DIYで作るこのスマートミラーは小さくてすごくて機能山盛り

数年前にGoogle XのエンジニアMax Braunが、彼が作ったスマートミラーに関する記事をMediumに載せた。その彼が、さらに小さく、さらにスマートなニューバージョンを手にして戻ってきた。これはぼくも支持できるスマートミラーだけど、でもぼく自身はスマートミラーを重要なデバイスとは思えない。

彼は自分のプロジェクトをMediumに発表し、それを作るために必要な工程と部品について説明している。万人向けのプロジェクトではないが、でもMaxは企業が実際に製品化に取り組めるほどの、十分なインストラクションを提供している。

最近スマートミラーをレビューして記事を書いたことがあるが、ちょっと馬鹿げているけど役に立つ、と感じた。それはMaxのスマートミラーのように、ソフトウェアはパッシブで常時動いている。ユーザーは、ミラーと対話することをいちいち意識しなくてよい。正しい情報が、自動的に表示されるはずだ。しかし鏡とディスプレイの両者を兼ねることは、一種の曲芸のようだ。

現時点では、スマートミラーとはマジックミラーのうしろにAndroidタブレットを置いたものにすぎない。同じ情報がスマートフォンや音声アシスタントから得られるのだから、今の高価な小売価格では買う人がいないだろう。そもそも、天気予報を知るために人は何台のデバイスを必要とするのだろうか。

〔訳注: ユーザーの顔(など)を診断して個人化された美容情報や健康情報を提供するミラーが本当のスマートミラー。提供する情報が天気予報やニュースなどだけなら、ミラーのスマート化(“スマートなミラー”)とは言えない。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

DIYで作るこのスマートミラーは小さくてすごくて機能山盛り

数年前にGoogle XのエンジニアMax Braunが、彼が作ったスマートミラーに関する記事をMediumに載せた。その彼が、さらに小さく、さらにスマートなニューバージョンを手にして戻ってきた。これはぼくも支持できるスマートミラーだけど、でもぼく自身はスマートミラーを重要なデバイスとは思えない。

彼は自分のプロジェクトをMediumに発表し、それを作るために必要な工程と部品について説明している。万人向けのプロジェクトではないが、でもMaxは企業が実際に製品化に取り組めるほどの、十分なインストラクションを提供している。

最近スマートミラーをレビューして記事を書いたことがあるが、ちょっと馬鹿げているけど役に立つ、と感じた。それはMaxのスマートミラーのように、ソフトウェアはパッシブで常時動いている。ユーザーは、ミラーと対話することをいちいち意識しなくてよい。正しい情報が、自動的に表示されるはずだ。しかし鏡とディスプレイの両者を兼ねることは、一種の曲芸のようだ。

現時点では、スマートミラーとはマジックミラーのうしろにAndroidタブレットを置いたものにすぎない。同じ情報がスマートフォンや音声アシスタントから得られるのだから、今の高価な小売価格では買う人がいないだろう。そもそも、天気予報を知るために人は何台のデバイスを必要とするのだろうか。

〔訳注: ユーザーの顔(など)を診断して個人化された美容情報や健康情報を提供するミラーが本当のスマートミラー。提供する情報が天気予報やニュースなどだけなら、ミラーのスマート化(“スマートなミラー”)とは言えない。〕

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Android PのBeta 2ではシステムイメージが更新され157の新しい絵文字を提供

Android Pは1か月前のI/Oカンファレンスで最初のベータをリリースし、今度はAppleのデベロッパーカンファレンスの最中の今日(米国時間6/6)、Beta 2を出してきた。このアップデートには、Googleのデベロッパープログラムに登録しているデベロッパーでPixelデバイスが使える人ならアクセスできる。すでにBeta 1をダウンロードしている人は、自動的にバージョンアップされる。

この最新のビルドではシステムイメージが新しくなり、デベロッパーツールもOSのアップデートに合わせて新しくなった。Adaptive Batteryが標準装備となり、システムリソースを濫費するアプリをDeepMindが教えてくれる。App Actionsでデベロッパーは自分のアプリを検索やGoogle AssistantやGoogle Launcherなどで目立たせることができる。そしてSlicesは、アプリの成分/要素をアプリを開かずにチェックできる。

157の新しい絵文字が加わったことも、特記すべきだろう。その中には性別を特定しない絵文字が2つ、ファミリーと、カップルをハートがつなぐ絵文字などがある(上図)。性別を特定しないAdult絵文字は、昨年初登場した。

またRed Hair(赤毛)とSuperhero(スーパーヒーロー)の絵文字(上図左2)は両性が用意され、肌の色が5種ある。クリームチーズをはさんだベーグル、ラマ、ロブスターもある(上図)。楽しそう。

改良された絵文字もある(上図)。それらはベーコン、亀、バッタ、サラダなどだが、サラダからは卵が消えて完全なヴィーガンになった。絵文字は、Android Pの最終リリースまでにさらにアップデートされるそうだ。

このアップデートの、デベロッパーのための詳しい情報はここにある

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Android PのBeta 2ではシステムイメージが更新され157の新しい絵文字を提供

Android Pは1か月前のI/Oカンファレンスで最初のベータをリリースし、今度はAppleのデベロッパーカンファレンスの最中の今日(米国時間6/6)、Beta 2を出してきた。このアップデートには、Googleのデベロッパープログラムに登録しているデベロッパーでPixelデバイスが使える人ならアクセスできる。すでにBeta 1をダウンロードしている人は、自動的にバージョンアップされる。

