iOS 12のセキュリティー設定、トップ5――バージョンアップを機に今すぐ確認しておこう

AppleはiPhone and iPad向けOSの最新版、iOS 12を一般公開した。新しいパッケージではセキュリティーとプライバシーが大幅に強化されている。

新しい機能を利用してAppleのモバイル・デバイスをさらに安全にする設定をご紹介しよう。

1. USB制限モードを有効にしてハッキングを困難にする

この機能は見つけにくいかもしれないが重要だ。ロックされた状態で1時間以上たつとUSBであれヘッドフォンであれ、あらゆる外部機器の接続をブロックする。これは警察、ハッカーがロックをバイパスしてデータにアクセスすることを不可能にする。

設定 > Touch IDとパスコードを開き、パスコードを入力する。下にスクロールしてUSB アクセサリ のオプションがオフになっていることを確認する。iPhone Xの場合はFace IDの設定をチェックする。

2. iOSのアップデートは自動モードに

iPhoneやiPadのアップデートにはそのつど多数の新しいセキュリティー機能や脆弱性に対するパッチが含まれている。ハッキングやデータ流出の危険性を大きく低下させることができるのでぜひ適用しておくべきだ。残念ながらOSのアップデートを長く怠っているユーザーが多い。大きなバージョンアップでないかぎり、アップデートしていないなどということはないだろうか? iOS 12からはアップデートがバックグラウンドで行われるようになり、作業の邪魔をしなくなった。自動アップデートはオンにしておこう。

設定 > 一般 > ソフトウェアアップデート を開いて自動アップデートを有効にする。

3. デバイスのパスコードを強いものにする

iOS 12のパスコード機能は大きく強化された。従来、デフォールトでは4桁の数字だったが新しいOSでは6桁になった。2桁の数字の追加はブルートフォース(総当たり)法でパスコードを破ろうとすることを100倍困難にする。

ただしパスコードの数字の桁数は自由に増やせる。8桁でもいいし、もっと長くてもいい。ロック画面にキーパッドが大きく表示されるので入力は簡単だ。

設定 > Touch IDとパスコード を開き、現在のパスコードを入力する。続いてパスワードを変更オプションから新しい数字コードを選択する。

4. この機会に2ファクタ認証を有効にしよう

2要素認証(2ファクタ認証)は現在一般に利用できる中で最強のセキュリティー対策の一つだ。ハッカーがどうにかしてユーザーのパスワードを手に入れたとしても、同時に携帯電話も盗まなければアカウントにアクセスすることができない。しかし長年、2要素認証は手間がかかることで嫌われていた。iOS 12ではパスコードが自動的に補完される新機能が追加された。パスコードコードはiCloud.comへのログインにも用いられる。iOS 12でパスコードを取得すると他のデバイスに送信が可能になり、要素認証の手順は大幅に簡単になった。ぜひ有効にしておこう。

アップデートを完了する際の設定で2要素認証を有効にすることができる。あるいは設定 を開き、左サイドバー上部の自分の名前をタップしパスワードとセキュリティー オプションを開く。ここで2ファクタ認証をオンにし、信頼できる電話番号を入力する。

5. この機会に使い回しのパスワードを変更しておこう

iOS 12のパスワード・マネージャーにはパスワードの安全性を検査する機能が追加された。ユーザーが異なるサービスに同じパスワードを使い回していることを発見すると変更するように警告する。これによりあるサイトから得たパスワードでユーザーがパスワードを使いまわしている他のアカウントをすべてハックするcredential stuffingと呼ばれる攻撃を防ぐことができる。

設定 > パスワードとアカウント > WebサイトとAppのパスワード を開き、パスコードを入力する。ここでパスワードを保管しているサイトの一覧が表示される。パスワードを使いまわしているとそれぞのアカウントに警告シンボルが表示されるので、サイト名をタップしてWebサイトのパスワードを変更に進む。

〔日本版〕iOS 12へのアップデートは日本でもすでに公開されている。接続状態にもよるが再起動も含めて20分以上かかる可能性がある。なお訳者のiPadではアップデート後も新しいパスコード入力画面は4桁で表示された。ここでパスコードプションを開くとメニューがポップアップし、6桁の数字コードなどを選ぶことができる。USB制限モードの設定はUSBアクセサリのオプションを無効(グレーアウト)にしたときセキュリティーが高い状態となる。

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滑川海彦@Facebook Google+

Appleは、iPhone XRで3D Touchが失敗であることを認めた

3D Touchを覚えているだろうか? iOSのパワーユーザーでなければ、おそらく知らないだろう。あるいは、知らないほうがいいかもしれない。Appleが2015年に次世代のマルチタッチとして発表したこのテクノロジーが、そうではなかったとわかってからしばらく時間がたった。ほとんどのiPhoneユーザーにとって、それは実際やりたいことを邪魔する厄介者である。

Appleが3D Touchで実現したものは、マルチタッチ世界のショートカットキーだった。またの名をマニア専用の秘密兵器

プロのギークたちはその隠された深みを知ることを無限に楽しみ、高度に精緻化された彼らのワークフローから貴重なマイクロ秒を削った。しかし、それ以外の全員は無視した。

いや、少なくとも無視〈しようと〉した——何か重要なことをしようとしてうっかり3D Touchを起動し、自分のiPhoneが何をしようとしているのかわからず混乱、困惑するまでは。

IT界の長老たちは、Blackberry(覚えてますか?!)が10年前に似たようなことを試みて失敗したことを思い出すかもしれない——可愛くない(かつ、可愛がられなかった)クリッカブルスクリーン付きの、一代限りの変わり者、BlackBerry Storm開封の儀はこちら。

Stormには、BlackBerryの象徴である(クリック可能な)物理的キーボードはなかったが、タッチスクリーン上のQWERTYキーはやはりクリック可能だった。要するに、狂気の沙汰だ。

もちろんAppleの場合、そこまでのつまずきではない。しかし、3D Touchの公開から3年が過ぎ、Appleは自らの失敗を告白した——最新のiPhoneラインアップで、トリオの最安値機種iPhone XRから、この圧力感知テクノロジーを全面的に削除したのだ。

3D Touchをなくすことで、XRの製造コストを削り、おそらくわずかに厚さを減らすことができただろう。しかし、これはAppleが多大な技術的努力を注いだものを、ほとんどのユーザーが使わず、使いたくないことを認識した証と見るべきだろう——本誌のBrian Heaterが言うように、iPhone XRが「一般人のためのiPhone」であることを踏まえれば。

しかし、XRは安物の端末ではない。XRにはAppleの次世代バイオメトリック技術、Face IDなどが採用され、トップの切り欠きの裏には高度なセンサー機器が密集している。

これは、Appleが手を抜いているのではないことを示している。むしろ、iPhoneユーザーが求め、必要としているものに機能を絞ろうとしている。つまり、ほとんどのiPhoneユーザーは3D Touchを必要としていない、というのがクパチーノの明白な計算結果だ。

一方で同社幹部は、今週のイベントでFace IDを絶賛し、このテクノロジーがユーザーの間で絶大の人気であると語った。しかし、同時にiPhoneラインの末端で3D Touchが消えたことは、一言の説明もなく葬り去られた。

2つのテクノロジーを比べてみれば理由は明白だ。

Face IDの人気は驚くに当たらない。見つめることでロック解除するより簡単な方法は思いつかない。

厄介な3D Touchはちょっと違う——タップより強くプレスする必要があり、それは押し込むという感じだ。押し方が足りないとタップとみなされて思っていたのと違うことが起きる。しかし、強く押しすぎるとタッチスクリーンは働いてくれることもあれば無駄におわることもある。

そもそも、機能の有効性自体が疑問だ——たとえば、コンテンツのプレビューは恐ろしく遅いので、単にタップしてメールを見るほうがよい。

3D Touchを巡る困惑とイライラは、ユーザーインターフェース界の「三匹のくま」物語のようだ。うまくいくまで続けられる驚異の忍耐力がない限り、フラストレーションは保証されている。パワーユーザー以外に誰が喜ぶだろうか?

