GoogleとJohnson & Johnsonが共同でロボットがアシストする手術台を開発

GoogleとJohnson & Johnsonが、両社のパートナーシップにより、ロボットがアシストする高度な手術台を開発する、と発表した。この共同事業には両社の“能力と知財と専門的知識・技術”が注入され、Johnson & Johnsonの子会社で医療機器のメーカーEthiconも参加する。

発表声明の骨子は、ロボットを利用して人間外科医を、置換するのではなく補助する点にある。それが少なくとも、このパートナーシップの現段階の主題だ。発表声明から、その趣旨的な部分を引用してみよう:

ロボットがアシストする外科手術は、侵襲性がきわめて低い手術技法であり、外科医には手術行為の間により大きなコントロールとアクセスと正確性を提供し、一方患者にはトラウマと恐怖を最小化し、術後の快癒を早める。両社は新しいロボットツールの開発を探究し、外科医と手術室の専門スタッフに、今日最良の医療機器技術と最先端のロボット工学システム、および画像とデータの分析技術を組み合わせた能力を提供する。

ロボットがアシストする手術では一般的に、人間外科医がコンピュータや遠隔操作機器を介して器具をコントロールする。それにより、人間の手が行う場合よりも細かいコントロールと精度が得られる。またその手術は、手が行う場合よりも侵襲性が少なく、したがって回復も早い。

ここに記述されている新しい手術台は、おそらく、手術関連のデータ収集や分析にも利用されるものと思われる。それらのデータの蓄積が、今後長期的には、治療技術や外科技術の向上に貢献するだろう。これまで、一部のロボットアシスト手術でGoogle Glassが利用されたが、今回のGoogleの参加は、ロボットアシスト手術の運用コストの低減にも寄与することが期待される。

出典: Business Insider

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


パーキンソン病の患者が作った病態自己管理アプリMyHealthPalは研究機関へのデータ提供も目指す

【抄訳】

ウェアラブルは、その開発と利用の進展とともに、保健医療方面の応用への関心が急速に拡大している。アプリやデバイスによる健康管理が、徐々に日常化しつつある。毎日、状態を監視する必要のある患者は、とりわけ、このハードとソフトの組み合わせから得る利益が大きい。そしてもちろん、今は多くのスタートアップがこの流れに乗ろうとしている。

今日ステルスを脱したiOSアプリ+プラットホームのMyHealthPalは、ユーザに長期的な健康管理機能を提供するが、最初はとくにパーキンソン病に焦点を当て、またこれと同様の疾病も対象にする。

【中略】(投資関連)

ファウンダのMike Barlowは、2年前の41歳のとき、パーキンソン病と診断された。そして彼は、治療の効果を自分で管理し、測定し、症状の変化をチェックし、各日の気分や食事やエクササイズなどを記録する便利な方法がないことに気づいた。

そこで彼が作ったMyHealthPalは、患者の日々の各種データを、その患者用のダッシュボードに記録し表示する。

類似のアプリとしてmpowerやGluko、GlucoSuccessなど(主に糖尿病関連)がある。AppleのHealthKitとResearchKitも忘れてはならない。NEAをはじめVCたちも、こういう、個人の健康管理分野に着目している。

しかしmyHealthPalは、その疾病の患者自身がそのほかの患者のために設計した、という点が、大きなメリットだ。

myHealthPalでは、ユーザが自分のデータを匿名化して寄贈すると謝礼として売上の一部をもらえ、それが研究機関や介護施設などへユーザの名前で寄付される。それはまさに、患者たちのための共有経済だ。

この件でMyHealthPalはEUや合衆国のプライバシー規則へのコンプライアンスを重視し、また同社の技術は、合衆国の電算化医療情報保護のための法律HIPAAにも準拠している。

CEOのMary Keane-Dawsonは、こう言う: “最終的にMyHealthPalはデータ分析のプラットホームになり、研究者たちがここで大量のデータを利用できるようになる。そういう展望があるからこそMyHealthPalは、投資家と医学研究機関の両方が関心を持つビジネスなのだ”。

今現在、ニューヨークの高名な病院、Mount Sinai Hospitalで試験を行っている同社は、今後イギリスと合衆国のそのほかの機関やチャリティーなどと連携していく予定だ。

これをあえて‘市場’と呼ぶなら、不幸にしてとても大きな市場だ。国連の世界保健機構(WHO)によると、慢性疾患(パーキンソン病、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患、過敏性腸症候群、HIV/AIDS、アルツハイマー病など)の患者は全世界で4億2100万人もいる。

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Yコン出身のNotable Labsは、カスタマイズされた医学検査で脳腫瘍の治療を目指す


Matt de Silvaが Thiel Capital でヘッジファンドのマネジャーとして働いていた2013年の秋、彼の父が脳腫瘍、それも侵攻性の多形性膠芽腫を患っていることを知った。

この種類の腫瘍の治療方法は限られている。de Silvaの父親は、化学療法と放射線治療を行ったとしても余命が3ヶ月から6ヶ月しかないと宣告された。この種の腫瘍を患う人の時間は15ヶ月程しか残されていない。

de Silvaはその事実に打ちのめされたが、父により良い治療を見つけることを決意した。他の治療法について調べる中で、彼は1つのアイディアに辿り着いた。それは侵攻性の腫瘍に対抗するために、既に認可されている医薬品の分子構造の組み合わせを活用することだった。

「調査する中で、多くの医師と患者がこのアプローチに対して前向きであることが分かったのですが、それを行うには充分なデータがありませんでした。」と彼は言った。

このことはde Silvaを後押しした。彼は、親友で医学部準備教育課程の学生のPete Quinzioと組み、YCの出資を受け、Notable Labsを立ち上げた。Notable Labsは、脳腫瘍患者に対し、それぞれに適した検査を行うことでアメリカ食品医薬品局が承認している化合物の最適な組み合わせを導きだす。これはすぐに医師によって処方することができる。

通常、このようなアイディアがスケールすることは難しい。開発には膨大な時間と費用がかかり、データも充分に揃えるにはそれなりの期間が必要だ。新しい医薬品が手に入れられるようになるまで、平均で29億ドルの費用と12年もの期間を要する。そこまでできたとしても、その間に腫瘍が変異し、その医薬品が効果的でなくなることもある。

Notable Labsは、研究室での運頼みの実験や時間を削減する為に、別のYCの出資を受けるAtomwiseの予測分析手法を使用する。そしてカスタマイズされた装置で、短い時間に何千もの組み合わせの医薬品を検証することを可能にした。

調査する中で、多くの医師と患者がこのアプローチに対して前向きであることが分かったのですが、それを行うには充分なデータがありませんでした。

— Notable Labs 共同ファウンダー、Matt de Silva

2014年の8月、Notable LabsはFounders Fund、First Round Capitalと、Steve Caseが率いる非営利組織のAccelerate Brain Cancer Cureから出資を受けた。Notable Labsは研究者を初めてUCSFから迎え、サンフランシスコのSOMA地区にあるオフィスビルの一階のシェア研究所を借りて活動している。

de Silvaは、シェア研究所内で彼らが借りているデスクスペースやシェア研究所の自由に使用できる高額な設備を紹介して回った。その後、彼らが研究に使用している保存室へと行き、Pythonで走るカスタマイズされた機械の説明をした。

一人の研究者が青いゴム手袋をはめ、ガラスで区切られた実験エリア内でシャーレに乗せた腫瘍細胞を扱っている所だった。de Silvaは、部屋の隅に置かれた保冷庫から赤い溶液で満たされた透明な箱を取り出した。その箱は、ちょうどサンドイッチを入れるタッパー程度の大きさだった。

「液体の中に小さな浮遊物があるのが見えますか?これは、父の腫瘍の細胞です。」と彼は説明した。

de Silvaは脳腫瘍の細胞とそれらの変異した細胞は検証に適していると言う。「これらは、一定のスピード、それも早いスピードで3次元のスフェロイドを形成し、実際の腫瘍をシミュレートします。」と彼は言う。

各種の変異した細胞でも検証を行うことができ、Notable Labsの方法を用いれば、無数にある医薬品の組み合わせを、その場でそれぞれの患者に則したものにアップデートすることができる。

de Silvaは、今度はたくさんの小さな四角に区切られた黒い容器を取り出すと、それぞれの四角の窪みに液体と細胞を入れると説明した。細胞は容器の下の方に沈み、様々なテストが行われる特別な機械へと入れられる。窪みの中には、それぞれ別の組み合わせの化合物が入れられ、どれが腫瘍に対して効果があったかを検証する。医薬品の効果、安全性、腫瘍の抑制といった点から優先すべき医薬品を導きだす。その情報は患者の医師の判断の為に伝えられる。

現在Notable Labsの研究対象は、脳腫瘍の治療に焦点が当てられている。それにはいくつか理由があるが、de Silvaにとって最も重要なことは、脳腫瘍の患者は治療方法の選択肢が乏しいことを解決するということだ。

残念ながらNotable Labsが、de Silvaの父親の病を治す最適な組み合わせの医薬品を見つけるには時間が足りなかった。彼の父が脳腫瘍に屈したのは、一週間半前のことで、それは脳腫瘍の診断を受けてからちょうど15ヶ月のことだった。

父を亡くしてまだ日も浅いが、それでも始まったばかりのスタートアップを前に進められる理由についてde Silvaに聞いた。彼は、父のような脳腫瘍を患う人により良い治療を届けたいという思いが今まで以上に強くなったと答え、その声には固い決意が感じられた。

「父のおかげでNotable Labsがあります。」と彼は言った。

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(翻訳:Nozomi Okuma / facebook


新薬の候補物質をスパコン+ニューラルネットで迅速に見つけるAtomwise

カリフォルニア州Mountain Viewの彼のアパートから電話に出たAtomwiseの協同ファウンダAlex Levyは、“医者や薬屋に行かなくても、自分の家で、はしかの治し方が分かるんだよ”、と言った。

Y Combinatorの今の‘在学生’であるAtomwiseは昨年、一般的によくある疾患や、希少疾患の治療法を見つけるためのプロジェクトを10以上ローンチした。いずれも、治療に費用や時間がかかりすぎる病気だ。同社はエボラ出血熱ではIBMと協働し、はしかの治療法ではカナダのダルハウジー大学と共同研究をした。Levyによると、同社は、多発性硬化症の治療薬候補を見つけるために、わずか数日で820万種の化合物を調べた。

一般的に、新薬を開発して市場に出すまでには平均12年の年月と約29億ドルの費用を要する。開発される薬のうち、めでたく家庭の薬棚に収まるのは、ごくわずかだ(治験にまで行くのは5000件の研究開発案件のうち、わずか1つ)。

まだ存在しない仮説的な薬を調べることもできる。

—-Atomwise協同ファウンダAlex Levy

Atomwiseは、スーパーコンピュータと人工知能と、何百万もの分子構造を調べる特殊なアルゴリズムを使って、新薬発見のローコスト化を実現しようとしている。

“それはまるで超人の脳みたいに、何百万もの分子を分析してそれらの作用を、数年ではなく数日で調べる”、とLevyは言う。その仮想薬物発見プラットホームは、ディープラーニングを行うニューラルネットワークがベースだ。それは、既存の薬の分子構造と作用に関する何百万ものデータポイントを自分で学習するところから、仕事を開始する。

Atomwiseが使っているディープラーニング技術は、GoogleのDeepMindと同じようなタイプだが、応用の対象が医薬品という重要な分野だ。症状と治療薬のペアを見つけていくこの技術は、理論的にはまだ存在しない、今後ありえるかもしれない病気の治療薬を見つけて、何百万もの命を救うかもしれない。

“まだ存在すらしていない仮説的な薬を調べることもできる”。とLevyは言う。“新しいウィルスが登場すると、Atomwiseはその弱点を見つけて仮説的な治療法を素早く特定し、テストできる”。

また、現在市場に出回っている薬の化学構造をあらためて調べて、既存の疾患の治療可能性を見出すこともある。Atomwiseは今、FDAに承認され市場に出回っている薬の分子構造を調べて、エボラ治療薬の候補を見つけようとしている。

[写真: 細胞上で増殖するエボラウィルス]

今、多くの医療専門家たちが、今後20年で抗生物質耐性菌が急増して、あらゆる抗生物質が効かなくなり、巨大な医療危機をもたらす、と警告している。Atomwiseのスーパーコンピュータは、そんな手強い菌にも効く薬を見つけるかもしれない。

Atomiseが見つけた化合物がいきなり家庭の薬棚にやってくるわけではないが、しかし大量の分子構造を調べて候補を見つけるという作業を、コンピュータが短時間でやってくれることは、ありがたい。原理的には人間研究者は、そのあと、つまり候補物質を調べるという作業だけをやればいいから、新薬発見〜市場化に要する時間も短縮されるはずだ。

ただしAtomwiseはまだ若い企業で、治験にまで行った薬はまだ一つもない。製薬業界にとっては、大助かりな技術と思えるけど。

“もちろん試験は必要だけど、そこに至りつくまでの推量的作業を、すべてうちが代行できる”、とLevyは言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


民間遺伝子検査スタートアップ23andMeをFDAがやっと認可…今回はブルーム症候群のみ

合衆国食品薬品管理局(U.S. Food and Drug Administration, FDA)は23andMeに、ブルーム症候群(Bloom Syndrome)の遺伝子検査キットの販売を認めた。

ブルーム症候群は希少な劣性の遺伝子疾患で、背が低いことと、がんになりやすい性向がその特徴だ。この疾患を持つ子の親には、その症状がまったくない。

23andMeは、医療機関等ではなく消費者に直接、遺伝子検査を提供しているので、個人が自分の遺伝子にブルーム症候群の形がある/ないことをチェックでき、その疾患を持つ子が生まれないように努めることもできる。

23andMeは2013年に、家庭用遺伝子検査キットの販売を停止するよう命令された。FDAの承認を得るための必要条件を、満たしていなかったからだ。そのキットは254種の疾病マーカーを検査できた。FDAはこれらのキットを医療器具と分類し、一般大衆に売るためには認可が必要、とした。今回のように医師の承認なくFDAがこの種の検査を承認したのは、初めてのことだ。

FDAはブルーム症候群のキャリアスクリーニングテストをclass IIに分類している。それは、消費者直販をするためには特別のコントロールが必要、という意味だ。このキットは発売前のFDAによるレビューを、免れている。

FDAのCenter for Devices and Radiological Healthの、標本検査室長Alberto Gutierrez, Ph.D.は、“消費者が直接、自分や家族の個人的遺伝子情報を、FDAに認可された専門企業等から得なければならない必要性はほとんどない、とFDAは信じている”、と言っている。原則として23andMeのような民間企業はなくてもよい、という立場だ。

今回の承認は対象がブルーム症候群というたった一つの遺伝子異状に限られている。しかし今後は、そのほかのタイプの遺伝子検査も認められるかもしれない。23andMeのCEO Anne Wojcickiはブログ記事で、“今回の認可により、今後の公的認可申請のための足がかりができた”、と書いている。

彼女は曰く、“この認可は一つのキャリアのステータスを検査するだけだが、今後はもっと多くの検査の認可を得て、総合的なプロダクトを揃え、合衆国の顧客に健康情報を提供していきたい。それが、うちの使命だ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ほとんどの種類のAIDSウィルス(HIV)の細胞付着を阻止できる新しい化合物を発見

HIVを阻止する新しい化合物が、すでに30年にも及ぶAIDSワクチンの研究に対する答かもしれない。

National Institute of Allergy and Infectious Diseases(国立アレルギーおよび感染症研究所)の科学者たちによると、彼らが発見した新しい化合物は、通常の抗体のような蛋白質を細胞中に作るが、そのY型の頭部が、AIDSを起こすウィルスに対するブロッカー(遮断因子)として働く。

HIVはスパイクにおおわれていて、細胞内の二つのレセプターに付着しようとする。抗体は一つのタイプのスパイクをブロックできるが、ほかはできない。新しい化合物は、eCD4-IGという蛋白質を作り、ウィルスが細胞に付着しようとするときに、両方の接合スパイクをブロックする。

ウィルスをブロックするこれまでの方法は、さまざまな抗体のミックスにより、1〜2種類のウィルスをブロックできた。しかしこの方法は、効率が悪いことが多かった。

この新しい実験的な化合物は、猿に対するテストで、もっとも毒性の強い種類のHIVに対しても有効、と実証された。テストで新しい化合物を投与された4匹の猿は、昨年いっぱい何度も再感染を試みられたが、今でもHIV陰性だ。このプロジェクトを進めている科学者たちは、それが有効なAIDSワクチンが得られた証だ、と信じている。

プロジェクトの指導研究官、ドクターMichael Farzanは、声明文の中で、“われわれの化合物はこれまで記述があるものの中では、もっとも幅広くもっとも強力な侵入阻止素材だ”、と言っている。

National Institute of Allergy and Infectious Diseasesの部長であるドクターAnthony S. Fauciも、Farzanに同意している。彼は、“それはとてもすばらしいし、その方法にはきわめて将来性がある。今はまだ動物実験の段階だが、今後はヒトで治験して効果を検証する必要がある”、とNew York Times紙に語っている。

この研究の初出は、Nature誌だ。

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Google、健康医療関連情報もナレッジグラフで提供開始

Googleはセマンティック検索を進化させ、検索用語により深く関連する内容を通常の検索結果よりも前に表示するといったサービスを強化しつつある。そしてこの度、健康関連の検索についてもセマンティック検索の機能を取り入れることを決断したようだ。

Googleによると、Googleプロダクトからの検索のうち、20件に1件は健康関連のものであるらしい。

具体的には健康関連の検索について「ナレッジグラフ」を表示していくという話で、こちらのブログでアナウンスされている。GoogleのプロダクトマネジャーであるPrem Ramaswami曰く、病気の症状を入力する際には医療的な情報を求めている人が多く、そのニーズに対応しようとしているのだとのこと。

一般的な症状や治療法などに加え、緊急を要する症状なのか、伝染の可能性はあるのか、とくに気をつけなければならない年齢はどのくらいなのかなどといった情報も提供していきます。いくつかの症例については協力機関から入手した詳細なイラストで症状を解説します。まずナレッジグラフ経由で基本的な情報を入手すれば、その後に検索すべき内容や、医者に問い合わせるべき内容をわかりやすく把握できると思うのです。

Ramaswamiによれば、Googleは「複数の医師」と協力し「役立ちそうな情報を丁寧に集めている」とのこと。「協力してくれる医師たちや、ウェブ上にあるさまざまな医療系サイトからの情報を集めたもので、集約して情報を提示するナレッジベースの内容についてもGoogle社内の医師やメイヨークリニックによって精査しています」ということらしい。

健康関連の情報については、Googleで検索してみても、間違った情報ばかりが表示されるという悪評もあった。Googleとしては、そうした評判に対抗して、正確な情報を提供できるような仕組みを整えようとしているのだろう。

そしてもちろん、健康関連というのは今後のデジタルサービス(とくにモバイル分野)において主要な戦場になるという見込みもあるのだろう。この分野に早い段階から注力することにより、スタンダードとしての地位を獲得したい狙いもある。医者にいって「ネットでも調べてみたのですが」などと言っても、現在はほとんど相手にされないという状況だ。そういう状況が近く変わるのかもしれない。

(もちろんGoogleのこのサービスは医療行為の代替を目指すものではないと強調している。利用者の知識を「深める」ためのものであるとのこと。ただしそうは言ってもGoogleは最近、ライフサイエンス分野に深い関心を示してはいる。そうした中、提供される情報も「医療行為」に近いものとなっていくことは考えられる)

当初は一般的な症例を案内する程度のものとなるが、それはほんのはじまりに過ぎないと言えるだろう。医療界の百科事典的な存在として機能していきたいという狙いがあるはずだ。今後もさらに医療健康系に力を入れてWebMDなどが存在感を示している領域にも進出していくことになるだろう。

現在のところは英語のみの対応だ。しかしRamaswamiは次のようにも言っている。

取り扱う病状の範囲を広げるだけでなく、多言語対応も進めていきたいと考えています。凍傷やテニス肘、あるいは麻疹の症状について、世界中の人々にGoogleアプリケーションを通じた情報提供を行なっていく予定です。

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(翻訳:Maeda, H


生体サンプルによらず血液でリアルタイムにがんを検査するGuardant Healthが$50Mの新資金を獲得

バイオプシー(biopsy)をせずに血液でがんを検査するテスト方法Guardant360を提供しているGuardant Healthが今日(米国時間2/3)、シリーズCで5000万ドルを調達したことを発表した。これで同社の資金調達総額は9000万ドルになる。今回のラウンドはLightspeed Venture Partnersが仕切り、Formation 8と、これまでの投資家Khosla VenturesSequoia Capitalが参加した。

同社が血液によるがん検査を初めて商業化し、Guardant360を立ち上げたのは約1年前だ。それはバイオプシーによらず、同社独自のDNA配列を利用することによって、同社によれば、がん細胞内の遺伝子の変異が医師にとってよく分かるようになる。

これまで医師たちは、バイオプシーを採ってラボに送り、検査させていたが、それは結果が出るまでに時間がかかっていた。しかもがん細胞は変異して従来の治療が効かなくなることがあるが、医師が、ある治療法が実際に有効かどうかを事前に知ることは難しい。Guardant360は、血流の中に入り込んだ腫瘍片のDNAを取り出し、その腫瘍のゲノムを配列して、それにマッチする正しい治療法を見つける。

Guardant360は、バイオプシーの代わりに血液を使ってリアルタイムで、乳、肺、皮膚、および前立腺のがんを検査する初めての商用製品だ。

世界のがん検出市場は、利益性も高い。その売上規模は2020年に1690億ドル近くになる、と予想されている。IlluminaやSequenom、Foundation Medicineなども、同様の、血液によるがん検査の開発を計画中であると言っている。Guardant Healthによれば、腫瘍学者/専門医の中でハイテクによるソリューションを利用している者はわずか30%だそうだ。

同社は今回の資金を、会社の成長と、医師たちに対する同社製品の普及活動に充てていきたい、としている。Guardant HealthのCEO Helmy Eltoukhyは、“この新たな資金により事業の規模を拡大して、バイオプシーフリーの血液検査に対する大きな需要に応え、医師たちが患者にとって効果の高い治療法を見つけるお手伝いをしたい”、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


DeNA、ヘルスケア領域での”次の一手”は健保向けサービス-住友商事と合弁で

2014年には遺伝子解析サービス「MYCODE」を開始してヘルスケア領域に踏み込んだディー・エヌ・エー(DeNA)だが、今度は健康保険組合向けの事業を開始する。DeNAは2月3日、住友商事と合弁会社を設立し、新サービス「KenCoM(ケンコム)」を4月から提供することをあきらかにした。

合弁会社の社名はDeSC ヘルスケア(ディーエスシーヘルスケア)、3月設立予定で、資本金は3億円。出資比率はDeNAは51%で住友商事が49%。代表者代表取締役社長にはディー・エヌ・エー ヘルスケア事業部事業部長の大井潤氏が就任する。大井氏はMYCODEを運営するDeNAライフサイエンスの代表も兼任する。

KenCoMでは、利用者の健康データを一元管理し、利用者の健康度に応じた情報提供を行うという。具体的には、健康診断情報を取り込んで時系列で管理・閲覧したり、その健康データや興味・関心もとにユーザーごとに最適なコラムやニュースを提供する。DeNAいわく「これまでに培ってきたゲームや各種サービスのノウハウを活用し、より健康に関心を持って飽きることなく続けていただく仕掛けが随所に盛り込まれます」とのことだ。

厚生労働省では現在、健康保険組合に対してレセプト(医療報酬明細)等のデータの分析、そしてその分析に基づく組合加入者の健康保持増進にむけた「データヘルス計画」の策定と実行を求めているという。DeNAで現在、複数の健保組合に対して導入を提案している。


病院の救急部門のリソース必要量を予測するAnalyticsMD

【抄訳】

AnalyticsMDY Combinatorの今年の新卒で、難しいけどとても重要な問題に挑戦している。それは、病院のスタッフによる、リソースのアロケーションに関する選択を最適化して、仕事の効率を上げると同時に患者のケアをより充実させることだ。ファウンダたちは、自分たちのプロダクトを“病院やヘルスケアシステムのための航空交通管制官”、と呼んでいる。

そのサービスは、リアルタイムの分析に基づいて、求められている変化を予測し、スタッフやベッドの増員増設をそれが実際に必要になる前に配備できるようにする。それによって、救急室の待ち時間が一定の限度を超えたり、患者のケアの質が劣化することを未然に防止する。それはHIPAAに準拠したSaaSで、サンフランシスコベイエリアの大型病院をはじめ、いくつかの医療機関がすでに採用している。

AnalyticsMDの心臓部は大規模な機械学習による予測エンジンで、協同ファウンダのBrent NewhouseとMudit Gargによれば、それが、電子的医療記録や、スタッフ充足システム、外来患者数、ベッドのセンサ、緊急呼び出しボタンのデータ、天候情報、季節的疾病情報、地域のイベント情報などなど雑多なデータ信号を全変域にわたり摂取して、そこにリソースの需要予測に結びつくパターンを見つける。

その基本的なコンセプトは、“マシンに十分な量のデータと学習アルゴリズムを与えてやれば、パターンを見つけるか、少なくとも、今後起こりそうなことを適正な精度で見つけ出す”、というもの。実際にAnalyticsMDは、ベッドの増設必要量などを、実際に必要になる一日前までに予測できる。

またそのソフトウェアはリソースの需要の確率を計算するだけでなく、それらの増員増設に伴う費用と、医療サービスの質や患者の満足度も算定する。そしてそれらに基づいて、意思決定のためのリコメンデーションを出力する。

“予測の生成には不確実な面が必ずあるので、意思決定のための最終出力には、新規リソース導入の費用やメリットといった別の要素も加味しなければならない”、とGargは述べる。

“生産技術の分野から借りた考え方だけど、患者の数が23人になります、という特定の値を出すことよりも、重要なのは予測の分布だ。その分布空間の次元に、費用や満足度などがあるから、それらを勘案して最終的なリコメンデーションを作る”、とNewhouseが言葉を足した。

“予測の分布の履歴を知っていれば、最適費用や最小費用に基づいて比較的無難な意思決定を導ける。明日の患者の数が正確にわからなくても、費用に基づいて、保守的に行くならこれ、十分余裕を見るならこれ、というリコメンデーションができるのだ”。

複数のデータ信号をダッシュボード上に視覚化して見せるソフトウェアは多いが、しかしそれでは、スタッフがそこから何かを正しく判断することが難しい。AnalyticsMDのように、データの解釈==リソースの需要予測までやってくれて、しかも一定の幅のあるリコメンデーションを出力するサービスは、新しいと言える。

【後略】

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薬の治験のセットアップと管理を支援するSaaS goBaltoが$12Mを調達

薬の治験をより容易に、そしてより迅速にするサービスgoBaltoが今日(米国時間1/20)、Mitsui Global InvestmentとDolby Family Venturesから新たに1200万ドルを調達した、と発表した。

これで2008年にサンフランシスコで創業されたgoBaltoの資金調達総額は3100万ドルになる。同社の企業向けSaaSは、治験の初めの部分を管理する。そこでは製薬会社が、治験を行う場所を編成し、患者を見つけ、当局に許可を申請しなければならない。

多くの企業やその研究部門がExcelのスプレッドシートやメール、電話などを駆使してそのタスクを行いがちだが、goBaltoはその全過程がより円滑に効率的に流れるよう、図っていく。治験は複数の国にまたがって行われることが多いので、これまでは最大で18か月も要していた。

同社はこの新たに得た資金を、55か国にわたるグローバルなカスタマサービスと技術的サポート、マーケティング、および製品開発とその工程の改善に充てていく。goBaltoは今そのソフトウェアの、治験のための適切な場所と患者の確保を支援する部分の改良に注力している。

同社によると、今行われている大手製薬会社による治験のおよそ半数が、少なくとも部分的には、goBaltoを利用している。

goBaltoのCEO Sujay Jadhavは同社のソフトウェアのことを、“治験のためのTurboTaxであり、インテリジェントなワークフローがソリューションに導く。その過程全体を自動化できる”、と説明している。

これまでの治験のやり方に比べて、goBaltoを使った場合には治験に要する時間が最大で30%節減されるので、製薬会社や研究機関は新薬をより早く市場に投入できる、という。

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光療法で頭髪を成長させるiGrowはまるでSFのようにクール、というかSF映画の小道具のよう

おヘアがうすくなってきた方に、朗報。Apira Scienceという新進企業が、低光療法(low-light therapy)…弱い光(レーザー、赤外線など)を当てる療法…で、もうすぐあなたのヘアを育て、お顔のお肌も若返らせてくれる。

信じられない?

私もそう思ったから、同社の製品iGrow(ヘア用)とiDerma(お肌用)をチェックしてみた。

同社によると、この技術はFDAの承認を得ており、大規模な試験により有効性を実証している。とはいえ、光療法で髪を伸ばし、肌をきれいにする、というアイデアは比較的新しい。

製品にはiPodにつなぐヘッドフォンがついている。ユーザはiGrowとiDermaの両方を、週に4回、各回25分以上装着しなければならないから、賢明なアクセサリだ。

お肌が若返るiDermaはまだ開発中で、その予価は300から400ドル。iGrowは600ドルあまりだ。

詳しくはここで

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ウェアラブルとコラボレーションで保健医療が変わる

[筆者: Unity Stoakes]

編集者注記: Unity Stoakesは、StartUp Healthの協同ファウンダで社長。

デジタルヘルスケア市場の勃興とともに、大手テクノロジ企業はそこにビジネス機会を求めて、パートナー探しの動きを開始している。

12月の初めには、Google Glassのチップの提供企業がTexas InstrumentsからIntelに変わった。またGlassをヘルスケアワーカーや医師たちの仕事の現場に持ち込むことを考えているGoogleは、Glassを使って電子的な健康データを記録閲覧するアプリケーションを、ローンチするかもしれない。

IntelとGoogleという巨大テクノロジ企業が協力して、ウェアラブル技術のヘルスケアへの利用を進めていくという動きには、将来性が感じられる。しかしそれに対する業界全体のコラボレーションは、まだ始まったばかりだ。

ウェアラブルの今の利用はもっぱら活動追跡(activity-tracker)に集中していて、ヘルスケアへの本格的な応用はまだまだこれからだ。ヘルスケアの消費者化という動きと、それを自らのプロダクトやサービスで促進しようとするテクノロジ企業の姿勢は確かに見られるが、今もっとも積極的に初期的なイノベーションが進んでいるのは、ウェアラブルによるヘルスケアの革新だ。

ヘルスケアという業態には、法や政府による規制と、製品開発に要する時間が長い、という二つの重荷がある。成功するプロダクトを市場に出すことは、大企業にとっても、生まれたばかりのスタートアップにとっても、ともに困難な課題だ。スタートアップにはアドバイザーと仲間とお金が必要だし、大企業には‘買ってすぐに使える’イノベーションを抱えた起業家が必要だ。今日のヘルスケア市場には、前例のない大きな変化が起きようとしているので、大企業とスタートアップのどちらにとっても、目の前に挑戦と機会の両方が横たわっている。

弊社のポートフォリオ企業の一つである、初期的段階のウェアラブルスタートアップBASIS Scienceを見てみよう。BASISは起業家たちのネットワークと彼らのイノベーションに助けられ、継続性のあるサポートインフラストラクチャを獲得して、順調にスケールしていた。そのため2014年の3月には、Intelによる買収につながった。

ウェアラブルのイノベーションは今日、活動追跡を超えて生活の質の改善や、ウェアラブルだからこそできる貴重なデータの収集や利用へと広がっている。たとえばMC10は、家庭用診断/モニタリングツールをいくつか開発しており、その中にはリモートでスマートフォンからモニタできる赤ちゃん用のパッチもある。

Googleは製薬会社のNovartisとパートナーしてスマートコンタクトレンズを開発している。主に、装着者の血糖値をモニタすることが目的だ。Oxitoneは世界初の‘健康ブレスレット’を作り、それを使うと、肺や心臓関連の異状を継続的に監視できる。またCeroraのヘッドセットは、脳震盪など脳の傷害や、アルツハイマー病の診断などができる。

Intelがヘルスケアに進出したことは、今の時代が、ビッグデータ分析や多様なセンサやインターネットに接続したデバイスによって、ヘルスケアの革命が始まっている時代であることを、物語っている。そこに、多くのビジネス機会があることは、疑う余地もない。

私たちが今生きているこの世界は、身の回りのあらゆること/ものにテクノロジが浸透していきつつある世界だ。ベッドも車も冷蔵庫も、かなたのアプリケーションやプロダクトが私たちのことをより良く理解するためのデータを集めて送る。これからは起業家たちが、そういう多様なイノベーションを製品化して、ヘルスケア産業と新しいエキサイティングな方法でパートナーし、共にヘルスケアを作り変えていくだろう。

関連記事(未訳)〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Samsung、自閉症児童治療支援アプリケーションの「Look At Me」をリリース

ここ数年、自閉症スペクトラムの子供を持つ親や教師のために、さまざまなテック系ツールが登場してきている。コミュニケーションスキルを磨くためのアプリケーションやゲームが登場しているし、またバーチャルリアリティによって、さまざまな「状況」への対応力を訓練させようとするツールもある。多くは小規模チームが開発するものだが、自閉症スペクトラムの診断が増加する中、大企業の参入も増えてきたようだ。

本稿で紹介するLook At MeはSamsungが開発した自閉症児支援アプリケーションだ。Androidアプリケーションを通じて子供たちに視線を合わせる行為の練習をさせる。多くの自閉症児が視線を合わせるという行為を苦手としているのだ。

Samsungの他にも、たとえばGoogleおよび支援団体で構成するAutism SpeaksはMSSNGプロジェクトをアナウンスしている。自閉症スペクトラムと診断された子供やその家族からの遺伝子情報をあつめた世界最大のデータベースを構築しようとするものだ。データはGoogle Cloud Platformに登録し、科学者や研究者に提供する(MSSNGは以前The Autism Speaks Ten Thousand Genomes Programとして運用されていた)。またマイクロソフトも2001年より従業員の子供たちに対する応用行動分析療法(ABA)の保険適用を認めている。

こうした動きに、企業のPR的側面があることは否定できない。しかし診断例が増える中でも誤解も多い症例であり、社会的な意味も大きいものだ。また学校や家族などで行う治療や対症療法なども非常に高額であることが多い。

Google Playで公開されているLook At Meは、医者、盆唐ソウル大病院、および延世大学の心理学教室の教授などが共同開発したものだ。写真と顔認識技術を使い、自閉症スペクトラムの子供に対してゲームを通じて人とコミュニケートする術を学ばせることを目的としている。開発チームは20人の子供に対して8週間にわたる実験を行い、そのうちの60%でアイコンタクト行動での効果が見られたと発表している。

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(翻訳:Maeda, H


母体と胎児にとって安全で正確な出生前DNA検査技術のPreneticsが$2.65Mを調達

創業から5年になる企業がシード資金として数百万ドルを調達する、という例はあまりないと思うが、今日香港でまさにそれが起きた。バイオテックのPreneticsが、同社の次世代型出生前DNA検査技術で265万ドルを獲得したのだ。

と同時にPreneticsは、新しいCEOとしてDanny Yeungを迎えた。彼はGrouponの東アジアにおけるビジネスを今年の4月まで率いた。PreneticsではYeungは無給のCEOで、シードラウンドへの参加も個人として行った。しかし彼は、500 Startupsや彼自身が今年協同ファウンダとして創業したSXE Ventures、Grouponのアジア太平洋部門のトップJoel Neoh、SingaporeのCoent Venture Partnersなど、そのほかの投資家たちをかき集めることに尽力した。

同社は最初、香港城市大学(City University Hong Kong)の一研究部門だったが、2009年にスピンオフした。多様なDNA関連サービスを提供しているが、しかし今日は’Prenetics V’と名づけたサービスを公式にローンチした。それは、無侵襲的出生前検査(Non-Invasive Prenatal Test, NIPT)と呼ばれる遺伝学的検査で、DNA検査により胎児の16種類の健康条件を調べる。

安心感を提供

この検査は、母親の血液標本を妊娠10週目という早期に採取して行い、検定の精度は99%以上と高い。主な目的は両親に子どもの健康状態に関する安心感を与えることであり、そのために妊娠初期に今後の問題の可能性の有無を調べる。

NIPTは合衆国や一部の西欧諸国ではすでに標準だが、アジアは違う。

アジアでは、生まれる前の子どもを検査する方法が限られている。しかも、母親の子宮にプローブや針を挿入するなどの侵襲的な手法が多く採られるので、妊娠合併症のリスクがあり、誤診率も10〜20%と高い。また出生前検査をまったく行わない妊婦も多い。

対照的にNIPTは胎児に危害が及ばず、Preneticsによれば診断の精度も侵襲的な方法の200倍正確である。

Preneticsは同社の新製品により、アジアにおける出生前検査の状況を全面的に変えたいと願っている。同社の直接の顧客は医療の専門家であり、最終消費者ではない。とはいえ、同社は香港で消費者向けのマーケティングキャンペーンを行って、ブランドの浸透と、一般人および医療産業における知識と関心の高まりを促進したいと考えている。

生命観の大きな変化

Yeungは彼のグループ購入サイトuBuyiBuyを2010年にGrouponに売り、そのときの契約で今年までGrouponに在籍した。退社後彼は、最初にSXE Venturesを創業したが、やがて彼の“起業家本能”が再び首をもたげ、投資家業から実業へと復帰した。…本誌のインタビューで、彼はそう言っている。

“この会社が大きなインパクトを作り出すのを、ぼくなら支援できると信じている。16名のチームにPhDが4名もいる優秀なスタッフたちだから、ぼくのやることはプロダクトの商用化、サービスのパッケージング、そして製薬業界や一般消費者をこの会社が提供する利益について教育することだ”、と彼は言っている。

さらに彼はこう語る: “妊娠産業の市場は10億ドル規模だが、それにとどまらず、この技術には生命観そのものを根底から変える力がある。アジアではDNAの出生前検査というものの存在を知らない人が圧倒的に多いが、それは必須の検診になるべきだ”。

今はPrenetics Vが同社の主製品だが、Yeungは今後もっと提供製品の幅を広げたいと言う。そのために今回からすでにもっと大きな金額を調達してもよかったが、あえてそうしなかった。

ぼくの二人の子どももアジアで生まれたから、この検査によって得られる安心感が、親の一人として十分納得できる。しかしそのオプションを選べる機会に、これまで遭遇したことはない。でもPreneticsのような企業が香港に現れたのだから、今後は西欧だけでなくアジアでも、母体や胎児にとって侵襲的でないDNA検査がオプションとして存在するようになるだろう。そんな変化を、YeungとPrenetics社はこれから起こそうとしている。

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あなたの腕の静脈がすぐに見つかる装置ができた

何度も何度も探しまくらなくても、すぐに皮膚の下の静脈が見つかる方法が発明された。今ではオーストラリア赤十字の献血サービスは、その、近赤外線を使って血液を見つける装置で、見つけにくい静脈を見つけて、献血者の不安を取り除こうとしている。今後は、そういう不安を感じるタイプのドナーでも繰り返し献血してくれることが、期待できる。

献血サービスはオーストラリアの二社の製品を、初めてのドナー300名と経験者600名(年齢10−30歳)に対してテストする。とくに若いドナーに有効なら、彼らが生涯、赤十字の協力者になってもらえる、と期待している。

その静脈視覚化装置は、近赤外線を自然に酸素を失ったヘモグロビンに照射する。酸素を失ったヘモグロビンはその光線を吸収するので、静脈がグリーンに輝いて見える。

そのマシンは、光線を人間が肉眼で見ようとしないかぎり安全だ(だから光線を直視しないこと)。また光線の強さなどは被験者の個体差に合わせて調節できる。

次のビデオで、使用の実際を見てみよう:

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この救急ドローンはリモート指導つきのAEDを搭載…心停止の生存率をアップ

オランダの技術者が、救急用の除細動器無人ヘリを作った。このドローンはAmbulance Droneと呼ばれ、今のAEDのように、地域のいろんなところに置ける。緊急時に現場から呼び出すと数秒で到着する。搭載している除細動器は誰でも操作でき、ショック状態が収まったら医師が状況をモニタできる。

ドローンにはWebカメラとスピーカーがあり、人体への除細動器の電極のつけ方などを医師がリモートで指導できる。作者のAlec Momontはデルフト工科大学の工業デザインの教師で、除細動器は20%の人が指導がなくても操作できるが、経験者等からの指示があればもっと多くの人が使える、と言っている。

Momontは次のように説明する:

“EUでは毎年80万人が心停止し、生存率はわずかに8%だ。その主な理由は、救急サービスのレスポンスタイムが長いことだ(約10分)。脳死や死は4分から6分で起きる。この救急ドローンは12キロ先の患者に除細動器を1分で届けることができる。このレスポンス速度なら、心停止後の生存率が今の8%から最大で80%まで増加する。”

今はまだプロトタイプだが、5年後には一台約2万ドルで発売できる見込みだ。ドローンの自律飛行はまだ認められていないので、オランダの都市で活躍するのは難しい。でもこれを実際に見れば、行政の考え方も変わるだろう。

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紫外線消毒ロボットLittle Moeはエボラウィルスも殺せる

サンアントニオのXenexは、同社の、紫外線パルスを発射するロボットLittle Moeのおかげで、メディアの露出度が急増している。このロボットは、病院の病室などを5分で消毒し、ウィルスもそのDNAを融解して破壊する。下の、かわいらしいニュースビデオを、ご覧いただきたい。

その技術は新しくはない。物の表面に紫外線を当てて、ウィルスのDNAを損傷する。強力なキセノンランプを照射することによって、微生物を貫通し、独特のやり方で損傷を与える、という。。

ただしRoombaのように、病院内を自走していくことはできない。人間がロボットを部屋へ連れていき、部屋のタイプなどを設定し、武装させる。すると部屋中に紫外線のパルスを照射し始める。

医療用ロボットはビッグビジネスで、しかも毎日のように変化している。一時はテレメディシン(遠隔診療)がメディアにもてはやされたが、Little Moeのようなロボットが重要なのは、一つのことをとても上手にやるからだ。Moeくんの場合は、消毒を。医学の進歩のためにかわいい名前とエボラの脅威が貢献するのなら、Moeには声援を送りたい。

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食物中のアレルゲンの有無を調べる一般消費者向けデバイスで6SensorLabsが$4Mを調達

合衆国では1500万人が食物アレルギーである。しかしこれまでは、食事の中に彼らが食べてはいけないものが含まれていないかを調べる簡単で確実な方法がなかった。そこで、食物アレルギー関連の症状で病院を訪れる人たちは、年間20万を超えている。

6SensorLabsはこの状態を変えるために、食物中のアレルゲンの有無を素早く簡単にチェックできる安価なデバイスを作ろうとしている。また、ユーザが自分がテストした結果をほかの人たちと共有して、どのレストランの✕✕✕なら安心よという情報を広めるための、モバイルアプリも作る予定だ。

検出すべきさまざまなアレルゲンのうち、6SensorLabsはまずグルテンを対象にする。同社のアレルゲン検出装置Canaryは来年の初めに発売され、セリアック病患者や、なんらかの理由でグルテンを避けなければならない人たちを助けるだろう。

そのセンサ装置は価格150ドル未満を予定しているが、器具の先端に取り付ける食品成分感知ユニットは毎回交換しなければならない。そっちの方の価格は、まだ未定だ。

また同社は、そのセンサ装置とペアになるモバイルアプリも提供する。そのアプリを使ってユーザは、食品を調べた結果をほかの人たちと共有し、ブランド物の加工食品や有名レストランのメニューなどの安全性を、すべての人が自分で調べなくても分かるようにする。

同社の協同ファウンダShireen YatesとScott Sundvorは、MIT在学時にこのプロジェクトを始めた。Yatesはこれまでの長年、グルテン忌避だったが、毎回一つ一つの食品を調べるのが、たいへんな作業だった。そこで彼女は、簡単なテスト器具を作ることを思いつき、化学工学のPhD Jonathan Kielの協力を求めた。

SundvorはMITで機械工学を専攻し、Yatesと組む前はJohnson & Johnsonで製品開発の仕事をしていた。二人はサンフランシスコに移り、あるハードウェアアクセラレータのところでプロトタイピングを開始した。スタートアップの初期段階を助ける投資家Lemnos Labsが彼らを支援した。また化学工学PhDのKielは、同社のアドバイザーになった。

その後同社は複数の投資家から400万ドルのシード資金を獲得し、発売を早めるために、製品開発を加速した。このシードラウンドはUpfront Venturesがリードし、SoftTech VC、Lemnos Labs、Mitch Kapor、SK Ventures、 Xandex Investmentsらが参加した。

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アルツハイマー病患者のためのウェアラブルでYbrainが$3.5Mを調達

アルツハイマー病患者のためのウェアラブルを作っている韓国のYbrainが今日(米国時間8/27)、Stonebridge Capitalが率いるシリーズAの投資ラウンドで350万ドルを調達し、調達総額が420万ドルになった、と発表した。協同ファウンダのSeungyeon Kimが本誌に語ったところによると、資金は同社のウェアラブル製品の臨床試験と製造に使われる。

同社は2013年に、California Institute of Technology(カリフォルニア工科大学, カルテック)で学んだ神経科学者Kyongsik Yunと、Samsung出身の技術者たちによって創業された。

Ybrainは今、韓国のSamsung Medical Centerで臨床試験を行っている。

Kimによると、同じくウェアラブルデバイスを作っているSoterix Medicalが、Ybrainの至近で直接の競合企業である。PfizerやNovartisなどの製薬企業は間接的な競合企業だ。彼によるとYbrainは、ウェアラブルの健康器具でアルツハイマー病のための臨床試験を行っている唯一の企業だ。

Ybrainのウェアラブルデバイスは一種のヘッドバンドで、前面に二つのセンサがあり、それらが2ミリアンペアの電子的信号を発して脳を刺激し、アルツハイマー病の症状を抑える。患者は自宅にいながら、このデバイスを一日に30分、週に5日装着する。このヘッドバンドは、軽度の認知症に対しても有効である。

これまでの臨床試験によると、同社のウェアラブル製品は、アルツハイマー病に対する従来の投薬治療よりも20ないし30%は効果が高い。“それが投資家を前向きにした”、とKimは語る。

臨床試験が終わり、合衆国のFDAや韓国のKFDAが承認すれば、同製品はオンラインあるいは病院で買えるようになる。

Stonebridge CapitalのアナリストFortune Sohnは、声明文の中でこう言っている: “アルツハイマー病のエキスパートの多くが、新薬の登場は2025年以降になる、と予測している。Ybrainの世界で初めての、アルツハイマー病患者のためのウェアラブルは、優れたソリューションになるだろう”。

[出典: BeTech]

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