この最新のビルドではシステムイメージが新しくなり、デベロッパーツールもOSのアップデートに合わせて新しくなった。Adaptive Batteryが標準装備となり、システムリソースを濫費するアプリをDeepMindが教えてくれる。App Actionsでデベロッパーは自分のアプリを検索やGoogle AssistantやGoogle Launcherなどで目立たせることができる。そしてSlicesは、アプリの成分/要素をアプリを開かずにチェックできる。

157の新しい絵文字が加わったことも、特記すべきだろう。その中には性別を特定しない絵文字が2つ、ファミリーと、カップルをハートがつなぐ絵文字などがある(上図)。性別を特定しないAdult絵文字は、昨年初登場した。

またRed Hair(赤毛)とSuperhero(スーパーヒーロー)の絵文字(上図左2)は両性が用意され、肌の色が5種ある。クリームチーズをはさんだベーグル、ラマ、ロブスターもある(上図)。楽しそう。

改良された絵文字もある(上図)。それらはベーコン、亀、バッタ、サラダなどだが、サラダからは卵が消えて完全なヴィーガンになった。絵文字は、Android Pの最終リリースまでにさらにアップデートされるそうだ。

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UdacityとGoogleが新卒や中途転職者のための無料のキャリアコース12種を開始

さまざまなオンライン教育学習コースを提供しているUdacityが今日、Googleとの新たなパートナーシップにより、新卒や中途転職者向けの無料のキャリアコース数種発表した。無料のキャリアコースはUdacityにとっても初めてで、受講者が新しい職を得やすくすることが目的だ。それは新卒者の初めての就職と、中途転職/中途採用の両方である。

両社は3月に立ち上げた“Networking for Career Success”(キャリア成功のためのネットワークづくり)コースでこの方式を試行した。そのときは、同じくGoogleとのパートナーシップ事業コースであるデベロッパー育成奨学コースGrow with Googleの6万名の受講者を対象とし、今ではそれは今回の12種のキャリアコースのひとつになっている。

コースのテーマは多岐にわたり、履歴書のリフレッシュやカバーレターの書き方もあれば、GitHubのプロファイルの最適化、LinkedIn Networkネットワークの強化などもある。もちろん、技術者募集の面接に備える“Data Structures and Algorithms in Python”やSwift言語のコースなど技術習得のコースもある。

“次世代の人材たちは非常に多様なスキルを持った状態で労働市場に入ってくるが、しかし彼らが直面するのは多くの競合者と雇用環境の急速な変化だ”、とUdacityのキャリアコース担当VP Kathleen Mullaneyは書いている。“空いている職をめぐる競争に負けないためには、必要なすべてのリソースを確実に習得しなければならない。しかもこのようなサポートを必要としているのは、彼/彼女一人ではない。キャリアの路線変更を求めている中途転職のプロフェッショナルや、仕事に復帰したいと願っている中高齢者、そのほかさまざまなタイプの求職者たちなど、すべての人にとってこれらのコースが役に立つ”。

Udacityは前から企業とパートナーしているから、Googleと再びパートナーしても意外ではない。Google自身は、Udacityとその競合者Courseraの両方と数年前からパートナーして、キャリア指向のコースや、本格的な技術者育成コースを立ち上げている。それらは、プログラミング入門ITスキル機械学習専門コースなど、さまざまだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

新Gmail、来月から使えるように

Googleは今日、Gmailの新バージョンを一般向けに提供すると発表した。G Suiteユーザーは来月から利用できる。正確な日付は未確定だが、私の予想では間もなくとなるはずだ。

新Gmailでは、メッセージのスヌーズ、アタッチメントのプレビュー、カレンダーのようなGoogleアプリとTrelloのようなサードパーティーのアプリの両方で使えるサイドバー、オフラインサポート、一定の時間がたつと自動的に消滅する機密メッセージなどの機能が使える。またGmailオリジナルの機能として、ユーザーの文章入力を手伝うSmart Composeもある。

G Suiteユーザー向けの新バージョンがどんなものか以下に紹介しよう(Googleは一般ユーザー向けのものがどうなるのか詳細を明らかにしていない。しかしもしあなたがG Suiteユーザーでなければ、いずれにせよ今日新Gmailを試すことができるだろう。たとえそのチャンスを逃しても、G Suiteユーザーと似たようなタイミングで新バージョンに移行するはずだ)。

7月から、G Suite管理者は全ユーザーを新Gmailにすぐに移すことが可能になるが、各ユーザーは12週間移行しないという選択をとることもできる。そして期限がきたら全G Suiteユーザーは新Gmailを使うことになる。

管理者は各ユーザーに、それぞれのペースで新Gmailを試すことができるオプションを提供することが可能だが(デフォルト設定となっている)、これは4週間という期限つきで、その後は自動的に新Gmailとなる。

一般向けに提供が始まって8週間後、つまり9月のどこかで全ユーザーは自動的に新バージョンに移行する。この場合も、4週間の猶予が与えられる。

必要以上に複雑な設定となっているような気もするが、要約するとこうだ:新Gmailは来月から使えるようになるが、気に入らない場合は少し引き延ばせる。それでもやはり新Gmailが気に入らないという人は、残念ながらどんなにもがこうが新Gmailを使うことになる。

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(翻訳:Mizoguchi)

グーグルによるタブレットカテゴリの削除は「バグ」だったと判明

eng-logo-2015先週末にAndroidの公式ページから「タブレット」カテゴリが消えたことについて、グーグルの担当者は「アップデートの際のバグが原因だった」と説明しました。これにより、一時は業界を騒然とさせたグーグルによるタブレット端末からの撤退という推測は間違いだったことになります。

先週の金曜日(アメリカ時間)にテック系メディアなどにより発見された、タブレットカテゴリの消滅。しかし週が明けるとともに該当カテゴリは復活し、また同時にグーグルのプラットフォーム&エコシステム部門のヒロシ・ロックハイマー(Hiroshi Lockheimer)上級副社長はこの騒動がただのバグの結果だったと認めたのです。

ただしこれがミスだとしても、タブレット市場、特にAndroidタブレットが苦境に陥っていることに変わりはありません。かつてグーグルが「Nexsu 7」を販売していたころは気軽に購入できるタブレット端末として好評でしたが、スマートフォンが次第に画面サイズを大きくするにつれ、7〜8インチのタブレット端末はその存在意義を失っていったのです。

また、復帰した後のタブレットカテゴリに表示されているのも、Nvidiaの「Shield Tablet K1」やサムスンの「Galaxy Tab S2 8.0」、ソニーの「Xperia Z4 Tablet」など、なぜか古めのものばかり。「MediaPad M5」のように魅力的なタブレット端末も投入されたことですし、そろそろページ内容も更新したほうがいいんじゃないでしょうか?

Engadget 日本版からの転載。

Google、国民の反発を受け軍との契約を解除へ

議論を呼んでいるGoogleの米軍との契約は、内外からの反発を受け来年以降の更新はなくなりそうだ。Gizmodoが報じた。この契約自体はとりたてて嫌なものでも実入りのいいものでもなかったが、 同社にとって政府の仕事を増やすための大切な足掛かりだった。

Project Mavenとして知られるこのプログラムは、Googleが軍との共同作業によって、紛争地域をドローンで撮った極秘映像などの画像分析を行うものだ。

少数だが主張の強いある従業員グループは、事実上戦争に直接参加するこの行為はお馴染みの(しかし廃れる可能性もある)”Don’t be evil” のモットーに反すると繰り返し糾弾した。何千人もの従業員が、プロジェクトの終了を求めて署名し、抗議の退社をしたものも何人かいた。

Should AI researchers kill people?

しかし、それ以上に打撃だったのはGoogleに対する世論だ。かつて同社はこのプロジェクトについて、小規模であり実質的にはオープンソース・ソフトウェアの管理に協力しているだけだと言ったが、世間からの当然の反応は「それならなぜやめないのか?」だった。

明快な答は、これは小さなことではなく、些細なサポート作業だけではないということだ。事実、過去数カ月の報道によると、Mavenは政府との他の契約を獲得するきっかけとなるパイロットプロジェクトらしいことがわかった。

ゴールの一つは、機密取扱者の人物調査の手続きを早めてデータのアクセスを得ることで軍関連事業を改善することだ。ペンタゴン高官との約束は、ありふれたAI関連作業とはかけ離れている

Gizmodoの情報筋によると、Google CloudのCEO、Diane Greeneは今日のミーティングで、反発があまりにも大きいため同社の軍関連作業の優先度が変更されたことを社員に伝えた。

Project Mavenの終了によって、Googleの軍および政府との関わりが大きな影響を受けるかどうかは未だに不明だ。あの機密情報利用資格が無駄になるのはもったいない、と思っているマネジャーたちもいることだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google Homeがミニゴルフの全米ツアーを開催、ファミリーで参加できる、賞品もある

ニューヨークやシカゴ、ロサンゼルス、またはアトランタに住んでる人はもうすぐ、ミニゴルフで遊んで†Google Homeのいろんな製品について学べる。古き良き日の、企業の販促イベントみたいだな。(†原注: パターだけでプレイするゴルフなのでputt-puttという言葉が好きな人もいる。)

このプロジェクトに参加しているGoogle社員が、発表のビデオでこう言っている: “ふつうのリビングルームよりもちょっとエキサイティングな環境で、全国の人にGoogle Homeにできるマジックを感じてほしい”。もう一人のGoogle社員は、“ここでできることは、どれも家でできる。あなたの家をミニゴルフのコースに置いたようなものだ”、と言ってる。

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当然ながら、仕掛けの中には、Google Homesがコース全体に配置されていて、障害物を避(よ)けるためにはそれらとお話しなければならない、というのがある。このコンペの“賞品”は、Googleの名入りソックスたくさんと、Home Mini数台だ。そしてもちろん、全体がファミリー向けだ。

ニューヨークのコースは、すでに企業向けにオープンしている。そのほかの都市も、すぐに続くだろう。ティータイムの予約は、ここでする。

ジョークを抜きにしても、Googleは明らかに現在の、Homeをめぐる上げ潮ニュースに乗りたいのだ。その中には、Google Homesの売上がAmazonのEchoデバイスを上回った、というのもある。先月のGoogle I/Oカンファレンスでデモした、ちょっと気味の悪いGoogle Assistant、Duplexについてはまだ一言もないが、なんだったらあなたご自身が、Google HomeのミニゴルフコースでGoogle Homeデバイスにたずねてみるとよい。

おまけ情報: ポートランドに住んでる人は、Twin Pines Country Clubへ行けばよい。市の施設だから、企業の宣伝臭なしでputt-puttを楽しめる。無料で。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleがタブレットから撤退

Googleがひそかにタブレット事業から手を引き、同社のAndroidページから“tablets”のタイトルが消えた。たぶん、金曜日なら誰も気が付かないし、月曜になれば古いニュースになっている、と踏んだのだろうが、でもAndroid Policeがいち早く気づいた。それは、昨日(米国時間6/1)はあったが今日はない(下図)。

本誌TechCrunchは2016年にライターのRomail Dilletがタブレットの死を宣告した。昨年は1億6000万台あまり売れたから、それはちょっと早すぎたが、いずれにしてもその余命は長くなかった。

とりわけGoogleは、タブレットの分野でAndroidをiOSと互角にするために苦戦した。そして同社の今回の決定は、Chrome OSへの選好を表しているのだろう。それはノートブックという疑問符つきのレガシーを継承しているけど、〔主に教育市場で〕儲かっているのだ。Googleはこれまで、そのOSのAndroid互換性の拡大に努めてきた。Androidタブレットの廃版も、意外ではない。


[‘TABLETS’がない]

タブレットは単純で使いやすいから売れたのであって、スペックに魅力があったからではない。しかしアップグレードする動機がどこにもないから、その後の売れ行きは伸び悩んだ*。ぼくの場合で言うと、第三世代のiPad(初代Retina機)をそのほぼ500年前のリリース以来使っているが、新しいのにアップグレード/アップデートしたい、という気になったことは一度もない。〔*: 下の‘関連記事’が日本語訳〕

(関連記事: 想定範囲内の新製品、遅い買い替えサイクル、値下げ―、タブレット市場で今何が起きているのか

Amazonの安いKindleタブレットはやや売れているが、それは自分のスマホを指紋だらけにされたくないママが子どもに買ってやったり、あるいは飛行機によく乗る人たちが超コンパクトなひまつぶし手段として買ってるからだ。

もちろんGoogleの市場脱退イコール、Androidタブレットの終わり、ではない。SamsungやAmazonなど数社がこれからも作り続けるし、その中にはすごくいいものもあるだろう。でもGoogleという強敵がいなくなると、機能のアップデートやサポートなどに、気合が入らないかもしれない。

タブレットは、スマートフォンのような機能マニアがあまりいないから、新しいGalaxy Tabなどを買って、そこにGoogle Assistantのクールな最新アプリがなくても、タブレットが必要な人なら買う。ゲームをしたり、Pocketの記事を保存したり、エコノミークラスでNetflixを見るためには、それで十分だ。そのための低価格機は、いつでもある。でもGoogleは、そんな市場すら捨てたのだ。

今Googleにコメントを求めているので、何か得られたらこの記事をアップデートしよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iOS App Store、2010年以来のダウンロード数は1700億回、売上は1300億ドル

AppleのApp Storeでは過去10年間に1700億回のダウンロードがあり、消費者の使った金額は1300億ドルを越えている。このデータは、アプリ調査会社のApp Annieが今日(米国時間5/31)公開したもので、App Storeの10周年に因んでこれまでの成長と傾向を振り返っている。ただしこれらの数字は全貌を表すものではない。iOSのApp Storeは2008年7月10日、わずか500本のアプリケーションでスタートしたが、App Annieの設立は2010年だ。このためレポートの歴史的データは2010年7月から2017年12月までが対象だ。

それは、実際の数字はApp Annieが確認できるよりもさらに大きいことを意味している。

iOS App Storeの売上成長は、ダウンロード数の成長を上回り、2015年から2017年の間にほぼ2倍に増えている。

iOSデバイスのオーナーが、アプリにお金を使うのが大好きらしいという意味でもある。

iOS App Storeは全世界ダウンロード数のわずか30%しかシェアを持っていないが、消費者の払った金額の66%を占めているとレポートは言っている。

しかしそれは、iOS対Androidの戦いの全体を表してはいない。なぜならGoogle Playは中国では利用できないからだ。App Annieのデータはこの点では不完全であり、中国のサードパーティーAndroidアプリストアを数えていない。

現在中国は、Google Playがなくてもアプリストア売上の大きな部分を占めている。事実アジア太平洋地域は消費者が使った金額の60%近くを占めている。これは2014年10月にiPhone 6/6 Plusが中学で発売されて以来の傾向だ。

しかし、アプリストアのこれまでの傾向(App Annieのデータがある2010年7月以降)を見ると、わずかな差でアメリカがリードしている。中国が急速に追い上げてはいるがオールタイムのダウンロード数では401億回のアメリカが39.9億回の中国をリードしており、売上金額360億ドルでも中国の277億ドルを上回っている。

iPhoneユーザーはアプリのヘビーユーザーであることもレポートは指摘している。

2017年、いくつかの国では100以上のアプリがインストールされている。オーストラリア、インド、中国、ドイツ、ブラジル、日本、韓国、インドネシア、フランスの各国がそうで、米国、英国、メキシコがそれぞれ平均96、90、89で続いている。

もちろん毎月使っているアプリの数はずっと少ないが、それでも30後半から40前半だとApp Annieは報告している。

レポートはゲームの与えている影響も調査している。2017年のゲームのダウンロード数は全体の31%だが、売上の75%を占めた。アジア太平洋地域はここでも大きな役割を果たしており、ゲームダウンロード数34億回、売上193億ドルだった。

サブスクリプション(定期購読利用)は新しいトレンドだが、アプリスストアの売上にはすでに大きく貢献しており、2017年に106億ドルが消費された。これは主としてNetflix、Pandora、Tencent Videoを始めとするメディアストリーミングアプリによるものだが、出会いアプリのTinderもアプリ売上で世界トップ5に食い込んでいる。

サブスクリプションその他のトレンドの後押しを受け、iOS App Storeの売上は2022年までに2017年から80%増加して757億ドルに伸びるとApp Annieは予測している。

現在アプリストアには200万本のアプリが登録されているが、これまでの合計は450万本に上る。その多くはApple やデベロッパーによって削除されたため、現在残っているアプリはずっと少なくなっている。

グラフを含むレポート全文はここで見ることができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleのインキュベーターからWAYZのNY地下鉄版登場――Pigeonはクラウドーシングで遅延を教えてくれる

Googleのインキュベーター、Area 120からニューヨーク市の地下鉄通勤者を助ける新しいアプリが登場した。最近NYの地下鉄はとみに遅延の回数が増えているが、アプリは利用者にクラウドーシングで最新の運行状況を教えてくれる。

PigeonアプリはAppleのApp storeに登録されているものの、現在は「招待オンリー」なので、私自身はまだ試していない。

しかPigeonのウェブサイトの説明によれば、利用者は日頃通勤、通学に使うルートを設定しておくと、運行に遅延が生じた場合、適切な代替ルートを教えてくれる。運行情報は他の地下鉄利用者からリアルタイムで収集されるので正確だ。クラウドーシングでナビゲーションができる点、地下鉄版のGoogle WAYZといっていいだろう。

Pigeonの開発チームはウェブサイトに「長年ニューヨーク市に住んで地下鉄を利用してきたので運行があてにならず苛立たしい思いをすることが多いのを実際に知っている。そこでわれわれはこのプロジェクトを立ち上げた。地下鉄利用者が互いに情報を交換して助け合い、ニューヨークにおける通勤をかくも不快なものにしている混雑、遅れ、ストレスを最小限に留めるためのアプリだ」と書いている。

Pigeon

私自身もニューヨーカーだが、地下鉄での移動ではもっぱらGoogleマップを頼りにしている。このアプリにはMTAの発表をベースにした遅延情報やそこそこ正確な到着予定時間が表示される。しかしもっと正確でもっとリアルタイム性の高いデータが得られるなら大歓迎だ。それに私は通常の通勤ルートで地下鉄に乗る場合、いちいちGoogleマップをチェックしない。つまり思わぬ遅延に出くわして重要なミーティングに出られなかったり、ひどく遅れたりする可能性があるわけだ。

Accel Partnersが支援するTransitやSequoia、 Intel Capitalが支援するMoovitのようなスタートアップも公共交通機関の利用にすぐれたナビゲーションを提供しようと努力している。

このアプリについて問い合わせるとGoogleの広報担当者から以下にような声明が送られてきた。

インキュベーターのArea 120ではさまざまなプロジェクトが動いているがPigeonもその一つだ。このiOSアプリはニューヨーク市の地下鉄利用者に他の利用者からリアルタイムで運行状況を知らせ、最適な代替ルートを選べるようにする。Area 120の他のプロジェクトと同様、きわめて初期段階の実験であるため今のところ発表可能な詳細は少ない

画像:Joe Josephs / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleがアプリでじわりじわりと中国プレゼンスを拡大、今度はファイル管理のFiles Go

Googleが今度はAndroidデバイスのためのファイル管理サービスFiles Goをローンチして、そのゆっくり着実な中国戦略を継続している。このアプリは昨年グローバルにローンチしたが、今日(米国時間5/30)は4つのサードパーティアプリストアから中国に上陸した。

中国で‘Google 文件极客’と呼ばれるこのアプリは、ユーザーのファイルがストレージの容量内に収まるように、削除するファイルを提案したりする。そのほか、ファイルを見つけたり、インターネットを介さずにファイルをローカルなデバイスと共有する機能などがある。スマホがすいすい使えるためには、良質なインターネット接続とともに、ストレージの十分な空きスペースがあることも重要だから、Files Goはそのあたりをヘルプする。

Files Goは、安価なAndroidフォーンが多く使われているインド向けに最初は作られたが、世界的に関心が広まったので全世界に向けてローンチした。今やアメリカは、このアプリの三つめに大きな市場だ。Googleの‘Next Billion’チームのプロダクトマネージャーJosh Woodwardが、そう語ってくれた。

それだけグローバルな需要のあるアプリを、中国戦略の一環として利用することは、なかなか合理的なやり方だ。しかも今回のローンチでは、Google Play Storeが中国で禁じられているので、サードパーティのアプリストアを使った。今回選んだのはTencentとXiaomi, Huawei, そしてBaiduのアプリストアだが、Googleはこれで、中国市場の感触をつかめるだろう。

Googleのサービスはこの国でまだ禁じられているが、アプリは昨年のGoogle Translateの復帰と、今週のARCoreのローンチに次いで、これで三つめだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleがG SuiteのユーザーをHangoutsからMeetへ強制移行

Googleが今日(米国時間5/29)、同社の推奨スケジュールに従うG Suiteのユーザー全員を、Hangoutsのビデオチャットサービスから、よりエンタープライズ向けのHangouts Meetに移す、と発表した。移行にはほぼ1か月を要する。

これにより、新たに作られるCalendarのインバイトはすべて、Meetのビデオミーティングへのリンクになるが、ただしそれまでに作られたミーティングは変わらない。

当面アドミンはこの移行をオプトアウトできるし、MeetがInternet ExploreやSafariをまだサポートしていない(Firefoxは先週からサポート)からそうしたい人もいるだろう。しかし2018年の後半からはMeetはHanguoutsと完全に同等になり、これらのブラウザーもサポートして、一部の異論者に対してもMeetがデフォルトになる。

Googleのメッセージングに関する戦略は全体的にいつも混乱している。最初の計画では、消費者向けのテキストとビデオチャットがそれぞれAlloとDuo、そしてMeetと、Slackに似たHangouts Chatがエンタープライズユーザー向け、となっていた。

