古いおんぼろ車でも簡単に多機能なインターネット接続カーになるDashbot、安価なオープンハードウェアとして登場

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今とてもクールな車を持ってるのに、誰がスマートカーなんか必要とするの? Dashbotは49ドルの車載用アクセサリで、運転中にスマートフォンやAlexaでインターネットと対話できる。手が空くから、髪をポマードで塗り固めた悪党をやっつけたり、頭上でヘリコプターが爆発する前に罪なき人びとを救える*。この製品はBluetoothスピーカー+αで、αの部分にたくさんの機能がつまっている。Alexa専用デバイスと入れ替えれば、あなたのスマートフォンに手を触れずに容易に対話ができるようになる。〔*: 30年前の電脳カー、ナイトライダーのエピソード。〕

システムは車のライター(煙草用)とステレオのAuxジャックかBluetoothで接続する。スマートフォンを車に近づけるたびにインターネットに接続し、また、完全なコンピューターなのでワイヤレスのOBD-IIセンサーにアクセスして車のセンサーデータをリアルタイムで読む。

DashbotはコンピューターボードとしてC.H.I.P. Proを使っている。それは、Raspberry Pi的な、超小型シングルボードコンピューターだ。その上でLinuxが動き、すべてが完全にオープンソースなので自由なハッキングを楽しめる。

開発チームは曰く:

DashbotはC.H.I.P. Proを使っているから、ユーザーが新しい機能を教えることができる。使っているOSのGadget OSは、Linuxベースの高速ブート型オペレーティングシステムで、わが社の主軸製品だ。Next Thing Co.のそのほかの製品もすべてそうだが、Dashbotもオープンハードウェアであり、そのソフトウェアはオープンソースだ。そしてもちろん、DashbotはAPIを公開している。

 

実はDashbotのチームはC.H.I.P. Proをリリースしたチームと同じチームで、ハードウェアスタートアップのためのアクセラレータHAXの卒業生だ。Kickstarterの締め切りまでまだ20日あるが、すでに目標額を大きく超えている。古い車でもワンタッチでスマート(電脳)になるから、きっと楽しい製品だろう、とぼくは思う。

 

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Facebookがデータセンター内ネットワークを新型スイッチとともに40GBから100GBにアップグレード中

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Facebookは今、同社のデータセンター内の光ファイバーネットワークを40GBから100GBにアップグレードしようとしている。同社のトップ・オブ・ラック・スイッチ(ひとつのラック上のすべてのサーバーを接続するスイッチ)Wedge 100は今日(米国時間11/8)すでにOpen Compute Projectに受諾され、またすべてのラックをデータセンター内で接続する次世代100GスイッチプラットホームBackpackもベールを脱いだ。

FacebookのDirector of Software Engineering for NetworkingであるOmar Baldonadoによると、同社がこの、より高速なネットワーキング技術を必要とする理由はいくつかある。しかしその最大の要因は、ライブと録画双方のビデオのサポートを拡大することだ。さらに、360度の写真やビデオも含まれる。Facebook自身の内部的なデータセンタートラフィックも、ユーザー体験の改善のために、アナリティクスなどのデータへの需要がデベロッパー部門から増えており、それにも対応しなければならない。

しかし100Gは、今でもまだ、高速ネットワーキングの最先端技術だ。もちろん今それに取り組んでいるのはFacebookだけではない。たとえばLinkedInも最近、オレゴン州のデータセンターを将来100Gにする計画を発表した。Facebookが他と違うのは、サーバーの設計やネットワーキング技術、およびそれらを支えるソフトウェアを、業界全体のためにオープンにすることに、コミットしていることだ。

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Baldonadoによると、40Gから100Gへの移行で生ずる問題の一つが、新しいデバイスの“電力大喰らい”癖、そして冷却の困難さだ(彼は、“ゲーム用PCをオーバークロックでずっと使うようなもの”、と言った)。“それだけのハイスピードはどうしても必要だけど、そのためにはスイッチだけでなく、データセンター全体としての対応が必要になる”、と彼は語る。“だから業界のあらゆる部分…サーバーのベンダ、NICのメーカー、光りファイバーのメーカー、などなど…と協働しなくては、これだけのスケールアップは実現できない”。

Backpackの能力が前の“6-pack”スイッチの2.5倍だとしても、その電力消費量も2.5倍なのだ。

Facebookは、BackpackスイッチもOpen Compute Pojectに出す予定だ。それは今、社内テストの段階から徐々に、同社のデータセンターに実装されつつある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

4コア64bitの新型Orange Piは20ドル

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AndroidやLinuxの走る小さなコンピュータが必要だとする。それでいて20ドルしか手持ちがないときにはどうするか。それでもなんとかなってしまうのが現代であるようだ。Orange Pi(ラズベリーとオレンジ。果物シリーズというわけだ)が要求を満たしてくれる。このOrange Pi、当初はRaspberry Piのクローンとして15ドルの値がついたコンピュータだった。そこにシリーズの一環として、フル装備モデルが登場してきたのだ。

ボードにはEthernetポート、および3つのUSBポートも搭載されている。メモリーは1GBで、SoCにH5、CPUにCortex-A53(4コア64ビット)を採用していて、独立したグラフィックチップも搭載している。HDMI出力やカメラ入力にも対応し、電源スイッチやIRレシーバーまでも備えられている。ゲーム用途にも使えそうだし、HDビデオの再生や、さまざまな自作プロダクトにて活用することができそうだ。

スペックはこちらに詳細が載っている。冒頭に示したリンクよりオーダーすることができる。なお、20ドルでなく5ドルしかない人にはOrange Pi Zeroなるプロダクトもある。こちらもWi-FiやEthernetに対応している。多くの人が利用しているラズベリーではないが、オレンジも十分に美味しそうに見える。

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(翻訳:Maeda, H

Microsoftが次世代型クラウドハードウェアの設計をオープンソース化…コミュニティのコラボレーションに期待

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Microsoftが今日、同社の次世代型ハイパースケール(hyperscale, 自動スケーリング)クラウドハードウェアの設計をオープンソースにし、それをOpen Compute Project(OCP)に寄贈した。Microsoftが2014年に参加したOCPには、Facebook, Google, Intel, IBM, Rackspaceなど、多くのクラウドベンダがいる。これまでの2年間で同社はすでに、サーバーやネットワーキング、データセンターなどの設計をいくつか寄贈している。

同社がProject Olympusと呼ぶこのオープンソース事業は、完成した設計をオープンソースにして寄贈する通常のやり方と違って、設計がまだ最終的な商用化のレベルに達していない。つまり、設計過程にコミュニティがコラボレーションしていくことを、前提しているのだ。

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Azureでハードウェアインフラストラクチャを担当するゼネラルマネージャーKushagra Vaidが、今日の発表声明で述べている: “私たちは、これまでにも、OCP Foundationやオープンソースコミュニティとの密接な協働関係から、非常に多くのことを学んだ。しかしそこで理解した重要なことは、現在のオープンソースハードウェアの開発が、オープンソースソフトウェアほどアジャイルでもなく、頻繁な反復型でもないことである”。そこで、コミュニティに設計への初期的アクセスを与えることによって、Microsoftは“新製品の市場化までの時間を縮小し、投資費用を縮減する”ことを、期待するのだ。

Project Olympusの設計に含まれるのは、新しいマザーボードと、電池内蔵により高可用性の電源装置、高密度ストレージ拡張能力のあるサーバーシャシー、および、複数の(ときに多様な)マシンを載せるサーバーラック群に行き渡る電源配布ユニットだ。既存のデータセンターとその構成のもとで、すぐに使えるために、モジュール性を重視した設計になっている。

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FacebookのOCPサーバー

Open Compute Project FoundationのCTO Bill Carterは、今日の声明文でこう述べている: “Microsoftはオープンソースハードウェアの開発に、新しい時代を切り拓いた。コラボレーションと市場化の方法に新しい姿を持ち込んだProject Olympusは、OCPとオープンソースデータセンターハードウェアの、これまでの歴史になかったものである”。

Microsoftは、FacebookなどそのほかのOCPメンバーと同様、自己のデータセンターにおいてOCPのハードウェアを広範囲に利用している。Microsoftによると、同社が購入したサーバーの90%以上は、OCPに寄贈された仕様に基づいている。OCPを創始したFacebookでは、ほとんどすべてのサーバーがOCPマシンだ。Googleも今年初めにOCPに参加したが、クラウドプラットホームのマーケットリーダーであるAmazonは、まずそもそも、未だにオープンソースに向けての動きがなく、今後についても不明である。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

MacBook ProのTouch Barが正しい選択である理由

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人はギリシャ悲劇を好む。イカロスは太陽に近づきすぎて地球に墜落した。Appleはコアユーザーを忘れ、Microsoftに名声を奪われた。Touch Barは、MacBookでタッチスクリーンを採用するか、タッチを完全に無視するかを決めかねた妥協の産物だ。

この手の話を語るのは容易だ、なぜなら感情や行動を誠実に調査した記事よりも、読者の心を把みやすいからだ。そこにヒーローと悪役がいれば、すべてはゼロサムゲームとなり、ライバルたちの行動は真価によって判断されない。

The MacBook ProのTouch Barのやり方は正しい、なぜなら人はノートPCの画面をタブレットのようには使わないからだ。

私は自宅にSurface Proを持っていて、満足している。ペンはクールだし、ハードウェアもよく出来ていて、タッチ操作は場面によっては非常に便利だ。(タブレットとしては完全な失敗作だが、それは別の話)。私がSurfaceを使ってきた経験と、タッチ式ノートやその類を使っている他の人々の意見とをあわせることで、ある単純な真実がわかった。

ほとんどの人は、タッチスクリーンを一日に5回か10回、簡単な操作に使うだけである。

ノートパソコンはタブレットではない。そこには作業場所と見る場所がある。画面の上で何らかの操作をするためには、作業場所から見る場所へと手を動かさなくてはならず、今見ているコンテンツの一部を遮ぎる。手首とキーボードの位置を考えると、ユーザーは画面から遠く離れて座っていることになる ― そして画面にタッチするかどうかは、手がどれほど近くにあるかどうかでほぼ決定する。操作のほとんどは、スタートボタン等の大きなタッチ標的に対してなされる。

コンテキストに応じて変化する専用の表示バーを備え、日々のそうした10種の操作をそこでできることは極めて有用だ。タッチに最適化されていないOSに無理矢理タッチスクリーンをはめ込み、マウスのためにデザインされた小さなボタンを押させるより、はるかに合理的だ。

Touch Barが解決していないことの一つはスクロールだが、MacBookのトラックパッドが大きくなった理由は恐らくそれだろう。

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私のテーマに従って、ここでMicrosoftやそのやり方をけなすことはしない。アーティスト兼フォトグラファー改革派の一人として、私はSurface Studioがとっているアプローチに感銘を受けており、一度使ってみたいと思っている。しかしMicrosoftが取り組んでいるのは、歴史的に成長が遅くて小さな市場の、無視できるほど小さな部分だ。MacBookは違う。

Appleがイベントで披露したDJのデモは、Touch Barの見せ方としてはおそらく最良ではなかった。あれは98%の人たちの使い方ではないし、たとうDJayのデモがいくらカッコよくても、中学の卒業パーティーでおじさんが回すのを別にすれば、DJも使わないと私は思う。

プロフェッショナルユーザーが欲しがっているのは ― 私が今も写真家として毎週何千枚もの写真を編集しているとしたら ― 奥深く沈められたコマンドを浮上させる方法だ(余談になるが、Appleはショートカットキーの重要性を昇華させるべく、未来の世代にすばらしい支援をしていると思う。あれは難解すぎて発見して使うのは困難だ)。

Touch Barショートカットの候補(いくつか例外あり)は以下の基準を満たす必要がある:

  1. ショートカットを押すための、一種異常な指の歪みを回避できる。
  2. トラックパッドのクリックを2回以上減らせる。

これが有効に働くためには、人々がMacBookをどう使っているかも正確に把握して考慮する必要がある。例えば画面は一番よく見えるのは40度の角度で開いた時だ。通常のOLEDスクリーンは真正面からが一番よく見えるが、それではキーボードに顔をつけることになるので誰もそんなことはしない。またTouch Barの表面はザラザラに加工されているので、反射を防ぐとともにキーボードのキートップと似た感触を与えている。 1d539p

操作モデルもiOS端末とは異なる。iPadでは、タッチ操作はすべて1対1だ ― 例えばボリュームスライダー等を直接指で操作する。MacBookでは、ボリュームボタンをタッチした直後に動かしてスライダーとして使うことができる。つまり、シングルタップとスライドを使うことによってTouch Bar上で様々な操作が可能になり、ボタンやコンテンツ(写真のサムネイル等)の表示を邪魔することもない。これはタッチスクリーンではできない。

Touch Barは、消費者にもプロにも非常に広く利用されることになると私は思う。また長い目で見て、フォームファクターにも良い効果をもたらすと考えている。そして私の考えに同意しない人がいることも承知しているが、それは問題ない。なぜならわれわれはギリシャ神話のディオニューソスを称えているのではない ― われわれは消費者の行動を分析しているのであって、人によって欲しがるものが異なるのは当然だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、Windows版Chromeを15%高速化

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現在Googleは、Chromeブラウザーの高速化およびスリム化に一丸となって取り組んでいる。例えば10月に同社は、メモリー消費を削減するプロジェクトを発表した。しかし、Googleは他にも最適化の取り組みを静かに進めており、Windows版Chromeを約15%高速化した。

64ビットChromeのバージョン53および32ビット版のバージョン54から、GoogleはMicrosoftのProfile Guided Optimization[プロファイルに基づく最適化]技術を使用して、Chromeのスタートアップ時間(17%)、新規タブのロード時間(約15%)、および全般的ページロード時間(6%)を短縮した。

Profile Guided Optimization (PGO)は、MicrosoftのVisual Studio開発ツールの一機能で、まず、ユーザーが実際どのようにアプリケーションを操作しているかを測定する。次にこの学習データを用いて、アプリケーションで最も頻繁に使用されている機能の最適化に焦点を絞ってアプリケーションを再コンパイルする。

「Chromeはソースコードに百万以上の関数を持つ巨大なソフトウェアプロジェクトだ」とGoogleのSébastien Marchandが今日の発表で語った。「すべての関数が同等ではない ― 頻繁に呼び出されるものも、ほとんど使われないものもある。PGOは、実行時にどの関数が最もよく使われるかを追跡したデータを使用して、最適化に活用する」

PGOがアプリケーション高速化に用いる最も効果的な技法の一つは、利用頻度の高い関数をメモリーに配置する位置を最適化することで、その結果 ― 少なくとも理想的状況では ― その関数をCPUの高速な命令キャッシュに留めておくことができる。

PGOが実際に動作するしくみの詳細はここで読むことができるが、注目すべきは、既存のChromeコードベースの中に、Googleが最適化して性能を向上できる余地がまだ残っていたという事実だ。それにしてもPGOが必ずしも新しい機能でないことを考えると、これまでGoogleがこの技法を使っていなかったのは少々驚きではある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleのCloud Platformにやっと本物のコールドストレージサービスが登場、ストレージ種別は計4種に

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今日(米国時間10/20)ロンドンで行われたイベントで、Googleは同社のクラウドストレージサービスの、二つのアップデートを発表した。中でもいちばん重要なのは、アーカイブ目的のコールドストレージColdlineのローンチだが、ほかにRegionalストレージというサービスも発表された。そして従来のStandardストレージは、“Multi-Region”と名前を変えた(下図)。

すでにGoogle Cloud Storageをお使いの方は、コールドストレージサービスの新たなローンチに驚かれたかもしれない。Googleはすでに、Nearlineという名前で、アーカイブ用ないし災害時復旧用のきわめて安価なサービスを提供しているではないか。ローンチしたときのNearlineは、AmazonのGlacier(氷河)とよく似ていて、きわめて安いストレージサービスだけど、ただしレイテンシ(遅れ)はかなりあるぞ、というサービスだった。でも今年ベータを終えたNearlineは、速度もまあまあになった。3秒から5秒程度のレイテンシはなくなり、データへのアクセスはリアルタイムだ。

今度新設されたColdlineは、これまでNearlineが担っていた、遅れはあるけど安い、という本来のコールドストレージを、あらためて提供する。Coldlineのストレージは月額料金が1ギガバイトあたり0.007ドル(0.7セント)、データの取り出しは1ギガバイトあたり0.05 ドル(5セント)だ。Nearlineの保存料金は月額0.01ドル(1セント)になる。あまり差はないように感じるかもしれないが、膨大な量のデータを保存する場合には、けっこう大きな違いになる。

Googleのスポークスパーソンによると、Coldlineのレイテンシは同社のそのほかのストレージ種別と同じく低い。“Nearlineの低レイテンシが好評だったので、Coldlineの設計でもその特性を重視せざるを得なかった”、そうだ。

Coldlineは、GoogleのSwitch and Save(乗り換えて節約しよう)プログラムに含まれている。企業がこの企画に乗ってデータをGoogle Cloudへ移行すると、100ペタバイトまでは月額のストレージ料金が無料になる。

今回のアップデートで、高速で可用性の高い“standard”ストレージサービスが“multi-regional”と名前を変え、その下に、やや低価格の“regional”サービスが新たに加わる(下図)。

multi-regionalはその名のとおり、冗長性が複数リージョンにまたがる可用性の高いストレージ種別で、あるリージョンがダウンしても、データへのリクエストは別のリージョンへルートされる。その点ではこれまでのStandardストレージサービスと同じだが、multi-regionではその拠点位置がアメリカ、アジア、ヨーロッパの三つになる。

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画像提供: Google

つまり既存のStandardストレージで、上記三つの位置のどれかに該当するストレージは、黙っていてもMulti-Regionalに変換され、GoogleのSLAによるとデータの99.95%の可用性が約束される。

そして新たに設けられたRegionalストレージサービスでは、データが単一のリージョンに保存され、SLAによる可用性の約束は99.9%となり、Multi-Regionalよりもやや低い。しかし計算処理とそのためのデータがつねにお互いに至近にあるようなワークロードでは、このやや安いストレージサービスで十分だろう。

ちょっとややこしいのは、既存のDurable Reduced Availability(DRA)ストレージ種別がなくなることだ。それはRegionalにリプレースされるが、しかし既存のDRAユーザーにはサポートが継続する。同社としては、ユーザーのほとんどがRegionalに移行してくれることが望ましいのだ。

以上がGoogleのクラウドストレージの新しい顔ぶれだ。名前が変わっただけ、というものもあるが、総じて今度からは名が体を表しているから、ユーザーにとっても分かりやすいし選びやすいだろう。唯一の新顔のColdlineは、Google Cloud Platform上の初めての本物のコールドストレージサービスだ。それに対して従来からあるNearlineは主に、バックアップやロングテールのコンテンツ*用に使われるだろう。〔*: long-tail content, 種類が非常に多く、個々のアクセス頻度が低いコンテンツ。〕

〔訳注: コールドストレージの“コールド”の本来の意味は、電源が入ってなくて“冷たい”、と言う意味。すなわち、“非常設の”アーカイブ的ストレージ。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

マイクロソフトのSurfaceビジネスが急成長、iPadは減速

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MicrosoftのSurfaceビジネスは前年比38%成長した。最新の決算報告による。今日(米国時間10/20)発表された決算報告書によると、今四半期のSurfaceの売上は9.26億ドルで、前年同期の6.72億ドルを上回った。それでもAppleのiPadの方が売上はずっと大きいが、成長は遅い。

AppleのiPadビジネスは未だにSurfaceを圧倒的に上回っている。前四半期のiPad売上は49億ドルで、前年同期は44億ドルだった。これは対前年比売上11%だが、AppleのiPadビジネスが伸びたのは10期ぶりだった。

Surface売上の著しい伸びを支えているのはわずか2つの製品、Surface Pro 4およびSurface Bookだ。Microsoftは両機種を大規模な広告キャンペーンやNFLとの重要な提携関係によって強く押している(コーチのベリチックらは大のSurfaceファンではないかもしれないが)。Microsoftは来週のイベントで新しいSurface製品を発表すると言われており、ホリデーシーズンには新しい製品ラインが出揃うことになりそうだ。

iPad対Surfaceの争いの様子がはっきりするのは、来週Appleが四半期決算を発表してからだが、現状を見る限りAppleは警戒が必要だ。Surfaceは迫っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

SFホラーの世界から現れたような手作りLEDライトはハロウィーンのデコレーションにぴったり

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あなたと、あなたの友だち全員が、ストレンジャー・シングスの、頭から出血している女の子に恋してるかな? その子は、ワッフルが好きかな? きみはモンスターが怖いかな? …そんなあなたの感性にぴったりの、ハロウィーンデコレーションがあるんだ。この手作りのLED照明があれば、あなたは(もしくは女優のWinona Ryderなら*)、子どもたちとコミュニケーションして、Arduinoボードと巧妙な電子回路を使った(SF映画)Upside Downの世界へ彼らを連れていけるんだ(上図)。〔*: Winona Ryder, ストレンジャー・シングスの主演女優。〕

このプランはInstructableの教材製品として売られていて、コンピューターのメモリーのようにアドレスを指定できるLEDの列と、Arduinoのボードでできている。LEDは個別にコントロールでき、Arduinoがそのための信号を送る。子どもたちはその点滅のパターンでママに、“モンスターが来るよ”とか、“チップスをちょうだい”と伝えることができるだろう。

コードは残念ながら、ちょっとややこしいが、でも一種のランダムなパターン生成器としてはよくできている。構造はきわめて単純だから、子どもたちにも理解できるし、カスタマイズできるだろう。ハンダごてを握って、LEDの数を増やすなんて簡単だね。そしてきわめつけは、Arduinoをインターネットにつないで、そこへメッセージを送れることだ。子どもたちがその機能を使って、モンスターに庭の物置小屋に閉じ込められた話を始めたら、あなたの頭が、おかしくなってしまうだろうけどね。

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強力なDDos攻撃アプリケーションMiraiがGitHub上でオープンソース化、逮捕回避のための煙幕か

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KrebsOnSecurityやそのほかのWebサーバーに大きなダメージを与えたボットネットのMiraiは、セキュリティの脆弱なIoTデバイスを利用して、大規模なDoS攻撃を仕掛ける。しかしその作者はこのほど、それのソースコードをGithub上に公開したらしい。

Cで書かれたその短いコードは、IPカメラなどインターネットに接続されたデバイスの上で実行される。rootのパスワードを試行によって探り当て、デバイスに侵入、事前に決めてあったターゲットにトラフィックを送る。試行するパスワードが書かれているコードは、このファイルにある。

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ハッカーはこのボットネットを使って、620GbpsのDDoSをKrebsOnSecurityへ送った。そこはBrian Krebsのセキュリティに関するブログとして、かねてから人気のサイトだ。そのボットネットは強力ではあるものの、当のIoTデバイスをリブートすれば止まる。また、デバイス側のシステムアップデートにより、被害機は徐々に減っているようだ。コードをHackforumsにポストしたハッカーのAnna-senpaiはこう述べている、“Miraiでは、telnetからだけで最大380k(38万)のボットを取り出していた。でもKrebsをDDoSしてからは、徐々にISPたちがそれらを掃除するようになった。今では最大は300k程度で、しかも減りつつある”。

Krebsはハッカーたちの逮捕を求めており、今回のコード公開は利他的動機によるものではない、と見ている。

彼曰く: “Anna-senpaiがMiraiのソースコードを公開した理由はよく分からないが、利他的な行為ではありえないだろう。悪質なソフトを開発している連中は、警察や警備会社などに居場所を突き止められそうになったら、ソースコードをばらまいて煙幕を張る。公開して誰でもダウンロードできるようにすると、コードの持ち主が即犯人、とは言えなくなるからね”。

そのコードは今Githubにあり、どうやら本物のようだ。ぼくはコンパイルしていないが、ファイルにはおもしろい情報がいろいろある。教材としての利用価値は、十分にあるだろう。もちろん、悪い連中にとっても、利用価値は十分あるけどね。

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テンプレートを廃しブロック方式で自由度を高めた、一般人のためのWebデザインツールTilda

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メイカーに代表されるような、いろんなプロジェクトに次から次と手を出すタイプの起業家は、Webサイトも次から次とたくさん作らなければならない。そのための便利なツールとして、Bootstrap(これはやめた方がよい)やSquarespace、WordPressのクールなプラグイン、などなどがかねてからある。ここでご紹介するTildaも、そのひとつだ。

Tildaは使いやすくて応答性の良いページビルダーで、ふつうのランディングページだけなら月額15ドルで利用できる。FunkyPunkyというデザインスタジオをやっているロシアのWebデザイナーNikita Obukhovが、自分たちで使うためにTildaを作り、最近それを一般公開した。画像やテキストのレイアウトはドラッグ&ドロップ方式だから、何かを貼り付けるのは数秒で終わる。

その差別化要因のひとつが、Zero Blockと呼ばれる“Webエディター内のWebエディター”的なツールで、文字やフォントの管理(タイポグラフィー)、図形を描く、アニメーションを作る、などの作業ができる。いわばこれは、Tildaの秘密兵器だ。

Obukhovはこう説明する: “ユーザーは、予(あらかじ)めデザインされているブロックを組み合わせてWebサイトを作る。テンプレートはない。その方が柔軟性があり、ユーザーの自由度も大きい。ブロックは、わが社のプロたちの作品だから、ルックスがよろしい”。

試してみたら、こんなプロジェクトを15分で作れた。既存の写真とテキストを、ちょっと使っただけだ。終わったらすぐにそれをアップできるし、公開できる。ドメインを割り当てるのも簡単だ。とにかく、使用体験はとても快適だ。

Tildaはまだ自己資本のみで、今リピーターの顧客が約4000名いる。

あなたはまだ、Bootstrapから完全に抜け出せないかもしれないし、Tildaの月額15ドルは高いと感じるかもしれない。でも、ぼく自身の証言としては、とても使いやすいから捨てられないツールだね。

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これからはスケジュール管理のためにGoogleのCalendarとMapsを行ったり来たりしなくてよい

A Google Inc. Maps display of Washington D.C. lines the floor next to the elevators at the Google office in Washington, D.C., U.S., on Tuesday, July 15, 2014. Google's presence in Washington is necessitated in part by the Federal Trade Commission and U.S. Justice Department inquiries into how the company obtains and uses private data. Additional privacy and safety concerns are likely to arise from Google projects in the works, including nose-mounted Google Glass computers and self-driving cars. Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg via Getty Images

ロジスティクスは難しい。毎日9つの会議の予定を調べたり、13回も電話の対応をしたり、ディナーとディナー後、さらにそのあとの約束もあったりすると、たいへんだ。

この面倒な事態を解決すべく、Googleは最近のアップデートで、Android上でのMapsとCalendarの統合を大きく前進させた。これからは、Google Mapsを開くと今後の出張の予定が分かるので、行き方を調べたり、飛行機やレストラン、ホテルなどの予約ができる。

また今後の予定の一つをセレクトすると、Mapsはそれの次の予定も教えてくれるから、これまでのようにMapsとCaledarを行ったり来たりせずにすむ。ただしこの機能が有効になるためには、Calendarにスケジュールを記入するとき、出張先やパーティー会場などなどの位置情報を記入する必要がある。

予定が多すぎるとき、どれかをキャンセルする作業も、設定メニューからコンテンツマネージャーを出せば、そこでできる。

今のところこの機能は、Androidだけだ。またこの機能が生きるためには、スマートフォン上の両方のアプリケーションにサインインしている必要がある。これで、あなたのお仕事の生産性がアップすること、間違いなし!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

IBMのDataWorksはApache Sparkによるビッグデータ分析に人工知能Watsonが企業向け利用インタフェイスをまとわせる

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マシンインテリジェンスの分野は、研究開発が盛んであるだけでなく、より影響力の強い応用現場でも新しいトレンドが生まれつつある。それを好機としてApache Sparkのようなオープンソースのフレームワークは、データサイエンティストのニーズに応えるだけでなく、企業の事業開発にもデータ分析を持ち込もうとしている。

IBMがこのほど立ち上げたProject DataWorksは、SparkとIBM Watsonを組み合わせて、分析の堅実性を維持しつつそのスピードと使い勝手を向上しようとする。わかりやすく言えばDataWorksは、データ分析のためのGoogle Docsだ。今多くの企業は大量のデータを、いろんなところにばらばらに保存している。IBMのこの新製品は企業のすべてのデータを食べて、それを一箇所のアクセスしやすい場所に置く。

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データに、それを必要とする者が迅速簡単にアクセスできるために、IBMはダッシュボードを提供し、そこにデータのアクセス状態や、利用しているユーザー、カテゴリー関連の各種測度などを収めて表示する。IBMはその技術を、データをカタログに仕分け分類すること、と呼ぶ。検索は自然言語で行い、ユーザーはカタログに整理された情報を、これまでよりもずっと素早く取り出すことができる。また、データの取り入れ速度は、IBMによると、50〜100Gbpsである。

データの視覚化は、PixiedustやBrunelなどのコードを使って、わずか1行のコードで作り出される。視覚化によりもちろん、データ間の関連性や分類がよりわかりやすくなり、ふつうの社員でも、ひと目でインサイトを得ることができる。

大企業も中小企業も、IBMのクラウドプラットホームBluemixからDataWorksツールにアクセスできる。近く料金体系が確立すれば、ユーザー企業はこのシステムを数時間〜数日〜数か月と、長期間(または常時的に)稼働させられる。またIBMの構想では、データ分析を携帯キャリアのデータプランからも提供し、それを定額の月額制にすることもできる。

IBMのデータ分析担当VP Rob Thomasによると、企業はこのツールを活用することによって、人件費を大幅に節約できる。またデータ分析に関して、企業の特定部門の人間を教育訓練する苦労もなくなる。さしあたり、リテールや金融、通信などの分野が主な顧客層になるが、しかしThomasによると、中小企業のうち‘中’の方の企業も今すでにこのシステムに関心を示している。

DataWorksの動力となっているIBM Watsonは、これまでも同社の成長と売上を支えてきた。このたび新しいユースケースが増えることによって、Watsonはますます自分を改良していくだろう。そしてDataWorksの主要部分は、IBMが今年初めに買収したThe Weather Companyの技術を利用している。その買収の目的は不定形データの分析にあったが、今ではお天気情報ばかりでなく、Watsonの助力も得て、企業のデータ分析方面に新たな市場を開拓しつつある。

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予備バッテリーとしても動作する、ビデオスタビライザーのSMOVE

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無人飛行機用のジンバルを製作したメーカーと、優れたデザイナーが一緒にビールでも飲んでみると、面白いものが生まれることがある。今回生まれでたのはSMOVEだ。これはスマートフォンでビデオ撮影を行う際に、ブレを抑える機材(steadycam)だ。iOSとAndroidの双方に対応している。動きまわりながらもブレのない画像を撮影することができ、またカメラに写った顔を追跡したり、さらには自動でシームレスなパノラマ写真を撮影したりすることもできる。

SMOVEの開発に携わったのは、デザインエキスパートと、無人飛行機エンジニアだ。これまでにも飛行機用にジンバルおよびセルフレベリング(self-leveling)システムの開発を行った経験をもつ。

SMOVEはIndiegogoキャンペーン中で、価格は129ドルとなっている。キャンペーン成功時の出荷予定は12月となっている。

このSMOVEを使えば、撮影中のカメラを常に水平に保つことができるようになる。上のビデオでおわかりのように、カメラを安定させたままで軸を自在に動かすことができる。さらに「Auto Face Follow」(自動顔追跡)機能を搭載しており、画面に写った顔を認識して追跡することもできる。さらに予備バッテリーとしても機能するようになっており、撮影しながら充電するようなことも可能だ。

「以前は飛行機用の高性能ジンバルを製作しました。また手でもって使うためのスマートジンバルの製作も行いました」と、代表者であるMatt Sandyは言っている。「そうした経験を踏まえ、これまで以上にスマートで、そしてインテリジェントな、消費者向けジンバルを作りたいと思うようになったのです」。

一般利用者向けのジンバルは既に存在してはいる。しかしこれほどまでに安価でユニークなものは存在しなかったように思う。安定したビデオを撮りたい人に役立つことは間違いない。撮影したビデオの魅力がさらに高まることだろう。ビデオ関連の経験も豊富で、以前にはボディ装着型のParashootをTechCrunch上で紹介もした。この際にもユニークなブレ防止機能を採用していたのだった。

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(翻訳:Maeda, H

MicrosoftのEdgeにブラウザーに強力な企業向けセキュリティ機能を導入、Office 365にも

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MicrosoftのIgniteカンファレンスで今日(米国時間9/26)、同社のEdgeブラウザーが企業環境でもっと安全になる、と発表された。

Microsoftは今日のイベントに先立つ記者会見で、いわゆるWindows Defender Application GuardがWindows 10を不審なブラウザーセッションから隔離する、ブラウザーはハードウェアと直接結びついたコンテナの中で動く、と説明した。Microsoftによると、ほかのブラウザーが利用しているコンテナはハードウェアベースの保護ではないので、よくあるタイプの攻撃の90%に対して弱い、という。

Microsoftのこの新しいツールでは、マルウェアがマシンやネットワークのそのほかの部分にタッチできない。コードはコンテナの中だけで動くので、いわばそれは“最高に警備の厳しい刑務所”のようなものだ、という。

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このサービスはWindows 10とEdgeだけだから、企業にとってもわかりやすく扱いやすいだろう。まだ一般的にダウンロードはできないが、企業ユーザーは2017年の前半には試用できる。2017年の後半に、一般展開だそうだ。

このApplication Guardに加えてMicrosoftは今日、Office 365のセキュリティ機能をいろいろ発表した。たとえばOffice 365のAdvanced Threat Protectionは、ユーザーが悪質なURLをクリックするのを防ぐ。そしてそれは、SharePoint, OneDrive for Business, Word, Excel, PowerPointに対応している。

また、近くセキュリティ担当アドミンに提供されるツールでは、Microsoftが何百万ものマシンから集めたWindowsやAzureのデータを利用して、先取り的にユーザーのマシンを保護する。この新しいサービスは金融業界のアドミンなどを対象とし、類似のネットワークからMicrosoftが集めたデータに基づいて、ユーザー企業のネットワークを保護する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

マーク・アンドリーセンが突然全ツイートを削除、Twitter休暇に入る

今日(米国時間9/25)Twitter界は少し静かになった。Tweetstormの父、Marc Andreessenが昨夜Twitterから姿を消した。休みを取った理由について、本人からも誰からも明確な答えは出されていないが、同サービスから突然離れたシリコンバレーの著名人は、Andreessenが初めてではない。

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この夏、Y Combinatorグループのプレジデント、Sam Altmanが、Twitterプラットフォームのコミュニティー問題に言及して場を去った。このソーシャルネットワークは「ネガティブな反応や皮肉が多く」、「Twitterを使った後は気分が悪い」とAltmanは言った。

Altmanと異なり、Andreessenは離脱の理由を説明していないが、同じような理由で一時的にTwitterを避けた可能性は十分にある。現在Andreessenのプロフィールで読むことのできるのは、休暇を取ることについての4ワードからなる投稿と、ネオリベラリズムに関するリツートが1件だけだが、Andressenがフル稼動でツイートしていた時は、他のユーザーと積極的に政治的議論を戦わせていた。

もちろん、Altmanですら一時的に離れた後、Twitterに帰ってくる欲求を抑えることはできなかった。Andreessenが自分の行動を「休暇」と呼んでいることからも、最終的に戻ってくる可能性は高い。プラットフォームとしてのTwitterは、無神経に荒らし回る一部ユーザーによる有害な文化を許す無関心なやり方に、批判が高まっているが、Andreessenは、敵対的な会話からも通常逃げることはない。

Andreessenが、かつてツイートした古い意見を消したかったのでは、という憶測もあるが、今どきそれは考えにくい。もし心配するような内容がフィードに埋もれているとすれば、アカウントを消したくらいでインターネットから取り除くことはできない ― 個人プロフィールから削除することで、表面化しにくくなることは確かだが。インターネットにはAndreessenのツイートを残らずリツイートするよう設定されているボットがあふれている。ソフトウェアでさえ、世界中のMarc Andreessenのツイートを食い尽くすことはできない。pmarca tweet responce

Andreessenが全ツイートを削除しながら、奇妙なリツイートを1つだけ残している理由も、ボットが説明している。ボットの出力を見る限り、そのリツイートは昨夜の出来事近くに起きたことではない。元のツイートの作者も同じことを言っており、停止されたプロフィールに関連するバグによるものかもしれない。

数あるAndreessenボットの存在は、この気の毒な男が博士論文の研究を継続できることも意味している。

Andreessenがツイートを消した理由について会社に尋ねたところ、「単なるTwitter休暇」という答が返ってきた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Raspberry Piをファミコンのカートリッジに収納してレトロゲームのエミュレータが完成

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Zachと名乗るメイカーが、その破壊的だけどとびきり巧妙なハックにより、NESのカートリッジ〔スーパーファミコンのカートリッジ〕の中身を抜いてRaspberry Pi ZeroとAmazonのUSBハブを詰め込み、究極的にレトロなNESエミュレータを作った。しかもそれは、オリジナルの筐体にしっくり収まるから保存性も良い。〔NES, Nintendo Entertainment System, ファミコンのこと〕

このプロジェクトは、驚くほど単純だ。やることといえば、カートリッジのケースをこじ開けてパーツを配置するだけだ。それからケースを閉じて蓋をはめ込む。インターネットの接続はないが、後でWi-Fiアダプタを加えるのは簡単だ。

このプロジェクトは、RetroPieというエミュレータソフトを使っている。電源はミニUSBケーブルで供給する。

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Zachはこう書いている:

この、ぼくがPi Cartと読んでるもの(いい名前だろ?)の基本は、Raspberry Pi Zeroと昔のNESのカートリッジ、小さなUSBハブ、そしていろんなサイズのアダプターだ。もっとケチって手作りしたい人以外は、ハンダ付けは不要だ。

 

ぼくが本当に見たいのは、Raspberry Piと本物のカートリッジの基板を接続して、昔のNESに新しい脳を提供することだ。でもそれは、不格好な結果になりそうだから、こっちの方がむしろ良いかもね。

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営業を支援するデータアナリティクスSlackボットでブレークしそうなTroopsが$7Mを調達

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今の世界は営業(セールス、売ること)で成り立っている。ぼくの(そして同僚たちの)のまわりでは、ほぼ毎日、CRMがすべてを支配している。多忙な営業役員の人生を少し便利にするための融資やプロジェクトやアプリケーションが、そこらにあふれている。

そしてここでご紹介する最近登場したピンチヒッターは、大規模なCRMの最新のトレンドや、そのほかの“超ホットな”最新ビジネスツールが交差する場所にいる。

まだ知る人の少ないTroopsのプラットホームとボットは、無料で利用できる。同社のボットによるサービスは、Salesforceを統合して営業チームの情報ワークを助け、それらをSalesforceの難解なシステムに入力できるようにする。

それは、フロントエンドではSalesforceとGoogle AppsとSlackの統合、そしてバックエンドは同社自慢のデータ処理とアナリティクスの集まりだ。

投資家たちはすでに同社に、700万ドルをつぎ込んでいる。そのラウンドをリードした新しい投資家Felicis Venturesが、そのうちの300万ドルをコミットした。そのほかの新規投資家として、Aspect Ventures, Slack Fund, Susa Ventures, Flight.VCらがおり、これまでの投資家First Round Capital, Nextview Ventures, Chicago Ventures, Great Oaks Capital, Founder Collective, Vast Venturesらも参加した。

Troopsは営業のためのボットベースのサービスを、最初はSalesforce用として開始したが、ファウンダーのブログポストによると、今後はもっといろんなサービスにも対応していく、という。

今回得られた資金は、新製品開発とそのほかの新しい技術的な企画に充てられる。また、今後何千ものユーザーにサービス提供できるために、バックエンドの充実を図る。

“ぼくもVCをやるまでは、かばんを抱えて営業をしていた”、とFirst RoundのパートナーChris Fralicは語る。彼から見ると、Troopsの実力はすごい。“営業記録のシステムとしてはSalesforceと同じぐらい重要だ。それは、誰もが避けて通りがちな部分だけど”。

FralicがTroopsと付き合い始めたころは、同社は独自のメッセージングアプリやメールクライアントを作っていた。しかし、“彼らはすぐに、Slackの人気と将来性に気づいて、Slackのボット専門へと舵をきった”、とFralicは言う。

TroopsのSlackボットの最大の成功要因は、Fralicによると、見込み客に電話をするタイミングとその電話の内容(話題)を教えてくれる機能だ。その機能をSlackに統合したことが、より使いやすいサービスにつながっている。

“Troopsの特長は、AIをボット化したことにある。それがとても便利だから、今、人びとが集まり始めている”、とFralicは語る。

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Google、10月4日の新型スマホ発表イベントの招待状を発送

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先ほどGoogleは、10月4日にサンフランシスコで行われるイベントの招待状を発送した。噂によると、イベントでは次期スマートフォンが発表されるらしい。

招待状には、Googleのロゴがあるだけだが、投稿されたばかりのティーザービデオサイトは、いずれも新しいスマートフォンの登場を強く示唆している。ティーザーサイトのURLは、madeby.google.comで、Googleが独自に作った端末(LGやHuawei等のパートナーとの共同ではない)であることをPixelブランドが明確に示している。

Android Policeの最新記事によると、Pixelスマホは2種類ある(大型と小型 )― そしてGoogleはNexusブランドと訣別する。

2016-09-19_1818Googleが最後にスマートフォンの発表イベントを行ったとき(ちょうど2年前)、同時に新しいChromcastも発表したが、今年は4K対応Chromecastが見られるという噂だ。昨年のこのイベントでは、タブレットのPixel Cを披露したが発売されたのは数ヵ月後だった。おそらく今年も新しいPixel Cが出てくるだろう。

今年行われたI/Oデベロッパーカンファレンスで、GoogleはAmazon Echo対抗のGoogle Homeと、VRデバイスのDaydreamを発表した。

今回発表されるのが新しいPixelスマホだけだとしても、非常に興味深いイベントになるはずだ。

本誌はもちろんイベントに参加する。Google Nowのリマインダーを10月4日午後9時にセットしておくことをお薦めする。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Cloud FoundryがDocker互換のコンテナ管理システムDiegoを立ち上げ、DEAを廃棄へ

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PivotalとVMwareから孵化したオープンソースのPaaS企業Cloud Foundryが今、新製品のコンテナ管理システムDiegoに力を入れている。同社はこれまで、コンテナの管理にDroplet Execution Agents(DEA)と呼ばれるものを使ってきたが、しばらく両者を並行して使ってみた結果、これからはDiego一本に絞ることにした。この管理システムにより、一つのクラスターの中で最大25万までのコンテナを動かすことができる。

Cloud Foundryのユーザー企業でそれほど大規模にコンテナを使っているところは、まだ少ない。しかし最近のエンタープライズデベロッパーたちは口を揃えて、企業におけるコンテナの採用は多くの人が想像する以上に急成長している、と言う。Cloud Foundry自身の調査でも、今や多くの企業がコンテナを評価中だ。ここ数か月の動向を見ると、実装数はまだそれほど多くはないけれども。

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Cloud Foundryが目をつけているのは、良質なコンテナ管理サービスにより大規模な展開が容易になれば、企業ユーザーの今後のコンテナの需要とデプロイメントも増え、Cloud Foundry自身の顧客ベースも安定拡大することだ。

しかし、GoogleのKubernetesやDockerのツールなど、既存の(そして比較的よく使われている)コンテナ管理サービスがすでにいくつかある中で、なぜCloud Foundryは、自社製に踏み切ったのだろうか。

Cloud FoundryのCEO Sam Ramjiによると、重要なのは、Dockerによってコンテナが人気者になる以前から同社は、DEAによりコンテナを使ってきた。“しかしそれは標準技術が登場する以前のことなので、かなり癖の強いシステムだった”、とRamjiは語る。たとえば、DEAが前提するコンテナのフォーマットは、独自のものだ。しかしDiegoは、Docker互換だ。つまりそれは、既存のリッチなコンテナエコシステムに、そのまま入っていける。そしてCloud Foundryは、ここ3年ぐらいの間に急速に勃興してきた新しいコンテナ技術の数々を、利用できる。

同社は、DEAの寿命を2017年まで、としている。CloudFoundryの公認ベンダは、それ以降DEAを使ってはならない。しかしこのことは、デベロッパーにはほとんど無関係だろう。Cloud Foundry上でアプリケーションをデプロイするために使うコマンドは、すべて前と同じだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))