「みんなの」iPhone XRのために、Appleは3D Touchを触覚フィードバック(Haptic Touch)へと代えた——おそらくこれは、iPhone機種間の隙間をスムーズに埋めるためだろう。つまり、デベロッパーが3D Touchを活用して、ユーザーが実際に使いたいアプリ内ショートカットを作っていた、というレアなケースのために。

もし、本誌が予想しているように、iPhone XRが大量に出荷されることになれば、3D TouchのないiOSユーザーがたちまち数百数千万人になる。すなわちAppleは、一時はマルチタッチの未来とまで呼んだテクノロジーを、パワーユーザーのためのアドオン機能へと格下げしようとしている。

プロユーザーはiPhoneへの最大の出費をいとわない人々でもある——つまりiPhone XSまたはXS Mac(3D Touchが搭載ささている、少なくとも今のところ)を喜んで買うだろう。

というわけで、3D Touchは一部の超プレミアムiPhoneを最高峰へとシフトする役にはたっているかもしれないが、パラダイムをシフトすることはありそうにない。

その意味では、マルチタッチを余裕のあるスクリーン領域と組み合わせれば十分だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

このCSSベースのWeb攻撃は、iPhoneをクラッシュ&リスタートさせる

一人のセキュリティー研究者が、あらゆるiPhoneをクラッシュしてリスタートさせる方法を発見した——必要なのはわずかなコードだけだ。

Sabri Haddoucheがツイートしたわずか15行のコードからなる概念実証ウェブページは、そこを訪れたiPhoneまたはiPadをクラッシュして再起動させる。macOSの利用者も、このリンクを開くとSafariがフリーズする。

このコードは、iOSのWebレンダリングエンジンであるWebKitの脆弱性を利用したもので、Apple はこのWebKitをあらゆるアプリやブラウザーで使うことを義務付けている、とHaddoucheはTechCrunchに言った。同氏によると、CSSのbackdrop-filterプロパティーに<div>のようなタグを大量にネスティングすることで、端末のリソースを食い尽くしてカーネルパニックを引き起こすことが可能で、システムはダメージを防ぐために自らシャットダウンして再起動する。

「iOSでHTMLをレンダリングするものは何であれ影響を受ける」と彼は言う。つまり、誰かがFacebookやTwitterにリンクを送ったり、訪れたページにこのコードが入っていたり、誰かがリンクをメールで送ってくれば、被害に遭う可能性があると彼は警告する。

TechCrunchは、最新のiOS 11.4.1でこのコードを試し、iPhoneがクラッシュして再起動することを確認した。セキュリティー会社、MalwarebytesのMacおよびモバイル担当ディレクター、Thomas Reedは、最新のiOS 12ベータでも同じ現象が起きることを確認した。

運がよければ、クラッシュせずにホーム画面がリスタート(リフレッシュ)されるだけのこともある。

興味のある人は、実際にクラッシュを起こすコードを実行することなく、ここでしくみを理解できる。

幸いなことに、このアタックは厄介ではあるものの、悪意あるコードを実行するために利用することはできない。つまり、このアタックを利用してマルウェアが動いたりデータが盗まれることはない。しかし、このアタックを防ぐ簡単な方法は存在しない。罠の仕掛けられたリンクをクリックしたり、そのコードをレンダリングするHTMLメールを開いただけで、あなたのデバイスは即座にクラッシュするかもしれない。

Haddoucheは金曜日(米国時間9/14)にAppleと接触し、現在同社が調査中であると言われた。本誌は広報担当者にコメントを求めたが、すぐに回答はなかった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPhone SEは後にも先にもアップルの最高傑作だった

2018年のiPhoneの発表会で、私が唯一期待していたのは、新しいiPhone SEだった。それを提示しなかったアップルは、密かにSEを引退させてしまったようだ。それに関して、私は永遠にアップルを恨むこととなった。なぜなら、SEはアップルの最高傑作だったからだ。

もしあなたが、2015年にデビューしたSEを見送った多くの人たちの中の一人だったとしても、それは理解できる。iPhone6sは最新で最高性能で、もちろん、アップルがご親切にも6の新デザインのあらゆる場所に盛り込んだ問題の一部を解決した機種だった。しかし私には、SEが最高にピッタリ来ていた。

私は、4からのiPhoneのデザインを大変に気に入っていた。発表前にバーに置き忘れられてGizmodeにリークされてしまった事件で、記憶している人も多いだろう。あれは残念だった。なぜなら、今ではアップルはすべての機種で豪華な発表会を開いているが、あの機種だけが、それに相応しい製品だったからだ。

4は、完全に新しい工業デザインの美を確立していた。一目でそれとわかり、非常に実用的だった。オリジナルのiPhoneのステンレス製の背面と、ジェリビーンのような3Gも3GSにあった滑らかで丸いエッジも消えた(初代iPhoneはおそらくアップルが作った2番目に優れた機種だった)。

柔らかい曲線はカチッとした線と妥協のない形状に置き換わった。周囲を金属のベルトが取り囲み、ほんのわずかな段差でガラスの面と接している。それが、画面とベゼルを覆う黒いガラス面との境界を明確にして、どの角度から見ても光沢のある輪郭が浮かび上がるようになっている。

カメラはフラットになり、ホームボタン(お懐かしい)も、本体に埋め込まれる形で、少しだけ凹んだほぼフラットな形になり、本体の両面は完全に平らになった。それに対して、サイドボタンはしっかりと出っ張っている。音量ボタンは、よく目立つ丸い形となり、ミュートスイッチは、簡単に見つけられるが、誤って切り替えてしまう心配がない。電源ボタンは、人差指で楽に操作できる位置にある。これらの機能は、使い勝手の良さをダイレクトに示している。物事を、より簡単に、よりよく、より扱いやすくしながら、ひとつのオブジェクトとしての魅力的で一貫性のあるデザインに仕上がっている。

iPhone 4と比較すると、サムスンの「iPhoneキラー」と呼ばれる新しいGalaxy Sを含む他のすべてのスマートフォンは、プラスティックを多様した安っぽさが目立ち、デザインに一貫性がなく、よくてウォークマン程度の感じだ。私は、単なるアップルファンとして話しているのではない。その当時、私はiPhoneユーザーではなかったのだ。大好きだったG1を、今でも使っていたかも知れない。それは美女と野獣の物語だ。

5のデザインには、その縦長の画面に違和感を持ちつつも、なんとか使い続けることができたほど強力だった。そしてその世代から、裏面の残念な傾向、つまり割れやすいという問題が軽減された。

しかし、ツートーンのグレーのiPhone 5sには、基本的にもう改良の余地がなかった。その4年後、アップルは、そろそろ変化を加える時期だと感じたのだろう。ところが残念なことに、アップルが行なったのは、あらゆる個性を排除することだった。追加されたのは、画面の面積だけだ。

6は、私にとっては、単に醜い機種だった。当時のAndroidのスマートフォンを思わせる、どうしようもない退屈なものだ。Androidよりは少し高性能というだけで、あとは同じだ。6sも同様に醜かった。そして7から8にかけては、デザインに個性として残っていた部分まで削り落とされてしまった。実用性のためにとカメラの出っ張りがどんどん大きくなるという先祖返りが起こり、ヘッドホンジャックも消えてしまった。Xは、少なくとも、ちょっとだけ個性的だ。

最近の話に戻るならば、それは6sの後の、アップルがSEを発表したときのことだ。SEは「スペシャル・エディション」の意味であり、Macintosh SEへのオマージュでもあった。しかし皮肉なことに、その最初のSEは「システム・エクスパンション」(システム拡張)という意味だったのだが、新しいほうのSEはその逆だ。基本的に、iPhone 6sを5sのボディーに詰め込み、カメラとタッチIDセンサーとプロセッサーを改良したものだ。たぶんこれは、デザインが大きく変更されて、びっくりするほど大きくなった最新機種への乗り換えを躊躇している人たちへの救済措置だ。

初期のアップル製品を買ったことがなく、斬新さよりも使いやすさを求める人たちを改宗させるには時間がかかる。アップルのそうした事情は理解できる。だから、その難しい乗り換えを、少しだけ楽にする方法を与えたというわけだ。

SEは、懐古趣味的な、新しいものが嫌いな人たちだけでなく、小さなスマートフォンが欲しかった人にもアピールした。私の手は、とくに大きくも小さくもないが、このポケットに入れやすいサイズは気に入った。また、新しいものに安定したデザインを取り込んだことでは、多くの点で好感を持った。

傷つかないようにカメラをフラットにしたか? マル。普通に押せるホームボタンか? マル。フラットで左右対称のデザインか? マル。握りやすいエッジがあるか? マル。専用ケースが大量に存在するか? マル。私は長い間、これを使ってこなかったが、SEは最高の機種だ。

その当時、iPhone SEは、アップル製品の中でも大変にコンパクトで見栄えのよいものだった。機能面でも、ほとんど妥協がなかった。ひとつだけ注文をつけるなら、サイズだ。ただ、それは好みの問題だったが(今でもそうだ)。

それは、アップルがデザインした最高の作品だった。それまでに開発されたなかで最高の技術が詰め込まれていた。それまでに作られた中で、最高のスマートフォンだった。

敢えて言うあら、それ以降も含めて、あれは最高のスマートフォンだった。6以来、アップルは、ユーザーの気を引こうと、漂い、さまよっているように私には見える。それは、ずっと昔の2010年に、iPhone 4のデザインとグラフィック性能で人を惹きつけたのと同じ方法だ。アップルは、最先端になるまでデザインに磨きをかけた。しかし、また一歩先にジャンプするだろうというみんなの期待をとは裏腹に、アップルはジャンプせず、爪先立ちになってしまった。金のガチョウを動揺させたくなかったのだろう。

SEは、超えられないデザインの背中に乗って、勝利の最終ラップをアップルに走らせた機種だったと私は思う。認めたくない気持ちはわかる。この長い年月の間、1000ドルもする旗艦機種ではなく、10年近く前に作られた機種を欲しがる人はいなかった。その旗艦に関してと、どうしても言っておきたいのは、外観のデザインに妥協があるだけでなく(できるなら私はノッチ付きのスマートフォンは持ちたくない)、タッチIDや3.5ミリのヘッドホンジャックなど、多くの人が愛用している実用的な機能において時代を逆行している点だ。他の機種でも、この「ユーザー・アンフレンドリー」な対応がなされている。

だから、私はアップルに失望したけれども、意外には思わなかった。結局、私はもう何年も失望し続けているのだ。それでも私は、SEを持ち続けている。使える限り、使っていこうと考えている。なぜなら、これはアップルの最高傑作だからだ。そして、今でも最高のスマートフォンだからだ。

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(翻訳:金井哲夫)

Appleの新しいiPhoneの中では業界初の7nmチップが動いている

Appleは予想通り今日(米国時間9/11)、最新世代のiPhoneを発表した。そしてそれとともに、その新しいチップA12 Bionicを発表した。

A12 Bionicが独特なのは、7nmプロセスで作られていることだ。チップの仕様や性能を表す測度はメーカーによってまちまちだから、単純な比較はできないが、7nmが最先端の技術であることは確かだ。Appleは、業界初の7nmチップ、と主張している。それには、計69億6000万のトランジスタが載っている。

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Appleの全世界マーケティング担当SVP Phil Schillerはこう言う: “チームがやったことはまったく本当のブレークスルーだ。A12 Bionicは業界初の7nmチップだ”。

A12 BionicはAppleが設計したチップで、6コアのCPUと4コアのGPU,そして機械学習のワークロードを動かすためのApple独自のNeural Engineを積んでいる。高性能コアのパフォーマンスは前よりも15%早くなり消費電力は40%減った。また効率性コアでは最大50%の省エネを実現した。

GPUも、前より50%速くなった。モバイルのゲーマーたちよ、喜べ。

Neural Engineは今や8コアのシステムで、スピードが上がっただけでなく新たな機能が加わった。Schillerによるとチップは機械学習のワークロードの性質を見極め、それをGPU, CPUあるいはNeural Engineのどれにやらせるかを決める。

トータルでは、A12 BionicのNeural Engineは毎秒5兆の演算ができる。A11では6000億だった。ただしそれがどういう演算なのかAppleは詳細を言わないので、いまいち腑に落ちない。いずれにしても、相当速いチップであることは、確かなようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iPhone XRは「買い」

iPhone XRは反省の産物のごとくやってきた。実際、驚きはなかった。Appleは常に全力で突き進んできた——最新、最高、文字通りの最大。最前線で命を張ることは、同社にとってイメージと市場シェアと株価の拠り所だ。

iPhone XRはそうではない。昨日の イベントを見る限り、この端末は等外馬だ。シングルレンズカメラと低解像度画面はネット上のディスプレイマニアの間で批判の的になった。これは、この会社が作る必要のあった製品そのものでもある——結局Appleは山ほど売ることになるだろう。実際このエントリーレベル機がプレミアムの兄たちより多く売れてもさほど驚かない。

過去24時間、かなりの人たちが、どのiPhoneを買うべきか私に聞いてきた。答えは相手によってまちまちなのは当然だが、多くの場合にXRがもっともしっくりくる。昨日のハンズオン記事にも書いたように、これは一般人のためのiPhone Xだ。

昨年の10周年記念端末は、テクノロジー、価格、予算、あらゆる面でiPhoneの限界を押し広げた。それは2008年のApple Store導入以来最大の飛躍であり、1000ドルスマートフォンの誕生でもあった。

ものごとがその方向に進んでいくことは誰もが知っていたし、、Samsungを始めとする各社はAppleに戦いを挑んできたが、iPhone Xは消費者がスマートフォンにいくら払うつもりがあるかの限界をテストする結果になった。当初の売上はこの製品にとって理想的ではなかったが、はるかに高いその価格は、同じ利益をあげるためにAppleは少なく売るだけでよいことを意味していた。

しかしAppleはsの100万円携帯のVertuではない。製品を実際に消費者の手に届けることは、新しい端末を売るのと同じく重要な側面だ。初期の報道では、Appleはより広い消費者層にアピールするために、LCDに戻してコストを下げることを考えていると言われていた。

Wall Street Journalは6月に、需要は「Appleが最初のOLEDスマートフォンを準備していた一年前に多くの業界人が予想していたよりも伸び悩んでいる」と書いた。AppleにとってLCDに戻ることは、最も先進的なスマートフォンを出したあとに一歩後退するように感じたのだろう。

しかし、それを気にする人たちがいる一方で、テクノロジーの刷新は、消費者の要求よりもライバルの先を行きたいという欲求に動かされることがよくある。そして、最高解像度の画面はすばらしいものの、必ずしも1000ドルに値するすばらしさではない。

iPhone XRはAppleにとって、よりバランス志向のアプローチだ。しかしこの端末は、iPhone Xをベースに比較的求めやすい価格を維持しつつ、Xと一緒に発表されたときのiPhone 8のような遺物感をもたせないことに成功している。

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XRは大衆向きiPhone。人々のためのiPhoneだ。私はこれをiPhoneのiPod Miniと呼んでおり、Matt Burns記者はこれをiBookと呼んでいるが、言いたいことは同じだ。より安く、よりカラフルな選択肢だ。すくなくとも同僚の一人は、どの色にするかで少々強迫観念を感じている。

749ドル(8万4800円)は決して安くないが、XSとXS Max(それぞれ999ドル/11万2800円と1099ドル/12万4800円)と比べるとお買い得に感じるし、欠けている機能の殆どは平均的ユーザーの日々の利用に影響しそうにない。そうそう、シングルレンズカメラがポートレイトモードを模倣することで、いっそう違いを和らげている。

もし私が今新しいiPhoneを買うなら、まず間違いなくXRで行く。わかってほしいのだが、私はニューヨークシティーに住むITブロガーだ。金のなる木をもっているわけではない。

あなたが今iPhoneの潜在顧客なら、おそらく同じ気持ちだろう。XRは断然買いだ。Appleは山ほど売ることになるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

XS、XR、XS Maxを比較――どのiPhoneが好み?

XSは標準。XRは安い。 XS Maxは大型。Appleから出た新しいiPhoneの各モデルを理解するにはまずそんなあたりからスタートするのがよいようだ。フラグメンテーションがひどいAndroidからすればiPhoneのシリーズ構成は簡明だ。それでもAppleは3モデルにそれぞれ3種類のストレージ容量を用意している。またカラーバリエーションは全9色ある。

XSはiPhone X、MaxはPlusのそれぞれアップデート版で、XRは子供に買い与えるのに好適なiPhone SEの復活版だ。以下それぞれのシリーズの機能、価格、オプション、出荷スケジュールなどを見ていこう。

iPhone XS —標準的、小型、高速

Appleの新フラグシップ機がiPhone XSだ。Appleの最高のテクノロジーを採用していながらポケットに楽に収まるモデルを探しているならこれだ。

このモデルは対角線サイズ5.8インチのOLED、 Super Retinaを採用している。解像度は458PPIのHDRディスプレイだ。 サイズは現行8 Plusの5.5インチよりわずかに縦が長いが横幅は狭い。スクリーンの面積自体は少し減っている。メインカメラは12メガピクセル2台で手ブレ補正と2倍の光学ズームをサポートする。ポートレートモードでは被写界深度調整が可能だ。価格は64GBが999ドル、256GBが1149ドル、512GBが1349ドルとなっている。

カラーバリエーションはシルバー、ゴールド、スペースグレーで、筐体は水深2メートルの防水機能を備えるステンレス製だ。予約は9月14日スタートで21日から出荷される。

iPhone XS Max —スクリーンはビッグ、値段もビッグ

スマートフォンでよく映画や写真を見る、あるいはビデオを撮影するならiPhone XS Maxがいい。

ディスプレイは6.5インチで、OLEDのSuper Retinaだ。 8 PlusをしのぐiPhone史上最大のスクリーン面積であるわりにデバイス全体のサイズXSよりほんのわずかしか大きくない。これはXS Maxのスクリーンの占める割合が大きいからだ。ツインカメラの機能、12メガピクセル、手ブレ補正、2倍光学ズーム、ポートレート・モードの被写界深度調整などはXSと同様。

筐体は水深2m対応の防水ステンレスでカラーバリエーションがシルバー、ゴールド、スペースグレーというのもXSと同じだ。価格は対応するXSモデルに100ドルがプラスとなる。64GBが1,099ドル、256GBが1249ドル、512GBが1449ドルだ。XS同様、14日から予約受け付け、21日から出荷となる。

iPhone XR —カラフル、安い、機能は初歩的

機能最高、ディスプレイ最大といったエッジの効いた製品を狙っていないなら、iPhone XRを買えばいくぶんキャッシュが節約できる。ディスプレイのサイズはXSとXS Maxの中間で対角長6.1インチだが、OLEDではなく通常の液晶を採用している。Liquid Retinaスクリーンの解像度は326PPIだ。

解像度が低く、HDRではないのでXRの画面はXSほどの鮮やかさはない。またXRのメインカメラは12メガピクセルが1台のみとなっている。手ブレ補正、2倍の光学ズームはない。しかしポートレートの被写界深度調整機能はあるので好みに合わせて背景にボケを加えることができる。

XRも防水仕様だが、XS系の水深2メートルに対して1メートル対応となる。また強く押すことでオプションを簡単に呼び出せる3D Touch機能も省かれている。

XRではバッテリー駆動時間が1.5時間長くなっており、クールな6色がえらべる。筐体はアルミ製で、ホワイト、ブラック、ブルー、イェロー、レッドの仕上げが用意される。64GBが749ドル、128GBが799ドル、256GBが899ドルと価格は手頃だ。

これでもまだ高いと思うなら、iPhone 7が449ドルから、iPhone 8が599ドルからにそれぞれ値下げされた。6S、SEは販売終了となるのでヘッドホン端子つきのモデルは存在しなくなる。高いモデルを買わせたいせいなのか、XRの発売はXS、XS Maxより1月遅れる。予約受付は10月19日、出荷は26日からの予定だ。

これだけのバリエーションがあれば誰もが自分の好みと使い方にあった製品を見つけることができるはずだとAppleは考えているようだ。逆に消費者としてはどれを買ったらいいのか悩むところだ。今回はiPhone Xに多数の大きな改良が加えられたが、そこまでの機能は必要ないというのであれば、上で紹介したようにもっと手頃な価格のモデルも多数用意されている。

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〔日本版〕日本で販売されるiPhoneの製品情報はこちら

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滑川海彦@Facebook Google+

「ほぼすべて」のPCとMacに、暗号化データを盗まれるセキュリティー欠陥がある

現代のコンピューターの殆どが、たとえディスクが暗号化されていても、数分のうちに機密データを盗む新たな攻撃に対する脆弱性があることが、最新の研究によって明らかになった。

F-Secureが水曜日(米国時間9/12)に公表した新たな発見によると、同社がテストしたあらゆるノートパソコンで、ファームウェアのセキュリティー対策がデータ盗難を防ぐのに十分な働きをしたものは皆無だった。

F-Secureの主任セキュリティー・コンサルタント、Olle SegerdahlはTechCrunchに、この脆弱性は「ほぼすべての」ノートパソコンとデスクトップ——WindowsもMacも——のユーザーを危険に晒すと語った。

新たな攻撃は、長年ハッカーらがシャットダウンされたパソコンからデータを盗むために使っていたコールドブートアタックと呼ばれる伝統的手口に基づいている。現代のコンピューターは、電源が切断されるとき、データが読み出されないようにメモリーをランダムに上書きする。しかし、Segerdahlと同僚のPasi Saarinenはこの上書きプロセスを無効にして再びコールドブートアタックを可能にする方法を見つけだした。

「いくつか余分な手順が必要だが、この欠陥は容易に利用できる」」とSegerdahlは言う。あまりに簡単なので、もしこの技法がどこかのハッカーグループにまだ知られていなかったとすれば「大きな驚きだ」と彼は言った。

「パソコンのデータを盗む任務を課せられた者なら誰でも,すでに同じ結論に到達しているとわれわれは確信している」

パソコンを物理的にアクセスすることが可能なら、データを盗み出せる可能性が高くなることは誰もが知っている。だからこそ、こんなに多くの人たちがディスク暗号化を使って——WindowsならBitLocker、MacならFileVaultなど——デバイスの電源が切れているときのデータを守っている。

しかし研究者らは、ほぼすべてのケースで、BitLockerやFileVaultが保護していたにもからわらず、彼らはデータを盗むことができたと言っている。

研究者らは上書きプロセスのしくみを理解したあと、ファームウェアがメモリーから秘密を消し去るのを防ぐ方法の概念実証を行った。そこからはディスクの暗号化キーを探し、見つかれば保護されたボリュームをマウントするために使用する。

危険にさらされるのは暗号化ディスクだけではない、とSegerdahlは言う。成功したアタッカーは、「メモリー上で起きるあらゆるものごと」を盗むことができる。パスワードや企業のネットワークIDなど、盗まれればさらに深刻な被害につながりかねない。

彼らの発見は、公表される前にMicrosoftとAppleとIntelに伝えられた。研究者らによると、攻撃に耐えられれたのはごく僅かなデバイスだけだった。MicrosoftはBitLocker対策に関する最近更新された記事で、スタートアップPINコードを使うことでコールドブートアタックを緩和できると書いたが、Windows “Home” のユーザーは残念ながらそれができない。なお、T2チップを内蔵したApple Macは影響を受けないが、それでもファームウェアにパスワードをかけることで保護は強化される。

MicrosoftとAppleは両社ともこの問題を軽視していた。

アタッカーはデバイスを物理的にアクセスする必要があることを認め、Microsoftはユーザーに対して「デバイスへの物理的な不正アクセスを防ぐことも含め、適切なセキュリティー習慣を実践すく」ようユーザーに勧めると言っている。Appleは、T2チップをもたないMacを保護する手段を検討していると語った。

Inte にも問い合わせたが、公表できるコメントはないと言った。

いずれにせよ、研究者らによると、該当するコンピューターメーカーが既存デバイスを修正できる見込みはあまりない。

「残念ながらMicrosoftにできることは何もない。なぜならわれわれはPCハードウェアメーカーのファームウェアの欠陥を利用しているからだ。」とSegerdahlは言う。「Intelのできることにも限度がある。エコシステムにおける彼らの立場は、メーカーが新しいモデルを作るためのリファレンスプラットフォームを提供することにある」

企業もユーザーも「各自で」行動する必要がある、とSegerdahlは言った。

「こういう出来事に備えておくことは、デバイスがハッカーによって物理的に損なわれることなどないと仮定するよりも、好ましい行動だ。そんな仮定が成り立たないことは明らかなのだから」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPhone XSとXS MaxがデュアルSIMになった…中国以外はeSIM対応のみ

デュアルSIMにすべき理由は、たくさんある。だからAndroidスマートフォンは、SIMカードを二枚挿入できるのが多い。Appleも、物理的なSIMトレイを載せてデュアルSIMの世界へ入ってきた。世界のほかの場所ではeSIMを使うが、中国では二つの物理的SIMカードを使う。

空港で第二のSIMカードを買って自分のスマートフォンに挿入することは、できない。iPadのときと同じように、自分のiPhoneを使ってプランに登録しないといけない。eSIMをサポートしている通信企業はまだ少ない。Appleは、Verizon, T-Mobile, AT&T, Bell, EE, Vodafone, Airtel, Deutsche Telekom, Truphone, GigSky, そしてJioのロゴを載せている。

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今回のAppleのやり方を見て、もっと多くのキャリア通信企業がeSIMに切り替えることを期待しよう。Spotifyなどにユーザー登録するときのように、自分が使いたいモバイルプランに簡単に登録できるようになるのが、理想だよね。

二つのSIMカードを使う場合は、二つの電話番号や二つのプランを使い分けられる。圏域が分断されているところでは、それが便利だ。分断されている各地域ごとに通信企業がある国も、少なくない。そんな国であっちこっち旅する場合は、SIMカードの入れ替えが必要だ。

中国ではeSIMが使えないので、中国で売ってるiPhone XSとXS Maxは、二つのSIMカードを挿入できるタイプだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple Watchは最初の心電計ではないが、消費者に与える影響は膨大だ

Apple’s COOのJeff Williamsは、Apple Watchが一般販売用心電計としてのFDA認可を受けたと、Apple本社で行われたスペシャルイベントで高らかに宣言した。Appleはものごとの最初になるのが大好きだが、この陳述は虚偽である。

AliveCorはKardiaMobileという製品で昨年11月以来「初」の称号を保持している。KardiaMobileは100ドルのスティック型デバイスで、スマートフォンの背面に取り付けて使用する。しかも皮肉なことに、同じくFDA認可を受けているKardiabandは、Apple Watchと共に使うブレスレット型心電計でAppleストアで販売されており、今週FDAがAliveCorのテクノロジーを使って血液検査をすることなく血液疾患のスクリーニングを行うことにゴーサインを出したばかりだ。

しかし、Apple Watchは幅広い消費者に影響をあたえる最初の製品になる可能性をもっている。まず、Appleは世界ウェアラブル市場の17%という確固たるシェアを持っており、2018年だけで推定2800万台を売っている。AliveCorのKardiabandとKardiaMobileの販売台数はわからないが、これに近い数字であるとは考えられない。

もう一つ、多くの人は、たとえ自分の心臓の状態に不安をもっていたとしても、それを調べるためだけの装置を買うことには抵抗があるだろう。自動的な統合によって、関心のある人たちが別製品を買わずに測定を始めやすくなる。さらに、心臓疾患は米国で最大の死亡原因であり世界人口の大きな部分に影響を与えているにもかかわらず、おそらくほとんどの人は自分の心拍リズムを日々考えることがない。心電計を腕時計自身に組み込むことで、モニタリングすることへの障壁が減り、一部の人がもつであろう心臓の状態を知ることへの恐怖を取り除くことができるかもしれない。

そして、Appleブランド自体の存在がある。今や多くの病院がAppleと提携してiPadを使っていることから、Apple Watchでも協業体制をとると考えることは理にかなっている。

「医者や病院も健康保険会社も自家保険の雇用者も、Apple、XiaomiFitbit、Huawei、Garmin、Polar、Samsung、Fossilその他のウェアブルメーカーと個別の提携を結びたいとは思っていない。必要なのは、どの患者にも適用できるクロスプラットフォーム製品だ」、とCardiogramのファウンダーで、心電計研究者のBrandon BallingerがTechCrunchに語った。「だから、もしAppleが医療のAppleになるのなら、CardiogramかAliveCorはこの分野のMicrosoftになればいい」

Appleの発表は、AliveCorにどう影響するのか? CEOのVic Gundotraは一笑に付した。彼はTechCrunchに、AliveCorのビジネスは大部分がKardiaMobileによるものでApple Watchに統合する心電計ではない、と話した。「Appleは以前からこの手のしくみをWatchに組み込むことを匂わせてきた」とGundotraは言った、「だから予測はできていた」

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iPhone XS、XS Max、XRの価格はこれだ(旧機種は値下げ)

Appleはついに最新のiPhoneを発表した。iPhone XS と XS Maxの2機種が新しいフラグシップモデルとしてiPhone Xに取って代わる。iPhone XRはiPhone 8とiPhone 8 Plusを置き換え、Face IDとエンジツーエッジ(縁なし)デザインが採用された。

おそらくこの発表イベントを待って新しいスマートフォンを買おうという人もいたことだろう。そこで、この新しい端末にいくら払うことになるか、取り急ぎ調べてみよう。

iPhone XSのストレージは64GB、256GB、512GBの3種類で価格はそれぞれ999ドル、1149ドル、1349ドル(11万2800円、12万9800円、15万2800円)。大画面のiPhone XS Maxを手に入れるためにはあと100ドル(1万2000円)ずつ上乗せする必要がある(1099ドル、1249ドル、1449ドル/12万4800円、14万1800円、16万4800円)。カラーはシルバー、ゴールド、スペースグレイの3種類。

iPhone XRはiPhone 8とiPhone 8 Plusの後継となる。価格は64GBの749ドル(8万4800円)からで、128GBと256GBモデルはそれぞれ799ドル(9万0800円)と899ドル(10万1800円)。カラーのオプションは豊富——ホワイト、ブラック、ブルー、イエロー、コーラル、レッドがある。

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旧機種(これまでの価格。現在は値下げされている)と比較すると、iPhone Xは64GBモデルが999ドル(11万2800円)、256GBが1149ドル(12万9800円)だった。iPhone 8は64GBが699ドル(7万8800円)、256GBが849ドル(9万5800円)。そしiPhone 8 Plusはそれより100ドル(1100円)ずつ高かった(799ドル/8万9800円と949ドル/10万6800円)。

わかりやすく言うと、iPhone XRは今年のiPhoneラインアップのエントリーレベル機だ。iPhone XSとXS Maxは画面サイズが異なる以外はまったく同じデバイスだ。これはラインアップの高級モデルで、ディスプレイ、カメラ、材質(ステンレス製)のいずれもよくなっている。
iPhone XSは9月14日金曜日(日本時間16:01)から、出荷は9月21日から。iPhone XRの予約は10月19日金曜日(日本時間16:01)から。

もっと安いものをお探しなら、iPhone 7は32GBモデルが499ドル(5万0800円)、128GBが549ドル(6万1800円)、iPhone 8は64GBが599ドル(6万7800円)256GBが749ドル(8万4800円)だ。

まとめると:

  • iPhone 7: $449(5万0800円)/32GB, $549(6万1800円)/128GB
  • iPhone 7 Plus: $569(6万4800円)/32GB, $669(7万5800円)/128GB
  • iPhone 8: $599(6万7800円)/64GB, $749(8万4800円)/256GB
  • iPhone 8 Plus: $699(7万8800円)/64GB, $849(9万5800円)/256GB
  • iPhone XR: $749(8万4800円)/64GB, $799(9万0800円)/128GB, $899(10万1800円)/256GB
  • iPhone XS: $999(11万2800円)/64GB, $1,149(12万9800円)/256GB, $1,349(15万2800円)/512GB
  • iPhone XS Max: $1,099(12万4800円)/64GB, $1,249(14万1800円)/256GB, $1,449(16万4800円)/512GB

ずいぶんと長いラインアップだ。

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Apple Watchシリーズ4とiPhone XS, XRのプロモーションビデオはこちら

Apple Watchシリーズ4とiPhone XS, XRのプロモーションビデオはこちら
Appleはつい先ほど、iPhoneApple Watchの最新機種を発表した。各機種のプロモーションビデオを下に貼ってある。例によってAppleの最高デザイン責任者、Jony Iveがナレーションを担当し、ビデオは新製品のさまざまな機能を映し出していく。

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Apple、iPhone XSとiPhone XS Maxを発表

毎年この季節になると新しいiPhoneが登場する。しかし今年はここ数ヶ月リークが続いたため、驚きの要素は影を潜めていた。

しかしともあれ今日(米国時間9/12)、新iPhoneが正式に発表された。iPhoneのフラグシップシリーズはiPhone XSと呼ばれ、カラーバリエーションはゴールド、シルバー、グレーだ。

では、詳しく見ていこう。

デザイン

新しいモデルの外観は現行iPhone Xとそれほど大きく変わっていない。これはモデル名にSが付加される年には普通だ。筐体は医療用グレードのステンレススティール製でガラスも耐久性がアップしているという。カラーバリエーションはゴールド、シルバー、スペースグレーだ。

開発チームは防塵、防水機能もIP68にアップグレードした。これは水深2メートルに30分耐えられるクラスだ。Appleの上級副社長、フィル・シラーは「水だけでなく、オレンジジュース、お茶、ワイン、ビールなどの液体でもテストされている」と付け加えた。

ディスプレイ

iPhone XSにはSuper Retina OLEDディスプレイが採用されている。ダイナミックレンジは60%拡大している。解像度は458PPIで、サイズは5.8インチと6.5インチの2モデルとなる。

大型モデルはiPhone XS Maxと呼ばれる。

どちらのモデルも上部に例の切り欠きがあるが、理由があることなのでいたしかたない。筐体には赤外線対応カメラ、照明、感光センサー、近接探知センサー、スピーカー、マイク、フロントカメラ、ドットプロジェクターが内蔵され、銀色のベゼルで囲まれている。

これらのハードウェアはFaceIDで起動される。Phone XSのFaceIDは新しいアルゴリズムによって速度がアップしている。フィル・シラーのプレゼンによれば、「スマートフォンでもっとセキュリティーが高い顔認証システム」だという。

スペック

iPhone XSになってアップグレードされたスペックでもっとも注目されるのは新しいA12 Bionicチップだろう。業界初の7ナノメートル・ルールによる69億トランジスターの高集積度を誇る。A12は6コアCPUで、A11と比較して2つのハイパフォーマンス・コアは15%速くなり、消費電力は40%低減されている。A12が内蔵する4コアGPUは50%高速化され、グラフィックスはテッセレーションとマルチレイヤー・レンダリングをサポートする。

また8コアの機械学習専用プロセッサーが用意され、ニューラル演算を行う。

ではこうしたスペックが現実にどのような能力となるのかというと、 新しいiPhone XSはA12 Bionicチップ採用のおかげでアプリを開くのが30%速くなっている。

Appleはいつもどおり、新しいiOS 12のAR、絵文字、Siriなどを起動してプロセッサーのアップグレードによる効果の例をいくつもデモした。またBethesda Softworksの人気ゲーム、Elder Scrolls Bladeによるデモも行われた。

iPhone XSのストレージは最大512GBとなる。

カメラ

iPhoneではカメラが重要な役割を果たしてきたが、今回も例外ではない。

XSではメイン・カメラに引き続きデュアル・システムを採用した。広角、望遠とも12メガピクセルだ。新しいカメラは広角がf1.8、望遠がf2.4となっている。TrueToneフラッシュには照明のフリッカーを検出する機能が追加された。

フロントカメラは7メガピクセル、f2.2のカメラで撮像素子の感度がアップしている。

A12 Bionicチップに加えて新しい画像処理プロセッサーを内蔵する。これにより赤目軽減を始めポートレートモードがさらに改良された。

またSmart HDR機能も導入された。われわれのPanzarino編集長が書いているところによれば、「露光条件を変えてハイライト部分とシャドウ部分に適した撮影を行い、ニューラル・エンジンでそれぞれの画像からもっとも良く撮れている部分をHDRに合成する。新モデルではさらに多数のフレームが撮影され、理論的にはダイナミックレンジはされに拡大されるはず」だという。

Appleはカメラの「ボケ」効果にも改善を加えた。ポートレート・モードでは背景をさらに美しくぼかした描写ができる。焦点が合っている手前の被写体から背景への遷移が滑らかで自然になり、背景のボケの形状も改良された。

興味があるのは、写真を撮った後でユーザーがフォーカスを変えられる点だ。ユーザーは写真を見ながらスライダーを動かすことで絞りを変え、焦点深度を深くしたり浅くしたりできる。

ビデオ撮影でいちばん大きいアップグレードはステレオ録音がサポートされたことだろう。

デュアルSIM

AppleはeSIMの採用(中国を除く)により初めてデュアルSIMをサポートした。 これによりユーザーは従来の物理的SIMカードとeSIM(電子的バーチャルSIMカード)の間で選択できるようになった。

中国ではeSIMが許可されないため、iPhone XSには物理的SIMカードのスロットが2つ設けられる。

デュアルSIMにより、簡単にいえば、ユーザーは2つの電話番号を使い分けることができるようになる。国内用番号と国際用番号を使い分けるなどだ。

価格、出荷日

iPhone XS、iPhone XS Maxはどちらも64GB、256GB、512GBの3モデルが用意される。iPhone XSの価格は999ドルから、iPhone XS Maxは1099ドルからスタートする。

予約受付は9月14日(金)から開始される。発送(および店頭販売)開始は9月21日からだ。

〔日本版〕Appleのサイトによれば、iPhone XSは112,800 円(税別)から、iPhone XS Maxは124,800円 (税別)からとなっている。予約受付は14日、出荷開始21日は世界共通。日本でもデュアルSIMがサポートされる(nano-SIMとeSIM)

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滑川海彦@Facebook Google+

Appleのオンラインストアがクローズ!iPhoneか何かが出るのは確実

少しだけといいながら軽く6時間以上待たねばならない

日本時間の9月12日26時(13日2時)に開催されるスペシャルイベントに先立って、Appleのオンラインストアがクローズした。

もちろんこれは恒例行事といえる事態で、スペシャルイベントが終了する早朝3時、もしくは4時すぎには再オープンし、魅力的な新製品が並ぶはずだ。

9月のスペシャルイベントは例年新型iPhoneが登場する場だが、13日未明に再オープンするオンラインストアでは、MacタブやiPadタブの変化にも気を配りたいところ。こっそり新製品が投入されるかもしれない。

なおTechCrunch Japan編集部では、姉妹メディアであるEngadget日本版と合同で、新iPhoneの発表を独自映像を交えてニコニコ生放送の公式チャンネルで配信する。

Anaxiはソフトウェア開発の工程を見える化する…GitHubの巧みな利用で

Anaxiのミッションは、ソフトウェア開発の工程にもっと透明性をもたらすことだ。そのツールは、今はiOSのみで近くWebとAndroidバージョンも出す予定だが、デベロッパーにGitHubからプロジェクトの現状に関する知見とそれらに対する対策を示唆し、プロジェクトとイッシュー(問題)を管理できるようにする。近く、AtlassianのJira もサポートする。

ファウンダーは、Appleで技術部門のマネージャー、そしてDockerで製品開発担当EVPだったMarc Verstaenと、CodinGameのCEOだったJohn Lafleurだ。当然ながらAnaxiのツールは、二人がデベロッパーとして過ごした日々に見たり体験したりした問題の解決を志向している。

Verstaenは語る: “ソフトウェアを40年やってるが、問題はいつも同じだ。小さなチームでプロジェクトをスタートする。そこまでは良い。しかしそれが大きくなると、何がどうなってるのか分からなくなる。まるでブラックボックスだ”。

今は、多くの企業がデータと分析に力を入れようとしているが、ソフトウェア開発はそこまで行ってない。Verstaenによると、10年か15年前なら、ソフトウェアはソフトウェア企業が作るものだったから、それでも良かったが、今ではすべての企業がソフトウェア企業になりつつある。だから、古いやり方はもう通用しない。

Anaxiを使うと、すべてのイッシューレポートとプルリクエストをGitHubの…パブリック/プライベート両様の…リポジトリから見ることができる。また、視覚的なステータスインジケーターにより、プロジェクトにブロッカーが多すぎることなどが分かり、独自のラベルを定義することもできる。イッシューの期限を定義することもできる。

Anaxiのおもしろいところは、情報を手元ローカルにも会社のサーバーにも置かずに、すべての情報をGitHubから取り出すことだ。ただし自分のハンドルなど必要な少量の情報をキャッシュすることはある。スマートフォンなどの上のキャッシュは暗号化されるが、でもほとんどの場合、AnaxiはGitHubのAPIを使って必要な情報を取り出す。スピードに関しては、Verstaenによると、GitHubのAPIは十分に速いし使いやすい。しかもGitHubからなら、つねに最新のデータが得られる。

このサービスは、現在無料だ。将来は、顧客企業の中でAnaxiを使っているデベロッパーの頭数で課金したい、と考えている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Appleの自動運転車、4ヶ月で27%増の70台に

Appleは自動運転車のカリフォルニア州でのテスト車を増やし続けている。カリフォルニア州陸運局の記録によると、5月以来27%の増加だ。

現在同社は公道でテストすることが許可されている自動運転車を70台保有している、とMac Reportsが最初に報じた。許可しているのはカリフォルニア州陸運局で、セーフティードライバーが運転席に乗っている必要がある。

過去18ヶ月間、Appleはわずか3台だった自動運転車を1月には27台、5月には55台、そして今や70台になった。GM Cruiseが自動運転テスト車の登録台数か最も多く175台、Waymo が88台で続き、Appleは3番目に大きいテスト車集団をもつことになる。

登録台数は、Appleの行動を追跡する数少ない方法の一つだ。この会社は自動運転車プロジェクトについて何も語らない。

州の監督機関であるカリフォルニア州陸運局による許可は、そもそも同社にプロジェクトが存在することを示す唯一の確認方法だ。Appleの自動運転プロジェクトはシリコンバレーでは公然の秘密だった。CEOのTim Cookは、自動運転システムへの同社の関心について最近言及していた。

先月同社は初めての事故を公表したことが、州陸運局に提出した書類でわかった。その低速時の事故は8月24日に起きた。自動運転車の関わる事故は、各企業が公道では知らせる自動運転車が増えるにつれて、よく耳にするようになってきた。その殆どは軽微な低速事故だ。

2014年に同陸運局に報告された自動運転車(Delphiが所有していた)に関わる事故は1件だけだった。2018年はこれまでに、40件以上の自動運転車の関わる事故が州陸運局に報告されている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleのハードウェアイベントに期待してはならないこと

明日(米国時間9/12)はでっかい一日だ。噂はもう聞き飽きたと思うけど、まだ物足らない人は本誌が先週載せた噂のまとめをご覧いただきたい。例によって、あまり大きな期待は持たないようにしよう。その方が、幻滅に打ちのめされる可能性も低い。これは、ぼくがこれまでの人生から学んだ教訓でもある。

期待値を下げるお手伝いとして、ここではAppleのビッグイベントに絶対登場しないと思われるものの、不完全なリストを作ってみた。ご参考になれば、幸いだ。

  • ARヘッドセット: AppleはARヘッドセットを開発しているか? たぶん、している。それは明日登場するか? たぶんノーだ。Vrvanaを買収したからには、それを作ってることは確実だが、まだまだ先の話だろう。
  • Beatsの製品: AppleがBeatsを買収したことはApple Musicの立ち上げと関係がある、と一般には理解されている。その後、このヘッドフォンメーカーの製品はAppleの中で明らかに影が薄くなり、新しいAirPodはもちろんありうるとしても、そこにBeatsブランドを期待すべきではない。
  • MacOSデバイス: わずかな可能性はある。しかし現時点で優先されるのは、かつての名機MacBook Airの待望のリフレッシュだから、ぼくは期待しない。Appleは確かにMa Proのアップデートを言ってきたし、現にiMac Proは出たけど、でも実現はまだまだ先だろう。
  • 円形のApple Watch: Appleのウェアラブルが円形になるという前からの予想は、明日のイベントの招待状に大きな円があるので、いよいよ燃え上がった。でも数秒後には誰にも分かったように、それはAppleの大きな宇宙船をイベントの場所として表しているのだ。そしてこれまでのどのリーク情報も、Apple Watchの形は前世代から変らないと言っている。
  • iPhone 9: iPhoneの10歳の誕生日は、Appleのかなり単純明快なネーミングの慣行をぶち壊した。あれを“アイフォン・エックス”と呼んでる人が多いけれども、それは実際にはiPhone 10だ。そして、Appleが後ろを向くことはめったにない。廉価版のiPhone Xは実際に作ってるらしいが、iPhone 9は完全にスキップされたのだ。
  • 心の平和: 明日になって何が起きようとも、われわれはそれを拾い上げて、同じことをしなければならない。哀れなテク・ブロガーに休息はない。そしてみんな、死ぬときは一人だ。でも、とりあえず、happy Apple Day!と言っておこう。

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iOS 12、macOS Mojaveのセキュリティー機能を復習しておこう――ビッグイベントはいよいよ明日

9月といえばAppleが新製品を出す月だ。新しいiPhoneだけでなく、Apple Watchその他のハードウェアもお披露目されるだろう。しかしそれを動かすソフトウェアが同様に重要だ。

今年6月、Appleは恒例のWWDCデベロッパー・カンファレンスでiOS 12とmacOS Mojaveを発表した。このアップデートの重点はセキュリティーとプライバシーの改善に置かれていた。

明日のビッグ・イベントを控えて、Appleのソフトウェア・アップデートの内容を確認しておこう。

macOS Mojave

macOS MojaveはMac OSとして6代目のプロダクトとなる。モハーベはカリフォルニアで有名な観光スポットでもあるモハーベ砂漠にちなんでいる。 ダークモード、同種のファイルを整理してくれるスタック、FaceTime通話などの機能が新しい。

Safariブラウザはフィンガー・プリンティング、クロスサイト・トラッキングを防止する

こういう意味だ: Safariは新しい スマート・トラッキング防止システムを採用した。広告主はブラウザにユニークな値を割り当て、サイトを超えてユーザーを追跡するというテクニックを使っていたが、新しいSafariはこれを困難にする。Facebookのようなソーシャル・メディアもユーザーがあちこちのサイトで行う「いいね!」入力や記事共有などを通じてユーザーの動向を非常に詳しく把握してきた。

重要性は?  トラッキング防止機能は、広告システムがブラウザに「フィンガープリント」と呼ばれるユニークな値を割り当てることを防ぐ。つまり特定のユーザーに向けたターゲット広告を表示することが難しくなる。ブラウザのフィンガープリントを取ることはプライベートないしシークレット・モードのブラウジングでも効果があった。フィンガープリンティングが困難になれば、広告システムが詳しいユーザー・プロフィールを作ることも難しくなる。

カメラ、マイク、バックアップにユーザーの許可が必要になった

こういう意味だ:アプリがカレンダーや連絡帳にアクセスするするときはユーザーの許可を求める。これと同様にMojaveではたとえばFaceTimeがカメラ、マイク、位置情報、バックアップなどにアクセスする際に、まずユーザーの許可を求めてくる。

重要性は?アプリの実行権限に対する制限を強化したことで、アプリが勝手にカメラやマイクをオンにしたりすることを防ぐ。一部のアプリは密かにマイクを起動してテレビ広告が流れるのを探知したり、マルウェアがカメラを乗っ取ってスパイ行為を働いたりするという。カメラやマイクだけでなく、バックアップ(多くの場合暗号化されていない)へのアクセスにも明示的許可が必要になれば、マルウェアがユーザーのデータを盗み出すのを防ぐために効果的だ。

iOS 12

WWDCでプレビュー版が公開されたiOS 12はiPhones 5s、iPad Air(1、2)以降など既存のデバイスにインストールでき、そのパフォーマンスを大きく改善する。 また 新しいマップ通知の改良、AIKitのアップデートなどが含まれる。

Pパスワード・マネージャーが使い回しを警告する

こういう意味だ: iOS 12のデフォールトのパスワード・マネージャーはユーザーが入力するパスワードをすべて保存し、簡単にアクセスできるように管理する。この際、異なるサイトやアプリで同じパスワードを使っている場合、警告を発する。

重要性は? パスワードの使い回しは深刻な問題だ。ユーザーはとかくすべてのサイトで同じパスワードを使おうとする。ハッカーはセキュリティーがいちばん弱いサイトを破るだけでユーザーのすべてのサイトにアクセスできるようになってしまう。iOS 12はパスワードが弱すぎる場合、またパスワードを使い回している場合に警告する。パスワード・マネージャーに保存されたパスワードは指紋ないしパスコードで簡単に取り出すことができる。

2要素認証のコードが自動補完される

こういう意味だ: ユーザーが2要素認証を行うとサイト側から認証用のワンタイムパスコードが送られてくる。パスコードがSMSやプッシュ通知で送信された場合、 iOS 12は自動的にそのコードをログインボックスに入力する。

重要性は? 2要素認証はログインにあたってユーザー名、パスワードに加えてされにもう一つのレイヤーを要求する。これはセキュリティーの向上のために効果的だが、残念ながら普及率は低い。パスコードを受け取っていちいち入力するのが面倒だからだ。iOS 12の自動補完機能はセキュリティーを強化しつつ、ユーザーにとって苛立たしい手順を踏む必要をなくし、ログインをスムーズにする。

USB制限モードがさらに強化された

こういう意味だ:セキュリティー機能のアップデートにより、iPhoneないしiPadが1時間以上ロックされている場合USBポート、ヘッドホン・ポートを含め、デバイスに接続されたアクセサリーは同じくロックされる。

重要性は? これはiOS 11.4.1に対する追加オプションだが、iOS 12では標準的に採用されるはずだ。これにより捜査当局やハッカーがデバイスからデータを盗み出すことがさらに困難になる。デバイスの内容は暗号化されているためAppleでさえ正しいパスワードなしにコンテツを解読することはできない。しかしブルートフォース(総当たり)法でパスワードを探り当てるGrayKeysのようなシステムが登場していた。新機能はこうした方法をあらかた無効にするはずだ。

Appleのプレスイベントは太平洋時間で午前10時〔日本時間13日午前2時〕にスタートする。

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画像:Getty Images

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滑川海彦@Facebook Google+

Apple、iPhone発表イベントのライブストリーミングをTwitterにも拡大

AppleのiPhone発表のプレスイベントが、初めてTwitterでライブ配信されることとなった。従来は自らのサイトでのみ行なっていたライブ配信を、Twitter上でも行うとされていたが、現実のものとなるわけだ。

AppleがTwitterのプロモツイートを利用してイベントの告知を行なっていたことから、多くの人が、Twitter上でのライブ配信を予想していたところではある。

AppleによるTweetでは、Twitter上で#AppleEventのハッシュタグをフォローすることで、最新情報が得られるようになるとアナウンスしている。実はこれまでもAppleは、イベントのライブ配信を告げるためのTwitter広告を流したことはある。しかし今回はどうやら、Twitter上でのライブ配信を行うとしているところが新しい。

すなわち、Appleからのツイートでは、イベントを「フォローせよ」ではなく「ウォッチせよ」となっているのだ。

「ウォッチせよ」の言葉は、Twitter上でのライブ配信を予告していると受け取れるし、またツイート内のアニメーションGIFも、ライブ配信を予告していると受け取ることができる。

なお、上のツイートは現在Appleのアカウントからのツイートには表示されていない。Twitterの「プロモーションのみのツイート」機能を用いて投稿されたものだからだ。この機能は、ツイート内容を特定の広告キャンペーンの対象となった利用者にのみ表示するものだ。

今日くらいから、より多くの人にツイートが届くようになるだろうとのことだ。

イベントはPDTの10時に始まり、もちろんこれまで通りApple TVやAppleのイベントサイトでもライブ配信される。

ライブ配信のプラットフォームを拡大するのは、現在の風潮の中で当然のことと言えるだろう。

Appleは、イベントをより多くの人に見てもらいたいと努力を続けていた。たとえば今年のWWDCキーノートは、初めてChromeやFirefoxでも閲覧できるようになった。それまではSafariないしApple TV経由ないしWindows 10上のMicrosoft Edgeブラウザーでのみ閲覧できるようになっていたのだった。

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(翻訳:Maeda, H

Apple PayとGoogle Payが今月からやっと7-11(セブンイレブン)でも使える

7-Eleven(セブンイレブン)が他より進んでいるところといえば、人類の飲み物消費量の限界を拡大する努力ぐらいだろう。しかし今や日本企業がオーナーであるこの巨大コンビニチェーンは、モバイルペイメントの導入が他よりずば抜けて遅いことでも、目立っていた。

同社の今日(米国時間9/10)の発表によれば、ついに同社も、今月からアメリカの“多くの”ストアにApple PayとGoogle Payを導入する。おもしろいことに、シャーベットドリンクSlurpeeの自販機では、Samsungがこの二大強敵を抑えている。まるでAとGの両社は、Glaxyのメーカーの決済システムを助けるべく、協定を結んだかのようだ。

AppleのCEO Tim Cookはこの夏の初めに、もうすぐ7-ElevenとドラッグストアチェーンのCVSにApple Payが入る、と発表した。Apple Payが7-Elevenで使えるようになればそれは、モバイル決済が小売業界の全域に一挙に普及するきっかけになるだろう。7-Elevenの店は17か国に計66000店あり、その約14%がアメリカだ。

でもアメリカではすでに大型リテールの多くがモバイル決済を採用しているから、そこに7-Elevenが加われば、人口の3/4以上がスマホを持っているアメリカでは、それだけですでにきわめて高い普及率になるだろう。

画像クレジット: Mark Schiefelbein / AP

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa