギフトの返金は最初の購入者に対してのみ行われ、他のアイテムと交換することはできない。”

デベロッパーから見ると、知りたいのはこの変更がどう実装されるのか、だ。デベロッパーがどう対応すべきか、その詳しい情報はいずれAppleがデベロッパーコミュニティと共有するだろう。

アプリの収益化の方法が近年、有料アプリからアプリ内購入や、より最近ではサブスクリプションへ大きくシフトしているから、この方針変更は理にかなっている。

ゲーマーたちは、アプリ内通貨やそのほかの仮想グッズを、ギフトとして受け取りたいだろう。一方サブスクリプションはとても人気があるから、iOSとAndroidの両方で来年は収益に大きく貢献するだろう。両者を合わせると、アプリストア(iOS+Android)における2019年の消費者支出は1220億ドルを超える、とApp Annieは予想している。

しかしながら、一部のアプリはサブスクリプションという仕組みを悪用して、無料アプリがあるのにそれを使いづらくしたり、無料の試用版が数日後には勝手に有料アカウントになってる、などの被害が報告されている。サブスクリプションのアプリ内ギフト化を広めるためには、悪者たちに対するAppleの適切な対応が必要だ。

画像クレジット: TechCrunch

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AlexaがWolfram Alphaの知識エンジンにアクセスして質問に答える

知識ベースは、Amazon AlexaがGoogle Assistantに比べて後れている分野だった。検索エンジンなどを抱えるGoogleの知識の膨大な量に、太刀打ちできるところはあまりない。でも、手始めにWolfram Alphaなんか、いいかもしれない。このアンサーエンジンは多様な分野のデータや質問への答を作成編纂して提供するが、主な分野は数学と科学だ。

今週からアメリカのAlexaユーザーは、Wolfram Alphaの情報にアクセスできるが、完全な展開には数週間から数か月かかるらしい。以下は、AlexaからWolfram Alphaに訊(き)ける質問の例だ:

Alexa, what is the billionth prime number?(10億番目の素数は何か?)
Alexa, how high do swans fly?(白鳥はどれだけ高く飛べるか?)
Alexa, what is x to the power of three plus x plus five where x is equal to seven?(xが7ならx3+x+5はいくつか?)
Alexa, how fast is the wind blowing right now?(今現在の風速は?)
Alexa, how many sheets of paper will fit in a binder?(バインダーに何枚の紙が入るか?)
Alexa, how long until the moon rises?(あと何時間で月が出るか?)

Wolframは多様なソースから情報を取り出す。自分自身のWolfram Mathematicaのほかに、Crunchbaseなどサードパーティのソースもある。またAlexaも、iMDB, AccuWeather, Yelpなどさまざまなサイトからの情報で自分の知識ベースを作っている。たぶん彼女にとっていちばん重要なのは、Wikipediaだろう。

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Firefox Focusがトラッキングに対する保護を強化、GoogleのSafe Browsingサービスを導入

AndroidiOSのFirefox Focusは、Mozillaのプライバシーを重視するブラウザーだ。今日Mozillaはこれらに、新しいプライバシー機能と、そのほかのいくつかのツールを加えて、ユーザーデータの保護を一層強化した。

まず、新しい機能としてEnhanced Tracking Protection(強化版追跡保護)が加わった。最初デスクトップ用のFirefoxに導入されたこの機能は、前よりも細かい粒度でクッキーやトラッカーをブロックできる。これまでFocusはデフォルトではすべてのクッキーをブロックしていたが、これからは三段階でクッキーのブロックを指定できる(全ブロック、サードパーティのクッキーのみブロック、サードパーティのトラッカークッキー〔ユーザーを追跡するために使われるクッキー〕のみブロック)。Mozillaはこの機能のためにDisconnectのTracking Protectionリスト(トラッキング保護リスト)を使っている。

Mozillaはこう説明している: “これによりユーザーは、ユーザーのWebサイト体験に貢献するクッキーを許可し、複数のサイトにわたってユーザーを追跡するトラッカーは撃退できる。ユーザーのオンライン行動を記録して、同じ広告を何度も見せるような行為を防止できる”。

またMozillaの今日の発表によると、Firefox Focusはこれからは、すべてのURLをGoogleのSafe Browsingサービスでチェックし、ユーザーがフィッシングサイトをクリックしたり、そのほかの詐欺的なサイトを開かないようにする。Firefoxが強敵Chromeを抱えるGoogleのサービスを使うのは、ちょっと引っかかるが、でも今ではほとんどすべてのブラウザーがSafe Browsingを利用している。またMozillaには、Googleをデフォルトの検索エンジンにしていることへの、Googleからのプロモーション収入もある。

さらにiOSでFirefox Focusを使ってるユーザーには、Androidと同じく、検索のサジェッションが提供される。しかしGoogle等がサジェッションをするためには、ユーザーがタイプする内容を彼らに送る必要があるので、プライバシー上の問題はある。このプライバシー重視のブラウザーでは、したがってこの機能はデフォルトではoffである。

画像クレジット: Mozilla

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初期段階の研究をネットメディア上で一般公開しシェアするMorressierは研究の安定成長を支援

ネットやニュースで研究プロジェクトを知ったときは、それが数えきれないほどの試行や変更を行ったあとであることが多い。しかしMorressierは、お互い会ったこともないさまざまな研究者たちが、初期段階の研究に取り組んでいる様子を、ネット上のコンテンツとして紹介したいと考えている。成熟段階の研究だけでなく、初期段階の研究も周知し、研究をより活性化したいのだ。

Morressierは、初期段階の研究のためのそのようなサービスだ。つまり同社は、研究者たちが、“自分たちのカンファレンスのポスターやプレゼンテーションや概要書などによる研究プロフィールを起こせるようにして、それらにより、彼らの仕事をきわめて初期からカンファレンス会場やネット上で提示できるようにする”。初期段階の研究のほとんどが、参加者のあまり多くないカンファレンスに登場するから、そういうカンファレンスにおいてプロジェクトをより目立つようにして、研究をより良い方向に向けていく。

Morressierの協同ファウンダーSami Benchekrounはこう語る: “われわれはもっぱら、研究過程のもっとも初期の段階からの成果や所見にフォーカスする。そのコンテンツは従来、大学のホールやカンファレンスに限定されていたものだ。コンテンツをネットに載せてアクセスできるようにすると、科学者たちは同業者が同じ間違いを何度も犯すことを防ぎ、お互いの所見を活かして効率的に前進できる。

“われわれは科学者たちが、それまでは隠れていた初期段階の研究を個々のパーマリンク等から披露し、自分たちへの明白な所属性(クレジット)を得られるようにする。われわれが作って提供するコンテンツにより、科学におけるシグナルとトレンドを、競合者たちよりもずっと早い段階で開陳できる”、と彼は語る。

このサービスはすでに実動しており、RedalpineとCherry Venturesから600万ドルあまりを調達している。

“学術的なカンファレンスでは世界中で活発な意見交換が行われていて、それを直接体験できるから、それらのイベントの、従来オフラインだった研究をデジタル化するために、Morressierを着想した。ネット上なら、会話が年中継続するだろう。それまでは隠されていた初期段階の研究を、発見可能アクセス可能にすることによって、科学者たちの進捗を早めたい”、とBenchekrounは述べている。

ファウンダーとは、今年のDisrupt Berlinで話をした。下のビデオを、ご覧いただきたい。

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Microsoft、My Officeに代わる新アプリをリリース――あらゆるOffice作業が一箇所でできる

今日(米国時間12/19)、Microsoftは新しいOfficeがWindows Insidersで公開されたことを発表した。近く Windows 10のユーザー全般が利用できるようになる。

新しいOfficeアプリは既存のMy Office(この名前が微妙だ…)を置き換える。My Officeはサブスクリプション・プランに加入しているユーザー向けにOffice 365を簡単に使えるようにするものだったが、新アプリの機能ははるかに拡張されている。Officeのユーザーにとってハブとなり、ツールを切り替えたり、作業中のドキュメントをすばやく表示するなどさまざまなOffice関連機能が利用できる。

Microsoftによれば、今回のローンチはOfficeを使いやすくするたの努力の一環だという。このアプリによってユーザーは「Officeの様々な機能をより簡単に利用でき、本来の仕事にすばやく戻れる」という。多くのユーザーにとって、Outlook、Word、PowerPoint、Excelは仕事に欠かせないツールなので、一つのアプリですべてのOffice文書が処理できれば非常に便利だ。

新しいアプリを利用すれば、ユーザーはアプリ内でWord、Excelなどを切り替えることができるだけでなく、ドキュメントの情報も一覧できる。自分で作業している文書はもちろん、Microsoft Graphのデータをベースに推薦された文書も表示される。検索機能も統合されており管理者によるカスタマイズも可能だ。たとえば会社で利用している他のアプリとの統合や文書に会社のロゴを入れるといったこともできる。