でもAlloは完全な失敗だった。そして今では同社のおすすめメッセージングアプリはChatになったようだ。こちらはRCSをサポートしているし、AndroidのユーザーにiMessage的なユーザー体験を与える…と少なくともGoogleは期待している。ただし、それでもしかし、Hangoutsは消費者向けアプリとして残っており、よく使われている。Duoに関しては、ぼくはそれを使ってる人を見たことがないけど、今でもあることはある。

でも、企業ユーザーなら話はかなり簡単だ。ビデオチャットならMeet、そしてふつうのチャットサービスならHangouts Chatだ。そして家に帰ったら、iMessageでもFacebook MessengerでもWhatsAppやWeChat、Viber、Signal、Telegramなど、なんでもよろしい。Hangouts一筋(ひとすじ)でもよい。

(関連記事: Google goes after Slack and splits Hangouts into Chat and Meet)–未訳

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleがXiaomiとパートナーしてARCoreの技術を中国に持ち込む、水面下の中国市場拡大努力を継続中

Googleが、中国に戻る努力を強化している。今年初めには、同社の拡張現実/仮想現実技術ARCoreを中国のスマートフォンに実装する計画を発表したが、今週はその最初のパートナーがXiaomiに決まった。

最初その技術はXiaomiのMix 2Sに実装され、アプリはXiaomi App Storeから提供されるが、しかしGoogleは長期的には中国本土のパートナーをもっと増やしたいと考えている〔下図のgoo.gl/f6pyCnリンク〕。Googleの以前の発表によると、その方向ですでに決まっているパートナーはHuaweiとSamsungだ。

Googleのメインのサービスは中国でまだブロックされているが、ARCoreのアプリはデバイス上で完全にローカルで動くから、中国政府の検閲の手は届かない。

問題は、ソフトウェア自身よりもその配布だ。中国でGoogle Play Storeの利用は制限されており、サードパーティのAndroidアプリストアは、メジャーなものだけでも各地に計10以上ある。しかしXiaomiやHuaweiなどとパートナーすれば、彼らのアプリストアが使えるほか、アプリをデバイスにプレロードするやり方もある。そしてGoogleは消費者に到達できる。

ARCoreアプリの画面

ARCoreの中国でのやり方は秘かに潜行するタイプだが、それもまた、中国でのプレゼンスを拡大しようとするGoogleの継続的努力の一環だ。それはメディアが騒ぐようなGoogle Play Storeの蘇生ではなく、ほかの方面での努力の積み上げだ。

最近同社はTencentとパートナーして、中国のスタートアップたちに投資していくことになった。それらは、バイオのXtalPi、ライブストリーミングのChushouなどだ。そのほか、北京におけるAIラボも発表した。さらにGoogleは台湾におけるプレゼンスも大きく、とくに目立つのがHTCの部分的買収だ。そして‘ハードウェアのシリコンバレー’と呼ばれる深圳にもオフィスを開いた。

そして9月に上海では、同社としてはアジア初のデモデーを主催する。参加受付は、先週からやっている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleがG Suite for Educationの無料利用を家庭学校共同事業にも提供

Googleが今日(米国時間5/24)、G Suite for Educationサービスの無料利用を家庭と学校の共同活動に対しても認める、と発表した。そのような共同事業に参加している親と教師は、数週間後にこのサービスにユーザー登録できる。

G Suite for Educationには、Googleの通常のオンライン生産性ツールがすべて含まれるほかに、Classroomのような教育向けサービスもある。Google ClassroomはG Suiteユーザーなら誰でも利用できるが、G Suite for Educationの登録ユーザーになるためには、学校や校区との公的な関係が必要である。そこで家庭と学校の共同事業はメンバーのステータスを確認でき、その中からG Suite for Educationにアクセスできなければならない。

ホームスクーリングを支援する非営利団体Home School Legal Defense AssociationのDarren Jonesが、今日の発表声明でこう述べている: “テクノロジーのおかげで、家庭と学校の共同事業を推進する教師たちは宿題を授業と並行して気軽に作ったり、その一部を簡単に変えたりできる。児童生徒たちは地理的に離れていても一緒に勉強でき、みんなが共通のフォーマットでコラボレーションできる。このような可能性があるため私は、今年Googleと密接に協働して、家庭学校共同事業が一般の学校と同じくG Suite for Educationにアクセスできるよう努力した”。

Googleは最近の数か月、いくつかの家庭学校共同事業でこのプログラムをテストした。グループがある種の学校のように機能し、フォーマルだったりカジュアルだったりタイプもさまざまだから、このような総合的なツール集合に共有アクセスできることは、きわめて有益だろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleとCoursera、機械学習の特別クラスをスタート――ITプロフェッショナルが実戦的能力を得られる

この数年、Googleと Courseraは共同でデベロッパーやITプロフェッショナル向けのオンライン学習コースを多数開催してきた。この中には機械学習の速習コースも含まれ、学習者に機械学習の基礎的知識を提供している。Google、Courseraはこれをベースとして機械学習特別クラスをCourseraでスタートさせる。新しい特別クラスは5つのコースからなり、実戦的能力の獲得に焦点を合わせている。

特別クラスは「Google CloudプラットフォームでTensorFlowを利用する機械学習」と名付けられ、学習者は現実の機械学習モデルの作成を体験する。これには環境の設定から始まって、データベースの構築、データのノイズ除去、TensorFlowによる分散機械学習モデル、モデルの精度向上のための、パラメーターの調整、各種のチューニングなどが含まれる。

Googleにおけるビッグデータと機械学習テクノロジー責任者、Lak Lakshmananは私の取材に対して「われわれのチームは学習者や企業から『〔オリジナルの機械学習コースは〕素晴らしいが、さらに突っ込んだ内容が欲しい』という要望が強いと聞いた。学習者は機械学習モデルの構築の基礎だけでなく、クラウド上で作動させる方法、データを供給するパイプラインの構築、チューニングの方法などモデルを現に運用して効果を上げるためのさまざまなノウハウを知りたいということだった」と語った。

Courseraのエンタープライズ開発担当バイス・プレジデント、Leah Belskyは、これに関連して、「こうした実際的な能力を学習者が身につけることは所属企業にとっても非常に価値がある」と説明した。

今やテクノロジーのあらゆる分野で機械学習の実戦的能力が求められている。新しい特別クラスのターゲットはこうした知識と技能を身に着けたいデベロッパーだ。機械学習の人材は払底しており、企業が外部から専門家をスカウトすることは不可能に近い。内部のデベロッパーに機械学習について学ばせる以外にない現状ではこのクラスへの企業の期待は大きい。

Lakshmananが語ったところでは、機械学習のユースケースは多岐にわたるものの、このクラスが重点を置くのは「日常業務を機械学習化する能力」だという。つまり既存のプロダクトの価値を機械学習によっていっそう高めることが目標だ。既存の課題の解決が主眼であるため、このコースは機械学習の最新理論をすでに学んだ大学新卒者にとっても有益だという。

Lakshmananによれば、こうしたクラスをスタートさせるのは数年前だったら不可能に近かっただろうという。専用GPUを備えた強力なハードウェアが用意できなければ意味のある機械学習の実験はできなかったからだ。しかし現在ではGPUにアクセスできる強力なクラウドプラットフォームが多数登場している。ことにGoogleのクラウドであれば機械学習のためのTensorFlow Unit(TPU)が利用でき、ハードルは大幅に下がった。

こうしたコースでは参加者はプログラミングに関してすでに一定の能力を持っていることを前提にしている。TensorFlowフレームワークの利用などにより機械学習の習得は以前よりずっと容易になったとはいえ上級分野であることには変わりない。「機械学習モデルの構築でPythonを学ぼう」というコースが登場するのはまだ先の話のようだ。

将来といえば、Lakshmananはすでに次のコースの構想を温めている。これは現在のコースの続編となるもので、非構造的データを取り扱う方法を学ぶ。これはまった異なるレベルのチャレンジになる。また現在の機械学習コースの内容を十分に身に着けている必要があるという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

スターバックスのモバイル支払いサービス、Apple Payを微差でリード(米国内)

誰もができるだけ早くコーヒーを飲みたがっている。Starbucks は独自のモバイル支払いサービスを2011年にスタートし、モバイル支払いユーザーの数ではApple Pay、Google Pay、Samsung Payを上回っている。今日(米国時間5/22)のeMarketerの最新レポートが報じた。しかし、StarbucksとApple Payとの差はごくわずかだ —— 2017年に同サービスの米国内ユーザーは2070万人で、対するApple Payは1970万人だった。その差は今年も小さいままで、Starbucksが2340万人、Apple Payの利用者は2200万人だ。

Starbucksのモバイル支払いが広く普及している理由は、このバーコードベースの支払いシステムが提供するスピードと利便性だけではない —— 支払いサービスが店への愛着と結びついているからであり、Starbucksアプリは顧客がカード残高と “star rewards” の確認と管理をする場になっている。さらにStarbucksには、全店舗を通じて一貫した支払いシステムを提供しているという強みがある —— 消費者はこの店でモバイル支払いサービスを利用できるかどうかを考える必要がない。使えることがわかっているからだ。

他の近接型モバイル支払いサービスにその特徴はない。Apple PayやGoogle Payのような「タップで支払い」に対応した支払い端末をもっていない店はまだ多い。

eMarketerの予測によると、14歳以上米国ユーザー2340万人が、半年に1度以上Starbucksアプリを使って店頭支払いをしているのに対して、Apple Payは2200万人、Google Payは1110万人、Samsung Payは990万人だ。

これらの数値は2022年まで世界中で増え続けるが、ランキングは変わらないだろう —— その頃Starbucksには2980万人、Apple Payには2750万人のユーザーがいる。

ただしこの予測は、最近Apple Payが、iMessageで友達に送金できるようになったことの影響を勘定に入れていないものと思われる。iMessage経由で受け取ったお金は、iPhoneのウォレット内のApple Pay Cashカードに追加され、アプリ内やオンラインだけでなく小売店でも使用できる。最大規模のメッセージングサービスに組み込まれたこの統合支払いサービスは、これまで使ったことのなかったユーザーが、Apple Payを採用するきっかけになるだろう。

ちなみに、どのサービスが多く使われているかは、そのサービスが提供されてからどれだけ経過したかとも相関がある。

Apple PayはSamsungやGoogle Payより前に提供を開始し、現在米国内販売業者の半数以上で利用できる。Google Payはそこまで普及していないがAndroidにプレインストールされていることが成長を後押しするだろう。Samsung Payはユーザー数では最低だが、採用している店舗数は一番多いとeMarketerは言っている。

eMarketerの最新レポートで注目すべきなのは各支払いサービスのランキングだけではない。

アナリストらによると、今年は14歳以上の米国スマートフォンユーザーの25%以上が半年に1回以上モバイル支払いサービスを利用する初めての年になるという。モバイル支払いのユーザー数は2018年末までに14.5%増えて5500万人になると同社は推定している。

しかし、ユーザー数は増えても上位4サービスのシェアは今後数年間に減少すると見られている。それは他の新しい支払いサービスとの競争が増えるためであり、その中には店舗自身のサービスも含まれる。

「販売業者が独自の支払いアプリを作るケースは益々増えている。自分たちのユーザーに関する貴重なデータを収集できるからだ。ポイントや得点をつけて顧客ロイヤルティーを高めることもできる」とeMarketerの予測アナリスト、Cindy Liuは言う。

eMarketerの予測(有料記事)は第三者のデータに基づいており、Forrester、Juniper Research、およびCrone Consultingの米国モバイル支払いユーザーに関するデータを利用している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleフォトに「いいね!」と「お気に入り」がやって来る――ハートと星に注目

以前Twitterは「お気に入り」の星アイコンをハート型の「いいね!」アイコンに取り替えたが、Googleフォトは今回のアップデートで両方のアイコンを追加する。Googleの今日の午後ツイートによると、同社の写真共有サービスには星型の「お気に入り」ボタン」が追加された。ハート型の「いいね!」ボタンが追加されるのは来週だという。2つのボタンはそれぞれ異なる役割を担う。

「お気に入り」(星)ボタンは自分のライブラリーだけに表示される。ユーザーが「お気に入り」に選ぶとその写真は自動的に「お気に入りアルバム」に保存される。この機能はAppleやGoogle自身のPicasaを始め他の写真サービスではかなり以前から使われている。Googleが今回追加したのは少々遅いがまずは順当だろう。

ハート型アイコンはGoogleフォト版の「いいね!」だが、こちらは他のユーザーと共有している写真にだけ表示される。つまり「いいね!」できるのは家族、友達などユーザーの写真を見ることのできる相手だ。Googleによれば、アルバム全体が共有されている場合はそのアルバムに「いいね!」することもできるが、逆に共有されていない写真やアルバムに「いいね!」がつくことはないという。「いいね!」した写真を自分の「お気に入り」に追加したい場合は、まずその写真を自分のライブラリーにコピーしておく必要がある。

一見するとマイナーな改良のように思えるが、こうした「いいね!」や「お気に入り」を導入するのはサービスのソーシャル化の上で大きな決断といえる。以前Twitterが星型アイコンをハート型アイコンに変えたときは一部のユーザーから強い反発を受けた。Twitterでは今だにこの変更に馴染めないユーザーもいる。Facebookの場合でも、投稿に対する反応が「いいね!」だけであることに対するユーザーの不満が大きくなり、「ひどいね!」など他のリアクション・ボタンを導入することになった。

Googleフォトにも「いいね!」だけでなく「すごいね!」や「うけるね!」アイコンが導入されたら面白いだろう。 すべての写真が「良い」わけではなく、バカバカしい、悲しい、ショッキングだなどいろいろな種類の写真があるはずだ。当面はすべて「いいね!」で間に合わせておくことになる。

AIを利用した修正やモノクロ写真の自動着色などGoogle I/Oで発表されたGoogleフォトの各種の新機能も近く一般向けにリリースされる予定だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

YouTubeが有料会員制のRedサービスを改築して単独の音楽ストリーミングを提供Google Play Musicはそっちへ吸収

メッセージングに関するGoogleのフォーカスもそうだが、ストリーミングと音楽を独立のプロダクトにしたいというYouTubeの取り組みにも、混乱と出鱈目がもっぱら感じられる。今回同社は、それを単純化し一本化すべく、音楽と動画を分離し、前者に関して新たなサービスを立ち上げた

そのYouTube Musicは名前が示すとおり、5月22日にローンチされる音楽ストリーミングサービスだ。それはApple MusicやSpotifyとまともに競合することを目指し、業界の標準的なやり方として、最初は無料の試用期間、その後は月額$9.99の会員制になる。

広告が入る無料バージョンもあるが、それにはBGM化や曲のダウンロード、音楽発見機能などの、有料版にある機能がない。なお、気になっていた人もいると思われるが、これまでのGoogle Play MusicサービスはYouTube Musicにリプレースされる。

YouTube Musicは元々、有料制のビデオストリーミングサービスYouTube Redの一部だった。しかし今回の分離により、月額$11.99出してYouTube Redの会員になる人は、両方のサービスを利用できる。そしてこれからは、音楽とビデオの両方をカバーするという意味で、YouTube RedはYouTube Premiumへと改名される。

ますます混乱してきたようだが、要するにYouTubeは、顧客に音楽オンリーの有料会員制サービスを提供し、あと2ドルでビデオも楽しめますという人参をぶら下げたのだ。もっと意地悪な見方をすれば、YouTube Redが2ドル値上げされたのだ。お好きな方の解釈を、お取りいただきたい。

でもこの分割はとても合理的だ。SpotifyやApple Musicのような優れた音楽ストリーミングサービスがあるのに今でもYouTube上で無料で音楽を楽しんでいる人は多い。とくに途上国では、公共交通機関の中や、いろんなところに、たくさんのYouTubeリスナーがいる。それは、Spotifyなどが食い込めない市場だ。

しかしYouTubeのこの新しいサービスは当初、先進国市場(“第一世界”)だけを対象とする。それらは最初、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、そして韓国。次の段階でオーストリア、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ノルウェー、ロシア、スペイン、スウェーデン、イギリスへ展開される。

画像クレジット: Patrick T. Fallon/Bloomberg, Getty Imagesより

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa