新型コロナ後、スタートアップはどうやって職場復帰するかを米国で調査開始

世界的な新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの中で、スタートアップの働き方が将来どうなっていくかに関する総合的な調査を、英国の非営利団体であるFounders Forum(ファウンダーズ・フォーラム)が実施する。この研究は、多くの企業が長期にわたるオフィス閉鎖や「Work From Home(WFH、在宅勤務)」の方針を打ち出していることを受けて行われる。

同グループは、COVID-19 Workplace Survey(COVID-19職場調査)がスタートアップコミュニティーの今後の行動に役立つデータを提供することで、経営者は職場復帰戦略の重要な決定を下し、サービス提供者(アクセラレーター、コワーキングスペース、投資家など)は、「ポスト新型コロナ」世界のスタートアップを最大限支援できるために役立てることを期待している。

このプロジェクトはFounders Forum(ファウンダーズ・フォーラム)、Founders Factory(ファウンダーズ・ファクトリー)、およびfirstminute capital(ファーストミニット・キャピタル)の共同ファウンダー・エグゼクティブ・チェアマンであるBrent Hoberman(ブレント・ホバーマン)氏が設立した。

ホバーマン氏はTechCrunchのインタビューに対して「ファウンダーは職場復帰に関わる重要な決定を孤独に下さなくてはならない」と語っている。研究の目的は「早期ステージのスタートアップが、オフィススペースやリモートワークに関する戦略について現在実施している方策」を調査することだとホバーマン氏はいう。そしてこの調査結果は「ファウンダーと支援サービスを提供する人たちの両方に関して、スタートアップやその社員たちの置かれた状況を改善するために何ができるかを導いていく」と述べている。

COVID-19 Workplace Surveyでは、回答者が以下のような基本的質問に匿名で回答する。

  • スタートアップはオフィスを再開するのか?
  • しない場合は、いつ再開する予定か?
  • 英国政府が安全であることを通知したらすぐに?
  • 今年? 来年?
  • そのために講じる安全施策は?
  • それ以外に、COVID-19によってリモートワークポリシーに対する考え方がどう変わったか?

「ファウンダーには『他のファウンダーは職場戦略をどう変えているのか』の回答を知って欲しいと思っている」とホバーマン氏は説明した。

さらに同氏は、社員各個人のリモートワーク環境が今後のリモートワークポリシーに対する意見に影響を与えることをファウンダーは理解する必要がある、なぜなら万人向けのソリューションはないからだ、と付け加えた。「さまざまな層がどんなリモートワーク環境を望んでいるかを考えるべきだ」。

コワーキングスペースなどのサービス提供者も、ポストロックダウン環境でスタートアップがどんな作業場所を求めているか(フレキシブルなデスクスペース、共用ミーティングルームなど)を、研究結果から知ることができる

調査は10日間実施され、結果はTechCrunchで公表される。

画像クレジット:Amy Galbraith

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

販売や顧客担当が新型コロナの影響で最も解雇されている

新型コロナウイルス(COVID-19)により、さまざまな業界にレイオフの波が押し寄せている。先週だけでもTripAdvisor(トリップアドバイザー)、Lyft(リフト)、Juul(ジュール)、そしてUber(ウーバー)での大量解雇のニュースがあった。

しかしデータ追跡の Layoffs.fyiによると、解雇は特定の職に集中している。

クラウドソースのデータでは、新型コロナ後のスタートアップ解雇で販売やカスタマーサクセスの職が最も影響を受けると示されている。その他の職としては、エンジニアリングとオペレーション職が挙げられる。

5月初め、レストランテックスタートアップのToast(トースト)は新型コロナウイルスの影響で従業員50人を解雇した。対象となった人の70%が販売とカスタマーサクセスの職だった。レストランレビュープラットフォームYelp(イェルプ)の解雇では、67%を同様の職の人が占めた。

エクイティ管理スタートアップのCarta(カルタ)もレイオフし、対象となった人の47%が同様の職だった。

販売やマーケティングの職が最も影響を受けるのは無理もない。これらの職は健全なマーケットと結びついているからだ。

新型コロナパンデミックでは、多くの企業の販売や新契約が停滞したり、停止したりした。これはソーシャルディスタンシング(物理的距離の維持)の影響によるもので、全体的な経済疲労で人々はこれまでのようには金を使わなくなっている。

販売とマーケティングは往々にしてサテライトオフィスを拠点としているため、一部のスタートアップエコシステムにとっては人員削減は不釣り合いなものになっている。

しかしレイオフは販売だけを直撃しているわけではない。多くの場合、一部門のレイオフは全部門に影響を及ぼす。例えばCartaのCEOであるHenry Ward(ヘンリー・ワード)氏は、販売、マーケティング、オンボーディング、サポート部門の解雇は他の部門にもじわじわと影響を及ぼすと指摘した。

「そうした部門が小さくなるにつれ、採用や人事、オペレーション、R&Dの一部などの部門をサポートするチームの縮小が避けられない」とワード氏はMediumへの投稿に書いている。「分析は顧客の部門からだが、組織の全部門にすぐに影響し始める。顧客がいるところに我々は存在し、サービスを提供することができる。そして顧客が苦しんでいるときは我々も苦しむ」。

下のグラフは、新型コロナウイルスに関連する解雇で影響を受けた職の構成割合だ。

エンジニアも影響を受けている。レポートによると、エンジニア職は従来影響を受けにくく、販売の人の給料が依頼ベースなのに対し、エンジニアの給料は競争力がある。一部のケースでは、コストを削減しようとする企業は高給取りの人に狙いを定めて削減する必要があることを意味する。

Layoffs.fyiによると、Groupon(グルーポン)が解雇したポジションの大半がエンジニアリングだった。Ritual(リチュアル)やTuro(ツーロ)のような企業ではオペレーション職もまた最も解雇されたポジションだった。

解雇トラッカーツールはここでチェックして欲しい。

画像クレジット:xefstock

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(翻訳:Mizoguchi

億万長者を惹きつけた植物繊維で作る代替プラスチック

メルボルンの小さなスタートアップで、2人の起業家がパッケージ業界に大変革をもたらす技術を開発している。

Stuart Gordon(ステュアート・ゴードン)氏とMark Appleford(マーク・アップルフォード)氏は、サトウキビの搾りかすをプラスチックの機能性を持つ紙のような梱包用製品に作り替える技術を開発するVarden(バーデン)を共同創設した。

この技術は、世界で最も裕福な人物のひとりである李嘉誠(リー・カシン)氏の財産管理も行うベンチャー投資会社Horizons Ventures(ホライゾンズ・ベンチャーズ)の興味を引き、彼らは220万ドル(約2億4000万円)の資金を調達した。

今は、新しい梱包技術を世に送り出す好機だ。EUは既に使い捨てのプラスチック製品を禁止する法律を制定し、2021年に施行することになっている。それが引き金となり、NestléとWalmartは、2025年から製品のパッケージに持続可能な素材だけを使うことを約束した。

梱包材が地球上の生物生息域に及ぼした環境破壊は、既に多くの人たちの懸案になっている。だが解決を急げば、消費者や企業に消費行動の変更を押しつけることになり、さらに多くの廃棄物を生み出すだけだ。新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的パンデミックによる社会的距離の確保も、それに追い打ちをかける。

「私は二酸化炭素削減を主眼に置いた技術が好きです」とHorizons Venturesのオーストラリア代理人Chris Liu(クリス・リウ)氏はいう。

Intelやデジタル・デザイン・スタジオのFjord(フィヨード)に勤務した経験を持ち、テクノロジーとプロダクト関係の企業幹部を長年勤めてきたリウ氏は、つい最近オーストラリアに移住し、自身も電力会社の電気を使わないオフグリッドの生活を送っている。

西オーストラリア州に住み、国中で荒れ狂った山火事が彼の新居のわずか2km先まで迫るという体験をしたリウ氏には、気候非常事態は最優先事項としてダイレクトに意識にのぼる。

マーク・アップルフォード氏の場合、山火事よりも、彼が愛する海岸に絶え間なく打ち上げられるゴミのほうが切実な問題だった。

バーベキューでビールを飲みながら彼は、後に共同創設者となるステュアート・ゴードン氏に、もし物事を変える力があれば、環境問題の何を解決したいかを語り始めた。そしてプラスチックに行き着いた。

アップルフォード氏の洗濯室で、2人はVerdenにつながる技術の開発を始めた。2015年、洗濯室での初期の努力が少額のシードラウンドをもたらし、最初の製品を一部の顧客に渡してテストしてもらうまでの、長く厳しい道を進むことになった。

ニュージーランドの製造業者Fisher(フィッシャー)とPaykel(ペイケル)になんとか時間を作ってもらい、2人の共同創設者たちは初期のプロトタイプを作り上げた。砂糖の原料であるサトウキビの搾りかすから作ったバガス紙という再生材料を使ったコーヒーポッドだ。

「顧客からサプライチェーンへと、私たちは逆向きに作業をしました。そうして、人々がよく知っている製品を作ることができる材料を選んだのです」とゴードン氏は言う。

製造工程は、一辺が120cmのコンテナに収まるまでに進化した。この中には農業廃棄物を梱包材に変えるVardenの機械がすっぽり入る。

製紙工場のようなローラーは使わず、Verdenのテクノロジーは熱成形で植物性の廃棄物を製品に加工する。その製品にはプラスチックと変わらない特性がある。

こうすることで、植物性廃棄物をバクテリアで分解してプラスチック代替品を作り業者に販売するといった、今ある多くのバイオプラスチックの製造に必要な複雑な工程を省くことができた。

「紙のように見えます。手で半分に破ることができ、そのときの音も紙と似ています。そのままゴミ箱に捨てられます」とアップルフォード氏は話す。

ゴードン氏によれば、同社が製造する容器は、素材としてのプラスチックよりも優れているという。最初に代替を狙う製品は、コーヒーのカプセルだと2人はいう。

「我々がコーヒーに目をつけたのは、それが最も難しいからです」とアップルフォード氏。

そこは巨大市場でもあると、彼らはいう。Vardenでは毎年200億個以上のコーヒーポッドが消費されていると見積もっている。

今回の投資金を使ってVardenは、試験的に契約した企業の最初の注文に応えられるよう生産規模を拡大する。さらに彼らはコーヒーポッドの他に、薬の包装シートなど製品ラインの拡大も図る予定だ。

「パイロットプラントとしては、年間に2000万ユニットが製造できる工場を考えています」とゴードン氏。

彼らは両者とも、彼らの製品が(そして類似のものも含めて)新しい持続可能な梱包材の時代を先導することを期待している。それは、製品寿命のどの段階においても、環境にやさしい製品だ。

「次世代のパッケージングはより良いものになります。植物由来には、サラダでもポテトチップスでも対応できる柔軟性があります。(しかし)次世代の成形パッケージングは私たちのものです。バイオプラスチックはいずれ消えてなくなります」

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(翻訳:金井哲夫)

カードレス決済サービスPaidyが伊藤忠から52億円を調達

フィンテックスタートアップのPaidyを利用すると、クレジットカードがなくてもオンラインで買い物ができる。同社は4月9日、伊藤忠商事より約52億円の資金を拡張シリーズCラウンドで調達したことを発表した。今回の資金調達で伊藤忠の出資比率は25%になる。

同社によると、これで同社の調達総額は株式と融資を合わせて約300億円になる。日本の最大の商社のひとつである伊藤忠からの最新の投資は、株式投資だ。伊藤忠はPaidyのシリーズBとCにも参加し、同社への総投資額は約100億円になる。同社によると、シリーズDでなく拡張ラウンドにしたのは同じタイプの優先株を発行できるからだ。

Paidyの前回の資金調達の発表は2019年の11月で、投資家の中にはPayPal Venturesがいた。そして今回の資金は、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの最中にPaidyのバランスシートを強化するために使われる。また、今年後半にローンチする後払い購入サービスの開発にも充てられる予定だ。

Paidyの決済サービスを使うと、ユーザーはオンラインで買い物をして各月にその合計をまとめて払う。同社は独自の技術でユーザーの信用力を評価し、買い物によって生じる小売店への債務の引受人となり、彼らへの支払いを保証する。日本の消費者はオンラインの決済にクレジットカードを使いたがらないので多いので、Paidyのサービスを使えばベンダーはコンバージョンレートと平均注文額とリピート購入を増やすことができる。

同社によると、このパンデミックの間にサービスの利用は増加した。多くの人が生活必需品をオンラインで買うようになり、ホテルや高額チケットなどへの出費の減少を十分に補っているからだ。なお、東京都を含む7つの都府県に対しては、緊急事態宣言が発令された。

伊藤忠の情報・金融カンパニー執行副社長加藤修一氏が、声明で次のように述べている。「同社が弊社の小売金融戦略において重要な役割を果たし続けることを固く信じている。それは、同社の独特な信用審査により新しいタイプの信用が創造され、それが広範囲な顧客の心を掴んでいるからである。Paidyはまた、詐欺との避けられない戦いの中で迅速なソリューションを実装し、そのサービスを次のレベルへ進化させうることを実証した」。

画像クレジット: Yukinori Hasumi/Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

既存の銀行や保険会社にスタートアップに比肩する開発スピードを与えるFintechOSとは?

ここ数年、N26やMonzoといったフィンテックのスタートアップが勃興してきて、チャレンジャーバンクなどのプロダクトで文字どおり既存勢力にチャレンジしている。でも、大きな銀行がこのゲームに参戦したくなったらどうなるだろうか?ルーマニアのFintechOSは、まさにそれを狙っている。既存勢力がこの競争の激しい新世界で互角に競争できるようにするというのだ。

FintechOSは、既存の銀行や保険会社にプラグアンドプレイ、つまり接続すればすぐに使えるプロダクトを提供する。これにより、新興勢力よりも速く機敏に顧客のニーズに反応しサービスを提供できるようにする。

同社は米国時間12月10日、Earlybird Venture CapitalのDigital East FundとOTB Venturesが率いるシリーズAのラウンドで1400万ドル(約15億2000万円)を確保した。これには、既存の投資家Gapminder VenturesとLaunchubも参加した。

新たな資金は、ヨーロッパにおける成長と拡大、そして東南アジアと米国の進出に使われる。

従来的な銀行や保険会社はFintechOSのテクノロジープラットホームを利用して、急速に変化している顧客の期待に応え、プロダクトとサービスの個人化を数カ月や数年でなく数週間で実現して、フィンテックスタートアップのスピードと柔軟性に遅れないようになる。

そのために銀行や保険会社はマルチクラウドのSaaSを立ち上げ、クラウドとオンプレミスにまたがる実装により既存の技術基盤との共存を図る。すでに同社はMicrosoft(マイクロソフト)やEY、Deloitte(デロイト)、Publicis Sapient(ピュブリシス・サピエント)、CapGemini(キャップジェミニ)などとパートナーして複数市場への進出を狙っている。

2017年にベテランの起業家であるTeodor Blidarus(セオドア・ブリダウス)氏とSergiu Negut(セルグ・ネグート)氏が始めた同社は、今では3つの大陸の計20カ国に顧客がいる。

CEOで共同創業者のTeo Blidarus(テオ・ブリダウス)氏は 「既存の金融業に新境地を拓く我々のアプローチは、技術よりも顧客が動因だ。FintechOSを作ったのは金融業界に変化をもたらし、既存の銀行や保険会社がフィンテックのスタートアップよりも早く行動および反応できるようにし、彼らがスマートで対応の速い顧客体験を作れるようにするためだ」と語る。

また、EarlybirdのパートナーであるDan Lupu(ダン・ルプ)氏は「FintechOSは今ブームになりつつある新しいマーケットのパイオニアだ。彼らは金融機関が市場や規制の変化にもっと素早く反応できるように、業界を変えたいと願っている。金融サービスの未来を作っていく旅路に参加できたことを、誇らしく思う」と述べた。

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ビデオによるオンデマンド獣医サービスのFirstVetが世界市場を目指す

ペットの飼い主にオンデマンドのビデオで各地の獣医によるコンサルテーションを提供するスウェーデンのFirstVetが、シリーズBのラウンドで1850万ユーロ(約22億4000万円)の資金調達を完了した。

このラウンドをリードしたのは、カナダの年金基金であるOmersのベンチャー部門のOmers Venturesで、同社は最近、ヨーロッパのテクノロジースタートアップに投資するための3億ユーロ(約36兆円)のファンドを立ち上げたばかりだ。FirstVetのシリーズAを支援したCreandumもこのラウンドに参加し、同社の調達総額は2450万ユーロ(約30億円)に達した。

FirstVetによると、今回の資金でサービスのグローバル展開が可能になる。今後狙っている市場は米国とドイツとフランスだ。また製品開発も継続し、ペットの飼い主と獣医双方の体験を改善する新しい機能を導入していく。それには今後の自動化ツールと、それらの動物病院の既存のシステムとの統合が含まれる。

ストックホルムで2016年に創業したFirstVetは、登録獣医によるオンデマンドのビデオコンサルテーションにより、ペットケアへのアクセスを広げることを望んでいる。同社が現在操業している市場は、英国、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、そして母国スウェーデンの5つだ。登録ユーザーの合計は20万人を超えている。登録獣医は150名いるが、その数はコンスタントに増え続けている。

FirstVetのCEOで共同創業者のDavid Prien(デビッド・プリーン)氏は、2018年6月のTechCrunchで「私たちは既存の動物病院を補完するものであり、それらに代わるものではない。飼い主からの質問でいちばん多いのは、胃腸関連や傷、そして皮膚/毛/耳関連だ。私たちのメインの目的は、飼い主にとって自然な最初の接触点であることだ」と語っていた

市場への経路としてFirstVetは各国の計20社あまりの大手保険会社をパートナーにしている。例えば英国のBought By Manyは、ペット保険加入者へのおまけとしてFirstVetのサービスを提供している。

Omers Venturesのトップで新たにFirstVetの取締役会に加わったHenry Gladwyn(ヘンリー・グラッドウィン)氏は 「Omers Venturesはテクノロジーの世界のとびきり優秀な起業家やチームに投資し、彼らのパートナーになっている。そのような私たちにとってFirstVetは、完全にフィットしている。スタートアップがその中で操業している業界のエコシステム全体に本物の価値を提供している例は極めて稀だが、FirstVetはペットの飼い主にとって急速に他に代わるもののないサービスになりつつある。また同社は、獣医師や動物病院や保険企業にとって信頼できるパートナーだ。FirstVetには、オンデマンドのビデオによる獣医予約のグローバルなリーダーになるという意欲がある。弊社がその目標達成を支援できる立場にいることは、まことに喜ばしい」と述べている。

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PayPalがFacebook率いるLibra Associationから撤退する最初の企業に

【抄訳】
PayPalは、Facebookがこの前発表した暗号通貨Libraとその関連団体から公式に脱退する最初の企業になった。

PayPalは次のように声明している。「PayPalは今回、Libra Associationへの今後の参加を見合わせ、誰にでもアクセスできる金融サービスの実現という弊社のこれまでのミッションの前進に引き続きフォーカスすることを決定した。Libraが志望しているものに対しては今後も支持を続け、協力のあり方について対話を維持したい。FacebookはPayPalにとって長年の貴重な戦略的パートナーであり、今後もいろいろな面でFacebookとパートナーしサポートを続けるであろう」。

PayPalのような高名なパートナー候補がこの取り組みから、まだ離陸すらしていない時点で撤退したことは、FacebookとLibra Association(Libra連合)にとって大きな打撃だ。それでなくてもLibraは、最初は協力的だった一部大企業の変心に苦しみ、規制当局などからの否定的な反応(反トラスト問題など)に足を引っ張られていた。このままでは、立ち上げとその後の成長も、思わしくないかもしれない。

これに対してLibra Associationは、PayPalへの対応として、口調は控えめだが厳しい声明を発表した。Facebookは本誌からの質問をこのグループに渡し、直接にコメントすることを控えたようだ。

すなわち、Facebookのスポークスパーソンは「Libraのような意欲的な事業は、ある種の大胆さと気丈さを必要とする。それは正しくより良いやり方で金融サービスへの平等なアクセスを目指す、現世代にとっての重要な機会であり、その旅路は厳しく困難なものになるであろう。金融のシステムを金融機関のものから人びとのものへ変えようとするこの変革努力は、きわめて困難な道のりであり、何よりも必要なのはそのミッションへの献身である。われわれは、この献身の欠如について、あとからではなく今知りたいと願っている」とコメントしている。

【中略】

今週初めのウォール・ストリート・ジャーナルの記事は「MastercardやVisaなどの企業がPayPalに倣ってLibraプロジェクトから撤退するかもしれない」と報じている。これに関しVisaのCEOであるAl Kelly(アル・ケリー)氏は公式声明で「規制やそのほかの問題が阻害要因にならないかぎり立ち位置は従来と変わらない」と語った。

【後略】

関連記事:議会証言でFacebookのデジタル通貨の欠陥が明らかに(未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

人が歩くと電力が生まれるPavegenがクラファンで3億円超獲得

人の歩行からエネルギーを取り出し、そのデータも集める英国のPavegenが、クラウドファンディングで目標額95万ポンド(約1億3000万円)に対し、それを大きく上回る260万ポンド(約3億5500万円)を調達した。

支援者は1400人を超え、中には大手のグローバルな技術系コングロマリットHinduja Group(ヒンドゥジア・グループ)や家族投資企業Tamar Capitalからのパートナーシップやアンカー投資もあった。

共同会長たちが2019年の英国の富裕者リストの上位に並んでいるHinduja Groupは、この技術を使って製造コストを下げ、インドや東南アジアなどの急成長市場にアクセスしたいと考えている。

Pavegenはこの資金調達の前にすでに世界の36カ国に展開し、2018年の売上は180万ポンド(約2億4600万円)で、香港やインド、韓国、タイ、UAE、英国、米国などのスマートシティの開発や小売店、交通のハブ、そして教育機関で利用されている。

2018年にPavegenはエンジニアリングとテクノロジーのグローバルな巨大企業Siemens(シーメンス)と覚書を交わし、スマートシティの共同開発を行うことになった。

Pavegenの重要性は発電だけではない。歩行の運動エネルギーを電気とデータに換えるだけでなく、同社はPavegenの歩行者通路を歩く人々に報いるためのエコシステムを作りつつある。

同社によると、初のショッピングセンターでの展開であるイーストロンドンのモールThe Mercuryでは集客力が15%アップした。

PavegenのCEOであるLaurence Kemball-Cook氏はこう語る。「スマートシティの主役はあくまでも人間だ。Hinduja GroupやSiemens、Tamar Capitalなどの支援があれば、我々の技術を世界のすべての都市に普及させることも夢でなない」。

Tamar Capitalの創立パートナーであるHrag Sarkissian氏の考えはこうだ。「Pavegenは電力とデータ収集の両面でスマートシティとの相性が抜群に良い。コストがもっと下がれば、大規模展開によって世界が変わるだろう」。

Hinduja Groupの代替エネルギーと持続可能性計画のトップであるShom Hinduja氏は、次のように述べている。「アジアや中東、北米で空港や小売施設、スマートシティなどでの採用が広がっているから、Pavegenは今や活況を呈している。同社のチームがその野心を急速に実現することを、Hindujaのチームが中心的な役割で可能にするだろう」。

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ダイレクトリスティングを控えてSlackは売上が順調に増加し損失率は低下

職場のメッセージングは、いまやSlackで決まり。そのSlackが、6月20日と予想されているダイレクトリスティングに備えて米証券取引委員会(Securities and Exchange Commission、SEC)に、修正S-1を提出した。

その文書でSlackは今後の黒字化への道のりもやや改定し、前期2019年Q1の決算は売上1億3480万ドルに対し損失3180万ドルと報告している。売上は前年同期比67%の増で、2018年Q1では8090万ドルの売上に対して損失が2480万ドルだった。

2019年1月で終わる会計年度では、同社の売上は4億60万ドルに対し1億3890万ドルの損失だった。前会計年度では売上2億2050万ドル、損失が1億1億4010万ドルだった。

Slackは今、ニューヨーク証券取引所におけるダイレクトリスティングに必要な準備過程の最後の段階に来ている。ちなみに同取引所におけるSlackのティッカーシンボルは「WORK」になる。ダイレクトリスティングは株式市場へのアプローチの仕方のひとつで、それにより有名企業は、新株を発行する代わりにインサイダーや社員、投資家などが持つ既存の株を市場に直接売り出す。この方法だと企業は、会社説明など売り出しにあたってのロードショープロセスを省略でき、またウォール街に相当な額のIPO手数料を取られずに済む。

Spotifyは2018年にダイレクトリスティングを完了し、もうひとつの価値の高いVC支援企業Airbnbも、2020年にダイレクトリスティングを行うと噂されている。

Slackは現在、70億ドルの評価額とされている。これまで同社は累計12億2000万ドルを、Accel(同社の株式24%を保有)、Andreessen Horowitz(13.3%)、Social Capital(10.2%)、ソフトバンク、T. Rowe Price、IVP、Kleiner Perkinsなどから調達している。

関連記事: The Slack origin story(Slackの起源、未訳)

画像クレジット: TechCrunch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

外回りの営業社員を効率的に管理するSkeduloが30億円のシリーズBを調達

企業の外回りの社員の管理を助けるサービスSkeduloが米国時間3月22日、マイクロソフトのベンチャーファンドM12がリードするシリーズBのラウンドで2800万ドル(約30億円)を調達したことを発表した。これまでの投資家BlackbirdとCastanoa Venturesもこのラウンドに参加した。

同社のサービスは、企業が外で動いている社員のスケジュールなどを管理するために必要なすべてのツールを提供する。小企業の多くはいまだにスプレッドシートとメールを使っているが、社員と仕事を正しくマッチングさせるといった管理業務をあまり効率的に行えない。

SkeduloのCEOで共同創業者のMatt Fairhurst氏はこう言う。「ワークフォース管理といえば従来はもっぱら、会社にいてほとんど1日中机にかじりついている社員が対象だった。でも2020年には労働者の圧倒的多数、80%がデスクレスになる、と予想されている。しかしこれまでは誰も、この増加する人口のニーズに十分な規模で対応してこなかった。エンタープライズは今、急速に変化している顧客と社員の期待に応えて競争力を高めようと、躍起になっている。そういう前向きな企業を助ける仕事には、本当にやりがいを感じる」。

SkeduloのサービスはモバイルのアプリとWebから提供され、同社が「Mastermind」と呼ぶエンジンが、社員と仕事を企業が定めた優先順に基づいて自動的に正しくマッチングする。同社は今回の資金で機械学習の機能を導入し、このツールを強化する計画だ。近くアナリティクスのツールと、人事や給与、財務管理などサードパーティのサービスとの統合も提供する予定だ。

また、とくにオーストラリアのブリスベーンとシドニーで60名以上の新社員を雇用したい、と考えている。

このラウンドの一環として、M12のプリンシパル(パートナーの下)であるPriya Saiprasad氏がSkeduloの取締役会に加わる。Fairhurst氏は次のように語る。「Priya SaiprasadおよびM12のチームとは、目的観が見事に一致している。彼らもまた、労働者の時間効率を上げるようなツールやサービスに投資したいと考えている。基本的には、Skeduloもそんな生産性企業だ。うちは企業とバックオフィスと外回りのワークフォースを助けて、仕事から無駄な時間を排除する。それによって企業と社員は、もっとも重要な仕事に時間を割り当てることができるようになる”。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

500 Startups Japanが50億円の新ファンドでCoral Capitalに生まれ変わる

500 Startups Japanのメンバーが独立する。このVCは2015年に3000万ドル(約33.5億円)のファンドを発表し、そして今回そのフォローアップがCoral Capitalと呼ばれる4500万ドル(約50億円)のファンドだ。

James Riney(ジェームズ・ライニー)氏と澤山陽平氏が仕切るCoralは、500 Startups Japanと同様、この米国VCが日本で行う事業を継続する。500 Startups Japanはすでに40件あまりの投資を行っており、その中にはカケハシ、衛星通信のインフォステラSmartHR日本語版記事)、American Expressに買収されたポケットコンシェルジュなどがいる。

本誌のインタビューでライニー氏はこう述べた。「Coral(サンゴ)は海洋生態系の中で基盤的な役割を担っている。われわれは日本のスタートアップのエコシステムにおいて同様の基盤的役割を提供したい。そこで、それを象徴する名前にした」。

このファンドのLPには、500 Startups Japanを支援しているみずほ銀行や三菱地所、ソフトバンクのCEO孫正義氏の弟でMistletoeのファウンダー孫泰蔵氏、新生銀行らがおり、非公表の機関投資家たちもいる。その機関投資家たちは、ライニー氏によるとLPの半分近くを占める。ファンドの資金調達は2年半で完了し、関心を示した一部の将来的投資家を断らざるをえなかった。

ライニー氏によると、セクハラを認めて2017年に退陣した創設パートナーDave McClureの一件は「Coralの創設にあたって重要な考慮事項ではなかった」という。

「Coralはそれよりもずっと前からあたためていた企画だからね」と彼は説明した。

Coral Capitalの創設パートナーであるジェームズ・ライニー氏と澤山陽平氏はこれまで500 Startups Japanを率いていた。

ライニー氏によると、Coralが500 Startups Japanの投資とバッティングすることはないし、Coralをやりながらそのポートフォリオの管理も継続する。

理屈の上では、500 Startups Japanからの継続という計画になり、全体として、スタートアップの初期段階の投資が主力になる。彼のこれまで4年間の経験では、安定した仕事を辞めてスタートアップを始めるファウンダーが多く、それが日本の場合はうまくいっている。

インタビューで彼は曰く、「今のキャリアに深入りすればするほど、自分の業界を抜本的に変えるには起業家精神しかない、と思えてくる人が多い。日本人はリスクを避けようとする気持ちの方が一般的に強いが、そういう人たちにおいてはリスク回避よりも起業指向の方が強くなるんだ」。

彼は、Coralの誕生が日本におけるスタートアップ文化をプッシュし続けていくための機会になる、と見ている。これまで圧倒的に企業社会で、仕事は会社でするもの、という慣行の強かった日本では、ファウンダーたちの初期段階の資本獲得の機会が不在だったのだ。

「ここではわれわれにやれることがたくさんあり、日本でわれわれが作り出すインパクトは、シリコンバレーなどよりずっと強いものになるだろう」と彼は展望している。

「今ではどこの企業にもスタートアップの計画はあるが、シードや初期段階を強力に引っ張れるところはほどんどない。彼らが比較的安心してやれるのは、後期段階の投資だ。スピンオフする勇気のある企業に投資する投資家も、昔からいないことはないが、他の国に比べるとあまりにも少なすぎる」と彼は付け加えた。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

トランプ圧力で株式市場今度は反騰、いつか来た道の既視感、FRBもここは我慢

連邦準備制度が今後利率を上げないと言い、雇用も盛んなことからウォール街の株価が上がり、ニューヨーク証券取引所の今年の初商いの週は乱高下の‘高’の部分で終わった。

昨日のAppleが呼び込んだ下落と、世界と国内の契機減退を示す経済指標を受けて、連邦準備制度のJerome Powell理事長は、利率を上げることに関して中央銀行は“我慢する”、と言った。

そのニュースと雇用好調との報告により、株価は急騰した。ダウ・ジョーンズ工業平均は746.9ポイント、3.3%上げて、Nasdaqは275.4ポイント、4.3%上がった。

投資家が歓迎する2019年の利上げに関する見通しは、連邦準備制度理事長の単なる見方ではなく、日増しに強まるトランプ大統領からの圧力に直面しているPowellの保身策でもある。

アメリカ経済学会(American Economic Association)における、連邦準備制度の前理事長Janet L. YellenやBen BernankeとのパネルディスカッションでPowellは、大統領に辞めろと言われても辞めない、と言った。

Powellのそのコメントの直後に、株が上がり始めた。

The Washington PostによるとPowellはその席でこう言ったそうだ: “弱めのインフレ指標が目の前に迫っているが、今後の経済の動きを見るときには我慢が必要だ。しかし政策の方向を変える用意はつねにできているし、必要なら大きく変えなければならないだろう”。

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Salesforceが日本で$100Mのファンドを設立、パブリッククラウド市場の成長を確信

日本のスタートアップにとって、良い週だった(12/2-8)。Googleがこの国でまれな投資をしてAIのABEJAを支援したかと思ったら、そのすぐ次はSalesforce…同じくアメリカのテクノロジー巨大企業…が、日本のエンタープライズ系スタートアップのための1億ドルのファンドを発表した

そのJapan Trailblazer Fundは、Salesforce Ventureのアジアにおける初めての、ローカルファンドだ。S8eのこのVC部門は2011年以降、日本のスタートアップ40社を支援している。そのポートフォリを企業は275社だから40は小さいし、日本でのファンド1億ドルも、全世界で10億ドルを超える投資額のごく一部にすぎない。

しかしそれでも、日本への注力はこの国にとって嬉しいニュースだ。GDPベースでは世界第三位の経済大国でありながら、日本は海外からの投資を呼びこむのに苦労している。でもSalesforceの場合は、日本のパブリッククラウドサービスの市場を拱手傍観することは許されない。なにしろ2022年には今の倍の130億ドルの市場になる、とIDCは試算しているのだ。〔参考ページ(IDC原本は有料)〕

Salesforce Venturesのポートフォリオに今いる日本企業は、8月に6000万ドルを調達した会計サービス/人事労務サービスFreeeや、2650万ドルを得て東南アジアに進出しようとするコンタクト管理(名刺管理)のSansanなどだ。

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カナダの1-800-FLOWERSサイト、クレジットカード盗難マルウェアの存在に4年間気づかず

この後始末は大量の花だけでは済まなそうだ。。

1-800-FLOWERSのカナダ支店はカリフォルニア州検事総長宛ての報告書で、同社のウェブサイト上のマルウェアが顧客のクレジットカード情報を4年間にわたって流出させていたことを明らかにした。

4年間だ。考えてみて欲しい。

同社によると、マルウェアは2014年8月15日から2018年9月15日までの間、クレジットカード情報を取り出していた。しかし同社の主要ウェブサイトである1-800-FLOWERS.comは影響をうけなかった。

「調査結果によると、収集された情報には、氏名、支払い用カード番号、有効日付、およびセキュリティーコードが含まれている」と提出資料に書かれている。

つまりこれは、悪者があなたのクレジットカードを空っぽにするために必要な情報すべてということだ。

報告書には何人の顧客がデータを盗まれたのかは書かれていないが、 カリフォルニア州法によると、カリフォルニア州民500人以上が影響を受けた場合、会社はハッキングについて顧客に通知しなければならない。

4年間にわたる侵入はひどいだけではなく、なんとも絶妙のタイミングでもあった。奇妙なことに、2014年にさかのぼってセキュリティー問題を認めた会社はこれが2番目だ。木曜日(米国時間11/30)にMarriottは、5億人分の顧客予約記録が、4年間にわたり正体不明のハッカーによって盗まれていたことを発表した。

ことわざをご存じだろう:二度あることは三度ある。さて次は誰だろう?

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利上げと貿易戦争の激化への懸念でテクノロジー企業の株価が急落、グローバルなサプライチェーンにも影響が波及

テクノロジー企業の株は、今日(米国時間11/19)の取引でめった打ちにされた。アメリカと中国の貿易戦争が激化し、金利が上がるとの予想から、不安に駆られた投資家たちが売りに転じたためだ。

多くの大手テクノロジー企業の株式が取引されるナスダック総合指数は、219.4ポイント(3%)下げて7,028.48になり、一方ダウ平均は395.8ポイント(1.6%)下げの25,017.44になった。

Facebook, Alphabet(Googleの親会社), Apple, Netflix, そしてAmazonはすべて弱気市場に落ち込み、株価は軒並み20%以上落ち込んだ。CNBCの分かりやすいグラフ(下図)を見ると、そのことがよく分かる。

テクノロジー株の苦境は、貿易戦争だけが原因ではない。Facebookの株は、アメリカの選挙へのロシアの妨害に対する、同社のまずい対応を詳細に報じたThe New York Timesの爆弾記事に叩かれた。投資家たちは、コンテンツ管理の今後の費用増大により同社の利益が縮小することを懸念したらしい。

Appleの株価は、iPhoneの売上が同社が予測したほど明るくないとの報道で下げたが、ホリデーシーズンには盛り返すだろう。しかしThe Wall Street Journalによると、将来の売上の不確実性によりAppleは、iPhoneのすべての新機種の目標値を切り下げたという。

同紙によると、最近の数週間でAppleは、9月に発表した新機種すべての生産発注量を減らし、それの影響がサプライチェーン全域に波及した。たとえばiPhone XRは、当初の7000万台から1/3切られ、サプライヤーへの発注もそのぶん減らされた。

サプライチェーン全域への波及効果により、サプライヤーとコンペティターもその多くが株価を下げた。

しかしアメリカ政府による中国との貿易戦争の拡大は、Appleに限らずテクノロジー産業全体の不安要素であり、高関税がサプライチェーンに及ぼす影響と価格の高騰が懸念されている。

MarketWatchによると、大手経営コンサルタント企業Independent Advisor Alliance(IAA)の投資担当最高責任者(CIO)Chris Zaccarelliの説では、貿易戦争の圧力に金利の問題と成長のグローバルな鈍化が加わって、テクノロジー株を下げている。

Zaccarelliは曰く: “テクノロジー業界は今後も、金利の上昇、グローバルな経済成長への不安、そして貿易をめぐる中国との緊張関係という三重の十字砲火にさらされ続けるだろう。中国との貿易戦争の懸念は大手テクノロジー企業が依存しているグローバルなサプライチェーンに対する重荷になり、さらに経済成長のグローバルな鈍化により、将来の収益も低くなる、との不安が広まっている”。

画像クレジット: Hiroshi Watanabe

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暗号通貨の明るいニュース:SECがトークンは有価証券であると宣言

暗号通貨は、大暴落stablecoins誕生日のニュースの後、先週ちょっとした後押しを受けた。SEC[証券取引委員会]はICO企業のCarrierEQ Inc.およびParagon Coin Inc.の2社が売っているのは、いわゆるユーティリティートークンではなく有価証券であると判断した。

「両社とも被害にあった投資家に資金を返還し、トークンを有価証券として登録し、SECに定期報告書を提出したうえで罰金を支払うことに同意した」とSECのPamela Sawhneyは書いた。「これは、ICOの登録違反のみに対してSECが民事制裁金を科す最初の事例だ」

リリースにはこう書かれている:

ボストン拠点のスタートアップAirfoxは、約1500万ドル相当のデジタル資産を同社のトークン建て「エコシステム」開発のために調達した。途上国ユーザーが広告の閲覧と引き換えにトークンを入手できるモバイルアプリケーションを利用する。オンラインサービスのParagonは約1200万ドル相当のデジタル資産を調達し、大麻産業にブロックチェーン技術を応用することで大麻合法化の道を開くビジネスプランの構築と実施を目指している。AirfoxもParagonも自社のICOを連邦証券法に基づいて登録せず、登録例外の認定も受けていなかった。

この行動——フィンテックのためには危険を顧みない——は、年のはじめに大流行した。理論上企業のエコシステムの中で使われるユーティリティートークンに対して、セキュリティートークン(事実上の株式)の申請に関する明確な指針はなかったからだ。実際、ICOを実施した企業はあらゆる手立てで自分たちの「ユーティリティートークン」が証券法の複雑な規制に沿っているように見せようとした。

「われわれは、ICOを通じて有価証券を発行する企業は証券登録を規制する既存の法に従う必要があることを明確に示した」とSEC監視部副部長のStephanie Avakianが言った。「これらのケースは、同じような行動を起こそうとしていた人たちに対して、SECが今後もデジタル資産に関する連邦証券法違反に目を光らせていることを知らしめるものだ」

SECは両社に対してそれぞれ25万ドルの罰金を科した。将来のICOを目指す企業は、少なくとも米国では、十分このことを念頭に置くべきだろう。

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Bitcoinと暗号通貨の市場がまた大暴落、原因不明

Bitcoinを持ってる人にとって良い年ではなかったが、最近の24時間(米国時間11/14)はそれも忘れさせる。この暗号通貨は、この1年あまりの間としては初めて、時価総額が1000億ドルを割った。

10月の終わり…正確には29日…までさかのぼる必要がある。最後にBitcoinの市場総流通量が1000億ドルを下回ったのが、その日だ。

このレートが24時間維持されたのも、これが初めてのようだ。業界人の多くが価格の不安定性を嘆いていたが、もうそんなレベルではない。願いは、もっと適切で現実的な願いであるべきだ。

この急落は、Bitcoinの価格が今年初めて6000ドルを割った直後に起きた。その後それは、5600ドル以下に落ち込んだ。そしてそれが引き金になってアルトコイン(altcoin, 代替通貨)市場が大荒れ、上位100のトークンがほとんどすべて二桁パーセント急落した。トップテンの中では、Cardanoが14%、Litecoinが13%、EthereumとEOSは12%下がった。その結果RippleのXRPトークンがEthereumを上回り、価値第二位の暗号通貨に。その上にはあと、Bitcoinしかない。

例によって、この沈滞の原因を突き止めるのは難しい。

ハードフォークをやろうとしていたBitcoin Cashが、原因としてもっとも怪しい。

Bitcoin Cashはハードフォークによって二つの異なるチェーンになろうとしていた。Bitcoin Cash ABC(BCHABC)とBitcoin Cash SV(BCHSV)だ。そしてそれによって、市場に大きな不確実性がもたらされた。

この状況が、Bitcoinの価値の下落を起こしたのかもしれない。それによって、自分のトークンをより安いBitcoinと交換しようとするアルトコインのオーナーを引き寄せるのだ。その動きが、Bitcoinと、交換されるアルトコインの両方にネガティブな影響を及ぼすこともある。

もちろん、何が起きたのかに関してはたくさんの理論がある。ひとつだけ確実なのは、今日市場は相当ひどく出血したことだ。

注: 筆者は少量の暗号通貨を保有している。それは勉強のためにはなる量だが、人生を変えるほどの量ではない。

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無人運転シャトルバスのMay Mobility、第3の都市に進出

May Mobility は、今年夏に初の低速無人運転シャトルをデトロイトで運用開始した。来年3月までに、ミシガン州アンアーバー拠点の同社は、米国で3都市以上で運用する計画だ。

つい最近オハイオ州コロンバスへの拡大を発表した同社は、ミシガン州グランドラピッズにも新たな経路を計画している。設立から2年経過していない会社としては急激な加速だ。

May Mobilityは、自動運転車の商業規模展開を競っている他社とは異なっている。自動運転と自動車業界のベテラン集団が設立したこのスタートアップは、商業地域や企業、大学などの構内で決められた経路を走るために設計された低速無人シャトルを開発した。

同社は6人乗り電動シャトル4台をグランドラピッズに投入すると言った。1年間のパイロットは2019年3月に始まる。

この最新のシャトル運用はGrand Rapids Autonomous Mobility Initiativeと呼ばれ、Consumers Energy、フランスの自動車メーカー Faurecia、Gentex、Rockford Constrution、Seamless、および家具メーカーのSteelcase らの企業からなる幅広い取り組みの一環だ。

プログラムの目的は、移動のしやすさがが都市インフラに与える影響を調べ、コミュニティーが無人自動車を受け入れるための準備をすることにある。さらに、自動運転車によって高齢者や障害者の移動性がどのように改善されるか、影響を受けるかにも焦点を当てる。

バスは既存バス路線の3.2マイル(5 km)の区間を運行し、市の中心部と2箇所の商業地区へのアクセスを提供する。区間には停留所22箇所、信号30箇所、曲がり角が12箇所あり、うち3つは左折だと同イニシアティブは言った。

シャトルの利用は無料で、市が現在提供しているDASH輸送システムを補完するかたちで運行される。

May Mobility車両の運行部門は革新的な発電・配電システムを推進するCircuit West内のRockford Construction West Side Officeに設置される。

May Mobilityは2018年に1150万ドルのシード資金をBMW iVentures、Toyota AIらから調達した。Trucks、Maven Venture、およびTandem Venturesも同社に投資している。

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The Lobbyは求職者のためにウォール街(一流金融業界)のウォール(壁)を壊す

Y Combinatorの12週間の育成事業を半年前に卒業したThe Lobbyが、120万ドルの資金調達を発表した。

The Lobbyは、求職者をウォール街の銀行家やベンチャーキャピタリストなど金融業界の“インサイダーたち”に結びつけて、アドバイスや各人に合ったキャリア指導を提供する。以前は投資銀行にいたファウンダーのDeepak Chhuganiは、エリート社会の出身者でもなく、アイビーリーグ系の大学も出ていない人たちに、一流金融企業への就活を成功させようとする。

“彼らのこれまでのやり方では、大量の優秀な人材を見落としている”、とChhuganiは語る。“裕福な世界や一流大学を出た者にしか、機会が与えられていない”。

Chhuganiは、ベントリー大学を卒業してMerrill Lynchに入ったが、自分がウォール街に割り込むことができたのは、たまたまこの超大手証券会社のラテンアメリカのM&Aグループに空きがあり、自分がエクアドル出身だったため、と彼は信じている。

彼の、やはりアイビーリーグ出身ではない何人かの友だちも、運良くウォール街のベンチャーキャピタルやプライベート・エクイティに就職できたが、でも一般的には、名門大学を出てない者はどれだけ優秀でも、金融業界の就活に成功することはない。

シードラウンドで個人的に投資をしたSocial Capitalのスカウト投資家Matt Mirelesは、The Lobbyについてこう言う: “求人市場は本物の能力主義だといつも自分たちに言い聞かせているし、少なくともそうあるべきだが、The Lobbyはそんな本物の能力主義を作り出しつつある”。同社のシードラウンドには、Y CombinatorのほかにAtaria Ventures, 37 Angels, 元TravelocityのCEO Carl Sparks, Columbia Business Schoolのchief innovation officer(CIO) Angela Leeらが参加した。

求職者はThe Lobby経由で、プロフェッショナルたちの30分の電話相談を受けられる。また模擬面接や効果的な履歴書の書き方なども学ぶ。インサイダーたちは、ユーザーがThe Lobbyに払う料金の一部を謝礼としてもらい、金融業界の本当の内幕話や、生きた人間によるGlassdoorのようなサービスを提供する。

The Lobbyという社名についてChhuganiは、ユーザーに就職を約束することはできないけど、各会社のロビー(控室)にまでは連れていけるから、と言っている。

“能力のある人が努力すれば、上(面接室)に呼ばれるだろう”。

[Y Combinatorの2018冬季デモデー1日目に登場した64のスタートアップたち]

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VCたちはどれだけ稼いでいるか

ベンチャーキャピタルは不透明な業界と思われているので、われわれの多くが、平均的なVCの年収などを知らなくても当然だ。

しかし、ベンチャー企業の報酬に関するJ. Thelander Consultingの調査報告書を見ると、やはりVCたちは大金を稼いでいる。

では、どれだけ? そう、VCたち204名のうち(男172女32)、平均的なゼネラルパートナー(GP)の今年の予想年収は63万4000ドルだ。この中には2017年の業績に対するボーナスも含まれる。

VC企業の規模によって、平均年収に差がある。たとえば運用資産残高(AUM)が2億5000万ドル未満のVC企業のVCたちは、それより大きなVC企業のVCよりも年収が低い。

[VCたちの2018年平均総報酬]

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VC企業でランクのトップにいるGPたちは、報酬パッケージも最大だ。彼らの年額ボーナスの平均は、アソシエイトパートナーやエントリーレベルの投資家たちの平均基本給より大きい。

この調査は、Sequoias, NEAs, Kleiner Perkinsといった、AUM 数十億ドルクラスの世界的VC企業を調べていない。しかし上の結果を外挿すれば、彼らはもっと稼いでいるだろう。

注記: 実際の年収は、上記にVC企業の運用益の分け前、いわゆるcarried interestを加えた額である。

〔訳注: VCといえば個人のVC、VC firmといえばVC企業のこと。〕

[あるミーティングでVCたちの真実を垣間見た](未訳)

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