YouTube乱射は言論制限への抗議と警察は推測――容疑者は熱狂的ヴィーガン

昨日(米国時間4/3)の正午過ぎにサンブルーノのYouTube本社を襲った女性の動機は同社の新しい利用規約に対する怒りだった可能性があると捜査当局は考えている。 「捜査の現段階で、容疑者はYouTubeの利用規約と運営に対して強く憤慨していたとわれわれは考えている。これは事件の動機となる可能性がある」とサンブルーノの警察本部長、Ed Barberiniは水曜朝の記者会見で述べた。

警察は容疑者の身元をサンディエゴ在住のナシム・ナジャフィ・アグダム(Nasim Najafi Aghdam)という女性だと発表した。捜査当局はアグダムの単独犯行と考えている。この女性の家族は3月31日に地元警察に行方不明になったことを通報している。

アグダムは数十本のビデオを投稿するなどYouTubeで活発に活動していた。 テーマは多様で使用言語も複数あった。こうしたビデオおよびアグダム自身のウェブサイトの内容からすると、YouTubeは新しい利用規約によりアグダムを含めた一部のユーザーのビデオの拡散を意図的に妨げていると信じていた。

アグダムのソーシャルメディアのコンテンツ

容疑者はYouTube以外にも、たとえばvid.meに“Discrimination Filteration On Youtube”(ママ、正しくはfiltration)というビデオをアップしていた。これには視聴者数が2016年以降減少しているYouTubeのダッシュボードが映されていた。

アグダムは特に自分の絶対菜食主義(ヴィーガニズム)が原因で差別を受けていると主張していた。アグダムは熱狂的なヴィーガンで、差別の原因としては(たとえば)性別、人種その他は関係していないもようだ。アグダムはあるビデオが反菜食主義のYouTube社員によって閲覧年齢制限を課されたと信じていた。アグダムは「この後、YouTubeは私のビデオの拡散をフィルターし、再生回数と収入を減少させて私を弾圧した」と主張している。

YouTubeのプロフィールにおけるアグダムのコメント。

ただしYouTubeの利用規約への怒りが昨日のYouTube襲撃と自殺という行動へと発展した経緯は不明だ。警察は「捜査は始まったばかりであり憶測は避ける」としている。またアグダムが襲撃当日マウンテンビュー警察と接触したという情報についてサンブルーノ警察本部はメディアから質問を受けたが詳細を明かすことは避けた。

アグダムは駐車場側ドアからYouTubeビルに入り、中庭で無差別に発砲を始め、3人を負傷させた。使用された銃は自身の名義で登録された9mmピストルだった。

Barberini警察本部長は「現時点では容疑者が特定の人物を狙って発砲したわけではないと考えている。事件の現場にいあわせた人々と容疑者との間にはなんら意味ある関係は見出だせない。容疑者はYouTubeに激しい怒りを抱いていた。これが昨日のようなテロ行為にまで発展したのかどうか、今後数週間の捜査で明らかになると期待している」と述べた。

BarberiniはまたYouTube側の対応が素早かったとして、「こうした非常事態にあってYouTubeの反応は素晴らしかった。…YouTubeの適切な対処がなければわれわれの行動はいっそう困難なものになっていただろう」と称賛した。

YouTubeは特に容疑者との関係において新しい利用規約がどのように運用されたか捜査当局に全面的に協力しているという。YouTubeのCEO、スーザン・ウォジスキーは昨日事件に関して警察への謝意と被害者への気遣いをTwitterに投稿した。

今日のYouTubeへの攻撃は言葉にできないほど恐ろしい事件でした。警察と救急当局の素早い対応に深く感謝します。またこの事件の負傷者と被害を被った人々を気遣っています。家族として団結し、傷を癒やしていきましょう。 

画像:JOSH EDELSON/AFP / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

いまさら聞けない中国預託証券(CDR)入門 ―― 1兆ドル規模の投資市場の誕生か

中国預託証券で、中国政府は莫大な富を生み出すだろう

先日、中国政府は新たに、1兆ドル規模の投資市場の創出を発表した。もちろんエイプリルフールの冗談ではない。

AlibabaやTencentのような、中国の巨大テクノロジー企業が世界で最も価値のある企業であることや、Xiaomiのような次世代スタートアップがIPOを控えていることは実に喜ばしい。中国の人びとの多くが興奮することになるだろうが、それらの成功とは裏腹に、そこには深刻な皮肉が横たわっている。これらの中国のハイテク企業の株式を、実際に中国の証券取引所で購入することはできないし、中国の個人投資家たちもそれらの株式を購入することはできない。

中国人労働者がこれらの企業を築き上げ、その価値はアメリカの資本家に集まるのだ(おそらく「中国的社会主義のせいで」?)

現在、中国中央政府は、中国預託証券(CDR)を導入することで、そうした企業たちを中国本土に呼び戻す新しいルールを提案しようとしている。これは大きなニュースである。世界のいくつかの大手テクノロジー企業の時価総額を完全に変えてしまうだけでなく、ニューヨーク証券取引所や、香港、上海、深センなどにある中国国内証券取引所との競争も激化させることになるからだ。

ではCDRとは一体何だろう?その詳細に入る前に、まずはそれらが必要とされる理由を理解する必要がある。

国内のバイヤーたちが国内株式を買うことは、中国では本当に本当に難しい

経済学の理論には、自由貿易と効率的な市場という概念の輝かしい例証として証券取引所が取り上げられている。各企業は標準ユニット(株式)を販売し、その価格は透明に開示されていて、買い手と売り手は中央市場(取引所)で、有価証券を任意の価格で売買することができる。

もちろん実際には、政府が金融証券を強く規制することで、それらの取引所が整然と運営されることを保証している。米国の証券取引委員会は、国の取引所の運営と事業を規制する複数の公的機関ならびに民間機関の1つに過ぎない。

さて中国に目を向けた場合、その規制は100倍厳しいものだと考えて欲しい。証券取引所への上場には、中央政府の承認を受けなければならず、それに加えて規制当局は過去数年間にわたり積極的に上場を阻止してきたのだ強力な資本規制により、中国市民は国内の証券のみを購入することが可能で、外国の証券取引所を通じて中国国外の企業に投資することはできない。同様に、外国人投資家は、過去20年間にわたる自由化プログラムにもかかわらず、中国国内企業への投資には極めてハードルの高い難題に直面している。政府は、貿易の停止その他の手段によって、上海証券取引所と深セン証券取引所の運営に定期的に介入している 。国内証券規制は負担の大きなものとなり、企業には「共産党支援」活動が強いられる

個人投資家から資本を調達しようと考える中国企業にとっては、2つの道が考えられる。1つは、異なる場所で取引される複数のタイプの株式を提供することだ。これまでこれに相当していたのは、上海で取引され、地元の人びとだけが購入できる「A株」と、外国人のみが取引可能な「B株」だった。中国国内の証券取引所の証券規制がない香港で上場する「H株」を選択する企業もあった。これらの異なるクラスの株式は価格も独自に決まり、それらの間に大きな食い違いがあることも見られた(伝統的にA株は他のタイプの株式に比べて高い価値を持ってきた、しかし研究者たちは、いまだにその正確な理由を知らない)。

この経路は複雑なので、AlibabaTencentなどを始めとする中国の大企業たちは、国内の証券要件を回避でき、外国資本市場へのアクセスも与えられるケイマン諸島のような場所に会社を設立してきた。オフショア法人設立専門法律事務所であるWalkersの分析によれば、香港上場株式のほぼ半分はケイマン諸島を拠点とし、他の4分の1はバミューダを拠点としている。こうしたやりかたは、経営陣にとっては財務的に賢明な判断だが、中国当局にとっては認めがたい手段である。このことで企業に対する影響力が失われ、海外取引所に上場された際にこれらの株式が獲得する将来的な成長も失われてしまうからだ。

では中国預託証券(CDR)とは何なのか?

そこで中国預託証券(CDR)が登場するというわけだ。ほぼ100年前に発明されたアメリカ預託証券(ADR:American Depositary Receipts)をお手本として生まれた中国預託証券(CDR:Chinese Depositary Receipts)は、国内の買い手たちが、国内の証券規制を守りつつ取引の困難さを軽減しながら海外の株式を所有できる手段である。

銀行は、海外の発行者と地元の買い手との間の仲買ブローカーとして機能する。預託者として知られるこの機関は、信用できる企業の外国株式を保有していて、その預託株式に比例した数の証券(例えば6株当たり1証券など)を、国内で新しい証券として発行する。さて、ここで2種類の証券が登場している。1つはレシート(Receipt)と呼ばれる証券で、預託銀行に紐付けられる形で証券購入者が持つものである。そしてもう1つはオリジナルの海外株式で、これは海外発行者の発行したものを銀行が保有している証券である。

ここが「魔法」の起きる場所だ。ここで証券規制は、国内の買い手を対象に、新しく発行された証券に適用され、オリジナルの会社の株式には適用されないのだ(実際には何千ページにわたる政策と法律が関わっているので、話はもっと込み入っているが、ともあれ基本となるアイデアはこのようなものなのだ)。取引が仲介されることで、誰でも便益を受けることができる。国内の買い手は国内の規制を守りながら、海外投資にアクセスすることができるのだ。

ここではあまり深入りしたくない膨大な特性があることを指摘しておくことは重要だ。対象株式の管理と取引を行うための費用を捻出する必要があるために、通常の株式取引に比べてより多くの手数料が発生する。税務上の影響やその他の会計上の問題は、投資家によっては相当複雑になる可能性がある。

しかし、このような複雑さにもかかわらず、預託証券は米国ではとても人気がある。米国最大の預託銀行であるBNY Mellonによれば、2016年の市場規模はおよそ2.9兆ドルで、取引されている銘柄はおよそ3500種あり、その年にさらに数十銘柄が追加されている。いくつかの経済指標では、中国経済が既に米国を追い抜いていることを思えば、CDR市場の規模は優に1兆ドルを超える可能性がある。

国内で富を分かち合う

預託証券の背後にあるコンセプトは、新しいものではないかもしれないが、その利用はこれまで中国国内では正式には認められておらず、それが変わろうとしているのだ。先の金曜日(3月31日)中国中央政府は、国内証券取引所で中国預託証券を発行することを可能にする、新しい証券規制方針の草案を発表した。

China Banking Newsによれば、今回主に関心の対象となっているのはテクノロジー企業のようである。「世論は、戦略的新興産業の一部のハイテク企業や大企業が、株式の発行や預託証券を通して上場を果すことを望んでいる。そうしたことが期待される産業分野は、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、人工知能、ソフトウェア、集積回路、ハイエンド製造業、そしてバイオテクである」。技術に焦点を当てることは、中国共産党の他の動きにもマッチするものだ。特に、同国が技術的優位性を狙うための、中国製造2025(Made in China 2015)と呼ばれるロードマップには良く合致している。

CDRが整備されれば、現在海外に上場している中国企業たちは、それを利用して国内の買い手たちに購入する権利を開放せよという、大きな圧力に直面することが予想される。すでに、 Baidu、Sogou、Alibaba、Tencent、そしてXiaomiといったな企業たちは、本土に戻るためのチャンネルが見つかることに興味があると公表している(Xiaomiの場合、少なくとも部分的に初期提供を開始する可能性がある)。Bloombergが1ヵ月前に書いたように「巨大企業を国内での上場に誘うことで、気まぐれな規制、不安定性、そして恒常的な政府の介入によって悪名高い、中国の2大証券取引所である上海と深センの評判も、向上することだろう」。

さらに、より多くの国内の中国人株主を得ることで、これらの国内企業への統制を中国当局の手に留めることを可能にする。中国共産党は、この面で特に積極的であり、トップ企業の株式を取得し、企業の役員に共産党幹部を送り込むことを提案している 。これらの企業の株主構造を変えるということは、共産党による民間部門への支配の延長とみなされるべきものである。

変化はまだ進行中だが、私たちはそうした企業たち ―― 特にテクノロジー分野 ―― の大きな資本構造の変化に備える必要がある。AlibabaとTencentを合わせた時価総額は1兆ドル近くに上る。他にも数多くの中国株が、米国や西側の取引所に独占的に上場されているが、もしCDRが普及すれば、巨大な市場になる可能性があるだろう。最終的な規制の公表に向かい、CDRは今年後半の主要なニュースストーリーの1つとなるだろう。

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(翻訳:sako)

今年の新iPhoneは6.5インチX登場へ――Apple、画面に触れずに操作できる機能も開発中

BloombergがiPhoneの最新の情報を掲載している。これによればAppleはiPhone向けに新しいジェスチャー操作の仕組みを開発しており、従来のタッチ・ジェスチャーに加えて将来はiOSデバイスの画面に指を近づけるだけである種の操作ができるようになる。また今年発表される新しいiPhoneについても予想している。

スティーブ・ジョブズが最初にiPhoneを紹介したとき、タッチ・ジェスチャーという新しいインターフェイスの紹介に多大の時間を使った。 一切圧力を加えなくとも指を画面に触れるだけでデバイスが反応するというのは当時としてはまったく新しい経験だった。スワイプで新しい画面を出すこともできるし、写真の上で複数の指を使えばズームやピンチなどの操作ができる。

iPhone 6SでAppleは3D Touchというデバイスがタッチの圧力を検知する新しい方式を導入した。画面に少し強く触れると写真やメールのプレビューを表示させたり、ショートカット・メニューを開くことができるようになった。iPhoneは何段階の圧力を判別できるので、アイコンを軽く押してプレビューを表示させ、強く押して文書を開かせるなどの操作が可能だ。

Bloombergによれば、次世代のiPhoneは画面に指を近づけただけでに認識されるタッチレス・ジェスチャー機能を搭載するようになる。新機能がいつ導入されるのかは不明だ。作動ソフトにはまだ調整すべき要素が多いらしく、今年発表されるiPhoneにはまだ搭載されないようだ。

Appleは本体がカーブしたiPhoneも実験中だという。ただしこれはSamsung Galaxy S9のスタイルとは異なり、天地がバナナ型に湾曲しているという。

Bloombergはまた今年のiPhoneのラインナップに関して、KGI SecuritiesのAppleアナリスト、郭明池(Ming-Chi Kuo)のレポート(われわれの記事)を紹介している。この情報で間違いないようだ。Appleは3種のプロダクトを準備しており、まずiPhone Xがアップデートされる。新しいiPhoneは現行iPhone Xによく似ているが、LCD画面の採用によりXほど高価ではない。さらにアップデート版iPhone Xの大型タイプが用意される。

この大型Xは6.5インチのOLEDディスプレイを採用するというが、初代iPhoneの画面がわずか3.5インチだったこと考えると驚くべき大きさだ。しかし人々がスマートフォン上で過ごす時間がますます長くなっていることを考えると、こうした大型デバイスにも十分なマーケットがあるのだろう。

画像:Tomohiro Ohsumi/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AmazonがEcho Buttonのゲーム用APIをベータで公開

Echo Buttonsは、AmazonのR&Dから出て来るハードウェアとしては一風変わっている。最新のEcho製品群と一緒に発表されたこの小さなライトのようなデバイスは、Alexa Echoの製品系列の中に対話的なゲームプレーを持ち込むことがねらいだ。

同社はすでにいくつかのゲームを発表しているし、これ用のAPI、Gadgets Skill APIのベータも公開されたから、今後もっと増えるだろう。

デベロッパーはボタンを押すことにいろんなスキルを結びつけて、ライトアップのアニメーションをこのハードウェアに送る。APIのプレビューバージョンは、これを二つ使ういろんな体験の開発例を示している。その中には、キング牧師の“I Have a Dream”スピーチを再生するのとか、HasbroのTrivial Pursuit(雑学クイズ)などがある。それほど多くはないが、いろいろ選べる。

玩具メーカーが発表したゲームもある。それは1980年代の記憶ゲームSimonのEcho Buttonバージョンだ。そのSimon Tapゲームは今ダウンロードできる。するとAlexaが色の名前を次々と言うから、プレーヤーはそれらをマッチさせる。このハードウェアは、Echo, Echo Dot, Echo Show, Echo Plus, Echo Spotなど、ほとんどのEcho製品と一緒に使える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

新しいiPad(第6世代)の分解レポートをiFixitが発表。メモリは前モデルと同じ2GB、修理しやすさは10点中2点

eng-logo-2015アップル製品の分解で有名なiFixitは、発売されたばかりの第6世代iPadを分解したレポートを発表しました。新しいiPadは前世代とほぼ同じ構造やパーツを踏襲しながら、A10 Fusionプロセッサの搭載やApple Pencilの使用を可能とするコントロールチップの追加を確認できたとのこと。

さらにiFixitは、教育現場における耐久性や修復のしやすさを他社製品と比較して検討。内部全体に接着剤が使用されているなどの事情から、「Repairbility Score(修理難易度スコア。高いほど修理しやすい)」は10点満点中2点と辛めの評価が付けられています。

新しいiPadを丸裸にする分解が進むうち、公式に発表されてなかった内部仕様が次々と明らかに。メモリは2GBでTouch IDチップは「NXP 8461A1」が搭載、バッテリー容量は8827mAhで、いずれも前モデルから据え置きです。

アップグレードが確認できたのはA10 Fusionプロセッサと、Apple PencilサポートのためのBroadcomのタッチスクリーンコントローラ搭載の2点。うち後者は10.5インチおよび12.9インチiPad Proに搭載されているものと同じで、この部分のみが「Pro」グレードとされています。

一方、新しいiPadは教育現場での使用がアピールされているものの、防水性能なし、充電ポートは交換できず、内部全体に接着剤を使用しているため部品は交換しにくい……ということで「修復の悪夢」が増えたとのこと。他社タブレットが10点を取っている修理難易度スコアでわずか2点、学校の先生がその場で修理するのは難しそうです。

ほんの少し救いとなるのが、デジタイザパネルがディスプレイと簡単に分離可能なこと。どちらかが壊れた場合、修復が簡単になると指摘されています。

第6世代iPadは米国内でChrome OSが60%近いシェアを占めているK-12(幼稚園から高校まで)の教育現場に向けて、15%弱にとどまるiOSの巻き返しを期待された戦略商品と言えます。

が、たとえば教育向けに作られたASUS Chromebook C202は修理難度スコア9点と高評価が付けられています。もともとタフな扱いが想定されていないiPadは、元気一杯の子供たちを相手に厳しい戦いを強いられるのかもしれません。

Engadget 日本版からの転載。

MozillaがFirefoxのVR/AR専用バージョンのデモを公開、Web上にまったく新しいメディアが出現か?

インターネットの次の挑戦課題は混成現実(mixed reality)だ、とMozillaは予想している。そこで同社は今日、ヘッドセット専用のブラウザー“Firefox Reality”を披露した。Mozillaはこれまで、A-FrameとかWebVR/WebARといったスタンダードを作ることによってこの動きにとても重要な貢献をしているから、それもとくに意外ではない。

Mozillaがこの、クロスプラットホームでオープンソースなプロジェクトに注力していることは、これまでそれぞれ独自の方法で従来的なWebのコンテンツにアクセスしていたヘッドセットメーカーたちにとって歓迎すべき変化のはずだ。

Firefox Realityはまだ主流的メディアに採用されるほどの完成度ではないが、チームはとりあえず短いデモを公開した(上のビデオ)。

このデモはブラウザー上の仮想現実としてそれほどの説得力はないと思うけど、VRをWebで体験することに伴う大きな問題が反映されている。Webという2Dの世界に、なぜVRを持ち込むのか? わざわざヘッドセットのユーザーのためにコンテンツを3D化することに、どれだけの投資価値があるのか?

結局のところこのようなブラウザーは、本誌TechCrunchのような既存のサイトがそのコンテンツを仮想化しておもしろくするためにあるのではなくて、Webの上にまったく新しいユーザー体験を作りだすためにあるのだ。やや長めの短期としては、それはゲームだろう。しかしFirefoxのブログ記事は分野を特定せず、どこから始めてもいい、と言っている。“これは、エキサイティングな新しいプラットホームでまったく新しい体験を提供していく、私たちの長期的なプランの第一歩だ”、とその記事は言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

耳をふさがないイヤホン「ambie sound earcuffs」にワイヤレス版が登場——WiL・ソニー設立ベンチャーから

ベンチャーキャピタルのWiLソニービデオ&サウンドプロダクツが立ち上げたスタートアップ、ambie(アンビー)がファーストプロダクトとして、耳をふさがずに音楽を楽しめるイヤホン「ambie sound earcuffs(アンビー サウンドイヤカフ)」を世に出したのは、昨年2月のこと。それから約1年たった4月5日、今度はBluetooth対応の「wireless earcuffs(ワイヤレスイヤカフ)」が発売されることになった。

前作のサウンドイヤカフは、耳に挟んで装着するタイプのイヤホンで、耳穴をふさがないため周囲の音を聞くことができ、会話することもできるというもの。実は私も使っているが、オフィスで音楽を聴いていても人の話を無視しないで済むし、散歩などのときに車や自転車の接近にも気づくことができるので、重宝している。

新製品のワイヤレスイヤカフは、有線モデルの前作の特徴はそのままに、無線化した首かけタイプだ。

首かけ部分の再生ボタンを長押しすることで、Bluetooth接続したスマートフォンのGoogleアプリやSiriが起動でき、ランニングや料理中でスマホ操作が難しいシーンでも使いやすいように設計されている。一度の充電で連続6時間まで音楽再生が可能。耳への負担が少ないため、長時間使っても疲れにくくなっている。

カラーは全6色。価格は1万2000円(税抜)で、明日4月5日午前0時からambieのオンラインサイトで販売開始される。また、e☆イヤホン、タワーレコード、蔦屋家電、蔦屋書店、ビームスでも取り扱うという。

新製品発売にあたり、ambieディレクターの三原良太氏は「1号機では『ながら聴き』の特徴を正確に伝えるため、また、新規事業としてのリスクを下げるため、あえて有線のみの販売を進めてきた。発売以降たくさんの要望をいただけたおかげで、設立約1年の小さなベンチャーという体制ながら、Bluetoothに接続対応した新製品の開発を進めることができた」とコメントしている。

ambieは2017年1月の設立。資本金は3億円で、出資比率はWiLが67%、ソニービデオ&サウンドプロダクツが33%。「人と音の、関わり方を変えていく」を理念に掲げ、オーディオ製品やデジタルコンテンツの企画、開発、製造、販売を行っている。

Facebook、ロシアの「荒らし」コンテンツを公開、関連アカウント135件を削除

Facebook は、選挙に介入し大衆を欺こうとするロシアのネット荒らしを阻止し、ユーザーや政府の信頼を取り戻すべく、かつてないレベルの情報公開を行っている。同社はアカウント削除の統計情報および問題のアカウントがシェアしたコンテンツの事例を公開した

Facebookはロシア政府あるいは選挙妨害組織であるInternet Research Agency(IRA)とつながりのあるアカウント70件、Facebookページ138件、およびInstagramアカウント65件を削除した。Facebookのセキュリティー責任者、Alex Stamos は、IRAの「偽アカウントを使って人々を欺き操ろうとした」ことについて「Facebookとして彼らがいてほしくない理由がそこにある。最近われわれがこのページ群とカウントを削除したのは、IRAが操っているという理由のみによるものであり、コンテンツに基づいたものではない」

削除されたアカウントの95%がロシア語で使用され、ロシアおよびアゼルバイジャン、ウズベキスタン、ウクライナを含む近隣諸国のロシア語話者をターゲットにしていた。108万人のユーザーが該当するFacebookページを少なくとも1件フォローしており、問題のInstagramアカウントを最低1つフォローとしているユーザーが49万3000人いた。該当アカウント全体で計16万7000ドルの広告費を2015年以来使ってきた。

Facebook CEO Mark Zuckerbergは、IRAによる選挙妨害工作を発見して以来、「われわれは国民国家による海外選挙の妨害を防止する手段を改善し、高度なAIツールを開発して偽アカウント削除全般に役立ててきた」 と書いた 。さらにZuckerbergは、Facebookがセキュリティーおよびコンテンツのレビュースタッフを倍増するという約束をまだ半分した果たしていないことも語った。今年は1万人を2万人に増やす予定だったが、現在1万5000人がFacebookでこの仕事をしている。

そうした努力の結果、国民国家が海外の選挙を妨害することは以前より困難になった。ZuckerbergはFacebookに次のように 書いている。「今日のアップデートの結果、われわれはIRAがロシア自身の人々の操作に使っている匿名大規模ネットワークを突き止めた。これはFacebookから悪を完全追放するための次期ステップだ』

同社の取組みを隠したり政府に要求されるまで待つことなく詳細を開示することによって、Facebookは自分たちが手をこまねいているだけではないことを人々に納得させられるかもしれない。

当初Facebookは、IRAが購入した広告を1000人のユーザーが見たと言っていたが、後に、無償の一般投稿を数えたら1.26億人がこのプロパガンダグループの記事をFacebookとInstagramで見たことがわかった。以前Facebookは、IRAの宣伝記事12万件を配信したInstagramアカウント170件と、コンテンツ8万件を配信したFacebookページ120件を使用停止にした。

情報を小出しにしたり、当初は小さい数字を出すようなやり方からは、Facebookが乱用の実態を小さく見せようとしているかのようにみえる。しかしCambridge Analyticaスキャンダルが勃発してからの数週間、Facebookは批判に対して徐々に透明性を高めるとともに受け入れる姿勢を見せている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

サーバーレスコンピューティングのモニタリングサービスStackeryが$5.5Mを調達

StackeryのファウンダーたちがまだNew Relicにいた2014年に彼らは、今後伸びてくるサーバーレス技術の市場にツールを提供していく機会がある、と考えていた。New RelicのIPOを契機に同社を去った彼らは、サーバーレスのアーキテクチャに統括と管理の層を提供する、を目標としてStackeryを創業した。

今日(米国時間4/3)同社は二つの大きな発表を行い、その最初の550万ドルの資金調達を彼らは“シード+”(プラス)と呼んでいる。第二の発表は、Health Metrics Dashboardと呼ばれるサーバーレスのパフォーマンスモニタツールだ。

まず、資金調達の話から。なぜ、シードプラスと呼ぶのか? 同社の協同ファウンダーでCEOのNathan Taggartによると、シリーズAでも良かったけど、でもまだ彼らの市場がそれほど成熟していないので、控えめな呼び方にした。“シリーズAへの欲求はあったけど、シードプラスの方が市場の現状に合っている”、と彼は述べる。今はまだ、各社がやっとサーバーレス方式の利点を理解し始めた段階だから、明らかに成長途上の市場だ。

HWVPがこのラウンドをリードし、Voyager Capital, Pipeline Capital Partners, そしてFounders’ Co-opが参加した。これにより、2016年に創業した同社の調達総額は730万ドルになった。

AWS LambdaAzure Functionsなどのサーバーレスコンピューティングという呼び名は、やや誤称だ。プログラムはサーバーが動かすのだけれども、アプリケーションのための専用のサーバーは要らない。トリガーイベントがあってそれに呼応するコードをサーバーが実行するときだけ、料金が発生する。これに先駆けてやってきたクラウドコンピューティングと同じく、デベロッパーがこれを好むのは、アプリケーションの構成やリソースの確保に大量の時間を取られずに済むからだ。

しかし、従来のクラウドコンピューティングと同じく、サーバーレスも実はクラウドサービスだ。だからこそ、デベロッパーは容易にアクセスできる。2011年に始まった“ITの消費者化”現象を思い出せば、それはクラウドサービスを容易に調達できる能力と引き換えに、組織内部のコントロールを失うことを意味していた。

クラウド初期の当時と同じく、今企業はサーバーレス技術のアドバンテージを求めるが、それと同時に、その費用や、他企業の利用状況、セキュリティ、企業のルールとのコンプライアンスなどが気になる。そこで、Stackeryのようなサービスの出番となる。

Health Metrics Dashboardと名付けられた新しいダッシュボードは、このビジョンの延長であり、モニタリングにルーツを持つファウンダーたちらしいプロダクトだ。サーバーレスはコンテナを扱うことが多く、多くのファンクションがそこにはある。何かがおかしくなったとき、その根因を見つけるのが難しい。

StackeryのHealth Metricsダッシュボード。写真提供: Stackery

そのダッシュボードは、ひとつのアーキテクチャ全域のスループットと各リソースのパフォーマンスを見せるから、デベロッパーは、どこにボトルネックがあり、パフォーマンスの問題や失敗があるか分かる。

同社は2016年に創業し、オレゴン州ポートランドに本社がある。社員は今9名で、内5名がエンジニアだ。年内には3名の増員を計画している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleがモバイルファーストインデックスを拡大させ始めた模様

いよいよGoogleがモバイルファーストインデックスを本格化させたようです。米国では、すでにサーチコンソール上で通知を受けているサイトもあるようです。– SEO Japan

Google begins rolling out mobile-first indexing to more sites
Googleはモバイルファーストインデックスへの移行を加速させているとアナウンスした。Google曰く、この移行はモバイルファーストインデックスのベストプラクティスに従っているサイトのみ対象となっているとのことだ。

今回はGoogleが多くのサイトをモバイルファーストインデックスに移行していることを初めて認めた形となった。Googleは昨年の10月に限られた数のサイトが移行しているとアナウンスしていた。しかし、このアナウンスはモバイルファーストインデックスへの大規模な移行は既に始まっていることを意味しているようだ。

Googleはウェブマスター、サイト管理者に彼らのサイトがモバイルファーストインデックスに移行したことをサーチコンソール上のメッセージで通知するとしている。以下が通知画面のスクリーンショットだ。

モバイルファーストインデックス通知

※SEO Japan翻訳(注:日本語版のサーチコンソールの通知とは異なる可能性がございます)

www.example.comでモバイルファーストインデックスが有効化されました。

www.example.comの管理者様へ、
これによりスマホ版Googlebotのトラフィックが増えているのを、ログ上で確認できるようになるでしょう。さらに、Googleの検索結果のスニペットがモバイル版のコンテンツより生成されていることも確認できるはずです。サーチコンソールレポート上や、Google検索結果上では、他のいかなる変更も確認できないはずです。

Googleは「サイト管理者は、スマホ版Googlebotのクロール率が著しく上がっていることを確認できるだろう。加えて、Googleの検索結果、キャッシュページとしてモバイル版を見せることになるだろう。」とも述べている。

モバイルファーストインデックスとは?

GoogleはGoogleがどのようにあなたのサイトをクロールするかという事であると述べている。Googleは一つのインデックスしかもたないが、どのようにクロールしてインデックスを生成するかにおいてはモバイルファーストの体験が進められるだろう。

おさらいとして、私たちのクローリング、インデキシング、そしてランキングシステムはデスクトップ版のコンテンツを使用していた。ゆえに、デスクトップ版がモバイル版と大きく異なる場合において、モバイルでの検索者に対して問題を起こしていた。モバイルファーストインデキシングは、主にモバイルを使用するユーザーが探しているものを見つけるのを助けるために、インデキシングとランキングにモバイル版のページを使用することを意味している。

Googleはモバイルファーストインデキシングに関するデベロッパードキュメントで詳細を述べている。私たちのMFIに関するFAQもチェックしてほしい。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google begins rolling out mobile-first indexing to more sites」を翻訳した内容です。


まだ日本語での通知は確認できていませんが、通知が来ることはどうやら間違いないようです。それでも気になる方はログファイルを見てスマホ版Googlebotが来ているかを確認すると良いでしょう。– SEO Japan

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批判を浴びていたMITが脳を保存するスタートアップNectomeとの関係を断つ

MITが、Nectomeとの関係を断つことになった。この、Y Combinatorが支援するスタートアップは、将来のデジタルアップロードの可能性のために顧客の脳を保存すると称してきた。

協同ファウンダーのRobert McIntyreはその処置を、“100%致死的である”と述べている。それは、末期の患者をマシンに接続して動脈に防腐液を注入する、などの過程を含んでいる。