アプリはMicrosoft Storeから無料で入手できる。Office 365の加入者だけでなく、Office 2019、Office 2016、Office Onlineのユーザーにも対応している。

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滑川海彦@Facebook Google+

eブックの余白に注釈などを書いて友だちとソーシャルに共有できるGloseが$3.4Mを調達

フランスのGloseが、そのiPhone、iPad、Android用の読書アプリのために340万ドルの資金を調達した。同社の基本的な姿勢は、本を読むことをもっとソーシャルにしたい、ということにある。

熱心な読書家はたいてい、片手に鉛筆を持って本を読み、気がついたことを余白にメモする。あるいは、小さな手帳に気に入った文や発言を覚え書きするだろう。でも、eブックではそれができない。

たしかに、Kindleなどのeリーダーではテキストを高輝度表示にできる。でも紙の本と違って読みながら何かをすることができない。Gloseは、今読んでるeブックにスマホを使って何かができるようにする。

今回の投資に参加した投資家は、OneRagTime, Expon Capital, Kima Ventures, そしてBpifrance。さらにエンジェルのSébastien Breteau, Patrick Bertrand, Julien Codorniouらも参加した。

Gloseにはe書店があり、DRMと無縁なeブックを提供している。そのアプリは、速読競争などのゲーム的な要素でユーザーのモチベーションを維持しようとするが、ぼくが気に入ったのはテキストの高輝度表示と、注釈の記入、それらを友だちとシェアする機能などだ。

友だちが半年後に同じ本を読むと、余白にあなたが書いた注釈を見つけるだろう。あるいは、ブックリストをフォローしたり、非公開の読書グループを作ったり、友だちがどこまで読んだか知ったりできる。このアプリはすでに、60万人がダウンロードしている。

次の段階としてGloseは、Glose Educationという別のサービスをリリースする気だ。これは、大学や高校向けのGloseだ。教師が読書グループを作ったり、宿題を課したり、クラス全体のための注釈を書いたりできる。こうやって学校に絞るのも、ソーシャルな読書アプリの自然なユースケースだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleマップの「パーソナル化されたおすすめ」がiOSにもやってくる

Googleマップのパーソナル化を進めたバージョンがiOSにやってくる。同社は今年のGoogle I/Oデベロッパーカンファレンスで、Googleマップユーザーが近くで何が起きているかを知り、地域店舗のイベントやセールの最新情報、観光地、レストランなどのパーソナル化されたおすすめを受け取るための新機能を披露した。このうちパーソナル化されたおすすめは、6月に提供されたAndroid版最新バージョンの”For You”[おすすめ]タブに追加された。

本日からこの機能がさらに広範囲に提供される。

Googleによると、”For You”タブはAndroid版では130カ国以上、iOS版でも40カ国以上に提供される。

このタブを開くと、最近できた店やユーザーが行ってみたいレストランからお気に入りの店のメニュー項目、Googleが考えるユーザー好みの店などがポップアップ表示される。これはユーザーのGoogleマップの利用状況から推論した好みや感覚、検索、フォローした店の種類などに基づいている。“For You”タブは旅行計画にも役立ち、出発前にお薦めの場所を教えてくれるとGoogleは言っている。

よりよいおすすめを受けるために、Googleマップで地元のお気に入りの店や、よく行く近所の場所をフォローすることで、将来のおすすめをパーソナル化することができる。

この機能はGoogleマップがFacebookに挑戦するための大改造の一環として、店舗がセールやイベントの最新情報を伝える場所になることを目指している。店舗は広告を通じて新規見込み顧客をターゲットすることでユーザーの「おすすめ」に載ることもできる。。

去る10月、Googleマップは店舗を追跡する “Follow” ボタンを提供し、先月には事業主向けの新アプリ “Google My Business”を公開して、Google上の企業プロフィールに載せるコンテンツの制作、公開を容易にした。

こうして様々なサービス——コンテンツ配信ツールやユーザーがそのコンテンツをフォローする機能——を提供することによって、Googleはそこで得られたヒントを元にパーソナル化されたお薦めができるようになる。

“For You”[おすすめ]タブは今日から新たな地域およびiOSで展開されるとGoogleは言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleが広告詐欺に使われる3つの悪質なSDKをデベロッパーに警告

【抄訳】
数日前Googleは、BuzzFeedの調査で広告詐欺が発覚した人気アプリCheetah MobileとKika TechをPlay Storeから外した。そして今日(米国時間12/7)は、Googleのその後の調査により、これらのアプリの広告詐欺に使われた3つの悪質なSDKが見つかった。同社は今メールで、アプリにこれらのSDKをインストールしているデベロッパーに、その削除を要求した。要求に応じない場合は、そのデベロッパーのアプリがPlay Storeから取り去られる。

これらのSDKをインストールしたデベロッパーは、必ずしもそれが悪質なSDKであることを知ってはいない。Googleによると、ほとんどのデベロッパーが知らないだろう、という。

Googleはこのニュースを今日のブログ記事で共有したが、広告詐欺に関与したそのSDKの名前は挙げていない。

しかし本誌TechCrunchは、問題の広告ネットワークのSDKがAltaMob, BatMobi, そしてYeahMobiであることを別の筋から知った。

これらのSDKが使われているAndroidアプリの数をGoogleは共有していないが、しかしブログ記事によると同社はこの状況を深刻に受け止め、被害の規模を推計している。

ブログ記事の中でGoogleのセキュリティとプライバシーおよびAndroidとPlay担当VP Dave Kleidermacherはこう述べている: “報告によるとそれらのアプリは、アプリのインストールアトリビューションを悪用してユーザーが新たにインストールしたアプリのクレジットを詐称し、そのアプリのデベロッパーからダウンロードバウンティ(bounty, おまけ, ごほうび)を集めている”。Googleが追放した3つのSDKは、偽のクリックを作ることによってアプリインストールのクレジットを偽造していることが分かった。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

FB版QVC? Facebookがライブビデオ・ショッピングをテスト中

自分だけにホームショッピング・ネットワークを作りたい人へ。Facebookは、売り手がライブビデオを使って商品の説明やデモを見せられる機能をテストしている。消費者は買いたい商品のスクリーンショットを撮ってMessengerで送れば売り手もチャットを通じて支払いを請求する。

Facebookは、新しいショッピング機能がタイの限られたFacebookページでテストされていることを認めた。同国はショッピング機能の実験場所として使われてきた。新機能を最初に見つけたのはソーシャルメディアと評判の推進者Jeff Higginsで、後にMatt NavarraSocial Media Todayが再シェアした。そして今Facebookがテストの存在を正式に認め、追加情報を提供した。

同社によると、タイのユーザーコミュニティーからのフィードバックで、商品の使い方や着こなしの説明にライブビデオを使うことで静止画像よりも深く商品を理解してもらえるようになったという反応があった。また、ライブの対話性のおかげで顧客はすぐに商品について質問して詳しい答えを得ることができる。Facebookは以前にもタイでMarketplaceを利用した家のレンタルのような新しい体験をテストしたことがあり、同国の人々はFacebookグループをピアツーピアショッピングに利用できることをいち早く証明した。「タイは当社のサービスでもっとも盛んなマーケットプレイス・コミュニティーだ」とFacebookのマーケットプレイス担当マネージャーMayank Yadavは言った。

現在テスト中のライブショッピングでは、Facebookページからファンに対して「商品を披露して客とつながる」ためにライブ放送していることを伝える通知を送ることができる。売り手は予約と支払いをMessenger経由で行うことができる。Facebookはすぐに新たな提携を結んだり機能を拡張する計画はないと言った。テストに参加できない売り手には、ウェイティングリストへの参加を呼びかけている。Facebookはテスト参加者と密に協力してフィードバックを得てライブビデオショッピング体験を改善していくと言っており、結果が良ければ広く展開していく予定であると思われる。

FacebookはMessengerを通じた売買の手数料は取らないが、新機能が同社の売上に貢献する可能性はある。ニュースフィードの広告スペースが枯渇し、ストーリーが最大のメディア形式になり、ユーザー成長が足踏み状態になる中、Facebookはニュースフィード広告以外の収益源を模索している。ユーザーをビデオに惹きつけられれば、Facebookは実入りの良いビデオ広告を多く流せる。Facebookアプリで売り買いすることにユーザーを慣れさせることができれば、企業のコンバージョン率は良くなり、もっと宣伝費を使うようになる。さらにFacebookは、ライブ中継をする会社に対して、商品の広告に新しいマーケットプレイス広告ユニットを使うよう説得することもできる。そしてFacebookは、インターネット中のユースケースを活用し、長時間のビデオ視聴でも求人応募でもショッピングでも、サイトの滞在時間を伸ばすことで広告視聴回数を増やすことができる。

最近Facebookは、CraigslistやEtsyやeBayに目を向け始めている。これらのコマースプラットフォームはビデオなどの新しいテクノロジーに乗り遅れ、Facebookの実名ポリシーやソーシャルグラフが生み出す信用もない。数年前、オンラインでものを売ることは商品説明をタイプし、せいぜい写真をアップロードするくらいのことを意味していた。あなただけのインフォマーシャルで主役を演じるようになる日は近い。

[追伸:Facebookのショッピングネットワークは、同社の新しい卓上スマートディスプレイ、Portalでも問題なく使える]。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アプリストアの売上、2019年に1220億ドル突破の見通しーーゲームと購読の成長が貢献

アプリの調査会社App Annieは今日、アプリでの消費者の支出額、ゲーミング、購読マーケットに関する予測そしてその他ハイライトを含む世界のアプリエコノミーの2019年予想を発表した。最も注目すべきは、世界全体で消費者がアプリに支出する額でーアプリストアの取り分を除くの額を意味するー来年1220億ドルを超えると予想されている。比較として、これは興行チケット販売の2倍の規模だ。

新たな予測によると、世界のアプリストアで消費者が費やす額は来年、全体のグローバル経済の5倍のスピードで成長する。

予測ではまた、“消費者の支出”ー消費者がアプリとアプリ内購入に使った金のことだーは、アプリストアの成長と売上の可能性を追跡する唯一のメトリックであることも記している。

モバイル支出もまた、アプリ内広告とコマースーここでいうコマースはたとえばUberやAmazon、Starbucksといったアプリストア外のアプリで行われる取引のことーの両方で成長を続けると予想されている。

特に、2019年のグローバルの広告支出のうちモバイルは62%を占めるとされ、額にして1550億ドルで、2017年から50%のアップだ。加えてアプリ内広告を通じて収入を得るモバイルアプリが2019年には60%増えるとされている。

モバイルゲーミングはマーケットシェア60%に届く勢い

これまでもモバイルゲーミングは消費者支出の成長にかなり貢献してきた、とレポートは指摘している。

モバイルゲーミングはゲーム分野で最速の成長を続けているフォームで、今年はFortniteやPUBGといったアプリも手伝ってさらに成長した、とApp Annieはいう。これらのゲームは「リアルタイムに複数のプレイヤーが対戦するというメカニズムになっていて、PC/Macやコンソールのシューターゲームにはなかったスタイルだ」と同社は話す。

こうしたゲームはまた、クロスプラットフォームゲーミングを後押しし、App Annieはこの傾向は2019年も続くとみている。

しかしながらゲームマーケットはPUBGやFortniteなどだけによって成長しているのではない。“ハイパーカジュアル”ゲームーかなりシンプルな操作のゲームのことだーのダウンロード数もまた2019年に成長すると見込まれている。

来年にかけて、モバイルゲームにおける消費者支出は、PC、Mac、コンソール、手に持つデバイスを含む主要プラットフォーム全体の60%に届くとみられている。

モバイルゲームを含めアプリストアでの消費者支出においては、中国が引き続き大きく貢献するようだ。しかしゲームライセンスの凍結で、来年もしかするとそのインパクトはわずかに弱まるかもしれない。8月、Bloombergは中国政府の大改革の中で、同国議会がゲームライセンスの承認を凍結したと報道した。凍結は、インターネット大企業Tencentのような大きなプレーヤーから小さなデベロッパーまで業界全体に影響を及ぼした。

この凍結が2019年も続けば、中国企業は海外市場での拡大に走り、結果としてM&Aの動きが活発になるとApp Annieはみている。

App Annieはまた2019年にヒットするゲームを予測している。NianticのHarry Potter: Wizards Uniteだ。リリースから30日で消費者支出は1億ドルを超えるとみている。比較として、NianticのPokémon GOは最初の2週間で1億ドルを達成し、これまでのゲームで最も早く消費者支出10億ドルに到達した。

しかしApp AnnieはこれまでのところHarry Potterが、消費者のノスタルジアに働きかけ、そして初の主要なARゲームだったPokémon GOを超えるとは考えていない。

モバイルビデオストリーミング

その他の来年の主なトレンドとして、アプリ内購読で収入をあげているビデオストリーミングの成長が挙げられる。

今日、平均的な人で1日あたり7.5時間メディアに時間を費やしている。このメディアには観る、聴く、読む、投稿する、が含まれる。来年は、テレビやインターネットでメディアに費やす時間は、1時間のうち10分はモバイルでのビデオストリーミングとなる、と予測する。

ビデオストリーミングアプリに費やすトータルの時間は2016年から2019年にかけて110%増え、同期間にエンターテイメントアプリに費やされる時間は520%増えると見込まれる。それらの売上のほとんどがアプリ内購読の成長によるものだ。

消費者がストリーミングに費やす時間のほとんどは、YouTubeやTikTokなど短いフォームのビデオのアプリと、InstagramやSnapchatといったソーシャルアプリとなっている。

そしてトップ10のビデオストリーミングアプリで費やされる5分のうち4分がYouTubeだ。しかし2019年は、DisneyのストリーミングサービスDisney+の開始など、いくらか変化がありそうだ。

App Annieの全レポートは同社ブログで閲覧できる。

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(翻訳:Mizoguchi)

Duet Display 2はハードウェアアクセラレーションを使って効率アップ

Duet DisplayはiPadをMacのセカンドモニターにするアプリだ。このほど大幅に効率を高めるメジャーアップデートを行った——CPU使用量が減り、本物の外部ディスプレーとして認識されるようになった。

Duet Displayを過去数年間使ってきた人は、改善ではなく改悪となる変化を経験しているかもしれない。ある時AppleがmacOSを改訂してDuet Displayの方法を使えなくしたからだ。

Duet Displayは代替手段としてAirPlayを使うしかなかった。その結果アプリの機能は限られ、上下に黒いバーの入る16:9画面がいくつか使えるだけになった。

しかしそれは過去の話で、Duet DisplayはGPUアクラレーションを活用する方法を発見した。これは、あなたのiPadがmacOS設定にディスプレーとして現れることを意味している。消費電力も小さくなるはずだ。私の経験では通常の外部モニターにずっと近くなった。移動が多く大画面を必要とする人には優れた解決策だ。

Luna Displayはハードウェアドングルを使って同じことをしてきた。Duet Displayはこのアップデートでライバルに追いつこうとしている。

バージョン2.0へのアップデートは無料。iPadとMacの両方に最新バージョンをダウンロードすること。新規ユーザーはDuet Displayを10ドルで購入できる。年間20ドルまたは25ドルの追加料金を払うと、ワイヤレス接続やApple Pencilサポートなどの追加機能が利用できる。

アップデート:Duet DisplayがLuna Displayについてこう言っている:

[誤解のないように言うが、追いついたのではない。うちの方が速いしすべてソフトウェアで価格はほぼ10分の1。つまりLunaは時代遅れだ。]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleのボイスメール着信選り分け書き起こし機能は便利だけど当面アメリカのみ

読者が、9to5Googleのこの記事を書いた人のように、GoogleのPixelスマートフォンの誇り高きオーナーの人なら、とっくに気づいていたかもしれない。11月にすでに知ってた人もいる、その着信選別書き起こし機能が、Pixelユーザーに配布され始めている。Googleもそのことを、本誌に確認した。

この“年の瀬の約束”は、すでに数日前から展開されており、ユーザーはこれを使ってボイスメールの書き起こしを読むことができる。これは、Pixelの前からあった着信選別の新しい機能で、知らない番号からの電話にはGoogle Assistantが対応し、そしてGoogleの優れた音声テキスト化機能を使って、その着信の書き起こしを作る。

しかし全ユーザーへの展開とは言っても、今のところ対象機はPixel 3とPixel 3 XLのみで、しかもアメリカのユーザーだけだ。でもGoogleによると、“近いうちに”他の言語もサポートするそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

プラハ旧市街を360度パノラマで撮った(ような)405ギガピクセルの巨大写真を見よう、世界記録かもしれない

Jeffrey Martinは巨大なパノラマ写真で世界を撮影していて、その写真をマウスでさっとスワイプすれば友だちの家などにも行ける。今回彼は自分の記録を塗り変えて、プラハの旧市街の幅90万ピクセルの写真を、6か月かけて制作した。

その写真はここで見られるが、その総球体解像度は405ギガピクセルというすごい数値だ。Martinは600mmのレンズと50MPのデジタル一眼レフカメラを使って、旧市街のほとんどあらゆるものの写真を撮った。カテドラル・コンドミニアムやプラハ城も見れるし、道路標識や看板、それに鳩も分かる。それは、美しい都市の美しい眺望だ。

Martinによると、撮った写真の後処理に6か月以上かかり、数千点の写真と加工を必要とした。どのファイルもPhotshopが扱える最大サイズの6倍の大きさで、部分写真の貼り合わせには細心の注意を要し、ものすごく苦労した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa