■ショッピングモール Snapchat:CEOのEvanは一人ひとりに見せ始めて、使い方を教えたり、なぜ面白いかを説明した。アプリのダウンロードまで彼が代わりにやってあげていた。ユーザー獲得のために何でもやった。ショッピングモールに行ってSnapchatのチラシもばらまいてた。ショッピングモールで「消える写真を送ってみたいか?」と聞いて、よく断られてた(Billy Gallagher氏、How to Turn Down a Billion Dollars, The Snapchat Storyより)。
■Hacker News Dropbox:CEOのDrewは簡単なプロダクトのデモ動画を2007年4月にHacker Newsに投稿した。そのタイトルは「My YC app: Dropbox – Throw away your USB drive」(僕のYCアプリDropbox:USBドライブを捨てよう)。その動画で初期ユーザーを集めた(John Popel氏)。
■アプリストア TikTok(Musical.ly):当時はアプリストアに秘策があった。アプリ名をすごく長くできた。そしてアプリストアの検索エンジンはキーワードよりアプリ名にウェイトをかけるのを知ってた。なので、アプリ名を「make awesome music videos with all kinds of effects for Instagram, Facebook, Messenger」にしたら検索からの流入が入ってきた(Alex Zhu氏)。
■既存のオンラインコミュニティ Netflix:ユーザーとつながるためにCorey Bridgesをユーザー獲得するために採用した。彼はライターとしての才能があった。Coreyが気づいたのはDVDオーナーはネットのウェブフォーラムなどで集まっていたこと。そのコミュニティに入り込もうとした。CoreyはNetflix従業員とは名乗らず、映画好きな人として会話に参加したり、友達を作った。そこで、徐々にコミュニティ内のモデレーターや一番リスペクトされてたユーザーにNetflixと言う素晴らしいサイトを宣伝し始めた。ローンチ前から大きく種まきをしてくれてた(Marc Randolph氏、That Will Never Workより)。
Instagram:創業者は初期ユーザーを慎重に選んでいた。良い写真家、特に高いTwitterフォロワー数のデザイナーを選んでた。その初期ユーザーが最初のトーン、良質なコンテンツを出した最初のInstagramをプロモーションするインフルエンサーキャンペーンと言えるだろう。Jack DorseyはInstagramの一番の営業マンだった。最初は彼の投資が(Instagramの前身のサービスである)Burbnではないアプリに行くことに対してショックだったが、すぐにInstagramをBurbn以上に好きになった。そしてInstagramが2010年10月6日にローンチした時に、Jack Dorseyが共有してくれたおかげですぐにバズった。アップルのアプリストアのカメラアプリの中でいちばんになった(Sarah Frier氏、No Filter: The Inside Story of Instagramより)。
DNCはAirbnbにとってよかったが、結局1週間しか続かなかった。創業者がイベントからのインパクトを最大限に広げられないかとキッチンで座ってたときに、シリアルを売って黒字化するアイデアを思いついた。2人ともデザイナーで名門ロードアイランド・スクール・オブ・デザインの卒業生だった。嘘のシリアルの「Obama O’s, the Cereal of Change」と「Cap’n McCain’s, a Maverick in Every Box」を考えた。箱のアートは彼ら自身で考え、カリフォルニア大学バークレー校の生徒にお願いして安く箱を印刷してもらった。箱はフラットな長方形で印刷されたので、1つひとつ形を切り取って手作りした。
創業メンバーはいろんなテックブロガーに箱を送り、それについて記事を書いてもらった。その後に一箱40ドルで売った。Obama O’sが売れすぎて、Cap’n McCainを無償でつけるようになった(Pandoより)。
Instagram:PR会社を使わずに直接プレスにコンタクトした。これは正しい戦略だったとKevin Systromが語る。いいプロダクトと熱い創業者からピッチするといい記事となる。プロダクトを好きになりそうな人に関しては躊躇なく連絡した。それがうまくいった。New York Timesとかに連絡する意味がないといろんな人から言われたが、NYTは話すだけではなく、直接会いにきてくれた。そして2010年10月にローンチした同日にプレスが出て、サーバーへの負担がハンパなかった(TNWより)。
Deep Analysisのファウンダー、プリンシパルアナリストのAlan Pelz-Sharpeは、この市場を長年モニターしてきたベテランだが、「HelloSignがエクステンション・サービスのパートナーであることが重要。買収した企業を本体に統合することが通常の場合よりはるかにスピードアップされる。また大企業以外の企業では大部分の文書がオフラインで個別処理されている。HelloSignが不動産、保険、顧客社員関係などの一般的なソリューションに加えて、すでにDropboxの既存のエクステンション機能を備えている。このためHelloSignの各機能がDropboxの事業拡大にすばやく利用できることを意味している」という。
Enterprise Dropboxに、一部のユーザーが待ち焦がれていたと思われる便利な機能がやってきた。それは画像やPDFファイル中の文字を自動的にテキストデータへ書き起こす光学式文字認識(optical character recognition/reader, OCR)機能だ。これからは、セーブした写真をかき回してレシートを探さなくてもよいし、目的の情報を探してたくさんのファイルを開かなくてもよい。単純に、テキストで検索できるのだ。
Dropboxのテキスト認識エンジンは今後数か月で、DropboxのPro, Business Advanced, そしてEnterpriseアカウントに実装されるが、アーリーアクセスがあるかもしれないから、ときどきチェックしてみよう。
これまで、指定したドキュメントをOCRすることはできたが、もちろんこっちの方が便利だ。Dropboxの技術情報のブログには、この自動化OCR機能の開発史が語られている。Boxは、GoogleのOCR機能を下敷きにしたらしい。〔訳注: Google Drive -> Google DocsにもOCRがある(全自動ではない)。〕
このラウンドによってCovoyの総調達額は2.65億ドル、企業評価額は10億ドルとなった。新たな投資家として、T. Rowe PriceとLone Pine Capitalが既存投資家とともに参加した。
Convoyは長年Greylock Partnersの支援を受けてきた。同社は2015年のシリーズAラウンドをリードしている。 Y Combinatorも支援者のひとつだ。昨年 Y CombinatorはConvoyの6200万ドルのラウンドをリードするという異例の行動にでた。アクセラレーターであるY Combinatorが、Continuity Fundの資金をYC卒業生以外のレイトステージ企業に投資したのは初めてだった。
Dropboxによって最近送られたユーザー調査は、同社がDropbox Professional製品に電子署名機能を追加することを検討していることを明らかにした。その機能は単に“E-Signature from Dropbox”という名前で参照されている。調査のポイントは、ユーザーはそのような製品を使いたいのか、どれ位の頻度でそう思うのか、そして他のものに比べて、それはDropbox体験に価値を付け加えると思うかどうか、といった点に対するフィードバックを得ようとしたものだ。
Google Oneが2TBで月額9.99ドルとなったことで、Appleのクラウドと並んでコストパフォーマンスがライバルのトップに立った。Googleが追いつくまでAppleがユーザーに最安のプロダクトを提供していたと聞けば意外に思うユーザーも多いかもしれない。もちろんMicrosoft OneDriveの場合はOffice 365がバンドルされており、WordやPowerPointなどのOfficeアプリを自由に使えるというメリットがある。多くのユーザーにとってこれは単なるストレージの提供に比べて大きな価値があるだろう。
Deep Analysisのプリンシパル・アナリスト、Alan Pelz-Sharpeはこの分野を長年観察してきたエキスパートだが、コンシューマー向けクラウド・ストレージの料金は常にゼロに向かって下落していくと指摘している。Pelz-Sharpeは「マスのスケールがなければ利益を出すことができない。このジャンルの企業はMicrosoft、Amazon、Googleによって非常に厳しい立場に追いやられてきた。Google
Oneの登場はこのトレンドを一層明確にした」と述べた。