同社は申込者から10000ドル(返金可)を集めたが、今同社のWebサイトには“最近の報道への応答”と題する注記があり、処置の実行は今後のさらなる研究の後になることが示唆されている:

人間の脳の臨床的保存には人類にとって大きな利点の可能性があるとわれわれは信じているが、しかしそれは、医学と神経科学の専門家からの入力をもとにオープンに研究開発された場合に限る。現時点で生体保存を急ぐことはきわめて無責任であり、今後の正しい方式の採用を妨げるものになる、とわれわれは信ずる。

MITのTechnology Reviewにも書かれているが、MITとの関係が同社に信ぴょう性を与えている、と批判されてきた。MIT Media LabのEdward Boyden教授はNectome社への国の補助金の形で、金を受け取っていた。McIntyreと彼の協同ファウンダーMichael McCannaは、ともにMITの卒業生だ。

今回Media Labは声明を発表し、“同社のビジネスプランの科学的前提と、同社が発表している一部の声明を”検討した結果、“両者の合意に基づき、MITとNectomeの協同関係を終結する”、と述べた。

Media Labによると政府の助成対象になっていた研究プロジェクトは、“Nectomeの化学的側面と、Boydenグループの発明になる拡張顕微鏡技術を組み合わせて、基礎的科学と研究目的のためにマウスの脳のより良質な視覚化を得る”ことだった。Boyden教授とNectome社の間に、金銭や契約などをめぐって個人的な関係はなかったようだ。

その声明は最後に、Nectomeの背後にある科学に言及している。Media Labは、脳の保存と未来におけるアップロードの可能性を全面的に否定するものではないが、科学的確証はまだない、と示唆している:

神経科学はまだ十分に進歩していないので、記憶と心に関連するさまざまな生体分子をすべて保存できるほど強力な脳の保存方法がありうるか否かを、知っていない。また、人間の意識を再生することが可能かどうかについても、知っていない。

McIntyreはMIT Technology Reviewでこう述べている: “MITが私たちに与えた助力に感謝し、彼らの選択を理解し、そして彼らに最良を願う”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple、GoogleのAIトップを引き抜く

Apple GoogleのAI担当幹部を引き抜いた。これはかなり大きな影響及ぼすに違いない動きだ。

Appleは、Googleの人工知能と検索の責任者、John Giannandreaを同社に迎えたとNew York Timesが報じた。GiannandreaはAppleの「機械学習およびAI戦略」の責任者になると同社がNY Timesに伝えた。同氏はAppleに16人しかいないCEO Tim Cook直属となる。

つい昨日(米国時間4/2)、The Information(有料ページ)は、GiannandreaがGoogleの職務を外れ、Google19年目の古参であるJeff Deanが引き継ぐことを報じたばかりだ。Giannandreaは2010年にGoogleがMetaWebを買収したあと同社に加わった。MetaWebではCTOを務めていた。当時このスタートアップはタグ付けされた膨大なデータを利用してコンテキストを意識した検索結果を追求していた。

この動きが特に重要なのは、現在Appleは人工知能を利用した知的ソフトウェアの分野でライバルに大きく遅れをとっているからだ。同社が消費者向けAI技術を注ぎ込んでいるデジタルアシスタントのSiriは、AmazonのAlexaやGoogleのアシスタントに能力面で大きく水をあけられている。

TechCrunchは、最近のDisrupt SFカンファレンスでGiannandreaと話す機会があり、人間はコンピュータを賢くするのに役立つが、十分に注意しないと人間の偏見も植えつけてしまうおそれがあると時間を割いて話した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Spotify、上場初日は時価総額265億ドルで引ける――高値からは10%ダウン

今日(米国時間4/33)、音楽ストリーミングの有力企業、Spotifyは直接上場(direct listing)を実施した。Spotifyが株式公開にあたってこの方法を取ることは以前から予告されていた。

上場初日の取引では、株価は165.90ドルを付けた後、149.01ドルで引けた。つまり公開時点の株価から10%のダウンということになる。今日の株式市場は軟調だったが、終値による時価総額は265億ドルとなり、数ヶ月前の資金調達ラウンドでの会社評価額を上回った。

上場当初の「参考価格」は132ドルで、これによる時価総額は235億ドルだった。証券会社を介さず新規に株式を発行しない直接上場であるため、伝統的な上場のような売出価格は設けられていない。

Sotifyは首尾よく目標とする時価総額を達成して上場は成功したわけだが、ウォールストリートの一部では「そもそも新株を発行せず、資金調達を行わないなら、なぜ上場する必要があったのか?」といぶかる声が聞かれる。

直接上場を選んだ理由はSpotifyが金融機関に手数料を払いたくないからだという噂は以前から流れているが、根拠がない。実はSpotifyは上場までずっとMorgan Stanley、Goldman Sachs、Allen & Coをリード投資家としている。

Spotifyが投資銀行を関与させなかったなどということはない。ただし直接上場方式を取ることで、従来方式による上場で通例である株式のロックアップの解除期日という厄介な問題を避けることができたのは事実だ。既存投資家や社員は通例、上場後6ヶ月間は持ち株を売ることができない。市場はこの期日に大量の売りが出ることを予期するためロックアップ終了が近づくと株価に対する引き下げ圧力となる。

では直接上場は今後の上場の前例となるだろうか?

Goodwater Capitalのファウンダー、マネージング・ディレクターのChi-Hua Chienは「ダイレクト・リスティングによる上場は興味深い。投資銀行が新株を一括して引き受ける上場の場合、業績と無関係な差益狙いの値動きや株式を売却できないロックアップ期間などが生じる。直接上場ではこうした問題が起きないので、今後の上場の前例になる可能性がある」と述べた。ChienはベンチャーキャピタルのKleiner Perkinsに在籍していた当時、Spotifyに投資を決めている。Chienはまた「株価はできるかぎり会社の実績を評価したものとなるべきだ。その意味で株式公開を考えている企業にとってSpotifyの上場方式は参考になるだろう」と述べた。

今回の上場では、単に方式が異なっただけでなく、お祭り騒ぎが一切なかったことも注目される。恒例の取引開始のベルを鳴らすセレモニーもなかったし、歓声を上げるSpotify社員の姿もなかった。

ところで上場されたニューヨーク証券取引所の表には上場を祝ってSpotifyのロゴの横断幕とスイス国旗が掲げられた―Spotifyはスウェーデン企業なのだが。

画像:BRYAN R. SMITH/AFP / Getty Images

〔日本版〕原文ではChi-Hua Chenと表記しているが、LinkedInの本人ページの表記、Chi-Hua Chienを採用した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Atlassianの2年にわたるクラウドへの旅 ―― AWSへの大幅な移行

 数年前、Dropboxがパブリッククラウドの採用をほとんど止めて、独自のデータセンターを構築することに決めたことは、多くの人々に衝撃を与えた。だが最近、Atlassianはこれとは逆向きに、ほとんどのデータセンターを閉じてクラウドに移行した。企業たちは、さまざまな理由でこうした選択を行う。Atlassianの現在のCTOであるSri Viswanathが取締役会に加わったのは2016年だったが、彼は同社の最大のアプリケーションをAWSに移行する決定を下した。

これは部分的には、時間が経つにつれてアプリケーションたちが厄介なコードの層に邪魔されて、更新も保守も行うことが困難になる、技術的負債に関わる話である。2002年に設立されたAtlassianにとって、Viswanathが会社にやって来た2016年が、いわば先延ばしにしていた年貢の納め時だったということだ。

Atlassianは、未来に進むためには、コードを更新する必要があることには既に気がついていた。彼らがViswanathを取締役会に加えた理由の1つが、その仕事の指揮をとって貰うことを狙ってのことだが、そうした仕事の必要性そのものは、彼がやってくる前に十分に認識されていた。2015年には新しいクラウドベースのアプローチに向けたビジョンとアーキテクチャを検討する小さなチームが立ち上げられていたが、その成果を十二分に達成するために、最初のCTOを採用したいと考えたのだ。

マイクロサービスへの移行

彼は計画を実行に移し、内部コードネームVertigoを与えた。おそらく、彼らのソフトウェアスタックの大部分をパブリッククラウドに移行させるという考えは、エンジニアリングチームにとって、想像するだけでもめまいがするようなものだっただろう。このプロジェクトの目標は、その最大の製品であるJiraとConfluenceから始めて、ソフトウェアを再構築することだった、もちろん次の10年を大きな困難なしに支えてくれるような基礎とすることが狙いだ。

写真:WILLIAM WEST/AFP/Getty Images

彼らは2016年の大部分をソフトウェアの書き直しに費やし、それをAWS上に置くことにした。15年に渡って蓄積されてきたコードをマイクロサービスに転換することに注力した結果、最終的にはコードベースも小さなものにすることができた。彼は、技術的負債は大変な問題だったが、車輪の再発明をしないように注意深く行う必要があったと語った。いつでも、本当に変更する必要がある場所だけを変えるようにしていたのだ。

「コードベースは相当な大きさでしたので、作業に際して、私たちは2つのことをしなければなりませんでした。マルチテナントアーキテクチャのために構築したいと思っていましたし、マイクロサービスを提供したいと思っていたのです」と彼は語った。「もし引っ張り出して自己完結型にすることのできるサービスがあれば、そうしたことでしょう。でも私たちは新しいサービスを全体プロセスの一部にしたかったのです」。

運用しながらの顧客移行

移行が行われたのは昨年だった。そしてすべての顧客を残らず新システムに移行させるにはまるまる1年が必要だった。その移行は1月に始まり12月に終了したが、数万の顧客が移行の対象となった。

写真:KTSDesign/Science Photo Library

まず第一に、彼らは可能な限り自動化を行い、移行の順番についても非常に慎重に考慮し、難しく見える移行に関しても注意深く取り扱った。「どのような順番で移行を行うべきかに関しては非常に慎重に考えました。単に最初に簡単なものから始めて最後に難しいものをやろう、とは思っていませんでした。かといって困難なものばかりに取り組んで、進捗があまりないことも望む所ではなかったのです。私たちは(自分たちのアプローチ)を適宜ブレンドし、プロジェクト全体のバグと課題を解決して行かなければなりませんでした」と彼は語った。

Viswanathは、とにかく重要な目標は、顧客を重大な問題を起こすこと無く移行させることだったと述べた。「マイグレーションを行った人と話したことがあるなら、それは大変なことだとわかります。誰もがマイグレーションで多かれ少なかれ傷を負っているのです。これを本当に慎重に行うことを意識していました」。驚くべきことに、それは完璧ではなかったものの、大規模な停止を招くことなく彼らはこの仕事を乗り切ることができた。誇るべき仕事だと言えるだろう。もちろんだからといって、それがずっと順調で簡単だったというわけではない。

「『私たちは注意深く考え移行しました』と聞くと、まるで簡単なように響きますが、実際には毎日が戦争でした。移行する度に、壁にあたり思わぬ反応が起きました。一年を通して、それが私たちにとって日常的な事だったのです」と彼は説明した。エンジニアリング、プロダクト、サポートを含むチーム全体の努力が必要とされた。その努力の一環として、日々のスクラムミーティング(スクラムはアジャイル手法の1つ)にはカスタマーサポートの人間も参加してもらい、顧客が抱えるあらゆる問題に関する感覚を掴み、それを可能な限り迅速に解決できるようにしていた。

彼らが得たもの

どのようなクラウドプロジェクトでも、アプリケーションをクラウドに移行することには、柔軟性、敏捷性、資源弾力性といったものに関わる、一般的なメリットがあるものだが、今回のプロジェクトにはそれ以上のものがあった。

写真: Ade Akinrujomu/Getty Images

まず第一に、マイクロサービスがたっぷり使われているために、複数の配備を同時に迅速に展開することが可能になった。すなわち、新しい機能を格段に早く追加することができるようになったのだ。移行期間の年は、移行のためにできるだけものごとを静的に留めておきたいと考えていたために、ほとんどの新機能の追加は延期されていた。しかし新しいシステムを導入することで、新しい機能の追加をはるかに迅速に行うことができるようになったのだ。

パフォーマンスも大幅に向上した、そしてこの先もしパフォーマンスのボトルネックが発生しても、クラウドであるためリソースをただ追加することができるのだ。さらには、EU内で現地拠点を持つことができるようになり、エンドユーザーに近い場所にアプリケーションを配置することでパフォーマンスが向上した。

最後に、クラウドに移動したすべての企業に当てはまるわけではないが、彼らにとってはクラウドがより経済的な選択肢であることが本当に実証されたのだ。データセンターを閉鎖して、ハードウェアの購入費用や、それを維持するためのIT担当者を雇用することに伴うコストを削減することによって、全体のコストを削減することができた。

人間的側面の管理

これは長期にわたるプロジェクトだったが、彼らはそれと同様に、人間的側面も考える必要に迫られていた。彼らは、技術者が常に新鮮な気持ちでいられるように配置換えを行い、移行支援作業で技術者たちを疲弊させないようにした。

企業文化そのものも役立ったものの1つだ。Viswanathはそれを率直に、オープンなコミュニケーションと、問題を隠し立てしない文化によるものだと説明した。「わたしたちはオープンなコミュニケーションの維持を心がけています。たとえ物事がうまく進んでいないときでもそれは変わりません。もし自分の手に負えなくなったときには、エンジニアは手を挙げて助けを求めます。そうすることで私たちは支援を行うことができるのです」と彼は言う。

彼は同社の中にある種の不安があったことを認めた。彼個人にしてもこの規模のプロジェクトの実施に関しては不安を抱えていた。しかし彼らは組織の未来のためには、これを行う必要があることを理解していたのだ。「もしこのプロジェクトがうまくいかなければどうなるんだ、という緊張は確かにありました。でもその方向は正しいもののように見えましたし、私たちはそれをやらなければならなかったのです。真のリスクは、私たちが遂行に失敗して、あるべき利便性を実現しそこなうことでした」。

結局のところ、それは大変な作業だったが上手く行き、将来のためのシステムを手にすることができた。「次の10年を戦う準備が整いました」と彼は言った。

[ 原文へ ]
(翻訳:sako)

画像: erhui1979 / Getty Images

音声検索とバーチャルアシスタントのためのコンテンツ最適化:SMX West 2018レポート

音声検索は特にアメリカSEO界隈ではホットなトピックの一つです。ただセッションの前の前談で、モデレーターから「既に音声検索に取り組んでいる人?」というオーディエンスへの質問に対して、ほとんど会場で手を挙げる人がいなかったことからも、実際のインハウスレベルで音声検索に対しての取り組みはまだまだこれからのようです。
音声検索の時代にはどのようにコンテンツを作り、最適化を行うべきなのか、そのヒントとなりそうなセッションをSMXよりご紹介します。–SEO Japan

音声検索とバーチャルアシスタントへの最適化のテクニック

スピーカー
Arsen Rabinovich氏 Founder / Director of SEO, TopHatRank.com LLC, @tophatarsen
Arsen Rabinovich氏

2017年12月、音声検索の品質評価ガイドラインが公開

評価のための4つの指標をGoogleが提供

  1. 情報が十分か?(正確さ)
  2. 回答の長さ
  3. 形式(理解しやすさ)・・・文法も重要
  4. 発音(私たちの問題ではない)

検索クエリによるアシスタントでの検索結果の違い

ウォーキングデッドに関する様々なクエリのモバイル版検索結果と、アシスタントの回答を比較。

OK Google、ウォーキングデッドでリックグリムスを演じていたのは誰?
検索結果:アンドリュー・リンーカンのナレッジグラフが表示される。
アシスタント回答:リックグリムスは、アンドリュー・リンカーンが演じています。
データ引用元:SERPs、アシスタント一致。エンティティ検索結果(Wikipediaからデータを引用)
OK Google、ウォーキングデッドでリックグリムスを演じていたのは誰?

OK Google、ウォーキングデッドのコミックは何巻まで出てる?
検索結果:ウォーキングデッドの巻数に関する強調スニペットが表示される。
アシスタント回答:ウォーキングデッドは6巻まであります。
データ引用元:SERPs、アシスタント一致。強調スニペット(Skybound.comよりデータを引用)
ウォーキングデッドのコミックは何巻まで出てる?

OK Google、ウォーキングデッドのコミックはどこで買える?
検索結果:ウォーキングデッドを購入できるECサイトを表示
アシスタント回答:近くで数件の本屋を見つけました。一軒目はコモンズ通り4735のBarnes&Noble…
データ引用元:SERPs、アシスタント不一致。アシスタントはマップから得られるローカル検索結果を返している。一方SERPsにローカルパックはなく、ECサイトの情報を引用している。
ウォーキングデッドのコミックはどこで買える?
ウォーキングデッドのコミックはどこで買える?

エンティティナレッジ ボックス/カード検索結果

Wikipediaなど、Googleが信頼している情報ソースに多く取り上げてもらうことが大事。

またSchemaマークアップもとても重要。エンティティの理解と他の恩恵をもたらしてくれる。

マークアップを通してGoogleや他の検索エンジンへ情報を与え、Googleから信頼できる情報ソースとして見られる必要がある。
エンティティのマークアップは人や組織のレコードを含まなければならない
エンティティナレッジボックス/カード結果

  • url – 公式ウェブサイトのURL
  • sameAs – 公式ソーシャルメディアのプロファイルページのURL

マークアップに関しては以下のサイトが有用である。

強調スニペット

  • Schemaマークアップは必須ではない。
  • h1, h2, ul, ol, liを用い適切に構成されたコンテンツであること。
  • サイト全体の品質を上げる
  • 高解像度の画像を使い、強調スニペットの内容に沿ったものにする。

音声検索の結果のうち40%は強調スニペットから来ている。

データの引用元について

  • H2がタイトルとして引用される。
  • H3はリストとしてつかわれることもあるが、Googleとしては<li>を好んでいる。
  • Googleとしては50Word以下の強調スニペットを好む傾向がある。
  • 一つのページから複数の強調スニペットを得ることもある。

強調スニペットに最適化するために有用なソース

ローカルインテント

Googleマイビジネスに関しての設定が必要。

ローカルSEOのTIPs

  • Googleマイビジネスを有効化する
  • 関連するカテゴリを設定する
  • 自サイトへのリンクを設定する
  • 営業時間と連絡先を記入する
  • 名前、住所、連絡先が一致しているようにする
  • 顧客から評価を受ける
  • 高画質な画像を使う

おまけのTIPs

  • マークアップしたFAQを作る
  • 取り扱っているサービスや商品のブランドを載せる
  • その他の顧客が望む可能性がある重要な情報を載せる(無料見積もり、当日配送、返品規約、無料駐車)

それぞれのクエリにどう最適化するか?

チャンスを見つける

  • ターゲットとするオーディエンスは誰か?
  • 何を達成しようとしているのか?
  • 自社の商品やサービスに関して、顧客のFUDS(恐怖、不安、疑い)は何か?
  • どのように彼らを助け、教育することができるか?(非商業的インテント)

これらに答えるために「ANSWER THE PUBLIC(キーワードに関連する音声キーワードのサジェストを取得するツール)」というツールを使うとよい。

例えば、以下のようなユーザーの声を確認することができる。
ANSWER THE PUBLIC

  • クレジットカードマシンをリブートするにはどうすればよい?
  • クレジットカードマシンはどうセットアップすればよい?
  • クレジットカードマシンの用紙を変えるにはどうすればよい?

などである

しかし、今回の場合フォーカスすべきなのは、以下のようなクエリである。
クレジットカードマシンはいくらで買えるか?

この検索ワードを使うユーザーは購入ファネルの入り口に立っており、私たちは彼らからプロフェッショナルとして見られる必要がある。

実際に検索をして、どんな検索結果なのかを見てみると、現在はNerdWalletのコンテンツが強調スニペットとなっている。
また、NerdWallet内のオリジナルの文章と比較してみると、強調スニペットにおいては文章の圧縮が行われていることが分かる。
強調スニペット

コンテンツのカバー範囲について

  • 単一の質問に関する質問、クエリをカバーするべきか?
  • トピックを全体的にカバーするべきか?

という観点からも考える必要があるので、ANSWER THE PUBLICで、関連するクエリを調査すると
関連するクエリ調査

  • クレジットカードマシンはいくらで買えるか?
  • ポータブルクレジットカードマシンはいくらか?
  • クレジットカードマシンの手数料はいくらか?
  • クレジットカードマシンはいくらで借りられる?

などの関連するクエリがあることが分かる。

以下のようなコンテンツの構成でクエリをカバーした。
head
タイトル:クレジットカードターミナルを維持するのにかかる真の費用
body
h1:クレジットカードターミナルの真の費用
p:コンテンツの概要を簡単に説明するための段落
h2:クレジットカードマシンはいくらか?
img:alt=”クレジットカードマシン費用”
p:問いの回答となる短い段落
h2:クレジットカードマシンを借りるにはいくらかかる?
img:alt=”クレジットカードマシンを借りる”
p:問いの回答となる短い段落

このような流れでコンテンツの最適化を行うのが良い。

音声検索とバーチャルアシスタントへのコンテンツの最適化

スピーカー
Benu Aggarwal氏 ー President & Founder, Milestone
Benu Aggarwal氏

音声検索はタスクベースの検索であり、日常の様々な場面で使われている。また、音声検索をどのようなシチュエーションで使うのか?という調査もある。
音声検索を日常のどこで使うのか?

シンディ氏のセッションにもあったように、音声検索はエンティティに関連するものである。

音声検索をするとデータベースを通して、あなたのウェブサイトを見に行くことになる。この時必要なのはSchemaではなく、その情報をウェブサイト上に持っていることである。
音声検索はどのように動いているのか?

コンテンツ

ではどのように最適化ができるか?会話的クエリや質問検索に対してどのように対応すればよいのか?

これまでのSEOはキーワードのマイニングを行ってきたが、音声検索ではFAQのマイニングを行わなければならない。
またこれまで以上にWhy、How、Whatクエリをカバーしている必要がある。

検索における80%のクエリがインフォメーショナルクエリである。これらのクエリにおいてはユーザーがタスクを達成することの助けにフォーカスしなければならない。
ユーザーインテントにマッチしたコンテンツ
さらに自社に関する口コミを見れば、コンテンツに必要なインテントを統合することの助けとなる。

また音声検索という側面でみると、Schemaマークアップは必須ではない。
文字数でいうと強調スニペットの多くが50word以上で、段落強調スニペットが全体の80%以上を占めている。
強調スニペットー何をもってなければならないのか?

デジタルアセットとSchema

FAQから得られたユーザーのインテントに答える内容をホームページに入れるのが良い。
FAQをホームページに

もしホームページに入れるのが難しければ、サイト上の様々なところに入れるのが良いであろう。
サイト上の別のところへ追加

音声検索におけるランキングファクターの分析

サイト構造、ページスピード、セキュリティ、端的な答え、ドメインオーソリティ、ソーシャルシグナル、読みやすさ、文字数(段落強調スニペットが多い50word以上)
ランキングファクターではないもの

  • Schemaマークアップ・・・Schemaが使用されているページの割合は通常の検索結果と音声検索結果において大差はなく、これは音声検索において必ずしも必須ではない。
  • 厳密なクエリ・・・音声検索クエリ毎に個別のページを作るのは音声検索のSEO戦略として音声検索におけるランキングファクター効果的ではなさそうである。

音声検索におけるランキングファクターの分析

重要なチャネルを押さえる

ローカル検索

ナレッジグラフを活用するとよい。「サンフランシスコでインドアプールのあるホテル」と調べた時表示されるために、Schemaでマークアップしておくとよい。
サンフランシスコでインドアプールのあるホテル

AIの活用

またウェブサイトにおいてAI、チャットボットを活用すると自動で顧客のインテントに沿ったコンテンツを作ることが出来ると考えている。

チャットボットで質問
⇒ライブエージェントが対応
⇒学習システムと連携
⇒サイトのFAQに追加
⇒チャットボットでFAQをプッシュ
チャットボットとウェブサイト

音声検索においてSchemaマークアップの重要性が高くないというのは双方のセッション共に言及されている点でした。こちらの引用元となっているのがBACKLINKOのBrian氏の記事ですが、音声検索へのコンテンツの最適化の方法が分かりやすくまとめられているのでまた後日ご紹介したいと思います。-SEO Japan

速報:YouTube本社で乱射事件発生中――詳細は不明

カリフォルニア州サンブルーノ市のYouTube本社で乱射事件が発生したというニュースがソーシャルメディアに流れた。地元テレビ、KRONも多数の911通報を確認したと報じている。地元警察は現場付近に近づかないよう警告している。

緊急対応チームが人々を避難させている。これにはYouTube Liveプロダクトのメンバー、Vadim Lavrusikも含まれている。LavrusikはTwitterでもっとも早く事件を報じたユーザーの一人だった。ABCテレビのローカル局は現場から中継中だ。

YouTube本社で乱射事件。デスクの前で銃声を聞いた。人々が走リ回っている。同僚のいる部屋に犯人が立てこもった。

GoogleによればYouTubeの本社には 1100人以上の社員がいる。TechCrunchはサンブルーノ警察に取材し、事件を確認した。警察はまだ正式な発表を行っていない。ただしHollywood Reportに 「事件は進行中だ」 と述べたことを確認した。

Snap Mapsの写真によれば周囲の広い範囲で避難誘導が行われている。多数の警察車両が現場に停車しており、目撃者によれば爆弾処理班のトラックや消防車も含まれていたという。.

Googleは当局に協力しているとだけ述べた。ただし情報が入手できしだい詳細を発表するという。

Googleに取材中。情報を得られ次第アップデートする。

画像:Travis Wise / Flickr under a CC BY 2.0 license.

〔日本版〕現場はサンフランシスコ市の南側でサンフランシスコ国際空港の内陸側。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

WiFi自動接続アプリのタウンWiFiが2.5億円を資金調達、電通・国際航業との提携でマーケティングツール開発へ

接続可能な無料の公衆WiFiを探して自動で接続・認証してくれる「タウンWiFi」は、スマホの通信量を削減して、通信キャリアの速度制限を気にせずにネットが利用できるようになるアプリだ。

2016年5月にリリースされ、2016年11月に開催されたイベント「TechCrunch Tokyo 2016」のスタートアップバトルでは審査員特別賞を受賞したこのWiFi自動接続アプリは、2018年4月現在、ダウンロード数が250万以上となった。現在、国内外200万以上のWiFiスポットにログインが可能で、日本以外では、韓国、アメリカ、台湾、香港、マカオでサービスを展開している。

アプリを運営するタウンWiFiは4月4日、総額2.5億円の資金調達実施を発表した。第三者割当増資はセプテーニ・ホールディングス電通日本アジアグループベクトル、千葉功太郎氏などを引受先として行われた。そして既存株主のインキュベイトファンドからも新たに追加増資を受けている。

同社は資金調達と同時に、電通および日本アジアグループ傘下の国際航業とそれぞれ業務提携契約を締結した。提携により、WiFiオーナーのマネタイズを実現するマーケティングツール開発に取り組んでいく。

タウンWiFi代表取締役の荻田剛大氏は「世界中のWiFiに自動的につながるサービスを目指そうとしたときに、ネックとなるのが、小売店などのオーナーがWiFi設置への意欲が湧かないこと。月額1000円、1500円と通信費もかかり、『インバウンド需要で集客ができる』などと言われても、設置効果に実感がないのが実情だ。そこで、WiFiを活用したマーケティングツールを用意して、店舗への集客の仕組みを作ろうと考えた。その仕組みづくりのパートナーとして、今回2社との提携に至った」と提携の目的について説明する。

電通には、位置情報を活用した広告プラットフォームに、WiFiでの端末の接続履歴など、タウンWiFiが収集する情報を提供して連携。ユーザーが小売店などに来店したときの接続状況を検知し、来店頻度などによるセグメントで広告を配信できるようなサービスを開発し、より効率的な集客につなげていく。

国際航業は、地理情報データを使った出店コンサルティングや、ポスティングチラシなど広告の配布プランの支援などを行っているが、今までは静的な情報を元にサービスを提供してきた。提携により、ユーザーの現在位置での分布や移動経路など、タウンWiFiがリアルタイムで集計する動的なユーザー情報に基づき、小売店向けの新しい商圏分析などのマーケティングツールを共同で開発していく。

調達資金は、ユーザー獲得のためのマーケティングに使うと荻田氏は話している。ユーザーの行動データを増やすことで、WiFiオーナーがよりWiFiを使ったマーケティングをやりやすくして、WiFi設置数を増やし、日本のWiFi環境をさらに良くしたいとの考えだ。

また、これまで接続可能なWiFiを拡大する際、一つ一つ人力で調査していたWiFiの情報収集と解析をAIで実現するシステム「WiFi認証AI」の開発も加速する。

荻田氏は「我々は通信サービスだと考えている。WiFiをアグリゲートして、世界中のどこでもネットが使える環境を実現したい」と語る。

タウンWiFiでは近々、世界30カ国のWiFiサービスに対応する予定だということだ。荻田氏は「現地のユーザーもネットが使えて、旅行者も現地SIMがなくてもWiFiでネットを利用できる、というようなグローバル通信サービスを目指す」として、「その実現には、WiFiを設置してもらうためのモチベーションを上げる仕組みが必要。他の国でも、WiFiオーナーの集客につながるマーケティングツールは提供していくつもりだ」と話している。

Apple、Mac向け独自チップを開発中との報道

Apple はMacに自社製の独自チップを使おうと計画している。これは現在デスクトップとノートで使われているIntelチップが置き換えられるかもしれないことを意味している。Bloombergが報じた。

Appleはこれまでにも数多くのカスタムチップを作っている。Bluetoothヘッドホン用のW-series、Apple Watch用のS-series、iPhone用のA-series、さらには新しいiPhoneで使われているカスタム版GPUなどだ。つまりAppleは、チップのファブレス製造を行う方法をいくつも持っている。デバイスの用途を益々特化し、サードパーティーへの部品の依存度を減らす意味でも理にかなった考え方だ。すでにAppleはQualcommとロイヤルティの件でもめている。またMacは製品ラインアップ的には第3の製品ともいえるが、今も会社の収益の大きな部分を占めている。

すべてのカスタムチップを自社開発することによってAppleは様々なことが可能になる。少なくとも、デバイス同士が効率的に話し合えるシステムにMacを仲間入りさせることができる。すでにAppleはユーザーのアクティビティをデバイス間で移動する手段をいくつも持っているが、これをよりシームレスにすることで、ユーザーをAppleエコシステムに囲い込むことが容易になる。W1チップ内蔵のワイヤレスヘッドホンをiPhoneに接続したことのある人なら、一般のBluetoothヘッドホンとの違いがわかるはずだ。チップセット全体を支配することでさらに差別化が強化されるだろう。Bloombergの記事によるとAppleは早ければ2020年にはチップを製造する可能性がある。

そうなればIntel は明らかな敗者となる恐れがあり、市場はそれを映し出している。Intel株はこのニュースのあと8%近く下落した。Appleが従来のチップからカスタムデザインへ移行することは、Intelが長年培ってきたアーキテクチャーからの明確な離脱だ。そして、独自のチップ設計を見込んでいるのはAppleだけではない。Amazon Alexa向けに独自のAIチップを開発して、Amazonエコシステムへの取り込みを狙っている。主要メーカーらが独自アーキテクチャーに目を向ける一方では、居並ぶスタートアップの群れがAI向けカスタムチップ開発のために巨額の資金を集めている

Appleはコメントを拒んだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

コンテンツマーケティング運用時に必ずぶつかる8つの疑問とその答え

今では、ウェブマーケティングに携わる方にとって、コンテンツマーケティングという言葉は一般的な言葉だ。そして、「ユーザーにとって価値あるコンテンツを作る」という言葉を誰もが口にするようになっている。 しかし、この基本的なあ […]

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